JP2001510751A - インクジェットプリントヘッドに対するインク充填装置およびこれによって充填可能なインクジェットプリントヘッド - Google Patents

インクジェットプリントヘッドに対するインク充填装置およびこれによって充填可能なインクジェットプリントヘッド

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JP2001510751A
JP2001510751A JP2000504002A JP2000504002A JP2001510751A JP 2001510751 A JP2001510751 A JP 2001510751A JP 2000504002 A JP2000504002 A JP 2000504002A JP 2000504002 A JP2000504002 A JP 2000504002A JP 2001510751 A JP2001510751 A JP 2001510751A
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Abstract

(57)【要約】 インクジェットプリントヘッド（１２）に対するインク充填装置（２３）およびこれによって充填可能なインクジェットプリントヘッドが記載されており、その際インク充填装置はインクタンク並びに放出孔（３６）を有しかつインクジェットプリントヘッドはインクに対する供給孔（４０）を備えたインク室を有しておりかつインクジェットプリンタに組み込まれた状態において充填可能である。放出孔（３６）は容積が変化する中空体（２４）に取り付けられており、この中空体は、容積が増大するとインクタンク（２３）からインクを取り出しかつ容積が縮小すると放出孔（３６）を通してインクを放出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】 本発明は、請求項１の上位概念に記載の、インクジェットプリントヘッドに対
するインク充填装置およびこれによって充填可能なインクジェットプリントヘッ
ドに関する。
【０００２】 インクジェットプリントヘッドは、大抵は、約１〜４百万個の印刷文字の印刷
に対して十分である制限されたインク容器を有している。例えばテレファックス
機における、並びに例えばレジのプリンタの場合のような高い持続時間負荷を有
する用途におけるプリンタのような、昼夜を問わず、週末にも、休暇時期ですら
使用可能な状態になければならないインクジェットプリンタでは、インクジェッ
トプリントヘッドに蓄積されているインク容器では十分ではない。
【０００３】 それ故に、ＪＰ−Ａ−９０２９９９１号には既に、インクジェットプリントヘ
ッドをインクジェットプリンタに組み込まれている状態において再充填すること
が提案されている。このために、インクジェットプリントヘッドは充填状態報知
器を備えており、それはその最小および最大許容インク充填状態を報知する。最
小充填状態を下回ると、供給孔を備えたインクジェットプリントヘッドはインク
再充填装置の下に運ばれ、そこで電磁石を用いて、比較的高いところに位置して
いるインクタンクに接続されているノズルが供給孔の中に下げられかつ最大充填
状態に達すると供給孔から持ち上げられて離される。
【０００４】 この装置によって、インクジェットプリントヘッドが常に印刷準備状態にある
ことが保証される。他方において、インクジェットプリントヘッドに移されるイ
ンク量は電気的に制御される手段によって、充填状態報知器によってのみ依存し
て決められる。充填過程の期間に電圧供給がなくなったときまたは充填状態報知
器が故障するとき、インクタンクからのインクの流れを止めることはできない。
【０００５】 ＵＳ４１７８５９５号には既に、インクジェットプリントヘッドがプリンタフ
レームの側壁間でプリント行方向において移動し、供給孔がインクジェットプリ
ントヘッドの側壁に配置されておりかつインク充填装置の放出孔がプリンタフレ
ームの側壁に供給孔に対して同軸的な配向において配置されている、インクジェ
ットプリンタが記載されている。その際供給孔はインクジェットプリントヘッド
をプリント行方向において放出孔に向かって移動させることによって放出孔と液
密に接続可能である。
【０００６】 インク充填装置の放出孔は容積が変化するシリンダに取り付けられている。シ
リンダは容積が増大するとインクをインクタンクから取り出しかつ容積が縮小す
ると排出孔を介して放出する。シリンダは、それがその都度小さなインク量だけ
を取り出しかつ放出するように設計されている。容積が縮小すると、シリンダと
インクタンクとの間の連結導管は閉鎖され、その結果インクはインクタンクから
シリンダに取り出されずまたはシリンダからインクタンクに逆流することができ
ない。シリンダの容積縮小は、電磁石を用いて移動するピストンによって行われ
、容積増大はピストンを戻るように移動させるばねによって行われる。インクジ
ェットプリントヘッドに移されるべきインク量は、電磁石の通電持続時間によっ
て決められる。
【０００７】 この公知のインク充填装置は、付加的に電磁石およびこのための付加的な制御
コストを必要とする。更に、電磁石は強力に設計されなければならない。という
のは、電磁石はインクに対する流圧を発生すると同時に、シリンダにおけるピス
トンの摩擦力およびばねの復帰力に打ち勝たなければならないからである。
【０００８】 従って本発明の課題は、付加的な駆動コストなしにその都度所定のインク量だ
けがインキジェットプリンタヘッドに移される、インクジェットプリントヘッド
に対するインク充填装置およびこれにより充填可能なインクジェットプリントヘ
ッドを提供することである。
【０００９】 この課題は、請求項１の特徴部分に記載の構成によって解決される。
【００１０】 本発明は、インクジェットプリントヘッドをインクジェットプリンタの側壁の
間でプリント行に沿って移動させるためにいずれにせよ必要である駆動モータを
、中空体がプリンタフレームの側壁の内側に取り付けられていれば、中空体の容
積に影響を及ぼすために利用することができるという考察から出発している。イ
ンクジェットプリントヘッドを放出孔にドッキングさせるために同じ駆動モータ
が利用される。その場合容積縮小は、インクジェットプリントヘッドを側壁の方
向に該インクジェットプリントヘッドの供給孔と放出孔との接続点を越えて更に
移動させることによって行われる。容積増大は、インクジェットプリントヘッド
をそれとは反対の方向に移動させることによって行われる。これにより、プリン
トヘッドをプリント行に沿って移動させるために必要な駆動モータ、有利にはス
テップモータは、３重利用の意味において、中空体の容積に影響を及ぼすために
も利用することができる。すなわち、いずれの付加的な駆動エレメントも必要で
はない。
【００１１】 本発明の装置は、申し分なく調量されたインク量だけがインクジェットプリン
トヘッドに達することができるという利点を有している。本発明の装置は、イン
クジェットプリンタのそれぞれの作動状態の期間のインク流に関して独自の確実
な作動状態を有している：中空体が容積縮小の方向で影響されるときだけ、放出
孔は開放されている。中空体の容積が一定の場合または増大される際には、放出
孔は確実に閉鎖されているので、インクが流出する可能性はない。
【００１２】 本発明の有利な形態において、インク充填装置からインクジェットプリントヘ
ッドに放出されるインク量は、調整移動または更なる移動の大きさによって決め
られる。これにより、部分的に空書きしているインクジェットプリントヘッドも
必要なインク量を充填することができ、かつ装置を変更することなしに種々様々
な貯蔵能力を持っているインクジェットプリントヘッドの使用が可能になる。そ
の場合中空体は部分的にしか空にならない。それからその充填は、容積が増大す
る際に取り出されたインク量に応じてだけ行われるようにもされる。
【００１３】 本発明の別の形態によれば、インク充填の時期および／またはインク量は、イ
ンクジェットプリンタにおけるインクジェットプリントヘッドの使用開始以降の
前以て決めることができる数およびその後の、最後のインク充填以降に印刷され
たプリントドットまたはプリント文字に依存して制御可能である。インクジェッ
トプリントヘッドの印刷ノズルから吐出されるインク滴は周知の容積を有してい
るので、印刷の際にその都度制御されるノズルの数からインク消費量を算出する
ことができる。文字に対して平均インク消費量が既知であれば、印刷される文字
の数に対しても同様のことが当てはまる。従って、算出された消費量に相応する
インク量を有する、インクジェットプリントヘッドの再充填が容易に可能になる
。再充填の時期もこのようにして決定される。
【００１４】 詰まったノズルの洗浄を可能にするために、容積縮小および容積増大は複数回
直接相次いで実施可能である。この過程は、インクジェットプリンタに対する固
有の制御命令によってまたはインクジェットプリントヘッドの作動時間に依存し
てプリンタ制御部自体によって自動的にトリガすることができる。
【００１５】 放出孔は短い管状部材に形成されており、該部材はインクジェットプリントヘ
ッドが該放出孔の方に向かって移動する際に、該インクジェットプリントヘッド
の供給孔に突入する。管状部材にはその閉鎖位置においてばね負荷されている弁
が組み込まれており、該弁は、中空体における圧力が前以て決められた値を上回
るとき開放される。このように短い管状部材を中空体に配置すれば、インクジェ
ットプリントヘッドを放出孔、従って中空体の方に向かう移動運動が終了する際
に、中空体における圧力が直ちに前以て決められた値を下回りかつ弁が閉鎖され
るという利点が生じる。インクジェットプリントヘッドを中空体から離れる方向
に移動する際に、管状部材は最初まだ、供給孔との接続を維持しているが、弁の
手前に位置する領域には負圧が形成される。このときの負圧は、この領域にまだ
残っているインクがインクジェットプリントヘッドに吸い込まれるように作用す
る。
【００１６】 容積の変化する中空体は選択的に、エラスチックな合成樹脂から成る圧縮可能
なバルーンとして、ベローズとしてまたはピストン／シリンダ装置としても実現
されていることができる。
【００１７】 次に本発明を添付図面を参照して実施例に則して説明する。
【００１８】 図１には、一般に１０で示されているインクジェットプリンタが正面略図にお
いて示されている。インクジェットプリントヘッド１２はプリンタフレームの左
側の側壁１４と右側の側壁１６との間で平行ガイド部１８にプリント行に沿って
２つの方向に移動するようにガイドされている。インクジェットプリントヘッド
１２の移動は、ステップモータ２０によって駆動可能なベルト式伝動装置２２に
よって行われる。インクジェットプリンタ１０は、記録担体が最大限とることが
できる印刷領域Ｐを有している。図１の左側において印刷領域Ｐにインク充填領
域Ｆが続いている。この領域には、全体が２３で示されているインク充填装置が
存在している。
【００１９】 インク充填装置２３は次に説明するように構成されている：左側の側壁１４の
内側にベローズ２４が固定されている。これは、固有の弾性力によって最大ａの
長さの拡がりの方向において作用する復帰力によってばね負荷されている。ベロ
ーズ２４はプリント行に対して平行に矢印Ａの方向にその復帰力に抗して圧縮可
能である。ベローズ２４には連結導管２６が入り込んでいる。この他方の端部は
インキタンク２８に接続されている。連結導管２６には、閉鎖位置においてばね
負荷されている第１の弁３０が組み込まれている。この弁は、ベローズ２４内の
圧力がインキタンク２８内の圧力より前以て決められた値だけ低いときに開放さ
れる。
【００２０】 ベローズ２４の、インクジェットプリントヘッド１２の方の側の端面３２に垂
直に短い管状部材３４が装着されている。これは続いてノズル状の放出孔３６に
なる。管状部材３４には、閉鎖位置においてばね負荷されている第２の弁３８が
組み込まれている。この弁は、ベローズ２４における圧力が前以て決められた値
を上回るとき開放される。放出孔３６は供給孔４０に同軸的に配向されて配置さ
れている。供給孔４０はインクジェットプリントヘッド１２の、インキ充填装置
２３の方の側の側壁４２に形成されている。
【００２１】 供給孔４０はインクジェットプリントヘッド１２を矢印Ａの方向に放出孔３６
に向かって移動することによって放出孔と液密に接続可能である。図２にはイン
クジェットプリンタ１０のこの作動状態が図示されており、ここでベローズ２４
は既に、最大の長さａに比べて僅かだけ圧縮されている。従ってベローズ２４に
あるインクは、第１の弁３０が閉鎖されておりかつ第２の弁３８が開放されてい
るまでに高められた圧力下にある。インクジェットプリントヘッド１２が更に矢
印Ａの方向に移動すると、ベローズ２４はますます圧縮されて、インクが放出孔
３６および供給孔４０を介してインクジェットプリントヘッド１２にあるインク
室４４に流れ込む。インクの放出によってベローズ２４における圧力は、第２の
弁３８が閉鎖するまでに低減される。
【００２２】 図３に示されている作動状態では、インクジェットプリントヘッド１２は矢印
Ａの方向とは反対に既に僅かだけ側壁１４から離れたところに移動している。こ
の瞬間、ベローズ２４は再び伸張を開始するので、その中には負圧が生じる。こ
れは第１の弁を開き、その結果インクはインクタンク２８からベローズ２４に流
れることができる。この作動状態は図１に示されている。
【図面の簡単な説明】
【図１】 種々の作動状態の間のインクジェットプリンタの正面略図である。
【図２】 種々の作動状態の間のインクジェットプリンタの正面略図である。
【図３】 種々の作動状態の間のインクジェットプリンタの正面略図である。
【手続補正書】特許協力条約第３４条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成１２年１月２４日（２０００．１．２４）
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正２】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００１
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００１】 本発明は、請求項１の上位概念に記載の、プリンタフレームの側壁間でプリン
ト行方向において移動するインクジェットプリントヘッドと、該インクジェット
プリントヘッドの充填のためのインク充填装置とを備えたインクジェットプリン
タに関する。
【手続補正３】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００８
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００８】 従って本発明の課題は、付加的な駆動コストなしにその都度所定のインク量だ
けがインキジェットプリントヘッドに移される、インクジェットプリントヘッド
に対するインク充填装置と、これにより充填可能なインクジェットプリントヘッ
ドとを備えたインクジェットプリンタを提供することである。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 インクジェットプリンタ（１０）のプリンタフレームの側壁
    （１４，１６）間でプリント行方向（Ａ）において移動可能でありかつインク充
    填装置（２３）によって該インクジェットプリンタ（１０）に組み込まれている
    状態において充填可能であるインクジェットプリントヘッド（１２）に対するイ
    ンク充填装置（２３）であって、 該インク充填装置（２３）はインクタンク（２８）並びに放出孔（３６）を有し
    ておりかつ前記インクジェットプリントヘッド（１２）はインクに対する供給孔
    （４０）を備えたインク室（４４）有しており、 前記放出孔（３６）は容積が変化する中空体（２４）に取り付けられており、該
    中空体は容積が増大するとインクを前記インクタンク（２８）から取り出しかつ
    容積が減少するとインクを前記放出孔（３６）を通して放出し、 前記供給孔（４０）は前記インクジェットプリントヘッド（１２）の側壁（４２
    ）に配置されており、 前記供給孔（４０）は前記インクジェットプリントヘッド（１２）が前記放出孔
    （３６）に向かって前記プリント行方向（Ａ）に移動することによって該放出孔
    と液密に接続可能である 形式のものにおいて、 前記中空体（２４）は前記プリンタフレームの側壁（１４）の内側に配置されて
    おりかつ前記インクジェットプリントヘッド（１２）が該側壁の方向に更に移動
    することによる容積縮小は、該インクジェットプリントヘッド（１２）の供給孔
    （４０）と前記放出孔（３６）との接続点を越えて行われかつその逆も成り立つ
    ことを特徴とするインク充填装置。
  2. 【請求項２】 前記インク充填装置（２３）から前記インクジェットプリン
    トヘッド（１２）に放出されるインク量は、調整移動または更なる移動の大きさ
    によって決められる 請求項１記載の装置。
  3. 【請求項３】 インク充填の時期および／またはインク量は、インクジェッ
    トプリンタ（１０）におけるインクジェットプリントヘッド（１２）の使用開始
    以降およびその後の、最後のインク充填以降に印刷されたプリントドッまたはプ
    リント文字の前以て決めることができる数に依存して制御可能である 請求項２記載の装置。
  4. 【請求項４】 容積縮小および容積増大は複数回直接相次いで実施可能であ
    る 請求項１から３までのいずれか１項記載の装置。
  5. 【請求項５】 前記放出孔（３６）は短い管状部材（３６）に形成されてお
    り、該部材は前記インクジェットプリントヘッド（１２）が該放出孔（３６）の
    方に向かって移動する際に、該インクジェットプリントヘッド（１２）の供給孔
    （４０）に突入し、かつ該管状部材（３４）にはその閉鎖位置においてばね負荷
    されている弁（３８）が組み込まれており、該弁は、前記中空体（２４）におけ
    る圧力が前以て決められた値を上回るとき開放される 請求項１から４までのいずれか１項記載の装置。
  6. 【請求項６】 容積の変化する中空体はエラスチックな合成樹脂から成る圧
    縮可能なバルーンである 請求項１から５までのいずれか１項記載の装置。
  7. 【請求項７】 容積の変化する中空体はベローズである 請求項１から５までのいずれか１項記載の装置。
  8. 【請求項８】 容積の変化する中空体はピストン／シリンダ装置である 請求項１から５までのいずれか１項記載の装置。
JP2000504002A 1997-07-24 1998-04-09 インクジェットプリントヘッドに対するインク充填装置およびこれによって充填可能なインクジェットプリントヘッド Pending JP2001510751A (ja)

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