JP2002014253A - 光ファイバ体及びそれを備えた光モジュール - Google Patents

光ファイバ体及びそれを備えた光モジュール

Info

Publication number
JP2002014253A
JP2002014253A JP2000195093A JP2000195093A JP2002014253A JP 2002014253 A JP2002014253 A JP 2002014253A JP 2000195093 A JP2000195093 A JP 2000195093A JP 2000195093 A JP2000195093 A JP 2000195093A JP 2002014253 A JP2002014253 A JP 2002014253A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
optical
coreless
optical fiber
optical element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000195093A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4369599B2 (ja
Inventor
Yasushi Sato
恭史 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2000195093A priority Critical patent/JP4369599B2/ja
Publication of JP2002014253A publication Critical patent/JP2002014253A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4369599B2 publication Critical patent/JP4369599B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学素子をほぼアライメントフリーで実装可
能で損失の少ない安定した小型の光ファイバ体を得るこ
と。 【解決手段】 シングルモードファイバ1Aの一端に、
GIファイバ2Aの一端を接続し、GIファイバ2Aの
他端に、焦点距離調節用のコアレスファイバ3の一端を
接続している。そして、コアレスファイバ3の他端に、
他のGIファイバ2Bの一端を接続し、このGIファイ
バ2Bの他端に、他のシングルモードファイバ1Bの一
端を接続している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信機器や光計
測用センサ等に好適に使用され、光ファイバと他の光ア
イソレータや波長フィルタ等の光学素子とを光結合(光
接続)させる光ファイバ体及びそれを備えた光モジュー
ルに関する。
【0002】
【従来技術とその課題】光技術の発達とともに、光通信
や光計測等の分野において、光ファイバを用いた光信号
や光エネルギの伝送手段が盛んに利用されている。この
ようなシステムでは、光源や受光器、フィルタやセンシ
ングのための光学素子、及び光ファイバを光結合させる
必要がある。そして、波長フィルタやセンシングのため
の光学素子を光ファイバの伝送路中に挿入する場合は結
合損失を極小にしなければならない。
【0003】図5に示すように、これまで伝送用のシン
グルモードファイバ1、レンズ8、波長フィルタなどの
光学素子4、レンズ8、シングルモードファイバ1の順
にアライメントして光学系を構成したものが最も多く利
用されてきた。なお、9はレンズを保持するためのホル
ダ、10はパッケージである。
【0004】上記光学系においては、光学素子4、レン
ズ8等は独立した部品として、それぞれが別々にホルダ
に固定された後にアライメントされるため、部品点数が
多く調整も煩雑で、大型化してしまうといった問題があ
った。
【0005】また、この問題に対応するため、図6に示
すように、レンズを使用せずに2つのコア拡大ファイバ
11を用い、これらで光学素子4を挟むようにアライメ
ントするものが提案されている(例えば、特開平9−5
4283号公報を参照)。
【0006】このようなコア拡大ファイバは、焦点ずれ
(光軸と並行方向でコア拡大ファイバどうしの距離に相
当)のトレランスが大きいため、光ファイバどうしを離
して、その間に光学素子を設置しても結合損失が少な
い。コア拡大ファイバの軸ずれ(光軸と垂直方向のず
れ)の調整が重要であるが、外形上は通常の光ファイバ
と同じであるため、フェルール内に挿入可能で、通常の
光ファイバと接続しても接続部に段差等が生じないた
め、なのでフェルール内やファイバ搭載用のV溝等が形
成された基体に実装することにより、コア拡大ファイバ
の軸合わせは極めて高い精度で保証できる。また、レン
ズを使用しないので装置全体が小型化できるなどの利点
を有する。
【0007】このようなコア拡大ファイバは、一般的な
シングルモードファイバを局所的に加熱して作られる。
シングルモードファイバを加熱し、コアにドープされて
いるGe等のドーパントを拡散させ、ドーパントの拡散
領域を広くするとともに比屈折率差を小さくしている。
【0008】光ファイバのコアとクラッドの比屈折率差
が変らない状態でコア径が大きくなると、シングルモー
ド条件が崩れマルチモードが励振されてしまう。コア拡
大ファイバの場合は、熱によるドーパントの拡散のた
め、コアの拡大と比屈折率差の低下が同時に起こり、自
動的にr×(D)1/2が一定に保たれる。ここで、rは
光ファイバのコアの半径、Dはコアとクラッドの比屈折
率差、r×(D)1/2は規格化周波数に比例する量であ
り、これが一定ならばシングルモード条件は保たれる。
【0009】図7にコア拡大ファイバを用いた光結合の
特性を示す。横軸にコア拡大ファイバの端面間距離(対
向間距離)、縦軸に光の結合損失を示し、wはそれぞれ
のモードフィールド径を示す。なお、光の波長は光通信
で一般に使われる1.31μmとし、溝(光ファイバ
間)は空気(屈折率n=1)で満たされていることとし
た。モードフィールド径が10μmのコアを拡大してい
ない場合は、光ファイバの対向間距離が120μmで3
dB以上の損失があるのに対し、モードフィールド径が
40μmの場合は、光ファイバの対向間距離が900μ
mでも損失が1dB以下であり、明らかに結合特性が改
善されることがわかる。
【0010】ただし、このようなコア拡大ファイバは、
前述のように光ファイバを加熱して作製するため以下の
ような問題がある。コア径を40μmに拡大するために
は、1000℃以上の温度で数時間から数十時間の加熱
が必要であり、非常に手間を要する。また、コア径が1
0μmの部分と40μmに拡大された部分は、コア径が
徐々に拡大していくテーパー状でなければならないが、
加熱箇所と温度分布の制御が難しい。また、加熱中は光
ファイバがたるまないように張力を付与しておく必要が
あるが、熱と張力で光ファイバがのび、その外径が僅か
に小さくなるのでアライメント時の精度が低下する。
【0011】また、グレイデッドインデックスファイバ
(以下GIファイバ)をレンズとして用いる例が知られ
ている(例えば、電子情報通信学会1995年総合大会
C283を参照)。
【0012】ここで、GIファイバとは、ファイバの中
心軸から徐々に屈折率が下がるような軸対称の屈折率分
布を持つ光ファイバであり、一般にはマルチモード伝送
に用いられる。ほとんどのGIファイバはほぼ2乗の屈
折率分布をもつ。この屈折率分布はグレイデッドインデ
ックスレンズ(GRINレンズとも呼ばれる)と同様に
レンズ効果を持つため、適当な屈折率分布のGIファイ
バを適切な長さで用いれば結合光学系を形成することが
できる。また、GIファイバの特性を示すパラメータと
しては、クラッドとコア中心の屈折率差△、コア径D、
収束パラメータAがある。
【0013】さらに、GIファイバ中の光線は図9に示
すようなサインカーブの挙動を示すため、その長さをそ
の光線挙動の周期に対応させてピッチ(P)で表わす。
図9の横軸はピッチを表わし、縦軸はGIファイバ内で
の光線の位置を示し、最も光が広がった箇所を1として
相対的に図示したものである。なお、P=1は、サイン
カーブの1周期(2π)に相当する。点光源が平行光に
なるのはP=0.25であり、再度、点に収束するのは
P=0.5である。
【0014】図8にGIファイバを用いた光学系の一例
を示す。シングルモードファイバ1の先端にP=0.2
5(点光源をコリメート光にする条件)の長さのGIフ
ァイバ2を接合しGIファイバコリメータ12とする。
このGIファイバコリメータ12をファイバ整列用V溝
と光学素子設置用溝をもつ基体の上でアライメントす
る。ここで、ファイバ整列用V溝の精度が良好であれば
光軸と垂直方向のずれはほとんど生じない。即ち、GI
ファイバはシングルモードファイバと同じ外径を有して
いるため、光ファイバを固定する部材を工夫すれば(例
えば高精度の内径を持つフェルールや前述のV溝を有す
る基体)、光軸に対し垂直方向のずれを抑えることが容
易である。
【0015】ただし、GIファイバはレンズであるた
め、焦点方向の調整が必要で手間がかかる。また、焦点
方向の位置調節や光学素子搭載のためのクリアランスが
必要であり、光がいったん光ファイバから空間に出射し
た光結合に成らざるを得ない。GIファイバ間に距離が
必要になるとさらに調整が面倒になり、GIファイバか
ら光が空間に出射すると光ファイバと空間とでは屈折率
が異なるため出射端面で反射が生じてしまう等の問題点
があった。
【0016】これらの問題点を解決するため、安価なG
Iレンズを用いた簡便な構造で全ての軸のアライメント
を不要にし、GIファイバ端面での反射の影響の少ない
安定したレンズレスの光ファイバ体を提供することを本
発明の目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の光ファイバ体は、シングルモードファイバ
の一端に、グレイデッドインデックスファイバの一端を
接続し、該グレイデッドインデックスファイバの他端
に、焦点距離調節用のコアレスファイバの一端を接続し
ていることを特徴とする。
【0018】また、コアレスファイバの他端に、他のグ
レイデッドインデックスファイバの一端を接続し、該グ
レイデッドインデックスファイバの他端に、他のシング
ルモードファイバの一端を接続していることを特徴とす
る。
【0019】また、コアレスファイバの長さが前記グレ
イデッドインデックスファイバの光出射端面からビーム
ウエストまでの距離の2倍であることを特徴とする。
【0020】さらに、グレイデッドインデックスファイ
バの長さを規定するピッチPが、0.25<P<0.5
を満足することを特徴とする。
【0021】また、本発明の光モジュールは、基体上に
光ファイバ体の2つをコアレスファイバの他端どうしが
対向するように配設するとともに、コアレスファイバの
他端どうしの間に光学素子を介在させたことを特徴とす
る。
【0022】また、光ファイバ体を基体に配設するとと
もに、基体にコアレスファイバを2つに分断する溝を形
成し、且つ溝内に分断されたコアレスファイバ間を光接
続させる光学素子を配設したことを特徴とする。
【0023】ここで、コアレスファイバの端面と光学素
子の間隙に屈折率がコアレスファイバとほぼ等しい物質
を充填すると、屈折率差による界面反射がなくなるの
で、結合損失を極力小さくすることができる。
【0024】また、光ファイバ体、光学素子を固定する
ための基体をフェルール、若しくはV溝を有する基板と
すると、光ファイバの軸合わせが容易となるでよい。さ
らに、波長板やフィルタ等に比べ光アイソレータは厚い
ので従来の光学系では損失が多かったが本発明によれば
損失を低減でき光アイソレータの実装にも適する。
【0025】また、GIファイバ端面に点光源があった
時のコリメート条件ではP=0.25だが、実際に結合
効率が最も高い場合は、光ファイバ体どうしのビームウ
エストが一致する場合である。P=0.25ではビーム
ウエストはちょうどGIファイバの出射端面に位置する
ことになり、GIファイバの間に光学素子を挟むとビー
ムウエストどうしは離れてしまう。
【0026】従って、端面からビームウエストを離れた
位置にするためには、ピッチPは0.25より大きくす
る必要がある。これにより、予めコアレスファイバの長
さで焦点距離が調整されGIファイバ端面間の距離が固
定されているため、光学素子をほぼアライメントフリー
で実装可能で損失の少ない安定した光ファイバ体が得ら
れる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係る実施形態につ
いて図面に基づき詳細に説明する。なお、各図において
同一部材については、同一符号を付し説明を省略するも
のとする。
【0028】図1に示すように、本発明の光ファイバ体
F1は、モードフィールド径(以下、MFD)が例えば
約10μmの伝送用の第1のシングルモードファイバ1
A、P(ピッチ)>0.25の第1のGIファイバ2
A、GIファイバ2Aから出射される光のビームウエス
トとGIファイバ2Aの光出射端面15の距離をdとし
て、長さ2dのコアレスファイバ3、第2のGIファイ
バ2B、伝送用のシングルモードファイバ1Bを縦列に
接続し光ファイバ体F1を構成している。
【0029】すなわち、シングルモードファイバ1Aの
一端に、GIファイバ2Aの一端を接続し、GIファイ
バ2Aの他端に、焦点距離調節用のコアレスファイバ3
の一端を接続している。そして、コアレスファイバ3の
他端に、他のGIファイバ2Bの一端を接続し、このG
Iファイバ2Bの他端に、他のシングルモードファイバ
1Bの一端を接続している。なお、これら光ファイバは
いずれも石英ガラスや樹脂等で構成され、光ファイバど
うしの接続は融着や透光性の接着材を用いることとす
る。
【0030】ここで、コアレスファイバ3の長さがGI
ファイバ2Aの光出射端面15からビームウエストまで
の距離dの2倍としたのは、光結合が最大となるからで
ある。
【0031】また、GIファイバ2A,2Bの長さを規
定するピッチPが、0.25<P<0.5とするのは、
GIファイバの外側(コアレスファイバ側)にビームウ
エストがある条件であるからである。P<0.25では
ビームウエストはGIファイバ内にあり、出射光は発散
光になる。
【0032】次に、このような光ファイバ体F1を備え
た光モジュールについて説明する。図2(a)に示すよ
うに、第1のシングルモードファイバ1Aの先端に第1
のGIファイバ2Aを融着や透光性の接着材により接続
する。次に、図2(b)に示すように、GIファイバ2
Aにコアレスファイバ3を同様にして接続し、図2
(c)に示すように、第2のGIファイバ2B、第2の
伝送用のシングルモードファイバ1Bを同様にして接続
する。次に、図2(d)に示すように、この光ファイバ
体F1をファイバを固定するためのV溝13を異方性エ
ッチング等で精度良く形成した基板5上に搭載し、接着
材により固定する。そして、図2(e)に示すように、
コアレスファイバ3の中間部にこれを分断する光学素子
実装溝14をダイシングにより形成し、図2(f),
(g)に示すように、波長フィルタや光アイソレータ等
の光学素子4を配設し、コアレスファイバ3と光学素子
4の間隙16に屈折率がコアレスファイバとほぼ等しい
透光性の接着剤7を充填し固定する。
【0033】かくして、光ファイバ体F1を基体5に配
設し、基体5にコアレスファイバ3を2つに分断する溝
14を形成し、溝14内に分断されたコアレスファイバ
3間を光接続させる光学素子4を配設した、損失の少な
い非常に優れた光モジュールM1が完成する。
【0034】上記光モジュールM1はコアレスファイバ
を分断した方式(分断方式)であるが、この分断方式を
採用せずに、基体上に光ファイバ体の2つをコアレスフ
ァイバの他端どうしが対向するように配設し、コアレス
ファイバの他端どうしの間に光学素子を介在させた構成
してもよい。ただし、この場合、光ファイバ体はシング
ルモードファイバの一端に、GIファイバの一端を接続
し、GIファイバの他端に、焦点距離調節用のコアレス
ファイバの一端を接続したものとし、この場合のコアレ
スファイバの長さdは光学素子の厚みをtとすると、d
−(t/2)となる。
【0035】
【実施例】以下に、本発明のより具体的な実施例につい
て説明する。
【0036】〔例1〕まず、図2(a)に示すように、
MFDが約10μmの石英系シングルモードファイバ1
Aの先端に、△=0.85%、コア径が105μm、収
束パラメータA=3.37×10-6μm-2、P=0.2
58(653μm)のGIファイバ2Aを放電による融
着加工で接続した。
【0037】周囲の媒質がn=1.46(光ファイバの
屈折率相当)であれば、GIファイバ2aの端面15か
ら、このGIファイバで形成される出射光のビームウエ
ストまでの距離は550μmとなる。
【0038】図2(b)に示すように、n=1.46の
屈折率をもつコアレスファイバ3をGIファイバ2Aに
放電による融着加工により接続し、1100μmの長さ
でカットした。次いで、図2(c)に示すように、GI
ファイバ2Aと同じGIファイバ2B、シングルモード
ファイバ1Bをこの順に融着接続し光ファイバ体F1を
作製した。
【0039】次に、図2(d)に示すように、ミラー指
数で(100)面を主面とする単結晶シリコンから成る
基板にKOH水溶液による異方性エッチングを施し、幅
140μmでミラー指数で{111}面を斜面とするフ
ァイバ搭載V溝13を形成し、この基体5(長さ5m
m、幅3mm、厚さ1mm)に光ファイバ体F1を設置
し、エポキシ系樹脂である熱硬化性接着剤でこれを固定
した。
【0040】次に、図2(e)に示すように、コアレス
ファイバ3を分断するべく、光学素子搭載用溝14(幅
800μm)をダイサーにより切削加工で形成した。そ
して、図2(f)に示すように、厚さ700μmの光学
素子4(光アイソレータ)を光学素子搭載用溝14に設
置し、屈折率n=1.46に調整したエポキシ系樹脂で
ある紫外線硬化型屈折率整合接着剤を、光学素子4とコ
アレスファイバ3の間隙および周辺に隙間なく充填し固
定した。このときの挿入損失は光学素子とあわせ0.5
1dBであった。
【0041】なお、本実施例では光ファイバと基板の固
定にエポキシ系樹脂である熱硬化型接着剤を用いたが、
より信頼性の高い低融点ガラスやハンダを用いても良
い。
【0042】〔例2〕本発明の光ファイバ体F1を用
い、基体にフェルールを用いた実施例を図3に示す。例
1と同様に作製した光ファイバ体F1を、直径φ1.2
5mm、長さ10mmのジルコニア製フェルール6に挿
入し固定した。光ファイバの固定には熱硬化型エポキシ
接着剤を用いた。
【0043】さらに、コアレスファイバ3を分断する位
置でフェルール6に幅800μmの光学素子搭載用溝1
4をダイサーにより形成した。そして、この光学素子搭
載用溝14に厚さ700μmの光学素子4(光アイソレ
ータ)を挿入し、屈折率n=1.46の紫外線硬化型接
着剤7を充填し固定した。このときの挿入損失は光学素
子の損失も含め0.44dBであった。
【0044】また、フェルール6の内径精度はサブミク
ロンオーダーで保証されており、なおかつファイバの全
周方向から保持されるため、同軸度やファイバの光直進
性はV溝付き基板より優れている。また、一体であった
コアレスファイバ3を分断しているため軸ずれは原理的
に発生しない。
【0045】〔例3〕例2のフェルール内に組み立てた
光学系において、GIファイバコリメータを2つ用い光
学素子を挟み込んで固定したものである。
【0046】図4に示すように、シングルモードファイ
バ1Aの先端に、△=0.85%、コア径105μm、
収束パラメータA=3.37×10-6μm-2、P=0.
258(653μm)のGIファイバ2Aを放電による
融着加工で接続した。
【0047】周囲の媒質がn=1.46(光ファイバの
屈折率相当)であれば、GIファイバ2Aの端面15か
ら、このGIファイバで形成される出射光のビームウェ
ストまでの距離は550μmとなる。
【0048】厚さ700μmの光学素子を実装するの
で、200μm(550−700/2)の長さでn=
1.46の屈折率をもつコアレスファイバ3Aを、GI
ファイバ2Aに放電による融着加工で接続して、GIフ
ァイバコリメータ12を作製した。
【0049】φ1.25mm、長さ10mmのジルコニ
ア製フェルール6に、φ120μmで厚さ700μmの
円筒状に加工した超小型の光アイソレータ4を挿入し、
フェルール6の両端からGIファイバコリメータ12
に、屈折率n=1.46の熱硬化性エポキシ接着剤を塗
布し、これを硬化させて、光アイソレータ4を固定し
た。
【0050】光ファイバの端面は切断時においては劈開
によるが、ダイサーによる切削面や研磨面より平滑性が
高いため、面散乱による損失が低減できる。また、GI
ファイバコリメータ12を光学素子(光アイソレータ
4)に突き当てる構造なので隙間を極少にすることがで
きる。
【0051】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の光ファイ
バ体によれば、以下の顕著な効果を奏することができ
る。
【0052】・レンズを用いないので簡略な構成で安価
に作製が可能である。
【0053】・GIファイバの長さ調整のみで光学系が
形成できるため、調整軸が少く、光学素子を容易に配設
可能である(分断方式は軸合わせ不要)。
【0054】・焦点距離が予め調整されたコアレスファ
イバで固定されているため安定性に優れる。
【0055】・まず、光ファイバの長さで光学調整を行
い、後から光学素子をアライメントフリーで搭載可能で
あるので、光学素子自体は耐熱性がなくとも、光ファイ
バをハンダや低融点ガラス等の高温固定方法で固定可能
である。なお、通常は光学素子を設置した後にレンズや
光ファイバの調整を行うため、光ファイバの固定に高温
プロセスを使用できない。
【0056】・コアレスファイバは空気(n=1)より
屈折率が高いので、ビームの広がりが少なく、そのため
結合効率とトレランスが大きい。
【0057】・光学素子と光ファイバの間に屈折率整合
整合剤を充填することにより、光ファイバ端面で光が反
射しない。また、間隙が充填されているため、光学素子
やファイバの端面での結露や汚れが発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ファイバ体を模式的に説明する
断面図である。
【図2】(a)〜(g)は本発明に係る光ファイバ体の
作製工程を模式的に説明する図であり、(a)〜(f)
は斜視図、(g)は断面図である。
【図3】本発明に係る光ファイバ体の実施形態を模式的
に示す断面図である。
【図4】本発明に係る光ファイバ体の実施形態を模式的
に示す断面図である。
【図5】従来の光学系を模式的に説明する断面図であ
る。
【図6】従来の光学系を模式的に説明する断面図であ
る。
【図7】コア拡大ファイバの対向間隔と結合損失の関係
を示すグラフである。
【図8】従来の光学系を模式的に説明する断面図であ
る。
【図9】GIファイバ内の光線の挙動を説明する模式図
である。
【符号の説明】 1A、1B:シングルモードファイバ 2A、2B:GIファイバ 3:コアレスファイバ 4:光学素子 5:基体 6:フェルール 7:屈折率整合接着剤 8:レンズ 9:ホルダ 10:パッケージ 11:コア拡大ファイバ 12:GIファイバコリメータ 13:ファイバ固定用V溝 14:光学素子搭載用溝 15:端面 16:間隙 F1:光ファイバ体 M1:光モジュール

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シングルモードファイバの一端に、グレ
    イデッドインデックスファイバの一端を接続し、該グレ
    イデッドインデックスファイバの他端に、焦点距離調節
    用のコアレスファイバの一端を接続していることを特徴
    とする光ファイバ体。
  2. 【請求項2】 前記コアレスファイバの他端に、他のグ
    レイデッドインデックスファイバの一端を接続し、該グ
    レイデッドインデックスファイバの他端に、他のシング
    ルモードファイバの一端を接続していることを特徴とす
    る請求項1に記載の光ファイバ体。
  3. 【請求項3】 前記グレイデッドインデックスファイバ
    の長さを規定するピッチPが、0.25<P<0.5を
    満足することを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ
    体。
  4. 【請求項4】 前記コアレスファイバの長さは前記グレ
    イデッドインデックスファイバの光出射端面からビーム
    ウエストまでの距離の2倍であることを特徴とする請求
    項2に記載の光ファイバ体。
  5. 【請求項5】 基体上に請求項1に記載の光ファイバ体
    の2つをコアレスファイバの他端どうしが対向するよう
    に配設するとともに、前記コアレスファイバの他端どう
    しの間に光学素子を介在させたことを特徴とする光モジ
    ュール。
  6. 【請求項6】 請求項2に記載の光ファイバ体を基体に
    配設するとともに、該基体に前記コアレスファイバを2
    つに分断する溝を形成し、且つ該溝内に分断されたコア
    レスファイバ間に光学素子を介在させたことを特徴とす
    る光モジュール。
JP2000195093A 2000-06-28 2000-06-28 光ファイバ体及びそれを備えた光モジュール Expired - Fee Related JP4369599B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000195093A JP4369599B2 (ja) 2000-06-28 2000-06-28 光ファイバ体及びそれを備えた光モジュール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000195093A JP4369599B2 (ja) 2000-06-28 2000-06-28 光ファイバ体及びそれを備えた光モジュール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002014253A true JP2002014253A (ja) 2002-01-18
JP4369599B2 JP4369599B2 (ja) 2009-11-25

Family

ID=18693816

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000195093A Expired - Fee Related JP4369599B2 (ja) 2000-06-28 2000-06-28 光ファイバ体及びそれを備えた光モジュール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4369599B2 (ja)

Cited By (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003270484A (ja) * 2002-03-18 2003-09-25 Optoquest Co Ltd カートリッジ型光機能モジュール
JP2003279790A (ja) * 2002-03-26 2003-10-02 Kyocera Corp 光デバイス
JP2004061871A (ja) * 2002-07-29 2004-02-26 Kyocera Corp 光デバイス
JP2004061887A (ja) * 2002-07-29 2004-02-26 Kyocera Corp ファイバーレンズ
JP2004109498A (ja) * 2002-09-18 2004-04-08 Oki Electric Ind Co Ltd 光モジュール
JP2004117915A (ja) * 2002-09-26 2004-04-15 Kyocera Corp ファイバスタブとこれを用いた光レセプタクル及び光モジュール
JP2004117913A (ja) * 2002-09-26 2004-04-15 Kyocera Corp 光ファイバスタブ及びその製造方法及びそれを用いた光デバイス
JP2005017702A (ja) * 2003-06-26 2005-01-20 Kyocera Corp 光コネクタおよびその接続構造
JP2005157302A (ja) * 2003-10-30 2005-06-16 Tdk Corp 光合分波器及びその製造方法
JP2005173195A (ja) * 2003-12-11 2005-06-30 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光モジュール及びその製造方法
JP2005208192A (ja) * 2004-01-21 2005-08-04 Fujikura Ltd 光通信線路用光部品
JP2006502424A (ja) * 2002-07-26 2006-01-19 アトメル グルノーブル ソシエテ アノニム 光部品の位置を2つの光ファイバの間で決定する方法及びデバイス
JP2006154868A (ja) * 2006-03-09 2006-06-15 Nippon Sheet Glass Co Ltd レンズ機能付き光ファイバおよびその製造方法
WO2006090846A1 (ja) * 2005-02-24 2006-08-31 Kyocera Corporation ファラデー回転ミラーおよびその製造方法
JP2006309123A (ja) * 2005-02-24 2006-11-09 Kyocera Corp ファラデー回転ミラーおよびその製造方法
JP2007086819A (ja) * 2007-01-05 2007-04-05 Oki Electric Ind Co Ltd 光モジュール
JP2007101653A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Kyocera Corp 多芯光モジュール
WO2007074805A1 (ja) * 2005-12-26 2007-07-05 Kyocera Corporation 光合分波器およびその製造方法ならびにこれを用いた光送受信器
US7251394B2 (en) * 2004-06-29 2007-07-31 Kyocera Corporation Optical isolator with tilted optical isolator element
JP2008098316A (ja) * 2006-10-11 2008-04-24 Tecdia Kk 半導体レーザモジュール
JP2008209520A (ja) * 2007-02-23 2008-09-11 Kyocera Corp 光フィルタモジュール
JP2009053459A (ja) * 2007-08-28 2009-03-12 Ntt Electornics Corp 波長フィルタ
WO2011083781A1 (ja) * 2010-01-06 2011-07-14 日本電気株式会社 光スイッチ機構およびその製造方法
WO2019176561A1 (ja) * 2018-03-13 2019-09-19 日本電信電話株式会社 ファイバモジュール
CN114341689A (zh) * 2019-08-28 2022-04-12 京瓷株式会社 光模块及光组件

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109991193B (zh) * 2019-04-22 2021-07-13 重庆理工大学 无芯多模光纤硫化氢气体传感器的制作方法及其传感器和硫化氢气体浓度的检测方法

Cited By (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003270484A (ja) * 2002-03-18 2003-09-25 Optoquest Co Ltd カートリッジ型光機能モジュール
JP2003279790A (ja) * 2002-03-26 2003-10-02 Kyocera Corp 光デバイス
JP2006502424A (ja) * 2002-07-26 2006-01-19 アトメル グルノーブル ソシエテ アノニム 光部品の位置を2つの光ファイバの間で決定する方法及びデバイス
JP2004061871A (ja) * 2002-07-29 2004-02-26 Kyocera Corp 光デバイス
JP2004061887A (ja) * 2002-07-29 2004-02-26 Kyocera Corp ファイバーレンズ
JP2004109498A (ja) * 2002-09-18 2004-04-08 Oki Electric Ind Co Ltd 光モジュール
JP2004117915A (ja) * 2002-09-26 2004-04-15 Kyocera Corp ファイバスタブとこれを用いた光レセプタクル及び光モジュール
JP2004117913A (ja) * 2002-09-26 2004-04-15 Kyocera Corp 光ファイバスタブ及びその製造方法及びそれを用いた光デバイス
JP2005017702A (ja) * 2003-06-26 2005-01-20 Kyocera Corp 光コネクタおよびその接続構造
CN100394248C (zh) * 2003-10-30 2008-06-11 Tdk株式会社 光合分波器及其制造方法
JP2005157302A (ja) * 2003-10-30 2005-06-16 Tdk Corp 光合分波器及びその製造方法
US7315673B2 (en) 2003-10-30 2008-01-01 Tdk Corporation Optical multiplexer/demultiplexer and method of manufacturing the same
JP2005173195A (ja) * 2003-12-11 2005-06-30 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光モジュール及びその製造方法
JP2005208192A (ja) * 2004-01-21 2005-08-04 Fujikura Ltd 光通信線路用光部品
US7251394B2 (en) * 2004-06-29 2007-07-31 Kyocera Corporation Optical isolator with tilted optical isolator element
JP2006309123A (ja) * 2005-02-24 2006-11-09 Kyocera Corp ファラデー回転ミラーおよびその製造方法
US7924493B2 (en) 2005-02-24 2011-04-12 Kyocera Corporation Faraday rotator mirror and method for manufacturing the same
WO2006090846A1 (ja) * 2005-02-24 2006-08-31 Kyocera Corporation ファラデー回転ミラーおよびその製造方法
JP2007101653A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Kyocera Corp 多芯光モジュール
WO2007074805A1 (ja) * 2005-12-26 2007-07-05 Kyocera Corporation 光合分波器およびその製造方法ならびにこれを用いた光送受信器
JP2006154868A (ja) * 2006-03-09 2006-06-15 Nippon Sheet Glass Co Ltd レンズ機能付き光ファイバおよびその製造方法
JP2008098316A (ja) * 2006-10-11 2008-04-24 Tecdia Kk 半導体レーザモジュール
JP2007086819A (ja) * 2007-01-05 2007-04-05 Oki Electric Ind Co Ltd 光モジュール
JP2008209520A (ja) * 2007-02-23 2008-09-11 Kyocera Corp 光フィルタモジュール
JP2009053459A (ja) * 2007-08-28 2009-03-12 Ntt Electornics Corp 波長フィルタ
WO2011083781A1 (ja) * 2010-01-06 2011-07-14 日本電気株式会社 光スイッチ機構およびその製造方法
WO2019176561A1 (ja) * 2018-03-13 2019-09-19 日本電信電話株式会社 ファイバモジュール
US11237334B2 (en) 2018-03-13 2022-02-01 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Fiber module
CN114341689A (zh) * 2019-08-28 2022-04-12 京瓷株式会社 光模块及光组件

Also Published As

Publication number Publication date
JP4369599B2 (ja) 2009-11-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4369599B2 (ja) 光ファイバ体及びそれを備えた光モジュール
US6904197B2 (en) Beam bending apparatus and method of manufacture
US6594419B2 (en) Tapered lensed fiber for focusing and condenser applications
EP1285294B1 (en) Optical waveguide lens and method of fabrication
JP4215635B2 (ja) アレー構造の光ファイバコリメータの構成部品を調整する方法
US6782162B2 (en) Optical module and method for assembling the same
US7920763B1 (en) Mode field expanded fiber collimator
US20030165292A1 (en) Beam altering fiber lens device and method of manufacture
US7155096B2 (en) Optical collimator for monomode fibers; monomode fiber with integrated collimator and method for making same
JP2002196181A (ja) レンズ機能付き光ファイバおよびその製造方法
US20070014516A1 (en) Optical isolator with tilted optical isolator element
EP1457795B1 (en) Optical collimator structure
JP4446596B2 (ja) 光モジュールの製造方法
JP2005157302A (ja) 光合分波器及びその製造方法
JP4854251B2 (ja) 光アイソレータ
WO2018181782A1 (ja) 光レセプタクル及び光トランシーバ
JP2001194623A (ja) ファイバスタブ型光デバイス及びそれを用いた光モジュール
JP7188841B2 (ja) シリコンレンズを有するマルチチャネルモードコンバータ
JP2001044553A (ja) ファイバスタブ型光デバイス及びそれを用いた光モジュール
JP4446614B2 (ja) 光デバイスおよび光モジュール
US6775436B1 (en) Optical fiber U-turn apparatus and method
JP2003279790A (ja) 光デバイス
US20020176644A1 (en) Polarization combiner/splitter
JP2002328255A (ja) ファイバ光学系
JP2002258116A (ja) 光デバイス及びそれを用いた光モジュール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070516

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080725

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080729

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080929

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081104

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090414

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090611

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090804

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090828

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120904

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130904

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees