JP2002040258A - 位相差板、その製造方法、及びそれを利用した円偏光板、1/2波長板並びに反射型液晶表示装置 - Google Patents

位相差板、その製造方法、及びそれを利用した円偏光板、1/2波長板並びに反射型液晶表示装置

Info

Publication number
JP2002040258A
JP2002040258A JP2000238439A JP2000238439A JP2002040258A JP 2002040258 A JP2002040258 A JP 2002040258A JP 2000238439 A JP2000238439 A JP 2000238439A JP 2000238439 A JP2000238439 A JP 2000238439A JP 2002040258 A JP2002040258 A JP 2002040258A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
value
intrinsic birefringence
retardation
positive
negative
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000238439A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4458636B2 (ja
Inventor
Kohei Arakawa
公平 荒川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2000238439A priority Critical patent/JP4458636B2/ja
Priority to KR1020010027043A priority patent/KR100812271B1/ko
Priority to US09/858,947 priority patent/US6812983B2/en
Publication of JP2002040258A publication Critical patent/JP2002040258A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4458636B2 publication Critical patent/JP4458636B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polarising Elements (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な工程により製造可能であり、且つ可視
光全域の入射光に対して均一な位相差特性を与える広帯
域の位相差板を提供する。 【解決手段】 固有複屈折値が正である材料と負であ
る材料とを含有してなり、波長450nm、550nm
および650nmにおけるレタデーション値を各々Re
(450)、Re(550)およびRe(650)とし
たとき、Re(450)<Re(550)<Re(65
0)であることを特徴とする位相差板である。また、固
有複屈折値が正の材料からなる第一の層と、固有複屈折
値が負の材料からなる第二の層とを有し、前記第一の層
および前記第二の層は複屈折を有し、且つ前記第一の層
および前記第二の層の遅相軸を互いに直交させて積層し
てなることを特徴とする位相差板である。前記固有複屈
折値が正である材料がノルボルネン系ポリマーである態
様、などが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、位相差板、その製
造方法、及びそれを利用した円偏光板、1/2波長板並
びに反射型液晶表示装置に関し、より詳細には、パソコ
ン、AV機器、携帯型情報通信機器、ゲームやシミュレ
ーション機器、及び車載用のナビゲーションシステム
等、種々の分野の表示装置に利用可能な、位相差板、そ
の製造方法、及びそれを利用した円偏光板、1/2波長
板並びに反射型液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レターデーション(Re)が波長の1/
4である1/4波長板は、反射型液晶表示装置、光ディ
スク用ピックアップおよび防眩フィルムに利用される
等、種々の用途を有する。一方、Reが波長の1/2で
ある1/2波長板も、液晶プロジェクターに利用される
等、種々の用途を有する。前記1/4波長板および1/
2波長板は、種々の用途において、可視光領域の全ての
入射光に対して、その機能が充分に発揮されることが望
まれる。可視光領域全域の入射光に対してその機能を充
分に発揮し得る広帯域位相差板としては、例えば、特開
平5−27118号公報、特開平5−100114号公
報、特開平10−68816号公報、特開平10−90
521号公報等、相互に異なる光学異方性を有する2枚
のポリマーフィルムを積層して形成したものが挙げられ
る。
【0003】しかし、従来の積層型位相差板では、その
製造のために、一方向に延伸した延伸複屈折フィルムを
延伸方向に対して相互に異なる角度を為す方向にカット
した2種のチップを形成し、このチップを粘着材によっ
て貼合し、積層する必要がある。また、2枚のチップを
貼合させる際には、粘着材塗工、チップ化、貼合に伴う
コストアップだけでなく、チップ貼合に伴う角度ズレに
よる性能低下など、性能上に及ぼす影響も無視できな
い。また、チップの貼合によって形成された積層型位相
差板では、厚みの増大による性能低下も問題となること
がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記諸問題
に鑑みなされたものであって、簡易な工程により製造可
能であり、且つ可視光全域の入射光に対して均一な位相
差特性を与える広帯域の位相差板、特に広帯域λ/2板
および広帯域円偏光板、ならびに前記位相差板を利用し
た表示の明るさが改善された反射型液晶表示装置を提供
することを課題とする。また、本発明は、可視光全域の
入射光に対して均一な位相差特性を与える広帯域の位相
差板を簡易な工程により製造し得る位相差板の製造方法
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は、以下の通りである。即ち、 <1> 固有複屈折値が正である材料と負である材料と
を含有してなり、波長450nm、550nmおよび6
50nmにおけるレターデーション値を各々Re(45
0)、Re(550)およびRe(650)としたと
き、Re(450)<Re(550)<Re(650)
であることを特徴とする位相差板である。 <2> 固有複屈折値が正の材料からなる第一の層と、
固有複屈折値が負の材料からなる第二の層とを有し、前
記第一の層および前記第二の層は複屈折を有し、且つ前
記第一の層および前記第二の層の遅相軸を互いに直交さ
せて積層してなることを特徴とする位相差板である。 <3> 固有複屈折値が正の材料からなる第一の層と、
固有複屈折値が負の材料からなる第二の層とを有し、前
記第一の層および前記第二の層は各々複屈折を有し、且
つ前記第一の層における分子鎖の配向方向と、前記第二
の層における分子鎖の配向方向とが等しいことを特徴と
する位相差板である。
【0006】<4> 固有複屈折値が正または負の材料
からなる第三の層を有し、前記第三の層は複屈折性を示
し、且つ固有複屈折値が正、負、および正の材料からな
る層を順次積層した、または固有複屈折値が負、正、お
よび負の材料からなる層を順次積層した<2>または<
3>に記載の位相差板である。 <5> 前記固有複屈折値が正の材料および負の材料が
各々樹脂である<2>から<4>までのいずれかに記載
の位相差板である。 <6> 前記第一の層および前記第二の層が各々、前記
固有複屈折値が正である樹脂及び負である樹脂からなる
延伸フィルムである<2>から<5>までのいずれかに
記載の位相差板である。 <7> 前記第三の層が、前記第一の層及び前記第二の
層を各々構成している前記固有複屈折値が正の樹脂及び
負の樹脂に対して、5℃以上低いガラス転移温度を有す
る樹脂からなる<5>または<6>に記載の位相差板で
ある。 <8> 波長450nm、550nmおよび650nm
におけるレターデーション値を各々Re(450)、R
e(550)およびRe(650)としたとき、Re
(450)<Re(550)<Re(650)である請
求項2から7までのいずれかに記載の位相差板である。
【0007】<9> 前記固有複屈折値が正の材料がノ
ルボルネン系ポリマーである<1>から<8>までのい
ずれかに記載の位相差板である。 <10> 前記固有複屈折値が負の材料がポリスチレン
またはポリスチレン系ポリマーである<1>から<9>
までのいずれかに記載の位相差板である。 <11> 前記ポリスチレン系ポリマーがスチレン及び
/又はスチレン誘導体と、アクリルニトリル、無水マレ
イン酸、メチルメタクリレートおよびブタジエンから選
ばれる少なくとも1種との共重合体である<10>に記
載の位相差板である。 <12> 波長450nmおよび波長550nmにおけ
るレターデーション(Re)の絶対値をそれぞれRe
(450)およびRe(550)としたとき、前記固有
複屈折値が正である材料の(Re(450)/Re(5
50))の値と、前記固有複屈折値が負である材料の
(Re(450)/Re(550))の値との差が、
0.03以上である<1>から<11>のいずれかに記
載の位相差板である。 <13> 波長450nm、波長550nmにおけるレ
ターデーション(Re)値の絶対値をそれぞれRe(4
50)及びRe(550)としたとき、前記固有複屈折
値が正である材料の(Re(450)/Re(55
0))の値と、前記固有複屈折値が負である材料の(R
e(450)/Re(550))の値とが同一でなく、
かつ前記固有複屈折値が正である材料の(Re(45
0)/Re(550))の値が、前記固有複屈折値が負
である材料の(Re(450)/Re(550))の値
よりも大きいときは、前記固有複屈折値が正である材料
のRe(550)の値が前記固有複屈折値が負である材
料のRe(550)の値よりも小さいこと、及び、前記
固有複屈折値が正である材料の(Re(450)/Re
(550))の値が、前記固有複屈折値が負である材料
の(Re(450)/Re(550))の値よりも小さ
いときは、固有複屈折値が正である材料のRe(55
0)の値が固有複屈折値が負である材料のRe(55
0)の値よりも大きいこと、の一方を満たす<1>から
<12>のいずれかに記載の位相差板である。
【0008】<14> 光弾性が20ブルースター以下
である<1>から<13>までのいずれかに記載の位相
差板である。 <15> 波長λにおけるレターデーションRe(λ)
と波長λとが、λ=450nm、550nm、650n
mにおいて、各々、下記関係式を満たす<1>から<1
4>までのいずれかに記載の位相差板である。 0.2 ≦ Re(λ)/λ ≦ 0.3 <16> 波長λにおけるレターデーションRe(λ)
と波長λとが、λ=450nm、550nm、650n
mにおいて、各々、下記関係式を満たす<1>から<1
4>までのいずれかに記載の位相差板である。 0.4 ≦ Re(λ)/λ ≦ 0.6
【0009】<17> 偏光板と、<16>に記載の位
相差板とを積層してなり、前記偏光板の偏光板透過軸と
前記位相差板の遅相軸とが交差してなることを特徴とす
る1/2波長板である。 <18> 偏光板と、<15>に記載の位相差板とを積
層してなり、前記偏光板の偏光板透過軸と前記位相差板
の遅相軸とが交差してなることを特徴とする円偏光板で
ある。 <19> 前記偏光板透過軸と前記遅相軸とが30度以
上60度以下の角度をなして交差している<17>に記
載の1/2波長板である。 <20> 前記偏光板透過軸と前記遅相軸とが30度以
上60度以下の角度をなして交差している<18>に記
載の円偏光板である。 <21> 反射板、液晶セル及び偏光板をこの順に積層
してなり、該反射板と該偏光板との間に<1>から<1
6>までのいずれかに記載の位相差板を有することを特
徴とする反射型液晶表示装置である。
【0010】<22> 固有複屈折値が正の材料からな
る第一の層と、固有複屈折値が負の材料からなる第二の
層とを有する位相差板の製造方法であって、固有複屈折
値が正の樹脂と固有複屈折値が負の樹脂とを共押出し
し、前記固有複屈折値が正の樹脂からなる第一の層と前
記固有複屈折値が負の樹脂からなる第二の層との積層体
を作製する工程を有する位相差板の製造方法。 <23> 前記積層体を延伸し、レターデーションを調
整する工程を有する<22>に記載の位相差板の製造方
法である。
【0011】
【発明の実施の形態】(位相差板)本発明の位相差板
は、固有複屈折値が正である材料(以下、単に「正の材
料」という場合がある)と負である材料(以下、単に
「負の材料」という場合がある)とをそれぞれ少なくと
も1種含有してなり、更に必要に応じて適宜選択したそ
の他の成分を含有してなる。本発明の位相差板には、前
記固有複屈折値が正である材料と負である材料とが同一
の層に含有される形態、および前記固有複屈折値が正で
ある材料と前記固有複屈折値が負の材料とが各々異なる
層に含有される形態の双方が含まれる。本発明の位相差
板では、入射光は、固有複屈折値が正と負の材料を含有
する1層または多層によって、位相差特性を与えられ
る。固有複屈折値が正の材料および負の材料は、延伸操
作等により分子配向方向が等しくなったとき、その遅相
軸が直交するため、発現するレターデーションは各々が
有する特性が相殺された結果の複合体としてのレターデ
ーションとなる。本発明では、前記正の材料と負の材料
とを種々組合せることによって、及び/又は、延伸条件
等の作製条件を調整することにより、発現するレターデ
ーションの波長分散性を制御し、可視光全域の入射光に
対して、Re/λがほぼ均一な位相差特性を与える位相
差板を提供することを可能としている。
【0012】まず、本発明の位相差板に使用される固有
複屈折値が正である材料と負である材料について説明す
る。
【0013】−固有複屈折値が正である材料− 本発明において、「固有複屈折値が正である材料」と
は、分子が一軸性の秩序をもって配向したときに、光学
的に正の一軸性を示す特性を有する材料をいう。例え
ば、前記正の材料が樹脂である場合では、分子が一軸性
の配向をとって形成された層に光が入射したとき、前記
配向方向の光の屈折率が前記配向方向に直交する方向の
光の屈折率より大きくなる樹脂をいう。前記正の材料と
しては、樹脂、棒状液晶、棒状液晶ポリマーなど種々の
ものが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよ
いし、2種以上を併用してもよい。本発明においては、
これらの中でも樹脂が好ましい。
【0014】前記樹脂としては、オレフィン系ポリマー
(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ノルボルネ
ン系ポリマー、シクロオレフィン系ポリマーなど)、ポ
リエステル系ポリマー(例えば、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレートなど)、ポリアリ
ーレンサルファイド系ポリマー(例えば、ポリフェニレ
ンサルファイドなど)、ポリビニルアルコール系ポリマ
ー、ポリカーボネート系ポリマー、ポリアリレート系ポ
リマー、セルロースエステル系ポリマー(前記固有複屈
折値が負であるものもある)、ポリエーテルスルホン系
ポリマー、ポリスルホン系ポリマー、ポリアリルサルホ
ン系ポリマー、ポリ塩化ビニル系ポリマー、あるいはこ
れらの多元(二元、三元等)共重合ポリマーなどが挙げ
られる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種
以上を併用してもよい。本発明においては、これらの中
でも、オレフィン系ポリマーが好ましく、オレフィン系
ポリマーの中でも、光透過率特性、耐熱性、寸度安定
性、光弾性特性等の観点から、ノルボルネン系ポリマー
が特に好ましい。前記オレフィン系ポリマーとしては、
日本合成ゴム製の「アートソー」、日本ゼオン製の「ゼ
オネックス」および「ゼオノア」、三井石油化学製の
「APO」等が好適に利用される。
【0015】前記ノルボルネン系ポリマーは、ノルボル
ネン骨格を繰り返し単位として有してなり、その具体例
としては、特開昭62−252406号公報、特開昭6
2−252407号公報、特開平2−133413号公
報、特開昭63−145324号公報、特開昭63−2
64626号公報、特開平1−240517号公報、特
公昭57−8815号公報、特開平5−39403号公
報、特開平5−43663号公報、特開平5−4383
4号公報、特開平5−70655号公報、特開平5−2
79554号公報、特開平6−206985号公報、特
開平7−62028号公報、特開平8−176411号
公報、特開平9−241484号公報等に記載されたも
のが好適に利用できるが、これらに限定されるものでは
ない。また、これらは、1種単独で使用してもよいし、
2種以上を併用してもよい。
【0016】本発明においては、前記ノルボルネン系ポ
リマーの中でも、下記構造式(I)〜(IV)のいずれか
で表される繰り返し単位を有するものが好ましい。
【0017】
【化1】
【0018】前記構造式(I)〜(IV)中、A、B、C
及びDは、各々独立して、水素原子又は1価の有機基を
表す。
【0019】また、前記ノルボルネン系ポリマーの中で
も、下記構造式(V)または(VI)で表される化合物の
少なくとも1種と、これと共重合可能な不飽和環状化合
物とをメタセシス重合して得られる重合体を水素添加し
て得られる水添重合体も好ましい。
【0020】
【化2】
【0021】前記構造式中、A、B、C及びDは、各々
独立して、水素原子又は1価の有機基を表す。
【0022】前記ノルボルネン系ポリマーの重量平均分
子量としては、5,000〜1,000,000程度で
あり、8,000〜200,000が好ましい。
【0023】−固有複屈折値が負である材料− 本発明において、「固有複屈折値が負である材料」と
は、分子が一軸性の秩序をもって配向したときに、光学
的に負の一軸性を示す特性を有する材料をいう。例え
ば、前記負の材料が樹脂である場合、分子が一軸性の配
向をとって形成された層に光が入射したとき、前記配向
方向の光の屈折率が前記配向方向に直交する方向の光の
屈折率より小さくなる樹脂をいう。前記負の材料として
は、樹脂、ディスコティック液晶、ディスコティック液
晶ポリマー等種々のものが挙げられる。これらは、1種
単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明においては、これらの中でもポリマーが好まし
い。
【0024】前記ポリマーとしては、ポリスチレン、ポ
リスチレン系ポリマー(スチレン及び/又はスチレン誘
導体と他のモノマーとの共重合体)、ポリアクリロニト
リル系ポリマー、ポリメチルメタクリレート系ポリマ
ー、セルロースエステル系ポリマー(前記固有複屈折値
が正であるものもある)、あるいはこれらの多元(二
元、三元等)共重合ポリマーなどが挙げられる。これら
は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して
もよい。前記ポリスチレン系ポリマーとしては、スチレ
ン及び/又はスチレン誘導体と、アクリルニトリル、無
水マレイン酸、メチルメタクリレートおよびブタジエン
から選ばれる少なくとも1種との共重合体が好ましい。
本発明においては、これらの中でも、ポリスチレン、ポ
リスチレン系ポリマー、ポリアクリロニトリル系ポリマ
ー及びポリメチルメタクリレート系ポリマーの中から選
択される少なくとも1種が好ましく、これらの中でも、
複屈折発現性が高いという観点から、ポリスチレン及び
ポリスチレン系ポリマーがより好ましく、耐熱性が高い
点で、スチレン及び/又はスチレン誘導体と無水マレイ
ン酸との共重合体が特に好ましい。尚、本発明の位相差
板を光学用途(表示素子等)に利用する場合は、ガラス
転移点が110℃以上(より好ましくは120℃以上)
のポリマーを使用するのが好ましい。
【0025】−正の材料と負の材料との好ましい組合せ
− 本発明において、前記固有複屈折値が正である材料と負
である材料とは、以下に示す条件を満たすことを指標と
して組合せるのが好ましい。波長450nm及び波長5
50nmにおけるレターデーション(Re)値の絶対値
をそれぞれRe(450)及びRe(550)としたと
き、前記正の材料の(Re(450)/Re(55
0))の値と、前記負の材料の(Re(450)/Re
(550))の値とが等しくならない(即ち、一方が他
方よりも小さいか又は大きい)組合せが好ましいものと
して挙げられる。より具体的には、両値の差が、0.0
3以上となる組合せが好ましく、0.05以上である組
合せがより好ましい。
【0026】更に、前記正の材料の(Re(450)/
Re(550))の値が、前記負の材料の(Re(45
0)/Re(550))の値よりも大きいときは、前記
正の材料のRe(550)の値が前記負の材料のRe
(550)の値よりも小さいこと、及び、前記正の材料
の(Re(450)/Re(550))の値が、前記負
の材料の(Re(450)/Re(550))の値より
も小さいときは、前記正の材料のRe(550)の値が
前記負の材料のRe(550)の値よりも大きいこと、
の一方を満たす組合せが好ましい。
【0027】次に、前記正の材料および負の材料が各々
樹脂である場合の好ましい組合せについて説明する。固
有屈折値(Δn)の波長分散性が大きい樹脂を負の材料
として使用する場合は、正の材料としてはΔnの波長分
散性が小さい樹脂を使用するのが好ましい。また、固有
屈折値(Δn)の波長分散性が小さい樹脂を負の材料と
して使用する場合は、正の材料としてはΔnの波長分散
性が大きい樹脂を使用するのが好ましい。例えば、前記
正の材料としてノルボルネン系ポリマーを使用する場合
は、前記負の材料としては、その固有複屈折値の波長分
散が大きいものが好ましく、具体的には、波長450n
mおよび波長550nmの固有複屈折値(Δn)を、各
々、Δn(450)およびΔn(550)としたとき、
下記関係式を満たす樹脂から選ばれるのが好ましい。 |Δn(450)/Δn(550)| ≧ 1.02 さらに、下記関係式を満たす樹脂から選ばれるのがより
好ましい。 |Δn(450)/Δn(550)| ≧ 1.05 尚、|Δn(450)/Δn(550)|の値は大きい
ほうが好ましいが、樹脂の場合一般的には2.0以下で
ある。
【0028】より具体的には、前記負の材料が、前記
(Re(450)/Re(550))の値が小さいポリ
メチルメタクリレート等の場合、これと組合せる前記正
の材料としては、ポリエチレンテレフタレート系ポリマ
ー、ポリフェニレンサルファイド系ポリマー、ポリカー
ボネート系ポリマー、ポリアリレート系ポリマー、ポリ
エーテルスルホン系ポリマー、ポリスルホン系ポリマ
ー、ポリアリルサルホン系ポリマー、ポリ塩化ビニル系
ポリマー、などが好ましい。また、前記負の材料が、前
記(Re(450)/Re(550))の値が大きいポ
リスチレン及びポリスチレン系ポリマー等の場合、これ
と組合せる前記正の材料としては、オレフィン系ポリマ
ー及びシクロオレフィン系ポリマー(例えば、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ノルボルネン系ポリマー等)、
セルロースエステル系ポリマー、などが好ましい。中で
も、負の材料としてポリスチレン及び/またはポリスチ
レン系ポリマーと、正の材料としてオレフィン系ポリマ
ーの中でもノルボルネン系ポリマーとの組合せが特に好
ましい。
【0029】−その他の成分− 前記その他の成分としては、本発明の効果を害しない限
り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することがで
き、例えば相溶化剤などが好適に挙げられる。前記相溶
化剤は、前記正の材料と負の材料との混合物を含有する
層を有する位相差板において、前記混合物が相分離を生
じてしまう場合等に好適に使用することができ、該相溶
化剤を使用することによって、前記固有複屈折値が正で
ある材料と負である材料との混合状態を良好にすること
ができる。
【0030】以下、本発明の位相差板の実施の形態を説
明する。本発明の位相差板の一実施の形態としては、固
有複屈折値が正の樹脂と負の樹脂とのポリマーブレンド
からなるフィルムまたはシートが挙げられる。前記フィ
ルムまたはシートの波長450nm、550nmおよび
650nmにおけるレターデーション値を各々Re(4
50)、Re(550)およびRe(650)としたと
き、Re(450)<Re(550)<Re(650)
の関係が成立している。
【0031】本実施形態の位相差板は、種々の方法で製
造することができる。例えば、前記指標に従って、正の
材料と負の材料とを適宜選択し、配合比を決定し、必要
に応じて前記相溶化剤等を添加し、これらを配合する。
そして、その後、この配合物を、任意の有機溶媒に溶解
して塗布液を調製し、該塗布液を支持体(または仮支持
体)上に塗布し乾燥することにより成膜化して製造する
ことができる(溶液製膜法)。あるいは、前記配合物を
ペレット化して溶融押出し、成膜化して製造することも
できる(押出成形法)。
【0032】前記方法により作製されたフィルム等に、
延伸処理を施すことにより、Re(450)<Re(5
50)<Re(650)の関係を満足する位相差板とす
ることができる。前記延伸としては、機械的流れ方向に
延伸する縦一軸延伸、機械的流れ方向に直交する方向に
延伸する横一軸延伸(例えば、テンター延伸など)など
が好適に挙げられるが、若干であれば二軸延伸であって
もよい。延伸によるレターデーションの調整の詳細につ
いては、後述する積層構造の位相差板におけるレターデ
ーションの調整方法と同様である。尚、前述の方法で作
製したフィルム状乃至シート状の位相差板が既に、所望
の範囲のレターデーションを示す場合は、延伸処理を施
すことなくそのまま使用することができる。
【0033】本実施形態の位相差板を円偏光板(λ/4
板)の用途に供する場合は、波長450nm〜650n
mまでの広い範囲で、少なくとも波長450nm、55
0nm及び650nmにおいて、(レターデーション
(Re)/波長)の値が0.2〜0.3であること、換
言すれば、波長550nmにおけるレターデーション
(Re)の値が、110nm〜165nmであり、波長
の長さと正の相関を有することが必要である。より好ま
しくは、少なくとも波長450nm、550nm及び6
50nmにおいて、(レターデーション(Re)/波
長)の値が0.23〜0.27であり、さらに好ましく
は、0.24〜0.26である。
【0034】また、本実施形態の位相差板をλ/2板の
用途に供する場合は、波長450nm〜650nmまで
の広い範囲で、少なくとも波長450nm、550nm
及び650nmにおいて、(レターデーション(Re)
/波長)の値が0.40〜0.60であること、換言す
れば、波長550nmにおけるレターデーション(R
e)の値が、220nm〜330nmであり、波長の長
さと正の相関を有することが必要である。より好ましく
は、少なくとも波長450nm、550nm及び650
nmにおいて、(レターデーション(Re)/波長)の
値が0.46〜0.54であり、さらに好ましくは0.
48〜0.52である。
【0035】本実施形態の位相差板では、前記正の材料
と前記負の材料との混合物(材料が樹脂である場合はポ
リマーブレンド)からなる層は、各々の材料の分子配向
が同一方向となっている。前記正の材料と負の材料の分
子配向を一致させると、遅相軸は自ずと直交し、各々の
材料が単独で示すレターデーションの波長分散は互いに
軽減し、可視光全域の入射光に対して、ほぼ均一な位相
差特性を与える位相差板を提供することができる。従っ
て、本発明の位相差板は、広帯域(可視光域)の光に対
して均一な位相差特性を与えることができるとともに、
作製に際して、積層工程が不要であり、単一素材で低コ
ストに形成可能である。
【0036】本発明の位相差板の他の実施形態を図1に
示す。位相差板10は、固有複屈折値が正の樹脂からな
る層12と固有複屈折値が負の樹脂からなる層14とが
積層された構成である。層12、14は複屈折を有し、
その遅相軸を互いに直交させて積層されている。即ち、
層12に含有される前記正の樹脂の分子の配向方向と、
層14に含有される前記負の樹脂の配向方向とは一致し
ている。位相差板10のレターデーションは層12と層
14の各レターデーションの和となるので、層12と層
14とを遅相軸を互いに直交させて積層することによっ
て、位相差板10の短波長側のレターデーションは小さ
く、且つ長波長側のレターデーションを大きくすること
ができる。その結果、位相差板10の波長λにおけるレ
ターデーションRe(λ)と波長との比Re(λ)/λ
を、可視光全域においてほぼ一定にすることができる。
【0037】本実施形態の位相差板は、波長450n
m、550nm、650nmにおけるレターデーション
(Re)の値を、各々、Re(450)、Re(55
0)、Re(650)としたとき、これらが下記式を満
たすのが好ましい。 Re(450) < Re(550) <Re(65
0) 前記関係式を満たすには、固有複屈折値が正の樹脂とし
て、その固有屈折値の波長分散が小さい材料を選択し、
且つ固有複屈折値が負の樹脂として、その固有複屈折値
の波長分散が大きい材料を選択して組合せる、および固
有複屈折値が正の樹脂として、その固有複屈折値の波長
分散が大きい材料を選択し、且つ固有複屈折値が負の樹
脂として、その固有複屈折値の波長分散が小さい材料を
選択して組合せるのが好ましい。材料の好ましい組合せ
の具体例については、前述した通りである。
【0038】本実施形態の位相差板を円偏光板(λ/4
板)の用途に供する場合は、波長450nm〜650n
mまでの広い範囲で、少なくとも波長450nm、55
0nm及び650nmにおいて、(レターデーション
(Re)/波長)の値が0.2〜0.3であることが好
ましい。より好ましくは、少なくとも波長450nm、
550nm及び650nmにおいて、(レターデーショ
ン(Re)/波長)の値が0.23〜0.27であり、
さらに好ましくは、0.24〜0.26である。また、
本実施形態の位相差板をλ/2板の用途に供する場合
は、波長450nm〜650nmまでの広い範囲で、少
なくとも波長450nm、550nm及び650nmに
おいて、(レターデーション(Re)/波長)の値が
0.40〜0.60であるのが好ましい。より好ましく
は、少なくとも波長450nm、550nm及び650
nmにおいて、(レターデーション(Re)/波長)の
値が0.46〜0.54であり、さらに好ましくは0.
48〜0.52である。本実施の形態において、前記波
長分散は、延伸温度、延伸率等の延伸条件等によって調
整することができる。
【0039】本実施形態では、固有複屈折値が正または
負の樹脂からなる層を各々1層有する構造の位相差板を
示したが、本発明の位相差板はこれに限定されず、第三
および第四の層を有する構造であってもよい。第三およ
び第四の層を形成することにより、位相差板の物理的特
性が改良されるので好ましい。特に、位相差板の断面が
対称性を有するように、複屈折を有する第三の層を有し
ているのが好ましい。前記第三の層が、固有複屈折値が
正の樹脂からなる場合、固有複屈折値が正、負、および
正の樹脂からなる層を順次積層した態様が好ましい。前
記第三の層が、固有複屈折値が負の樹脂からなる場合、
固有複屈折値が負、正、および負の樹脂からなる層を順
次積層した態様が好ましい。また、3層構造の態様で
は、固有複屈折値の符号が一致した樹脂からなる層につ
いては、互いの遅相軸を一致させて積層されているのが
好ましい。さらに、固有複屈折値の符号が一致した樹脂
は、同一の材料であるのが好ましい。
【0040】また、前記固有複屈折値が正の樹脂からな
る層と固有複屈折値が負の樹脂からなる層との間に、双
方の層の接着性を向上させる層(以下、「接着層」とい
う場合がある)を配置してもよい。該層には、前記固有
複屈折値が正の樹脂および負の樹脂の双方と親和性があ
る材料が使用され得る。例えば、前記固有複屈折値が正
の樹脂としてノルボルネン系ポリマーを使用し、且つ負
の樹脂としてポリスチレン(またはポリスチレン系ポリ
マー)を使用した場合、前記接着層は、オレフィン系ポ
リマー及びポリスチレン(またはスチレン系ポリマー)
のいずれかの成分を有する層であり、ガラス転移点が前
記正の樹脂および負の樹脂のガラス転移点と比較して5
℃以下(より好ましくは10℃以下)低いポリマーから
なる層であるのが好ましい。但し、これに限定されるも
のではない。尚、前記接着層の複屈折と厚みとの積は小
さいほうが好ましい。
【0041】本実施形態の位相差板は、種々の方法で製
造することができる。例えば、前記正の樹脂および前記
負の樹脂をそれぞれ溶媒に溶解した塗布液を各々調製
し、該塗布液を支持体(または仮支持体)上に順次塗布
(または同時に重畳塗布)し、その後乾燥することによ
って製膜化して作製することができる。また、共押出し
を利用して作製することもできる。中でも、以下に説明
する共押出しを利用した本発明の製造方法により製造す
ると、製造工程が簡略化できるとともに、製造コストを
軽減できるので好ましい。
【0042】本発明の位相差板の製造方法は、固有複屈
折値が正の樹脂(以下、単に「正に樹脂」という場合が
ある)と固有複屈折値が負の樹脂(以下、単に「負の樹
脂」という場合がある)とを共押出しし、前記固有複屈
折値が正の樹脂からなる第1の層と前記固有複屈折値が
負の樹脂からなる第2の層とを積層して積層体を作製す
る工程を有する。この積層体が、前述した所望のレター
デーション等を示す場合は、前記積層体をそのまま位相
差板として使用することができる。前記積層体が所望の
レターデーションを示さない場合は、さらに、前記積層
体を延伸し、レターデーションを調整する工程を付すこ
とができる。
【0043】前記積層体を形成する工程では、例えば、
押出し機中に、正の樹脂と負の樹脂を各々格納し、加熱
および加圧して、各々流動状態とし、それをダイから各
々連続的に押出して、積層体にする。引き続き、該積層
体をニップロールのニップ部に連続的に挿通させて、圧
着してもよい。尚、前記第三の層を有する態様の位相差
板を作製する場合は、前記積層体を形成する工程におい
て、押出し機中に前記第三の層を構成する正または負の
樹脂を格納し、共押出しにより3層構造の積層体を形成
する。例えば、正の樹脂からなる層と負の樹脂からなる
層の間に、前記双方の層の接着性を向上するための層を
有する態様の位相差板を作製する場合は、前記積層体を
形成する工程において、接着性を向上させるための樹脂
を押出し機中に別途格納し、共押出しにより、正の樹脂
からなる層と負の樹脂からなる層との間に、前記接着性
を向上させるための層を配置した構成の積層体を形成す
る。また、押し出し機中の樹脂を格納するところから押
し出しのダイまでの間に流路を複数設け、例えば、正の
樹脂/第三の層用樹脂/負の樹脂/第三の層用樹脂/正
の樹脂の構成の3種の樹脂からなる5層構造の積層体を
形成することができる。
【0044】所望により付加される、前記積層体を延伸
してレターデーションを調整する工程は、種々の延伸機
を用いて実施することができる。例えば、機械的流れ方
向に延伸する縦一軸延伸、機械的流れ方向に直交する方
向に延伸するテンター延伸などが好適に利用できる他、
厚み方向制御のため、ニ軸性を付与することも可能であ
る。ここで、延伸温度は、層を構成する基本材料(正の
樹脂および負の樹脂)の最低ガラス転移温度をTgmin
としたとき、(Tgmin−20)℃〜(Tgmin)℃に設
定するのが好ましい。
【0045】Re(450)<Re(550)<Re
(650)の特性を満たすには、固有複屈折値が負の樹
脂と正の樹脂について、重量比、延伸温度および延伸倍
率等を調整することで制御できる。例えば、固有複屈折
値が正の樹脂としてノルボルネン系ポリマーを、固有複
屈折値が負の樹脂としてポリスチレンを使用する場合の
調整方法の例を示す。ポリスチレンおよびノルボルネン
系ポリマーの溶融軟化温度を各々TsおよびTnとす
る。Ts<Tnであるので、Tnに近い温度で、ノルボ
ルネン系ポリマーからなる層とポリスチレンからなる層
との積層体を延伸すると、ポリスチレン分子の配向緩和
が速く、ポリスチレンからなる層の分子は殆ど配向せ
ず、ポリスチレンからなる層は複屈折を有しない。その
結果、ノルボルネン系ポリマーからなる層とポリスチレ
ンからなる層とを積層した積層フィルムは、ノルボルネ
ン系ポリマーからなる層が示す波長分散にほぼ等しくな
る。延伸温度を低くするにしたがって、ポリスチレン分
子は配向するようになり、ポリスチレンからなる層は複
屈折を有するようになる。ポリスチレンからなる層のレ
ターデーションは負であるので、ノルボルネン系ポリマ
ーからなる層が有する正のレターデーションは減少す
る。レターデーションの減少割合は、ポリスチレンの波
長分散のため、短波長側が大きくレターデーション減少
し、結果として、Re(450)<Re(550)<R
e(650)の特性が得られる。延伸温度を制御するこ
とで、可視光波長全域にわたって、Re(λ)/λを一
定とし、広帯域にわたって、均一な位相差特性を示す位
相差板とすることができる。また、延伸倍率調整で、広
帯域1/4波長、1/2波長の特性を得ることができ
る。
【0046】正の樹脂からなる層と負の樹脂からなる層
との間に前記接着層を有する位相差板を形成する際に
は、前記接着層を構成している樹脂として、前記延伸温
度より低温の溶融軟化温度を有する樹脂を使用するのが
好ましい。具体的には、ガラス転移点が低い樹脂を使用
するのが好ましく、前記固有複屈折値が正の樹脂及び前
記固有複屈折値が負の樹脂に対して、5℃以上低いガラ
ス転移温度を有する樹脂を使用するのがより好ましく、
更に好ましくは。20℃以上である。
【0047】本実施形態では、固有複屈折値が正と負の
樹脂からなる2つの層を、遅相軸を直交させて積層する
ことにより、各層が単独で示すレターデーションの波長
分散を互いに軽減し、可視光全域の入射光に対して、ほ
ぼ均一な位相差特性を与える位相差板を提供することを
可能としている。また、固有複屈折値が正と負の樹脂か
らなる2つの層について、遅相軸を直交させて積層する
には、各層の延伸方向を一致させればよく、あえて一致
させるためにチップを切り出す等の工程を省くことがで
きる。即ち、本発明の位相差板は、固有複屈折値が異符
号である2種の樹脂を各々用いた層の積層体であるの
で、2層の延伸方向を一致させれば、2層の遅相軸を必
然的に直交させることができ、例えば、前述した共押出
しを利用することにより、従来の積層型位相差板の作製
に必要であった延伸フィルムのチップ切り取り時やチッ
プ貼合時の微妙且つ煩雑な角度合わせ等の操作を経るこ
となく、簡易な工程による製造が可能となる。即ち、本
実施形態の位相差板は、広帯域(可視光域)の光に対し
て均一な位相差特性を与えることができるとともに、作
製に際して、共押出し等を利用することにより積層体で
あるにもかかわらず、簡易な工程により、低コストに形
成可能である。また、本実施の形態は、材料を選択する
際に材料の相溶性を考慮する必要がなく、材料の選択の
幅が広がる点で好ましい。例えば、ガラス転移点を考慮
しての材料の選択が可能となる。また、押し出し装置の
コストが安い等の点でも有利であり、最適な態様であ
る。
【0048】本発明の位相差板(単層構造および積層構
造の双方を含む。以下、同様である)は、Re(λ)/
λを調整することにより、広帯域1/4波長板とするこ
とができ、パソコン、AV機器、携帯型情報通信機器、
ゲームやシミュレーション機器、車載用のナビゲーショ
ンシステム等、種々の分野の表示装置として用いられ反
射型液晶表示装置に利用可能である。また、本発明の位
相差板は、Re(λ)/λを調整することにより、広帯
域1/2波長板とすることができ、プロジェクター用P
BS等に利用可能である。
【0049】本発明の位相差板は、その光弾性率が20
ブルースター以下であるのが好ましく、10ブルースタ
ー以下であるのがより好ましく、5ブルースター以下で
あるのがさらに好ましい。一般的に、位相差板は表示素
子の部材等に用いられる際に他の部材(例えば、偏光
板)と貼合される。貼合の際にかかる応力には偏りがあ
り、中央部と比較して端部においてより大きな応力がか
かる。その結果、レターデーションに違いが生じ、端部
は白っぽく光抜けし、表示素子においては表示特性を低
下させる場合がある。位相差板の光弾性率が前記範囲内
にあると、貼合の際に応力の偏りがある場合も、部分的
にレターデーションに差が生じるのを抑制でき、表示素
子等の部材としてより有益である。
【0050】次に、本発明の位相差板を利用した円偏光
板及びλ/2板について説明する。尚、以下の用途に供
される本発明の位相差板には、単層構造および積層構造
の双方の実施形態の位相差板を含む。 (円偏光板およびλ/2板)本発明の円偏光板は、偏光
板と、前記本発明の位相差板とを積層してなる。前記位
相差板は、波長450nm〜650nmまでの広い範囲
で、少なくとも波長450nm、550nm及び650
nmにおいて、(レターデーション(Re)/波長)の
値が0.2〜0.3であるのが好ましく、より好ましく
は少なくとも前記3波長において0.23〜0.27で
あり、さらに好ましくは少なくとも前記3波長において
0.24〜0.26である。また、本発明のλ/2板
は、偏光板と、前記本発明の位相差板とを積層してな
る。前記位相差板は、波長450nm〜650nmまで
の広い範囲で、少なくとも波長450nm、550nm
及び650nmにおいて、(レターデーション(Re)
/波長)の値が0.40〜0.60であるのが好まし
く、より好ましくは少なくとも前記3波長において0.
46〜0.54であり、さらに好ましくは少なくとも前
記3波長において0.48〜0.52である。
【0051】−偏光板− 前記偏光板としては、特に制限はなく、従来公知のもの
を好適に使用することができ、例えば、ヨウ素系偏光
板、二色性染料を用いる染料系偏光板、ポリエン系偏光
板などが好適に挙げられる。これらの偏光板の内、前記
ヨウ素系偏光板及び前記染料系偏光板は、一般にポリビ
ニルアルコール系フィルムを延伸し、これにヨウ素ある
いは二色性染料を吸着することによって製造できる。こ
の場合、該偏光板の偏光軸は、フィルムの延伸方向に垂
直な方向となる。
【0052】前記偏光板は、保護層を有していてもよ
い。前記保護層は、光学的等方性が高い材料からなるの
が好ましく、そのような材料としては、例えば、セルロ
ースエスエル、特にトリアセチルセルロースが好まし
い。
【0053】−積層− 前記偏光板と前記位相差板とは、該偏光板の偏光透過軸
と、該位相差板の遅相軸(最大屈折率方向)とが交差す
るようにして積層され、該交差の角度としては、30〜
60°が好ましく、40〜50°がより好ましく、43
〜47°が特に好ましい。
【0054】−用途− 本発明の円偏光板は、構造が簡単で製造が容易であり、
広帯域λ/4板として機能し各種分野において利用可能
であり、後述する本発明の反射型液晶表示装置に特に好
適に使用することができる。また、本発明のλ/2板は
広帯域λ/2板として機能し、各種分野において利用可
能であり、プロジェクター用PBS等に好適である。
【0055】(反射型液晶表示装置)本発明の反射型液
晶表示装置は、反射板、液晶セル及び偏光板をこの順に
積層してなり、該反射板と該偏光板との間に前記本発明
の位相差板を有している。前記反射型液晶表示装置の好
ましい例としては、反射板と、液晶セルと、前記本発明
の位相差板と、偏光板とをこの順に積層してなる構造、
あるいは、反射板と、前記本発明の位相差板と、液晶セ
ルと、偏光板とをこの順に積層してなる構造、が挙げら
れる。前記位相差板としては、λ/4特性を有する位相
差板を使用することができ、そのRe/λの好ましい範
囲としては、前述した円偏光板に使用される位相差板に
おける好ましい範囲と同様である。また、本発明の反射
型液晶表示装置は、更に必要に応じてその他の部材等を
有していてもよい。尚、前記反射型液晶表示装置におい
て、前記位相差板と前記偏光板とが積層されている場
合、この積層物が前記本発明の円偏光板に相当する。
【0056】−反射板− 前記反射板としては、特に制限はなく、従来公知のもの
を好適に使用することができる。前記反射板は、一般に
後述する液晶セルの裏側透明基板の外側に配置される。
【0057】−液晶セル− 前記液晶セルとしては、特に制限はなく、従来公知のも
のを好適に使用することができ、例えば、表側透明基板
と裏側透明基板との間に、TN型液晶層が充填されて構
成されているものが好適に挙げられる。この場合、前記
表側透明基板の内側と、前記裏側透明基板の内側とに
は、ITO(インジウム錫酸化物)の導電膜からなる電
極層が形成されている。なお、本発明においては、液晶
層として前記TN型液晶層のみならず、STN型液晶層
を採用してもよい。
【0058】前記液晶セルの駆動は、マトリックス駆動
であっても、セグメント駆動であってもよく、前記マト
リックス駆動の場合、単純マトリックス駆動方式であっ
てもよいし、アクティブマトリックス駆動方式であって
もよい。
【0059】−偏光板− 前記偏光板としては、特に制限はなく、従来公知のもの
を好適に使用することができ、上述したものが挙げられ
る。前記偏光板は、一般に、前記本発明の位相差板と共
に、前記液晶セルの表側透明基板の外側に配置される。
【0060】以上の反射型液晶表示装置は、白黒表示用
のものであるが、本発明においては更に、前記表側透明
基板と前記本発明の位相差板との間にカラーフィルター
層を配置し、前記表側透明基板上にカラーフィルター層
を形成することにより、カラー表示用のものとしてもよ
い。
【0061】以下、本発明の反射型液晶表示装置の白黒
表示機能について説明する。前記電極層に電圧を印加し
ない状態(白表示)において、前記偏光板に光が入射さ
れると、この入射光は、該偏光板によって偏光軸方向の
直線偏光となる。この直線偏光は、前記本発明の位相差
板によって円偏光に変換され、前記液晶セルに入射す
る。この円偏光は、前記液晶層の液晶性分子により、偏
光軸と平行の直線偏光として前記反射板に到達し、前記
反射板で反射されて再び液晶セルに入射する。入射した
直線偏光は、再び前記液晶層により、円偏光となり、前
記位相差板を経て、再び偏光軸と平行の直線偏光に変換
され、前記偏光板を透過して、白表示となる。
【0062】次に、前記電極層に液晶飽和電圧より高い
電圧を印加した状態(黒表示)においては、前記偏光板
を透過した直線偏光は、前記本発明の位相差板により円
偏光に変換される。そして、この円偏光はそのまま前記
反射板によって反射され、前記液晶セルをそのまま透過
し、前記本発明の位相差板を透過する。即ち、前記偏光
板に再び到達するまでに、直線偏光は前記反射板を挟ん
で、前記本発明の位相差板を2回透過するので、直線偏
光の位相差が90°ずれ、該反射板からの反射光は前記
偏光板を透過せず、黒表示となる。
【0063】本発明の反射型液晶表示装置においては、
広帯域の前記本発明の位相差板によって、可視光領域ほ
ぼ全域の直線偏光が円偏光に変換される。その結果、前
記液晶セルに入射する光の波長分散性に起因する着色及
びコントラストの低下が軽減され、高コントラストな表
示が可能となる。
【0064】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0065】(実施例1)前記固有複屈折値が負である
材料として、ポリスチレン(新日鉄化学製、HRM22
11L)を用い、前記固有複屈折値が正である材料とし
て、ノルボルネン樹脂(ジェイエスアール社製、アート
ン)を用い、両者を重量比で23:77(ポリスチレ
ン:ノルボルネン樹脂)でブレンドし、これを塩化メチ
レン溶液に溶解して塗布溶液を調製した。
【0066】尚、波長450nm、波長550nmにお
けるレターデーション(Re)の絶対値をそれぞれRe
(450)、Re(550)としたとき、ノルボルネン
樹脂の(Re(450)/Re(550))の値は1.
01であり、ポリスチレンの(Re(450)/Re
(550))の値は1.05であり、両値は同一ではな
く、その差は0.04である。
【0067】前記塗布溶液の粘度を9.8Pa・s(9
8ポイズ)とし、この塗布溶液をガラス板上にドクター
ブレードを用いて流延し、乾燥して、厚みが107μm
である透明フィルムを形成した。この透明フィルムを1
50℃で13%一軸延伸して複屈折フィルムを得た。こ
の複屈折フィルムについて、レターデーション測定器
(王子計測社製、KOBRA21DH)を用いて、その
Re値の波長分散を計測した。その結果を図2に示し
た。図2に示すように、該複屈折フィルムは、そのRe
値が可視光全域において(Re/波長)値がほぼ0.2
5であり、広帯域で1/4波長板特性を示す位相差板で
あった。また、この位相差板の光弾性率を日本分光製
「M−150」を用いて測定したところ、13ブルース
ターであった。
【0068】(比較例1)実施例1において、ノルボル
ネン樹脂を使用せず、塗布溶液の粘度を8.9Pa・s
とし、透明フィルムを140℃で5%一軸延伸した以外
は、実施例1と同様にして複屈折フィルムを作製し、実
施例1と同様にRe値の波長分散を計測した。その結果
を図2に示した。図2に示すように、該複屈折フィルム
は、(Re/波長)値が0.2〜0.3の範囲から外れ
ていた。
【0069】(比較例2)実施例1において、ポリスチ
レンを使用せず、塗布溶液の粘度を13.2Pa・sと
し、透明フィルムを155℃で25%一軸延伸した以外
は、実施例1と同様にして複屈折フィルムを作製し、実
施例1と同様にRe値の波長分散を計測した。その結果
を図2に示した。図2に示すように、該複屈折フィルム
は、(Re/波長)値が0.2〜0.3の範囲から外れ
ていた。
【0070】(実施例2)実施例1で得た位相差板と、
偏光板とを、該位相差板の遅相軸と、該偏光板の透過軸
とが45°の交差角で交差するようにして貼合させた。
この貼合体について、レターデーション測定器(王子計
測社製、KOBRA21DH)を用いて、そのRe値の
波長分散を計測した。その結果を図3に示した。図3に
示すように、該貼合体は、そのRe値が可視光全域にお
いて(Re/波長)値がほぼ0.25であり、広帯域で
1/4波長特性を示す円偏光板であった。また、貼合体
は、中央部および端部においてほぼ均一なRe値を示
し、端部における白色化等は生じていなかった。
【0071】(比較例3)実施例2において、前記位相
差板を、比較例1で作製した複屈折フィルムに代えた以
外は、実施例2と同様にした。図3に示すように、該複
屈折フィルムは、(Re/波長)値が0.2〜0.3の
範囲から外れていた。
【0072】(比較例4)実施例2において、前記位相
差板を、比較例2で作製した複屈折フィルムに代えた以
外は、実施例2と同様にした。図3に示すように、該複
屈折フィルムは、(Re/波長)値が0.2〜0.3の
範囲から外れていた。
【0073】(実施例3)任天堂(株)製「ゲームボー
イカラー」を分解し、観察者側の偏光板及び位相差板を
取外し、これに代えて実施例2の円偏光板を装着させ
て、反射型液晶表示装置を作製した。その結果、この反
射型液晶表示装置においては、白表示の鮮明な表示が得
られた。また、白表示は、端部から中央部の全領域にか
けて、均一で鮮明な表示であった。
【0074】(比較例5)実施例3において、前記位相
差板を、比較例2で作製した複屈折フィルムに代えた以
外は、実施例3と同様にした。その結果、この反射型液
晶表示装置では、白表示が黄味がかり黒表示も光漏れが
多く、コントラスト、色味共に表示状態が良好でなかっ
た。
【0075】(比較例6)実施例3において、前記位相
差板を、比較例3で作製した複屈折フィルムに代えた以
外は、実施例3と同様にした。その結果、この反射型液
晶表示装置では、白表示が黄味がかり黒表示も光漏れが
多く、コントラスト、色味共に表示状態が良好でなかっ
た。
【0076】(実施例4)固有複屈折値が正の樹脂とし
て、シクロオレフィン系ノルボルネン樹脂(商品名「ゼ
オノア1420R」;日本ゼオン社製)、固有複屈折値
が負の樹脂として、ポリスチレン(商品名「HF−7
7」;エーアンドエムスチレン社製)を使用した。これ
らの樹脂については、予め窒素パージ下で乾燥させ、水
分量を低下させたものを使用した。尚、波長450n
m、波長550nmにおけるレターデーション(Re)
の絶対値をそれぞれRe(450)、Re(550)と
したとき、前記シクロオレフィン系ノルボルネン樹脂の
(Re(450)/Re(550))の値は1.005
であり、前記ポリスチレンの(Re(450)/Re
(550))の値は1.080であり、両値は同一では
なく、その差は0.075である。
【0077】図4に示す構成の装置20を用いた。該装
置は、東洋精機製の「LABO PLASTOMIL
I」であり、ダイス22は幅250mmであった。ダイ
ス22には押出し機24、26の2台が取り付けられ、
押出し機24および押出し機26に格納された樹脂ホッ
パーが、ダイス22内部で合流する構造となっている。
押出し機26には2つの開口部があり、ダイス22内部
では、押出し機24から押出された樹脂ホッパー1を中
心として、押出し機26の2つの開口部から押出された
樹脂ホッパー2が樹脂ホッパー1の両側から合流する構
造となっている。ダイス22の内部構造を図5に示し
た。また、ダイス22の下部には、ロール28、30、
32が配置され、ダイス22から押出された3層構造の
フィルム34の厚みを調整可能に構成されている。
【0078】押出し機24に前記ポリスチレンのホッパ
ーを、押出し機26に前記ノルボルネン樹脂のホッパー
を格納し、ノルボルネン樹脂/ポリスチレン/ノルボル
ネン樹脂からなる3層構造の溶融成形フィルム34を作
製した。積層フィルム34の厚みに関しては、ロール2
8、30、32の周速制御により調整を試みた。最終厚
みが100μmを目標としてロール18、20、22の
周速を決定したところ、実際の102μmの厚みの積層
フィルムが得られた。成形条件を下記表1に示す。尚、
下記表1中の記号の意味を以下に示す。 C1〜C3 : 押出し機のシリンダ温度(C1ホッパ
下) D : ダイ(リップ)温度
【0079】
【表1】
【0080】得られた積層フィルムを95℃の雰囲気
で、19%および39%の延伸処理を施し、延伸フィル
ムを各々得た。得られた19%延伸フィルムおよび39
%延伸フィルムについて、Reの波長依存性を王子計測
製「KOBRA 21DH」にて各々測定した。その結
果を図6に示した。図6に示す結果から、19%延伸フ
ィルムは、可視光全域にわたってReが波長の1/4を
示す広帯域1/4波長板特性を有していることがわかっ
た。また、図6に示す結果から、39%延伸フィルム
は、可視光全域にわたってReが波長の1/2を示す広
帯域1/2波長板特性を有していることがわかった。ま
た、得られた各々の積層フィルムについて光弾性率を日
本分光製「M−150」を用いて測定したところ、どち
らも8ブルースターであった。
【0081】(実施例5)固有複屈折値が正の樹脂とし
て、シクロオレフィン系ノルボルネン樹脂(商品名「ゼ
オノア1420R」;日本ゼオン社製)、固有複屈折値
が負の樹脂として、スチレン系無水マレイン酸共重合樹
脂(ノバケミカル製、「ダイラークD332」)を使用
した。これらの樹脂については、予め窒素パージ下で乾
燥させ、水分量を低下させたものを使用した。尚、波長
450nm、波長550nmにおけるレターデーション
(Re)の絶対値をそれぞれRe(450)、Re(5
50)としたとき、前記シクロオレフィン系ノルボルネ
ン樹脂の(Re(450)/Re(550))の値は
1.005であり、前記スチレン無水マレイン酸共重合
樹脂の(Re(450)/Re(550))の値は1.
069であり、両値は同一ではなく、その差は0.06
4である。
【0082】図4に示す構成の装置20を用いた。該装
置は、東洋精機製の「LABO PLASTOMIL
I」であり、ダイス22は幅250mmであった。ダイ
ス22には押出し機24、26の2台が取り付けられ、
押出し機24および押出し機26に格納された樹脂ホッ
パーが、ダイス22内部で合流する構造となっている。
押出し機26には2つの開口部があり、ダイス22内部
では、押出し機24から押出された樹脂ホッパー1を中
心として、押出し機26の2つの開口部から押出された
樹脂ホッパー2が樹脂ホッパー1の両側から合流する構
造となっている。ダイス22の内部構造を図5に示し
た。また、ダイス22の下部には、ロール28、30、
32が配置され、ダイス22から押出された3層構造の
フィルム34の厚みを調整可能に構成されている。
【0083】押出し機24に前記スチレン無水マレイン
酸共重合樹脂のホッパーを、押出し機26に前記ノルボ
ルネン樹脂のホッパーを格納し、ノルボルネン樹脂/ス
チレン無水マレイン酸共重合樹脂/ノルボルネン樹脂か
らなる3層構造の溶融成形フィルム34を作製した。積
層フィルム34の厚みに関しては、ロール28、30、
32の周速制御により調整を試みた。最終厚みが150
μmを目標としてロール18、20、22の周速を決定
したところ、実際の102μmの厚みの積層フィルムが
得られた。
【0084】得られた積層フィルムを120℃の雰囲気
で、65%の延伸処理を施し、3層構成の延伸フィルム
を得た。得られた延伸フィルムの概略断面図を図7に示
す。得られた延伸フィルム50は、スチレン無水マレイ
ン酸共重合体からなる層54が、2つのノルボルネン樹
脂からなる層52に挟持された構造であった。厚みは、
ノルボルネン樹脂の層52/スチレン無水マレイン酸共
重合樹脂の層54/ノルボルネン樹脂の層52が36μ
m/39μm/38μmであった。得られた延伸フィル
ムについて、Reの波長依存性を王子計測製「KOBR
A 21DH」にて各々測定した。その結果を図8に示
した。図8に示す結果から、可視光全域にわたってRe
が波長の1/4を示す広帯域1/4波長板特性を有して
いることがわかった。また、得られた各々の積層フィル
ムについて光弾性率を日本分光製「M−150」を用い
て測定したところ、3ブルースターであった。
【0085】(比較例7)上記表1に示した成形条件
で、実施例4で用いたシクロオレフィン系ノルボルネン
を使用して、実施例4と同様にして単層フィルムを作製
した。得られたフィルムの厚みは103μmであった。
得られた単層フィルムを130℃の条件で28%延伸
し、延伸フィルムを得た。実施例4と同様にして、Re
の波長依存性を測定したところ、延伸フィルムは広帯域
1/4波長板の特性を示さなかった。結果を図9に示
す。 (比較例8)上記表1に示した成形条件で、実施例4で
用いたポリスチレンを使用し、実施例4と同様にして、
単層フィルムを作製した。得られたフィルムの厚みは1
01μmであった。得られた単層フィルムを100℃の
条件で18%延伸し、延伸フィルムを得た。実施例4と
同様にして、Reの波長依存性を測定したところ、延伸
フィルムは広帯域1/4波長板の特性を示さなかった。
結果を図9に示す。
【0086】
【発明の効果】本発明によると、前記従来における諸問
題を解決することができ、簡易な工程により製造可能で
あり、且つ可視光全域の入射光に対して均一な位相差特
性を与える広帯域の位相差板、特に広帯域λ/2板およ
び広帯域円偏光板、ならびに前記位相差板を利用した表
示の明るさが改善された反射型液晶表示装置を提供する
ことができる。また、本発明によると、可視光全域の入
射光に対して均一な位相差特性を与える広帯域の位相差
板を簡易な工程により製造し得る位相差板の製造方法を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の位相差板の一実施形態の概略断面図
である。
【図2】 製造した位相差板の可視光域におけるRe値
の波長分散特性の測定結果を示すグラフである。
【図3】 製造した円偏光板の可視光域における(Re
/波長)値の波長依存性の測定結果を示すグラフであ
る。
【図4】 実施例で用いた押出し装置の概略図である。
【図5】 実施例で用いた押出し装置のダイスの断面図
である。
【図6】 実施例4で作製した19%延伸フィルムおよ
び39%延伸フィルムのレターデーションの波長分散を
示すグラフである。
【図7】 実施例5で作製した延伸フィルムの概略断面
図である。
【図8】 実施例5で作製した延伸フィルムのレターデ
ーションの波長分散を示すグラフである。
【図9】 比較例7および8で作製した延伸フィルムの
レターデーションの波長分散を示すグラフである。
【符号の説明】
10 位相差板 12 固有複屈折値が正の樹脂からなる層 14 固有複屈折値が負の樹脂からなる層 20 押出し装置 22 ダイス 24、26 押出し機 28、30、32 ロール 34 3層積層フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/13363 G02F 1/13363 // B29L 9:00 B29L 9:00 11:00 11:00 Fターム(参考) 2H049 BA02 BA03 BA06 BA07 BA25 BA42 BB03 BB47 BB48 BC03 BC12 2H091 FA08X FA08Z FA11X FA11Z FA14Z FB02 FD06 KA02 LA12 4F207 AA03 AA12 AA13 AE10 AG03 AH73 AR08 AR12 KA01 KA17 KF01 KL65 KW41 4F210 AA03 AA12 AA13 AE10 AG03 AH73 AR06 AR12 QA00 QC00 QD13 QG01 QG11 QG15

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固有複屈折値が正である材料と負である
    材料とを含有してなり、波長450nm、550nmお
    よび650nmにおけるレターデーション値を各々Re
    (450)、Re(550)およびRe(650)とし
    たとき、Re(450)<Re(550)<Re(65
    0)であることを特徴とする位相差板。
  2. 【請求項2】 固有複屈折値が正の材料からなる第一の
    層と、固有複屈折値が負の材料からなる第二の層とを有
    し、前記第一の層および前記第二の層は複屈折を有し、
    且つ前記第一の層および前記第二の層の遅相軸を互いに
    直交させて積層してなることを特徴とする位相差板。
  3. 【請求項3】 固有複屈折値が正の材料からなる第一の
    層と、固有複屈折値が負の材料からなる第二の層とを有
    し、前記第一の層および前記第二の層は各々複屈折を有
    し、且つ前記第一の層における分子鎖の配向方向と、前
    記第二の層における分子鎖の配向方向とが等しいことを
    特徴とする位相差板。
  4. 【請求項4】 固有複屈折値が正または負の材料からな
    る第三の層を有し、前記第三の層は複屈折性を示し、且
    つ固有複屈折値が正、負、および正の材料からなる層を
    順次積層した、または固有複屈折値が負、正、および負
    の材料からなる層を順次積層した請求項2または3に記
    載の位相差板。
  5. 【請求項5】 前記固有複屈折値が正の材料および負の
    材料が各々樹脂である請求項2から4までのいずれかに
    記載の位相差板。
  6. 【請求項6】 前記第一の層および前記第二の層が各
    々、前記固有複屈折値が正である樹脂及び負である樹脂
    からなる延伸フィルムである請求項2から5までのいず
    れかに記載の位相差板。
  7. 【請求項7】 前記第三の層が、前記第一の層及び前記
    第二の層を各々構成している前記固有複屈折値が正の樹
    脂及び負の樹脂に対して、5℃以上低いガラス転移温度
    を有する樹脂からなる請求項5または6に記載の位相差
    板。
  8. 【請求項8】 波長450nm、550nmおよび65
    0nmにおけるレターデーション値を各々Re(45
    0)、Re(550)およびRe(650)としたと
    き、Re(450)<Re(550)<Re(650)
    である請求項2から7までのいずれかに記載の位相差
    板。
  9. 【請求項9】 前記固有複屈折値が正の材料がノルボル
    ネン系ポリマーである請求項1から8までのいずれかに
    記載の位相差板。
  10. 【請求項10】 前記固有複屈折値が負の材料がポリス
    チレンまたはポリスチレン系ポリマーである請求項1か
    ら9までのいずれかに記載の位相差板。
  11. 【請求項11】 前記ポリスチレン系ポリマーがスチレ
    ン及び/又はスチレン誘導体と、アクリルニトリル、無
    水マレイン酸、メチルメタクリレートおよびブタジエン
    から選ばれる少なくとも1種との共重合体である請求項
    10に記載の位相差板。
  12. 【請求項12】 波長450nmおよび波長550nm
    におけるレターデーション(Re)の絶対値をそれぞれ
    Re(450)およびRe(550)としたとき、前記
    固有複屈折値が正である材料の(Re(450)/Re
    (550))の値と、前記固有複屈折値が負である材料
    の(Re(450)/Re(550))の値との差が、
    0.03以上である請求項1から11のいずれかに記載
    の位相差板。
  13. 【請求項13】 波長450nm、波長550nmにお
    けるレターデーション(Re)値の絶対値をそれぞれR
    e(450)及びRe(550)としたとき、前記固有
    複屈折値が正である材料の(Re(450)/Re(5
    50))の値と、前記固有複屈折値が負である材料の
    (Re(450)/Re(550))の値とが同一でな
    く、かつ前記固有複屈折値が正である材料の(Re(4
    50)/Re(550))の値が、前記固有複屈折値が
    負である材料の(Re(450)/Re(550))の
    値よりも大きいときは、前記固有複屈折値が正である材
    料のRe(550)の値が前記固有複屈折値が負である
    材料のRe(550)の値よりも小さいこと、及び、 前記固有複屈折値が正である材料の(Re(450)/
    Re(550))の値が、前記固有複屈折値が負である
    材料の(Re(450)/Re(550))の値よりも
    小さいときは、固有複屈折値が正である材料のRe(5
    50)の値が固有複屈折値が負である材料のRe(55
    0)の値よりも大きいこと、 の一方を満たす請求項1から12のいずれかに記載の位
    相差板。
  14. 【請求項14】 光弾性が20ブルースター以下である
    請求項1から13までのいずれかに記載の位相差板。
  15. 【請求項15】 波長λにおけるレターデーションRe
    (λ)と波長λとが、λ=450nm、550nm、6
    50nmにおいて、各々、下記関係式を満たす請求項1
    から14までのいずれかに記載の位相差板。 0.2 ≦ Re(λ)/λ ≦ 0.3
  16. 【請求項16】 波長λにおけるレターデーションRe
    (λ)と波長λとが、λ=450nm、550nm、6
    50nmにおいて、各々、下記関係式を満たす請求項1
    から14までのいずれかに記載の位相差板。 0.4 ≦ Re(λ)/λ ≦ 0.6
  17. 【請求項17】 偏光板と、請求項16に記載の位相差
    板とを積層してなり、前記偏光板の偏光板透過軸と前記
    位相差板の遅相軸とが交差してなることを特徴とする1
    /2波長板。
  18. 【請求項18】 偏光板と、請求項15に記載の位相差
    板とを積層してなり、前記偏光板の偏光板透過軸と前記
    位相差板の遅相軸とが交差してなることを特徴とする円
    偏光板。
  19. 【請求項19】 前記偏光板透過軸と前記遅相軸とが3
    0度以上60度以下の角度をなして交差している請求項
    17に記載の1/2波長板。
  20. 【請求項20】 前記偏光板透過軸と前記遅相軸とが3
    0度以上60度以下の角度をなして交差している請求項
    18に記載の円偏光板。
  21. 【請求項21】 反射板、液晶セル及び偏光板をこの順
    に積層してなり、該反射板と該偏光板との間に請求項1
    から16までのいずれかに記載の位相差板を有すること
    を特徴とする反射型液晶表示装置。
  22. 【請求項22】 固有複屈折値が正の材料からなる第一
    の層と、固有複屈折値が負の材料からなる第二の層とを
    有する位相差板の製造方法であって、固有複屈折値が正
    の樹脂と固有複屈折値が負の樹脂とを共押出しし、前記
    固有複屈折値が正の樹脂からなる第一の層と前記固有複
    屈折値が負の樹脂からなる第二の層との積層体を作製す
    る工程を有する位相差板の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記積層体を延伸し、レターデーショ
    ンを調整する工程を有する請求項22に記載の位相差板
    の製造方法。
JP2000238439A 1999-12-16 2000-08-07 位相差板の製造方法 Expired - Fee Related JP4458636B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000238439A JP4458636B2 (ja) 1999-12-16 2000-08-07 位相差板の製造方法
KR1020010027043A KR100812271B1 (ko) 2000-05-17 2001-05-17 위상차판, 그 제조방법, 및 그것을 이용한 원편광판, 1/2 파장판 및 반사형 액정표시 장치
US09/858,947 US6812983B2 (en) 2000-05-17 2001-05-17 Retardation plate and fabrication method thereof, and plate for circularly polarizing light, ½ wave plate and reflection-type liquid crystal display device utilizing the retardation plate

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35757999 1999-12-16
JP2000145107 2000-05-17
JP2000-145107 2000-05-17
JP11-357579 2000-05-17
JP2000238439A JP4458636B2 (ja) 1999-12-16 2000-08-07 位相差板の製造方法

Related Child Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009137747A Division JP5191447B2 (ja) 1999-12-16 2009-06-08 位相差板、その製造方法、及びそれを利用した円偏光板、1/2波長板並びに反射型液晶表示装置
JP2009233625A Division JP4920734B2 (ja) 1999-12-16 2009-10-07 位相差板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002040258A true JP2002040258A (ja) 2002-02-06
JP4458636B2 JP4458636B2 (ja) 2010-04-28

Family

ID=27341561

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000238439A Expired - Fee Related JP4458636B2 (ja) 1999-12-16 2000-08-07 位相差板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4458636B2 (ja)

Cited By (42)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003315550A (ja) * 2002-04-25 2003-11-06 Teijin Ltd 位相差フィルム及びその製造方法
JP2004133313A (ja) * 2002-10-11 2004-04-30 Nippon Zeon Co Ltd 光学積層体及びその製造方法
JP2004226838A (ja) * 2003-01-24 2004-08-12 Nitto Denko Corp 光学フィルム、楕円偏光板および画像表示装置
JP2004287039A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Nippon Zeon Co Ltd 広帯域1/2波長板および液晶プロジェクタ
JP2005164957A (ja) * 2003-12-02 2005-06-23 Nippon Oil Corp 円偏光板および液晶表示素子
JP2005330412A (ja) * 2004-05-21 2005-12-02 Fuji Photo Film Co Ltd 飽和ノルボルネンフィルムおよびその製造方法
JP2006058540A (ja) * 2004-08-19 2006-03-02 Jsr Corp 光学フィルム、偏光板および液晶ディスプレイ
JP2007047361A (ja) * 2005-08-09 2007-02-22 Tosoh Corp 位相差フィルム
WO2007043356A1 (ja) * 2005-10-07 2007-04-19 Asahi Kasei Chemicals Corporation 光学材料用樹脂組成物
WO2007061041A1 (ja) * 2005-11-28 2007-05-31 Asahi Kasei Chemicals Corporation 光学フィルム
JP2007326334A (ja) * 2006-06-09 2007-12-20 Sumitomo Chemical Co Ltd 積層樹脂板
JP2008050550A (ja) * 2005-10-07 2008-03-06 Asahi Kasei Chemicals Corp 光学補償フィルム
US20080068545A1 (en) * 2006-09-05 2008-03-20 Tosoh Corporation Optical compensation film and retardation film
JP2008077004A (ja) * 2006-09-25 2008-04-03 Fujifilm Corp 光学補償フィルム、及びその製造方法、偏光板、並びに液晶表示装置
US7365815B2 (en) 2004-06-16 2008-04-29 Sumitomo Chemical Company, Limited Phase retardation film and liquid crystal display device including the same
KR100839402B1 (ko) * 2002-07-23 2008-06-20 닛토덴코 가부시키가이샤 광학필름 및 이를 사용한 액정표시장치
JP2009169086A (ja) * 2008-01-16 2009-07-30 Jsr Corp 積層光学フィルムの製造方法、積層光学フィルムならびにその用途
EP2090420A2 (en) 2008-02-14 2009-08-19 Zeon Corporation Method for producing retardation film
JP2009237534A (ja) * 2007-11-30 2009-10-15 Jsr Corp 積層光学フィルムの製造方法、積層光学フィルムおよびその用途
JP2009251011A (ja) * 2008-04-01 2009-10-29 Jsr Corp 積層光学フィルムの製造方法、積層光学フィルムおよびその用途
JP2010007048A (ja) * 2008-05-29 2010-01-14 Sanyo Chem Ind Ltd 低複屈折性透明樹脂組成物
US7738064B2 (en) 2002-08-30 2010-06-15 Fujifilm Corporation Retardation plate and its manufacturing method, circularly polarizing plate and 1/2 wave plate using same, and a reflective liquid crystal display
US7964254B2 (en) 2004-03-23 2011-06-21 Zeon Corporation Optical laminate, optical element and liquid crystal display device
JP2011154398A (ja) * 2011-04-27 2011-08-11 Nippon Zeon Co Ltd 長尺の光学補償フィルムの製造方法
JP4803035B2 (ja) * 2004-11-09 2011-10-26 日本ゼオン株式会社 偏光板および液晶表示装置
JP2012032830A (ja) * 2011-10-11 2012-02-16 Tosoh Corp 位相差フィルム
JP2012168560A (ja) * 2012-05-18 2012-09-06 Mitsubishi Chemicals Corp 位相差フィルム
WO2014045878A1 (ja) 2012-09-18 2014-03-27 富士フイルム株式会社 熱線カットフィルムおよびその製造方法、合わせガラス並びに熱線カット部材
JP2014170221A (ja) * 2013-02-07 2014-09-18 Nitto Denko Corp 円偏光板および屈曲可能な表示装置
US20150131032A1 (en) * 2013-11-12 2015-05-14 Samsung Electronics Co., Ltd. Compensation film and optical film and display device
US20150205012A1 (en) * 2012-07-30 2015-07-23 Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha Copolymer for optical compensation film
KR101544249B1 (ko) * 2011-08-05 2015-08-13 주식회사 엘지화학 광학 필름
JP2015163936A (ja) * 2013-08-09 2015-09-10 住友化学株式会社 光学フィルム
JP2015163937A (ja) * 2013-08-09 2015-09-10 住友化学株式会社 光学フィルム
JP2015163935A (ja) * 2013-08-09 2015-09-10 住友化学株式会社 光学フィルム
JP2015232591A (ja) * 2014-06-09 2015-12-24 住友化学株式会社 位相差フィルム
WO2016140077A1 (ja) * 2015-03-03 2016-09-09 日本ゼオン株式会社 位相差板及び位相差板の製造方法
WO2019208512A1 (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 日本ゼオン株式会社 広帯域波長フィルム及びその製造方法、並びに円偏光フィルムの製造方法
WO2019208508A1 (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 日本ゼオン株式会社 広帯域波長フィルム及びその製造方法、並びに円偏光フィルムの製造方法
CN112840248A (zh) * 2018-10-15 2021-05-25 日东电工株式会社 带相位差层的偏光板及使用其的图像显示装置
KR20220093109A (ko) 2019-10-29 2022-07-05 니폰 제온 가부시키가이샤 위상차 필름 및 그 제조 방법, 그리고 원 편광판
KR20230077724A (ko) 2020-09-30 2023-06-01 니폰 제온 가부시키가이샤 위상차 필름 및 그 제조 방법

Cited By (74)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003315550A (ja) * 2002-04-25 2003-11-06 Teijin Ltd 位相差フィルム及びその製造方法
KR100839402B1 (ko) * 2002-07-23 2008-06-20 닛토덴코 가부시키가이샤 광학필름 및 이를 사용한 액정표시장치
US7738064B2 (en) 2002-08-30 2010-06-15 Fujifilm Corporation Retardation plate and its manufacturing method, circularly polarizing plate and 1/2 wave plate using same, and a reflective liquid crystal display
JP2004133313A (ja) * 2002-10-11 2004-04-30 Nippon Zeon Co Ltd 光学積層体及びその製造方法
JP4586326B2 (ja) * 2002-10-11 2010-11-24 日本ゼオン株式会社 光学積層体及びその製造方法
JP2004226838A (ja) * 2003-01-24 2004-08-12 Nitto Denko Corp 光学フィルム、楕円偏光板および画像表示装置
JP2004287039A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Nippon Zeon Co Ltd 広帯域1/2波長板および液晶プロジェクタ
JP4692868B2 (ja) * 2003-03-20 2011-06-01 日本ゼオン株式会社 液晶プロジェクタ用広帯域1/2波長板、その製造方法および液晶プロジェクタ
JP2005164957A (ja) * 2003-12-02 2005-06-23 Nippon Oil Corp 円偏光板および液晶表示素子
US9488866B2 (en) 2004-03-23 2016-11-08 Zeon Corporation Optical laminate, optical element and liquid crystal display device
US7964254B2 (en) 2004-03-23 2011-06-21 Zeon Corporation Optical laminate, optical element and liquid crystal display device
JP2005330412A (ja) * 2004-05-21 2005-12-02 Fuji Photo Film Co Ltd 飽和ノルボルネンフィルムおよびその製造方法
US7365815B2 (en) 2004-06-16 2008-04-29 Sumitomo Chemical Company, Limited Phase retardation film and liquid crystal display device including the same
JP2006058540A (ja) * 2004-08-19 2006-03-02 Jsr Corp 光学フィルム、偏光板および液晶ディスプレイ
JP4803035B2 (ja) * 2004-11-09 2011-10-26 日本ゼオン株式会社 偏光板および液晶表示装置
JP2007047361A (ja) * 2005-08-09 2007-02-22 Tosoh Corp 位相差フィルム
JP2008050550A (ja) * 2005-10-07 2008-03-06 Asahi Kasei Chemicals Corp 光学補償フィルム
WO2007043356A1 (ja) * 2005-10-07 2007-04-19 Asahi Kasei Chemicals Corporation 光学材料用樹脂組成物
US7985803B2 (en) 2005-10-07 2011-07-26 Asahi Kasei Chemicals Corporation Resin composition for optical material
KR100974978B1 (ko) * 2005-10-07 2010-08-09 아사히 가세이 케미칼즈 가부시키가이샤 광학 재료용 수지 조성물
WO2007061041A1 (ja) * 2005-11-28 2007-05-31 Asahi Kasei Chemicals Corporation 光学フィルム
JPWO2007061041A1 (ja) * 2005-11-28 2009-05-07 旭化成ケミカルズ株式会社 光学フィルム
JP2007326334A (ja) * 2006-06-09 2007-12-20 Sumitomo Chemical Co Ltd 積層樹脂板
US20080068545A1 (en) * 2006-09-05 2008-03-20 Tosoh Corporation Optical compensation film and retardation film
US8545970B2 (en) 2006-09-05 2013-10-01 Tosoh Corporation Optical compensation film and retardation film
JP2008077004A (ja) * 2006-09-25 2008-04-03 Fujifilm Corp 光学補償フィルム、及びその製造方法、偏光板、並びに液晶表示装置
TWI498362B (zh) * 2007-11-30 2015-09-01 Jsr Corp A method for producing a laminated optical film, a laminated optical film, a polarizing plate, and a liquid crystal display device
JP2009237533A (ja) * 2007-11-30 2009-10-15 Jsr Corp 積層光学フィルムの製造方法、積層光学フィルムおよびその用途
JP2009237534A (ja) * 2007-11-30 2009-10-15 Jsr Corp 積層光学フィルムの製造方法、積層光学フィルムおよびその用途
JP2009169086A (ja) * 2008-01-16 2009-07-30 Jsr Corp 積層光学フィルムの製造方法、積層光学フィルムならびにその用途
EP2090420A2 (en) 2008-02-14 2009-08-19 Zeon Corporation Method for producing retardation film
US9050763B2 (en) 2008-02-14 2015-06-09 Zeon Corporation Method for producing retardation film
US10261227B2 (en) 2008-02-14 2019-04-16 Zeon Corporation Method for producing retardation film
JP2009251011A (ja) * 2008-04-01 2009-10-29 Jsr Corp 積層光学フィルムの製造方法、積層光学フィルムおよびその用途
JP2010007048A (ja) * 2008-05-29 2010-01-14 Sanyo Chem Ind Ltd 低複屈折性透明樹脂組成物
JP2011154398A (ja) * 2011-04-27 2011-08-11 Nippon Zeon Co Ltd 長尺の光学補償フィルムの製造方法
KR101544249B1 (ko) * 2011-08-05 2015-08-13 주식회사 엘지화학 광학 필름
US9377571B2 (en) 2011-08-05 2016-06-28 Lg Chem, Ltd. Optical film
JP2012032830A (ja) * 2011-10-11 2012-02-16 Tosoh Corp 位相差フィルム
JP2012168560A (ja) * 2012-05-18 2012-09-06 Mitsubishi Chemicals Corp 位相差フィルム
US20150205012A1 (en) * 2012-07-30 2015-07-23 Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha Copolymer for optical compensation film
JPWO2014021265A1 (ja) * 2012-07-30 2016-07-21 デンカ株式会社 光学補償フィルム用共重合体
WO2014045878A1 (ja) 2012-09-18 2014-03-27 富士フイルム株式会社 熱線カットフィルムおよびその製造方法、合わせガラス並びに熱線カット部材
JP2014170221A (ja) * 2013-02-07 2014-09-18 Nitto Denko Corp 円偏光板および屈曲可能な表示装置
US10036840B2 (en) 2013-02-07 2018-07-31 Nitto Denko Corporation Circular polarizing plate and bendable display device
US9541691B2 (en) 2013-08-09 2017-01-10 Sumitomo Chemical Company, Limited Optical Film
JP2016040603A (ja) * 2013-08-09 2016-03-24 住友化学株式会社 光学フィルム
JP2016042185A (ja) * 2013-08-09 2016-03-31 住友化学株式会社 光学フィルム
JP2015163935A (ja) * 2013-08-09 2015-09-10 住友化学株式会社 光学フィルム
JP2015163937A (ja) * 2013-08-09 2015-09-10 住友化学株式会社 光学フィルム
JP2015163936A (ja) * 2013-08-09 2015-09-10 住友化学株式会社 光学フィルム
US9529130B2 (en) 2013-08-09 2016-12-27 Sumitomo Chemical Company, Limited Optical film
US9696475B2 (en) 2013-08-09 2017-07-04 Sumitomo Chemical Company, Limited Optical film
JP2016006543A (ja) * 2013-08-09 2016-01-14 住友化学株式会社 光学フィルム
US20150131032A1 (en) * 2013-11-12 2015-05-14 Samsung Electronics Co., Ltd. Compensation film and optical film and display device
US10175534B2 (en) * 2013-11-12 2019-01-08 Samsung Electronics Co., Ltd. Compensation film and optical film and display device
JP2015232591A (ja) * 2014-06-09 2015-12-24 住友化学株式会社 位相差フィルム
US20180093404A1 (en) * 2015-03-03 2018-04-05 Zeon Corporation Retardation plate and method for producing retardation plate
CN107430229B (zh) * 2015-03-03 2020-11-03 日本瑞翁株式会社 相位差板及相位差板的制造方法
CN107430229A (zh) * 2015-03-03 2017-12-01 日本瑞翁株式会社 相位差板及相位差板的制造方法
KR20170125826A (ko) 2015-03-03 2017-11-15 니폰 제온 가부시키가이샤 위상차판 및 위상차판의 제조 방법
WO2016140077A1 (ja) * 2015-03-03 2016-09-09 日本ゼオン株式会社 位相差板及び位相差板の製造方法
TWI672518B (zh) * 2015-03-03 2019-09-21 日商日本瑞翁股份有限公司 相位差板及相位差板之製造方法
JPWO2016140077A1 (ja) * 2015-03-03 2017-12-07 日本ゼオン株式会社 位相差板及び位相差板の製造方法
JPWO2019208512A1 (ja) * 2018-04-27 2021-05-13 日本ゼオン株式会社 広帯域波長フィルム及びその製造方法、並びに円偏光フィルムの製造方法
WO2019208508A1 (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 日本ゼオン株式会社 広帯域波長フィルム及びその製造方法、並びに円偏光フィルムの製造方法
WO2019208512A1 (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 日本ゼオン株式会社 広帯域波長フィルム及びその製造方法、並びに円偏光フィルムの製造方法
JPWO2019208508A1 (ja) * 2018-04-27 2021-06-10 日本ゼオン株式会社 広帯域波長フィルム及びその製造方法、並びに円偏光フィルムの製造方法
JP7413997B2 (ja) 2018-04-27 2024-01-16 日本ゼオン株式会社 広帯域波長フィルムの製造方法、並びに円偏光フィルムの製造方法
JP7413996B2 (ja) 2018-04-27 2024-01-16 日本ゼオン株式会社 広帯域波長フィルムの製造方法、並びに円偏光フィルムの製造方法
CN112840248A (zh) * 2018-10-15 2021-05-25 日东电工株式会社 带相位差层的偏光板及使用其的图像显示装置
CN112840248B (zh) * 2018-10-15 2023-09-29 日东电工株式会社 带相位差层的偏光板及使用其的图像显示装置
KR20220093109A (ko) 2019-10-29 2022-07-05 니폰 제온 가부시키가이샤 위상차 필름 및 그 제조 방법, 그리고 원 편광판
KR20230077724A (ko) 2020-09-30 2023-06-01 니폰 제온 가부시키가이샤 위상차 필름 및 그 제조 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP4458636B2 (ja) 2010-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4458636B2 (ja) 位相差板の製造方法
KR100812271B1 (ko) 위상차판, 그 제조방법, 및 그것을 이용한 원편광판, 1/2 파장판 및 반사형 액정표시 장치
JP5273775B2 (ja) 積層光学フィルム、積層光学フィルムを用いた液晶パネルおよび液晶表示装置
US7738064B2 (en) Retardation plate and its manufacturing method, circularly polarizing plate and 1/2 wave plate using same, and a reflective liquid crystal display
JP2012022148A (ja) 立体映像表示用位相差板、立体映像表示用偏光素子、および立体映像表示装置
JP2009192611A (ja) 積層光学フィルム、積層光学フィルムを用いた液晶パネルおよび液晶表示装置
KR20020038550A (ko) 위상차판, 이것을 사용한 액정표시소자용 기판 및액정표시장치
JP2003090912A (ja) 位相差板
JP2001194527A (ja) ノルボルネン系樹脂組成物及び位相差板
JP5191447B2 (ja) 位相差板、その製造方法、及びそれを利用した円偏光板、1/2波長板並びに反射型液晶表示装置
JP4397644B2 (ja) 位相差板及びその製造方法、それを用いた円偏光板及び1/2波長板、並びに、反射型液晶表示装置
KR20080114729A (ko) 광시야각 복합 편광판 및 액정 표시 장치
JP2008164984A (ja) 積層位相差フィルム
WO2020209354A1 (ja) 積層型波長板、偏光板、円偏光板、および表示装置
JP2007298960A (ja) 液晶表示装置及びそれに用いる偏光板のセット
JP7259762B2 (ja) 円偏光板、長尺の広帯域λ/4板、有機エレクトロルミネッセンス表示装置及び液晶表示装置
JP2004133318A (ja) 偏光光源装置及びそれを用いた液晶表示装置
KR20220146387A (ko) 편광판 및 이를 포함하는 액정표시장치
KR102574840B1 (ko) 액정 표시 장치
JP2002072201A (ja) 液晶ディスプレイ用バックライト装置
JP2008191376A (ja) 液晶パネルおよび液晶表示装置
JP2002156624A (ja) 液晶表示装置
JP2002075659A (ja) エレクトロルミネッセンスディスプレイ
TW201920932A (zh) 用以判定真實性的檢視器
JP2012145731A (ja) 液晶パネルおよび液晶表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050905

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080722

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080729

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080926

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090407

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090608

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090707

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091007

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20091020

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100202

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100209

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4458636

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130219

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140219

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees