JP2002007485A - 原子力プラント構造物の設計支援システム - Google Patents

原子力プラント構造物の設計支援システム

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JP2002007485A
JP2002007485A JP2000184303A JP2000184303A JP2002007485A JP 2002007485 A JP2002007485 A JP 2002007485A JP 2000184303 A JP2000184303 A JP 2000184303A JP 2000184303 A JP2000184303 A JP 2000184303A JP 2002007485 A JP2002007485 A JP 2002007485A
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dimensional
cad
nuclear power
power plant
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JP2000184303A
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Haruo Kibuse
春夫 木伏
Koichi Murayama
貢一 村山
Kenji Sakamoto
健志 坂本
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Hitachi Ltd
Hitachi Plant Technologies Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Plant Technologies Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation

Abstract

(57)【要約】 【課題】 原子力プラント構造物の製造製作、据付け、
及び定検改造の各段階での作業効率を向上させる。 【解決手段】 本発明の設計支援システムは、原子力プ
ラントの構造物の設計用CADデータを格納した設計C
ADデータデータベース15と、実際に製作された3次
元構造物10の寸法を3次元的に計測する3次元計測装
置11と、3次元計測装置11で計測した3次元CAD
データを格納したアズビルトCADデータベース13
と、設計用CADデータベース15内のデータとアズビ
ルトCADデータベース13内のデータとを比較して、
設計値に対する3次元構造物10の寸法誤差を算出する
データ比較処理手段14と、データ比較処理手段14で
の算出結果を出力する出力装置17,19並びに端末装
置16とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は原子力プラント構造
物の設計支援システムに係り、特に、原子力プラント構
造物の工場での製作、現場での据付け、及び定検改造
(定期点検に伴う改造)の作業効率の向上を図った原子
力プラント構造物の設計支援システムに関する。
【0002】
【従来の技術】原子力プラントの建設においては、設計
から完成までに多くの時間を要し、抜本的な改善及び合
理化が進められている。また、定検改造においても、現
地での工期の短縮が要求されている。
【0003】以下、従来の技術について、製造製作、据
付け、及び定検改造に分けて説明する。 (a)製造製作 原子力プラントには、配管、弁、機器、サポート、スト
ラクチャ等の各部品が設置される。これらの部品を原子
力プラントの現場に個々に持ち込んで組み立てると、作
業効率が低下するため、大型モジュールや配管モジュー
ル(以下、モジュールという)として予め工場で組み立
てておくのが一般的である。このようなモジュールは工
場出荷前にチェックされる。例えば、モジュールに基準
線を設定し、配管、弁、機器、サポート、ストラクチャ
等の各部品が指定された精度で配置されているかどうか
がチェックされる。このチェックは、通常、作業員がメ
ジャー又は自作の治具を用いて行っている。そして、指
定精度内に配置されていれば合格、そうでなければ不合
格となる。 (b)据付け 工場で組み立てられたモジュールは原子力プラントの現
場に搬送され、現場で寸法が測定される。また、モジュ
ールを据付ける現場の寸法も測定される。この現場での
測定も作業員がメジャー等で行っている。そして測定結
果は、据付け計画である配管施工図、操作架台図等に手
書きで記入される。 (c)定検改造 定検改造においては、原子力プラントは数十年前の据付
け状態で、改造、追加等が行われる。その場合、改造時
における改造図面は存在しているが、その改造内容が建
設当時の図面には反映していない。また、アズビルトデ
ータは実際に存在していないのが現状である。この定検
改造でも、近傍の干渉物及び交換する構造物に関して、
作業員がメジャー等により測定し、設計CADによるC
ADデータ、施工図面を基に構造物の搬出及び改造の検
討、さらに改造する構造物の製品製作を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術では、製造製作、据付け、及び定検改造の各段
階で、モジュール等の寸法を作業員がメジャー等を用い
て測定しているので、大きな測定誤差が生じやすい。測
定誤差が大きいと、特にモジュールを据付ける際の現場
合せ作業が多くなり、作業効率が低下する。
【0005】また、測定データはチェックシートに手書
きで記入されるが、測定項目が非常に多いためにチェッ
クシートも膨大な量となり、データ管理の面で多大の時
間を要している。
【0006】さらに、設計CADデータは設計データで
あるので、原子力プラント内の構造物の据付け状態、施
工状態を正確に表現していない。そのため、原子力プラ
ント等の構造物を一括又は部分的に交換する場合は、実
際の構造物を3次元測定機で計測し、計測した座標を3
次元CADに反映しなければ、現地に合致した製品を提
供することができない。
【0007】本発明は、原子力プラントにおいて、構造
物の製造製作、据付け、及び定検改造の各段階での作業
効率を向上させることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、原子力プラントの構造物の設計CADデ
ータを格納する設計CADデータ格納手段と、実際に製
作された製作構造物の寸法を3次元的に計測する3次元
計測装置と、この3次元計測装置で計測した3次元CA
Dデータを格納するアズビルトCADデータ格納手段
と、設計CADデータ格納手段内のデータとアズビルト
CADデータ格納手段内のデータとを比較して、設計値
に対する製作構造物の寸法誤差を算出するデータ比較処
理手段と、このデータ比較処理手段での算出結果を出力
する出力手段とを備えていることを特徴としている。
【0009】上記構成によれば、モジュール等の製作構
造物の寸法を3次元計測装置で計測すると、その計測デ
ータはアズビルトCADデータ格納手段に格納される。
設計CADデータ格納手段内には設計CADデータが予
め格納されており、データ比較処理手段は、設計CAD
データ格納手段内のデータとアズビルトCADデータ格
納手段内のデータとを比較して、設計値に対する製作構
造物の寸法誤差を算出する。そして、その算出結果は出
力手段から出力され、作業員はその出力結果を見て製作
構造物の合否判定を行う。
【0010】出力手段は、製作構造物の寸法誤差の大き
さに応じて、該当箇所を他の箇所とは色分けして表示す
るよう構成されている。このようにすれば、作業員が製
作構造物の合否判定を容易に行うことができる。
【0011】また、出力手段からの出力結果は、製作構
造物が据え付けられる現場に自動的に転送される。この
ようにすれば、現地において、出力結果を確認し、製作
構造物据付けの検討を事前に行うことができる。なお、
出力結果はCRT上に表示しても良いし、図面として出
力しても良い。
【0012】また、データ比較処理手段は、原子力プラ
ントの既設構造物が設置された場所周辺を3次元計測装
置で3次元的に計測したときに、その計測結果に基づい
て、既設構造物を新しい構造物に据付け可能であるか否
かのシミュレーションを行う機能を有している。
【0013】さらに、データ比較処理手段は、新しい構
造物が実際に製作され、その構造物の寸法を3次元計測
装置で3次元的に計測したときに、その計測データと、
既設構造物が設置された場所周辺の計測結果との比較を
行って、新しい構造物が据付け可能であるか否かのシミ
ュレーションを行う機能を有している。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従って説明する。図1は、本発明に係る原子力プラン
ト構造物の設計支援システムの全体構成を示している。
図1に示すように、本発明の設計支援システムには、3
次元計測装置11、3次元計測装置データ処理手段1
2、アズビルト3D−CADデータベース13、データ
比較処理手段14、設計用3D−CADデータベース1
5、端末装置16、出力装置17、施工図作成手段1
8、出力装置19が設けられている。なお、本実施の形
態では、アズビルト3D−CADデータベース13はア
ズビルト3D−CADデータ格納手段を、設計用3D−
CADデータベース15は設計3D−CADデータ格納
手段を、端末装置16、出力装置17、施工図作成手段
18及び出力装置19は出力手段をそれぞれ構成してい
る。
【0015】3次元計測装置11は3次元構造物10上
の主要な点A1,A2,A3,A4等を3次元的に計測
し、その計測データ11Aを3次元計測装置データ処理
手段12に送る。3次元計測装置データ処理手段12
は、送られてきた計測データ11Aをデータ処理した後
に、3次元座標データ12Aとしてアズビルト3D−C
ADデータベース13に送り、アズビルト3D−CAD
データベース13に格納する。
【0016】3次元計測装置11としては、一般に接触
式の計測装置と非接触式の計測装置とがある。接触式の
計測装置は、原点に計測装置本体を設置して、構造物各
点の前記原点からの距離を接触アームによって計測する
もので、高精度に構造物を測定できるが、接触式のため
に測定範囲が限定される。一方、非接触式の計測装置と
してはレーザ計測装置と写真計測装置とがある。このう
ち、レーザ計測装置はレーザの測定範囲が0.5〜10
0mと広範囲に及び、3次元構造物の3次元データを測
定するのに効果的である。しかし、レーザ計測装置では
測定データの処理を行う機器類が大きいために装置本体
を移動させるのが難しく、狭隘部分の測定ができない。
当然、レーザ光が対象物にあたらない部分も測定はでき
ない。また、写真計測装置は機動性に優れており、狭隘
部分の測定に関しては有効であるが、3次元データを作
成するためには一つの対象物に対して複数枚撮影しなけ
ればならず、また後処理においてデータ処理を人が行わ
なければならないために、処理に時間がかかる。以上の
ことから、原子力プラント構造物を3次元的に計測する
には、接触式の計測装置と、レーザ計測装置や写真計測
装置等の非接触式の計測装置とをうまく共用して使うこ
とが重要である。
【0017】3次元計測装置データ処理手段12は、接
触式または非接触式の各計測装置からのデータを処理す
ることができ、計測装置の種類によって異なるデータフ
ォーマットを持っている。また、これらを統一するトラ
ンスレータも同時に持っている。そして、原点及び座標
値の単位等を同一の空間上すなわち同一座標系に変換す
ることができる。
【0018】データ比較処理手段14は、アズビルト3
D−CADデータベース13と設計用3D−CADデー
タベース15とを比較処理するもので、端末装置16と
の間で対話形式で比較処理を実行する。すなわち、デー
タ比較処理手段14は、端末装置16から制御信号16
aが入力されたとき、アズビルト3D−CADデータベ
ース13と設計用3D−CADデータベース15との比
較処理を行って、その結果をデータ14Aとして端末装
置16に出力する。端末装置16はデータ14aを画像
としてCRT上に表示する。また、データ比較処理手段
14は出力装置17にもデータ14Aを出力し、出力装
置17はデータ14Aをプリントアウトする。
【0019】データ比較処理手段14は、アズビルト3
D−CADデータベース13と設計用3D−CADデー
タベース15とを比較処理する際に、アズビルト3D−
CADデータベース13及び設計用3D−CADデータ
ベース15にそれぞれ制御信号14a及び14bを出力
する。そしてデータ比較処理手段14は、アズビルト3
D−CADデータベース13からデータ13Aを、設計
用3D−CADデータベース15からデータ15Aをそ
れぞれ取り込んで比較処理を実行する。この場合、同一
のエリア(設計CADと3次元計測したデータ内容が一
致している場所)をある基準点を基に照合する。基本的
には、設計CAD上のデータ15Aに3次元計測したデ
ータ13Aを上書きする。そのとき、3次元計測のデー
タ13Aの精度が問題となるが、現状の装置のレベルと
しては数mm以内に収まっている。
【0020】アズビルト3D−CADデータベース13
には常に最新のデータが格納されており、原子力プラン
トにおける据付状態及び施工状態のアズビルトデータが
格納されている。たとえば、改造等で、現場に、より合
致した製品を作成する目的として、施工図作成手段18
がアズビルト3D−CADデータベース13に対して制
御信号18aを出力すると、施工図作成手段18はアズ
ビルト3D−CADデータベース13からデータ13B
を取り込むことができる。施工図作成手段18はデータ
13Bを取り込んで施工図を作成し、その結果をデータ
18Aとして出力装置19に出力し、出力装置19が施
工図19Aを出力する。そして、その施工図19Aを基
に製品製作設計を開始する。
【0021】製作された製品は、出荷する際に規定寸法
で施工されたか否か検査される。この際、施工図19A
に基づいて製作された製品を3次元計測装置11で計測
し、その計測した3次元データをアズビルト3D−CA
Dデータベース13に格納する。そしてデータ比較処理
手段14は、アズビルト3D−CADデータベース13
内のアズビルトデータと前記計測した3次元データとを
比較する。ここでの比較は、アズビルトデータベ−スと
の比較であるため、実空間上における正確な構造物とい
える。また、これを現地改造等で構造物を交換する際も
しくは取り外す際も同様に、近傍の干渉物のアズビルト
データが必要である。
【0022】施工図作成手段18は設計用3D−CAD
データベース15を基にした施工図を出力する。すなわ
ち、施工図作成手段18は設計用3D−CADデータベ
ース15に対して制御信号18bを出力すると、施工図
作成手段18は設計用3D−CADデータベース15か
らデータ15Bを取り込んで、新規原子力プラント用に
施工図を作成する。その後、出荷時の寸法検査等で、完
成した製品のアズビルトデータ取得のために、3次元計
測装置11により測定を行う。その場合は、計測データ
と設計用3次元CADデータと比較する。
【0023】次に、製品製造の場合について図2を用い
て説明する。最初に既存のCADから設計指示、すなわ
ち施工図を出力する(ステップS20)。これから新し
いものを作成するためには、基本となるものは設計CA
Dである。これは、新規プラントのようなまだ改造等さ
れていないものであり、設計CADをそのままアズビル
トデータとして扱うことができる。次に、施工図を用い
て構造物を製作する(ステップS21)。完成した構造
物を3次元計測装置で計測し(ステップS22)、その
後、既存のCADデータと3次元計測装置での計測デー
タとを比較する(ステップS23)。次に、先ほどと同
様寸法データを作成し、現地に転送する(ステップS2
4)。そして現地でも、事前にデータを確認し、先行的
に据え付けの場合の検討を実施する(ステップS2
5)。
【0024】たとえば、原子力プラントのエリア情報、
対象物等を選択して比較対象を決定する。この場合、目
的により2種類のデータベースの内容と比較することに
なる。一つは、原子力プラント内の定検改造等で、構造
物(配管、バルブ、機器等)の交換の際、既存のデータ
いわゆる設計時に使った設計用CADをアズビルトと端
末装置16からの制御信号16aにより比較するもので
ある。もう一つは、新規プラントデータすなわち既存の
CADデータである。
【0025】原子力プラントでは、配管、機器、その他
構造物が輻輳している。設計CADによる設計値と施工
後のアズビルトデータとの違いは、据え付け精度によ
る。それは、ある程度基準により決定されているため、
大きな違いはないはずである。しかしながら、仕様変更
及び改造等が発生された場合、図面として管理している
が、CAD上で確認できないCADデータと、改造用図
面データが同一に管理されてなく、電子データと図面に
よる管理のため実質上管理できない。また通常、新規プ
ラント設計と予防保全とは、通常別の担当者、別のグル
ープで担当しているのがほとんどである。ネックになっ
ているのは、予防保全をやっているグループには、CA
Dが必要ではなく(少なくとも、CADシステムは異な
る場合が多い)、改造した構造物を仕様変更した場合ま
たは別な構造物と交換した場合は反映されないことにな
って、設計CADがアズビルトデータから遠ざかる傾向
にある。
【0026】詳細は、図3の定検改造のワークフローに
示す。定検改造時に原子力構造物(配管、バルブ、機器
等)を定期的に点検し、時には交換する。その場合、ま
ず改造する場所の周辺及び交換する対象物を3次元計測
装置で測定し、アズビルトデータを作成する(ステップ
S30)。この場合、交換する構造物の周辺を測定する
意味は、構造物を搬出及び搬入する際、干渉物がないか
どうか確認するためである。現場では、追加工事を実施
しており、特に操作架台、配管サポート、配管ルート等
が変更になっている。次に、既存の設計CADにアズビ
ルトデータを反映する(ステップS31)。この場合、
基準点及び抽象的な対象物をターゲットにして座標をあ
わせる。たとえば、既存CADの原点座標と3次元計測
の原点座標とを一致させておくことにより、上記座標合
せの作業はなくなる。ステップS31での処理により、
アズビルトデータを作成する。この段階でCADデータ
は実空間上のデータとなっている。そこで改造品を製作
するわけだが、3D−CADから製作図面いわゆる施工
図を作成する(ステップS32)。施工図により製作現
場は、構造物を製作する(ステップS33)。
【0027】製作した後は、出来上がりが施工図に従っ
て正確に仕上がっているか確認する。この際、3次元計
測装置により寸法測定を実施する(ステップS34)。
次に、3次元計測したデータと、ステップS31でのア
ズビルトデータに反映した既存のCADデータとを比較
する(ステップS35)。寸法の比較のアルゴリズム及
び方法は、図4を用いて後述する。その後、寸法測定デ
ータを作成する(ステップS36)。通常は、検査表が
あって、それに必要な寸法ポイントを記入し、出荷す
る。このデータは紙に記入しており、この具体的な電子
データは、現地に転送されない。すなわち構造物を現地
に発送したとき、現地は、構造物を据え付ける場合の検
討として、あらかじめ寸法データ、すなわち3次元座標
データを入手しておく。これにより、先行して構造物の
取り合い部を詳細に検討することができ、現地による施
工工程が短縮され、さらに、現地に合致した構造物が実
現できる。
【0028】実際の実空間上のデータと設計上の仮想空
間上では、構造物のレイアウトが若干異なる。この場
合、必ず、設計変更の図面を確認し、3次元情報に置き
換えて考えるか、現場調査による干渉物のチェックを実
際に人海戦術により実測して、スケッチ図による机上シ
ミュレーションを実施する。そのような場合、アズビル
ト3D−CADデータベースでデータを管理することに
より、図面による確認、実測による机上シミュレーショ
ンがなくなる。いわゆる、3D−CAD上のデータで、
真の改造シミュレーションも可能である。さらには、原
子力プラントを解体する場合も同様に、アズビルトデー
タによるシミュレーションができ、より現実的な検討が
できる。
【0029】なお、新規プラントのようなアズビルトデ
ータが存在していない場合は、設計図に従い製作し、基
本的には本実施の形態の手法を活用できる。
【0030】次に、3次元計測装置で計測した3次元座
標データと、CADデータとの比較フローについて図4
を用いて説明する。CADシステム40には画面上に比
較対象として構造物41Aが選択され、また3次元計測
装置42は構造物41Bを3次元計測している。構造物
41Aと構造物41Bは同一なものである。これによ
り、各々座標情報すなわち3次元情報をリストアップす
ることが必要となる。各々3次元座標を出力した例を4
3,44に示す。これらは各システムからデータ出力で
きる。一般的に使われるのが、CSVフォーマットで、
数値がカンマ、タブ等で区切られており、他のシステム
に取り込みが容易なフォーマットにしておかなければい
けない。測定する際、CADデータと、計測点の対応表
をあらかじめ作っておく必要がある。照合は、各々のフ
ァイルを別システムで読み込み対話形式で対応付けてい
く。あらかじめ測定する対象が互いに公開されていれ
ば、自動的に照合できる。さらに、出荷する前の検査表
のフォーマットに自動的に転送できるようにする必要が
ある。またこれらのデータを現地に送って、事前検討す
る情報として十分活用できる。
【0031】図5は、実際の現場を3次元計測装置で測
定してアズビルトデータを作成する手順を示している。
ここでは、既設プラントに設置されたモジュールを交換
する場合について説明する。既設プラントには、配管や
機器等がモジュールとして空間に配置されている。その
中で、あるモジュール50を交換する場合、モジュール
50の搬出及び搬入に際に、モジュール50の計測の
他、近傍の干渉する構造物がどのように配置されている
かアズビルトデータを測定する必要がある。また、周囲
には構造物等が輻輳していて、3次元計測装置51の位
置から測定できないポイントが発生する。その場合、物
理的条件である程度制限されるが、基本的に死角になら
ないような場所に3次元測定装置を移動させて測定しな
ければならない。図5の例では、反対方向に3次元計測
装置52を設置している。その際、3次元計測装置5
1,52から各々得られた測定データ53,54に関し
て、原点及び2点以上の基準点を基にデータを合成し、
異なる場所から測定したデータは3次元計測装置データ
処理手段55を介して処理する。さらにデータ比較処理
手段56によりCADシステム57に転送し、そのデー
タをアズビルトとして既存設計用CADに登録し、アズ
ビルト3D−CADデータベース58に格納する。な
お、59は設計用3D−CADデータベースである。
【0032】図6は、3次元レーザ計測装置で計測した
場合のアズビルトデータ作成手順の例を示している。基
本的に処理内容は図5の場合等と同じであるが、3次元
レーザ計測装置61がターゲットにレーザ光を当てるこ
とにより、ターゲットの3次元座標を生成するものであ
る。具体的には、測定範囲62(四角で囲んだ範囲)を
測定する。その場合、測定範囲62内にある対象物(こ
こでは配管や機器等のモジュール63)に合わせて、3
次元メッシュを設定し、レーザ光を発射するわけである
が、モジュール63の大きさ及び測定精度に合わせて、
メッシュにおけるレーザ測定ポイントを設定する。
【0033】さらに、より詳細に測定する場合は、3次
元レーザ計測装置61を移動し(移動後の3次元レーザ
計測装置を61Aとする)、測定範囲64を設定して測
定する。そして、測定結果のデータを3次元計測装置デ
ータ処理手段65により合成する。この場合、測定した
点群データから、座標ではなく基本形状を生成する。そ
れらのデータをデータ比較手段66により合成し、CA
Dシステム67に転送し、既存のデータと比較してアズ
ビルトデータに置き換える。その後、アズビルト3D−
CADデータベース68に格納する。なお、69は設計
用3D−CADデータベースである。
【0034】図7は、実際のアズビルトデータと既存の
CADデータとを比較した例を示している。設計CAD
画面例70は、原子力プラントのある系統の配管ルート
レイアウトで、データ比較処理手段14(図1参照)に
より比較処理されたデータを示している。ここでは、測
定データと既存のCADデータとを比較して、異なる部
分がハイライトで表示される。具体的には、寸法及び設
置角度等により、既定値からのずれの度合いによって、
赤や青のように色分けして表示される。さらに、対象物
の配管等をマウス等を用いて選択すると、配管の長さ、
口径、材質等の属性情報がデジタル値で表示される。な
お、座標の照合方法であるが、座標が一致する特徴的な
部分を注目し、座標を合わせる方法で一致させる。もう
一つの方法は、互いの形状及び近傍のレイアウト情報か
ら自動的に認識する方法で一致させる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
原子力プラント構造物を一括又は部分的に交換する場合
に、当該構造物または構造物の設置箇所近傍を3次元計
測装置によって計測してアズビルトデータを作成してお
き、そのデータを既存のCADデータに反映することに
より、アズビルトデータによる製作施工を実施すること
ができる。その結果、構造物交換の作業を短期間で完了
することが可能となる。
【0036】また、CADデータと3次元計測装置によ
り計測データとを比較することにより、出荷検査等の作
業も軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る原子力プラント構造物の設計支援
システムの全体構成図である。
【図2】原子力プラント構造物を新規に製造する場合の
処理フローを示した図である。
【図3】原子力プラント構造物を交換する場合の処理フ
ローを示した図である。
【図4】3次元計測装置で計測した3次元座標データと
CADデータとの比較フローを示した図である。
【図5】既設プラントの構造物を交換する際のアズビル
トデータ作成手順を示した図である。
【図6】3次元レーザ計測装置で計測した場合のアズビ
ルトデータの作成手順を示した図である。
【図7】アズビルトデータと既存のCADデータとを比
較した表示例を示した図である。
【符号の説明】
10 3次元構造物 11 3次元計測装置 12 3次元計測装置データ処理手段 14 データ比較処理手段 15 設計用3D−CADデータベース 16 端末装置 17 出力装置 15 設計用3D−CADデータベース 13 アズビルト3D−CADデータベース 18 施工図作成手段 19 出力装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村山 貢一 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所原子力事業部内 (72)発明者 坂本 健志 東京都豊島区南大塚三丁目53番11号 日立 プラント建設設計株式会社内 Fターム(参考) 5B046 AA02 DA02 FA09 GA01 HA09 KA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子力プラントの構造物の設計CADデ
    ータを格納する設計CADデータ格納手段と、実際に製
    作された製作構造物の寸法を3次元的に計測する3次元
    計測装置と、該3次元計測装置で計測した3次元CAD
    データを格納するアズビルトCADデータ格納手段と、
    前記設計CADデータ格納手段内のデータと前記アズビ
    ルトCADデータ格納手段内のデータとを比較して、設
    計値に対する前記製作構造物の寸法誤差を算出するデー
    タ比較処理手段と、該データ比較処理手段での算出結果
    を出力する出力手段と、を備えた原子力プラント構造物
    の設計支援システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の設計支援システムにお
    いて、前記出力手段は、前記製作構造物の寸法誤差の大
    きさに応じて、該当箇所を他の箇所とは色分けして表示
    することを特徴とする原子力プラント構造物の設計支援
    システム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の設計支援システ
    ムにおいて、前記出力手段からの出力結果は、前記製作
    構造物が据え付けられる現場に自動的に転送されること
    を特徴とする原子力プラント構造物の設計支援システ
    ム。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の設計支援システムにお
    いて、前記データ比較処理手段は、原子力プラントの既
    設構造物が設置された場所周辺を3次元計測装置で3次
    元的に計測したときに、その計測結果に基づいて、前記
    既設構造物を新しい構造物に据付け可能であるか否かの
    シミュレーションを行う機能を有することを特徴とする
    原子力プラント構造物の設計支援システム。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の設計支援システムにお
    いて、前記データ比較処理手段は、前記新しい構造物が
    実際に製作され、当該構造物の寸法を3次元計測装置で
    3次元的に計測したときに、その計測データと、既設構
    造物が設置された場所周辺の前記計測結果との比較を行
    って、新しい構造物が据付け可能であるか否かのシミュ
    レーションを行う機能を有することを特徴とする原子力
    プラント構造物の設計支援システム。
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