JP2002045751A - 微小部品の保持装置及び塗布方法 - Google Patents

微小部品の保持装置及び塗布方法

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JP2002045751A
JP2002045751A JP2000234676A JP2000234676A JP2002045751A JP 2002045751 A JP2002045751 A JP 2002045751A JP 2000234676 A JP2000234676 A JP 2000234676A JP 2000234676 A JP2000234676 A JP 2000234676A JP 2002045751 A JP2002045751 A JP 2002045751A
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suction box
micro
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Ryozaburo Ogawa
良三郎 小川
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OGAWA YOSHI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的背が高くて倒れやすい形状の微小部品
に対し、その頭部に導電塗料等を効率よく針塗布する方
法を提供することである。 【解決手段】 底に貫通孔28を有する有底孔12が碁
盤目状に配設された保持板14と、吸引箱16とが重ね
られて構成された保持装置10を用いて、有底孔12に
微小部品(40)を収め、貫通孔28を介し微小部品
(40)を下方から吸引しながら顕微鏡下で針塗布する
ことである。そして特に、保持板14を支える支持部材
18を吸引箱16内に備え、吸引箱16に2個以上の吸
引口20を備えて保持装置10を薄型・軽量とし、顕微
鏡下での針塗布作業性をさらに向上させることである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微小部品への塗布
方法に関し、より詳しくは、比較的倒れやすい形状の微
小部品の頭部に、効率よく針塗布するための保持装置と
塗布方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来より、偏平な微小
部品の頭部に、例えば導電塗料などを塗布するには、平
板状の保持板に多数設けられた孔に微小部品を収めて並
べ、これを、スクリーン塗布などによるパターン塗布、
またはベタ塗布することで行われてきた。微小部品が収
められる各々の孔の底には貫通孔か設けられていて、サ
クションファンなどで底から減圧吸引して固定しながら
塗布することにより、塗布時に微小部品が動かないよう
にされている。
【0003】一方、比較的背が高くて、塗布時に横から
の力を受けると倒れやすい形状の微小部品の場合には、
単に孔に収めるだけでは、塗布時にぐらついたり孔から
飛び出したりしてしまい、保持板を使用する上述の方法
は実用できなかった。そこで、ガラス板に、粘着面を上
にして粘着テープを固定し、この粘着面に微小部品を支
持させて塗布することが行われてきた。すなわちまず、
両面粘着テープをガラス板に貼るとか、片面の粘着テー
プであれば、粘着面を上に向けてガラス板上に置き、そ
の両側端を別の粘着テープで貼るとかして、粘着面を有
するガラス板を作成する。そして、ピンセットなどを用
いて微小部品を一つずつ粘着面に押しつけて固定してい
くのである。
【0004】このようにしてガラス板に支持された微小
部品群は、微小部品の塗布される頭部が平面であれば、
ベタ塗布により一度に纏めて塗布される。また、微小部
品の塗布される頭部に大きな凹凸があれば、実体顕微鏡
などの顕微鏡視野の下に置かれて、一個ずつ針塗布され
る。
【0005】しかしながら、ガラス板と粘着テープを用
いる上述の方法では次のような問題があった。一つは、
ピンセットなどを用いて手作業で微小部品を一つずつ粘
着面に固定していく作業が、煩雑で能率が非常に悪いこ
とである。例えば1mm位の微小部品を扱うには、優れ
た視力と、集中力を長時間維持できる体力が要求される
ので作業者が限定される不便があった。また、例えば5
mmピッチ位に整然と並べるのは非常に難しく、整列が
乱れたために後工程の塗布時にトラブルが生じたりして
いた。
【0006】もう一つの問題点は、微小部品を固いピン
セットで取り扱うため、ピンセットによって微小部品が
傷つけられ易いことである。傷ついた微小部品は不良品
となって歩留りを低下することになるし、検査業務の負
担が増えてしまうので好ましくない。ピンセットによる
取扱を必要としない、何らかの代替手段の開発が待たれ
ていた。
【0007】そこで本発明者は、従来技術の上述の問題
点に鑑み、比較的背が高くて倒れやすい形状の微小部品
に対しても、生産性に優れ、かつ精度良く塗料を塗布す
る方法であって、特に顕微鏡下での針塗布に適した塗布
方法について鋭意検討を重ねた結果、本発明に至ったの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る微小部品の
保持装置の要旨とするところは、微小部品が立設して挿
入されるための孔であって底に貫通孔を有する有底孔
を、碁盤目状に配設してなる保持板が、上部が開放され
た吸引箱の上に重ねられた構成とされ、保持板が吸引に
よって撓むことを防止するための支持部材が、保持板の
裏面に接して吸引箱の中に備えられたことにある。
【0009】さらに、かかる微小部品の保持装置におい
て、支持部材が、吸引箱の底面から立ち上がるピンとさ
れたことにある。
【0010】さらに、かかる微小部品の保持装置におい
て、支持部材が、互いにほぼ直交する2つの線材群によ
って形成される平面部と、平面部から略直角に伸びる脚
とで構成されたことにある。
【0011】さらに、かかる微小部品の保持装置におい
て、吸引箱の側部に少なくとも2個の空気吸引口が設け
られたことにある。
【0012】また、本発明に係る微小部品の保持装置の
別の要旨とするところは、微小部品が立設して挿入され
るための孔であって底に貫通孔を有する有底孔を、碁盤
目状に配設してなる保持板が、上部が開放された吸引箱
の上に重ねられた構成とされ、有底孔の上部開口端寸法
公差が、微小部品の側部寸法に対して、+0.02mm
〜+0.08mmとされたことにある。
【0013】さらに、これら微小部品の保持装置におい
て、有底孔の深さが、微小部品の直立部分の高さの少な
くとも90%とされたことにある。
【0014】さらに、これら微小部品の保持装置におい
て、保持板が、少なくとも2枚の板の圧着によって形成
されたことにある。
【0015】また、本発明に係る微小部品の塗布方法の
要旨とするところは、底に貫通孔を有する有底孔に微小
部品を立設して収容し、貫通孔を介して外部から真空吸
引しながら、顕微鏡下で、微小部品の頭部に塗料を針塗
布することにある。
【0016】さらに、かかる微小部品の塗布方法におい
て、有底孔が、板体に碁盤目状に多数配設されたことに
ある。
【0017】さらに、かかる微小部品の塗布方法におい
て、針塗布を行った後さらにベタ塗布することにある。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る微小部品の保
持部材及び塗布方法の実施態様について、図面に基づい
て詳しく説明する。
【0019】図1と図2は、本発明に係る微小部品の保
持装置10の一例を示し、図3、図4、図5、図6は、
それぞれ、保持板14、有底孔12、吸引箱16、ピン
22の詳細を示している。保持装置10は、有底孔12
を碁盤目状に配設してなる保持板14が、上部が開放さ
れた吸引箱16の上に重ねられて構成されている。吸引
箱16の上縁は、額縁状の縁取部24を残して浅い窪み
26とされており、この窪み26に保持板14が嵌め込
まれるている。吸引箱16の中には、その底面から立ち
上がり、保持板14の裏面に上端を接するピン22が1
1本備えられていて、保持板14が吸引によって撓むこ
とを防止するための支持部材18として機能している。
また吸引箱16の側部には3個の吸引口20が設けられ
ている。
【0020】図3に示されるように、有底孔12は、例
えば、ピッチP1で横に18列、ピッチP2で縦に10
列の碁盤目状に配設されている。また図4に示されるよ
うに、直方体状の有底孔12の底30には貫通孔28が
設けられている。この貫通孔28は、保持板14と吸引
箱16とが重ねられて保持装置10とされた時、吸引箱
16内と有底孔12内とを繋ぐ吸引路となり、吸引口2
0を介して吸引箱16内を吸引すれば、有底孔12内も
吸引されることになる。
【0021】図6に示されるピン22は、吸引箱16内
で立ち上がる部分221と、吸引箱16の底に埋め込ま
れるアンカー部222とで構成される。立ち上がる部分
221はアンカー部222より太くされ、その高さは、
吸引箱16の窪み26から下の深さとほぼ等しくされ
る。ピン22の固定は、吸引箱16の底に設けられた孔
にアンカー部222を嵌入することによってなされる。
【0022】本発明の保持装置10は、微小部品の頭部
に導電塗料などを顕微鏡下で針塗布するために特に工夫
されたものである。すなわち、微小部品を一つずつ載物
台にセットする手間を省くため、多数の微小部品を収容
できる保持板14が用いられる。また、微小部品を収め
る有底孔12を、縦横に交差する碁盤状に配設している
ため、載物台のX−Y移動によって、縦または横の列に
沿って連続的に微小部品を顕微鏡視野下に導くことがで
きる。
【0023】顕微鏡下で動かす作業性を考慮して、保持
装置10は小型・軽量であることが望ましい。しかしな
がら、保持装置10を小さくすれば、それだけ保持板1
4に設けられる有底孔12の数を少なくしなければなら
ず、生産性が低下するのでその大きさには自ずから限界
がある。通常の実体顕微鏡を用いる場合には、大体、4
0cm×80cmから65cm×130cm位とされる
のが好ましい。一方、保持装置10の厚さを薄くしても
生産性には影響しないので、小型・軽量化のための有効
な手段であるが、薄くしたために、機械的強度が低下し
て変形し易くなる問題がある。
【0024】特に、保持板14が薄くされた時の影響が
大きい。微小部品は、有底孔12の底に設けられた貫通
孔28を介して下方に吸引されることにより、有底孔1
2内に安定に収容されるのであるが、この時、保持板1
4全体にも、吸引箱16内に引き込もうとする大きな吸
引力が働いている。したがって、保持板14が薄けれ
ば、吸引力によって中央部が吸引箱16側に引かれ、保
持板14全体が球面状に撓む。曲げられた保持板14に
保持された微小部品は、その位置によって顕微鏡の対物
レンズとの距離が個々に異なることになる。このため、
顕微鏡下での作業は、個々の微小部品に対して焦点合わ
せの操作、すなわち、対物レンズの上下動操作が必要と
なって、作業性と作業能率が大幅に低下する。
【0025】また、本発明の目的の一つは、比較的背が
高くて倒れ易い微小部品にも、顕微鏡下で安定に針塗布
できる手段を提供することである。後述するように、倒
立し易い微小部品を有底孔12内に立設したまま安定に
維持するには、吸引箱16内の真空度を高めて、貫通孔
28を介し、有底孔12の下方に微小部品を強く吸引す
ることが有効である。ところが、強く吸引するほど、保
持板14に強い曲げ応力が作用して保持板14が大きく
撓むので、上述の問題がますます顕著になる。
【0026】本発明者は、この問題の解決策を求めて多
くの実験と考察を行い、保持板が吸引によって撓むこと
を防止するための支持部材を、保持板の裏面に接して吸
引箱の中に備えることが、非常に有効であることを見い
だした。支持部材の形状は特に限定されないが、吸引箱
16内の吸引空気の流れをできるだけ妨げないように小
形にされ、そして、有底孔12につながる貫通孔28を
塞がないようにして配設されるのが好ましい。
【0027】支持部材の特に有用な実施態様はピンであ
って、図6にその一例が示され、図5にその配設例が示
されているが、ピンの形状や固定方法、配設方法は本例
に限定されるものではない。例えば、ピン22を角柱状
にしたり、ピン22を太くして本数を減らしたりしても
よい。吸引箱16の底面から立ち上がって設けられたピ
ン22は、保持板14が受ける吸引撓み応力をその上端
で受け、その下端で吸引箱16の底面に直接的に伝達す
るので無駄がなく、小さくても十分に支持能力を発揮す
る。そして、吸引箱16内に占める体積が小さいので、
吸引箱16内の吸引空気の流れをほとんど妨げない。
【0028】支持部材の特に有用な別の実施態様では、
2つの線材群が互いに直交して形成された平面部と、こ
の平面部から略直角に伸びる脚とで構成される。図7は
その一例を示し、4本の線材36の群と、3本の線材3
8の群とで形成された平面部32と、11本の脚34と
で構成された支持部材18とされている。本例の支持部
材18では、脚34が上述のピン22と同様の支持機能
を担い、平面部32によって多数の脚34が一体的に連
結されている。このため、本例の支持部材18は、吸引
箱16内に必ずしも固定される必要はなく、吸引箱16
内に挿入しただけの状態で手軽に使用することができ
る。平面部32は保持板14の裏面に接するが、2つの
線材群が互いに直交しているため、線材36又は線材3
8の個々を、碁盤目状に配設された有底孔12の縦横の
列間に配することができ、貫通孔28を塞ぐことが避け
られる。
【0029】また、保持装置10を小型・軽量にするた
めに、吸引箱16を薄くするのも有効であるが、その時
の問題は、吸引箱16内が浅くなるため、各貫通孔28
から吸引口20への吸引空気の流れが不均一になること
である。特に、流れのデッドスペースとなる吸引口20
脇の角部が流れにくくなる。したがって、本発明の特に
有用な別の実施態様では、少なくとも2個の吸引口20
が設けられた吸引箱16とされ、各貫通孔28から吸引
口20への吸引空気の流れが均一にされて、各有底孔1
2に収められた微小部品がいずれも強く吸引されるよう
になる。2個の吸引口20は、図5に示されるように、
吸引箱16の一側面に並べて設けられてもよいし、幾つ
かの側面に分けて設けられてもよい。
【0030】支持部材18が採用されれば、例えば1.
5mm以下の厚さの保持板14が実用できるようにな
る。また、2個の吸引口20が設けられれば、例えば
8.5mm以下の厚さの吸引箱16が実用できるように
なる。その結果、保持装置10を10mm以下の厚さで
構成することができ、顕微鏡下での針塗布作業性が顕著
に改善される。
【0031】次に、本発明に係わる微小部品の塗布方法
について、図8に示される形状の微小部品を例にして詳
しく説明するが、同時に、有底孔12の形状についても
さらに詳細に説明する。
【0032】図8に示される微小部品40は、直立部分
44の上に切妻屋根家屋型の凸状部分45が載った形状
とされていて、頭部は、凹の頭部面422と凸の頭部面
421とからなる頭部面42で覆われている。なお、本
発明でいう微小部品の直立部分とは、微小部品の下部に
位置する直方体形状部分を意味し、本例の微小部品40
における直立部分44は、高さh1、幅w1、奥行きw
2の直方体形状である。
【0033】塗布される前に、微小部品40はまず有底
孔12に立設して収められる。図9で説明されるよう
に、有底孔12は、当然、微小部品40より大きくされ
るが、大き過ぎれば、後の塗布工程で微小部品40が有
底孔12から抜け出てしまうし、小さ過ぎれば、微小部
品40を有底孔12に収める作業が難しくなって好まし
くない。特に、比較的背が高くて倒れやすい微小部品4
0を対象とする場合には、微小部品40の寸法を基にし
て、有底孔12の寸法を厳密に制御しなければならな
い。本発明の特に好ましい実施態様では、有底孔12の
上部開口端の寸法公差が、微小部品40の側部寸法(w
1、w2)に対して、+0.02mm〜+0.08mm
とされる。すなわち、図9に示される上部開口端幅W1
は、微小部品40の幅w1より、0.02mm以上0.
08mm以下の範囲で大きくされる。
【0034】同様に、有底孔12の深さも微小部品40
の安定性に影響して重要である。浅いために、微小部品
40の上部が有底孔12から大きく露出するようでは、
僅かな衝撃を受けるだけで微小部品40が飛び出してし
まう。本発明者は、比較的背が高くて倒れやすい微小部
品40について数多くの実験を繰り返した。その結果、
有底孔12の深さを、微小部品40の直立部分44の高
さの少なくとも90%とすれば、後の塗布工程を順調に
行えることを見出したのである。
【0035】ところが、孔を深くすることと、孔の開口
端寸法精度を高めることとは、一般的には相反する技術
命題である。有底孔12を深くしていけば、有底孔12
の開口端は広くなり、微小部品40の側部寸法より大き
くなっていく。この相反する技術命題を同時に達成する
ため、本発明者は、薄い板を積層・圧着することにより
保持板14を形成する手段を見出した。
【0036】すなわち、例えば図10で説明されるよう
に、薄板461、462、463、464、465のそ
れぞれに、有底孔12と等しい径の孔121、122、
123、124、125を設けておく。また、薄板46
6には貫通孔28を設けておく。そしてこれらを、互い
の孔位置を合わせて有底孔12が形成されるようにしな
がら積層し圧着することにより、圧着板46からなる保
持板14を形成するのである。薄板461、462、4
63、464、465が薄いため、孔121、122、
123、124、125のそれぞれを、十分高い寸法精
度で設けることができる。したがって、圧着板46に形
成された有底孔12も、深さ方向で孔径が変わらずに寸
法精度の高いものとなる。薄板461に設けられた孔1
21が、有底孔12の上部開口端を形成することになる
ので、薄板461をできるだけ薄くし、孔121を精度
良く設けることにより、本発明の特に特に好ましい実施
態様であるところの、上述の上部開口端寸法公差を十分
に満足させられるようになる。なお、薄板には、厚さが
0.1〜0.5mm位の鉄鋼板、アルミニウム鋼板、ス
テンレス鋼板などの金属板が好ましく用いられるが、本
発明はこれらの例示に限定されるものではない。
【0037】有底孔12に微小部品40を収めるには、
ピンセットなどを用いて人手で行うこともできるが、振
込機などにより機械的に行えば、碁盤目状に配設された
多数の有底孔12のそれぞれに、微小部品40を一度に
収めることができて作業時間が大幅に短縮される。ま
た、ピンセットなどによる傷付きが防止される効果があ
る。
【0038】顕微鏡下における針塗布は、微小部品40
が収容された保持板14を吸引箱16に重ねて保持装置
10を構成し、これを載物台に載せて通常の方法で行
う。すなわち、載物台をX−Y移動させて微小部品40
を視野下に導き、対物レンズを上下動して焦点を合わ
せ、針を用いて微小部品40頭部の所定部に塗料を塗布
する。この間、吸引箱16の吸引口20は真空ポンプに
接続されていて、有底孔12にある微小部品40は、貫
通孔28を介して下方に強く吸引されているので安定で
ある。不安定な形状の微小部品40に対しては、真空度
を高く、例えば700mmHg以上の真空度にしてより
強く吸引して安定にするのが良い。1つの微小部品40
に対する針塗布が終われば、載物台をX方向又はY方向
に移動させ、碁盤目状の横列又は縦列に沿って、新たな
微小部品40を視野下に逐次導き、針塗布を続行する。
【0039】針塗布は、効率的なベタ塗布ができない、
主に窪んだ部分に対して行われる。図11は、凹の頭部
面422に針塗布が行われた状態を示し、図12は、次
いで凸の頭部面421がベタ塗布された状態を示す。両
塗布工程を経て、頭部の全面に塗料が塗布されたことに
なる。保持板14に収められた全ての微小部品40に対
して顕微鏡下で針塗布した後、保持板14を顕微鏡から
外して塗布機まで運び、そこでまた別の吸引箱にセット
してベタ塗布を行う。全ての操作は、微小部品40に直
接触ることなく保持板14単位で行われるので、簡便に
作業できて効率が良い。
【0040】以上、本発明に係わる微小部品の保持装置
及び塗布方法について詳細に説明してきたが、本発明は
上述の引用・例示に限定されず、保持板や吸引箱や支持
部材の材質や形状、有底孔や貫通孔の形状、有底孔の配
設方法、針塗布やベタ塗布の方法などにつき、本発明の
趣旨を逸脱しない範囲内で種々なる改良、修正、変化を
加えた態様で実施し得るものである。
【0041】
【発明の効果】本発明に係わる、微小部品の保持装置に
よれば、保持板が撓むのを防止するための支持部材が備
えられているので、保持板を薄くしても吸引によって撓
んで曲がることがない。このため、保持板を薄くして保
持装置を軽量にし、保持装置の移動性を高め、顕微鏡下
での針塗布の作業性を向上できる。また、保持板が撓ま
ないので、微小部品毎の焦点合わせ作業が省けて作業が
容易になる。
【0042】そして特に、支持部材が吸引箱の床面から
立ち上がるピンとされれば、小形でも確実に保持板を支
持することができ、吸引箱内の吸引空気の流れを乱すこ
とがなくて、各微小部品を同じように吸引・固定でき
る。
【0043】また特に、2つの線材群が互いに直交して
形成された平面部と、この平面部から略直角に伸びる脚
とで構成された支持部材とされれば、吸引箱内の吸引空
気の流れを乱すことがなく確実に保持板を支持でき、吸
引箱内に挿入しただけの状態で手軽に使用することがで
きる。
【0044】また特に、吸引箱の側部に少なくとも2個
の吸引口が設けられれば、吸引箱を薄くしても、各有底
孔にある微小部品を同等に吸引できる。このため、吸引
箱を薄くすることにより保持装置全体を軽くし、顕微鏡
下での針塗布作業性を向上させられる。
【0045】また特に、有底孔の上部開口端の寸法公差
が、微小部品の側部寸法に対して、+0.02mm〜+
0.08mmとされれば、微小部品を有底孔内に安定に
収容することができて、針塗布及びベタ塗布をスムーズ
に行える。
【0046】また特に、有底孔の深さが、微小部品の直
立部分の高さの少なくとも90%とされれば、比較的背
が高くて倒れやすい微小部品に対しても、有底孔内に安
定に収容することができて、針塗布及びベタ塗布をスム
ーズに行える。
【0047】また特に、少なくとも2枚の薄板が圧着さ
れた保持板とされれば、寸法精度の高い孔を各薄板に予
め設け、これらを重ねて圧着することにより、寸法精度
の高い有底孔を形成できる。
【0048】また、本発明に係わる、微小部品の塗布方
法によれば、有底孔に微小部品を立設して収容し、真空
吸引して安定に保ちながら顕微鏡下で針塗布するので、
従来の粘着テープを貼りつける手間が省ける。
【0049】そして、かかる微小部品の塗布方法におい
て、有底孔が碁盤目状に多数配設された保持板が用いら
れれば、保持板を載せた載物台をX方向又はY方向に移
動させることにより、碁盤目状の横列又は縦列に沿っ
て、微小部品を顕微鏡視野下に簡単に導くことができる
ので、多数の微小部品を効率良く針塗布できる。
【0050】そしてまた、有底孔が碁盤目状に多数配設
された保持板が用いられれば、顕微鏡下での針塗布を終
えた後、保持板を塗布機に移し替えるだけて、頭部の未
塗布部分にベタ塗布できるので大変便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る微小部品の保持装置の一例を模式
的に示す斜視図である。
【図2】本発明に係り、図1に示される保持装置の正面
図である。
【図3】本発明に係り、保持板の一例を示す上面図であ
る。
【図4】本発明に係り、有底孔の一例を示すものであ
り、保持板の断面斜視図である。
【図5】本発明に係り、吸引箱の一例を示し、同図
(a)は上面図、同図(b)は正面図である。
【図6】本発明に係り、支持部材の一例を示す斜視図で
ある。
【図7】本発明に係り、支持部材の他の一例を示す斜視
図である。
【図8】本発明に係り、微小部品の一例を示す斜視図で
ある。
【図9】本発明に係り、微小部品と有底孔との寸法関係
を説明する模式図である。
【図10】本発明に係り、保持板形成方法の一例を模式
的に示す縦断面図である。
【図11】本発明に係り、針塗布後の微小部品の一例を
示す斜視図である。
【図12】本発明に係り、ベタ塗布後の微小部品の一例
を示す斜視図である。
【符号の説明】
10:保持装置 12:有底孔 121、122、123、124、125:孔 14:保持板 16:吸引箱 18:支持部材 20:吸引口 22:ピン 221:ピンの立ち上がり部 222:ピンのアンカー部 24:縁取部 26:窪み 28:貫通孔 30:有底孔の底 32:支持部材の平面部 34:支持部材の脚 36、38:線材 40:微小部品 42:微小部品の頭部面 421:凸の頭部面 422:凹の頭部面 44:微小部品の直立部 45:微小部品の凸状部分 46:圧着板 461、462、463、464、465、466:板 P1、P2:有底孔のピッチ h:微小部品の直立部分の高さ w1:微小部品の幅 w2:微小部品の奥行き H:有底孔の深さ W1:有底孔の幅

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微小部品が立設して挿入されるための孔
    であって底に貫通孔を有する有底孔を、碁盤目状に配設
    してなる保持板が、上部が開放された吸引箱の上に重ね
    られた構成とされ、該保持板が吸引によって撓むことを
    防止するための支持部材が、該保持板の裏面に接して該
    吸引箱の中に備えられたことを特徴とする、微小部品の
    保持装置。
  2. 【請求項2】 前記支持部材が、吸引箱の底面から立ち
    上がるピンであることを特徴とする、請求項1に記載の
    微小部品の保持装置。
  3. 【請求項3】 前記支持部材が、互いにほぼ直交する2
    つの線材群によって形成される平面部と、該平面部から
    略直角に伸びる脚とで構成されたことを特徴とする請求
    項1に記載の微小部品の保持装置。
  4. 【請求項4】 前記吸引箱の側部に、少なくとも2個の
    空気吸引口が設けられたことを特徴とする請求項1乃至
    請求項3に記載の微小部品の保持装置。
  5. 【請求項5】 微小部品が立設して挿入されるための孔
    であって底に貫通孔を有する有底孔を、碁盤目状に配設
    してなる保持板が、上部が開放された吸引箱の上に重ね
    られた構成とされ、該有底孔の上部開口端寸法公差が、
    該微小部品の側部寸法に対して、+0.02mm〜+
    0.08mmとされたことを特徴とする微小部品の保持
    装置。
  6. 【請求項6】 前記有底孔の深さが、前記微小部品の直
    立部分の高さの少なくとも90%とされたことを特徴と
    する請求項1乃至請求項5に記載の微小部品の保持装
    置。
  7. 【請求項7】 前記保持板が、少なくとも2枚の板の圧
    着によって形成されたものであることを特徴とする請求
    項1乃至請求項6に記載の微小部品の保持装置。
  8. 【請求項8】 底に貫通孔を有する有底孔に微小部品を
    立設して収容し、該貫通孔を介して外部から真空吸引し
    ながら、顕微鏡下で、該微小部品の頭部に塗料を針塗布
    することを特徴とする微小部品の塗布方法。
  9. 【請求項9】 前記有底孔が、板体に碁盤目状に多数配
    設されたものであることを特徴とする、請求項8に記載
    の微小部品の塗布方法。
  10. 【請求項10】 前記針塗布を行った後、さらにベタ塗
    布することを特徴とする、請求項9に記載の微小部品の
    塗布方法。
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