JP2002012522A - パーマ用組成物及びそれを用いたパーマ方法 - Google Patents

パーマ用組成物及びそれを用いたパーマ方法

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JP2002012522A
JP2002012522A JP2001126547A JP2001126547A JP2002012522A JP 2002012522 A JP2002012522 A JP 2002012522A JP 2001126547 A JP2001126547 A JP 2001126547A JP 2001126547 A JP2001126547 A JP 2001126547A JP 2002012522 A JP2002012522 A JP 2002012522A
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hair
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permanent
ceramides
perm
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JP2001126547A
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English (en)
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Eiji Ogawa
映治 小河
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Ceramide Sha Kk
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Ceramide Sha Kk
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 毛髪を損傷することなく、優れたパーマを行
う。特に、毛髪の損傷度がひどく、パーマすることが困
難である毛髪に対しても優れたパーマを行う。 【解決手段】 セラミド類及びシステインを含有する水
性組成物を30〜40℃で加温することによって熟成し
てパーマ用組成物を調製する。セラミド類とシステイン
との割合は、セラミド類/システイン=1/300〜1
/50(重量比)であってよく、組成物中のセラミド類
及びシステインの含有量はセラミド類0.01〜1重量
%及びシステイン1.5〜7.5重量%であってよい。
前記パーマ用組成物は、さらにリン脂質を含有していて
もよい。セラミド類を含有するシャンプーで洗髪し、セ
ラミド類を含有するトリートメントを毛髪に塗布した
後、前記パーマ用組成物とトリートメントとの混合物を
毛髪に塗布してワインディングした後、前記パーマ用組
成物を毛髪に塗布して、パーマを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミド類及びシ
ステインを含有し、髪をパーマネント加工するのに有用
なパーマ用組成物及びその製造方法、パーマ用セット並
びにパーマ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】毛髪は、主に18種のアミノ酸よりなる
ケラチンで構成されており、ケラチン中のアミノ酸のう
ち、システインが約16%を占めている。毛髪の形状
は、主に、システインがジスルフィド結合してシスチン
となって固定されることにより、形成される。髪のパー
マネント加工(特に、ウェーブパーマヘアー加工)は、
還元剤を含有するパーマ液(又は処理液)で毛髪を処理
して、ケラチン中のジスルフィド結合を切断又は開裂
し、カーラーなどにより張力を作用させて、所望の形状
のロットを形成した後、酸化剤(過酸化水素、アルカリ
ブロマート、過塩、ポリチオナート等の水溶液)を適用
して、再度システイン間のジスルフィド結合を構築し定
着させることにより行われる。このような方法により、
髪をストレートに加工したり、カール加工することがで
きる。
【0003】パーマ液の還元剤としては、例えば、チオ
グリコール酸、システイン、システアミン、グリセリル
チオグリコラート、チオ乳酸等が用いられる。代表的に
は、チオグリコール酸を含むパーマ液と、システインを
含むパーマ液とが用いられている。
【0004】チオグリコール酸を含むパーマ液は、毛髪
をパーマ加工する作用には優れるものの、システインに
比べて毛髪に対する作用が強いため、毛髪が著しく損傷
する。従って、ブリーチや染毛した毛髪など、損傷の激
しい毛髪では、特に使用が制限される。また、チオグリ
コール酸を用いると、毛先と根元のパーマ形成度が異な
り、パサつきや枝毛、切れ毛等が多くなる。
【0005】一方、システインを含むパーマ液は、毛髪
への損傷度は低いものの、髪をパーマ加工する作用が弱
いため、通常のロットで毛髪を巻くことが困難であり、
主に、細いロットで巻回する必要があり、使用が制限さ
れている。また、損傷の激しい毛髪の場合は、健康な毛
髪よりもパーマ加工することが、より一層、困難であ
る。さらに、システインを用いると、毛先の枝毛や切れ
毛が多くなり、艶がなくなる。また、一般に毛髪にとっ
てダメージが少ないとされているシステインでも2〜3
回パーマをかけると、その後、パーマがかからなくなる
現象があり、その原因はシステインが乾燥によって毛髪
内でフレーキングを起こしていると推測されている。
【0006】特表平11−500147号公報には、セ
ラミドタイプの化合物と過酸化水素水溶液などの酸化剤
とを含有する酸化組成物及びこれを用いた髪のブリーチ
又はパーマ方法が開示されている。しかし、このパーマ
方法でも、損傷の大きな髪やパーマ加工により髪が損傷
された場合には、パーマ形成能が低下する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、毛髪を損傷することなく、優れたパーマ作用を有す
るパーマ用組成物及びその製造方法、パーマ用セット並
びにパーマ方法を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、毛髪の損傷度が大き
く、パーマが困難な毛髪やキューティクルが硬い毛髪に
対してもパーマすることができるパーマ用組成物及びそ
の製造方法、パーマ用セット並びにパーマ方法を提供す
ることにある。
【0009】本発明のさらに他の目的は、繰返しパーマ
しても、損傷することがなく、却ってパーマ形成能を向
上できるパーマ用組成物及びその製造方法、パーマ用セ
ット並びにパーマ方法を提供することにある。
【0010】本発明の別の目的は、敏感肌などに対して
も、安全にパーマすることができるパーマ用組成物及び
その製造方法、パーマ用セット並びにパーマ方法を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、セラミド類及びシ
ステインを含有するパーマ用組成物を用いると、毛髪を
損傷することなく、優れたパーマができることを見出
し、本発明を完成した。
【0012】すなわち、本発明のパーマ用組成物は、セ
ラミド類及びシステインを含有する。セラミド類とシス
テインとの割合は、セラミド類/システイン=1/10
00〜5/1(重量比)であってよく、セラミド類0.
001〜5重量%及びシステイン1〜10重量%を含ん
でもよい。前記パーマ用組成物は、さらにリン脂質を含
有していてもよい。
【0013】また、本発明は、前記パーマ用組成物と、
シャンプー、トリートメント、酸化剤、リンス及びキュ
ーティクル調整剤からなる群より選択された少なくとも
1種の処理剤との組み合わせで構成されたパーマ用セッ
トであって、前記処理剤がセラミド類を含有するパーマ
用セットを含む。前記処理剤は、さらにリン脂質を含有
していてもよい。
【0014】また、本発明は、セラミド類及びシステイ
ンを含有する水性組成物を熟成するパーマ用組成物の製
造方法も含む。水性組成物の熟成は、25〜50℃程度
で加温して行ってもよい。
【0015】さらに、本発明は、前記パーマ用組成物を
毛髪に適用するパーマ方法も含む。本発明のパーマ方法
においては、セラミド類を含有するシャンプーで洗髪
し、パーマ用組成物を毛髪に適用して整形してもよい。
また、前記パーマ用組成物と、セラミド類を含有するト
リートメントとを毛髪に適用して整形してもよく、整形
した後、さらにパーマ用組成物を毛髪に適用してもよ
い。さらに、セラミド類を含有するシャンプーで洗髪す
る工程と、セラミド類を含有するトリートメントを毛髪
に提供する工程と、パーマ用組成物を毛髪に適用して整
形する工程と、酸化剤で処理する工程とで構成されてい
てもよい。
【0016】なお、セラミド類とは、セラミドのみなら
ず、グリコセラミド、疑似セラミド及びこれらを含有す
る脂質を意味する。
【0017】
【発明の実施の形態】[パーマ用組成物]本発明のパー
マ用組成物の特色は、セラミド類とシステインとを組み
合わせることにより、毛髪の種類や質の如何に拘わら
ず、毛髪を損傷することなく、パーマ形成能を高める点
にある。
【0018】セラミド類としては、天然由来のセラミド
類、例えば、植物(例えば、小麦、大豆、米等)や動物
(例えば、人間の皮膚の角質細胞間脂質など)、微生物
(例えば、酵母など)由来のセラミド類であってもよ
く、化学合成によって得られる合成セラミド類であって
もよい。セラミド類には、スフィンゴシンに脂肪酸(ヒ
ドロキシ酸を含む)がアミド結合したセラミドも含まれ
る。セラミド類は、セラミド1、セラミド2、セラミド
3、セラミド4、セラミド5、セラミド6I、セラミド
6II等であってもよい。セラミド類は、例えば、下記式
(I)で表される。
【0019】
【化1】
【0020】[式中、R1は、置換基を有してもよいC
1-50炭化水素基、−R6−(NR7−CO)−R8基(式
中、R6及びR8は、置換基を有してもよいC1-30炭化水
素基を示し、R7は、水素原子又は置換基を有してもよ
いC1-20炭化水素基を示す)、又は−R9−O−CO−
10基(式中、R9は、C1-20炭化水素基を示し、R10
は、C 1-12炭化水素基を示す)を示す。R2は、水素原
子、(ポリ)グリコシル基、硫酸(又はその塩)基、ス
ルホン酸(又はその塩)基、リン酸(又はその塩)基又
はホスホリル(又はその塩)基を示す。R3は、水素原
子、又は置換基を有してもよいC1-33炭化水素基を示
す。R4は、水素原子、置換基を有してもよいC1-5 0
化水素基又は−CH2−CH(OH)−CH2−O−R11
(式中、R11は、C1 0-26炭化水素基を示す)を示す。
5は、水素原子、又は置換基を有してもよいC1-30
化水素基を示す]
【0021】上記式(I)において、R1は、C1-50
化水素基又は−R9−O−CO−R10基が好ましい。R1
におけるC1-50炭化水素基(好ましくはC5-50炭化水素
基)としては、直鎖又は分岐鎖で飽和又は不飽和の炭化
水素基、例えば、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カプ
リン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸等の直鎖又は分岐
鎖飽和脂肪酸残基、ミリストレイン酸、パルミトレイン
酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレ
ン酸等の直鎖又は分岐鎖不飽和脂肪酸残基等が挙げられ
る。好ましいR 1は、脂肪族C10-24炭化水素基である。
1は、例えば、ヒドロキシル基などを有していてもよ
く、このヒドロキシル基は、さらに、置換基を有しても
よいC1- 35脂肪酸(特に高級C10-24脂肪酸)でエステ
ル化されていてもよい。
【0022】R6は、直鎖又は分岐鎖で飽和又は不飽和
の脂肪族炭化水素基、例えば、C5-2 0アルキレン基であ
るのが好ましい。R7は、水素原子、又は直鎖又は分岐
鎖で飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基、例えば、C
1-10アルキル基、特に、C1-6アルキル基であるのが好
ましい。R8は、直鎖又は分岐鎖で飽和又は不飽和の脂
肪族炭化水素基、例えば、C5-20アルキル基であるのが
好ましい。R6及びR8の合計の炭素数は、9〜30程度
である。
【0023】R9は、直鎖又は分岐鎖で飽和又は不飽和
の脂肪族炭化水素基、例えば、C10- 20アルキレン基で
あるのが好ましい。R10は、直鎖又は分岐鎖で飽和又は
不飽和の脂肪族炭化水素基、例えば、C1-12アルキル基
であるのが好ましい。
【0024】R2は、水素原子又は(ポリ)グリコシル
基が好ましい。R2における(ポリ)グリコシル基とし
ては、例えば、グルコシル基又はその2〜4量体、ガラ
クトシル基又はその2〜8量体、スルホガラクトシル
基、マンノシル基、フルクトシル基、ソルボシル基等が
挙げられる。ホスホリル(又はその塩)基としては、ホ
スホリルエチルアミン基などのホスホリル−アルキルア
ミン基、ホスホリルエチルアンモニウム基などのホスホ
リルアルキルアンモニウム等が挙げられる。
【0025】R3は、直鎖又は分岐鎖で飽和又は不飽和
の脂肪族炭化水素基、例えば、R1と同様の脂肪酸残基
(特に、脂肪族C10-24炭化水素基)であるのが好まし
い。R3は、例えば、ヒドロキシル基(特にα−ヒドロ
キシル基)やC1-14アルキル基等を有していてもよく、
このヒドロキシル基は、さらに、無機酸又は置換基(α
−ヒドロキシル基など)を有してもよいC1-35脂肪酸
(特にα−ヒドロキシル基を有してもよい高級C10-24
脂肪酸)でエステル化されていてもよいし、(ポリ)グ
リコシル基、硫酸(又はその塩)基、スルホン酸(又は
その塩)基、リン酸(又はその塩)基又はホスホリル
(又はその塩)基でエーテル化されていてもよい。
【0026】R4は、水素原子、又は直鎖又は分岐鎖で
飽和又は不飽和の脂肪族C1-30炭化水素基、例えば、C
1-24アルキル基(特に、C1-12アルキル基)が好まし
い。R 4は、例えば、ヒドロキシル基などを有してもよ
く、このヒドロキシル基は、さらに、C1-35脂肪酸(好
ましくは高級C10-24脂肪酸)でエステル化されていて
もよい。
【0027】R11は、直鎖又は分岐鎖で飽和又は不飽和
の脂肪族炭化水素基、例えば、C10 -26アルキル基であ
るのが好ましい。
【0028】R5は、水素原子、又は直鎖又は分岐鎖で
飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基、例えば、C1-10
ルキル基、特にC1-6アルキル基であるのが好ましい。
5は、例えば、ヒドロキシル基などを有してもよく、
このヒドロキシル基は、さらに(ポリ)グリコシル基、
硫酸(又はその塩)基、スルホン酸(又はその塩)基、
リン酸(又はその塩)基又はホスホリル(又はその塩)
基でエーテル化されていてもよい。
【0029】これらのセラミド類のうち、通常、下記式
(II)で表されるセラミドが用いられる。
【0030】
【化2】
【0031】[式中、R1は、直鎖又は分岐鎖で飽和又
は不飽和のC1-30炭化水素基(好ましくはC10-24アル
キル基)、R2は水素原子又はグリコシル基を示す]
【0032】セラミド類としては、例えば、2−N−リ
ノレオイルアミノオクタデカン−1,3−ジオール、2
−N−オレオイルアミノオクタデカン−1,3−ジオー
ル、2−N−パルミトイルアミノオクタデカン−1,3
−ジオール、2−N−ステアロイルアミノオクタデカン
−1,3−ジオール、2−N−ベヘノイルアミノオクタ
デカン−1,3−ジオール、2−N−(2−ヒドロキシ
パルミトイル)アミノオクタデカン−1,3−ジオー
ル、2−N−ステアロイルアミノオクタデカン−1,
3,4−トリオール、N−ステアロイルフィトスフィン
ゴシン、2−N−パルミトイルアミノヘキサデカン−
1,3−ジオール、ビス(N−ヒドロキシエチル−N−
セチル)マロンアミド、セチル酸N−(2−ヒドロキシ
エチル)−N−(3−セチルオキシ−2−ヒドロキシプ
ロピル)アミド等が例示できる。
【0033】セラミド類としては、植物由来(例えば、
小麦胚芽油など)から抽出されるセラミドが好ましい。
このセラミドは、上記式(II)において、R1がC10-30
アルキル基、ヒドロキシ−C10-30アルキル基、又は飽
和もしくは不飽和C10-24脂肪族アシルオキシC10-30
ルキル基であり、R2がグルコシル基である。
【0034】セラミド類は、単独で又は二種以上組み合
わせて使用できる。
【0035】パーマ用組成物中におけるセラミド類の割
合は、0.001〜5重量%程度の範囲から選択でき、
通常、0.005〜3重量%(例えば、0.01〜3重
量%)、好ましくは0.01〜1重量%程度である。な
お、セラミド類が小麦胚芽油に含まれている場合、パー
マ用組成物中における小麦胚芽油の割合は、セラミド類
の含有割合にもよるが、通常、0.01〜5重量%、好
ましくは0.05〜5重量%、特に0.05〜3重量%
程度である。本発明では、システイン及びセラミド類を
パーマ液に含有させることにより、従来のシステイン含
有パーマ液に比べて、毛先から根元まで充分にカールや
ウェーブを施すことができる。
【0036】システインとしては、慣用的にパーマ液の
還元剤として用いられているシステインが使用できる。
パーマ用組成物中におけるシステインの割合は、通常、
10重量%以下(例えば、1〜10重量%)、好ましく
は1〜7.5重量%(例えば、1.5〜7.5重量%)
程度である。なお、システイン含有量1.5〜5.5重
量%程度のパーマ用組成物は、低温での加温によりコー
ルドパーマが可能であり、システイン含有量3.5〜
7.5重量%程度のパーマ用組成物は、非加温でもコー
ルドパーマが可能である。
【0037】セラミド類とシステインとの割合(重量
比)は、髪の損傷の程度、年齢等による毛髪の質などに
よって選択でき、例えば、セラミド類/システイン=1
/1000〜5/1(例えば、1/750〜1/1)、
好ましくは1/500〜1/1(例えば、1/500〜
1/30)、さらに好ましくは1/300〜1/50程
度の範囲から選択することができる。例えば、傷みが少
ない毛髪の場合は、セラミド類/システイン=1/30
0〜1/100(例えば、1/250〜1/100)程
度の範囲が選択でき、損傷の大きな毛髪の場合は、セラ
ミド類/システイン=1/150〜1/50(例えば、
1/100〜1/50)程度の範囲から選択できる。
【0038】本発明では、前記セラミド類及びシステイ
ンに加えて、さらにリン脂質を組み合わせて用いてもよ
い。リン脂質とセラミド類とを組み合わせることによ
り、システインの細胞への浸透を促進することができ、
パーマをより有効に施すことができる。
【0039】リン脂質としては、天然由来のリン脂質、
例えば、植物(例えば、大豆やエンドウ豆等の種子な
ど)や動物(例えば、卵黄、乳脂肪、肝臓などの臓器、
筋肉、骨髄、脳等)、微生物(例えば、酵母、細菌等)
由来のリン脂質であってもよく、化学合成によって得ら
れる合成リン脂質であってもよい。リン脂質には、グリ
セロリン脂質やスフィンゴリン脂質が含まれる。グリセ
ロリン脂質としては、例えば、ホスファチジルコリン
(レシチン)、ホスファチジルエタノールアミン(ケフ
ァリン)、ホスファチジルセリン(セファリン)、ホス
ファチジルイノシトール(イノシトールホスホリピ
ド)、アルコキシホスホリピド(α−グリセリルエーテ
ル)、ホスファチジルグリセロール、ホスファチダルエ
タノールアミン(プラスマロゲン)等が例示できる。ス
フィンゴリン脂質としては、例えば、スフィンゴミエリ
ン、スフィンゴエタノールアミン等が例示できる。これ
らのリン脂質のうち、グリセロリン脂質が好ましく、例
えば、下記式(III)で表されるグリセロリン脂質が好ま
しい。
【0040】
【化3】
【0041】[式中、R12及びR13は、置換基を有して
もよいC1-50炭化水素基を示し、R14は、アミノアルコ
ール残基又は糖残基を示す]。
【0042】前記式(III)において、R12及びR13の炭
化水素基としては、前記R1と同様の炭化水素基を例示
できる。R12及びR13としては、カプリン酸、ラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラ
キジン酸、ベヘン酸、リノール酸、リノレン酸、エレオ
ステアリン酸、アラキドン酸等の飽和又は不飽和C10-2
4直鎖又は分岐鎖脂肪酸残基が好ましい。R12及びR13
において、飽和脂肪酸残基と不飽和脂肪酸残基との割合
(モル比)は、飽和脂肪酸残基/不飽和脂肪酸残基=1
00/0〜50/50、好ましくは99/1〜70/3
0、さらに好ましくは97/3〜80/20(特に95
/5〜85/15)程度である。R12及びR13は、通
常、ステアリン酸やパルミチン酸等のC14-20直鎖飽和
脂肪酸残基を80モル%以上(特に85〜95モル%程
度)含む。R14としては、アミノアルコール残基(コリ
ン残基、エタノールアミン残基、セリン残基等)や糖残
基(ミオイノシトール残基、ガラクトース残基等)等が
例示できる。
【0043】このようなグリセロリン脂質(III)として
は、レシチン、ケファリン、セファリン、イノシトール
ホスホリピド等が例示できる。これらのグリセロリン脂
質(III)は、単独で又は二種以上組み合わせて使用でき
る。前記グリセロリン脂質(III)の中でも、特に、式(I
V)で表されるレシチン、特に大豆油又は卵黄由来のレ
シチンが汎用される。
【0044】
【化4】
【0045】(式中、X-はアニオンを示す。R12及び
13は前記に同じ)。
【0046】前記式(IV)において、X-のアニオンと
しては、ヒドロキシイオン(OH-)、ハロゲンイオン
(ヨウ素、臭素、塩素、フッ素イオン)、モノ又は多価
カルボン酸イオン(酢酸、マレイン酸イオン等)、オキ
シカルボン酸イオン(酒石酸水素イオン、クエン酸二水
素イオン、グルコン酸イオン等)等が例示できる。
【0047】前記リン脂質は、不飽和脂肪酸残基を有す
る場合には、安定性を向上させるために、水素添加して
もよく、また、水溶解性を向上させるために、炭化水素
基の不飽和部分を水酸化してもよい。
【0048】リン脂質は、単独で又は二種以上組み合わ
せて使用できる。
【0049】パーマ用組成物中におけるリン脂質の割合
は、0.001〜15重量%程度の範囲から選択でき、
通常、0.005〜10重量%(例えば、0.01〜5
重量%)、好ましくは0.01〜3重量%(特に0.1
〜1重量%)程度である。
【0050】セラミド類とリン脂質との割合は、セラミ
ド類/リン脂質=1/0.002〜1/15000、好
ましくは1/0.005〜1/1000、さらに好まし
くは1/0.01〜1/500(特に1/0.1〜1/
50)程度である。
【0051】パーマ用組成物は、通常、水性であり、主
たる溶媒として水を含んでいる。パーマ用組成物のpH
は、毛髪を損傷しない限りは、特に制限されず、例え
ば、8〜11、好ましくは9〜10程度である。
【0052】なお、パーマ用組成物には、その他の添加
剤として、アルコール類(エタノール、イソプロパノー
ル、ブタノール等のC1-10アルコールなど)、アミノ酸
又はその塩(システインやアルギニン等)、防腐剤(パ
ラオキシ安息香酸エステルなど)、金属イオン封鎖剤
(エデト酸二ナトリウムやエデト酸四ナトリウム等のエ
デト酸塩など)、緩衝剤、4級アンモニウム塩又は保存
剤、カチオンポリマー、乳白剤、還元剤(チオグリコー
ル酸又はその塩など)、保湿剤(エチレングリコール、
ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、エチレンオキシド−プロピレン
オキシド共重合体、グリセリン等の多価アルコールや、
ラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコー
ル等のC12 -20アルコール等)、界面活性剤(ノニオン
性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面
活性剤、両性界面活性剤)、pH調整剤(アンモニア
や、モノエタノールアミンなどのアルカノールアミン
等)、酸(酢酸などの有機カルボン酸、マレイン酸など
の有機多価カルボン酸、乳酸やクエン酸等のオキシカル
ボン酸等)、タンパク質の加水分解物(加水分解シルク
液や加水分解コラーゲン末等)、水溶性高分子(ヒドロ
キシエチルセルロースやカルボキシメチルセルロース等
のセルロース誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニ
ルピロリドン等)等を配合することができる。
【0053】[パーマ用組成物の製造方法]本発明のパ
ーマ用組成物は、セラミド類及びシステインを含有する
水性組成物を熟成することにより得ることができる。水
性組成物の熟成は、低温(例えば、10〜20℃程度)
で長時間(例えば、1週間以上)保存することにより行
ってもよいが、短時間内に高い力価を発現させるために
は、25〜50℃、好ましくは25〜40℃、さらに好
ましくは30〜40℃程度で加温して行うのが好まし
い。加温による熟成は、例えば、10分〜7日、好まし
くは30分〜3日(例えば、1〜12時間)程度であっ
てもよい。熟成は開放又は密閉系で、酸素含有ガス(空
気雰囲気など)又は不活性ガス雰囲気中、静置又は攪拌
して行うことができる。なお、従来のパーマ液は、加温
又は加熱が禁忌であり、加温すると、パーマすることが
困難であった。これに対して、本発明のパーマ用組成物
は、上記温度に加温して熟成することにより、高いパー
マ形成能が発現し、充分なカールやウェーブを形成する
ことができる。なお、熟成は、少なくともセラミド類と
システインとを含む水性組成物を熟成すればよく、添加
剤(リン脂質など)とともに熟成してもよい。
【0054】[パーマ方法]本発明のパーマ方法は、通
常、洗髪工程と、トリートメント工程と、還元及び整形
工程と、酸化処理工程と、リンス工程を含んでいる。な
お、バージン毛などのパーマ処理では、トリートメント
工程は必ずしも必要ではない。
【0055】洗髪工程において、シャンプーとしては、
セラミド類を含まないシャンプーを用いてもよいが、セ
ラミド類を含有するシャンプーを用いることが好まし
い。また、髪の損傷が激しい場合、シャンプーで洗髪前
に、ケラチン、特にケラチン及びセラミド類を含有する
キューティクル調整剤を髪に塗布などにより適用しても
よいし、洗髪後に、損傷の激しい毛先をカットしてもよ
い。
【0056】シャンプー中のセラミド類の含有量は、
0.001〜5重量%、好ましくは0.005〜3重量
%程度である。シャンプーは、界面活性剤の他、慣用の
成分(香料、着色料、保湿剤、金属イオン封鎖剤、防腐
剤、アミノ酸又はその塩、タンパク質の加水分解物等)
を含んでいてもよい。特に、前記リン脂質を、シャンプ
ー中0.005〜10重量%、好ましくは0.01〜5
重量%、さらに好ましくは0.01〜3重量%(特に
0.1〜1重量%)程度含むのが好ましい。
【0057】キューティクル調整剤中のセラミド類の割
合は、0.001〜5重量%、好ましくは0.005〜
3重量%程度である。キューティクル調整剤は、ケラチ
ンの他、慣用の成分(アルコール類、防腐剤、緩衝剤、
界面活性剤、4級アンモニウム塩又は保存剤、カチオン
ポリマー、アミノ酸又はその塩、タンパク質の加水分解
物等)を含んでいてもよい。特に、前記リン脂質を、キ
ューティクル調整剤中0.005〜10重量%、好まし
くは0.01〜5重量%、さらに好ましくは0.01〜
3重量%(特に0.1〜1重量%)程度含むのが好まし
い。
【0058】トリートメント工程において、洗髪後、さ
らに、セラミド類を含有するトリートメントを髪に塗布
などにより適用してもよい。特に、髪の損傷が激しい場
合に有効である。トリートメント中のセラミド類の割合
は、0.001〜5重量%、好ましくは0.005〜3
重量%程度の範囲から選択できる。トリートメントは、
慣用の成分(香料、着色料、増粘剤、防腐剤、4級アン
モニウム塩又は保存剤、カチオンポリマー、緩衝剤、保
湿剤、界面活性剤、アミノ酸又はその塩、タンパク質の
加水分解物等)を含んでいてもよい。特に、前記リン脂
質を、トリートメント中0.005〜10重量%、好ま
しくは0.01〜5重量%、さらに好ましくは0.01
〜3重量%(特に0.1〜1重量%)程度含むのが好ま
しい。
【0059】なお、従来のパーマ方法では、パーマする
前に、トリートメントすることは、カールやウェーブの
形成を阻害するため、積極的には用いられなかったが、
本発明の方法では、セラミド類を含有するトリートメン
トを毛髪に塗布などにより適用することにより、カール
やウェーブを促進するため、セラミド類を含有するトリ
ートメントを用いることが好ましい。
【0060】トリートメント工程の後、必要であれば、
キューティクル調整剤を塗布してよく、水をスプレーし
てもよい。
【0061】次に、還元及び整形工程では、張力を作用
させて髪を所望形状のコピーに整形するとともに、還元
剤で処理する。整形は所望形状、例えば、カーラーなど
により張力を作用させて髪を所望形状のロットに巻いた
り(ワインディング)、ストレートに伸ばすことにより
行うことができる。ワインディングなどの整形に先立っ
て、通常、還元剤(例えば、システインを含む前記パー
マ用組成物)を塗布などにより適用して、髪ケラチン中
のシステイン間のジスルフィド結合を切断又は開裂す
る。
【0062】前記パーマ用組成物の塗布は、髪の整形の
前及び/又は後のいずれに行ってもよい。特に、髪の整
形の前に塗布などにより適用する場合は、システインの
割合が低い組成物、例えば、セラミド類/システイン=
1/250〜1/100(重量比)程度(例えば、前記
パーマ用組成物とセラミド類を含有するトリートメント
との混合物)を毛髪に塗布などにより適用することが好
ましく、整形の後に塗布する場合は、システインの割合
が高い組成物、例えば、セラミド類/システイン=1/
100〜1/50(重量比)程度を毛髪に塗布などによ
り適用することが好ましい。
【0063】整形した後、遠赤外線を照射してもよい
し、髪の損傷が激しい場合には、低温の遠赤外線を照射
したり、加温してもよい。また、遠赤外線照射後、加温
してもよい。
【0064】その後、酸化処理工程では、酸化剤を塗布
などにより適用して、システイン間のジスルフィド結合
を再構築する。酸化剤としては、慣用の酸化剤が使用で
き、例えば、過酸化水素、アルカリブロマート、過塩、
ポリチオナート等の水溶液等が例示できる。酸化剤を含
む処理液のpHは5〜8、好ましくは6〜7.5程度で
ある。酸化剤は複数回塗布などにより適用してもよい。
酸化剤には、酸化剤の他、慣用の成分(金属イオン封鎖
剤、界面活性剤、保湿剤、防腐剤、pH調整剤等)を含
んでいてもよい。
【0065】そして、整形を解いた後、通常、リンス工
程において、リンスを塗布して、洗浄する。リンスとし
ても、セラミド類を含有するリンスを用いることが好ま
しい。リンス中のセラミド類の割合は、0.001〜5
重量%、好ましくは0.005〜3重量%程度である。
リンスのpHは1〜4、好ましくは2〜3程度である。
リンスは、慣用の成分(アルコール類、香料、着色料、
防腐剤、界面活性剤、アミノ酸又はその塩、タンパク質
の加水分解物、pH調整剤等)を含んでいてもよい。特
に、前記リン脂質を、リンス中0.005〜10重量
%、好ましくは0.01〜5重量%、さらに好ましくは
0.01〜3重量%(特に0.1〜1重量%)程度含む
のが好ましい。
【0066】本発明の方法では、少なくともパーマ用組
成物を用いてパーマすればよく、必要に応じて、シャン
プーやトリートメント、キューティクル調整剤、リンス
等から選ばれた少なくとも1つの処理剤と、セラミド類
とを組み合わせてパーマしてもよい。特に、パーマ用組
成物と、セラミド類(特にセラミド類及びリン脂質)を
含有する処理剤とを組み合わせると、傷んだ毛髪であっ
ても有効にパーマすることができる。
【0067】傷んだ毛髪は、ブリーチした毛やカラー毛
に多く見られる。傷んだ毛髪(ダメージ毛)のうち、特
に傷みの激しい毛髪は、ポーラス毛と呼ばれ、毛髪中で
間充物質が抜けて、空孔を形成している。セラミド類
は、ダメージ毛やポーラス毛の空孔を充填し、正常な毛
髪とすることにより、パーマ形成能を高める。セラミド
類を含有するシャンプーやトリートメント、キューティ
クル調整剤の使用は、特に、中年以上の人の傷んだ毛髪
や、軟毛、ネコ毛の人の傷んだ毛髪に有効である。その
ため、本発明では、パーマ用組成物と、シャンプー、ト
リートメント、酸化剤、リンス及びキューティクル調整
剤から選択された少なくとも1種の処理剤であって、セ
ラミド類(特にセラミド類及びリン脂質類)を含有する
処理剤との組み合わせで構成されたパーマセットをも開
示する。
【0068】さらに、従来のパーマ液を用いたパーマ方
法では、パーマをかけるごとに毛髪が損傷したが、本発
明の方法では、セラミド類を含むため、繰返しパーマし
ても毛髪が損傷することがなく、パーマをかけるごとに
毛髪が太く、健康となり、パーマ形成能を向上できる。
すなわち、システイン系のパーマ液は、チオグリコール
酸に比べてダメージは少ないものの、システイン系のパ
ーマ液を用いて2〜3回パーマをかけると、その後、パ
ーマがかからなくなる現象がある。しかし、本発明の方
法では、セラミド類を含むため、システインのフレーキ
ングを防ぎ、何回でもパーマをかけることが可能であ
る。
【0069】また、日本人の毛髪に比べて、キューティ
クル中の水分量が少なくて硬く、油量が多い欧米人の毛
髪は、従来の方法では、所望のカールやウェーブを形成
することは困難であったが、本発明の方法を用いると、
キューティクルの質に関係なく、欧米人の毛髪なども、
充分にカール及びウェーブを形成することができる。
【0070】本発明のパーマ方法は、毛髪の傷みの程度
によって、前記工程を適宜組み合わせることができ、例
えば、毛髪の傷みが激しい場合には、前記セラミド類を
含有するシャンプー及び/又はトリートメントを使用し
てもよく、システイン含有量の少ないパーマ用組成物、
セラミド類を含有するキューティクル調整剤、セラミド
類を含有するリンスを用いるのが好ましい。また、遠赤
外線を照射しない低温での乾燥、傷みの激しい髪先のカ
ット等を行うことが好ましい。
【0071】
【発明の効果】本発明では、毛髪を損傷することなく、
優れたパーマを行うことができる。また、毛髪の損傷度
が大きく、パーマすることが困難である毛髪に対しても
優れたパーマを行うことができる。また、繰返しパーマ
しても、損傷することがなく、却ってパーマ形成能を向
上できる。さらに、敏感肌(例えば、アトピー性皮膚炎
を起こしやすい肌など)などに対しても、安全にパーマ
することができる。
【0072】
【実施例】以下に、実施例及び比較例に基づいて本発明
をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によ
り限定されるものではない。
【0073】なお、以下の実施例で使用した処理液の成
分を表1〜7に示す。処理液に含まれる小麦胚芽油には
上記式(II)で表されるセラミドが、6重量%程度含ま
れている。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
【表3】
【0077】
【表4】
【0078】
【表5】
【0079】
【表6】
【0080】
【表7】
【0081】実施例1 10代女性のバージン毛に対して、3〜5mlのシャン
プー1で洗髪し、さらに3〜5mlのシャンプー1で充
分に泡立てて、洗髪した。その後、トリートメント1を
1ml塗布し、すすがずにタオルで拭いて乾燥した。ト
リートメント1を再度9ml塗布し、100mlの水を
充分にスプレーした後、キューティクル調整剤を10〜
20mlスプレーした。次に、パーマ用組成物1(35
℃に加温して調製)とトリートメント1との混合物(前
者/後者=4/1(容積比))40mlを塗布し、ワイ
ンディングを行い(ロッドで髪を巻き)、20mlの水
をスプレーした後、35℃に加温して調製したパーマ用
組成物1を40ml塗布し、キャップを被せ、低熱遠赤
外線を照射して8〜25分間放置した後、ロッドを1本
外し、カールしていることを確認した。その後、40m
lの水を軽くスプレーし、タオルで軽く水分を除いた
後、酸化剤1を40ml塗布し、5分間自然放置した
後、同様の酸化剤1を40ml塗布し、5〜7分間自然
放置した。リンスを60〜100ml塗布し、自然放置
した後、ロッドアウトした。その結果、パーマした毛髪
は、根元からしっかりカールが形成し、カールの形成持
続性にも優れていた。パーマをかけるための低熱遠赤外
線の照射時間は、15〜18分間で充分であった。
【0082】実施例2 35℃に加温して調製したパーマ用組成物1の代わり
に、室温で1週間以上熟成したパーマ用組成物1を用い
た以外は、実施例1と同様にしてパーマを行った。その
結果、実施例1と同様に、少ない照射時間で良好なカー
ルが形成された。
【0083】実施例3 35℃に加温して調製したパーマ用組成物1の代わり
に、加温調整しないパーマ用組成物1を用いた以外は、
実施例1と同様に実験を行った。その結果、パーマをか
けるために、低熱遠赤外線を25分間以上照射する必要
があるうえに、ウェーブがだれてウェーブダウンが起こ
った。
【0084】比較例1 10代女性のバージン毛に対して、シャンプー2で洗髪
し、カットした。その後、パーマ用組成物3を40ml
をスプレーガンで塗布し、ワインディングを行い、さら
にパーマ用組成物3を40mlをスプレーガンで塗布
し、湿度を高めにして遠赤外線を照射して10〜12分
間放置した。次に、中間リンスを60〜100ml塗布
し、さらに、酸化剤1を40ml塗布し、5分間自然放
置した後、同様の酸化剤1を40ml塗布し、5分間自
然放置し、水で流した。その結果、パーマした毛髪は、
ウェーブはしっかり形成するが、毛先と根元の形成度が
異なり、少しパサついた。
【0085】比較例2 10代女性のバージン毛に対して、シャンプー2で洗髪
し、カットした。その後、パーマ用組成物4を40ml
をスプレーガンで塗布し、遠赤外線を照射して10〜1
5分間照射して、ワインディングした。さらにパーマ用
組成物4を40mlをスプレーガンで塗布し、再び、遠
赤外線を照射して15〜20分間放置した。次に、中間
リンスを60〜100ml塗布し、さらに、酸化剤1を
40ml塗布し、5分間自然放置した後、同様の酸化剤
1を40ml塗布し、5分間自然放置し、水で流した。
その結果、パーマした毛髪は、ウェーブの形成率が弱
く、ウェーブがすぐダウンした。
【0086】実施例4 50代女性のカラーダメージ毛に対して、キューティク
ル調整剤15〜20mlを髪のダメージの部分にスプレ
ーで塗布し、乾燥後、3〜5mlのシャンプー1で洗髪
し、さらに3〜5mlのシャンプー1で充分に泡立て
て、洗髪した。その後、トリートメント1を1ml塗布
し、すすがずにタオルで拭いて乾燥し、カットした。ト
リートメント1を再度12ml塗布し、100mlの水
を充分にスプレーした後、キューティクル調整剤を10
〜20mlスプレーし、ミスト又はスチーマーで10分
間加温した。次に、パーマ用組成物2(35℃に加温し
て調製)とトリートメント1との混合物(前者/後者=
4/1(容積比))40mlを塗布し、ワインディング
を行い、20mlの水をスプレーして、キャップを被
せ、10分間自然放置した。さらに、35℃に加温して
調製したパーマ用組成物2を40ml塗布し、キャップ
を被せ、5〜25分間自然放置した後、ロッドを一本外
し、カールしていることを確認した。その後、40ml
の水を軽くスプレーし、タオルで軽く水分を除いた後、
酸化剤2を40ml塗布し、5分間自然放置し、さらに
酸化剤2を40ml塗布して5〜7分間自然放置した。
リンスを60〜100ml塗布し、自然放置した後、ロ
ッドアウトした。最後に、リンスを15〜20ml塗布
した後、軽く水で流した。その結果、パーマした毛髪
は、多少しっとりするが手触りは良く、ウェーブはしっ
かりするとともに、毛先と根元で同じであった。
【0087】比較例3 50代女性のカラーダメージ毛に対して、シャンプー2
で洗髪し、カットした。その後、トリートメント2を1
2ml塗布し、ワインディングを水巻で行い、水をスプ
レーした後、パーマ用組成物3を40ml塗布し、自然
に1〜2分間放置した。さらに、中間リンスを60〜1
00ml塗布し、さらに、酸化剤1を40ml塗布し、
10分間自然放置し、さらに酸化剤1を40ml塗布し
て5分間自然放置して、水で流した。最後に、トリート
メント2を12ml再び塗布した。その結果、パーマし
た毛髪は、ダメージがひどくなり、毛先がとけ、全く通
らなかった。また、パーマもむらになり、毛先はウェー
ブが出なかった。
【0088】比較例4 50代女性のカラーダメージ毛に対して、シャンプー2
で洗髪し、カットした。その後、トリートメント2を1
2ml塗布し、ワインディングを水巻で行い、水をスプ
レーした後、パーマ用組成物4を40ml塗布し、自然
に5〜8分間放置した。さらに、中間リンスを60〜1
00ml塗布し、さらに、酸化剤1を40ml塗布し、
5分間自然放置し、さらに酸化剤1を40ml塗布して
5分間自然放置し、さらに酸化剤1を40ml塗布し
て、水で流した。その結果、パーマした毛髪は、手触り
は少し良いが、髪が非常に柔らかくべたべたした。ま
た、ウェーブがしっかり出なかった。
【0089】実施例5 70代女性(ショートカット)のダメージ毛に対して、
3〜5mlのシャンプー1で洗髪し、さらに3〜5ml
のシャンプー1で充分に泡立てて、洗髪した。その後、
トリートメント1を1ml塗布し、すすがずにタオルで
拭いて乾燥し、カットした。トリートメント1を再度3
ml塗布し、充分に水をスプレーした後、キューティク
ル調整剤を10〜20mlスプレーし、ミスト又はスチ
ーマーで10分間加温した。次に、パーマ用組成物2
(35℃に加温して調製)とトリートメント1との混合
物(前者/後者=4/1(容積比))40mlを塗布
し、ワインディングを行い、20mlの水をスプレーし
た。さらに、35℃に加温して調製したパーマ用組成物
2を40ml塗布し、キャップを被せ、5〜25分間自
然放置した後、ロッドを1本外し、カールしていること
を確認した。その後、酸化剤2を40ml塗布し、5分
間自然放置し、さらに酸化剤2を40ml塗布して5〜
7分間自然放置した。リンスを60〜100ml塗布
し、自然放置した後、ロッドアウトした。その結果、パ
ーマした毛髪は、根元から立ち上がり、全体に艶及び弾
力が出ていた。また、3回以上パーマをかけると、ダメ
ージ髪が太くなり、健康な髪となった。
【0090】比較例5 70代女性(ショートカット)のダメージ毛に対して、
シャンプー2で洗髪し、カットした。その後、トリート
メント2を3ml塗布し、ワインディングを水巻で行
い、水をスプレーした後、パーマ用組成物3を40ml
塗布し、自然に5〜8分間放置した。ロッドを1本外
し、カールを確認した。確認後、中間リンスを60〜1
00ml塗布し、さらに、酸化剤1を40ml塗布し、
5分間自然放置し、さらに酸化剤1を40ml塗布して
5分間自然放置して、水で流した。その結果、パーマし
た毛髪は、髪に弾力がなくなり、毛先がパサパサになり
手櫛が通らなくなった。また、2回以上パーマをかける
と、髪が非常に細くなった。
【0091】比較例6 70代女性(ショートカット)のダメージ毛に対して、
シャンプー2で洗髪し、カットした。その後、トリート
メント2を3ml塗布し、ワインディングを水巻で行
い、水をスプレーした後、パーマ用組成物4を40ml
塗布し、自然に5〜12分間放置した。ロッドを1本外
し、カールを確認した。確認後、中間リンスを60〜1
00ml塗布し、さらに、酸化剤1を40ml塗布し、
5分間自然放置し、さらに酸化剤1を40ml塗布して
5分間自然放置し、さらに酸化剤1を40ml塗布し
て、水で流した。その結果、パーマした毛髪は、根元に
パーマがかからず、ウェーブがダウンした。また、全体
に腰がなくなり、5〜6回以上パーマをかけると、髪が
細くなった。
【0092】実施例6 パーマ用組成物1の代わりに、パーマ用組成物5を用い
た以外は、実施例1と同様にしてパーマを行った。その
結果、実施例1と同様に、少ない照射時間で良好なカー
ルが形成された。
フロントページの続き Fターム(参考) 3B038 FA07 4C083 AA12 AB05 AB082 AC072 AC102 AC122 AC182 AC302 AC392 AC482 AC532 AC542 AC562 AC581 AC582 AC641 AC662 AC692 AC712 AC772 AC782 AC792 AC901 AD282 AD412 AD432 AD442 AD452 BB53 CC38 CC39 DD23 DD27 EE25 EE28 EE29

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミド類及びシステインを含有するパ
    ーマ用組成物。
  2. 【請求項2】 セラミド類とシステインとの割合が、セ
    ラミド類/システイン=1/1000〜5/1(重量
    比)である請求項1記載のパーマ用組成物。
  3. 【請求項3】 セラミド類0.001〜5重量%及びシ
    ステイン1〜10重量%を含む請求項1記載のパーマ用
    組成物。
  4. 【請求項4】 さらにリン脂質を含有する請求項1記載
    のパーマ用組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のパーマ用組成物と、シャ
    ンプー、トリートメント、酸化剤、リンス及びキューテ
    ィクル調整剤からなる群より選択された少なくとも1種
    の処理剤との組み合わせで構成されたパーマ用セットで
    あって、前記処理剤がセラミド類を含有するパーマ用セ
    ット。
  6. 【請求項6】 処理剤が、さらにリン脂質を含有する請
    求項5記載のパーマ用セット。
  7. 【請求項7】 セラミド類及びシステインを含有する水
    性組成物を熟成するパーマ用組成物の製造方法。
  8. 【請求項8】 25〜50℃で加温する請求項7記載の
    パーマ用組成物の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1記載のパーマ用組成物を毛髪に
    適用するパーマ方法。
  10. 【請求項10】 セラミド類を含有するシャンプーで洗
    髪し、パーマ用組成物を毛髪に適用して整形する請求項
    9記載のパーマ方法。
  11. 【請求項11】 パーマ用組成物と、セラミド類を含有
    するトリートメントとを毛髪に適用して整形する請求項
    9記載のパーマ方法。
  12. 【請求項12】 整形した後、さらにパーマ用組成物を
    毛髪に適用する請求項10又は11記載のパーマ方法。
  13. 【請求項13】 セラミド類を含有するシャンプーで洗
    髪する工程と、セラミド類を含有するトリートメントを
    毛髪に提供する工程と、パーマ用組成物を毛髪に適用し
    て整形する工程と、酸化剤で処理する工程とで構成され
    ている請求項9記載のパーマ方法。
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KR20140116170A (ko) * 2011-12-30 2014-10-01 시바타 덴키 고교 가부시키가이샤 유체에 의한 회전체의 제작법 및 그 회전체
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