JP2002011748A - 自動車部品用樹脂発泡体の製造方法および樹脂発泡体 - Google Patents

自動車部品用樹脂発泡体の製造方法および樹脂発泡体

Info

Publication number
JP2002011748A
JP2002011748A JP2000192225A JP2000192225A JP2002011748A JP 2002011748 A JP2002011748 A JP 2002011748A JP 2000192225 A JP2000192225 A JP 2000192225A JP 2000192225 A JP2000192225 A JP 2000192225A JP 2002011748 A JP2002011748 A JP 2002011748A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
parts
ethylene
resin composition
foam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000192225A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Akimoto
英郎 秋元
Tetsushi Yamada
哲史 山田
Kenji Hikita
賢次 疋田
Takashi Miyazaki
孝志 宮崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Grand Polymer Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Grand Polymer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd, Grand Polymer Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2000192225A priority Critical patent/JP2002011748A/ja
Publication of JP2002011748A publication Critical patent/JP2002011748A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表皮層と高発泡芯材とが同じ樹脂
から成形され、良好な外観を有し、軽量で高い剛性と耐
衝撃性とを有する自動車部品用樹脂発泡体の製造方法を
提供すること。 【解決手段】 特定のプロピレン・エチレンブロ
ック共重合体、エチレン・1−オクテンランダム共重合
体および発泡剤とからなる発泡性樹脂組成物を、最終製
品の全容積よりも小さい容積のキャビティ中へその一部
を可動型を固定した状態で射出充填する工程と、可動型
を後退させながら残りの発泡性樹脂組成物を拡大された
キャビティ中へ充填する工程と、可動型を更に後退させ
て樹脂を発泡成形する工程とを経て製造する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車部品として用
いられるポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法、およ
びそれから得られる樹脂発泡体に関する。
【0002】
【発明のの技術的背景】ポリプロピレン樹脂は、優れた
物性および成形加工性を有しており、その上、焼却時に
有害ガスを発生しない、リサイクルユースも可能である
との利点から環境に優しい材料として急速にその使用範
囲が拡大している。特に、自動車部品分野では、軽量で
剛性に優れたポリプロピレン樹脂製品が提供されてい
る。
【0003】そのような製品の一つとして、ポリプロピ
レン樹脂の射出発泡成形体が使用されている。しかし、
製造時における発泡セルの安定化を図るために比較的高
粘度の樹脂が必要とされているが、一般的に高粘度樹脂
の射出成形体は、外観、特に光沢が低下する傾向にあ
る。そこで、自動車部品のように外観を重視する用途で
は、予め製造しておいた表皮層を成形型内に装填してか
ら芯材になる樹脂を発泡成形して両者を一体化する成形
方法、あるいは別々に製造した発泡体と表皮層とをあと
で貼り合せる方法等によって製造している。
【0004】しかし、このようなポリプロピレン樹脂発
泡体を芯材として利用する従来の製造方法では、部品製
造工程が複雑になるばかりでなく、発泡体と表皮層とが
互いに異なる原料樹脂を用いているために、使用後のリ
サイクルユースが難しく、両面からの改良が望まれてい
る。さらに、発泡体を自動車部品として使用する場合に
は、剛性が高く、かつ衝撃強度が高い樹脂が要求されて
おり、そのような樹脂の開発も同時に望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、表皮層と芯材とが同じポリプロピレン系樹脂組成物
から成形された自動車部品用樹脂発泡体の製造方法を提
供することである。また、本発明は、表面が良好な外観
を有し、かつ内部には良好な発泡セルを有し、しかも軽
量で高い剛性と耐衝撃性とを有する自動車部品用樹脂発
泡体の製造方法を提供することである。さらに本発明
は、そのような製造方法で得られた自動車部品用樹脂発
泡体を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明に係わ
る第1の発明は、プロピレン・エチレンブロック共重合
体(A)75〜85重量部、エチレン・1−オクテンラ
ンダム共重合体(B)15〜25重量部(ここで、
(A)と(B)との合計量が100重量部である)、お
よび発泡剤(C)0.1〜6重量部とからなる発泡性樹
脂組成物を、最終製品の全容積よりも小さい容積のキャ
ビティ中へその一部を可動型を固定した状態で射出充填
する一次射出工程と、その後、可動型を後退させながら
残りの発泡性樹脂組成物を拡大されたキャビティ中へ充
填する二次射出工程と、そして、可動型を更に後退させ
てその発泡性樹脂組成物を発泡成形する発泡工程とから
なる自動車部品用樹脂発泡体の製造方法である。また、
第2の発明は、前記の方法によって製造された自動車部
品用樹脂発泡体である。
【0007】ここで、前記のプロピレン・エチレンブロ
ック共重合体(A)は次の条件(a)〜(f)を満たし
ている。 (a)プロピレン単独重合体部分における重量平均分子
量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/
Mn)が4以上、(b)プロピレン単独重合体部分にお
けるZ平均分子量(Mz)のMwに対する比(Mz/M
w)が3〜10、(c)プロピレン単独重合体部分のメ
ルトフローレート(230℃)が30〜150(g/1
0分)、(d)プロピレン単独重合体部分のアイソタク
チックペンタッド分率が97.5%以上、(e)常温パ
ラキシレン可溶部分量が7〜13重量%、(f)常温パ
ラキシレン可溶部分のエチレン含量が24〜30重量
%。
【0008】また、前記のエチレン・1−オクテンラン
ダム共重合体(B)は次の条件(g)〜(i)を満たし
ている。(g)密度が0.86〜0.88(g/c
3)、(h)メルトフローレート(190℃)が3〜
70(g/10分)、(i)エチレン含量が70〜90
モル%。
【0009】前記のプロピレン・エチレンブロック共重
合体(A)およびエチレン・1−オクテンランダム共重
合体(B)とからなる樹脂組成物は、そのメルトフロー
レート(230℃)が30〜100(g/10分)であ
ることが好ましい。
【0010】前記の発泡剤(C)は、炭酸塩または炭酸
水素塩30〜65重量部と有機カルボン酸35〜70重
量部(ここで、両者の合計量が100重量部になる)と
からなる混合物であることが望ましい。
【0011】
【発明の具体的説明】次に、本発明に係わる自動車部品
用樹脂発泡体の製造方法およびそれから得られる自動車
部品用樹脂発泡体の各構成に付いて、具体的に説明す
る。
【0012】プロピレン・エチレンブロック共重合体
(A) 原料樹脂の主成分であるプロピレン・エチレンブロック
共重合体は、プロピレンとエチレンとのブロック共重合
によって製造される重合体であって、その中には、常温
パラキシレンに不溶性の部分であるプロピレン単独重合
体部分、常温パラキシレンに可溶性の部分であるプロピ
レン・エチレンランダム共重合体部分、および必要に応
じて含有されるポリエチレン部分とから構成されてい
る。
【0013】本発明で使用可能なプロピレン・エチレン
ブロック共重合体には、前記の常温パラキシレンに可溶
性の部分が、7〜13重量%、好ましくは8〜12重量
%の範囲で含まれている。この可溶性部分は、ゴム的な
性状を示すプロピレン・エチレンランダム共重合体であ
って、前記の含有量範囲内にあると高い衝撃強度および
剛性を示す発泡体を得ることができる。また、この可溶
性部分のエチレン含量は24〜30重量%、好ましくは
25〜28重量%であって、この範囲のプロピレン・エ
チレンランダム共重合体は低温特性に優れている。
【0014】本発明で使用されるプロピレン・エチレン
ブロック共重合体中のプロピレン単独重合体部分は、次
に説明する条件(a)〜(d)を満たすものであって、
それによって剛性と耐衝撃性とのバランスに優れた発泡
成形体を成形性良く製造することができる。
【0015】(a)プロピレン単独重合体部分における
重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対す
る比(Mw/Mn)が、4以上、好ましくは8〜25の
範囲にある。Mw/Mnの値がこの範囲にあると、分子
量分布が比較的に広く、かつ高いメルトテンションを示
すことから、直径の揃った気泡がほぼ均一に分散した発
泡体の製造に適しており、得られた成形体はその機械的
強度が高く、水平方向および垂直方向の強度に偏りが少
ない。
【0016】(b)次に、プロピレン単独重合体部分に
おけるZ平均分子量(Mz)の重量平均分子量(Mw)
に対する比(Mz/Mw)が、3〜10、好ましくは4
〜8である。Mz/Mwの値がこの範囲にあると、発泡
成形時に発泡セルが破泡しにくい特性を示す。
【0017】ここで、Mw、MnおよびMzは、ゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を使用し
て測定される値である。例えば、Waters社製の150C
型機にポリマーラボラトリーズ社製のカラムPlmixed
Bを取り付け、測定温度を135℃とし、溶媒としてo
−ジクロロベンゼンを使用し、ポリマー濃度0.15重
量%のサンプルを400μl供給して測定する。一方、
予め標準ポリスチレンを用いて作成しておいた検量線を
用いて、各サンプルのMw、MnおよびMz値を求める
ことができる。
【0018】また、プロピレン単独重合体部分における
メルトフローレート(MFR)は、ASTM D−12
38に準拠し、230℃、2.16kg荷重下で測定さ
れる値が、30〜150、好ましくは50〜120(g
/10分)の範囲にある。MFR値がこの範囲にある
と、良好な射出成形性を示す。
【0019】さらに、プロピレン単独重合体部分は、ア
イソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)が9
7.5%以上、好ましくは98.0%以上である。この
ようにプロピレン単独重合体部分が高いアイソタクチッ
クペンタッド分率を有していると、樹脂の結晶性が高
く、剛性の高い発泡成形体を製造することができる。
【0020】なお、アイソタクチックペンタッド分率
(mmmm分率)は、13C−NMRを使用して測定さ
れ、ポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのアイ
ソタクチック連鎖の存在割合を示しており、プロピレン
モノマー単位が5個連続してメソ結合した連鎖の中心に
あるプロピレンモノマー単位の分率である。具体的に
は、 13C−NMRスペクトルで観測されるメチル炭素領
域の全吸収ピーク中に占めるmmmmピークの分率とし
て算出される値である。
【0021】このような性状を有するプロピレン・エチ
レンブロック共重合体は、例えば、立体規則性重合触媒
の存在下に、第1段階としてプロピレンの単独重合を行
い、第2段階としてプロピレンとエチレンとの共重合を
行い、必要に応じて第3段階としてエチレンの単独重合
を行うことによって製造することができる。
【0022】このブロック共重合体の中には、分岐状オ
レフィン重合体が0.1重量%以下、好ましくは0.0
5重量%以下含有されていてもよい。分岐状オレフィン
重合体はプロピレン・エチレンブロック共重合体の核剤
として作用するので、前記のアイソタクチックペンタッ
ド分率を高め、成形性を向上させることができる。その
重合体としては、3−メチル−1−ブテン、3,3−ジ
メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−
メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン等の
分岐状オレフィン単独重合体または共重合体が使用で
き、それらの中でも3−メチル−1−ブテン重合体が好
ましい。
【0023】エチレン・1−オクテンランダム共重合体
(B) 本発明で用いることのできるエチレン・1−オクテンラ
ンダム共重合体は、エチレン含有量が70〜90モル
%、好ましくは75〜85モル%、密度が0.86〜
0.88(g/cm3)である。エチレン含有量および
密度がこの範囲にある共重合体は、エラストマーとして
の物性を有しており、成形体の衝撃強度を高めることが
できる。
【0024】このエチレン・1−オクテンランダム共重
合体のメルトフローレート(MFR)は、ASTM D
−1238に準拠し、190℃、2.16kg荷重下で
測定した値が、3〜70(g/10分)、好ましくは1
0〜50(g/10分)である。MFR値がこの範囲に
あると、ブロック共重合体の流動性を損なうことなく耐
衝撃性を改良することができるため、衝撃強度が高く、
光沢があり、外観の優れた発泡成形体を得ることができ
る。なお、本発明では、エチレン・1−オクテン共重合
体は単独で使用することもできるし、他のエラストマー
と組み合せて使用することもできる。
【0025】エチレン・1−オクテンランダム共重合体
は、通常遷移金属触媒の存在下に、エチレンおよび1−
オクテンとを気相または液相下で共重合して製造するこ
とができる。重合触媒や重合方法などに特に制約はな
く、例えばチーグラー型触媒、フィリップス型触媒、メ
タロセン型触媒などを使用し、気相法、溶液法、バルク
重合法などの重合方法により製造することができる。
【0026】発 泡 剤 (C) 本発明で使用可能な発泡剤は、特に制限はなく、溶剤型
発泡剤であっても、分解型発泡剤であってもよい。
【0027】溶剤型発泡剤は、射出成形機のシリンダー
部分から一般に注入して溶融原料樹脂に吸収ないし溶解
させ、その後射出成形金型中で蒸発して発泡剤として機
能する物質である。プロパン、ブタン、ネオペンタン、
ヘプタン、イソヘキサン、ヘキサン、イソヘプタン、ヘ
プタン等の低沸点脂肪族炭化水素や、フロンガスで代表
される低沸点のフッ素含有炭化水素等が使用できる。
【0028】分解型発泡剤は、原料樹脂組成物に予め配
合されてから射出成形機へと供給され、射出成形機のシ
リンダー温度条件下で発泡剤が分解して炭酸ガス、窒素
ガス等の気体を発生する化合物である。それは、無機系
の発泡剤であっても有機系の発泡剤であってもよく、ま
た気体の発生を促す有機酸等を発泡助剤として併用添加
してもよい。
【0029】分解型発泡剤の具体例として、次の化合物
をあげることができる。 (1)無機系発泡剤:重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウ
ム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸ア
ンモニウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム。
【0030】(2)有機系発泡剤:N,N’−ジニトロ
ソテレフタルアミド、N,N’−ジニトロソペンタメチ
レンテトラミン等のN−ニトロソ化合物;アゾジカルボ
ンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾシクロヘ
キシルニトリル、アゾジアミノベンゼン、バリウムアゾ
ジカルボキシレート等のアゾ化合物;ベンゼンスルフォ
ニルヒドラジド、トルエンスルフォニルヒドラジド、
p,p’−オキシビス(ベンゼンスルフェニルヒドラジ
ド)、ジフェニルスルフォン−3,3’−ジスルフォニ
ルヒドラジド等のスルフォニルヒドラジド化合物;カル
シウムアジド、4,4’−ジフェニルジスルフォニルア
ジド、p−トルエンスルフォニルアジド等のアジド化合
物。
【0031】これらの発泡剤の中でも、重炭酸水素ナト
リウム等の炭酸塩または炭酸水素塩が好ましく、その際
有機カルボン酸を発泡助剤として併用することが好まし
い。炭酸塩または炭酸水素塩と有機カルボン酸との配合
比は、炭酸塩または炭酸水素塩が30〜65重量部、有
機カルボン酸が35〜70重量部の範囲が好ましい。こ
こで、両者の合計量が100重量部になる。なお、発泡
剤および発泡助剤の使用に当たって、それらを含むマス
ターバッチを予め作っておき、それをプロピレン・エチ
レンブロック共重合体およびエチレン・1−オクテン共
重合体に配合する処方をとってもよい。
【0032】発 泡 性 樹 脂 組 成 物 本発明の射出発泡成形体の製造方法に使用される原料樹
脂は、プロピレン・エチレンブロック共重合体(A)お
よびエチレン・1−オクテンランダム共重合体(B)と
からなる樹脂組成物であって、その構成割合は、(A)
が75〜85重量部、好ましくは78〜83重量部、
(B)が15〜25重量部、好ましくは17〜22重量
部である。ここで、(A)と(B)との合計量が100
重量部になる。両者の構成割合がこの範囲内にあると、
耐衝撃性および剛性の高い樹脂発泡体を製造することが
できる。
【0033】その樹脂組成物は、ASTM D−123
8に準拠し、230℃、2.16kg荷重下で測定され
るメルトフローレート(MFR)が、30〜100(g
/10分)、好ましくは50〜90(g/10分)が望
ましい。MFR値がこの範囲にあると、高速射出成形に
好適であり、発泡体の剛性と耐衝撃性とのバランスを調
整しやすく、また発泡セルが独立気泡形状をとりやす
く、かつセル形状が均一にそろいやすい利点がある。
【0034】発泡剤(C)の添加量は、発泡成形体の要
求物性に応じて、発泡剤からの発生ガス量および望まし
い発泡倍率等を考慮して選択されるが、プロピレン・エ
チレンブロック共重合体(A)およびエチレン・1−オ
クテンランダム共重合体(B)の合計量100重量部に
対して、0.1〜6重量部、好ましくは0.5〜2重量
部とするのが望ましい。この範囲内にある発泡性樹脂組
成物からは、気泡径が揃い、かつ気泡が均一分散した発
泡成形体が得られる。
【0035】プロピレン・エチレンブロック共重合体
(A)、エチレン・1−オクテン共重合体(B)、およ
び発泡剤(C)とからなる発泡性樹脂組成物には、本発
明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて各種添加剤
を加えることができる。添加剤としては、核剤、酸化防
止剤、塩酸吸収剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、光安定
剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、
染料、分散剤、銅害防止剤、中和剤、可塑剤、架橋剤、
過酸化物などの流れ性改良剤、ウェルド強度改良剤、天
然油、合成油、ワックス等を配合することができる。
【0036】樹脂発泡体の製造方法 本発明に係わる自動車部品用樹脂発泡成形体の製造方法
は、これまでに説明した発泡性樹脂組成物を射出成形金
型中へ射出成形する一次および二次の射出工程と、引き
続き発泡成形して発泡体を製造する発泡工程との少なく
とも三段階から構成されている。
【0037】成形金型は、固定型と可動型(コア型)と
から構成され、固定型と可動型とを最も接近させた型締
め状態にある時に、両者間には原料として使用する発泡
性樹脂組成物全量の容積よりも小さい容積の製品形状に
近いキャビティが形成されている。このキャビティの容
積はスキン層が形成される容積とすることができるが、
スキン層が形成される容積よりはやや大きくする方がよ
い。
【0038】まず一次射出工程において、成形に使用す
る発泡性樹脂組成物の全容積よりも小さい容積に調整さ
れたキャビティ中へ、一部の発泡性樹脂組成物を溶融状
態で射出して充填する。この際、成形金型に直接接触す
る部分の樹脂組成物は冷却されて、スキン層を形成す
る。
【0039】射出する樹脂の温度は、170〜270
℃、好ましくは180〜260℃である。また固定型お
よび可動型の金型温度は、10〜100℃、好ましくは
40〜80℃である。また金型内圧力は5〜20MP
a、好ましくは10〜15MPaである。射出は、固定
型と可動型との型締圧力より高い射出圧力で行うことが
好ましく、通常、射出圧力は10〜200MPa、好ま
しくは12〜150MPaである。この時、キャビティ
内の空気が排気されるため、可動型は固定状態に維持さ
れる。
【0040】次に二次射出工程において、可動型を後退
させながら、樹脂組成物の残余を射出して拡大されたキ
ャビティ中に充填する。この可動型を後退させる方法と
しては、樹脂の射出圧力を型締圧力よりも高くし、その
樹脂圧力によってキャビティ容積を増加させる方法を採
用してもよいし、あるいは金型位置をコンピュータ制御
によって行う方法であっても差し支えない。可動型の後
退速度は、0.1〜10(mm/sec)、好ましくは
0.5〜3(mm/sec)に制御するのが望ましい。
樹脂温度、金型温度、金型内圧力および射出圧力は、一
次射出工程の条件とほぼ同じにすることができる。
【0041】ここで、キャビティの容積を仮にキャビテ
ィ断面の長さを指標にして表すと、一次射出工程におけ
るキャビティ断面の長さをL0(以降、クリアランスL0
と呼ぶことがある)、二次射出工程における樹脂組成物
の射出終了時のキャビティ断面の長さをL1(以降、ク
リアランスL1と呼ぶことがある)と記載する。そし
て、一次射出工程におけるキャビティの容積を両者の比
0/L1(以降、クリアランス比L0/L1と呼ぶことが
ある)で仮に表現すると、L0/L1が、0.1以上1未
満、好ましくは0.4〜0.7にするのが望ましい。L
0/L1の値がその範囲内にあると、良好な外観を持った
スキン層を容易にかつ効率よく形成することができる。
【0042】一次射出工程における樹脂の射出開始か
ら、二次射出工程における射出終了までの時間(以降、
射出時間という)は、0.1〜10秒、好ましくは0.
5〜3秒である。二次射出工程は一次射出工程に引き続
いて連続して行うのが好ましく、すなわち、樹脂の射出
は一次射出工程および二次射出工程を通して連続的に行
うのが好ましい。この一次射出工程および二次射出工程
では、射出圧力および充填圧力がキャビティに常にかか
っているので、樹脂の発泡現象は全く起こらないかまた
はほとんど起こらない。
【0043】その後、発泡工程において、発泡性樹脂組
成物の射出を停止した状態で可動型をさらに後退させる
と、キャビティ内が減圧になって樹脂の発泡成形が進行
し、発泡成形体が得られる。この時、金型に接触してい
る部分の樹脂は冷却されているので発泡は全くあるいは
ほとんど起こらずにスキン層が形成され、内部には発泡
層が形成される。この成形方法は、いわゆるコアバック
方式と呼ばれるものである。なお、発泡工程において、
可動型を最も後退させた時点でのキャビティの断面の長
さL2を以降クリアランスL2と呼ぶことがある。
【0044】金型温度は、二次射出工程の条件と同じで
よく、可動型の後退速度は、0.1〜10(mm/
s)、好ましくは0.5〜3(mm/s)にするのが望
ましい。発泡工程における可動型の後退開始から終了ま
での時間(以降、発泡時間と呼ぶことがある)は、0.
1〜5秒、好ましくは0.5〜3秒が望ましい。このよ
うな条件を採用することにより、外観良好な発泡成形体
を容易にかつ効率よく製造することができる。
【0045】発泡工程における可動型の後退は、二次射
出工程から連続して行うこともできるし、二次射出工程
終了時点、すなわち発泡性樹脂組成物の射出が終了した
時点で0.1〜5秒、好ましくは0.5〜3秒間後退を
停止し、その後に後退を再開する方法をとることもでき
る。この停止時間を設けることによって、スキン層の厚
さを制御することができ、停止時間を長くするとスキン
層を厚くすることができ、その結果剛性等の機械的物性
を高めることができる。後退の終了時点は、希望する発
泡倍率によって決定され、高発泡倍率にする時には後退
距離を長くとればよい。
【0046】発泡工程の後、そのまま冷却して発泡成形
体を取り出すこともできるし、あるいは0.1〜60
秒、好ましくは1〜10秒冷却した後に可動型を前進さ
せて型締し、圧縮して所定寸法に調整してから取り出す
こともできる。圧縮すると容積が減少して金型と接触し
なかった発泡成形体の表面を型内面に再接触させること
になるので、冷却効率を向上させると共に型内で形状を
規制することになり、取出後の変形を防止することもで
き、良好な外観を得ることができる。
【0047】本発明に係わる製造方法では、両金型間の
クリアランスL0の状態から射出を開始しており、従来
法のクリアランスL1の状態から射出を開始する場合に
比べてキャビティの容積が小さくなっている分だけキャ
ビティ内での樹脂の流動速度が早くなって、シルバース
トリークの原因になる流動中の発泡ガスの吹出しが防止
される。その上、発泡性樹脂組成物は早く充填されるの
で冷却も早く進み、優れた外観のスキン層が形成され
る。また、従来法では、発泡体構造の内部(コア層)は
冷却されにくく、一方スキン層は早く冷却されることか
ら発泡倍率の調整が難しかったが、本発明では、発泡倍
率を高くすることができ、かつ変形歪みのない発泡成形
体を得ることができる。
【0048】本発明では、特定の発泡性樹脂組成物を用
い、そして前述した成形条件を採用したので、良好な外
観を持ったスキン層を容易に形成させることができ、樹
脂組成物の結晶化を抑制して発泡倍率を高めることがよ
り容易になり、かつ良好な発泡セルを有し、その上軽量
で剛性の高い発泡成形体を容易に製造することができ
る。
【0049】次に、図面を参照して、本発明に係わる樹
脂発泡体の製造方法をより詳細に説明する。図1は、一
次射出工程時における成形金型の断面図を示し、図2
は、二次射出工程終了時における成形金型の断面図を示
し、図3は、発泡工程終了時における成形金型の断面図
を示している。図中、1は固定型、2は可動型、3はキ
ャビティを示している。
【0050】図1は、一次射出工程において可動型2が
固定型1に最も接近した状態を示しており、可動型2と
固定型1との間に形成されるキャビティ3の容積は最も
小さい状態にある。この時、キャビティ3の容積は射出
に用いられる発泡性樹脂組成物の全容積よりも小さく、
キャビティ3の断面長さはクリアランスL0の状態にあ
る。
【0051】このクリアランスL0の状態から可動型2
を後退させないように固定した状態で、射出ノズル(図
示せず)からスプルー4を通して発泡性樹脂組成物5を
キャビティ3内に射出し、キャビティ3内に発泡性樹脂
組成物5を充填する。この際、樹脂5の射出は、可動型
2と固定型1との型締圧力より高い射出圧力で行うこと
が好ましく、この場合でもキャビティ3内の空気が排気
されるため、可動型2は固定状態に維持される。キャビ
ティ3の容積は小さいので、充填された樹脂組成物の表
面は早く冷却されてスキン層が形成される。
【0052】図2は、二次射出工程において発泡性樹脂
組成物を型締圧力より高い射出圧力で射出すると、その
高い樹脂圧力によってキャビティ3の容積が増加し、可
動型2が後退しながら樹脂組成物5の射出が継続し、樹
脂組成物5の全量が充填し終わった状態を示している。
この時、キャビティ3はクリアランスL1の位置にあっ
て、キャビティ3の容積は図1に比べて増加しており、
クリアランスはL0<L1の状態にある。ここまでの工程
では、樹脂組成物5は未だ軟化状態を保っているが、樹
脂に射出圧力および充填圧力がかかっているので発泡は
全くあるいはほとんど起こらない。
【0053】図3は、発泡工程において可動型2を後退
させて、キャビティ3の断面長さがクリアランスL2
状態を示している。キャビティ3の容積は図2と比べて
増加しており、クリアランスはL1<L2である。この
時、キャビティ3内が減圧になり、樹脂組成物5の発泡
が進行して発泡体が形成される。発泡終了後はそのまま
冷却して発泡成形体6を取り出すこともできるし、可動
型2を前進させて型締めすることもできる。
【0054】自動車部品用樹脂発泡体 本発明の樹脂発泡体の製造方法によれば、内部に高発泡
体の芯が形成され、表面にスキン層が形成された発泡体
が得られる。発泡倍率は用途によって調整されるので特
に限定されないが、通常1.05〜5倍、好ましくは
1.3〜2倍にすると芯材としての望ましい強度が得ら
れ、また形状が保持される。スキン層の厚さは通常0.
25〜1mm、好ましくは0.5〜0.8mmに調整す
ることが望ましく、成形条件によって厚さを変えること
ができる。全体として、良好な表面特性を持ち、軽量で
高い剛性と耐衝撃性とを持った樹脂発泡体になってい
る。
【0055】この樹脂発泡体は、前述した樹脂組成物か
ら形成されているので焼却しても有害なガスを発生しな
いし、また内部および表面層が同じ材質から製造されて
いるのでリサイクルユースも容易に行うことができる。
従って、この樹脂発泡体は、ドアトリム、インストルメ
ントパネル等の自動車内装部品、サイドプロテクトモー
ル、バンパー、ソフトフェイシア、マッドガード等の自
動車外装部品に好適に利用することができる。
【0056】
【実施例】次に本発明を実施例を通して説明するが、本
発明はそれら実施例によって何ら限定されるものではな
い。まず、実施例および比較例で得られた成形体を評価
するために測定した発泡倍率、外観、弾性勾配および高
速貫通衝撃について、その測定方法を説明する。
【0057】(1)発泡倍率 水中置換法によって未発泡品の比重(dc0)および発
泡成形体の比重(dc1)の各々を求め、その比dc0/
dc1から発泡倍率を求めた。その際、発泡成形体はス
キン層を含む状態で測定した。
【0058】(2)外観 発泡成形体の表面を目視で観察し、次の基準で評価し
た。 〔シルバーストリーク〕 ○:ほとんど観察されない。 ×:成形体表面にシルバーストリークが見られる。 〔ひけ〕 ○:まったくない。 △:少しある。 ×:成形体表面にくぼみが見られる。
【0059】(3)弾性勾配 50×150mmの試験片をスパン100mmで両端を
支持し、中央部に50(mm/min)の速さで荷重を
加えて荷重・たわみ曲線を作成し、その初期直線部分か
ら1cm変形時の荷重を弾性勾配としてN/cmで表し
た。
【0060】(4)高速貫通衝撃 レオメトリック社製ハイレートインパクトテスターを用
い、先端の直径が12.6mmの半球状をしたストライ
カーを、23℃の雰囲気下で試験体に垂直に4(m/
s)の速度で衝突させ、貫通破壊エネルギー(J)を求
めて示した。
【0061】(実施例1)プロピレン・エチレンブロッ
ク共重合体80重量部、エチレン・1−オクテンランダ
ム共重合体(エチレン含量85モル%、密度0.87
(g/cm3)、MFR35(g/10分))20重量
部、発泡剤マスターバッチ(炭酸水素ナトリウム25重
量%、クエン酸25重量%および低密度ポリエチレン5
0重量%)1.8重量部とをドライブレンドした後、次
に記す条件で射出成形し、発泡成形体を得た。この発泡
成形体の物性を前記した方法で評価し、その結果を表1
に示した。
【0062】なお、使用したプロピレン・エチレンブロ
ック共重合体の性状は、次の通りであった。 プロピレン含量=94モル%、エチレン含量=6モル
%、プロピレン単独重合体分のMw/Mn=6.5、M
z/Mw=7、MFR=80(g/10分)、mmmm
分率=98.0%、常温パラキシレン可溶部分量の割合
=10重量%、常温パラキシレン可溶分のエチレン含量
=28重量% また、プロピレン・エチレンブロック共重合体とエチレ
ン・1−オクテンランダム共重合体との混合物のMFR
は、68(g/10分)であった。
【0063】成形条件は次の通りであった。 射出成形機:(株)東芝製、IS450GS(商標)を
改造したもの 成形体サイズ:縦50cm、横30cm、厚さ3mmの
平板 ゲート構造:バブルゲート、成形体中央1点ゲート 射出温度:200℃ 成形型内圧力:12MPa 射出圧力:15MPa 射出時間:2.0秒 発泡時間:1.0秒 成形型表面温度:50℃
【0064】二次射出工程での可動型の後退速度:1.
0mm/秒 二次射出工程終了後の後退停止時間:2.0秒 発泡工程での可動型の後退速度:1.0mm/秒 一次射出工程(初期)の成形型クリアランス(L0):
1.0mm 二次射出工程終了後の成形型クリアランス(L1):
2.0mm 発泡工程終了後の成形型クリアランス(L2):3.0
mm 冷却時間:30秒
【0065】なお前記条件において、射出時間は射出開
始から原料の全量を射出し終わるまでの時間であり、冷
却時間は発泡工程における可動型の後退終了から発泡成
形体を成形型から取り出すまでの時間である。
【0066】(比較例1)(射出コアバック法) 射出成形条件を次のように変更した以外は実施例1と同
じ方法を繰り返した。すなわち、初期の成形型クリアラ
ンス(L0)を2.0mmとし、そのクリアランスのま
まで樹脂組成物全量の充填を一度で行い、充填終了後に
3.0mmまでコアバックして発泡成形体を得た。冷却
時間は60秒とした。得られた結果を表1に併せて示し
た。
【0067】(比較例2)実施例1において、エチレン
・1−オクテン共重合体を配合しない組成物を用いた以
外は実施例1と同様に行った。得られた結果を表1に併
せて示した。
【0068】
【表1】
【0069】
【発明の効果】本発明の自動車部品用樹脂発泡体の製造
方法によると、全体として同じ材質から形成された内部
発泡層と表面スキン層とからなる構造の発泡体が製造で
き、内部発泡層は良好な発泡セルを有する高発泡体であ
って、表面スキン層は良好な外観を有している。この製
造方法では、発泡倍率および表面層の厚さを容易に調整
することができ、また製造効率も高い。
【0070】この製造方法で得られた自動車部品用樹脂
発泡体は、内部発泡層と表面スキン層とが同じ樹脂組成
物で成形されているのでリサイクルユースが容易であ
り、フローマークやひけ等がほとんど見られない良好な
外観を有しており、全体として軽量で剛性および耐衝撃
性に優れている。従って、自動車用内外装部品に好適で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一次射出工程時における成形金型の断面図を
示す。
【図2】 二次射出工程終了時における成形金型の断面
図を示す。
【図3】 発泡工程終了時における成形金型の断面図を
示す。
【符号の説明】
1 固定型 2 可動型 3 キャビティ 4 スプルー 5 発泡性樹脂組成物 6 発泡成形体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 哲史 埼玉県和光市中央一丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 疋田 賢次 埼玉県和光市中央一丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 宮崎 孝志 千葉県袖ヶ浦市長浦字拓二号580番32 株 式会社グランドポリマー内 Fターム(参考) 4F074 AA17A AA25B AA98 BA03 BA04 BA07 CA26 CC03Y CC04Y DA02 DA08 DA19 4F206 AA04H AA11F AA11K AB02 AG20 AH26 JA04 JF01 JL02 JM05 JN25 JQ81 4J002 BB052 BP021 DE206 DE226 DF036 EA016 EB066 EF066 EG026 EQ016 EQ026 EQ036 ES006 FD326 GN00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プロピレン・エチレンブロック共重合体
    (A)75〜85重量部、エチレン・1−オクテンラン
    ダム共重合体(B)15〜25重量部(ここで、(A)
    と(B)との合計量が100重量部である)、および発
    泡剤(C)0.1〜6重量部とからなる発泡性樹脂組成
    物を、最終製品の全容積よりも小さい容積のキャビティ
    中へその一部を可動型を固定した状態で射出充填する一
    次射出工程と、 その後、可動型を後退させながら残りの発泡性樹脂組成
    物を拡大されたキャビティ中へ充填する二次射出工程
    と、 そして、可動型を更に後退させてその発泡性樹脂組成物
    を発泡成形する発泡工程とからなり、 ここで、前記のプロピレン・エチレンブロック共重合体
    (A)は次の条件(a)〜(f)を満たしており、
    (a)プロピレン単独重合体部分における重量平均分子
    量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/
    Mn)が4以上、(b)プロピレン単独重合体部分にお
    けるZ平均分子量(Mz)のMwに対する比(Mz/M
    w)が3〜10、(c)プロピレン単独重合体部分のメ
    ルトフローレート(230℃)が30〜150(g/1
    0分)、(d)プロピレン単独重合体部分のアイソタク
    チックペンタッド分率が97.5%以上、(e)常温パ
    ラキシレン可溶部分量が7〜13重量%、(f)常温パ
    ラキシレン可溶部分のエチレン含量が24〜30重量
    %、また、前記のエチレン・1−オクテンランダム共重
    合体(B)は次の条件(g)〜(i)を満たしており、
    (g)密度が0.86〜0.88(g/cm3)、
    (h)メルトフローレート(190℃)が3〜70(g
    /10分)、(i)エチレン含量が70〜90モル%で
    あることを特徴とする自動車部品用樹脂発泡体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】前記のプロピレン・エチレンブロック共重
    合体(A)およびエチレン・1−オクテンランダム共重
    合体(B)とからなる樹脂組成物は、そのメルトフロー
    レート(230℃)が30〜100(g/10分)であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の自動車部品用樹脂
    発泡体の製造方法。
  3. 【請求項3】前記の発泡剤(C)が、炭酸塩または炭酸
    水素塩30〜65重量部と有機カルボン酸35〜70重
    量部(ここで、両者の合計量が100重量部になる)と
    からなることを特徴とする請求項1または2に記載の自
    動車部品用樹脂発泡体の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかの方法によって製
    造されることを特徴とする自動車部品用樹脂発泡体。
JP2000192225A 2000-06-27 2000-06-27 自動車部品用樹脂発泡体の製造方法および樹脂発泡体 Pending JP2002011748A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000192225A JP2002011748A (ja) 2000-06-27 2000-06-27 自動車部品用樹脂発泡体の製造方法および樹脂発泡体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000192225A JP2002011748A (ja) 2000-06-27 2000-06-27 自動車部品用樹脂発泡体の製造方法および樹脂発泡体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002011748A true JP2002011748A (ja) 2002-01-15

Family

ID=18691388

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000192225A Pending JP2002011748A (ja) 2000-06-27 2000-06-27 自動車部品用樹脂発泡体の製造方法および樹脂発泡体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002011748A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002283382A (ja) * 2001-03-23 2002-10-03 Grand Polymer Co Ltd ポリプロピレン発泡成形体の製造方法および発泡成形体
JP2003020353A (ja) * 2001-07-10 2003-01-24 Sumitomo Chem Co Ltd 射出発泡成形用オレフィン系樹脂組成物およびそれからなる射出発泡成形体
JP2007062365A (ja) * 2005-08-03 2007-03-15 Kaneka Corp 熱可塑性樹脂発泡成形体の製造方法および成形体
JP2007069726A (ja) * 2005-09-07 2007-03-22 Kaneka Corp 自動車用ドアトリム
JP2008133485A (ja) * 2008-02-15 2008-06-12 Japan Polypropylene Corp 発泡成形用樹脂組成物および発泡成形体の製造方法
JP2009001772A (ja) * 2007-05-23 2009-01-08 Kaneka Corp ポリプロピレン系樹脂射出発泡成形体
US11912842B2 (en) 2018-06-29 2024-02-27 Dow Global Technologies Llc Foam bead and sintered foam structure

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002283382A (ja) * 2001-03-23 2002-10-03 Grand Polymer Co Ltd ポリプロピレン発泡成形体の製造方法および発泡成形体
JP4592202B2 (ja) * 2001-03-23 2010-12-01 株式会社プライムポリマー ポリプロピレン発泡成形体の製造方法および発泡成形体
JP2003020353A (ja) * 2001-07-10 2003-01-24 Sumitomo Chem Co Ltd 射出発泡成形用オレフィン系樹脂組成物およびそれからなる射出発泡成形体
JP2007062365A (ja) * 2005-08-03 2007-03-15 Kaneka Corp 熱可塑性樹脂発泡成形体の製造方法および成形体
JP2007069726A (ja) * 2005-09-07 2007-03-22 Kaneka Corp 自動車用ドアトリム
JP2009001772A (ja) * 2007-05-23 2009-01-08 Kaneka Corp ポリプロピレン系樹脂射出発泡成形体
JP2008133485A (ja) * 2008-02-15 2008-06-12 Japan Polypropylene Corp 発泡成形用樹脂組成物および発泡成形体の製造方法
US11912842B2 (en) 2018-06-29 2024-02-27 Dow Global Technologies Llc Foam bead and sintered foam structure

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4592202B2 (ja) ポリプロピレン発泡成形体の製造方法および発泡成形体
US6723793B2 (en) Blends of ethylenic polymers with improved modulus and melt strength and articles fabricated from these blends
US8318863B2 (en) Foaming polypropylene resin composition and process for producing injection-molded foams from the composition
US6730248B2 (en) Foamed article of thermoplastic resin composition and process for producing it
JP4618925B2 (ja) ポリプロピレン発泡成形体の製造方法および発泡成形体
JP2019031097A (ja) ポリプロピレン系発泡成形体およびポリプロピレン系発泡成形体の製造方法
JP2002120252A (ja) 発泡成形品および製造方法
EP1373401B1 (en) Blends of ethylenic polymers with improved modulus and melt strength and articles fabricated from these blends
JP2013231099A (ja) プロピレン系重合体、プロピレン系重合体組成物、予備発泡粒子発泡成形体、射出発泡成形体およびそれらの製造方法
JP2002011748A (ja) 自動車部品用樹脂発泡体の製造方法および樹脂発泡体
JP3996037B2 (ja) ポリプロピレン樹脂発泡成形体の製造方法および発泡成形体
JPH07503269A (ja) 無機発泡剤を用いて発泡した寸法安定性のあるポリプロピレン発泡体
KR102511653B1 (ko) 폴리프로필렌계 수지 발포 성형체의 제조 방법
WO2021049585A1 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物及びそれを含む成形体
JP2002307473A (ja) 発泡成形体の製造方法
JP2001018943A (ja) 容器およびその製造方法
JP2004082547A (ja) 樹脂発泡体の製造方法および樹脂発泡体
WO2023042701A1 (ja) プロピレン系樹脂組成物およびその用途
JP2003268145A (ja) 射出発泡成形用オレフィン系樹脂組成物およびそれからなる射出発泡成形体
JP7191495B2 (ja) 発泡性ポリオレフィン組成物およびその方法
JP2008044384A (ja) 発泡成形体の製造方法
JP2007062365A (ja) 熱可塑性樹脂発泡成形体の製造方法および成形体
JP2019089891A (ja) 発泡成形体及びその製造方法
JP2001026032A (ja) ポリプロピレン発泡体の射出成形方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20060215