JP2001508307A - 質量標識結合ハイブリダイゼーションプローブ - Google Patents

質量標識結合ハイブリダイゼーションプローブ

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Abstract

(57)【要約】 ハイブリダイゼーションプローブ配列であって、その各々が所定の鎖長の既知の塩基配列に結合された質量標識を有し、配列の各々の質量標識および必要に応じて既知の配列が質量分析法によりその塩基配列と関連づけることが可能である、ハイブリダイゼーションプローブ配列。

Description

【発明の詳細な説明】 質量標識結合ハイブリダイゼーションプローブ 技術分野 本発明はハイブリダイゼーションプローブ配列と、ハイブリダイゼーションプ ローブの用途と、このようなプローブ配列のハイブリダイゼーションを検知する 方法と、cDNAを特徴づける方法と、核酸の塩基配列を決定する方法と、に関 する。 背景技術 質量分析法は、分子の質量を測定するための感度の高い方法であり、非常に感 度が高いので、詳細な構造情報を得るためにも使用することができる。本質的に 、被分析分子は真空中で気化され、イオン化される。気化相のイオンは電磁場に より加速され、電磁場にける分子の挙動を分析することによりそれらの質量/電 荷比が測定される。系の主要な標的により測定される種々の質量分析法またはそ れらが使用する種々のイオン化法に基づいた種々の質量分析法が存在する。概し て、質量分析法は、分子の質量を測定する、分子を同定する、または構造情報を 獲得することを目的として、分子を直接的に分析するために使用される。(質量 分析法のテキストブックは文献1参照) 組み合わせ化学(この分野の文献2参照)により、分子を間接的に分析する必 要性が多くなっている。現在、固相合成法を使用して、組み合わせ的にかなり多 数の関連分子を生成する種々の方法が存在する。ほとんどの系はビーズ上に個々 の分子を生成するので、望ましい特性についてこれらをスクリーニングすること ができる。しかし、被スクリーニング分子が直接回収不可能である、または他の 理由のために直接分析することが困難であるので、ビーズを間接的に標識するこ とがしばしばあり、そのようなビーズ上の間接標識分子が1つの解決法として提 案されている。組み合わせライブラリーを「コードする」(文献3参照)ほとんど の方法は、ある意味で「配列決定」することが可能である標識を使用することを 含むと思われ(文献4参照)、例えば、アミノ酸および核酸分子を配列決定する方 法は日常的に実施されており、今日では質量分析計でも実施される分析法である ように、短鎖ペプチドおよびオリゴヌクレオチドでは比較的短時間であるので、 アミノ酸および核酸分子を使用してライブラリーをコードすることが多い。ハロ ゲン化ベンゼンおよび第2級アミドなどの他の有機物質が配列決定可能であり、 このような目的に使用することができる(文献5および6参照)。 別の方法(文献7参照)は、特定の同位体中で濃縮して、質量スペクトルで独 自の同位体信号を与える標識体を作成することができる種々の組み合わせモノマ ーを使用している。この方法により、質量スペクトルの限定領域に別個の同位体 ピークパターンを有する大多数の標識体を作成することが可能である。この方法 は、例えばビーズが大規模な組み合わせライブラリーから単離された1つの化合 物を独自に同定するのに理想的であるが、大多数の分子を同時に分離する問題も ほぼ間違いなく有している。 文献15乃至17は、種々のリガンドの結合を検出する質量分析計の用途につ いて開示している。 発明の開示 本発明は、ハイブリダイゼーションプローブ配列であって、その各々が所定の 鎖長の既知の塩基配列に結合された質量標識を有し、配列の各々の質量標識およ び必要に応じて既知の配列が質量分析法によりその塩基配列と関連づけることが 可能である、ハイブリダイゼーションプローブ配列を提供する。好ましくは、ハ イブリダイゼーションプローブの各々は所定の鎖長の既知の塩基配列に開裂可能 であるように結合された質量標識を有し、配列の各質量標識は、そのそれぞれの 塩基配列から放出されたとき、質量分析法により、一般に、配列中の全ての他の 質量標識に対して好ましくは独自に識別可能である質量/電荷比によりその塩基 配列と関連づけることが可能である。 本発明は、さらに、質量標識および必要に応じて既知の塩基配列の質量分析法 によりプローブのハイブリダイゼーションを測定する方法における、所定の鎖長 の既知の塩基配列に結合された質量標識を有するハイブリダイゼーションプロー ブの用途を提供する。好ましくは、ハイブリダイゼーションプローブは、所定の 鎖長の既知の塩基配列に開裂可能であるように結合された質量標識を有する。 本発明は、さらに、プローブ配列と標的核酸とのハイブリダイゼーションを検 知するための方法であって、 (a)プローブを標的核酸にハイブリダイゼーションさせる条件下において、 標的核酸と、所定の鎖長の既知の塩基配列に結合された質量標識を有するハイ ブリダイゼーションプローブ配列とを接触させるステップと、必要に応じてハイ ブリダイゼーションしていない材料を除去するステップと、 (b)ハイブリダイゼーションしたプローブを質量分析法により同定するステッ プと、 を含む方法を提供する。 本発明は、さらに、プローブ配列と標的核酸とのハイブリダイゼーションを検 知するための方法であって、 (a)プローブを標的核酸にハイブリダイゼーションさせる条件下において、 標的核酸と、所定の鎖長の既知の塩基配列に結合された質量標識を有する複数 のハイブリダイゼーションプローブ配列とを接触させるステップと、必要に応じ てハイブリダイゼーションしていない材料を除去するステップと、 (b)ハイブリダイゼーションしたプローブを質量分析法により同定するステッ プと、 を含む方法を提供する。 好ましくは、1または複数の質量標識は、既知の塩基配列に開裂可能であるよ うに結合され、ハイブリダイゼーションした各プローブは、開裂されて質量標識 を放出し、放出された標識が質量分析法により同定される。 塩基配列の所定の鎖長は、通常2〜25である。 各質量標識は、光開裂可能な結合、化学的に開裂可能な結合、または熱的に開 裂可能な結合によって既知の塩基配列に開裂可能に結合され得る。一実施態様に よると、結合は、質量分析計内にあるとき、例えば質量分析計のイオン化室内に あるときに開裂する。これは、質量分析計に導入されていないときには、結合の 開裂が生じる必要がないという利点がある。結合を適宜選択することにより、質 量標識から既知の塩基配列が速やかに分離して質量標識が容易に同定され得るよ うに、質量分析計内で開裂を生じさせる。結合は、好ましくは電子衝撃イオン化 に対して質量標識より安定性が小さい。これにより、質量分析計内で、質量標識 のどの部分もフラグメント化することなく、結合が開裂され得る。 好ましい実施態様において、質量標識は、50ボルト、好ましくは100ボル トの電子衝撃イオン化に対して安定である。質量分析計内で生じる電子衝撃イオ ン化の条件により、分子をフラグメント化させることができるので、特定の電圧 の電子衝撃イオン化に対して耐え得るか否かについて、質量標識の安定性を測定 するのに便利である。電子衝撃イオン化に対する安定性は、質量分析計内で経験 する衝突が誘発する解離条件下における、分子の安定性の有用な指標ともなる。 好ましくは、質量標識は、質量分析計内で既知の塩基配列から分離可能である 。それぞれの塩基配列から各質量標識を分離または精製する必要性がないので、 このことは有利である。従って、好ましい実施態様において、質量標識および既 知の塩基配列は、質量分析計内に導入される前は分離されない。 さらに好ましい実施態様では、本発明の方法は、主にオンラインで実施される 。オンラインは、本発明の方法のどの段階においてもオフラインで実施される段 階がないことを意味する。本発明の方法が連続的な方法として実施できることお よび容易に自動化できることにより、このことは有利である。 一実施態様において、各質量標識は、イオン化条件下において負に荷電される ように設計される。これは、緩衝条件を置くことにより、質量標識に結合する核 酸を正に荷電することができるという利点がある。こうすることにより、質量分 析計内にあるとき、質量標識は、DNAから容易に分離し、質量スペクトルはバッ クグラウンドのノイズが少なくなる。 好ましくは、既知の塩基配列は、複数の同一の質量標識に結合されている。複 数の同一の質量標識を使用することは、複数の質量標識が同時に開裂することに より、高濃度の質量標識を検知することができ、より大きいシグナルを生じさせ ることができるという利点がある。 一実施態様において、既知の塩基配列は、所定の置換位置において認識部位か ら切断する制限エンドヌクレアーゼの認識部位を有するアダプターオリゴヌクレ オチドの突出末端を有する。 本発明は、1つのマススペクトル上で比較的大多数の分子を同定することを可 能にするための、挙動性の良い質量スペクトル特性を有する標識の用途を提供す る。挙動性が良いとは、多数のイオン化状態が生じないようにし、また特に不安 定な基を使用しないことにより、分子がスペクトル上に形成するピークの数を最 小にすることを意味する。有機化学において数十年の歴史を有する質量分析法は 、このような用途のためのに望ましい所与の分子特徴および回避すべき所与の特 徴を確認している。 標識分子を分析するための質量分析法 分子、特に生物分子を、分子同定指標としての「質量」で標識することが可能 である。分子の質量を分子の同定と関連づけるコードは、作成が容易であり、例 えば同定することが望ましい1組の分子を考えると、別個の各被同定分子に対し て漸増する質量を選択するだけでよい。明らかに、多数の分子は質量だけに基づ いて同定することができ、標識は不要であると思われるかもしれない。所与の組 の分子は独自的ではあっても、質量は非常に近接しており、多用にイオン化する ことがあるので、質量分析計内での分離が困難になることにより、質量標識が使 用されるということができる。同重体であることが多いが、別個である核酸では 特にこのことがいえ、例えば配列TATAはTTAA、TAAT等とは別個であ るが、質量分析計では分離が困難であると思われる。さらに、被同定分子に所与 の機能を実施させるだけでなく、検出可能であることが望まれると思われ、これ は直接的な検出が不可能であるかもしれないことを意味する。従って、独立に検 出することができる脱離可能な標識は、有用性が高い。このことにより、非常に 類似していてもよい大多数の分子を大規模なスクリーニングで同時に分析するこ とが可能になる。 本発明は、共有結合した核酸プローブの配列を同定する質量標識ライブラリー の用途について記載している。質量標識の構造は、経験を積んだ有機化学者には 比較的簡単なものである。これにより、それぞれのプローブからの脱離を制御す ることができ、質量分析計内でのイオン化を助け、標識の広範囲の比較定量にお いて多重標識の検出および分離を助ける有用な物理特性を有する標識を作成する ことが容易になる。 本発明は、添付図面を参照してさらに詳細に説明される。 図1は、遺伝子発現プロファイリング方法における、本発明による質量標識ハ イブリダイゼーションプローブの用途を示す。 図2aおよび図2bは、さらに別の遺伝子発現プロファイリング方法における 、本発明による質量標識ハイブリダイゼーションプローブの用途を示す。 図3aおよび3bは、さらに別の遺伝子発現プロファイリング方法における、 本発明による質量標識ハイブリダイゼーションプローブの用途を示す。 図4は、本発明に使用するために好適なフライト質量分析計の直交投影倍の略 図を示す。 図5は、本発明に使用するために好適な光開裂可能な結合剤を示す。 図6は、本発明に使用するための質量標識塩基を生成するための反応略図を示 す。 図7は、本発明に使用するのに好適なフラグメント化可能な結合剤を示す。 図8は、本発明に使用するための質量標識の構造を示す。 図9は、本発明に使用するための種々の基および基を修飾する質量シリーズを 示す。 図10は、本発明に使用するために好適な、可溶化し、電荷を有する基を示す 。 図11は、陰イオンモードにおけるモデル化合物AG/1/75の質量スペク トルを示す。 図12は、陽イオンモードにおけるモデル化合物AG/1/75の質量スペク トルを示す。 図13は、陽イオンモードにおけるモデル化合物AG/1/75の質量スペク トルを示す。 図14および図15は、陽イオンモードおよび陰イオンモードにおける種々の 緩衝液中でのPCR産物の質量スペクトルを示す。 図16および図17は、陰イオンモードおよび陽イオンモードにおけるAG/ 1/75を有するPCR産物の質量スペクトルを示す。 図18および図19は、シグナル処理後のAG/1/75を有するPCR産物 の質量スペクトルを示す。 図20および図21は、陰イオンモードおよび陽イオンモードにおける質量標 識塩基FT23の質量スペクトルを示す。 図22および図23は、陰イオンモードおよび陽イオンモードにおけるFT2 3の質量スペクトルとオリゴヌクレオチドバックグラウンドを示す。 図24は、本発明による質量標識塩基FT9およびFT17を示す。 図25は、本発明による質量標識塩基FT18およびFT23を示す。 質量標識法の適用 生物学的な分析に日常的に使用される2種類の主要な質量分析法のイオン化法 が存在する。これらは、エレクトロスプレー質量分析法(ESMS)およびMA LDI TOF質量分析法である。ESMSは、本質的に液相から気相にイオン 化することが可能な方法であり、MALDI法は、固相から気相にイオン化する ことが可能な方法である。分子生物学の多くは、液相中で実施されるか、または 試薬を添加することが可能で、固相支持体に固定した分子から取り出すことがで きる液体媒体中の固相化学を使用している。ある意味では、これら2つの方法は 、相補的であり、固相成分および液相成分の両方を分析することができる。 遺伝子プロファイリングのための質量標識アダプター分子の用途 文献8に記載されている遺伝子プロファイリング技術は、その細胞の集団内か ら各cDNAを採取することにより、細胞内での遺伝子発現パターンを分析する ための方法を提供している。この特許出願によると、cDNAを特徴づけるため の方法が提供されている。その方法は、(a)1種以上のcDNA集団または単離 されたその断片を有し、その各々がポリA鎖などのcDNAの一方の末端を有す る試料を第1の試料作成用エンドヌクレアーゼで置換位置の第1の試料作成部位 においてcDNAの末端に隣接する基準部位から切断して、各cDNAまたは単 離されたその断片から第1および第2の小断片を作成するステップであって、第 1および第2の小断片の各々が所定の鎖長の突出末端配列と既知の配列とを有し 、 第1の小断片がcDNAの末端を有するステップと、 (b)第1または第2の小断片のどちらかをそれらの突出末端配列により小集団 に分類し、各小集団の突出末端配列を第1の突出末端と記録するステップと、 (c)各小集団の小断片を、第1の試料作成エンドヌクレアーゼと同じまたは異 なる第2の試料作成エンドヌクレアーゼで既知の置換位置の第2の試料作成部位 において第1の試料作成部位から切断して、所定の鎖長の第2の突出末端配列と 未知の配列とを有するさらに小断片を各小断片から形成するステップと、 (d)第2の各突出末端配列を決定するステップと を含み、 各小断片の第1および第2の突出末端配列を合わせた鎖長が6〜10であり、 基準部位ならびに第1および第2の突出末端の配列および相対位置が1つまたは 各cDNAを特徴づける。 第1の試料作成エンドヌクレアーゼで切断された試料は、好ましくは1つ以上 のcDNA集団を含む試料を制限エンドヌクレアーゼで切断し、制限部位が基準 部位に存在する断片を単離することにより産生された単離cDNA断片を含む。 第1の試料作成エンドヌクレアーゼは、好ましくは、第1の認識部位に結合し 、所定の置換位置の第1の試料作成部位において制限エンドヌクレアーゼの制限 部位から切断する。本発明の態様によると、第1の認識部位が上記のように、第 1の質量標識アダプターオリゴヌクレオチドに提供され、単離された断片の制限 部位にハイブリダイゼーションされる。本発明の方法によると、各小断片の第1 および第2の突出末端配列を合わせた鎖長は好ましくは8である。 一実施態様において、本発明の試料作成系は集団の各cDNAから4bpの2 つの試料を採取し、規定の基準点からそれらの配列を決定する。これを実施する ためには、集団の各cDNAを固定し、制限エンドヌクレアーゼで開裂させても よい。アダプターは得られた既知の突出末端に連結される。アダプターはII型 制限エンドヌクレアーゼの結合部位を有するように設計される。IIs型制限エ ンドヌクレアーゼを使用して集団の各cDNAのアダプター結合末端に4bp突 出末端と思われる部分を露出させる。アダプター分子ファミリーを使用して、露 出させた4塩基を調べる。参照文献8に考察されているように、蛍光に基づいた 系を用いると、可能性のある256分子のうちわずか4つのプローブ分子だけが cDNAプールを調べるときに添加することができる。これではあきらかに4塩 基対の配列を決定するための速度の遅い方法となってしまう。質量標識アダプタ ーを用いると、可能性のある256の4bpアダプターの全てを同時に露出させ たcDNAプールに添加することができ、遺伝子プロファイリングの発明の速度 を早めることができる。これは、市販品を購入して実行可能な技術に必須である 。 このような系はESMSと互換性になると思われる。遺伝子プロファイリング の発明では、IIs型制限エンドヌクレアーゼにより露出させた配列に基づいて cDNA集団を256のサブセットに分類する。この分類により、256のウェ ルに256のcDNA集団が形成される。IIs型制限エンドヌクレアーゼを用 いた第2の開裂により、各cDNAについて第2の4bp配列を露出させること ができ、次いでこれらの4塩基を質量標識アダプターを連結することにより決定 することができる。 質量分析計に基づいたオリゴヌクレオチドチップ読み取り装置(MALDI)オリゴヌクレオチド配列 スライドガラスのような平坦な固相基材上に合成されたオリゴヌクレオチド配 列を使用して、種々の核酸アッセイを実施することができる。このような配列は 、一般に、スライドを別個のゾーンまたは領域に分割するとき、各領域が1種だ けのオリゴヌクレオチドを有するように、構築される。各領域の配列の標識核酸 シグナルを測定することにより、配列に対する標識核酸のハイブリダイゼーショ ンを測定する。mRNA濃度の測定は数多くの方法で実施することができる。逆 転写を使用して、容易にポリA産生mRNAをcDNAに変換することができる 。逆転写酵素PCR(RTPCR)法により、1本鎖RNAの量を測定すること が可能であるが、精度は比較的低い。オリゴヌクレオチド配列は核酸分析の比較 的新規な方法であり、変異分析、ハイブリダイゼーションによる配列決定および mRNA発現分析を可能にする。このような配列を構築する方法が開発されてお り(例えば、参照文献9、10、11)、さらに別の方法が考えられている。 上記分類のオリゴヌクレオチド配列に対する標識核酸のハイブリダイゼーショ ンは、一般に蛍光標識を使用して検出される。蛍光マーカーで標識した核酸を用 いてオリゴヌクレオチド配列またはcDNAを調べることができる。オリゴヌク レオチドチップでは、標識核酸がハイブリダイゼーションするオリゴヌクレオチ ドを含む配列の領域に蛍光が存在することにより、これは標識核酸が相補性を示 すオリゴヌクレオチドを明らかにすると思われる。オリゴヌクレオチド配列にハ イブリダイゼーションする核酸が質量標識で標識されれば、MALDI質量分析 計を使用してこのようなオリゴヌクレオチド配列を読みとることができるだろう 。質量標識は、好ましくは、光開裂可能な結合剤を使用して対応する核酸に結合 される。これらの質量標識はレーザー励起可能な薬剤を構造に導入することがで き、またはオリゴヌクレオチド配列を、ハイブリダイゼーション反応を実施した 後に3−ヒドロキシピコリン酸などの適当な脱離剤で処理することができる。質 量標識標識核酸がチップにハイブリダイゼーションすると、適当な周波数のレー ザー光線を適用することにより、質量標識と核酸との間の結合を開裂させること ができる。次いで、適当な周波数のレーザー光線でその領域を走査することによ り、標識をオリゴヌクレオチド配列の特定領域から脱離させることができる。オ リゴヌクレオチド配列の特定領域においてハイブリダイゼーションした核酸の同 定は、配列のその領域から脱離した標識の質量から決定することができる。 蛍光に基づいた系を使用することを上回るこの利点は、利用可能な標識の数だ け存在する。蛍光染料に基づいた方法は、スペクトルの重なりという問題により かなり限定され、蛍光に基づいた読み取り装置と共に使用するために作成するこ とができる染料の数に制限される。標識検出系として質量分析計を使用すると、 非常に大多数の質量標識を作成することができる。 文献12に開示されている遺伝子プロファイリング技術に使用するために、オ リゴヌクレオチド配列を直接適合させることができる。所定の末端に可能な25 6の4塩基オリゴヌクレオチドの全配列を使用して上記に考察したその発明に必 要な工程を実施することができる。プロファイリング系のこのチップに基づいた 実施態様が質量分析と互換性であるようにするために、オリゴヌクレオチドチッ プをMALDI分析計の紫外線レーザーによって走査することができるように、 第2の4塩基配列試料を決定するためのアダプターに使用した標識がMALDI 互換性であることが必要である。これにより、1つの固定原料から採取し、1シ リーズのレーザー操作で分析される1つのDNA試料集団の各cDNAについて8 塩基シグネチャを測定することができる。1組の標識が脱離するチップ領域は、 シグネチャの第1の4bpを同定するが、標識の組成物は、シグネチャの第2の 4塩基および各cDNAの相対量を同定する。 液体クロマトグラフィー質量分析法を使用した遺伝子プロファイリング 遺伝子プロファイリング過程は、シグネチャの分子分類、次いで分類したシグ ネチャに連結されたプローブ分子の分析の2つの段階過程で実施される。MAL DI方法は、オリゴヌクレオチド配列を使用してシグネチャの分類を実施する。 配列使用の別法は、アフィニティークロマトグラフィーである。シグネチャを分 類するためのアフィニティーカラムは、所定の鎖長の突出末端と思われる部分に 基づいている。突出末端と思われる4bpを用いてシグネチャを分類するために は、HPLCフォーマットに使用するために適当なビーズを突出末端の256の 可能なテトラマーで誘導することができる。このようなカラムに、誘導体化した ビーズ上のテトラマーにハイブリダイゼーションしやすいように、緩衝液に溶解 したシグネチャを添加することができる。こうすることにより、ハイブリダイゼ ーション平衡をハイブリダイゼーションが生じやすいように向けられる。次いで 、ハイブリダイゼーションを阻害する漸増濃度の緩衝液で洗浄することができる 。AAAAまたはTTTT突出末端で停止するシグネチャが最初に放出されるが 、GGGGおよびCCCCシグネチャは、最後に放出される。互いに相補的であ るシグネチャの分離を確実にするためには、シグネチャのグアニンのシトシンに 対するハイブリダイゼーション親和性がビーズのグアノシンに対するシグネチャ 突出末端のシトシンのハイブリダイゼーションと異なるようにビーズを塩基類似 物で誘導体化することができる。さらに、各テトラマーがどの他の量体(マー) に対しても異なる相対濃度でビーズ上に確実に存在させることができる。 このようなアフィニティーカラムにより、シグネチャの集団はその突出末端と 思われる配列により256の分画に分類することができるはずである。次いで、 このような分画を、分析のためにエレクトロスプレー質量分析計に直接添加する ことができる。 DNAを配列決定するための質量標識アダプター分子の用途 スクリーニング技術が文献13に記載されており、 (a)各断片が独自の量で存在し、一方の末端に所定の鎖長の突出末端配列と未 知の配列とを形成する核酸断片を有する標的核酸集団を入手するステップと、 (b)各断片の他方の末端を保護するステップと、 (c)(i)断片とアダプターオリゴヌクレオチド配列とをサイクルで接触させる ステップであって、各アダプターオリゴヌクレオチドが標識と配列決定酵素認識 部位と、突出末端配列と同じ所定の鎖長の独自の塩基配列とを有し、配列がその 所定の鎖長の全ての可能な塩基配列を有し、サイクルが、リガーゼが存在するハ イブリダイゼーション条件下において配列の各アダプターオリゴヌクレオチドと 断片とを連続的に接触させるステップと、連結した任意のアダプターオリゴヌク レオチドを取り出すステップと、標識を検出することによって連結した任意のア ダプターオリゴヌクレオチドの量を記録するステップとを含み、配列のアダプタ ーの全てが試験されるまでサイクルを反復するステップと、 (ii)連結されたアダプターオリゴヌクレオチドと、認識部位に結合し、 断片を切断して、以前の突出末端配列と隣接または重複する新たな突出末端配列 とを露出させる塩基配列決定酵素とを接触させるステップと、 (iii)十分な時間の間、ステップ(i)および(ii)を繰り返し実施 し、各突出末端配列について記録された量を比較することにより断片の配列を決 定するステップと、 により断片の各々を塩基配列決定するステップと、 を含む、核酸を塩基配列するための方法が提供されている。 好ましくは、突出末端の塩基配列の所定の鎖長は3〜5である。本発明によると 、各アダプターオリゴヌクレオチドは上記のように質量標識を有する。これは、 DNA分子が固定され、反復サイクルでIIs型制限エンドヌクレアーゼにより末 端に露出された4塩基配列を有する、文献5に記載されている遺伝子プロファ イリングシステムに主に類似している。これらもアダプター分子を用いて調べる ので、遺伝子プロファイリングと同じ理由のために、質量標識アダプターの使用 が有利ではあるが、エレクトロスプレー質量分析系に使用するためなどの、液相 系と相溶性の標識がより適当であると思われる。その理由は配列決定発明は反復 過程であり、遺伝子プロファイリングシステムにおけるように1度だけではなく 、配列試料が連続的に分析されるからである。 ハイブリダイゼーションアッセイ 文献14は、RNAの四次構造において、オリゴヌクレオチドに接近しやすい 部位を同定するための方法であって、オリゴヌクレオチドの増幅または任意の形 態の電気泳動を必要としない方法を開示している。短鎖オリゴヌクレオチドプロ ーブ、好ましくはテトラマーとmRNAとの結合を検出し、結合パターンとmR NAの一次構造とに相関させる。接近しやすい領域は、大きい親和性でmRNA と結合する数多くのプローブを有し、それらのプローブの配列は、その接近し易 い領域において一次配列と相補的であるはずである。プローブの配列は、重複し ていてもよい。上記の特許出願では、mRNAまたはプローブを固相基材に固定 し、標識プローブまたはmRNAをそれぞれ捕獲した核酸にハイブリダイゼーシ ョンさせる。文献14に開示されている好ましい標識方法は、蛍光標識であるが 、質量標識核酸が代わりに使用されてもよいことは明らかである。 ハイブリダイゼーションに基づいた数多くのアッセイが当技術分野では周知で あるが、試料中に特定の配列が存在するかどうかを検出するサザンブロット法お よび他の方法が特に重要である。質量標識ハイブリダイゼーションプローブの利 点は多数の独自に質量標識した核酸ハイブリダイゼーションプローブを用いて多 数の配列を同時に調べることができることである。 文献15は、質量標識核酸プローブと互換性のある種々のハイブリダイゼーシ ョンアッセイを考察している。 質量標識核酸の質量分析法による分析 質量分析計の本質的な特徴は以下のようである。注入システム→イオン源→質 量分析装置→イオン検出装置→データ捕獲システム。この出願では、質量標識核 酸プローブである生物分子を分析するためには、重要な特徴は、注入システムと イオン源である。生物学的分析のために重要な他の特徴は質量分析装置/検出装 置の感度および分析物分子を定量する能力である。イオン化法 多数の生物学的質量分析法の適用では、いわゆる「ソフトな」イオン化法が使 用される。これにより、タンパク質および核酸などの大分子が本質的にフラグメ ント化することなく、イオン化される。液相法により、大きい生物分子を穏やか なpHおよび低濃度の溶液で質量分析計に注入することができる。エレクトロス プレーイオン化、高速原子衝撃およびマトリックス介助型レーザー脱離イオン化 (MALDI)を含むがこれらに限定されない数多くの方法が本発明に使用する ために理想的である。エレクトロスプレーイオン化 エレクトロスプレーイオン化は、生物分子の希薄な溶液を分析計内に噴霧する こと、すなわち細かいスプレーとして注入されることが必要である。例えば、乾 燥窒素気流により、静電場の影響下で毛細管の先端から溶液を噴霧することがで きる。イオン化の機序は十分には理解されていないが、広義には以下のように考 えられている。窒素気流中で溶媒が蒸発する。液滴がより小さくなると、生物分 子の濃度は増加する。噴霧条件下において、ほとんどの生物分子は総正電荷また は総負電荷を有し、溶解した生物分子間の静電反発を増す。溶媒の蒸発が進行す ると、この反発は、液滴の表面張力より大きくなり、液滴はより小さい液滴に「 破裂する」。静電場は、液滴の表面張力をさらに越える助けをし、噴霧過程の助 力となる。より小さい液滴からの蒸発が進行し、全ての溶媒のように、本質的に 生物分子が気相に存在するまで繰り返し破裂する。集団の内部エネルギー分布が 狭い範囲に入る傾向があるように、非常に少量の余剰内部エネルギーをイオンに 与えるという点において、この方法は、質量標識を使用するために特に重要であ る。 イオンは、電場勾配の適用下でイオン化室から加速される。この勾配の方向は、 陽イオンまたは陰イオンのどちかが質量分析装置を通過するかを決定する。電場 の強さがそれらの動的エネルギーに加わる。これにより、イオンおよび中性分子 の衝突の間に多少エネルギー移行が生じ、次いでフラグメント化を生じさせるこ とができる。質量分析計内でのイオンのフラグメント化を考慮する場合には、こ れは重要である。イオン集団に与えられるエネルギーが大きいほど、分析分子と 、線源に存在するバスガスまたは溶媒蒸気との衝突によりフラグメント化が起こ りやすくなる。イオン化室のイオンを加速するために使用する電圧を調節するこ とにより、イオンのフラグメント化を制御することができる。この現象は、質量 標識核酸から標識を開裂させる手段として、イオンのフラグメント化が使用され るべきである場合には有利である。マトリックス介助型レーザー脱離イオン化(MALDI) MALDIは、生物分子が大過剰モルの光活性「マトリックス」に埋設される ことが必要である。適当な周波数のレーザー光線(ニコチン酸では266nm) を適用することにより、マトリックスが励起され、埋設した生物分子の励起およ びイオン化が生じる。この方法は、イオンに多量の変換エネルギーを与えるが、 過剰なフラグメント化は誘発しない傾向がある。この方法でも電場を使用してフ ラグメント化を制御することができる。MALDI方法は、2つの方法で使用す ることができる。質量標識DNAがマトリックスに埋設されると、標識自体は、レ ーザーによって本質的に励起されないか、またはレーザー励起を可能にする必要 な基を含有するように標識を構成することができるだろう。後者の方法は、質量 分析法を実施する前に標識をマトリックスに埋設する必要がないことを意味する 。このような基にはニコチン酸部分、シナピン酸部分またはケイ皮酸部分が含ま れる。標識のMALDIによる開裂は、MALDI質量分析法を実施する前に開 裂ステップを生じないので、おそらく光開裂可能な結合には最も有効であるだろ う。種々の励起可能なイオン化剤は異なる励起周波数を有するので、異なる周波 数を選択して、光切断可能な結合を開裂するために使用する周波数によるイオン 化を誘発することができる。これらの励起可能な部分は有機化学において標準 的な合成技法を使用して誘導化して、質量範囲のある種々の標識を得ることがで きるだろう。この範囲は、組み合わせ法で構築することができるだろう。高速原子衝撃 高速原子衝突は、比較的不揮発性分子を気化およびイオン化するための種々の 方法を記載するようになってきた。これらの方法の本質的な原則は、試料と、加 速原子またはイオン、通常キセノン原子またはセシウムイオンとの衝突により表 面から脱離される。試料は、MALDIに関しては固相表面に被覆されるが、複 雑なマトリックスは必要としない。これらの方法も液相注入系と互換性があり、 細管電気泳動注入口または高圧液体クロマトグラフから溶出する液体がフリット を通過し、本質的にはフリットの表面を分析溶液で被覆し、原子衝突によりフリ ット面からイオン化させることができる。 定量および質量分析法 大抵、多数の生化学アッセイおよび分子生物学アッセイは定量的である。質量 分析計は、定量には簡単な装置ではないが、適当な機器を使用することにより、 高感度が得られる。質量分析計の検出器に到達するイオンの数は、イオン源での 正確な分子数の直接的な測定値ではない。イオン数と最初の生物分子の濃度の関 係はイオン化の挙動の複雑な関数となる。質量スペクトルを走査し、走査した各 質量/電荷比でイオンを計数することにより定量を実施することができる。計数 値を積分して所定の時間にわたるスペクトルの各点の総計数値を得る。これらの 計数値を試料中の原料分子の元の定量値と関連させることができる。イオン計数 または電流を原料分子の定量値と関連させるための方法はいろいろある。未知の 試料を測定する前に試料分子の挙動を測定する外部標準は1つの方法である。使 用する機器構造体に供給されるとき、試料分子の連続希釈液のイオン電流を測定 することにより、各試料分子の較正曲線を測定することができる。 内部標準は、おそらく外部標準より好ましい方法である。なぜなら、内部標準 は試料と同じ実験条件を実施することができるので、いかなる実験条件も内部対 照および試料分子の両者に影響を与える。試料中の基質の量を測定するためには 、 既知量の内部標準を試料に添加する。内部標準は、測定する基質と同様のイオン 化挙動を有するように選択される。内分標準イオン計数に対する試料イオンの比 を使用して試料の量を測定することができる。適当な標準を選択することがこの 方法の主要な困難さである。内部標準は基質のイオン化挙動と類似しているべき であるが、同じ質量を持つ必要はない。最も好ましい方法は、同位体標識内部標 準を使用することである。大多数の質量標識が必要な場合には、適当な内部標準 を合成する経費のために、外部標準を使用するより望ましくないかもしれない。 しかし、このような標識は、外部標準より定量性が良好であるだろう。同位体標 識の別法は、質量分析計内で試料と類似しているが、同一ではない化学的挙動を 有する内部標準を見つけることである。このような類似物を見つけることは困難 で、大ファミリーの質量標識では大仕事となるだろう。 組み合わせ的に合成される大ファミリーの質量標識は、化学的に関連している ので、妥協的な方法が適当であるかもしれない。各個々の対照が数多くの質量標 識の量を測定する場合には、少数の内部対照が使用されるかもしれない。内部標 準と各質量標識との正確な関係を外部較正実験で測定して、両者のイオン化特性 の差を補正してもよい。 質量分析計の構造は、実際のイオン計数を測定するのに重要である。この点に 関しては、イオン化および質量分離方法が特に大きく影響を及ぼす。ある種の質 量分離方法は「質量フィルター」として作用する。例えば、四重極質量分析計だ けは常に特定の質量電荷比を有するイオンを通過させる。これは、かなりの割合 のイオンが検出器に到達しないことを意味する。ほとんどの質量分析計は、一度 に質量スペクトルの一部だけを検出する。かなりの割合の質量スペクトルが無意 味で無関係であるかもしれないが、通常とにかく走査されることを考慮すると、 これは、さらにかなりの割合の試料が浪費されることを意味する。これらの要因 は非常に低濃度のイオンを検出する際には問題になることがあるが、これらの問 題は機器の構造を修正することにより大部分は克服され得る。 確実に定量性を良好にするためには、全てのイオンが検出されるように試みる だろう。マタウフーヘルゾグ(Mattauch−Herzog)ジオメトリー セクター機器は、これを可能にしたが、数多くの限界を有している。セクター機 器は、所与の機能を実施する別個の領域(セクター)内で組織される。一般に、 イオンは種々のビームによりイオン源に発生し、調節可能なスリットを通過する ことによって狭められる。このように規定されたビームは、次いでフィールドフ リー領域を通過して電気セクターに入り、集束される。スリットを通過すること により、イオンがいくぶん損失されるので、試料の感度が低下する。集束したイ オンビームは第2のフィールドフリー領域を通過し、続いて磁気セクターに入る 。この最後のセクターは、イオンの質量/電荷比に基づいてビームを収束する。 イオン量およびそれらの質量/イオン比を測定するために使用することができる 写真板を質量分離ビームスプリットに配置することができる。残念なことに、写 真板は飽和されるまでは感度のダイナミックレンジが非常に狭いので、扱いにく い。電子増倍管列を使用することによって、より良いダイナミックレンジを得る ことができるが解像度が幾分低下する。このような配列を使用することによって 、十分に特徴付けされた質量標識ファミリーをモニターすることができるだろう 。一般に、アレイ検出器により、数多くの領域の質量スペクトルの同時且つ連続 的なモニターが可能となるだろう。スペクトルの間隔が密な領域の解像度のアレ イ限界は、使用する標識の数を制限することがある。「選択的イオンモニタリン グ」(SIM)のために、異なる質量/電荷比のイオンを分離する電場が非常に 速やかに変化することができて、関心のある少数のピークのサンプリング速度を 非常に高速にすることができるという点において、四重極構造体は多くの構造体 を上回る利点を有する。 質量分析装置ジオメトリー 質量分析法は、原理が非常に多様であり、数多くの分析装置構造が存在し、種 々のジオメトリーで組み合わせて複雑な有機分子の分析を可能にすることができ る。一般的な1段階質量分析装置は、四重極型またはタイム−オブ−フライト機 器で、共に本発明と互換性がある。セクター機器も適用可能である。直交型TOF質量分析計 生物学的に適用するためには、試料の感度および定量性が非常に重要である。 感度がアレイジオメトリーに匹敵する方法は、直交型タイム−オブ−フライト質 量分析計である。このようなジオメトリーにより、イオンビームのサンプリング が非常に高速となり、次に全てのイオン種の瞬間的に近い検出が可能になる。線 源、おそらく多くの生物学的適用のためのエレクトロスプレー線源から出るイオ ン電流はビームに垂直に配置された平坦な電極を通過する。この電極が本質的に 電気的なゲートとなる。パルス型電位は、タイム−オブ−フライト質量分析装置 ではイオンビームの一部を「直角に」偏向する。イオンをTOF分析装置に偏向 するために電気的なゲートが閉じられたとき、タイマーが誘発される。偏向され たイオンの飛行時間が記録され、これは質量/電荷比を測定するのに十分である 。ゲートは一般に短いパルスのイオンを常にTOF分析装置に送るだけである。 全てのイオンの到達が記録され、TOF分離は極めて高速なので、質量スペクト ル全体が同時に効果的に測定される。さらに、ゲート電極は極めて高い頻度でイ オンビームをサンプリングすることができるので、非常に短い時間間隔のうちに 多数のスペクトルを蓄積することができる。イオン源の試料濃度が低い場合、ま たはごく短い時間しか持続しない場合には、これは重要である。直交型のTOF ジオメトリーは、非常に感度が高い。タンデム型質量分析法による質量標識核酸に分析 タンデム型質量分析法は、試料のイオンが質量/電荷比に基づいて第1の質量 分析装置により選択され、さらに選択されたイオンのフラグメント化の誘発によ り分析される数多くの方法を記載している。フラグメント化生成物は、第2の質 量分析装置によって分析される。タンデム型機器の第1の質量分析装置は、被調 査イオンを選択する際のフィルターとして作用する。選択されたイオンは、第1 の質量分析装置を出ると、中性ガスを含む衝突室を通過し、一部がフラグメント 化する。 イオン源→MS1→衝突セル→MS2→イオン検出装置質量標識の開裂の誘発 構造研究に使用するためのイオンのフラグメント化を促進するため、およびフ ラグメント化の「指紋」に基づいて分子を確定的に同定するために、種々の分析 法が数年にわたって開発されている。ほとんどのイオン化法は、いくぶんかのフ ラグメント化を生ずるが、ソフトなイオン化方法は、フラグメントイオンをあま り形成しない。しかし、例えば、化学的イオン化法の変法を使用してフラグメン ト化を助けることができる。同様に、より多くの試料分子をイオン化するように 、または分子イオンのフラグメント化を増加するために、コロナ放電電極を含む フラグメント化を促進するように、エレクトロスプレーイオン化をわずかに改良 することができる。 より活発なフラグメント化方法は、例えば、衝突誘発型分解(CID)による ように、分子イオンの分解を誘発することを必要とする。CIDは選択されたイ オンを分離し、次いで中性ガスとの衝突によってフラグメント化を誘発するため の質量分析計構成を使用する。得られたフラグメントイオンは、第2の質量分析 系によって分析される。 他の誘発型開裂技法は、質量標識方法と互換である。先に考察したような一つ の好ましい方法は、光子誘発型分解で、光開裂可能な質量標識の使用を含む。一 般的なジオメトリーはCIDに使用するものと同様のタンデム型質量分析装置を 使用するが、衝突セルが、光励起室と交換され、光励起室において第1の質量分 析装置を出たイオン流がレーザー光線で照射される。大きい割合の高速イオン流 が適当に光子と相互作用して確実に開裂を誘発するには、高強度レーザーが必要 である。かなりの時間の間イオン流を確実に露光するためには、レーザーの位置 決めが極めて重要である。レーザーを特定の周波数に設定することにより、開裂 を誘発する正確な制御を結合に与えることができる。従って、適当な光開裂可能 な結合でプローブに結合された質量標識は、質量分析計内で開裂することができ る。光開裂段階はタンデム型ジオメトリーを必要とせず、光開裂室はイオン源内 にあっても、または直後にあってもよい。 分子イオンをフラグメント化するためのさらに可能な方法は、表面誘発型分解 である。表面誘発型分解は、選択されたm/z比で第1の分析装置内で分離され るイオンビームの形成を含むタンデム型分析技法である。選択されたイオンは全 て視射角固相面と衝突する。得られた衝突フラグメントを次いで第2の質量分析 計で分析することができる。 1つの型のタンデム型質量分析計は、3つの四重極構造体を使用して、3つの 質量分析装置を有し、そのうちの1つが衝突室として作用する。衝突室の四重極 は、衝突室としておよび他の2つの質量分析装置の四重極間のイオンガイドとし て作用する。ガスは、真ん中の四重極に導入されて、分子が第1の質量分析装置 から入ってくるイオンと衝突することを可能にする。フラグメントイオンは、第 3の四重極内で分離される。タンデムセクターまたは四重極分析装置を使用する ものではないジオメトリーでは、誘発型の開裂が実施される。イオントラップ質 量分析計を使用して、トラップに緩衝すなわち「バス」ガスを導入することによ ってフラグメント化を促進させることができる。トラップされたイオンは、全て 緩衝ガス分子と衝突し、得られたエネルギー移行により衝突が生じる。トラップ されたイオンを加速することによって衝突エネルギーを増すことができる。ヘリ ウムまたはネオンをイオントラップのバスガスとして使用することができる。同 様に、光子誘発型フラグメント化をトラップされたイオンに適用してもよい。別 の好ましいジオメトリーは、四重極/直交型タイム−オブ−フライト機器であり 、四重極の高速走査速度をTOF質量分析装置の高感度と組み合わせてフラグメ ント化生成物を同定している。 従来の「セクター」機器は、タンデム型質量分析計に使用される別の共通のジ オメトリーである。セクター型質量分析装置は2つの分離した「セクター」を有 し、電気的セクターは電場を使用した同じ動的エネルギーを用いて線源から出た イオンビームをイオン流に収束する。磁気的セクターは、質量に基づいてイオン を分離し検出装置においてスペクトルを形成する。タンデム型質量分析法では、 この種の2つのセクター質量分析装置を使用することができ、電気的セクターが 第1の質量分析段階を提供し、磁気的セクターが第2の質量分析装置を提供し、 2つのセクターの間に衝突セルが配置される。このジオメトリーは質量標識核酸 から核酸を開裂させるためには極めて有効であると思われる。衝突セルによって 分離された2つの完全セクター型質量分析装置を質量標識核酸を分析するために 使用することもできる。イオントラップ イオントラップ型質量分析計は、四重極型分析計と同系統である。イオントラ ップは一般に「ドーナツ型」電極と腔を形成する両側の「キャップ型」電極(イ オントラップ)の3つの電極構成物を有する。正弦波無線周波数電位を円筒電極 に適用し、同時にキャップ型電極をDCまたはAC電位で偏向する。円筒電極の 電場を振動することにより、腔に注入されるイオンを安定な円形軌道に収束させ る。しかし、所定の振幅の発振電位では、所与のイオンは不安定な軌道を有し、 トラップが排出される。トラップに注入されるイオン試料は、発振無線周波数電 位を変更することにより、質量/電荷比により連続的にトラップから排出される 。排出されたイオンは、次いで検出され、質量スペクトルの形成を可能にする。 イオントラップは、イオントラップ腔に存在するヘリウムなどの少量の「バス ガス」を用いて作動される。トラップに注入されるイオンは、バスガス分子との 衝突によりバスガスの周囲温度まで本質的に冷却されるので、こうすることによ り装置の分解能と感度を増加する。衝突はイオン軌道の振幅および速度を低下さ せ、トラップの中心付近にイオン軌道を保つ。これは、発振電位が変化したとき 、軌道が不安定であるイオンは低下された円形軌道のイオンより容易にエネルギ ーを獲得し、よりしっかり収束してトラップを出ていくので、分解能がより高く なることを意味する。 イオントラップは、タンデム型質量分析計ジオメトリーに類似していてもよい 。実際、それらは多数の質量分析計ジオメトリーに類似していてもよく、それに よってトラップしたイオンの複雑な分析が可能になる。試料の1つの質量種をト ラップに保持することができる、すなわち他の全ての種を排出することができる 。次いで、保持された種を、第2の発振周波数を第1に重ねることにより注意深 く励起する。動力学的に励起されたイオンは、バスガス分子と衝突し、十分に励 起されている場合にはフラグメント化する。フラグメントは、さらに分析するこ とができる。これはMS/MSすなわちMS2である。バスガス分子との衝突後 にフラグメント化するように、全ての他のイオンを排出し、次いでフラグメント を動力学的に励起することによって、フラグメントイオンをさらに分析すること ができる(MS/MS/MSすなわちMS3)。十分な試料が存在して、さらに分 析 することが可能である限り、この過程を反復することができる(Msn)。フラグ メント化が誘発された後、イオントラップは一般に高い割合のフラグメントを保 持することに注意するべきである。これらの機器およびFTICR質量分析計( 下記に考察する)は、線状質量分析計に見られる空間的に分離されるタンデム型 質量分析法ではなく時間的に分離されるタンデム型質量分析法の形態を示す。フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴質量分析法(FTICR MS) イオン試料が腔内に保持されるが、FTICR MSでは、交差電磁場により イオンが高真空室(ICRセル)にトラップされるという点において、FTIC R質量分析法は、イオントラップと同様の特徴を有する。箱の2つの面を形成す る1対の平板電極によって電場が形成される。箱は、磁場内に配置され、2枚の 平板(トラップ用平板)と合わせて、入射されたイオンに円形軌道をとらせる。 無線周波数パルスを2枚の「送信平板(transmitterplate)」に 適用することにより、イオンを動力学的に励起してより大きい円軌道をとらせる ことができる。「受信平板(receiver plate)」を含む、箱の残り の2つの対向面(平板)の電場に対応してイオンの円形の動きが生じる。励起パ ルスは動力学的にイオンを励起してより大きい軌道をとらせ、中性ガス分子との 衝突によりイオンのコヒーレント運動がなくなると崩壊する。受信平板によって 検出される対応シグナルは、フーリエ変換解析により質量スペクトルに変換され る。 誘発型フラグメント化実験では、これらの機器は、イオントラップと同様の方 法で作動することができ、関心のある1つの種以外の全てのイオンをICRセル から排出することができる。衝突ガスをトラップに導入して、フラグメント化を 誘導することができる。その後フラグメントイオンを分析することができる。一 般に、「受信平板」によって検出されたシグナルをFTにより解析する場合には、 フラグメント化生成物とバスガスとを組み合わせて解像度を低くする。しかし、 フラグメントイオンは、セルから排出することができ、次いで、例えば四重極を 有するタンデム構造物で分析することができる。質量標識ハイブリダイゼーションプローブ 質量標識の必要な挙動を得るためには、所与の化学的特性が望ましい。これら は、数多くの方法で質量標識に導入することができる特定の分子基または部分で 表される。質量標識ハイブリダイゼーションプローブの構造 質量標識ハイブリダイゼーションプローブは、以下の基本構造を有してもよい 。 Nu−M Nu−L−M ここで、Nuは、核酸プローブを表し、Lは、核酸プローブを質量標識Mに結合 する結合基を表す。結合基(L)は、必要に応じたものであり、質量標識は、そ れに導入される必要な結合特徴を有してもよい。開裂可能な質量標識ハイブリダ イゼーションプローブが必要でない場合には、結合基は必要でない。核酸は、ヌ クレオチドの直鎖ポリマーであり、中には比較的少数の天然に存在する種もある が、化学的に合成された類似体の数が増えており、数多くの位置で結合基と結合 することができる。結合基 結合基は、以下の構造的な特徴を有してもよい。 ハンドル1−[開裂可能な基]−ハンドル2 ハンドル1および2は、化学基を表し、結合基の一方の端を核酸に結合させ、他 方の端を質量標識に結合させる。質量標識を結合した核酸プローブから制御して 脱離させるためには、ハンドルの間に、またはハンドルの一部として少なくとも 1つの開裂可能な基が必要である。質量標識 質量標識は以下の構造を有してもよい。 ハンドル−質量標識 ここで、ハンドルは質量標識を対応する核酸プローブまたは質量標識と核酸プロ ーブの間の結合に結合させる基である。 質量標識の特性 本発明の質量分析技法を使用して最高の性能を得るためには。2000〜30 00単位までの質量/電荷比がこのような質量標識には好適である。なぜなら、 一方に荷電したイオンを最も高い感度で信頼して検出できる範囲にこれは対応す るからである。しかし、どのような質量スペクトルでも質量が低い方の端は溶媒 分子、小分子不純物、多重イオン化ピークおよびフラグメント化ピークによって 占められる傾向があるので、200〜300ダルトンより小さい質量標識は理想 的ではない。さらに、各標識は、炭素、窒素および酸素の同位体ピークと重なら ないようにするために隣りから最低約4ダルトン離れているべきである。 質量標識は、主に1つの種を形成するように(フラグメント化しない)質量標 識はイオン化し、分離すべきである。 質量標識は、できるだけ多くの開裂した質量標識が確実に検出されるように、 容易にイオン化すべきである。 検出を可能にするために、標識は正味電荷を有する必要があるが、好ましくは 多数にイオン化するべきではなく、すなわち標識は、lつの電荷を有すべきであ る。さらに、質量スペクトル走査上の各ピークが1つの標識だけに対応するよう に、標識は、フラグメント化に耐えなければならない。これによりデータの解析 が単純になり、標識を定量する際のどのようなあいまいさも少なくすることがで きる。これは、本発明が開発された用途のいくつかにとって非常に重要な基準で ある。 陽イオン質量分析計の陽電荷を保有する、または保有してもよい種々の化学的 な官能基が存在する。これらには、アミン(特に第3級アミンおよび第4級アミ ン)、ホスフィンおよびスルフィドが含まれるがこれらに限定されない。第4級 アンモニウム基は、1つの陽電荷を有し、さらにイオン化する必要がない。陽イ オン質量分析計では、このような事前イオン化種により感度を増すことができる 。このように、好ましい陽イオン質量標識は、少なくとも1つのこのような基を 有るべきである。クラウンエーテルは、陽電荷を有するために使用することがで き ると思われる別の部類の化合物を形成する。 陰イオン質量標識のための陰電荷を有する種々の化学的官能基が利用可能であ り、カルボン酸、ホスホン酸、リン酸およびスルホン酸、フェノール、ヒドロキ シル、スルホンアミド、スルホニルウレア、テトラゾールおよびパーフルオロア ルコールが含まれるがこれらには限定されない。 核酸プローブから質量標識のイオン化および分離 DNAおよび他の核酸は、質量分析計内で広範にフラグメント化する傾向がある 。得られた質量スペクトル上のDNAフラグメントピークが質量標識から生じるピ ークを不明瞭にしないことが望ましい。開裂後に核酸プローブフラグメントが質 量標識から分離されることが望ましい。この目的のためには、イオン化の結果陰 イオンを形成し、陰イオン分析計で分離することができる質量標識を使用するこ とができる。核酸は、陰荷電骨格を持っていても、イオン化の結果、特にエレク トロスプレーおよび関連する液−気相イオン化技法によってプロトン化する傾向 を有する。これは、質量分析計が陰イオン分析法のために構成される場合には、 陰電荷質量標識だけが質量スペクトル上に出現するはずであることを意味する。 ほとんどの核酸フラグメントは、検出器まで到達しない。 このような方法をとる場合には、適当な緩衝溶液を使用することによって核酸 プローブのプロトン化を促進することができ、それにより確実に事前に存在する 陽電荷を有する核酸が広範に存在する。質量分析計内でのフラグメント化 フラグメント化は、質量分析計の非常に重要な特徴である。本発明に関しては 、質量標識がどのように同定される予定であるかどうかを考慮することが重要で ある。1つの例では、フラグメント化に対する抵抗性が大きく、質量スペクトル 上に標識の分子イオンが出現することにより標識が同定されるように、質量標識 を設計することができる。このような場合では、独自の分子イオンを有する標識 ファミリーを設計する必要があるだろう。別の例では、特徴の大きいフラグメン ト化パターンを有する質量標識を、このパターンが質量標識を同定するように設 計 してもよい。この場合では、重ならないパターンを有する標識ファミリーまたは 各標識について少なくとも1つの独自のフラグメント化種を有する標識ファミリ ーを設計しなければならない。フラグメント化は、最初の分子およびそれからイ オンを形成するために使用されるイオン化法の特性である。異なる方法は最初に 形成されたイオンに異なる量のエネルギーを与え、イオンの化学的環境はかなり 異なる。従って、1つの質量分析法に適当な標識が別の方法では不適当であるこ とがある。好ましい方法は、フラグメント化に抵抗する分子を設計することであ るが、フラグメントが必須であるものある。これは、分子イオンまたは容易に形 成される1つのフラグメントイオンのどちらであってもよい1つの主要な種を用 いて分子を同定する助けをすることを意味する。質量分析計内での結合の安定性の測定 中性分子では、結合の強さを考慮することによって、分子がフラグメント化に 抵抗性であるかどうかを測定することが簡単である。しかし、分子をイオンかす る場合、結合強さは予測することが困難である方法で増加または減少する。例え ば、非イオン化形態の所定の結合X−Yは X-Y→X*+Y*および、 ∴D(X−Y)=ΔH(X0)+ΔH(Y0)−ΔH(X-Y) (式中、Dは好適な単位の結合解離エネルギーを示す)。 しかし、イオン化種(この場合は陽イオン)は、 D(X−Y)+=ΔH(X+)+ΔH(Y0)−ΔH(X-Y+) ∴D(X−Y)−D(X−Y)+=ΔH(X0)−ΔH(X+)−ΔH(X−Y)−ΔH(X−Y+) なぜなら、I(X0)=ΔH(X+)−ΔH(X0)(式中、Iは、イオン化エネルギーである)、 I(X−Y)=ΔH(X−Y+)−ΔH(X−Y) および、∴D(X−Y)−D(X−Y)+=I(X−Y)−I(X0) これは、I(X−Y)>I(XO)である場合には、D(X−Y)−D(X−Y)+>Oであるが、 同様に、I(X−Y)<I(XO)である場合には、D(X−Y)−D(X−Y)+<Oである。 なぜなら、I(X−Y)およびI(XO)は共に正であり、I(X−Y)<I(XO)である場合には 、 より強い結合が生じ、I(X−Y)>I(XO)のイオンではより弱い結合が生じる。 上記の等式中、D(A−B)は、括弧内の種の結合解離エネルギーをいい、I(N)は 、括弧内の種のイオン化エネルギーをいい、ΔHは、括弧内の種の形成エンタル ピーである。本発明の目的のためには、ΔS=0であるので、ΔG=ΔHである。上記 等式の結論は、所定のイオン化条件化で結合が安定のままでいるかどうかを予測 するためには、分子のイオン化エネルギーおよび問題の結合のフラグメント化か ら生じる中性フラグメントのイオン化エネルギーを知る必要がある。 例えば、アニリンのC-N結合を考えると、 I(NH2 *)=11.14電子ボルト(eV)で、I(C6H5NH2)=7.7eVである。 ∴I(C6H5NH2)<I(NH2 0)3.44eVだけ。 この結合の別の開裂は、 I(C6H5 0)=9.35eVで、I(C6H5NH2)=7.7eV ∴I(C6H5NH2)<I(C6H5)1.65eVだけ。 従って、この結合は容易にはイオンに分解しない。アニリンは、フラグメント 化するのに十分なエネルギーを有する場合には、一般にC-N結合の開裂ではなく 、HCNを放出することによって開裂することが観察されている。同様に、考えを フェノールに適用すると、 I(OH0)=13eVで、I(C6H5OH)=8.47eVであり、 ∴I(C6H5OH)<I(OHO)4.53eVだけ。 この結合の別の開裂は I(C6H5 0)=9.35eVで、I(C6H5OH)=8.47eVであり、 ∴I(C6H5OH)<I(C6H5 0)0.88eVだけ。 C-O結合の開裂はフェノールの正の分子イオンでは観察されていない。 分子および中性フラグメントのイオン化エネルギーの差を測定することは一般 的な作動原理であり、イオン結合と思われる結合の強さを予測するために使用す ることができる。イオン化中に加えられるエネルギーがイオン結合強度より小さ い場合には、フラグメント化は観察されない。十分な強度を有する一般的なイオ ン結合には、電子の非局在化により安定化されている、アリール-O、アリール-N 、アリール-S結合が含まれる。一般に、脂肪族型の結合はイオン形態では安定性 が低い。従って、C-C単結合はイオンが弱いが、C=Cは比較的強い。アリールC=C は、アリール-O等と同じ理由のために強すぎる傾向がある。アリールまたはアリ ール-F結合もイオンが強すぎるが、フルオロカーボンは製造が安価で、化学的に 不活性で、炭化水素に関して検出可能な質量欠損があり、フッ素は1つだけ天然 に存在する同位体19Fを有するので、質量標識には魅力的である。 電子の親和性を上記の等式に使用する必要があることを除いて、同様の考えを 陰イオンに適用する。結合の特性 結合した核酸プローブからの核酸標識の制御可能な放出は、種々の方法で実施 することができる。 ・光開裂 ・化学的開裂 ・熱開裂 ・質量分析計内でのフラグメント化の誘発 光開裂可能な結合および化学的に開裂可能な結合は、記載した用途のために容 易に開発することができる。図5は、一連の例示的な光開裂可能な結合を示す。 オルト−ニトロベンジル基は光開裂可能な結合として当技術分野上周知であり 、ベンジルアミン結合が開裂する。開裂可能な結合の概説は、種々の光開裂可能 な結合および化学的に開裂可能な結合について考察している参照文献18を参照 のこと。 熱開裂は、熱的に誘発される置換によって作動する。図6は、熱的に開裂可能 な結合を介してチミジン残基の3'-OH位置に結合された質量標識の一例の合成を 示す。図6は、また、結合ヌクレオチドから標識を開裂させる、熱的に誘発され た置換を示す。明らかに、この例の基Xは、後で考察するように、アリールエー テルポリマーであってもよい。有利なことに、この熱的に開裂可能な基は、陰イ オン質量分析計に好適な豊富な陰イオンを形成する。この分子の加熱分解は結合 にS=O基を必要とする。ここでは、SはNまたはCと置換可能で、OはSと置換 されてもよい。さらに別の例は文献28参照。質量分析計内での質量標識の開裂 好ましい開裂方法は、イオン化過程を使用して標識のフラグメント化を誘発す る。結合する分子が質量分析計内でイオン化されると結合が開裂するように、結 合はイオン化過程においてかなり不安定であるように設計することができる。こ の方法を使用して開裂を制御する際には、考慮すべき2つの要因が存在する。 (1)イオン化過程中にどれくらい過剰のエネルギーがイオンに与えられるか、 および(2)この過剰量は、イオン中のどの結合エネルギーに勝るほど十分であ るかどうか、である。与えられるエネルギーの過剰さは、使用するイオン化法に よって主に決定される。与えられたエネルギーが結合の開裂を実施するためには 、エネルギーは振動/回転モードで、結合の解離エネルギーに勝るほど十分でな ければならない。結合エネルギーは、分析する分子の化学構造によって明らかに 決定される。結合エネルギーについては、後に考察する。概略すると、エネルギ ーは、イオン化過程中に電子エネルギー、振動エネルギー、回転エネルギーおよ び変換エネルギーとして与えられる。非常に短時間のイオン化では、この過剰の 内部エネルギーのほとんどは、系間および状態間交雑により、振動および回転エ ネルギーに変換される。内部の振動エネルギーの過剰は、結合を切断してもしな くてもよい。より多くの内部振動エネルギーを移動中のイオンに与えるためには 、イオンをバスガスと衝突させてイオンをフラグメント化させることができる。 エレクトロスプレー源では、バスガスと気化した溶媒とが存在する。イオンは、 電場により加速されて、バスガスとの衝突エネルギーを増す。加速は、イオンに 動力学的なエネルギーを与える。十分な動力学エネルギーがイオンに与えられる と、バスガスとの衝突によりイオンがフラグメント化するだろう。必要な動力学 的エネルギーの量は、イオンの結合の強さに依存するが、与えられるエネルギー の量は、加速電位を調節することにより制御可能である。 イオン化中に所定の結合位置において開裂する質量標識の結合を作成する目的 のためには、結合中は、弱い単結合であり、残りは強力な結合であることが必要 である。所与の基は、特にフラグメント化に抵抗しているが、脂肪族型の結合な どの他はやはり開裂されやすい。特定の位置で開裂する結合を設計するためには 、フラグメント化には広範に抵抗するが、「弱い結合」を有する分子が設計されて もよい。所与の構造特徴は、イオンの所与の結合位置において開裂が生じる場合 に、フラグメントイオンを安定化することが見出されている。直鎖アルカンは、 比較的無作為にフラグメント化するが、第2級および第3級アルキル基を有する 分子は、極めて通常に、第2級および第3級炭素陽イオンの安定性の増加により 、分子の分岐点において開裂する。同様に、二重結合は、共鳴または非局在性影 響により隣接する陽電荷または陰電荷を安定化する。同様の影響は、アリール基 に隣接する結合で見られる。衝突等によりフラグメント化を誘発することができ るいくつかの開裂可能な結合を図7に示す。不安定性が増す順番に番号がついて いる。開裂可能な結合の左の基は、良好な脱離基として周知であり、分子の反応 位置を保護するために使用される。そしてそれらは、所与の条件下において化学 的な開裂を受けやすい。選択されてもよい正確な構造は用途およびプローブの化 学的な環境に依存する。図7の結合(4)は、プロトンの化学的攻撃を極めて受 けやすいので、プローブ反応が酸性でない場合にフラグメント化可能な結合とし て使用することができるだろう。結合(1)は、光分解による開裂性がかなり小 さい。明らかに、これらの基は、要求されるように意図して化学的に切断するた めに選択されるだろう。これらの結合は、また非局在化アリールエーテルポリマ ー系の一部を形成することは、図7から容易にわかる。開裂可能な結合の右の基 は、本質的に陰電荷を安定化し、この部位における結合の切断を促進し、検出可 能な陰イオンを提供することができるという点において有利である。他の電荷安 定化基をこの位置に使用してもよい。この図や他の図の「ハンドル」は、一般に 質量標識した塩基配列の合成に有用な反応基を示し、合成されるときは、質量標 識した分子中に存在しなくてもよい。核酸プローブ 核酸との結合基 質量標識およびそれらの結合は数多くの位置において核酸に結合することがで きる。従来の固相合成では、リボース糖の5’ヒドロキシルは最も容易に誘導体 化される。修飾するための他の好ましい位置は、ピリミジンの5’位並びにプリ ンの7’および8’の塩基である。これらは、開裂可能な質量標識および開裂不 可能な質量標識を結合するための好ましい位置であるだろう。 糖の2’位は、質量修飾のために利用しやすいが、脱離されない予定の小さい 質量修飾により適当である。 天然の核酸のリン酸結合を同様に、質量標識による誘導体化を含む、かなりの 修飾をすることができる。ハイブリダイゼーションプローブ 用途に応じて、ハイブリダイゼーション挙動が変更された数多くの異なる類似 物を有する、修飾核酸を使用することが望まれている。ハイブリダイゼーション プローブの基を同時に使用する場合には、これは特に重要である。正しくハイブ リダイゼーションしたプローブの融点が閾値に非常に近いまたは少なくとも閾値 を上回るように、プローブの基のハイブリダイゼーション挙動を変更することが 望ましいこともある。好ましくは、正しくなくハイブリダイゼーションしたプロ ーブの融点は、この閾値より低い。これにより、プローブの基を同時にすること が可能にあるが、ハイブリダイゼーション反応の緊縮性を確実にする。 全てのワトソン−クリック塩基対を有するオリゴヌクレオチド2重らせんの安 定性には大きな差がある。例えば、アデニンおよびチミンだけを有する2重らせ んは、グアニンおよびシトシンだけを含有する2重らせんと比較して不安定であ る。安定性のこの差は、短いオリゴヌクレオチドの混合物を標的RNAにハイブ リダイゼーションしようとするときに、問題を生ずることがある。A−Tが豊富 な配列をハイブリダイゼーションするためには低温であることが必要であるが、 このような温度では、G−Cが豊富な配列は、十分に相補的でない配列とハイブ リダイゼーションする。これは、いくつかのミスマッチが起こり、G−Cが豊富 な配列では、特異性が消失した可能性があることを意味する。高温では、G−C が豊富な配列は特異的にハイブリダイゼーションするが、A−Tが豊富な配列は ハイブリダイゼーションしない。 このような影響を正常にするためには、核酸の修飾を行うことができる。この ような修飾は、3つの広義なカテゴリー、塩基修飾、骨格修飾および糖修飾に分 けられる。塩基修飾 標準的なワトソン−クリック塩基に数多くの修飾を実施することができる。以 下は塩基対形成エネルギーをある程度正常化することができる修飾の例であるが 、それらは限定的なものではない。 ・アデニン類似物(アナログ)、2,6−ジアミノプリン2つではなく3つの水 素結合をチミンと形成するので、より安定な塩基対を形成する。 ・チミン類似物(アナログ)、5−プロピニルデオキシウリジンはアデニンとよ り安定な塩基対を形成する。 ・グアニン類似物(アナログ)、ハイポキサインチンはシトシンと3つではなく 2つの水素結合を形成するので、安定性の低い塩基対を形成する。 これらの修飾および他の可能な修飾により、短いオリゴヌクレオチドが相補的 な配列と特異的にハイブリダイゼーションすることができる温度範囲を狭くする ことができるはずである。骨格修飾 ヌクレオチドは、リン酸塩部分が容易に修飾される。低塩濃度などの所与の条 件下において、メチルホスホネート、トリエステルおよびホスホルアミデートな どの類似物は2重らせんの安定性を増すことが示されている。このような修飾も ヌクレアーゼ抵抗性を増している。さらに、リン酸塩修飾には、ホスホジチレー トおよびボラノホスフェートが含まれるが、その各々は、エキソヌクレアーゼに 対するオリゴヌクレオチドの安定性を増す。 リンと硫黄との同配体置換はヌクレアーゼ抵抗性オリゴヌクレオチドを生じる (文献19参照)。リン酸または結合酸素のどちらかの酸素による置換もさらに可 能である。糖修飾 糖部分の2’位の種々の修飾を実施することができる(参照文献20および2 1を参照のこと)。糖は、ヘキソースなどの異なる糖で置換することができるし 、または糖リン酸骨格全体をペプチド核酸(PNA)におけるものなどの新規な 構造で全体を置換することができる。考察は、文献22を参照のこと。RNAは 、これまでに発見された熱安定性の最も大きい任意の類似体の2重らせんを形成 する。疎水性修飾 オリゴヌクレオチドの3’および5’末端に疎水性基を導入することも、塩基 から水を排除することにより、複合物の「相互作用」を低下することによって2 重らせんの安定性を増す。すなわち、疎水性基は、末端塩基の溶媒和を減少する 。人工的なミスマッチ ハイブリダイゼーション反応の誤りの1つの主要な原因は、標的配列および未 知の塩基とのプライマーのハイブリダイゼーションの緊縮性である。標的のため に設計されたプライマーが1つの人工的に導入されたミスマッチを有する場合、 系の識別はずっと高くなる(文献23参照)。十分に相補的なプライマーが使用さ れる場合、追加のミスマッチは、1つのミスマッチと同じ程度には耐えられない 。一般に、1つのミスマッチを有する2重らせんと、2つのミスマッチを有する 2重らせんとの融点の差は、正しくハイブリダイゼーションした2重らせんと、 1つのミスマッチを有する2重らせんとの差よりも大きいことが見出されている 。従って、これは本願に開示されるハイブリダイゼーションプローブの重要な特 徴であると期待されるだろう。核酸プローブが重要な塩基を有する場合には、す なわち1ヌクレオチド多形を検出するためには、プローブ部位に第2のミスマッ チが存在する場合には、重要な塩基から1らせん回転離れて導入された人工的な ミスマッチは2重らせんをかなり不安定にする。ハイブリダイゼーションプロトコール ハイブリダイゼーション条件に対する影響の詳細、特に核酸プローブに対する 緩衝液および温度の影響は、文献24〜26に見出すことができる。オリゴヌクレオチドの合成 オリゴヌクレオチドを合成する方法は、当技術分野上周知である(文献27お よび28参照)。質量標識の合成 実際上または商業上有用な系では、できるだけ少量の試薬およびできるだけ少 ない処理段階を使用して、標識の構築ができるだけ簡単であることが重要である 。一連のモノマー分子単位を利用して互いに多数の組み合わせに使用する組み合 わせ方法が、理想的であると思われる。 有機化学法を使用して質量標識を合成することができる。このような標識は1 電荷を有する基を有してもよく、使用する質量分析法においてフラグメント化に 耐えられなければならない。陽イオン質量分析計を使用する場合には、アミン誘 導体、4級アンモニウムイオンまたは正の硫黄中心が良好な電荷担体である。こ れらは、クリーンで鋭いシグナルを形成する極めて良好な検出特性を有する。同 様に、陰電荷イオンを使用することができるので、カルボン酸、スルホン酸およ び他の部分を有する分子が、陰イオン分析法に適当である。UV可視レーザー光 線によって励起可能な、シナピン酸またはケイ皮酸などの既知の分子を誘導体化 することによって、MALDI質量分析計の標識を形成することができ、そのう ち多数の誘導体がすでに購入できる。フラグメント化耐性基は上記に考察してあ る。 有機化学のテキストは文献29または30を参照のこと。 このような標識の組み合わせ合成は比較的簡単な方法で実施することができる 。好ましい質量標識の構造を以下に示す。 分子の電子の非局在化が陰電荷を効果的に安定化することができるので、これ らのポリアリールエーテル構造はフラグメント化に非常に耐性が強く、良好な陰 イオンを形成する。これらの分子は、また熱安定性であるので、熱開裂型結合お よび質量分析計内での衝突過程によって開裂する結合と特に互換性がある。ポリ アリールエーテルのどちらかの端に存在する「種々の基」は、好ましくは、質量 標識の特性を改良する置換アリールエーテルである(図9)。このような修飾基に は、「質量シリーズ修飾」基(図9参照)、可溶化基、電荷保有基(図10参照) および質量欠損基(図8参照)が含まれる。ポリアリールエーテルのポリマーは 、分子の各追加の「フェノキシ」残基あたり92質量単位ずつ質量が増加する。 質量スペクトルを十分に調べるためには、質量標識は約4ダルトンだけ離れてい ることが必要である。質量マーカーを4ダルトン離すためには、各質量標識は、 好ましくは、各シリーズのアリールエーテルの質量を移行させる基を有する。こ の質量シリーズ修飾基(MSM)(図9参照)は、各シリーズのアリールエーテル ポリマーを他から分ける作用をする。アリールエーテルの直鎖ポリマーの場合、 その各々のモノマーは92ダルトンを追加し、各シリーズの質量マーカーが4質 量単位離れている場合には、最大23シリーズについて質量が一致しない。25 6の質量標識を作成するためには、例えば23のMSM基を作成し、12までの フェノキシ反復部を有するアリールエーテルのポリマーに結合することが必要で ある。こうすることによって、合計276の質量標識が得られる。 明らかに、数多くの異なるサブユニットを有するポリマーは、異なる配列のサ ブユニットを用いて作成することができる。さらに、分岐構造も可能であるが、 例示するために簡便であるので直鎖ポリマーだけを示している。合成を簡便にす るために示した好ましい構造を選択する。同じサブユニットの異なる配列は、作 成するのがあまり困難ではないが、できるだけ少ない合成ステップでできるだけ 多数の標識を作成することが好ましい。好ましい合成方法は、12までの反復の ポリアリールエーテルを作成し、次いで、同位体ピークが重ならないように、理 想的には質量が約4ダルトンずつ異なる数多くの異なるMSM基でそれらを誘導 体化することである。MSM基の変化は同位体置換を使用することによって微調 整することができる。例えば、分子の4つの水素を4つの重水素で置換すると、 質量差は4ダルトンになる。 本発明による質量標識のさらに別の例には、芳香族化合物、フェノール、アニ リンおよびそれらの複素同類体(アナログ)のモノマー、オリゴマーまたはポリ マー形態、並びにC=CもしくはCCを含有する他の部分またはそれらの複素同 類体、並びにそれらのオリゴマーまたはポリマー相対物が含まれる。C-HまたはC -hal(F以外)結合を有する分子またはその部分は避けるべきである。上記で考 察したポリエーテルに加えて、質量標識同類体(アナログ)として、チオエーテ ル、アミン、ホスフェート、ホスホネート、ホスホロチオエート、シラン、シロ キサン、スルホネート、スルホンアミドおよびC=C、C≡CおよびC=Nを導入した同 類体を使用することができる。 芳香族化合物または複素芳香族化合物を使用する場合には、それらは置換また は未置換であってもよい。置換されている場合には、置換基もフラグメント化に 抵抗性でなければならず、上記のカテゴリーのいずれかから選択することができ る。 上記に考察したように、いかなる質量標識もフラグメント化に対して抵抗性で なければならず、好ましくは50ボルトの電子衝撃イオン化に対する安定性を持 つべきであることが好ましい。 本発明の技術の有利な実施態様は、核酸からの開裂後に高分解能質量分析を使 用する場合のフッ素化質量標識の用途である。積分質量が100である炭化水素 分子は、分画精度が高い質量を有する。一方、積分質量が100であるフッ素化 分子は、分画精度が低い質量を有する。このような質量の差は、高解像度質量分 析では識別可能であり、同じ積分質量を有するが、組成が異なる2つの分子は、 それらが炭化水素およびフルオロカーボンの割合が異なる場合には、質量スペク トル上で別個のピークを形成する。フッ素化分子は、「質量欠損」を有すると言 われる。フッ素化分子は、生体系では一般的ではないので、これは、使用した核 酸および試薬自体がフッ素化されていない限り、核酸のフラグメント化によるま たは緩衝液由来の不純ピークが存在しても、フッ素化質量標識は、識別可能であ ることを意味する。数多くの単位のフッ素化アリールエーテルの導入は、質量欠 損を質量標識に導入する簡単な手段である(図8を参照のこと)。別のシリーズの 質 量欠損基を使用することの別法は、通常のアリールエーテルのポリマーをそれら のフッ素化同類体と置換することである。アミノ酸 グリシン、アラニンおよびロイシンなどの少数のアミノ酸では、当技術分野上 周知の標準的なペプチド合成法を使用して、大多数の質量が異なる小ペプチド数 が多いアミノ酸の場合は、より多くの標識を合成することができる。天然のアミ ノ酸に限定する必要はない。どちらのキラル体も許容可能であり、天然ではない 異なる側鎖も許容可能である。(文献31参照) 実施例 1陰イオン形成種の合成 材料 BSA(2−スルホ安息香酸環状酸無水物)−100mg、0.54mmol ベンジルアルコール−2ml 炭酸ナトリウム−1.1当量、63mg。方法 炭酸塩とBSAとを一緒に溶解し、ベンジルアルコールを添加する。加温して 反応を開始する(CO2放出)。発泡が止むまで攪拌する。ろ過し、ジエチルエー テルを添加して生成物を沈殿させる。10分間攪拌して、生成物をろ別する。生 成物は白色固体である。この分子はAG/1/75と呼ぶ。(図11参照)。質量分析法:陰イオンモード 以前に合成した分子AG/1/75の陰イオン質量スペクトルを図11に示す 。このスペクトルは10ng/μlの濃度で存在する分子により形成された。溶 媒はメタノールと水(比1:1)であった。スペクトルは走査型四重極質量分析 計にエレクトロスプレー導入システムを連結したものを用いて作成した。挿入図 はm/z291ダルトンの1電荷陰イオンである、AG/1/75分子のアニオ ン[M-Na]-に相当する質量ピークを示す。疑分子イオンピークから約3ダルト ン 大きい側の同位体ピークが重要であることに注意すること。 図12は、AG/1/75の陽イオンスペクトルを示す。このスペクトルでは 検出可能な分子イオンは見られないので、この分子は陰イオンモードのマーカー として使用することが最良である。上記スペクトルは共に45Vのエレクトロス プレ線源のコーン電圧を用いて作成した。 図13は、以前のスペクトルと同じ溶液のAG/1/75の陰イオンスペクト ルであるが、コーン電圧が75Vである陰イオンスペクトルを示す。この電圧は 、分子がかなリフラグメント化して、図13の挿入構造に示す位置の開裂に相当 する、m/z156ダルトンの主要な陰イオンフラグメントイオンピークを形成 するのに十分である。 図14および図15は、種々の緩衝液中の「条件化しない」PCR産物の、陽 イオンモードおよび陰イオンモードの質量スペクトルを示す。緩衝液および反応 材料からDNAを分離するために、ゲル電気泳動に通常実施されている以上のこと を実施しなかったという点において、PCR産物は「条件化しなかった」。金属イ オン添加物をアンモニウムイオンと交換すること、および質量分析目的のために 通常実施される精製DNAを作成することは全く行わなかった。図16および図17 は、同じPCR産物と陰イオンモードでははっきりと検出できるが、陽イオンモ ードでは検出できないAG/1/75を示す。図18および図19は、バックグ ラウンドノイズを差し引いたシグナル処理後の同じスペクトルを示す。AG/1 /75は、陰イオンモードでは容易に検出できることが明らかである。 実施例 2塩基の合成とアリールエーテルを用いた質量標識化 以下は、一連のチミジンヌクレオチドのアリールエーテルのプロトコールであ る。これらの化合物の構造を図24および図25に示す。FT9(図24参照) 5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−3’−スクシノイルチミジン (161mg、0.25mmol)のジクロロメタン(4mL)溶液をN−メチ ルモルホリン(27μL、0.25mmol)および2−クロロ−4,6−ジメ トキシトリアジン(44mg、0.25mmol)で処理し、全体を室温で1時 間攪拌した。次いで、4−フェノキシフェノール(51mg、0.27mmol )を添加して、5日間攪拌した。反応混合物をジクロロメタンで希釈して、クエ ン酸水溶液(10%w/v)で洗浄し、水で2回洗浄した。有機相を乾燥し(N a2SO4)、溶媒を減圧下で除去した。溶出液として1%トリエチルアミンを含 有する酢酸エチル/n−ヘキサン(2:1)を使用したフラッシュクロマトグラ フィーで残渣を精製し、86mg(収率42%)のFT9を無色の泡状物として 得た。 FT17(図24参照) 5’−O−(tert−ブチルジメチルシリル)−3’−スクシノイルチミジ ン(288mg、0.5mmol)のジクロロメタン(3mL)溶液を3滴のピ リジンで処理し、次いで塩化オキサリル(2M;0.3mL、0.6mmol) のジクロロメタン溶液を滴下した。反応混合物を室温で90分間攪拌した。この ように形成した酸塩化物の溶液を4−フェノキシフェノール(110mg、0. 59mmol)とピリジン(0.3mL)のジクロロメタン(3mL)溶液の氷 冷液に滴下した。30分後、4−フェノキシフェノール(35mg、0.19m mol)のジクロロメタン(0.7mL)溶液の一部をさらに添加し、4時間攪 拌した。反応混合物をジクロロメタンで希釈して、NaHCO3(5%w/v) 水溶液で洗浄し、水で2回洗浄した。有機相を乾燥し(Na2SO4)、溶媒を減圧 下で除去した。溶出液として酢酸エチル/n−ヘキサン(1:1)を使用したフ ラッシュクロマトグラフィーで残渣を精製し、145mg(収率47%)のFT 17を無色の泡状物として得た。 FT18/1(図25参照) 4−フェノキシフェニルグルタレート(180mg、0.6mmol)のジク ロロメタン(3mL)溶液を3滴のピリジンで処理し、次いで塩化オキサリル( 2M;0.35mL、0.7mmol)のジクロロメタン溶液を滴下した。反応 混合物を室温で90分間攪拌した。このように形成した酸塩化物の溶液を5’− O−(tert−ブチルジメチルシリル)−3’−スクシノイルチミジン(28 8mg、0.5mmol)とピリジン(0.3mL)のジクロロメタン(3mL )溶液の氷冷液に滴下した。室温で5時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタ ンで希釈して、NaHCO3(5%w/v)水溶液で洗浄し、水で2回洗浄した 。有機相を乾燥し(Na2SO4)、溶媒を減圧下で除去した。溶出液として酢酸エ チル/n−ヘキサン(1:1)を使用したフラッシュクロマトグラフィーで残渣 を精製し、111mg(収率35%)のFT18/1を無色の油状物として得た。 F23(図25参照) 5’−O−(tert−ブチルジメチルシリル)−3’−スクシノイルチミジ ン(288mg、0.5mmol)のジクロロメタン(3mL)溶液を3滴のピ リジンで処理し、次いで塩化オキサリル(2M;0.3mL、0.6mmol) のジクロロメタン溶液を滴下した。反応混合物を室温で90分間攪拌した。この ように形成した酸塩化物の溶液を(4’−フェノキシ)−4−フェノキシベンジ ルアルコール(146mg、0.5mmol)とピリジン(0.3mL)のジク ロロメタン(3mL)溶液の氷冷液に滴下した。室温で4時間攪拌した。反応混 合物を酢酸エチルで希釈して、NaHCO3(5%w/v)水溶液で洗浄し、水 で2回洗浄した。有機相を乾燥し(Na2SO4)、溶媒を減圧下で除去した。溶出 液として酢酸エチル/n−ヘキサン(1:1)を使用したフラッシュクロマトグ ラフィーで残渣を精製し、73mg(収率20%)のFT23を得た。 質量標識塩基FT23の質量分析法 オリゴヌクレオチドバックグラウンドの存在下および非存在下において質量標 識塩基の挙動モデルとしてFT23について質量分析法による検討を実施した。 これらの検討の結果を図20〜23に示す。各図は、プラットホーム−LC四重 極走査型質量分析計(マイクロマス(Micromass)、英国)にエレクトロス プレーイオン源と45Vのコーン電圧を使用することによって作成した質量スペ クトルを示す。各場合において、FT23は4pmol/μlの濃度で存在した 。図20は、陰イオンモードの質量スペクトルを示し、729.3の突出ピーク は[M-H]-に相当する。図21は、陽イオンモードの対応する質量スペクトルを 示す。数多くの突出ピークが見られる。 図22および図23は、適当な分子量3000のオリゴヌクレオチド試料が4 pmol/μlの各場合にさらに存在する以外は、図20および図21と同じ条 件下で作成した、それぞれ陰イオンモードおよび陽イオンモードの質量スペクト ルを示す。ここでも、陰イオンモード(図22)では、729.3にはっきりし たピークが識別される。陽イオンモード(図23)では、数多くのピークが検出 されている。 これらの結果は、質量標識塩基FT23は、等モルの(不純物の)オリゴヌク レオチドが存在する場合でも陰イオンモードで容易に検出可能であることを示す 。 図の要点 図1の要点 ステップ1:例えば、ビオチン化ポリ−Tプライマーを使用して、固相支持体に 固定したcDNAを形成する。 ステップ2:保持されたポリ−Aを保有するcDNAを「基準(reference)酵 素」で処理して、ゆるんだ断片を洗い流す。 ステップ3:「基準(reference)酵素」の突出末端に相補的な突出末端と「試料 作成酵素」の結合部位を有するアダプターを添加する。アダプターは鋳型の線状 増幅を可能にするプライマー配列を有してもよい。 ステップ4:アダプター結合cDNAを「試料作成エンドヌクレアーゼ」で処理 し、ゆるんだ断片を洗い流す。 ステップ5:「基準(reference)酵素」の突出末端に相補的な突出末端と「試料 作成酵素」の結合部位を有するアダプターを添加する。アダプターは光開裂可能 な結合を有する質量標識を有さなければならない。 ステップ6:「試料作成酵素」を添加する。 ステップ7:シグナチャー断片が放出された液相を取り出し、ガラスチップ上の 別個の位置の可能な256のテトラマーの全てを有するオリゴヌクレオチドに連 結する。 ステップ8:連結シグナチャーをMALDIマトリックスに埋設する。連結シグ ナチャーを有するチップをMALDI質量分析計に移す。 ステップ9:レーザーでチップを走査してチップの一領域のシグナチャーから質 量標識を開裂する。第2の周波数のUVレーザーで同じ領域を走査して、質量分 析法により分析するために開裂させておいた質量標識をイオン化する。 図2aの要点 ステップ1:アビジン標識ビーズに結合したビオチン標識ポリ−Tを有するマト リックスを通過させる。 ステップ2:保持されたポリ−Aを保有するcDNAを「基準(reference)酵 素」で処理して、ゆるんだ断片を洗い流す。 ステップ3:「基準(reference)酵素」の突出末端に相補的な突出末端と「試料 作成酵素」の結合部位を有するアダプターを添加する。 ステップ4:「試料作成酵素」を添加する。 ステップ5:全ての可能な4塩基突出末端に相補的な突出末端と「試料作成エン ドヌクレアーゼ」の結合部位を有するアダプターを添加する。これらのアダプタ ーは、アダプターが同定する突出末端と思われる配列を同定するための「質量標 識」を有する。 図2bの要点 ステップ6:「試料作成酵素」を添加する。 ステップ7:シグネチャー断片が放出された液相を取り出し、256のウェルに 分割する。 ステップ8:ウェルのビーズにシグネチャーを連結する。各ウェルは1つの突出 末端に相当すると思われるビーズを有する。各ウェルの連結しなかったシグネチ ャーを洗い流す。 ステップ9:固定したシグナチャー断片から質量標識を開裂させることにより、 液相に放出させ、エレクトロスプレー質量分析法で分析する。 図3aの要点 ステップ1:アビジン標識ビーズに結合したビオチン標識ポリ−Tを有するマト リックスを通過させる。 ステップ2:保持されたポリ−Aを保有するcDNAを「基準酵素」で処理して 、ゆるんだ断片を洗い流す。 ステップ3:「基準(reference)酵素」の突出末端に相補的な突出末端と「試料 作成酵素」の結合部位を有するアダプターを添加する。 ステップ4:「試料作成酵素」を添加する。 ステップ5:全ての可能な4塩基突出末端に相補的な突出末端と「試料作成エン ドヌクレアーゼ」の結合部位を有するアダプターを添加する。これらのアダプタ ーは、アダプターが同定する突出末端と思われる配列を同定するための「質量標 識」を有する。 図3bの要点 ステップ6:「試料作成酵素」を添加する。 ステップ7:シグネチャー断片が放出された液相を取り出し、HPLCアフィニ ティカラムに適用し、突出末端に基づいて断片を256のサブセットに分類する 。 ステップ8:カラムは同じ突出末端を有する分画にシグネチャーを分類する必要 がある。次いで、これらの分画をレーザーに露光させ、質量標識を開裂させなけ ればならない。 ステップ9:次いで、開裂した質量標識およびシグナチャー断片をエレクトロス プレー質量分析計に直接注入し、分析する。標識の電荷はオリゴヌクレオチドシ グナチャーの反対であるように設計することができる。このように、それが負で ある場合には、標識は陰イオン質量分析法で分析することができる。 図4の要点 A イオン源 B イオン電流 C 電気的ゲート D 反射物 E 検出器 (1)、(2)好ましい光開裂可能な結合 図8の要点 (1)〜(3)好ましい質量標識構造であり、ここでn≧0である。 (4)質量標識を有する質量欠損であり、ここでn≧0およびm≧0であり、x は、好ましくはFまたはHである。 図9の要点 (1)好ましい末端の変化すなわち質量シリーズ修飾基。 (2)好ましい内部の変化すなわち質量シリーズ修飾基であり、ここでn≧0で あり、Rは、任意の基であってもよい。質量シリーズ修飾基のためには、R基は 、好ましくはイオン化またはフラグメント化すべきではない。イオン化基は別の 図に示す。 図10の要点 (1)陰イオンモード基 (2)陽イオンモード基 図11の要点 説明:試料AG/1/75、10ng/μL、1:1 MeOH:水,CV=45VLIVER01 1(0.997)Sm(SG ,2x0.60),スキャンES-1.79e8ここで、AG/1/75はである。 図12の要点 説明:AG/1/75、5x10-7M20ul/分 MeOH/H2O 1:1溶液で注入LPOOL3 13(0.496)Cm( 9:13),スキャンES+1.89e6 図13の要点 説明:AG/1/75,10ng/AL,1:1 MeOH-水,CV=75V LIVER02 1(0.998)Sm(SG,2x0.60), スキャンES-4,37e7ここで、AG/1/75は、 である。 図14の要点 説明:DNA 1:5D MeOH:H2O+0.2%FORMIC 45V+/-SWITCHING (1):LPOOL5 9(0.628)Cm(2:13),1:スキャンES-4.56e3 (2):LPOOL5 3(0.243)Cm(3:10),2:スキャンES+1.13e5 図15の要点 説明:DNA 1:5D MeOH:H2O+0.2%アンモニア45V+/-SWITCHING (1):LPOOL6 11(0.761)Cm(4:12),I:Scan ES-1.37e4 (2)LPOOL6 10(0.726)Cm(2:11),2:スキャンES+8.13e4 図16の要点 説明:DNA+AG/1/75+0.2%FORMIC LOOPINJ+/-ES (1):LPOOL9 14(0.800)CM(11:18),2:スキャンES+1.04e6 (2):LPOOL914(0.771)Cm(12:18),1:スキャンES-4.20e3 図17の要点 説明:DNA+AG/1/75+0.2%FORMIC LOOP INJ+/-ES (1):LPOOL10 13(0.747)Cm(11:17),2:スキャンES+1.86e6 (2):LPOOL10 11(0.608)Cm(11:17),1:スキャンES-3.23e3 図18の要点 説明:DNA+AG/1/75+0.20-.FORMIC LOOP INJ+I-ES (1):LPOOL9 14(0.800)Cm(13:15- (22:29+4:7)),2:スキャンES+1.02e6,(バックグラウンドを差し引く) (2):LPOOL9 16(0.881)Cm(16:19-(23:29+9:13)),1:スキャンES-2.70e3, (バックグラウンドを差し引く) 図19の要点 説明:DNA+AG/1/75+0.2%AMMONIA LOOP INJ+/-ES (1):LPOOLIO 13(0.747)Cm(13:14-(6:8+22:25)),2:スキャンES+2.93e6,(バック グラウンドを差し引く) (2):LPOOL10 11(0.608)Cm(11:16-(8+26)),1:スキャンES-1.03e3,(バックグラウ ンドを差し引く) 図20の要点 説明:FT23(単独)(-veion)4pmol/ul,LPOOL2 3(0.266)Cm(2:24),2:スキャンES-7 .35e5 図21の要点 説明:FT23(単独)(+ve ion)4pmol/ul,LPOOL2 5(0.381)Cm(2:24),I:スキャンES+3 .G8e6 図22の要点 説明:F23/OLIGO(-ve ion)4pmol/ul,LPOOL1 18(1.405)Cm(3:25),(オリゴヌクレオ チド分子量=3,000),2.スキャンES-3.2leS 図23の要点 説明F23/OLIGO(+ve ion)4pmol/ul,LPOOL1 11(0.830)Cm(4:26),(オリゴヌクレオ チド分子量=3,000),1:スキャンES+2.03e6
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年1月21日(1999.1.21) 【補正内容】 請求の範囲 1.ハイブリダイゼーションプローブ配列であって、その各々が所定の鎖長の 既知の塩基配列に結合された質量標識を有し、配列の各々の質量標識および必要 に応じて既知の塩基配列が質量分析法によりその塩基配列と関連づけることが可 能であり、各質量標識がそのそれぞれの既知の塩基配列に開裂可能であるように 結合され、エレクトロスプレーイオン化により開裂されることが可能であること を特徴とする、ハイブリダイゼーションプローブ配列。 2.各質量標識が、配列の全ての他の質量標識に対して独自に識別可能である 、請求項1に記載の配列。 3.塩基配列の所定の鎖長が2〜25である、請求項1または請求項2に記載 の配列。 4.各質量標識が、衝突開裂可能な結合、光開裂可能な結合、化学的に開裂可 能な結合または熱的に開裂可能な結合によって既知の塩基配列に開裂可能である ように結合される、請求項3に記載の配列。 5.各質量標識が、質量分析計内にあるとき開裂する結合によって既知の塩基 配列に開裂可能であるように結合される、請求項3または請求項4に記載の配列 。 6.結合が質量分析計のイオン化室内で開裂する、請求項5に記載の配列。 7.各質量標識が、エレクトロスプレーイオン化に対して質量標識より安定性 が小さい結合によりそのそれぞれの既知の塩基配列に開裂可能であるように結合 される、請求項4乃至6のいずれか1項に記載の配列。 8.各質量標識がイオン化条件下において負に荷電される、請求項4乃至7の いずれか1項に記載の配列。 9.質量標識が50Vのエレクトロスプレーイオン化に対して安定である、請 求項1乃至8のいずれかに記載の配列。 10.既知の塩基配列が、所定の置換位置において認識部位から切断する制限 エンドヌクレアーゼの認識部位を有するアダプターオリゴヌクレオチドの突出末 端を有する、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の配列。 11.既知の塩基配列が複数の同一の質量標識に結合される、請求項1乃至1 0のいずれか1項に記載の配列。 12.質量標識および必要に応じて質量標識のそれぞれの既知の塩基配列の質 量分析法によりプローブのハイブリダイゼーションを測定する方法における、請 求項1乃至11のいずれか1項に記載のハイブリダイゼーションプローブ配列の 用途。 13.質量標識および必要に応じて既知の塩基配列の質量分析法によりプロー ブのハイブリダイゼーションを測定する方法における、所定の鎖長の既知の塩基 配列に結合された質量標識を有するハイブリダイゼーションプローブの用途であ って、質量標識が開裂可能であるように塩基配列に結合され、エレクトロスプレ ーイオン化により開裂されることが可能であることを特徴とする用途。 14.塩基配列の所定の鎖長が2〜25である、請求項13に記載の用途。 15.質量標識が衝突開裂可能な結合、光開裂可能な結合、化学的に開裂可能 な結合または熱的に開裂可能な結合によって既知の塩基配列に開裂可能であるよ うに結合される、請求項13または請求項14に記載の用途。 16.質量標識が、質量分析計内にあるとき開裂する結合によって既知の塩基 配列に開裂可能であるように結合される、請求項13乃至15のいずれか1項に 記載の用途。 17.結合が質量分析計のイオン化室内で開裂する、請求項16に記載の用途 。 18.質量標識が、エレクトロスプレーイオン化に対して質量標識より安定性 が小さい結合により既知の塩基配列に開裂可能であるように結合される、請求項 13乃至17のいずれか1項に記載の用途。 19.質量標識がイオン化条件下において負に荷電される、請求項13乃至1 8のいずれか1項に記載の用途。 20.質量標識が質量分析計内において既知の塩基配列から分離可能である、 請求項13乃至19のいずれか1項に記載の用途。 21.質量標識が50Vのエレクトロスプレーイオン化に対して安定である、 請求項13乃至20のいずれか1項に記載の用途。 22.既知の塩基配列が、所定の置換位置において認識部位から切断する制限 エンドヌクレアーゼの認識部位を有するアダプターオリゴヌクレオチドの突出末 端を有する、請求項13乃至21のいずれか1項に記載の用途。 23.ポリメラーゼ連鎖反応またはリガーゼ連鎖反応中にプローブのハイブリ ダイゼーションを測定するための、請求項13乃至22のいずれか1項に記載の 用途。 24.既知の塩基配列が複数の同一の質量標識に結合される、請求項13乃至 23のいずれか1項に記載の用途。 25.本発明の方法が主にオンラインで実施される、請求項12乃至24のい ずれか1項に記載の用途。 26.プローブ配列と標的核酸とのハイブリダイゼーションを測定するための 方法であって、 (a)プローブを標的核酸にハイブリダイゼーションさせる条件下において、 標的核酸と、所定の鎖長の既知の塩基配列にエレクトロスプレーイオン化によ り開裂可能に結合された質量標識を有する複数のハイブリダイゼーションプロー ブ配列とを接触させるステップと、 (b)質量分析法によりハイブリダイゼーションしたプローブを同定するステッ プと、 を含む方法。 27.各質量標識がそのそれぞれの塩基配列に開裂可能であるように結合され 、ハイブリダイゼーションした各プローブが開裂されて質量標識を放出し、放出 された標識が質量分析計を使用して同定される、請求項26に記載の方法。 28.プローブと標的核酸とのハイブリダイゼーションを測定するための方法 であって、 (a)プローブを標的核酸にハイブリダイゼーションさせる条件下において標的 核酸と所定の鎖長の既知の塩基配列にエレクトロスプレーイオン化により開裂可 能に結合された質量標識を有するハイブリダイゼーションプローブ配列とを接触 させるステップと、必要に応じてハイブリダイゼーションしていない材料を除去 するステップと、 (b)質量分析法によりハイブリダイゼーションしたプローブを同定するステッ プと、 を含む方法。 29.質量標識が、そのそれぞれの塩基配列に開裂可能であるように結合され 、ハイブリダイゼーションしたプローブが開裂されて質量標識を放出し、放出さ れた標識が質量分析計を使用して同定される、請求項28に記載の方法。 30.質量分析法の1つの試料または各試料が、エレクトロスプレーイオン化 またはマトリックス介助型レーザー脱離イオン化によって調製される、請求項2 6乃至29のいずれか1項に記載の方法。 31.塩基配列の所定の鎖長が2〜25である、請求項26乃至30のいずれ か1項に記載の方法。 32.1つまたは各質量標識が、衝突開裂可能な結合、光開裂可能な結合、化 学的に開裂可能な結合または熱的に開裂可能な結合によって既知の塩基配列に開 裂可能であるように結合される、請求項26乃至31のいずれか1項に記載の配 列。 33.結合が質量分析計で開裂される、請求項27または請求項29乃至32 のいずれか1項に記載の配列。 34.結合が質量分析計のイオン化室内で開裂される請求項33に記載の方法 。 35.結合の開裂がレーザー光開裂によって誘発される、請求項33に記載の 方法。 36.結合の開裂が衝突によって誘発される、請求項33に記載の方法。 37.各質量標識が、エレクトロスプレーイオン化に対して質量標識より安定 性が小さい結合によりそのそれぞれの既知の塩基配列に開裂可能であるように結 合される、請求項27または請求項29乃至36のいずれか1項に記載の方法。 38.各質量標識がイオン化条件下において負に荷電される、請求項27また は請求項29乃至37のいずれか1項に記載の方法。 39.質量標識および既知の塩基配列が、質量分析計内に導入される前に分離 しない、請求項27または請求項29乃至38のいずれか1項に記載の方法。 40.質量標識が50Vのエレクトロスプレーイオン化に対して安定である、 請求項26乃至39のいずれか1項に記載の方法。 41.既知の塩基配列が、所定の置換位置において認識部位から切断する制限 エンドヌクレアーゼの認識部位を有するアダブターオリゴヌクレオチドの突出末 端を有する、請求項26乃至40のいずれか1項に記載の方法。 42.既知の塩基配列が複数の同一の質量標識に結合される、請求項26乃至 41のいずれか1項に記載の方法。 43.オンラインで実施される、請求項26乃至42のいずれか1項に記載の 方法。 44.オリゴヌクレオチドチップを読みとるための、請求項1乃至11のいず れか1項に記載の配列の用途。 45.オリゴヌクレオチド結合試薬を同定するための競合的結合アッセイにお ける、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の配列の用途。 46.所定の配列のプローブに対するポリメラーゼ連鎖反応またはリガーゼ連 鎖反応における請求項1乃至11のいずれか1項に記載の配列の用途。 47.cDNAを特徴づけるための方法であって、 (a)1種以上のcDNA集団を有する試料を制限エンドヌクレアーゼで切断し 、制限部位が基準部位においてcDNAの末端に隣接するcDNAの一方の末端 を形成する断片を単離するステップと、 (b)単離された断片を第1の試料作成エンドヌクレアーゼで既知の置換位置の 第1の試料作成部位において基準部位から切断して、第1および第2の小断片を 形成するステップであって、第1および第2の小断片の各々が所定の鎖長の突出 末端配列と未知の配列とを有し、第1の小断片がcDNAの末端を有するステッ プと、 (c)第1または第2の小断片のどちらかをそれらの突出末端配列により小集団 に分類し、各小集団の突出末端配列を第1の突出末端と記録するステップと、 (d)各小集団の小断片を、第1の試料作成エンドヌクレアーゼと同じまたは異 なる第2の試料作成エンドヌクレアーゼで既知の置換位置の第2の試料作成部位 において第1の試料作成部位から切断して、所定の鎖長の第2の突出末端配列と 未知の配列とを有するさらに小断片を各小断片から形成するステップと、 (e)第2の各突出末端配列を決定するステップと、 を含み、 各小断片の第1および第2の突出末端配列を合わせた鎖長が6〜10であり、 基準部位ならびに第1および第2の突出末端の配列および相対位置が1つまたは 各cDNAを特徴づけ、第1の試料作成エンドヌクレアーゼが第1の認識部位に 結合して所定の置換位置の第1の試料作成部位において制限エンドヌクレアーゼ の制限部位から切断し、第1および/または第2の認識部位が請求項10に記載 の配列から第1および/または第2のアダプターオリゴヌクレオチドに提供され て、単離された断片の制限部位にハイブリダイゼーションされる方法。 48.核酸を配列決定するための方法であって、 (a)各断片が独自の量で存在し、一方の末端に所定の鎖長の突出末端配列と未 知の配列とを形成する核酸断片を有する標的核酸集団を入手するステップと、 (b)各断片の他方の末端を保護するステップと、 (c)(i)リガーゼが存在するハイブリダイゼーション条件下において、断片と 、塩基配列が突出末端配列と同じ所定の鎖長を有し、その所定の鎖長の全ての可 能な塩基配列を有する請求項10に記載の配列とを接触させ、任意の連結された アダプターオリゴヌクレオチドを取り出し、質量標識を放出させて質量分析計に より放出された質量標識を同定することによって任意の連結されたアダプターオ リゴヌクレオチドの量を記録するステップと、 (ii)連結されたアダプターオリゴヌクレオチドと、認識部位に結合し、 断片を切断して、以前の突出末端配列と隣接または重複する新たな突出末端配列 を露出させる塩基配列決定酵素とを接触させるステップと、 (iii)十分な時間の間ステップ(i)および(ii)を繰り返し実施し 、各突出末端配列について記録された量を比較することにより断片の配列を決定 するステップと により断片の各々を塩基配列決定するステップと を含む方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 9726953.4 (32)優先日 平成9年12月19日(1997.12.19) (33)優先権主張国 イギリス(GB) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ジョンストン、ロバート アレクサンダー ウォーカー イギリス国 エル63 9エルディー ベビ ントン ポートン ロード 39

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ハイブリダイゼーションプローブ配列であって、その各々が所定の鎖長の 既知の塩基配列に結合された質量標識を有し、配列の各々の質量標識および必要 に応じて既知の塩基配列が質量分析法によりその塩基配列と関連づけることが可 能である、ハイブリダイゼーションプローブ配列。 2.各質量標識が、配列の全ての他の質量標識に対して独自に識別可能である 、請求項1に記載の配列。 3.塩基配列の所定の鎖長が2〜25である、請求項1または請求項2に記載 の配列。 4.各質量標識がそのそれぞれの既知の塩基配列に開裂可能であるように結合 され、そのそれぞれの既知の塩基配列から放出されたとき、質量分析法によりそ の塩基配列と関連づけることが可能である、請求項1乃至3のいずれか1項に記 載の配列。 5.各質量標識が光開裂可能な結合、化学的に開裂可能な結合または熱的に開 裂可能な結合によって既知の塩基配列に開裂可能であるように結合される、請求 項4に記載の配列。 6.各質量標識が、質量分析計内にあるとき開裂する結合によって既知の塩基 配列に開裂可能であるように結合される、請求項4または請求項5に記載の配列 。 7.結合が質量分析計のイオン化室内で開裂する、請求項6に記載の配列。 8.各質量標識が、電子衝撃イオン化に対して質量標識より安定性が小さい結 合によりそのそれぞれの既知の塩基配列に開裂可能であるように結合される、請 求項4乃至7のいずれか1項に記載の配列。 9.各質量標識がイオン化条件下において負に荷電される、請求項4乃至8の いずれか1項に記載の配列。 10.質量標識が50Vの電子衝撃イオン化に対して安定である、請求項1乃 至9のいずれか1項に記載の配列。 11.既知の塩基配列が、所定の置換位置において認識部位から切断する制限 エンドヌクレアーゼの認識部位を有するアダプターオリゴヌクレオチドの突出末 端を有する、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の配列。 12.既知の塩基配列が複数の同一の質量標識に結合される、請求項1乃至1 1のいずれか1項に記載の配列。 13.質量標識および必要に応じて質量標識のそれぞれの既知の塩基配列の質 量分析法によりプローブのハイブリダイゼーションを測定する方法における、請 求項1乃至12のいずれか1項に記載のハイブリダイゼーションプローブ配列の 用途。 14.質量標識および必要に応じて既知の塩基配列の質量分析法によりプロー ブのハイブリダイゼーションを測定する方法における、所定の鎖長の既知の塩基 配列に結合された質量標識を有するハイブリダイゼーションプローブの用途。 15.塩基配列の所定の鎖長が2〜25である、請求項14に記載の用途。 16.質量標識が既知の塩基配列に開裂可能であるように結合される、請求項 14または請求項15に記載の用途。 17.質量標識が光開裂可能な結合、化学的に開裂可能な結合または熱的に開 裂可能な結合によって既知の塩基配列に開裂可能であるように結合される、請求 項16に記載の用途。 18.質量標識が、質量分析計内にあるとき開裂する結合によって既知の塩基 配列に開裂可能であるように結合される、請求項16または請求項17に記載の 用途。 19.結合が質量分析計のイオン化室内で開裂する、請求項18に記載の用途 。 20.各質量標識が、電子衝撃イオン化に対して質量標識より安定性が小さい 結合によりそのそれぞれの既知の塩基配列に開裂可能であるように結合される、 請求項16乃至19のいずれか1項に記載の用途。 21.各質量標識がイオン化条件下において負に荷電される、請求項16乃至 20のいずれか1項に記載の用途。 22.質量標識が質量分析計内において既知の塩基配列から分離可能である、 請求項16乃至21のいずれか1項に記載の用途。 23.質量標識が50Vの電子衝撃イオン化に対して安定である、請求項14 乃至22のいずれか1項に記載の用途。 24.既知の塩基配列が、所定の置換位置において認識部位から切断する制限 エンドヌクレアーゼの認識部位を有するアダプターオリゴヌクレオチドの突出末 端を有する、請求項14乃至23のいずれか1項に記載の用途。 25.ポリメラーゼ連鎖反応またはリガーゼ連鎖反応中にプローブのハイブリ ダイゼーションを測定するための、請求項14乃至23のいずれか1項に記載の 用途。 26.既知の塩基配列が複数の同一の質量標識に結合される、請求項14乃至 24のいずれか1項に記載の用途。 27.本発明の方法が主にオンラインで実施される、請求項13乃至26のい ずれか1項に記載の用途。 28.プローブ配列と標的核酸とのハイブリダイゼーションを測定するための 方法であって、 (a)プローブを標的核酸にハイブリダイゼーションさせる条件下において、 標的核酸と、所定の鎖長の既知の塩基配列に結合された質量標識を有する複数 のハイブリダイゼーションプローブ配列とを接触させるステップと、必要に応じ てハイブリダイゼーションしていない材料を除去するステップと、 (b)質量分析法によりハイブリダイゼーションしたプローブを同定するステッ プと、 を含む方法。 29.各質量標識がそのそれぞれの塩基配列に開裂可能であるように結合され 、ハイブリダイゼーションした各プローブが開裂されて質量標識を放出し、放出 された標識が質量分析計を使用して同定される、請求項28に記載の方法。 30.プローブと標的核酸とのハイブリダイゼーションを検知するための方法 であって、 (a)プローブを標的核酸にハイブリダイゼーションさせる条件下において、 標的核酸と、所定の鎖長の既知の塩基配列に結合された質量標識を有するハイ ブリダイゼーションプローブ配列とを接触させるステップと、必要に応じてハイ ブリダイゼーションしていない材料を除去するステップと、 (b)質量分析法によりハイブリダイゼーションしたプローブを同定するステッ プと、 を含む方法。 31.質量標識が、そのそれぞれの塩基配列に開裂可能であるように結合され 、ハイブリダイゼーションしたプローブが開裂されて質量標識を放出し、放出さ れた標識が質量分析計を使用して同定される、請求項30に記載の方法。 32.質量分析法の1つの試料または各試料が、エレクトロスプレーイオン化 またはマトリックス介助型レーザー脱離イオン化によって調製される、請求項2 8乃至31のいずれか1項に記載の方法。 33.塩基配列の所定の鎖長が2〜25である、請求項28乃至32のいずれ か1項に記載の方法。 34.1つまたは各質量標識が、光開裂可能な結合、化学的に開裂可能な結合 または熱的に開裂可能な結合によって既知の塩基配列に開裂可能であるように結 合される、請求項28乃至33のいずれか1項に記載の配列。 35.結合が、質量分析計で開裂される、請求項29または請求項31乃至3 4のいずれか1項に記載の配列。 36.結合が、質量分析計のイオン化室内で開裂される請求項35に記載の方 法。 37.結合の開裂が、レーザー光開裂によって誘発される、請求項35に記載 の方法。 38.結合の開裂が、衝突によって誘発される、請求項35に記載の方法。 39.各質量標識が、電子衝撃イオン化に対して質量標識より安定性が小さい 結合によりそのそれぞれの既知の塩基配列に開裂可能であるように結合される、 請求項29または請求項31乃至38のいずれか1項に記載の方法。 40.各質量標識がイオン化条件下において負に荷電される、請求項29また は請求項31乃至39のいずれか1項に記載の方法。 41.質量標識および既知の塩基配列が、質量分析計内に導入される前に分離 しない、請求項29または請求項31乃至40のいずれか1項に記載の方法。 42.質量標識が50Vの電子衝撃イオン化に対して安定である、請求項28 乃至41のいずれか1項に記載の方法。 43.既知の塩基配列が、所定の置換位置において認識部位から切断する制限 エンドヌクレアーゼの認識部位を有するアダプターオリゴヌクレオチドの突出末 端を有する、請求項28乃至40のいずれか1項に記載の方法。 44.既知の塩基配列が複数の同一の質量標識に結合される、請求項28乃至 43のいずれか1項に記載の方法。 45.オンラインで実施される、請求項28乃至44のいずれか1項に記載の 方法。 46.オリゴヌクレオチドチップを読みとるための、請求項1乃至12のいず れか1項に記載の配列の用途。 47.オリゴヌクレオチド結合試薬を同定するための競合的結合アッセイにお ける、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の配列の用途。 48.所定の配列のプローブに対するポリメラーゼ連鎖反応またはリガーゼ連 鎖反応における請求項1乃至12のいずれか1項に記載の配列の用途。 49.cDNAを特徴づけるための方法であって、 (a)1種以上のcDNA集団を有する試料を制限エンドヌクレアーゼで切断し 、制限部位が基準部位においてcDNAの末端に隣接するcDNAの一方の末端 を形成する断片を単離するステップと、 (b)単離された断片を第1の試料作成エンドヌクレアーゼで既知の置換位置の 第1の試料作成部位において基準部位から切断して、第1および第2の小断片を 形成するステップであって、第1および第2の小断片の各々が所定の鎖長の突出 末端配列と未知の配列とを有し、第1の小断片がcDNAの末端を有するステッ プと、 (c)第1または第2の小断片のどちらかをそれらの突出末端配列により小集団 に分類し、各小集団の突出末端配列を第1の突出末端と記録するステップと、 (d)各小集団の小断片を、第1の試料作成エンドヌクレアーゼと同じまたは異 なる第2の試料作成エンドヌクレアーゼで既知の置換位置の第2の試料作成部位 において第1の試料作成部位から切断して、所定の鎖長の第2の突出末端配列と 未知の配列とを有するさらに小断片を各小断片から形成するステップと、 (e)第2の各突出末端配列を決定するステップと を含み、 各小断片の第1および第2の突出末端配列を合わせた鎖長が6〜10であり、 基準部位ならびに第1および第2の突出末端の配列および相対位置が1つまたは 各cDNAを特徴づけ、第1の試料作成エンドヌクレアーゼが第1の認識部位に 結合して所定の置換位置の第1の試料作成部位において制限エンドヌクレアーゼ の制限部位から切断し、第1および/または第2の認識部位が請求項11に記載 の配列から第1および/または第2のアダプターオリゴヌクレオチドに提供され て、単離された断片の制限部位にハイブリダイゼーションされる方法。 50.核酸を配列決定するための方法であって、 (a)各断片が独自の量で存在し、一方の末端に所定の鎖長の突出末端配列と未 知の配列とを形成する核酸断片を有する標的核酸集団を入手するステップと、 (b)各断片の他方の末端を保護するステップと、 (c)(i)リガーゼが存在するハイブリダイゼーション条件下において、断片と 、塩基配列が突出末端配列と同じ所定の鎖長を有し、その所定の鎖長の全ての可 能な塩基配列を有する請求項11に記載の配列とを接触させ、任意の連結された アダプターオリゴヌクレオチドを取り出し、質量標識を放出させて質量分析計に より放出された質量標識を同定することによって任意の連結されたアダプターオ リゴヌクレオチドの量を記録するステップと、 (ii)連結されたアダプターオリゴヌクレオチドと、認識部位に結合し、 断片を切断して、以前の突出末端配列と隣接または重複する新たな突出末端配列 を露出させる塩基配列決定酵素とを接触させるステップと、 (iii)十分な時間の間ステップ(i)および(ii)を繰り返し実施し 、各突出末端配列について記録された量を比較することにより断片の配列を決定 するステップと により断片の各々を塩基配列決定するステップと を含む方法。
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