JP2001519790A - 生物学的材料中の病原体とりわけ特定のウイルスの不活化法 - Google Patents

生物学的材料中の病原体とりわけ特定のウイルスの不活化法

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Abstract

(57)【要約】 化学剤と一緒にインキュベートすることにより生物学的材料中の病原体とりわけウイルスを不活化する方法であって、少なくとも200mmol/l、好ましくは少なくとも300mmol/lのNaCl濃度に相当する溶出系列の塩の存在下でインキュベーションを行うことを特徴とする方法、並びにクロマトグラフィ一的に精製されたプロトロンビン複合体を含有する調製物。

Description

【発明の詳細な説明】 生物学的材料中の病原体とりわけ特定のウイルスの不活化法 本発明は、化学剤とインキュベートすることにより、生物学的材料(物質)中 の病原体、とりわけ特定のウイルスを不活化する方法に関する。 生物学的材料は生物又は体液又は微生物から導かれる。 生物学的材料は例えば感染性の分子又は微生物及びウイルスなどの病原体、及 び発熱物質で汚染されているかもしれないので、それぞれ、病原体及び発熱物質 を不活化または除去する様々な方法が開発されてきた。 そのような方法は物理的及び/又は化学的な処置、例えば様々なろ過法(ナノ −、ジア−又は限外ろ過)、熱処理、酸又はアルカリ処理、洗剤及び/又は有機 溶媒処理、並びにUV光又はレーザー光線による処理などを含む。また、そのよ うな病原体の不活化及び枯渇化法の種々の組み合わせも先行技術では示唆されて いる。 EP 0 197 554から、例えば生物学的又は製薬的生成物の、脱発熱原及びウイ ルス不活化の方法が既知である。該方法は生成物が吸着している固相上を例えば 、両親媒性物質及び/又は溶媒でウイルス不活化及び脱発熱原剤で処理すること からなる。この処理の後、ウイルス不活化及び脱発熱原剤を固相から分離し、吸 着した生成物を洗浄し最後に固相から溶離する。 EP 0 131 740から、溶液中のタンパク含有組成物をジー又はトリアルキルホ スフェートのような有機溶媒で、所望により洗浄剤(界面活性剤;detergent)の 存在下で処理する(溶媒/洗剤処理)ことにより脂質含有ウイルスを含まないタ ンパク組成物を得ることが出来ることが既知である。 AT特許402,151から、水溶液中に存在する調製物に界面活性剤水溶液を少なく とも濃度1重量%で加えたのち、加熱することからなる熱処理が既知である。 さらに、EP 0 083 999から、生物学的又は製薬的生成物中の望ましくない活性 を減少又は抑制する方法が既知である。後者は非−変性性の両親媒性剤の溶液又 は懸濁液との広範な接触に基づく。脱発熱原された生成物をイオン交換体で処理 し両親媒性剤を除去する。 これらの先行技術で知られている多くの方法の不利な点は、往々にして処理す べき組成物に含まれる変化しやすいタンパク、例えば血液タンパクの活性が失わ れることである。特に、クロマトグラフィー的な精製工程を行うときに、かなり 大きいタンパクの不活化が起きる。タンパクの分解(デグラデーション)は活性 化を起こしうる。即ち、例えば、因子VIIはクロマトグラフィー精製の間に自己 触媒プロセスによって容易に活性化され因子VIIaなるが、該因子は非常に不安定 であり、これは望ましくない。 さらに、不利益として多くの方法が膨大な時間と装置を必要とし、そのことが それら方法の実用化の可能性を著しく減少し、多くの場合、大量工業規模での使 用が不適当になる。 本発明は生物学的材料中の病原体の効率的な不活化法を提供するという目的に 基づいており、該方法はタンパク、特に不安定な血液タンパクに保存的であり、 該方法は大量工業規模に容易に転用でき、経済的に実施可能である。特に、病原 体の不活化法において、感受性のタンパクのデグラデーション及び不活化の可能 性が最大限回避されるべきである。 上記の目的は生物学的材料中の病原体、特にウイルスを、化学剤と一緒にイン キュベートすることにより不活化する方法において、インキュベーションを少な くとも200mmol/l、好ましくは少なくとも300mmol/lのNaClに相当する溶 出系列の塩(eluotropic salt)の存在下で行うことからなる方法により達成され る。 溶液中の病原体の不活化は吸着剤の処理より有利な点がある。即ち、例えば、 そのような方法の実用性は均質な単一相系においてより高く、不活化工程の確認 もより可能になる。比較的均質な相では病原体により接近可能であることから、 方法工程の効率が向上するとも考えられる。 生物学的材料はヒトタンパクを含有するもの、特に、血漿または血漿画分であ るか細胞培養物から誘導されたものであることが好ましい。好ましくは、生物学 的材料は因子XII、XI、VIII、V、フォンビルブラント因子又はフィブリノゲンの ような血液因子を含有することが好ましく、特に因子II因子VII、因子IX、因 子X、プロテインC、プロテインS又はプロテインZのようなビタミンK-依存性 タンパクを含有することが好ましい。 タンパクは単一因子として、好ましくは精製された形で存在していても、ある いは複合混合物として存在していてもよい。特に極めて好ましい態様において、 生物学的材料は、プロトロンビン複合体の少なくとも1つの因子を含有しており 、特に、プロトロンビン複合体含有画分(フラクション)又は因子VII含有材 料であって、例えば、血漿の寒冷沈降(クリオ沈殿)後、対応する上清(クリオ 上清)から分離された材料である。 本発明の調製物はFEIB活性(因子VIIIインヒビター回避活性;Factor Eight Inhibitor Byapssing Activity)を有するもの、即ち因子VIII阻害患 者の治療に適したものであることが好ましい。 細胞培養物から導かれる材料は、好ましくは、組換え法で調製された血液因子 を含有する材料であり、血液因子中、内因性又は外因性の、凝固因子、フィブリ ン溶解因子、血栓溶解因子、又はそれらのインヒビター、特にビタミンK依存性 血液因子類を含有する材料である。細胞としては、一般に組換えタンパクの発現 に用いられる細胞が適し、好ましくは例えばVero,CHO又はBHK細胞の ような哺乳動物細胞である。対応するタンパクは、粗細胞抽出物を直接、本発明 に付して存在し得る病原体を不活化することができるが、予め精製した細胞画分 であってもよい。 化学剤は、例えば洗浄剤(両親媒性化合物、界面活性剤)であり、それが好ま しくは少なくとも1%、より好ましくは5%以上、最も好ましくは10%以上含 有されているが、他の化学剤、特に、殺ウイルス性、殺菌性、又は脱発熱原効果 を有することが知られている他の化学剤、または多種多様な化学剤の組合せも本 発明方法に用いることができる。 しかしながら、選択は、生物学的材料の固有の性質が実質上悪影響を受けない という事実により制限される。方法の経済性(節約モード)のために、インキュ ベーション前の材料の生物学的活性に基づいて、50%以上、好ましくは少なく とも70%、特に85%以上の活性が保持される化学剤を選択する。生物学的活 性の保持とは、生物学的材料中に含有されるタンパクが、天然状態でそれに帰す とされている機能又は機能類を充足しうることを意味する。この生物学的活性は 既述のとおりタンパクのタイプに応じて、例えば標準化された発色試験又は抗原 決定法によって決定される。 所望により、化学剤をインキュベーション後に分離する。 「洗浄剤」なる語句は一般に合成、有機、表面活性剤と理解されるべきである 。 好ましくは非イオン性洗浄剤を本発明方法に用いる。ポリエーテル、特にアル キルフェノールポリグリコールエーテルのような非イオン性界面活性剤は、なか んずく、脂肪酸、脂肪酸アミド、脂肪属アミン、脂肪属アルコール、アミンオキ シド、ポリアルコール類の脂肪酸エステル、及び糖エステルのエトキシル化生成 物である。 そのような界面活性剤はタンパクに対して変性的に作用せず、ポリソルベート 及びトリトンからなる群から選択されることが好ましい。ポリソルベートとして 洗浄剤を化学剤として用いる場合、本発明の好ましい実施態様では他の剤、特 に、例えばTNPBのような有害な有機物質又は溶媒を添加せずにそれらを用い る。このような方法で汚染のリスクを最小にする。 本発明方法に従い、生物学的材料を化学剤と一緒にインキュベートする。イン キュベーションは生物学的材料と化学剤の溶液、懸濁液、又はエマルションとを 、存在し得る病原体又は発熱原それぞれの不活化に充分な期間、特定の温度で接 触させることを意味する。接触は単に混合物をある一定の時間放置することによ っても行われる。 本発明に従い、インキュベーションは溶出系列の塩の存在下で行う。以下、「 溶出系列の塩」という語句は、化学剤との混合物中の塩、又は複合組成物 (com plex composition)中の塩であって、吸着した物質を固体又は液体含浸、またゲ ル型吸着剤から溶出させる、及び/又は置換する性質を有する塩であると理解さ れるべきである。好ましくは、溶出系列の塩はクロマトグラフィー法で用いられ る脱着剤である。吸着した物質が、なかんずく溶出系列塩の存在下で充分な溶解 性を有する、すなわち、生物学的材料を沈殿させない条件を選択することが好ま しい。 塩又は組成物それぞれのタイプ又は濃度は一般に用いる吸着剤に応じて選択さ れる。塩の溶出効果は、例えば、溶媒の極性に依存しておりそれは、例えば、エ タノール−アセトン−メタノール−水の順番で増大する。吸着剤はまた、固相、 特にイオン交換クロマトグラフィーに適したマトリックスであってもよい。溶出 系列の塩を含有する組成物中には、さらなる添加物(例えばさらなる塩)が含有 されていてもよい。組成物はpH範囲が6.0〜8.0、好ましくは約7.0の水性組 成物であることが好ましい。 好ましい実施態様では、塩化ナトリウムを溶出系列塩として用いるが、他のア ルカリ金属又はアルカリ土類金属塩、なかんずくCaCl2も用いることができ る。溶出系列の塩として、いわゆるカオトロピックな物質、例えば、尿素、ロダ ン化合物又はグアニジニウムも用いることができる。塩の濃度は少なくとも≧20 0mmol/l、好ましくは≧300mmol/lである。用いる濃度の上限は特に個々の塩 の溶解性に依存しており、NaClに関しては例えば、2mol/lである。例えば 尿素のようなカオトロピック物質は所望により8mol/lまでの濃度で用いることが できる。 生物学的材料と化学剤とのインキュベーションは存在し得る病原体を不活化す るに充分な時間、好ましくは10分〜10時間の間、最も好ましくは1時間〜5時間 の間行う。本発明方法に必要な時間は、予備検定(pre-assay)で、HIV、Sindbis 、TBE又は肝炎ウイルスのようなモデルウイルスを用いて決定することができる 。 また、温度の選択は採用時間の長さに影響する。本発明方法では、インキュベ ーションは、室温、例えば15〜45℃の間の温度範囲、特に20〜30℃の温 度範囲で行うことが好ましい。 本発明方法においては、生物学的材料を固体担体(キャリア)に吸着させ、精 製し、精製された材料を溶出直後にインキュベーションすることが好ましい。溶 出及びインキュベーションは連続的に行うことができるが、同時に行ってもよい 。 さらに本発明の好ましい実施態様では、生物学的材料をクロマトグラフィー精 製し、溶出液をさらに、例えば、遠心、ろ過又は他の物理的な方法で処理した後 、ィンキュベーションを行う。 好ましくは、固体担体はクロマトグラフィーに適した材料、特にイオン交換ク ロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィー、又はアフィニティークロマトグ 材料が用いられる。 使用できる。 生物学的材料は複合混合物から直接担体に吸着させ、精製することができるが 、不活化工程の前、又は後にさらなる材料の精製工程があってもよく、さらなる クロマトグラフィー精製工程のあることが本発明の範囲内で好ましい。 本発明方法により、病原体は不活化される。病原体という語句はまた、例えば ウイルスフラグメント、特に単離されたゲノム又はそのフラグメントを意味する と理解される。 病原体はB型肝炎ウイルスのような脂質エンベロープを有する病原体、又はA 型肝炎ウイルスのような非脂質エンベロープを有する病原体であってよい。 現在では、ウイルス不活化法は、高用量の試験ウイルス、例えば肝炎ウイルス のモデルウイルスとしてのHIVウイルス又はSindbisウイルスと予め混合して おいた生物学的材料のサンプルにその方法を適用した後、ウイルスが試料中に検 出されずウイルス力価が検出限界以下に減少していれば、有効とみなされる。核 酸の検出及び定量は例えばAT特許401,062に記載のPCR法又は直接滴定法で 行うことができる。 不活化の基準として、いわゆるリダクションファクターが知られており、それ は試験ウイルスを一回添加した後、最初の、及び最終的なウイルス力価の比率の 常用対数で表すことで計算される。さらに、欧州共同体委員会(Commisi on of t he European Communities)の欧州ガイドラインECIII/8115/89−E Nから、いわゆる総リダクションファクターが知られている。それは不活化法の 後の個々のリダクションファクターの合計として計算される。 好ましくは、病原体を不活化又は枯渇化するための独立した工程をさらに実施 する。このためには、感染のリスクを最小にするために、先行技術で既知のあら ゆる方法を用いることができる。 特に、ろ過及び/又は熱処理を不活化又は枯渇化それぞれの更なる工程として 行う。 ろ過としては好ましくはナノろ過を行う。熱処理はEP0159311に記載 のように、固体生物学的材料、例えば制御した水分含量、例えば水分含量が5及 び8%の範囲の凍結乾燥品に対し、温度50〜80℃の範囲で行うことが好まし い 好ましい態様では、化学剤として洗浄剤による2工程処理が提供される。その 方法では、洗浄剤を少なくとも1%、好ましくは少なくとも5%、最も好ましく は少なくとも10%の量で用いる。第2工程では、さらに洗浄剤を少なくとも1 0%、好ましくは少なくとも12%、最も好ましくは少なくとも14%の量で用 いる。用いる洗浄剤は両工程で同じであってもよい;しかし、異なる洗浄剤を用 いることもできる。極めて一般的に、ウイルス不活化工程を組合わせることで、 対応する製品の投与後にウイルス感染の危険性を大いに減少又は消失させること ができる。 本発明方法はまた、自己起動的に(autodynamically)活性化し得る血液因子で あって、活性化血液因子及び非活性化血液因子の含有量に基づいて、活性化され た血液因子部分が50%以下、好ましくは40%以下、より好ましくは30%以 下、さらに好ましくは20%以下、さらに好ましくは10%以下、最も好ましく は1%以下である血液因子、及びある洗浄剤含量を含有するクロマトグラフィー 的に精製された調製物が得られる。 特に、調製物は活性化及び非活性化因子VIIの含有量に基づいて因子VII a活性が50%以下、好ましくは10%以下、最も好ましくは1%以下であるプ ロトロンビン複合体を含有する調製物である。本発明の調製物における洗浄剤含 有量は製薬的に許容される含有量であり、好ましくは1%から洗浄剤の検出限界 の範囲である。 本発明において「自己起動的に活性化しうる血液因子」という語句は、表面接 触又は処理工程、例えばクロマトグラフィー処理、により自己触媒的に活性化さ れうる血液因子を指すと理解されるべきである。特に、そのような血液因子は因 子VII、因子XII、因子XI、及びプレカリクレインからなる群から選択さ れる。 さらに好ましい態様では、調製物はセリンプロテアーゼインヒビター、例えば トロンビンインヒビター、又は補因子、例えばヘパリンを含有しない。特別の態 様では、クロマトグラフィー工程でそのような物質の非含有は既に現れている。 従って、本発明はまた、本発明方法により得ることができる対応する調製物に も関する。 本発明方法による調製物は例えば、安定化作用をするアミノ酸のような添加物 をも含有していてよい。 以下の実施例により、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限 定されるものではない。 BAの洗浄剤処理 一緒に室温で15分間、膨潤するまでインキュベートした。次いで、ゲルを膨潤上 清から遠心分離した。ゲルを緩衝液各1ml(9g/l Na2HPO4・2H2O、 7g/l NaCl,pH7.0)で5回洗浄した後、さらに緩衝液(7g/l Na3クエ ン酸・2H2O、7g/l NaCl)により、再懸濁及び遠心し2回洗浄した。 新鮮な凍結ヒトクエン酸処理血漿30mlを0℃〜+4℃で解凍し、生成したクリ オ沈殿物を+2℃で遠心分離した。得られた「クリオ上清」を洗浄したDEAE 性タンパクと一緒に生成したFEIBA1をゲルに吸着させた。その後、DEA Eゲルを緩衝液(9g/l Na2HPO4・2H2O、7g/l NaCl)で洗浄し、 一緒に吸着した不活性タンパクをゲルから除去した。 0及び30mg/ml NaClの溶液1.5mlを用いて26℃で1時間懸濁した。高 イオン強度の溶液で処理することによりタンパクをプロトロンビン複合体の因子 類及び存在し得る病原体と一緒に脱着した。続いて、懸濁液に水6.5mlを加えて 希釈し、室温で1時間再吸着することにより、タンパク画分を再吸着させ、一方 、不活性化された病原体の成分を洗浄剤と一緒に溶液中に残存させた。次いで、 洗浄剤を除くためにゲル/タンパク複合体を、各1mlの7g/l NaCl水溶液 で5回洗浄した。 溶離のために撹拌下、30g/l NaCl水溶液0.7mlでゲルを処理した。次 いで溶出液を蒸留水に対して透析し、凍結し、凍結乾燥した。凍結乾燥品を再構 成した後、AT−B350726に従ってFEIB活性を決定した 洗浄剤不在下、同方法で得られたFEIBA調製物を対照に用いた。 得られた調製物を分析し、凍結乾燥品を再構成した後のタンパク含量は16.6mg /mlで比活性3.2UFEIBA/mgタンパクであり、洗浄剤を使用しない変法の 場合におけるタンパク含量は16.5mg/mlで比活性2.8U/mgタンパクに匹敵す るものであった。 実施例2 長時間インキュベーションによるFEIBAの脱着時の洗浄剤処理 (desorbe)した。しかしながら、タンパク画分は、脱着した状態で、それ以外 は同じ条件下、それぞれ2又は3時間維持した。その後、実施例1と同様に後処 理して最終生成物を得た。 ョンによればタンパク含量16.6mg/mlで比活性2.5UFEIBA/mgタンパクであ り、洗浄剤の存在下、3時間のインキュベーションによればタンパク含量17. 4mg/mlで比活性2.3UFEIBA/mgタンパクであることが明らかになった。 このように、洗浄剤との長時間の接触がなんらの実質的な活性物質の不活化又 は収率の減少につながらないことも証明された。 実施例3 異なるゲルへの再吸着によるFEIBΛの洗浄剤処理 実施例1と同様にFEIBΛを調製した。洗浄剤処理及び脱着後、得られた溶 液を、容器内で30g/l NaCl溶液中でプレインキュベーションして膨潤させ 、緩衝液1ml(9g/l Na2HPO4・2H2O、7g/l NaCl,pH7.0)で 5回、さらに緩衝液(7g/l Na3クエン酸・2H2O、7g/l NaCl)により 50(Pharmacia)の入った容器に移した。洗浄剤を除くために、希釈したタンパ ク複合体を1時間吸着させたのち、実施例1と同様に後処理した。このようにし て得られた最終生成物は標準的な変法、即ち洗浄剤不在下での処理による生成物 と比較すると、収率は95%でありそれと匹敵する比活性を有していた。 ビン複合体FEIBAの洗浄剤処理 mlと膨潤するまで室温でインキュベーションした。次いで、ゲルを膨潤上清か ら遠心分離した。次いでゲルを緩衝液各1ml(9g/l Na2HPO4・2H2O 、7g/l NaC1,pH7.0)で5回、さらに緩衝液(7g/l Na3クエン酸・2 H2O、7g/l NaCl)により2回、再懸濁及び遠心により洗浄した。 新鮮な凍結クエン酸処理ヒト血漿30mlを0℃〜+4℃で解凍し、生成したクリオ 沈殿物を+2℃で遠心分離した。得られた「クリオ上清」を洗浄したDEAE性タンパクと一緒に、生成したFEIBAをゲルに吸着させた。その後、DEA Eゲルを緩衝液(9g/l Na2HPO4・2H2O、7g/l NaCl)で洗浄し、 一緒に吸着した不活性なタンパクをゲルから除去した。 び30mg/L NaClの溶液1.5mlを用いて1時間、室温で懸濁し、タンパク画分 及び非特異的に吸着した不純物を脱着した。次いで、ゲルをろ過して分離した。 150mg/mlにした後、あらゆる存在し得る病原体を不活化するために26℃で1時 間又は40℃で1時間、撹拌下でインキュベートした。その後、水6.5mlを せた。次いで各1mlの7g/l NaClの水溶液1mlを用いて5回洗浄して洗 浄剤を除き、最後に調製物を実施例1と同様に後処理した。 26℃及び40℃での処理による2つの変法を分析した結果、FEIBA製品 の比活性はウイルス不活化をしていない標準に匹敵していた。収率は標準品に比 較して75%であった。 (現時点での、本発明の実施におけるベストモード) 新鮮な凍結クエン酸処理ヒト血漿30mlを0℃〜+4℃で解凍し、生成したクリオ 沈殿物を+2℃で遠心分離した。得られた「クリオ上清」を2 IU ヘパリン/ mlと混合した。次いで、プロトロンビン複合体のタンパクをDEAE− /タンパク複合体を溶液から分離し緩衝液1(4g/l Na3クエン酸・2H2O、 7g/l NaCl、9g/l Na2HPO4・2H2O、500 IU/lヘパリン、 pH7.5)、次いで緩衝液2(4g/l Na3クエン酸・2H2O、7g/l NaC l、9g/l Na2HPO4・2H2O、500IU/lヘパリン、pH7.5)によ り洗浄した後、緩衝液2(4g/l Na3クエン酸・2H2O、7g/l NaCl、5 00IUヘパリン/l、pH7.5)で洗浄した。−80及び30mg/ml NaClを含有する溶液1.5mlに26℃で1時間懸濁した 。この処理によりタンパク画分は、存在し得る病原体又は病原体フラクションと 一緒に脱着され、洗浄剤とのインキュベーションの過程でそのような病原体は不 活化された。続いて、実施例1に記載のごとく水6mlで希釈し、活性物質を含む タンパク画分をイオン交換マトリックスに室温で1時間再吸着した。次いで、そ れを緩衝液(4g/l Na3クエン酸・2H2O、7g/l NaCl、500IU/l ヘパリン、pH7.5)で5回洗浄して洗浄剤を除去し、1g/l Na3クエン酸 ・2H2O、30g/l NaCl、1000IU/lヘパリン、pH7.0で溶離 した。溶出液に1IU/mlのヘパリンを加えた。このプロトロンビン複合体含 有溶液を緩衝液(4g/l Na3クエン酸・2H2O、8g/l NaC1含有、 pH7.0)に対して再緩衝化し、凍結乾燥した。再構成した、凍結乾燥したプ ロトロンビン複合体中のタンパク含量及びプロトロンビン複合体因子類の含量を テストし、結果を表1に示した。 れている。 表1 本発明方法を実施した後、該方法不存在の場合のプロトロンビン複合体 の活性の比較 洗浄剤処理によりプロトロンビン複合体の組成物に実質的な変化は認められな かった。 因子VIIのウイルス不活化法との比較 実施例5の記載に従い、クエン酸処理したヒト血漿から、凝固因子プロトロン ビン、少量部分の因子VII,因子IX及び因子Xを含有するプロトロンビン複 子VIIの大部分を水酸化アルミニウムに吸着させることにより回収した。コの 目的のために、プロトロンビン複合体を分離した後の上清11について、2%ア ルミニウムヒドロゲル懸濁液10mlを混合し、4℃で30分間撹拌した。次い で、水酸化アルミニウム/タンパク複合体をソルボールRC3BローターH60 00Aにより、約4℃で、5,000rpmにおいて10分間遠心分離し、上清を捨て、沈 殿を溶液(4g/l Na3クエン酸・2H2O、7g/l NaCl、pH7.5)中に 、吸着に用いたプロトロンビン複合体上清の容量の3.5%で懸濁し、30分間撹 拌した。これにより、不活性タンパクは水酸化アルミニウムから脱着された。水 酸化アルミニウム上に残存する因子VIIを、上記の遠心を繰り返すことにより ペ レット化した。上清を捨て、沈殿をさらに次の工程に用いた。タンパク画分の脱 着のために水酸化アルミニウム/因子VII複合体をプロトロンビン複合体上清 ン酸緩衝液(pH8.6)(53.4g/l Na2HPO4・2H2Oを41.1g/l Na H2PO4・H2O溶液中でpH8.6に調節)と一緒に30分間撹拌した。次いで、 うに加えて40℃で1時間撹拌した。次いで、溶液を約22℃に冷却し、9部の水性 destで希釈した。次いで、因子VII画分を約22℃で1g/l DEAE- 00mlの緩衝液(4g/l Na3クエン酸・2H2O及び7g/l NaCl、pH 7.5と、500IU/lヘパリンを含有する)により3回洗浄することにより 洗浄剤不含にした。因子VII画分の溶離はイオン交換タンパク複合体を、85 22℃で30分間撹拌することにより実施した。溶離液中の因子VII含有量を 発色因子VII試験(Imrnunochrom Faktor VII:C,IMMUNO AG,Vienna,国際プ ロトロンビン複合体標準に対する測定)で連続的に測定し、タンパク含量はブラ ッドフォードの方法[Bradford,Anal.Biochem.72:248-254(1976)]で定量し、 因子VIIaはUS1,683,682の方法(国際因子VIIa標準に対する 測定)に従って測定した。結果を表2に示す。 比較のために、上記のごとく、水酸化アルミニウムへの吸着により因子VII をプロトロンビン複合体の他のタンパクから分離し、吸着状態でEP0 197 554に −(N−ブチル)−ホスフェート(TNBP)を用いて処理した。このために、 (N−ブチル)−ホスフェート(TNBP)の水溶液中、容量50ml/lのプロトロ ンビン複合体上清と一緒に4℃で18時間撹拌した。次いで、上記のごとく遠心 して水酸化アルミニウムタンパク複合体を分離し、4g/l Na3クエン酸・2H2 O、7g/l NaCl、pH7.5溶液で再懸濁することにより洗浄(3×10 トを除去した。各洗浄の中間に、遠心分離を行い水酸化アルミニウム/タンパク 複合体をペレット化した。溶離は本発明方法に従い、並行する試験混合物と同一 条件下で行った。同様に、最終生成物の分析は同様に行った。結果を表2に示す 。 表2 本発明方法及びEP 0 197 554の方法を実施した後の因子VIIa活性 本方法を適用することにより、発明方法に比較して因子VIIa含量は顕著に増加 したが、後者では因子VIIの複雑な処理にもかかわらず活性化は認められなか った。さらに、本発明方法によれば、得られた生成物の比活性は比較調製物のそ れよりも高かった。 実施例7 G型肝炎ウイルスの半定量的な測定 実施例1〜6の病原体不活化処方において、試料はそれぞれ出発原料、クリオ 沈殿の上清、又は凝固因子II,IX及びXを分離した後の吸着上清、並びに対 応する精製及び濃縮凝固因子調製物の各々から導かれた。これらの試料0.5m lを生理的リン酸−食塩水緩衝液で1+1希釈し、存在し得るウイルスを超遠心 分離してペレット化した。ウイルスペレットからRNAゾル試薬法(Biotecx,Ho uston,Texas)によってRNAを抽出し、滅菌a.destに溶解した。 G型肝炎ウイルス(HGV)核酸のためのRT−PCRはプライマー対NS5 al及びNS5a2(Linnen,J.et al.,Science 271:505-508(1996))を用いて 行った。用いたプライマー(Boehringer Mannheim,Germanyから入手可能)の配 列は、NS5a1について: であり、NS5a2について: である。これらのプライマーは蛍光染料でラベルされ、通常の一般的なPCRプ ロトコルに従ってそれから得られる蛍光性アンプリコンをABI377−Sequen cer(Applied Biosystems)を用いて分析した。試料中にRT−PCRインヒビタ ーが存在することを排除しうるように、試料をC型肝炎ウイルス−RNAミミッ クでスパイクしEP 0 714 988に従って実施するC型肝炎−PCRで分析した。H CV−PCR中でなんら阻害を示さない抽出物のみをHCV−PCRのために評 価し得るものとして用いた。蛍光の強度をC型肝炎ウイルスの含量の測定値とし て得た。分画に用いた出発物質は、本発明方法による病原体不活化の前には高い 陽性シグナル(即ち、HCV核酸増幅物濃度が高い)を示したが再吸着及びウイ ルス不活化剤の分離の後はHGV−RNAはもはや検出されなかった。 洗浄剤処理を行わない並行アッセイでは溶出液並びに用いた出発物質のいずれ もHGV−PCR陽性であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,U Z,VN,YU,ZW (72)発明者 トゥレツェック,ペーター オーストリア、アー―3400クロスターノイ ブルク、ヴァイトリング、ハウプトシュト ラーセ59ゲー番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.化学剤と一緒にインキュベートすることにより生物学的材料中の病原体、 特にウイルスを不活化する方法であって、少なくとも200mmol/l、好ましくは 少なくとも300mmol/lのNaCl濃度に相当する溶出系列の塩の存在下でイン キュベーションを行うことを特徴とする方法。 2.化学剤として用いる洗浄剤が少なくとも1%、より好ましくは5%以上、 さらに好ましくは10%以上含有されていることを特徴とする請求項1記載の方 法。 3.溶出系列の塩として塩化ナトリウムを用いることを特徴とする請求項1又 は2記載の方法。 4.インキュベーションを10分から10時間、好ましくは1時間〜5時間の 間行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の方法。 5.血漿、血漿画分又は細胞培養物から得た材料を生物学的材料として用いる ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の方法。 6.血液因子、特にビタミンK依存性タンパクを含有する生物学的材料を用い ることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の方法。 7.プロトロンビン複合体含有画分を含有する生物学的材料を用いることを特 徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の方法。 8.生物学的材料を固体担体に吸着させ、精製し、精製した材料を溶離した後 インキュベーションを行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の方 法。 9.溶離及びインキュベーションを同時に行うことを特徴とする請求項8に記 載の方法。 10.固体担体として、特にイオン交換クロマトグラフィー又はアフィニティ ークロマトグラフィーに適したクロマトグラフィー用材料を用いることを特徴と する請求項8又は9に記載の方法。 11.さらに、材料を精製する工程、特にクロマトグラフィー精製する工程を も行うことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の方法。 12.さらに、病原体を不活化又は枯渇化するための更なる工程、特にろ過又 は熱処理をも行うことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の方法。 13.化学剤としてTween及びTritonからなる群から選択される非イオン界面 活性剤を使用する請求項1から12のいずれかに記載の方法。 14.活性化血液因子及び非活性化血液因子の含有量に基づいて50%以下、 好ましくは40%以下、より好ましくは30%以下、さらに好ましくは20%以 下、さらに好ましくは10%以下、最も好ましくは1%以下の部分が申己起動的 に活性化し得る血液因子と、ある洗浄剤含量を含有するクロマトグラフィー的に 精製された調製物。 15.血液因子が、因子VII、因子XII、因子XI及びプレカリクレインか らなる群から選択されることを特徴とする請求項14記載の調製物。 16.活性化及び非活性化因子VIIの含有量に基づいて因子VIIa活性が5 0%以下、好ましくは10%以下、最も好ましくは1%以下であるプロトロンビ ン複合体を含有することを特徴とする請求項14又は15記載の調製物。 17.調製物がセリンプロテアーゼインヒビター及びその補因子を含有しないこ とを特徴とする請求項14又は15のいずれかに記載の調製物。 18.請求項1〜13のいずれかに記載の方法で得ることができる調製物。
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