JP2001500043A - 改良された皮膚穴あけ器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 保護キャップを取外した後、筒体(１)の前端部を皮膚に当て、使用者は引き金（６）の突端部分を前方へ押す。該引き金が筒体（１）の支持台(９)に関して枢軸回転をするとき、ランセット（２）上の細い橋状部はずれを起こす。該ランセットが解放され、バネ(３)が伸びることにより該ランセットは前方へ発射され、それにより、針先端(４)は皮膚へ突き刺さるように突出される。この突出は単に瞬間的なものであり、バネ(３)に把持されているランセット(２)は、針先端が筒体内に収まり安全となり得る復元位置に該バネが戻ると共に引き戻される。該ランセットから破損、分離した後も、引き金(６)は拡幅部(１１)によって筒体に把持された状態を保持する。針を再び放出するようなランセットの操作は不可能となり、そのため、皮膚穴あけ器具は破棄されることとなる。

Description

【発明の詳細な説明】 改良された皮膚穴あけ器具 本願は、解析用に小滴の血液を採取するための皮膚穴あけ器具に関する。該器 具は、皮膚に突き刺さる先端を有し、１度使用した後は廃棄されるべきランセッ トだけでなく、放出されるランセットを内包し、発射させるための装置全体もま た十分安価となるように開発されている。この種の廃棄物は、それが使用済みラ ンセットから発生し得る、時には致命的ともなり得る感染症からの危険を取り除 いてくれるという点で正当であると言える。 この使い捨て用装置は、先端が瞬間的に突出した後はランセットを自動的に引 込め、使用後は該ランセットに触れることが実際上不可能なよう設計されている 。しかし、この目的は常に達成し得るとは限らず、例えば、ある工具を使うこと によりランセットの再設定が可能なことも時にはあり得る。 この種の装置の設計者が直面しているもう１つの問題は、製造及び組立てのた めに、最小限の部品数を使うことにより可能な限り装置を簡素化するということ についてである。装置が１度使用された後は廃棄されるということであるならば 、複雑過ぎる物はいかなる物であっても高価というべきであり、不適確というこ とになる。 本発明の目的は、１度使用された後は「使い捨て」される皮膚穴あけ器具に関 し、非常に単純な構造であり、十分破壊出来なかった場合にも、使用後のランセ ットには実際上アクセス不可能となるような穴あけ器具を提供することにある。 国際特許出願番号PCT/GB98/01237では、当該出願人はこれら諸条件を満足する 皮膚穴あけ装置を提案している。該装置は、ランセット先端を筒体の前端から瞬 間的に突出させ、その後引込めるための、準備された後方位置から解放可能なバ ネ装填済みランセットを有する該筒体から成り、該筒体内では、ランセットの準 備及び解放手段が該筒体内の縦方向の溝を通じてランセットから横方向に突出し ている要素内で結合され、破損され得る脆弱部を有した該要素は把持形態へと移 行し、該溝の後端に止まり、該脆弱部の破損がランセットを解放する。 当該出願人は、準備段階を消去することによって装置のより簡単な使用を可能 にする別案を提示している。 本発明では、ランセット先端を筒体の前端から瞬間的に突出させ、その後引込 めるための、準備された後方位置から解放可能に装填されたランセットバネから 成る皮膚穴あけ器具において、ランセットが該筒体の前端の孔を通じて外側へ突 出している引き金と一体的に形成され、該引き金とランセットの間にはずれ可能 な橋状部が筒体内にあることと、製造においては、該筒体が、前記孔を形成し、 バネ手段を準備状態に保持する該引き金を把持するためにランセットを囲んで閉 じられ、該引き金の動作が前記橋状部をずらし、ランセットを解放することとを 特徴とする皮膚穴あけ器具が提供されている。 ランセットからずれて、分離した後も、引き金は筒体に把持された状態にある ように、孔と引き金が形成されることが好ましい。 引き金は、その外方向に突出している端部を筒体の前方端部に向けて枢軸回転 するように動作するよう設計されているのが都合が良い。引き金が押し付けられ る孔の壁部は支持台を提供し、それにより得られるてこは、（該支持台に非常に 接近している）橋状部のずれを非常に簡単なものとする。 ランセットは、筒体の前方に露出端部を有するキャップにより保護されている ことが好ましい。使用者が準備できているときは、この部分をねじり取り、針先 端の根元にある狭い首部をずらす。そのキャップは、使用前は針の無菌状態を保 持し、それはまた、万が一、引き金がずれて、ランセットが発射されてしまった 場合の保護役を提供している。 筒体は、一体成形され、直径の成す面上で接合されるように重ねられる一般的 には２つの半円筒から作られるのが好都が良い。 筒体に組込まれる少なくとも１本の縦方向の通路において、ランセット上の突 出部は該通路内にて滑動可能であるが、ランセットの回転移動は阻止し得るよう 筒体は該通路を組込むことが有利となる。 本発明をよりよく理解するために、１つの実施例が、添付図面を参照にしなが ら例を通して説明される。 図１は、使用前の本発明による皮膚穴あけ器具の斜視図である。 図２は、筒体の半分が取り除かれた、使用前の図１に示した皮膚穴あけ器具の 斜視図である。 図３は、使用時の図２に示す皮膚穴あけ器具の斜視図である。 図４は、使用後の図２に示す皮膚穴あけ器具の斜視図である。 図５は、組立中で開かれた状態にある、本発明の代わりの形態の皮膚穴あけ器 具を成す筒体の２つの部分の斜視図である。 図１から図４に示されている皮膚穴あけ器具は、２つの部分から成る筒体１を 有し、これら２つの部分１Ａ、１Ｂは一般に半円筒形を成している。それは、ラ ンセット２とコイルバネ３とを収納しており、該ランセットの針先端部４は、初 期状態では、筒体１前端部の孔１２を通して突出している細長いキャップ５によ り保護されている。 ランセット２のプラスチック体は、その後端で一体成形されている引き金６を 有している。該引き金は、筒体の部分１Ａ、１Ｂ内に形成された２つの切欠部分 が合体する際に形成される孔７を通じて放射方向に延びている。この引き金は、 細い橋状部８によってランセット体へ接合されている。孔７を形成している筒体 本体の前方側部は、該引き金が枢軸回転し得る支持台９を提供する。該引き金は くびれ部分１０を有しているが、一方では、該引き金の内側端部１１は拡幅して おり、孔７を通過不能となっている。 皮膚穴あけ器具は、図２に示された部品を使って組み立てられ、そこではバネ ３は圧縮され、ランセットは取り込まれた状態にある。 使用する際は、キャップ５は既知の方法でねじり取られる。ランセットは、引 き金６が孔７内に把持されているため回転に対して保持された状態にある。孔１ ２を有する筒体前端部は皮膚に対向するように配置され、使用者は引き金６の突 端部を前方へ押す。該引き金が支持台９に関して枢軸回転をするときに、細い橋 状部１０はずれを起こす。ランセットが解放され、バネ３が伸びるのに伴い、該 ランセットは前方に向かって図３の位置へと発射され、それにより針先端は皮膚 に突き刺さることとなる。この針先端の皮膚への突き刺しはほんの瞬間的なもの であり、針先端が筒体内部に収まり安全となりうる復元位置へバネ３が戻るのに 伴って、バネ３に把持されているランセット２は図４に示されている位置へと戻 される。ランセットから破損、分離した後も、上記引き金６は拡幅部１１によっ て筒体に把持された状態を保持する。 図５で示された装置に関しては、図１から図４の実施例に現れる部分と似てい る部分には同一の参照番号が付与される。筒体の２つの部分１Ａ、１Ｂは、接続 ヒンジ１３を形成し、ランセット２上の突出部１５が滑動し得る通路１４を組込 むように一体的に成形される。これらは、キャップ５がねじって外されるとき、 ランセットが回転しないことを確実にするものであって、このキャップ５がねじ って外されてしまうということは、もし細い橋状部分８がずれていた場合、針の 早期発射につながり得るということである。皮膚穴あけ器具が組み立てられた後 に、筒体１の前端に向けて引き金６の突端部を押す操作は、図１から図４に示さ れている装置に対して行うのとほぼ同一である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マムフォード，アダム，ジョン オックスフォード オーエックス８ ６イ ーワイ ウィットニー ラングデイル ゲ イト 76

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ランセット先端を筒体の前端から瞬間的に突出させ、その後引込むための、 準備された後方位置から解放可能に装填されたランセットバネから成る皮膚穴あ け器具において、該ランセットが筒体の前端の孔を通じて外方向へ突出している 引き金と一体的に形成され、引き金とランセットの間にはずれ可能な橋状部が筒 体内にあることと、製造においては、筒体が、該孔を形成し、バネ手段を準備さ れた状態に保持する引き金を把持するようにランセットを囲んで閉じられ、引き 金の動作が該橋状部をずらし、ランセットを解放することとを特徴とする皮膚穴 あけ器具。 ２．ランセットからずれて、分離した後も、引き金は筒体に把持された状態にあ るように、孔と引き金が形成されることを特徴とする請求項１に記載の皮膚穴あ け器具。 ３．引き金が、外方向に突出したその端部を筒体の前方へ向けて枢軸回転するよ うに設計されることを特徴する請求項１或は２に記載の皮膚穴あけ器具。 ４．引き金が押し付けられる孔の壁部が支持台を与え、それにより得られるてこ が前記橋状部にずれを与えることを特徴とする請求項１から３のいずれか１つに 記載の皮膚穴あけ器具。 ５．ランセット先端が、筒体の前方に露出された端部を有するキャップにより保 護されることを特徴とする請求項１から４のいずれか１つに記載の皮膚穴あけ器 具。 ６．筒体が、一体的に成形され、直径の成す平面内で接合されるように重ねられ る一般的には２つの半円筒により作られることを特徴とする請求項１から５のい ずれか１つに記載の皮膚穴あけ器具。 ７．筒体に組込まれる少なくとも１本の縦方向の通路において、ランセット上の 突出部は該通路内にて滑動可能であるが、ランセットの回転移動は阻止し得るよ う筒体が該通路を組込むことを特徴とする請求項１から６のいずれか１つに記載 の皮膚穴あけ器具。 ８．添付図面を参照にした、請求項１から７のいずれか１つに記載の皮膚穴あけ 器具と実質上同一な皮膚穴あけ器具。