JP2002010178A

JP2002010178A - 画像管理システム及び画像管理方法、並びに、記憶媒体

Info

Publication number: JP2002010178A
Application number: JP2000182557A
Authority: JP
Inventors: Ken Kurihara; 謙栗原; So Terao; 創寺尾; Yorihisa Fujinami; 順久藤波
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 2000-06-19
Filing date: 2000-06-19
Publication date: 2002-01-11

Abstract

(57)【要約】【課題】ビデオ・カメラやデジタル・スチル・カメラ
などの撮像装置を介して取得された多数の画像データを
管理する。【解決手段】画像管理システムは、画像に付随する日
時、位置情報、露光情報などの属性情報と、あらかじめ
登録されているユーザ・プロファイル情報、地図情報、
季節行事の知識、暦の知識、気象情報、イベント情報な
どから、記録された画像データのコンテキストを推定す
る。また、推定結果に基づいて、画像データのタイトル
付け、分類整理、検索などを行うことができる、ユーザ
ビリティに富むとともに親しみ易い画像蓄積・編集環境
を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオ・カメラや
デジタル・スチル・カメラなどの撮像装置を介して取得
された画像データを管理するための画像管理システム及
び画像管理方法に係り、特に、多数の画像データを撮像
装置から取得・収集して編集・整理・検索するための画
像管理システム及び画像管理方法に関する。

【０００２】更に詳しくは、本発明は、画像データに付
随する各種の属性情報及び／又はユーザ情報に従って画
像データを編集・整理・検索するための画像管理システ
ム及び画像管理方法に係り、特に、画像データに付随す
る属性情報及び／又はユーザ情報に従って画像データの
コンテキストを解析して編集・整理・検索を行う画像管
理システム及び画像管理方法に関する。

【０００３】

【従来の技術】近年、ビデオ・カメラやデジタル・スチ
ル・カメラのような撮像装置が広汎に普及してきてい
る。撮像された画像データは、例えば、ビデオ・テープ
に記録される。あるいは、画像データをコンピュータラ
イズして、ハード・ディスク装置（ＨＤＤ）などの計算
機システムの周辺機器に蓄積することもできる。

【０００４】蓄積された画像データ数が増大するにつ
れ、これら情報資源の死蔵を防止し有効に活用するため
には、各画像データに対するタイトル付けや、編集、分
類整理、検索などの手法が重要になってくる。

【０００５】しかしながら、従来の画像管理装置や画像
データベースでは、ユーザ自らがあらかじめキーワード
を設定し、撮像画像をデータベースのあるカテゴリに登
録するなど、煩雑な作業を要していた。

【０００６】撮影場所や撮影日、撮影時刻、タイトルな
どを記入したラベル・シールをビデオ・テープ・カート
リッジなどに貼設して分類・整理することは、従来から
行われている。しかしながら、ラベル・シールに記入し
た内容はコンピュータライズされたものではなく、ビデ
オ・テープに記録された画像データをデータベース管理
するためには、改めてラベルの記入内容をコンピュータ
入力しなければならない。そもそも、ラベル・シールの
作成は手間が掛かるばかりで、時間がない場合はユーザ
が省いてしまうことが多い。後者の場合、やがて記憶が
曖昧になり、正確な情報をラベルに記入できなくなって
しまう。

【０００７】例えば、ビデオ・カメラにＧＰＳ（Global
Positioning System）などの測位装置を接続又は内蔵
して撮像画像とともに位置情報を記録するシステムが提
案されている。この場合、位置情報を基に撮像像の撮影
場所を検出・特定することができ、撮影場所を用いて画
像データを分類・整理・検索することができる。

【０００８】例えば、本出願人に既に譲渡されている特
開平１１−２０５７２５号公報に記載の映像情報記録再
生装置によれば、ＧＰＳアンテナにより受信された人工
衛星からの電波を解析して、撮影位置を検出し、この撮
影位置情報をビデオ・テープ上の映像・音声信号とは別
エリアのシステム・データ領域に記録する点について開
示されている。

【０００９】また、ビデオ・カメラなどの撮像装置に本
来内蔵されているシステム時計の時刻情報を撮影した画
像データとともに記録することは、従来から既に行われ
ている。

【００１０】しかしながら、位置情報や時刻情報によっ
て画像データベースを管理するためには、緯度や経度な
ど登録する項目が追加されてしまい、ユーザにさらに労
力を強いることになる。

【００１１】また、画像データベースを構築する際、各
々の画像データに対してタイトル（名前）を付すことは
極めて有効であるが、データ保管時などにユーザが逐次
タイトルを考え出して入力しなければならず、煩わし
い。

【００１２】例えば、画像データに関する日付・時刻情
報と位置情報を基に、いつどこで撮影したかを特定する
ことができる。観光旅行での撮影などでは、「○月△日
京都」や「○月□日金閣寺」などのようなタイトル
を画像データに付すなど、その程度でも充分に役に立
つ。

【００１３】しかしながら、時刻情報や位置情報をほと
んどそのまま利用するようなタイトル付与の手法では、
何をしているところを撮影したのかなど、その場面での
コンテキストまで踏み込んではいない。例えば、子供の
入学式を撮影した画像に対して、位置情報に基づいて
「××小学校」などのようなタイトルを画像データに付
すことはできるが、それで充分な情報とは言い難い。

【００１４】また、従来から、動画像のキーフレームを
用いて管理するという技術がある。しかしながら、キー
フレームなどの特定のフレームやシーンを画像認識して
その撮影内容、例えば撮影場所や露光条件、撮影した場
面のコンテキストなどを推定することは、一般に、非常
に困難である。

【００１５】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ビデ
オ・カメラやデジタル・スチル・カメラなどの撮像装置
を介して取得された画像データを管理することができ
る、優れた画像管理システム及び画像管理方法を提供す
ることにある。

【００１６】本発明の更なる目的は、多数の画像データ
を撮像装置から取得・収集して編集・整理・検索するこ
とができる、優れた画像管理システム及び画像管理を提
供することにある。

【００１７】本発明の更なる目的は、画像データに付随
する各種の属性情報及び／又はユーザ情報に従って画像
データを編集・整理・検索することができる、優れた画
像管理システム及び画像管理方法を提供することにあ
る。

【００１８】本発明の更なる目的は、画像データに付随
する属性情報及び／又はユーザ情報に従って画像データ
のコンテキストを解析して編集・整理・検索を行うこと
ができる、優れた画像管理システム及び画像管理方法を
提供することにある。

【００１９】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を参
酌してなされたものであり、その第１の側面は、画像デ
ータを分類及び／又は整理するための画像管理システム
又は方法であって、付随情報付きの画像データを保持す
る画像データ保持手段又はステップと、画像データ保持
手段から付随情報のみを取り出して解析する付随情報解
析手段又はステップと、付随情報及び／又は付随情報の
解析結果を基に画像データのコンテキストを推定するコ
ンテキスト推定手段又はステップと、を具備することを
特徴とする画像管理システム又は方法である。

【００２０】ここで、前記付随情報とは、画像データに
関する撮影日時情報、撮影位置情報、撮影条件、撮影者
に関するユーザ情報などである。

【００２１】また、本発明の第１の側面に係る画像管理
システムは、さらに、地図データベースを備えていても
よい。このような場合、前記付随情報解析手段又はステ
ップは、付随情報に含まれる撮影位置情報を該地図デー
タベースと照合して、画像データを撮影した地名及び／
又は施設名を推定することができる。

【００２２】また、本発明の第１の側面に係る画像管理
システムは、さらに、季節行事・社会慣習知識ベースを
備えていてもよい。このような場合、前記付随情報解析
手段又はステップは、付随情報に含まれる撮影日時情報
及び／又はユーザ情報を該季節行事・社会慣習知識ベー
スと照合して、画像データの撮影と関連する季節行事・
社会慣習を推定することができる。

【００２３】また、本発明の第１の側面に係る画像管理
システムは、さらに、各ユーザ毎の家族情報データベー
スを備えていてもよい。このような場合、前記付随情報
解析手段又はステップは、付随情報に含まれるユーザ情
報を該家族情報データベースと照合し、画像データを撮
影したユーザの家族構成などの家族情報を特定すること
ができる。

【００２４】また、本発明の第１の側面に係る画像管理
システム又は方法は、さらに、１以上の情報提供サーバ
が設置された外部ネットワークに接続する通信手段又は
ステップを備えていてもよい。このような場合、前記コ
ンテキスト推定手段又はステップは、付随情報に適合す
る気象情報及び／又はイベント情報などを該通信手段又
はステップ経由で外部ネットワーク上の情報提供サーバ
から取得し、該取得した情報をコンテキストの推定に利
用することができる。

【００２５】また、本発明の第１の側面に係る画像管理
システム又は方法は、地図データベース及び／又は季節
行事・社会慣習知識ベースなどの各データベースの更新
情報を、該通信手段又はステップ経由で外部ネットワー
ク上の情報提供サーバから取得するようにしてもよい。

【００２６】また、本発明の第１の側面に係る画像管理
システム又は方法は、前記コンテキスト推定手段又はス
テップは、コンテキストの推定結果に基づいて当該画像
データのタイトル候補を生成するようにしてもよい。

【００２７】また、前記コンテキスト推定手段により生
成されたタイトル候補を、ディスプレイなどの出力装置
を介してユーザ・フィードバックするようにしてもよ
い。

【００２８】また、タイトル候補の素材となるタイトル
・テンプレートを前記コンテキスト推定手段又はステッ
プに投入するようにしてもよい。

【００２９】また、本発明の第２の側面は、画像データ
を分類及び／又は整理するための画像管理をコンピュー
タ・システム上で実行するように記述されたコンピュー
タ・ソフトウェアをコンピュータ可読形式で物理的に格
納した記憶媒体であって、前記コンピュータ・ソフトウ
ェアは、付随情報付きの画像データを保持する画像デー
タ保持ステップと、画像データ保持手段から付随情報の
みを取り出して解析する付随情報解析ステップと、付随
情報及び／又は付随情報の解析結果を基に画像データの
コンテキストを推定するコンテキスト推定ステップと、
を具備することを特徴とする記憶媒体である。

【００３０】本発明の第２の側面に係る記憶媒体は、例
えば、様々なプログラム・コードを実行可能な汎用コン
ピュータ・システムに対して、コンピュータ・ソフトウ
ェアをコンピュータ可読な形式で物理的に提供する媒体
である。このような媒体は、例えば、ＣＤ（Compact Di
sc）やＦＤ（Floppy Disc）、ＭＯ（Magneto-Opticaldi
sc）などの着脱自在で可搬性の記憶媒体である。あるい
は、ネットワーク（ネットワークは無線、有線の区別を
問わない）などの伝送媒体などを経由してコンピュータ
・ソフトウェアを特定のコンピュータ・システムにコン
ピュータ可読形式で提供することも技術的に可能であ
る。

【００３１】このような記憶媒体は、コンピュータ・シ
ステム上で所定のコンピュータ・ソフトウェアの機能を
実現するための、コンピュータ・ソフトウェアと記憶媒
体との構造上又は機能上の協働的関係を定義したもので
ある。換言すれば、本発明の第２の側面に係る記憶媒体
を介して所定のコンピュータ・ソフトウェアをコンピュ
ータ・システムにインストールすることによって、コン
ピュータ・システム上では協働的作用が発揮され、本発
明の第１の側面に係る画像管理システム又は方法と同様
の作用効果を得ることができる。

【００３２】

【作用】本発明に係る画像管理システム又は方法によれ
ば、画像に付随する日時、位置情報、露光情報などの属
性情報と、あらかじめ登録されているユーザ・プロファ
イル情報、地図情報、季節行事の知識、暦の知識、気象
情報、イベント情報などから、記録された画像データの
コンテキストを推定することができる。言い換えれば、
画像データのコンテキスト推定のために、画像データ自
体の画像認識結果に頼る必要がない。

【００３３】また、このような推定結果に基づいて、画
像データのタイトル付け、分類整理、検索などを行うこ
とができる、ユーザビリティに富むとともに親しみ易い
画像蓄積・編集環境を提供することができる。

【００３４】本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、
後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳
細な説明によって明らかになるであろう。

【００３５】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施例を詳解する。

【００３６】図１には、本発明の実施に供される画像管
理システム１の機能構成を概略的に示している。

【００３７】図示のように、画像管理システム１は、複
数の画像データを蓄積する画像データベース２０と、地
図データベース１３や家族情報データベース１４などの
複数のデータベースと、季節行事・社会慣習知識ベース
１５などの知識ベースと、これらデータベースや知識ベ
ースやその他の情報資源に基づいて画像データ・コンテ
ンツの解析・推論を行うルールベース推論エンジン１６
とで構成される。ここで、知識ベースとは、知識をコン
ピュータが理解できる形式（例えば述語形式）で表現し
てデータベース化して、特定の対象分野（図１に示す例
では季節行事や社会慣習）の専門知識や知識間を関連付
けるルールの集合体である。ルールベース推論エンジン
１６は、例えば、ファジーロックに基づいて構成され
る。

【００３８】また、画像管理システム１は、インターネ
ットなどの外部ネットワーク８０と接続するための通信
インターフェース１２を備えている。

【００３９】インターネット８０は、ＴＣＰ／ＩＰ（Tr
ansmission Control Protocol/Internet Protocol）プ
ロトコルに従って膨大数の計算機システムが相互接続を
繰り返すことで構築された、字義通りの広域ネットワー
クである（周知）。インターネット８０上にはＷＷＷ
（World Wide Web）を始めとする情報検索サービスが提
供されており、例えばＵＲＬ（Uniform Resource Locat
or）で指定することによって所望の情報資源にアクセス
したりインターネット８０上の情報空間を探索したりす
ることができるようになっている。

【００４０】本実施例に係る画像管理システム１は、例
えば、インターネット８０経由で所定の情報提供サーバ
にアクセスすることで、気象情報や、社会一般で開催さ
れるイベント情報等を取得することができる。また、地
図情報や季節行事・社会慣習などの情報の変更内容も、
定期又は不定期でインターネット８０経由で取得して、
地図データベース１３や季節行事・社会慣習知識ベース
１５の内容を適宜、自動又は半自動で更新することがで
きる。

【００４１】また、画像管理システム１は、ユーザ・イ
ンターフェース１１を介して、画像データの供給装置と
してのビデオ・カメラ５０や、画像データを表示出力す
る出力装置７０、キーボード７５やマウス７６などから
なるユーザ入力装置に接続されている。

【００４２】出力装置７０は、画像管理システム１から
のＲＧＢ出力を基にした表示能力を持つ通常のテレビ受
信機でもよい。あるいは、コンピュータライズされた画
像データを画像データベース２０から取り出して、これ
をデコードして表示する能力を持つ装置（例えば、パー
ソナル・コンピュータやワークステーションなどの計算
機システム）であってもよい。後者の場合、出力ターゲ
ットは、ＣＲＴ（Cathode Ray Tube）モニタやＬＣＤ
（液晶表示ディスプレイ）などの表示装置である以外
に、画像データを印刷出力するプリンタ、あるいは画像
データをＣＤ−ＲやＤＶＤなどの他のメディアに複製す
る記録装置であってもよい。

【００４３】キーボード７５やマウス７６などのユーザ
入力装置からは、キャラクタ・ベース若しくはグラフィ
ック・ベースのコマンドを入力することができる。例え
ば、ユーザは、ユーザ入力装置を介して自身のユーザ識
別情報を画像管理システム１に入力したり、あるいは家
族情報データベースに登録すべき家族構成などの情報を
入力することができる。また、ユーザのスケジュールを
キーボード７５やマウス７６を介して入力することで、
画像管理システム１上でスケジュール管理を併せて行な
うことができる。

【００４４】画像データの供給源としてのビデオ・カメ
ラ５０は、より好ましくは、撮影時の位置情報や露光情
報（若しくは撮影環境情報）、時刻情報などの画像デー
タ本体に関する各種の属性情報や、ユーザ識別情報など
を、付随情報として画像データとともに記録するように
なっている。例えば、ビデオ・テープその他の記録メデ
ィア上で、画像データ本体とは別エリアのデータ領域に
これら付随情報を記録して、画像データ本体をアクセス
することなしに付随情報のみを引き出せるようにしてお
く。

【００４５】図２には、本実施例に係る画像管理システ
ム１に適用可能なビデオ・カメラ５０の構成例を図解し
ている。同図に示すビデオ・カメラ５０は、カメラ部５
１と、信号処理部５２と、制御部５３と、ＧＰＳアンテ
ナ５４と、システム時計５５と、ユーザ入力部５６と、
記憶部５７と、記録メディアへの撮像画像の記録動作を
制御する記録制御部５８とで構成される。

【００４６】カメラ部５１は、レンズ５１Ａと撮像素子
５１Ｂとで構成される。レンズ５１Ａは、被写体の画像
を撮像素子５１Ｂの撮像面に結像する。また、撮像素子
５１Ｂは、例えばＣＣＤ（Charge Coupled Device：電
荷結合素子）で構成され、撮像面上の被写体画像を電気
信号に変換して、これを信号処理部５２に出力する。

【００４７】信号処理部５２は、カメラ部５１からの電
気信号を、記録メディア５９に記録する形式の映像信号
に変換して記録制御部５８に出力する。また、信号処理
部５２は、カメラ部５１における露光情報やその他の撮
影条件を記録制御部５８に出力する。

【００４８】制御部５３は、例えば、プロセッサ本体と
ＲＡＭ（Random Access Memory）とＲＯＭ（Read Only
Memory）とを備えたマイクロコンピュータで構成され、
ビデオ・カメラ５０内の動作を統括的に制御する機能を
持つ。

【００４９】また、制御部５３は、例えば、ＧＰＳアン
テナ５４により受信される人工衛星からの電波を解析す
ることにより得られる、このビデオ・カメラ５０の撮像
位置を示す位置情報（例えば、経度及び緯度の情報を含
む）を検出して、記録制御部５８に出力する。

【００５０】ユーザ入力部５６は、ビデオ・カメラ５０
における、記録、再生、早送り、巻き戻し、一時停止な
どの操作指示や、その他のデータ入力を行うためのユー
ザ操作装置である。また、ユーザ入力部５６を介してユ
ーザ識別情報などのユーザ情報を入力することもでき
る。

【００５１】記憶部５７は、このビデオ・カメラ５０の
ユーザ識別情報やその他の属性情報・制御情報を保管す
るためのメモリ領域である。例えば、ユーザ識別情報
は、ユーザ入力部５６を介して入力される。また、制御
部５３は、記憶部５７からユーザ識別情報を取り出し
て、記録制御部５８に出力する。

【００５２】システム時計５５は、実時間を計時して制
御部５３に供給するようになっている。また、制御部５
３は、供給された実時間を撮影時の時刻情報として記録
制御部５８に出力する。

【００５３】記録制御部５８は、信号処理部５２から供
給される画像データや、制御部５３から供給されるユー
ザ識別情報や位置情報や時刻情報などの付随情報を、記
録メディア５９上に記録する。但し、付随情報は、画像
データ本体とは別エリアのデータ領域に記録して、画像
データ本体をアクセスすることなしに付随情報のみを引
き出せるようにしておく。

【００５４】記録メディア５９の一例はビデオ・テープ
であり、他の例は、ハード・ディスク装置である。

【００５５】次いで、本実施例に係る画像管理システム
１において画像データを管理する処理手順について、図
３を参照しながら説明する。

【００５６】ビデオ・カメラ５０で撮影された画像デー
タは、ユーザ・インターフェース１１経由で、画像管理
システム１内の画像データベース２０に蓄積される（Ｓ
１）。ビデオ・カメラ５０は、例えば、ｉ−ｌｉｎｋ
（ＩＥＥＥＥ１３９４）ポートなどを経由して、画像
管理システム１に接続される。

【００５７】画像管理システム１内では、まず、画像デ
ータベース２０から特定の画像データに関する付随情報
を読み出す（Ｓ２）。

【００５８】ここで言う付随情報は、画像データに関す
る日付・時刻情報、位置情報、露光情報などである。付
随情報は、画像データ本体とは別エリアのデータ領域に
保管しておくことで、画像データ自体にアクセスするこ
となく、付随情報のみを取り出すことができる。また、
付随情報には、画像データの撮影者に関するユーザ情報
を含んでいてもよい。あるいは、ユーザ情報は、例え
ば、キーボード７５やマウス７６などのユーザ入力装置
並びにユーザ・インターフェース１１を介して、画像管
理システム１に直接入力されてもよい。

【００５９】付随情報に含まれる位置情報すなわち撮影
位置情報を地図データベース１３と照合することで、撮
影位置の地名又は施設名を推定することができる（Ｓ
３）。また、露光情報を用いて、撮影場所の屋内／屋外
判定を行うことができる（Ｓ４）。

【００６０】また、ユーザ情報を家族情報データベース
１４と照合することで、該当するユーザの家族構成その
他の家族情報を引き出すことができる（Ｓ５）。

【００６１】ルールベース推論エンジン１６は、日付情
報、推定された地名又は施設名、奥内／屋外判定結果、
家族情報データベース１４などの各データと、季節行事
・社会慣習知識ベース１５から取り出されるデータとを
利用して、画像データに関する可能性の高い文脈（コン
テキスト）を推定する（Ｓ６）。

【００６２】さらに、ルールベース推論エンジン１６
は、推論の確からしさを補強するために、気象情報やイ
ベント情報などを、通信インターフェース１２を介して
インターネット８０上の情報提供サーバ（ＷＷＷサー
バ）から取り寄せて（Ｓ７）、コンテキスト推定に利用
することができる。

【００６３】ルールベース推定エンジン１６は、推定し
たコンテキストを基に、例えば、画像データのタイトル
付け又はタイトル候補の生成を行うことができる。ま
た、ルールベース推定エンジン１６にテンプレート・タ
イトル（雛型）を投入することで（Ｓ８）、ルールベー
ス推定エンジン１６は、該テンプレートを利用してタイ
トル候補を作成することができる。さらに、作成された
１以上のタイトル候補を、ユーザ・インターフェース１
１経由で出力装置７０上でユーザに提示することができ
る（Ｓ９）。

【００６４】これに対し、ユーザは、キーボード７５や
マウス７６などのユーザ入力装置を用いて、提示された
タイトル候補を取捨選択したり可否判断を入力したりす
ることができる（Ｓ１０）。必ずしも第１候補が的中す
るとは限らないが、ユーザは対話的にタイトル候補を選
択することができる。また、ルールベース推論エンジン
１６は、ユーザからの取捨選択結果を学習することで、
次回以降、タイトルの推定精度をさらに向上させること
ができる。

【００６５】また、地図データベース１４や季節行事・
社会慣習知識ベース１５は、通信インターフェース１２
経由でインターネット８０上の情報提供サーバから適宜
最新情報を取得して、その内容を更新することができる
（Ｓ１１）。

【００６６】次いで、本実施例に係る画像管理システム
１によって画像データのタイトル候補を自動生成する例
を挙げておく。

【００６７】（例１）画像データの付随情報は以下の通
りであるとする。・家族情報…登録家族の次男（健二）の年齢が就学年
齢（６歳）である。・撮影日時情報…４月７日（金曜日）午前・撮影位置情報…○△小学校、並びにその近傍

【００６８】上述の条件では、次男の入学式を撮影した
可能性が極めて高いと推定できる。（この例では、日本
国では一般に４月に入学式が行われるという季節行事・
社会慣習知識ベースが利用されている。）

【００６９】したがって、画像データに対するタイトル
挿入において、例えば「健二の入学式」といったタイト
ルを第１候補として挙げることができる。

【００７０】（例２）画像データの付随情報は以下の通
りとする。・撮影日時情報…７月２５日（火曜日）午後・撮影位置情報…江ノ島海岸・露光条件…周囲が非常に明るいことを示す値・気象条件…快晴気温３０度

【００７１】本実施例に係る画像管理システム１では、
画像データには撮影日時情報や撮影位置情報が付随す
る。これら日時情報や位置情報を基に、インターネット
８０上の所定の情報提供サーバから、撮影当日の現地の
気象情報を検索・取得することができる。

【００７２】また、露光情報により屋外で撮影されたこ
とが推定されるので、撮影日時、場所、気象条件とか
ら、海水浴を行った可能性が高いことが推定される。ま
た、日時情報と季節行事・社会慣習知識ベースとから、
学校の夏休み期間中であることが推定される。

【００７３】したがって、この画像データのタイトル挿
入においては、タイトル・テンプレートを使用して、例
えば「夏休みの思い出〜江ノ島で海水浴」のようなもの
を第１候補として挙げることができる。

【００７４】本実施例に係る画像管理システム１は、例
えば、いわゆる「ホーム・サーバ」の機能の一部として
実装され、一般家庭内に設置して利用に供される。ま
た、画像管理をユーザのスケジュール管理と連動させる
と、コンテキスト推定の精度をさらに向上させることが
できる。

【００７５】［追補］以上、特定の実施例を参照しなが
ら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発
明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や
代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示とい
う形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈
されるべきではない。本発明の要旨を判断するために
は、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきで
ある。

【００７６】

【発明の効果】以上詳記したように、本発明によれば、
ビデオ・カメラやデジタル・スチル・カメラなどの撮像
装置を介して取得・収集された画像データを管理するこ
とができる、優れた画像管理システム及び画像管理方法
を提供することができる。

【００７７】また、本発明によれば、多数の画像データ
を撮像装置から取得・収集して編集・整理・検索するこ
とができる、優れた画像管理システム及び画像管理を提
供することができる。

【００７８】また、本発明によれば、画像データに付随
する各種の属性情報及び／又はユーザ情報に従って画像
データを編集・整理・検索することができる、優れた画
像管理システム及び画像管理方法を提供することができ
る。

【００７９】また、本発明によれば、画像データに付随
する属性情報及び／又はユーザ情報に従って画像データ
のコンテキストを解析して編集・整理・検索を行うこと
ができる、優れた画像管理システム及び画像管理方法を
提供することができる。

【００８０】本発明によれば、画像に付随する日時、位
置情報、露光情報などの属性情報と、あらかじめ登録さ
れているユーザ・プロファイル情報、地図情報、季節行
事の知識、暦の知識、気象情報、イベント情報などか
ら、記録された画像データのコンテキストを推定するこ
とができる。言い換えれば、画像データのコンテキスト
推定のために、画像データ自体の画像認識結果に頼る必
要がない。また、このような推定結果に基づいて、画像
データのタイトル付け、分類整理、検索などを行うこと
ができる、ユーザビリティに富むとともに親しみ易い画
像蓄積・編集環境を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施に供される画像管理システム１の
機能構成を概略的に示した図である。

【図２】本実施例に係る画像管理システム１に適用可能
なビデオ・カメラ５０の構成例を示した図である。

【図３】本実施例に係る画像管理システム１の処理動作
を説明するための図である。

【符号の説明】

１…画像管理システム１１…ユーザ・インターフェース１２…通信インターフェース１３…地図データベース１４…家族情報データベース１５…季節行事・社会慣習知識ベース１６…ルールベース推論エンジン２０…画像データベース５０…ビデオ・カメラ５１…カメラ部，５１Ａ…レンズ，５１Ｂ…撮像素子５２…信号処理部５３…制御部５４…ＧＰＳアンテナ５５…システム時計５６…ユーザ入力部５７…記憶部５８…記録制御部５９…記録メディア７０…出力装置７５…キーボード，７６…マウス８０…インターネット

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号ＦＩテーマコート゛(参考）Ｈ０４Ｎ 5/91 Ｈ０４Ｎ 5/91 Ｎ (72)発明者藤波順久東京都品川区北品川６丁目７番35号ソニー株式会社内Ｆターム(参考） 5B050 AA09 BA10 BA15 CA07 FA02 GA08 5B075 ND03 ND06 ND23 ND36 NK46 NR02 NR12 NS10 PQ02 PQ32 PR08 QP01 UU14 UU40 5C052 AA01 AB04 AC08 CC06 DD04 5C053 FA07 FA14 FA22 FA23 GB21 HA29 JA21 KA01 KA24 LA01 LA11 LA14

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】画像データを分類及び／又は整理するため
の画像管理システムであって、付随情報付きの画像データを保持する画像データ保持手
段と、画像データ保持手段から付随情報のみを取り出して解析
する付随情報解析手段と、付随情報及び／又は付随情報の解析結果を基に画像デー
タのコンテキストを推定するコンテキスト推定手段と、
を具備することを特徴とする画像管理システム。
【請求項２】前記付随情報は、画像データに関する撮影
日時情報、撮影位置情報、撮影条件、撮影者に関するユ
ーザ情報のうち少なくとも１つを含むことを特徴とする
請求項１に記載の画像管理システム。
【請求項３】さらに、地図データベースを備え、前記付随情報解析手段は、付随情報に含まれる撮影位置
情報を該地図データベースと照合して、画像データを撮
影した地名及び／又は施設名を推定することを特徴とす
る請求項１に記載の画像管理システム。
【請求項４】さらに、季節行事・社会慣習知識ベースを
備え、前記付随情報解析手段は、付随情報に含まれる撮影日時
情報及び／又はユーザ情報を該季節行事・社会慣習知識
ベースと照合して、画像データの撮影と関連する季節行
事・社会慣習を推定することを特徴とする請求項１に記
載の画像管理システム。
【請求項５】さらに、各ユーザ毎の家族情報データベー
スを備え、前記付随情報解析手段は、付随情報に含まれるユーザ情
報を該家族情報データベースと照合し、画像データを撮
影したユーザの家族情報を特定することを特徴とする請
求項１に記載の画像管理システム。
【請求項６】さらに、１以上の情報提供サーバが設置さ
れた外部ネットワークに接続する通信手段を備え、前記コンテキスト推定手段は、付随情報に適合する気象
情報及び／又はイベント情報などを該通信手段経由で外
部ネットワーク上の情報提供サーバから取得し、該取得
した情報をコンテキストの推定に利用することを特徴と
する請求項１に記載の画像管理システム。
【請求項７】さらに、地図データベース及び／又は季節
行事・社会慣習知識ベースなどの１以上のデータベース
と、１以上の情報提供サーバが設置された外部ネットワ
ークに接続する通信手段とを備え、各データベースの更新情報を該通信手段経由で外部ネッ
トワーク上の情報提供サーバから取得することを特徴と
する請求項１に記載の画像管理システム。
【請求項８】前記コンテキスト推定手段は、コンテキス
トの推定結果に基づいて当該画像データのタイトル候補
を生成することを特徴とする請求項１に記載の画像管理
システム。
【請求項９】さらに、出力装置を備え、前記コンテキスト推定手段により生成されたタイトル候
補を該出力装置を介してユーザ・フィードバックするこ
とを特徴とする請求項８に記載の画像管理システム。
【請求項１０】さらに、タイトル候補の素材となるタイ
トル・テンプレートを前記コンテキスト推定手段に投入
する手段を備えることを特徴とする請求項８に記載の画
像管理システム。
【請求項１１】画像データを分類及び／又は整理するた
めの画像管理方法であって、付随情報付きの画像データを保持する画像データ保持ス
テップと、画像データ保持手段から付随情報のみを取り出して解析
する付随情報解析ステップと、付随情報及び／又は付随情報の解析結果を基に画像デー
タのコンテキストを推定するコンテキスト推定ステップ
と、を具備することを特徴とする画像管理方法。
【請求項１２】前記付随情報は、画像データに関する撮
影日時情報、撮影位置情報、撮影条件、撮影者に関する
ユーザ情報のうち少なくとも１つを含むことを特徴とす
る請求項１１に記載の画像管理方法。
【請求項１３】前記付随情報解析ステップでは、付随情
報に含まれる撮影位置情報を所定の地図データベースと
照合して、画像データを撮影した地名及び／又は施設名
を推定することを特徴とする請求項１１に記載の画像管
理方法。
【請求項１４】前記付随情報解析ステップでは、付随情
報に含まれる撮影日時情報及び／又はユーザ情報を所定
の季節行事・社会慣習知識ベースと照合して、画像デー
タの撮影と関連する季節行事・社会慣習を推定すること
を特徴とする請求項１１に記載の画像管理方法。
【請求項１５】前記付随情報解析ステップでは、付随情
報に含まれるユーザ情報を所定の家族情報データベース
と照合し、画像データを撮影したユーザの家族情報を特
定することを特徴とする請求項１１に記載の画像管理方
法。
【請求項１６】さらに、１以上の情報提供サーバが設置
された外部ネットワークに接続する通信ステップを備
え、前記コンテキスト推定ステップでは、付随情報に適合す
る気象情報及び／又はイベント情報などを該通信ステッ
プにおいて外部ネットワーク上の情報提供サーバから取
得し、該取得した情報をコンテキストの推定に利用する
ことを特徴とする請求項１１に記載の画像管理方法。
【請求項１７】さらに、１以上の情報提供サーバが設置
された外部ネットワークに接続する通信ステップを備
え、付随情報の解析並びにコンテキスト推定に利用する各デ
ータベースの更新情報を該通信ステップにおいて外部ネ
ットワーク上の情報提供サーバから取得することを特徴
とする請求項１１に記載の画像管理方法。
【請求項１８】前記コンテキスト推定ステップでは、コ
ンテキストの推定結果に基づいて当該画像データのタイ
トル候補を生成することを特徴とする請求項１１に記載
の画像管理方法。
【請求項１９】前記コンテキスト推定ステップにより生
成されたタイトル候補をユーザ・フィードバックするス
テップをさらに備えることを特徴とする請求項１８に記
載の画像管理方法。
【請求項２０】前記コンテキスト推定ステップでは、タ
イトル候補の素材となるタイトル・テンプレートを利用
することを特徴とする請求項１８に記載の画像管理方
法。
【請求項２１】画像データを分類及び／又は整理するた
めの画像管理をコンピュータ・システム上で実行するよ
うに記述されたコンピュータ・ソフトウェアをコンピュ
ータ可読形式で物理的に格納した記憶媒体であって、前
記コンピュータ・ソフトウェアは、付随情報付きの画像データを保持する画像データ保持ス
テップと、画像データ保持手段から付随情報のみを取り出して解析
する付随情報解析ステップと、付随情報及び／又は付随情報の解析結果を基に画像デー
タのコンテキストを推定するコンテキスト推定ステップ
と、を具備することを特徴とする記憶媒体。