JP2002039456A - 継手部材 - Google Patents

継手部材

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JP2002039456A
JP2002039456A JP2000228183A JP2000228183A JP2002039456A JP 2002039456 A JP2002039456 A JP 2002039456A JP 2000228183 A JP2000228183 A JP 2000228183A JP 2000228183 A JP2000228183 A JP 2000228183A JP 2002039456 A JP2002039456 A JP 2002039456A
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pipe
joint
contact surface
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JP2000228183A
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English (en)
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Nobuyuki Kobayashi
信行 小林
Tomoaki Kutsukake
友明 沓掛
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Yanagisawa Seiki Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Yanagisawa Seiki Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】結合しようとする両パイプの軸線が同一直線上
になく軸交角をもっている場合においても、両パイプ部
材の間の片当たりを防止することができ、結果的に密着
性を満足することができて、液漏れのない継手部材を提
供すること。 【解決手段】圧力流体が通される2つの管路を連通させ
るために使用され、一方の管路に接続される第1パイプ
部材11と、この第1パイプ部材11に当接されて、他
方の管路に接続される第2パイプ部材12と、内周面に
設けた押さえ部材15を介して第1パイプ部材11及び
第2パイプ部材12の各先端を互いに密着させるジョイ
ント13とを備えた継手部材10であって、第1パイプ
部材11の先端に形成した第1シール面11aと、第1
パイプ部材11の、第1シール面11aとは反対側にな
る部分に形成されて、押さえ部材15に当接する第1当
接面11bとを、同一の回転中心Pをもつ円弧面とした
こと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧力流体が通され
る2つの管路を連通させるために使用される継手部材に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在の世の中では、産業製品や車両など
輸送機器等の可動製品から、家屋設備におけるガス管,
水道管などのライフラインに至るまで、実に幅広い分野
で配管を使用しており、これによって、液体や気体を移
動している。
【0003】このような液体や気体を移動することは、
例えば図6に示すように、車両の操舵作業を行うため
の、配管を使用した油圧アクチュエータ100において
も行われている。この油圧アクチュエータ100は、図
7に示すように、その油圧シリンダ170の内部に、図
示しないピストンを摺動自在に装着しており、このピス
トンで区切った図示しない両作動油室にそれぞれ連通し
た第1パイプ部材120のソケット150とエルボ16
0を通して作動油を流入あるいは排出させ、これによ
り、油圧シリンダ170両側のアイ180、190の位
置制御を行うものである。
【0004】このような油圧アクチュエータ100にお
いては、図8に示すように、油圧シリンダ170のシリ
ンダに沿わせた第1パイプ部材120と、これとは反対
側の第2パイプ部材130とを、継手部材110によっ
て連通させている。
【0005】ここで、この継手部材110において、図
8に示すように、両者第1,第2パイプ部材120,1
30が適正位置でかつ同一の軸線上に配置されていれ
ば、第1パイプ部材120の内端に形成した第1シール
面121の外周テーパ面と、第2パイプ部材130の内
端に形成した第2シール面131の内周テーパ面とが正
確に当接し合い、両第1,第2パイプ部材120,13
0間の密閉性が確実に確保されるものである。
【0006】ところが、両第1,第2パイプ部材12
0,130の溶接位置や、それらを固定するための図7
に示したブラケット200の溶接位置に若干の狂いがあ
ったり、溶接歪み等が発生していると、両第1,第2パ
イプ部材120,130間に、図9に示すように、軸交
角θが生じることがある。このような場合には、ジョイ
ント140によって第1,第2パイプ部材120,13
0同志を締め付けると、ジョイント140の内設鍔14
1が第1パイプ部材120の外設溝122の側面に対し
て片当たりを起こすことになり、第1シール面121と
第2シール面131との完全な密着性が確保できなくな
るといった不具合が生じて隙間が生じてしまう。そし
て、これが油圧アクチュエータ100であれば、油漏れ
発生を意味することになる訳である。
【0007】以上のことを換言すれば、ジョイント11
0は、結合しようとする両パイプ部材120,130の
軸線が同一直線上にあるときは勿論のこと、同一直線上
になく軸交角θをもっている場合でも、確実に両パイプ
部材120,130間のシール部の密着性を満足するこ
とが理想である。
【0008】そこで、本発明者は、継手部材110につ
いて、上記した不具合を改善するにはどうしたらよいか
について様々な検討を重ねた結果、本発明を完成したの
である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な経緯に基づいてなされたもので、その解決しようとす
る課題は、結合しようとする両パイプ部材の軸線が、同
一直線上になく軸交角をもっている場合でも、確実に両
パイプ間の気密性を満足することである。
【0010】すなわち、まず請求項1の目的とするとこ
ろは、結合しようとする両パイプの軸線が同一直線上に
なく軸交角をもっている場合においても、第1パイプ部
材と第2パイプ部材との間の片当たりを防止することが
でき、結果的に密着性を満足することができて、液漏れ
のない継手部材を提供することにある。
【0011】また、請求項2〜請求項4に係る発明の目
的とするところは、上記請求項1の発明と同様な目的が
達成できる他、第1パイプ部材と第2パイプ部材との間
の密着性をより一層満足することができて、液漏れのな
い継手部材を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、まず請求項1に係る発明の採った手段は、以下に
述べる発明の実施の形態の説明中において使用する符号
を付して説明すると、「圧力流体が通される2つの管路
を連通させるために使用され、一方の管路に接続される
第1パイプ部材11と、この第1パイプ部材11に当接
されて、他方の管路に接続される第2パイプ部材12
と、内周面に設けた押さえ部材15を介して第1パイプ
部材11及び第2パイプ部材12の各先端を互いに密着
させるジョイント13とを備えた継手部材10であっ
て、第1パイプ部材11の先端に形成した第1シール面
11aと、第1パイプ部材11の、第1シール面11a
とは反対側になる部分に形成されて、押さえ部材15に
当接する第1当接面11bとを、同一の回転中心Pをも
つ円弧面としたことを特徴とする継手部材10」であ
る。
【0013】すなわち、この請求項1に係る継手部材1
0は、図1〜図5に示すように、第1パイプ部材11の
先端部に設けられて第2パイプ部材12と接触する第1
シール面11aと、第1パイプ部材11を第2パイプ部
材12側に押圧する役目を果たすジョイント13内に設
けた押さえ部材15と接触する第1当接部11bとを、
同一の回転中心Pをもつ円弧面形状を有したものとした
ものである。
【0014】この継手部材10では、第1パイプ部材1
1と第2パイプ部材12とを結合するためにジョイント
13を使用しているのであるが、このジョイント13
は、例えば第2パイプ部材12の外周に螺着してある。
このジョイント13の螺着部とは反対側には、図3等に
示すように、プレート16が一体化してあって、このプ
レート16の内側には、押さえ部材15がジョイント1
3と同軸上に装着し、固定してある。
【0015】これによって、第1パイプ部材11と第2
パイプ部材12とを結合するために、ジョイント13を
第2パイプ部材12の端面に押し当てながら回転する
と、このジョイント13が第2パイプ部材12にねじ込
まれていくとともに、ジョイント13に設けた押さえ部
材15によって、第1パイプ部材11が第2パイプ部材
12側に押さえつけられるのである。
【0016】このとき、第1パイプ部材11の軸線と第
2パイプ部材12との軸線が同一直線上にある図2及び
図4に示すような場合は勿論、両軸線が、図3あるいは
図5に示すように、ある軸交角θをもっている状態で結
合していても、押さえ部材15が、同一の回転中心Pを
もつ「円」にて、第1パイプ部材11の第1当接面11
bに円接触し、この第1パイプ部材11を第2パイプ部
材12側に押さえつけるのである。そして、この押しつ
け力によって、押さえ部材15が、同一の回転中心Pを
もつ「円」にて、第1パイプ部材11の第1当接面11
bに片当たりすることなく、全周で接触し、結果的に第
1パイプ部材11と第2パイプ部材12との気密性が確
保されるのである。
【0017】一方、第1パイプ部材11についてみてみ
ると、その軸線と第2パイプ部材12との軸線が同一直
線上にある図2及び図4に示すような場合は勿論、両軸
線が、図3あるいは図5に示すように、ある軸交角θを
もっている状態で結合していても、第1パイプ部材11
の第1シール面11aが、同一の回転中心Pをもつ
「円」にて第2パイプ部材12の内端と接触することに
なる。その結果、第1パイプ部材11と第2パイプ部材
12との間の密着性が確保されて、気密性を満足した継
手部材10が実現されるのである。
【0018】換言すれば、全ての部材を同一直線上に配
置した継手部材10に対して、第1パイプ部材11だけ
を軸交角θだけ回動したとしても、第1パイプ部材11
の第1シール面11aと第1当接面11bとは、同一の
回転中心Pをもつ円弧面形状をしていることにより、第
1パイプ部材11は、第2パイプ部材12およびジョイ
ント13内の押さえ部材15とで挟まれた接触状態を変
えることなく、回転中心P回りに軸交角θ分だけ回転し
得る訳である。
【0019】すなわち、第1パイプ部材11の第1シー
ル面11aと第1当接面11bとは、同一の回転中心P
をもった円弧面であると同時に、その回転中心Pを中心
に回転することから、それらと接触する第2パイプ部材
12と押さえ部材15との接触位置は変わるものの、回
転中心Pから接触位置までの距離は一切変化することな
く、第2パイプ部材12と押さえ部材15との両方の接
触面上を滑るだけである。
【0020】ここで、この請求項1で使用する第1パイ
プ部材11の第1シール面11aと第1当接面11bと
は、それぞれの半径寸法が異なっていても構わないが、
同一の回転中心Pをもつ円弧面形状でなければならない
ものである。なぜなら、第1シール面11aと第1当接
面11bとの円弧面は、両方とも回転中心Pを通る第1
パイプ部材11の軸線を中心とした対称形状とする必要
があるからである。
【0021】よって、上記した第1パイプ部材11と第
2パイプ部材12とをジョイント13で結合するため
に、これら全ての軸線を同一直線上に配置した場合は勿
論、これら各部材に設けている第1パイプ部材11の第
1シール面11aと、これに接触する第2パイプ部材1
2側の面、および、第1パイプ部材11の第1当接面1
1bと、これに接触する押さえ部材15側の面の全て
が、同一直線上に配置しているとともに、これらの全て
は、同一の軸線に対して対称形状をしているものであ
る。
【0022】従って、継手部材10においてシール部,
押圧部の役目を果たす、それぞれ一対の接触面のうち、
内側となる第1シール面11aと第1当接面11bとの
形状を、上記したような同一の円弧面とすることで、結
合しようとする第1,第2パイプ部材11,12間で軸
交角θをもった場合においても、第1パイプ部材11と
第2パイプ部材12との軸線を一直線上に配置した場合
と同等の気密性を保証でき得るものである。
【0023】また、上記課題を解決するために、請求項
2に係る発明の採った手段は、上記請求項1に係る継手
部材10について、「第1シール面11aと第1当接面
11bとを真円凸面とし、第1シール面11aが当接す
ることになる第2パイプ部材12側の第2シール面12
aと、第1当接面11bに当接する押さえ部材15側の
第2当接面15aとを円錐テーパ面としたこと」であ
る。
【0024】すなわち、この請求項2に係る継手部材1
0は、結合しようとする第1,第2パイプ部材11,1
2との接触部で構成するシール面、および、第1パイプ
部材11,押さえ部材15との接触部で構成する当接面
のうち、それぞれ接触した際に内側となる第1パイプ部
材11の第1シール面11aと第1当接面11bとを、
球面の一部を切り取った真円の凸面形状を有したものと
し、これらと反対に外側となる第2パイプ部材12の第
2シール面12aと押さえ部材15の第2当接面15a
とを、円錐状のテーパ面を有したものとしたものであ
る。
【0025】このように、継手部材10を構成している
各部材の摺動部形状を、上記したような形状とすること
によって、これら第1,第2パイプ部材11,12を結
合するとき、互いの軸線が同一直線上にならず、軸交角
θを生じるような場合においても、第1パイプ部材11
の第1シール面11aと第1当接面11bとがそれらの
回転中心Pを中心として回動することで、この回転中心
Pから第1パイプ部材11の外側に配置する第2シール
面12aおよび第2当接面15aとの接触位置までの距
離が一切変化することはない。
【0026】換言すれば、第1,第2シール面11a,
12aとの接触部、および、第1,第2当接面11b,
15aとの接触部で、第1,第2パイプ部材11,12
の軸線が同一直線上であるときと同様な、結合面での線
接触を実現し、それぞれが1つの円上で密着しているも
のである。
【0027】この結果、継手部材10を構成している第
1パイプ部材11と第2パイプ部材12との軸線が、軸
交角θをもった状態で結合したとしても、第1パイプ部
材11と第2パイプ部材12との間での確実な気密性と
密着性を実現できるものである。
【0028】次に、第1パイプ部材11と第2パイプ部
材12との間の回動可能範囲について述べる。真円の凸
面形状である第1パイプ部材11の第1シール面11a
および第1当接面11bとそれぞれ対向する、第2パイ
プ部材12の第2シール面12aと第2当接面15aと
が、円錐テーパ面を有していることは上記した通りであ
るが、これら第2シール面12aと第2当接面15a
は、それぞれ第1シール11a,第1当接面11bと接
触した際、これらシール面,当接面の真円凸面に倣うよ
うな傾斜をもった円錐テーパ面を有しているものであ
る。そして、この円錐テーパ面の傾斜度合い、すなわ
ち、接触位置によって、第2パイプ部材12に対する第
1パイプ部材11の回動可能範囲の大小が左右されるこ
とになる。よって、極力この回動可能範囲を大きくする
には、第1シール面11aと第2シール面12a、およ
び、第1当接面11bと第2当接面15aの接触位置関
係は、第1,第2パイプ部材11,12の軸線同士が同
一直線上にある状態で、相対するこれらの面同士が互い
に中心付近で接触するように設定すればよいことにな
る。
【0029】従って、この請求項2の継手部材10は、
たとえ結合しようとする第1,第2パイプ部材11,1
2との軸線が軸交角θをもった状態で結合しても、第1
パイプ部材11と押さえ部材15間、および、第1パイ
プ部材11と第2パイプ部材12間のそれぞれの接触面
における密着性,気密性を確実なものとし、第1パイプ
部材11,第2パイプ部材12間での気密性を満足する
といった上記請求項1と同様な作用を、第1シール面1
1aと第1当接面11bとの真円凸面と、第2シール面
12aと第2当接面15aとの円錐テーパ面という具体
的な形状によって、達成でき得るものとなっているので
ある。
【0030】続いて、上記課題を解決するために、請求
項3に係る発明の採った手段は、上記請求項1に係る継
手部材10について、「第1シール面11aと第1当接
面11bとを真円凸面とし、第1シール面11aが当接
することになる第2パイプ部材12側の第2シール面1
2aと、第1当接面11bに当接する押さえ部材15側
の第2当接面15aとを真円凹面としたこと」である。
【0031】すなわち、この請求項3に係る継手部材1
0は、結合しようとする第1,第2パイプ部材11,1
2との接触部で構成する間シール面、および、第1パイ
プ部材11,押さえ部材15との接触面で構成する当接
面のうち、それぞれ接触した際に内側となる第1パイプ
部材11の第1シール面11aと第1当接面11bと
を、球面の一部を切り取った真円の凸面を有したものと
し、これらと反対に外側となる第2パイプ部材12の第
2シール面12aと押さえ部材15の第2当接面15a
とを、球面の一部を切り取った真円の凹面を有したもの
としたものである。
【0032】具体的には、このような真円の凸面を有し
ている第1パイプ部材11の第1シール面11aおよび
第1当接部11bと接触することで気密性,密着性を確
保する、第2パイプ部材12の第2シール面12aおよ
びジョイント13の内周に設けた押さえ部材15の第2
当接面15aは、それぞれ第1シール面11aおよび第
1当接面11bの曲率と同等以上の真円の凹面としたも
のである。
【0033】このように、継手部材10を構成している
各部材の接触部形状を、上記したような形状にすること
によって、これら第1,第2パイプ部材11,12を結
合するとき、互いの軸線が同一直線上にならず、軸交角
θを生じるような場合においても、第1パイプ部材11
側の第1シール面11aと第1当接面11bとが、この
外側に配置した第2シール面12aと第2当接面15a
とによってガイドされる形で、回転中心Pを中心として
回動することで、この回転中心Pから第2シール面12
aおよび第2当接面15aとの接触位置までの距離が一
切変化することはない。
【0034】そして、この第2パイプ部材12に設けた
第2シール面12aと、押さえ部材15に設けた第2当
接面15aとの真円の凹面形状の曲率寸法は、第1パイ
プ部材11に設けた第1シール面11aと第1当接面1
1bとの真円の凸面形状の曲率寸法と、同一であること
が望ましい。なぜならば、これらの接触する当接面同士
の曲率寸法を一致させることで、接触面が円弧面の一部
といった面接触になり、結合しようとする第1,第2パ
イプ部材11,15間の軸線が一直線上か軸交角θをも
っているかに拘わらず、気密性,密着性が有利な方向に
働くからである。
【0035】すなわち、上記した接触面での曲率関係
は、接触した際に内側となる第1パイプ部材11の第1
シール面11aや第1当接面11bより、外側となる第
2パイプ部材12の第2シール面12aや押さえ部材1
5の第2当接面15aの方が大きいのであれば、第1パ
イプ部材11,第2パイプ部材19間の軸線が一直線に
なる場合だけでなく、軸交角θが発生するような場合に
おいても、前記した請求項2の接触条件と同様に、線接
触での気密性,密着性を実現できる訳である。
【0036】しかし、これとは反対に、内側となる第1
パイプ部材11の第1シール面11aや第1当接面11
bより、外側となる第2シール面12aや第2当接面1
5aが小さいような曲率条件では、それぞれの接触状態
が成立しないだけでなく、外側の第2パイプ部材12に
対して内側の第1パイプ部材11側の軸線が一直線上に
なる場合はおろか、第1パイプ部材11が回動すること
で軸交角θが発生する場合のいずれにおいても、気密
性,密着性が確保できないことは言うまでもない。
【0037】従って、この請求項3の継手部材10は、
たとえ結合しようとする第1,第2パイプ部材11,1
2の軸線が軸交角θをもった状態で結合しても、第1パ
イプ部材11と押さえ部材15間、および、第1パイプ
部材11と第2パイプ部材12間のそれぞれの接触面に
おける密着性,気密性を前記した請求項2の場合よりも
確実なものとし、第1パイプ部材11,第2パイプ部材
12間での気密性を満足するといった上記請求項1と同
様な作用を、第1シール面11aと第1当接面11bと
の真円凸面と、第2シール面19aと第2当接面18a
との真円凹面という具体的な形状によって、達成でき得
るものとなっているのである。
【0038】さらに、上記課題を解決するために、請求
項4に係る発明の採った手段は、上記請求項1に係る継
手部材10について、「第1シール面11aと第1当接
面11bとを真円凸面とし、第1シール面11aが当接
することになる第2パイプ部材12側の第2シール面1
2a、または第1当接面11bに当接する押さえ部材1
5側の第2当接面15aのいずれか一方を円錐テーパ面
とし、他方の第2当接面15aまたは第2シール面12
aを真円凹面としたこと」である。
【0039】すなわち、この請求項4に係る継手部材1
0は、具体的に図示しないが、結合しようとする第1,
第2パイプ部材11,12との接触面で構成するシール
面、および、第1パイプ部材11,押さえ部材15との
接触面で構成する当接面のうち、それぞれ接触した際に
内側となる第1パイプ部材11の第1シール面11aと
第1当接面11bとを、球面の一部を切り取った真円の
凸面を形成しており、これらと反対に外側となる第2パ
イプ部材12の第2シール面12aと押さえ部材15の
第2当接面15aとを、それぞれ円錐状のテーパ面ある
いは球面の一部を切り取った真円の凹面のどちらか一方
ずつを有したものとしたものである。
【0040】上記した請求項2および請求項3で、第1
パイプ部材11の第1シール面11aと第1当接面11
bとが真円の凸面であり、また第1パイプ部材11を保
持する第2パイプ部材12側の第2シール面12aおよ
びジョイント13の内周に設けた押さえ部材15の第2
当接面15aが、双方とも円錐状のテーパ面又は真円の
凹面であることによって、第1,第2パイプ部材11,
12の軸線が同一直線上にならず、軸交角θを生じるよ
うな場合においても、第1パイプ部材11側の回転中心
Pを中心としたスムーズな回動と、第1パイプ部材1
1,第2パイプ部材12間での確実な気密性,密着性が
実現できるということは説明した。
【0041】しかし、何も、第2シール面11aおよび
第2当接面15aが、円錐状のテーパ面同士、又は真円
の凹面同士のように、必ずしも同種の形状である必要は
なく、それぞれが円錐状のテーパ面と真円の凹面、又は
これと反対の真円の凹面と円錐状のテーパ面といった形
状の組み合わせでってもよいというものである。
【0042】従って、この請求項4の継手部材10は、
たとえ結合しようとする第1,第2パイプ部材11,1
2との軸線が軸交角θをもった状態で結合しても、第1
パイプ部材11と押さえ部材15間、および、第1パイ
プ部材11と第2パイプ部材12間のそれぞれの接触面
における密着性,気密性を確実なものとし、第パイプ部
材11,第2パイプ部材12間での気密性を満足すると
いった上記請求項1と同様な作用を、第1シール面11
aと第1当接面11bとの真円凸面と、第2シール面1
2aと第2当接面15aとの円錐テーパ面あるいは真円
凹面のいずれか一方ずつという具体的な形状によって、
達成でき得るものとなっているのである。
【0043】
【発明の実施の形態】以上のように構成した各請求項の
発明について図面に示した実施の形態である継手部材1
0について以下に説明する。
【0044】図1は、この発明のシート面および当接面
を組み込んだ継手部材10の全体図であり、図2および
図3は、この継手部材の主要な部分のみを拡大した第1
実施例の断面図である。
【0045】まず、第1パイプ部材11は、この端面に
第1シール面11aを設けるとともに、その少し後方に
第1当接面11bが設けてある。そして、これら第1シ
ール面11aと第1当接面11bとは、両方とも真円の
球面の一部を取り出した凸面形状をしているとともに、
これらの球面形状は同一の回転中心Pを持っているもの
である。
【0046】また、第1シール面11aと第1当接面1
1bとの外周側には、第1パイプ部材11と後述する第
2パイプ部材12とを結合するためのジョイント13が
装着してある。このジョイント13の母材となるケース
14には、ジョイント13と第1パイプ部材11と第2
パイプ部材12とで継手部材10を構成した際、第2パ
イプ部材12側となる内周に、ケース14と同軸の雌ね
じ部14bが設けてあり、これは第1パイプ部材11に
設けてある第1当接面11bの外径寸法より小さい内径
寸法となっている。そして、ジョイント13は、第1パ
イプ部材11の先端部分で回転自在に保持しているよう
な構造とするために、第1パイプ部材11の端面の外周
に、第1シール面11a側からケース14を装着した
後、第2当接面11bを挟み込んだ形となるように、ケ
ース14と同軸の内周面14aに、第1当接面11b側
から押さえ部材15を装着して固定してある。
【0047】押さえ部材15の、ケース14からの抜け
止め構造は、押さえ部材15を装着した側からプレート
16を装着し、これをケース14に対して外周側の溶接
部aで溶接することで実現しているものである。これ
は、何も溶接に限定されるものではなく、ねじ込みや圧
入等、ケース14とプレート16とが固着関係になる方
法であれば問題ないものである。
【0048】そして、この押さえ部材15について、上
記した雌ねじ部14bと第1当接面11bとの寸法関係
と同様に、第1当接面11b部の外径寸法より小さい内
径寸法となっていることで、ジョイント13から第1パ
イプ部材11が抜けるのを防止している。すなわち、第
1パイプ部材11の第1当接面11b部は、ジョイント
13を構成するケース14の雌ねじ部14bと、押さえ
部材15の打2当接面15aとで挟み込むことで、第1
パイプ部材11の先端部からのジョイント13の抜け止
め構造を実現しているものである。
【0049】ジョイント13の押さえ部材15には、上
記したような構成で第1パイプ部材11と組み合った
際、第1パイプ部材11の第1当接面11bと向き合う
位置に、内周面14aと同軸の第2当接面15aが設け
てある。そして、第2当接面15aと第1当接面11b
とは、同軸状態で当接した際、径方向で重なった部分の
互いに中心付近で接触するような傾斜面をもった円錐テ
ーパ面を、第2当接面15aが有しているものである。
【0050】また、第2パイプ部材12は、この端面に
第2シール面12aを設けるとともに、この外周にはこ
の第2シール面12aと同軸の雄ねじ部12bが設けて
ある。この雄ねじ部12bは、第1パイプ部材11の外
周に回転自在に装着したジョイント13の雌ねじ部14
bと螺着することで、第1パイプ部材11と第2パイプ
部材12とを結合するものである。また、このように、
第1パイプ部材11と第2パイプ部材12とを互いに同
軸上に配置して結合することで、それぞれに設けた第1
シール面11aと第2シール面12aとが同軸状態で当
接する訳であるが、このとき径方向で重なった部分の互
いに中心付近で接触するような傾斜面をもった円錐テー
パ面を、第2シール面12aが有しているものである。
【0051】次に、このように構成している継手部材1
0の結合状態を場合ごとに分けて、以下に説明する。
【0052】継手部材10の結合状態は、以下の2通り
が想定できる。すなわち、結合しようとする第1パイプ
部材11と第2パイプ部材12とは、互いの軸線が同一
直線上で結合することが可能な場合と、これが不可能な
場合である。これは、第1,第2パイプ部材11,12
自体のレイアウト上、溶接時の誤差や溶接歪み等でどう
しても互いの軸線が一直線上にならない場合が発生する
からである。
【0053】まず、図2のように、第1パイプ部材11
と第2パイプ部材12との軸線を、一直線上で結合する
場合について、結合開始から結合完了までを順を追って
説明することにする。上記した各部材の要素の配置およ
び形状により、第1パイプ部材11の第1シール面11
aと第1当接面11b、第2パイプ部材12の第2シー
ル面12aと雄ねじ部12b、およびジョイント13の
内周に固定した押さえ部材15の第2当接面15aと雌
ねじ部14bとは、それぞれが各部材単位で同軸上に存
在しているものの、雄ねじ部12bと雌ねじ部14bと
の螺着を始めることで、第2パイプ部材12とジョイン
ト13とに関係する要素のみが、同軸上にあることにな
る。すなわち、この時点では、第2パイプ部材12の第
2シール面12aとジョイント13の第2当接面15a
とが同軸上に存在し、第1パイプ部材11はジョイント
13の内側に隙間をもって挿通してあるとともに、その
半径方向位置を拘束していないことから、第2シール面
12aと第2当接面15aに対し、第1シール面11a
と第1当接面11bだけは、必ずしも同軸上ではない、
ある程度自由な状態である。
【0054】そして、この状態を保ったまま、雌ねじ部
14bの雄ねじ部12bへの螺着を続けていく訳である
が、このとき第1パイプ部材11とジョイント13と
は、上記したようにそれらの軸線が一致していないもの
の、第2当接面15aが第1当接面11bを第2パイプ
部材12方向に押し付けていく。そして、第1パイプ部
材11の第1シール面11aが、第2パイプ部材12の
第2シール面12aに接触すると、第1パイプ部材11
の第1シール面11aと第1当接面11bとが、これら
とそれぞれ接触した第2シール面12aと第2当接面1
5aとの傾斜に沿って、落ち着く位置まで径方向に移動
を始める。
【0055】勿論、第1,第2シール面11a,12a
と、第1,第2当接面11b,15aとは、上記したよ
うにこれらのそれぞれが配置してある各部材の軸線と同
軸であるとともに、その形状も各軸線に対して対称であ
るものである。よって、雌ねじ部14bが雄ねじ部12
bに対して完全に螺着を終え、第1,第2シール面11
a,12aとの接触部、および、第1,第2当接面11
b,15aとの接触部が、可能な限り第2パイプ部材1
2側に近づくようにする、すなわち、第1,第2パイプ
部材11,12間で確実な気密性,密着性を保証するよ
うに結合するには、第1パイプ部材11の第1シール面
11aと第1当接面11bとが、それぞれ第2パイプ部
材12およびジョイント13の軸線と初めて同軸上に収
まることで解決するものである。
【0056】要するに、継手部材10がこのような各部
材および要素の位置関係になることによって、ジョイン
ト13の第2当接面15aは、第1パイプ部材11の第
1当接面11bを円周上で均一に線接触状態で押し付け
ており、さらにこの均一の押し付け力は、第1パイプ部
材11の第1シール面11aが、第2パイプ部材12の
第2シール面12aを円周上で均一に線接触状態で押し
付けていることから、第1パイプ部材11,第2パイプ
部材12間での確実な密着性と、高い気密性を保証する
というものである。
【0057】次に、図3のように、第1パイプ部材11
と第2パイプ部材12との軸線を、ある軸交角θをもっ
た状態で結合する場合について、結合開始から結合完了
までを順を追って説明する。まず、第1パイプ部材11
と第2パイプ部材12とは、その軸線間に軸交角θを有
しているものの、これらを結合しようとして、第1パイ
プ部材11の外周に装着したジョイント13の雌ねじ部
14bを、第2パイプ部材12の雄ねじ部12bに螺着
し始めると、このジョイント13は第2パイプ部材12
の軸線に倣いながら螺着していくため、結局は、第2パ
イプ部材12およびジョイント13の軸線に対して、第
1パイプ部材11の軸線が、軸交角θをもつように傾斜
することになるものである。
【0058】すなわち、この時点では、第2パイプ部材
12の第2シール面12aとジョイント13の第2当接
面15aとが同軸上に存在し、第1パイプ部材11はジ
ョイント13の内側に隙間をもって挿通してあることか
ら、第2シール面12aと第2当接面15aに対し、第
1シール面11aや第1当接面11bはその径方向の位
置を拘束してはいない自由な状態である。
【0059】そして、この状態を保ったまま、雌ねじ部
14bの雄ねじ部12bへの螺着を続けていく訳である
が、このとき第1パイプ部材11とジョイント13と
は、上記したようにこれらの軸線に軸交角θを有したま
まの状態で、第2当接面15aが第1当接面11bを第
2パイプ部材12方向に押し付けていく。そして、第1
パイプ部材11の第1シール面11aが、第2パイプ部
材12の第2シール面12aに接触すると、第1パイプ
部材11の第1シール面11aと第1当接面11bと
が、これらとそれぞれ接触した第2シール面12aと第
2当接面15aとの傾斜に沿って、落ち着く位置まで径
方向に移動を始める。
【0060】勿論、ここでも第1,第2シール面11
a、12aと、第1,第2当接面11b,15aとは、
上記したようにこれらのそれぞれが配置してある各部材
の軸線と同軸であるとともに、その形状も各軸線に対し
て対称であるものである。そして、雌ねじ部14bが雄
ねじ部12bに対して完全に螺着を終え、第2パイプ部
材12の軸線に対してある軸交角θをもった第1パイプ
部材11が、可能な限り第2パイプ部材12側に近づく
ために、第1,第2シール面11a,12a、および、
第1,第2当接面11b,15aとの各接触部は、前記
したように第1,第2各パイプ部材11,12の軸線が
一直線上になる場合と比べて、図3のように第1パイプ
部材11側が回動したような位置にずれる訳である。
【0061】ここで、上記したように、第1パイプ部材
11の第1シール面11aと第1当接面11bとは、両
方とも真円形状の一部を有した凸面としているととも
に、これらの凸状の球面形状は同一の回転中心Pを有し
ていることにより、たとえ第1パイプ部材11側が第2
パイプ部材12やジョイント13に対して回動したよう
な配置になっても、第1シール面11aと第1当接面1
1bとが、それらの回転中心Pを中心として回動するこ
とで、その回転中心Pから第1,第2シール面11a,
12aと、第1,第2当接面12a,15aとの接触位
置までの距離が一切変化することはない。これは、第
1,第2シール面11a,12aと第1,第2当接面1
2a,15aとが、結合面で線接触していることを意味
しており、それぞれが1つの円上で密着していることを
表している。
【0062】従って、この実施例では、第1,第2パイ
プ部材11,12の軸線を、一直線上で結合する場合は
勿論のこと、ある軸交角θをもった状態で結合しても、
ジョイント13の第2当接面15aは、第1パイプ部材
11の第1当接面11bを円周上で均一に線接触状態で
押し付けており、さらにこの均一の押し付け力は、第1
パイプ部材11の第1シール面11aが、第2パイプ部
材12の第2シール面12aを円周上で均一に押し付け
ていることから、確実な密着性と、高い気密性を保証す
る継手部材10が実現できるといった効果が実現できる
ものである。
【0063】尚、上記にて説明した図2,3の実施例で
は、第1パイプ部材11と第2パイプ部材12とを結合
するジョイント13を、第1パイプ部材11側の外周の
端面に装着しているものであるが、必ずしもこの構造で
ある必要はない。この別案として、具体的には、例えば
第2パイプ部材12側の端面に、ジョイント13に相当
する円筒部を設けており、第1パイプ部材11の第1シ
ール面11aと第2パイプ部材12の第2シール面12
aとを当接した後、第1パイプ部材11側から押さえ部
材15を、第2パイプ部材12の端面に設けた円筒部の
内周に挿通し、内部へと押さえ付けていく。このような
構造とすることにより、押さえ部材15の第2当接面1
5aが第1パイプ部材11の第1当接面11bを押圧
し、この押し付け力により、第1パイプ部材11の第1
シール面11aが、第2パイプ部材12の第2シール面
12aに押圧することで、同様な効果を発揮するもので
ある。
【0064】また、ジョイント13を第2パイプ部材1
2へ順次送り込んでいく図2,3の構造や、押さえ部材
15を第2パイプ部材12の端面に設けた円筒部の内周
へ順次送り込んでいく別案の構造は、ねじ構造による螺
着や圧入等、確実な固定が確保できるものであれば、ど
んな構造でも構わないものである。勿論、押さえ部材1
5の固着が万一外れるのを防止するプレート16も、必
ずしも必要である訳ではなく、第1パイプ部材11と第
2パイプ部材12の確実な結合が保証できる、押さえ部
材15の固着構造となっていれば、なくても問題ないこ
とはいうまでもない。
【0065】次に、図4および図5は、この継手部材1
0の主要な部分のみを拡大した第2の実施例の断面図で
ある。
【0066】これについても、各部材の構成,ほとんど
の各要素の形状は、上記で説明した第1実施例と同様で
あるため、ここでは異なる点のみに絞って説明を行うこ
とにする。
【0067】まず、形状について述べると、第1実施例
では第2パイプ部材12に設けた第2シール面12a
と、ジョイント13のケース14の内周に設けた押さえ
部材15の第2当接面15aとが、円錐テーパ面を有し
ているのに対して、第2実施例では、これらの両方とも
真円の球面の一部を取り出した凹面形状をしているとと
もに、これら第2シール面12aと第2当接面15aと
で、第1パイプ部材11の第1シール面11aと第1当
接面11bとを、密着するように挟み込んだ際に、これ
ら第2シール面12aと第2当接面15aとが、同一の
球面形状の回転中心Pをもっているというものである。
そして、これら第2シール面12aと第2当接面15a
との曲率半径は、これらとそれぞれ接触する第1シール
面11aと第2当接面11bのそれと、同等であるもの
である。
【0068】このように、接触する第1,第2シール面
11a,12aと、第1,第2当接面11b,15aと
を、それぞれが同じ曲率半径とすることで、これらの接
触部分は、面接触となる訳である。
【0069】すなわち、第1パイプ部材11側のジョイ
ント13を第2パイプ部材12側へ螺着することによ
り、第2パイプ部材12の第2当接面15aが第1当接
面11bを第2パイプ部材12側に押圧し、さらにこの
押圧力によって、第1シール面11aを第2パイプ部材
12の第2シール面12aに押圧するのであるが、この
際、各接触面同士が同じ曲率面をもっていることによ
り、第1,第2パイプ部材11,12間の気密性、密着
性を左右する各接触面を、上記した請求項1のような線
接触ではなく、面接触とすることで、より信頼性のある
気密性,密着性が実現できるのである。
【0070】ここで、第1,第2パイプ部材11,12
間で、軸線が一直線上に結合する場合は、接触する第
1,第2シール面11a,12aと、第1,第2当接面
11b,15aとがそれぞれ同軸上に配置することか
ら、このような面接触が実現できるのは勿論のことであ
る。
【0071】さらに、接触している第1,第2シール面
11a,12aと第1,第2当接面11b,15aと
は、上記のような特徴をもった形状をしていることによ
り、これらの接触面が全て接触すると、これらの接触面
全ては同一の回転中心Pをもつことになる。すなわち、
第2パイプ部材12の第2シール面12aおよびジョイ
ント13の第2当接面15aとそれぞれ接触している、
第1パイプ部材11の第1シール面11aと第1当接面
11bとが、互いに同一の回転中心Pを有した形状であ
ることにより、第1,第2パイプ部材11,12間で、
ある軸交角θをもった状態で結合する場合は、第1パイ
プ部材11の第1シール面11aと第1当接面11bと
が、その外側の第2パイプ部材12の第2シール面12
aとジョイント13の第2当接面15aとに沿って、接
触しながら回動することになるものである。
【0072】この際、ここでも、上記したように各接触
面同士が同じ曲率面をもっていることにより、面接触が
確保でき、より信頼性のある気密性,密着性が実現でき
るものである。
【0073】また、ここで述べた接触面での曲率半径の
関係は、接触する外側である第2パイプ部材12の第2
シール面12aと、ジョイント13の第2当接面15a
との曲率半径を、これらの内側に配置する第1パイプ部
材11の第1シール面11aおよび第1当接面11bよ
りも大きくしてもよく、この場合は、相対する接触面を
面接触にすることは出来ないまでも、請求項1と同等レ
ベルの線接触にすることが出来ることから、請求項1と
同様な第1,第2パイプ部材11,12間の気密性,密
着性を実現することができる。
【0074】さらに、第2パイプ部材12の第2シール
面12aと、ジョイント13の第2当接面15aとは、
必ずしも上記したように図2,図3を使用して説明した
円錐テーパ面同士や、図4,図5を使用して説明した真
円の凹面同士である必要はなく、円錐テーパ面と真円の
凹面との組み合わせであっても全く問題ない。
【0075】すなわち、図示はしないが、例えば、第2
シール面12a側が円錐テーパ面であり、第2当接面1
5a側が真円の凹面といった組み合わせや、これとは反
対に第2シール面12a側が真円の凹面であり、第2当
接面15a側が円錐テーパ面といった組み合わせであっ
ても良く、これら接触面同士の形状およびその配置が、
上記した条件を満足しているものであれば、接触しよう
とする第1,第2パイプ部材11,12の軸線が、一直
線上になる、ならないに拘わらず、第1パイプ部材11
と第2パイプ部材12との間の気密性,密着性が確保で
きることは言うまでもない。
【0076】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1の発明にお
いては、上記実施形態にて例示した如く、 「圧力流体
が通される2つの管路を連通させるために使用され、一
方の管路に接続される第1パイプ部材11と、この第1
パイプ部材11に当接されて、他方の管路に接続される
第2パイプ部材12と、内周面に設けた押さえ部材15
を介して第1パイプ部材11及び第2パイプ部材12の
各先端を互いに密着させるジョイント13とを備えた継
手部材10であって、第1パイプ部材11の先端に形成
した第1シール面11aと、第1パイプ部材11の、第
1シール面11aとは反対側になる部分に形成されて、
押さえ部材15に当接する第1当接面11bとを、同一
の回転中心Pをもつ円弧面としたこと」にその構成上の
特徴があり、これにより、結合しようとする第1,第2
パイプ部材11,12間で軸交角θをもった場合におい
ても、ジョイント13の押さえ部材15と第1当接面1
1bとの接触面、および、第1シール面11aと第2パ
イプ部材12との接触面で、同一の回転中心Pをもつ円
にて片当たりすることなく全周で接触し、その結果、第
1パイプ部材11と第2パイプ部材12との軸線を一直
線上に配置した場合と同等の気密性を保証できるもので
ある。
【0077】また、請求項2に係る発明においては、上
記請求項1に係るについて、「第1シール面11aと第
1当接面11bとを真円凸面とし、第1シール面11a
が当接することになる第2パイプ部材12側の第2シー
ル面12aと、第1当接面11bに当接する押さえ部材
15側の第2当接面15aとを円錐テーパ面としたこ
と」にその構造上の特徴があり、これにより、上記請求
項1に係る発明と同様な目的を、第1パイプ部材11の
第1シール面11aと第1当接面11bとが球面の一部
を切り取った真円の凸面であり、第2パイプ部材12の
第2シール面12aと押さえ部材15の第2当接面15
aとが円錐状のテーパ面であるという具体的な形状によ
って、達成することができるものとなっている。
【0078】続いて、請求項3に係る発明においては、
上記請求項1に係るについて、「第1シール面11aと
第1当接面11bとを真円凸面とし、第1シール面11
aが当接することになる第2パイプ部材12側の第2シ
ール面12aと、第1当接面11bに当接する押さえ部
材15側の第2当接面15aとを真円凹面としたこと」
にその構造上の特徴があり、これにより、上記請求項1
に係る発明と同様な目的を、第1パイプ部材11の第1
シール面11aと第1当接面11bとが球面の一部を切
り取った真円の凸面であり、第2パイプ部材12の第2
シール面12aと押さえ部材15の第2当接面15aと
が球面の一部を切り取った真円の凹面であるという具体
的な形状によって、面接触というさらに高い気密性で達
成することができるものとなっている。
【0079】さらに、請求項4に係る発明においては、
上記請求項1に係るについて、「第1シール面11aと
第1当接面11bとを真円凸面とし、第1シール面11
aが当接することになる第2パイプ部材12側の第2シ
ール面12a、または第1当接面11bに当接する押さ
え部材15側の第2当接面15aのいずれか一方を円錐
テーパ面とし、他方の第2当接面15aまたは第2シー
ル面12aを真円凹面としたこと」にその構造上の特徴
があり、これにより、上記請求項1に係る発明と同様な
目的を、第1パイプ部材11の第1シール面11aと第
1当接面11bとが球面の一部を切り取った真円の凸面
であり、第2パイプ部材12の第2シール面12aと押
さえ部材15の第2当接面15aとが円錐状のテーパ面
あるいは球面の一部を切り取った真円の凹面のいずれか
一方ずつであるという具体的な形状によって、達成する
ことができるものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る継手部材の一実施例を使用したパ
イプ部材の結合構造を示すものであって、軸方向の断面
図である。
【図2】本発明に係る継手部材の一実施例の同軸状態を
示す断面図である。
【図3】本発明に係る継手部材の一実施例の軸交角θを
もった状態を示す断面図である。
【図4】本発明に係る継手部材の別の実施例の同軸状態
を示す断面図である。
【図5】本発明に係る継手部材の別の実施例の軸交角θ
をもった状態を示す断面図である。
【図6】油圧アクチュエータを車両に搭載した代表図で
ある。
【図7】継手部材を使用した配管を搭載した油圧アクチ
ュエータの代表図である。
【図8】従来例に係る継手部材の同軸状態を示す断面図
である。
【図9】従来例に係る継手部材の軸交角θをもった状態
を示す断面図である。
【符号の説明】
10 継手部材 11 第1パイプ部材 11a 第1シール面 11b 第1当接面 12 第2パイプ部材 12a 第2シール面 12b 雄ねじ部 13 ジョイント 14 ケース 14a 内周面 14b 雌ねじ部 15 押さえ部材 15a 第2当接面 16 プレート 100 油圧アクチュエータ 110 継手部材 120 第1パイプ部材 121 第1シール面 122 外設溝 130 第2パイプ部材 131 第2シール面 140 ジョイント 141 内設鍔 150 ソケット 160 エルボ 170 油圧シリンダ 180 アイ 190 アイ 200 ブラケット P 回転中心 a 溶接部 θ 軸交角

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧力流体が通される2つの管路を連通させ
    るために使用され、一方の管路に接続される第1パイプ
    部材と、この第1パイプ部材に当接されて、他方の管路
    に接続される第2パイプ部材と、内周面に設けた押さえ
    部材を介して前記第1パイプ部材及び第2パイプ部材の
    各先端を互いに密着させるケースとを備えた継手部材で
    あって、 前記第1パイプ部材の先端に形成した第1シール面と、
    前記第1パイプ部材の、前記第1シール面とは反対側に
    なる部分に形成されて、前記押さえ部材に当接する第1
    当接面とを、同一の回転中心をもつ円弧面としたことを
    特徴とする継手部材。
  2. 【請求項2】前記第1シール面と第1当接面とを真円凸
    面とし、前記第1シール面が当接することになる第2パ
    イプ部材側の第2シール面と、前記第1当接面に当接す
    る押さえ部材側の第2当接面とを円錐テーパ面としたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の継手部材。
  3. 【請求項3】前記第1シール面と第1当接面とを真円凸
    面とし、前記第1シール面が当接することになる第2パ
    イプ部材側の第2シール面と、前記第1当接面に当接す
    る押さえ部材側の第2当接面とを真円凹面としたことを
    特徴とする請求項1に記載の継手部材。
  4. 【請求項4】前記第1シール面と第1当接面とを真円凸
    面とし、前記第1シール面が当接することになる前記第
    2パイプ部材側の第2シール面、または前記第1当接面
    に当接する押さえ部材側の第2当接面のいずれか一方を
    円錐テーパ面とし、他方の前記第2当接面または第2シ
    ール面を真円凹面としたことを特徴とする請求項1に記
    載の継手部材。
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