JP2001501825A - マイコバクテリア(Mycobacteria)の検出のための新規プローブ - Google Patents

マイコバクテリア(Mycobacteria)の検出のための新規プローブ

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JP2001501825A JP10517095A JP51709598A JP2001501825A JP 2001501825 A JP2001501825 A JP 2001501825A JP 10517095 A JP10517095 A JP 10517095A JP 51709598 A JP51709598 A JP 51709598A JP 2001501825 A JP2001501825 A JP 2001501825A
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Abstract

(57)【要約】 試料中に随時存在する1つまたはそれ以上のマイコバクテリアの標的配列を検出するための、新規なハイブリダイゼーション測定プローブおよびそのようなプローブの混合物。このプローブは、好ましくはマイコバクテリアrDNA、前駆体rRNA、またはrRNAの標的配列に向けられ、該プローブは検出可能なハイブリッドを形成することができる。このプローブは、喀痰、喉頭ぬぐい液、胃洗浄液、気管支洗浄液、生検試料、吸引液、唾液、体液(脊髄液、胸水、心膜液、関節液、血液、膿、骨髄液)、尿、組織切片、ならびに食物試料、土壌、空気、および水試料、およびこれらの培養物のような試料中の生物を検出するのに有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 マイコバクテリア(Mycobacteria)の検出のための新規プローブ 本発明は、1つまたはそれ以上のマイコバクテリア(Mycobacteria)の標的配 列を検出するための新規プローブおよびこのようなプローブの混合物、ならびに このような新規プローブまたはその混合物の設計、作成および使用に関し、この プローブは、検体、例えば、喀痰、喉頭ぬぐい液、胃洗浄液、気管支洗浄液、生 検試料、吸引液、唾液、体液(脊髄液、胸水、心膜液、関節液、血液、膿、骨髄 液)、尿、組織切片、ならびに食物試料、土壌、空気、および水試料およびこれ らの培養物中に随時存在するこのような生物を検出することができる。本発明は 特に、結核菌複合体(Mycobacterium tuberculosis Complex)(MTC)の1つ またはそれ以上のマイコバクテリアの有無の検出、および、結核菌複合体のマイ コバクテリア以外の1つまたはそれ以上のマイコバクテリア(MOTT)の有無 の検出のための、新規プローブおよびその混合物に関する。本発明はさらに、1 つまたはそれ以上のこのようなプローブを含む診断キットに関する。本発明のプ ローブは驚くべきことに、マイコバクテリアの細胞壁を通過することができ、従 って迅速で実施の容易なin situプロトコールの開発を可能にする。 発明の背景 結核は、結核菌の感染により引き起こされる、生命を脅かすかつ流行性の疾患 である。結核は現在世界的に、発病と死亡の主要な感染性の原因であり、毎年約 300万人の死亡を引き起こしていると予測されている。WHOの推定では、結 核の1年間の新しい症例数は1990年の750万から2000年の1020万 に増加すると予測し、これはこの10年間に約9000万の新しい症例が発生す ることを意味する。さらに1990年代に3000万人が結核により死亡すると 予測され、これは成人の予防可能な死亡数の4分の1に等しい。 これまで結核の流行は、アジア、アフリカおよび南アメリカのような世界の貧 乏な国で高かったが、近年は文明国でも増加している。これは、人口の移動パタ ーン、結核プログラムや栄養プログラムが整備されていないことなどの種々の要 因が相互に影響しているためと考えられる。さらに、薬剤耐性またはさらに悪い ことには多剤耐性である新しい株の出現により、深刻な脅威が発生するであろう 。 マイコバクテリアはしばしば、結核菌マイコバクテリアすなわち結核菌複合体 (Mycobacterium tuberculosis Complex)のマイコバクテリア(MTC)と、結 核菌複合体(Mycobacterium tuberculosis Complex)のマイコバクテリア以外の マイコバクテリア(MOTT)に分類される。MTC群は、結核菌(M.tubercu losis)以外に、マイコバクテリウム・ボビス(M.bovis)、マイコバクテリウ ム・アフリカヌム(M.africanum)、およびマイコバクテリウム・ミクロチ(M .microti)を含む。MOTT群のマイコバクテリアは、健常人にとっては通常 病原性はないが、免疫力の低下した人(例えば、HIVに感染した人)では疾患 を引き起こすことがある。MOTT群の臨床的に関係のあるマイコバクテリアは 、特にマイコバクテリウム・アビウム(M.avium)、マイコバクテリウム・イン トラセルラレ(M.intracellulare)、マイコバクテリウム・カンサシイ(M.ka nsasii)、およびマイコバクテリウム・ゴルドナエ(M.gordonae)だけでなく 、マイコバクテリウム・スクロフラセウム(M.scrofulaceum)、マイコバクテ リウム・ゼノピ(M.xenopi)、およびマイコバクテリウム・ホルツイツム(M. fortuitum)がある。 マイコバクテリウム・アビウム(M.avium)とマイコバクテリウム・イントラ セルラレ(M.intracellulare)はマイコバクテリウム・パラツベルクロシス(M .paratuberculosis)およびマイコバクテリウム・レプラエムリウム(M.lepra emurium)とともに、マイコバクテリウム・アビウム複合体(Mycobacterium avi um Comples)(MAC)を構成する。マイコバクテリウム・スクロフラセウム( M.scrofulaceum)で拡張すると、複合体(Mycobacterium avium-intracellular e-scrofulaceum Complex)この群は、マイコバクテリウム・アビウム−イントラ セルラレ−スクロフラセウム(MAIS)と呼ばれる。 マイコバクテリア感染を抗体で治療すると、薬剤耐性株が現れることはよく知 られている。多くの抗生物質は、タンパク質合成または転写を妨害することによ りその作用を示す。臨床的マイコバクテリア分離株のいくつかの薬剤耐性表現型 の背後にある分子的機構の研究は、rRNA遺伝子の突然変異を明らかにした。 増殖の遅いマイコバクテリアはrRNAオペロンを1つしか持たないため、rR NA遺伝子中に位置する突然変異による耐性が出現しやすい。すべてのマイコバ クテリア集団は、自発的突然変異により発生した少数の薬剤耐性突然変異体を含 む。これらの突然変異マイコバクテリアは、通常はよく生存できないが、治療薬 として単一の薬剤治療法が行われると、薬剤に耐性の細菌が死滅し、耐性変異体 のみが生き残り増殖して、ある時点でマイコバクテリア集団の大部分を構成する ようになる。不十分な薬剤治療法による薬剤耐性細菌の淘汰は、いわゆる「獲得 性(acquired)薬剤耐性」の状態を引き起こす。これに対して「一次(primary )薬剤耐性」は、それまでマイコバクテリア感染の治療を受けたことがない患者 から薬剤耐性マイコバクテリアを単離することができ、獲得性薬剤耐性細菌に感 染している患者の薬剤耐性マイコバクテリアで感染されるようになった状態を示 すのに使用される。 今日薬剤耐性は、主に臨床試料を培養して表現型により測定され、ここで個々 の薬剤の存在下でマイコバクテリアの存在が証明される。しかしこれは、薬剤耐 性試験の結果がマイコバクテリア(これは増殖が遅いことが知られている)の増 殖速度に依存するため、残念ながら非常に遅く時間のかかる方法である。すなわ ち、結果は数週間後まで入手できない。 薬剤耐性の頻度は、少なくともいまのところそれほど頻繁ではないが、耐性株 が同定され撲滅されることが非常に重要である。従って、薬剤耐性を診断するた めの信頼できかつ迅速に実施できる方法を見いだすことが非常に重要である。 現在顕微鏡を用いるマイコバクテリアの検出が、診断のための最も普及してい る方法である。試料(例えば、唾液)を、例えばチールニールゼン染色法(Zieh l-Neelsen staining)により染色して抗酸菌の存在について調べる。しかし抗酸 菌の染色は、感染の型について必要な情報を提供せず、試料中に抗酸菌が存在す るかどうかを示すのみであり、これ自身は診断を確立するのには充分な情報では ない。抗酸菌について陽性の試料は次に、培養して種を同定してもよい。 チールニールゼン染色では、感染がMTC群のマイコバクテリアにより引き起 こされたのかまたはMTC群のマイコバクテリア以外のマイコバクテリアにより 引き起こされたのか決定するために使用できないため、染色結果が陽性の場合は 、 結核菌(M.tuberculosis)感染が疑われるすべての患者の非常に費用のかかる 隔離と、患者が応答しないかも知れない薬剤による治療が行われる。 抗酸性染色の感度は、塗抹試料mlあたりわずかに約104−105であるため、 陰性試料はまた、より好感度で試料あたり10〜100個の微生物を検出するこ とができる培養ベースの試験のために、培養しなければならない。しかし結果は 8週間の培養後まで入手できない。同様に薬剤感受性についての情報は、1〜3 週間のさらなる試験後でないと入手できない。 マイコバクテリア含有試料の培養には、異なる固体または液体培地(ロウエン スタイン・ジェンセン斜面培地(Loewenstein Jensen slants)およびデュボス 液体培地(Dubos broth))が伝統的に使用されている。より新しい培地には、 ESPマイコカルチャーシステム(ESP Myco Culture System)(ディフコ(Dif co))、エムビー・バクト(MB/BacT)(オルガノン・テクニカ(Organo n Teknika))、バクテック(BacTec)(ベクトンディッキンソン(Becto n Dickinson))およびエムジーアイティー(MGIT)(ベクトンディッキン ソン(Becton Dickinson))がある。これらの検査培地は、マイコバクテリアの 代謝により産生される二酸化炭素または酸素の比色的または蛍光的検出に基づき 、大規模検査のための自動化システムに適合している。 種の同定は現在、伝統的な生化学的方法またはプローブハイブリダイゼーショ ン測定法(例えば、ジーンプローブ社(Gene-Probe Inc.)(米国)のアキュプ ローブ(AccuProbe))を使用して培養することにより行われている。従って、 MTC群のマイコバクテリアとMTC群以外のマイコバクテリアの間のより迅速 な区別を可能にし、特にMTC群のマイコバクテリア以外のマイコバクテリアの 種のさらなる同定を可能にする手段に対するニーズが増加している。 培養ベースの方法に変わる新しい方法の多くは、分子的増幅技術に依存してい る。いくつかの方法が出現しており、中でもポリメラーゼチェイン反応(PCR )、リガーゼチェイン反応および転写介在増幅がある。増幅方法の基本的原理は 、マイコバクテリアの特異的核酸配列を増幅して、アンプリコオンが検出できる レベルまで特異的配列のコピー数を増加させることである。原理的には、この方 法は、1つのみの標的配列を検出する可能性を与え、従って原理的には、低レ ベルで存在するマイコバクテリアの検出を可能にする。しかし標的増幅法では、 抗酸菌(AFB)染色により陽性の試料のみしか満足できる感度を与えないため 、この方法は培養ベースの方法に取って代わることができないことが明らかにな った。さらに各方法には具体的な問題が存在する。PCR法は、ヘモグロビンの ようなインヒビターの存在のために偽陰性の結果を与えることがある。もう1つ の問題は、検査室環境での陰性の検体および/または試薬と増幅された核酸との 交差汚染から生じ、これは偽陽性の結果につながる。欠点は、これらの検査の実 施には高価な試薬が必要であることである。さらに特殊な装置が必要であり、こ れらの検査は主に大きな特殊検査室で有用であり、より小さな臨床検査室には応 用できない。 マイコバクテリアのrRNAを検出するための核酸プローブは、例えばUS5 547842号、EP−A0572120号、およびUS5422242号に記 載されている。 この疾患の将来と影響を考えると、迅速で好ましくは実施が容易なかつさらに 経済的に実施可能な診断検出検査の開発は非常に重要であり、結核の流行に対す る戦いにおいて有用な手段となるであろう。 ペプチド核酸は、DNA結合能を有する偽ペプチドである。この化合物は、最 初、配列特異的にDNAおよびRNΛにハイブリダイズすることができるヌクレ オチド類似体を設計しようという一連の試みの中で、1990年代初期に報告さ れた(WO92/20702号を参照)。 DNAおよびRNAへのペプチド核酸プローブのハイブリダイゼーションは、 ワトソン−クリック塩基対合則に従うことが証明されており、ペプチド核酸プロ ーブは、DNAまたはRNA標的に、対応する核酸よりも強い親和性と特異性で ハイブリダイズすることが見いだされている。これらの性質は、それぞれペプチ ド核酸およびDNAまたはRNA骨格の(荷電構造ではなく)非荷電構造に帰因 し、かつペプチド核酸分子のコンフォメーションの高い柔軟性に帰因する。これ らの特徴は、(通常DNA、RNAまたはタンパク質を分解する天然に存在する 種々のヌクレアーゼやプロテアーゼに対するペプチド核酸の、報告されている安 定性とともに)アンチセンス治療用物質としてのペプチド核酸プローブの使用を 招来し、診断薬における重要な応用の可能性を開く。 発明の概要 本発明は、試料中に随時存在する1つまたはそれ以上のマイコバクテリアの標 的配列を検出するための新規なペプチド核酸プローブおよびこのようなプローブ の混合物に関する。請求の範囲第1項において、プローブは、マイコバクテリア rRNA、該rRNA(rDNA)に対応するゲノム配列、および前駆体rRN Aの標的配列に向けられている。rRNAは抽出物細胞中に多数のコピーが存在 し、従って充分適した標的である。プローブは請求の範囲第2項に定義されるよ うに、マイコバクテリアrDNA、前駆体rRNA、または23S、16Sもし くは5S rRNAの標的配列に向けられている。 すなわち第1の面において本発明は、請求の範囲第1項および第2項の1つま たはそれ以上のマイコバクテリアの標的配列を検出するための、ハイブリダイゼ ーション測定プローブおよびこのようなプローブの混合物を特徴とする。適切な 厳密性条件下でこのようなプローブは、試料中に存在する他の関係のない微生物 (特に、他のマイコバクテリア)からのリボゾーム核酸と、有意な程度に交差反 応してはならない。試料中に存在する可能性のない微生物に対する交差反応は、 重要ではない。顕微鏡による観察を含むin situ測定法ではさらに、これ らの桿菌の形態に基づいて、マイコバクテリアを他の細菌から区別することがで きる。 本発明はまた、標的配列を得るための請求の範囲第3項の、およびプローブを 得るための請求の範囲第4項のペプチド核酸プローブに関する。 別の面において本発明は、MTC群の1つまたはそれ以上のマイコバクテリア 、およびMTC群のマイコバクテリア以外の1つまたはそれ以上のマイコバクテ リアの標的配列を検出するための新規なペプチド核酸プローブに関し、このプロ ーブは、6〜30個の重合したペプチド核酸残基を含む(請求の範囲第5項)。 式(I)の適切なプローブは、請求の範囲第6項で特許請求される。 請求の範囲第7〜10項および15〜24項は、MTC群の1つまたはそれ以 上のマイコバクテリアの標的配列を検出するためのプローブまたはそのようなプ ローブの混合物に関する。請求の範囲第11〜13項および第15〜24項は、 MTC群のマイコバクテリア以外の1つまたはそれ以上のマイコバクテリア(M OTT群)の標的配列を検出するためのプローブまたはそのようなプローブの混 合物に関する。請求の範囲第14項は特に、薬剤耐性マイコバクテリアを検出す るためのプローブに関する。請求の範囲第25〜27項は、そのようなプローブ またはその混合物の使用に関する。 請求の範囲第28〜34項において、本発明はまた、マイコバクテリアの存在 を検出するための方法に関する。 さらに別の面において本発明は、請求の範囲第1〜第24項に定義される少な くとも1つのペプチド核酸プローブを含むキット(請求の範囲第35および36 項)に関する。 マイコバクテリアは、ミオリック酸(myolic acids)、複合ロウ、およびユニ ークな糖脂質を含有する、複雑な細胞壁を特徴とする。この細胞壁は、他の細菌 と比較してマイコバクテリアに、化学的および物理的ストレスに対する極度の耐 性を与え、従ってこれらを貫通し溶解することを非常に困難にしていることは、 当業者に一般的に認められている。細胞壁の低透過性は、結核や他のマイコバク テリア感染の治療において有効な薬剤が非常に少ないという事実の大きな理由で ある。US5582985号に記載のように、細胞壁は、核酸プローブによる貫 通をさらに防止するようである。短いプローブ(30核酸より短い)でさえ、特 異的染色は低いかまたはしばしば存在しない。マイコバクテリア種へのin s ituハイブリダイゼーションにDNAプローブを使用することを可能にするプ ロトコールは、US5582985号に記載されている。しかしこれらのプロト コールは、マイコバクテリアの細胞壁をDNAプローブに対して透過性にするた めに、ハイブリダイゼーション工程の前に、キシレンによるマイコバクテリア細 胞壁の脱ロウと酵素処理を必要とする。 驚くべきことに上記の問題は、ペプチド核酸プローブを使用することにより完 全に解決される。驚くべきことに、ペプチド核酸プローブはマイコバクテリアの 細胞壁を貫通することができ、さらにこれは迅速に起きることがわかった。当業 者は、ハイブリダイゼーションを実施する前にマイコバクテリアを充分に処理す ることが必要であるという結論に達していたであろう。すなわち入手できる先行 技術に基づくと、マイコバクテリアの細胞壁をあらかじめ破壊しないでハイブリ ダイゼーションを実施することは好ましくないという強い偏見がある。本発明は 、これが確実にかつ予想外に可能であることを証明している。本発明のプローブ は、マイコバクテリア細胞にきびしい処理をすることなく、マイコバクテリアの 前駆体rRNAおよびrRNAにハイブリダイゼーションすることができ、従っ て細胞の形態を妨害するリスクを避けることができることを証明した。本発明の 方法を使用して、具体的かつ容易な検出、従って結核および他のマイコバクテリ ア感染症の診断が可能である。 図面の簡単な説明 23S、16Sおよび/または5S rRNA遺伝子について、結核菌(M.t uberculosis)(MTC群の代表として)およびこれに密接に関連する重要な種 (マイコバクテリウム・アビウム(M.avium)(MTC群のマイコバクテリア以 外のマイコバクテリアの代表として)およびこれに密接に関連する重要な種を含 む)のrDNAの整列が、作成されている(図1A〜1J、2A〜2D、3、4 A〜4L、および5A−B)。マイコバクテリウム・ボビス(M.bovis)とマイ コバクテリウム・イントラセルラレ(M.intracellulare)の整列は、一部は公 表されている配列に基づき、一部はダコ社(DAKO A/S)で行われた配列決定によ り得られた配列に基づく。 MTC群(23S rDNA)の整列 図1A〜1Jは、結核菌(M.tuberculosis)(ジーンバンク(GenBank)エン トリーGB:MTCY130、受け入れ番号Z73902)、マイコバクテリウ ム・アビウム(M.avium)(ジーンバンク(GenBank)エントリーGB:MA2 3SRNA、受け入れ番号X74494)、マイコバクテリウム・パラツベルク ロシス(M.paratuberculosis)(ジーンバンク(GenBank)エントリーGB:M PARRNA、受け入れ番号X74495)、マイコバクテリウム・フレイ(M .phlei)(ジーンバンク(GenBank)エントリーGB:MP23SRNA、受け 入れ番号X74493)、マイコバクテリウム・レプラエ(M.leprae)(ジー ンバンク(GenBank)エントリーGB:ML5S23S、受け入れ番号X566 57)、マイコバクテリウム・ガストリ(M.gastri)(ジーンバンク(GenBank ) エントリーGB:MG23SRRNA、受け入れ番号Z17211)、マイコバ クテリウム・カンサシイ(M.kansasii)(ジーンバンク(GenBank)エントリー GB:MK23SRRNA、受け入れ番号Z17212)、およびマイコバクテ リウム・スメグマチス(M.smegmatis)(GB:MS16S23S5、受け入れ 番号Y08453)の23S rDNA配列の整列を示す。好適なペプチド核酸 プローブは、整列の149〜158、220〜221、328〜361、453 〜455、490〜501、637〜660、706〜712、762〜789 、989、1068〜1072、1148、1311〜1329、1361〜1 364、1418、1563〜1570、1627〜1638、1675〜16 77、1718、1734〜1740、1967〜1976、2403〜242 0、2457〜2488、2952〜2956、2966〜2969、3000 〜3003、および3097〜3106位(太線の枠で示す)内の、結核菌(M .tuberculosis)23S rRNAのヌクレオ塩基に相補的な少なくとも1つの ヌクレオ塩基を包含する。整列内のマイコバクテリウム・アビウム(M.avium) 、マイコバクテリウム・レプラエ(M.leprae)、マイコバクテリウム・パラツ ベルクロシス(M.paratuberculosis)、マイコバクテリウム・ガストリ(M.ga stri)、およびマイコバクテリウム・カンサシイ(M.kansasii)の配列と、結 核菌(M.tuberculosis)の配列との差を、細線の枠で示す。 MTC群(16S rDNA)の整列 図2A〜2Dは、結核菌(M.tuberculosis)(ジーンバンク(GenBank)エン トリーGB:MTU16SRN、受け入れ番号X52917)、マイコバクテリ ウム・ボビス(M.bovis)(ジーンバンク(GenBank)エントリーGB:MSG TGDA、受け入れ番号M20940)、マイコバクテリウム・アビウム(M.a vium)(ジーンバンク(GenBank)エントリーGB:MSGRRDA、受け入れ 番号M61673)、マイコバクテリウム・イントラセルラレ(M.intracellul are)(ジーンバンク(GenBank)エントリーGB:MIN16SRN、受け入れ 番号X52927)、マイコバクテリウム・パラツベルクロシス(M.paratuber culosis)(ジーンバンク(GenBank)エントリーGB:MSGRRDH、受け入 れ番号M61680)、マイコバクテリウム・スクロフラセウム (M.scrofulaceum)(ジーンバンク(Gen Bank)エントリーGB:MSC16 SRN、受け入れ番号X52924)、マイコバクテリウム・レプラエ(M.lep rae)(ジーンバンク(GenBank)エントリーGB:MLEP16S1、受け入れ 番号X55587)、マイコバクテリウム・カンサシイ(M.kansasii)(ジー ンバンク(GenBank)エントリーGB:MKRRN16、受け入れ番号X159 16)マイコバクテリウム・ガストリ(M.gastri)(ジーンバンク(GenBank) エントリーGB:MGA16SRN、受け入れ番号X52919)、マイコバク テリウム・ゴルドナエ(M.gordonae)(ジーンバンク(GenBank)エントリーG B:MSGRR16S1、受け入れ番号M29563)、およびマイコバクテリ ウム・マリヌム(M.marinum)(ジーンバンク(GenBank)エントリーGB:M MA16SRN、受け入れ番号X52920)の16S rDNA配列の整列を 示す。好適なペプチド核酸プローブは、整列の76〜79、98〜101、13 5〜136、194〜201、222〜229、242、474、1136〜1 145、1271〜1272、1287〜1292、1313および1334位 (太線の枠で示す)内の、結核菌(M.tuberculosis)16S rRNAのヌク レオ塩基に相補的な少なくとも1つのヌクレオ塩基を包含する。整列内のマイコ バクテリウム・ボビス(M.bovis)、マイコバクテリウム・アビウム(M.avium )、マイコバクテリウム・イントラセルラレ(M.intracellulare)、マイコバ クテリウム・パラツベルクロシス(M.paratuberculosis)、マイコバクテリウ ム・スクロフラセウム(M.scrofulaceum)、マイコバクテリウム・レプラエ(M .leprae)、マイコバクテリウム・カンサシイ(M.kansasii)、マイコバクテ リウム・ガストリ(M.gastri)、マイコバクテリウム・ゴルドナエ(M.gordon ae)、およびマイコバクテリウム・マリヌム(M.marinum)の配列と、結核菌( M.tuberculosis)の配列との差を、細線の枠で示す。 MTC群(5S rDNA)の整列 図3は、結核菌(M.tuberculosis)(ジーンバンク(GenBank)エントリーG B:MTDNA16S、受け入れ番号X75601)、マイコバクテリウム・ボ ビス(M.bovis)(ジーンバンク(GenBank)エントリーGB:MBRRN5S 、受け入れ番号X05526)、マイコバクテリウム・フレイ(M.phlei)(ジ ー ンバンク(GenBank)エントリーGB:MP5SRRNA、受け入れ番号X55 259)、マイコバクテリウム・レプラエ(M.leprae)(ジーンバンク(GenBa nk)エントリーGB:ML5S23S、受け入れ番号X56657)、およびマ イコバクテリウム・スメグマチス(M.smegmatis)(ジーンバンク(GenBank) エントリーGB:MS16S23S5、受け入れ番号Y08453)の5S r DNA配列の整列を示す。好適なペプチド核酸プローブは、整列の86〜90位 (太線の枠で示す)内の、結核菌(M.tuberculosis)5S rRNAのヌクレ オ塩基に相補的な少なくとも1つのヌクレオ塩基を包含する。整列内のマイコバ クテリウム・ボビス(M.bovis)、マイコバクテリウム・フレイ(M.phlei)、 マイコバクテリウム・レプラエ(M.leprae)、マイコバクテリウム・スメグマ チス(M.smegmatis)、およびマイコバクテリウム・ルテウス(M.luteus)の 配列と、結核菌(M.tuberculosis)の配列との差を、細線の枠で示す。 MTC群のマイコバクテリア以外のマイコバクテリア(23S rDNA)の整 列 図4A〜4Lは、マイコバクテリウム・アビウム(M.avium)(ジーンバンク (GenBank)エントリーGB:MA23SRNA、受け入れ番号X74494) 、マイコバクテリウム・パラツベルクロシス(M.paratuberculosis)(ジーン バンク(GenBank)エントリーGB:MPARRNA、受け入れ番号X7449 5)、結核菌(M.tuberculosis)(ジーンバンク(GenBank)エントリーGB: MTCY130、受け入れ番号Z73902)、マイコバクテリウム・フレイ( M.phlei)(ジーンバンク(GenBank)エントリーGB:MP23SRNA、受 け入れ番号X74493)、マイコバクテリウム・レプラエ(M.leprae)(ジ ーンバンク(GenBank)エントリーGB:ML5S23S、受け入れ番号X56 657)、マイコバクテリウム・ガストリ(M.gastri)(ジーンバンク(GenBa nk)エントリーGB:MG23SRRNA、受け入れ番号Z17211)、マイ コバクテリウム・カンサシイ(M.kansasii)(ジーンバンク(GenBank)エント リーGB:MK23SRRNA、受け入れ番号Z17212)、およびマイコバ クテリウム・スメグマチス(M.smegmatis)(GB:MS 16S23S5、受け入れ番号Y08453、の23S rDNA配列の整列を 示す。好適なペプチド核酸プローブは、整列の99〜101、183、261〜 271、281〜284、290〜293、327〜335、343〜357、 400〜405、453〜462、587〜599、637〜660、704〜 712、763〜789、1060〜1074、1177〜1185、1259 〜1265、1311〜1327、1345〜1348、1361〜1364、 1556〜1570、1608〜1613、1626〜1638、1651〜1 659、1675〜1677、1734〜1741、1847〜1853、19 67〜1976、2006〜2010、2025〜2027、2131〜223 2、2252〜2255、2396〜2405、2416〜2420、2474 〜2478、2687、2719、2809、3062〜3068、および30 97〜3106位(太線の枠で示す)内の、マイコバクテリウム・アビウム(M. avium)23S rRNAのヌクレオ塩基に相補的な少なくとも1つのヌクレオ 塩基を包含する。整列内のマイコバクテリウム・パラツベルクロシス(M.paratu berculosis)、結核菌(M.tuberculosis)、マイコバクテリウム・フレイ(M. phlei)、マイコバクテリウム・レプラエ(M.leprae)、マイコバクテリウム・ ガストリ(M.gastri)、マイコバクテリウム・カンサシイ(M.kansasii)、お よびマイコバクテリウム・スメグマチス(M.smegmatis)の配列と、マイコバク テリウム・アビウム(M.avium)の配列との差を、細線の枠で示す。 MTC群のマイコバクテリア以外のマイコバクテリア(16S rDNA)の整 列 図5A〜5Bは、マイコバクテリウム・アビウム(M.avium)(ジーンバンク (GenBank)エントリーGB:MSGRRDA、受け入れ番号M61673)、 マイコバクテリウム・イントラセルラレ(M.intracellulare)(ジーンバンク (GenBank)エントリーGB:MIN16SRN、受け入れ番号X52927) 、マイコバクテリウム・パラツベルクロシス(M.paratuberculosis)(ジーン バンク(GenBank)エントリーGB:MSGRRDH、受け入れ番号M6168 O)、マイコバクテリウム・スクロフラセウム(M.scrofulaceum)(ジーンバ ンク(GenBank)エントリーGB:MSC16SRN、受け入れ番号X5292 4)、結核菌(M.tuberculosis)(ジーンバンク(GenBank)エントリーGB: MTU16SRN、受け入れ番号X52917)、マイコバクテリウム・ボビス (M.bovis)(ジーンバンク(GenBank)エントリーGB:MSGTGDA、受 け入れ番号M:20940)、マイコバクテリウム・レプラエ(M.leprae)( ジーンバンク(GenBank)エントリーGB:MLEP16S1、受け入れ番号X 55587)、マイコバクテリウム・カンサシイ(M.kansasii)(ジーンバン ク(GenBank)エントリーGB:MKRRN16、受け入れ番号X15916) 、マイコバクテリウム・ガストリ(M.gastri)(ジーンバンク(GenBank)エン トリーGB:MGA16SRN、受け入れ番号X52919)、マイコバクテリ ウム・ゴルドナエ(M.gordonae)(ジーンバンク(GenBank)エントリーGB: MSGRR16S1、受け入れ番号M29563)、およびマイコバクテリウム ・マリヌム(M.marinum)(ジーンバンク(GenBank)エントリーGB:MMA 16SRN、受け入れ番号X52920)の16S rDNA配列の整列を示す 。好適なペプチド核酸プローブは、整列の135〜136、472〜475、1 136〜1144、1287〜1292、1313および1334位(太線の枠 で示す)内の、マイコバクテリウム・アビウム(M.avium)16S rRNAの ヌクレオ塩基に相補的な少なくとも1つのヌクレオ塩基を包含する。整列内のマ イコバクテリウム・イントラセルラレ(M.intracellulare)、マイコバクテリ ウム・パラツベルクロシス(M.paratuberculosis)、マイコバクテリウム・ス クロフラセウム(M.scrofulaceum)、結核菌(M.tuberculosis)、マイコバク テリウム・ボビス(M.bovis)、マイコバクテリウム・レプラエ(M.leprae) 、マイコバクテリウム・カンサシイ(M.kansasii)、およびマイコバクテリウ ム・ガストリ(M.gastri)の配列と、マイコバクテリウム・アビウム(M.avium )の配列との差を、細線の枠で示す。 薬剤耐性 図6は、ジーンバンク(GenBank)エントリーX74494の2550〜25 89位を含む部分的なマイコバクテリウム・アビウム(M.avium)23S rD NA配列を示す。野生型配列からのずれがマクロライド剤耐性と相関付けられて いる位置を枠で示す。図の2568と2569位は、大腸菌(E.coli)23S rRNAのそれぞれ2058と2059位に対応する。 図7は、ジーンバンク(GenBank)エントリーX52917の441〜491 位および843〜883位を含む部分的な結核菌(M.tuberculosis)16S rDNA配列を示す。野生型配列からのずれがストレプトマイシン耐性と相関付 けられている位置を枠で示す。図の452、473、474、477、865、 および866位は、大腸菌(E.coli)16S rRNAのそれぞれ501、5 22、523、526、912、および913位に対応する。 具体的説明 本発明は、マイコバクテリアrDNA、前駆体rRNA、または23S、16 S、もしくは5S rRNA中に位置する、1つまたはそれ以上のマイコバクテ リアの標的配列を検出するための、迅速かつ特異的な高感度のハイブリダイゼー ションベースの測定法で使用される新規プローブを提供する。本発明において使 用されるプローブは、ペプチド核酸プローブである。ペプチド核酸は、核酸(D NAおよびRNA)に結合することができる天然には存在しないポリアミドまた はポリチオオアミドである。このような化合物は、例えばWO92/20702 号に記載されている。 我々は、一般的に入手できるrDNA配列と上記配列決定により得られる配列 との比較分析により、標的核酸の適切な可変領域を同定した。本明細書に開示の 目的のために使用されるコンピューターおよびコンピュータープログラムは、市 販されている。このような整列から、おそらく適切なプローブを同定することが できる。従って整列は、所望の特徴を有するプローブの設計のための有用な指針 である。 プローブを設計する場合、プローブが使用される測定条件を充分考慮する必要 がある。厳密性は、標的核酸を用いて形成されるハイブリッドと非標的核酸を用 いて形成されるハイブリッドとの間の安定性の差を最大にするように、選択され る。典型的には、特異性が、非標的配列に対して1つだけのミスマッチに依存す るプローブについては、高厳密性条件を選択することが必要であろう。非標的配 列に対してミスマッチが多いほど、高厳密性条件に対する要求は緩くなる。 さらに、プローブは、プローブ−非標的核酸ハイブリッドの安定性を最小にす るように、設計される。これは、非標的核酸に対する相補性の程度を最小にする こと、すなわちプローブができるだけ多くの不安定性ミスマッチをカバーし、お よび/または標的配列に対してできるだけ多くの付加/欠失を含むように設計す ること、により達成される。特定のマイコバクテリア種を検出するのにプローブ が有用であるかどうかは、ある程度プローブ−標的ハイブリッドおよびプローブ :非標的ハイブリッドの熱安定性の差に依存する。しかしrRNA標的について は、標的配列が位置するrRNA分子の領域の2次構造も重要なことがある。プ ローブの2次構造も考慮する必要がある。プローブは、2つまたはそれ以上のプ ローブが使用される時、ヘアピン、セルフダイマーおよびペアダイマーを形成す る傾向を最小にするように設計する必要がある。 ペプチド核酸プローブと核酸の間で形成されるハイブリッド中のミスマッチし ている塩基は、同じ配列の核酸2本鎖中のミスマッチしている塩基より熱不安定 性が大きくなる。すなわち、ペプチド核酸プローブは、古典的な核酸プローブよ り一定の標的核酸配列に対する特異性が高くなり、これはプローブ−標的ハイブ リッドとプローブ−非標的ハイブリッドについてのTm値の大きな差としてみら れる。ペプチド核酸プローブの感度と特異性はまた、使用されるハイブリダイゼ ーション条件に依存するであろう。 ペプチド核酸プローブの長さに関する大きな関心事項は、保証された特異性、 すなわち特定の応用についてどの長さが充分な特異性を提供するかということで ある。例えばマイコバクテリアrRNAの選択された領域の中で塩基組成に差を 有する特定の部位を含むペプチド核酸プローブの最適な長さは、長いプローブほ ど特異性が高いという一般的なパターンと、短いプローブは塩基組成中の不安定 化の差がプローブの大部分を構成するということ、との妥協の産物である。また 、プローブが使用される条件を充分考慮する必要がある。 ペプチド核酸配列は、配列のN−末端からC−末端の方向に書かれる。遊離の (置換されていない)N−末端またはアミノ酸で終わるN−末端はHで示し、遊 離C−末端はNH2(カルボキサミド基)で示す。ペプチド核酸は2つの配向で 、すなわち反平行配向および平行配向で、核酸配列にハイブリダイズすることが で きる。ペプチド核酸は、ペプチド核酸のN−末端が核酸配列の3’末端に面して いる時、反平行配向ハイブリダイズし、ペプチド核酸のC−末端が核酸配列の5 ’末端に面している時、平行配向でハイブリダイズすると言われている。ほとん どの場合、平行配向のハイブリダイゼーションが進行が遅く、生成した2本鎖は 、反平行鎖を有する2本鎖ほど安定ではないため、反平行配向が好ましい。ペプ チド核酸のピリミジン含量が多いなら、2つのペプチド核酸鎖と1つの核酸鎖の 化学量論による3本鎖形成が起きることがある。このような3本鎖は非常に安定 であり、従って3本鎖を形成することができるプローブは、いくつかの応用に適 している。 主に、ペプチド核酸鎖は変化していないという理由により、ペプチド核酸−核 酸2本鎖は、対応する核酸−核酸2本鎖より高いTmを有するであろう。典型的 には、配列に依存して100mMのNaClで1塩基対あたり約1℃のTmの上昇 があるであろう(エグホルム(Egholm)ら、(1993)、Nature 36 5,566−568)。 DNA−DNA2本鎖形成に比較すると、ペプチド核酸−DNAまたはペプチ ド核酸−RNA2本鎖の形成を促進および安定化するために塩は必要ではない。 ペプチド核酸−DNA2本鎖のTmは、イオン強度が上昇してもほとんど変化し ない。典型的に15量体については、塩濃度を10mMのNaClから1MのNa Clまで上げてもTmはわずかに5℃しか低下しない。低イオン強度(例えば、 塩の添加の無い10mMのリン酸緩衝液)では、ペプチド核酸と標的配列とのハイ ブリダイゼーションは、DNA−DNA2本鎖の形成が起きない条件下でも可能 である。さらにそのような条件下では核酸の2次および3次構造は不安定化され るため、通常は利用できない部位が、低い塩濃度でペプチド核酸プローブとのハ イブリダイゼーションのために容易に利用できるようになる。ペプチド核酸プロ ーブを使用すると、別の不安定化工程または不安定化プローブの使用が不要かも 知れない。 リボゾームの正しい機能のために従ってタンパク質の合成のために、rRNA は必須である。rRNAをコードする遺伝子は、真正細菌でオペロン中にあり、 ここで小さいサブユニットRNA遺伝子(16S rRNA遺伝子)はオペロン の5’末端の最も近傍にあり、大きいサブユニットRNAの遺伝子(23S r RNA遺伝子)は16S rRNA遺伝子とは離れたところに位置し、5S r RNA遺伝子はオペロンの3’末端の最も近傍に位置する。この3つの遺伝子は 、その中にtRNA遺伝子が存在する可能性のあるスペーサー領域により分離さ れるが、結核菌(M.tuberculosis)中には存在しない。真正細菌rRNAオペ ロンの1次転写体は、RNaseIIIにより切断される。この切断により、16 S rRNA、23S rRNA、および5S rRNAが前駆体rRNA分子 (プレ−rRNA分子)に分離され、これはrRNA種以外に、リーダー配列お よびテイル配列も含有する。一次RNaseIII切断は、通常迅速なプロセスで あるが、以後の成熟は実質的に遅い。前駆体rRNAは典型的には、より強く発 現されるmRNA分子種より豊富である。すなわちいくつかの応用において、前 駆体rRNAは魅力的な診断標的である。前駆体rRNAを特異的に検出するた めに、標的プローブは、リーダー配列またはテイル配列の少なくとも一部を含む 配列に向けられる。標的プローブはさらに、リーダー/テイルの一部と成熟rR NA配列の両方が成分である、配列に向けられる。 通常、マイコバクテリア感染症にかかっている患者は、喀痰中にマイコバクテ リアが見つからなくなるまで薬剤で治療される。培養法以外では、現在利用可能 な方法では、生きているマイコバクテリアと死んでいるマイコバクテリアの明確 な区別は不可能である。これは、患者が、しばしば実際に必要な期間より長く薬 剤で治療されることを意味する。治療の進行を測定する方法は、結核や他のマイ コバクテリア疾患との戦いにおいて非常に有用な手段であろう。 rRNAの転写と成熟は生存度の尺度であり、前駆体rRNAの検出は、細菌 の生存度の適切かつ直接的な尺度である。さらに前駆体rRNAは、rRNA転 写を低下または阻害する抗生物質の同定のために使用してもよい。そのような例 の1つはリファンピシンである。感受性細菌において転写インヒビターは、rR NAの新しい合成を排除し、従って前駆体rRNAのプールが枯渇する。しかし 耐性細胞においては、1次転写体ならびに前駆体rRNAが産生し続ける。 rRNAの特異的配列を標的とするペプチド核酸プローブを使用することが好 ましいが、rRNAターゲティングプローブに相補的なペプチド核酸プローブは 、 該配列特異的rRNA(rDNA)をコードする遺伝子の検出のために有用であ り、従ってrDNAを検出するためのペプチド核酸プローブは本発明に包含され ることは、容易に理解されるであろう。プローブが反平行配向で標的配列にハイ ブリダイズすることができるように、プローブの配列を選択することが好ましい が、平行配向でハイブリダイズすることができるプローブが、同じ情報から作成 することができることを理解されたい。本発明は、両方タイプのプローブをカバ ーする。 広い意味において本発明は、検体中に随時存在する1つまたはそれ以上のマイ コバクテリアの標的配列を検出するためのペプチド核酸プローブに関し、該プロ ーブはマイコバクテリアrDNA、前駆体rRNAまたはrRNAの標的配列に ハイブリダイズすることができる(請求の範囲第1項)。 本発明のプローブは、rDNΛ、前駆体rRNA、または23S、16S、も しくは5S rRNAに向けられることが好ましい。 請求の範囲第3項に従って、ペプチド核酸プローブがハイブリダイズすること ができる標的配列は、 (a)検出すべき1つまたはそれ以上のマイコバクテリアのマイコバクテリア性 rRNAまたはrDNAのヌクレオ塩基配列を、そこから1つまたはそれ以上の マイコバクテリアが区別される生物、特に特定の他のマイコバクテリアの対応す るヌクレオ塩基配列と比較して、 (b)そこから1つまたはそれ以上のマイコバクテリアが区別される生物、特に 特定の他のマイコバクテリアの対応するヌクレオ塩基とは異なる、少なくとも1 つのヌクレオ塩基を含む、rRNAまたはrDNAの標的配列を選択し、そして (c)選択される標的配列にハイブリダイズして検出可能なハイブリッドを形成 する上記プローブの能力を測定する、 ことにより得られる。 請求の範囲第4項に従ってペプチド核酸プローブは、 (a)検出すべき1つまたはそれ以上のマイコバクテリアのマイコバクテリア性 rRNAまたはrDNAのヌクレオ塩基配列を、そこから1つまたはそれ以上の マイコバクテリアが区別される生物、特に特定の他のマイコバクテリアの対応す るヌクレオ塩基配列と比較して、 (b)そこから1つまたはそれ以上のマイコバクテリアが区別される生物、特に 特定の他のマイコバクテリアの対応するヌクレオ塩基とは異なる、少なくとも1 つのヌクレオ塩基を含む、rRNAまたはrDNAの標的配列を選択し、 (c)上記プローブを合成し、そして (4)選択される標的配列にハイブリダイズして検出可能なハイブリッドを形成 する上記プローブの能力を測定する、 ことにより得られる。 プローブは、試料中に随時存在する、結核菌複合体(MTC)の1つまたはそ れ以上のマイコバクテリアの標的配列を検出するのに、または結核菌複合体のマ イコバクテリア以外の1つまたはそれ以上のマイコバクテリア(MOTT)の標 的配列を検出するのに、特に適しており、プローブは、6〜30個の重合ペプチ ド核酸残基を含み、プローブは、マイコバクテリアrDNA、前駆体rRNA、 または23S、16S、もしくは5S rRNAの標的配列にハイブリダイズし て検出可能なハイブリッドを形成することができる(請求の範囲第5項)。請求 の範囲第6項に従って、このようなプローブは、式(I) (式中、各XとYは、独立にOまたはSであり、 各Zは、独立にO、S、NR1、またはC(R12であり、ここで各R1は独立 にH、C1-6アルキル、C1-6アルケニル、C1-6アルキニルであり、 各R2、R3、およびR4は、独立にH、天然に存在するアミノ酸の側鎖、天然 には存在しないアミノ酸の側鎖、C1-4アルキル、C1-4アルケニル、もしくはC1-4 アルキニル、または官能基であり、各Qは、独立に天然に存在するヌ クレオ塩基、天然には存在しないヌクレオ塩基、挿入物質(intercalator)、ヌ クレオ塩基結合基、標識物またはHであり、 そして請求の範囲第6項に記載の条件付きである) のペプチド核酸残基を含んでよい。 プローブは、種特異的マイコバクテリア標的配列、またはMTC、MOTT、 MACもしくはMAISのようなマイコバクテリアの群の標的配列を検出するた めの使用に適している。プローブは、1つまたはそれ以上の薬剤耐性マイコバク テリアにあるいはこれに対応する野生型にハイブリダイズすることができるよう に、さらに設計される。プローブの設計において、異なるマイコバクテリア(1 つまたはそれ以上)の間の配列が、他の関連するかまたは関連しない生物(1つ またはそれ以上)からの配列と同様に、考慮される。 前記したように薬剤耐性は、マイコバクテリア感染症に対する戦いに対して脅 威を増している。クラリスロマイシン(clarithromycin)やアジスロマイシン( azithromycin)のようなマクロライド剤による単独治療は、しばしば臨床的に重 要な薬剤耐性を引き起こす。クラリスロマイシンやアジスロマイシンは、特にマ イコバクテリウム・アビウム(M.avium)による感染症の治療において重要な薬 剤である。クラリスロマイシンやアジスロマイシンに対する獲得耐性を有するマ イコバクテリウム・アビウム(M.avium)とマイコバクテリウム・イントラセル ラレ(M.intracellulare)の分離株の23S rRNA配列と、非耐性株から の23S rRNA配列との比較により、耐性株の大多数は、大腸菌(E.coli) 23S rRNA中の2058および2059に対応する位置に23S rRN Aの単一の点突然変異を有することが明らかになった。マイコバクテリウム・ア ビウム(M.avium)23S rRNA配列(ジーンバンク(GenBank)受け入れ 番号X74494)では、図6に示すように対応する塩基は、それぞれ2568 と2569位にある。多くの感受性株はこれらの位置の1つにA残基を有するが 、耐性株は、2058位(ジーンバンク(GenBank)受け入れ番号X74494 のマイコバクテリウム・アビウム(M.avium)中の2568に対応する大腸菌( E.coli)の番号)にC、GまたはTを有するか、または2059位(ジーンバ ンク(GenBank)受け入れ番号X74494のマイコバクテリウム・ アビウム(M.avium)中の2569に対応する大腸菌(E.coli)の番号)にG またはCを有する。 rRNA中の単一点突然変異も、ストレプトマイシン耐性にある程度寄与して いるようである。結核に対して最初の成功した抗生物質であるストレプトマイシ ンは、リボゾームレベルでタンパク質合成をかき乱すアミノシクリトール(amin ocyclitol)グリコシドである。ストレプトマイシン耐性の遺伝子的基礎は、ま だ完全には解明されていない。しかし結核菌(M.tuberculosis)の一部のスト レプトマイシン耐性株は、16S rRNA中に単一点突然変異を有する。これ らの突然変異は、大腸菌(E.coli)16S rRNAの塩基501、522、 523、526、912および913に対応する位置にあり、これは図7に示す ように、結核菌(M.tuberculosis)16S rRNA(ジーンバンク(GenBank )受け入れ番号X52917)のそれぞれ452、473、474、477、8 65、および866の塩基に対応する。これらの突然変異ヌクレオチドのほとん どは、全16S rRNA遺伝子中の最も保存された領域の1つである、16S rRNAの530ループ内の構造的相互作用に関与する。 RNAポリメラーゼのベータサブユニットをコードする遺伝子(rpoB)の 81塩基対領域中の突然変異が、結核菌(M.tuberculosis)やマイコバクテリ ウム・レプラエ(M.leprae)中のリファンピシン耐性症例の96%の原因であ る。rRNA前駆体分子は、前駆体rRNAプロセシングの後期工程で除去され て成熟rRNA分子を与える末端ドメイン(テイル)を有する。リファンピシン のような転写インヒビターは、前駆体rRNAの新規合成を阻害し一方成熟を進 行させることにより、感受性細胞中の前駆体rRNAを枯渇させることができる 。すなわち、細胞を培養中にリファンピシンに暴露させると、感受性マイコバク テリウム細胞では前駆体rRNAが枯渇するが、耐性マイコバクテリウム細胞で は産生され続ける。 結核菌複合体の1つまたはそれ以上のマイコバクテリアの標的配列を検出する ためのペプチド核酸プローブは、請求の範囲第7〜10項で定義される。結核菌 複合体のマイコバクテリア以外の1つまたはそれ以上のマイコバクテリアの標的 配列を検出するためのペプチド核酸プローブは、請求の範囲第11〜13項で定 義される。結核菌複合体の1つまたはそれ以上の薬剤耐性マイコバクテリアまた は結核菌複合体のマイコバクテリア以外の1つまたはそれ以上の薬剤耐性マイコ バクテリアの標的配列を検出するためのペプチド核酸プローブは、請求の範囲第 14項で定義される。 本発明の背景と請求の範囲において、「天然に存在するヌクレオ塩基」という 用語は、4つの主要なDNA塩基(すなわち、チミン(T)、シトシン(C)、 アデニン(A)、およびグアニン(G))ならびに他の天然に存在するヌクレオ 塩基(例えば、ウラシル(U)とヒポキサンチン)を含む。 「天然には存在しないヌクレオ塩基」という用語は、修飾された天然に存在す るヌクレオ塩基を含む。そのような天然には存在しないヌクレオ塩基は、1つま たはそれ以上のC1-8アルキル、C1-8アルケニル、またはC1-8アルキニル基ま たは標識物による置換により修飾されてもよい。天然には存在しないヌクレオ塩 基の例は、プリン、2,6−ジアミノプリン、5−プロピニルシトシン(Cプロ ピニル)、イソシトシン(イソ−C)、5−メチル−イソシトシン(イソMeC) (例えば、Tetrahedron Letters 第36巻、12号、20 33−2036(1995)、またはTetrahedron Letters 第36巻、21号、3601−3604(1995)を参照)、7−デアザア デニン、7−デアザグアニン、N4−エタノシトシン、N5−エタノ−2,6−ジ アミノプリン、5−(C3-6)−アルケニルウラシル、5−(C3-6)−アルキニ ルシトシン、5−フルオロウラシルおよびシュードシトシンがある。 有用な挿入物質の例は、例えばアクリジン、アントラキノン、ソラレン、およ びピレンがある。 有用なヌクレオ塩基結合基の例は、例えば環または複素環を含有する基がある 。非限定例は、3−ニトロピロールおよび5−ニトロインドールがある。 アルキル、アルケニルおよびアルキニル基は、分岐していてもしていなくても 、環状でも環状でなくても、かつさらに1つまたはそれ以上のヘテロ原子が割り 込んでいてもいなくても、または1つまたはそれ以上の官能基により置換されて もされていなくても、もしくはこれを含有してもしなくてもよい。このような官 能 基の非限定例は、アセチル基、アシル基、アミノ基、カルバミド基、カルバモイ ル基、カルバミル基、カルボニル基、カルボキシル基、シアノ基、ジチオ基、ホ ルミル基、グアニジノ基、ハロゲン、ヒドラジノ基、ヒドラゾ基、ヒドロキシア ミノ基、ヒドロキシ基、ケト基、メルカプト基、ニトロ基、ホスホ基、ホスホノ 基、ホスホエステル基、スルホ基、チオシアナト基、環状、芳香族および複素環 基がある。 C1-4基は、1〜4個の炭素原子を含有する。C1-6基は1〜6個の炭素原子を 含有し、C1-15基は1〜15個の炭素原子を含有し、随時の置換基、ヘテロ原子 および/または官能基を含まない。そのような基の非限定例は、−CH3、−C F3、−CH2−、−CH2CH3−、−CH2CH2−、−CH(CH32−、−O CH3、−OCH2−、−OCH2CH3、−OCH2CH2−、−OCH(CH32 、−OC(O)CH3、−OC(O)CH2−、−C(O)H、−C(O)−、− C(O)CH3、−C(O)OH、−C(O)O−、−CH2NH2、−CH2NH −、−CH2OCH3、−CH2OCH2−、−CH2OC(O)OH、−CH2OC (O)O−、−CH2C(O)CH3、−CH2C(O)CH2−、−C(O)NH2 、−CH=CH2、−CH=CH−、−CH=CHCH2C(O)OH,−CH =CHCH2C(O)O−、−C≡CH、−C≡C−、−CH2C≡CH、−CH2 C≡C−、−CH2C≡CCH3、−OCH2C≡CH、−OCH2C≡C−、− OCH2C≡CCH3、−NHCH2C(O)−、−NHCH2CH2C(O)−、 −NH(CH2CH2O)2CH2C(O)−、およびHO(O)CCH2C(O) (NH−(CH2CH2O)2CH2C(O))2−、フェニル、ベンジル、、ナフ チル、オキサゾリル、ビリジニル、チアジアゾリル、トリアゾリル、およびチエ ニルがある。 本発明において「天然に存在するアミノ酸」という用語は、通常天然に存在す るD−型およびL−型のアミノ酸、例えばAla(アラニン)、Arg(アルギ ニン)、Asn(アスパラギン)、Asp(アスパラギン酸)、Cys(システ イン)、Gln(グルタミン)、Glu(グルタミン酸)、His(ヒスチジン )、ile(イソロイシン)、Leu(ロイシン)、Lys(リジン)、Met (メチオニン)、Phe(フェニルアラニン)、Pro(プロリン)、Ser( セリン)、Thr(スレオニン)、Trp(トリプトファン)、Tyr(チロシ ン)、およびVal(バリン)のD−型およびL−型である。 本発明において「天然には存在しないアミノ酸」という用語は、通常天然に存 在するアミノ酸以外のD−型およびL−型のアミノ酸ならびに天然に存在するア ミノ酸を修飾1−たものを包含する。有用な天然には存在しないアミノ酸の例は 、β−Ala(β−アラニン)、Cha(シクロヘキシルアラニン)、Cit( シトルリン)、Hci(ホモシトルリン)、HomoCys(ホモシステイン) 、Hse(ホモセリン)、Nle(ノルロイシン)、Nva(ノルバリン)、O rn(オルニチン)、Sar(サルコシン)およびThi(チエニルアラニン) D−型およびL−型である。 本発明において「試料」という用語は、本発明の目的に適したすべての型の試 料をカバーする。そのような試料濃縮例は、喀痰、喉頭ぬぐい液、胃洗浄液、気 管支洗浄液、生検試料、吸引液、唾液、体液(脊髄液、胸水、心膜液、関節液、 血液、膿、骨髄液)、尿、組織切片、ならびに食物試料、土壌、空気、および水 試料がある。上記試料に由来する試料(例えば、培養物および処理した試料)の 分析も、本発明の範囲に包含される。 本発明において「ハイブリッド」という用語は、プローブと測定される核酸と の間の複合体を包含することを企図する。そのようなハイブリッドは、2つまた はそれ以上の鎖から作成されてもよい。 プローブと標的核酸配列の間の結合の強さは、リガンドQにより影響を受ける 。Qがヌクレオ塩基である時、フッグスティーン(Hoogsteen)および/または ワトソン−クリック(Watson-Crick)塩基対合が、検出すべき核酸配列とプロー ブとの間のハイブリッドの形成を助ける。1つまたはそれ以上のリガンドは、核 酸の結合にはほとんどまたは全く寄与しない基(例えば、水素)でもよい。使用 される適切なプローブは、25重量%未満のペプチド核酸残基を含み、Qはその ような基である。1つまたはそれ以上のリガンドQは、ヌクレオ塩基の積み重ね を 安定化させる基、例えば挿入物質またはヌクレオ塩基結合基でもよい。 上記プローブにおいて、1つまたはそれ以上のQ基は標識物でもよい。適切な 標識物の例は後述する。Qが標識物である残基は、好ましくはプローブの1つま たは両方の末端残基中に存在する。しかしQが標識物である残基は、内部に存在 してもよい。 ペプチド核酸プローブは、すべてのX基がO(ポリアミド)であるか、または すべてのX基がS(ポリチオアミド)である残基を含有してもよい。プローブは また、混合残基(アミドとチオアミド残基の両方を含む)を含有してもよいこと を理解されたい。 別の面において本発明は、請求の範囲第15項で定義される式(II)、(III )および(IV)のペプチド核酸プローブならびにそのようなプローブの混合物に 関する。 好適な実施態様において本発明のペプチド核酸プローブまたはその混合物は、 請求の範囲第16項で定義される式(I)〜(IV)のものであり、ここでZは、 NH、NCH3またはOであり、各R2、R3およびR4は、独立にHまたは天然に 存在するアミノ酸の側鎖、天然には存在しないアミノ酸の側鎖、またはC1-4ア ルキルであり、そして各Qは天然に存在するヌクレオ塩基または天然には存在し ないヌクレオ塩基であるが、但し請求の範囲第6項〜14項で定義される条件が 付く。 本発明のペプチド核酸プローブまたはそのようなプローブの混合物は、好まし くは請求の範囲第17項で定義される式(I)〜(IV)のものであり、ここでZ は、NHまたはOであり、R2は、H、またはAla、Asp、Cys、Glu 、His、HomoCys、Lys、Orn、SerもしくはThrの側鎖であ り、そしてQはチミン、アデニン、シトシン、グアニン、ウラシル、イソ−C、 および2,6−ジアミノプリンから選択されるヌクレオ塩基であるが、但し請求 の範囲第6項〜14項で定義される条件が付く。 MTC群のマイコバクテリアまたはMTC群のマイコバクテリア以外の1つま たはそれ以上のマイコバクテリアを検出するのに大きく関係する、ペプチド核酸 プローブまたはその混合物は、請求の範囲第18項記載の式(V)のプローブで あり、ここでR4は、H、またはAla、Asp、Cys、Glu、His、H omoCys、Lys、Orn、SerもしくはThrの側鎖であり、そしてQ は請求の範囲第17項に記載される通りであるが、但し請求の範囲第6項〜14 項に記載される条件が付く。 ペプチド核酸プローブは、上記および請求の範囲で定義される重合残基を含む 。式から、プローブは、その構造が互いに異なるかまたは同じである重合残基を を含有してもよいことを理解されたい。ある場合には、プローブの少なくとも1 つの残基、好ましくはプローブの末端の残基の1つまたは両方は、異なる構造を 有する。そのような末端残基は、式(VI) (式中、Qは上記で定義したものである)の残基であることが好ましい。このよ うな残基は、アミド結合を介してペプチド核酸残基に連結されることが好ましい 。 本発明のペプチド核酸プローブは、式(I)〜(V)の6〜30個の重合残基 、かつさらに随時、上記で定義した式(VI)の1つまたは2つの末端残基を有す る。プローブの好適な長さは、試料物質に依存し、かつ標識プローブが使用され るかどうかに依存する。特に関係のあるプローブは、式(I)〜(V)の10〜 30個の重合残基と、かつさらに随時、上記で定義した式(VI)の1つまたは2 つの末端残基を有する。本発明のプローブは、好ましくは式(I)〜(V)の1 2〜25個の重合残基、より好ましくは式(I)〜(V)の14〜22個の重合 残基、最も好ましくは式(I)〜(V)の15〜20個の重合残基を含有し、か つさらに随時、式(VI)の1つまたは2つの末端残基を有する。 前述のようにプローブの重合残基は互いに異なるかまたは同じであってもよい 。ある実施態様において、式(V)の重合残基は少なくとも75重量%の(標識 物とリンカーを除いて計算した)、好ましくは少なくとも80重量%、および最 も 好ましくは少なくとも90重量%のプローブをを構成する。 プローブの末端残基上の末端は、以後「リンカー」と呼ぶ適切な置換基で置換 されてよい。末端は好ましくは、1〜5個のリンカー、より好ましくは1〜3個 のリンカーで置換される。このようなリンカーは好ましくは、上記で定義したC1-15 アルキル、C1-15アルケニルおよびC1-15アルキニル基から選択される。リ ンカーは、置換されてもされなくても、分岐していてもしていなくても、または ヘテロ原子が割り込んでもよく、または上記で定義した官能基で置換されるかま たはこれを含有してもよい。これは末端残基の化学的性質(すなわち、残基の末 端が炭素、酸素または窒素原子であるかどうか)に依存する。末端または末端上 のリンカーはさらに、非分岐標識末端を形成するように、末端対末端で取り込ま れるか、または分岐標識末端(「ジッパー」)を形成するように取り込まれる、 1つまたはそれ以上の標識物で置換されてもよい。リンカーは、末端に直接結合 しているか、標識物もしくは末端上の標識物に結合しているか、または標識物が 末端に結合する前に末端に結合してもよい。2つの末端は、異なるかまたは同じ 置換基、リンカーおよび/または標識物を有してよいことを理解されたい。さら に、「標識物」という用語は、1つまたはそれ以上の標識物を含み、「リンカー 」という用語は、1つまたはそれ以上のリンカーを含むことを理解されたい。あ る応用のために、ペプチド核酸残基の間に1つまたはそれ以上のリンカーが取り 込まれることが有利なことがある。このような応用は、特に3本鎖形成に基づく ものである。 適切なリンカーの例は、−NH(CH2CH2O)nCH2C(O)−、 −NH(CHOH)nC(O)−、 −(O)C(CH2OCH2nC(O)−および−NH(CH2)nC(O)−、 NH2(CH2CH2O)nCH2C(O)−、 NH2(CHOH)nC(O)−、 HO(O)C(CH2OCH2nC(O)−、 NH2(CH2nC(O)−、 −NH(CH2CH2O)nCH2C(O)OH、 −NH(CHOH)nC(O)OH、 −(O)C(CH2OCH2nC(O)OH、および −NH(CH2nC(O)OH(式中、nは0または1〜8までの整数であり、 好ましくは1〜3までの整数である)がある。非常に関係のあるリンカーの例は 、−NHCH2C(O)−、NHCH2CH2C(O)−、 NH(CH2CH2O)2CH2C(O)−、および HO(O)CCH2CH2C(O)(NH(CH2CH2O)2CH2C(O))2− がある。 本発明において「標識物」という用語は、検出または視覚化に有用な置換基を 意味する。適切な標識物は、蛍光物質、ビオチン、ジニトロ安息香酸、ジゴキシ ゲニン、ラジオアイソトープ標識物、ペプチドもしくは酵素標識物、化学発光標 識物、蛍光粒子、ハプテン、抗原もしくは抗体標識物を含む。 「ペプチド標識物」という用語は、非分岐型または分岐型(「ジッパー」)で 末端と末端で結合した、1〜20の天然に存在するかまたは天然には存在しない アミノ酸、好ましくは1〜10の天然に存在するかまたは天然には存在しないア ミノ酸、より好ましくは1〜8の天然に存在するかまたは天然には存在しないア ミノ酸、最も好ましくは1〜4の天然に存在するかまたは天然には存在しないア ミノ酸を含む標識物を意味する。このようなペプチド標識物は、互いに同一かま たは異なるアミノ酸から構成されてもよい。好適な実施態様においてこのような 非分岐または分岐末端は、1つまたはそれ以上、好ましくは1〜8の標識物、よ り好ましくは1〜4、最も好ましくは1または2のさらなる標識物を、ペプチド 標識物以外に含んでよい。このような標識物は、好ましくは非分岐末端または分 岐末端を終止させてもよい。1つまたはそれ以上のリンカーは、好ましくはペプ チド標識物および/またはさらなる標識が結合する前に、末端に結合する。この ようなリンカー単位はまた、ペプチド標識物とさらなる標識物の間に結合される 。さらにこのようなペプチド標識物は、ペプチド核酸残基の間に取り込まれても よい。 このようなプローブはまた、1〜8、好ましくは1〜4、最も好ましくは1ま たは2の標識物のような1つまたはそれ以上の標識物、および/または1つまた はそれ以上のリンカー単位を含み、これは内部に結合、すなわちプローブの骨格 に結合してもよい。リンカー単位および標識物は、前述のように互いに結合して もよい。 特定の関係のある標識物の例は、ビオチン、フルオレセイン標識物(例えば、 5−(および6)−カルボキシ−フルオレセイン、5−、または6−カルボキシ フルオレセイン、6−(フルオレセイン)−5−(および6)−カルボキサミド ヘキサン酸およびフルオレセインイソチオシアネート)、1〜20の天然に存在 するアミノ酸または天然には存在しないアミノ酸からなるペプチド標識物、ペル オキシダーゼ(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP))、アルカリ性 ホスファターゼ、および大豆ペルオキシダーゼのような酵素標識物、ジニトロ安 息香酸、ローダミン、テトラメチルローダミン、シアニン色素(例えば、Cy2 、Cy3、およびCy5)、クマリン、R−フィコエリスリン(RPE)、アロ フィコエリスリン、テキサスレッド、プリンストンレッド、およびオレゴングリ ーン、ならびにR−フィコエリスリンと例えばCy5またはテキサスレッドとの 結合体がある。 好適な標識物の例は、ビオチン、蛍光標識物、ペプチド標識物、酵素標識物お よびジニトロ安息香酸である。ペプチド標識物は、好ましくは1〜10、より好 ましくは1〜8、最も好ましくは1〜4の天然に存在するまたは天然には存在し ないアミノ酸から構成される。1つまたはそれ以上の他の標識物、ならびにペプ チド標識物(例えば、1〜8、または1〜4の他の標識物、好ましくは1または 2の他の標識物)を取り込むことが特に有利である。 適切なペプチド標識物は、好ましくはシステイン、グリシン、リジンまたはオ ルニチンから構成される。 さらなる実施態様において、上記で定義されたQ置換基は標識されてもよい。 適切な標識物は上記で定義したようなものである。Qとそのような標識物の間に 、上記で定義したようなリンカーを取り込んでもよい。そのような標識リガンド Qは、5位のチミンおよびウラシル標識、および7位の7−デアザグアニンおよ び7−デアザアデニン標識から選択される。 ペプチド核酸プローブの混合物はまた、本発明の一部である。そのような混合 物は、23S rRNAとハイブリダイズすることができる2つ以上のプローブ 、および/または16S rRNAとハイブリダイズすることができる2つ以上 のプローブ、および/または5S rRNAとハイブリダイズすることができる 2つ以上のプローブを含んでもよい。プローブの混合物はさらに、前駆体rRN Aおよび/またはrDNAに向けられたプローブを含んでもよい。混合物はまた 、同じ測定法で2つ以上のマイコバクテリアを検出するためのペプチド核酸を含 んでもよい。 好適な実施態様においてペプチド核酸プローブのヌクレオ塩基配列は、問題の 標的配列のヌクレオ塩基配列と実質的に相補的であるように選択される。特に好 適な実施態様においてペプチド核酸プローブのヌクレオ塩基配列は、問題の標的 配列のヌクレオ塩基配列に相補的であるように選択される。「相補的」とは、プ ローブのヌクレオチド塩基と標的のヌクレオ塩基の間で完全な一致(すなわち、 A対TまたはG対C)を可能にするように、ヌクレオ塩基が選択されることを意 味する。実質的に相補的であるとは、ペプチド核酸プローブは標的配列とハイブ リダイズすることができるが、プローブは必ずしも完全に標的と相補的ではない ことを意味する。例えば、標的配列および非標的配列と相補的でない1つまたは それ以上の塩基(特にプローブの末端に位置する塩基)を含むプローブ(ここで 、プローブ−標的核酸ハイブリッドの安定性に対する影響は小さい)。別の例は 、他の天然に存在する塩基を含むプローブである。従って、プローブが標的配列 にハイブリダイズすることができるなら、標的配列と非標的配列とのヌクレオ塩 基の差は、プローブ−非標的核酸ハイブリッドの安定性は、プローブ−標的核酸 ハイブリッドの安定性より低く、従ってそのような実質的に相補的なプローブが マイコバクテリアの検出に適することを確実にする。 プローブはミリポア社(Millopore Corporation)(ベッドフォード、マサチ ューセッツ州、アメリカ合衆国)から得られる「PNA情報パッケージ」(PN AInformation Package)に記載の方法に従って合成されるか、またはエクペダ イト核酸合成システム(Expedite Nucleic Acid Synthesis System)(パーセプ チブバイオシステムズ(PerSeptive Bio Systems)、アメリカ合衆国)で合成さ れる。 リンカーまたはアミノ酸でプローブを延長するためにFmoc法を使用するな ら、BocまたはMtt基のような酸感受性保護基で保護された側鎖アミノ基を 保持することが可能である。この方法は、いくつかのBoc保護されたアミノ基 (これはすべて切断され、同じ合成サイクルで標識することができる)を含有す るリンカーを導入することを可能にする。 プローブを標識する1つの方法は、蛍光標識物、例えば5−(および6)−カ ルボキシフルオレセイン、5−または6−カルボキシフルオレセイン、または6 −(フルオレセイン)−5−(および6)−カルボキサミドヘキサン酸を使用す ることである。酸性基は、HATU(O−(7−アザベンゾトリアゾール−1− イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート )またはHBTU(2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3 ,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)で活性化され、ペ プチド核酸のN−末端アミノ基と反応させることができる。酸性官能基を含有す る他の標識基に同じ技術を適用することができる。あるいは、上記した標識物の スクシニミジルエステル標識物を使用するか、またはフルオレセインイソチオシ アネートを直接使用することが好ましい。 合成後プローブは、ミリポア社(Millopore Corporation)またはパーセプチ ブバイオシステムズ(PerSeptive BioSystems)により記載された標準的方法を 使用して樹脂から切断することができる。次にプローブを精製し、50℃で逆相 HPLC法を使用して、フライトマススペクトル法(flight massspectrometry )のマトリックスアシスチレーザー脱着/イオン化時間(MALDI−TOFM S)、プラズマ脱着質量スペクトル法(PDMS)、電子噴霧質量スペクトル法 (ESMS)、または高速原子衝撃法(FAB−MS)により性状解析される。 一般的に式(IV)および(V)の重合残基を含むプローブのようなプローブは また、Angewandte Chemie、インターナショナル版(英語)、 35、1939−1942(1996)およびBioorganic & Me dical Chemistry Letters、第4巻、8号、1077− 1080(1994)に記載のように調製される。いくつかのプローブの化 学的性質は、例えばNature、365、566−568(1993)に記載 されている。 特許請求されている方法は、試料中に随時存在する1つまたはそれ以上のマイ コバクテリアの標的配列の検出のために使用することができる。この方法および プローブは、そのような標的配列の存在について試料を分析するための貴重な手 段を提供し、従って診断を確立するための情報を提供する。 本発明の測定法において、マイコバクテリアの存在について分析される試料は 、プローブとマイコバクテリアに由来する任意の試料rRNAまたはrDNAと の間のハイブリグイゼーションが起きる条件下で、本発明の1つまたはそれ以上 のプローブまたはそのようなプローブの混合物と接触させられ、もしハイブリッ ドが形成されれば、これは観察されるかまたは測定され、観察結果または測定値 は1つまたはそれ以上のマイコバクテリアの標的配列の存在に関係する。観察ま たは測定は、視覚的にまたは装置を使用して行われる。 本発明のプローブに接触する前に、試料は、種々のタイプの試料処理(精製、 汚染除去、および/または濃縮を含む)を受けてもよい。試料は、好ましくは次 亜塩素酸ナトリウムで処理して汚染除去し、次に遠心分離してマイコバクテリア を濃縮する。試料(例えば、喀痰試料)は、試料の粘度を低下させるN−アセチ ル−L−システインのようなムコ多糖分解剤、ならびに試料の汚染を除去する水 酸化ナトリウムで処理し、次に遠心分離してもよい。他の公知の汚染除去および 濃縮法には、ゼフィラン−トリソディウムホスフェート(Zephiran-trisodiumph osphate)法、ペトロフ(Petroff)の水酸化ナトリウム法、シュウ酸法ならびに 塩化セチルピリジニウム−塩化ナトリウム法がある。試料はまた、試料調製法( 例えば、ろ過、免疫捕捉、2相分離を単独または組合せ)を応用して精製し濃縮 してもよい。試料調製法はまた、上記の遠心分離および汚染除去法とともに使用 してもよい。 試料は、直接にまたは1つまたはそれ以上の処理工程を受けた後に、主に2つ の主要な種類の測定法(in situベースの測定法とインビトロベースの測 定法)で分析される。この意味においてin situベースの測定法は、標的 核酸がハイブリダイゼーションプロセスの間、細菌細胞内に留まる測定法として 理解される。例としては、塗抹試料や生検試料についてのin situハイブ リダイゼーション(ISH)、ならびに懸濁液中の全細胞へのハイブリダイゼー ションがあり、これは次に、細菌を粒子(同じまたは異なるタイプとサイズ)上 に捕捉した後にフローサイトメトリーで分析されるか、または細菌を固体培地、 フィルターメンブランまたは他の実質的に平面な表面に広げた後に画像解析によ り分析される。 インビトロベースの測定法は、ハイブリダイゼーションの前に標的核酸が細菌 細胞から放出される測定法として理解される。そのような測定法の例には、マイ クロタイタープレートベースの測定法がある。何らかの方法で、放出された標的 核酸が固相に捕捉され、次に検出プローブにより分析される、多くの他のタイプ の測定法は実施可能であり、本発明の範囲にあると考えられる。さらにインビト ロベースの測定法は、標的核酸は固相上に捕捉されないがハイブリダイゼーショ ンとシグナル生成は完全に溶液中で起きる測定法を含む。 in situベースの測定法の試料は、好ましくは支持体に適用され、随時 固定化される。試料を固体支持体に適用する方法は、問題の試料の型に依存し、 液体または液体試料について塗抹試料法および細胞遠心分離法があり、生検材料 については組織の切片化がある。固体支持体は、当該分野で公知の広範囲の種々 の形(例えば、顕微鏡スライド、フィルターメンブラン、ポリマー膜または種々 の材料のプレート)をとってよい。 インビトロベースの測定法では標的核酸は、マイコバクテリア細胞から種々の 方法で放出される。核酸を放出するための多くの方法は、細胞壁を破裂(溶解) させ、次に核酸を緩衝化溶液中に抽出する。マイコバクテリアは、共有結合した ペプチドグリカン、アラビノガラクタン、および特にミコール酸を含有する複雑 な細胞壁を有するため、これらは、他の細菌の迅速な溶解に使用される標準的方 法によっては容易に破砕することができない。マイコバクテリア細胞壁をうまく 溶解することが知られている可能な方法は、有機溶媒を用いる処理、強いカオト ロピック試薬(例えば、高濃度のチオシアン酸グアニジン)を用いる処理、酵素 処理、ビーズビーティング(bead beating)、熱処理、超音波処理および/また はフレンチプレスの適用がある。 in situ測定法により分析される試料は、ハイブリダイゼーション前に 固定されてよい。当業者は、適切な方法は、試験される試料の型に依存すること は容易に理解するであろう。固定および/または固定化は、好ましくは細胞マト リックスおよび核酸の形態的完全性を保存するものである。固定法の例は、炎光 固定、熱固定、化学的固定および凍結がある。炎光固定は、スライドをブンゼン バーナーの青い炎心中を3回または4回通過させることにより行われる。熱固定 は、試料を80℃に2時間加熱することにより行われる。化学的固定は、試料を 固定剤(例えば、ホルムアミド、メタノールまたはエタノール)中に浸漬するこ とにより行われる。凍結は特に生検および組織切片に関し、通常液体窒素中で行 われる。 1つのin situハイブリダイゼーション測定法の例では、分析される試 料は、実質的に平面の固体支持体(顕微鏡スライド、フィルターメンブラン、ポ リマー膜、または平面の表面を有する他の型の固体支持体)上に塗抹される。好 適な固体支持体は、顕微鏡スライドである。塗抹試料が調製された後、これは随 時さらに、殺菌剤による処理または例えばエタノールへの浸漬によるさらなる固 定のような前処理を受ける。試料はまた、主要な機能として細胞を透過性にし、 および/または試料の粘度を低下させる酵素で前処理される。非特異結合を引き 起こす可能性のある部位をブロックするために、プレハイブリダイゼーション工 程を行うことが、さらに有利である。この目的のために、スキムミルクや非標的 プローブのようなブロッキング剤の使用が適している。プレハイブリダイゼーシ ョン混合物の成分は、プローブに非特異的に結合する可能性のある試料中の部位 を有効に飽和するように選択される。プレハイブリダイゼーション緩衝液は、適 切な緩衝液、ブロッキング剤、および界面活性剤を含むことが好適である。 in situハイブリダイゼーションの間、本発明の1つまたはそれ以上の プローブは、適切な厳密性条件下でハイブリダイゼーション溶液中で細胞内の標 的rRNAまたはrDNAと接触させられる。適用されるプローブの濃度は、プ ローブの化学的性質およびハイブリダイゼーションが行われる条件に依存して、 変動する。典型的には1nM〜1μMのプローブ濃度が適している。ハイブリダイ ゼーション溶液は、変性剤が無い場合より低温でハイブリダイゼーションが起き ることを可能にする変性剤を含んでよい。変性剤は、特異的結合と非特異結合の 比を増加させるのに有効な量で存在する。変性剤の有効量は、使用される種類お よびプローブまたはプローブの組合せに依存する。変性剤の例には、ホルムアミ ド、エチレングリコール、およびグリセロールがあり、これらは好ましくは10 %より高く70%より低い濃度で使用される。好適な変性剤はホルムアミドであ り、これはより好ましくは20%〜60%で使用され、最も好ましくは30%〜 50%で使用される。いくつかの例においては、変性剤を含むことが必要でない かまたは有利でないことがある。 ハイブリダイゼーションの前またはハイブリダイゼーションの間、ランダムプ ローブ(随時異なる長さを有するランダムな選択されていない配列を有するプロ ーブ)の混合物を、非特異結合を低下させるために過剰に加えられてよい。また 1つまたはそれ以上の非センスプローブ(規定されたヌクレオ塩基配列を有し、 標的配列のヌクレオ塩基配列とは異なる長さを有するプローブ)を、非特異結合 を低下させるために過剰に加えてよい。また1つまたはそれ以上の非標的核酸配 列への検出可能なプローブの非特異結合は、1つまたはそれ以上の非標識または 独立に検出可能なプローブを添加することにより抑制され、このプローブは非標 的配列に対して相補的である配列を有する。非標的配列が1つだけのミスマッチ により標的配列と異なる時、そのようなブロッキングプローブを加えることが特 に有利である。 ハイブリダイゼーション溶液中のプローブの有効濃度を上昇させると考えられ ている不活性ポリマーを含むことが有利なことがある。そのような巨大分子の1 つは、デキストラン硫酸であり、これは2.5%〜15%の濃度で使用される。 デキストラン硫酸の場合、好適な濃度範囲は、8%〜12%である。他の有用な 巨大分子は、ポリビニルピロリドンとフィコールであり、これらは典型的にはよ り低い濃度(例えば、0.2%)で使用される。ペプチド核酸プローブの非特異 結合の程度を低下させる1つまたはそれ以上の界面活性剤を加えることが、さら に有利である。有用な界面活性剤の例には、ドデシル硫酸ナトリウム、ツイーン 20(登録商標)またはトリトンX−100(登録商標)がある。界面活性剤は 、通常0.05%〜1.0%、好ましくは0.05%〜0.25%の濃度で使用 さ れる。ハイブリダイゼーション溶液はさらに、塩を含有してもよい。正しいハイ ブリダイゼーションを得るために塩を含めることは必要ではないが、2〜500 mM、好ましくは5〜100mMの塩を含むことが有利であり得る。 ハイブリダイゼーションの間、他の重要なパラメータは、ハイブリダイゼーシ ョン温度、プローブの濃度、およびハイブリダイゼーション時間である。当業者 は、具体的な状況(例えば、プローブの選択、ハイブリダイゼーション緩衝液の 成分の種類と濃度、特に界面活性剤の濃度)に従って、上記パラメータのそれぞ れについて最適条件を決定することが必要であることを容易に理解するであろう 。容量排除物質(volume excluder)の存在も影響を与え得る。 ハイブリダイゼーション後、試料を洗浄して、結合していないプローブおよび 非特異結合しているプローブを除去し、次に適切な厳密性条件が使用される。厳 密性(stringency)とは、反応条件が、形成されたハイブリッドの溶解を促進す る程度を意味する。厳密性は、典型的には洗浄温度および/または洗浄時間を上 げることにより上昇される。典型的には5〜40分の洗浄時間が充分である。よ り短い2回またはそれ以上の洗浄は、良好な結果を与え得る。生理学的緩衝液、 リン酸緩衝液、および標準的クエン酸緩衝液を含む、ある範囲の緩衝液が使用さ れる。塩濃度に対する応答の差のために、緩衝液中の低塩濃度に対する要求は、 DNAプローブ測定法ほど直接関係はない。ある場合には、洗浄緩衝液のpHの 上昇は、シグナル対ノイズ比を与えることがあるため、有利である(WO97/ 18325号を参照)。これはおそらく、非特異結合が大幅に低下するためであ ろう。すなわち、pH範囲が8〜0.5、好ましくは9〜10の洗浄溶液を使用 することが有利である。 結合したプローブの視覚化は、選択された標識物の種類を考慮して行わなけれ ばならない。広範囲の有用なプローブ標識物、特に種々の蛍光標識物(例えば、 フルオレセイン、ローダミン、およびこれらの誘導体)がある。さらに酵素(例 えば、ペルオキシダーゼおよびホスファターゼ)やハプテン(例えば、ビオチン 、ジゴキシゲニン、ジニトロ安息香酸)のような標識物の利用が適している。蛍 光標識物の場合は、形成されるハイブリッドは、少なくとも×250、好ましく は×1000の倍率の顕微鏡を使用して視覚化される。視覚化はさらに、随時コ ン ピューターにより制御されたCCD(電荷結合素子)カメラを使用して行われる 。ハプテンが標識物として使用される時、ハイブリッドは酵素と結合した抗体を 使用して検出される。これらの場合に、検出工程は、比色法、蛍光法または発光 法に基づく。 あるいはプローブは、粒子中に埋め込まれたか(例えば、エスタポール(Esta por)K着色ミクロスフェア)、粒子の表面上に存在するか、および/または粒 子の表面に結合した、蛍光標識物を有する蛍光粒子で標識される。すべての粒子 は、細胞内で標的核酸と接触しなければならないため、蛍光粒子の使用は、細菌 の前処理を必要とする。比較的小さな粒子(例えば、約20nm)の使用が好適で ある。 別のin situハイブリダイゼーションにおいて、凍結組織または生検試 料は薄い切片に切断され、実質的に平面の表面(好ましくは顕微鏡スライド)に 移される。ハイブリダイゼーションの前に、組織または生検試料は、固定剤(好 ましくはアセトンのような沈殿性固定剤)により処理されるか、または試料は、 緩衝化ホルムアルデヒドの溶液中でインキュベートされる。あるいは生検または 組織切片は、固定剤(例えば、緩衝化ホルムアルデヒド)に12〜24時間移さ れ、固定後、組織はパラフィン中に包埋され、そこからブロックを形成し、これ を薄い切片に切断する。ハイブリダイゼーションの前に、組織切片のロウを除去 し、標準的方法を使用して水和する。透過性化(例えば、プロテアーゼ、希酸、 界面活性剤、アルコールおよび/または熱、による処理)は、ある場合に有効で ある。透過性化のために選択される方法は、いくつかの要因(例えば、使用され る固定剤、固定の程度、試料の種類とサイズ、および適用されるプローブ)に依 存する。これらの種類の試料、試料処理、プレハイブリダイゼーション、ハイブ リダイゼーション、洗浄および視覚化は、同じかまたは前記の調整された条件を 使用して行われる。 in situ測定法のさらなる実施態様において、細菌細胞は、上記条件と 同じであるかまたは類似の条件を使用して行われ、固定、プレハイブリダイゼー ション、ハイブリダイゼーションおよび洗浄の間、懸濁液中に維持される。この 実施態様の標識物の好適な種類は、蛍光標識物である。これは、細胞あたりの蛍 光の強度を記録して、フローサイトメトリーによるハイブリダイゼーションした 細胞の検出を可能にする。懸濁液中の細菌細胞は、粒子好ましくは20nm〜10 μmのサイズの粒子に結合される。粒子は、ラテックス、デキストラン、セルロ ースおよび/またはアガロースのような当該分野で公知の材料から構成されてよ く、随時常磁性であるかまたは蛍光標識物を含有してもよい。通常細菌細胞は、 標的細菌に対する抗体を使用して粒子に結合されるが、分子インプリンティング のような他の手段も使用される。粒子への細菌細胞の結合は、試料処理および/ または検出において有効である。 上記in situハイブリダイゼーションの実施態様において、本発明のプ ローブは、1つまたはそれ以上のマイコバクテリアの標的配列を検出するために 使用される。好適な実施態様において、プローブは、結核菌複合体(MTC)の マイコバクテリア、結核菌複合体以外のマイコバクテリア(MOTT)、または マイコバクテリウム・アビウム(Mycobacterium avium)複合体のマイコバクテ リア(MAC)の標的配列を検出するのに適している。プローブはさらに、同じ マイコバクテリアに由来する異なる標的配列を同時に検出するのに適している。 インビトロベースの測定法を使用して分析される試料は、細菌細胞から核酸が 放出される処理を受ける必要がある。核酸は有機溶媒、強いカオトロピック試薬 (例えば、高濃度のチオシアン酸グアニジン)、酵素、ビーズビーティング(be ad beating)、熱処理、超音波処理および/またはフレンチプレスを使用して放 出される。得られた核酸は、ハイブリダイゼーションの前に追加の精製を受けて もよい。 1つのインビトロハイブリダイゼーション実施態様において、標的核酸を含む 試料は、固定化捕捉プローブおよび検出プローブとして機能するように標識され た1つまたはそれ以上のプローブを含む容器に加えられる。ハイブリダイゼーシ ョンは、適切な厳密性条件下で行われる。ハイブリダイゼーション溶液はさらに 、in situ型の測定法について記載したように、変性剤、ブロッキングプ ローブ、不活性ポリマー、界面活性剤および塩を含んでよい。同様に、ハイブリ ダイゼーション温度、プローブ濃度およびハイブリダイゼーション時間は重要な パラメータであり、測定法の具体的な条件(例えば、ペプチド核酸プローブの選 択、 およびハイブリダイゼーション緩衝液の成分の一部の濃度)に従って調節する必 要がある。標的核酸と捕捉プローブおよび検出プローブとのハイブリダイゼーシ ョンは、2つの別個の工程で行なってもよい。in situ測定法では、ハイ ブリダイゼーションがよりよく調節され、洗浄がより効率的に行われるため、捕 捉プローブの濃度はより高くてもよい。 捕捉プローブは、任意の手段(例えば、リンカー上のカルボン酸とアミノ誘導 体化支持体との結合反応)により固体支持体に固定化される。捕捉プローブはさ らに、光化学活性化の前に固体支持体に吸着的に結合した光活性化基の光活性化 により、固体支持体上に結合されてよい。このような光活性化基は、US531 6784A号に記載されている。捕捉プローブはさらに、固体支持体への親和性 ベースの固定化を可能にするハプテンに結合してもよい。このような例の1つは 、プローブへのビオチンの結合、およびストレプトアビジン被覆表面への結合を 介する固定化である。 固体支持体は、当該分野で公知の種々の型(例えば、1つまたはそれ以上のウ ェルを有するマイクロタイタープレート、フィルターメンブラン、ポリマー膜、 試験管、ディップスティック、ストリップおよび粒子)を取ることができる。フ ィルターメンブランは、セルロース、酢酸セルロース、ポリビニリデンフルオリ ドまたは当該分野で公知の任意の他の物質から作成されてよい。ポリマー膜は、 ポリスチレン、ナイロン、ポリプロピレン、または当該分野で公知の任意の他の 物質から作成されてよい。粒子は、常磁性ビーズ、ポリスチレン、ポリプロピレ ン、ポリエチレン、デキストラン、ナイロン、アミロース、セルロース、ポリア クリルアミドおよびアガロースから作成されるビーズでもよい。固体支持体がフ ィルター、膜、ストリップまたはビーズの型を取る時、これは単回使用装置に取 り込まれてもよい。 検出プローブの標識物の選択は、具体的な測定フォーマットおよび可能性のあ る装置に依存する。ビオチン標識プローブが使用される時、ハイブリッドはスト レプトアビジンまたはビオチン標識物に対する抗体を使用して検出され、この抗 体またはストレプトアビジンは、酵素に結合しており、実際の検出は、具体的な 酵素(好ましくはホスファターゼまたはペルオキシダーゼ)および選択された酵 素の基質の選択に依存する。シグナルはある場合には、ビオチニレートプローブ のための触媒シグナル増幅系(ダコ(DAKO)によるCSA)のような市販の増幅 系を使用して増強される。種々のポリマーベースの増強系を使用することもでき る。1つの例は、ハプテン特異的抗体および酵素が結合しているデキストランポ リマーである。検出プローブはさらに、他のハプテン(例えば、ジゴキシゲニン 、ジニトロ安息香酸およびフルオレセイン)で標識され、この場合ハイブリッド は、ハプテンに対する抗体であって酵素が結合してもよい抗体を使用して検出さ れる。プローブ上に直接結合した酵素を有する検出プローブを利用することも可 能である。比色(基質、例えばp−ニトロ−フェニルリン酸またはテトラ−メチ ル−ベンジジン)、蛍光(基質、例えば4−メチルウンベリフェリルホスフェー ト)、または化学発光(基質、例えば1,2−ジオキセタン)検出を可能にする 酵素基質の選択の、広範囲の可能性がある。 検出プローブはさらに、種々の蛍光標識物(好ましくは、フルオレセインまた はローダミン)で標識されてよく、この場合ハイブリッドは、蛍光を測定するこ とにより検出される。 検出プローブは典型的には、捕捉プローブとは異なり、従って2重の分子種特 異性を確保する。2重特異性は、ほとんどの場合プローブの少なくとも1つは短 い(例えば、10量体プローブ)であることを可能にするであろう。 さらにプリンの多い配列の捕捉は、捕捉プローブとしてビス−ペプチド核酸を 使用することにより改善される。このようなビス−ペプチド核酸は、WO96/ 02558号に記載されている。ビス−ペプチド核酸は、標的核酸に平行にハイ ブリダイズすることができる第1のペプチド核酸鎖と、捕捉される核酸のプリン の多い配列に反平行にハイブリダイズすることができる第2のペプチド核酸鎖を 含む。2つのペプチド核酸鎖はリンカーで連結され、こうしてプリンの多い配列 核酸を有する3本鎖構造を形成することができる。各リンカーで分離されたペプ チド核酸の重合残基の数は、非ビス−ペプチド核酸についてすでに定義したもの である。しかし形成される3本鎖の高い安定性のために、短い第1のおよび第2 の鎖を有するビス−ペプチド核酸は、ピリミジンの多いプローブの設計をより容 易にするように使用される。 検出プローブを使用する代わりに、捕捉プローブ:核酸複合体が、ペプチド核 酸と核酸の間で形成される複合体と特異的に反応する抗体に基づく検出系(WO 95/17430号に記載のようなもの)を使用して検出され、この検出系では 、一次抗体は標識物を含むか、または検出系は標識された2次抗体を含み、これ は一次抗体に特異的に結合する。具体的な検出はまた、選択される基質(これは 、前記した任意の種類のもの)に依存する。 具体的な測定フォーマット、標識および検出原理に依存して、種々のタイプの 装置(マイクロタイタープレートリーダー、ルミノメーターおよびフローサイト メーターを含む)が利用される。適切な装置の利用は、測定の自動化を可能にす る。 この実施態様の例において、本発明の捕捉プローブは、アントラキノン標識捕 捉プローブとマイクロウェルのポリスチレンの間の光化学反応により、マイクロ タイタープレートに結合している。標的rRNAはマイクロウェルに添加され、 厳密性条件下でインキュベートされる。結合しないrRNAは洗浄により除去さ れ、マイクロウェルは、厳密性条件下でハプテン標識検出プローブとインキュベ ートされる。ハプテンに対する酵素標識抗体を使用して視覚化が行われ、これは 非結合抗体の除去後、化学発光基質を使用して検出される。 この実施態様の別の例では、捕捉プローブがラテックス粒子に結合し、ハイブ リダイゼーションは、適切な条件下で例えばフルオレセイン標識検出プローブの 存在下で行われる。ハイブリダイゼーションと随時洗浄の後、ハイブリッドはフ ローサイトメトリーにより検出される。一連の異なるビーズ(例えば、サイズま たは色により)は、異なる標的のための異なる捕捉プローブを有し、多重検出系 を可能にする。 インビトロ測定フォーマットのさらなる実施態様において、捕捉プローブ、標 的核酸および検出プローブは溶液中でハイブリダイズし、次に捕捉プローブは固 相に結合してもよい。固相、ハイブリダイゼーション条件および検出手段は、上 記の具体的な方法に従って選択される。 インビトロ測定法のさらなる実施態様において、標的核酸は、フィルターまた はポリマー膜または当該分野で公知の他のタイプの固相上に固定化される。ハイ ブリダイゼーション条件および検出手段は、上記の具体的な方法に従って選択さ れる。 インビトロ測定法のさらなる実施態様において、異なる標的配列に向けられた 最大100のまたはそれ以上の異なるプローブのアレイが固体表面に固定化され 、同時にすべてのプローブへの標的配列のハイブリダイゼーションが行われる。 固相、ハイブリダイゼーション条件および検出手段は、上記したものでよい。こ れは、一連のパラメータ(すなわち、分子種同定および耐性パターン)の同時検 出または同定を可能にする。 本発明はさらに、マイコバクテリアによる感染症を診断する方法、および感染 のステージを測定する方法、および本発明の1つまたはそれ以上の随時標識され たプローブが患者試料と接触させられる方法による適切な処理を提供し、処理の タイプおよび/または処理の効果が評価される。 上記で定義した少なくとも1つのペプチド核酸プローブを含むキットはまた、 本発明の一部である。このようなキットは、少なくとも1つの検出試薬および/ または固相捕捉システムを有する検出系を含んでよい。 具体的な実施態様の説明 隣接残基の適切なQの例を以下に示す。このようなQを含むペプチド核酸プロ ーブは、マイコバクテリア、特にMTC群のマイコバクテリアまたはMTC群の マイコバクテリア以外のマイコバクテリアの検出に適している。プローブは、N −末端からC−末端に対応して左から右へ書かれる。MTC群の23Sおよび1 6S rRNAならびに5S rRNAを検出するための適切なQのサブ配列を 以下に示す。MTC群のマイコバクテリア以外のマイコバクテリアの23Sおよ び16S rRNAを検出するための適切なQのサブ配列を以下に示す。Qサブ 配列は、カッコに示す位置から選択されるヌクレオ塩基に相補的な少なくとも1 つのヌクレオ塩基を含む。Qサブ配列は、適切なプローブヌクレオ塩基配列の作 成の非限定例として示す。プローブは、記載のものより少ないかまたは多いペプ チド核酸残基を含有してもよいことを理解されたい。 適切なQサブ配列のその他の例は以下に示される。 マイコバクテリウム・ゴルドナエ(M.gordonae)16S rRNA(ジーン バンク(GenBank)エントリーGB:MSGRR16SI、受け入れ番号M29 563の、それぞれ174〜188および452〜466位)に相補的であるように選択され る、 および これらの位置は、図2と5に示される整列の、それぞれ192〜206および473〜487 位に対応する。この配列または類似のヌクレオ塩基配列を有するプローブは、マ イコバクテリウム・ゴルドナエ(M.gordonae)を検出するのに適している。 マイコバクテリウム・カンサシイ(M.kansasii)23S rRNA(ジーン バンク(GenBank)エントリーMK23SRRNA、受け入れ番号Z17212 )の、それぞれ781〜795および2369〜2383位に相補的であるように選択される、および これらの位置は、図1と4に示される整列の、それぞれ774〜794および2398〜24 12位に対応する。この配列または類似のヌクレオ塩基配列を有するプローブは、 マイコバクテリウム・カンサシイ(M.kansasii)を検出するのに適している。 前駆体rRNA 上記ヌクレオ塩基配列を有するペプチド核酸プローブは、結核菌(M.tubercu losis)前駆体rRNAに向けられている。このプローブはジーンバンク(GenBa nk)受け入れ番号X58890の602〜616位に相補的である。 特に配列認識番号である配列番号62、79および80を有するヌクレオ塩基 配列に基づくプローブ(および、図1Fの1361〜1364位、図4Kの27 19位、および図4Lの2809位から選択される他のプローブ)は、マイコバ クテリウム・アビウム(M.avium)を検出するのに適している。配列認識番号で ある配列番号55を有するヌクレオ塩基配列に基づくプローブ(および、図4E の763〜789位から選択される他のプローブ)は、マイコバクテリウム・ア ビウム(M.avium)、マイコバクテリウム・イントラセルラレ(M.intracellul are)、およびマイコバクテリウム・スクロフラセウム(M.scrofulaceum)を群 (マイコバクテリアのMAIS群と呼ばれる生物)として検出するのに適してい る。さらに、配列認識番号である配列番号77と81を有するヌクレオ塩基配列 に基づくプローブは、マイコバクテリウム・アビウム(M.avium)、マイコバク テリウム・イントラセルラレ(M.intracellulare)、およびマイコバクテリウ ム・パラツベルクロシス(M.paratuberculosis)を群として検出するのに適し ている。 本発明をさらに以下の非限定例により例示する。 例 例1 マイコバクテリア種(マイコバクテリウム・ボビス(M.bovis)とマイコバク テリウム・イントラセルラレ(M.intracellulare))23S rDNAをPC Rにより部分的に増幅し、PCR産物をCy5標識オリゴヌクレオチドプライマ ー(ディーエヌエーテクノロジー(DNA Technology)、アールス(Aarhus)、デ ンマーク)とアマシャム(Amersham)(リトルチャルフォント(Litte Charlfor nt)、イングランド)からの7−デアザ−dGTPサーモシーケナーゼサイクル 配列決定キット(Thermo Sequenase cycle sequencing kit)を使用して配列決 定した。配列は、ファルマシアバイオテク(Pharmacia Biotech)(ウプサラ、 スエーデン)のアルフェックスプレス(ALFexpress)自動シーケンサーとアルフ ウィン(ALFwin)(バージョン1.10)ソフトウェアを使用して呼んだ。マイ コバクテリウム・ボビス(M.bovis)とマイコバクテリウム・イントラセルラレ (M.intracellulare)の23S rRNA配列を、23S rDNA配列整列 の以下の位置に含める:681〜729位(図ICと4D)、761〜800位 (図1Dと4E)、2401〜2440位(図1Hと4K)、2441〜248 0位(図1lと4K)、2481〜2520位(図1l)、3041〜3080 位(図4L)、および3081〜3120位(図1Jと4L)。 例2 ディーエヌエースター(DNASTAR)(マジソン、ウィスコンシン州、米国)の メガリン(Megalign)(バージョン3.12)整列ツールを使用して、MTC群 のマイコバクテリアの23S、16S、および5S rDNAと、MTC群のマ イコバクテリア以外(MOTT)のマイコバクテリアの23Sおよび16S r DNAの配列整列を行なった(図1〜5を参照)。一度に最大100配列が整列 された。 ディーエヌエースター(DNASTAR)のプライマーセレクト(PrimerSelect)プ ログラム(バージョン3.04)を使用して、2次構造を考慮して、ヌクレオ塩 基配列が、特徴的なマイコバクテリアrRNAに相補的な、ペプチド核酸プロー ブを設計した。次に、配列特異性の対照として、ナショナルセンターフォーバイ オテクノロジーインフォメーション(Natlonal Center for Biotechnology Info rmation)(http://www.ncbi.nlm.nih.gov)でブラスト(BLAST)配列類似性検 索を使用して、ジーンバンク(GenBank)およびイーエムビーエル(EMBL) データベースに一致させた。 例えば、以下の配列を選択した: 例3 パーセプチブバイオシステムズ(PerSeptive BioSystems)(フラミンガム、 アメリカ合衆国)から購入したエクペダイト8909核酸合成システム(Expedi te 8909 Nucleic Acid Synthesis System)を使用して、ペプチド核酸プローブ を合成した。ペプチド核酸プローブは、2つのβ−アラニン分子または1つもし くは2つのリジン分子で停止させ、樹脂から切断する前に、アラニン(ペプチド 標識)のβ−アミノ基またはリジン(ペプチド標識)のε−アミノ基で、それぞ れ5−(または6)−カルボキシフルオレセイン(Flu)またはローダミン( Rho)で標識した。プローブは、逆相HPLCを使用して50℃で精製し、G 2025A MALDI−TOF MS装置(ヒューレットパッカード(Hewlet t Packard)、サンフェルナンド(San Fernando)、カリホルニア州、米国)を 使用して性状解析した。測定した分子量は、計算された分子量の0.1%以内で あった。 以下の標識ペプチド核酸プローブを合成した: 例4 まずマイコバクテリアrRNAの標的配列に反応するペプチド核酸プローブの 能力を、マイコバクテリウム・ボビス(M.bovis)BCG、マイコバクテリウム ・アビウム(M.avium)および大腸菌(E.coli)を用いて、ドットブロットに より試験した。 マイコバクテリウム・ボビス(M.bovis)BCG(スタテンスシーラムインス ティテュート(Statens Serum Institut)、デンマーク)とマイコバクテリウム ・イントラセルラレ(M.intracellulare)(スタテンスシーラムインスティテ ュート(Statens Serum Institut)から供与された)を、ヅボス(Dubos)ブロ ス(スタテンスシーラムインスティテュート(Statens Serum Institut))また で増殖させた。TRI試薬(シグマ(Sigma))を製造業者の説明書に従って使 用して、細菌細胞からRNAを単離した。大腸菌(E.coli)rRNAは、ベー リンガーマンハイム(Boehringer-Mannheim)(ドイツ)から購入した。 200ngのマイコバクテリウム・ボビス(M.bovis)RNA、マイコバクテリ ウム・イントラセルラレ(M.intracellulare)RNAおよび大腸菌(E.coli) Y13N)にドットし、膜を乾燥させ、紫外線下で2分間固定した。 ドットブロット測定法のプロトコール 各プローブ(ハイブリダイゼーション溶液(50mMトリス、10mM NaCl 、10%(w/v)デキストラン硫酸、50%(v/v)グリセロール、5mM EDTA、0.1%(w/v)ピロリン酸ナトリウム、0.2%(w/v)ポリ ビニルピロリドン、0.2%(w/v)フィコール、pH7.6)中70nMのプ ローブ)を膜の上にスポットした。それぞれ55℃または65℃で1.5時間ハ イブリダイゼーションを続けた。0.1%SDSを含有する2×SSPE緩衝液 (1×SSPE:0.15M NaCl、10mMリン酸ナトリウム、1mM ED TA、pH7.4)中で膜を15分間2回洗浄し、次に0.1%SDSを含有す る0.1×SSPE緩衝液中で、55または65℃で15分間2回洗浄した(表 1を参照)。膜を、0.5M NaCl、0.05M トリス/塩酸(pH9. 0)に溶解した0.5%(w/v)カゼインでブロッキングした。次に、0.5 M NaCl、0.05M トリス/塩酸(pH9.0)に溶解した0.5%( w/v)カゼインで1:2000希釈したアルカリ性ホスファターゼ(AP)( ダコ(DAKO)K0046バイアルA)で標識したウサギ抗FITC抗体で、1時 間インキュベートした。インキュベーション後、周囲温度でTST緩衝液(0. 05Mトリス、0.5M NaCl、0.5%(w/v)ツイーン20(登録商 標)、pH9)で、膜を5分間3回洗浄した。結合したプローブを、BCIP/ NBPを使用する標準法で視覚化し、10mM EDTΛで10分間インキュベー トして視覚化を停止させた。ブロットを50℃で乾燥させた。 結果を以下の表1に示す。 結果は、すべての5つのペプチド核酸プローブが、マイコバクテリウム・ボビ ス(M.bovis)BCG rRNA(MTC群の代表として)の標的配列にハイブ リダイズすることができ、一方大腸菌(E.coli)rRNA(マイコバクテリア 以外の微生物の代表として)へのハイブリダイゼーションや、そしてマイコバク テリウム・イントラセルラレ(M.intracellulare)rRNA(MOTT群の代 表として)への検出可能なハイブリダイゼーションは観察されなかったことを示 す。 例5 本例は、蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)では、マイ コバクテリア細胞壁を貫通し、従ってMTC群のマイコバクテリアの標的配列に ハイブリダイズするが、MOTT群(特に、MAC群のマイコバクテリアではな い)または淋菌(Neisseria gonorrhoeae)へはハイブリダイズしない、ペプチ ド核酸プローブの能力を例示する。 細菌スライドの調製 マイコバクテリウム・ボビス(M.bovis)BCG(スタテンスシーラムインス テイテュート(Statens Serum Institut)、デンマーク)、マイコバクテリウム ・アビウム(M.avium)(スタテンスシーラムインスティテュート(Statens Se rum Institut)から供与された)、およびマイコバクテリウム・イントラセルラ レ(M.intracellulare)(スタテンスシーラムインスティテュート(StatensSe rum Institut)から供与された)を、ヅボス(Dubos)ブロス(スタテンスシー ラムインスティテュート(Statens Serum Institut))またはレーウェンスタ ティテュート(Statens Serum Institut))中で37℃で増殖させた。淋菌(N .gonorrhoeae)を、チョコレート寒天(スタテンスシーラムインステイテュー ト(Statens Serum Institut))上で、37℃でさらに5%二酸化炭素を用いて 増殖させた。 培養物を顕微鏡スライドに塗抹し、標準法に従って固定した。ハイブリダイゼ ーションの前に、塗抹試料を80%エタノールに15分間浸漬し、次に水で洗浄 し、空気乾燥した。この工程は以下のハイブリダイゼーション工程にとって必須 ではないが、これはスライド上の生存マイコバクテリアを死滅させ、さらに追加 の固定工程として作用する可能性がある。 蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)のプロトコール 1.細菌スライドを、問題のプローブを含有するハイブリダイゼーション溶液で カバーした。 2.スライドを、加湿インキュベーションチャンバー中で45℃または55℃で 90分間インキュベートした。 3.スライドを、あらかじめ暖めた洗浄溶液(5mMトリス、145mM NaCl 、pH10)中で45℃または55℃で25分間洗浄し、次に水で30秒間洗浄 した。 4.スライドを乾燥し、イマゲンマウンティング液(IMGAGEN Mounting Fluid) (ダコ(DAKO)、コペンハーゲン、デンマーク)でマウントした。 ハイブリダイゼーション溶液は、50mMトリス、10mM NaCl、10%( w/v)デキストラン硫酸、30%(v/v)ホルムアミド、0.1%(v/v )トリトンX−100(登録商標)、5mM EDTA、0.1%(w/v)ピロ リン酸ナトリウム、0.2%(w/v)ポリビニルピロリドン、0.2%(w/ v)フィコー−ル(pH7.6)を含有した。 可能な場合は、ヌクレアーゼを不活性化するために、使用した装置は熱処理し 、溶液は、1μl/mlジエチルピロカーボネート(シグマケミカル社(Sigma Che mical Co.)に暴露した。 顕微鏡観察は、100×/1.20水対物レンズ、HBO 100Wランプお よびFITCフィルターセットを取り付けた蛍光顕微鏡(ライカ(Leica)、ウ ェツラー(Wetzlar)、ドイツ)を使用して行なった。マイコバクテリアは、蛍 光性の1〜10μmの細い桿状の菌として同定された。 MTC群のマイコバクテリア(OK306、OK309、OK446、OK4 49)の23S rRNA、MTC群のマイコバクテリア(OK310)の16 S rRNAをターゲティングするフルオレセイン標識ペプチド核酸プローブを 試験した。各プローブ濃度とインキュベーション温度を、表2と3に結果ととも に示す。 プローブは、マイコバクテリア培養物のマイコバクテリア細胞壁を貫通するこ とができ、従って標的rRNA配列にハイブリダイズすることができると結論で きる。これは、マイコバクテリアの特異的検出のための、蛍光in situハ イブリダイゼーション(FISH)プロトコールの開発を可能にする。 例6 喀痰の臨床塗抹試料上のプローブの検査 臨床試料中のMTC群のマイコバクテリアの細胞壁を貫通するペプチド核酸の 能力を、結核が疑わしい症例からの喀痰の塗抹試料(ラマチボジ(Ramathibodi )病院の微生物学部門(Division of Microbiology)から供与された、バンコク 、タイ)について蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)で試 験した。同じ患者の塗抹試料はチール−ニールセン(Ziehl- Neelsen)染色により陽性であることが評価され、これはMTC群のマイコバク テリアがいるかどうかではなく、抗酸菌の存在のみを示している。 MTC群のマイコバクテリア(OK306、OK446、OK449)の23 S rRNAとMTC群のマイコバクテリア(OK310)の16S rRNA をターゲティングするフルオレセイン標識ペプチド核酸プローブを使用した。さ らに、シグナル対ノイズ比を上昇させるために、ハイブリダイゼーション溶液に 、ランダムペプチド核酸プローブ(各位置がA、T、CまたはGである15量体 (ミリポア社(Millipore Corporation)、ベッドフォード、マサチューセッツ 州、米国、から得た)を加えた。 FISHを、例5に記載のように55℃で行なった。使用したプローブ濃度は 、表4と5に結果とともに示す。 チール−ニールセン(Ziehl-Neelsen)染色で染色した塗抹試料は、100× 対物レンズで観察し、以下の方法に従ってスコアを付けた:−:稈菌が0、+/ −:300視野当たり1〜200、2+:10視野当たり1〜9、3+:1視野 当たり1〜9、4+:1視野当たり>9。 陽性:塗抹試料中にいくつかのマイコバクテリアが同定された。陰性:塗抹試 料中に蛍光性マイコバクテリアは同定されなかった。Eq:塗抹試料中にわずか の(1〜3)蛍光性マイコバクテリアが同定された。 表から、ペプチド核酸プローブは貫通することができ、従ってAFB陽性喀痰 塗抹試料中のMTC群のマイコバクテリアの標的配列にハイブリダイズするよう である。使用したプローブでは必ずしもすべてのAFB陽性喀痰塗抹試料が陽性 にならないという事実は、必ずしもすべてのAFB陽性喀痰塗抹試料が、MTC 群のマイコバクテリアを含有するものではないことを示している。 例7 MTC群のマイコバクテリアを検出するための選択されたペプチド核酸プロー ブならびにMOTT群のマイコバクテリアを検出するためのプローブの反応性と 特異性を、異なるマイコバクテリア種の培養物から調製した対照塗抹試料上の蛍 光in situハイブリダイゼーション(FISH)により評価した。マイコ バクテリア種は、マイコバクテリア属を代表するように、ならびに臨床的に関係 する種を含むように、選択した。 結核菌(M.tuberculosis)(ATCC 25177)、マイコバクテリウム ・ボビス(M.bovis)BCG(ATCC 35734)、マイコバクテリウム・ イントラセルラレ(M.intracellulare)(ATCC 13950)、マイコバ クテリウム・アビウム(M.avium)(ATCC 25292)、マイコバクテリ ウム・カンサシイ(M.kansasii)(ATCC 12479)、マイコバクテリ ウム・ゴルドナエ(M.gordonae)(ATCC 14470)、マイコバクテリ ウム・スクロフラセウム(M.scrofulaceum)(ATCC 19981)、マイ コバクテリウム・アブセスス(M.abscessus)(ATCC 19977)、マイ コバクテリウム・マリヌム(M.marinum)(ATCC 927)、マイコバクテ リウム・シミアエ(M.simiae)(ATCC 25575)、マイコバクテリウ ム・スズルガイ(M.szulgai)(ATCC 35799)、マイコバクテリウム ・フラベスセンス(M.flavescens)(ATCC 23033)、マイコバクテ リウム・ホルツイツム(M.fortuitum)(ATCC 43266)、およびマイ コバクテリウム・ゼノピ(M.xenopi)(ATCC 19250)を、デュボス 液体培地(Dubos broth)スタテンスシーラムインスティテュート(Statens Ser um Institut))で37℃で増殖させたが、マイコバクテリウム・マリヌム(M. marinum)は32℃で増殖させた。 例5に記載のように塗抹試料を調製した。下記のようにFISHを行なった。 蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)のプロトコール 1.細菌スライドを、問題のプローブを含有するハイブリダイゼーション溶液で カバーした。 2.スライドを、加湿インキュベーションチャンバー中で55℃で90分間イン キュベートした。 3.スライドを、あらかじめ暖めた洗浄溶液(5mMトリス、15mM NaCl、 0.1%(v/v)、トリトンX−100(登録商標)、pH10)中で55℃ で30分間洗浄し、次に水で30秒間洗浄した。 4.スライドを乾燥し、イマゲンマウンティング液(IMGAGEN Mounting Fluid) (ダコ(DAKO)、コペンハーゲン、デンマーク)でマウントした。 ハイブリダイゼーション溶液は、50mMトリス、10mM NaCl、10%( w/v)デキストラン硫酸、30%(v/v)ホルムアミド、0.1%(v/ v)トリトンX−100(登録商標)、5mM EDTA、0.1%(w/v)ピ ロリン酸ナトリウム、0.2%(w/v)ポリビニルピロリドン、および0.2 %(w/v)フィコール(pH7.6)を含有した。標識ペプチド核酸プローブ の非特異結合を避けるために、1〜5μMの非標識ナンセンスペプチド核酸プロ ーブを、ハイブリダイゼーション溶液(OK507/修飾配列番号121および /またはOK714/修飾配列番号122)に加えた。 可能な場合は、ヌクレアーゼを不活性化するために、使用した装置は熱処理し 、溶液は、1μl/mlジエチルピロカーボネート(シグマケミカル社(Sigma Che mical Co.)に暴露した。 顕微鏡観察は、100×/1.30水対物レンズ、HBO 100Wランプお よびFITC/TRITC2重バンドフィルターセットを取り付けた蛍光顕微鏡 (ライカ(Leica)、ウェツラー(Wetzlar)、ドイツ)を使用して行なった。マ イコバクテリアは、蛍光(強い、中程度、弱い、無し)と形態(1〜10μmの 細い桿状の菌。MOTT群のマイコバクテリアは、多態性で、長い桿状〜球状の 型で現れる)の両方に基づいて同定した。 プローブ濃度を、表6と7(MTC群のマイコバクテリアをターゲティングす るプローブ)と表8(MOTT群のマイコバクテリアをターゲティングするプロ ーブ)に結果とともに示す。 表6、7、および8に記載の各プローブを、他のふつうの呼吸系細菌、すなわ ちコリネバクテリウム(Corynebacterium)種、フソバクテリウム・ヌクレアツ ム(Fusobacterium nucleatum)、ヘモフィルス・インフルエンザ(Haemophilus influenzae)、クレブシエラ・ニューモニー(Klebsiella pneumoniae)、緑膿 菌(Pseudomonas aeruginosa)、プロピオニバクテリウム・アクネス(Propioni bacterium acnes)、ストレプトコッカス・ニューモニー(Streptococcuc pneum oniae)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、ブラハメラ・カタラハリ ス(Brahamella catarrahalis)、大腸菌(Escherichia coli)、ナイセリア種 (Neisseria spp.)、アクチノバクター・カルコアセチク ス(Actinobacter calcoaceticus)、アクチノミセス種(Actinomyces spp.)、 エンテロバクター・アエロゲネス(Enterobacter aerogenes)、プロテウス・ミ ラビリス(Proteus mirabilis)、シュードモナス・マルトフィリア(Pseudomon as maltophilia)、ストレプトコッカス・ビリダンス(Streptocussuc viridans )、およびノルカルジア・アステロイデス(Norcardia asteroides)、へのハイ ブリダイゼーションについてさらに調べた。OK682、OK654、OK65 5、OK688、OK660、OK612、OK624およびOK623の場合 は、これらの細菌のいずれかへの蛍光in situハイブリダイゼーションに より、交差ハイブリダイゼーションは観察されなかつた。OK446(プロピオ ニバクテリウム・アクネス(P.acnes)に対して)、OK448(プロピオニバ クテリウム・アクネス(P.acnes)、およびにブラハメラ・カタラハリス(B.c atarrahalis)対して)、およびOK450(プロピオニバクテリウム・アクネ ス(P.acnes)、およびにブラハメラ・カタラハリス(B.catarrahalis)対し て)で、若干の交差反応性が観察された。 表6と7は、MTCプローブのいずれもマイコバクテリウム・イントラセルラ レ(M.intracellulare)および/またはマイコバクテリウム・アビウム(M.avi um)と交差反応しないが、結核菌(M.tuberculosis)およびマイコバクテリウ ム・ボビス(M.bovis)BCGとは強く反応することを証明している。表8に示 すように、OK624とOK623の両方とも、MAC群のメンバーであるマイ コバクテリウム・イントラセルラレ(M.intracellulare)とマイコバクテリウ ム・アビウム(M.avium)にハイブリダイズするが、いずれも結核菌(M.tuber culosis)またはマイコバクテリウム・ボビス(M.bovis)BCGにはハイブリ ダイズしない。OK612は、マイコバクテリウム・アビウム(M.avium)にの みハイブリダイズする。マイコバクテリウム・イントラセルラレ(M.intracell ulare)の整列した配列は、マイコバクテリウム・アビウム(M.avium)の標的 配列に対して1つだけのヌクレオ塩基の差を有することに注意されたい(図4K を参照)。 このデータは、請求の範囲第3項および4項に記載の方法の使用を支持し、1 つまたはそれ以上のマイコバクテリア種の標的配列にハイブリダイズすることが でき、標的配列に対して少なくとも1つのヌクレオ塩基の差を有する他のマイコ バクテリア種にはハイブリダイズしないペプチド核酸プローブの設計について例 2に例示する。 例8 MTC群のマイコバクテリアとMOTT群のマイコバクテリアとの区別におい てペプチド核酸プローブの有用性を試験するために、結核または他のマイコバク テリア感染症が疑われる患者の34+28臨床試料(喀痰試料、他の呼吸系平滑 筋および肺外試料)(スタテンスシーラムインスティテュート(Statens Serum Institut)のマイコバクテリア部門(Mycobacterium Department)、デンマーク 、から供与された)から調製したマイコバクテリア陽性培養物の塗抹試料につい てプローブを試験した。各試料について、ジーンプローブ社(Gne-Probe Inc.) 、米国)のアキュプローブ(AccuProbe)検査で得られた複合体/種同定データ が入手できた。 表9は、MTC群のマイコバクテリア(OK682、OK660、OK688 およびOK689)をターゲティングする4つの異なるペプチド核酸プローブ、 およびMOTT群のマイコバクテリア(OK623)をターゲティングする1つ のプローブで得られた結果を示し、表10は、MOTT群のマイコバクテリア( OK623とOK612)をターゲティングする2つのペプチド核酸プローブ、 およびMTC群のマイコバクテリア(OK688とOK689)をターゲティン グする2つのプローブの混合物で得られた結果を示す。データは、アキュプロー ブ(AccuProbe)検査で得られた結果に従って並べた。試料調製、ハイブリダイ ゼーションおよび視覚化は例7に記載のように行なった。*「未知」という用語は、試料はアキュプローブ(AccuProbe)検査ではMTC 群のマイコバクテリアまたはMAC群のマイコバクテリアを含有しないが、さら なる種の同定は行なわなかったことを意味する。 *「未知」という用語は、試料はアキュプローブ(AccuProbe)検査ではMTC 群のマイコバクテリアまたはMAC群のマイコバクテリアを含有しないが、さら なる種の同定は行なわなかったことを意味する。 表9の結果は、アキュプローブ(AccuProbe)で行なった複合体/種同定と一 致し、従って、ある感染がMTC群のマイコバクテリアにより引き起こされたか またはMOTT群のマイコバクテリアにより引き起こされたかを決定するのに使 用することができることを確認している。 表10の結果から、アキュプローブ(AccuProbe)検査で得られた結果と比較 して100%の特異性と91〜94%の感度で、MTC群のマイコバクテリアと MOTT群のマイコバクテリアを区別することができることがわかる。さらにO K612は、マイコバクテリウム・アビウム(M.avium)の場合は陽性であり、 MOTT群のマイコバクテリアの他の場合は陰性であるため、これはMOTT群 のマイコバクテリアで陽性のものの中でマイコバクテリウム・アビウム(M.avi um)の特異的な同定に非常に適している。 例9 喀痰の臨床試料中のマイコバクテリアの直接検出 この例は、結核の疑われる症例(ラマチボジ(Ramathibodi)病院の微生物学 部門(Division of Microbiology)、バンコク、タイ、から供与された)と他の マイコバクテリア感染症の疑われる症例(臨床微生物学部門(Clinical Microbi ology Dept.)、リグショスピタレット(Rigshospitalet)、コペンハーゲン、 デンマーク、から供与された)からのFISHによるAFB陽性喀痰試料中で、 マイコバクテリアを直接検出し同定できるペプチド核酸の能力を証明している。 臨床塗抹試料は、例5に記載の方法に従って調製し、FISHは、例7に記載 のように行なった。結果を表11に示す。 表11の例から、使用したプローブにより、AFB陽性喀痰塗抹試料は、MT C群のマイコバクテリア(試料番号1、175、および268)について陽性で あり、MOTT群のマイコバクテリア(試料番号37267)について陽性であ り、マイコバクテリア(試料番号459と166)について陰性であると評価さ れるようである。すなわち、PNAプローブは、喀痰塗抹試料中のマイコバクテ リアを直接、蛍光in situハイブリダイゼーションにより特異的に同定す るのに有用な試薬である。すべてのプローブで陰性であるAFB陽性喀痰試料は 、3つの方法で説明される:a)試料はこれらのプローブで検出されないマイコ バクテリア(例えば、マイコバクテリウム・ホルツイツム(M.fortultum))を 含むかも知れない、b)試料は、マイコバクテリア以外の抗酸菌を含むかも知れ ない、またはc)試料中のマイコバクテリアは、例えば抗生物質処理により、r RNAが欠失しているがまたは大幅に低下している。 結論として、塗抹陽性の喀痰試料中のマイコバクテリアのペプチド核酸ベース の蛍光in situハイブリダイゼーションによる直接同定は、この染色法の 簡便性と形態的利点を同時の種同定と組合せたものであり、従って臨床微生物学 検査室は、治療と患者の管理に関して決定的に重要な情報を提供する分子学的 方法により与えられる利点を享受することが可能になる。 例10 本例は、MTC群のマイコバクテリアとMOTT群のマイコバクテリアをター ゲティングするようにそれぞれ異なって標識されたプローブを使用して、蛍光i n situハイブリダイゼーションにより、それぞれMTC群のマイコバクテ リアとMOTT群のマイコバクテリアの同時検出と同定を証明する。 異なるマイコバクテリア種の対照塗抹試料を、例5に記載のように調製した。 さらに結核菌(M.tuberculosis)とマイコバクテリウム・アビウム(M.avium )の混合物を含有する塗抹試料を調製した(表8、最後の列)。FISHは例7 に記載のように行なった。 MTC群のマイコバクテリア(OK702)の16S rRNAをターゲティ ングする、ローダミン標識ペプチド核酸プローブと、MOTT群のマイコバクテ リア(OK623)の16S rRNAをターゲティングするフルオレセイン標 識ペプチド核酸プローブを、表12に結果とともに示す濃度で、同時に適用した 。 MTC群のマイコバクテリア(すなわち、結核菌(M.tuberculosis)とマイ コバクテリウム・ボビス(M.bovis))は、緑色の蛍光性マイコバクテリアとし て観察され、MOTT群のマイコバクテリア(すなわち、マイコバクテリウム・ アビウム(M.avium)、マイコバクテリウム・イントラセルラレ(M.intracellu lare)およびマイコバクテリウム・カンサシイ(M.kansasii))は、赤色の蛍 光性マイコバクテリアとして観察された。マイコバクテリウム・アビウム(M.a vium)/結核菌(M.tuberculosis)混合物中のマイコバクテリアは、緑色の蛍 光性マイコバクテリアと赤色の蛍光性マイコバクテリアの混合物により同定され た。 結果は、異なって標識したプローブの混合物を使用することにより、1つの塗 抹試料中の異なるマイコバクテリア種を区別することができることを証明してい る。マイコバクテリアのこのような同時検出と同定は、3つまたはそれ以上の異 なって標識されたペプチド核酸プローブを含むように拡張することができるかも 知れない。 例11 前駆体rRNAにハイブリダイズし、さらに結核菌(M.tuberculosis)の前 駆体rRNAとマイコバクテリウム・アビウム(M.avium)の前駆体rRNAを 区別する、ペプチド核酸プローブの能力を、蛍光in situハイブリダイゼ ーションにより試験した。 例5に記載のように塗抹試料を調製し、結核菌(M.tuberculosis)(OK7 49)の前駆体rRNAをターゲティングするフルオレセイン標識プローブを使 用して、例7に記載のようにFISHを行なった。結果を表13に示す。 結果から、前駆体rRNAを検出することが可能であり、かつさらに異なるマ イコバクテリア種からの前駆体rRNAを区別することが可能であると結論でき る。前駆体rRNAをターゲティングするペプチド核酸の応用は、マイコバクテ リアの増殖を測定するのに特に有用であり、従ってマイコバクテリアの生存活性 の指標である。これは、結核の治療と薬剤感受性試験に関連して、抗生物質の作 用を追跡するために特に重要である。 例12 薬剤感受性および薬剤耐性マイコバクテリアを区別するためのペプチド核酸プ ローブの能力を、マイコバクテリウム・アビウム(M.avium)とマイコバクテリ ウム・イントラセルラレ(M.intracellulare)のマクロライド剤耐性に関連す る単一点突然変異をターゲティングするローダミン標識プローブとともに、マイ コバクテリウム・アビウム(M.avium)とマイコバクテリウム・イントラセルラ レ(M.intracellulare)の23S rRNAの野生型配列をターゲティングす るフルオレセイン標識プローブを使用して、評価した。 マイコバクテリウム・アビウム(M.avium)(ATCC 25292)とマイ コバクテリウム・イントラセルラレ(M.intracellulare)(ATCC 139 50)の培養物から、例5に記載のように塗抹試料を調製した。これらの株は、 rRNAの野生型配列を含有すると予想される。マクロライド剤耐性変種は入手 できなかった。野生型23S rRNA(OK745)をターゲティングするフ ルオレセイン標識ペプチド核酸プローブと、ジーンバンク(GenBank)エントリ −X52917(図6を参照)のマイコバクテリウム・アビウム(M.avium)2 3S rDNAの2568位(OK746)と2569位(OK747)で3つ の可能な突然変異をターゲティングするローダミン標識ペプチド核酸プローブの 混合物とを使用して、例7に記載のようにFISHを行なった。結果を表14に 示す。 OK746とOK747は、それぞれ3つの単一点突然変異プローブの混合物 である。 表14の結果は、マイコバクテリウム・アビウム(M.avium)とマイコバクテ リウム・イントラセルラレ(M.intracellulare)は、マイコバクテリウム・ア ビウム(M.avium)とマイコバクテリウム・イントラセルラレ(M.intracellul are)野生型をターゲティングするフルオレセイン標識プローブ(OK745) により検出されるが、マクロライド剤耐性に関する単一点突然変異をターゲティ ングするローダミン標識プローブ(OK746とOK747)の混合物では検出 できないことを示す。それぞれ野生型と薬剤耐性変種をターゲティングするこの ようなペプチド核酸プローブは、効率的な治療法の予測ならびに治療の効果の追 跡のための重要な手段になる可能性がある。 例13 ペプチド核酸プローブがマイコバクテリア細胞壁を貫通し次に標的配列にハイ ブリダイズする速度を示すために、例7に記載のプロトコールを修飾してハイブ リダイゼーション時間を15分間とし、90分間のハイブリダイゼーション時間 の結果と比較した。塗抹試料は例5に記載のように調製した。結果を表15に示 す。 表15に示す結果は、マイコバクテリア細胞内のペプチド核酸プローブによる ハイブリダイゼーションは、非常に短時間で達成され、わずかに15分間のイン キュベーション後にシグナルが検出されることを示す。すなわち、ペプチド核酸 プローブの使用は、非常に迅速な蛍光in situハイブリダイゼーションプ ロトコールの開発を可能にする。 例14 非常に短いペプチド核酸プローブが標的配列にハイブリダイズする能力を説明 するために、フルオレセインで標識した12量体のペプチド核酸プローブ(OK 575)を蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)により試験 した。 塗抹試料は例5に記載のように調製し、例7に記載のようにFISHを行なっ た。結果を表16に示す。 表17の結果は、12量体ペプチド核酸プローブは、15量体と同じ厳密性条 件下で標的配列に特異的にハイブリダイズすることができることを証明する。1 2量体ペプチド核酸プローブのTmは15量体ペプチド核酸プローブのTmより 低いため、より弱い蛍光強度が得られる。 このデータは、厳密性条件を下げる(例えば、ハイブリダイゼーション/洗浄 温度および/またはホルムアミドの濃度を下げる)ことにより、特異的配列が設 計できるなら、マイコバクテリアの検出のためにより短いプローブが利用できる ことを明らかに示唆する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 0512/97 (32)優先日 平成9年5月5日(1997.5.5) (33)優先権主張国 デンマーク(DK) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AU,BA ,BB,BG,BR,CA,CN,CU,CZ,EE, GE,HU,IL,IS,JP,KP,KR,LC,L K,LR,LT,LV,MG,MK,MN,MX,NO ,NZ,PL,RO,SG,SI,SK,SL,TR, TT,UA,UZ,VN,YU (72)発明者 モレルプ,チナ,アンドレセン デンマーク国 デイケイ―4320 レイレ, アレルスレブ,レイレベユ 14

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.マイコバクテリアrDNA、前駆体rRNA、またはrRNA形成性の検 出可能なハイブリッドの標的配列にハイブリダイズすることができる、試料中に 随時存在する1つまたはそれ以上のマイコバクテリアの標的配列を検出するため のペプチド核酸プローブ、およびそのようなプローブの混合物。 2.マイコバクテリアrDNA、前駆体rRNA、または23S、16S、も しくは5S rRNA形成性の検出可能なハイブリッドの標的配列にハイブリダ イズすることができる、請求の範囲第1項に記載のペプチド核酸プローブ、およ びそのようなプローブの混合物。 3.マイコバクテリアrDNA、前駆体rRNA、または23S、16S、も しくは5S rRNA形成性の検出可能なハイブリッドの標的配列にハイブリダ イズすることができる、請求の範囲第1項または第2項に記載のペプチド核酸プ ローブであって、標的配列は、 (a)検出すべき1つまたはそれ以上のマイコバクテリアのマイコバクテリア性 rRNAまたはrDNAのヌクレオ塩基配列を、そこから1つまたはそれ以上の マイコバクテリアが区別される生物、特に特定の他のマイコバクテリアの対応す るヌクレオ塩基配列と比較して、 (b)そこから1つまたはそれ以上のマイコバクテリアが区別される生物、特に 特定の他のマイコバクテリアの対応するヌクレオ塩基とは異なる、少なくとも1 つのヌクレオ塩基を含む、rRNAまたはrDNAの標的配列を選択し、そして (c)選択される標的配列にハイブリダイズして検出可能なハイブリッドを形成 する上記プローブの能力を測定する、 ことにより得られる上記プローブ、およびそのようなプローブの混合物。 4.マイコバクテリアrDNA、前駆体rRNA、または23S、16S、も しくは5S rRNA形成性の検出可能なハイブリッドの標的配列にハイブリダ イズすることができる、請求の範囲第1項または第2項に記載のペプチド核酸プ ローブであって、該プローブは、 (a)検出すべき1つまたはそれ以上のマイコバクテリアのマイコバクテリア性 rRNAまたはrDNAのヌクレオ塩基配列を、そこから1つまたはそれ以上の マイコバクテリアが区別される生物、特に特定の他のマイコバクテリアの対応す るヌクレオ塩基配列と比較して、 (b)そこから1つまたはそれ以上のマイコバクテリアが区別される生物、特に 特定の他のマイコバクテリアの対応するヌクレオ塩基とは異なる、少なくとも1 つのヌクレオ塩基を含む、rRNAまたはrDNAの標的配列を選択し、 (c)上記プローブを合成し、そして (d)選択される標的配列にハイブリダイズして検出可能なハイブリッドを形成 する上記プローブの能力を測定する、 ことにより得られる上記プローブ、およびそのようなプローブの混合物。 5.試料中に随時存在する、結核菌複合体(MTC)の1つまたはそれ以上の マイコバクテリアの標的配列を検出するための、または結核菌複合体のマイコバ クテリア以外の1つまたはそれ以上のマイコバクテリア(MOTT)の標的配列 を検出するための、請求の範囲第1項〜4項のいずれか1項に記載のペプチド核 酸プローブであって、プローブは6〜30個の重合ペプチド核酸残基を含み、マ イコバクテリアrDNA、前駆体rRNA、または23S、16S、もしくは5 S rRNA形成性の検出可能なハイブリッドの標的配列にハイブリダイズする ことができる、上記プローブ、およびそのようなプローブの混合物。 6.試料中に随時存在する、結核菌複合体(MTC)の1つまたはそれ以上の マイコバクテリアのrDNA、前駆体rRNA、または23S、16S、もしく は5S rRNAの標的配列を検出するための、または結核菌複合体のマイコバ クテリア以外の1つまたはそれ以上のマイコバクテリア(MOTT)のrDNA 、前駆体rRNA、または23S、16S、もしくは5S rRNAの標的配列 を検出するための、請求の範囲第1項〜5項のいずれか1項に記載のペプチド核 酸プローブであって、プローブは、式(I)(式中、各XとYは、独立にOまたはSであり、 各Zは、独立にO、S、NR1、またはC(R12であり、ここで各R1は独立 にH、C1-6アルキル、C1-6アルケニル、C1-6アルキニルであり、 各R2、R3、およびR4は、独立にH,天然に存在するアミノ酸の側鎖、天然 には存在しないアミノ酸の側鎖、C1-4アルキル、C1-4アルケニル、もしくはC1-4 アルキニル、または官能基であり、各Qは、独立に天然に存在するヌクレオ 塩基、天然には存在しないヌクレオ塩基、挿入物質(intercalator)、ヌクレオ 塩基結合基、標識物またはHである)の10〜30個の重合残基を含むプローブ (但し、そのようなサブ配列を含むプローブは、マイコバクテリアrDNA、前 駆体rRNA、または23S、16S、もしくは5S rRNAの標的配列と、 検出可能なハイブリッドを形成することができる)、 およびそのようなプローブの混合物。 7.試料中に随時存在する、結核菌複合体(MTC)の1つまたはそれ以上の マイコバクテリアの23S rRNAの標的配列を検出するための請求の範囲第 1項〜6項のいずれか1項に記載のペプチド核酸プローブであって、該プローブ は請求の範囲第6項で定義した式(I)の10〜30個の重合残基を含むが、 但し、隣接残基のQは、そのサブ配列が、以下のドメイン 図1Aの149〜158位、 図1Aの220〜221位、 図1Aと図1Bの328〜361位、 図1Bの453〜455位、 図1Bの490〜501位、 図1Cの637〜660位、 図1Dの706〜712位、 図1Dの762〜789位、 図1Dの989位、 図1Dの1068〜1072位、 図1Eの1148位、 図1Eの1311〜1329位、 図1Fの1361〜1364位、 図1Fの1418位、 図1Fの1563〜1570位、 図1Gの1627〜1638位、 図1Gの1675〜1677位、 図1Gの1718位、 図1Hの1734〜1740位、 図1Hの1967〜1976位、 図1Hの2403〜2420位、 図1Iの2457〜2488位、 図1Iの2952〜2956位、 図1Jの2966〜2969位、 図1Jの3000〜3003位、または 図1Jの3097〜3106位、 内に位置する少なくともマイコバクテリウム・アビウム(M.avium)の対応する ヌクレオ塩基とは異なる、結核菌(M.tuberculosis)の23S rRNAのヌ クレオ塩基に相補的な少なくとも1つのヌクレオ塩基を含む、配列を形成するよ うに選択され、 さらに但し、そのようなサブ配列を含むプローブは、該マイコバクテリア23 S rRNAの標的配列と、検出可能なハイブリッドを形成することができる、 上記プローブ、 およびそのようなプローブの混合物。 8.試料中に随時存在する、結核菌複合体(MTC)の1つまたはそれ以上の マイコバクテリアの16S rRNAの標的配列を検出するための請求の範囲第 1項〜6項のいずれか1項に記載のペプチド核酸プローブであって、該プローブ は請求の範囲第6項で定義した式(I)の10〜30個の重合残基を含むが、 但し、隣接残基のQは、そのサブ配列が、以下のドメイン 図2Aの76〜79位、 図2Aの98〜101位、 図2Aの135〜136位、 図2Bの194〜201位、 図2Bの222〜229位、 図2Bの242位、 図2Cの474位、 図2Cの1136〜1145位、 図2Cの1271〜1272位、 図2Dの1287〜1292位、 図2Dの1313位、または 図2Dの1334位、 内に位置する少なくともマイコバクテリウム・アビウム(M.avium)の対応する ヌクレオ塩基とは異なる、結核菌(M.tuberculosis)の16S rRNAのヌ クレオ塩基に相補的な少なくとも1つのヌクレオ塩基を含む、配列を形成するよ うに選択され、 さらに但し、そのようなサブ配列を含むプローブは、該マイコバクテリア16 S rRNAの標的配列と、検出可能なハイブリッドを形成することができる、 上記プローブ、 およびそのようなプローブの混合物。 9.試料中に随時存在する、結核菌複合体(MTC)の1つまたはそれ以上の マイコバクテリアの5S rRNAの標的配列を検出するための請求の範囲第1 項〜6項のいずれが1項に記載のペプチド核酸プローブであって、該プローブは 請求の範囲第6項で定義した式(I)の10〜30個の重合残基を含むが、 但し、隣接残基のQは、そのサブ配列が、以下のドメイン 図3の86〜90位 内に位置する少なくともマイコバクテリウム・アビウム(M.avium)の対応する ヌクレオ塩基とは異なる、結核菌(M.tuberculosis)の5S rRNAのヌク レオ塩基に相補的な少なくとも1つのヌクレオ塩基を含む、配列を形成するよう に選択され、 さらに但し、そのようなサブ配列を含むプローブは、該マイコバクテリア5S rRNAの標的配列と、検出可能なハイブリッドを形成することができる、上 記プローブ、 およびそのようなプローブの混合物。 10.試料中に随時存在する、結核菌複合体(MTC)の1つまたはそれ以上 のマイコバクテリアの23Sまたは16S rRNAの標的配列を検出するため の請求の範囲第1項〜8項のいずれか1項に記載のペプチド核酸プローブであっ て、該プローブは請求の範囲第6項で定義した式(I)の10〜30個の重合残 基を含むが、 但し、隣接残基のQは、そのサブ配列が、以下のドメイン 図1Aの149〜158位、 図1Aと図1Bの328〜361位、 図1Bの490〜501位、 図1Cの637〜660位、 図1Dの762〜789位、 図1Dの1068〜1072位、 図1Eの1311〜1329位、 図1Fの1361〜1364位、 図1Fの1563〜1570位、 図1Gの1627〜1638位、 図1Hの1734〜1740位、 図1Iの2457〜2488位、 図1Iの2952〜2956位、 図1Jの3097〜3106位、 図2Aの135〜136位、または 図2Dの1287〜1292位、 内に位置する少なくともマイコバクテリウム・アビウム(M.avium)の対応する ヌクレオ塩基とは異なる、結核菌(M.tuberculosis)の23Sまたは16S rRNAのヌクレオ塩基に相補的な少なくとも1つのヌクレオ塩基を含む、配列 を形成するように選択され、 さらに但し、そのようなサブ配列を含むプローブは、該マイコバクテリア23 Sまたは16S rRNAの標的配列と、検出可能なハイブリッドを形成するこ とができる、上記プローブ、 およびそのようなプローブの混合物。 11.試料中に随時存在する、結核菌複合体のマイコバクテリア以外の1つま たはそれ以上のマイコバクテリア(MOTT)の23S rRNAの標的配列を 検出するための請求の範囲第1項〜6項のいずれか1項に記載のペプチド核酸プ ローブであって、該プローブは請求の範囲第6項で定義した式(I)の10〜3 0個の重合残基を含むが、 但し、隣接残基のQは、そのサブ配列が、以下のドメイン 図4Aの99〜101位、 図4Aの183位、 図4Aの261〜271位、 図4Bの281〜284位、 図4Bの290〜293位、 図4Bの327〜335位、 図4Bの343〜357位、 図4Bと図4Cの400〜405位、 図4Cの453〜462位、 図4Cの587〜599位、 図4Dの637〜660位、 図4Dの704〜712位、 図4Eの763〜789位、 図4Eの1060〜1074位、 図4Eの1177〜1185位、 図4Fの1259〜1265位、 図4Fの1311〜1327位、 図4Fの1345〜1348位、 図4Gの1361〜1364位、 図4Gの1556〜1570位、 図4Hの1608〜1613位、 図4Hの1626〜1638位、 図4Hの1651〜1659位、 図4Hの1675〜1677位、 図4Hの1734〜1741位、 図4Iの1847〜1853位、 図4Iの1967〜1976位、 図4Iの2006〜2010位、 図4Iの2025〜2027位、 図4Jの2131〜2132位、 図4Jの2252〜2255位、 図4Jと図4Kの2396〜2405位、 図4Kの2416〜2420位、 図4Kの2474〜2478位、 図4Kの2687位、 図4Kの2719位、 図4Lの2809位、 図4Lの3062〜3068位、または 図4Lの3097〜3106位、 内に位置する少なくとも結核菌(M.tuberculosis)の対応するヌクレオ塩基と は異なる、マイコバクテリウム・アビウム(M.avium)の23S rRNAのヌ クレオ塩基に相補的な少なくとも1つのヌクレオ塩基を含む、配列を形成するよ うに選択され、 さらに但し、そのようなサブ配列を含むプローブは、該マイコバクテリア23 S rRNAの標的配列と、検出可能なハイブリッドを形成することができる、 上記プローブ、 およびそのようなプローブの混合物。 12.試料中に随時存在する、結核菌複合体のマイコバクテリア以外の1つま たはそれ以上のマイコバクテリア(MOTT)の16S rRNAの標的配列を 検出するための請求の範囲第1項〜6項のいずれか1項に記載のペプチド核酸プ ローブであって、該プローブは請求の範囲第6項で定義した式(I)の10〜3 0個の重合残基を含むが、 但し、隣接残基のQは、そのサブ配列が、以下のドメイン 図5Aの135〜136位、 図5Aの472〜475位、 図5Aの1136〜1144位、 図5Bの1287〜1292位、 図5Bの1313位、または 図5Bの1334位 内に位置する少なくとも結核菌(M.tuberculosis)の対応するヌクレオ塩基と は異なる、マイコバクテリウム・アビウム(M.avium)の16S rRNAのヌ クレオ塩基に相補的な少なくとも1つのヌクレオ塩基を含む、配列を形成するよ うに選択され、 さらに但し、そのようなサブ配列を含むプローブは、該マイコバクテリア16 S rRNAの標的配列と、検出可能なハイブリッドを形成することができる、 上記プローブ、 およびそのようなプローブの混合物。 13.試料中に随時存在する、結核菌複合体のマイコバクテリア以外の1つま たはそれ以上のマイコバクテリア(MOTT)の23Sまたは16S rRNA の標的配列を検出するための請求の範囲第1項〜6項、11項および12項のい ずれか1項に記載のペプチド核酸プローブであって、該プローブは請求の範囲第 6項で定義した式(I)の10〜30個の重合残基を含むが、 但し、隣接残基のQは、そのサブ配列が、以下のドメイン 図4Aの99〜101位、 図4Bの290〜293位、 図4Bと図4Cの400〜405位、 図4Cの453〜462位、 図4Dの637〜660位、 図4Eの763〜789位、 図4Fの1311〜1327位、 図4Gの1361〜1364位、 図4Hの1734〜1741位、 図4Iの2025〜2027位、 図4Kの2474〜2478位、 図4Lの3062〜3068位、または 図5Bの1287〜1292位、 内に位置する少なくとも結核菌(M.tuberculosis)の対応するヌクレオ塩基と は異なる、マイコバクテリウム・アビウム(M.avium)の23Sまたは16S rRNAのヌクレオ塩基に相補的な少なくとも1つのヌクレオ塩基を含む、配列 を形成するように選択され、 さらに但し、そのようなサブ配列を含むプローブは、該マイコバクテリア23 Sまたは16S rRNAの標的配列と、検出可能なハイブリッドを形成するこ とができる、上記プローブ、 およびそのようなプローブの混合物。 14.試料中に随時存在する、結核菌複合体(MTC)の1つまたはそれ以上 のマイコバクテリアの23S、16Sまたは5S rRNAの標的配列を検出す るための、または結核菌複合体のマイコバクテリア以外の1つまたはそれ以上の マイコバクテリア(MOTT)の23S,16Sまたは5S rRNAの標的配 列を検出するための請求の範囲第1項〜6項のいずれか1項に記載のペプチド核 酸プローブであって、該プローブは請求の範囲第6項で定義した式(I)の10 〜30個の重合残基を含むが、 但し、隣接残基のQは、そのサブ配列が、以下のドメイン 図6の2568〜2569位 図7の452位 図7の473〜477位、または 図7の865〜866位 内に位置する1つまたはそれ以上のマイコバクテリアの23S、16S、もしく は5S rRNAの対応するヌクレオ塩基とは異なるヌクレオ塩基に相補的な少 なくとも1つのヌクレオ塩基を含む、配列を形成するように選択され、 さらに但し、そのようなサブ配列を含むプローブは、該マイコバクテリア23 S、16S、もしくは5S rRNAの標的配列と、検出可能なハイブリッドを 形成することができる、上記プローブ、 およびそのようなプローブの混合物。 15.式(II)、(III)または(IV) (式中、Z、R2、R3、およびR4、およびQは、請求の範囲第6項で定義した ものであるが、請求の範囲第6〜14項で定義される条件が付く)の請求の範囲 第1項〜14項までのいずれか1項に記載のペプチド核酸プローブ、 およびそのようなプローブの混合物。 16.請求の範囲第1項〜15項までのいずれか1項に記載のペプチド核酸プ ローブであって、ZはNH、NCH3、またはOであり、各R2、R3、およびR4 は、独立にH,天然に存在するアミノ酸の側鎖、天然には存在しないアミノ酸の 側鎖、C1-4アルキルであり、各Qは、天然に存在するヌクレオ塩基、または天 然には存在しないヌクレオ塩基であるが、但し請求の範囲第6項〜14項に記載 の条件が付く、上記プローブ、 およびそのようなプローブの混合物。 17.請求の範囲第1項〜16項までのいずれか1項に記載のペプチド核酸プ ローブであって、ZはNHまたはOであり、R2はH、またはAla、Asp、 Cys、Glu、His、HomoCys、Lys、Orn、SerもしくはT hrの側鎖であり、そしてQはチミン、アデニン、シトシン、グアニン、ウラシ ル、イソ−C、および2,6−ジアミノプリンから選択されるヌクレオ塩基であ るが、請求の範囲第6項〜14項で定義される条件が付く、上記プローブ、 およびそのようなプローブの混合物。 18.式(V) (式中、R4は、H、またはAla、Asp、Cys、Glu、His、Hom oCys、Lys、Orn、SerもしくはThrの側鎖であり、そしてQは請 求の範囲第17項に定義したものであるが、請求の範囲第6項〜14項で定義さ れる条件が付く)の請求の範囲第1項〜17項までのいずれか1項に記載 のペプチド核酸プローブ、 およびそのようなプローブの混合物。 19.さらに1つまたはそれ以上の標識物を含む請求の範囲第1項〜18項ま でのいずれか1項に記載のペプチド核酸プローブであって、標識物は互いに同一 であるか、または異なり、プローブは随時1つまたはそれ以上のリンカーを含有 し、該プローブは互いに同一であるかまたは異なるが、請求の範囲第6項〜14 項で定義される条件が付く、上記ペプチド核酸プローブ、 およびそのようなプローブの混合物。 20.1つまたはそれ以上のマイコバクテリアの標的配列を検出するための、 請求の範囲第1項〜19項までのいずれか1項に記載のペプチド核酸プローブで あって、該プローブのヌクレオ塩基配列は、該標的配列のヌクレオ塩基配列に実 質的に相補的である、上記プローブ。 21.1つまたはそれ以上のマイコバクテリアの標的配列を検出するための、 請求の範囲第1項〜20項までのいずれか1項に記載のペプチド核酸プローブで あって、該プローブのヌクレオ塩基配列は、該標的配列のヌクレオ塩基配列に相 補的である、上記プローブ。 22.請求の範囲第1項〜21項までのいずれか1項に記載のペプチド核酸プ ローブであって、隣接残基のQは、以下のサブ配列 およびを形成するように選択される、上記プローブ、 およびそのようなプローブの混合物。 23.請求の範囲第22項に記載のペプチド核酸プローブであって、隣接残基 のQは、以下のサブ配列 を形成するように選択される、上記プローブ、 およびそのようなプローブの混合物。 24.請求の範囲第22項または23項に記載のペプチド核酸プローブであっ て、 (式中、Fluは、5−(および6)−カルボキシフルオレセイン標識物であり 、Rhoはローダミン標識物を意味する) から選択される上記プローブ、 およびそのようなプローブの混合物。 25.試料中に随時存在する1つまたはそれ以上のマイコバクテリアの標的配 列を検出するための、請求の範囲第1項〜24項までのいずれか1項に記載のペ プチド核酸プローブまたはその混合物の使用。 26.結核菌複合体(MTC)の1つまたはそれ以上のマイコバクテリアの標 的配列、特に結核菌(M.tuberculosis)の標的配列を検出するための、請求の 範囲第25項に記載のペプチド核酸プローブまたはその混合物の使用。 27.結核菌複合体のマイコバクテリア以外の1つまたはそれ以上のマイコバ クテリアの標的配列、特にマイコバクテリウム・アビウム(Mycobacterium aviu m)複合体の1つまたはそれ以上のマイコバクテリアの標的配列を検出するため の、請求の範囲第25項に記載のペプチド核酸プローブまたはその混合物の使用 。 28.試料中に随時存在する1つまたはそれ以上のマイコバクテリアの標的配 列を検出するための方法であって、 (1)プローブとrRNAもしくはrDNAとの間でハイブリダイゼーションが 起きる条件下で、試料中に存在するrRNAまたはrDNAを、請求の範囲第1 項〜24項までのいずれか1項に記載の1つまたはそれ以上のペプチド核酸プロ ーブまたはその混合物と、接触させ、そして (2)形成された検出可能なハイブリッドを観察または測定し、該観察または測 定値を、試料中の1つまたはそれ以上のマイコバクテリアの標的配列の存在と関 連付ける、 ことを含んでなる上記方法。 29.結核菌複合体(MTC)の1つまたはそれ以上のマイコバクテリアの標 的配列、特に結核菌(M.tuberculosis)の標的配列を検出するための、請求の 範囲第28項に記載の方法。 30.結核菌複合体のマイコバクテリア以外の1つまたはそれ以上のマイコバ クテリアの標的配列を検出するための、請求の範囲第28項に記載の方法。 31.ハイブリダイゼーションはin situで起きる、請求の範囲第28 項〜30項のいずれか1項に記載の方法。 32.ハイブリダイゼーションはインビトロで起きる、請求の範囲第28項〜 30項のいずれか1項に記載の方法。 33.生じるハイブリダイゼーションを測定するために、シグナル増幅系が使 用される、請求の範囲第28項〜32項のいずれか1項に記載の方法。 34.試料は喀痰試料である、請求の範囲第28項〜33項のいずれか1項に 記載の方法。 35.1つまたはそれ以上のマイコバクテリアの標的配列、特に結核菌複合体 (MTC)の1つまたはそれ以上のマイコバクテリアの標的配列、特に結核菌( M.tuberculosis)の標的配列を検出するための、および/またはMTCのマイ コバクテリア以外の1つまたはそれ以上のマイコバクテリア(MOTT)の標的 配列、特にマイコバクテリウム・アビウム(Mycobacterium avium)複合体の1 つまたはそれ以上のマイコバクテリアの標的配列を検出するための、キットであ って、 キットは、請求の範囲第1項〜24項までのいずれか1項に記載の少なくとも 1つのペプチド核酸プローブを含有し、かつ随時少なくとも1つの検出系を含有 することを特徴とする、上記キット。 36.さらに固相捕捉系を含有することを特徴とする、請求の範囲第35項に 記載のキット。
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