JP2002039322A - トルクコンバータ用カバーおよびその製造方法 - Google Patents

トルクコンバータ用カバーおよびその製造方法

Info

Publication number
JP2002039322A
JP2002039322A JP2000218430A JP2000218430A JP2002039322A JP 2002039322 A JP2002039322 A JP 2002039322A JP 2000218430 A JP2000218430 A JP 2000218430A JP 2000218430 A JP2000218430 A JP 2000218430A JP 2002039322 A JP2002039322 A JP 2002039322A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
torque converter
cover
cylindrical portion
center
cylindrical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000218430A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiko Sano
野 明 彦 佐
Koichiro Shirato
戸 宏一郎 白
Masayuki Suzuki
木 正 行 鈴
Masao Yoshitome
留 正 朗 吉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2000218430A priority Critical patent/JP2002039322A/ja
Publication of JP2002039322A publication Critical patent/JP2002039322A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H41/00Rotary fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H41/24Details
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H2045/021Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type three chamber system, i.e. comprising a separated, closed chamber specially adapted for actuating a lock-up clutch
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H2045/0221Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type with damping means
    • F16H2045/0247Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type with damping means having a turbine with hydrodynamic damping means
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H2045/0273Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type characterised by the type of the friction surface of the lock-up clutch
    • F16H2045/0284Multiple disk type lock-up clutch

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストなトルクコンバータ用カバーを提供
する。 【解決手段】 多板クラッチ2を収容するカバー本体1
1と、トルクコンバータの中心軸Lと同心状をなしかつ
多板クラッチ2の薄板21と係合する係合歯12を一体
で具備してドラムを形成する筒状部13を備え、筒状部
13をカバー本体11から塑性加工により一体成形し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、車両のオートマチ
ックトランスミッションに装着されたトルクコンバータ
のカバーおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記したトルクコンバータのカバ
ー(トルクコンバータ用カバー)としては、例えば、図4
に示すものがある。図4に示すように、このカバー51
は、ポンプ羽根車52の外殻53に対して回転不能でか
つ水密的に固定されており、カバー51内においてトル
クコンバータの中心軸54と同心をなすようにして溶接
により固定した環状シリンダ55には、カバー51内に
収容した多板クラッチ56の外側薄板57を保持する外
側薄板担体58が一体的に形成してあって、この外側薄
板担体58および環状シリンダ55でいわゆるドラムを
構成している。
【0003】また、カバー51内においてトルクコンバ
ータの中心軸54と同心をなすようにしてかしめ固定し
た回転対称な挿入支持片59には、環状シリンダ55の
内側に位置する別の環状シリンダ60が一体に形成して
あり、両シリンダ55,60間にはカバー51とともに
圧力室61を形成する環状の軸方向ピストン62が設け
てあって、カバー51は、環状シリンダ60に設けられ
てこの環状シリンダ60とともにいわゆる中央ボスを構
成する軸線方向係合歯63に軸方向ピストン62の内周
側を係合させることで、軸方向ピストン62を回転不能
でかつ軸線方向に移動可能に支持するようにしている
(特開平11-72156号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した従
来におけるトルクコンバータのカバー51では、外側薄
板担体58を一体に具備してドラムを構成している環状
シリンダ55が溶接によって固定してあるので、環状シ
リンダ55を取り付ける工程に加えて溶接前機械加工工
程を必要とすると共に、溶接時に生じる熱歪を除去する
工程を必要としたり熱歪を回避し得る寸法および形状を
採用したりしなくてはならないのに加えて、環状シリン
ダ55が圧力室61の一部を構成している都合上環状シ
リンダ55の溶接箇所においてリークテストを行う必要
があり、これらがいずれもコストアップの要因になって
しまうという問題があった。
【0005】また、従来におけるトルクコンバータのカ
バー51では、挿入支持片59をかしめ固定することに
よって、軸線方向係合歯63を一体に具備して中央ボス
を構成している環状シリンダ60を取り付けるようにし
ていることから、挿入支持片59の嵌合工程(あるいは
圧入工程)および嵌合前機械加工工程(あるいは圧入前機
械加工工程) を行う必要があり、これもコストアップの
要因になっているという問題を有していた。
【0006】さらに、上記したトルクコンバータのカバ
ー51は、プレス加工による成形品である関係上、素材
(板材)の肉厚がほとんど変わらずに成形品の肉厚として
維持されてしまうことから、成形品のうちの最も高い強
度および剛性を必要とする箇所に要求される肉厚を基準
にして素材の肉厚を設定すると、成形品のうちの高い強
度および剛性を必要としない箇所の肉厚が大きくなり過
ぎてしまい、その分だけ重量が増加してしまうという問
題があり、これらの問題を解決することが従来の課題と
なっていた。
【0007】
【発明の目的】本発明は、上記した従来の課題に着目し
てなされたもので、請求項1〜5において、低コストで
かつ軽量なトルクコンバータ用カバーを提供することを
目的とし、請求項6において、トルクコンバータ用カバ
ーの製造コストの低減化および軽量化を実現することが
可能であるトルクコンバータ用カバーの製造方法を提供
することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係わ
るトルクコンバータ用カバーは、多板クラッチを収容す
るカバー本体と、トルクコンバータの中心軸と同心状を
なしかつ多板クラッチの薄板と係合する係合歯を一体で
具備してドラムを形成する筒状部を備えたトルクコンバ
ータ用カバーにおいて、筒状部をカバー本体から塑性加
工により一体成形した構成としており、このトルクコン
バータ用カバーの構成を従来の課題を解決するための手
段としている。
【0009】本発明の請求項2に係わるトルクコンバー
タ用カバーにおいて、カバー本体は、トルクコンバータ
の中心軸と同心状をなしかつ外部に張り出す筒状凹部を
有し、この筒状凹部を筒状部の根元部分として形成して
ある構成とし、 本発明の請求項3にトルクコンバータ
用カバーは、トルクコンバータの中心軸と同心状をなし
かつ筒状部の内側に位置して筒状部とともに多板クラッ
チ操作用のピストンを回転不能でかつ軸方向に移動可能
に支持する中央ボスを具備し、この中央ボスをカバー本
体から塑性加工により一体成形した構成としている。
【0010】この場合、カバー本体から筒状部(中央ボ
ス)を一体成形する塑性加工としては、 ビレットを後方押出しなどの型鍛造によってカバ
ー本体に筒状部(中央ボス)を一体成形する手段 型鍛造にてカバー本体を成形した後、このカバー本体
からスピニング加工にて筒状部(中央ボス)を一体成形す
る手段 鋳造にてカバー本体を成形した後、このカバー本体か
らスピニング加工にて筒状部(中央ボス)を一体成形する
手段 ビレットを回転鍛造してカバー本体を成形しながら、
スピニング加工を施すことによって筒状部(中央ボス)を
一体成形する手段 などを適宜採用することができる。
【0011】そして、カバー本体から筒状部(中央ボス)
を一体成形する塑性加工として、上記の手段を採用す
ると、鍛造による強度の向上が期待できるので、筒状部
(中央ボス)の肉厚が薄くてもよいこととなって軽量化が
実現でき、上記の手段を採用すると、の手段の効果
に加えて、スピニング加工は高精度加工が可能であるた
め、機械加工代が少なくなる分だけ製造コストの低減を
実現でき、上記の手段を採用すると、鋳造段階で最終
形状に近いカバー本体を成形しておけば、加工精度が高
いスピニング加工を行うこととも相俟って、機械加工代
がさらに少なくなる分だけ製造コストのより一層の低減
が実現可能であり、上記の手段を採用すると、回転鍛
造に併せてその回転を利用してスピニング加工を行うの
で、加工工数が少なくなって効率が高いものとなるう
え、加工精度が高いスピニング加工を行うことで機械加
工代がさらに少なくなり、その結果、製造コストをより
一層低くすることができる。
【0012】本発明の請求項4に係わるトルクコンバー
タ用カバーにおいて、カバー本体と、係合歯を一体で有
する筒状部と、中央ボスは、板状素材に塑性加工を連続
的に施すことで成形され、成形後の連続した塑性加工に
よって各部位の肉厚が設定されている構成とし、 本発
明の請求項5にトルクコンバータ用カバーは、板状素材
に塑性加工を連続的に施して成形する段階で筒状部の係
合歯を表面硬化させてある構成としている。
【0013】本発明の請求項6に係わるトルクコンバー
タ用カバーの製造方法は、請求項4に記載したトルクコ
ンバータ用カバーを製造するに際して、中心を回転軸に
一致させた状態でマンドレルに位置決めされかつ心押し
台により押し付け固定された円板状素材をマンドレルと
ともに回転させながら、成形ローラを円板状素材の半径
方向の所定位置から回転中心に向けて所定進入深さで押
し付け移動させて円板状素材の中央に肉を寄せて中央ボ
スを立ち上げると共に、成形ローラを中央ボスの外周面
に沿って根元側から先端側に向けて移動させてしごき成
形することによって形状を整える第1の工程と、成形ロ
ーラを回転中心側から遠心方向に復帰移動させて中央ボ
スの周囲を絞り成形する第2の工程と、成形ローラを円
板状素材の半径方向の所定位置から回転中心に向けて所
定進入深さで押し付け移動させて中央ボスの周りに肉を
寄せて筒状部を立ち上げつつ筒状部の内側に位置させた
歯付きマンドレルの歯形に押し付けて筒状部の内側に係
合歯を成形すると共に、成形ローラを筒状部の外周面に
沿って根元側から先端側に向けて移動させてしごき成形
することによって形状を整える第3の工程と、成形ロー
ラを移動させてしごき成形することによってカバー本体
全体の形状を整える第4の工程と、を経てトルクコンバ
ータ用カバーを製造する構成としており、このトルクコ
ンバータ用カバーの製造方法の構成を従来の課題を解決
するための手段としている。
【0014】
【発明の作用】本発明の請求項1に係わるトルクコンバ
ータ用カバーでは、上記した構成としたから、ドラムを
構成している筒状部のカバー本体に対する溶接による取
り付けおよび溶接前機械加工を行う必要がなく、溶接時
に生じる熱歪の影響を考慮しなくてもよいほか、機械加
工を行わない分だけ材料の無駄を省き得ることとなり、
加えて、溶接の省略に伴って従来不可欠であったリーク
テストをも省略し得ることとなり、その結果、低コスト
化が図られることとなる。
【0015】本発明の請求項2に係わるトルクコンバー
タ用カバーにおいて、カバー本体の外部に張り出す筒状
凹部が筒状部の根元部分として形成してあるので、材料
を減らし得る分だけ軽量化および低コスト化が図られる
こととなり、加えて、筒状凹部と筒状部との肉厚を等し
くする場合には、トルクコンバータの軸方向への筒状凹
部の膨張変形に対して筒状部の変形量を少なく抑え得る
ことから、多板クラッチの作動応答性などの品質が向上
することとなり、一方、筒状凹部と筒状部との作動応答
性などの品質を同等にする場合には、筒状部の変形量が
筒状凹部とほぼ同等になるまで肉厚を減じ得ることとな
ってより一層の軽量化に寄与することとなり、本発明の
請求項3に係わるトルクコンバータ用カバーにおいて、
上記した構成としていることから、中央ボスのカバー本
体に対するかしめや溶接による接合およびかしめ前機械
加工(あるいは溶接前機械加工)を行う必要がなく、溶接
接合時に生じる熱歪の影響を考慮しなくても済むと共
に、材料の無駄が省かれるうえ、接合構造を採用しない
分だけ従来不可欠であったリークテストを省略し得るこ
ととなり、したがって、低コスト化が図られることとな
る。
【0016】本発明の請求項4に係わるトルクコンバー
タ用カバーにおいて、上記した構成としているので、カ
バー本体に対する筒状部および中央ボスの各肉厚を各々
で要求される強度および剛性を確保する肉厚に設定し得
ることとなり、肉厚が必要以上に大きい箇所がなくなる
分だけ軽量化が図られることとなり、加えて、削り出し
によって製造されたものと比較して、材料の無駄が生じ
ない分だけ材料コストの低減が図られると共に、隅の丸
み部分などの応力集中部分において金属組織が切断され
ることがほとんどない分だけ応力集中部分の強度の向上
が図られることとなる。
【0017】本発明の請求項5に係わるトルクコンバー
タ用カバーにおいて、上記した構成としていることか
ら、筒状部の係合歯を熱処理によって表面硬化させる場
合と比較して、熱歪の影響を受けることがないうえ、熱
処理工程を省略し得る分だけコストの低減が図られるこ
ととなる。
【0018】本発明の請求項6に係わるトルクコンバー
タ用カバーの製造方法では、上記した構成としたから、
筒状部および中央ボスのカバー本体に対する溶接(ある
いはかしめ)による取り付けや溶接前機械加工(あるいは
かしめ前機械加工)を必要とすることなく、トルクコン
バータ用カバーを製造し得ることとなり、すなわち、溶
接時に生じる熱歪の影響を考慮したり、材料の無駄を生
じさせたりすることなく、トルクコンバータ用カバーを
製造し得ることとなり、加えて、溶接やかしめの省略に
伴って従来不可欠であったリークテストをも省略し得る
こととなり、したがって、製造コストの低減化が図られ
ることとなる。
【0019】また、カバー本体に対する筒状部および中
央ボスの各肉厚を各々で要求される強度および剛性を確
保するのに必要十分な肉厚にコントロールし得ることと
なり、肉厚が必要以上に大きい箇所がなくなる分だけト
ルクコンバータ用カバーの軽量化が図られることとな
り、加えて、削り出しによって製造する場合と比較し
て、材料コストの低減および隅の丸み部分などの応力集
中部分における強度の向上が図られることとなる。
【0020】
【発明の効果】本発明の請求項1に係わるトルクコンバ
ータ用カバーでは、上記した構成としているので、溶接
前機械加工を行う際に生じる材料の無駄や溶接を行う際
に発生する熱歪の除去作業をなくすことができると共
に、従来不可欠であったリークテストをも省略すること
ができ、その結果、低コストなものとすることが可能で
あるという非常に優れた効果がもたらされる。
【0021】本発明の請求項2に係わるトルクコンバー
タ用カバーにおいて、上記した構成としていることか
ら、請求項1に係わるトルクコンバータ用カバーと同じ
く低コストなものとすることができると共に、軽量なも
のとすることが可能であり、加えて、筒状凹部と筒状部
との肉厚を等しくした場合には、多板クラッチの作動応
答性などの品質の向上を実現でき、一方、筒状凹部と筒
状部との作動応答性などの品質を同等にした場合には、
一層の軽量化を実現することが可能であり、本発明の請
求項3に係わるトルクコンバータ用カバーでは、上記し
た構成としたため、より一層低コストなものとすること
が可能であるという非常に優れた効果がもたらされる。
【0022】本発明の請求項4に係わるトルクコンバー
タ用カバーにおいて、上記した構成としたから、カバー
本体に対する筒状部および中央ボスの各肉厚を各々で要
求される強度および剛性に応じた肉厚にコントロールす
ることができ、その結果、より一層の軽量化を実現で
き、加えて、削り出しによって製造されたものと比較し
て、材料コストの低減および隅の丸み部分などの応力集
中部分での強度向上を実現することが可能であり、本発
明の請求項5に係わるトルクコンバータ用カバーでは、
上記した構成としているので、熱処理工程を省略し得る
分だけより一層低コストなものとすることが可能である
という非常に優れた効果がもたらされる。
【0023】本発明の請求項6に係わるトルクコンバー
タ用カバーの製造方法では、上記した構成としたから、
溶接やかしめ前の機械加工時に生じる材料の無駄をなく
したうえで、溶接時に生じる熱歪の除去作業や従来不可
欠であったリークテストを行う必要なく、トルクコンバ
ータ用カバーを製造することができ、したがって、製造
コストの低減化を実現することが可能であり、加えて、
カバー本体に対する筒状部および中央ボスの各肉厚を各
々で要求される強度および剛性に応じた肉厚に設定する
ことができるので、トルクコンバータ用カバーの軽量化
をも実現することが可能であり、また、削り出しによっ
て製造する場合と比較して、材料コストを大幅に低減さ
せることができると共に、隅の丸み部分などの応力集中
部分における強度を向上させることが可能であるという
非常に優れた効果がもたらされる。
【0024】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。
【0025】図1〜図3は本発明に係わるトルクコンバ
ータ用カバーの一実施例を示している。
【0026】図1に示すように、このトルクコンバータ
用カバー1は、多板クラッチ2を収容するカバー本体1
1と、トルクコンバータの中心軸Lと同心状をなしかつ
多板クラッチ2の薄板21と係合する係合歯12を一体
で具備してドラムを形成する筒状部13と、中心軸Lと
同心状をなしかつ筒状部13の内側に位置して筒状部1
3とともに多板クラッチ操作用のピストン3を回転不能
でかつ軸方向に移動可能に支持する中央ボス14を備え
ており、係合歯12を有する筒状部13および中央ボス
14はカバー本体11から塑性加工により一体成形され
ている。
【0027】この場合、カバー本体11,係合歯12を
有する筒状部13および中央ボス14は、円板状素材に
塑性加工を連続的に施すことによって一体に成形されて
いて、成形後になされるさらなる連続した塑性加工によ
って、カバー本体11,筒状部13および中央ボス14
の各肉厚が設定されており、この連続した塑性加工の間
に、筒状部13の係合歯12を表面硬化させてある。
【0028】また、カバー本体11には、中心軸Lと同
心状をなしかつ外部(図示左側)に張り出す筒状凹部15
が上記塑性加工により一体に設けてあって、この実施例
において、筒状凹部15が筒状部13の根元部分として
機能するように形成してある。
【0029】上記したトルクコンバータ用カバー1を製
造するに際しては、まず、図2に示すように、円板状素
材Wの中心を回転軸L(トルクコンバータの中心軸L)に
一致させた状態でマンドレルM1に位置決めして、心押
し台Tにより押し付け固定する。
【0030】次いで、図3(a)にも示すように、円板状
素材WをマンドレルM1とともに回転させながら、成形
ローラRを円板状素材Wの半径方向(図2,図3左右方
向、図1上下方向)の所定位置から回転中心に向けて(矢
印イの方向に)所定進入深さdで押し付け移動させて円
板状素材Wの中央に肉を寄せて中央ボス14を立ち上げ
ると共に、成形ローラRを中央ボス14の外周面に沿っ
て根元側から先端側に向けて(矢印ロの方向に)移動させ
てしごき成形することによって形状を整える(第1の工
程)。
【0031】続いて、図3(b)に示すように、成形ロー
ラRを回転中心側から遠心方向に向けて(矢印ハの方向
に)復帰移動させて中央ボスの周囲を絞り成形する(第2
の工程)。
【0032】次に、図3(c)に示すように、成形ローラ
Rを円板状素材Wの中央ボス14とは反対側の面におい
て半径方向の所定位置から回転中心に向けて(矢印ニの
方向に)しごくようにして移動させて筒状部13の根元
部分となる筒状凹部15を成形する。
【0033】このとき、筒状凹部15の内側に位置させ
た歯付きマンドレルM2の歯形Maに筒状凹部15の内
周面が押し付けられて係合歯12の根元部分が形成され
るので、この間の加工硬化によって、係合歯12の根元
部分における硬度が素材Wの初期硬度よりも高いものと
なる。
【0034】次いで、図3(d)に示すように、成形ロー
ラRを円板状素材Wの半径方向の所定位置から回転中心
に向けて(矢印ホの方向に)所定進入深さで押し付け移動
させて中央ボス14の周りに肉を寄せて筒状部13を立
ち上げつつ筒状部13の内周面を歯付きマンドレルM2
の歯形Maに押し付けて係合歯12の先端部分を成形す
ると共に、成形ローラRを筒状部13の外周面に沿って
根元側から先端側に向けて(矢印ヘの方向に)移動させて
しごき成形することによって形状を整える(第3の工
程)。
【0035】この間の加工硬化により、上記した係合歯
12の根元部分と同様に、係合歯12の先端部分におけ
る硬度が素材Wの初期硬度よりも高いものとなる。
【0036】そして、図3(e)に示すように、成形ロー
ラRを円板状素材Wの外周縁部において矢印トの方向に
移動させて部分的に肉を厚くした肩部16を成形した
後、成形ローラRを矢印チの方向に移動させてしごき成
形することによって、カバー本体11全体の形状を整え
る(第4の工程)。
【0037】これらの工程を経ることによって、カバー
本体11,係合歯12を有する筒状部13,中央ボス1
4, 筒状凹部15および肩部16が一体化したトルクコ
ンバータ用カバー1の製造が完了する。
【0038】上記したトルクコンバータ用カバー1で
は、係合歯12を有する筒状部13および中央ボス14
がカバー本体11から塑性加工により一体成形されてい
るので、筒状部13のカバー本体11に対する溶接によ
る取り付けおよび溶接前機械加工、ならびに、中央ボス
14のカバー本体11に対するかしめや溶接による接合
およびかしめ前機械加工(あるいは溶接前機械加工)を行
う必要がなく、溶接時に生じる熱歪の影響を考慮しなく
てもよいほか、機械加工を行わない分だけ材料の無駄が
省かれることとなり、加えて、溶接あるいは接合を採用
しないことに伴って従来不可欠であったリークテストを
も省略し得ることとなり、その結果、低コストなものと
なる。
【0039】また、上記したトルクコンバータ用カバー
1では、カバー本体11の外部に張り出す筒状凹部15
が筒状部13の根元部分として機能するように形成して
あるので、図1に仮想線で示すように、筒状凹部155
が筒状部13とは別個に形成してある場合と比較して、
仮想線部分の材料を減らし得る分だけ軽量でかつ低コス
トなものとなり、この際、筒状凹部15と筒状部13と
の肉厚を等しくすると、筒状凹部15の膨張変形に対す
る筒状部13の変形量が少なく抑えられることから、多
板クラッチ2の作動応答性などの品質が向上することと
なり、一方、筒状凹部15と筒状部13との作動応答性
などの品質を同等にすると、筒状部13の変形量が筒状
凹部15とほぼ同等になるまで肉厚を減じ得るので、よ
り一層軽量なものとなる。
【0040】さらに、上記したトルクコンバータ用カバ
ー1では、カバー本体11,係合歯12を有する筒状部
13および中央ボス14が、円板状素材Wに塑性加工を
連続的に施すことによって一体に成形されるものとして
あるので、カバー本体11に対する筒状部13および中
央ボス14の各肉厚を各々で要求される強度および剛性
に応じた肉厚に設定し得ることとなり、肉厚が必要以上
に大きい箇所がなくなる分だけより一層軽量なものとな
り、加えて、削り出しによって製造されたものと比較し
て、材料の無駄が生じない分だけ材料コストの低減が図
られると共に、隅の丸み部分などの応力集中部分におい
て金属組織が切断されることがほとんどない分だけ応力
集中部分の強度の向上が図られることとなる。
【0041】さらにまた、上記トルクコンバータ用カバ
ー1では、連続した塑性加工の間に、筒状部13の係合
歯12を表面硬化させるようにしているので、筒状部1
3の係合歯12を熱処理によって表面硬化させる場合と
比較して、熱歪の影響を受けることがないうえ、熱処理
工程を省略し得る分だけコストの低減に寄与し得ること
となる。
【0042】そして、上記したトルクコンバータ用カバ
ーの製造方法では、筒状部13および中央ボス14のカ
バー本体11に対する溶接(あるいはかしめ)による取り
付けや溶接前機械加工(あるいはかしめ前機械加工)を必
要とすることなく、トルクコンバータ用カバー1を製造
し得ることとなり、すなわち、溶接時に生じる熱歪の影
響を考慮したり、材料の無駄を生じさせたりすることな
く、トルクコンバータ用カバー1を製造し得ることとな
り、加えて、溶接やかしめの省略に伴って従来不可欠で
あったリークテストをも省略し得ることとなり、したが
って、製造コストの低減化が図られることとなる。
【0043】また、カバー本体11に対する筒状部13
および中央ボス14の各肉厚を各々で要求される強度お
よび剛性を確保するのに必要十分な肉厚にコントロール
することができ、すなわち、肉厚が必要以上に大きい箇
所をなくすことができ、その分だけトルクコンバータ用
カバー1の軽量化が図られるのに加えて、削り出しによ
って製造する場合と比較して、材料コストの低減および
隅の丸み部分などの応力集中部分における強度の向上が
図られることとなる。本発明に係わるトルクコンバータ
用カバーおよびその製造方法の詳細な構成は、上記した
実施例に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるトルクコンバータ用カバーの一
実施例を示す部分断面説明図である。
【図2】図1におけるトルクコンバータ用カバーを製造
する際の成形ローラの進入状況を示す拡大断面説明図で
ある。
【図3】図1におけるトルクコンバータ用カバーを製造
する際の工程説明図(a)〜(e)である。
【図4】従来のトルクコンバータ用カバーを示す半割断
面説明図である。
【符号の説明】
1 トルクコンバータ用カバー 2 多板クラッチ 3 多板クラッチ操作用のピストン 11 カバー本体 12 係合歯 13 筒状部 14 中央ボス 15 筒状凹部 21 薄板 d 所定進入深さ L トルクコンバータの中心軸 M1 マンドレル M2 歯付きマンドレル Ma 歯付きマンドレルの歯形 R 成形ローラ T 心押し台 W 円板状素材
フロントページの続き (72)発明者 鈴 木 正 行 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 吉 留 正 朗 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多板クラッチを収容するカバー本体と、
    トルクコンバータの中心軸と同心状をなしかつ多板クラ
    ッチの薄板と係合する係合歯を一体で具備してドラムを
    形成する筒状部を備えたトルクコンバータ用カバーにお
    いて、筒状部をカバー本体から塑性加工により一体成形
    したことを特徴とするトルクコンバータ用カバー。
  2. 【請求項2】 カバー本体は、トルクコンバータの中心
    軸と同心状をなしかつ外部に張り出す筒状凹部を有し、
    この筒状凹部を筒状部の根元部分として形成してある請
    求項1に記載のトルクコンバータ用カバー。
  3. 【請求項3】 トルクコンバータの中心軸と同心状をな
    しかつ筒状部の内側に位置して筒状部とともに多板クラ
    ッチ操作用のピストンを回転不能でかつ軸方向に移動可
    能に支持する中央ボスを具備し、この中央ボスをカバー
    本体から塑性加工により一体成形した請求項1または2
    に記載のトルクコンバータ用カバー。
  4. 【請求項4】 カバー本体と、係合歯を一体で有する筒
    状部と、中央ボスは、板状素材に塑性加工を連続的に施
    すことで成形され、成形後の連続した塑性加工によって
    各部位の肉厚が設定されている請求項3に記載のトルク
    コンバータ用カバー。
  5. 【請求項5】 板状素材に塑性加工を連続的に施して成
    形する段階で筒状部の係合歯を表面硬化させてある請求
    項4に記載のトルクコンバータ用カバー。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載したトルクコンバータ用
    カバーを製造するに際して、 中心を回転軸に一致させた状態でマンドレルに位置決め
    されかつ心押し台により押し付け固定された円板状素材
    をマンドレルとともに回転させながら、 成形ローラを円板状素材の半径方向の所定位置から回転
    中心に向けて所定進入深さで押し付け移動させて円板状
    素材の中央に肉を寄せて中央ボスを立ち上げると共に、
    成形ローラを中央ボスの外周面に沿って根元側から先端
    側に向けて移動させてしごき成形することによって形状
    を整える第1の工程と、 成形ローラを回転中心側から遠心方向に復帰移動させて
    中央ボスの周囲を絞り成形する第2の工程と、 成形ローラを円板状素材の半径方向の所定位置から回転
    中心に向けて所定進入深さで押し付け移動させて中央ボ
    スの周りに肉を寄せて筒状部を立ち上げつつ筒状部の内
    側に位置させた歯付きマンドレルの歯形に押し付けて筒
    状部の内側に係合歯を成形すると共に、成形ローラを筒
    状部の外周面に沿って根元側から先端側に向けて移動さ
    せてしごき成形することによって形状を整える第3の工
    程と、 成形ローラを移動させてしごき成形することによってカ
    バー本体全体の形状を整える第4の工程と、を経てトル
    クコンバータ用カバーを製造することを特徴とするトル
    クコンバータ用カバーの製造方法。
JP2000218430A 2000-07-19 2000-07-19 トルクコンバータ用カバーおよびその製造方法 Pending JP2002039322A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000218430A JP2002039322A (ja) 2000-07-19 2000-07-19 トルクコンバータ用カバーおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000218430A JP2002039322A (ja) 2000-07-19 2000-07-19 トルクコンバータ用カバーおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002039322A true JP2002039322A (ja) 2002-02-06

Family

ID=18713380

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000218430A Pending JP2002039322A (ja) 2000-07-19 2000-07-19 トルクコンバータ用カバーおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002039322A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2930616A1 (fr) * 2008-04-29 2009-10-30 Valeo Embrayages Appareil d'accouplement hydrocinetique, notamment pour un vehicule automobile
WO2016118155A1 (en) * 2015-01-23 2016-07-28 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Impeller shell with thickended junction and method thereof
CN112424505A (zh) * 2018-09-14 2021-02-26 舍弗勒技术股份两合公司 定位凸组件、定位凸组件的加工方法和液力变矩器

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2930616A1 (fr) * 2008-04-29 2009-10-30 Valeo Embrayages Appareil d'accouplement hydrocinetique, notamment pour un vehicule automobile
EP2113687A1 (fr) * 2008-04-29 2009-11-04 Valeo Embrayages Appareil d'accouplement hydrocinétique, notamment pour un véhicule automobile
WO2016118155A1 (en) * 2015-01-23 2016-07-28 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Impeller shell with thickended junction and method thereof
CN112424505A (zh) * 2018-09-14 2021-02-26 舍弗勒技术股份两合公司 定位凸组件、定位凸组件的加工方法和液力变矩器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3840264B2 (ja) 伝動装置の外歯部品を製造する方法および装置
JP2003194079A (ja) 自動車用車輪軸受組立体
US5016340A (en) Method of manufacture of a rotor core member for a dynamoelectric machine
JP2826913B2 (ja) ドライブプレートの製造方法
CZ200794A3 (en) Process for producing toothed wheels from steel plate by cold forming
US6530253B1 (en) Method for producing cylindrical member having spline grooves, and cylindrical member having spline grooves
US5927121A (en) Method for the manufacture of a gear part
JPH112253A (ja) 自動車用トランスミッションにおけるトルク伝達部材,スプライン歯形の成形方法およびスプライン歯形成形装置
JP2002039322A (ja) トルクコンバータ用カバーおよびその製造方法
JPH07118876B2 (ja) 磁石式電動機のヨーク製造方法
JP4123705B2 (ja) 自動車用自動変速機のクラッチドラム
JP2618838B2 (ja) チャンファー付外歯車の成形法
JP2920515B2 (ja) 段状回転体の製造方法
JPH06133497A (ja) 遊星歯車式減速スタータの出力回転軸の製造方法
JPH07119754A (ja) 制動ドラムの回転伝達軸固定構造
JP4368500B2 (ja) セレーション成形方法
JP2926022B2 (ja) 歯車の製造方法
JPH1018946A (ja) スタータ用ハウジングの製造方法
JP4257742B2 (ja) ドラム形部品の製造方法
JP2763375B2 (ja) カムシャフトの製造方法
JPS58187652A (ja) クラツチアウタ−付ピニオンおよびその製造方法
JP2545880B2 (ja) 駆動円板に環状部材を溶接する方法
JP4179501B2 (ja) ピニオンギアの冷間鍛造成形方法
JPH05237568A (ja) 円盤組立体
JPS629728A (ja) カムシヤフトの製造方法