JP2002039888A - 半導体圧力センサのゲージ抵抗の位置設定方法 - Google Patents

半導体圧力センサのゲージ抵抗の位置設定方法

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JP2002039888A JP2000225772A JP2000225772A JP2002039888A JP 2002039888 A JP2002039888 A JP 2002039888A JP 2000225772 A JP2000225772 A JP 2000225772A JP 2000225772 A JP2000225772 A JP 2000225772A JP 2002039888 A JP2002039888 A JP 2002039888A
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雄一朗 村田
Ineo Toyoda
稲男 豊田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 センサ特性の圧力非直線性NLPを小さくす
るための効率的な半導体圧力センサのゲージ抵抗の位置
設定方法を提供する。 【解決手段】 半導体基板1の一面側に形成された圧力
検出用のダイヤフラム3と、このダイヤフラム3上に配
置されピエゾ抵抗効果により抵抗値が変化する複数のゲ
ージ抵抗41〜44とを備える半導体圧力センサS1に
おいて複数のゲージ抵抗41〜44の位置を設定する方
法であって、有限要素法解析によって、個々のゲージ抵
抗における位置と抵抗値変化率との関係を求めることに
より、抵抗値変化の方向が異なるゲージ抵抗RA、RB
同士の抵抗値変化率がほぼ等しい位置となるように、複
数のゲージ抵抗の位置を設定するものであり、有限要素
法解析の際、圧力に対する抵抗値の非直線性誤差を加味
して複数のゲージ抵抗の位置を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板の一面
側に圧力検出用のダイヤフラムが形成され、このダイヤ
フラム上にピエゾ抵抗効果により抵抗値が変化する複数
のゲージ抵抗がブリッジ回路を構成するように配置され
てなる半導体圧力センサにおいて、複数のゲージ抵抗の
位置を設定する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の半導体圧力センサは、一般に、
シリコン基板等の半導体基板と、この半導体基板の一面
側に形成された圧力検出用のダイヤフラムと、このダイ
ヤフラム上に配置されピエゾ抵抗効果により抵抗値が変
化する複数のゲージ抵抗とを備える。
【0003】そして、これら複数のゲージ抵抗は抵抗値
変化の方向が異なるものを備えるとともに、ブリッジ回
路を構成しており、ダイヤフラムに圧力が印加されたと
きに、このブリッジ回路によって、ダイヤフラムの変形
に応じた抵抗値変化を電気信号に変換することにより、
印加圧力が検出されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような半導体圧力
センサにおいては、図11に示す様なセンサ特性の圧力
非直線性(non−linearity−pressu
re、以下NLPという)、即ち出力電圧Vと圧力Pと
の関係が非直線的な関係が存在する。ここで、このNL
Pの大きさは、フルスケール出力電圧幅をFSとして、
100・ΔV/FS(%)で示される。
【0005】そのため、NLPを小さくするようなゲー
ジ抵抗の配置が望まれるが、従来の半導体圧力センサに
おいては、ダイヤフラム上への抵抗ゲージの位置設定
は、試行錯誤的なものであり、効率的に位置設定を行う
具体的な方法は無かった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、NLPを小さくするための効率的な半導体圧力セ
ンサのゲージ抵抗の位置設定方法を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ゲージ抵抗に
おいて圧力に対する抵抗値の変化が非直線的であり、こ
の圧力に対する抵抗値の非直線性誤差が個々のゲージ抵
抗で異なることから、上記NLPが発生することに着目
し、各ゲージ抵抗間で上記非直線性誤差のバランスを調
整すれば良いのではないかとの考えに基づいてなされた
ものである。
【0008】請求項1の発明においては、有限要素法解
析によって、個々のゲージ抵抗(41〜44)における
位置と抵抗値変化率との関係を求めることにより、抵抗
値変化の方向が異なるゲージ抵抗(RA、RB)同士の
抵抗値変化率がほぼ等しい位置となるように、複数のゲ
ージ抵抗の位置を設定するものであり、有限要素法解析
の際、圧力に対する抵抗値の非直線性誤差を加味して複
数のゲージ抵抗の位置を設定することを特徴としてい
る。
【0009】それによれば、有限要素法解析によって、
個々のゲージ抵抗における位置と抵抗値変化率との関係
を求める際に、圧力に対する抵抗値の非直線性誤差を加
味することにより、個々のゲージ抵抗における位置と抵
抗値変化率との関係において、圧力に対する抵抗値の非
直線性誤差が考慮された関係を得ることができる。
【0010】そして、得られた関係から、抵抗値変化の
方向が異なるゲージ抵抗同士の抵抗値変化率がほぼ等し
くなるような位置を求めることで、NLPを精度良く小
さくすることの可能な複数のゲージ抵抗の位置を設定す
ることができる。従って、本発明によれば、NLPを小
さくするための効率的な半導体圧力センサのゲージ抵抗
の位置設定方法を提供することができる。
【0011】また、請求項2の発明においては、有限要
素法解析によって、個々のゲージ抵抗(41〜44)に
おける位置と抵抗値変化率ΔR/Rとの関係を求める第
1の工程と、個々のゲージ抵抗の抵抗値を位置を変えて
実測することにより、抵抗値変化率ΔR/Rと圧力に対
する抵抗値の非直線性誤差NLRとの関係を求める第2
の工程と、第1の工程で得られた関係における抵抗値変
化率ΔR/Rを、第2の工程で得られた関係を用いて非
直線性誤差NLRに置き換えることにより、個々のゲー
ジ抵抗における位置と非直線性誤差NLRとの関係を求
め、複数のゲージ抵抗同士の非直線性誤差NLRがほぼ
一致する位置に複数のゲージ抵抗の位置を設定する第3
の工程と、を備えることを特徴としている。
【0012】本発明によれば、個々のゲージ抵抗におけ
る位置と抵抗値変化率ΔR/Rとの関係(これを第1の
関係という)と、抵抗値変化率ΔR/Rと圧力に対する
抵抗値の非直線性誤差NLRとの関係(これを第2の関
係という)とをそれぞれ求め、第1の関係における抵抗
値変化率ΔR/Rを、第2の関係を用いて非直線性誤差
NLRに置き換えることにより、個々のゲージ抵抗にお
ける位置と非直線性誤差NLRとの関係(これを第3の
関係という)が求められる。
【0013】そして、この第3の関係から、複数のゲー
ジ抵抗同士の非直線性誤差NLRがほぼ一致するような
位置を求めることで、上記NLPを精度良く小さくする
ことの可能な複数のゲージ抵抗の位置を設定することが
できる。従って、本発明によれば、NLPを小さくする
ための効率的な半導体圧力センサのゲージ抵抗の位置設
定方法を提供することができる。
【0014】また、請求項3の発明では、個々のゲージ
抵抗(41〜44)が、複数本の直線が折り返し形状に
つながったパターンである場合に、有限要素法解析を、
このゲージ抵抗のパターン形状に対応して行うことを特
徴とするもので、当該パターン形状に対応した有限要素
法解析を行うことで、精度の良い解析が可能となる。
【0015】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一
例である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る半
導体圧力センサS1の概略断面図であり、図2は、図1
中の矢印A方向から視た概略平面図である。1は単結晶
シリコン基板等よりなる半導体基板である。半導体基板
1には、半導体基板1の一面から凹んだ凹部2が、エッ
チング等により形成されている。
【0017】この凹部2の形成に伴い薄肉部となった凹
部2の底面側には、圧力検出用のダイヤフラム3が形成
されている。このダイヤフラム3の表面(半導体基板1
の他面)には、ピエゾ抵抗効果により抵抗値が変化する
4個のゲージ抵抗41、42、43、44が拡散等の半
導体プロセスにより形成されている。各ゲージ抵抗41
〜44は、それぞれ、平面矩形状のダイヤフラム3の各
辺において辺を跨いでダイヤフラム3の内周側と外周側
に位置するように配置されている。
【0018】図3は、個々のゲージ抵抗の平面形状を拡
大して示す図であるが、各ゲージ抵抗41〜44は、複
数本の直線が折り返し形状につながった同一のパターン
を形成している。このパターンにおいて、折り返し部4
は直線部5に比べて配線幅が太くなっており、実質的に
は、複数本の直線部5の抵抗値の総和がゲージ抵抗41
〜44の抵抗値に相当するようになっている。
【0019】そして、ゲージ抵抗41及び43では、直
線部5がダイヤフラム3の辺と直交し、ゲージ抵抗42
及び44では、直線部5がダイヤフラム3の辺と平行と
なっている。そのため、ゲージ抵抗41及び43とゲー
ジ抵抗42及び44とでは、圧力に対する抵抗値変化の
方向が異なる。
【0020】ここで、各ゲージ抵抗41〜44は、図4
に示す配線状態で結線され、ホイートストンブリッジを
構成しており、このブリッジ回路によって、圧力印加時
におけるダイヤフラム3の歪みに基づく電気信号が発生
し、印加された圧力の検出が可能となっている。また、
図示しないが、半導体基板1には、各ゲージ抵抗41〜
44と接続され、上記ブリッジ回路と外部回路との信号
のやり取りを行うための配線等が形成されている。
【0021】また、半導体基板1の一面には、ガラスや
シリコン等よりなる台座6が凹部2を覆うように接合さ
れている。この台座6の接合により、台座6と凹部2と
により区画された圧力基準室7が形成される。この圧力
基準室7内の圧力は、ダイヤフラム3の表面から受ける
圧力を検出する上での基準圧力となっている。
【0022】かかる圧力センサS1において、圧力の検
出は次のように行われる。図1に示す白抜き矢印方向に
ダイヤフラム3の表面からダイヤフラム3へ圧力が印加
されると、ダイヤフラム3が歪み変形する。このとき、
図4に示すホイートストンブリッジの入力端子IaとI
bとの間に直流定電圧Vを与えた状態では、この変形が
歪みゲージ抵抗41〜44の抵抗値変化として現れ、出
力端子PaとPbとの間から被検出圧力に応じたレベル
の電圧Voutが出力され、圧力検出がなされる。
【0023】次に、上記圧力センサS1における各ゲー
ジ抵抗41〜44の位置を設定する方法について述べ
る。ここで、圧力に対する抵抗値変化の方向が同じであ
るゲージ抵抗41及び43をゲージ抵抗RAとし、この
ゲージ抵抗RAとは抵抗値変化の方向が異なるゲージ抵
抗42及び44をゲージ抵抗RBとする。
【0024】まず、有限要素法解析(FEM解析)によ
って、個々のゲージ抵抗RA、RBにおける、位置(ゲ
ージ位置)と、圧力に対する抵抗値変化率ΔR/Rとの
関係を求める(第1の工程)。ゲージ位置は、図5に示
す様に定義した。即ち、ゲージ位置は、ダイヤフラム3
の端部から、ゲージ抵抗RA、RBの最外側がはみ出し
た距離xと定義し、このゲージ位置xは、ゲージ抵抗の
最外側がダイヤフラム3の外側にはみ出した時を+と
し、ダイヤフラム3の内側に入っている時を−とする。
【0025】また、上記したような折り返し形状のパタ
ーンを有するゲージ抵抗RA、RBにおいて、精度良く
解析を行うために、ゲージ抵抗のパターン形状に対応し
て有限要素法解析を行った。つまり、各ゲージ抵抗は、
直線部5間の隙間も合わせた全体の外形が平面矩形であ
るが、このような矩形として解析するのではなく、実際
の形状に合わせて直線部5間の隙間に発生する応力はひ
きあわないものとして解析した。
【0026】また、圧力に対する抵抗値変化率ΔR/R
は、圧力センサにおける圧力測定範囲のフルスケールに
て変化する抵抗値の幅ΔRを、初期抵抗値Rで割った値
(絶対値)とした。具体的には、下記数式1に示す様
な、ピエゾ抵抗係数をπ44、ある圧力でゲージ抵抗に
発生する応力をσとした場合の抵抗値変化率ΔR/Rを
示す関係式を用いて、ΔR/Rを求めることができる。
【0027】
【数1】ΔR/R=0.5・π44・σ そして、個々のゲージ抵抗RA、RBについて、ゲージ
位置xを変えていったときの抵抗値変化率ΔR/Rを求
め、図6に示す様に、ゲージ抵抗RA(黒菱形マーク)
及びゲージ抵抗RB(黒四角マーク)について、ゲージ
位置x(μm)と抵抗値変化率ΔR/R(絶対値)との
関係(以下、x−ΔR/R関係という)を得た。
【0028】この図6に示すx−ΔR/R関係から、抵
抗値変化の方向が異なるゲージ抵抗RAとRB同士の抵
抗値変化率ΔR/Rがほぼ等しい位置となるように、各
ゲージ抵抗RA、RBのゲージ位置xを設定した場合、
センサ特性の圧力非直線性(NLP)は、十分に小さく
ならない。これは、上記x−ΔR/R関係では、後述す
る圧力に対する抵抗値の非直線性誤差が考慮されていな
いためである。
【0029】そこで、次に、抵抗値変化率ΔR/Rと圧
力に対する抵抗値の非直線性誤差NLRとの関係(以
下、ΔR/R−NLR関係という)を求める工程(第2
の工程)を行う。本実施形態では、個々のゲージ抵抗R
A、RBの抵抗値をゲージ位置xを変えて実測すること
により、ΔR/R−NLR関係を求める。
【0030】個々のゲージ抵抗RA、RBの抵抗値は、
図7に示す様な測定用サンプル(TEG)を用いて行っ
た。このTEG(Test Element Group)は、ダイヤフ
ラム3が形成された半導体基板1におけるゲージ抵抗を
配置する領域(図7中の破線で囲んだ領域)Tに、測定
用のゲージ抵抗を形成し、半導体基板1上におけるダイ
ヤフラム3の外周囲に、抵抗値測定用の配線T0等を形
成したものである。
【0031】図7では、斜線ハッチングにて示す2本の
直線部5が形成され、その周囲に点々ハッチングにて示
す測定用の配線T0が形成され、各配線T0に対応して
パッドT1〜T7が形成されている。配線T0は、例え
ばゲージ抵抗と同様に、拡散やイオン注入により形成さ
れる。
【0032】そして、例えば、図7中の下方側の直線部
5に対し、パッドT2とT7との間に電流を流し、この
ときのパッドT1とT3との間の電圧を求めることによ
って、当該直線部5の抵抗値を測定することができる。
このように、4端子法を用いて測定することで、精度良
く抵抗値を求めることができる。
【0033】このような抵抗値の実測方法により、個々
のゲージ抵抗RA、RBについて、印加圧力を3点(P
1、P2、P3)変化させ、各印加圧力における抵抗値
(R1、R2、R3)を測定する。この測定により、図
8に示す様な圧力と抵抗値との関係(以下、P−R関係
という)が得られる。
【0034】図8に示すP−R関係から、ゲージ抵抗に
おいて圧力に対する抵抗値の変化が、理想直線(図中、
一点鎖線にて図示)からずれており、非直線的であるこ
とがわかる。ここで、図8中のΔRは(R3−R1)で
あり、上記第1の関係における抵抗値変化率ΔR/Rに
おけるΔRに相当する。
【0035】また、ΔΔRは、理想直線からのずれ度合
を示すもので、このΔΔRをΔRで割ったものに100
をかけた値100・ΔΔR/ΔRが、圧力に対する抵抗
値の非直線性誤差NLRである。なお、NLRの単位
は、%FS(%フルスケール)であるが、これは、ΔR
が圧力センサにおける圧力測定範囲のフルスケールにて
変化する抵抗値の幅ΔRであるためである。
【0036】そして、ゲージ位置xを変えて、各ゲージ
抵抗RA、RBの抵抗値を実測することにより、種々の
P−R関係が得られる。これら種々のP−R関係から得
られる種々のΔR/RとNLRの値をプロットすると、
図9に示す様に、ΔR/R−NLR関係が得られる。こ
こまでが、第2の工程である。
【0037】次に、第1の工程で得られたx−ΔR/R
関係における抵抗値変化率ΔR/Rを、第2の工程で得
られたΔR/R−NLR関係を用いて非直線性誤差NL
Rに置き換えることにより、個々のゲージ抵抗RA、R
Bにおけるゲージ位置xと非直線性誤差NLRとの関係
(以下、x−NLR関係という)を求め、複数のゲージ
抵抗同士の非直線性誤差NLRがほぼ一致する位置に複
数のゲージ抵抗の位置を設定する(第3の工程)。
【0038】つまり、上記図9に示すΔR/R−NLR
関係から、抵抗値変化率ΔR/Rを非直線性誤差NLR
の関数で表すことにより、上記図6における抵抗値変化
率ΔR/Rを非直線性誤差NLRの値に置き換える。す
ると、図10に示す様に、x−NLR関係が得られる。
そして、この図10において、ゲージ抵抗RA(黒菱形
マーク)とゲージ抵抗RB(黒四角マーク)とで、非直
線性誤差NLRがほぼ一致するようなゲージ位置xを求
める。
【0039】例えば、図10からは、製造上のばらつき
等の寸法公差を±5μm考慮すると、各ゲージ抵抗R
A、RBが設定されるゲージ位置xは、−10μm±5
μm、または、+16μm±5μmとなる。ここまでが
第3の工程であり、この第3の工程によって得られたx
−NLR関係は、上記図6に示すx−ΔR/R関係にお
いて非直線性誤差NLRを考慮した関係ということがで
きる。
【0040】このように、本実施形態におけるゲージ抵
抗の位置設定方法によれば、有限要素法解析によって、
個々のゲージ抵抗RA、RBにおけるゲージ位置xと抵
抗値変化率ΔR/Rとの関係を求める際に、圧力に対す
る抵抗値の非直線性誤差NLRを加味することにより、
個々のゲージ抵抗RA、RBにおけるゲージ位置xと抵
抗値変化率ΔR/Rとの関係において、上記非直線性誤
差NLRが考慮された関係を得ることができる。
【0041】そして、得られた関係から、抵抗値変化の
方向が異なるゲージ抵抗RA、RB同士の抵抗値変化率
がほぼ等しくなるような位置を求めることで、センサ特
性の圧力非直線性NLPを精度良く小さくすることの可
能なゲージ位置xを設定することができる。従って、本
実施形態によれば、NLPを小さくするための効率的な
半導体圧力センサのゲージ抵抗の位置設定方法を提供す
ることができる。
【0042】実際に、本実施形態の第1〜第3の工程を
実行することにより得られたゲージ位置xに、各ゲージ
抵抗RA、RBを配置したところ、非直線性誤差NLR
を考慮しない上記図6に示すx−ΔR/R関係から得ら
れたゲージ位置xに配置させた場合に比べて、NLPを
−0.29%FSから−0.18%FSに低減すること
ができた。
【0043】なお、上記実施形態では、ダイヤフラム3
の表面から受圧する表面受圧型の圧力センサであった
が、例えば、台座6に凹部2と連通する圧力導入孔を形
成し、この圧力導入孔からダイヤフラム3の裏面へ受圧
させる裏面受圧型の圧力センサであっても、本発明は適
用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る半導体圧力センサの概
略断面図である。
【図2】図1中のA矢視図である。
【図3】個々のゲージ抵抗の平面形状拡大図である。
【図4】ゲージ抵抗の配線状態を示す結線図である。
【図5】ゲージ位置を定義する説明図である。
【図6】有限要素法により得られた個々のゲージ抵抗に
おけるゲージ位置xと抵抗値変化率ΔR/Rとの関係を
示す図である。
【図7】ゲージ抵抗の抵抗値を測定するためのTEGの
構成を示す図である。
【図8】実測により得られた圧力と抵抗値との関係を示
し、抵抗値変化率ΔR/Rと圧力に対する抵抗値の非直
線性誤差NLRを説明するための図である。
【図9】実測により得られた抵抗値変化率ΔR/Rと圧
力に対する抵抗値の非直線性誤差NLRとの関係を示す
図である。
【図10】個々のゲージ抵抗におけるゲージ位置xと非
直線性誤差NLRとの関係を示す図である。
【図11】圧力センサにおける出力電圧特性の圧力に対
する非直線性NLPを示す図である。
【符号の説明】
1…半導体基板、3…ダイヤフラム、41〜44…ゲー
ジ抵抗。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板(1)と、 この半導体基板(1)の一面側に形成された圧力検出用
    のダイヤフラム(3)と、 このダイヤフラム上に配置されピエゾ抵抗効果により抵
    抗値が変化する複数のゲージ抵抗(41〜44)とを備
    え、 前記複数のゲージ抵抗は抵抗値変化の方向が異なるゲー
    ジ抵抗(RA、RB)を備えており、 前記複数のゲージ抵抗により構成されたブリッジ回路に
    よって、前記ダイヤフラムの変形に応じた抵抗値変化を
    電気信号に変換するようにした半導体圧力センサにおけ
    る前記複数のゲージ抵抗の位置を設定する方法であっ
    て、 有限要素法解析によって、個々の前記ゲージ抵抗におけ
    る位置と抵抗値変化率との関係を求めることにより、前
    記抵抗値変化の方向が異なるゲージ抵抗同士の抵抗値変
    化率がほぼ等しい位置となるように、前記複数のゲージ
    抵抗の位置を設定するものであり、 前記有限要素法解析の際、圧力に対する抵抗値の非直線
    性誤差を加味して前記複数のゲージ抵抗の位置を設定す
    ることを特徴とする半導体圧力センサのゲージ抵抗の位
    置設定方法。
  2. 【請求項2】 半導体基板(1)と、 この半導体基板(1)の一面側に形成された圧力検出用
    のダイヤフラム(3)と、 このダイヤフラム上に配置されピエゾ抵抗効果により抵
    抗値が変化する複数のゲージ抵抗(41〜44)とを備
    え、 前記複数のゲージ抵抗により構成されたブリッジ回路に
    よって、前記ダイヤフラムの変形に応じた抵抗値変化を
    電気信号に変換するようにした半導体圧力センサにおけ
    る前記複数のゲージ抵抗の位置を設定する方法であっ
    て、 有限要素法解析によって、個々の前記ゲージ抵抗におけ
    る位置と抵抗値変化率ΔR/Rとの関係を求める第1の
    工程と、 個々の前記ゲージ抵抗の抵抗値を位置を変えて実測する
    ことにより、抵抗値変化率ΔR/Rと圧力に対する抵抗
    値の非直線性誤差NLRとの関係を求める第2の工程
    と、 前記第1の工程で得られた関係における抵抗値変化率Δ
    R/Rを、前記第2の工程で得られた関係を用いて前記
    非直線性誤差NLRに置き換えることにより、個々の前
    記ゲージ抵抗における位置と前記非直線性誤差NLRと
    の関係を求め、前記複数のゲージ抵抗同士の前記非直線
    性誤差NLRが一致する位置に前記複数のゲージ抵抗の
    位置を設定する第3の工程と、を備えることを特徴とす
    る半導体圧力センサのゲージ抵抗の位置設定方法。
  3. 【請求項3】 個々の前記ゲージ抵抗(41〜44)
    は、複数本の直線が折り返し形状につながったパターン
    であり、前記有限要素法解析は、このゲージ抵抗のパタ
    ーン形状に対応して行うことを特徴とする請求項1また
    は2に記載の半導体圧力センサのゲージ抵抗の位置設定
    方法。
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