JP2001527072A - 一酸化窒素を放出するキレート化剤およびその治療上の使用 - Google Patents

一酸化窒素を放出するキレート化剤およびその治療上の使用

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JP2001527072A JP2000526505A JP2000526505A JP2001527072A JP 2001527072 A JP2001527072 A JP 2001527072A JP 2000526505 A JP2000526505 A JP 2000526505A JP 2000526505 A JP2000526505 A JP 2000526505A JP 2001527072 A JP2001527072 A JP 2001527072A
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Abstract

(57)【要約】 キレート化剤、特にジピリドキシルおよびアミノポリカルボン酸ベースのキレート化剤、およびそれらの金属キレートは、少なくとも一つの一酸化窒素放出部分に直接または間接的に結合した時に、または一酸化窒素または一酸化窒素放出部分と組み合わせて使用した時に様々な疾患の治療に有効であることが分かった。特に、このような化合物は、体内のフリーラジカルの存在と関連する状態、例えば再灌流障害を治療する際、および抗腫瘍剤、例えばアントラサイクリンおよび/またはパクリタキセルの心臓毒性を低下する際に使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は一酸化窒素(nitoric oxide)を放出する化合物および様々な疾患、 特に体内でフリーラジカルが存在することから生じる状態を治療する際のそれら
の使用に関する。特に、本発明は、虚血関連の疾患、炎症状態、およびレトロウ
イルス疾患の治療、抗腫瘍療法ならびに細胞毒の抗菌治療(例えば細菌、寄生虫
などを撲滅する)におけるこのような化合物の使用に関する。
【0002】 短命であるが非常に反応性のフリーラジカルは、長い間、特に虚血関連の疾患
、例えば卒中、大脳障害および血栓症における様々な組織損傷に関係していると
考えられており、そして移植または顕微手術中の虚血性組織の再灌流の際に生じ
ることがある。また、組織損傷を与えるフリーラジカルは、ある種の慢性疾患、
例えば糖尿病において産生されることがあり、そしてまたいくつかの抗癌治療法
、例えば放射線療法または細胞毒性の薬、例えばアントラサイクリンまたはパク
リタキセル(タキソール)を用いた治療の結果としても産生される。
【0003】 虚血関連の疾患、特に冠状動脈疾患は西欧諸国における多くの死因を占めてい
る。典型的には、冠状動脈狭窄はアテローム性動脈硬化症のプラークサイトでの
血栓症形成によるものである。急性の冠状動脈血栓症は、しばしば閉塞した動脈
を再灌流する目的で、ストレプトキナーゼまたはr−tPAを用いた攻撃的な血
栓崩壊処置により治療される。しかし、約10%の場合において再閉塞が生じる
。重度の冠状動脈疾患は、手術中のリスクを伴う選択的バイパス手術によってか
、または一部の患者では血管形成術により血管を機械的に拡張することによって
改善できる。しかし、後者の治療では6ヵ月以内に再狭窄の有意なリスク(約3
0〜40%)がある。
【0004】 酸素供給された血液を虚血性心臓組織へ再導入すると、多くの場合不整脈、心
筋の「スタニング」(stunning)、動脈けいれんおよび内皮損傷を含む種々の形
態の心臓の機能不全を生じることがある(Kirschner等 J. Amer. College of Su
rgeons 179: 103-117, 1994)。さて、いくつかの研究は、この再酸素供給損傷の
多くが超酸化物の産生の結果であり、これは順に細胞内でフェリチン−結合した
Fe(III)をFe(II)に還元し、そして脂質過酸化に至りうることを示唆し ている(Ryan & Aust, Crit. Rev. Toxicol. 22: 119, 1992参照)。さらに、あ
る種のフリーラジカル、例えば超酸化物の産生は、一酸化窒素との反応を引き起
こし、これにより一酸化窒素のレベルを低下させることができる。これは一酸化
窒素が正常な内皮機能(例えば抗血栓活性)および血管痙攣を回避するのに重要
であると考えられているため望ましくない。また、一酸化窒素は心臓保護効果を
有すると考えられている(Vegh等 Brit. J. Pharmacol. 107: 910-911, 1992 お
よびLefer等 Circulation 88: 2337-2350, 1993参照)。
【0005】 多くの抗腫瘍剤は有害な副作用を伴い、それらを広範囲にわたって使用するこ
とは厳しく制限されている。パクリタキセルは、***、結腸、肺および卵巣の悪
性の組織を含む様々な悪性組織に対して、同様に悪性黒色腫において、抗腫瘍性
作用を示すような薬剤の一つである。しかし、抗腫瘍性効果を有するのに必要な
高用量では、パクリタキセルは心臓血管系の不規則性ならびに血液学的なおよび
胃腸内の毒性を含む多くの有害な副作用を有する。
【0006】 アントラサイクリン抗生物質、例えばドキソルビシン(アドリアマイシン)は
、抗腫瘍剤の中で最も重要なものに含まれる。しかし、また、それらの臨床値は
、それらの心臓毒性により制限され、これは治療を受けている患者の15〜40
%がうっ血性心不全であることからそれ自体明白である。それらの毒性に関する
最も考えられるメカニズムは、心臓における酸素誘導されたフリーラジカルの産
生であると考えられ、これが代謝的に活性な組織、例えば心筋および腸粘膜にお
いて膜障害およびミトコンドリア損傷を引き起こす。アントラサイクリン治療の
際の心臓損傷は、鉄キレート剤、デキソラゾキサンの同時投与により減少するこ
とを示唆する証拠があるが、これは有毒であることがわかっており、比較的低い
用量でしか使用することができない。
【0007】 認識されているように、体内でフリーラジカルの存在から一般に生じる状態を
治療または予防できる代替化合物、特に再灌流障害を予防して、抗癌治療の際に
化学保護剤として作用することが可能な化合物は絶えず必要とされている。 特に、抗腫瘍剤の毒性作用を減らす際に薬剤をより多くより有効な量で投与で
きる有効な化学保護剤が必要とされている。
【0008】 今般、本発明者らは、少なくとも一つの一酸化窒素放出部分に結合したキレー
ト化剤およびその金属キレートが、特に虚血組織の再灌流と関連する症状を軽減
する際に、そして抗腫瘍剤、例えばアントラサイクリンおよびパクリタキセルの
毒性を減らす際に有効であることを見出した。
【0009】 また、ある種のキレート化剤、例えばジピリドキシルおよびアミノポリカルボ
ン酸をベースとするキレート化剤ならびにそれらの金属キレートを、少なくとも
一つの一酸化窒素放出部分に直接もしくは間接的に結合させる場合、または一酸
化窒素もしくは一酸化窒素放出部分と組み合わせて使用する場合のいずれかでは
、様々な疾患、特に体内のフリーラジカルの存在と関連する状態を治療するのに
有効であることがわかった。
【0010】 したがって、一態様からすると、本発明は、虚血性組織の再灌流と関連する症
状を緩和するための治療薬の製造における、生体内で一酸化窒素を放出できるキ
レート化剤または金属キレートもしくはその塩の使用を提供する。
【0011】 別の態様においては、本発明は虚血性組織の再灌流と関連する症状を緩和する
ためのヒトまたはヒト以外の動物の身体を治療する方法を提供し、前記方法は、
生体内で一酸化窒素を放出できるキレート化剤または金属キレートもしくはその
塩を前記身体に投与することをからなる。
【0012】 さらなる態様からすると、本発明は、抗腫瘍剤、例えばアントラサイクリン薬
および/またはパクリタキセルの心臓毒性を減らす際に使用するための治療薬の
製造における、生体内で一酸化窒素を放出できるキレート化剤または金属キレー
トもしくはその塩の使用を提供する。
【0013】 別の態様においては、本発明はヒトまたはヒト以外の動物の身体に投与される
抗腫瘍剤の心臓毒性を減らす方法、例えばアントラサイクリン薬および/または
パクリタキセルの心臓毒性を減らす方法を提供し、前記方法は前記身体に抗腫瘍
剤および生体内で一酸化窒素を放出できるキレート化剤または金属キレートもし
くはその塩を同時に、別々にまたは順に投与することからなる。
【0014】 別の態様からすると、本発明は、微生物の感染を例えば細胞毒性の抗菌効果の
効力によって、撲滅するのに使用するための治療薬の製造における、生体内で一
酸化窒素を放出できるキレート化剤または金属キレートもしくはその塩の使用を
提供する。
【0015】 さらに別の態様からすると、本発明は微生物の感染を撲滅するためのヒトまた
はヒト以外の動物の身体を治療する方法を提供し、前記方法は生体内で一酸化窒
素を放出するできるキレート化剤または金属キレートもしくはその塩を前記身体
に投与することからなる。
【0016】 本発明による予防的な、一時緩和的なまたは治癒的な治療に適した微生物感染
の例には、細菌性および寄生的な感染、特に原虫感染、例えばマラリア、トリパ
ノソーマ症およびリーシュマニア症、例えばシャガス病が含まれる。
【0017】 別の態様からすると、本発明は、炎症性状態およびレトロウイルス疾患を撲滅
するのに用いる治療薬の製造における、生体内で一酸化窒素を放出するできるキ
レート化剤または金属キレートもしくはその塩の使用を提供する。
【0018】 さらに別の態様からみると、本発明は炎症性状態およびレトロウイルス疾患を
撲滅するためのヒトまたはヒト以外の動物の身体を治療する方法を提供し、前記
方法は生体内で一酸化窒素を放出できるキレート化剤または金属キレートもしく
はその塩を前記身体に投与することからなる。 HIV阻害剤としてのNO生成化合物の使用は、WO96/31217におい
て論議されている。
【0019】 本発明に使用される好ましいキレート化剤には、ジピリドキシルおよびアミノ
ポリカルボン酸をベースとする少なくとも一つの一酸化窒素放出部分を結合して
いるキレート化剤ならびに金属キレートおよびその塩が含まれる。このような化
合物は、本発明の更なる態様を形成する。
【0020】 本発明の別の実施態様においては、ジピリドキシルおよびアミノポリカルボン
酸をベースとする一酸化窒素放出部分に結合されていないキレート化剤を、例え
ば体内のフリーラジカルの存在と関連する状態の治療において、一酸化窒素また
は一酸化窒素放出部分と組合せてまたは同時に投与できる。
【0021】 従って、さらなる態様においては、本発明は、ジピリドキシルまたはアミノポ
リカルボン酸をベースとするキレート化剤または金属キレートもしくはその塩、
および一酸化窒素または一酸化窒素放出部分、ならびに少なくとも一つの薬学的
に許容しうる担体または賦形剤からなる医薬組成物を提供する。
【0022】 さらに別の態様では、本発明は、体内のフリーラジカルの存在と関連する状態
または上記で論議したものとは別の任意の状態(すなわち微生物感染、レトロウ
イルス感染、炎症など)を治療する際に、同時に、別々に、または順に使用する
ための、ジピリドキシルまたはアミノポリカルボン酸をベースとするキレート化
剤または金属キレートもしくはその塩、およびそれとは別に一酸化窒素または一
酸化窒素放出部分を含有するパックを提供する。
【0023】 さらになお別の態様においては、本発明は、体内のフリーラジカルの存在と関
連する状態または上記で論議したものとは別の任意の状態(すなわち微生物感染
、レトロウイルス感染、炎症など)を治療する際に使用するための治療薬の製造
における、ジピリドキシルまたはアミノポリカルボン酸をベースとするキレート
化剤または金属キレートもしくはその塩、および一酸化窒素放出部分の使用を提
供する。
【0024】 本発明に使用される適切なジピリドキシルおよびアミノポリカルボン酸をベー
スとするキレート化剤ならびにこれに結合できる一つまたはそれ以上の一酸化窒
素放出部分の例は、EP−A−290047、EP−A−299795、EP−
A−71564、DE−A−3401052、EP−A−203962およびE
P−A−436579に記載されているものならびにその類似体および誘導体に
含まれている。ジピリドキシルキレート化剤の特定の例には、DPDP、DPM
P、PLED、DPDP−MOAおよびDPDP−DOAならびにそれらのキレ
ート、例えばマンガンII、マンガンIIIおよびアルミニウムキレートが含まれる 。これらのキレート化剤は、下記の構造を有する。
【0025】
【化4】
【0026】 本明細書中、「一酸化窒素放出部分」なる用語は、反応性一酸化窒素種、好ま
しくは荷電化学種、特にニトロソニウムを、生体内で別の分子に、例えばその意
図された活性サイト、例えば細胞膜上に、直接または間接的に放出、供給または
移すことができる任意の部分を定義するものである。 本明細書中、「一酸化窒素種」なる用語は、荷電されてない一酸化窒素種、例
えば一酸化窒素ラジカル(NO・)ならびに荷電された一酸化窒素種、例えばニ
トロソニウムイオン(NO+)およびニトロキシルイオン(NO-)を含む。
【0027】 本発明に使用するキレート化剤は、一個またはそれ以上、好ましくは5個まで
、より好ましくは1〜3個、例えば1または2個の一酸化窒素放出部分に直接ま
たは間接的に結合できる。したがって、例えばキレート化剤はモノまたはポリニ
トロシル化および/またはニトロソ化(nitrosate)することができる。一酸化 窒素放出部分自体も一個またはそれ以上、好ましくは1〜3個、例えば1または
2個の一酸化窒素種を放出できることは予想される。
【0028】 本発明の使用に適した一酸化窒素放出部分は、WO−A−96/39409に
記載されているものを含む。適切な一酸化窒素放出部分の例は、1−アルギニン
、有機ナイトレイト(nitrates)、有機ナイトライト(nitrites)、チオナイト
レイト、チオナイトライト、ニトロソチオール、N−ニトロソアミン、N−オキ
ソ−N−ニトロソアミン、シドノニミン、ジアゼニウムジオレート、2−ヒドロ
キシイミノ−5−ニトロ−アルケンアミド、オキシトリアゾリウム化合物、オキ
シム、シンドミン、モルシドミン、ピルシドミンおよび別のモルシドミン誘導体
、フロキサン、NONOエート(NONOates)およびニトロソニウム塩が含まれる。
【0029】 好ましい一酸化窒素放出部分は、式−(A)n−B(式中、Aは−O−、−S− 、−NR−または−CR2−であり、Rは水素またはアルキル、シクロアルキル もしくはアリール基を表し、Bは−NOまたは−NO2であり、そしてnは0ま たは1である)の基を包含するものが含まれる。特に好ましい一酸化窒素放出部
分は、少なくとも一つの−O−NO、−O−NO2、−N−NOまたは−C−N O基を含むものである。
【0030】 有機ナイトレイトは、少なくとも一つのO−NO2基を含む化合物である。本 発明の使用に適切な有機ナイトレイトの例には、ニトログリセリン、イソソルビ
ドジナイトレイト、イソソルビドモノナイトレイト、ニトロプルシドナトリウム
、エリトリトールテトラナイトレイトおよびペンタエリトリトールテトラナイト
レイトが含まれる。イソソルビドジナイトレイトは一般にその毒性のため好まし
くない。
【0031】 有機ナイトライトは、少なくとも一つの−O−NO基を含む。例としては亜硝
酸イソアミル、亜硝酸アミル、亜硝酸イソブチルおよびペルオキシナイトライト
が含まれる。 N−ニトロソアミンは、少なくとも一つの−N−NO基を含む。例としてはD
ETA NONOエートおよびSIN−lA/γCD錯体が含まれる。 ニトロソチオールは、少なくとも一つの−S−NO基を含む化合物である。適
切なニトロソチオールの例には、S−ニトロソ−N−アセチル−ペニシラミン、
S−ニトロソシステインおよびS−ニトロソグルタチオンが含まれる。
【0032】 本発明に適切なチオナイトレイトは、少なくとも一つの−(S)x−NO基(式 中、xは少なくとも2の整数である)を包含するものを含む。好ましいのはxが
2であるジチオールである。 C−ニトロソ化合物は、少なくとも一つの−C−NO基を含む。例としては、
ストレプトゾトシンおよびシドノニミン、例えばSIN−1が含まれる。
【0033】 本発明の使用に適切なN-オキソ−N−ニトロソアミンは少なくとも一つの− NO−NO基または−N(O-+)−NO基(式中、Mは、金属、好ましくは遷移
金属、例えば鉄、銅、マンガンまたはコバルトである)を有するものを含む。例
としては、MAHMA NONOエート、NOC−5、NOC−7、NOC−1 2、PAPA NONOエートおよびスペルミンNONOエートが含まれる。
【0034】 ジアゼニウムジオレートの例には、DEA−NONOエート、DETA−NO
NOエート、SULFI−NONOエート、スルホ−NONOエート、MAHM
A−NONOエート、SPER−NONOエート、OXI−NONOエート、P
APA−NONOエート、DPTA−NONOエート、NOC−7、NOC−5
、NOC−12、PROLI/NOおよび式A (Ra)2N−N(O)NO (A) (式中、 各Raは、場合によりアミノ、アミノC1-6アルキルアミノまたはC1-6 アルキルアミノ基により置換されたC1-10アルキル基であるか、または2個のR a 基は一緒なって場合により、カルボキシ置換されたC3-6アルキレン基を形成す
る)の他の化合物が含まれる(例えばSriavedra等 J. Med. Chem 40: 1947-1954
(1997)参照)。
【0035】 オキサトリアゾリウム化合物の例には、GEA 3162、GEA 5024お
よびGEA 5583が含まれる。 2−ヒドロキシイミノ−5−ニトロ-アルケンアミドの例には、NOR−1、 NOR−2およびNOR−3が含まれる。
【0036】 このようなNOドナーは文献から知られている技術を使用して製造することが
でき、そしていくつかは例えばAlexis Corporation, Laeufelfingen, Switzerla
ndから市販入手でき、例えばDETA−NONOエート、GEA 3162、G EA 5024、GEA 5583、NOR−4、NOR−3、NOR−2、NO
R−1などである。
【0037】 NOドナーのさらなる例は、SNAP(ON−S−C(CH3)2CH(COOH)
NHAc)、Glyco−SNAP(1および2)、SNOG(ON−S−CH2 CH(CONHCH2COOH)NHCOCH2CH2CH(NH2)COOH)、
2Ru(NO)Cl3、SIN−10、Na2[Fe(CN)5NO].2H2O、ヒド ロキシルアミンおよびC65−NONOエートが含まれる。
【0038】 NOドナーは、Il Farmaco 5l: 617-635 (1996)中のa review articleにおい て、Gasco等により論議されており、この開示は参照により本明細書に組み込ま れる。
【0039】 また、有機ナイトレイトをNO放出部分として使用する場合、スルフヒドリル
含有アミノ酸、例えばシステインを使用するのが好ましい。システインまたは別
のこのようなアミノ酸を有機ナイトレイトに結合してスルフヒドリル含有NOド
ナー、例えばSPM 3672またはSPM 5185を製造できる(EP-A-36257
5, EP-A-451760およびGasco等 Il Farmaco 5l: 617-635 (1996) 参照)。
【0040】
【化5】
【0041】 キレート化剤に任意の所定の一酸化窒素放出部分を結合するために用いる適切
なリンカー基Lには共有結合および有機リンカー基が含まれる。好ましくは、L
は1000未満、好ましくは500未満、例えば100未満の分子量を有する有
機リンカー基からなる。
【0042】 リンカー基Lは、例えば1〜50個の原子の長さ、好ましくは2〜10個、特
に2〜6個の原子の長さの結合骨格鎖を提供する、好ましくは直鎖、分枝鎖もし
くは環式アルキレン基、もしくはこのような基の任意の組合せ、もしくはアリー
レン基またはアリーレンおよびアルキレン基の任意の組合せである。炭素骨格鎖
は、一つまたはそれ以上のヘテロ原子、例えば窒素、酸素、硫黄、ホウ素および
リンにより中断されていてもよく、そして橋かけ基を有し、これによりリンカー
部分内にホモ−またはヘテロ環式環を作ることができる。存在するならば、この
ような環は好ましくは3〜12員、特に好ましくは5〜8、例えば6員である。
リンカー部分の直鎖骨格鎖に加えて、リンカー部分に存在する任意の環は、オキ
ソ、アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミン、カルボキシルおよびアリール
から選ばれる一つまたはそれ以上の置換基によって、場合により置換できる。
【0043】 好ましくは、一酸化窒素放出部分はアミド、エーテル、エステルまたはカルバ
メート結合を通してキレート化剤に結合される。 好ましいリンカー部分は、1〜10個の原子、例えば2〜6個の原子の結合骨
格鎖、特にC1-6アルキレンを有するものを含む。例えば、LはCH2、(CH2)2 、(CH2)3または(CH2)4であってもよい。特に好ましくは、Lは(CH2)4
ある。
【0044】 リンカーとして役割を果たす他に、Lは他の所望の特徴を有する生成物が得ら
れるように選ぶことができる。例えば、親水性、親油性または組織特異性の基ま
たは複数の基のリンカー部分に付加するかまたはリンカー部分内に組込むかのい
ずれかによって、本発明の化合物の親水性、親油性または組織特異性を高めるこ
とが可能である。このような方法で、例えば本発明の化合物の組織ターゲッティ
ングを制御することは可能である。例えばリンカーは、巨大分子、例えば生体分
子またはポリマーに化合物を付加できる基または複数の基により置換し、これに
より二機能性キラント(bifunctional chelant)を作ることができる。
【0045】 しかし、リンカー部分の主要な機能はキレート化剤に一酸化窒素放出部分を結
合することであり、そしてその正確な化学構造はその機能が果たされている限り
あまり重要ではない。 リンカー基および取付けられた一酸化窒素放出部分の正確な性質は、最終的な
化合物の生体内での一酸化窒素放出速度および親油性の両方に影響を及ぼす。こ
れらのパラメータは、一酸化窒素放出化合物の作用の開始および接続時間ならび
に吸収、分配および薬物動力学を順に決定する。したがって、リンカーおよび一
酸化窒素放出部分を適切に選択して所望の最終用途にあわせて化合物を使用でき
る。
【0046】 NO放出基は、任意の慣用のやり方でキレート化剤に結合できる。従って、例
えばNO放出基をリン酸エステル結合させるか、またはあまり好ましくはないが
、NO放出基にカルボキシレートエステル結合させることができる。これを達成
できる典型的なやり方は、NOとして生体内で放出できる、窒素へのエステル結
合が含まれる。したがって、例えばホスフェート基またはカルボキシル基を、化
合物、例えば
【化6】 (式中、R′′′はOR′であり、R′′はHであるかまたはR′′′と一緒に
なってCOであり、R*はHまたはハロゲン、アルキルであるか、またはそして R′はアルキル、アリール、アシル、アルカリルまたはアラルキルである)(Lee
等 J. Med. Chem. 35: 3648-3652(1992)および35: 3641-3647 (1992)ならびに
Nagasawa等 J. Med. Chem. 38: 1865-1871(1992)参照)中の窒素にエステル結合
できる。
【0047】 本発明の使用に特に好ましい化合物には、場合により、それに結合した少なく
とも一つの一酸化窒素放出部分を有する、ジピリドキシルベースのキレート化剤
およびそれらの金属キレートが含まれる。本発明に用いられる特に好ましい化合
物は、N,N′−ジピリドキシルエチレンジアミン−N,N′−二酢酸(PLE
D)の誘導体、好ましくは生体内で一酸化窒素を放出できるもの、ならびに金属
キレートおよびそれらの塩が含まれる。このような化合物は、少なくとも一つの
一酸化窒素部分に結合した場合にさらに別の本発明の態様を形成する。
【0048】 したがって、さらなる態様からみると、本発明は、式:
【化7】 (式中、各R1は、独立して水素または−CH2COR5を表し、R5は、ヒドロキ
シ、場合によりヒドロキシル化されたアルコキシ、アミノまたはアルキルアミド
を表し、各R2は、独立して基−L−Zまたは基−XYR6を表し、少なくとも一
つの基R2は基−L−Zであり、 Lは先に定義したような結合または有機リンカー基を表し、 Zは一酸化窒素放出部分であり、 Xは、結合またはC1-3アルキレンまたはオキソアルキレン基を表し、場合に より基R7により置換されており、 Yは、結合、酸素原子または基NR6を表し、
【0049】 R6は、水素原子、基COOR8、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、ア
リールまたはアラルキル基であり、場合によりCOOR8、CONR8 2、NR8 2 、OR8、=NR8、=O、OP(O)(OR8)R7およびOSO3Mから選ばれる一 つまたはそれ以上である基により置換されており、 R7は、ヒドロキシ、場合によりヒドロキシル化された、場合によりアルコキ シル化されたアルキルまたはアミノアルキル基であり、 R8は、水素原子または場合によりヒドロキシル化された、場合によりアルコ キシル化されたアルキル基であり、 R9は不在であるかまたは水素原子もしくは場合によりカルボキシルもしくは ヒドロキシ基により置換されたアルキル基であり、 Mは、水素原子または1当量の生理学的に許容しうるカチオン、例えばアルカ
リまたはアルカリ土類カチオン、アンモニウムイオンまたは有機アミンカチオン
、例えばメグルミンイオンであり、 R3は、C1-8アルキレン基、好ましくはC1-6(例えばC2-4アルキレン基、1
,2−シクロアルキレン基または1,2−アリーレン基を表し、 そして各R4は、独立して水素またはC1-3アルキルを表す) の化合物ならびに金属キレートおよびその塩を提供する。
【0050】 本明細書中、「アルキル」および「アルキレン」なる用語は、直鎖、分枝鎖、
飽和および不飽和の炭化水素を含む。「1,2−シクロアルキレン」なる用語は 、5〜8個の炭素原子を有するシスおよびトランスの両方のシクロアルキレン基
およびアルキル置換されたシクロアルキレン基を含む。「1,2−アリーレン」 なる用語は、フェニルおよびナフチル基ならびに6〜10個の炭素原子を有する
それらのアルキル置換された誘導体を含む。
【0051】 特記しない限り、任意のアルキル、アルキレンまたはアルケニル部分は、1〜
20個、好ましくは1〜8個、より好ましくは1〜6個そして特に好ましくは1
〜4個の炭素原子を含むのが都合がよい。 シクロアルキル、アリールおよびアラルキル部分は、3〜18個、好ましくは
5〜12個そして特に好ましくは5〜8個の環原子を含むのが都合がよい。フェ
ニルまたはナフチル基をからなるアリール部分は好ましい。アラルキル基として
はフェニルC1-3アルキル、特にベンジルが好ましい。
【0052】 基を場合によりヒドロキシ基により置換できる場合、これは一置換または多置
換であってもよく、多置換の場合、アルコキシおよび/またはヒドロキシ置換基
は、アルコキシ置換基に担持されうる。
【0053】 本発明の好ましい化合物は、式I(式中、R5がヒドロキシ、C1-8アルコキシ
、エチレングリコール、グリセロール、アミノまたはC1-8アルキルアミドであ る)のものが含まれる。好ましくは、各基R1は−CH2COR5(式中、R5はヒ
ドロキシである)を表す。 式Iの化合物において、Xは、好ましくはCH2、(CH2)2、CO、CH2C O、CH2CH2COまたはCH2COCH2から選択される結合または基である。
好ましくは、Yは結合を表す。
【0054】 式Iの化合物は2つのピリジル環上に同じかまたは異なるR2基有することが でき、そしてこれらは同じかまたは異なる環位置に付くことができる。しかし、
置換は5−および6−位(最も特定すると6−位)、すなわちヒドロキシ基に対
してパラにあるのが特に好ましい。好ましい化合物は、両方のR2基が基−L− Zを表すものである。R2基が同じで、同じ位置にある(例えば6,6′)化合物
は、特に好ましい。
【0055】 基R6として好ましいのは、モノ−またはポリ(ヒドロキシまたはアルコキシ ル化された)アルキル基または式OP(O)(OR8)R7の基である。 R7は、好ましくはヒドロキシまたは置換されていないアルキルもしくはアミ ノアルキル基である。
【0056】 基R2のための特に好ましいものは、CHR7OCO(CH2)xPhおよびCHR 7 OCO(CH2CO)xPh(ここで、xは1〜3である)、CHR7OCOBut 、CH2N(H)R6′、CH2N(R6′)2、N(H)R6′、N(R6′)2、CH2OH 、CH2OR6′、COOR6′、CON(H)R6′、CON(R6′)2またはOR6 ′(ここで、R6′は、モノ−またはポリヒドロキシル化された、好ましくはC1 -4 、特に好ましくはC1-3のアルキル基である)、(CH2)nCOOR7′(ここ で、nは1〜6である)、COOR7′(ここで、R7′はC1-4アルキル、好ま しくはC1-3、特に好ましくはメチル基である)、CH2OSO3 -M、CH2CH2 COOH、CH2OP(O)(OH)(CH2)3NH2、CH2OP(O)(OH)CH3また
はCH2OP(O)(OH)2基が含まれる。さらに好ましくは、R2は式CH2OP( O)(OH)2の基を表す。 R3がエチレンである式Iの化合物が特に好ましい。
【0057】 本発明の使用に適している別のキレート化剤は、EP−A―299795、E
P−A−71564、DE−A−3401052、EP−A−203962、E
P−A−436579の大環状そしてさらに好ましくは直鎖または分枝鎖アミノ
ポリカルボン酸キラントおよびリンオキシ酸類似物(phosphorus oxyacid analo
g)(場合によりそれに結合している少なくとも一つの一酸化窒素放出部分を有 する)ならびに金属キレートおよびそれらの塩が含まれる。このような化合物は
少なくとも一つの一酸化窒素放出部分に結合した時に本発明のさらに別の態様を
形成する。
【0058】 特に好ましいアミノポリカルボン酸キラントは、キレート化剤DTPAおよび
EDTA、例えばそれに結合している少なくとも一つの一酸化窒素放出部分を有
するもの、ならびに金属キレートおよびその塩、特にアミド基の窒素が一つまた
はそれ以上のC1-18アルキル基により置換されていてもよいそれらのアミド、例
えばDTPA.BMAおよびEDTA.BMAが含まれる。
【0059】 本発明の方法に用いられる化合物の好ましい金属キレートは、金属イオンがア
ルカリおよびアルカリ土類金属ならびに22〜31、42、44および58〜7
0の原子番号を有する金属から選ばれるもの、そしてさらに特別には109〜1 025、好ましくは1010〜1024、より好ましくは、1011〜1023、例えば1
12〜1022の範囲のKaを有するキレートである。特に好ましいキレートは、 対応している鉄(Fe3+)のキレートのKa値よりも、好ましくは少なくとも1 03のファクターで、より小さいKa値を有する鉄以外の金属を有するものである
。適切なイオンには、Na+、Mn2+、Ca2+、Zn2+、Cu2+、Cu+、Gd3+ およびMg2+が含まれる。Mn2+は特に好ましい。 アミノポリカルボン酸のキレートとしては、MnDTPA、MnEDTA、M
nDTPA.BMAおよびMnEDTA.BMA(例えばそれらに結合した少なく
とも一つの一酸化窒素放出部分を有する)が、本発明の使用には特に好ましい。
【0060】 本発明の使用にさらに特に好ましいのは、化合物N,N′−ビス−(ピリドキ サール−5−ホスフェート)−エチレンジアミン−N,N′−二酢酸またはN,N
′−ビス{3−ヒドロキシ−2−メチル−5−ホスホノメチル−4−ピリジル−
メチル)(エチレンジアミン−N,N′−二酢酸)(以下にDPDPと称する) およびマンガン(II)キレート、Mn(DPDP)、特にホスフェート基のいずれ
か一方または両方が一酸化窒素放出部分と置換されているような化合物である。
【0061】 キレートの不安定な水素の全部が錯化金属イオンにより置換されていない場合
、残りの不安定な水素原子を無機および/または有機塩基またはアミノ酸の生理
学的に生体適合性のカチオンで置換することによって、キレートの生体許容性お
よび/または溶解性を高めることができる。適切な無機カチオンの例には、Li + 、K+、Na+および特にCa2+が含まれる。適切な有機カチオンには、アンモ ニウム、置換されたアンモニウム、エタノールアミン、ジエタノールアミン、モ
ルホリン、グルカミン、N,N−ジメチルグルカミン、リシン、アルギニンまた はオルニチンが含まれる。
【0062】 本明細書中で記載されている化合物は、公知の方法によって、製造できる。ア
ミノポリカルボン酸をベースとするキレート化剤を製造するための適切な方法は
EP−A−299795、EP−A−71564、DE−A−3401052、
EP−A−203962およびEP−A−436579に記載されている。 ジピリドキシル化合物を製造する際に、化合物PLEDを出発物質として使用
することができ、そして慣用の方法を使用して適切に誘導体化して式Iの化合物
を得ることができる。PLEDおよびその誘導体を製造するための適切な方法は
、例えばEP−A−290047に記載されている。
【0063】 少なくとも一つの一酸化窒素放出部分に結合された本発明に使用される化合物
は、慣用の合成技術によって、対応しているキラントから都合よく出発し、場合
によりこれをリンカー分子に取り付け、次いで一酸化窒素放出基を導入して製造
できる。
【0064】 さらなる態様から見ると、本発明は、式Iの化合物を製造するための方法を提
供し、前記方法は以下の段階の少なくとも一つからなる: (a) 先に定義した式I(式中、少なくとも一つの基R2は基−CH2OHであ
る)の化合物を式II: Lv−L−Z (II) (式中、LおよびZは先に定義した通りであり、そしてLvは置換可能な脱離基
、例えばハロゲン原子、例えば塩素、臭素もしくはヨウ素、または置換されたス
ルホニルオキシ基、例えばメタンスルホニルオキシ、フェニルスルホニルオキシ
またはp−トルエンスルホニルオキシである)の化合物と反応させる;
【0065】 (b) 式III
【化8】 の化合物を式(IV) H2N−R3−NH2 (IV) (式中、R3およびR4は先に定義した通りであり、そしてR2′は先に定義した 通りの場合により保護された基R2である)のジアミンと反応させる;
【0066】 (c) 段階(b)で得られた式(V)
【化9】 (ここで、R3、R4およびR2′は、先に定義した通りである)の化合物を水素 化する;
【0067】 (d) 式Iの化合物(ここで一方または両方のR9基は不在である)または式 Vの化合物を、R9基を導入するために役立つ試薬、例えば酸または化合物R9
v(ここでLvは脱離基である)と反応させる;
【0068】 (e) 式Iの化合物をキレート錯体またはその塩に転化する; (f) 式Iの化合物をメタル化またはトランスメタル化する; (g) 式Iの化合物またはそのキレートをそれらの塩基または酸付加塩に転化
するか、または塩を遊離酸または塩基に転化する;そして (h) 保護された官能基を有する試薬を使用することより少なくとも一つの上
記段階(a)〜(f)を実施し、続いて保護基を除去する。
【0069】 段階(a)および(b)では、出発化合物は文献から知られているか、または
慣用の合成技術によって製造できる。 段階(a)および(b)の反応は、適切な溶媒、例えばアルコール(例えばメ
タノール)中で0〜60℃の範囲の温度で都合よく実施できる。 R2基が同じである式Iの化合物を得るためには、式IVのジアミンを式IIIの化
合物2モル当量と反応させることができる。R2基が異なる式Iの化合物を製造 するには、式IVのジアミンを最初に所望のR2′基を有する第一の式IIIの化合物
と反応させ、そしてこのようにして得た反応生成物を、次いで異なるR2′基を 有する第二の式IIIの化合物と反応させる。 段階(c)の水素化は、慣用の方法を使用して、例えばパラジウムまたは白金
触媒を用いて実施できる。
【0070】 式Iの化合物を製造する際に有用な以下の反応スキーム1は一例として提供さ
れる:
【化10】
【0071】 本発明で使用するための金属キレートは、公知技術の慣用の方法によって、形
成できる。一般に、このような方法には、水または低級アルコール(例えばメタ
ノール、エタノールまたはイソプロパノール)中に金属酸化物または金属塩(例
えばナイトレイト、クロリドまたはスルフェート)を溶解または懸濁することが
含まれる。この溶液または懸濁液に水または低級アルコール中の等モル量のキレ
ート化剤を加え、そして必要に応じて適度にまたは沸点に加熱して反応が完了す
るまで混合物を撹拌する。形成されたキレート塩が使用した溶媒に不溶性である
場合、反応生成物をろ過することによって、単離する。可溶性の場合、乾燥する
まで蒸発させることによって、例えば噴霧乾燥または凍結乾燥することによって
、反応生成物を単離する。
【0072】 得られたキレート中にリン酸基のような酸性基がさらに存在する場合、酸性キ
レート塩を、生理学的に許容しうるカチオンを形成する無機のおよび/または有
機塩基またはアミノ酸と反応させることによって、中性キレート塩に転化し、そ
してそれを単離することは都合がよい。
【0073】 また、キレート化剤のカルボン酸およびリン酸基は、エステル化によって、中
和してカルボキシレートおよびホスフェートエステルを製造できる。このような
エステルは、当分野で知られた慣用の方法によって、対応しているアルコールか
ら製造できる。適切なエステルには、例えば1〜18個の炭素原子を有する直鎖
または分枝鎖アルコール、1〜18個の炭素原子を有する、好ましくは1〜6個
の炭素を有する一価および多価アルキルアミノアルコール、例えばセリノールま
たはジエタノールアミン、および1〜18個の炭素原子を有する多価アルコール
、例えばエチレングリコールまたはグリセロールのエステルが含まれる。
【0074】 金属キレートが全電荷を帯びている場合、生理学的に許容しうる対イオン、例
えばアンモニウム、置換されたアンモニウム、アルカリ金属またはアルカリ土類
金属(例えばカルシウム)カチオンまたは無機もしくは有機の酸から誘導された
アニオンとの塩の形態で使用するのが都合よい。これに関しては、メグルミン塩
が特に好ましい。
【0075】 本明細書中に記載した化合物および組成物、特に式Iの化合物は様々な疾患を
治療するのに有効である。 従って、さらなる態様から見ると、本発明は式Iの化合物および少なくとも一
つの製薬上のまたは獣医学上の担体または賦形剤からなる医薬組成物を提供する
【0076】 先に記載した化合物および組成物は、特に血栓崩壊の治療中、心肺バイパスの
再灌流または後に続く経皮経管冠動脈形成術(PTCA)の後、および心臓移植
を含む心臓手術において生じることがある再灌流に誘発された損傷、例えば不整
脈および内皮細胞性損傷の治療または予防に有効である。本明細書中に記載され
ている化合物および組成物の好ましい使用は、心筋再灌流損傷、例えば激しいま
たは急性の心筋虚血から生じるその後の心筋梗塞を弱めることにある。特に、こ
れらは冠状動脈血管形成術の前、間または後に投与した時に、直ちに心臓を保護
し、そして続く再狭窄および再閉塞を軽減できる。
【0077】 本明細書に記載した化合物および組成物は、虚血組織の再灌流に続いて投与し
た場合に有効である。しかしまた、再灌流誘発性損傷、例えばその後の心筋虚血
を予防するには、冠状動脈の血流の中断を開始した後、再灌流を開始する前に投
与するのが有効である。その結果、本発明の方法は、例えば心肺バイパスの間に
、PTCAおよび心臓手術において、心筋虚血が予想される場合だけでなく、ま
た心筋虚血を予定してない場合、例えば心停止の間および血栓崩壊の間にも適用
できる。これに関しては、本明細書中に記載されている化合物および組成物は、
特に血栓崩壊への添加物として有用である。
【0078】 従って、さらなる態様から見ると、本発明は、少なくとも一つの一酸化窒素放
出部分を有するキレート化剤、特に式Iの化合物、または金属キレートもしくは
その塩、および一つまたはそれ以上の血栓溶解薬、ならびに少なくとも一つの薬
学的に許容しうる担体または賦形剤からなる医薬組成物を提供する。
【0079】 さらになお別の態様から見ると、本発明は、血栓崩壊法の際に同時に、別々に
または連続して使用するための、少なくとも一つの一酸化窒素放出部分を有する
キレート化剤、特に式Iの化合物、または金属キレートもしくはその塩およびそ
れとは別の血栓溶解薬を含有するパックを提供する。
【0080】 別の態様においては、本発明は、血栓崩壊法の際に使用するための医薬の製造
における、少なくとも一つの一酸化窒素放出部分を有するキレート化剤、特に式
Iの化合物、または金属キレートもしくはその塩、および一つまたはそれ以上の
血栓溶解薬の使用を提供する。
【0081】 さらに本発明は、ヒトまたはヒト以外の動物の身体を治療する方法を提供し、
前記方法は前記身体に少なくとも一つの一酸化窒素放出部分を有するキレート化
剤、特に式Iの化合物または金属キレートもしくはその塩の有効量および血栓溶
解薬を、血栓崩壊法の際に同時に、別々にまたは順に投与することからなる。
【0082】 本発明の使用に適している血栓溶解薬の例には、アスピリン、プラスミン、プ
ロウロキナーゼ、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベーター、
ウロキナーゼ、ヒルジンおよび抗血小板薬が含まれる。
【0083】 また、本発明の化合物および組成物は、例えば血液と接触する人工表面上での
血小板沈積および血栓形成を予防するために用いてもよい。これに関しては、本
発明の化合物は全身に投与できる。あるいは、血液と接触する人工表面、例えば
カテーテル、人工弁、腎臓および別のステントまたは血管移植片、人工器官など
を本発明の化合物または組成物と接触させるかまたは前記のものでコートするこ
とができる。また、血管系の内部で損傷を受けた動脈表面は、非常に血栓形成を
起こしやすい。それに加えて、本発明の化合物および組成物は損傷を受けた血管
表面に直接適用することができ、これによって損傷を受けた表面上の血小板沈積
または血栓形成を予防できる。
【0084】 本発明の化合物のさらなる使用は、例えば心臓、肝臓、腎臓または脳の移植片
を用いた臓器移植術に関する。これに関して、化合物および組成物は、移植手術
の前、間または後のいずれかに臓器提供者または被移植者に投与できる。化合物
の好ましい使用は、臓器を移植前に保存できる臓器移植溶液としてである。
【0085】 また、本明細書中に記載した化合物および組成物は、狭心症および他のアテロ
ーム性動脈硬化症に関連した疾患を治療する際に有効である。このような化合物
の慢性使用は、閉塞を引き起こすアテローム性動脈硬化症のプラークの退縮に有
効である。 また、化合物は、抗癌治療中に低酸素性細胞を放射線に対して敏感にする際、
初期炎症性疾患を治療または予防する際、特に放射線誘発性損傷を治療または予
防する際、例えば放射線療法の際に有効である。
【0086】 本発明の化合物および組成物の特に好ましい使用は心臓保護剤としてであり、
そしてこのような使用は心臓毒性の副作用を有する薬と併せて使用することだけ
でなく心臓が危険にさらされている病的状態の治療または予防にも及ぶ。したが
って、例えば本明細書中に記載した化合物は、ドキソルビシンのような抗腫瘍薬
の心臓毒性の副作用、特にアントラサイクリンの毒性の予防または治療に使用で
きる。これに関して、本発明の化合物は抗腫瘍薬と併せた製剤として投与できる
。あるいは、それは抗腫瘍薬の投与の前、間または後に別々に投与できる。
【0087】 本明細書中、「アントラサイクリン」なる用語には天然および半合成のアント
ラサイクリン、例えばエピルビシン、イダルビシン、ダウノルビシンおよび特に
ドキソルビシンおよびその塩、ならびに合成アントラサイクリン、例えばミトキ
サントロンおよびその塩が含まれる。
【0088】 従って、さらなる態様から見ると、本発明は、生体内で一酸化窒素を放出でき
るキレート化剤または金属キレートもしくはその塩、および一つまたはそれ以上
のアントラサイクリン、例えばドキソルビシンおよび/またはパクリタキセル、
ならびに少なくとも一つの薬学的に許容しうる担体または賦形剤からなる医薬組
成物を提供する。
【0089】 さらになお別の態様から見ると、本発明は、抗腫瘍治療において、同時に、別
々にまたは連続して使用するための、生体内で一酸化窒素を放出できるキレート
化剤または金属キレートもしくはその塩およびそれとは別にアントラサイクリン
および/またはパクリタキセルを含有するパックを提供する。
【0090】 別の態様においては、本発明は、抗腫瘍治療において、同時に、別々にまたは
経時的に投与するための医薬の製造における、生体内で一酸化窒素を放出できる
キレート化剤または金属キレートもしくはその塩および一つまたはそれ以上のア
ントラサイクリンおよび/またはパクリタキセルの使用を提供する。
【0091】 抗腫瘍剤としてのパクリタキセルの使用に関して、過敏性反応、特にアナフィ
ラキシー反応を回避するためにステロイド、抗ヒスタミン剤および/またはH2 −拮抗薬を患者に前投薬するのが好ましい。さらに、特に高用量のパクリタキセ
ルを用いたパクリタキセル投与に関する骨髄毒性は、顆粒球コロニー刺激因子(
G−CSF)を、好ましくはパクリタキセル投与の後24時間まで毎日注入して
共投与(co-administration)することによって実質的に減少させることができ る。
【0092】 本明細書中に記載した化合物の別の使用は、寄生生物における細胞毒性および
細胞増殖抑制性効果、熱ショックの予防、筋消耗(muscle wasting)および悪液
質の予防、肺高血圧の治療または予防、敗血症性ショックの治療、クローン病の
治療、メラノーマ細胞の増殖阻害、およびインポテンスの治療に及ぶ。
【0093】 本発明の治療薬は、慣用の製薬上のまたは獣医学上の処方物助剤、例えば安定
剤、酸化防止剤、浸透圧調整剤、緩衝剤、pH調整剤、滑剤、湿潤剤、乳化剤、
沈殿防止剤、保存剤、甘味剤などを用いて処方できる。投与は、例えば経口、非
経口(例えば筋肉内、皮下、腹腔内または静脈内)、直腸または局所投与を含む
当分野で知られている任意の適切な方法によることができる。したがって、本発
明の薬剤は、慣用の医薬投与形態、例えば錠剤、カプセル、散剤、液剤、懸濁剤
、分散液、シロップ剤、坐剤、などでありえる。しかし、生理学的に許容しうる
担体媒体、例えば注入用の水中の液剤、懸濁剤および分散液は一般に好ましい。
【0094】 従って、本発明の化合物は、当業者に周知の方法で生理学的に許容しうる担体
または賦形剤を使用して投与するために処方できる。例えば、化合物を、場合に
より薬学的に許容しうる賦形剤を加えて水性媒体中で懸濁または溶解し、次いで
得られた液剤または懸濁剤を殺菌できる。適切な添加剤には、例えばキラント(
例えばDTPA、DTPA−ビスアミドまたは式Iの非錯化キラント)またはカ
ルシウムキレート錯体(例えばカルシウムDTPA、CaNaDTPA−ビスア
ミド、式 のキラントのカルシウム塩またはキレート)を添加(例えば0.01 〜10モルパーセント)し、または、場合によりカルシウムまたはナトリウム塩
(例えば本発明のキレート化剤の金属キレート錯体と組合わせた塩化カルシウム
、アスコルビン酸カルシウム、グルコン酸カルシウムまたは乳酸カルシウム)を
添加(例えば1〜50モルパーセント)した生理学的に生体適合性の緩衝剤(例
えばトロメタミン塩酸塩)が含まれる。
【0095】 化合物を例えば経口投与のための水または生理食塩水中の懸濁剤の形態で処方
する場合、少量の可溶性のキレートを、経口液剤に慣用的に存在する一つまたは
それ以上の不活性の成分および/または界面活性剤および/または香味のための
芳香剤と混合できる。
【0096】 本発明による金属キレートを投与するための好適な態様は、経口および非経口
、例えば経静脈または動脈内投与である。非経口的に投与可能な形態、例えば経
静脈液剤は無菌であり生理学的に許容できない薬剤を含んではならず、そして投
与による刺激または別の副作用を最小にするために低いモル浸透圧濃度(osmola
lity)を有しなければならず、したがって組成物は好ましくは等張性またはわず
かに高張性でなければならない。適切なビヒクルは、非経口液を投与するために
慣用的に使用する水性ビヒクル、例えば塩化ナトリウム注射剤、リンゲル液、デ
キストロース注射剤、例えばデキストロースおよび塩化ナトリウム注射剤、乳酸
加リンゲル液および他の液剤が含まれ、これらはRemington's Pharmaceutical S
ciences, 第15版, Easton: Mack Publishing Co., pp. 1405-1412および1461-14
87(1975) ならびにThe National Formulary XIV, 第14版 Washington: American
Pharmaceutical Association (1975) に記載されている。液剤は、非経口液の ために慣用的に使用される防腐剤、抗菌剤、緩衝剤および酸化防止剤、キレート
と適合性がありそして製造、貯蔵または生成物の使用を妨げない賦形剤および別
の添加剤を含むことができる。
【0097】 本発明の治療薬は、液剤、懸濁剤または分散液の形態の場合、一般にキラント
または金属キレートを0.0001〜5.0モル/リットル、好ましくは0.01 〜0.1モル/リットルの濃度範囲で含む。しかし、都合により治療薬は投与前 に希釈するためより濃縮した形態で供給してもよい。
【0098】 治療薬の正確な用量および治療の長さは、患者の年齢および体重、治療する具
体的な状態およびその重さ、ならびに投与経路を含む多くの要因に左右される。
一般に、本発明の治療薬は、体重1キログラム当たり化合物10-2〜100μmo
l、例えば体重1kg当たり約10μmolの量で都合よく投与できる。経口投与では
消化管から完全に取込めるわけではないので、必要な用量が非経口投与よりも高
い。 さて、本発明を以下の非限定的な実施例によって、さらに説明する。
【0099】
【実施例】
実施例1 下記に示したNO放出するN,N′−ジピリドキシエチレンジアミン-N,N′
−二酢酸を以下の合成順序に従って合成した:
【化11】
【0100】 反応段階1において、ピリドキサール塩酸塩を無水酢酸溶液中、室温で撹拌す
ることによって、アセチル化した。溶媒を蒸発し、そして生成物を再結晶によっ
て精製した。段階2では、文献の方法と同じようにアセテートエステルをメタノ
ール中で1,2−ジアミノエタンと反応させた(US−A−5,223,243参 照)。粗イミンを単離せずに、再びUS−A−5,223,243に記載されてい
る方法論を使用してメタノール中のPt/C触媒(5%)を使用する水素化によ
って、直ちに対応するジアミンに還元した。ギ酸を添加して水溶液から粗生成物
を沈殿させ、ろ過し、乾燥させた。段階3において、ジアミンを水中に溶解し、
そしてpHを7に調整した。炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを7に維持
しながら、エタノール中のブロモ酢酸溶液を滴加した。生成物をジエチルエーテ
ルに抽出し、有機溶媒を水で洗浄し、乾燥および蒸発させた。粗生成物をクロマ
トグラフィーによって精製した。次の段階において、遊離のアルコール基を亜硝
酸エステル基(nitrite group)に転化した(アルコール基を亜硝酸エステルへ 転化するための合成方法のレビューについてはHouben-Weyl: Methoden der Orga
nischen Chemie, Band El6c, page 6を参照のこと)。ジオールをピリジンに溶 解し、そして気体の塩化ニトロシルを0℃で導入した。この温度で10分間撹拌
した後、溶媒を蒸発によって、除去し、そして残留物をエタノールおよび水の混
合物中の水酸化ナトリウム溶液で処理することによって加水分解した。最終的な
生成物を、クロマトグラフィーもしくは再結晶またはその組合せによって精製し
た。
【0101】 実施例2 実施例1で使用した合成方法を拡張して、スキーム2に概略を示したようにジ
ピリドキシエチレンジアミン-N,N′−二酢酸の硝酸エステルの合成に使用する
ことができた(アルコール基を硝酸エステルへ転化するための合成方法のレビュ
ーについてはHouben-Weyl: Methoden der Organischen Chemie, Band El6c, pag
e 47を参照のこと)。実施例1の段階3で製造したジオールをTHFに溶解した
。次いで硝酸銀を加え、続いて塩化チオニルを滴加し、そして混合物を周囲温度
で一晩撹拌した。水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機溶媒を蒸発に
よって除去し、そして残留物を、水酸化ナトリウムを用いたエタノール/水混合
物中の温和な加水分解に付した。最終的な生成物を再結晶もしくはクロマトグラ
フィーまたはその組合せによって精製した。
【0102】
【化12】
【0103】 実施例3 アルキル化されたPLEDを、下のスキーム3で概略を示した合成スキームに
従って製造した。実施例1の段階1で製造したモノアセチル化されたピリドキサ
ール塩酸塩を、DMSO中で水素化ナトリウムを使用して1−ブロモ−2−t−
ブトキシエタンを用いてアルキル化した。粗生成物を抽出によって、単離し、次
いで1,2−ジアミノエタンと反応させ、形成したイミンを実施例1で説明した ように、Pt/C触媒を使用し水素を用いて還元した。また、2−ブロモ酢酸を
用いた生成物のアルキル化を、この方法に続いて実施した。次いでt−ブチル基
を、ギ酸溶液中で生成物を24時間撹拌することによって、除去した。次いで実
施例1と同様の方法を用いて遊離のアルコール基を亜硝酸エステルに転化した。
最後に、アセテート基を塩基性条件下で加水分解し、そして再結晶もしくはクロ
マトグラフィーまたはその組合せによって最終生成物を単離した。
【0104】
【化13】
【0105】 実施例4 実施例3と類似の方法を用いて、スキーム4において概略を示したようにフロ
キサン含有PLEDを製造した。フロキサンCAS1609(H. Bohn等によりB
r. J. Pharmacol. 114: 1605, 1995に記載されている)をジクロロメタン中のピ
リジンとトシルクロリドの混合物を用いて処理することによってトシル化した。
次いでこのトシラートを用いたモノアセチル化ピリドキサール塩酸塩のアルキル
化を、実施例3に記載した方法と同様にしてDMSO中の水素化ナトリウムを用
いた処理によって実施した。次いで残りの化学変換を、実施例3に記載した対応
する段階と同じようにして実施した。最終的な生成物を、再結晶もしくはクロマ
トグラフィーまたはその組合せによって精製した。
【0106】
【化14】
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年2月8日(2000.2.8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 (式中、各R1は、独立して水素または−CH2COR5を表し、 R5は、ヒドロキシ、場合によりヒドロキシル化されたアルコキシ、アミノま たはアルキルアミドを表し、 各R2は、独立して基−L−Zまたは基−XYR6を表し、少なくとも一つの基
2は基−L−Zであり、 Lは、結合または有機リンカー基を表し、 Zは、一酸化窒素放出部分であり、 Xは結合、または場合により基R7により置換されたC1-3アルキレンもしくは
オキソアルキレン基を表し、 Yは結合、酸素原子または基NR6を表し、 R6は水素原子、基COOR8、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリ
ールまたはアラルキル基を表し、場合によりCOOR8、CONR8 2、NR8 2、 OR8、=NR8、=O、OP(O)(OR8)R7およびOSO3Mから選ばれる一つ またはそれ以上の基により置換されており、 R7はヒドロキシ、場合によりヒドロキシル化された、場合によりアルコキシ ル化されたアルキルまたはアミノアルキル基であり、 R8は水素原子または場合によりヒドロキシル化された、場合によりアルコキ シル化されたアルキル基であり、 R9は不在または水素原子、または場合によりカルボキシルもしくはヒドロキ シ基により置換されたアルキル基であり、 Mは水素原子または1当量の生理学的に許容しうるカチオンであり、 R3は、C1-8アルキレン基、1,2−シクロアルキレン基または1,2−アリー
レン基を表し、そして 各R4は、独立して水素またはC1-3アルキルを表す) の化合物または金属キレートもしくはその塩。
【化2】 の化合物を式(IV) H2N−R3−NH2 (IV) (ここで、R3およびR4は請求項18に定義した通りであり、そしてR2′は請 求項18に記載したように場合により保護された基R2である)のジアミンと反 応させる; (c) 段階(b)で得られた式(V)
【化3】 (ここで、R3、R4およびR2′は請求項18に定義した通りである)の化合物 を水素化する; (d) 式I(ここで一方または両方のR9基は不在である)の化合物または式 Vの化合物を、R9基を導入するために役立つ試薬と反応させる; (e) 式Iの化合物をキレート錯体またはその塩に転化する; (f) 式Iの化合物をメタル化またはトランスメタル化する; (g) 式Iの化合物またはそのキレートを塩基またはその酸付加塩に転化する
か、または塩を遊離酸または塩基に転化する;そして (h) 保護された官能基を有する試薬を用いて上記段階(a)〜(f)の少な
くとも一つを実施し、続いて保護基を除去する: の少なくとも一つからなる前記方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07F 9/58 C07F 9/58 Z 9/6558 9/6558 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,L T,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,U A,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ラーシュ・イエラン・ヴィストランド スウェーデン国エス−224 60ルンド.エ ーストラファーラドスヴァーゲン27 (72)発明者 ホーカン・マルムグレン スウェーデン国エス−224 66ルンド.ヤ ールマールグルベルイスヴェーグ4 Fターム(参考) 4C055 AA01 BA02 BA05 BA06 CA03 CA06 CA16 CA42 CB02 CB08 DA06 DA28 DB15 EA01 4C084 AA17 MA02 NA14 ZA361 ZB111 ZB262 ZB331 ZB351 ZC411 ZC522 ZC751 4C086 AA01 AA02 AA03 BC17 BC18 BC71 DA40 GA08 GA09 HA01 HA02 HA03 HA04 HA05 HA09 HA10 HA28 MA01 MA02 MA03 MA04 MA05 NA06 NA14 ZA36 ZB11 ZB33 ZB35 ZB38 ZC41 ZC51 ZC52 ZC75 4H050 AB03 AB28 AB29

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つの一酸化窒素放出部分に結合したキレート化
    剤または金属キレートもしくはその塩からなる、医薬として使用するための化合
    物。
  2. 【請求項2】 (a) ヒトまたはヒト以外の動物の体内でフリーラジカルの
    存在から生じる状態の治療または予防、または (b) 抗腫瘍剤の心臓毒性の低下、または (c) 微生物感染の抑制、または (d) 炎症状態またはレトロウイルス疾患の抑制 に使用する治療薬の製造における、生体内で一酸化窒素を放出できるキレート化
    剤または金属キレートもしくはその塩の使用。
  3. 【請求項3】 治療薬が、再灌流により誘発された損傷の治療または予防に
    使用するためである請求項2に記載の使用。
  4. 【請求項4】 損傷が心筋再灌流の結果である請求項3に記載の使用。
  5. 【請求項5】 損傷が血栓崩壊法、心肺バイパス、経皮経管冠動脈形成術と
    関係があるかまたは心臓もしくは移植手術の結果である請求項3に記載の使用。
  6. 【請求項6】 治療薬が、放射線により誘発された損傷の治療または予防に
    使用するためにある請求項2に記載の使用。
  7. 【請求項7】 抗腫瘍剤が、アントラサイクリン薬および/またはパクリタ
    キセル、好ましくは、ドキソルビシンまたはダウノマイシンである請求項2に記
    載の使用。
  8. 【請求項8】 治療薬がマラリア、トリパノソーマ症またはリーシュマニア
    症を抑制するために使用される請求項2に記載の使用。
  9. 【請求項9】 少なくとも一つの一酸化窒素放出部分に直接または間接的に
    結合したキレート化剤または金属キレートもしくはその塩の請求項2〜8のいず
    れか一項に記載の使用。
  10. 【請求項10】 一酸化窒素放出部分が1−アルギニン、有機ナイトレイト
    、有機ナイトライト、チオナイトレイト、チオナイトライト、ニトロソチオール
    、N−ニトロソアミン、N−オキソ−N−ニトロソアミン、シドノニミン、ジア
    ゼニウムジオレート、2−ヒドロキシイミノ−5−ニトロ−アルケンアミド、オ
    キサトリアゾリウム化合物、オキシム、シンドミン、モルシドミンおよびその誘
    導体、ピルシドミン、フロキサン、NONOエートおよびニトロソニウム塩から
    選ばれる請求項9に記載の使用。
  11. 【請求項11】 一酸化窒素放出部分が、式−(A)n−B[式中、Aは−O −、−S−、−NR− または−CR2−(ここでRは水素またはアルキル、シク
    ロアルキルもしくはアリール基である)であり、Bは−NOまたは−NO2であ り、そしてnは0または1である]の基からなる請求項9または請求項10に記
    載の使用。
  12. 【請求項12】 一酸化窒素放出部分が、少なくとも一つの−O−NO、−
    O−NO2、−N−NOまたは−C−NO基からなる請求項11に記載の使用。
  13. 【請求項13】 一酸化窒素放出部分が、ニトログリセリン、イソソルビド
    ジナイトレイト、イソソルビドモノナイトレイト、ニトロプルシドナトリウム、
    エリトリトールテトラナイトレイト、ペンタエリトリトールテトラナイトレイト
    、亜硝酸イソアミル、亜硝酸アミル、亜硝酸イソブチル、ペルオキシナイトライ
    ト、DETA NONOエート、SIN−lA/γCD錯体、S−ニトロソ−N −アセチルペニシラミン、S−ニトロソシステイン、S−ニトロソグルタチオン
    、ストレプトゾトシン、SIN−1、MAHMA NONOエート、NOC−5 、NOC−7、NOC−12、PAPA NONOエート、スペルミンNONO エート、DEA−NONOエート、DETA−NONOエート、SULFI−N
    ONOエート、SULFO−NONOエート、MAHMA−NONOエート、S
    PER−NONOエート、OXI−NONOエート、PAPA−NONOエート
    、DPTA−NONOエート、NOC−7、NOC−5、NOC−12、PRO
    LI/NO、式Aの化合物: (Ra)2N−N(O)NO (A) (ここで、各Raは、場合によりアミノ、アミノC1-6アルキルアミノまたはC1- 6 アルキルアミノ基により置換されたC1-10アルキル基であるか、または2つの Ra基は一緒になって場合によりカルボキシ置換されたC3-6アルキレン基を形成
    する)、 GEA 3162、GEA 5024、GEA 5583、NOR−1、NOR− 2、NOR−3、SNAP(ON−S−C(CH3)2CH(COOH)NHAc)、
    Glyco−SNAP(1および2)、SNOG(ON−S−CH2CH(CON
    HCH2COOH)NHCOCH2CH2CH(NH2)COOH)、K2Ru(NO)C
    5、SIN−10、Na2〔Fe(CN)5NO〕・2H2O、ヒドロキシルアミン 、C65−NONOエート、SPM 3672およびSPM 5185から選ばれ
    る請求項9に記載の使用。
  14. 【請求項14】 キレート化剤および一酸化窒素放出部分が1000未満、
    好ましくは500未満の分子量を有する有機リンカー基により結合される請求項
    9〜13のいずれか一項に記載の使用。
  15. 【請求項15】 リンカー基が、直鎖、分枝鎖もしくは環状のアルキレン基
    、もしくはその任意の組合せ、もしくはアリーレンまたはアリーレンおよびアル
    キレン基の任意の組合せからなり、場合により一つまたはそれ以上のヘテロ原子
    によって、割込みされており、そして/または場合によりオキソ、アルキル、ヒ
    ドロキシ、アルコキシ、アミン、カルボキシルおよびアリールから選ばれる一つ
    またはそれ以上の置換基により置換されたホモ−またはヘテロ環式環を作る橋か
    け基を有している、請求項14に記載の使用。
  16. 【請求項16】 キレート化剤がジピリドキシルまたはアミノポリカルボン
    酸キレート化剤またはその誘導体である請求項9〜15のいずれか一項に記載の
    使用。
  17. 【請求項17】 ジピリドキシルキレート化剤が、DPDP、DPMP、P
    LED、DPDP−MOAまたはDPDP−DOAである請求項16に記載の使
    用。
  18. 【請求項18】 それに結合した少なくとも一つの一酸化窒素放出部分を有
    するジピリドキシルまたはアミノポリカルボン酸ベースのキレート化剤、または
    金属キレートもしくはその塩。
  19. 【請求項19】 式I: 【化1】 (式中、各R1は、独立して水素または−CH2COR5を表し、 R5は、ヒドロキシ、場合によりヒドロキシル化されたアルコキシ、アミノま たはアルキルアミドを表し、 各R2は、独立して基−L−Zまたは基−XYR6を表し、少なくとも一つの基
    2は基−L−Zであり、 Lは、結合または有機リンカー基を表し、 Zは、一酸化窒素放出部分であり、 Xは結合、または場合により基R7により置換されたC1-3アルキレンもしくは
    オキソアルキレン基を表し、 Yは結合、酸素原子または基NR6を表し、 R6は水素原子、基COOR8、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリ
    ールまたはアラルキル基を表し、場合によりCOOR8、CONR8 2、NR8 2、 OR8、=NR8、=O、OP(O)(OR8)R7およびOSO3Mから選ばれる一つ またはそれ以上の基により置換されており、 R7はヒドロキシ、場合によりヒドロキシル化された、場合によりアルコキシ ル化されたアルキルまたはアミノアルキル基であり、 R8は水素原子または場合によりヒドロキシル化された、場合によりアルコキ シル化されたアルキル基であり、 R9は不在または水素原子、または場合によりカルボキシルもしくはヒドロキ シ基により置換されたアルキル基であり、 Mは水素原子または1当量の生理学的に許容しうるカチオンであり、 R3は、C1-8アルキレン基、1,2−シクロアルキレン基または1,2−アリー
    レン基を表し、そして 各R4は、独立して水素またはC1-3アルキルを表す) の化合物または金属キレートもしくはその塩。
  20. 【請求項20】 各基R1が−CH2COR5(ここでR5はヒドロキシである
    )を表し、 Xが結合または、CH2、(CH2)2、CO、CH2CO、CH2CH2COまたは
    CH2COCH2から選ばれる基であり、 Yが結合であり、 R6がモノ−またはポリ(ヒドロキシまたはアルコキシル化された)アルキル 基または式OP(O)(OR8)R7の基であり、 R7がヒドロキシまたは置換されていないアルキルもしくはアミノアルキル基 であり、 R9が水素、カルボキシメチルであるかまたは不在であり、そして R3がエチレンである請求項19に記載の化合物。
  21. 【請求項21】 ホスフェート基の一方または両方のいずれかが一酸化窒素
    放出部分により置換されている、N,N′−ビス−(ピリドキサール−5−ホス フェート)−エチレンジアミン−N,N′−二酢酸(DPDP)またはその誘導 体からなっている請求項19に記載の化合物。
  22. 【請求項22】 アルカリ金属およびアルカリ土類金属ならびに原子番号2
    2〜31、42、44および58〜70を有する金属から選ばれる金属イオンを
    含む請求項18〜21のいずれか一項に記載の化合物の金属キレート。
  23. 【請求項23】 109〜1025のKaを有する請求項22に記載の金属キレ
    ート。
  24. 【請求項24】 対応している鉄の(Fe3+)キレートのKaより少なくと も103のファクターで小さいKa値を有する請求項22または請求項23に記載
    の金属キレート。
  25. 【請求項25】 金属イオンが、Na+、Mn2+、Ca2+、Zn2+、Cu2+ 、Cu+、Gd3+およびMg2+から選ばれる請求項22〜24のいずれか一項に 記載の金属キレート。
  26. 【請求項26】 請求項19〜25のいずれか一項に記載の化合物を製造す
    るための方法であって、以下の段階: (a) 請求項19に記載の式I(式中、少なくとも一つの基R2が基−CH2
    Hである)の化合物を、式II: Lv−L−Z (II) (ここで、LおよびZは請求項19に定義した通りであり、そして Lvは置換 可能な脱離基である)の化合物と反応させる; (b) 式III 【化2】 の化合物を式(IV) H2N−R3−NH2 (IV) (ここで、R3およびR4は請求項19に定義した通りであり、そしてR2′は請 求項19に記載したように場合により保護された基R2である)のジアミンと反 応させる; (c) 段階(b)で得られた式(V) 【化3】 (ここで、R3、R4およびR2′は請求項19に定義した通りである)の化合物 を水素化する; (d) 式I(ここで一方または両方のR9基は不在である)の化合物または式 Vの化合物を、R9基を導入するために役立つ試薬と反応させる; (e) 式Iの化合物をキレート錯体またはその塩に転化する; (f) 式Iの化合物をメタル化またはトランスメタル化する; (g) 式Iの化合物またはそのキレートを塩基またはその酸付加塩に転化する
    か、または塩を遊離酸または塩基に転化する;そして (h) 保護された官能基を有する試薬を用いて上記段階(a)〜(f)の少な
    くとも一つを実施し、続いて保護基を除去する: の少なくとも一つからなる前記方法。
  27. 【請求項27】 請求項18〜25のいずれか一項に記載の化合物、好まし
    くは、式Iの化合物または金属キレートもしくはその塩、および少なくとも一つ
    の製薬上のまたは獣医学上の担体または賦形剤からなる医薬組成物。
  28. 【請求項28】 医薬として使用するための請求項18〜25のいずれか一
    項に記載の化合物、好ましくは式Iの化合物、または金属キレートもしくはその
    塩。
  29. 【請求項29】 ジピリドキシルまたはアミノポリカルボン酸キレート化剤
    、またはその誘導体、金属キレートもしくはその塩、および一酸化窒素または一
    酸化窒素放出部分、ならびに少なくとも一つの薬学的に許容しうる担体または賦
    形剤からなる医薬組成物。
  30. 【請求項30】 体内のフリーラジカルの存在と関連する状態を治療する際
    、微生物またはレトロウイルスの感染を治療する際、炎症を治療する際、または
    抗腫瘍剤の心臓毒性を低下させる際、同時に、別々にまたは逐次的に使用するた
    めのジピリドキシルまたはアミノポリカルボン酸キレート化剤、またはその誘導
    体、金属キレートもしくはその塩、およびそれとは別に一酸化窒素または一酸化
    窒素放出部分を含有するパック。
  31. 【請求項31】 少なくとも一つの一酸化窒素放出部分を有するキレート化
    剤、または金属キレートもしくはその塩、および好ましくはアスピリン、プラス
    ミン、プロウロキナーゼ、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベ
    ーター、ウロキナーゼ、ヒルジンまたは抗血小板薬から選ばれる一つまたはそれ
    以上の血栓溶解薬、ならびに 少なくとも一つの薬学的に許容しうる担体または 賦形剤からなる医薬組成物。
  32. 【請求項32】 少なくとも一つの一酸化窒素放出部分を有するキレート化
    剤、または金属キレートもしくはその塩、および一つまたはそれ以上のアントラ
    サイクリン、好ましくはドキソルビシン、ならびに少なくとも一つの薬学的に許
    容しうる担体または賦形剤からなる医薬組成物。
  33. 【請求項33】 虚血性組織の再灌流と関連する症状を緩和するため、微生
    物感染を抑制するためおよび/または炎症状態またはレトロウイルス疾患を抑制
    するため、ヒトまたはヒト以外の動物の身体を治療する方法であって、前記身体
    に生体内で一酸化窒素を放出できるキレート化剤、または金属キレートもしくは
    その塩を投与することをからなる前記方法。
  34. 【請求項34】 ヒトまたはヒト以外の動物身体に投与した抗腫瘍剤の心臓
    毒性を軽減する方法であって、前記身体に抗腫瘍薬剤および生体内で一酸化窒素
    を放出できるキレート化剤、または金属キレートもしくはその塩を同時、別々に
    または逐次的に投与することからなる前記方法。
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