JP2002006562A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写材のベルト状の中間転写体への進入時の
転写材の凹凸やうねり等を抑止し、転写材と中間転写体
のベルト面との密着性を良好として、中間転写体により
転写材を搬送させ、トナー像の転写抜け、特に裏面画像
のトナー像の転写の際の転写抜けを防止する画像形成装
置を提供すること。 【解決手段】 転写材の先端部が転写材帯電手段を通過
後に、転写材給送手段の転写材搬送能力を低下させるこ
とを特徴とする画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、像担持体の周辺に
帯電手段と画像書込手段と現像手段とを配置して像担持
体に形成したトナー像を転写材上に転写、定着する複写
機、プリンタ、ＦＡＸ等の電子写真方式の画像形成装置
に関し、特に転写材の両面にトナー像を形成する画像形
成装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、両面画像形成においては、像担持
体上に形成した一方の面の画像を転写材上に転写、定着
し、これを一旦両面反転給送装置に収納し、再び像担持
体上に形成された画像とタイミングを合わせて両面反転
給送装置より転写材を給送し、転写材上に他方の面の画
像を転写、定着する方法がとられている。

【０００３】このように両面画像形成装置では、上記の
如く、両面反転給送装置への給送や定着装置を２度通す
等の転写材の搬送が行われるので、転写材搬送の信頼性
が低く、転写材のジャムやしわ等を引き起こす原因とな
っていた。

【０００４】これに対し、特公昭４９−３７５３８号公
報、同５４−２８７４０号公報、特開平１−４４４５７
号公報や同４−２１４５７６号公報等により、像担持体
と中間転写体とを用いて転写材の両面にトナー像を形成
後、１回で定着を行うものが提案されている。

【０００５】また、本願発明者らは、感光体ドラム（像
担持体）の周りに帯電手段、画像書込手段、現像手段等
よりなるトナー像形成手段を複数組配置し、感光体ドラ
ム上に形成した重ね合わせカラートナー像を一旦ベルト
状の中間転写体に一括して転写した後、再度感光体ドラ
ム上に重ね合わせカラートナー像を形成し、感光体ドラ
ム上のトナー像及び中間転写体上のトナー像とタイミン
グを合わせて転写材給送手段により給送され、転写材帯
電手段により帯電されて中間転写体に吸着され、中間転
写体により搬送される転写材の両面にそれぞれ、感光体
ドラム上のトナー像を表面画像（表面トナー像）として
転写し、また中間転写体上のトナー像を裏面画像（裏面
トナー像）として転写した後、中間転写体から転写材を
転写材除電手段の除電により分離し、転写材上のトナー
像を定着手段により定着して両面カラー画像を形成する
画像形成装置や画像形成方法（１パス両面画像形成方
法）を特開平９−２５８４９２号公報や特開平９−２５
８５１６号公報にて開示した。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
如きベルト状の中間転写体を用いて転写材の両面に画像
を形成する画像形成装置（１パス両面画像形成装置）に
おいて、ベルト状の中間転写体への進入時に転写材に凹
凸やうねり等があり、中間転写体のベルト面と転写材と
の密着性が良好でないと、転写材に凹凸や皺等を有した
まま、転写材は中間転写体により搬送され、転写時に転
写抜けが発生するという問題が生じる。特に、感光体ド
ラム上の表面画像のトナー像の転写材への転写の際に
は、中間転写体により転写材が感光体ドラムに押圧され
た状態で転写が行われるので、転写材の凹凸や皺等はさ
ほど問題とならないが、中間転写体上の裏面画像のトナ
ー像の転写材への転写の際には、中間転写体への転写材
の押圧が行われず、転写材に凹凸や皺等があると、転写
抜け（裏面トナー像の転写抜け）が発生するという問題
が起こる。この裏面トナー像の転写抜けは、転写材に下
側を凸状とするライン状の突起（線状の凸状部）がある
と、ライン状の凸状部に沿って幅広い転写抜けとなって
しまい問題となる。

【０００７】本発明は上記の問題点を解決し、転写材の
ベルト状の中間転写体への進入時の転写材の凹凸やうね
り等を抑止し、転写材と中間転写体のベルト面との密着
性を良好として、中間転写体により転写材を搬送させ、
トナー像の転写抜け、特に裏面画像のトナー像の転写の
際の転写抜けを防止する画像形成装置を提供することを
目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的は、トナー像形
成手段により形成されたトナー像を表面に担持する像担
持体と、該像担持体上のトナー像が転写され、転写され
た該トナー像を表面に担持すると共に、転写材を支持搬
送するベルト状の中間転写体と、前記転写材を前記中間
転写体に供給する転写材給送手段と、前記転写材給送手
段により供給される前記転写材を帯電し、前記中間転写
体に密着させる転写材帯電手段と、前記像担持体上のト
ナー像を前記中間転写体または前記転写材の表面に転写
する１次転写手段と、前記中間転写体上のトナー像を前
記転写材の裏面に再転写する２次転写手段と、前記転写
材上のトナー像を定着する定着手段とを有する画像形成
装置において、前記転写材の先端部が前記転写材帯電手
段を通過後に、前記転写材給送手段の転写材搬送能力を
低下させることを特徴とする画像形成装置（第１の発
明）によって達成される。

【０００９】また、上記目的は、第１のトナー像形成手
段により形成されたトナー像を表面に担持する第１の像
担持体と、第２のトナー像形成手段により形成されたト
ナー像を表面に担持する第２の像担持体と、前記第１の
像担持体上のトナー像が転写され、転写された該トナー
像を表面に担持すると共に、転写材を支持搬送するベル
ト状の中間転写体と、前記転写材を前記中間転写体に供
給する転写材給送手段と、前記転写材給送手段により供
給される前記転写材を帯電し、前記中間転写体に密着さ
せる転写材帯電手段と、前記第１の像担持体上のトナー
像を前記中間転写体に転写する第１の１次転写手段と、
前記第２の像担持体上のトナー像を前記転写材の表面に
転写する第２の１次転写手段と、前記中間転写体上のト
ナー像を前記転写材の裏面に再転写する２次転写手段
と、前記転写材上のトナー像を定着する定着手段とを有
する画像形成装置において、前記転写材の先端部が前記
転写材帯電手段を通過後に、前記転写材給送手段の転写
材搬送能力を低下させることを特徴とする画像形成装置
（第２の発明）によって達成される。

【００１０】また、上記目的は、トナー像形成手段によ
り形成されたトナー像を表面に担持する像担持体と、該
像担持体上のトナー像が転写され、転写された該トナー
像を表面に担持すると共に、転写材を支持搬送するベル
ト状の中間転写体と、前記転写材を前記中間転写体に供
給する転写材給送手段と、前記転写材給送手段により供
給される前記転写材を帯電し、前記中間転写体に密着さ
せる転写材帯電手段と、前記像担持体上のトナー像を前
記中間転写体または前記転写材の表面に転写する１次転
写手段と、前記中間転写体上のトナー像を前記転写材の
裏面に再転写する２次転写手段と、前記転写材上のトナ
ー像を定着する定着手段とを有する画像形成装置におい
て、前記転写材帯電手段は前記転写材の前記中間転写体
への進入側端部に、前記中間転写体と対向して設けられ
るもので、前記転写材帯電手段と近接して、前記転写材
を前記中間転写体に進入させる、対をなす押圧弾性ロー
ラ部材を設けることを特徴とする画像形成装置（第３の
発明）によって達成される。

【００１１】また、上記目的は、トナー像形成手段によ
り形成されたトナー像を表面に担持する像担持体と、該
像担持体上のトナー像が転写され、転写された該トナー
像を表面に担持すると共に、転写材を支持搬送するベル
ト状の中間転写体と、前記転写材を前記中間転写体に供
給する転写材給送手段と、前記転写材給送手段により供
給される前記転写材を帯電し、前記中間転写体に密着さ
せる転写材帯電手段と、前記像担持体上のトナー像を前
記中間転写体または前記転写材の表面に転写する１次転
写手段と、前記中間転写体上のトナー像を前記転写材の
裏面に再転写する２次転写手段と、前記転写材上のトナ
ー像を定着する定着手段とを有する画像形成装置におい
て、前記転写材帯電手段をクラウン形状の帯電ローラ部
材とし、前記中間転写体を押圧して転写材帯電ニップ部
を形成するもので、前記転写材給送手段により給送され
た前記転写材の先端が前記帯電ローラ部材に当接した
後、前記転写材が前記転写材帯電ニップ部へ搬送される
ことを特徴とする画像形成装置（第４の発明）によって
達成される。

【００１２】また、上記目的は、トナー像形成手段によ
り形成されたトナー像を表面に担持する像担持体と、該
像担持体上のトナー像が転写され、転写された該トナー
像を表面に担持すると共に、転写材を支持搬送するベル
ト状の中間転写体と、前記転写材を前記中間転写体に供
給する転写材給送手段と、前記転写材給送手段により供
給される前記転写材を帯電し、前記中間転写体に密着さ
せる転写材帯電手段と、前記像担持体上のトナー像を前
記中間転写体または前記転写材の表面に転写する１次転
写手段と、前記中間転写体上のトナー像を前記転写材の
裏面に再転写する２次転写手段と、前記転写材上のトナ
ー像を定着する定着手段とを有する画像形成装置におい
て、前記転写材帯電手段をクラウン形状の帯電ローラ部
材とするもので、前記中間転写体に内包され、前記中間
転写体の転写材進入側を支持する支持ローラ部材の中心
軸を通る鉛直面に対して、前記帯電ローラ部材の中心軸
を前記像担持体側へ傾斜して設けることを特徴とする画
像形成装置（第５の発明）によって達成される。

【００１３】また、上記目的は、トナー像形成手段によ
り形成されたトナー像を表面に担持する像担持体と、該
像担持体上のトナー像が転写され、転写された該トナー
像を表面に担持すると共に、転写材を支持搬送するベル
ト状の中間転写体と、前記転写材を前記中間転写体に供
給する転写材給送手段と、前記転写材給送手段により供
給される前記転写材を帯電し、前記中間転写体に密着さ
せる転写材帯電手段と、前記像担持体上のトナー像を前
記中間転写体または前記転写材の表面に転写する１次転
写手段と、前記中間転写体上のトナー像を前記転写材の
裏面に再転写する２次転写手段と、前記転写材上のトナ
ー像を定着する定着手段とを有する画像形成装置におい
て、前記中間転写体へ前記転写材を搬送する経路におい
て、前記転写材を挟持する転写材挟持ローラ部材を設け
ると共に、前記転写材挟持ローラ部材が前記転写材の全
面に亘って接触することを特徴とする画像形成装置（第
６の発明）によって達成される。

【００１４】また、上記目的は、第１のトナー像形成手
段により形成されたトナー像を表面に担持する第１の像
担持体と、第２のトナー像形成手段により形成されたト
ナー像を表面に担持する第２の像担持体と、前記第１の
像担持体上のトナー像が転写され、転写された該トナー
像を表面に担持すると共に、転写材を支持搬送するベル
ト状の中間転写体と、前記転写材を前記中間転写体に供
給する転写材給送手段と、前記転写材給送手段により供
給される前記転写材を帯電し、前記中間転写体に密着さ
せる転写材帯電手段と、前記第１の像担持体上のトナー
像を前記中間転写体に転写する第１の１次転写手段と、
前記第２の像担持体上のトナー像を前記転写材の表面に
転写する第２の１次転写手段と、前記中間転写体上のト
ナー像を前記転写材の裏面に再転写する２次転写手段
と、前記転写材上のトナー像を定着する定着手段とを有
する画像形成装置において、前記中間転写体へ前記転写
材を搬送する経路において、前記転写材を挟持する転写
材挟持ローラ部材を設けると共に、前記転写材挟持ロー
ラ部材が前記転写材の全面に亘って接触することを特徴
とする画像形成装置（第７の発明）によって達成され
る。

【００１５】また、上記目的は、トナー像形成手段によ
り形成されたトナー像を表面に担持する像担持体と、該
像担持体上のトナー像が転写され、転写された該トナー
像を表面に担持すると共に、転写材を支持搬送するベル
ト状の中間転写体と、前記転写材を前記中間転写体に供
給する転写材給送手段と、前記転写材給送手段により供
給される前記転写材を帯電し、前記中間転写体に密着さ
せる転写材帯電手段と、前記像担持体上のトナー像を前
記中間転写体または前記転写材の表面に転写する１次転
写手段と、前記中間転写体上のトナー像を前記転写材の
裏面に再転写する２次転写手段と、前記転写材上のトナ
ー像を定着する定着手段とを有する画像形成装置におい
て、前記中間転写体へ前記転写材を搬送する経路におい
て、前記転写材を挟持する第１の転写材挟持ローラ部材
と第２の転写材挟持ローラ部材とを設けると共に、前記
第１の転写材挟持ローラ部材が前記転写材の中央部と接
触する一方、前記第２の転写材挟持ローラ部材が前記転
写材の両端部に接触することを特徴とする画像形成装置
（第８の発明）によって達成される。

【００１６】また、上記目的は、第１のトナー像形成手
段により形成されたトナー像を表面に担持する第１の像
担持体と、第２のトナー像形成手段により形成されたト
ナー像を表面に担持する第２の像担持体と、前記第１の
像担持体上のトナー像が転写され、転写された該トナー
像を表面に担持すると共に、転写材を支持搬送するベル
ト状の中間転写体と、前記転写材を前記中間転写体に供
給する転写材給送手段と、前記転写材給送手段により供
給される前記転写材を帯電し、前記中間転写体に密着さ
せる転写材帯電手段と、前記第１の像担持体上のトナー
像を前記中間転写体に転写する第１の１次転写手段と、
前記第２の像担持体上のトナー像を前記転写材の表面に
転写する第２の１次転写手段と、前記中間転写体上のト
ナー像を前記転写材の裏面に再転写する２次転写手段
と、前記転写材上のトナー像を定着する定着手段とを有
する画像形成装置において、前記中間転写体へ前記転写
材を搬送する経路において、前記転写材を挟持する第１
の転写材挟持ローラ部材と第２の転写材挟持ローラ部材
とを設けると共に、前記第１の転写材挟持ローラ部材が
前記転写材の中央部と接触する一方、前記第２の転写材
挟持ローラ部材が前記転写材の両端部に接触することを
特徴とする画像形成装置（第９の発明）によって達成さ
れる。

【００１７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。なお、本欄の記載は請求項の技術的範囲や用語の
意義を限定するものではない。また、以下の、本発明の
実施の形態における断定的な説明は、ベストモードを示
すものであって、本発明の用語の意義や技術的範囲を限
定するものではない。なお以下の実施の形態の説明にお
いて、中間転写体により支持搬送される転写材の、像担
持体に対向する側の面を表面、他方の面すなわち中間転
写体に対向する側の面を裏面といい、転写材の表面に転
写される画像を表面画像、転写材の裏面に転写される画
像を裏面画像という。

【００１８】先ず、本発明の請求項１、３または４、請
求項５ないし９、請求項１０ないし１４、請求項１５ま
たは１７、及び請求項１８または２０に共通する第１の
例の画像形成装置の実施の形態の画像形成プロセス、各
機構について、図１ないし図３を用いて説明する。図１
は、本発明の請求項１、３または４、請求項５ないし
９、請求項１０ないし１４、請求項１５または１７、及
び請求項１８または２０に共通する第１の例の画像形成
装置の実施の形態を示すカラー画像形成装置の断面構成
図であり、図２は、図１の像担持体の側断面図であり、
図３は、図１の画像形成装置におけるトナー像形成状態
を示す図であり、図３（Ａ）は、像担持体に形成した裏
面画像をベルト状の中間転写体上に転写するときのトナ
ー像形成状態を示す図であり、図３（Ｂ）は、ベルト状
の中間転写体上の裏面画像と同期して像担持体に表面画
像を形成するときのトナー像形成状態を示す図であり、
図３（Ｃ）は、転写材上への両面画像形成を示す図であ
る。

【００１９】図１において、１０は像担持体である感光
体ドラム、１１は各色毎の帯電手段であるスコロトロン
帯電器、１２は各色毎の画像書込手段である露光光学
系、１３は各色毎の現像手段である現像器、１４ａはベ
ルト状の中間転写体である中間転写ベルト、１４ｃは像
担持体上のトナー像をベルト状の中間転写体および転写
材の表面に転写する１次転写手段である１次転写ロー
ラ、１４ｇはベルト状の中間転写体上のトナー像を転写
材の裏面に転写する２次転写手段である２次転写器、１
４ｍは除電手段である除電器、１５ｂは転写材給送手段
であるタイミングローラ、１５０は転写材帯電手段であ
る紙帯電器、１４ｈは転写材除電手段である転写材除電
器、１６０は爪部材である分離爪２１０と拍車部材であ
る拍車１６２とを有する搬送部、１７は定着手段である
定着装置であり、１９は像担持体クリーニング手段であ
る感光体クリーニング装置であり、１９０は中間転写体
クリーニング手段である中間転写体クリーニング装置で
ある。

【００２０】像担持体である感光体ドラム１０は、例え
ば、光学ガラスや透明アクリル樹脂等の透明部材によっ
て形成される円筒状の基体の外周に、透明の導電層、ａ
−Ｓｉ層あるいは有機感光層（ＯＰＣ）等の感光層を形
成したものであり、導電層を接地した状態で図１の矢印
で示す時計方向に、例えば８０〜４００ｍｍ／ｓｅｃの
線速度にて回転される。

【００２１】感光体ドラム１０は、図２に示すように、
それを係合固定する両端部のフランジ部材１０Ａ及び１
０Ｂに嵌込まれたベアリングＢ１，Ｂ２により、装置本
体に架設固定される感光体ドラム軸３０に対し軸受けさ
れて回転自在に支持され、フランジ部材１０Ｂの一体と
する感光体駆動歯車Ｇが装置本体側の不図示の駆動歯車
と噛み合わされて駆動されることにより所定の方向に定
速で回転される。

【００２２】像担持体上にトナー像を形成するトナー像
形成手段は、帯電手段であるスコロトロン帯電器１１、
画像書込手段である露光光学系１２及び現像手段である
現像器１３からなり、これらを１組として、イエロー
（Ｙ）、マゼンタ（Ｍ）、シアン（Ｃ）および黒色
（Ｋ）の各色の画像形成プロセス用として４組設けら
れ、図１の矢印にて示す感光体ドラム１０の回転方向に
対して、Ｙ、Ｍ、Ｃ、Ｋの順に配置される。

【００２３】各色毎の帯電手段であるスコロトロン帯電
器１１は、それぞれ所定の電位に保持された制御グリッ
ドと例えば鋸歯状電極からなる放電電極１１ａとを有
し、感光体ドラム１０の感光層と対峙して取付けられ、
トナーと同極性のコロナ放電によって帯電作用（本実施
形態においては使用するトナーの極性はマイナス極性と
し、本実施形態において帯電手段であるスコロトロン帯
電器１１による帯電はマイナス帯電）を行い、感光体ド
ラム１０に対し一様な電位を与える。放電電極１１ａと
しては、その他ワイヤ電極や針状電極を用いることも可
能である。

【００２４】各色毎の画像書込手段である露光光学系１
２は、感光体ドラム１０上での露光位置が、前述した各
色毎のスコロトロン帯電器１１に対して感光体ドラム１
０の回転方向下流側に位置するようにして感光体ドラム
１０の内部に配置される。図２に示すように、それぞれ
の露光光学系１２は、ドラム軸３０と平行に主走査方向
に配列された像露光光（画像書込光）の発光素子として
のＬＥＤ（発光ダイオード）を複数個アレイ状に並べた
線状の露光素子１２ａと、結像素子としての光集束性光
伝送体（商品名：セルフォックレンズアレイ）１２ｂ
と、セルフォックレンズアレイ１２ｂを保持するレンズ
ホルダ１２ｃとで構成される露光用ユニットであり、保
持部材２０に取付けられる。保持部材２０には各色毎の
露光光学系１２の他に転写同時露光器１２ｄ及び一様露
光器１２ｅが取付けられ、一体となって感光体ドラム１
０の透光性の基体内部に収容される。各色毎の露光光学
系１２は、別体の画像読取装置によって読み取られメモ
リに記憶された各色の画像データに従って感光体ドラム
１０の感光層を裏面から画像書込し、感光体ドラム１０
上に静電潜像を形成する。露光素子１２ａとしては、Ｌ
ＥＤの他、ＦＬ（蛍光体発光）、ＥＬ（エレクトロルミ
ネッセンス）、ＰＬ（プラズマ放電）等の複数の発光素
子をアレイ状に並べたものを用いることも可能である。
像露光光（画像書込光）の発光素子の発光波長は、通常
Ｙ、Ｍ、Ｃのトナーに対して透過性の高い７８０〜９０
０ｎｍの範囲のものが用いられるが、本実施形態におい
ては裏面から画像書込を行う方式であるため、カラート
ナーに対して透過性を十分に有しないこれより短い４０
０〜７８０ｎｍの波長でもよい。また、像露光光の８０
％以上は感光体ドラム１０の感光層で吸収されることか
ら、感光体ドラム１０表面のカラートナーによる反射や
吸収の影響は無視することができる。一般にカラートナ
ーの現像順はトナー像や現像器１３への混色の関係から
Ｙ、Ｍ、Ｃ、Ｋの順が好ましい。なお図２において、Ｗ
Ａは像露光光の発光素子（ＬＥＤ）よりのリード線であ
る。

【００２５】各色毎の現像手段である現像器１３は、感
光体ドラム１０の周面に対し所定の間隙を保ち、現像位
置において感光体ドラム１０の回転方向と順方向に回転
する例えば厚み０．５〜１ｍｍ、外径１５〜２５ｍｍの
円筒状の非磁性のステンレスあるいはアルミ材で形成さ
れた現像スリーブ１３１と、現像ケーシング１３８とを
有し、現像ケーシング１３８の内部には、各々イエロー
（Ｙ）、マゼンタ（Ｍ）、シアン（Ｃ）および黒色
（Ｋ）の一成分或いは二成分現像剤を収容している。そ
れぞれの現像器１３の現像スリーブ１３１は不図示の突
き当てコロにより感光体ドラム１０と所定の間隙、例え
ば１００〜５００μｍをあけ、層厚８０〜３００μｍの
現像スリーブ１３１上の現像剤が感光体ドラム１０と非
接触に保たれており、現像スリーブ１３１に対して直流
電圧（本実施形態においては使用するトナー極性と同極
性でマイナス極性）を交流電圧に重畳した現像バイアス
を印加することにより、非接触の反転現像を行い、感光
体ドラム１０上にトナー像を形成する。

【００２６】ベルト状の中間転写体である中間転写ベル
ト１４ａは、好ましくは体積抵抗率が１０⁹Ω・ｃｍ以
上、１０¹²Ω・ｃｍ未満、表面抵抗が１０⁹〜１０¹²Ω
／ｃｍ ²程度で、なおかつ表面抵抗が体積抵抗率の１〜
１００倍の値である無端ベルトであり、例えば変性ポリ
イミド、熱硬化ポリイミド、エチレン−テトラフルオロ
エチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ナイロンア
ロイ等のエンジニアリングプラスチックに導電材料を分
散した厚さ０．１〜１．０ｍｍの半導電性フィルム基体
の外側に、好ましくはトナーフィルミング防止層として
厚さ５〜５０μｍのフッ素コーティングを行った２層構
成のシームレスベルトである。中間転写ベルト１４ａの
基体としては、この他に、シリコンゴム或いはウレタン
ゴム等に導電材料を分散した厚さ０．５〜２．０ｍｍの
半導電性ゴムベルトを使用することもできる。中間転写
ベルト１４ａは、それぞれ中間転写体張架ローラ部材で
ある駆動ローラ１４ｄと２次転写対向ローラ１４ｊと従
動ローラ１４ｅとガイドローラ１４ｆとテンションロー
ラ１４ｉとに張架され、図１の矢印で示す反時計方向に
回転される。ガイドローラ１４ｆ、従動ローラ１４ｅ、
２次転写対向ローラ１４ｊ及び駆動ローラ１４ｄは固定
位置で回転され、テンションローラ１４ｉは不図示のバ
ネ等の弾力により移動可能に支持されて回転される。不
図示の感光体駆動モータよりの駆動をうけて駆動ローラ
１４ｄが回転され、中間転写ベルト１４ａを駆動して回
転させる。中間転写ベルト１４ａの回転により２次転写
対向ローラ１４ｊ、従動ローラ１４ｅ、ガイドローラ１
４ｆ及びテンションローラ１４ｉが従動して回転され
る。回転中の中間転写ベルト１４ａのベルト弛みがテン
ションローラ１４ｉにより緊張される。中間転写ベルト
１４ａが従動ローラ１４ｅに張架される位置に転写材で
ある記録紙Ｐが供給され、中間転写ベルト１４ａによっ
て支持搬送される。駆動ローラ１４ｄに張架される中間
転写ベルト１４ａの定着装置１７側の端部の曲率部ＫＴ
において中間転写ベルト１４ａから記録紙Ｐが分離され
る。

【００２７】接触タイプの転写ローラ部材が用いられ、
像担持体上のトナー像をベルト状の中間転写体または転
写材の表面に転写する１次転写手段である１次転写ロー
ラ１４ｃは、中間転写ベルト１４ａを挟んで各色毎の感
光体ドラム１０に対向し、中間転写ベルト１４ａに当接
（接触）して設けられ、中間転写ベルト１４ａと感光体
ドラム１０との間に転写域（符号なし）を形成する。１
次転写ローラ１４ｃにはトナーと反対極性（本実施形態
においてはプラス極性）の直流電圧が印加され、感光体
ドラム１０上のトナー像を中間転写ベルト１４ａ上また
は転写材である記録紙Ｐの表面に転写する。１次転写手
段としてコロナ放電器を用いることも可能である。

【００２８】ベルト状の中間転写体上のトナー像を転写
材の裏面に再転写する２次転写手段である２次転写器１
４ｇはコロナ放電器により構成され、１次転写ローラ１
４ｃと駆動ローラ１４ｄとの間で、中間転写ベルト１４
ａを挟んで接地された２次転写対向ローラ１４ｊに対向
して設けられ、トナーと反対極性（本実施形態において
はプラス極性）の直流電圧が印加され、中間転写ベルト
１４ａ上のトナー像を記録紙Ｐの裏面に転写する。

【００２９】除電手段である除電器１４ｍはコロナ放電
器により構成され、中間転写ベルト１４ａの移動方向に
対し、１次転写ローラ１４ｃの下流側に、１次転写ロー
ラ１４ｃと並列して設けられ、交流電圧が印加され、１
次転写ローラ１４ｃの電圧印加により荷電される中間転
写ベルト１４ａの電荷を除電する。

【００３０】転写材給送手段であるタイミングローラ１
５ｂは、中間転写ベルト１４ａ上に形成される裏面画像
のトナー像（裏面トナー像）並びに感光体ドラム１０ａ
上に形成される表面画像のトナー像（表面トナー像）と
の同期をとって駆動され、記録紙Ｐを紙帯電器１５０と
対向する中間転写ベルト１４ａ上へ進入させる。

【００３１】転写材帯電手段である紙帯電器１５０は好
ましくはコロナ放電器により構成され、記録紙Ｐの中間
転写ベルト１４ａへの進入側の端部で、中間転写ベルト
１４ａを挟んで接地された従動ローラ１４ｅと対向して
設けられ、トナーと同極性（本実施形態においてはマイ
ナス極性）の直流電圧が印加され、記録紙Ｐを帯電して
中間転写ベルト１４ａに吸着させる。転写材帯電手段と
してはコロナ放電器の他に、鋸歯状電極や、中間転写ベ
ルト１４ａに当接および当接解除可能なブラシ状やロー
ラ状の帯電器等を用いることも可能である。

【００３２】転写材除電手段である転写材除電器１４ｈ
はコロナ放電器により構成され、中間転写ベルト１４ａ
の定着装置１７側端部で記録紙Ｐを中間転写ベルト１４
ａから分離する位置の近傍に、中間転写ベルト１４ａを
挟んで接地された駆動ローラ１４ｄに対向して設けら
れ、２次転写器１４ｇにより荷電された帯電量（Ｑ／
Ｍ）の高い表面トナー像の分離時の剥離放電防止のため
の直流電圧を重畳した交流電圧が印加され、中間転写ベ
ルト１４ａにより搬送される記録紙Ｐを除電して中間転
写ベルト１４ａから分離する。

【００３３】搬送部１６０は、転写材分離補助手段であ
る分離爪２１０と拍車部材である拍車１６２とを有し、
中間転写ベルト１４ａの定着装置１７側の端部の曲率部
ＫＴと定着装置１７との間に設けられる。搬送部１６０
は、定着装置１７からの熱により、中間転写ベルト１４
ａが変形したり、中間転写ベルト１４ａに担持されるト
ナー像が融着気味になって転写しにくくなったり、中間
転写ベルト１４ａ上にトナーが固着したりすることを防
止する。

【００３４】転写材分離補助手段である分離爪２１０は
中間転写ベルト１４ａの曲率部ＫＴに近接し、中間転写
ベルト１４ａと所定の間隔、好ましくは０．１〜２．０
ｍｍを空けて支持軸２２１に固定されて設けられ、記録
紙Ｐが中間転写ベルト１４ａより分離される際に、中間
転写ベルト１４ａ方向へ曲がって搬送されようとする記
録紙Ｐの先端部を当接させ、記録紙Ｐの曲率分離を補助
する。

【００３５】拍車部材である拍車１６２は、ポリアセタ
ールやポリアミド等の絶縁性の樹脂材料からなり、周面
に複数の突起部１６２ａを有し、回転支持軸１６５を中
心として回転自在に設けられる。拍車１６２は、記録紙
Ｐの裏面側をガイドして記録紙Ｐを搬送し、両面にトナ
ー像を有する記録紙Ｐの裏面トナー像の乱れを防止する
と共に、記録紙Ｐの定着装置１７への進入方向を一定に
しながら記録紙Ｐを安定して定着装置１７へと搬送す
る。

【００３６】分離爪２１０と拍車１６２とは、中間転写
ベルト１４ａ上の転写材搬送面或いはその延長面に対
し、感光体ドラム１０の有る側と反対側に配設される。
転写材搬送面或いはその延長面の両側に拍車部材である
拍車１６２を設けることも可能である。

【００３７】定着手段である定着装置１７は、内部にヒ
ータを有する第１定着ローラ１７ａと第２定着ローラ１
７ｂとの２本のローラ状の定着部材で構成され、第１定
着ローラ１７ａと第２定着ローラ１７ｂとの間のニップ
部Ｔで記録紙Ｐを挟持搬送しながら熱と圧力とをくわえ
ることにより、記録紙Ｐ上のトナー像を定着する。

【００３８】像担持体クリーニング手段である感光体ク
リーニング装置１９は、感光体ドラム１０の回転方向、
１次転写ローラ１４ｃの転写域（符号なし）の下流に設
けられ、感光体ドラム１０に当接するゴム材から成る感
光体クリーニングブレード１９ａによって、転写後の感
光体ドラム１０の周面上に残った転写残トナーをクリー
ニングする。感光体クリーニングブレード１９ａにより
クリーニングされたトナーは、スクリュウ１９ｂによっ
て不図示の排トナー容器に回収される。

【００３９】中間転写体クリーニング手段である中間転
写体クリーニング装置１９０は、中間転写ベルト１４ａ
を挟んでガイドローラ１４ｆと対向して設けられ、ゴム
材から成り、中間転写ベルト１４ａに当接及び当接解除
可能な中間転写体クリーニングブレード１９１ａによっ
て、転写後の中間転写ベルト１４ａの周面上に残った裏
面トナー像の転写残トナーをクリーニングする。中間転
写体クリーニングブレード１９１ａによりクリーニング
されたトナーは、スクリュウ１９０ｂによって不図示の
排トナー容器に回収される。

【００４０】次に画像形成プロセスを説明する。画像記
録のスタートにより不図示の感光体駆動モータの始動に
より感光体ドラム１０が図１の矢印で示す時計方向へ回
転され、同時にイエロー（Ｙ）のスコロトロン帯電器１
１の帯電作用により感光体ドラム１０に電位の付与が開
始される。

【００４１】感光体ドラム１０は電位を付与されたあ
と、Ｙの露光光学系１２によって第１の色信号すなわち
Ｙの画像データに対応する電気信号による画像書込が開
始され、感光体ドラム１０の表面に原稿画像のＹの画像
に対応する静電潜像が形成される。

【００４２】前記の潜像はＹの現像器１３により非接触
の状態で反転現像され、感光体ドラム１０上にイエロー
（Ｙ）のトナー像が形成される。

【００４３】次いで感光体ドラム１０は、Ｙのトナー像
の上からマゼンタ（Ｍ）のスコロトロン帯電器１１の帯
電作用により電位が付与され、Ｍの露光光学系１２によ
って第２の色信号すなわちＭの画像データに対応する電
気信号による画像書込が行われ、Ｍの現像器１３による
非接触の反転現像によって前記のイエロー（Ｙ）のトナ
ー像の上にマゼンタ（Ｍ）のトナー像が重ね合わせて形
成される。

【００４４】同様のプロセスにより、シアン（Ｃ）のス
コロトロン帯電器１１、Ｃの露光光学系１２およびＣの
現像器１３によってさらに第３の色信号に対応するシア
ン（Ｃ）のトナー像が重ね合わせて形成され、更にその
上に黒色（Ｋ）のスコロトロン帯電器１１、Ｋの露光光
学系１２およびＫの現像器１３によって第４の色信号に
対応する黒色（Ｋ）のトナー像が順次重ね合わせて形成
され、感光体ドラム１０の一回転以内にその周面上にイ
エロー（Ｙ）、マゼンタ（Ｍ）、シアン（Ｃ）および黒
色（Ｋ）の４色の重ね合わせカラートナー像が形成され
る。

【００４５】これらＹ、Ｍ、Ｃ及びＫの露光光学系１２
による感光体ドラム１０の感光層に対する画像書込はド
ラムの内部より前述した透光性の基体を通して行われ
る。従って第２、第３および第４の色信号に対応する画
像の書込は何れも先に形成されたトナー像の影響を全く
受けることなく行われ、第１の色信号に対応する画像と
同等の静電潜像を形成することが可能となる。

【００４６】上記の画像形成プロセスによって像担持体
である感光体ドラム１０上に形成された裏面画像となる
重ね合わせカラートナー像（裏面トナー像）は、１次転
写ローラ１４ｃの転写域（符号なし）において、１次転
写ローラ１４ｃによって、ベルト状の中間転写体である
中間転写ベルト１４ａ上に一括して転写される（図３
（Ａ））。この際、良好な転写がなされるように、感光
体ドラム１０の内部に設けた転写同時露光器１２ｄによ
る一様露光が行われるようにしてもよい。また１次転写
ローラ１４ｃにより荷電された中間転写ベルト１４ａの
電荷は中間転写体除電手段としての除電器１４ｍにより
除電される。

【００４７】転写後の感光体ドラム１０の周面上に残っ
たトナーは、感光体ドラムＡＣ除電器１６により除電を
受けた後、感光体クリーニング装置１９にいたり、感光
体ドラム１０に当接した感光体クリーニングブレード１
９ａによってクリーニングされる。また、感光体ドラム
１０の周面は、例えば発光ダイオードを用いた帯電前の
一様露光器１２ｅによる露光によって先の画像形成にお
ける感光体ドラム１０の履歴が解消される。

【００４８】以上のようにして中間転写ベルト１４ａ上
に裏面画像となる重ね合わせカラートナー像（裏面トナ
ー像）が形成された後、感光体ドラム１０上には上記の
カラー画像形成プロセスと同様にして、引続き表面画像
となる重ね合わせカラートナー像（表面トナー像）が形
成される（図３（Ｂ））。この際、感光体ドラム１０上
に形成される表面トナー像は、前記感光体ドラム１０上
に形成した裏面トナー像に対して鏡像となるように画像
データが変更される。

【００４９】感光体ドラム１０上への表面トナー像の形
成にともなって転写材である記録紙Ｐが転写材収納手段
である給紙カセット１５より、送り出しローラ１５ａに
より送り出され、転写材給送手段としてのタイミングロ
ーラ１５ｂへ搬送され、タイミングローラ１５ｂの駆動
によって、感光体ドラム１０上に形成される表面画像の
カラートナー像と、中間転写ベルト１４ａに担持されて
いる裏面画像のカラートナー像との同期がとられて１次
転写ローラ１４ｃの転写域（符号なし）へ給送される。
この際、給送される記録紙Ｐは、記録紙Ｐの表面側に設
けられる転写材帯電手段である紙帯電器１５０によりト
ナーと同極性に帯電され、中間転写ベルト１４ａに吸着
されて１次転写ローラ１４ｃの転写域（符号なし）へと
搬送される。トナーと同極性に紙帯電を行うことによ
り、中間転写ベルト１４ａ上のトナー像や感光体ドラム
１０上のトナー像と引き合うことを防止して、トナー像
の乱れを防止している。

【００５０】１次転写ローラ１４ｃの転写域（符号な
し）ではトナーと反対極性（本実施形態においてはプラ
ス極性）の電圧が印加される１次転写ローラ１４ｃによ
って感光体ドラム１０上の表面画像のカラートナー像
（表面トナー像）が一括して記録紙Ｐの表面に転写され
る。このとき、中間転写ベルト１４ａ上の裏面画像のカ
ラートナー像（裏面トナー像）は記録紙Ｐに転写されな
いで中間転写ベルト１４ａ上に存在する。この際、良好
な転写がなされるように、１次転写ローラ１４ｃの転写
域（符号なし）と対向して感光体ドラム１０の内部に設
けられた、例えば発光ダイオードを用いた転写同時露光
器１２ｄによる一様露光が行われるようにしてもよい。
また１次転写ローラ１４ｃにより荷電された中間転写ベ
ルト１４ａの電荷は中間転写体除電手段としての除電器
１４ｍにより除電される。

【００５１】表面にカラートナー像が転写された記録紙
Ｐは、トナーと反対極性（本実施形態においてはプラス
極性）の電圧が印加される２次転写器１４ｇへと搬送さ
れ、２次転写器１４ｇにより中間転写ベルト１４ａの周
面上の裏面画像のカラートナー像（裏面トナー像）が一
括して記録紙Ｐの裏面に再転写される（図３（Ｃ））。

【００５２】両面にカラートナー像が形成された記録紙
Ｐは、中間転写ベルト１４ａの曲率部ＫＴの曲率と、中
間転写ベルト１４ａの端部に設けられる転写材除電手段
としての転写材除電器１４ｈによる除電作用と、中間転
写ベルト１４ａと所定の間隔を空けて搬送部１６０に設
けられる分離爪２１０とにより、中間転写ベルト１４ａ
から分離され、搬送部１６０に設けられた拍車１６２を
通して定着手段としての定着装置１７へと搬送され、第
１定着ローラ１７ａと第２定着ローラ１７ｂとの間のニ
ップ部Ｔ間を搬送され、ニップ部Ｔで熱と圧力とをくわ
えられることにより記録紙Ｐ上の表裏のトナー像が定着
され、記録紙Ｐの表面の表面画像及び裏面の裏面画像の
形成がなされる。両面画像記録がなされた記録紙Ｐは表
裏を反転されて送られ、排紙ローラ１８により装置外部
のトレイへ排出される。

【００５３】転写後の中間転写ベルト１４ａの周面上に
残ったトナーは、中間転写ベルト１４ａに当接する中間
転写体クリーニングブレード１９１ａによってクリーニ
ングされる。

【００５４】また、転写後の感光体ドラム１０の周面上
に残ったトナーは、感光体ドラムＡＣ除電器１６により
除電を受けた後、感光体クリーニング装置１９によりク
リーニングされ、帯電前の一様露光器１２ｅにより先の
画像形成における感光体ドラム１０の履歴が解消され
て、次の画像形成サイクルにはいる。

【００５５】上記の方法を用いることにより、重ね合わ
せカラートナー像を一括転写するので、中間転写ベルト
１４ａ上のカラー画像の色ズレやトナーの散りやこすれ
等が起こりにくく、画像劣化が少ない良好な両面カラー
画像形成がなされる。

【００５６】次に、本発明の請求項２ないし４、請求項
１６または１７、及び請求項１９または２０に共通する
第２の例の画像形成装置の実施の形態について、図４を
用いて説明する。図４は、本発明の請求項２ないし４、
請求項１６または１７、及び請求項１９または２０に共
通する第２の例の画像形成装置の実施の形態を示すカラ
ー画像形成装置の要部断面構成図である。なお、前記第
１の例の画像形成装置にて説明した部材と機能、構造を
同じくする部材には、同一の番号を付した。

【００５７】本例の画像形成装置では、図４に示すよう
に、裏面画像となるトナー像（裏面トナー像）を形成す
る第１の像担持体である感光体ドラム１０ｂと、表面画
像となるトナー像（表面トナー像）を形成する第２の像
担持体である感光体ドラム１０ａとをそれぞれ別々に設
け、感光体ドラム１０ｂに形成した裏面トナー像を、ト
ナーと反対極性（本実施形態においては使用するトナー
の極性はマイナス極性とし、本実施形態においてはプラ
ス極性）の電圧が印加される第１の１次転写手段である
第１の１次転写ローラ１１４ｂにより、ベルト状の中間
転写体である中間転写ベルト１１４ａ上に転写した後、
感光体ドラム１０ｂと感光体ドラム１０ａとの間で中間
転写ベルト１１４ａ上に、転写材給送手段としてのタイ
ミングローラ１５ｂにより転写材である記録紙Ｐを供給
し、中間転写ベルト１１４ａを挟んでアースローラ１４
ｋと対向して設けられる転写材帯電手段である紙帯電器
１５０の帯電により、記録紙Ｐを中間転写ベルト１１４
ａに吸着させて中間転写ベルト１１４ａの転写材搬送面
及びその延長面上を搬送し、記録紙Ｐの搬送と同期して
感光体ドラム１０ａ上に形成した表面トナー像を、トナ
ーと反対極性（本実施形態においてはプラス極性）の電
圧が印加される第２の１次転写手段である第２の１次転
写ローラ１１４ｃにより記録紙Ｐの表面に転写した後、
中間転写ベルト１１４ａ上の裏面トナー像を、トナーと
反対極性（本実施形態においてはプラス極性）の電圧が
印加される２次転写手段である２次転写器１４ｇにより
記録紙Ｐの裏面に再転写して、記録紙Ｐ上に表裏のトナ
ー像を形成し、両面にカラートナー像が形成された記録
紙Ｐを、中間転写ベルト１１４ａの曲率部ＫＴの曲率
と、中間転写ベルト１１４ａの端部に設けられる転写材
除電手段としての転写材除電器１４ｈによる除電作用
と、中間転写ベルト１１４ａと所定の間隔を空けて搬送
部１６０に設けられる分離爪２１０とにより、転写材搬
送面を搬送される記録紙Ｐを中間転写ベルト１１４ａか
ら分離し、中間転写ベルト１１４ａの定着装置１７側の
端部の曲率部ＫＴと定着装置１７との間に設けられる搬
送部１６０に設けられた拍車部材である拍車１６２を通
して定着手段としての定着装置１７へと搬送し、第１定
着ローラ１７ａと第２定着ローラ１７ｂとの間のニップ
部Ｔで記録紙Ｐ上の表裏のトナー像を定着し、両面画像
を得るようにするものである。また第１の１次転写ロー
ラ１１４ｂ或いは第２の１次転写ローラ１１４ｃにより
荷電された中間転写ベルト１４ａの電荷はそれぞれ下流
側に設けられる中間転写体除電手段としての除電器１１
４ｍ或いは除電器１１４ｎにより除電される。

【００５８】転写後の感光体ドラム１０ｂ，１０ａの周
面上に残ったトナーは、第１及び第２の像担持体にそれ
ぞれ設けられる像担持体クリーニング手段である感光体
クリーニング装置１９（図１参照、図４には不図示）に
いたり、感光体ドラム１０ｂ，１０ａにそれぞれ当接す
るゴム材から成る感光体クリーニングブレード１９ａ
（図１参照、図４には不図示）によってクリーニングさ
れる。また、転写後の中間転写ベルト１１４ａの周面上
に残った裏面トナー像の転写残トナーは、中間転写ベル
ト１１４ａを挟んでガイドローラ１４ｆに対向して設け
られる中間転写体クリーニング手段である中間転写体ク
リーニング装置１９０の、ゴム材から成り、中間転写ベ
ルト１１４ａに当接及び当接解除可能な中間転写体クリ
ーニングブレード１９０ａによってクリーニングされ
る。

【００５９】本例の画像形成装置における感光体ドラム
１０ａ，１０ｂや中間転写ベルト１１４ａは、前記第１
の例の画像形成装置にて説明した感光体ドラム１０や中
間転写ベルト１４ａと同様な機能、構造のものが用いら
れる。中間転写ベルト１１４ａは、駆動ローラ１４ｄと
２次転写対向ローラ１４ｊとアースローラ１４ｋと従動
ローラ１４ｅとガイドローラ１４ｆとテンションローラ
１４ｉとに内接して張架され、図４の矢印で示す反時計
方向に回転される。

【００６０】裏面画像となるトナー像（裏面トナー像）
を第１の像担持体である感光体ドラム１０ｂに形成する
第１のトナー像形成手段と、表面画像となるトナー像
（表面トナー像）を第２の像担持体である感光体ドラム
１０ａに形成する第２のトナー像形成手段とには、前述
した画像形成装置にて用いられたものと同様な、イエロ
ー（Ｙ）、マゼンタ（Ｍ）、シアン（Ｃ）および黒色
（Ｋ）の画像形成プロセス用の４組のスコロトロン帯電
器１１（帯電手段）、露光光学系１２（画像書込手
段）、現像器１３（現像手段）が感光体ドラム１０ｂ，
１０ａに対してそれぞれに用いられ（図１参照、図４に
は不図示）、裏面画像のトナー像と表面画像のトナー像
とをそれぞれ形成する。

【００６１】上記の画像形成装置を用いることによって
も、重ね合わせカラートナー像を一括転写するので、中
間転写ベルト１１４ａ上のカラー画像の色ズレやトナー
の散りやこすれ等が起こりにくく、画像劣化が少ない良
好な両面カラー画像形成がなされる。

【００６２】なお、上記の画像形成装置の各例では像担
持体上に直接トナー像を形成したが、像担持体とは別に
像形成体を設け、該像形成体上に形成したトナー像を像
担持体上に担持させてもよい。また、上記画像形成装置
の各例としてカラー画像形成装置にて説明したが、本発
明は必ずしもこれに限定されるものでなく、図１或いは
図４にて説明したと同様のプロセスによるモノクロの画
像形成装置にも適用されるものである。また、画像書込
手段を像担持体、第１の像担持体、第２の像担持体の内
部に配設したが、外部に配設するようにしてもよい。

【００６３】さらに、本発明の画像形成装置では、上述
の各画像形成装置で説明したような転写材の両面に画像
を形成する両面画像形成のほかに、転写材の表面または
裏面のみの片側に画像を形成する片面画像形成もなされ
得ることは勿論である。

【００６４】実施形態１ しかしながら、上記の如きベルト状の中間転写体を用い
て転写材の両面に画像を形成する画像形成装置の各例に
おいて、ベルト状の中間転写体への進入時に、転写材給
送手段により転写材を押し込んで中間転写体へ進入させ
ると、転写材に凹凸やうねり等があり、中間転写体のベ
ルト面と転写材との密着性が良好でなく、転写材に凹凸
や皺等を有したまま、転写材は中間転写体により搬送さ
れ、転写時に転写抜けが発生するという問題が生じる。
特に、感光体ドラム上の表面画像のトナー像の転写材へ
の転写の際には、中間転写体により転写材が感光体ドラ
ムに押圧された状態で転写が行われるので、転写材の凹
凸や皺等はさほど問題とならないが、中間転写体上の裏
面画像のトナー像の転写材への転写の際には、中間転写
体への転写材の押圧が行われず、転写材に凹凸や皺等が
あると、転写抜け（裏面トナー像の転写抜け）が発生す
るという問題が起こる。

【００６５】これを解決するための、記録紙Ｐの進入時
の記録紙Ｐのベルト状の中間転写体への密着性を良好と
させるための方法について、図５または図６にて説明す
る。図５は、本発明の請求項１、３または４にかかわ
る、図１にて説明した第１の例の画像形成装置における
転写材とベルト状の中間転写体との密着方法を示す図で
あり、図６は、本発明の請求項２ないし４にかかわる、
図４にて説明した第２の例の画像形成装置における転写
材とベルト状の中間転写体との密着方法を示す図であ
る。

【００６６】図５によれば、図１にて説明したと同様
に、感光体ドラム１０上に形成される表面画像のトナー
像（本実施形態においては使用するトナー極性と同極性
のマイナス極性）と、中間転写ベルト１４ａ上に担持さ
れている裏面画像のトナー像（本実施形態においてはマ
イナス極性）との同期がとられて、転写材給送手段とし
てのタイミングローラ１５ｂの駆動により、転写材であ
る記録紙Ｐが、転写材帯電手段としての紙帯電器１５０
と対向する中間転写ベルト１４ａ上へ給送され、紙帯電
器１５０の帯電（本実施形態においてはマイナス極性の
帯電）により中間転写ベルト１４ａに吸着されて、１次
転写ローラ１４ｃの転写域（符号なし）へ搬送され、１
次転写ローラ１４ｃの転写域（符号なし）において、ト
ナーと反対極性（本実施形態においてはプラス極性）の
直流電圧が印加される１次転写手段である１次転写ロー
ラ１４ｃによって、感光体ドラム１０上の表面画像のト
ナー像（表面トナー像）が一括して記録紙Ｐの表面に転
写された後、中間転写ベルト１４ａ上の裏面画像のトナ
ー像（裏面トナー像）を、トナーと反対極性（本実施形
態においてはプラス極性）の電圧が印加される２次転写
手段である２次転写器１４ｇにより記録紙Ｐの裏面に再
転写して、記録紙Ｐ上に表裏のトナー像が形成される。

【００６７】この際、図５に示すように、タイミングロ
ーラ１５ｂから中間転写ベルト１４ａへ進入される記録
紙Ｐは、図５に点線で示すように、ループを成し、凹凸
や曲がりを持って押し込まれるようにして進入され、紙
帯電器１５０による帯電、吸着後にも凹凸やうねりが残
るので、記録紙Ｐの先端部が紙帯電器１５０により中間
転写ベルト１４ａに密着されて通過後、好ましくは１〜
１０ｍｍ程度先端部が密着されて通過後、一方向クラッ
チＯＷａを有して回転されるタイミングローラ１５ｂを
駆動するタイミングローラ駆動モータＭ１を減速させ
る。記録紙Ｐは中間転写ベルト１４ａに先端部を密着さ
れて搬送され、タイミングローラ１５ｂと紙帯電器１５
０との間の、押し込みによるループが引っ張られて解消
され、さらなる引っ張りにより、一方向クラッチＯＷａ
によりタイミングローラ１５ｂを引っ張る状態で、中間
転写ベルト１４ａに吸着されて記録紙Ｐが搬送される。

【００６８】即ち、紙帯電器１５０により記録紙Ｐの先
端部を中間転写ベルト１４ａに密着させた後は、記録紙
Ｐの搬送能力を低下させ、（搬送能力低下後は）ループ
を小さく、さらには記録紙Ｐが中間転写ベルト１４ａを
引っ張る状態で帯電されながら記録紙Ｐが搬送され、中
間転写ベルト１４ａと記録紙Ｐとの密着性が向上され
る。先端部１〜１０ｍｍ程度を帯電させると、記録紙Ｐ
の後部の押しがなくとも、強い搬送力が得られる。

【００６９】さらに、紙帯電器１５０前にガイド板ＧＰ
ａを設けると、進入時の記録紙Ｐのループが、ガイド板
ＧＰａにしごかれて記録紙Ｐが搬送され、中間転写ベル
ト１４ａと記録紙Ｐとの密着性がさらに向上される。ま
た進入時の突当て部材として作用し、先端部の曲がりが
矯正されて中間転写ベルト１４ａに密着されるので、紙
帯電器１５０前のガイド板ＧＰａを設けることが好まし
い。

【００７０】上記の如く、図１の画像形成装置におい
て、転写材のベルト状の中間転写体への進入時の転写材
の凹凸やうねり、特に、転写材供給手段による転写材の
中間転写体への押し込みによる転写材の凹凸やうねり等
が抑止され、転写材と中間転写体のベルト面との密着性
が良好とされて、中間転写体により転写材が搬送され、
トナー像の転写抜け、特に裏面画像のトナー像の転写の
際の転写抜けが防止される画像形成装置が可能となる。

【００７１】また図６によれば、図４にて説明したと同
様に、感光体ドラム１０ａ上に形成される表面画像のト
ナー像（本実施形態においては使用するトナー極性と同
極性のマイナス極性）と、中間転写ベルト１１４ａ上に
担持されている裏面画像のトナー像（本実施形態におい
てはマイナス極性）との同期がとられて、転写材給送手
段としてのタイミングローラ１５ｂの駆動により、転写
材である記録紙Ｐが、転写材帯電手段としての紙帯電器
１５０と対向する中間転写ベルト１１４ａ上へ給送さ
れ、紙帯電器１５０の帯電（本実施形態においてはマイ
ナス極性の帯電）により中間転写ベルト１１４ａに吸着
されて、第２の１次転写ローラ１１４ｃの転写域（符号
なし）へ搬送され、第２の１次転写ローラ１１４ｃの転
写域（符号なし）において、トナーと反対極性（本実施
形態においてはプラス極性）の直流電圧が印加される第
２の１次転写手段である第２の１次転写ローラ１１４ｃ
によって、感光体ドラム１０ａ上の表面画像のトナー像
（表面トナー像）が一括して記録紙Ｐの表面に転写され
た後、中間転写ベルト１１４ａ上の裏面画像のトナー像
（裏面トナー像）を、トナーと反対極性（本実施形態に
おいてはプラス極性）の電圧が印加される２次転写手段
である２次転写器１４ｇにより記録紙Ｐの裏面に再転写
して、記録紙Ｐ上に表裏のトナー像が形成される。

【００７２】この際、図６に示すように、タイミングロ
ーラ１５ｂから中間転写ベルト１１４ａへ進入される記
録紙Ｐは、図６に点線で示すように、紙帯電器１５０前
に設けられるガイド板ＧＰｂに突き当たり、ループを成
しながら、凹凸や曲がりを持って押し込まれるようにし
て進入され、紙帯電器１５０による帯電、吸着後にも凹
凸やうねりが残るので、記録紙Ｐの先端部が紙帯電器１
５０により中間転写ベルト１１４ａに密着されて通過
後、好ましくは１〜１０ｍｍ程度先端部が密着されて通
過後、一方向クラッチＯＷａを有して回転されるタイミ
ングローラ１５ｂを駆動するタイミングローラ駆動モー
タＭ１を減速させる。記録紙Ｐは中間転写ベルト１１４
ａに先端部を密着されて搬送され、タイミングローラ１
５ｂと紙帯電器１５０との間の、押し込みによるループ
が引っ張られて解消され、さらなる引っ張りにより、一
方向クラッチＯＷａによりタイミングローラ１５ｂを引
っ張る状態で、中間転写ベルト１１４ａに吸着されて記
録紙Ｐが搬送される。

【００７３】即ち、紙帯電器１５０により記録紙Ｐの先
端部を中間転写ベルト１１４ａに密着させた後は、記録
紙Ｐの搬送能力を低下させ、（搬送能力低下後は）ルー
プを小さく、さらには記録紙Ｐが中間転写ベルト１１４
ａを引っ張る状態で帯電されながら記録紙Ｐが搬送さ
れ、中間転写ベルト１１４ａと記録紙Ｐとの密着性が向
上される。先端部１〜１０ｍｍ程度を帯電させると、記
録紙Ｐの後部の押しがなくとも、強い搬送力が得られ
る。

【００７４】前記紙帯電器１５０前のガイド板ＧＰｂを
設けると、進入時の記録紙Ｐのループが、ガイド板ＧＰ
ａにしごかれて記録紙Ｐが搬送され、中間転写ベルト１
１４ａと記録紙Ｐとの密着性がさらに向上される。また
進入時の突当て部材として作用し、先端部の曲がりが矯
正されて中間転写ベルト１１４ａに密着されるので、紙
帯電器１５０前のガイド板ＧＰｂを設けることが好まし
い。

【００７５】上記の如く、図４の画像形成装置におい
て、転写材のベルト状の中間転写体への進入時の転写材
の凹凸やうねり、特に、転写材供給手段による転写材の
中間転写体への押し込みによる転写材の凹凸やうねり等
が抑止され、転写材と中間転写体のベルト面との密着性
が良好とされて、中間転写体により転写材が搬送され、
トナー像の転写抜け、特に裏面画像のトナー像の転写の
際の転写抜けが防止される画像形成装置が可能となる。

【００７６】実施形態２ また、前記の如きベルト状の中間転写体を用いて転写材
の両面に画像を形成する画像形成装置において、ベルト
状の中間転写体への進入時に転写材に凹凸やうねり等が
あり、中間転写体のベルト面と転写材との密着性が良好
でないと、転写材に凹凸や皺等を有したまま、転写材は
中間転写体により搬送され、転写時に転写抜けが発生す
るという問題が生じる。特に裏面トナー像の転写の際の
転写抜けが著しい。

【００７７】これを解決するための、記録紙Ｐの進入時
の記録紙Ｐのベルト状の中間転写体への密着性を良好と
させるための方法について、図７にて説明する。図７
は、本発明の請求項５ないし９にかかわる、図１にて説
明した第１の例の画像形成装置における転写材とベルト
状の中間転写体との密着方法を示す図である。

【００７８】図７によれば、図１にて説明したと同様
に、感光体ドラム１０上に形成される表面画像のトナー
像（本実施形態においては使用するトナー極性と同極性
のマイナス極性）と、中間転写ベルト１４ａ上に担持さ
れている裏面画像のトナー像（本実施形態においてはマ
イナス極性）との同期がとられて、転写材給送手段とし
てのタイミングローラ１５ｂの駆動により、転写材であ
る記録紙Ｐが、転写材帯電手段としての紙帯電器１５０
と対向する中間転写ベルト１４ａ上へ給送され、紙帯電
器１５０の帯電（本実施形態においてはマイナス極性の
帯電）により中間転写ベルト１４ａに吸着されて、１次
転写ローラ１４ｃの転写域（符号なし）へ搬送され、１
次転写ローラ１４ｃの転写域（符号なし）において、ト
ナーと反対極性（本実施形態においてはプラス極性）の
直流電圧が印加される１次転写手段である１次転写ロー
ラ１４ｃによって、感光体ドラム１０上の表面画像のト
ナー像（表面トナー像）が一括して記録紙Ｐの表面に転
写された後、中間転写ベルト１４ａ上の裏面画像のトナ
ー像（裏面トナー像）を、トナーと反対極性（本実施形
態においてはプラス極性）の電圧が印加される２次転写
手段である２次転写器１４ｇにより記録紙Ｐの裏面に再
転写して、記録紙Ｐ上に表裏のトナー像が形成される
が、さらに、記録紙Ｐの中間転写ベルト１４ａへの進入
側端部に、中間転写ベルト１４ａと対向して設けられる
紙帯電器１５０と近接して、タイミングローラ１５ｂと
の間に、記録紙Ｐを中間転写ベルト１４ａに進入させ
る、対をなす押圧弾性ローラ部材としての押圧弾性ロー
ラＲＯａ，ＲＯｂを設けるものであり、押圧弾性ローラ
ＲＯａ，ＲＯｂにより中間転写ベルト１４ａへの給紙前
に、記録紙Ｐを押圧し記録紙Ｐの癖（凹凸やうねり）を
修正するものである。

【００７９】上側の押圧弾性ローラＲＯａは、例えばア
ルミ材やステンレス材等を用いる芯金（符号なし）と、
該芯金の外側（外周面）に、例えばウレタン材やシリコ
ン材等を用い、ゴム硬度が１Ｈｓ〜１５Ｈｓ（ＪＩＳ、
Ａゴム硬度）程度のゴム層（符号なし）とで形成され
る、外径１５〜４０ｍｍ程度の弾性ローラである。また
下側の押圧弾性ローラＲＯｂは、例えばアルミ材やステ
ンレス材等を用いる芯金（符号なし）と、該芯金の外側
（外周面）に、例えばウレタン材やシリコン材等を用
い、ゴム硬度が１５Ｈｓ〜３０Ｈｓ（ＪＩＳ、Ａゴム硬
度）程度のゴム層（符号なし）とで形成される、外径１
０〜３０ｍｍ程度の、上側の押圧弾性ローラＲＯａより
硬めの弾性ローラである。

【００８０】押圧弾性ローラＲＯａ，ＲＯｂは、ともに
体積抵抗率が１０¹²Ω・ｃｍ以上のゴム層（符号なし）
を有し、紙帯電器１５０からの記録紙Ｐを通しての電荷
のリークを防止する。

【００８１】上側の押圧弾性ローラＲＯａと下側の押圧
弾性ローラＲＯａとは、１０〜５０Ｎ程度の押圧力にて
押圧され、中間転写ベルト１４ａの転写材搬送面ＰＬ２
と同一面の転写材給送面ＰＬ１に対して、上側に凸状の
給送ニップ部Ｎｃが形成される。給送ニップ部Ｎｃの中
心が転写材給送面ＰＬ１よりも２〜１０ｍｍ程度上方に
なるように押圧弾性ローラＲＯａ，ＲＯｂを配設し、押
圧弾性ローラＲＯａ，ＲＯｂの給送ニップ部Ｎｃの出口
部も、前記転写材給送面ＰＬ１に対して上方に設けられ
るように配設する。これにより、出口部から記録紙Ｐ
が、図７に点線で示すように下向きに排出され、記録紙
Ｐは給送ニップ部Ｎｃと反対に反らせられながら中間転
写ベルト１４ａに搬送され、記録紙Ｐと中間転写ベルト
１４ａとの密着性が良好とされる。

【００８２】上側の押圧弾性ローラＲＯａはクラッチＣ
Ｈを通して、タイミングローラ１５ｂを駆動するタイミ
ングローラ駆動モータＭ１と不図示の駆動系を通して結
合されて、駆動回転され、下側の押圧弾性ローラＲＯｂ
は従動回転される。

【００８３】上側の押圧弾性ローラＲＯａと下側の押圧
弾性ローラＲＯｂとは、記録紙Ｐの先端部の通過時に
は、押圧（圧接）を解除しておき、紙帯電器１５０によ
り先端部が中間転写ベルト１４ａに密着した後、押圧す
るようにしてもよい。また、記録紙Ｐの先端部が中間転
写ベルト１４ａに吸着された後は、クラッチＣＨにより
タイミングローラ駆動モータＭ１との結合を切って、押
圧弾性ローラＲＯａに設けられる一方向クラッチＯＷａ
により、紙帯電器１５０により中間転写ベルト１４ａ
に、帯電、吸着されて搬送される、記録紙Ｐに引っ張ら
れるようにして、記録紙Ｐに張力を与えるようにしても
よい。これにより、記録紙Ｐの凹凸やうねりが防止され
る。

【００８４】上記において、転写材給送手段としてのタ
イミングローラ１５ｂを押圧弾性ローラ部材として用い
てもよい。

【００８５】上記の如く、転写材のベルト状の中間転写
体への進入前に、押圧弾性ローラ部材により転写材の凹
凸やうねり等が抑止され、転写材と中間転写体のベルト
面との密着性が良好とされて、中間転写体により転写材
が搬送され、トナー像の転写抜け、特に裏面画像のトナ
ー像の転写の際の転写抜けが防止される画像形成装置が
可能となる。

【００８６】実施形態３ また、前記の如きベルト状の中間転写体を用いて転写材
の両面に画像を形成する画像形成装置において、ベルト
状の中間転写体への進入時に転写材に凹凸やうねり等が
あり、中間転写体のベルト面と転写材との密着性が良好
でないと、転写材に凹凸や皺等を有したまま、転写材は
中間転写体により搬送され、転写時に転写抜けが発生す
るという問題が生じる。特に、感光体ドラム上の表面画
像のトナー像の転写材への転写の際には、中間転写体に
より転写材が感光体ドラムに押圧された状態で転写が行
われるので、転写材の凹凸や皺等はさほど問題とならな
いが、中間転写体上の裏面画像のトナー像の転写材への
転写の際には、中間転写体への転写材の押圧が行われ
ず、転写材に凹凸や皺等があると、転写抜け（裏面トナ
ー像の転写抜け）が発生するという問題が起こる。

【００８７】これを解決するための、記録紙Ｐの進入時
の記録紙Ｐのベルト状の中間転写体への密着性を良好と
させるための方法について、図８ないし図１０にて説明
する。図８は、本発明の請求項１０ないし１４にかかわ
る、図１にて説明した第１の例の画像形成装置における
転写材とベルト状の中間転写体との密着方法を示す図で
あり、図９は、転写材帯電手段のローラ形状を示す図で
あり、図１０は、転写材帯電手段へのバイアス印加を示
す図である。

【００８８】なお本例の実施形態においては、前述した
コロナ放電器を用いる紙帯電器１５０に代えて、中間転
写ベルト１４ａの記録紙Ｐの進入側を支持する支持ロー
ラ部材としての従動ローラ１４ｅと対向して中間転写ベ
ルト１４ａを押圧する、帯電ローラ部材としての紙帯電
ローラ１５０Ａを中間転写ベルト１４ａの記録紙Ｐの進
入側端部に設けるものである。

【００８９】図８ないし図１０によれば、図８に示すよ
うに、感光体ドラム１０上に形成される表面画像のトナ
ー像（本実施形態においては使用するトナー極性と同極
性のマイナス極性）と、中間転写ベルト１４ａ上に担持
されている裏面画像のトナー像（本実施形態においては
マイナス極性）との同期がとられて、転写材給送手段と
してのタイミングローラ１５ｂの駆動により、転写材で
ある記録紙Ｐが、転写材帯電手段としての紙帯電ローラ
１５０Ａと当接する中間転写ベルト１４ａ上へ給送さ
れ、紙帯電ローラ１５０Ａの帯電（本実施形態において
はマイナス極性の帯電）により中間転写ベルト１４ａに
吸着されて、１次転写ローラ１４ｃの転写域（符号な
し）へ搬送され、１次転写ローラ１４ｃの転写域（符号
なし）において、トナーと反対極性（本実施形態におい
てはプラス極性）の直流電圧が印加される１次転写手段
である１次転写ローラ１４ｃによって、感光体ドラム１
０上の表面画像のトナー像（表面トナー像）が一括して
記録紙Ｐの表面に転写された後、中間転写ベルト１４ａ
上の裏面画像のトナー像（裏面トナー像）を、トナーと
反対極性（本実施形態においてはプラス極性）の電圧が
印加される２次転写手段である２次転写器１４ｇにより
記録紙Ｐの裏面に再転写して、記録紙Ｐ上に表裏のトナ
ー像が形成される。

【００９０】転写材帯電手段として用いられる帯電ロー
ラ部材としての紙帯電ローラ１５０Ａは、例えばアルミ
材やステンレス材等を用いる芯金（不図示）と、該芯金
の外側（外周面）に、例えばウレタン材やシリコン材等
を用い、ゴム硬度が１Ｈｓ〜１５Ｈｓ（ＪＩＳ、Ａゴム
硬度）程度のゴム層（不図示）とで形成される、外径１
０〜３０ｍｍ程度の弾性ローラで、図９に示すように、
中央部を凸とする太鼓状の、（１００〜１０００μｍ）
／３００ｍｍ（記録紙ＰをＡ−４横送りサイズ、２９７
ｍｍとするとき）程度のクラウン形状のものが用いら
れ、不図示のバネ等を用いて中間転写ベルト１４ａを押
圧し、支持ローラ部材としての従動ローラ１４ｅと対向
して、中間転写ベルト１４ａとの間に転写材帯電ニップ
部Ｎｄを形成する。紙帯電ローラ１５０Ａに弾性をもた
せることにより、中間転写ベルト１４ａへの損傷が防止
される。

【００９１】転写材搬送面ＰＬ２より上側に設けられる
転写材給送面ＰＬ１を通して、タイミングローラ１５ｂ
から給送される記録紙Ｐの先端を、一旦紙帯電ローラ１
５０Ａに突き当ててから（当接した後）、記録紙Ｐを転
写材帯電ニップ部Ｎｄに進入（搬送）させる。これによ
り、記録紙Ｐの曲がりや凹凸があっても、クラウン形状
の転写材帯電ニップ部Ｎｄにより、記録紙Ｐを中央部か
ら両端部へと押し広げるようにしてしごきながら中間転
写ベルト１４ａと密着させることができる。

【００９２】上記効果を高めるために、図８に示すよう
に、紙帯電ローラ１５０Ａの中心軸を通る鉛直面ＰＬ３
に対して、紙帯電ローラ１５０Ａの中心軸を通る面ＰＬ
４を感光体ドラム１０の側へ角度α（°）、好ましくは
２°〜１０°の角度をもって傾斜させて配設することが
好ましい。これにより、転写材帯電ニップ部Ｎｄの出口
部から記録紙Ｐが、図８に点線で示すように、下向きに
よりしごかれながら排出され、記録紙Ｐと中間転写ベル
ト１４ａとの密着性がより良好とされる。

【００９３】上記の如く、クラウン形状の帯電ローラ部
材により、転写材のベルト状の中間転写体への進入時の
転写材の凹凸やうねり等が抑止され、転写材と中間転写
体のベルト面との密着性が良好とされて、中間転写体に
より転写材が搬送され、トナー像の転写抜け、特に裏面
画像のトナー像の転写の際の転写抜けが防止される画像
形成装置が可能となる。

【００９４】さらに、接地（アース）される従動ローラ
１４ｅに対し、紙帯電時、紙帯電ローラ１５０Ａには、
使用するトナー極性と同極性（本実施形態においてはマ
イナス極性）の直流電圧で、例えば−３００Ｖ程度の帯
電ローラバイアスＶＴ１が印加されるが、図１０に示す
ように、裏面トナー像領域よりやや狭めで、裏面トナー
像と同期して紙帯電ローラ１５０Ａを通過される記録紙
Ｐの前後端において、使用するトナー極性と同一のマイ
ナス極性（本実施形態において）で記録紙Ｐの通過時よ
り絶対値でやや低い、例えば−２５０Ｖ程度のバイアス
電圧を紙帯電ローラ１５０Ａに印加し、従動ローラ１４
ｅと紙帯電ローラ１５０Ａとの間に、電界（排出電界）
Ｅを形成し、紙帯電ローラ１５０Ａに付着するマイナス
極性のトナーを中間転写ベルト１４ａ上に排出させる。
これにより、裏面画像汚れや紙帯電ローラ１５０Ａの汚
れが防止される。

【００９５】また、紙帯電領域と記録紙Ｐの通過時前後
のトナー排出領域とを除く他の領域では、紙帯電ローラ
１５０Ａを中間転写ベルト１４ａから離間させると共
に、紙帯電ローラ１５０Ａにトナー排出時のバイアス電
圧よりもさらに低い、例えば−１５０Ｖ程度のバイアス
電圧を印加しておき、紙帯電ローラ１５０Ａの飛散トナ
ーによる汚れを防止するようにすることが好ましい。

【００９６】上記において、図８に一点鎖線で示すよう
に、紙帯電ローラ１５０Ａを接地（アース）状態とし、
従動ローラ１４ｅに使用するトナー極性と反対極性（本
実施形態においてはプラス極性）の直流電圧の、帯電ロ
ーラクリーニングバイアスＶＣ１を印加するようにし
て、中間転写ベルト１４ａからのトナー付着による紙帯
電ローラ１５０Ａの汚れや飛散トナーによる紙帯電ロー
ラ１５０Ａの汚れを防止するようにしてもよい。

【００９７】実施形態４ また、前記の如きベルト状の中間転写体を用いて転写材
の両面に画像を形成する画像形成装置において、ベルト
状の中間転写体への進入時に転写材に凹凸やうねり等が
あり、中間転写体のベルト面と転写材との密着性が良好
でないと、転写材に凹凸や皺等を有したまま、転写材は
中間転写体により搬送され、転写時に転写抜けが発生す
るという問題が生じる。特に、感光体ドラム上の表面画
像のトナー像の転写材への転写の際には、中間転写体に
より転写材が感光体ドラムに押圧された状態で転写が行
われるので、転写材の凹凸や皺等はさほど問題とならな
いが、中間転写体上の裏面画像のトナー像の転写材への
転写の際には、中間転写体への転写材の押圧が行われ
ず、転写材に凹凸や皺等があると、転写抜け（裏面トナ
ー像の転写抜け）が発生するという問題が起こる。この
裏面トナー像の転写抜けは、転写材に下側を凸状とする
ライン状の突起（線状の凸状部）があると、ライン状の
凸状部に沿って幅広い転写抜けとなってしまい問題とな
る。

【００９８】これを解決するための、記録紙Ｐの進入時
の記録紙Ｐのベルト状の中間転写体への密着性を良好と
させるための方法について、図１１ないし図１３にて説
明する。図１１は、本発明の請求項１５または１７、及
び請求項１８または２０にかかわる、図１にて説明した
第１の例の画像形成装置における転写材とベルト状の中
間転写体との密着方法を示す図であり、図１２は、本発
明の請求項１５ないし１７にかかわる転写材挟持ローラ
部材と、及び本発明の請求項請求項１８ないし２０にか
かわる第１の転写材挟持ローラ部材、第２の転写材挟持
ローラ部材とを示す斜視図であり、図１３は、本発明の
請求項１６または１７、及び請求項１９または２０にか
かわる、図４にて説明した第２の例の画像形成装置にお
ける転写材とベルト状の中間転写体との密着方法を示す
図である。

【００９９】図１１または図１２によれば、図１にて説
明したと同様に、感光体ドラム１０上に形成される表面
画像のトナー像（本実施形態においては使用するトナー
極性と同極性のマイナス極性）と、中間転写ベルト１４
ａ上に担持されている裏面画像のトナー像（本実施形態
においてはマイナス極性）との同期がとられて、転写材
給送手段としてのタイミングローラ１５ｂの駆動によ
り、転写材である記録紙Ｐが、転写材帯電手段としての
紙帯電器１５０と対向する中間転写ベルト１４ａ上へ給
送され、紙帯電器１５０の帯電（本実施形態においては
マイナス極性の帯電）により中間転写ベルト１４ａに吸
着されて、１次転写ローラ１４ｃの転写域（符号なし）
へ搬送され、１次転写ローラ１４ｃの転写域（符号な
し）において、トナーと反対極性（本実施形態において
はプラス極性）の直流電圧が印加される１次転写手段で
ある１次転写ローラ１４ｃによって、感光体ドラム１０
上の表面画像のトナー像（表面トナー像）が一括して記
録紙Ｐの表面に転写された後、中間転写ベルト１４ａ上
の裏面画像のトナー像（裏面トナー像）を、トナーと反
対極性（本実施形態においてはプラス極性）の電圧が印
加される２次転写手段である２次転写器１４ｇにより記
録紙Ｐの裏面に再転写して、記録紙Ｐ上に表裏のトナー
像が形成されるが、さらに、中間転写ベルト１４ａへ記
録紙Ｐを搬送する経路、本実施形態においては記録紙Ｐ
の中間転写ベルト１４ａへの進入側端部とタイミングロ
ーラ１５ｂとの間に、例えばバネ等を用いる不図示の押
圧部材により押圧され、記録紙Ｐを挟持する転写材挟持
ローラ部材としての転写材挟持ローラＧＲａを設けるも
のであり、図１２（Ａ）に示すように、転写材の幅全面
に拡がる転写材挟持ローラＧＲａにより、記録紙Ｐの全
面を押圧させ、中間転写ベルト１４ａへの給紙前に、記
録紙Ｐの凹凸や皺、特に記録紙Ｐ上のライン状の突起
（線状の凸状部）をしごいて伸ばし、記録紙Ｐの平面性
を確保し、記録紙Ｐと中間転写ベルト１４ａとの密着性
を向上させるものである。図１２（Ａ）に一点鎖線で示
すように、転写材挟持ローラＧＲａは、中央部を凸とす
る太鼓状の、（１００〜３００μｍ）／３００ｍｍ（記
録紙ＰをＡ−４横送りサイズ、２９７ｍｍとするとき）
程度のクラウン形状のもので、線圧が１〜４Ｎ／ｃｍ程
度のものが用いられ、転写材挟持ローラＧＲａの何れか
一方を、ゴム部材を用いた弾性を有するローラとし、１
〜４Ｎ／ｃｍ程度の線圧により、１〜３ｍｍ程度の転写
材挟持ニップ部Ｎｅ１を形成させることが好ましく、こ
れにより、記録紙Ｐの曲がりや凹凸やライン状の突起
（線状の凸状部）があっても、クラウン形状の転写材挟
持ローラＧＲａにより、記録紙Ｐを中央部から両端部へ
と押し広げるようにして、記録紙Ｐの凹凸や皺、特に記
録紙Ｐ上のライン状の突起（線状の凸状部）をしごいて
伸ばし、記録紙Ｐの平面性を確保し、記録紙Ｐと中間転
写ベルト１４ａとの密着性を向上させる。線圧が１Ｎ／
ｃｍ未満であると、記録紙Ｐの給送不良が起こったり、
記録紙Ｐの平滑性が欠ける。また線圧が４Ｎ／ｃｍを越
えると、圧力が強過ぎて給送不良となったり、紙折れが
生じたりする。

【０１００】さらに、転写材挟持ローラＧＲａ前にガイ
ド板ＧＰｃを設けると、転写材挟持ローラＧＲａへの進
入時の記録紙Ｐのループが、ガイド板ＧＰｃにしごかれ
て記録紙Ｐが転写材挟持ローラＧＲａに給送され、転写
材挟持ローラＧＲａから搬送される記録紙Ｐの中間転写
ベルト１４ａへの進入時の中間転写ベルト１４ａと記録
紙Ｐとの密着性がさらに向上される。また転写材挟持ロ
ーラＧＲａへの進入時の突当て部材として作用し、先端
部の曲がりが矯正されて転写材挟持ローラＧＲａから中
間転写ベルト１４ａに進入され、中間転写ベルト１４ａ
に密着されるので、転写材挟持ローラＧＲａ前のガイド
板ＧＰｃを設けることが好ましい。

【０１０１】上記の如く、転写材挟持ローラ部材による
転写材全面のしごきにより、転写材のベルト状の中間転
写体への進入時の転写材の凹凸やうねり、特に転写材に
下側を凸状とするライン状の突起等が抑止され、転写材
と中間転写体のベルト面との密着性が良好とされて、中
間転写体により転写材が搬送され、トナー像の転写抜
け、特に裏面画像のトナー像の転写の際の転写抜けが防
止される画像形成装置が可能となる。

【０１０２】また、記録紙Ｐの幅全面とすると、均一で
の強い押圧が困難であることから、記録紙Ｐの幅全面を
押圧する転写材挟持ローラＧＲａに代えて、図１２
（Ｂ）に示すように、記録紙Ｐを挟持する第１の転写材
挟持ローラ部材としての第１の転写材挟持ローラＧＲｂ
と第２の転写材挟持ローラ部材としての第２の転写材挟
持ローラＧＲｃとを設け、第１の転写材挟持ローラＧＲ
ｂが搬送される記録紙Ｐの中央部と接触、押圧する一
方、第２の転写材挟持ローラＧＲｃが記録紙Ｐの両端部
に接触、押圧するようにしてもよい。第１の転写材挟持
ローラＧＲｂと第２の転写材挟持ローラＧＲｃとによ
り、分割して記録紙Ｐの幅全面を押圧し、中間転写ベル
ト１４ａへの給紙前に、記録紙Ｐの凹凸や皺、特に記録
紙Ｐ上のライン状の突起（線状の凸状部）をしごいて伸
ばし、記録紙Ｐの平面性を確保し、記録紙Ｐと中間転写
ベルト１４ａとの密着性を向上させる。２カ所に押圧領
域を分担することにより、強い押圧力が可能とされる。

【０１０３】第１の転写材挟持ローラＧＲｂ並びに第２
の転写材挟持ローラＧＲｃとは、それぞれ線圧が２〜８
Ｎ／ｃｍ程度のものが用いられ、第１の転写材挟持ロー
ラＧＲｂ或いは第２の転写材挟持ローラＧＲｃそれぞれ
の何れか一方を、ゴム部材を用いた弾性を有するローラ
とし、２〜８Ｎ／ｃｍ程度の線圧により、１〜３ｍｍ程
度の第１の転写材挟持ニップ部Ｎｅ２或いは第２の転写
材挟持ニップ部Ｎｅ３を形成させることが好ましく、こ
れにより、記録紙Ｐの曲がりや凹凸やライン状の突起
（線状の凸状部）があっても、それぞれに加わる２〜８
Ｎ／ｃｍ程度の強い線圧により、記録紙Ｐの凹凸や皺、
特に記録紙Ｐ上のライン状の突起（線状の凸状部）をし
ごいて伸ばし、記録紙Ｐの平面性を確保し、記録紙Ｐと
中間転写ベルト１４ａとの密着性を向上させる。線圧が
２Ｎ／ｃｍ未満であると、記録紙Ｐの給送不良が起こっ
たり、記録紙Ｐの平滑性が欠ける。また線圧が８Ｎ／ｃ
ｍを越えると、圧力が強過ぎて給送不良となったり、紙
折れが生じたりする。さらに、第１の転写材挟持ローラ
ＧＲｂ並びに第２の転写材挟持ローラＧＲｃをクラウン
形状として、搬送される記録紙Ｐの平面性を確保するよ
うにしてもよい。

【０１０４】上記の如く、第１の転写材挟持ローラ部材
と第２の転写材挟持ローラ部材とによる転写材全面のし
ごきにより、転写材のベルト状の中間転写体への進入時
の転写材の凹凸やうねり、特に転写材に下側を凸状とす
るライン状の突起等が抑止され、転写材と中間転写体の
ベルト面との密着性が良好とされて、中間転写体により
転写材が搬送され、トナー像の転写抜け、特に裏面画像
のトナー像の転写の際の転写抜けが防止される画像形成
装置が可能となる。

【０１０５】また、図１３または、前述した図１２によ
れば、図４にて説明したと同様に、感光体ドラム１０ａ
上に形成される表面画像のトナー像（本実施形態におい
ては使用するトナー極性と同極性のマイナス極性）と、
中間転写ベルト１１４ａ上に担持されている裏面画像の
トナー像（本実施形態においてはマイナス極性）との同
期がとられて、転写材給送手段としてのタイミングロー
ラ１５ｂの駆動により、転写材である記録紙Ｐが、先端
部を揃えるために設けられる紙帯電器１５０前のガイド
板ＧＰｂに突き当った後、転写材帯電手段としての紙帯
電器１５０と対向する中間転写ベルト１１４ａ上へ給送
され、紙帯電器１５０の帯電（本実施形態においてはマ
イナス極性の帯電）により中間転写ベルト１１４ａに吸
着されて、第２の１次転写ローラ１１４ｃの転写域（符
号なし）へ搬送され、第２の１次転写ローラ１１４ｃの
転写域（符号なし）において、トナーと反対極性（本実
施形態においてはプラス極性）の直流電圧が印加される
第２の１次転写手段である第２の１次転写ローラ１１４
ｃによって、感光体ドラム１０ａ上の表面画像のトナー
像（表面トナー像）が一括して記録紙Ｐの表面に転写さ
れた後、中間転写ベルト１１４ａ上の裏面画像のトナー
像（裏面トナー像）を、トナーと反対極性（本実施形態
においてはプラス極性）の電圧が印加される２次転写手
段である２次転写器１４ｇにより記録紙Ｐの裏面に再転
写して、記録紙Ｐ上に表裏のトナー像が形成されるが、
さらに、中間転写ベルト１１４ａへ記録紙Ｐを搬送する
経路、本実施形態においては記録紙Ｐの紙帯電器１５０
前のガイド板ＧＰｂの先端部ととタイミングローラ１５
ｂとの間に、例えばバネ等を用いる不図示の押圧部材に
より押圧され、記録紙Ｐを挟持する転写材挟持ローラ部
材としての転写材挟持ローラＧＲａを設けるものであ
り、図１２（Ａ）に示すように、転写材の幅全面に拡が
る転写材挟持ローラＧＲａにより、記録紙Ｐの全面を押
圧させ、中間転写ベルト１１４ａへの給紙前に、記録紙
Ｐの凹凸や皺、特に記録紙Ｐ上のライン状の突起（線状
の凸状部）をしごいて伸ばし、記録紙Ｐの平面性を確保
し、記録紙Ｐと中間転写ベルト１１４ａとの密着性を向
上させるものである。図１２（Ａ）に一点鎖線で示すよ
うに、転写材挟持ローラＧＲａは、中央部を凸とする太
鼓状の、（１００〜３００μｍ）／３００ｍｍ（記録紙
ＰをＡ−４横送りサイズ、２９７ｍｍとするとき）程度
のクラウン形状のもので、線圧が１〜４Ｎ／ｃｍ程度の
ものが用いられ、転写材挟持ローラＧＲａの何れか一方
を、ゴム部材を用いた弾性を有するローラとし、１〜４
Ｎ／ｃｍ程度の線圧により、１〜３ｍｍ程度の転写材挟
持ニップ部Ｎｅ１を形成させることが好ましく、これに
より、記録紙Ｐの曲がりや凹凸やライン状の突起（線状
の凸状部）があっても、クラウン形状の転写材挟持ロー
ラＧＲａにより、記録紙Ｐを中央部から両端部へと押し
広げるようにして、記録紙Ｐの凹凸や皺、特に記録紙Ｐ
上のライン状の突起（線状の凸状部）をしごいて伸ば
し、記録紙Ｐの平面性を確保し、記録紙Ｐと中間転写ベ
ルト１１４ａとの密着性を向上させる。線圧が１Ｎ／ｃ
ｍ未満であると、記録紙Ｐの給送不良が起こったり、記
録紙Ｐの平滑性が欠ける。また線圧が４Ｎ／ｃｍを越え
ると、圧力が強過ぎて給送不良となったり、紙折れが生
じたりする。

【０１０６】さらに、転写材挟持ローラＧＲａ前にガイ
ド板ＧＰｃを設けると、転写材挟持ローラＧＲａへの進
入時の記録紙Ｐのループが、ガイド板ＧＰｃにしごかれ
て記録紙Ｐが転写材挟持ローラＧＲａに給送され、転写
材挟持ローラＧＲａから搬送される記録紙Ｐの中間転写
ベルト１１４ａへの進入時の中間転写ベルト１１４ａと
記録紙Ｐとの密着性がさらに向上される。また転写材挟
持ローラＧＲａへの進入時の突当て部材として作用し、
先端部の曲がりが矯正されて転写材挟持ローラＧＲａか
ら紙帯電器１５０前のガイド板ＧＰｂを通して中間転写
ベルト１１４ａに進入され、中間転写ベルト１１４ａに
密着されるので、転写材挟持ローラＧＲａ前のガイド板
ＧＰｃを設けることが好ましい。

【０１０７】上記の如く、転写材挟持ローラ部材による
転写材全面のしごきにより、転写材のベルト状の中間転
写体への進入時の転写材の凹凸やうねり、特に転写材に
下側を凸状とするライン状の突起等が抑止され、転写材
と中間転写体のベルト面との密着性が良好とされて、中
間転写体により転写材が搬送され、トナー像の転写抜
け、特に裏面画像のトナー像の転写の際の転写抜けが防
止される画像形成装置が可能となる。

【０１０８】また、記録紙Ｐの幅全面とすると、均一で
の強い押圧が困難であることから、記録紙Ｐの幅全面を
押圧する転写材挟持ローラＧＲａに代えて、図１２
（Ｂ）に示すように、記録紙Ｐを挟持する第１の転写材
挟持ローラ部材としての第１の転写材挟持ローラＧＲｂ
と第２の転写材挟持ローラ部材としての第２の転写材挟
持ローラＧＲｃとを設け、第１の転写材挟持ローラＧＲ
ｂが搬送される記録紙Ｐの中央部と接触、押圧する一
方、第２の転写材挟持ローラＧＲｃが記録紙Ｐの両端部
に接触、押圧するようにしてもよい。第１の転写材挟持
ローラＧＲｂと第２の転写材挟持ローラＧＲｃとによ
り、分割して記録紙Ｐの幅全面を押圧し、中間転写ベル
ト１４ａへの給紙前に、記録紙Ｐの凹凸や皺、特に記録
紙Ｐ上のライン状の突起（線状の凸状部）をしごいて伸
ばし、記録紙Ｐの平面性を確保し、記録紙Ｐと中間転写
ベルト１１４ａとの密着性を向上させる。２カ所に押圧
領域を分担することにより、強い押圧力が可能とされ
る。

【０１０９】第１の転写材挟持ローラＧＲｂ並びに第２
の転写材挟持ローラＧＲｃとは、それぞれ線圧が２〜８
Ｎ／ｃｍ程度のものが用いられ、第１の転写材挟持ロー
ラＧＲｂ或いは第２の転写材挟持ローラＧＲｃそれぞれ
の何れか一方を、ゴム部材を用いた弾性を有するローラ
とし、２〜８Ｎ／ｃｍ程度の線圧により、１〜３ｍｍ程
度の第１の転写材挟持ニップ部Ｎｅ２或いは第２の転写
材挟持ニップ部Ｎｅ３を形成させることが好ましく、こ
れにより、記録紙Ｐの曲がりや凹凸やライン状の突起
（線状の凸状部）があっても、それぞれに加わる２〜８
Ｎ／ｃｍ程度の強い線圧により、記録紙Ｐの凹凸や皺、
特に記録紙Ｐ上のライン状の突起（線状の凸状部）をし
ごいて伸ばし、記録紙Ｐの平面性を確保し、記録紙Ｐと
中間転写ベルト１１４ａとの密着性を向上させる。線圧
が２Ｎ／ｃｍ未満であると、記録紙Ｐの給送不良が起こ
ったり、記録紙Ｐの平滑性が欠ける。また線圧が８Ｎ／
ｃｍを越えると、圧力が強過ぎて給送不良となったり、
紙折れが生じたりする。さらに、第１の転写材挟持ロー
ラＧＲｂ並びに第２の転写材挟持ローラＧＲｃをクラウ
ン形状として、搬送される記録紙Ｐの平面性を確保する
ようにしてもよい。

【０１１０】上記の如く、第１の転写材挟持ローラ部材
と第２の転写材挟持ローラ部材とによる転写材全面のし
ごきにより、転写材のベルト状の中間転写体への進入時
の転写材の凹凸やうねり、特に転写材に下側を凸状とす
るライン状の突起等が抑止され、転写材と中間転写体の
ベルト面との密着性が良好とされて、中間転写体により
転写材が搬送され、トナー像の転写抜け、特に裏面画像
のトナー像の転写の際の転写抜けが防止される画像形成
装置が可能となる。

【０１１１】

【発明の効果】請求項１ないし４によれば、転写材のベ
ルト状の中間転写体への進入時の転写材の凹凸やうね
り、特に、転写材供給手段による転写材の中間転写体へ
の押し込みによる転写材の凹凸やうねり等が抑止され、
転写材と中間転写体のベルト面との密着性が良好とされ
て、中間転写体により転写材が搬送され、トナー像の転
写抜け、特に裏面画像のトナー像の転写の際の転写抜け
が防止される画像形成装置が可能となる。

【０１１２】請求項５ないし９によれば、転写材のベル
ト状の中間転写体への進入前に、押圧弾性ローラ部材に
より転写材の凹凸やうねり等が抑止され、転写材と中間
転写体のベルト面との密着性が良好とされて、中間転写
体により転写材が搬送され、トナー像の転写抜け、特に
裏面画像のトナー像の転写の際の転写抜けが防止される
画像形成装置が可能となる。

【０１１３】請求項１０ないし１２によれば、クラウン
形状の帯電ローラ部材により、転写材のベルト状の中間
転写体への進入時の転写材の凹凸やうねり等が抑止さ
れ、転写材と中間転写体のベルト面との密着性が良好と
されて、中間転写体により転写材が搬送され、トナー像
の転写抜け、特に裏面画像のトナー像の転写の際の転写
抜けが防止される画像形成装置が可能となる。

【０１１４】請求項１３または１４によれば、帯電ロー
ラ部材の汚れが防止される。請求項１５ないし１７によ
れば、転写材挟持ローラ部材による転写材全面のしごき
により、転写材のベルト状の中間転写体への進入時の転
写材の凹凸やうねり、特に転写材に下側を凸状とするラ
イン状の突起等が抑止され、転写材と中間転写体のベル
ト面との密着性が良好とされて、中間転写体により転写
材が搬送され、トナー像の転写抜け、特に裏面画像のト
ナー像の転写の際の転写抜けが防止される画像形成装置
が可能となる。

【０１１５】請求項１８ないし２０によれば、第１の転
写材挟持ローラ部材と第２の転写材挟持ローラ部材とに
よる転写材全面のしごきにより、転写材のベルト状の中
間転写体への進入時の転写材の凹凸やうねり、特に転写
材に下側を凸状とするライン状の突起等が抑止され、転
写材と中間転写体のベルト面との密着性が良好とされ
て、中間転写体により転写材が搬送され、トナー像の転
写抜け、特に裏面画像のトナー像の転写の際の転写抜け
が防止される画像形成装置が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１の例の画像形成装置の実施の形態を示すカ
ラー画像形成装置の断面構成図である。

【図２】図１の像担持体の側断面図である。

【図３】図１の画像形成装置におけるトナー像形成状態
を示す図である。

【図４】第２の例の画像形成装置の実施の形態を示すカ
ラー画像形成装置の要部断面構成図である。

【図５】本発明の請求項１、３または４にかかわる、図
１にて説明した第１の例の画像形成装置における転写材
とベルト状の中間転写体との密着方法を示す図である。

【図６】本発明の請求項２ないし４にかかわる、図４に
て説明した第２の例の画像形成装置における転写材とベ
ルト状の中間転写体との密着方法を示す図である。

【図７】本発明の請求項５ないし９にかかわる、図１に
て説明した第１の例の画像形成装置における転写材とベ
ルト状の中間転写体との密着方法を示す図である。

【図８】本発明の請求項１０ないし１４にかかわる、図
１にて説明した第１の例の画像形成装置における転写材
とベルト状の中間転写体との密着方法を示す図である。

【図９】転写材帯電手段のローラ形状を示す図である。

【図１０】転写材帯電手段へのバイアス印加を示す図で
ある。

【図１１】本発明の請求項１５または１７、及び請求項
１８または２０にかかわる、図１にて説明した第１の例
の画像形成装置における転写材とベルト状の中間転写体
との密着方法を示す図である。

【図１２】本発明の請求項１５ないし１７にかかわる転
写材挟持ローラ部材と、及び本発明の請求項請求項１８
ないし２０にかかわる第１の転写材挟持ローラ部材、第
２の転写材挟持ローラ部材とを示す斜視図である。

【図１３】本発明の請求項１６または１７、及び請求項
１９または２０にかかわる、図４にて説明した第２の例
の画像形成装置における転写材とベルト状の中間転写体
との密着方法を示す図である。

【符号の説明】

１０，１０ａ，１０ｂ 感光体ドラム １１ スコロトロン帯電器 １２ 露光光学系 １３ 現像器 １４ａ，１１４ａ 中間転写ベルト １４ｃ １次転写ローラ １４ｅ 従動ローラ １４ｆ ガイドローラ １４ｇ ２次転写器 １４ｈ 転写材除電器 １４ｊ ２次転写対向ローラ １４ｍ，１１４ｍ，１１４ｎ 除電器 １５ｂ タイミングローラ １７ 定着装置 １１４ｂ 第１の１次転写ローラ １１４ｃ 第２の１次転写ローラ １５０ 紙帯電器 １５０Ａ 紙帯電ローラ Ｅ 電界（排出電界） ＧＰａ，ＧＰｂ，ＧＰｃ ガイド板 ＧＲａ 転写材挟持ローラ ＧＲｂ 第１の転写材挟持ローラ ＧＲｃ 第２の転写材挟持ローラ Ｍ１ タイミングローラ駆動モータ Ｎｃ 給送ニップ部 Ｎｄ 転写材帯電ニップ部 Ｎｅ１ 転写材挟持ニップ部 Ｎｅ２ 第１の転写材挟持ニップ部 Ｎｅ３ 第２の転写材挟持ニップ部 ＯＷａ 一方向クラッチ Ｐ 記録紙 ＰＬ１ 転写材給送面 ＰＬ２ 転写材搬送面 ＰＬ３ 鉛直面 ＲＯａ，ＲＯｂ 押圧弾性ローラ ＶＴ１ 帯電ローラバイアス

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｇ０３Ｇ 21/14 Ｇ０３Ｇ 21/00 ３７２ (72)発明者 羽根田 哲 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内 Ｆターム(参考） 2H027 ED16 ED24 EF09 2H028 BA06 BA07 BB04 2H032 AA05 BA09 BA18 BA28 2H072 AB07 AB20 BA03 CA01 CA02 CA07 FA01 3F049 AA10 CA11 DA12 LA02 LA05 LA07 LB03

Claims (20)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 トナー像形成手段により形成されたトナ
   ー像を表面に担持する像担持体と、 該像担持体上のトナー像が転写され、転写された該トナ
   ー像を表面に担持すると共に、転写材を支持搬送するベ
   ルト状の中間転写体と、 前記転写材を前記中間転写体に供給する転写材給送手段
   と、 前記転写材給送手段により供給される前記転写材を帯電
   し、前記中間転写体に密着させる転写材帯電手段と、 前記像担持体上のトナー像を前記中間転写体または前記
   転写材の表面に転写する１次転写手段と、 前記中間転写体上のトナー像を前記転写材の裏面に再転
   写する２次転写手段と、 前記転写材上のトナー像を定着する定着手段とを有する
   画像形成装置において、 前記転写材の先端部が前記転写材帯電手段を通過後に、
   前記転写材給送手段の転写材搬送能力を低下させること
   を特徴とする画像形成装置。
2. 【請求項２】 第１のトナー像形成手段により形成され
   たトナー像を表面に担持する第１の像担持体と、 第２のトナー像形成手段により形成されたトナー像を表
   面に担持する第２の像担持体と、 前記第１の像担持体上のトナー像が転写され、転写され
   た該トナー像を表面に担持すると共に、転写材を支持搬
   送するベルト状の中間転写体と、 前記転写材を前記中間転写体に供給する転写材給送手段
   と、 前記転写材給送手段により供給される前記転写材を帯電
   し、前記中間転写体に密着させる転写材帯電手段と、 前記第１の像担持体上のトナー像を前記中間転写体に転
   写する第１の１次転写手段と、 前記第２の像担持体上のトナー像を前記転写材の表面に
   転写する第２の１次転写手段と、 前記中間転写体上のトナー像を前記転写材の裏面に再転
   写する２次転写手段と、 前記転写材上のトナー像を定着する定着手段とを有する
   画像形成装置において、 前記転写材の先端部が前記転写材帯電手段を通過後に、
   前記転写材給送手段の転写材搬送能力を低下させること
   を特徴とする画像形成装置。
3. 【請求項３】 前記転写材の先端部が前記転写材帯電手
   段を１〜１０ｃｍ通過後に、前記転写材給送手段の転写
   材搬送能力を低下させることを特徴とする請求項１また
   は２に記載の画像形成装置。
4. 【請求項４】 前記転写材給送手段の転写材搬送能力の
   低下後は、前記転写材が前記中間転写体により搬送され
   ることを特徴とする請求項１〜３の何れか１項に記載の
   画像形成装置。
5. 【請求項５】 トナー像形成手段により形成されたトナ
   ー像を表面に担持する像担持体と、 該像担持体上のトナー像が転写され、転写された該トナ
   ー像を表面に担持すると共に、転写材を支持搬送するベ
   ルト状の中間転写体と、 前記転写材を前記中間転写体に供給する転写材給送手段
   と、 前記転写材給送手段により供給される前記転写材を帯電
   し、前記中間転写体に密着させる転写材帯電手段と、 前記像担持体上のトナー像を前記中間転写体または前記
   転写材の表面に転写する１次転写手段と、 前記中間転写体上のトナー像を前記転写材の裏面に再転
   写する２次転写手段と、 前記転写材上のトナー像を定着する定着手段とを有する
   画像形成装置において、 前記転写材帯電手段は前記転写材の前記中間転写体への
   進入側端部に、前記中間転写体と対向して設けられるも
   ので、 前記転写材帯電手段と近接して、前記転写材を前記中間
   転写体に進入させる、対をなす押圧弾性ローラ部材を設
   けることを特徴とする画像形成装置。
6. 【請求項６】 前記押圧弾性ローラ部材は転写材給送面
   に対して、前記転写材の表面側に凸状の給送ニップ部を
   形成することを特徴とする請求項５に記載の画像形成装
   置。
7. 【請求項７】 前記押圧弾性ローラ部材の前記給送ニッ
   プ部の出口部を、前記転写材給送面に対して上方に設け
   ることを特徴とする請求項６に記載の画像形成装置。
8. 【請求項８】 前記押圧弾性ローラ部材は高抵抗のゴム
   部材からなることを特徴とする請求項５〜７の何れか１
   項に記載の画像形成装置。
9. 【請求項９】 前記転写材帯電手段を前記押圧弾性ロー
   ラ部材として用いることを特徴とする請求項５〜８の何
   れか１項に記載の画像形成装置。
10. 【請求項１０】 トナー像形成手段により形成されたト
    ナー像を表面に担持する像担持体と、 該像担持体上のトナー像が転写され、転写された該トナ
    ー像を表面に担持すると共に、転写材を支持搬送するベ
    ルト状の中間転写体と、 前記転写材を前記中間転写体に供給する転写材給送手段
    と、 前記転写材給送手段により供給される前記転写材を帯電
    し、前記中間転写体に密着させる転写材帯電手段と、 前記像担持体上のトナー像を前記中間転写体または前記
    転写材の表面に転写する１次転写手段と、 前記中間転写体上のトナー像を前記転写材の裏面に再転
    写する２次転写手段と、 前記転写材上のトナー像を定着する定着手段とを有する
    画像形成装置において、 前記転写材帯電手段をクラウン形状の帯電ローラ部材と
    し、前記中間転写体を押圧して転写材帯電ニップ部を形
    成するもので、 前記転写材給送手段により給送された前記転写材の先端
    が前記帯電ローラ部材に当接した後、前記転写材が前記
    転写材帯電ニップ部へ搬送されることを特徴とする画像
    形成装置。
11. 【請求項１１】 トナー像形成手段により形成されたト
    ナー像を表面に担持する像担持体と、 該像担持体上のトナー像が転写され、転写された該トナ
    ー像を表面に担持すると共に、転写材を支持搬送するベ
    ルト状の中間転写体と、 前記転写材を前記中間転写体に供給する転写材給送手段
    と、 前記転写材給送手段により供給される前記転写材を帯電
    し、前記中間転写体に密着させる転写材帯電手段と、 前記像担持体上のトナー像を前記中間転写体または前記
    転写材の表面に転写する１次転写手段と、 前記中間転写体上のトナー像を前記転写材の裏面に再転
    写する２次転写手段と、 前記転写材上のトナー像を定着する定着手段とを有する
    画像形成装置において、 前記転写材帯電手段をクラウン形状の帯電ローラ部材と
    するもので、 前記中間転写体に内包され、前記中間転写体の転写材進
    入側を支持する支持ローラ部材の中心軸を通る鉛直面に
    対して、前記帯電ローラ部材の中心軸を前記像担持体側
    へ傾斜して設けることを特徴とする画像形成装置。
12. 【請求項１２】 前記帯電ローラ部材は弾性体であるこ
    とを特徴とする請求項１１に記載の画像形成装置。
13. 【請求項１３】 前記帯電ローラ部材の帯電極性は、ト
    ナー極性と同一であることを特徴とする請求項１１また
    は１２に記載の画像形成装置。
14. 【請求項１４】 前記帯電ローラ部材を通過する前記転
    写材の前後において、前記帯電ローラ部材に前記帯電ロ
    ーラ部材に付着するトナーを排出する排出電界を形成す
    ることを特徴とする請求項１１〜１３の何れか１項に記
    載の画像形成装置。
15. 【請求項１５】 トナー像形成手段により形成されたト
    ナー像を表面に担持する像担持体と、 該像担持体上のトナー像が転写され、転写された該トナ
    ー像を表面に担持すると共に、転写材を支持搬送するベ
    ルト状の中間転写体と、 前記転写材を前記中間転写体に供給する転写材給送手段
    と、 前記転写材給送手段により供給される前記転写材を帯電
    し、前記中間転写体に密着させる転写材帯電手段と、 前記像担持体上のトナー像を前記中間転写体または前記
    転写材の表面に転写する１次転写手段と、 前記中間転写体上のトナー像を前記転写材の裏面に再転
    写する２次転写手段と、 前記転写材上のトナー像を定着する定着手段とを有する
    画像形成装置において、 前記中間転写体へ前記転写材を搬送する経路において、
    前記転写材を挟持する転写材挟持ローラ部材を設けると
    共に、 前記転写材挟持ローラ部材が前記転写材の全面に亘って
    接触することを特徴とする画像形成装置。
16. 【請求項１６】 第１のトナー像形成手段により形成さ
    れたトナー像を表面に担持する第１の像担持体と、 第２のトナー像形成手段により形成されたトナー像を表
    面に担持する第２の像担持体と、 前記第１の像担持体上のトナー像が転写され、転写され
    た該トナー像を表面に担持すると共に、転写材を支持搬
    送するベルト状の中間転写体と、 前記転写材を前記中間転写体に供給する転写材給送手段
    と、 前記転写材給送手段により供給される前記転写材を帯電
    し、前記中間転写体に密着させる転写材帯電手段と、 前記第１の像担持体上のトナー像を前記中間転写体に転
    写する第１の１次転写手段と、 前記第２の像担持体上のトナー像を前記転写材の表面に
    転写する第２の１次転写手段と、 前記中間転写体上のトナー像を前記転写材の裏面に再転
    写する２次転写手段と、 前記転写材上のトナー像を定着する定着手段とを有する
    画像形成装置において、 前記中間転写体へ前記転写材を搬送する経路において、
    前記転写材を挟持する転写材挟持ローラ部材を設けると
    共に、 前記転写材挟持ローラ部材が前記転写材の全面に亘って
    接触することを特徴とする画像形成装置。
17. 【請求項１７】 前記転写材挟持ローラ部材の押圧力は
    １〜４Ｎ／ｃｍであることを特徴とする請求項１５また
    は１６に記載の画像形成装置。
18. 【請求項１８】 トナー像形成手段により形成されたト
    ナー像を表面に担持する像担持体と、 該像担持体上のトナー像が転写され、転写された該トナ
    ー像を表面に担持すると共に、転写材を支持搬送するベ
    ルト状の中間転写体と、 前記転写材を前記中間転写体に供給する転写材給送手段
    と、 前記転写材給送手段により供給される前記転写材を帯電
    し、前記中間転写体に密着させる転写材帯電手段と、 前記像担持体上のトナー像を前記中間転写体または前記
    転写材の表面に転写する１次転写手段と、 前記中間転写体上のトナー像を前記転写材の裏面に再転
    写する２次転写手段と、 前記転写材上のトナー像を定着する定着手段とを有する
    画像形成装置において、 前記中間転写体へ前記転写材を搬送する経路において、
    前記転写材を挟持する第１の転写材挟持ローラ部材と第
    ２の転写材挟持ローラ部材とを設けると共に、 前記第１の転写材挟持ローラ部材が前記転写材の中央部
    と接触する一方、前記第２の転写材挟持ローラ部材が前
    記転写材の両端部に接触することを特徴とする画像形成
    装置。
19. 【請求項１９】 第１のトナー像形成手段により形成さ
    れたトナー像を表面に担持する第１の像担持体と、 第２のトナー像形成手段により形成されたトナー像を表
    面に担持する第２の像担持体と、 前記第１の像担持体上のトナー像が転写され、転写され
    た該トナー像を表面に担持すると共に、転写材を支持搬
    送するベルト状の中間転写体と、 前記転写材を前記中間転写体に供給する転写材給送手段
    と、 前記転写材給送手段により供給される前記転写材を帯電
    し、前記中間転写体に密着させる転写材帯電手段と、 前記第１の像担持体上のトナー像を前記中間転写体に転
    写する第１の１次転写手段と、 前記第２の像担持体上のトナー像を前記転写材の表面に
    転写する第２の１次転写手段と、 前記中間転写体上のトナー像を前記転写材の裏面に再転
    写する２次転写手段と、 前記転写材上のトナー像を定着する定着手段とを有する
    画像形成装置において、 前記中間転写体へ前記転写材を搬送する経路において、
    前記転写材を挟持する第１の転写材挟持ローラ部材と第
    ２の転写材挟持ローラ部材とを設けると共に、 前記第１の転写材挟持ローラ部材が前記転写材の中央部
    と接触する一方、前記第２の転写材挟持ローラ部材が前
    記転写材の両端部に接触することを特徴とする画像形成
    装置。
20. 【請求項２０】 前記第１の転写材挟持ローラ部材及び
    前記第２の転写材挟持ローラ部材の押圧力は２〜８Ｎ／
    ｃｍであることを特徴とする請求項１８または１９に記
    載の画像形成装置。