JP2002017372A - グルコース−3−脱水素酵素およびその製造方法 - Google Patents

グルコース−3−脱水素酵素およびその製造方法

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JP2002017372A
JP2002017372A JP2000237709A JP2000237709A JP2002017372A JP 2002017372 A JP2002017372 A JP 2002017372A JP 2000237709 A JP2000237709 A JP 2000237709A JP 2000237709 A JP2000237709 A JP 2000237709A JP 2002017372 A JP2002017372 A JP 2002017372A
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dehydrogenase
g3dh
protein
amino acid
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Koji Hayade
広司 早出
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 グルコース−3−脱水素酵素の遺伝子配列と
それに基づく該酵素の生産方法を提供すること。 【解決手段】 Halomonas sp.α−15株
よりグルコース−3−脱水素酵素をコードする遺伝子を
取得し、さらに該遺伝子を組み込んでなる組み換えベク
ターを微生物に形質転換することによって得られた形質
転換体を培養し、該培養物から採取されるグルコース−
3−脱水素酵素およびその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するために種々検討した結果、グルコース−3−脱
水素酵素(G3DH)をコードする遺伝子を含むDNA
断片を組み込んでなる組み換えベクターにより微生物を
形質転換することによって得られた形質転換体を培養
し、該培養物からG3DHを採取することによってG3
DHを大量生産できることを見いだし、本発明に至っ
た。
【0005】すなわち本発明はG3DHをコードする遺
伝子を含むDNA断片を組み込んでなる組み換えベクタ
ーで微生物を形質転換することによって得られることを
特徴とする形質転換体を培養して培養物からG3DHを
採取することを特徴とするG3DHの製造方法である。
【0006】本発明は以下の(a)または(b)の蛋白
質であるグルコース−3−脱水素酵素である。 (a)配列表・配列番号1に記載されたアミノ酸配列か
らなる蛋白質 (b)アミノ酸配列(a)において、1もしくは数個の
アミノ酸配列が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸
配列からなり、かつグルコース−3−脱水素酵素活性を
有する蛋白質。
【0007】本発明は配列表・配列番号1に記載される
アミノ酸配列からなる蛋白質であるグルコース−3−脱
水素酵素である。
【0008】本発明は以下の(a)または(b)の蛋白
質であるグルコース−3−脱水素酵素をコードする遺伝
子である。 (a)配列表・配列番号1に記載されたアミノ酸配列か
らなる蛋白質 (b)アミノ酸配列(a)において、1もしくは数個の
アミノ酸配列が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸
配列からなり、かつグルコース−3−脱水素酵素活性を
有する蛋白質。
【0009】本発明は配列表・配列番号1に記載される
アミノ酸配列からなる蛋白質であるグルコース−3−脱
水素酵素をコードする遺伝子である。
【0010】本発明は以下の(c)または(d)の蛋白
質であるグルコース−3−脱水素酵素をコードする遺伝
子である。 (c)配列表・配列番号2に記載された塩基配列からな
るDNA (d)上記(c)の配列において、1もしくは数個の塩
基が欠失、置換もしくは付加されており、かつグルコー
ス−3−脱水素酵素活性を有する蛋白質をコードするD
NA
【0011】本発明は配列表・配列番号2に記載される
塩基配列からなるDNAを有するグルコース−3−脱水
素酵素をコードする遺伝子である。
【0012】本発明は配列ProAspAsnHisT
yrAlaIleValValを含むグルコース−3−
脱水素酵素である。
【0013】本発明はまたHalomonas sp.
α15株またはHalomonas cupidaまた
はHalomonas halophila由来である
上記記載の遺伝子である
【0014】本発明は上記記載のグルコース−3−脱水
素酵素をコードする遺伝子を含有する組み換えベクター
である。
【0015】本発明は上記の組み換えベクターで形質転
換した形質転換体である。
【0016】本発明は上記記載の形質転換体を培養し
て、該培養物からグルコース−3−脱水素酵素をを採取
するグルコース−3−脱水素酵素の製造方法ならびにそ
の方法で製造されるグルコース−3−脱水素酵素、さら
に本発明のグルコース−3−脱水素酵素を含む糖類アッ
セイキットおよび糖類センサーを提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明のG3DHをコードする遺
伝子を含むDNA断片はG3DH生産菌から得ることが
できる。該G3DH生産菌としては具体的にはHalo
monas sp.α15株またはHalomonas
cupidaHalomonas halophil
a等の細菌をあげることができる。なかでもHalom
onas sp.α15株由来の水溶性G3DHが好ま
しい。
【0018】該G3DHをコードする遺伝子はこれらの
菌株から抽出してもよく、また化学的に合成することも
できる。さらにPCR法の利用によりG3DH遺伝子を
含むDNA断片を得ることができる。
【0019】上記G3DHをコードする遺伝子として
は、例えば(a)配列表・配列番号1に記載されたアミ
ノ酸配列からなる蛋白質をコードする遺伝子、または
(b)アミノ酸配列(a)において1もしくは数個のア
ミノ酸配列が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配
列からなり、かつG3DH性を有するタンパク質である
G3DHをコードする遺伝子が挙げられる。
【0020】さらに、(c)配列表・配列番号2に記載
された塩基配列からなるDNA、または(d)上記
(c)の配列において、1もしくは数個の塩基が欠失、
置換もしくは付加されており、かつG3DH活性を有す
るタンパク質をコードしているDNAがある。
【0021】本発明において、G3DHをコードする遺
伝子を得る方法としては、次のような方法が挙げられ
る。例えば染色体を分離、精製した後、超音波処理、制
限酵素処理等を用いてDNAを切断したものと、リニア
ーな発現ベクターと両DNAをの平滑末端または付着末
端においてDNAリガーゼなどにより結合閉鎖させて組
換えベクターを構築する。該組換えベクターを複製可能
な宿主微生物に移入した後、ベクターのマーカーと酵素
活性の発現を指標としてスクリーニングして、G3DH
をコードする遺伝子を含有する組換えベクターを保持す
る微生物を得る。
【0022】次いで、上記組換えベクターを保持する微
生物を培養して、該培養微生物の菌体から該組換えベク
ターを分離、精製し、該発現ベクターからG3DHをコ
ードする遺伝子を採取することができる。例えば、遺伝
子供与体である染色体DNAは、具体的には以下のよう
にして採取される。
【0023】該遺伝子供与微生物を例えば1〜3日間攪
拌培養して得られた培養液を遠心分離により集菌し、次
いで、これを溶菌させることによりG3DH遺伝子の含
有溶菌物を調製することができる。溶菌の方法として
は、例えばリゾチーム等の溶菌酵素により処理が施さ
れ、必要に応じてプロテアーゼや他の酵素やラウリル硫
酸ナトリウム(SDS)等の界面活性剤が併用される。
さらに、凍結融解やフレンチプレス処理のような物理的
破砕方法と組み合わせてもよい。
【0024】上記のようにして得られた溶菌物からDN
Aを分離精製するには、常法に従って、例えばフェノー
ル処理やプロテアーゼ処理による除蛋白処理や、リボヌ
クレアーゼ処理、アルコール沈殿処理などの方法を適宜
組み合わせることにより行うことができる。
【0025】微生物から分離、精製されたDNAを切断
する方法は、例えば超音波処理、制限酵素処理などによ
り行うことができる。好ましくは特定のヌクレオチド配
列に作用するII型制限酵素が適している。
【0026】クローニングする際のベクターとしては、
宿主微生物内で自律的に増殖し得るファージまたはプラ
スミドから遺伝子組換え用として構築されたものが適し
ている。ファージとしては、例えばEscherich
ia coliを宿主微生物とする場合にはLambd
a gt10、Lambda gt11などが例示され
る。また、プラスミドとしては、例えば、Eschen
chiacoliを宿主微生物とする場合には、pBR
322、pUC18,pUC118,pUC19,pU
C119,pTrc99A,pBluescriptあ
るいはコスミドであるSuperCosIなどが例示さ
れる。
【0027】クローニングの際、上記のようなベクター
を、上述したG3DHをコードする遺伝子供与体である
微生物DNAの切断に使用した制限酵素で切断してベク
ター断片を得ることができるが、必ずしも該微生物DN
Aの切断に使用した制限酵素と同一の制限酵素を用いる
必要はない。微生物DNA断片とベクターDNA断片と
を結合させる方法は、公知のDNAリガーゼを用いる方
法であればよく、例えば微生物DNA断片の付着末端と
ベクター断片の付着末端とのアニーリングの後、適当な
DNAリガーゼの使用により微生物DNA断片とベクタ
ーDNA断片との組換えベクターを作成する。必要に応
じて、アニーリングの後、宿主微生物に移入して生体内
のDNAリガーゼを利用し組換えベクターを作製するこ
ともできる。
【0028】クローニングに使用する宿主微生物として
は、組換えベクターが安定であり、かつ自律増殖可能で
外来性遺伝子の形質発現できるのであれば特に制限され
ない。一般的には、Escherichia coli
DH5 α,XL−1BlueM Rなどを用いるこ
とができる。
【0029】宿主微生物に組換えベクターを移入する方
法としては、例えば宿主微生物がEscherichi
a coliの場合には、カルシウム処理によるコンピ
テントセル法やエレクトロポーレーション法などを用い
ることができる。
【0030】上記のように得られた形質転換体である微
生物は、栄養培地で培養されることにより、多量のG3
DHを安定に生産し得る。宿主微生物への目的組換えベ
クターの移入の有無についての選択は、目的とするDN
Aを保持するベクターの薬剤耐性マーカーとG3DH活
性を同時に発現する微生物を検索すればよい。例えば、
薬剤耐性マーカーに基づく選択培地で生育し、かつG3
DHを生成する微生物を選択すればよい。
【0031】上記の方法により得られたG3DH遺伝子
の塩基配列は、常法により全自動塩基配列解析装置によ
り解読した。また、G3DHのアミノ酸配列は上記のよ
うに決定された塩基配列より推定した。
【0032】上記のようにして、一度選択されたG3D
H遺伝子を保有する組換えベクターより、微生物にて複
製できる組換えベクターへの移入は、G3DH遺伝子を
保持する組換えベクターから制限酵素やPCR法により
G3DH遺伝子であるDNAを回収し、他のベクター断
片と結合させることにより容易に実施できる。また、こ
れらのベクターによる微生物の形質転換は、カルシウム
処理によるコンピテントセル法やエレクトロポーレーシ
ョン法などを用いることができる。
【0033】形質転換体である宿主微生物の培養形態
は、宿主の栄養生理的性質を考慮して培養条件を選択す
ればよく、多くの場合は液体培養で行う。工業的には通
気攪拌培養を行うのが有利である。
【0034】培地の栄養源としては、微生物の培養に通
常用いられるものが広く使用され得る。炭素源としては
資化可能な炭素化合物であればよく、例えば、グルコー
ス、シュークロース、ラクトース、マルトース、ラクト
ース、糖蜜、ピルビン酸などが使用される。また、窒素
源としては利用可能な窒素化合物であればよく、例え
ば、ペプトン、肉エキス、酵母エキス、カゼイン加水分
解物、大豆粕アルカリ抽出物などが使用される。その
他、リン酸塩、炭酸塩、硫酸塩、マグネシウム、カルシ
ウム、カリウム、鉄、マンガン、亜鉛などの塩類、特定
のアミノ酸、特定のビタミンなどが必要に応じて使用さ
れる。
【0035】培養温度は菌が成育し、G3DHを生産す
る範囲で適宜変更し得るが、好ましくは20〜42℃程
度である。培養時間は条件によって多少異なるが、G3
DHが最高収量に達する時期を見計らって適当時期に培
養を完了すればよく、通常は12〜72時間程度であ
る。培地のpHは菌が発育し、G3DHを生産する範囲
で適宜変更し得るが、好ましくはpH6.0〜9.0程
度の範囲である。
【0036】培養物中のG3DHを生産する菌体を含む
培養液をそのまま採取し、利用することもできるが、一
般には、常法に従って、G3DHが培養液中に存在する
場合はろ過、遠心分離などにより、G3DH含有溶液と
微生物菌体と分離した後に利用される。G3DHが菌体
内に存在する場合には、得られた培養物からろ過または
遠心分離などの手段により菌体を採取し、次いで、この
菌体を機械的方法またはリゾチームなどの酵素的方法で
破壊し、また、必要に応じて、EDTA等のキレート剤
及び界面活性剤を添加してG3DHを可溶化し、水溶液
として分離採取する。
【0037】上記のようにして得られたG3DH含有溶
液を、例えば減圧濃縮、膜濃縮、さらに硫酸アンモニウ
ム、硫酸ナトリウムなどの塩析処理、あるいは親水性有
機溶媒、例えばメタノール、エタノール、アセトンなど
による分別沈殿法により沈殿せしめればよい。また、加
熱処理や等電点処理も有効な精製手段である。その後、
吸着剤あるはゲルろ過剤などによるゲルろ過、吸着クロ
マトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、アフ
ィニティクロマトグラフィーを行うことにより、精製さ
れたG3DHを得ることができる。
【0038】カラムクロマイトグラフィーにより分離、
精製し、精製酵素標品を得ることができる。該精製酵素
標品は、電気泳動(SDS−PAGE)的に単一のバン
ドを示す程度に純化されていることが好ましい。
【0039】上記のようにして得られた精製酵素を、例
えば凍結乾燥、真空乾燥やスプレードライなどにより粉
末化して流通させることが可能である。
【0040】本発明のG3DHの一例は、以下に示すよ
うな理化学的性質を有する。 作法: 熱安定性:約50℃以下(pH7.5、30分間処理) 至適温度:約30から50℃ 至適pH:5から7 分子量:67kDa (SDS変性ポリアクリルアミド
ゲル電気泳動による分子量測定による) 水溶性である。
【0041】本発明において、G3DH活性の測定は5
94μMのメチルフェナジンメトサルフェート(mPM
S)および5.94μMの2,6−ジクロロフェノール
インドフェノール(DCIP)を含む10mMリン酸カ
リウム緩衝液(pH7.0)の中で行った。酵素試料お
よび基質としてグルコースをはじめとする各種糖類を基
質として加え37℃でインキュベートした時のDCIP
の600nmの吸光度変化を分光光度計を用いて追跡
し、その吸光度の減少速度を酵素反応速度とした。
【0042】糖類アッセイキット 本発明はまた、本発明に従うグルコース−3−脱水素酵
素を含む糖類アッセイキットを特徴とする。本発明の糖
類アッセイキットは、本発明に従うグルコース−3−脱
水素酵素を少なくとも1回のアッセイに十分な量で含
む。典型的には、キットは、本発明のグルコース−3−
脱水素酵素に加えて、アッセイに必要な緩衝液、メディ
エーター、キャリブレーションカーブ作製のためのグル
コースなどの標準溶液、ならびに使用の指針を含む。本
発明に従うグルコース−3−脱水素酵素は種々の形態
で、例えば、凍結乾燥された試薬として、または適切な
保存溶液中の溶液として提供することができる。
【0043】糖類センサー 本発明はまた、本発明に従うグルコース−3−脱水素酵
素を用いる糖類センサーを特徴とする。電極としては、
カーボン電極、金電極、白金電極などを用い、この電極
上に本発明の酵素を固定化する。固定化方法としては、
架橋試薬を用いる方法、高分子マトリックス中に封入す
る方法、透析膜で被覆する方法、光架橋性ポリマー、導
電性ポリマー、酸化還元ポリマーなどがあり、あるいは
フェロセンあるいはその誘導体に代表される電子メディ
エーターとともにポリマー中に固定あるいは電極上に吸
着固定してもよく、またこれらを組み合わせて用いても
よい。典型的には、グルタルアルデヒドを用いて本発明
のグルコース−3−脱水素酵素をカーボン電極上に固定
化した後、アミン基を有する試薬で処理してグルタルア
ルデヒドをブロッキングする。糖類の濃度の測定は、以
下のようにして行うことができる。恒温セルに緩衝液を
入れ、メディエーターを加えて一定温度に維持する。メ
ディエーターとしては、フェリシアン化カリウム、フェ
ナジンメトサルフェートなどを用いることができる。作
用電極として本発明のグルコース−3−脱水素酵素を固
定化した電極を用い、対極(例えば白金電極)および参
照電極(例えばAg/AgCl電極)を用いる。カーボ
ン電極に一定の電圧を印加して、電流が定常になった
後、グルコースなどの糖類を含む試料を加えて電流の増
加を測定する。標準濃度のグルコース溶液により作製し
たキャリブレーションカーブに従い、試料中の糖類の濃
度を計算することができる。
【0044】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。 実施例1: Halomonas sp.α−15株か
らの染色体DNAの調製 Halomonas sp.α−15株より染色体遺伝
子を常法にしたがって調製した。すなわち、同菌株をM
9S液体倍地(Na2HPO4 6%,KH2PO4
0.3%,NaCl 3%,MgSO4 0.01%,
CaCl2 0.01%)を用いてこれに炭素源として
α−メチルグルコシドを終濃度0.4%となるように加
え、30℃で一晩振盪した。増殖した菌体を遠心分離機
により回収した。この菌体を10mM NaCl、20
mM Tris−HCl(pH8.0)、1mM ED
TA、0.5%SDS、 た。ここに等量のフェノールークロロホルムを加えて室
温で10分間撹拌した後、遠心分離機により上清を回収
した。これに終濃度0.3Mになるように酢酸ナトリウ
ムを加え、2倍量のエタノールを重層して中間層に染色
体DNAを析出させた。これをガラス棒を用いてすくい
とり、70%エタノールで洗浄した後、適当量のTEバ
ッファーに溶解させ、染色体DNA溶液とした。
【0045】実施例2: G3DHのN末端アミノ酸配
列の決定 実施例1に従い、当該株を培養した。実施例1と同様に
して遠心分離機で回収したHalomonas sp.
α15株の細胞をフレンチプレス(1500kgf)で
破砕した後、超遠心(4℃、160,400×g、90
分)により上清の水溶性画分(10mMリン酸カリウム
緩衝液pH6.0)を分離した。この画分に硫酸アンモ
ニウムを30%になるように添加して析出物を廃棄し、
水溶液は10mMリン酸カリウム緩衝液pH6.0を用
いて透析した。透析後の水溶液は、10mMリン酸カリ
ウム緩衝液pH6.0で平衡化したDEAE−トヨパー
ルカラム(内径22mm×20cm)に吸着させ、0.
45M NaClを含む10mMリン酸カリウム緩衝液
pH6.0を用いて直線勾配法により溶出させたとこ
ろ、G3DHは0.3M NaClにて溶出した。これ
を凍結乾燥によって濃縮後、12.5%ポリアクリルア
ミドを用いたSDS−電気泳動法を用いて展開し、本発
明の酵素を分離した。こうして得られた酵素をポリビニ
リデンフルオリド膜に転写した後、アミノ酸シークエン
サー(島津製作所製、PPSQ−10)によりN末端ア
ミノ酸配列の決定を行った。その結果、本酵素にはPr
oAspAsnHisTyrAspAlaIleVal
Val(PDNHYDAIVV)からなる10残基から
構成されるペプチド配列を含むことが明らかとなった。
【0046】実施例3: G3DHをコードする遺伝子
のクローニング 実施例1で調製したDNA1μgを制限酵素Sau3A
Iで限定分解した。これをCIAP処理した。一方、コ
スミドであるSuperCosIをBamHI処理し、
T4DNAリガーゼにより、SuperCosIにα−
15株由来の染色体DNA断片がSau3AIで限定分
解してえられたDNA断片を組み込んだ。得られたDN
AをEscherichia coli XL−1 B
lue MRに形質転換した。形質転換体はSuper
CosI上の抗生物質耐性であるネオマイシン耐性およ
びアンピシリン耐性にしたがって10μg/mlのネオ
マイシンおよび25μg/mlのアンピシリンを含むL
B寒天培地から選抜した。得られた形質転換体をLB液
体培地で培養した。これらの形質転換菌体を集菌後、G
3DH活性測定試薬に懸濁し、α−メチルグルコシドに
対する脱水素酵素活性を指標にクローンを選抜した。そ
の結果、1株のグルコース−3−脱水素酵素活性を示す
クローンが得られた。
【0047】実施例4: サブクローニング 実施例3で得られたG3DHをコードする遺伝子を含む
コスミドSuperCosIから目的遺伝子を含むDN
A断片の調製をおこなった。同コスミドから挿入遺伝子
断片を制限酵素NotIにより切り出した。このDNA
断片に対して、制限酵素XbaIで処理を行い、得られ
た断片をXbaIで消化したプラスミドpUC18に組
み込んだ。これらの挿入断片を含むプラスミドpUC1
8をEscherichia coli DH5αMC
R株に形質転換し、Amp50μg/mlを含む寒天の
LB培地で生じるコロニーを採取した。得られた形質転
換体を液体のLB培地で培養し、それぞれの細胞のG3
DH活性を実施例3と同様に調べた。その結果、一つの
形質転換体にG3DH活性を示す株がえられた。この形
質転換体からプラスミドを抽出し、その挿入DNA断片
を解析したところ、約8.8kbpの挿入断片が確認さ
れた。本プラスミドをpG3DH1と命名した。
【0048】実施例5: 塩基配列の決定 pG3DH1の挿入DNA断片について制限酵素解析な
らびに常法に従い塩基配列を決定した。その結果、本挿
入DNA断片中に実施例2で明かとなったG3DHのア
ミノ酸N末端配列、PDNHYDAIVVが確認され、
この配列を含むオープンリーディングフレームが見つか
った。決定した塩基配列およびアミノ酸配列は派例つ番
号1および2に示す通りである。アミノ酸配列から求め
られる蛋白質の分子量は63172Daであり、Hal
omonas sp.α−15株G3DHのSDS−P
AGEでもとめられた分子量67kDaにほぼ一致し
た。
【0049】実施例6: 組み換え大腸菌によるG3D
Hの生産 G3DHの構造遺伝子を含むプラスミドpG3DH1が
形質転換されている大腸菌、Escherichia
coli DH5αMCR/pG3DH1を用いてG3
DHの生産を行った。当該形質転換体をアンピシリン5
0μg/mlを含むLB培地3mlに植菌し、37℃で
12時間培養を行い、遠心分離機により細胞を集菌し
た。この細胞をフレンチプレス(1500kgf)で破
砕した後、超遠心(4℃、160,400×g、90
分)により上清の水溶性画分(10mMリン酸カリウム
緩衝液pH6.0)を分離した。この操作に
【0050】実施例7; 糖類のアッセイ 本発明のグルコース−3−脱水素酵素を用いてグルコー
スをアッセイした。本発明のグルコース−3−脱水素酵
素(G3DH)を、各種濃度のグルコースで酵素活性を
測定した。G3DH活性の測定は594μMのメチルフ
ェナジンメトサルフェート(mPMS)および5.94
μMの2,6−ジクロロフェノールインドフェノール
(DCIP)を含む10mMリン酸カリウム緩衝液(p
H7.0)の中で行った。酵素試料および基質としてグ
ルコースをはじめとする各種糖類を基質として加え37
℃でインキュベートした時のDCIPの600nmの吸
光度変化を分光光度計を用いて追跡し、その吸光度の減
少速度を酵素反応速度とした。本発明のG3DHを用い
て、0.01−1.0mMの範囲でグルコース、1,5
−anhydro−D−glucitol、N−car
bamoyl−β−D−glucopyranosyl
amine、トレハロース、ラクトースの定量を行うこ
とができた。
【0051】 実施例8 糖類センサーの作製および評
価 25ユニットの本発明のグルコース−3−脱水素酵素に
カーボンペースト20mgを加えて凍結乾燥させた。こ
れをよく混合した後、既にカーボンペーストが約40m
g充填されたカーボンペースト電極の表面だけに充填
し、濾紙上で研磨した。この電極を1%のグルタルアル
デヒドを含む10mM MOPS緩衝液(pH7.0)
中で室温で30分間処理した後、20mMリジンを含む
10mMMOPS緩衝液(pH7.0)中で室温で20
分間処理してグルタルアルデヒドをブロッキングした。
この電極を10mM MOPS緩衝液(pH7.0)中
で室温で1時間以上平衡化させた。電極は4℃で保存し
た。作製した酵素センサーを用いて種々の糖類の濃度の
測定を行った。本発明のグルコース−3−脱水素酵素を
固定化した酵素センサーを用いて、0.05mM−5.
0mMの範囲でグルコース、1,5−anhydro−
D−glucitol、N−carbamoyl−β−
D−glucopyranosylamine、トレハ
ロース、ラクトースの定量を行うことができた。
【0052】
【発明の効果】上述のように、本発明においてHalo
monas sp.由来の水溶性グルコース−3−脱水
素酵素の遺伝子が単離された。また、大腸菌を宿主とし
て単離された該遺伝子をもとにG3DHを組み換えDN
A技術で大量に調製できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明において用いたプラスミドP
G3DHの構造を示す。
【手続補正書】
【提出日】平成12年9月8日(2000.9.8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明はグルコース−3−
脱水素酵素(以下G3DH)、該G3DHをコードする
遺伝子、該G3DHをコードする遺伝子断片を組み込ん
でなる組み換えベクター、該組み換えベクターで形質転
換された形質転換体、該形質転換体を培養することによ
るG3DHの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】グルコース−3−脱水素酵素は、グルコ
ースの3位の水酸基と反応して、これを酸化する作用を
有する酵素である。これまでに、Agrobacter
i um tumefaciens(J.Biol.C
hem.1967,242,3665−3672)、F
lavobacterium sp.(J.B ioc
hem.1986,100,1049−1055)、C
ytophag a marinoflava(App
l.Biochem.Biotechn ol.199
6,56,301−310)、Deleya(Halo
mona s) sp.(Enzyme.Micro
b.Technol.1998,2 2,269−27
4)などがG3DHを産生することが知られている。G
3DHのうち、糖尿病の臨床マーカーである1,5−ア
ンヒドロ−D−グルシトールに作用することができるも
のは、特に臨床診断薬および臨床診断用センサーに用い
る酵素として非常に有望である。またスクロースやトレ
ハロースをはじめとして各種の糖類に反応する酵素は相
当する3ケト糖類の合成に有用である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は水溶性グルコ
ース−3−脱水素酵素の新規製造方法を提供することを
目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するために種々検討した結果、グルコース−3−脱
水素酵素(G3DH)をコードする遺伝子を含むDNA
断片を組み込んでなる組み換えベクターにより微生物を
形質転換することによって得られた形質転換体を培養
し、該培養物からG3DHを採取することによってG3
DHを大量生産できることを見いだし、本発明に至っ
た。
【0005】すなわち本発明はG3DHをコードする遺
伝子を含むDNA断片を組み込んでなる組み換えベクタ
ーで微生物を形質転換することによって得られることを
特徴とする形質転換体を培養して培養物からG3DHを
採取することを特徴とするG3DHの製造方法である。
【0006】本発明は以下の(a)または(b)の蛋白
質であるグルコース−3−脱水素酵素である。 (a)配列表・配列番号1に記載されたアミノ酸配列か
らなる蛋白質 (b)アミノ酸配列(a)において、1もしくは数個の
アミノ酸配列が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸
配列からなり、かつグルコース−3−脱水素酵素活性を
有する蛋白質。
【0007】本発明は配列表・配列番号1に記載される
アミノ酸配列からなる蛋白質であるグルコース−3−脱
水素酵素である。
【0008】本発明は以下の(a)または(b)の蛋白
質であるグルコース−3−脱水素酵素をコードする遺伝
子である。 (a)配列表・配列番号1に記載されたアミノ酸配列か
らなる蛋白質 (b)アミノ酸配列(a)において、1もしくは数個の
アミノ酸配列が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸
配列からなり、かつグルコース−3−脱水素酵素活性を
有する蛋白質。
【0009】本発明は配列表・配列番号1に記載される
アミノ酸配列からなる蛋白質であるグルコース−3−脱
水素酵素をコードする遺伝子である。
【0010】本発明は以下の(c)または(d)の蛋白
質であるグルコース−3−脱水素酵素をコードする遺伝
子である。 (c)配列表・配列番号2に記載された塩基配列からな
るDNA (d)上記(c)の配列において、1もしくは数個の塩
基が欠失、置換もしくは付加されており、かつグルコー
ス−3−脱水素酵素活性を有する蛋白質をコードするD
NA
【0011】本発明は配列表・配列番号2に記載される
塩基配列からなるDNAを有するグルコース−3−脱水
素酵素をコードする遺伝子である。
【0012】本発明は配列ProAspAsnHisT
yrAspAlaIleValValを含むグルコース
−3−脱水素酵素である。
【0013】本発明はまたHalomonas sp.
α15株またはHalomonas cupidaまた
はHalomonas halophila由来である
上記記載の遺伝子である
【0014】本発明は上記記載のグルコース−3−脱水
素酵素をコードする遺伝子を含有する組み換えベクター
である。
【0015】本発明は上記の組み換えベクターで形質転
換した形質転換体である。
【0016】本発明は上記記載の形質転換体を培養し
て、該培養物からグルコース−3−脱水素酵素をを採取
するグルコース−3−脱水素酵素の製造方法ならびにそ
の方法で製造されるグルコース−3−脱水素酵素、さら
に本発明のグルコース−3−脱水素酵素を含む糖類アッ
セイキットおよび糖類センサーを提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明のG3DHをコードする遺
伝子を含むDNA断片はG3DH生産菌から得ることが
できる。該G3DH生産菌としては具体的にはHalo
monas sp.α15株またはHalomonas
cupidaHalomonas halophil
a等の細菌をあげることができる。なかでもHalom
onas sp.α15株由来の水溶性G3DHが好ま
しい。
【0018】該G3DHをコードする遺伝子はこれらの
菌株から抽出してもよく、また化学的に合成することも
できる。さらにPCR法の利用によりG3DH遺伝子を
含むDNA断片を得ることができる。
【0019】上記G3DHをコードする遺伝子として
は、例えば(a)配列表・配列番号1に記載されたアミ
ノ酸配列からなる蛋白質をコードする遺伝子、または
(b)アミノ酸配列(a)において1もしくは数個のア
ミノ酸配列が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配
列からなり、かつG3DH性を有するタンパク質である
G3DHをコードする遺伝子が挙げられる。
【0020】さらに、(c)配列表・配列番号2に記載
された塩基配列からなるDNA、または(d)上記
(c)の配列において、1もしくは数個の塩基が欠失、
置換もしくは付加されており、かつG3DH活性を有す
るタンパク質をコードしているDNAがある。
【0021】本発明において、G3DHをコードする遺
伝子を得る方法としては、次のような方法が挙げられ
る。例えば染色体を分離、精製した後、超音波処理、制
限酵素処理等を用いてDNAを切断したものと、リニア
ーな発現ベクターと両DNAをの平滑末端または付着末
端においてDNAリガーゼなどにより結合閉鎖させて組
換えベクターを構築する。該組換えベクターを複製可能
な宿主微生物に移入した後、ベクターのマーカーと酵素
活性の発現を指標としてスクリーニングして、G3DH
をコードする遺伝子を含有する組換えベクターを保持す
る微生物を得る。
【0022】次いで、上記組換えベクターを保持する微
生物を培養して、該培養微生物の菌体から該組換えベク
ターを分離、精製し、該発現ベクターからG3DHをコ
ードする遺伝子を採取することができる。例えば、遺伝
子供与体である染色体DNAは、具体的には以下のよう
にして採取される。
【0023】該遺伝子供与微生物を例えば1〜3日間攪
拌培養して得られた培養液を遠心分離により集菌し、次
いで、これを溶菌させることによりG3DH遺伝子の含
有溶菌物を調製することができる。溶菌の方法として
は、例えばリゾチーム等の溶菌酵素により処理が施さ
れ、必要に応じてプロテアーゼや他の酵素やラウリル硫
酸ナトリウム(SDS)等の界面活性剤が併用される。
さらに、凍結融解やフレンチプレス処理のような物理的
破砕方法と組み合わせてもよい。
【0024】上記のようにして得られた溶菌物からDN
Aを分離精製するには、常法に従って、例えばフェノー
ル処理やプロテアーゼ処理による除蛋白処理や、リボヌ
クレアーゼ処理、アルコール沈殿処理などの方法を適宜
組み合わせることにより行うことができる。
【0025】微生物から分離、精製されたDNAを切断
する方法は、例えば超音波処理、制限酵素処理などによ
り行うことができる。好ましくは特定のヌクレオチド配
列に作用するII型制限酵素が適している。
【0026】クローニングする際のベクターとしては、
宿主微生物内で自律的に増殖し得るファージまたはプラ
スミドから遺伝子組換え用として構築されたものが適し
ている。ファージとしては、例えばEscherich
ia coliを宿主微生物とする場合にはLambd
a gt10、Lambda gt11などが例示され
る。また、プラスミドとしては、例えば、Escher
ichiacoliを宿主微生物とする場合には、pB
R322、pUC18,pUC118,pUC19,p
UC119,pTrc99A,pBluescript
あるいはコスミドであるSuperCosIなどが例示
される。
【0027】クローニングの際、上記のようなベクター
を、上述したG3DHをコードする遺伝子供与体である
微生物DNAの切断に使用した制限酵素で切断してベク
ター断片を得ることができるが、必ずしも該微生物DN
Aの切断に使用した制限酵素と同一の制限酵素を用いる
必要はない。微生物DNA断片とベクターDNA断片と
を結合させる方法は、公知のDNAリガーゼを用いる方
法であればよく、例えば微生物DNA断片の付着末端と
ベクター断片の付着末端とのアニーリングの後、適当な
DNAリガーゼの使用により微生物DNA断片とベクタ
ーDNA断片との組換えベクターを作成する。必要に応
じて、アニーリングの後、宿主微生物に移入して生体内
のDNAリガーゼを利用し組換えベクターを作製するこ
ともできる。
【0028】クローニングに使用する宿主微生物として
は、組換えベクターが安定であり、かつ自律増殖可能で
外来性遺伝子の形質発現できるのであれば特に制限され
ない。一般的には、Escherichia coli
DH5 α.XL−1BlueMRなどを用いること
ができる。
【0029】宿主微生物に組換えベクターを移入する方
法としては、例えば宿主微生物がEscherichi
a coliの場合には、カルシウム処理によるコンピ
テントセル法やエレクトロポーレーション法などを用い
ることができる。
【0030】上記のように得られた形質転換体である微
生物は、栄養培地で培養されることにより、多量のG3
DHを安定に生産し得る。宿主微生物への目的組換えベ
クターの移入の有無についての選択は、目的とするDN
Aを保持するベクターの薬剤耐性マーカーとG3DH活
性を同時に発現する微生物を検索すればよい。例えば、
薬剤耐性マーカーに基づく選択培地で生育し、かつG3
DHを生成する微生物を選択すればよい。
【0031】上記の方法により得られたG3DH遺伝子
の塩基配列は、常法により全自動塩基配列解析装置によ
り解読した。また、G3DHのアミノ酸配列は上記のよ
うに決定された塩基配列より推定した。
【0032】上記のようにして、一度選択されたG3D
H遺伝子を保有する組換えベクターより、微生物にて複
製できる組換えベクターへの移入は、G3DH遺伝子を
保持する組換えベクターから制限酵素やPCR法により
G3DH遺伝子であるDNAを回収し、他のベクター断
片と結合させることにより容易に実施できる。また、こ
れらのベクターによる微生物の形質転換は、カルシウム
処理によるコンピテントセル法やエレクトロポーレーシ
ョン法などを用いることができる。
【0033】形質転換体である宿主微生物の培養形態
は、宿主の栄養生理的性質を考慮して培養条件を選択す
ればよく、多くの場合は液体培養で行う。工業的には通
気攪拌培養を行うのが有利である。
【0034】培地の栄養源としては、微生物の培養に通
常用いられるものが広く使用され得る。炭素源としては
資化可能な炭素化合物であればよく、例えば、グルコー
ス、シュークロース、ラクトース、マルトース、ラクト
ース、糖蜜、ピルビン酸などが使用される。また、窒素
源としては利用可能な窒素化合物であればよく、例え
ば、ペプトン、肉エキス、酵母エキス、カゼイン加水分
解物、大豆粕アルカリ抽出物などが使用される。その
他、リン酸塩、炭酸塩、硫酸塩、マグネシウム、カルシ
ウム、カリウム、鉄、マンガン、亜鉛などの塩類、特定
のアミノ酸、特定のビタミンなどが必要に応じて使用さ
れる。
【0035】培養温度は菌が成育し、G3DHを生産す
る範囲で適宜変更し得るが、好ましくは20〜42℃程
度である。培養時間は条件によって多少異なるが、G3
DHが最高収量に達する時期を見計らって適当時期に培
養を完了すればよく、通常は12〜72時間程度であ
る。培地のpHは菌が発育し、G3DHを生産する範囲
で適宜変更し得るが、好ましくはpH6.0〜9.0程
度の範囲である。
【0036】培養物中のG3DHを生産する菌体を含む
培養液をそのまま採取し、利用することもできるが、一
般には、常法に従って、G3DHが培養液中に存在する
場合はろ過、遠心分離などにより、G3DH含有溶液と
微生物菌体と分離した後に利用される。G3DHが菌体
内に存在する場合には、得られた培養物からろ過または
遠心分離などの手段により菌体を採取し、次いで、この
菌体を機械的方法またはリゾチームなどの酵素的方法で
破壊し、また、必要に応じて、EDTA等のキレート剤
及び界面活性剤を添加してG3DHを可溶化し、水溶液
として分離採取する。
【0037】上記のようにして得られたG3DH含有溶
液を、例えば減圧濃縮、膜濃縮、さらに硫酸アンモニウ
ム、硫酸ナトリウムなどの塩析処理、あるいは親水性有
機溶媒、例えばメタノール、エタノール、アセトンなど
による分別沈殿法により沈殿せしめればよい。また、加
熱処理や等電点処理も有効な精製手段である。その後、
吸着剤あるはゲルろ過剤などによるゲルろ過、吸着クロ
マトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、アフ
ィニティクロマトグラフィーを行うことにより、精製さ
れたG3DHを得ることができる。
【0038】カラムクロマイトグラフィーにより分離、
精製し、精製酵素標品を得ることができる。該精製酵素
標品は、電気泳動(SDS−PAGE)的に単一のバン
ドを示す程度に純化されていることが好ましい。
【0039】上記のようにして得られた精製酵素を、例
えば凍結乾燥、真空乾燥やスプレードライなどにより粉
末化して流通させることが可能である。
【0040】本発明のG3DHの一例は、以下に示すよ
うな理化学的性質を有する。 作法: 熱安定性:約50℃以下(pH7.5、30分間処理) 至適温度:約30から50℃ 至適pH:5から7 分子量:67kDa(SDS変性ポリアクリルアミドゲ
ル電気泳動による分子量測定による) 水溶性である。
【0041】本発明において、G3DH活性の測定は5
94μMのメチルフェナジンメトサルフェート(mPM
S)および5.94μMの2,6−ジクロロフェノール
インドフェノール(DCIP)を含む10mMリン酸カ
リウム緩衝液(pH7.0)の中で行った。酵素試料お
よび基質としてグルコースをはじめとする各種糖類を基
質として加え37℃でインキュベートした時のDCIP
の600nmの吸光度変化を分光光度計を用いて追跡
し、その吸光度の減少速度を酵素反応速度とした。
【0042】糖類アッセイキット 本発明はまた、本発明に従うグルコース−3−脱水素酵
素を含む糖類アッセイキットを特徴とする。本発明の糖
類アッセイキットは、本発明に従うグルコース−3−脱
水素酵素を少なくとも1回のアッセイに十分な量で含
む。典型的には、キットは、本発明のグルコース−3−
脱水素酵素に加えて、アッセイに必要な緩衝液、メディ
エーター、キャリブレーションカーブ作製のためのグル
コースなどの標準溶液、ならびに使用の指針を含む。本
発明に従うグルコース−3−脱水素酵素は種々の形態
で、例えば、凍結乾燥された試薬として、または適切な
保存溶液中の溶液として提供することができる。
【0043】糖類センサー 本発明はまた、本発明に従うグルコース−3−脱水素酵
素を用いる糖類センサーを特徴とする。電極としては、
カーボン電極、金電極、白金電極などを用い、この電極
上に本発明の酵素を固定化する。固定化方法としては、
架橋試薬を用いる方法、高分子マトリックス中に封入す
る方法、透析膜で被覆する方法、光架橋性ポリマー、導
電性ポリマー、酸化還元ポリマーなどがあり、あるいは
フェロセンあるいはその誘導体に代表される電子メディ
エーターとともにポリマー中に固定あるいは電極上に吸
着固定してもよく、またこれらを組み合わせて用いても
よい。典型的には、グルタルアルデヒドを用いて本発明
のグルコース−3−脱水素酵素をカーボン電極上に固定
化した後、アミン基を有する試薬で処理してグルタルア
ルデヒドをブロッキングする。糖類の濃度の測定は、以
下のようにして行うことができる。恒温セルに緩衝液を
入れ、メディエーターを加えて一定温度に維持する。メ
ディエーターとしては、フェリシアン化カリウム、フェ
ナジンメトサルフェートなどを用いることができる。作
用電極として本発明のグルコース−3−脱水素酵素を固
定化した電極を用い、対極(例えば白金電極)および参
照電極(例えばAg/AgCl電極)を用いる。カーボ
ン電極に一定の電圧を印加して、電流が定常になった
後、グルコースなどの糖類を含む試料を加えて電流の増
加を測定する。標準濃度のグルコース溶液により作製し
たキャリブレーションカーブに従い、試料中の糖類の濃
度を計算することができる。
【0044】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。 実施例1:Halomonas sp.α−15株から
の染色体DNAの調製 Halomonas sp.α−15株より染色体遺伝
子を常法にしたがって調製した。すなわち、同菌株をM
9S液体倍地(Na2HPO4 6%,KH2PO4
0.3%,NaCl 3%,MgSO40.01%,C
aCl2 0.01%)を用いてこれに炭素源としてα
−メチルグルコシドを終濃度0.4%となるように加
え、30℃で一晩振盪した。増殖した菌体を遠心分離機
により回収した。この菌体を10mMNaCl、20m
MTris−HCl(pH8.0)、1mMEDTA、
0.5%SDS、 た。ここに等量のフェノール−クロロホルムを加えて室
温で10分間撹拌した後、遠心分離機により上清を回収
した。これに終濃度0.3Mになるように酢酸ナトリウ
ムを加え、2倍量のエタノールを重層して中間層に染色
体DNAを析出させた。これをガラス棒を用いてすくい
とり、70%エタノールで洗浄した後、適当量のTEバ
ッファーに溶解させ、染色体DNA溶液とした。
【0045】実施例2: G3DHのN末端アミノ酸配
列の決定 実施例1に従い、当該株を培養した。実施例1と同様に
して遠心分離機で回収したHalomonas sp.
α15株の細胞をフレンチプレス(1500kgf)で
破砕した後、超遠心(4℃、160,400×g、90
分)により上清の水溶性画分(10mMリン酸カリウム
緩衝液pH6.0)を分離した。この画分に硫酸アンモ
ニウムを30%になるように添加して析出物を廃棄し、
水溶液は10mMリン酸カリウム緩衝液pH6.0を用
いて透析した。透析後の水溶液は、10mMリン酸カリ
ウム緩衝液pH6.0で平衡化したDEAE−トヨパー
ルカラム(内径22mm×20cm)に吸着させ、0.
45MNaClを含む10mMリン酸カリウム緩衝液p
H6.0を用いて直線勾配法により溶出させたところ、
G3DHは0.3MNaClにて溶出した。これを凍結
乾燥によって濃縮後、12.5%ポリアクリルアミドを
用いたSDS−電気泳動法を用いて展開し、本発明の酵
素を分離した。こうして得られた酵素をポリビニリデン
フルオリド膜に転写した後、アミノ酸シークエンサー
(島津製作所製、PPSQ−10)によりN末端アミノ
酸配列の決定を行った。その結果、本酵素にはProA
spAsnHisTyrAspAlaIleValVa
l(PDNHYDAIVV)からなる10残基から構成
されるペプチド配列を含むことが明らかとなった。
【0046】実施例3: G3DHをコードする遺伝子
のクローニング 実施例1で調製したDNA1μgを制限酵素Sau3A
Iで限定分解した。これをCIAP処理した。一方、コ
スミドであるSuperCosIをBamHI処理し、
T4DNAリガーゼにより、SuperCosIにα−
15株由来の染色体DNA断片がSau3AIで限定分
解してえられたDNA断片を組み込んだ。得られたDN
AをEscherichia coli XL−1 B
lueMRに形質転換した。形質転換体はSuperC
osI上の抗生物質耐性であるネオマイシン耐性および
アンピシリン耐性にしたがって10μg/mlのネオマ
イシンおよび25μg/mlのアンピシリンを含むLB
寒天培地から選抜した。得られた形質転換体をLB液体
培地で培養した。これらの形質転換菌体を集菌後、G3
DH活性測定試薬に懸濁し、α−メチルグルコシドに対
する脱水素酵素活性を指標にクローンを選抜した。その
結果、1株のグルコース−3−脱水素酵素活性を示すク
ローンが得られた。
【0047】実施例4: サブクローニング 実施例3で得られたG3DHをコードする遺伝子を含む
コスミドSuperCosIから目的遺伝子を含むDN
A断片の調製をおこなった。同コスミドから挿入遺伝子
断片を制限酵素NotIにより切り出した。このDNA
断片に対して、制限酵素XbaIで処理を行い、得られ
た断片をXbaIで消化したプラスミドpUC18に組
み込んだ。これらの挿入断片を含むプラスミドpUC1
8をEscherichia coli DH5αMC
R株に形質転換し、Amp50μg/mlを含む寒天の
LB培地で生じるコロニーを採取した。得られた形質転
換体を液体のLB培地で培養し、それぞれの細胞のG3
DH活性を実施例3と同様に調べた。その結果、一つの
形質転換体にG3DH活性を示す株がえられた。この形
質転換体からプラスミドを抽出し、その挿入DNA断片
を解析したところ、約8.8kbpの挿入断片が確認さ
れた。本プラスミドをpG3DH1と命名した。
【0048】実施例5: 塩基配列の決定 pG3DH1の挿入DNA断片について制限酵素解析な
らびに常法に従い塩基配列を決定した。その結果、本挿
入DNA断片中に実施例2で明かとなったG3DHのア
ミノ酸N末端配列、PDNHYDAIVVが確認され、
この配列を含むオープンリーディングフレームが見つか
った。決定した塩基配列およびアミノ酸配列は派例つ番
号1および2に示す通りである。アミノ酸配列から求め
られる蛋白質の分子量は63172Daであり、Hal
omonas sp.α−15株G3DHのSDS−P
AGEでもとめられた分子量67kDaにほぼ一致し
た。
【0049】実施例6: 組み換え大腸菌によるG3D
Hの生産 G3DHの構造遺伝子を含むプラスミドpG3DH1が
形質転換されている大腸菌、Escherichia
coli DH5αMCR/pG3DH1を用いてG3
DHの生産を行った。当該形質転換体をアンピシリン5
0μg/mlを含むLB培地3mlに植菌し、37℃で
12時間培養を行い、遠心分離機により細胞を集菌し
た。この細胞をフレンチプレス(1500kgf)で破
砕した後、超遠心(4℃、160,400×g、90
分)により上清の水溶性画分(10mMリン酸カリウム
緩衝液pH6.0)を分離した。この操作により得られ
たG3DHは352U/lとなり、同条件でα−15株
により生産させた場合(59U/l)の約6倍の量の酵
素が得られた。
【0050】実施例7; 糖類のアッセイ 本発明のグルコース−3−脱水素酵素を用いてグルコー
スをアッセイした。本発明のグルコース−3−脱水素酵
素(G3DH)を、各種濃度のグルコースで酵素活性を
測定した。G3DH活性の測定は594μMのメチルフ
ェナジンメトサルフェート(mPMS)および5.94
μMの2,6−ジクロロフェノールインドフェノール
(DCIP)を含む10mMリン酸カリウム緩衝液(p
H7.0)の中で行った。酵素試料および基質としてグ
ルコースをはじめとする各種糖類を基質として加え37
℃でインキュベートした時のDCIPの600nmの吸
光度変化を分光光度計を用いて追跡し、その吸光度の減
少速度を酵素反応速度とした。本発明のG3DHを用い
て、0.01−1.0mMの範囲でグルコース、1,5
−anhydro−D−glucitol、N−car
bamoyl−β−D−glucopyranosyl
amine、トレハロース、ラクトースの定量を行うこ
とができた。
【0051】 実施例8 糖類センサーの作製および評
価 25ユニットの本発明のグルコース−3−脱水素酵素に
カーボンペースト20mgを加えて凍結乾燥させた。こ
れをよく混合した後、既にカーボンペーストが約40m
g充填されたカーボンペースト電極の表面だけに充填
し、濾紙上で研磨した。この電極を1%のグルタルアル
デヒドを含む10mM MOPS緩衝液(pH7.0)
中で室温で30分間処理した後、20mMリジンを含む
10mMMOPS緩衝液(pH7.0)中で室温で20
分間処理してグルタルアルデヒドをブロッキングした。
この電極を10mM MOPS緩衝液(pH7.0)中
で室温で1時間以上平衡化させた。電極は4℃で保存し
た。作製した酵素センサーを用いて種々の糖類の濃度の
測定を行った。本発明のグルコース−3−脱水素酵素を
固定化した酵素センサーを用いて、0.05mM−5.
0mMの範囲でグルコース、1,5−anhydro−
D−glucitol、N−carbamoyl−β−
D−glucopyranosylamine、トレハ
ロース、ラクトースの定量を行うことができた。
【0052】
【発明の効果】上述のように、本発明においてHalo
monas sp.由来の水溶性グルコース−3−脱水
素酵素の遺伝子が単離された。また、大腸菌を宿主とし
て単離された該遺伝子をもとにG3DHを組み換えDN
A技術で大量に調製できるようになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:01) C12R 1:01) (C12N 9/04 (C12N 9/04 D C12R 1:01) C12R 1:19) (C12N 9/04 C12N 15/00 ZNAA C12R 1:19) C12R 1:01)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下の(a)または(b)の蛋白質である
    グルコース−3−脱水素酵素。 (a)配列表・配列番号1に記載されたアミノ酸配列か
    らなる蛋白質 (b)アミノ酸配列(a)において、1もしくは数個の
    アミノ酸配列が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸
    配列からなり、かつグルコース−3−脱水素酵素活性を
    有する蛋白質
  2. 【請求項2】配列表・配列番号1に記載されるアミノ酸
    配列からなる蛋白質であるグルコース−3−脱水素酵素
  3. 【請求項3】以下の(a)または(b)の蛋白質である
    グルコース−3−脱水素酵素をコードする遺伝子。 (a)配列表・配列番号1に記載されたアミノ酸配列か
    らなる蛋白質 (b)アミノ酸配列(a)において、1もしくは数個の
    アミノ酸配列が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸
    配列からなり、かつグルコース−3−脱水素酵素活性を
    有する蛋白質
  4. 【請求項4】配列表・配列番号1に記載されるアミノ酸
    配列からなる蛋白質であるグルコース−3−脱水素酵素
    をコードする遺伝子。
  5. 【請求項5】以下の(c)または(d)の蛋白質である
    グルコース−3−脱水素酵素をコードする遺伝子。 (c)配列表・配列番号2に記載された塩基配列からな
    るDNA (d)上記(c)の配列において、1もしくは数個の塩
    基が欠失、置換もしくは付加されており、かつグルコー
    ス−3−脱水素酵素活性を有する蛋白質をコードするD
    NA。
  6. 【請求項6】配列表・配列番号2に記載される塩基配列
    からなるDNAを有するグルコース−3−脱水素酵素を
    コードする遺伝子。
  7. 【請求項7】配列ProAspAsnHisTyrAs
    pAlaIleValValを含むグルコース−3−脱
    水素酵素。
  8. 【請求項8】請求項1〜7においてHalomonas
    sp.α15株またはHalomonas cupi
    da Halomonas halophila由来で
    あるグルコース−3−脱水素酵素をコードする遺伝子。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれかに記載のグルコー
    ス−3−脱水素酵素をコードする遺伝子を含有する組み
    換えベクター。を目的とする。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013534416A (ja) * 2010-06-14 2013-09-05 株式会社アモーレパシフィック 新規土壌微生物、前記土壌微生物から分離された新規な酸化還元酵素、前記酸化還元酵素をコード化する遺伝子、及びこれらを利用した無糖体の生産方法

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