JP2002013341A - 折戸の開閉案内装置 - Google Patents

折戸の開閉案内装置

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JP2002013341A
JP2002013341A JP2000199051A JP2000199051A JP2002013341A JP 2002013341 A JP2002013341 A JP 2002013341A JP 2000199051 A JP2000199051 A JP 2000199051A JP 2000199051 A JP2000199051 A JP 2000199051A JP 2002013341 A JP2002013341 A JP 2002013341A
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folding door
opening
movable body
door
closed
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JP2000199051A
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Shigeru Taniguchi
茂 峪口
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SUEHIRO SANGYO KK
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SUEHIRO SANGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 折戸の先端移動軌跡が前方に大きく張り出す
事に起因する圧迫感を軽減し、適用範囲の拡大と組付け
作業の容易化とを図るとともに、扉取付け部の開口幅寸
法の変動に対しても製造コスト面で有利に対応すること
ができ、しかも、折戸の先端部側での下がりに起因する
連係構造の変形破損を抑制する。 【解決手段】 扉取付け部Aの開口幅一側部に、折戸の
取付け基端部を、開口部の前面に沿って伸展可能な状態
で揺動開閉自在に枢着し、扉取付け部Aに設けた走行ガ
イド部5に沿って開口幅方向に移動案内される可動体6
を設け、更に、開閉操作される折戸の先端部が扉取付け
部Aの開口部前面に接触しない状態で可動体6と折戸の
先端部側とを開閉自在に連係する連係手段Cを設け、こ
の連係手段Cには、可動体6に対する折戸の先端部の一
定範囲内での上下動を許容する融通手段Dを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シンクキャビネッ
トや吊り戸棚等の建具或いは食器棚、書棚等の家具など
に装備される折戸の開閉案内装置に関し、特に、扉取付
け枠等の扉取付け部の開口部前面全体を覆うことができ
るように、扉取付け部の開口幅方向の一側部に、開口高
さよりも大なる高さに構成された屈曲自在な折戸の取付
け基端部を、開口部の前面に沿って伸展可能な状態で揺
動開閉自在に枢着してある折戸の開閉案内装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の折戸の開閉案内装置では、図1
3、図14に示すように、前記折戸Bを、扉取付け部で
ある扉取付け枠1の最大高さH2とほぼ同一の高さに構
成され、かつ、上下一対の丁番49を介して縦軸芯周り
で屈曲揺動自在に枢支連結された左右一対の扉体7,8
から構成するとともに、前記扉取付け枠Aを構成する左
右の側板1,2のうち、開口幅方向の一側部に位置する
側板1の内面に、折戸Bを構成する一方の扉体8の取付
け基端部を、上下一対のヒンジ手段48を介して揺動開
閉自在に枢着し、更に、前記扉取付け枠Aを構成する天
板4の内面に設けた第1ブラケット50と、他方の扉体
7の内面に設けた第2ブラケット51とに亘って、扉体
Bの先端部を扉取付け枠Aの前面に接触しない状態で閉
じ位置と開き位置とに亘って開閉移動案内する揺動リン
ク52を、それぞれ縦軸芯周りで相対揺動自在に枢支連
結していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の折戸の開閉案内
装置では、天板4の第1ブラケット50と他方の扉体7
の第2ブラケット51とに枢支連結された一本の揺動リ
ンク52を用いて、扉体Bの先端部を扉取付け枠Aの前
面に接触しない状態で閉じ位置と開き位置とに亘って開
閉移動案内するから、扉取付け枠Aの奥行きが狭く、か
つ、開口幅が広くなるほど、開閉操作される扉体7の先
端移動軌跡が前方に大きく張り出すため、使用者に圧迫
感を与え易くなり、適用範囲が自ずと限定されるととも
に、扉取付け枠Aの開口幅寸法の種類に応じて寸法の異
なる複数種類の揺動リンク52を準備する必要がある。
しかも、前記揺動リンク52を取付けるに当たっては、
閉じ姿勢にある扉体Bの第2ブラケット51を支点とす
る揺動リンク52の円弧と、開き姿勢にある扉体Bの第
2ブラケット51を支点とする揺動リンク52の円弧と
の交点相当箇所に、第1ブラケット50を取付ける必要
があるが、天板4内面の奥側に位置する前記交点相当箇
所に第1ブラケット50を正確に取付けることが難し
く、その取付け調整に手間取り易い。
【0004】本発明は、上述の実状に鑑みて為されたも
のであって、その主たる課題は、開閉操作される折戸の
先端移動軌跡が前方に大きく張り出す事に起因する圧迫
感を軽減することができるばかりでなく、適用範囲の拡
大と組付け作業の容易化とを図ることができるととも
に、扉取付け部の開口幅寸法の変動に対しても製造コス
ト面で有利に対応することができ、しかも、折戸の先端
部側での下がりに起因する連係構造の変形破損も抑制す
ることのできる折戸の開閉案内装置を提供する点にあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1による
折戸の開閉案内装置の特徴構成は、扉取付け部の開口幅
方向の一側部に、開口高さよりも大なる高さに構成され
た屈曲自在な折戸の取付け基端部を、開口部の前面に沿
って伸展可能な状態で揺動開閉自在に枢着するととも
に、前記扉取付け部の開口高さ方向の一側部に設けた走
行ガイド部に沿って開口幅方向に移動案内される可動体
を設け、更に、開閉操作される折戸の先端部が扉取付け
部の開口部前面に接触しない状態で可動体と折戸の先端
部側とを開閉自在に連係する連係手段を設け、この連係
手段には、可動体に対する折戸の先端部の一定範囲内で
の上下動を許容する融通手段を設けた点にある。上記特
徴構成によれば、扉取付け部の開口高さ方向の一側部に
設けた走行ガイド部に沿って開口幅方向に移動案内され
る可動体と折戸の先端部側とを、開閉操作される折戸の
先端部が扉取付け部の開口部前面に接触しない状態で開
閉案内する連係手段を介して連係してあるが故に、扉取
付け部の奥行きが狭く、かつ、開口幅が広くなっても、
開閉操作される折戸の先端移動軌跡が前方に大きく張り
出すことを抑制することができるとともに、前記扉取付
け部の開口幅寸法が増減しても、前記可動体を開口幅方
向に沿って移動案内する走行ガイド部の長さを変更する
だけで対応することができる。しかも、前記連係手段自
体は、従来装置の揺動リンク52に比してコンパクトに
構成することができるから、この連係手段の組付け誤差
に起因する折戸の仕上がり精度への影響は少なくなる。
更に、例えば、前記可動体と折戸の先端部とが上下方向
で相対移動不能に連係してある場合では、扉取付け部と
折戸の取付け基端部との枢支連結部での遊びによって、
片持ち支持される折戸の先端部側が少し下がったとき、
この折戸の荷重が連係手段に作用するため、連係手段の
変形破損を招来することがある。しかし、本願発明で
は、連係手段の機能が、折戸の先端部を扉取付け部の開
口部前面に接触しない状態で開閉自在に連係するもので
あり、折戸の荷重は本来ヒンジ手段を介して扉取付け部
に支持させるべきものである点に着目して、前記連係手
段に、可動体に対する折戸の先端部の一定範囲内での上
下動を許容する融通手段を設けたことにより、片持ち支
持される折戸の先端部側が少し下がったときでも、折戸
の荷重が連係手段及び可動体に作用することを回避又は
抑制することができる。従って、開閉操作される折戸の
先端移動軌跡が前方に大きく張り出すことに起因する圧
迫感を軽減することができるばかりでなく、適用範囲の
拡大と組付け作業の容易化とを図ることができるととも
に、扉取付け部の開口幅寸法の変動に対しても製造コス
ト面で有利に対応することができ、しかも、折戸の先端
部側での下がりに起因する可動部及び連係手段の変形・
破損も抑制することができる。
【0006】本発明の請求項2による折戸の開閉案内装
置の特徴構成は、前記融通手段に、可動体に対する連係
手段の上下揺動のうち、走行ガイド部の長手方向での上
下揺動を接当規制する揺動規制部が設けられている点に
ある。上記特徴構成によれば、可動体に対する連係手段
の上下揺動のうち、走行ガイド部の長手方向に対して直
交する方向での上下揺動は一定範囲内で許容されるか
ら、片持ち支持される折戸の先端部側が少し下がったと
き、この折戸の荷重が連係手段を介して可動体に作用す
ることを防止することができる。それでいて、前記揺動
規制部によって、走行ガイド部の長手方向での上下揺動
は接当規制されているから、可動体に対する連係手段の
不必要な上下揺動に起因する折戸のぎこちない開閉作動
を抑制することができる。
【0007】本発明の請求項3による折戸の開閉案内装
置の特徴構成は、前記連係手段が、折戸の先端部側に取
付けられたブラケットと可動体とに亘ってそれぞれ縦軸
芯周りで相対回動自在に枢支連結される連係部材と、少
なくとも折戸の閉じ作動後半時に、連係部材と可動体と
の第1枢支連結軸芯がブラケットと連係部材との第2枢
支連結軸芯よりも先行するように連係部材を揺動付勢す
る弾性付勢体と、閉じ移動される可動体の残りの移動距
離が両枢支連結軸芯間距離以内に到達したとき、可動体
に開口幅方向から接当して連係部材を弾性付勢体の弾性
付勢力に抗して第2枢支連結軸芯が先行する状態で揺動
させるストッパー部材とから構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、開き姿勢にある折戸を閉じ操作
すると、扉取付け部の開口高さ方向の一側部に設けた走
行ガイド部に沿って可動体が開口幅方向に移動案内さ
れ、この可動体に連係部材を介して連係された折戸の先
端部が、扉取付け部の開口部前面に接触しない状態で閉
動案内される。そして、閉じ側に移動される可動体の残
りの移動距離が両枢支連結軸芯間距離以内に到達する
と、走行ガイド部に沿って移動案内される可動体がスト
ッパー部材に対して開口幅方向から接当し、連係部材が
可動体との第1枢支連結軸芯を支点として弾性付勢体の
弾性付勢力に抗して第2枢支連結軸芯が先行する状態で
反転揺動し、折戸が閉止される。それ故に、折戸を急激
に閉じ操作しても、連係部材が弾性付勢体の弾性付勢力
に抗して反転揺動する際に制動力を付与することがで
き、折戸を滑らかに閉止操作することができる。
【0008】本発明の請求項4 による折戸の開閉案内装
置の特徴構成は、前記融通手段が、連係部材と可動体と
を三次元方向に揺動自在に嵌合連結する球面状の第1嵌
合連結部と、ブラケットと連係部材とを三次元方向に揺
動自在に嵌合連結する球面状の第2嵌合連結部とから構
成されている点にある。上記特徴構成によれば、連係部
材と可動体との間での球面状の第1嵌合連結部による三
次元方向での相対揺動と、ブラケットと連係部材との間
での球面状の第2嵌合連結部による三次元方向での相対
揺動とにより、可動体と連係部材及びブラケットとの三
者間での動きがスムーズになり、片持ち支持される折戸
の先端部側が少し下がったとき、折戸の荷重が連係手段
及び可動体に作用することを抑制することができる。
【0009】本発明の請求項5による折戸の開閉案内装
置の特徴構成は、前記連係部材が、両枢支連結軸芯間方
向で伸縮並びに固定自在な複数の分割連結体から構成さ
れている点にある。上記特徴構成によれば、連係部材と
可動体との枢支連結部と、ブラケットと連係部材との枢
支連結部、折戸と扉取付け部との枢支連結部との少なく
とも三つの回動軸芯が存在するが、折戸と扉取付け部と
を取付けるヒンジ手段の構造によっては、そのヒンジ手
段だけでも二つ以上の揺動軸芯が存在する場合があり、
このとき、連係部材と可動体との第1枢支連結軸芯から
ブラケットと連係部材との第2枢支連結軸芯までの距離
が一定に固定されていると、各揺動軸芯周りでの揺動付
勢力のアンバランスによって、走行ガイド部と可動体と
の間にこじれが発生し易く、折戸の開閉がぎこちなくな
る。このような場合、本願発明では、前記連係部材を構
成する複数の分割連結体の固定を解除すると、各揺動軸
芯周りでの揺動付勢力のアンバランスを是正するよう
に、そのアンバランスの揺動付勢力によって複数の分割
連結体が伸縮作動する。そして、各揺動軸芯周りでの揺
動付勢力がバランスした時点で、複数の分割連結体を固
定操作することにより、走行ガイド部と可動体との間で
のこじれ発生を抑制することができる。
【0010】本発明の請求項6による折戸の開閉案内装
置の特徴構成は、前記ストッパー部材に、折戸が閉じら
れたとき、前記連係部材の一部が水平又はほぼ水平方向
から係合して、該連係部材の縦方向での揺動を規制する
係合部が形成されている点にある。上記特徴構成によれ
ば、折戸が閉止姿勢にある状態では、ストッパー部材に
形成された係合部に連係部材の一部が水平又はほぼ水平
方向から係合しているから、折戸が片持ち支持形態にあ
りながら、折戸の先端部側が下がる傾動姿勢の発生を抑
制することができる。しかも、このような折戸の傾動抑
制のために特別な専用の構成部材を設けるのではなく、
前記連係手段を構成する連係部材とストッパー部材とを
有効利用した簡単な改造をもって製造コスト面及び構造
の簡素化面で有利に実施することができる。
【0011】本発明の請求項7による折戸の開閉案内装
置の特徴構成は、前記ストッパー部材に、閉じ移動され
る可動体に対して開口幅方向から接当する弾性緩衝機構
が設けられている点にある。上記特徴構成によれば、折
戸を少し乱暴に閉じ操作しても、ストッパー部材に可動
体が衝突したときの衝撃力を弾性緩衝機構にて吸収緩和
することができるから、折戸の閉時操作時の騒音を小さ
くすることができる。
【0012】本発明の請求項8による折戸の開閉案内装
置の特徴構成は、前記弾性緩衝機構に、閉じられた折戸
に対して閉じ姿勢を維持する側への反力を付与可能な弾
性復元力が発生する弾性緩衝材が設けられている点にあ
る。上記特徴構成によれば、閉じ移動される可動体の残
りの移動距離が両枢支連結軸芯間の距離以内に到達し
て、可動体がストッパー部材に弾性緩衝機構を介して接
当したとき、それ以降の閉じ移動に連れて、連係部材が
弾性付勢体の弾性復元力に抗して第2枢支連結軸芯が先
行する状態で反転揺動されるため、折戸が閉止姿勢にあ
る状態では、弾性付勢体の弾性復元力が蓄積された状態
にある。そのため、この弾性付勢体の弾性復元力に起因
する反力が折戸の開き側に作用することになるが、通
常、折戸は開口幅方向に沿って一直線に伸展した閉じ姿
勢にあり、かつ、ヒンジ手段等による閉止側への弾性付
勢力が作用しているため、折戸が開き作動することはな
い。しかし、この状態で折戸に振動等が作用して開き側
に少し屈曲揺動すると、弾性付勢体の弾性復元力で開き
側に一挙に揺動する可能性がある。そこで、本願発明で
は、折戸が閉止されたとき、弾性緩衝機構の弾性緩衝材
の弾性復元力に起因する反力が、開口幅方向に沿って一
直線に伸展した閉じ姿勢にある折戸に対してその閉じ姿
勢を維持する力として作用し、その結果、折戸の閉止時
の衝撃力を吸収緩和するための弾性緩衝機構に設けられ
ている弾性緩衝材の弾性復元力を有効利用して、振動等
に起因する折戸の両扉体の開き作動を抑制することがで
きる。
【0013】本発明の請求項9による折戸の開閉案内装
置の特徴構成は、前記可動体に、走行ガイド部を構成す
るガイドレールの外側壁面とそれの開口縁に沿って一体
形成された両フランジ部の裏面とに接当して上下及び幅
方向の移動を規制しながら転動する一対の第1走行用ボ
ールと、両フランジ部の表面に接当して上下方向の移動
を規制しながら転動する一対の第2走行用ボールとを一
組として、ガイドレールの長手方向に間隔を置いて複数
組が配設されている点にある。上記特徴構成によれば、
ガイドレールに沿って移動される可動体の幅方向と高さ
方向との移動規制を、一対の第1走行用ボールと一対の
第2走行用ボールとをもって行うことができるから、可
動体の構造の簡素化と製造コストの低廉化を図ることが
できる。しかも、一対の第1走行用ボールと一対の第2
走行用ボールとを一組として、ガイドレールの長手方向
に間隔を置いて複数組が配設されているから、折戸を早
く開閉操作しても、可動体をガイドレールに沿ってスム
ーズに追従走行させることができる。
【0014】本発明の請求項10による折戸の開閉案内
装置の特徴構成は、前記連係部材とブラケットとの間
に、折戸の閉じ作動時において、連係部材と可動体との
第1枢支連結軸芯がブラケットと連係部材との第2枢支
連結軸芯よりも先行する所定姿勢になったとき、互いに
離脱可能な状態で係合する係合部と被係合部とが形成さ
れている点にある。上記特徴構成によれば、折戸を閉じ
操作したとき、連係部材とブラケットとの間に形成した
係合部と被係合部とが互いに係合して、連係部材と可動
体との第1枢支連結軸芯がブラケットと連係部材との第
2枢支連結軸芯よりも先行する所定姿勢に保持すること
ができるから、折戸を早く開閉操作しても可動体がスム
ースに追従走行し、折戸を円滑に開閉作動させることが
できる。
【0015】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕図1〜図12
は、扉取付け部の一例で、シンクキャビネット等を構成
する扉取付け枠Aに装備される折戸Bの開閉案内装置を
示し、前記扉取付け枠Aを構成する左右の側板(又は縦
框)1,2のうち、開口幅方向の一側部に位置する側板
1の内面に、開口幅方向の中央に位置する上下軸芯(縦
軸芯)周りで屈曲揺動自在に構成された折戸Bの取付け
基端部を、上下一対の周知構造の第1ヒンジ手段3を介
して揺動開閉自在に枢着するとともに、前記扉取付け枠
Aの開口高さ方向の一側部、つまり、扉取付け枠Aを構
成する天板(又は上框)4の内面に設けたガイドレール
(走行ガイド部の一例)5に沿って開口幅方向に移動案
内される可動体(走行体)6を設け、更に、開閉操作さ
れる折戸Bの先端部が扉取付け枠Aの開口部前面に接触
しない状態で可動体6と折戸Bの先端部側とを開閉自在
に連係する連係手段Cを設け、この連係手段Cには、可
動体6に対する折戸Bの先端部の一定範囲内での上下動
を許容する融通手段Dを設けてある。
【0016】前記折戸Bは、開口高さH1よりも大で、
かつ、扉取付け枠Aの最大高さH2よりも若干小に構成
された左右一対の扉体7,8の隣接端部同士を、上下一
対の周知構造の第2ヒンジ手段9である丁番を介して上
下軸芯(縦軸芯)周りで屈曲揺動自在に枢支連結すると
ともに、先端側に位置する第1扉体7の表面に、開閉操
作用の把手10を設けて構成されている。前記折戸Bの
両扉体7,8は、扉取付け枠1の最大高さH2と同一高
さ又はそれよりも若干大きく構成されていてもよい。
【0017】前記第1ヒンジ手段3は、板バネやコイル
バネ等の弾性力を利用して、その揺動範囲の中間位置に
設定された死点を超えての揺動により、折戸Bの両扉体
7,8が開口幅方向に沿って一直線に伸展した閉じ姿勢
と、両扉体7,8が前方側に突出する状態でほぼVの字
状に屈曲した開き姿勢とで択一的に付勢保持するように
構成されている。尚、この第1ヒンジ手段3としては、
弾性力を利用して閉じ姿勢と開き姿勢とに択一的に付勢
保持することのできる構造であれば、如何なる構造のも
のを用いてもよい。
【0018】前記ガイドレール5は、図2、図6、図8
等に示すように、走行ガイド溝5Fを形成する底板部5
Aと左右一対の側板部5B、及び、溝開口縁である側板
部5Bの上端から外方側に向って水平又はほぼ水平に突
出するフランジ部5Cとを備えていて、金属又は合成樹
脂の押出成形にて一体形成されているとともに、前記底
板部5Aの内面の幅方向中央位置には、図8に示すよう
に、ビス止め等の作業を容易に行うためのV字状のセン
ターライン用溝5Dが形成されている。
【0019】前記可動体6は、図4、図6〜図9に示す
ように、ガイドレール5に沿って移動自在な合成樹脂製
の可動本体(走行本体)6Aの中央部に、走行ガイド溝
5F内に向けた上方と下方とに突出するボス部6Bを一
体形成し、このボス部6Bの中心部には、前記連係手段
Cの連係部材16を上下軸芯(縦軸芯)周りで相対揺動
自在に枢着するための取付孔6Cを貫通形成するととも
に、前記可動本体6Aには、ガイドレール5の外側壁面
と両フランジ部5Cの裏面(上面)とに接当して上下及
び溝幅方向の移動を規制しながら転動する一対の第1走
行用ボール11と、両フランジ部5Cの表面(下面)に
接当して上下方向の移動を規制しながら転動する一対の
第2走行用ボール12とを一組として、走行ガイド溝5
Fの長手方向に間隔を置いて二組(複数組)配設するこ
とにより構成されている。
【0020】前記可動本体6Aの移動方向両端部の各々
には、一対の第1走行用ボール11及び一対の第2走行
用ボール12を夫々回動自在に保持するボール装着凹部
6Dが形成されているとともに、前記各ボール装着凹部
6D内に装着した第1走行用ボール11及び第2走行用
ボール12の抜け出しを阻止する金属製のカバー6E
が、前記可動本体6Aの移動方向両端部にビス6Fで脱
着自在に取付けられている。
【0021】前記連係手段Cは、図2〜図6に示すよう
に、前記折戸Bの第1扉体7にビス止めされた合成樹脂
製のブラケット15のボス部15Aと可動体6のボス部
6Bとに亘って、開閉操作される折戸Bの先端部と扉取
付け枠Aの開口部前面との間に所定の間隙を現出可能な
長さに構成された合成樹脂製(又は金属板製)の連係部
材16を、それぞれ上下軸芯(縦軸芯)周りで相対回動
自在に枢支連結するとともに、少なくとも折戸Bの閉じ
作動後半時に、図12に示すように、連係部材16と可
動体6との第1枢支連結軸芯X1がブラケット15と連
係部材16との第2枢支連結軸芯X2よりも先行するよ
うに連係部材16を揺動付勢する弾性付勢体17と、閉
じ移動される可動体6の残りの移動距離が両枢支連結軸
芯X1,X2間の距離L以内に到達したとき、可動体6
に対して開口幅方向から接当して連係部材16を弾性付
勢体17の弾性付勢力に抗して第2枢支連結軸芯X2が
先行する状態で反転揺動させる合成樹脂製のストッパー
部材18とを設けて構成されている。
【0022】前記連係部材16は、図4、図5等に示す
ように、両枢支連結軸芯X1,X2間方向で伸縮並びに
固定自在な二個(複数)の分割連結体16A,16Bか
ら構成されている。
【0023】一方の第1分割連結体16Aの一端部に貫
通形成した取付け孔16aには、図9に示すように、可
動体6のボス部6Bに対して第1枢支連結軸芯X1方向
から相対回転自在に嵌合する筒軸19が、前記融通手段
Dを構成する後述の第1嵌合連結部D1を介して貫通保
持され、この筒軸19の外側端に当て付けられる合成樹
脂製の受け座20及び筒軸19には、可動体6のボス部
6Bに埋設固定したネジ筒体6Gに螺合される取付けネ
ジ21が外側から挿通されている。
【0024】前記取付けネジ21を締付け固定した状態
では、可動体6のボス部6Bと受け座20との対向面間
の間隔が、筒軸19によって第1分割連結体16Aの板
厚よりも大なる間隔に規制されているため、第1分割連
結体16Aと可動体6のボス部6Bとが第1枢支連結軸
芯X1周りで相対揺動自在に構成されている。
【0025】他方の第2分割連結体16Bの一端部に貫
通形成した取付け孔16bには、図10に示すように、
ブラケット15のボス部15Aに対して第2枢支連結軸
芯X2方向から相対回転自在に嵌合する筒軸23が、前
記融通手段Dを構成する後述の第2嵌合連結部D2を介
して貫通保持され、この筒軸23の外側端に当て付けら
れる合成樹脂製の受け座24及び筒軸23には、ブラケ
ット15のボス部15Aに形成したネジ孔に螺合される
取付けネジ25が外側から挿通されている。
【0026】前記取付けネジ25を締付け固定した状態
では、ブラケット15のボス部15Aと受け座20との
対向面間の間隔が、筒軸23によって第2分割連結体1
6Bの板厚よりも大なる間隔に規制されているため、第
2分割連結体16Bとブラケット15のボス部15Aと
が第2枢支連結軸芯X2周りで相対揺動自在に構成され
ている。
【0027】また、図4、図5に示すように、前記第1
分割連結体16Aの他端部には、第2分割連結体16B
の他端部に一体形成した連結板部16cが両枢支連結軸
芯X1,X2間方向からスライド移動自在に嵌合する連
結筒部16dが一体形成されているとともに、前記第2
分割連結体16Bの連結板部16cには、両枢支連結軸
芯X1,X2間方向に沿う長孔16eを形成し、この長
孔16eを通して第1分割連結体16Aの連結筒部16
dと第2分割連結体16Bの連結板部16cを締め付け
固定するネジ部材16fを設け、更に、前記第1分割連
結体16Aの連結筒部16dには、ネジ部材16fの頭
部が臨む操作窓16gが貫通形成されている。そして、
前記両枢支連結軸芯X1,X2間の間隔は、長孔16e
の範囲内で自由に調節することができるから、扉取付け
枠Aに折戸Bを取付けた際、各揺動軸芯周りでの揺動付
勢力のアンバランスによって、ガイドレール5と可動体
6との間にこじれが発生した場合には、第1分割連結体
16Aと第2分割連結体16Bとの固定を解除すると、
各揺動軸芯周りでの揺動付勢力のアンバランスを是正す
るように、そのアンバランスの揺動付勢力によって両分
割連結体16A,16Bが伸縮作動する。そして、各揺
動軸芯周りでの揺動付勢力がバランスした時点で、両分
割連結体16A,16Bを固定操作することにより、ガ
イドレール5と可動体6との間でのこじれ発生を抑制す
ることができる。
【0028】前記弾性付勢体17は、図5、図10に示
すように、ブラケット15のボス部15Aと第2分割連
結体16Bとの間に介在された圧縮コイルスプリングか
ら構成されていて、その一端部は、第2分割連結体16
Bの一端部に形成された係止孔16hに係合保持されて
いるとともに、他端部は、前記ボス部15Aに形成され
た環状凹部15jの奥端面に係合保持されている。そし
て、前記コイルスプリング17の弾性復元力により、連
係部材16が第1扉体7に対して先端側に突出する姿勢
に揺動付勢されている。
【0029】前記融通手段Dが、連係部材16と可動体
6とを三次元方向に揺動自在に嵌合連結する球面状の第
1嵌合連結部D1と、ブラケット15と連係部材16と
を三次元方向に揺動自在に嵌合連結する球面状の第2嵌
合連結部D2とから構成されているとともに、前記融通
手段Dには、可動体6に対する連係手段Cの上下揺動の
うち、ガイドレール5の長手方向での上下揺動を接当規
制する揺動規制部Eが設けられ、更に、前記連係部材1
6とブラケット15側に固定される受け座24との相対
向面間には、折戸Bの閉じ作動時において、連係部材1
6と可動体6との第1枢支連結軸芯X1がブラケット1
5と連係部材16との第2枢支連結軸芯X2よりも先行
する所定姿勢になったとき、互いに離脱可能な状態で係
合する凸状の係合部13と凹状の被係合部14とが形成
されている。
【0030】前記第1嵌合連結部D1は、図9に示すよ
うに、前記筒軸19に、外周面が部分球状面に形成され
た屈曲筒体33を相対回動自在に外嵌するとともに、前
記第1分割連結体16Aの取付け孔16aの内周面を、
屈曲筒体33の外周面と三次元方向で相対揺動自在に嵌
合する部分球状面に形成して構成されている。
【0031】前記第2嵌合連結部D2は、図10に示す
ように、前記筒軸23に、外周面が部分球状面に形成さ
れた屈曲筒体34を相対回動自在に外嵌するとともに、
前記第2分割連結体16Bの取付け孔16bの内周面
を、屈曲筒体34の外周面と三次元方向で相対揺動自在
に嵌合する部分球状面に形成して構成されている。
【0032】前記揺動規制部Eは、図4、図7、図9、
図11に示すように、可動本体6Aのうち、取付け孔6
Cに対してガイドレール5の長手方向両側脇に貫通形成
されたボール装着孔6Hに、水平姿勢にある第1分割連
結体16Aの上面に転動自在に接触して、第1嵌合連結
部D1に対する第1分割連結体16Aの三次元方向の揺
動のうち、ガイドレール5の長手方向に対して直交する
方向での上下揺動は許容しながら、ガイドレール5の長
手方向での揺動を阻止する揺動規制用ボール36と、該
揺動規制用ボール36の抜出しを阻止するキャップ37
とを設けて構成されている。
【0033】そして、可動体6に対する連係手段Cの上
下揺動のうち、ガイドレール5の長手方向に対して直交
する方向での上下揺動は一定範囲内で許容されるから、
片持ち支持される折戸Bの先端部側が少し下がったと
き、この折戸Bの荷重が連係手段Cを介して可動体6に
作用することを防止することができる。それでいて、前
記揺動規制部Eの両揺動規制用ボール36によって、ガ
イドレール5の長手方向での上下揺動は接当規制されて
いるから、可動体6に対する連係部材16の不必要な上
下揺動に起因する折戸Bのぎこちない開閉作動を抑制す
ることができるとともに、ストッパー部材18の係合部
18Cに対する係合移入も確実、スムーズに行わせるこ
とができる。また、前記揺動規制部Eの両揺動規制用ボ
ール36は、ガイドレール5の長手方向に対して直交す
る方向での上下揺動時に、その上下揺動を案内するガイ
ドボールとして機能する。
【0034】前記連係部材16に形成された被係合部1
4とブラケット15側の受け座24に形成された被係合
部14とは、折戸Bの閉じ作動時において、連係部材1
6と可動体6との第1枢支連結軸芯X1がブラケット1
5と連係部材16との第2枢支連結軸芯X2よりも先行
する所定姿勢になったとき、コイルスプリング17の弾
性力で互いに上下方向から係合し、可動体6がストッパ
ー部材18に接当したのちの反転揺動に連れて、コイル
スプリング17の弾性力に抗して係合が解除されるよう
に構成されている。
【0035】前記ストッパー部材18には、図6
(イ)、(ロ)、図9に示すように、ガイドレール5の
両フランジ部5Cに対してスライド移動可能な状態で外
嵌する嵌合溝18Aと、ストッパー部材18をガイドレ
ール5にビス26を介して締め付け固定するためのビス
孔18B、及び、折戸Bが閉じられたとき、前記連係部
材16の一部が水平又はほぼ水平方向から係合して、該
連係部材16の上下方向(縦方向)での移動を規制する
凹状の係合部18Cとが形成されている。
【0036】更に、前記係合部18Cの入口側に連なる
部位には、係合部18Cの係合中心に対して下方に偏位
した状態で近接移動してくる連係部材16の第1分割連
結体16Aを係合中心側に位置修正する第1移入ガイド
面18Dと、係合部18Bの係合中心に対して上方に偏
位した状態で近接移動してくる連係部材16の第1分割
連結体16Aを係合中心側に位置修正する第2移入ガイ
ド面18Eとが形成されている。
【0037】また、図9に示すように、前記ストッパー
部材18と連係部材16の第1分割連結体16Aとの間
には、係合部18C内の扉閉止位置に第1分割連結体1
6Aが係合したとき、第1分割連結体16Aを扉閉止位
置で係合保持する閉止位置保持手段28が設けられてい
る。この閉止位置保持手段28は、ストッパー部材18
に、係合部18C内の扉閉止位置に臨む取付け孔18F
を貫通形成し、この取付け孔18F内には、第1分割連
結体16Aに形成された係合凹部16kに係合可能な係
合体28Aと、該係合体28Aを係合方向に移動付勢す
る圧縮コイルスプリング28B、及び、該圧縮コイルス
プリング28Bの一端を受け止めるキャップ28Cとを
組付けて構成されている。
【0038】そして、折戸Bが閉じられたとき、前記連
係部材16の一部をストッパー部材18の係合部18C
に係合させることによって、折戸Bが片持ち支持形態で
ありながら、折戸Bの下がりを抑制することができると
ともに、折戸Bのガタツキも抑制することができる。
【0039】しかも、閉じ操作される折戸Bに下方又は
上方の外力が加えられて、連係部材16が係合部18C
の係合中心に対して下方又は上方に偏位した状態で近接
移動してきても、傾斜姿勢にある第1移入ガイド面18
D又は第2移入ガイド面18Eとの接当によって、連係
部材16を係合中心側に位置修正することができるか
ら、連係部材16の一部をストッパー部材18の係合部
18Cに確実に係合させることができる。
【0040】前記ストッパー部材18には、図6、図9
に示すように、閉じ移動される可動体6に対して開口幅
方向から接当する弾性緩衝機構30が設けられている。
この弾性緩衝機構30は、前記ガイドレール5の両フラ
ンジ部5Cに対してスライド移動可能な状態で外嵌する
嵌合溝30aを備えた合成樹脂製の接当体30Aと、該
接当体30Aとストッパー部材18との間に介在される
弾性緩衝材の一例である衝撃吸収用のコイルスプリング
30Bとから構成されているとともに、前記コイルスプ
リング30Bは、折戸Bが閉止されたとき、開口幅方向
に沿って一直線状に伸展した閉じ姿勢にある折戸Bに対
してその閉じ姿勢を維持する側への反力を付与可能な弾
性復元力が発生するように圧縮状態に維持されている。
【0041】前記接当体30Aには、コイルスプリング
30Bの一端部をコイル径方向から脱着自在に嵌合保持
する保持孔30bが形成されているとともに、前記スト
ッパー部材18には、コイルスプリング22Bの他端部
をコイル径方向から脱着自在に係合保持する保持突起1
8Gが形成され、更に、前記接当体30Aの前面には、
ゴム等の弾性緩衝体30Cが貼付けられている。
【0042】そして、前記折戸Bの閉じ操作に連れて閉
じ側に移動される可動体6が、開口幅方向から接当体3
0Aに接当すると、この接当体30Aの後退移動に伴う
コイルスプリング30Bの圧縮により、折戸Bの閉止時
の衝撃力を吸収緩和することができるとともに、前記弾
性緩衝体30Cによって衝撃時の騒音の低減化を図るこ
とができる。
【0043】また、図3、図12に示すように、閉じ移
動される可動体6の残りの移動距離が両枢支連結軸芯X
1,X2間の距離L以内に到達して、可動体6がガイド
レール5にビス止め固定されたストッパー部材18に弾
性緩衝機構30を介して接当したとき、それ以降の閉じ
移動に連れて、連係部材16がコイルスプリング17の
弾性復元力に抗して第2枢支連結軸芯X2が先行する状
態で揺動されるため、折戸Bが閉止姿勢にある状態で
は、コイルスプリング17が圧縮状態に維持されてい
る。そのため、このコイルスプリング17の弾性復元力
に起因する反力が折戸Bの開き側に作用することになる
が、通常、折戸Bは開口幅方向に沿って一直線に伸展し
た閉じ姿勢にあり、かつ、第1ヒンジ手段3による閉止
側への弾性付勢力が作用しているため、折戸Bの両扉体
7,8が開き作動することはない。
【0044】しかし、この状態で折戸Bの両扉体7,8
に振動等が作用して開き側に少し屈曲揺動すると、コイ
ルスプリング17の弾性復元力で開き一挙に揺動する可
能性がある。そこで、本願発明では、折戸Bが開口幅方
向に沿って一直線に伸展した閉じ姿勢に操作されたと
き、コイルスプリング30Bが圧縮状態に維持されてい
るから、このコイルスプリング30Bの弾性復元力に起
因する反力が、連係部材16を介して閉じ姿勢にある折
戸Bに対してその伸展方向に沿う圧縮力として作用す
る、つまり、閉じられた折戸Bに対してその閉じ姿勢を
維持する力として作用し、その結果、折戸Bの閉止時の
衝撃力を吸収緩和するためのコイルスプリング30Bの
弾性復元力を有効利用して、振動等に起因する折戸Bの
両扉体7,8の開き作動を抑制することができるのであ
る。
【0045】また、前記ストッパー部材18と連係部材
16との間に設けた閉止位置保持手段28によって、連
係部材16の第1分割連結体16Aを係合部18C内の
扉閉止位置に係合保持することができるから、振動等に
起因する折戸Bの両扉体7,8の開き作動を更に良好に
抑制することができる。
【0046】〔その他の実施形態〕 (1)上述の第1実施形態では、前記可動体(走行体)
6を開口幅方向に移動案内するガイドレール5を、扉取
付け枠Aの開口高さ方向の一側部、つまり、扉取付け枠
Aを構成する天板(又は上框)4の内面に突出状態で取
付けたが、このガイドレール5を、を天板(又は上框)
4に埋め込み状態で取付けて実施してもよい。
【0047】(2) 上述の第1実施形態では、前記扉
取付け部Aの開口幅方向の一側部に、一つの折戸Bを揺
動開閉自在に取付けた片開き形式のものを例に挙げて説
明したが、この構成に限定されるものではなく、前記扉
取付け部Aの開口幅方向両側部の各々に折戸Bを揺動開
閉自在に取付けた両開き形式のもに対しても本願発明を
適用することができる。 (3) 上述の第1実施形態では、前記可動体(走行
体)6を開口幅方向に移動案内する走行ガイド部の一例
であるガイドレール5を、扉取付け枠Aの開口高さ方向
の一側部、つまり、扉取付け枠Aを構成する天板(又は
上框)4の内面に取付けたが、このガイドレール5を、
扉取付け枠Aの開口高さ方向の他側部、つまり、扉取付
け部Aを構成する底板(又は下框)の内面に取付けて実
施してもよい。更に、前記走行ガイド部5を、扉取付け
枠Aの開口高さ方向の一側部に直接形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による折戸の開閉案内装置の第1実施形
態を示す全体の斜視図
【図2】開き時の水平断面
【図3】閉じ操作時の動作を示す水平断面図
【図4】可動体及び連係手段の分解斜視図
【図5】ブラケット及び連係手段の分解斜視図
【図6】(イ)ストッパー部材の分解斜視図 (ロ)ガイドレールとストッパー部材との斜視図
【図7】可動体の分解斜視図
【図8】可動体と連係部材の要部の断面側面図
【図9】ストッパー部材と連係部材及び可動体との関係
を示す要部の断面正面図
【図10】ブラケットと連係部材及び可動体との関係を
示す要部の断面側面図
【図11】連係部材と可動体との関係を示す要部の断面
側面図
【図12】閉じ時における連係部材の動作説明図
【図13】従来の折戸の開閉案内装置を示す開き時の全
体の断面平面図
【図14】閉じ時の全体の断面平面図
【符号の説明】
A 扉取付け部(扉取付け枠) B 折戸 C 連係手段 D 融通手段 D1 第1嵌合連結部 D2 第2嵌合連結部 E 揺動規制部 X3 第1枢支連結軸芯 X4 第2枢支連結軸芯 H1 開口高さ 5 走行ガイド部(ガイドレール) 5C フランジ部 6 可動体 11 第1走行用ボール 12 第2走行用ボール 15 ブラケット 16 連係部材 17 弾性付勢体(コイルスプリング) 18 ストッパー部材 18C 係合部 30 弾性緩衝機構 30B 弾性緩衝部材(コイルスプリング)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 扉取付け部の開口幅方向の一側部に、開
    口高さよりも大なる高さに構成された屈曲自在な折戸の
    取付け基端部を、開口部の前面に沿って伸展可能な状態
    で揺動開閉自在に枢着するとともに、前記扉取付け部の
    開口高さ方向の少なくとも一側部に設けた走行ガイド部
    に沿って開口幅方向に移動案内される可動体を設け、更
    に、開閉操作される折戸の先端部が扉取付け部の開口部
    前面に接触しない状態で可動体と折戸の先端部側とを開
    閉自在に連係する連係手段を設け、この連係手段には、
    可動体に対する折戸の先端部の一定範囲内での上下動を
    許容する融通手段を設けてある折戸の開閉案内装置。
  2. 【請求項2】 前記融通手段には、可動体に対する連係
    手段の上下揺動のうち、走行ガイド部の長手方向での上
    下揺動を接当規制する揺動規制部が設けられている請求
    項1記載の折戸の開閉案内装置。
  3. 【請求項3】 前記連係手段が、折戸の先端部側に取付
    けられたブラケットと可動体とに亘ってそれぞれ縦軸芯
    周りで相対回動自在に枢支連結される連係部材と、少な
    くとも折戸の閉じ作動後半時に、連係部材と可動体との
    第1枢支連結軸芯がブラケットと連係部材との第2枢支
    連結軸芯よりも先行するように連係部材を揺動付勢する
    弾性付勢体と、閉じ移動される可動体の残りの移動距離
    が両枢支連結軸芯間距離以内に到達したとき、可動体に
    開口幅方向から接当して連係部材を弾性付勢体の弾性付
    勢力に抗して第2枢支連結軸芯が先行する状態で揺動さ
    せるストッパー部材とから構成されている請求項1又は
    2記載の折戸の開閉案内装置。
  4. 【請求項4】 前記融通手段が、連係部材と可動体とを
    三次元方向に揺動自在に嵌合連結する球面状の第1嵌合
    連結部と、ブラケットと連係部材とを三次元方向に揺動
    自在に嵌合連結する球面状の第2嵌合連結部とから構成
    されている請求項3記載の折戸の開閉案内装置。
  5. 【請求項5】 前記連係部材が、両枢支連結軸芯間方向
    で伸縮並びに固定自在な複数の分割連結体から構成され
    ている請求項3又は4記載の折戸の開閉案内装置。
  6. 【請求項6】 前記ストッパー部材には、折戸が閉じら
    れたとき、前記連係部材の一部が水平又はほぼ水平方向
    から係合して、該連係部材の縦方向での移動を規制する
    係合部が形成されている請求項3〜5のいずれか1項に
    記載の折戸の開閉案内装置。
  7. 【請求項7】 前記ストッパー部材には、閉じ移動され
    る可動体に対して開口幅方向から接当する弾性緩衝機構
    が設けられている請求項3〜6のいずれか1項に記載の
    折戸の開閉案内装置。
  8. 【請求項8】 前記弾性緩衝機構には、閉じられた折戸
    に対して閉じ姿勢を維持する側への反力を付与可能な弾
    性復元力が発生する弾性緩衝材が設けられている請求項
    7記載の折戸の開閉案内装置。
  9. 【請求項9】 前記可動体には、走行ガイド部を構成す
    るガイドレールの外側壁面とそれの開口縁に沿って一体
    形成された両フランジ部の裏面とに接当して上下及び幅
    方向の移動を規制しながら転動する一対の第1走行用ボ
    ールと、両フランジ部の表面に接当して上下方向の移動
    を規制しながら転動する一対の第2走行用ボールとを一
    組として、ガイドレールの長手方向に間隔を置いて複数
    組が配設されている請求項1〜8のいずれか1項に記載
    の折戸の開閉案内装置。
  10. 【請求項10】 前記連係部材とブラケットとの間に
    は、折戸の閉じ作動時において、連係部材と可動体との
    第1枢支連結軸芯がブラケットと連係部材との第2枢支
    連結軸芯よりも先行する所定姿勢になったとき、互いに
    離脱可能な状態で係合する係合部と被係合部とが形成さ
    れている請求項3〜9のいずれか1項に記載の折戸の開
    閉案内装置。
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