JP2002005573A - 乾燥装置 - Google Patents
乾燥装置Info
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Abstract
赤外線ヒータの温度低下を招くことのない赤外線乾燥装
置を提供する。 【解決手段】 赤外線乾燥装置10は塗膜が形成された
基材15が走行するとともに、第1乾燥ゾーン10aと
第2乾燥ゾーン10bとに仕切られた乾燥炉11と、乾
燥炉11の第1乾燥ゾーン10a内の基材15上方に設
けられた赤外線ヒータ16とを備えている。赤外線ヒー
タ16の上方に給気装置18と排気装置19が設けら
れ、給気装置18と排気装置19によって赤外線ヒータ
16上方に、赤外線ヒータ16と平行な空気流が形成さ
れる。基材15の塗膜表面から除去された蒸発溶剤は赤
外線ヒータ16の上方へ達し、この空気流により運ばれ
る。基材15はその後第2乾燥ゾーン10b内で、熱風
吹付装置26からの熱風により更に乾燥する。
Description
塗膜を乾燥させるための乾燥装置に係り、とりわけ塗膜
の性質を劣化させることなく乾燥させることができる乾
燥装置に関する。
際、電極等が表面に形成された枚葉のガラス基板上にリ
ブペースト材を250〜300μmの厚みで均一に塗布
し、その後ペースト中に含まれる溶剤を乾燥装置内で蒸
発させる。この場合、まず乾燥装置内で恒率乾燥期間で
は、およそ150〜180℃で乾燥させ、減率乾燥期間
では220〜250℃で乾燥を行っている。いずれの乾
燥期間でも、風速1m/s程度の熱風を塗膜表面に垂直
または平行に給気し、発生する溶剤蒸気を塗工膜表面近
傍から取り除いている。
恒率乾燥期間において塗膜表面で発生した溶剤蒸気は、
給気の流れにより塗膜表面に再度戻されるため、塗膜表
面上で澱みが生じ、これが塗膜表面の乾燥ムラとなって
いた。また、溶剤がいつまでも滞留するため、乾燥効率
も上がらない。これらを防ぐために熱風の給気風速を上
げると、塗膜表面に風紋が生じてしまうという欠点があ
る。
ものであり、基材に設けられた塗膜の性質を劣化させる
ことなく塗膜を確実に乾燥させることができる乾燥装置
を提供することを目的とする。
れた基材が内部を走行するとともに、この内部が走行す
る基材の上流側から順に第1乾燥ゾーンと、第2乾燥ゾ
ーンとに仕切られた乾燥炉と、第1乾燥ゾーン内に設け
られた第1乾燥機構と、第2乾燥ゾーン内に設けられた
第2乾燥機構とを備え、第1乾燥機構は第1乾燥ゾーン
内の基材の上方に基材に平行に配置された赤外線ヒータ
と、第1乾燥ゾーン内の赤外線ヒータ上方に配置され
た、空気を給気する給気装置および空気を排気する排気
装置とを有し、給気装置と排気装置とによって赤外線ヒ
ータ上方に赤外線ヒータと平行な空気流を形成すること
を特徴とする乾燥装置である。
て、第1乾燥機構の赤外線ヒータからの輻射熱により、
基材に形成された塗膜を乾燥させる。塗膜表面から除去
された蒸発溶剤は赤外線ヒータ上方へ達し、赤外線ヒー
タ上方において給気装置と排気装置によって赤外線ヒー
タと平行に形成された空気流により排気装置まで運ばれ
て排気される。このようにして、塗膜の恒率乾燥が行わ
れる。その後基材は第2乾燥ゾーンへ送られ、第2乾燥
機構により表面の塗膜が更に乾燥されて減率乾燥が行わ
れる。
施の形態について説明する。図1は本発明による乾燥装
置の一実施の形態を示す図である。
線乾燥装置10は基材15が内部を走行するとともに、
この内部が走行するガラス基材15の上流側から順に第
1乾燥ゾーン10aと、第2乾燥ゾーン10bとに仕切
壁10cにより仕切られた乾燥炉11と、乾燥炉11の
第1乾燥ゾーン10a内であって基材15上方に基材1
5に平行に配置されるとともに開口16aを有する赤外
線ヒータ16と、第1乾燥ゾーン10a内であって赤外
線ヒータ16上方に配置された給気装置18および排気
装置19と、を備えている。
する枚葉ガラス基材に、予めリブペースト材が塗布され
て表面に塗膜が形成されたPDP背面板用のガラス基材
が考えられる。
流側に設けられ、予め適温に加熱された空気を供給する
ものである。排気装置19は基材15の走行方向Lの上
流側に設けられ、給気装置18と排気装置19とによっ
て赤外線ヒータ16上方に赤外線ヒータ16と平行な空
気流を形成するようになっている。
Lの上流側に設け、排気装置19を基材15の走行方向
Lの下流側に設けてもよい。
方に、追加給気装置20と追加排気装置21とが各々設
けられている。追加給気装置20は基材15の走行方向
Lの下流側に設けられ、追加排気装置21は基材15の
走行方向Lの上流側に設けられ、これら追加給気装置2
0と追加排気装置21とによって基材15下方に基材1
5と平行な空気流を形成している。
の入口側に基材入口11aを介してローダ部23が設置
され、その出口側に基材出口11bを介してアンローダ
部25が設置されている。さらにローダ部23、乾燥炉
11の第1乾燥ゾーン10a、および第2乾燥ゾーン1
0b内には、基材15を搬送する多数の搬送ローラ12
が設けられている。
1の第2乾燥ゾーン10b内には、基材15の上方に熱
風吹付装置26が設けられ、基材15の下方に排気装置
27が設けられている。
設置された赤外線ヒータ16、給気装置18、排気装置
19、追加給気装置20および追加排気装置21により
第1乾燥機構が構成されている。また第2乾燥ゾーン1
0b内に設置された熱風吹付装置26および排気装置2
7により第2乾燥機構が構成されている。
の作用について説明する。まず電極を有するガラス基材
15に対して印刷またはコーティングによりリブペース
ト材が塗布され、表面に塗膜(250〜300μm)が
形成された基材15が作製される。次に塗膜が形成され
た基材15はローダ部23から基材入口11aを介して
乾燥炉11に進入し、搬入ローラ12により一定速度で
乾燥炉11の第1乾燥ゾーン10a内を走行した後、乾
燥炉11の第2乾燥ゾーン10b内へ送られ、その後第
2乾燥ゾーン10b内から基材出口11bを経て外方へ
排出される。
赤外線ヒータ16からの輻射熱により、基材15上に設
けられた塗膜表面から溶剤が蒸発し、除去される。基材
15から除去された溶剤は上昇して、赤外線ヒータ16
の開口16aから赤外線ヒータ16の上方へ達する。
給気装置18と排気装置19とにより赤外線ヒータ16
と平行な空気流が形成されているので、赤外線ヒータ1
6の上方へ達した蒸発溶剤は赤外線ヒータ16と平行な
空気流により排気装置19まで運ばれ、この排気装置1
9から外方へ排出される。
と追加排気装置21とにより、基材15の下方に基材1
5に平行な空気流が形成されている。このため乾燥炉1
1の第1乾燥ゾーン10a内の空気流が安定し、赤外線
ヒータ16上方の空気流が赤外線ヒータ16の側方また
は基材15の側方を通過して基材15の下方へ流れるこ
とはない。
は、基材15表面に空気流が直接当たることはないの
で、基材15の塗膜表面が荒れたり塗膜表面からの乾燥
によって塗膜表面に皮ばりを生じさせることはなく、第
1乾燥ゾーン10a内において基材15の塗膜の恒率乾
燥を精度良く行うことができる。
において熱風吹付装置26から吹付けられる熱風によ
り、基材15の塗膜の減率乾燥が行われ、減率乾燥を行
った熱風は、その後排気装置27から排気される。基材
15の塗膜は第1乾燥ゾーン10a内で予めある程度乾
燥して固化されているので、第2乾燥ゾーン10b内に
おいて熱風を基材15の型膜に吹付けても塗膜表面が荒
れることはなく、熱風吹付装置26により吹付けられた
熱風により、迅速に基材15の塗膜の減率乾燥を行うこ
とができる。
乾燥は150℃〜180℃の温度で行われ、一方第2乾
燥ゾーン10b内における減率乾燥は220℃〜250
℃にて行われる。
乾燥ゾーン10a内において給気装置18と排気装置1
9とにより赤外線ヒータ16上方に形成された空気流が
直接基材15表面に当たることはない。このため基材1
5に設けられた塗膜表面が荒れたり、塗膜表面からの乾
燥によって塗膜表面に皮ばりを生じさせこれによって塗
膜の密着性が悪化したりすることはない。このように基
材15に設けられた塗膜の性質を劣化させることを防止
することができる。また赤外線ヒータ16上方の空気流
は、赤外線ヒータ16と平行に流れるので、赤外線ヒー
タ16に空気流が当たることもなく、赤外線ヒータ16
の温度低下を引き起こすことはない。さらに追加給気装
置20と追加排気装置21とにより、基材15の下方に
基材15と平行な空気流を形成することができるので、
乾燥炉11内の空気流のバランスを安定化させることが
でき、より確実に基材15へ直接当たる空気流をなくす
ことができる。第1乾燥ゾーン10a内で塗膜に対して
恒率乾燥が行われた基材15は、その後第2乾燥ゾーン
10b内において、熱風吹付装置26から吹付けられる
熱風により減率乾燥が行われる。
ーン10b内に熱風吹付装置26を設置した例を示した
が、これに限らず第2乾燥ゾーン10b内に第1乾燥ゾ
ーン10a内と同様赤外線ヒータを設置してもよい。
ゾーン内において、第1乾燥機構の赤外線ヒータにより
基材の塗膜表面から除去された蒸発溶剤は、赤外線ヒー
タ上方に赤外線ヒータと平行に形成された空気流により
排気装置まで運ばれて排気される。このため基材の塗膜
表面あるいは赤外線ヒータに空気流が直接当たることは
なく、このことにより塗膜の性質を劣化させたり赤外線
ヒータの温度低下をまねくことはない。このようにして
塗膜の恒率乾燥を精度良く行うことができる。その後基
材は第2乾燥ゾーン内において、すでに恒率乾燥され固
化された塗膜に対して第2乾燥機構により迅速に減率乾
燥を行うことができる。
示す図。
Claims (5)
- 【請求項1】塗膜が形成された基材が内部を走行すると
ともに、この内部が走行する基材の上流側から順に第1
乾燥ゾーンと、第2乾燥ゾーンとに仕切られた乾燥炉
と、 第1乾燥ゾーン内に設けられた第1乾燥機構と、 第2乾燥ゾーン内に設けられた第2乾燥機構とを備え、 第1乾燥機構は第1乾燥ゾーン内の基材の上方に基材に
略平行に配置された赤外線ヒータと、 第1乾燥ゾーン内の赤外線ヒータ上方に配置された、空
気を給気する給気装置および空気を排気する排気装置と
を有し、 給気装置と排気装置とによって赤外線ヒータ上方に赤外
線ヒータと平行な空気流を形成することを特徴とする乾
燥装置。 - 【請求項2】給気装置を基材の走行方向の上流側および
下流側のうち一方に配置し、排気装置を他方に配置した
ことを特徴とする請求項1記載の乾燥装置。 - 【請求項3】給気装置を基材の走行方向下流側に設け、
排気装置を基材の走行方向上流側に設けたことを特徴と
する請求項2記載の赤外線乾燥装置。 - 【請求項4】第1乾燥ゾーン内の基材下方に、追加給気
装置と追加排気装置を設け、これら追加給気装置と追加
排気装置とによって基材下方に基材と平行な空気流を形
成することを特徴とする請求項1記載の乾燥装置。 - 【請求項5】第2乾燥機構は、基材に対して熱風を吹付
ける熱風吹付装置からなることを特徴とする請求項1記
載の乾燥装置。
Priority Applications (1)
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JP2000186040A JP4287988B2 (ja) | 2000-06-21 | 2000-06-21 | 乾燥装置 |
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Publications (2)
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JP2002005573A true JP2002005573A (ja) | 2002-01-09 |
JP4287988B2 JP4287988B2 (ja) | 2009-07-01 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100580072B1 (ko) * | 2004-03-09 | 2006-05-16 | 미래산업 주식회사 | 형광램프의 형광체 열화방지장치 및 방법 |
WO2008156110A1 (ja) * | 2007-06-20 | 2008-12-24 | Neturen Co., Ltd. | ハイブリッド型熱処理機 |
CN106052309A (zh) * | 2016-05-25 | 2016-10-26 | 北京化工大学 | 铝罐红外线干燥装置和干燥方法 |
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- 2000-06-21 JP JP2000186040A patent/JP4287988B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP5129249B2 (ja) * | 2007-06-20 | 2013-01-30 | 高周波熱錬株式会社 | ハイブリッド型熱処理機及びその方法 |
CN106052309A (zh) * | 2016-05-25 | 2016-10-26 | 北京化工大学 | 铝罐红外线干燥装置和干燥方法 |
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