JP2002013032A - 繊維機械の繊維屑回収装置 - Google Patents

繊維機械の繊維屑回収装置

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JP2002013032A
JP2002013032A JP2000193624A JP2000193624A JP2002013032A JP 2002013032 A JP2002013032 A JP 2002013032A JP 2000193624 A JP2000193624 A JP 2000193624A JP 2000193624 A JP2000193624 A JP 2000193624A JP 2002013032 A JP2002013032 A JP 2002013032A
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lint
suction pipe
suction
waste
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Akihiro Morita
晃弘 森田
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Murata Machinery Ltd
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Murata Machinery Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フィルタの表(総)面積を増大させると共に、
フィルタ全面に繊維屑(風綿)が均一に堆積することを
防止して、繊維屑の回収作業を行う周期を長くすること
ができる繊維屑回収装置を提供すること。 【解決手段】風綿回収室24を構成すべく、吸引管9の
軸方向と略直交する前面フィルタ29と、該前面フィル
タ29と略直交する側面フィルタ30とを備え、且つ、
前面フィルタ29と共に、側面フィルタ30とも略直交
する上面フィルタ31を備えて、上記3つのフィルタ2
9、30、31が略直交する交差部32を形成すると共
に、側面フィルタ30の風綿回収室24外側に糸屑回収
室8と吸引管9とを直接接続する側方通気空間28を設
けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維機械において
発生する繊維屑を回収後、貯溜するための回収室と、吸
引管を介して回収室に連通し、繊維屑を上記回収室に搬
送するための吸引流を発生させる吸引力発生源とを備え
た繊維機械の繊維屑回収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】繊維機械において発生する糸屑、風綿等
の繊維屑を回収後、貯溜する繊維屑回収装置は、該装置
の側壁、糸屑回収用フィルタで囲まれた糸屑回収室と、
該糸屑回収室のフィルタ、上記繊維屑回収装置の側壁、
風綿回収用フィルタで囲まれた風綿回収室と、繊維屑を
上記回収室に搬送するための吸引エア流を発生させる吸
引力発生源とが、上記吸引エア流の上流側から順番に並
設されている。ここで、繊維屑のうち糸屑は、糸屑回収
室に連通する糸屑ダクト内を上記吸引エア流の作用で通
ることにより糸屑回収室に回収されるようになってい
る。一方、上流側の糸屑回収室を貫通し、風綿は風綿回
収室に連通する風綿ダクト内を上記吸引エア流の作用で
通ることにより風綿回収室に回収されるようになってい
る。従って、以上の作用により、糸屑、風綿が別々に回
収できるようになっており、このうち、回収された風綿
は紡績糸の原料として再利用される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、風綿が回収
室に回収されると、それに伴い、上記風綿回収室の風綿
フィルタ表面に堆積する風綿の量も増大することとな
る。又、風綿は風綿フィルタの全面に渡って均一に堆積
することによりエア流通過部分を塞ぐため、上記吸引力
発生源からの吸引力が風綿フィルタで遮蔽され、風綿回
収室へ風綿を回収するための吸引エア流が弱められるだ
けではなく、上記風綿回収室の吸引エア流上流側にある
糸屑回収室へ糸屑を回収するための吸引エア流も弱めら
れることとなり、繊維屑の回収効率が低下してしまう。
【0004】そこで、上記風綿フィルタ全面を塞ぐ風綿
を除去するために、作業者による定期的な風綿清掃作業
が行われ、この風綿清掃作業を行う周期は略風綿フィル
タの表面積が大であるほど長くなる。しかしながら、上
記風綿フィルタは一平面で形成されたものであることか
ら、風綿が風綿フィルタ全面に均一に堆積する時間は短
く、風綿清掃作業を頻繁に行わなければならないという
問題点があった。そこで、風綿フィルタ面を吸引エアの
流れに沿う方向に向けるように設けて、フィルタの表面
積を増大させるものが提案されているが、このフィルタ
を適用したとしても、フィルタの表面積の拡張には限界
があった。
【0005】本発明は上記課題に鑑みてなされたもの
で、フィルタの表(総)面積を増大させると共に、フィ
ルタ全面に繊維屑(風綿)が均一に堆積することを防止
して、繊維屑の回収作業を行う周期を長くすることがで
きる繊維屑回収装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、繊維機械において発生する
繊維屑を回収後、貯溜するための回収室と、吸引管を介
して回収室に連通し、繊維屑を上記回収室に搬送するた
めの吸引流を発生させる吸引力発生源とを備えた繊維機
械の繊維屑回収装置であって、上記回収室は、上記吸引
管の軸方向と略直交する前面フィルタと、該前面フィル
タと略直交する側面フィルタとを備え、該側面フィルタ
の外側に吸引管に連通する側方通気空間を設けたことを
特徴としている。この発明では、上記吸引管の軸方向と
略直交する前面フィルタと、該前面フィルタと略直交す
る側面フィルタとを備え、該側面フィルタの外側に吸引
管に連通する側方通気空間を設けたことにより、上記前
面フィルタと略直交する側面フィルタとの屈曲部(交差
部)即ち隅部に繊維屑(風綿)が堆積し易くなり、フィ
ルタ表面に均一に堆積するのを防止することができる。
【0007】請求項2記載の発明は、上記前面フィルタ
と共に、側面フィルタとも略直交する上方フィルタを備
え、該上方フィルタ面の外側に上記吸引管と連通する上
方通気空間を設けたことを特徴としている。この発明で
は、上記前面フィルタと共に、側面フィルタとも略直交
する上方フィルタを備え、該上方フィルタ面の外側に上
記吸引管と連通する上方通気空間を設けたことにより、
フィルタの総面積が増大し、上記3つのフィルタ面の交
差部に繊維屑を集中的に堆積させることによって必要な
吸引エア流を長時間維持することができる。
【0008】請求項3記載の発明は、吸引管の内周面が
上記前面フィルタと側面フィルタとの直交部分と対向す
る位置よりも内側に位置していることを特徴としてい
る。この発明では、吸引管の内周面が上記前面フィルタ
と側面フィルタとの直交部分と対向する位置よりも、内
側に位置していることにより、上記側方通気空間を吸引
管に向かって直進して流れる吸引エア流の成分を抑制す
ることで、回収室から側方通気空間へ向かう吸引エア流
の横向き成分を増大させ、繊維屑がよりフィルタ面の交
差部に堆積し易いように誘導することができる。
【0009】請求項4記載の発明は、上記回収室が、糸
屑回収用フィルタを有した糸屑回収室を吸引流の上流側
に備えると共に、上記糸屑回収用フィルタを介して糸屑
回収室と接続された風綿回収室を備えた構造とし、上記
側方通気空間又は上記上方通気空間により糸屑回収用フ
ィルタと吸引管とを直接接続したことを特徴としてい
る。この発明では、上記回収室において、糸屑回収用フ
ィルタを有した糸屑回収室を吸引流の上流側に設けると
共に、上記糸屑回収用フィルタを介して糸屑回収室と接
続された風綿回収室を備えた構造とし、上記側方通気空
間又は上記上方通気空間により糸屑回収用フィルタと吸
引管とを直接接続したことにより、風綿回収室での風綿
の堆積量が増大したとしても、糸屑回収室から吸引管迄
直通する(風綿回収室を介することなく流れる)通気空
間を吸引エア流が通ることから、糸屑回収室における吸
引力の低下を抑制することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
を用いて説明するが、本発明の趣旨を越えない限り、何
ら本実施の形態に限定されるものではない。
【0011】図1は、繊維屑回収装置34、風綿用ダク
ト3、スラックチューブ用ダクト4、糸屑用ダクト5を
示す斜視図である。図2、図3は、紡績ユニット1及び
図1に示す繊維屑回収装置34のX−X’線における側
断面図であり、図4、5は、繊維屑回収装置34のY−
Y’線における水平断面図である。図6は、図1のダス
トボックス2を用いた時の該ボックス2内の負圧の変化
と、「発明が解決しようとする課題」で述べたダストボ
ックスを用いた時の該ボックス内の負圧の変化とを比較
した結果を示す棒グラフである。
【0012】紡績ユニット1は、図2、図3に示すよう
に、スライバSを牽伸するドラフト部1aと、ドラフト
部1aにより牽伸されたスライバSを糸yに生成する紡
績部1bと、ニップローラとデリベリローラ(図示せ
ず)により糸yを挟持して送り出す送り出し部1cと、
後述の作業台車(図示せず)による糸継ぎ作業時に糸y
を吸引する糸貯留部(スラックチューブ)1dと、紡績
部1bで生成された糸yを、パッケージPに巻き取る巻
取部1eとを備えている。
【0013】上記紡績ユニット1の中で、糸継ぎ或いは
玉揚げの要求があった場合、図示しない作業台車がその
紡績ユニット1の位置に停止し、その紡績ユニット1に
対する糸継ぎ或いは玉揚げ作業を行うようになってい
る。ここで、多数並列に列設された紡績ユニット1に沿
ってレール(図示せず)が設けられ、作業台車はそのレ
ールに沿って紡績機の長手方向に案内される。
【0014】繊維屑回収装置34は、4つの側壁4a、
4b、4c、4dと天板4eとを有したダストボックス
2と、吸引力発生源である送風機35とを備えており、
ダストボックス2の送風機35側の側壁2d(前面壁)
には吸引管が接続され、送風機35に連通している。こ
れにより、送風機35の発生する吸引エア流により紡績
ユニット1の糸継ぎの際などに発生する糸屑及び紡績中
に発生する風綿等の繊維屑を回収するようになってい
る。
【0015】図1乃至図3に示すように、ダストボック
ス2の紡績ユニット1側には、風綿回収用ダクト3と、
スラックチューブ用ダクト4、糸屑回収用ダクト5が設
けられている。風綿回収用ダクト3は、ドラフト部1a
や紡績部1bで発生する風綿を吸引して吸引して搬送す
るダクトであり、スラックチューブ用ダクト4は、スラ
ックチューブ1dに連通するダクトであり、糸屑用ダク
ト5は、糸yの切断時に発生する糸屑を吸引し搬送する
ダクトである。スラックチューブ用ダクト4、糸屑用ダ
クト5の先方には、糸屑用フィルタ6が配設されてお
り、該糸屑用フィルタ6糸屑回収室天井部7、ダストボ
ックス2の側壁2a、2b、2c(図1における一点鎖
線部)に囲まれて糸屑回収室8が形成されている。
【0016】ダストボックス2は吸引管9を介して、吸
引力発生源である送風機35に連通し、送風機35はブ
ロアボックス11と、回転体であるインペラー10と、
ブロアモータ15とを備え、インペラー10の回転によ
り、ダストボックス2内に吸引エア流を発生させるよう
になっている。ブロアモータ15の駆動力は、ブロアモ
ータ15の駆動軸16、プーリ14、ベルト17、プー
リ13、インペラー10の回転軸12を介してブロアボ
ックス11内に収容されたインペラー10に伝達される
ようになっている。
【0017】図2に示すように、ダストボックス天板2
eには開口部18bが設けられると共に、吸引管9の外
周面にも開口部18aが設けられており、両開口部18
a、18b間には、略逆U字状に形成されたバイパスダ
クト18が連接されている。又、開口部18a付近に
は、バイパスダクト用遮蔽板20a、吸引管用遮蔽板2
0bを有した切り換え部材20、吸引管内周面9aに
は、棒状のストッパー兼シールパッキン部材21が設け
られ、バイパスダクト18の入口開口部18bには、風
綿用フィルタ18cが設けられている。20aと20b
とがリンクで接続されている。又、ダストボックス天板
2eには、風綿回収用ダクト3の出口側の開口3aを遮
蔽可能とするようにフラッパー23が設けられている。
【0018】ここで、上記切り換え部材20のバイパス
ダクト用遮蔽板20aと吸引管用遮蔽板20bとが共に
水平状態の時、バイパスダクト用遮蔽板20が、バイパ
スダクト18の開口部18aを遮蔽するようになってい
る。この時、吸引エア流は図2に示すように、風綿回収
用ダクト3の開口部3a付近、即ちバイパスダクト18
の入口の開口部18bで、バイパスダクト18を経由し
て吸引管9に向かうエア流(矢印36)と後述する風綿
回収室24を経由して吸引管9に向かうエア流(矢印3
7)とに分流するが、バイパスダクト18の開口部18
aでは、上記バイパスダクト用遮蔽板20aによりエア
流は遮蔽されることから、殆どが風綿回収室24の方向
(矢印37)へ流れることとなる。
【0019】次に、図3に示すように、吸引管用遮蔽板
20bがダストボックス2の方向に回動すると、バイパ
スダクト用遮蔽板20aも同じ方向に回動するようにな
っている。そして、吸引管用遮蔽板20bがストッパー
兼シールパッキン部材21に当接すると、ダストボック
ス2側に位置する吸引管9の開口部9aを遮蔽するよう
になっている。この時、図3に示すように、バイパスダ
クト18を通る吸引力によって、フラッパー23が風綿
回収用ダクト3の出口側の開口部3aを遮蔽するように
なっている。そこで、吸引エア流は風綿回収用ダクト3
の開口部3a付近、即ちバイパスダクト18の入口の開
口部18bから矢印37’の方向へ方向変換し、風綿回
収室24を経由して吸引管9に向かう方向への流れはフ
ラッパー23によって遮蔽されて、矢印36に示すよう
に、バイパスダクト18を経由して吸引管9へ流れるこ
ととなる。図3に示すように、バイパスダクト18へエ
ア流の流路を切り換えて、風綿回収室24へのエア流が
遮蔽された後、作業者は、図示しない開閉扉を開けてダ
ストボックス2内の清掃作業を行うことができる。
【0020】ダストボックス2の送風機35側の側壁2
dに接続された吸引管9の入口側の開口部9bの先に
は、吸引管9の軸方向と略直交するように略鉛直に設け
られた風綿用前面フィルタ29が配設されており、該前
面フィルタ29と略直交するように略鉛直に設けられた
側面フィルタ30及び略水平に設けられた上面フィルタ
31が設けられている。風綿回収室24には上記各フィ
ルタ29、30、31が交差していることにより交差部
32が形成されている。更に、図1に示すように、上記
各フィルタ29、30、31と、壁部25、26、2
7、上記糸屑回収室8を構成する糸屑回収室天井部7、
糸屑用フィルタ6と、ダストボックス2の側壁2a乃至
2dとで囲まれた風綿回収室24が形成されている。即
ち、前面フィルタ29は風綿回収室24の一側面、上方
フィルタ31は風綿回収室24の上面を形成している。
【0021】又、図1及び図4、図5に示すように、風
綿回収室24から見て側面フィルタ30の外側では、側
面フィルタ30と、ダストボックス2の側壁2aとの間
に側方通気空間28が形成されている。この側方通気空
間28を介して糸屑フィルタ6は吸引管9の入口側開口
部9bと直接接続されている。即ち、側方通気空間28
により、糸屑回収室8には、風綿回収室24を介するこ
となく吸引管9に向かうエア流が作用するようになって
いる。上面フィルタ31とダストボックス天板2eと壁
部25とに囲まれたことにより、上方通気空間33が形
成されており、この上方通気空間33によって上面フィ
ルタ31は吸引管9の入口側の開口部9bに連通してい
る。但し、本実施形態では、側方通気空間28により糸
屑回収室8は、風綿回収室24を介することなく入口側
開口部9bと直接接続され、上方通気空間33によって
上面フィルタ31は吸引管9の入口側の開口部9bに連
通しているが、逆に、上方通気空間により糸屑回収室8
と、風綿回収室24を介することなく入口側開口部9b
とを直接接続し、側方通気空間により上面フィルタ31
が吸引管9の入口側の開口部9bに連通するように構成
してもよい。
【0022】従って、糸屑回収室8と風綿回収室24と
は、糸屑回収室天井部7、糸屑用フィルタ6によって区
画され、風綿回収室24と上記側方通気空間28とは、
壁部25乃至27と側面フィルタ30とによって区画さ
れ、風綿回収室24と上方通気空間33とは、壁部25
と上面フィルタ31とによって区画されている。又、糸
屑回収室8と側方通気空間28とは、糸屑回収フィルタ
6によって区画されている。
【0023】ここで、ダストボックス2における風綿の
流れ及び吸引エア流の振る舞いを図4、図5を用いて説
明する。但し、図4、図5では、説明の都合上、上記バ
イパスダクト18、開口部18a、切り換え装置20及
びフラッパー23は略してある。
【0024】ブロアボックス11のインペラ10が回転
することによりダストボックス2内に、糸屑用フィルタ
6、前面フィルタ29、側面フィルタ30、上面フィル
タ31を通過する吸引エア流が生じており、この状態に
おいて、風綿は上記吸引エア流に乗って図2、図3に示
す各紡績ユニット1から風綿用ダクト3により搬送さ
れ、開口部3aを出て風綿回収室24に送り込まれる。
【0025】図4では、吸引管9の内周面9aが、風綿
回収室24の交差部32と対向する位置P(交差部32
から吸引管9の軸方向に延ばした線又は面が側壁2dと
交わる位置)よりも、内側に位置している。
【0026】この場合、エア流の前方向成分39と横方
向成分40との合成により、風綿は図4に示すような軌
跡を描きつつ、図2に示すエア流成分41により3つの
フィルタの交差部32に付着、堆積するようになってい
る。
【0027】一方、図5では、吸引管9の内周面9a
が、風綿回収室24の交差部32と対向する位置よりも
外側に位置している。
【0028】この場合、エア流の前方向成分39と横方
向成分40との合成により、風綿は図4に示すように徐
々に側面フィルタ30の方向即ち横方向へと流される軌
跡を描きつつ、図2に示すエア流成分41により3つの
フィルタの交差部32から若干離れた位置に付着、堆積
するようになっている。
【0029】上記のような、風綿が付着、堆積する位置
が異なるのは、以下のような要因が考えられる。
【0030】図4に示す繊維屑回収装置34の場合、吸
引管9の内周面9aが、風綿回収室24の交差部32と
対向する位置Pよりも内側に位置していることにより、
即ち、吸引管9の内周面9aが、側面フィルタ30より
内側に位置していることにより、吸引エア流が、糸屑フ
ィルタ6を通過して側方吸引空間28へ流れる前方向の
エア流(矢印38の方向)と、風綿用ダクト3から風綿
回収室24、前面フィルタ29へ流れる前方向の成分或
いは、上面フィルタ31を通過して上方吸引空間33へ
流れる上方向の成分(矢印41の方向)とに分流される
際、屈曲による圧力損失が大きいため、側方通気空間2
8内を流れる前方向の吸引エア流(矢印38の方向)
は、風綿回収室24内を流れる前方向の吸引エア流39
に比べて小さくなり、風綿を吸引するための吸引力も弱
い。
【0031】これによって、風綿回収室24から側方フ
ィルタ30を通過して側方通気空間28へ流入する、斜
め前方向の矢印40の方向のエア流のうち、横方向成分
(側面フィルタ30と直交する成分)が大きくなる。上
記のようなエア流の状態で、風綿回収室24に送り込ま
れた風綿は、前面フィルタ29、側面フィルタ30、上
面フィルタ31で囲まれた領域では、上記矢印40の方
向のエア流の横方向成分により横方向に移動しつつ矢印
39の前方向のエア流成分との合成によって交差部32
へ向かうこととなる。更に、上面フィルタ31を通過し
て上方吸引空間33へ流れる上方向の成分(矢印41の
方向)と矢印40の斜め前方向のエア流成分との間にお
いても同様のことが言えるため、交差部32に付着、堆
積するようになる。
【0032】一方、図5に示す繊維屑回収装置34の場
合、吸引管9の内周面9aが、風綿回収室24の交差部
32と対向する位置Pよりも外側に位置していることに
より、吸引エア流うち、糸屑フィルタ6を通過して側方
通気空間28内を流れる前方向の成分(矢印38の方
向)は、屈曲による圧力損失が小さいため、図4に示す
矢印38の方向へ流れる前方向のエア流よりも大きい。
よって、風綿回収室24から、側方フィルタ30を通過
して側方通気空間28内へ流入する斜め横方向のエア流
40のうち、横方向成分が小さくなる。
【0033】上記のようなエア流の状態で、風綿回収室
24に送り込まれた風綿は、前面フィルタ29、側面フ
ィルタ30、上面フィルタ31で囲まれた領域では、上
記矢印40の方向のエア流の横方向成分が小さいことか
ら、横方向への移動は、図4に比べて小さく、矢印39
の前方向のエア流成分との合成によって交差部32から
若干図5紙面下方の位置に向かうこととなる。更に、上
面フィルタ31を通過して上方吸引空間33へ流れる上
方向の成分(矢印41の方向)と矢印40の斜め前方向
のエア流成分との間においても同様のことが言えるた
め、交差部32から若干図5紙面下方の位置に堆積する
ようになる。
【0034】ここで、図1のダストボックス2(図6で
は本発明機と称する)を用いた時の該ボックス2内の負
圧の変化と、「発明が解決しようとする課題」で述べた
ダストボックス(以降従来機と称する)を用いた時の該
ボックス内の負圧の変化とを比較した結果を示す棒グラ
フを図6に示す。図6の棒グラフにおける横軸は、各ダ
ストボックス内の体積した風綿の体積量(単位kg)を
示し、縦軸は、各ダストボックス内の負圧の測定値(単
位mmAq)を示している。
【0035】図6では、堆積風綿量が0(kg)の場
合、従来機では400(mmAq)であるのに対し、本
発明機(ダストボックス2)では約350(mmAq)
程度となっており、従来機の方が本発明機に比べて負圧
値が大きく、吸引エア流が強いことを表しているが、風
綿が堆積して2(kg)となると、従来機は急激に負圧
値が減少し、本発明機と略同等の値を示している。更
に、堆積風綿量が増加して4(kg)となると、従来機
の負圧値に比べて本発明機の負圧値の方が明らかに大き
くなり、堆積風綿量6(kg)、8(kg)において
も、この大小関係が続いている。
【0036】即ち、図6では、本発明機における負圧値
の減少の度合が、従来機における負圧値の減少の度合に
比べて緩やかであることが示されている。これは、図1
に示す本発明機(ダストボックス2)のように、風綿回
収室24を構成すべく、吸引管9の軸方向と略直交する
前面フィルタ29と、該前面フィルタ29と略直交する
側面フィルタ30とを備え、且つ、前面フィルタ29と
共に、側面フィルタ30とも略直交する上面フィルタ3
1を備え、側面フィルタ30の回収室24外側に吸引管
9と連通する側方通気空間28を設けたこにより、上記
3つのフィルタ29、30、31が略直交する交差部3
2即ち、風綿回収室24の隅部に繊維屑(風綿)が堆積
し易くなり、各フィルタ29、30、31表面に均一に
堆積することを防止することができる。このような構成
により風綿堆積量が増大したとしても、この堆積した風
綿が吸引エア流に影響を及ぼす時間を遅延することがで
きるという結果が得られたと言える。従って、フィルタ
の総面積が増大し、上記3つのフィルタ29、30、3
1の屈曲部に繊維屑を集中的に堆積させることによって
吸引エア流を維持することができ、作業者により行われ
る風綿等の清掃作業の周期を長くすることができる。
【0037】又、吸引管9の内周面9aを前面フィルタ
29と側面フィルタ30との直交部分即ち、3つのフィ
ルタ29、30、31が交差する交差部32と対向する
位置Pよりも、前面フィルタ29の内側に位置している
ことにより、側方通気空間28を直進して流れる矢印3
8方向の吸引エア流の成分を抑制することで風綿回収室
24から側方通気空間28へ向かう矢印40方向の吸引
エア流の成分を増大させ、風綿がより交差部32に堆積
し易いように誘導することができる。
【0038】更に、糸屑フィルタ6と吸引管9とを、側
方通気空間28を介して連通させたことにより、風綿回
収室24内の風綿堆積量が増大し、該堆積した風綿が前
面フィルタ29、側面フィルタ30、上面フィルタ31
のエア流通過部分を塞いだ場合であっても、吸引エア流
38によりスラックチューブダクト4、糸屑回収ダクト
5、糸屑回収室6内の吸引力の低下を抑制することがで
きる。
【0039】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されるので、
以下のような効果を奏する。
【0040】請求項1記載の発明によれば、繊維機械に
おいて発生する繊維屑を回収後、貯溜するための回収室
と、吸引管を介して回収室に連通し、繊維屑を上記回収
室に搬送するための吸引流を発生させる吸引力発生源と
を備えた繊維機械の繊維屑回収装置であって、上記回収
室は、上記吸引管の軸方向と略直交する前面フィルタ
と、該前面フィルタと略直交する側面フィルタとを備
え、該側面フィルタの外側に吸引管に連通する側方通気
空間を設けたことにより、上記前面フィルタと略直交す
る側面フィルタとの屈曲部(交差部)即ち隅部に繊維屑
(風綿)が堆積し易くなり、フィルタ表面に均一に堆積
するのを防止することができる。従って、上記屈曲部に
繊維屑を集中的に堆積させることによって吸引エア流を
維持し、作業者により行われる風綿等の清掃作業の周期
を長くすることができる。
【0041】請求項2記載の発明によれば、上記前面フ
ィルタと共に、側面フィルタとも略直交する上方フィル
タを備え、該上方フィルタ面の外側に上記吸引管と連通
する上方通気空間を設けたことにより、フィルタの総面
積が増大し、上記3つのフィルタ面の交差部に繊維屑を
集中的に堆積させることによって必要な吸引エア流を長
時間維持することができる。
【0042】請求項3記載の発明によれば、吸引管の内
周面は、上記前面フィルタと側面フィルタとの直交部分
と対向する位置よりも、内側に位置していることによ
り、上記側方通気空間を吸引管に向かって直進して流れ
る吸引エア流の成分を抑制することで回収室から側方通
気空間へ向かう吸引エア流の横向き成分を増大させ、繊
維屑がよりフィルタ面の交差部に堆積し易いように誘導
することができる。
【0043】請求項4記載の発明によれば、上記回収室
が、糸屑回収用フィルタを有した糸屑回収室を吸引流の
上流側に備えると共に、上記糸屑回収用フィルタを介し
て糸屑回収室と接続された風綿回収室を備えた構造と
し、上記側方通気空間又は上方通気空間により糸屑回収
用フィルタと吸引管とを直接接続したことにより、風綿
回収室での風綿の堆積量が増大したとしても、糸屑回収
室からの吸引管迄直通する(風綿回収室を介することな
く流れる)通気空間を吸引エア流が通ることから、糸屑
回収室における吸引力の低下を抑制することがでる。
【図面の簡単な説明】
【図1】繊維屑回収装置、風綿用ダクト、スラックチュ
ーブ用ダクト、糸屑用ダクトを示す斜視図である。
【図2】紡績ユニット及び繊維屑回収装置を示すX−
X’側断面図である。
【図3】紡績ユニット及び繊維屑回収装置を示すX−
X’側断面図である。
【図4】繊維屑回収装置を示すY−Y’における水平断
面図である。
【図5】繊維屑回収装置を示すY−Y’における水平断
面図である。
【図6】図1のダストボックスを用いた時の該ボックス
内の負圧の変化と、「発明が解決しようとする課題」で
述べたダストボックスを用いた時の該ボックス内の負圧
の変化とを比較した結果を示す棒グラフである。
【符号の説明】
2 ダストボックス 6 糸屑回収用フィルタ 8 糸屑回収室 9 吸引管 9a 吸引管内周面 24 風綿回収室 28 側方通気空間 29 前面フィルタ 30 側方フィルタ 31 上方フィルタ 32 交差部 33 上方通気空間 34 繊維屑回収装置 35 送風機

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維機械において発生する繊維屑を回収
    後、貯溜するための回収室と、吸引管を介して回収室に
    連通し、繊維屑を上記回収室に搬送するための吸引流を
    発生させる吸引力発生源とを備えた繊維機械の繊維屑回
    収装置であって、上記回収室は、上記吸引管の軸方向と
    略直交する前面フィルタと、該前面フィルタと略直交す
    る側面フィルタとを備え、該側面フィルタの外側に吸引
    管に連通する側方通気空間を設けたことを特徴とする繊
    維屑回収装置。
  2. 【請求項2】上記前面フィルタと共に、側面フィルタと
    も略直交する上方フィルタを備え、該上方フィルタ面の
    外側に上記吸引管と連通する上方通気空間を設けた請求
    項1記載の繊維機械の繊維屑回収装置。
  3. 【請求項3】吸引管の内周面は、上記前面フィルタと側
    面フィルタとの直交部分と対向する位置よりも、内側に
    位置している請求項1又は2記載の繊維機械の繊維屑回
    収装置。
  4. 【請求項4】上記回収室は、糸屑回収用フィルタを有し
    た糸屑回収室を吸引流の上流側に備えると共に、上記糸
    屑回収用フィルタを介して糸屑回収室と接続された風綿
    回収室を備えた構造とし、上記側方通気空間又は上記上
    方通気空間により糸屑回収用フィルタと吸引管とを直接
    接続した請求項2又は3記載の繊維機械の繊維屑回収装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008106393A (ja) * 2006-10-25 2008-05-08 Hara Shokki Seisakusho:Kk 繊維機械における集塵綿処理装置
CN115387007A (zh) * 2022-08-17 2022-11-25 含山县光乾纺织有限公司 一种用于收集纺织尘的集尘箱

Cited By (3)

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