JP2001518889A - 水性のスキンケアおよびヘアケア製剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ａ）不飽和および／または飽和カルボン酸および／またはヒドロキシカルボン酸の硫酸化および／またはスルホン化生成物、およびｂ）脂肪アルコールおよび／または脂肪酸の混合物をケア活性成分として含有する水性製剤は、非常に穏やかで、スキンケアおよびヘアケア作用に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】 水性のスキンケアおよびヘアケア製剤 本発明は、カルボン酸および／またはヒドロキシカルボン酸の硫酸化および／ またはスルホン化生成物と、脂肪アルコールおよび／または脂肪酸との混合物を 活性成分として含有する水性のスキンケアおよびヘアケア組成物、並びに上記混 合物の使用に関する。 界面活性剤を含有する皮膚または毛髪手入れ用製剤はしばしば、皮膚の過度の 脱脂および／またはケラチン層の望ましくない膨潤をもたらすという欠点を有す る。そうすると、皮膚は乾燥して、弱いか、または荒れた状態となり、感触が悪 くなる。毛髪構造も悪影響を受け、とりわけ、酸化成分（例えば過酸化水素）ま たは還元成分（例えばチオグリコール酸）を含有する染毛またはウェービング用 組成物による害が大きい。それによって、湿潤櫛通りが悪化するか、または感触 が悪くなる。そこで、ヘアケア成分（通例、第四級化ポリマー）が、界面活性剤 を含有する毛髪手入れ製剤に加えられる。しかし、そのような第四級化ポリマー は充分満足できるものではない。第四級化ポリマーは、毛髪のブラッシング中に 、特に乾燥した空気中で、望ましくない帯電の原因となることがあるのである。 また、第四級化ポリマーを含有する製剤は、長期間貯蔵すると増粘する傾向があ り、これは特に染毛クリームの場合に問題となる。そこで、染毛剤中のヘアケア 成分として、オレイン酸石鹸と脂肪アルコールとの組み合わせも提案されている 。しかし、このような混合物も、石鹸が硬水と共に望ましくない不溶性の石灰石 鹸を生成し、また、流動性改善のために多量の低級アルコールを必要とする（皮 膚科学的適合性の観点からは望ましくない）ことから、充分満足できるものでは ない。 本発明の課題は、上記問題点を解消することであった。 ＤＥ−Ａ１３７０７０１４は、α−スルホ脂肪酸塩の添加によりスキンケア性 が顕著に改善された界面活性剤含有製剤に関する。該文献には、化粧品スキンク リーナーおよびヘアシャンプーとして製剤を調製する場合には、油および脂肪の 中でも就中脂肪アルコールを加えてよいと記載されている。しかし、そのような 具体的な製剤の開示はなく、α−スルホ脂肪酸／脂肪アルコール組み合せの相乗 的ヘアケア／スキンケア効果についての記載もない。 驚くべきことに、カルボン酸および／またはヒドロキシカルボン酸の硫酸化お よび／またはスルホン化生成物と、脂肪アルコールおよび／または脂肪酸との混 合物は、個々の成分のスキンケア／ヘアケア効果の単純な相加よりもはるかに高 いスキンケア／ヘアケア相乗効果を有することがわかった。 すなわち、本発明は、スキンケア／ヘアケア活性成分として、 ａ．飽和および／または不飽和カルボン酸および／またはヒドロキシカルボン酸 の硫酸化および／またはスルホン化生成物、および ｂ．脂肪アルコールおよび／または脂肪酸石鹸 の混合物を含有する水性のスキンケアおよびヘアケア組成物に関する。 不飽和および／または飽和カルボン酸のスルホン化生成物（以下、「飽和また は不飽和カルボン酸のスルホネート」とも略称する）が、本発明の目的のために 好ましい。飽和カルボン酸のスルホネートは、文献において「α−スルホカルボ ン酸」とも一般に称されている。 不飽和カルボン酸のスルホネートは、文献により知られている。これは、例え ば不飽和カルボン酸と気体状三酸化イオウとの反応により得られる。例えば、オ レイン酸を用いる製法の詳細が、ＤＥ−Ａ１３９２６３４４に記載されており、 該文献を特に引用する。 モノ不飽和カルボン酸は通例、実質的に当量の三酸化イオウと反応させる。ポ リ不飽和カルボン酸は、当量の三酸化イオウと反応させても、過剰の三酸化イオ ウと反応させてもよい。とりわけ後者の場合、モノ−およびポリスルホン化物の 混合物が生成する。生成物の品質を考慮すると、三酸化イオウとポリ不飽和カル ボン酸との使用量比を２未満の値に制限することが有利である。 オレフィン性不飽和化合物のスルホン化により生成するのは、純粋な化合物よ りもむしろ混合物であることは、当業者に知られている。不飽和カルボン酸のス ルホン化においては、不飽和カルボン酸スルホネートに加えて、対応する飽和ヒ ドロキシカルボン酸スルホネートも生成する。それら二生成物の比は通例、７０ ：３０ないし３０：７０のオーダーである。 不飽和カルボン酸スルホネートの性質と、飽和ヒドロキシカルボン酸スルホネ ートの性質とは、非常によく似ている。従って、純粋な不飽和カルボン酸スルホ ネートの代わりに、上記混合物を本発明のスキンケア／ヘアケア混合物中に使用 してもよい。 従って、本発明において、「不飽和カルボン酸のスルホン化生成物」および「 不飽和カルボン酸のスルホネート」なる表現は、不飽和カルボン酸スルホネート と、その製造において得られる不飽和カルボン酸スルホネート／飽和ヒドロキシ カルボン酸スルホネート混合物とのいずれをも包含すると理解される。 本発明によると、純粋な不飽和カルボン酸のスルホネート、およびカルボン酸 混合物のスルホネートのいずれを使用してもよい。天然原料（例えば油）に由来 する混合物を通例使用する。 適当な不飽和カルボン酸の例は、ラウロレイン酸、ミリストレイン酸、パルミ トレイン酸、ペトロセリン酸、ペトロセライジン酸、オレイン酸、エライジン酸 、リノール酸、リノライジン酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、ガドレイン 酸、アラキドン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、エイコサペンタエン酸、クルパノ ドン酸およびドコサヘキサエン酸である。 好ましい不飽和カルボン酸は、炭素数１２〜２４で、Ｃ＝Ｃ二重結合数１〜３ のもの、例えばペトロセリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノ レン酸、アラキドン酸、エルカ酸およびブラシジン酸である。 オレイン酸が特に好ましい。 そのような不飽和カルボン酸のスルホン化生成物は、塩、特にアルカリ金属塩 として使用することが有利であるとわかった。 本発明によると、式（Ｉ）： ［式中、Ｒ¹はＣ６−₂₀アルキル基であり、ＸおよびＸ'はそれぞれ、水素、アル カリ金属、アンモニウムもしくはアルカノールアンモニウムカチオンまたはアル カリ性アミノ酸である。］ で示される飽和カルボン酸のスルホン化生成物を使用すると、特に優れたスキン ケア／ヘアケア性を有するスキンケア／ヘアケア混合物が得られる。 飽和カルボン酸のスルホン化生成物も、文献により知られている。例えばＤＥ −Ａ１３９１３３８５に、α−スルホカルボン酸二アルカリ金属塩［式（Ｉ）中 のＸ、Ｘ’がアルカリ金属カチオン］の製法が記載されている。他のα−スルホ カルボン酸塩（Ｉ）も、対応するアルカリ性アミノ酸の塩基を中和に使用して、 同様に合成し得る。適当なアルカリ性アミノ酸は、とりわけ、アルギニン、ヒス チジン、リジンおよび／またはオルニチンである。適当なアルカノールアミンの 例は、モノ−、ジ−およびトリエタノールアミンである。中和工程においてα− スルホカルボン酸１モルにつき水酸化ナトリウム１モルおよびトリエタノールア ミン１モルを用いて、混合塩、例えばナトリウム／トリエタノールアンモニウム 混合塩を合成してもよい。塩基を１モルだけ用いて中和して、α−スルホカルボ ン酸の「酸性」塩を合成してもよい。 カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸および ベヘン酸から成る群から選択する飽和カルボン酸またはカルボン酸混合物のスル ホン化生成物が好ましい。ラウリン酸およびミリスチン酸を含有するカルボン酸 混合物のスルホン化生成物が特に適当で、この場合も二塩として使用することが 好ましい。 本発明によると、好ましいヒドロキシカルボン酸のスルホン化生成物は、Ｃ_{8- 22} ヒドロキシカルボン酸のスルホン化生成物、とりわけヒドロキシステアリン酸 のスルホン化生成物である。 本発明の組成物は、スキンケア／ヘアケア混合物のもう１つの必須成分として 、脂肪アルコールおよび／または脂肪酸を含有する。 特に適当な脂肪酸は、炭素数１２〜２２の脂肪酸およびその混合物である。適 当な脂肪酸はとりわけ、飽和カルボン酸のスルホン化生成物に関して前述した飽 和脂肪酸である。 脂肪アルコール、とりわけ炭素数１２〜２２の脂肪アルコールを含有する混合 物が、本発明において特に優れたスキンケア／ヘアケア性をもたらす。適当な脂 肪アルコールは、飽和脂肪アルコール、例えばカプリルアルコール、ペラルゴン アルコール、カプリンアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール 、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキジルアルコールおよびベヘ ニルアルコール並びにそれらの混合物である。 本発明の組成物中に存在する成分ａ）とｂ）、とりわけ、飽和カルボン酸のス ルホン化生成物と脂肪アルコール（炭素数１２〜２２）の比は、広い範囲内で変 化し得る。成分ａ）とｂ）、とりわけ飽和カルボン酸のスルホン化生成物と脂肪 アルコール（炭素数１２〜２２）が重量比２０：１ないし１：１０で存在する場 合に、特に優れたスキンケア／ヘアケア作用が達成される。 本発明は一態様において、上記混合物をスキンケア活性成分として含有する水 性スキンケア組成物に関する。水性スキンケア組成物の例は、手および身体洗浄 ローション、シャワー浴剤、発泡浴剤、並びにリンスオフ・スキンケアエマルジ ョンである。そのような水性スキンケア組成物中に、前記混合物は、スキンケア 組成物に対して好ましくは１〜３０重量％の量で存在する。 本発明のスキンケア組成物はその用途に応じて、更なる成分として、アニオン 性、カチオン性、ノニオン性または両性界面活性剤、化粧品用の油および脂肪成 分、香料、精油、抗菌剤および保存剤、増粘剤、錯化剤、乳濁剤および真珠光沢 剤、ｐＨ調節剤、並びに色素を、当業者既知の量で含有し得る。水性スキンケア 組成物のｐＨ値が４未満、とりわけ２〜３である場合に、特に優れたスキンケア 作用および特に快い皮膚感触が達成される。通常の方法で適当な酸（例えばクエ ン酸）を加えることにより、そのようなｐＨに調節できる。 別の態様においては、本発明は水性ヘアケア組成物に関し、これは毛髪上に残 留させる組成物と、数秒ないし数分間の接触時間後に濯ぎ落とす組成物との両方 を包含する。水性ヘアケア組成物の例は、ヘアケアシャンプー、リンス、アフタ ートリートメント、コンディショナー、ティント、染毛剤、パーマネントウェー ブ製剤、固定製剤、およびブローウェーブ製剤である。本発明のヘアケア混合物 は、水性ヘアケア組成物中に該組成物に対して５〜４０重量％の量で存在する。 また、水性ヘアケア組成物の種類を問わず、ある種の更なる成分がヘアケア混 合物の作用に特定の利点を付加することがわかった。そのような更なる成分とは 、とりわけ、 ・アシルラクチレート、および ・水溶性デンプン であり、単独で、または両者を混合物として使用し得る。 適当なアシルラクチレートは、式（II）： ［式中、Ｒ"は炭素数６〜２２の直鎖または分枝状の飽和または不飽和アルキル またはアルケニル基であり、Ｘはアルカリ金属、アンモニウムもしくはアルカノ ールアンモニウムカチオン、またはアルカリ性アミノ酸であり、ｙは１〜５の数 である。］ で示される。 特に好ましいアシルラクチレートは、Ｒ”が炭素数１２〜１８の直鎖またはメ チル分枝アルキル基（とりわけ飽和アルキル基）で、ｙが１〜３のものである。 そのようなアシルラクチレートは、Pationicの登録商標名で市販されている。 特に好ましいアシルラクチレートは、Pationic（商標）ＩＳＬの名称で市販さ れているナトリウムイソステアロイルラクチルラクチレートである。 また、水溶性デンプンを更に含有する組成物も、特に有効であることがわかっ た。 本発明の水性ヘアケア組成物の使用目的に応じて、以下の成分を当業者に知ら れた通常の量で加え得る： ・ノニオン性界面活性剤、例えば脂肪アルコールアルコキシレートおよびアル キルポリグリコシド、 ・アニオン性界面活性剤、例えばアルキルベンゼンスルホネート、グリセロー ルエーテルスルホネート、アルカンスルホネート、アルキルスルフェート、アル キルエーテルスルフェート（通常の、または狭い同族体分布を有する）、グリセ ロールエーテルスルフェート、モノグリセリド（エーテル）スルフェート、ヒド ロキシ混合エーテルスルフェート、アルキルオリゴグルコシドスルフェート、イ セチオネート、タウリド、サルコシネート、アルキルエーテルカルボン酸塩、ス ルホスクシネート、スルホトリグリセリド、およびアルキル（エーテル）ホスフ ェート、 ・カチオン性界面活性剤、例えば第四級アンモニウム化合物、アミドアミン、 第四級化エステルおよびタンパク質加水分解物、 ・双性イオン性界面活性剤、例えばベタイン、 ・両性界面活性剤、 ・ノニオン性ポリマー、例えばポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン／酢 酸ビニルコポリマー、およびセルロースエーテル、 ・構造剤、例えばグルコース、およびマレイン酸、 ・ヘアコンディショニング化合物、例えばリン脂質(例えば大豆レシチン、卵 レシチンおよびケファリン)、およびシリコーン油、 ・タンパク質加水分解物、とりわけエラスチン、コラーゲン、ケラチン、乳タ ンパク質、大豆タンパク質および小麦タンパク質加水分解物、それらと脂肪酸と の縮合生成物、並びに第四級化タンパク質加水分解物、 ・香油、およびジメチルイソソルビド、 ・可溶化剤、例えばエタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プ ロピレングリコール、グリセロール、およびジエチレングリコール、 ・色素、 ・フケ防止剤、例えばPiroctone OlamineおよびZinc Omadine、 ・ｐＨ値調節のための他の物質、 ・活性物質、例えばパンテノール、アラントイン、ピロリドンカルボン酸およ びその塩、植物抽出物、並びにビタミン、 ・ＵＶ吸収剤、 ・コンシステンシー因子、例えば糖エステル、ポリオールエステルまたはポリ オールアルキルエーテル、 ・蝋、例えば蜜蝋およびモンタン蝋、 ・脂肪酸アルカノールアミド、 ・錯化剤、例えばＥＤＴＡ、ＮＴＡおよびホスホン酸、 ・膨潤および浸透剤、例えばグリセロール、プロピレングリコールモノエチル エーテル、カーボネート、水素カーボネート、グアニジン類、尿素類、並びに第 一、第二および第三ホスフェート、 ・乳濁剤、例えばラテックス、 ・真珠光沢剤、例えばエチレングリコールモノ−およびジステアレート、 ・プロペラント、例えばプロパン／ブタン混合物、Ｎ₂Ｏ、ジメチルエーテル 、ＣＯ₂および空気、 ・抗酸化剤、 ・還元剤、例えばチオグリコール酸およびその誘導体、チオ乳酸、システアミ ン、チオリンゴ酸、およびα−メルカプトエタンスルホン酸、 ・酸化剤、例えば過酸化水素、臭素酸カリウムおよび臭素酸ナトリウム。 特に有効な界面活性剤含有ヘアケア組成物用の特に穏やかな界面活性剤は、式 ＲＯ−(Ｚ)ｘ［式中、Ｒは炭素数８〜２２のアルキル基であり、Ｚは単糖または オリゴ糖であり、ｘは１.１〜５の数である。］で示されるアルキルポリグリコ シドである。このような化合物は、以下のパラメータによって特徴付けられる。 アルキル基Ｒは、炭素数８〜２２で、直鎖および分枝状のいずれであってもよ い。直鎖および２−メチル分枝状の第一級脂肪族基が好ましい。そのようなアル キル基の例は、１−オクチル、１−デシル、１−ラウリル、１−ミリスチル、１ −セチルおよび１−ステアリルである。１−オクチル、１−デシル、１−ラウリ ルおよび１−ミリスチルが特に好ましい。いわゆる「オキソアルコール」を出発 物質とした場合には、アルキル鎖の炭素数が奇数である化合物が主として生成す る。 特に好ましいアルキルポリグリコシドにおいて、Ｒは、 ・実質的にＣ₈およびＣ₁₀アルキル基、 ・実質的にＣ₁₂およびＣ₁₄アルキル基、 ・実質的にＣ₈−Ｃ₁₆アルキル基、または ・実質的にＣ₁₂−Ｃ₁₆アルキル基 から成る。 糖単位Ｚとして、任意の単糖またはオリゴ糖を使用し得る。通例、炭素数５ま たは６の糖および対応するオリゴ糖を使用する。そのような糖の例は、グルコー ス、フルクトース、ガラクトース、アラビノース、リボース、キシロース、リキ ソース、アロース、アルトロース、マンノース、グロース、イドース、タロース およびスクロースを包含する。好ましい糖単位はグルコース、フルクトース、ガ ラクトース、アラビノースおよびスクロースである。グルコースが特に好ましい 。 適当なアルキルポリグリコシドは、平均１.１〜５の糖単位を有する。ｘ値が １.３〜２、とりわけ１.４〜１.６のアルキルグリコシドが特に好ましい。 特に優れたヘアケア作用を有する水性ヘアケア組成物を所望する場合、Polyme y ＪＲ（商標）、Cosmedia Guar（商標）、Luviquat（商標）、Mirapol（商標 ）Ａ１５、Gafquat（商標）、Merquat（商標）、Hercules ＰＤ（商標）１７０ 、Cartaretine（商標）Ｆ４、Polyquart（商標）ＨおよびPolymin（商標）ＨＳ として市販されている種類の既知のカチオン性ヘアケアポリマーも、本発明のヘ アケア混合物に当然添加し得る。カチオン性ポリマー含量は、ヘアケア組成物に 対して１〜１０重量％であり得る。 本発明の組成物は、例えば、水性または水性−アルコール性の溶液、クリーム 、ゲル、またはエマルジョンとして調製し得る。適当なアルコールは、既知の低 分子量アルコール、例えばエタノールおよびイソプロパノールである。 本発明のヘアケア混合物は、染毛剤およびティント中で特に有用であることが わかった。 そのような製剤は、いわゆる「直接」染料および／または酸化染料前駆物質を 含有する。 直接染料は通例、例えば、ニトロベンゼン誘導体、アントラキノン染料、トリ フェニルメタン染料およびアゾ染料である。染毛剤およびティント中に使用する この種の染料の例は下記国際名または商品名で知られる化合物である：HC Yello w ２、HC Yellow ４、Methylgelb、Fluorgelb、Basic Yellow ５７、Disperse O range ３、HC Red ３、HC Red BN、Kardinalrot、Rot Y、Rot X、Basic Red ７ ６、HC Blue ２、Nitroblau、Disperse Blue ３、Basic Blue ９９、HC Violet １、Disperse Violet １、Disperse Violet ４、Disperse Black ９、Basic Bro wn １６、ピクラミン酸およびRodol ９Ｒ。他の適当な直接染料の例は、３−ニ トロ−４−エチルアミノ安息香酸、１,２,３,４−テトラヒドロ−６−ニトロキ ノキサリン、２−ニトロ−４−アミノ−４'−ジメチルアミノジフェニルアミン −２'−カルボン酸、および２−ニトロ−４−アミノジフェニルアミン−２'−カ ルボン酸である。 染毛剤は、酸化染料前駆物質として、いわゆる第一中間体（Entwicklerkompon enten）および第二中間体（Kupplerkomponenten）を含有する。第一中間体どう し、または第一中間体と１種もしくはそれ以上の第二中間体とが、酸化剤または 空気中の酸素の存在下にカップリングして、実際の染料を生成する。 通常用いられる第一中間体は、遊離または置換ヒドロキシまたはアミノ基をパ ラまたはオルト位に更に有する第一級芳香族アミン、ジアミノピリジン誘導体、 複素環ヒドラゾン、４−アミノピラゾロン誘導体、並びに２,４,５,６−テトラ アミノピリミジンおよびその誘導体である。その例は例えば、p−トルイレンジ アミン、２,４,５,６−テトラアミノピリミジン、p−アミノフェノール、Ｎ,Ｎ −ビス−(２−ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミン、２−(２,５−ジア ミノフェニル)−エタノール、２−(２,５−ジアミノフェノキシ)−エタノール、 １−フェニル−３−カルボキシアミド−４−アミノ−５−ピラゾロン、および４ −アミノ−３−メチルフェノールである。 第二中間体は、通例、ｍ−フェニレンジアミン誘導体、ナフトール類、レゾル シノールおよびレゾルシノール誘導体、ピラゾロン類、並びにｍ−アミノフェノ ール類である。特に適当な第二中間体は、α−ナフトール、ピロガロール、１, ５−、２,７−および１,７−ジヒドロキシナフタレン、５−アミノ−２−メチル フェノール、ｍ−アミノフェノール、レゾルシノール、レゾルシノールモノメチ ルエーテル、ｍ−フェニレンジアミン、１−フェニル−３−メチル−５−ピラゾ ロン、２,４−ジクロロ−３−アミノフェノール、１,３−ビス−(２,４−ジアミ ノフェノキシ)−プロパン、２−クロロレゾルシノール、２−クロロ−６−メチ ル−３−アミノフェノール、並びに２−メチルレゾルシノールである。 本発明の水性ヘアケア組成物のヘアケア作用は、シャンプー、コンディショナ ーおよびリンスの場合、ｐＨ４未満となるように調製する場合に特に顕著である 。直接染料または酸化染料前駆物質を含有する本発明のヘアケア組成物のヘアケ ア作用は、組成物のｐＨが６〜１１、とりわけ８〜１０の範囲にある場合に特に 顕著である。 本発明は、 ａ）不飽和および／または飽和カルボン酸および／またはヒドロキシカルボン酸 の硫酸化および／またはスルホン化生成物、および ｂ）脂肪アルコールおよび／または脂肪酸 の混合物を、水性スキンケア／ヘアケア組成物中のスキンケア／ヘアケア活性混 合物として使用することにも関する。 式（Ｉ）で示される飽和カルボン酸のスルホン化生成物と、炭素数１２〜２２ の脂肪アルコールとの混合物を使用することが、特に好ましい。本発明に従って 使用する混合物中の化合物、および他の任意成分については、上述した。 本発明に従って使用するスキンケア／ヘアケア混合物は、直接染料または酸化 染料前駆物質を含有する染毛剤および毛髪用ティントに特に適している。 実施例 Ａ．スキンケア組成物 １．リンスオフ・スキンケアエマルジョン 本発明の水性スキンケアエマルジョン（Ｅ１）および比較用スキンケアエマル ジョン（Ｃ１）を、下記成分（量はエマルジョンに対する重量％）から調製した 。 Ｅ１ Ｃ１ ラウリン酸／ミリスチン酸スルホネート 二ナトリウム塩（活性物質含量２１.２％） ２０ ２０ Stenol（商標）１６１８¹ ５ − Cationic emulsion ＤＣ（商標）９２９² ５ ５ 香油 ０．３ ０．３ 保存剤 ０．２ ０．２ クエン酸（ｐＨ４とする） 水 １００とする １００とする¹ セチルおよびステアリルアルコールの１：１混合物；Henkel ＫＧａＡからの 市販品² アミノ官能基で末端キャップしたシリコーンポリマーのカチオン性エマルジョ ン（ＩＮＣＩ名：Amodimethicone and Tallowtrimonium Chloride and Nonoxyno l−１０）；Dow Corningの製品 洗浄後まだ湿っている皮膚に、エマルジョンを適用した。本発明のスキンケア エマルジョンの場合にのみ、濯ぎ落とした後に皮膚感触が主観的に快く感じられ た。 Ｂ．ヘアケア組成物 予め損傷を与えておいた毛髪に対するヘアケア効果を評価した。毛髪を予め損 傷するために、約２ｇの乾燥毛髪房(Fischbach und Miller、Type ６９２３)を 、３２ｇのブロンド染色混合物（市販品Poly Blond Medium Aufheller）で、半 時間にわたって１回染色した。ブロンド染色混合物を洗い落とした後、毛髪房を 乾燥することなく、市販品Poly Lock Normalでパーマネントウェーブ処理した。 ウェーブ成分および固定成分の接触時間はそれぞれ、３０分間および１５分間で あった。固定成分を濯ぎ落とした後、毛髪房を乾燥し、周囲状条件に少なくとも ２日間置いた。 その後、予め損傷した毛髪を、湿潤櫛通り試験に付した。この目的のために、 濯いだ毛髪房を試験前に、Texapon（商標）Ｎ２５（ナトリウムラウリルエーテ ルスルフェートの２８％水溶液）の５０％溶液０.２mlでしっかりとシャンプー し、次いで濯いだ。その後、試験製剤０.５mlを毛髪に均一に擦りこみ、１分間 放置してから注意深く濯ぎ落とした。次いで、歯の細かい櫛を毛髪に通し、櫛通 り抵抗を主観的に評価した。次いで、同じ毛髪房に対して同様の方法で比較製剤 を試験した。評点は１（非常に良好）ないし６（不満足）の尺度で付した。 １．水性ヘアアフタートリートメント 本発明の水性ヘアアフタートリートメント（Ｅ２）および２種の比較用アフタ ートリートメント（Ｃ２／Ｃ３）を、下記成分（量はアフタートリートメントに 対する重量％）から調製した： Ｅ２ Ｃ２ Ｃ３ ラウリン酸／ミリスチン酸スルホネート （活性物質含量２５.５％） ２０ ２０ − Eumulgin（商標）Ｂ２³ − − ２０ Stenol（商標）１６１８ ５ − ５ Pationic（商標） ＩＳＬ⁴ ３ ３ ３ 香油 ０.３ ０.３ ０.３ 保存剤 ０.２ ０.２ ０.２ クエン酸（ｐＨ２とする） 水 １００ １００ １００ とする とする とする³ ２０モルＥＯでエトキシル化したセチルステアリルアルコール；Henkel ＫＧ ａＡの製品⁴ イソステアロイルラクチルラクチレートのナトリウム塩（ＩＮＣＩ名：Sodium Isostearoyl−２−lactate）；ＰＡＴＣＯの製品 湿潤櫛通り試験おいて、本発明の水性アフタートリートメント（Ｅ２）は評点 １を達成したが、アフタートリートメントＣ２およびＣ３の評点は４〜５（Ｃ２ ）および４（Ｃ３）であった。更に、本発明のアフタートリートメント（Ｅ２） は、実地試験において、毛髪に改善されたスタイル維持性を付与した。 ２．水性ヘアリンス 本発明の水性ヘアリンス（Ｅ３）および比較用ヘアリンス（Ｃ４）を、下記成 分（量はヘアリンスに対する重量％）から調製した： Ｅ３ Ｃ４ オレイン酸スルホネート−カリウム塩 （活性物質含量５０％） １０ １０ Stenol（商標）１６１８ ５ − デンプン⁵ ３ ３ 香油 ０．３ ０．３ 保存剤 ０．２ ０．２ 水 １００とする １００とする⁵ Merckの可溶性高純度製品 前記のようにして、予め損傷した毛髪の湿潤櫛通りを評価した。本発明のヘア リンス（Ｅ３）は評点３を達成したが、比較用リンス（ＣＣ）の評点は４〜５で あった。 ３．ヘアティント 本発明のヘアティント（Ｅ４）および比較用ヘアティント（Ｃ５）を、下記成 分（量はヘアティントに対する重量％）から調製した： Ｅ４ Ｃ５ ラウリン酸／ミリスチン酸スルホネート 二ナトリウム塩（活性物質含量２５.５％） ２０ − ナトリウムラウリルエーテルスルフェート： Texapon(商標)Ｎ２５(活性物質含量２８％) − ２０ Stenol（商標）１６１８ ５ ５ ４−アミノ−２−ニトロジフェニル アミン−２'−カルボン酸 ０．１ ０．１ ６−ニトロ−１,２,３,４−テトラヒドロ キノキサリン・ヒドロクロリド ０．１ ０．１ アンモニア（ｐＨ８．２とする） 水 １００とする １００とする 予め損傷した毛髪の湿潤櫛通りを評価した。本発明のヘアティント（Ｅ４）は 評点２〜３を達成したが、比較用ヘアティント（Ｃ５）の評点は４〜５であった 。 ４．染毛剤 本発明の水性染毛剤（Ｅ５）および比較用染毛剤（Ｃ６）を、下記成分（量は 染毛剤に対する重量％）から調製した： Ｅ５ Ｃ６ ラウリン酸／ミリスチン酸スルホネート 二ナトリウム塩（活性物質含量２５.５％） ２０ − ナトリウムラウリルエーテルスルフェート： Texapon(商標)Ｎ２５(活性物質含量２８％) ４ ２４ Plantaren（商標）６００⁶ ２ ２ Akypo（商標）Soft ４５ＮＶ⁷ ３ ３ 獣脂脂肪アルコール ８ ８ Polymer ＪＲ（商標）４００⁸ ０．５ ０．５ Cationic Emulsion ＤＣ（商標）９２９ ５ ５ ｐ−トルイレンジアミン・スルフェート ０．１ ０．１ ｐ−アミノフェノール・ヒドロクロリド ０．０３ ０．０３ レゾルシノール ０．０４ ０．０４ ｍ−アミノフェノール ０．００４ ０．００４ アンモニア（ｐＨ９．５とする） 水 １００とする １００とする⁶ ラウリルポリグリコシドの水性液体製剤；Henkel ＫＧａＡの製品⁷ ラウリルアルコールエトキシレート酢酸ナトリウム塩（ＩＮＣＩ名：Sodium La ureth−６ Carboxylate）；Chem−Ｙの製品⁸ 第四級化ヒドロキシエチルセルロース（ＩＮＣＩ名：Polyquaternium−１０） ；Amercholの製品 Kerling“naturweiss(ナチュラルホワイト)”毛髪房を、Poly Color B温で３０分間染色した。明ブロンド色が得られた。前記のようにして、湿潤櫛通 りを評価した。本発明の染毛剤（Ｅ５）は評点２を達成したが、比較用染毛剤（ Ｃ６）の評点は４〜５であった。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヴァルトマン−ラユ，マリアンネ ドイツ連邦共和国デー―40789モンハイム、 モーツァルトシュトラーセ25番

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．スキンケア／ヘアケア活性成分として、 ａ．飽和および／または不飽和カルボン酸および／またはヒドロキシカルボン酸 の硫酸化および／またはスルホン化生成物、および ｂ．脂肪アルコールおよび／または脂肪酸 の混合物を含有する水性スキンケア／ヘアケア組成物。 ２．飽和および／または不飽和カルボン酸および／またはヒドロキシカルボン 酸のスルホン化生成物を含有する請求項１記載の水性スキンケア／ヘアケア組成 物。 ３．式（Ｉ）： ［式中、Ｒ¹はＣ_6-20アルキル基であり、ＸおよびＸ'はそれぞれ、水素、アルカ リ金属、アンモニウムもしくはアルカノールアンモニウムカチオンまたはアルカ リ性アミノ酸である。］ で示される飽和カルボン酸のスルホン化生成物を含有する請求項１または２記載 の水性スキンケア／ヘアケア組成物。 ４．ケア活性成分として、飽和カルボン酸のスルホン化生成物と、Ｃ_12-22脂 肪アルコールとの混合物を含有する請求項１〜３のいずれかに記載の水性スキン ケア／ヘアケア組成物。 ５．飽和カルボン酸のスルホン化生成物とＣ_12-22脂肪アルコールとを、重量 比２０：１ないし１：１０で含有する請求項４記載の水性スキンケア／ヘアケア 組成物。 ６．更なるケア成分として、水溶性デンプンおよび／またはアシルラクチレー トを含有する請求項１〜５のいずれかに記載の水性ヘアケア組成物。 ７．直接染料および／または酸化染料前駆物質を含有する請求項１〜６のいず れかに記載の水性ヘアケア組成物。 ８．カチオン性ポリマーを含有する請求項１〜７のいずれかに記載の水性ヘア ケア組成物。 ９．シャンプー、アフタートリートメントおよびリンスである場合はｐＨ４未 満で、直接染料または酸化染料前駆物質を含有する組成物の場合はｐＨ６〜１１ である請求項１〜８のいずれかに記載の水性ヘアケア組成物。 １０．ａ）不飽和および／または飽和カルボン酸および／またはヒドロキシカ ルボン酸の硫酸化および／またはスルホン化生成物、および ｂ）脂肪アルコールおよび／または脂肪酸 の混合物の、水性スキンケア／ヘアケア組成物中のスキンケア／ヘアケア活性混 合物としての使用。 １１．式（Ｉ）で示される飽和カルボン酸のスルホン化生成物と、Ｃ_12-22の 脂肪アルコールとの混合物を使用する請求項１０記載の使用。 １２．ケア活性混合物を、水性ヘアケア組成物、とりわけ直接染料または酸化 染料前駆物質を含有する染毛剤またはティント中に使用する請求項１１記載の使 用。