JP2002025586A - 固体高分子型燃料電池用セパレータ及び燃料電池 - Google Patents

固体高分子型燃料電池用セパレータ及び燃料電池

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JP2002025586A JP2000206602A JP2000206602A JP2002025586A JP 2002025586 A JP2002025586 A JP 2002025586A JP 2000206602 A JP2000206602 A JP 2000206602A JP 2000206602 A JP2000206602 A JP 2000206602A JP 2002025586 A JP2002025586 A JP 2002025586A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コスト・高耐久型の固体高分子型燃料電池
に適用できる、プレス加工が可能なセパレータ及び燃料
電池を提供する。 【解決手段】 周辺部が平坦で、中央部に表裏面が異な
るガスの流路となる凸部と凹部からなる複数の連続的な
溝を有し、かつ溝端部の形状が傾斜していることを特徴
とし、また周辺の平坦部の両面をシールするシール部材
を有することを特徴とし、更にセパレータがステンレス
鋼製もしくはチタン製であることを特徴とする固体高分
子型燃料電池用セパレータ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力を直接的駆動
源とする自動車、小規模の発電システムなどに用いられ
る固体高分子型燃料電池に関わる。
【0002】
【従来の技術】環境保全に対する意識の高まりから、化
石燃料を利用した現行の内燃機関から水素を利用した固
体高分子型燃料電池による電気駆動型の自動車や、分散
型コジェネシステムへの移行が世界的に検討されてい
る。これらの新技術が広く一般に利用できるようにする
ためには、低コスト化と高信頼化に関わる技術開発を燃
料供給システムも含めて推進する必要がある。
【0003】近年、電気自動車用燃料電池の開発が固体
高分子材料の開発成功を契機に急速に進展し始めてい
る。固体高分子型燃料電池とは、従来のアルカリ型燃料
電池、燐酸型燃料電池、溶融炭酸塩型燃料電池、固体電
解質型燃料電池などと異なり、水素イオン選択透過型の
有機物膜を電解質として用いることを特徴とする燃料電
池であり、燃料には純水素のほか、アルコール類の改質
によって得た水素ガスなどを用い、空気中の酸素との反
応を電気化学的に制御することによって電力を取り出す
システムである。
【0004】固体高分子膜は薄くても十分に機能し、電
解質が膜中に固定されていることから、電池内の露点を
制御してやれば電解質として機能するため、水溶液系電
解質や溶融塩系電解質など流動性のある媒体を使う必要
がなく、電池自体をコンパクトに単純化して設計できる
ことも特徴である。
【0005】固体高分子型燃料電池は、水素の流路を持
つセパレータ、燃料極、固体高分子膜、空気(酸素)
極、空気(酸素)の流路を持つセパレータよりなるサン
ドイッチ構造を単セルとして、実際にはこの単セルを積
層したスタックが用いられる。したがって、セパレータ
の両面は独立した流路を持ち、片面が水素、もう一方の
片面が空気および生成した水の流路となる。
【0006】冷却用水溶液の沸点以下の領域で稼働する
固体高分子型燃料電池の構成材料としては、温度がさほ
ど高くないこと、その環境下で耐食性・耐久性を十分に
発揮させることが可能であること、さらに、任意の流路
形状を形成するため炭素系の材料を切削加工などにより
加工して使用されてきているが、より低コスト化や小型
化、すなわちセパレータの薄肉化を目指してステンレス
鋼やチタンの適用に関する技術開発が進んでいる。
【0007】従来、燃料電池用ステンレス鋼としては、
特開平4−247852号、同4−358044号、同
7−188870号、同8−165546号、同8−2
25892号、同8−311620号などの公報に開示
されているように、高い耐食性が要求される溶融炭酸塩
環境で稼働する燃料電池用ステンレス鋼がある。また特
開平6−264193号、同6−293941号、同9
−67672号などの公報に開示されているように、数
百度の高温で稼働する固体電解質型燃料電池材料の発明
がなされてきた。
【0008】また特開平10−228914号公報に
は、単位電池の電極との接触抵抗の小さい燃料電池用セ
パレータを得ることを目的に、ステンレス鋼(SUS3
04)をプレス成形することにより内周部に多数個の凹
凸からなる膨出成形部を形成し、膨出成形部の膨出先端
側端面に0.01〜0.02μmの厚さの金メッキ層を
形成したことを特徴とする燃料電池用セパレータを提案
し、その使用法として燃料電池を形成する際に燃料電池
用セパレータを積層された単位電池の間に介在させ、単
位電池の電極と膨出成形部の膨出先端側端面に形成され
た金メッキ層とが当接するように配設し、燃料電池用セ
パレータと電極との間に反応ガス通路を画成する技術が
開示されている。
【0009】しかし、この技術をもとに実際に固体高分
子型燃料電池を試作すると、以下4点の技術的問題があ
ることがわかった。 a)長期耐久性が求められる固体高分子型燃料電池の環
境において、ステンレス製セパレータの合金成分として
は一般汎用鋼種であるSUS304では不十分となる場
合があり、その対策としてCr,Ni,Moなどの含有
量を上げる必要がある。 b)Cr,Ni,Moなどの合金組成を上げたステンレ
ス鋼の場合、湿式の金メッキ法だけでは金メッキ層とス
テンレス鋼基板の間に、ステンレス鋼の不働態酸化皮膜
がメッキ処理中に完全に還元されずに残留し、ステンレ
ス鋼と金メッキ層の間の層間抵抗が生じ、電力ロスの原
因となることがある。その対策として、皮膜を除去しな
がら貴金属を付着させる必要がある。
【0010】c)セパレータは、プレス成形により内周
部に多数個の凹凸からなる膨出成形部を形成した形を想
定しているが、実際に四周に平坦部をもつ当該部材の加
工を試みると、凹凸からなる膨出成形部において延性割
れを生じ、さらに、長期信頼性向上のために合金組成を
上げたステンレス鋼は、SUS304に比べ加工性が低
下することから、この形状にプレス成形することが困難
である。 d)セパレータは内周部に多数個の凹凸からなる膨出成
形部を形成した形を想定しており、セパレータと電極と
の間を反応ガスが自由に流れる構造となっているが、こ
の場合、ガスの流入口から流出口まで均一にガスを流す
ことが困難であり、反応効率が低下すること、またガス
の流速が低く、酸素側で生成した水を排出することが困
難になる、という問題がある。 発明者らは既に、前記a)やb)の問題点に対しては、
その解決手段を特願平11−62813号、同11−1
70142号などで提案している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記c)お
よびd)の問題に鑑み、低コスト・高耐久型の固体高分
子型燃料電池に適用できる、プレス加工が可能なセパレ
ータ及び燃料電池を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、固体高分子型燃料電池の作用原理に基づき、プレス
成型時の材料挙動を詳細に検討した結果、本発明を完成
させたもので、その要旨とするところは以下の通りであ
る。 (1)周辺部が平坦で、中央部に表裏面が異なるガスの
流路となる凸部と凹部からなる複数の連続的な溝を有
し、かつ溝端部の形状が傾斜していることを特徴とする
固体高分子型燃料電池用セパレータ。 (2)周辺の平坦部の両面をシールするシール部材を有
することを特徴とする前記(1)記載の固体高分子型燃
料電池用セパレータ。 (3)セパレータがステンレス鋼製もしくはチタン製で
あることを特徴とする前記(1)又は(2)記載の固体
高分子型燃料電池用セパレータ。 (4)溝端部の傾斜角を、溝ごとに変化させることを特
徴とする前記(1)〜(3)の何れか1項に記載の固体
高分子型燃料電池用セパレータ。 (5)溝ピッチP(mm)、肩部半径R(mm)、平行部長
さW(mm)、板厚t(mm)、材料の伸びEL(%)、降
伏応力YS(kgf/mm2 )として、溝深さH(mm)を次
式で計算される値以下とすることを特徴とする前記
(1)〜(4)の何れか1項に記載の固体高分子型燃料
電池用セパレータ。 H=2×W×(EL/YS)1.01×(R/t)0.318 ×
(1−W/P)2.66 (6)肩部半径R(mm)、平行部長さW(mm)、板厚t
(mm)、材料の伸びEL(%)、降伏応力YS(kgf/mm
2 )として、溝端部の傾斜角θ(度)を次式で計算され
る値以下とすることを特徴とする前記(1)〜(4)の
何れか1項に記載の固体高分子型燃料電池用セパレー
タ。 θ=90×(EL/YS)0.372 ×(R/t)0.270 ×
(W/t)-0.265 (7)溝の断面積を、流路の下流に行くに従い、次第に
広くすることを特徴とする前記(1)〜(4)の何れか
1項に記載の固体高分子型燃料電池用セパレータ。 (8)前記(1)〜(7)の何れか1項に記載の固体高
分子型燃料電池用セパレータを用いることを特徴とする
固体高分子型燃料電池。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に図面を用いて詳細を説明す
る。前記(1)〜(4)記載のセパレータ1の平面図の
例を図1に、また溝端部6におけるセパレータ1、シー
ル板10、および電極である炭素繊維集電体11の具体
的積層構造の一例を図2および図3に示す。ここで、ガ
スの流入孔2,3から供給された水素を含む燃料ガス又
は酸素(空気)が、それぞれセパレータの凹部表面側7
のみ又は凸部裏面側8のみを流れ、流出孔4又は5から
排出される。溝端部における表面側のガスの流れを図2
中に矢印で示す。
【0014】溝端部において、凸部および凹部の傾斜角
を、1本おきに緩急差をつけることにより、ガスが下流
側へ短絡することを抑制し、溝端部で折り返し、セパレ
ータのガス流路全面にわたり、ほぼ一筆書きの形状で均
一にガスを流すことが可能である。またガスの流速を上
げられることから、酸素側で生成された水の排出も容易
となる。シール板10は、セパレータ1の溝高さより僅
かに厚く、シール板の中央部くり抜き部の端面の角度
を、前述した溝端部の最大傾斜角より僅かに大きくする
ことにより、ガスの下流側への短絡はさらに抑制され
る。
【0015】図4および図5には、溝端部において、凸
部および凹部の傾斜角を4本おきに緩急差をつける溝配
列の例を示す。溝端部における表面側のガスの流れを図
5中に矢印で示す。この例では、2本の溝を並列にガス
が流れ、端部の折り返し部では、ガスが混合され、再び
2本に分岐して流れる流路構造を形成する。前述した図
1の配列に比較して、溝の平行部における流速は若干低
下するが、圧損が少なくなるという効果が得られる。い
うまでもなく、緩急差をつける溝配列は、ここで示され
た2例に限定されるものではなく、ガスの供給装置の能
力、発電効率等から任意に選択されるべきものである。
このように溝端部に緩急差をつけることにより、多様な
流路パターンを形成できる。
【0016】セパレータの材質は、電子伝導性、耐食
性、気密性の観点から、グラファイト板、金属板等を使
用できるが、薄くできてプレス加工が可能なステンレス
鋼製又はチタン製であることが好ましい。
【0017】図6には、前記(1)〜(4)記載のセパ
レータおよびシール板を用いた、前記(6)記載の燃料
電池スタックの構造を示す。セパレータ1、シール板1
0、電極である炭素繊維集電体11の積層構造で、両面
に電極触媒が塗布された固体高分子膜12をサンドイッ
チすることで、単セルが形成される。図中のAサイクル
を繰り返し積層することで燃料電池スタックが構成され
る。また、固体高分子型燃料電池においては反応に伴う
発熱があり、固体高分子膜を適切な温度に保つためにス
タックを冷却する必要があるが、このセパレータの溝は
冷却水の流路とすることも可能であり、スタックサイク
ルの適当な間隔で、冷却水流路を含むBサイクルを挿入
することで、スタックの冷却が可能となる。
【0018】シール板の材質は、適度な弾性を有し、冷
却水の沸点以下で分解・塑性変形が起きない材料であれ
ばよく、シリコン樹脂、ブタジエンゴム系樹脂、フッ素
系樹脂などが適用可能で、溝高さより僅かに厚いシール
板を締め付けることによりガスがシールされ、また適度
な弾性を有することで、セパレータ等の微小な変形にも
追従することが可能となる。図中、固体高分子膜を挟ん
で、水素側および酸素側の流路が対向する形式としてい
るが、これに限定されることなく、両者が交差する形式
でもかまわない。
【0019】図7には、前記(5)記載の溝の断面形状
を示す。セパレータの溝周期は、ガス供給の均一性と集
電効率の観点からより小さいことが望ましく、また接触
抵抗低減の観点から、電極との接触面積が大きいことが
望ましいが、板厚に比較して溝周期が小さくなると、曲
げ歪みが増加し、また、接触面積を増やすために角の曲
率半径を小さくしたり、平行部の長さを大きくすること
によっても歪みが増加し、加工中に破断して成形が困難
となる。一般には、溝周期は2〜3mmで、溝深さは最大
1mm程度のものが燃料電池用セパレータの流路として使
われるが、板厚0.1〜0.3mm程度の金属板を成形す
ると、板厚に比較して溝形状が微細で、角部の曲げ歪み
が大きくなり、成形中に角部で破断することが多かっ
た。
【0020】そこで、種々の形状について金型を試作
し、種々の材料を用いてプレスを行った結果、材料の板
厚、伸び、降伏応力に対して、溝周期、溝深さ、肩部曲
率半径、平行部長さを、適切な関係を保つように金型を
設計すれば、成形可能であることを見いだした。具体的
には、溝ピッチP(mm)、肩部半径R(mm)、平行部長
さW(mm)、板厚t(mm)、材料の伸びEL(%)、降
伏応力YS(kgf/mm2 )として、溝深さH(mm)が次式
で計算される値以下であれば破断することはなく、また
次式で計算される値程度にすることで、流路の断面積も
確保できることを見いだした。 H=2×W×(EL/YS)1.01×(R/t)0.318 ×
(1−W/P)2.66
【0021】図8には、前記(6)記載の溝端部の形状
を示す。溝端部の形状すなわち傾斜角度は、ガスが下流
側へ短絡することを抑制する観点からは直角であること
が望ましいが、上述したように、傾斜角度を大きくする
と角部での曲げ歪みが大きくなり、成形中に角部で破断
することが多かった。そこで、種々の形状について金型
を試作し、種々の材料を用いてプレスを行った結果、材
料の板厚、伸び、降伏応力に対して、肩部曲率半径、平
行部長さを、適切な関係を保つように金型を設計すれ
ば、成形可能であることを見いだした。具体的には、肩
部半径R(mm)、平行部長さW(mm)、板厚t(mm)、
材料の伸びEL(%)、降伏応力YS(kgf/mm2 )とし
て、溝端部の傾斜角θ(度)が次式で計算される値以下
であれば、破断することはなく、また次式で計算される
値程度にすることで、ガスの下流側への短絡も低く抑え
られることを見いだした。 θ=90×(EL/YS)0.372 ×(R/t)0.270 ×
(W/t)-0.265
【0022】図9には、前記(7)記載の溝の断面積
を、流路の下流に行くに従い次第に大きくする溝配列の
例を示す。一般にガスの圧力は、流路に沿って下流に行
くに従って圧力損失により低下する。一方、触媒反応効
率の観点からは圧力が高い方が望ましく、また固体高分
子膜の強度の観点からは、水素側と酸素側の圧力差は小
さいことが望ましい。そこで、流路の断面積を流路の下
流に行くに従って次第に大きくすることにより、圧力低
下を低減することが可能となり、ガス供給のためのポン
プの能力を上げることなく、また固体高分子膜両面の圧
力差を低減することが可能となる。図では流路の幅を次
第に広げる形式を示しているが、流路の深さを次第に深
くするか、あるいは両者を同時に変化させてもかまわな
い。また、流路の幅や深さを漸増/漸減させる場合に
は、プレス成形加工において周囲からの材料の流入が促
進され、成形が容易になるという効果もある。
【0023】
【実施例】上述の発明を元に固体高分子型燃料電池を試
作し、ガスシール性能や発電性能を確認した。図10
は、図6に示した構成により積み上げた燃料電池スタッ
クであり、図6における上下方向が図10の矢印により
示されている。各部材の四周に位置決めと全圧をかける
目的でボルト穴を配し、高張力ボルトと剛性のある終端
板を用いてスタックの締め付けを行ったが、この図中に
はその様子を省略してある。スタックサイクルは図6に
示すAサイクルを4回毎にBサイクルを1回の割合で繰
り返し、単セルを合計200段積み上げる構成とした。
燃料電池の大きさは縦250mm×横250mm×高さ15
0mmとした。
【0024】1枚のセパレータの流路部分の大きさは1
00mm×200mmとし、セパレータには、板厚0.2mm
の20Cr−15Ni−3Mo系オーステナイト系ステ
ンレス鋼を用い、固体高分子膜、電極触媒および炭素繊
維集電体は、市販のそれぞれパーフルオロスルホン酸系
イオン交換膜、カーボンブラックに白金を担持したも
の、多孔質カーボンペーパーを用いて、固体高分子燃料
電池を試作した。またセパレータの溝形状は次のよう
に、溝ピッチが一定のものと、下流側に行くに従いピッ
チが増大する、2種類のものを試作し、プレス成形によ
り加工を行った。
【0025】溝配列として、実施例1は図1,図2,図
3に示す1本の溝を一筆書きの形状で流れるものとし、
端部傾斜角θの小さい方は5.7度(=0.5/5.
0)とした。また、実施例2では図9に示したと同様
に、1本の溝を一筆書きの形状で流れるものとし、端部
傾斜角θの小さい方は5.7度とした。またシール板に
は0.6mm厚のシリコーン樹脂を用いた。
【0026】図10の冷却水導入口17および冷却水排
出口18には、スタック側面から冷却水を供給・排出す
るための側面キャップを配し、スタックと接するキャッ
プ端部はシリコーン樹脂により水漏れしないようシール
した。13および15はそれぞれ燃料ガスの導入・排出
口であり、14および16は空気ガスの導入・排出口で
ある。
【0027】セパレータのプレス加工においては、破断
することなく成形され、このように試作した固体高分子
型燃料電池を80℃で稼働させ、燃料ガスである水素お
よび空気を90℃で加湿して供給することで電力発生を
行わせた。いずれの固体高分子型燃料電池においても、
ガス漏れや水漏れは発生せず、さらには開放電圧で約9
0V、短絡電流で約100Aの電力発生を確認した。こ
のように、本発明のセパレータを用いて燃料電池として
良好に機能することが確認された。
【0028】
【発明の効果】本発明は、固体高分子型燃料電池用セパ
レータとして高耐食ステンレス鋼やチタンのプレス成形
加工を可能にするものであり、低コスト固体高分子型燃
料電池を実現する技術として極めて有効なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセパレータの平面図の例である。
【図2】本発明のセパレータを用いた積層構造の例を示
す模式図である。
【図3】本発明のセパレータの溝端部の平面拡大図、お
よび本発明のセパレータを用いた積層構造の断面図であ
る。
【図4】本発明の別のセパレータの平面図の例である。
【図5】本発明の別のセパレータの溝端部の拡大図であ
る。
【図6】本発明のセパレータを用いて固体高分子型燃料
電池スタックを構築する一例を示した模式図である。
【図7】本発明のセパレータの断面形状を示す模式図で
ある。
【図8】本発明のセパレータの溝端部形状を示す模式図
である。
【図9】本発明のセパレータの別の例を示す平面図であ
る。
【図10】本発明を適用して試作した固体高分子型燃料
電池の一例を示す外観模式図である。
【符号の説明】
1:セパレータ 2:燃料ガス流入孔 3:酸素(空気)流入孔 4:燃料ガス流出孔 5:酸素(空気)流出孔 6:溝端部 7:凹部(燃料ガス流路) 8:凸部(酸素(空
気)流路) 9:セパレータ四周平坦部 10:シール板 11:電極(炭素繊維集電体) 12:固体高分子膜 13:燃料ガス導入口 14:酸素(空気)導
入口 15:燃料ガス排出口 16:酸素(空気)お
よび生成水排出口 17:冷却水導入口 18:冷却水排出口 19:ガスの流れ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 波江野 勉 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内 (72)発明者 紀平 寛 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内 Fターム(参考) 5H026 AA06 CC03 EE02 EE08 HH02 HH03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周辺部が平坦で、中央部に表裏面が異な
    るガスの流路となる凸部と凹部からなる複数の連続的な
    溝を有し、かつ溝端部の形状が傾斜していることを特徴
    とする固体高分子型燃料電池用セパレータ。
  2. 【請求項2】 周辺の平坦部の両面をシールするシール
    部材を有することを特徴とする請求項1記載の固体高分
    子型燃料電池用セパレータ。
  3. 【請求項3】 セパレータがステンレス鋼製もしくはチ
    タン製であることを特徴とする請求項1又は2記載の固
    体高分子型燃料電池用セパレータ。
  4. 【請求項4】 溝端部の傾斜角を、溝ごとに変化させる
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の固
    体高分子型燃料電池用セパレータ。
  5. 【請求項5】 溝ピッチP(mm)、肩部半径R(mm)、
    平行部長さW(mm)、板厚t(mm)、材料の伸びEL
    (%)、降伏応力YS(kgf/mm2 )として、溝深さH
    (mm)を次式で計算される値以下とすることを特徴とす
    る請求項1〜4の何れか1項に記載の固体高分子型燃料
    電池用セパレータ。 H=2×W×(EL/YS)1.01×(R/t)0.318 ×
    (1−W/P)2.66
  6. 【請求項6】 肩部半径R(mm)、平行部長さW(m
    m)、板厚t(mm)、材料の伸びEL(%)、降伏応力
    YS(kgf/mm2 )として、溝端部の傾斜角θ(度)を次
    式で計算される値以下とすることを特徴とする請求項1
    〜4の何れか1項に記載の固体高分子型燃料電池用セパ
    レータ。 θ=90×(EL/YS)0.372 ×(R/t)0.270 ×
    (W/t)-0.265
  7. 【請求項7】 溝の断面積を、流路の下流に行くに従
    い、次第に広くすることを特徴とする請求項1〜4の何
    れか1項に記載の固体高分子型燃料電池用セパレータ。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7の何れか1項に記載の固体
    高分子型燃料電池用セパレータを用いることを特徴とす
    る固体高分子型燃料電池。
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