JP2001357575A - 光磁気ディスク装置、再生方法、および記録再生方法 - Google Patents

光磁気ディスク装置、再生方法、および記録再生方法

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JP2001357575A
JP2001357575A JP2000176899A JP2000176899A JP2001357575A JP 2001357575 A JP2001357575 A JP 2001357575A JP 2000176899 A JP2000176899 A JP 2000176899A JP 2000176899 A JP2000176899 A JP 2000176899A JP 2001357575 A JP2001357575 A JP 2001357575A
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magneto
intensity
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magnetic head
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直之 ▲高▼木
Naoyuki Takagi
Kenichiro Mitani
健一郎 三谷
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直流磁界によって記録層の各磁区を再生層へ
正確に拡大転写して光磁気記録媒体から信号を正確に再
生できる光磁気ディスク装置、再生方法、および記録再
生方法を提供する。 【解決手段】 光磁気ディスク装置100は、磁気ヘッ
ド11、光学ヘッド12、照合器18、パターン発生器
19、電流制御信号生成回路22、および磁気ヘッド駆
動回路24を備える。磁気ヘッド駆動回路24は、電流
制御信号生成回路22からの電流制御信号によって電流
値を変化させて磁気ヘッド11を駆動する。そして、磁
気ヘッド11は、強度が変化した直流磁界を光磁気記録
媒体10に印加し、光学ヘッド12は所定の記録パター
ンWDKの光磁気信号RFDを検出する。照合器18
は、再生信号RFDがパターン発生器19からの所定の
記録パターンWDKに一致にする直流磁界の強度を好適
な強度と決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光磁気記録媒体
に信号を記録および/または再生する光磁気ディスク装
置、再生方法、および記録再生方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】高密度および高信頼性の媒体として光磁
気記録媒体が実用化され、コンピュータのメモリ用等と
しても期待されている。
【0003】中でもASMO(Advanced St
oraged Magneto Optical di
sk)規格による直径12cmで記憶容量が6Gbyt
esの光磁気記録媒体が開発され、各種の応用が図られ
ようとしている。このASMO規格による光磁気記録媒
体は記録層と再生層とを有し、レーザ光が照射されると
再生層に所定温度以上の検出窓が形成され、記録層の磁
区が静磁結合により再生層の検出窓へ転写されて信号が
再生される光磁気記録媒体である。
【0004】また、光磁気記録媒体に交番磁界を印加す
ることによって記録層の磁区を再生層へ拡大転写して信
号を再生する磁区拡大再生方式による光磁気記録媒体も
開発され、この光磁気記録媒体の記憶容量は、直径12
cmで14Gbytesである。
【0005】さらに、最近では、光磁気記録媒体に直流
磁界を印加することによって記録層の磁区を再生層へ拡
大転写して信号を再生する光磁気記録媒体の研究開発も
進んでいる。
【0006】図24および図25を参照して、直流磁界
を印加して再生を行なう磁区拡大再生の原理について説
明する。図24を参照して、光磁気記録媒体80の再生
層81側からレーザ光LBが照射されると、再生層81
のうち、150℃の補償温度より低温領域810,81
1では希土類金属リッチであるため、遷移金属による磁
化814,816より希土類金属による磁化が支配的に
なる。その結果、低温領域810,811は、遷移金属
による磁化814,816と反対方向の磁化813,8
15を有する。一方、150℃の補償温度以上の高温領
域812では、希土類金属リッチから遷移金属リッチに
なるため、希土類金属による磁化より遷移金属による磁
化817が支配的になる。その結果、高温領域812
は、遷移金属による磁化817と同じ方向の磁化818
を有する(図24の(a)参照)。この場合、光磁気記
録媒体80には直流磁界は印加されていない。
【0007】図25を参照して、図24の(a)に示す
再生層81においては、150℃の補償温度以下の低温
領域810,811は、高温領域812との境界で無限
大になり、境界から離れるに従って急峻に減少しその後
なだらかに減少する保磁力の分布を有する。一方、15
0℃の補償温度以上の高温領域812は、低温領域81
0,811との境界で無限大であり、境界から離れるに
従って減少し、高温領域812の中央部で最小となる保
磁力を有する。そして、高温領域812における保磁力
の最小値Hc2は、低温領域810,811における保
磁力の最小値Hc1より小さい。なお、Hc1は、40
〜80kA/m、Hc2は、10〜80kA/mであ
る。
【0008】再び、図24を参照して、光磁気記録媒体
80にレーザ光を照射して再生層81に遷移金属リッチ
な高温領域812が形成されると外部から直流磁界HDC
が印加される。直流磁界HDCは、遷移金属リッチな高温
領域812の磁化と反対方向に印加される。また、記録
層83のうち、最も温度が高い磁区830からは漏洩磁
界HLが中間層82を介して再生層81の高温領域81
2に及ぶ。この場合、直流磁界HDCの強度は、直流磁界
DC単独では高温領域812の磁化818を反転させら
れない強度、すなわち、図25に示すように高温領域8
12の最小の保磁力Hc2より小さい強度である。記録
層83の磁区830からの漏洩磁界HLは温度上昇とと
もに強くなり、最高温度では直流磁界HDCを加えると高
温領域812の保磁力Hc2より強くなる強度である。
すなわち、HDC+HL>Hc2が成り立つ。そうする
と、再生層81の高温領域812は、直流磁界HDCおよ
び漏洩磁界HLによってその磁化方向を反転させられ、
遷移金属による磁化820と全体の磁化819とを有す
る(図24の(b)参照)。磁化819は、磁区830
の磁化と同じ方向であり、高温領域812は磁区830
より大きいので、記録層83の磁区830が再生層81
の高温領域812へ拡大転写されたことになる。高温領
域812の磁化819をレーザ光LBによって検出する
ことにより記録層83の磁区830が再生される。磁区
830の磁化と反対方向の磁化を有する磁区831が再
生層81の高温領域812へ転写される場合は磁区83
1からの漏洩磁界HLの方向は、磁区830の場合に対
して反対方向であるので、直流磁界HDCを加えた高温領
域812に及ぶ磁界強度は、図25に示すようにHDC
Lとなり、高温領域812の保磁力Hc2より弱い
(HDC−HL<Hc2)。したがって、高温領域812
の遷移金属による磁化817、および全体の磁化818
は反転されず、磁化818をレーザ光LBによって検出
することにより記録層83の磁区831が再生される。
【0009】よって、光磁気記録媒体80に単独では高
温領域812の磁化を反転させることができない強度の
直流磁界HDCを印加し、記録層83の各磁区からの漏洩
磁界HLの向きにより高温領域812の磁化の反転/非
反転を制御することによって記録層83の各磁区が再生
層81の高温領域812へ拡大転写されて再生される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、直流磁界を印
加して磁区拡大再生を行なう方式では、直流磁界の強度
がずれて、直流磁界に記録層からの漏洩磁界を加えた強
度が補償温度以上に昇温された遷移金属リッチな領域の
最小の保磁力より小さくなると、遷移金属リッチな領域
の磁化を反転できず、記録層の磁区を再生層へ正確に拡
大転写できないという問題がある。
【0011】そこで、本発明はかかる問題を解決するた
めになされたものであり、その目的は、直流磁界によっ
て記録層の各磁区を再生層へ正確に拡大転写して光磁気
記録媒体から信号を正確に再生できる光磁気ディスク装
置、再生方法、および記録再生方法を提供することを目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段および発明の効果】この発
明による光磁気ディスク装置は、室温において希土類金
属リッチであり、補償温度以上で遷移金属リッチになる
再生層を含む光磁気記録媒体に、再生層の一部が補償温
度以上に昇温される強度のレーザ光を照射し、その反射
光を検出する光学ヘッドと、コアと該コアに巻回された
コイルとから成り、希土類金属リッチな領域の磁化と同
じ方向の直流磁界を光磁気記録媒体に印加する磁気ヘッ
ドと、直流磁界の強度を変化させて光学ヘッドが検出し
た所定の記録パターンの再生信号を所定の記録パターン
と照合し、再生信号が所定の記録パターンに一致する直
流磁界の好適な強度を決定する照合器とを備える。
【0013】この発明による光磁気ディスク装置におい
ては、光磁気記録媒体に印加される直流磁界の強度を変
化させて所定の記録パターンの再生信号が検出される。
そうすると、直流磁界の強度が強くなるに従って再生信
号が所定の記録パターンに一致する領域が現れ、さらに
直流磁界の強度が強くなると再生信号が所定の記録パタ
ーンに一致しなくなる領域が現れる。そして、再生信号
が所定の記録パターンに一致する直流磁界の領域が直流
磁界の好適な強度と決定される。
【0014】したがって、この発明によれば、直流磁界
を印加して磁区拡大再生が可能な強度に直流磁界の強度
を設定できる。
【0015】好ましくは、直流磁界の強度を決定するコ
イルの電流値を変化させるための電流制御信号を生成す
る電流制御信号生成回路と、電流制御信号に基づいて強
度が変化した直流磁界を発生させるように磁気ヘッドを
駆動する磁気ヘッド駆動回路とをさらに備え、照合器
は、再生信号が前記所定の記録パターンに一致する好適
な電流値を検出することによって好適な強度を決定す
る。
【0016】磁気ヘッドのコイルに流す電流値を変化さ
せることによって直流磁界の強度が変化される。そうす
ると、コイルに流す電流値が増加するに従って再生信号
が所定の記録パターンに一致する領域が現れ、さらに電
流値が増加すると再生信号が所定の記録パターンに一致
しなくなる領域になる。そして、再生信号が所定の記録
パターンに一致する好適な電流値の領域が検出される。
【0017】したがって、この発明によれば、コイルに
好適な電流値を流すことによって好適な強度の直流磁界
を光磁気記録媒体に印加できる。その結果、信号を正確
に磁区拡大再生できる。
【0018】好ましくは、照合器は、直流磁界の強度を
変化させたとき再生信号が所定の記録パターンに一致す
る好適な領域において、直流磁界強度が最小となる第1
の電流値と、直流磁界強度が最大となる第2の電流値と
を検出し、第1の電流値と第2の電流値との平均値を最
適電流値と決定する。
【0019】磁気ヘッドのコイルに流す電流値を変化さ
せることによって直流磁界の強度が変化される。そうす
ると、コイルに流す電流値が増加するに従って直流磁界
強度が強くなり、再生信号が所定の記録パターンに一致
する領域が現れる。さらに電流値が増加して直流磁界強
度が強くなると再生信号が所定の記録パターンに一致し
なくなる領域になる。そして、再生信号が所定の記録パ
ターンに一致する領域において、直流磁界強度が最小と
なる電流値と、直流磁界強度が最大となる電流値とを検
出し、その2つの電流値の平均値を最適電流値と決定す
る。
【0020】したがって、この発明によれば、コイルに
最適電流値を流すことによって最適強度を有する直流磁
界を光磁気記録媒体に印加できる。その結果、信号を正
確に磁区拡大再生できる。
【0021】また、この発明による光磁気ディスク装置
は、室温において希土類金属リッチであり、補償温度以
上で遷移金属リッチになる再生層を含む光磁気記録媒体
に、再生層の一部が補償温度以上に昇温される強度のレ
ーザ光を照射し、その反射光を検出する光学ヘッドと、
コアと該コアに巻回されたコイルとから成り、希土類金
属リッチな領域の磁化と同じ方向の直流磁界を光磁気記
録媒体に印加する磁気ヘッドと、直流磁界の強度を変化
させて光学ヘッドが検出した所定の記録パターンの再生
信号のエラーレートを検出し、その検出したエラーレー
トが最小となる直流磁界の最適強度を決定する最小エラ
ーレート検出回路とを備える。
【0022】この発明による光磁気ディスク装置におい
ては、光磁気記録媒体に印加される直流磁界の強度を変
化させて所定の記録パターンの再生信号が検出される。
そうすると、直流磁界の強度が強くなるに従って再生信
号のエラーレートが低下し、さらに直流磁界の強度が強
くなると再生信号のエラーレートが上昇し始める。そし
て、再生信号のエラーレートが最小となる直流磁界の強
度を最適強度と決定する。
【0023】したがって、この発明によれば、直流磁界
を印加して磁区拡大再生したときの再生信号のエラーレ
ートが最小になる強度に直流磁界の強度を設定できる。
【0024】好ましくは、直流磁界の強度を決定するコ
イルの電流値を変化させるための電流制御信号を生成す
る電流制御信号生成回路と、電流制御信号に基づいて強
度が変化した直流磁界を発生させるように磁気ヘッドを
駆動する磁気ヘッド駆動回路とをさらに備え、最小エラ
ーレート検出回路は、エラーレートが最小となる最適電
流値を検出することによって最適強度を決定する。
【0025】磁気ヘッドのコイルに流す電流値を変化さ
せることによって直流磁界の強度が変化される。そうす
ると、コイルに流す電流値が増加するに従って再生信号
のエラーレートが低下し、さらに電流値が増加すると再
生信号のエラーレートが上昇し始める。そして、エラー
レートが最小となる最適電流値を検出し、その最適電流
値を流すことによって最適強度の直流磁界が得られる。
【0026】したがって、この発明によれば、コイルに
流す電流値を変えることによって最適強度の直流磁界が
得られる。
【0027】好ましくは、磁気ヘッドは、信号の記録
時、さらに所定の記録パターンによって変調された交番
磁界を光磁気記録媒体に印加する。
【0028】磁気ヘッドが所定の記録パターンによって
変調された交番磁界を光磁気記録媒体に印加することに
よって所定の記録パターンが記録される。その後、磁気
ヘッドから強度を変化させた直流磁界を発生させて所定
の記録パターンの再生信号が検出される。そして、再生
信号が所定の記録パターンに一致する直流磁界の領域が
決定され、または再生信号のエラーレートが最小となる
強度が直流磁界の最適強度と決定される。
【0029】したがって、この発明によれば、1つの磁
気ヘッドを用いて所定の記録パターンを記録し、直流磁
界の強度を較正できる。
【0030】好ましくは、磁気ヘッドと光磁気記録媒体
との間に配置された、もう1つの磁気ヘッドと、直流磁
界の強度を決定する磁気ヘッドの位置を光磁気記録媒体
の法線方向に変化させる位置制御装置とをさらに備え、
磁気ヘッドは、もう1つの磁気ヘッドのコアを介して直
流磁界を光磁気記録媒体に印加し、照合器は、再生信号
が所定の記録パターンに一致する好適な位置を決定する
ことによって好適な強度を決定する。
【0031】直流磁界を発生させる磁気ヘッドの位置を
光磁気記録媒体の法線方向に移動させることによって光
磁気記録媒体に印加される直流磁界の強度が変化され
る。そして、磁気ヘッドからの直流磁界は、もう1つの
磁気ヘッドのコアによって強度を強められて光磁気記録
媒体に印加され、再生信号が所定の記録パターンに一致
するように直流磁界の強度が較正される。
【0032】したがって、この発明によれば、直流磁界
を発生させるために磁気ヘッドのコイルに流す電流値を
少なくして好適な強度の直流磁界を光磁気記録媒体に印
加できる。
【0033】好ましくは、照合器は、直流磁界の強度を
変化させたとき再生信号が所定の記録パターンに一致す
る好適な領域において、直流磁界強度が最小となる第1
の位置と、直流磁界強度が最大となる第2の位置とを検
出し、第1の位置と第2の位置との平均値を最適位置と
決定する。
【0034】直流磁界を発生させる磁気ヘッドの位置を
光磁気記録媒体の法線方向に移動させることによって光
磁気記録媒体に印加される直流磁界の強度が変化され
る。そうすると、磁気ヘッドと光磁気記録媒体との距離
が近づくに従って直流磁界強度が強くなり、再生信号が
所定の記録パターンに一致する領域が現れる。さらに磁
気ヘッドを光磁気記録媒体に近づけて直流磁界強度が強
くなると再生信号が所定の記録パターンに一致しなくな
る領域になる。そして、再生信号が所定の記録パターン
に一致する領域において、直流磁界強度が最小となる位
置と直流磁界強度が最大となる位置とを検出し、その2
つの位置の平均値を最適位置と決定する。
【0035】したがって、この発明によれば、磁気ヘッ
ドを最適位置に保持することによって最適強度を有する
直流磁界を光磁気記録媒体に印加できる。その結果、信
号を正確に磁区拡大再生できる。
【0036】好ましくは、磁気ヘッドと光磁気記録媒体
との間に配置された、もう1つの磁気ヘッドと、直流磁
界の強度を決定する磁気ヘッドの位置を光磁気記録媒体
の法線方向に変化させる位置制御装置とをさらに備え、
磁気ヘッドは、もう1つの磁気ヘッドのコアを介して直
流磁界を前記光磁気記録媒体に印加し、最小エラーレー
ト検出回路は、再生信号のエラーレートが最小となる最
適な位置を決定することによって最適強度を決定する。
【0037】直流磁界を発生させる磁気ヘッドの位置を
光磁気記録媒体の法線方向に移動させることによって光
磁気記録媒体に印加される直流磁界の強度が変化され
る。そして、磁気ヘッドからの直流磁界は、もう1つの
磁気ヘッドのコアによって強度を強められて光磁気記録
媒体に印加され、再生信号のエラーレートが最小になる
ように直流磁界の強度が較正される。
【0038】したがって、この発明によれば、直流磁界
を発生させるために磁気ヘッドのコイルに流す電流値を
少なくして最適な強度を有する直流磁界を光磁気記録媒
体に印加できる。
【0039】好ましくは、信号の記録時、もう1つの磁
気ヘッドは所定の記録パターンによって変調された交番
磁界を光磁気記録媒体に印加し、磁気ヘッドの駆動が停
止され、信号の再生時、前記もう1つの磁気ヘッドの駆
動が停止される。
【0040】2つの磁気ヘッドのうち、直流磁界を発生
させる磁気ヘッドの駆動を停止し、もう1つの磁気ヘッ
ドを駆動して所定の記録パターンが光磁気記録媒体に記
録される。そして、もう1つの磁気ヘッドの駆動を停止
し、磁気ヘッドを駆動して直流磁界の強度が較正され
る。
【0041】したがって、この発明によれば、2つの磁
気ヘッドを選択的に駆動することによって低消費電力で
所定の記録パターンの記録と直流磁界の較正とを行なう
ことができる。
【0042】好ましくは、光磁気記録媒体に記録される
所定の記録パターンは、信号「1」と信号「0」とが交
互に配列されたパターンである。
【0043】信号「1」に対応する1つの磁区と信号「0」
に対応するもう1つの磁区とが光磁気記録媒体に交互に
形成される。そして、互いに反対方向の磁化を有し、磁
区長が最短である1つの磁区と、もう1つの磁区が直流
磁界の強度を変化させて磁区拡大再生され、直流磁界の
強度が較正される。
【0044】したがって、この発明によれば、信号再生
時に磁区拡大再生が最も必要な磁区に対して直流磁界の
強度が較正される。
【0045】また、この発明による再生方法は、光磁気
記録媒体に直流磁界を印加して信号を再生する再生方法
であって、光磁気記録媒体の再生層の一部が補償温度以
上に昇温される強度のレーザ光を光磁気記録媒体に照射
する第1のステップと、直流磁界の強度を変化させて所
定の記録パターンの再生信号を検出する第2のステップ
と、再生信号を前記所定の記録パターンと照合し、再生
信号が所定の記録パターンに一致する直流磁界の好適な
強度を決定する第3のステップとを含む。
【0046】この発明による再生方法においては、光磁
気記録媒体の再生層の一部に遷移金属リッチな領域が形
成される強度のレーザ光が照射される。そして、光磁気
記録媒体に印加される直流磁界の強度を変化させて所定
の記録パターンの再生信号が検出される。そうすると、
直流磁界の強度が強くなるに従って再生信号が所定の記
録パターンに一致する領域が現れ、さらに直流磁界の強
度が強くなると再生信号が所定の記録パターンに一致し
なくなる領域が現れる。そして、再生信号が所定の記録
パターンに一致する直流磁界の領域が直流磁界の好適な
強度と決定される。
【0047】したがって、この発明によれば、直流磁界
を印加して磁区拡大再生が可能な強度に直流磁界の強度
を設定できる。
【0048】また、この発明による再生方法は、光磁気
記録媒体に直流磁界を印加して信号を再生する再生方法
であって、光磁気記録媒体の再生層の一部が補償温度以
上に昇温される強度のレーザ光を光磁気記録媒体に照射
する第1のステップと、直流磁界の強度を変化させて所
定の記録パターンの再生信号を検出する第2のステップ
と、再生信号のエラーレートを検出し、その検出したエ
ラーレートが最小となる直流磁界の最適強度を決定する
第3のステップとを含む。
【0049】この発明による再生方法においては、光磁
気記録媒体の再生層の一部に遷移金属リッチな領域が形
成される強度のレーザ光が照射される。そして、光磁気
記録媒体に印加される直流磁界の強度を変化させて所定
の記録パターンの再生信号が検出される。そうすると、
直流磁界の強度が強くなるに従って再生信号のエラーレ
ートが低下し、さらに直流磁界の強度が強くなると再生
信号のエラーレートが上昇し始める。そして、再生信号
のエラーレートが最小となる直流磁界の強度が最適強度
と決定される。
【0050】したがって、この発明によれば、再生信号
のエラーレートが最小となる強度に直流磁界の強度を設
定できる。
【0051】また、この発明による記録再生方法は、光
磁気記録媒体に直流磁界を印加して信号を再生し、光磁
気記録媒体に交番磁界を印加して信号を記録する記録再
生方法であって、光磁気記録媒体の記録層をキュリー温
度以上に昇温させる強度のレーザ光を光磁気記録媒体に
照射する第1のステップと、光磁気記録媒体に所定の記
録パターンによって変調された交番磁界を印加する第2
のステップと、光磁気記録媒体の再生層の一部が補償温
度以上に昇温される強度のレーザ光を光磁気記録媒体に
照射する第3のステップと、直流磁界の強度を変化させ
て所定の記録パターンの再生信号を検出する第4のステ
ップと、再生信号を所定の記録パターンと照合し、再生
信号が所定の記録パターンに一致する直流磁界の好適な
強度を決定する第5のステップとを含む。
【0052】この発明による記録再生方法においては、
所定の記録パターンが光磁気記録媒体に記録された後
に、直流磁界の強度を変化させて所定の記録パターンの
磁区拡大再生が行なわれる。そうすると、直流磁界の強
度が強くなるに従って再生信号が所定の記録パターンに
一致する領域が現れ、さらに直流磁界の強度が強くなる
と再生信号が所定の記録パターンに一致しなくなる領域
が現れる。そして、再生信号が所定の記録パターンに一
致する直流磁界の領域が直流磁界の好適な強度と決定さ
れる。
【0053】したがって、この発明によれば、所定の記
録パターンの記録と直流磁界の較正とを一度に行なうこ
とができる。
【0054】また、直流磁界を印加して磁区拡大再生が
可能な強度に直流磁界の強度を設定できる。
【0055】また、この発明による記録再生方法は、光
磁気記録媒体に直流磁界を印加して信号を再生し、光磁
気記録媒体に交番磁界を印加して信号を記録する記録再
生方法であって、光磁気記録媒体の記録層をキュリー温
度以上に昇温させる強度のレーザ光を光磁気記録媒体に
照射する第1のステップと、光磁気記録媒体に所定の記
録パターンによって変調された交番磁界を印加する第2
のステップと、光磁気記録媒体の再生層の一部が補償温
度以上に昇温される強度のレーザ光を光磁気記録媒体に
照射する第3のステップと、直流磁界の強度を変化させ
て所定の記録パターンの再生信号を検出する第4のステ
ップと、再生信号のエラーレートを検出し、その検出し
たエラーレートが最小となる直流磁界の最適強度を決定
する第5のステップとを含む。
【0056】この発明による記録再生方法においては、
所定の記録パターンが光磁気記録媒体に記録された後
に、直流磁界の強度を変化させて所定の記録パターンの
磁区拡大再生が行なわれる。そうすると、直流磁界の強
度が強くなるに従って再生信号のエラーレートが低下
し、さらに直流磁界の強度が強くなると再生信号のエラ
ーレートが上昇し始める。そして、再生信号のエラーレ
ートが最小となる直流磁界の強度が最適強度と決定され
る。
【0057】したがって、この発明によれば、所定の記
録パターンの記録と直流磁界の較正とを一度に行なうこ
とができる。
【0058】また、再生信号のエラーレートが最小とな
る強度に直流磁界の強度を設定できる。
【0059】好ましくは、この発明による再生方法にお
いては、直流磁界を発生させる磁気ヘッドのコイルに流
す電流値を変化させることによって直流磁界の強度を変
化させる。
【0060】磁気ヘッドのコイルに流す電流値を変化さ
せることによって直流磁界の強度を変化させ、所定の記
録パターンの再生信号が検出される。そうすると、電流
値が増加するに従って再生信号が所定の記録パターンに
一致する領域が現れ、さらに電流値が増加すると再生信
号が所定の記録パターンに一致しない領域が現れる。そ
して、再生信号が所定の記録パターンに一致する電流値
の領域を検出することによって直流磁界の好適な強度が
決定される。
【0061】また、電流値が増加するに従って再生信号
のエラーレートが低下し、さらに電流値が増加すると再
生信号のエラーレートが上昇し始める。そして、再生信
号のエラーレートが最小となる電流値を検出することに
よって直流磁界の最適強度が決定される。
【0062】したがって、この発明によれば、磁気ヘッ
ドに流すコイルの電流値を変化させることによって直流
磁界の強度を容易に較正できる。
【0063】好ましくは、この発明による再生方法にお
いては、直流磁界を発生させる磁気ヘッドの位置を光磁
気記録媒体の法線方向に変化させることによって直流磁
界の強度を変化させる。
【0064】磁気ヘッドの位置を光磁気記録媒体の法線
方向に変化させることによって直流磁界の強度を変化さ
せ、所定の記録パターンの再生信号が検出される。そう
すると、磁気ヘッドが光磁気記録媒体に近づくに従って
再生信号が所定の記録パターンに一致する領域が現れ、
さらに近づくと再生信号が所定の記録パターンに一致し
ない領域が現れる。そして、再生信号が所定の記録パタ
ーンに一致する磁気ヘッドの位置の領域を検出すること
によって直流磁界の好適な強度が決定される。
【0065】また、磁気ヘッドが光磁気記録媒体に近づ
くに従って再生信号のエラーレートが低下し、さらに近
づくと再生信号のエラーレートが上昇し始める。そし
て、再生信号のエラーレートが最小となる磁気ヘッドの
位置を検出することによって直流磁界の最適強度が決定
される。
【0066】したがって、この発明によれば、磁気ヘッ
ドの光磁気記録媒体の法線方向の位置を変化させること
によって直流磁界の強度を容易に較正できる。
【0067】好ましくは、この発明による記録再生方法
においては、直流磁界を発生させる磁気ヘッドのコイル
に流す電流値を変化させることによって直流磁界の強度
を変化させる。
【0068】光磁気記録媒体に所定の記録パターンが記
録された後、磁気ヘッドのコイルに流す電流値を変化さ
せることによって直流磁界の強度を変化させ、所定の記
録パターンの再生信号が検出される。そうすると、電流
値が増加するに従って再生信号が所定の記録パターンに
一致する領域が現れ、さらに電流値が増加すると再生信
号が所定の記録パターンに一致しない領域が現れる。そ
して、再生信号が所定の記録パターンに一致する電流値
の領域を検出することによって直流磁界の好適な強度が
決定される。
【0069】また、電流値が増加するに従って再生信号
のエラーレートが低下し、さらに電流値が増加すると再
生信号のエラーレートが上昇し始める。そして、再生信
号のエラーレートが最小となる電流値を検出することに
よって直流磁界の最適強度が決定される。
【0070】したがって、この発明によれば、磁気ヘッ
ドに流すコイルの電流値を変化させることによって直流
磁界の強度を容易に較正できる。
【0071】好ましくは、この発明による記録再生方法
においては、直流磁界を発生させる磁気ヘッドの位置を
光磁気記録媒体の法線方向に変化させることによって直
流磁界の強度を変化させる。
【0072】光磁気記録媒体に所定の記録パターンが記
録された後、磁気ヘッドの位置を光磁気記録媒体の法線
方向に変化させることによって直流磁界の強度を変化さ
せ、所定の記録パターンの再生信号が検出される。そう
すると、磁気ヘッドが光磁気記録媒体に近づくに従って
再生信号が所定の記録パターンに一致する領域が現れ、
さらに近づくと再生信号が所定の記録パターンに一致し
ない領域が現れる。そして、再生信号が所定の記録パタ
ーンに一致する磁気ヘッドの位置の領域を検出すること
によって直流磁界の好適な強度が決定される。
【0073】また、磁気ヘッドが光磁気記録媒体に近づ
くに従って再生信号のエラーレートが低下し、さらに近
づくと再生信号のエラーレートが上昇し始める。そし
て、再生信号のエラーレートが最小となる磁気ヘッドの
位置を検出することによって直流磁界の最適強度が決定
される。
【0074】したがって、この発明によれば、磁気ヘッ
ドの光磁気記録媒体の法線方向の位置を変化させること
によって直流磁界の強度を容易に較正できる。
【0075】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または
相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0076】[実施の形態1]図1を参照して、本発明に
よる光磁気ディスク装置が対象とする光磁気記録媒体の
断面構造について説明する。光磁気記録媒体10は、透
光性基板1と、下地層2と、再生層3と、中間層4と、
記録層5と、保護層6と、紫外線硬化樹脂7とを備え
る。透光性基板1は、ガラス、ポリカーボネート等から
成る。下地層2は、シリコンナイトライド(SiN)か
ら成る。再生層3は、27〜33at.%の範囲のGd
を含むGdFeCoから成る。そして、このGdFeC
oは、100〜180℃の範囲の補償温度を有してお
り、室温においても垂直磁化膜である。中間層4は、S
iNから成る。記録層5は、TbFeCoから成る。保
護層6は、SiNから成る。下地層2,中間層4,およ
び保護層6を構成するSiN、再生層3を構成するGd
FeCo、および記録層5を構成するTbFeCoは、
マグネトロンスパッタリング法により形成される。再生
層3を構成するGdFeCo中のGdの含有量はGdタ
ーゲットまたはFeCoターゲットに印加するパワーに
よって主に制御され、Gdの含有量が少なくなると補償
温度が下がり、Gdの含有量が多くなると補償温度は上
昇する。
【0077】また、各層の膜厚は、下地層2が60nm
(許容範囲:40〜80nm)であり、再生層3が40
nm(許容範囲:20〜60nm)であり、中間層4が
20nm(許容範囲:5〜30nm)であり、記録層5
が60nm(許容範囲:30〜1000nm)であり、
保護層6が50nm(許容範囲:30〜70nm)であ
り、紫外線硬化樹脂が3μm(許容範囲:1〜10μ
m)である。
【0078】図2を参照して、レーザ光が光磁気記録媒
体10に照射されると、光磁気記録媒体10上にレーザ
スポットLBSが形成される。そして、レーザスポット
LBSのうち、光磁気記録媒体10の進行方向DR1の
前方に高温領域LBHSが形成される。光磁気記録媒体
10からの信号再生は、記録層5の磁区を静磁結合によ
って再生層3の高温領域LBHSに転写し、その転写し
た磁区をレーザ光によって検出することにより行なわれ
る。その場合、光磁気記録媒体10には、一定方向の直
流磁界が印加され、記録層5の磁区が再生層3の高温領
域LBHSに拡大転写される。
【0079】光磁気記録媒体10に印加される直流磁界
DCの強度は、0.8〜24kA/mの範囲であり、光
磁気記録媒体10に照射されるレーザ光の強度は、2.
0〜3.5mWの範囲である。また、光磁気記録媒体1
0に照射するレーザ光の波長を635nm、レーザ光を
集光する対物レンズの開口数を0.6とした場合、光磁
気記録媒体10上でのレーザ光のスポットLBSの直径
は約0.9μmであり、高温領域LBHSの方向DR1
における長さは、0.2〜0.5μmである。高温領域
LBHSの方向DR1における長さは、光磁気記録媒体
10に照射するレーザ光の強度によって制御される。記
録層5には、磁区長0.1〜0.2μmの最小磁区が形
成されるので、高温領域LBHSの方向DR1における
長さを制御することによって記録層5の各磁区を再生層
3へ拡大転写可能である。したがって、本発明において
は、記録層5に形成される最短磁区長に基づいて高温領
域LBHSの方向DR1における長さが決定され、その
決定された長さを実現するためにレーザ光の強度が決定
される。つまり、光磁気記録媒体10に照射するレーザ
光の強度は、記録層5の最短磁区長に基づいて決定され
る。
【0080】光磁気記録媒体10から信号を磁区拡大に
よって再生する再生原理については、図24および図2
5の説明と同じである。
【0081】図3を参照して、光磁気記録媒体10から
の信号再生の過程について説明する。光磁気記録媒体1
0からの信号再生が開始される前は、再生層3の磁化は
一定の方向に初期化されており、記録層5には記録信号
によって磁化の方向が異なる磁区が形成されている(図
3の(a)参照)。そして、再生層3側からレーザ光L
Bが照射され、直流磁界HDCが印加されると、図24,
25を参照して説明したのと同じ原理によって記録層5
の磁区50が再生層3の高温領域32に拡大転写され、
磁化39がレーザ光LBによって検出されて磁区50が
再生される(図3の(b)参照)。磁化39が検出され
た後、レーザ光LBが移動して高温領域32の温度が1
50℃の補償温度以下に下がると、高温領域32は遷移
金属リッチから希土類金属リッチになるので、再生層3
の磁化が初期化磁化の方向を向いた初期状態(図3の
(a))に戻る(図3の(c)参照)。また、磁区50
と反対方向の磁化を有する磁区51が再生される場合
は、再生層3の高温領域32の磁化は反転されずに磁区
51が再生される。すなわち、磁区51の磁化と同じ方
向の磁化、つまり、高温領域32の磁化39と反対方向
の磁化をレーザ光LBによって検出することにより磁区
51が再生される。図3の(a)〜(c)の過程を経て
記録層5の各磁区が再生層3へ静磁結合によって拡大転
写されて再生される。
【0082】本発明においては、「010101010
…」から成る所定の記録パターンが記録された光磁気記
録媒体10から信号「010101010…」を再生し、
その再生信号と記録信号である「010101010…」
とが一致するように直流磁界の強度を決定する。また、
本発明においては、信号「010101010…」を再生
した再生信号のエラーレートが最小になるように直流磁
界の強度を決定する。
【0083】図4を参照して、この発明の実施の形態1
による光磁気ディスク装置100は、磁気ヘッド11
と、光学ヘッド12と、外部同期信号生成回路13と、
サーボ回路14と、サーボ機構15と、スピンドルモー
タ16と、2値化回路17と、照合器18と、パターン
発生器19と、エラー訂正回路20と、変調回路21
と、電流制御信号生成回路22と、制御回路23と、磁
気ヘッド駆動回路24と、レーザ駆動回路25とを備え
る。
【0084】磁気ヘッド11は、直流磁界HDCと交番磁
界とを光磁気記録媒体10に選択的に印加する浮上型の
磁気ヘッドである。光学ヘッド12は、光磁気記録媒体
10にレーザ光を照射し、その反射光を検出する。そし
て、光学ヘッド12は、検出したトラッキングエラー信
号TE、フォーカスエラー信号FE、光磁気信号RF
A、およびファインクロックマーク信号FCMを所定の
レベルに増幅し、トラッキングエラー信号TEおよびフ
ォーカスエラー信号FEをサーボ回路14へ出力し、光
磁気信号RFAを2値化回路17へ出力し、ファインク
ロックマーク信号FCMを外部同期信号生成回路13へ
出力する。
【0085】外部同期信号生成回路13は、入力したフ
ァインクロックマーク信号FCMに基づいて外部同期信
号CLKを生成する。ファインクロックマーク信号FC
Mは光磁気記録媒体10のグルーブおよびランドに周期
的に形成されたピットをタンジェンシャルプッシュプル
により光学ヘッド12が検出した信号である。したがっ
て、ファインクロックマーク信号FCMは、一定周期で
強度が変化する信号である。外部同期信号生成回路13
は、周期的に変化するファインクロックマーク信号FC
Mから一定周期毎にL(論理ロー)レベルからH(論理
ハイ)レベルに切替わるパルス成分が含まれる2値化信
号を生成し、その生成した2値化信号の隣接するパルス
成分間に一定数の周期信号が存在するように外部同期信
号CLKを生成する。そして、外部同期信号生成回路1
3は、生成した外部同期信号CLKをサーボ回路14、
照合器18、パターン発生器19、エラー訂正回路2
0、および変調回路21へ出力する。
【0086】サーボ回路14は、光学ヘッド12から入
力したトラッキングエラー信号TEおよびフォーカスエ
ラー信号FEに基づいて光学ヘッド12中の対物レンズ
(図示せず)のトラッキングサーボおよびフォーカスサ
ーボを行なうようにサーボ機構15を制御する。また、
サーボ回路14は、外部同期信号CLKに同期してスピ
ンドルモータ16を所定の回転数で回転させる。
【0087】サーボ機構15は、サーボ回路14からの
制御に基づいて光学ヘッド12中の対物レンズ(図示せ
ず)のトラッキングサーボおよびフォーカスサーボを行
なう。スピンドルモータ16は、サーボ回路14からの
制御に基づいて光磁気記録媒体10を所定の回転数で回
転させる。
【0088】2値化回路17は、光磁気信号RFAをコ
ンパレートし、HレベルとLレベルに変化する2値化さ
れた再生信号を生成する。照合器18は、外部同期信号
CLKに同期して2値化された再生信号をパターン発生
器19からの所定の記録パターンWDKと照合し、後述
する方法によって磁気ヘッド11から最適強度を有する
直流磁界を発生させるためのコイルに流す電流値を決定
する。パターン発生器19は、外部同期信号CLKに同
期して所定の記録パターンWDKを照合器18と端子2
7へ出力する。エラー訂正回路20は、2値化された再
生信号のエラー訂正と復調とを行ない、再生データを外
部出力装置へ出力する。
【0089】変調回路21は、外部同期信号CLKに同
期して記録データを所定の方式に変調する。電流制御信
号生成回路22は、磁気ヘッド11のコイルに流す電流
値を一定のステップで変化させるための電流制御信号
と、照合器18から最適電流値が入力されたとき磁気ヘ
ッド11のコイルに最適電流値を流すための電流制御信
号とを生成する。制御回路23は、光学ヘッド12から
出射されるレーザ光の強度を設定するためにレーザ駆動
回路25を制御する。磁気ヘッド駆動回路24は、電流
制御信号生成回路22からの電流制御信号に基づいて強
度が変化した直流磁界または最適強度を有する直流磁界
を発生させるように磁気ヘッド11を駆動し、または記
録信号に基づいて交番磁界を発生させるように磁気ヘッ
ド11を駆動する。レーザ駆動回路25は、制御回路2
3からの制御に基づいて光学ヘッド12中の半導体レー
ザ(図示せず)を駆動する。
【0090】図5を参照して、照合器18は、Ex−O
Rゲート180とフリップ・フロップ181と、コント
ローラ182とを備える。Ex−ORゲート180は、
2値化回路17からの2値化された再生信号RFDとパ
ターン発生器19からの所定の記録パターンWDKとの
排他的論理和を演算する。フリップ・フロップ181
は、一定の印加磁界強度にて再生信号を所定の記録パタ
ーンと照合する間、一定の値を保持して出力する。コン
トローラ182は、外部同期信号CLKに同期して、フ
リップ・フロップ181からの信号を内蔵されたバッフ
ァメモリ(図示せず)に記憶する。そして、コントロー
ラ182は、外部同期信号CLKに同期して、その記憶
された信号に基づいて後述する方法によって直流磁界H
DCの強度を好適な強度または最適強度に設定する好適な
電流値または最適電流値を決定する。
【0091】図6を参照して、磁気ヘッド11によって
直流磁界HDCを光磁気記録媒体10に印加し、再生層3
の一部が遷移金属リッチな領域になる強度のレーザ光を
光磁気記録媒体10に照射して光磁気記録媒体10から
所定の記録パターン「010101010…」を再生した
とき、検出される光磁気信号は光磁気記録媒体10に印
加する直流磁界HDCの強度によって異なる。光磁気記録
媒体10に印加される直流磁界HDCの強度を、0.8〜
24kA/mの範囲で変化させた場合、HDC=0.8k
A/mのとき光磁気信号RFA3が検出され、光磁気信
号RFA3を2値化すると、再生信号RFD3が得られ
る。また、HDC=4kA/mのとき、光磁気信号RFA
1が検出され、光磁気信号RFA1を2値化すると、再
生信号RFD1が得られる。さらに、HDC=10kA/
mのとき、光磁気信号RFA2が検出され、光磁気信号
RFA2を2値化すると、再生信号RFD2が得られ
る。したがって、印加する直流磁界HDCの強度が弱いと
L(論理ロー)レベルの再生信号が検出され、直流磁界
DCの強度が強過ぎるとH(論理ハイ)レベルの再生信
号が検出され、所定の記録パターン「01010101
0…」に一致した再生信号が得られる直流磁界HDCの好
適な強度が存在する。
【0092】そこで、実施の形態1においては、磁気ヘ
ッド11のコイルに流す電流値を変化させて直流磁界H
DCの強度を変化させる。そして、変化させた直流磁界H
DCの各強度における所定の記録パターン「010101
010…」の再生信号を検出し、その再生信号が所定の
記録パターン「010101010…」に一致する電流値
の範囲を検出することによって直流磁界HDCの好適な範
囲を決定する。
【0093】直流磁界HDCの強度は、0.8〜24kA
/mの範囲において0.4kA/mのステップで変化さ
れる。この場合、磁気ヘッド11のコイルに流す電流値
は、20〜600mAの範囲において10mAのステッ
プで変化される。磁気ヘッド11から出射される直流磁
界HDCの強度は、磁気ヘッド11のコイルに流す電流値
に比例する。そして、直流磁界HDCの強度が0.8kA
/mのとき、磁気ヘッド11のコイルに20mAの電流
が流され、直流磁界HDCの強度が24kA/mのとき、
コイルには600mAの電流が流される。電流値が10
mA変化すると、直流磁界HDCの強度は、0.4kA/
mだけ変化する。なお、電流制御信号生成回路22が電
流制御信号MGCRを磁気ヘッド駆動回路24へ出力
し、磁気ヘッド駆動回路24が電流制御信号MGCRに
基づいて磁気ヘッド11を駆動することによって磁気ヘ
ッド11は、強度が変化した直流磁界HDCを光磁気記録
媒体10に印加する。
【0094】図4,5,7,および8を参照して、光磁
気ディスク装置100における直流磁界HDCの強度の較
正について説明する。直流磁界HDCの強度が較正される
ときは、所定の記録パターンWDK「01010101
010…」が光磁気記録媒体10に記録される。したが
って、スイッチSWは端子27に接続され、パターン発
生器19は、所定の記録パターンWDK「010101
01010…」を端子27を介して磁気ヘッド駆動回路
24へ出力する。磁気ヘッド駆動回路24は、入力され
た所定の記録パターンWDK「01010101010
…」に基づいて磁気ヘッド11を駆動し、磁気ヘッド1
1は、所定の記録パターンWDK「010101010
10…」によって変調された交番磁界を光磁気記録媒体
10に印加する。
【0095】一方、制御回路23は、信号記録に必要な
レーザ光の強度をレーザ駆動回路25へ出力する。そう
すると、レーザ駆動回路25は、制御回路23からの強
度に基づいて光学ヘッド12中の半導体レーザ(図示せ
ず)を駆動し、光学ヘッド12は信号記録に必要な強度
のレーザ光を光磁気記録媒体10に照射する。これによ
って所定の記録パターンWDK「0101010101
0…」が光磁気記録媒体10に記録される。
【0096】その後、制御回路23は、再生層3の一部
が補償温度以上に昇温されるレーザ光の強度をレーザ駆
動回路25へ出力する。レーザ駆動回路25は、制御回
路23からの強度に基づいて光学ヘッド12中の半導体
レーザを駆動する。そして、光学ヘッド12は、再生層
3の一部が補償温度以上に昇温される強度のレーザ光を
光磁気記録媒体10に照射する。一方、電流制御信号生
成回路22は、電流制御信号MGCRを磁気ヘッド駆動
回路24へ出力し、磁気ヘッド駆動回路24は、電流制
御信号MGCRに基づいて磁気ヘッド11を駆動する。
そうすると、磁気ヘッド11は、上述した範囲およびス
テップで強度を変化させた直流磁界HDCを光磁気記録媒
体10に印加する。そして、光学ヘッド12は、直流磁
界HDCの強度を変化させて所定の記録パターンWDK
「01010101010…」を光磁気記録媒体10か
ら検出する。光学ヘッド12は検出した光磁気信号RF
Aを所定のレベルに増幅した後、2値化回路17へ出力
する。2値化回路17は入力した光磁気信号RFAを2
値化して再生信号RFDを照合器18へ出力する。一
方、パターン発生器19は、所定の記録パターンWDK
「01010101010…」を照合器18へ出力す
る。
【0097】そうすると、照合器18のEx−ORゲー
ト180の一方の端子には2値化された再生信号RFD
が入力され、他方の端子には所定の記録パターンWDK
が入力される(図5参照)。光磁気記録媒体10に印加
される直流磁界HDCの強度が4kA/mであるとき、E
x−ORゲート180の一方の端子には、再生信号RF
D1が入力される。そして、Ex−ORゲート180
は、再生信号RFD1と所定の記録パターンWDKとの
排他的論理和を演算し、Lレベルの信号XOR1を出力
する。そして、フリップ・フロップ181は、信号XO
R1を保持したLレベルの信号FF1を出力する(図7
参照)。
【0098】また、光磁気記録媒体10に印加される直
流磁界HDCの強度が10kA/m以上と強いとき、Ex
−ORゲート180の一方の端子には、Hレベルの再生
信号RFD2が入力される。そして、Ex−ORゲート
180は、再生信号RFD2と所定の記録パターンWD
Kとの排他的論理和を演算し、所定の記録パターンWD
Kに対して位相が半周期ずれたHレベルとLレベルとが
外部同期信号CLKの1周期ごとに変化する信号XOR
2を出力する。そして、フリップ・フロップ181は、
信号XOR2のHレベルを検出すれば、その後、Hレベ
ルを保持する信号FF2を出力する(図7参照)。
【0099】さらに、光磁気記録媒体10に印加される
直流磁界HDCの強度が0.8kA/m程度と弱いとき、
Ex−ORゲート180の一方の端子には、Lレベルの
再生信号RFD3が入力される。そして、Ex−ORゲ
ート180は、再生信号RFD3と所定の記録パターン
WDKとの排他的論理和を演算し、所定の記録パターン
WDKと同じ位相を有するHレベルとLレベルとが外部
同期信号CLKの1周期ごとに変化する信号XOR3を
出力する。そして、フリップ・フロップ181は、信号
XOR3のHレベルを検出すれば、その後、Hレベルを
保持する信号FF3を出力する(図7参照)。
【0100】そして、磁気ヘッド11のコイルに流す電
流値を20〜600mAの範囲で10mAのステップで
変化させたとき、フリップ・フロップ181は59個の
信号をコントローラ182へ出力するが、フリップ・フ
ロップ181から出力される信号は、信号FF1,FF
2,およびFF3の3種類に大別できる。つまり、図8
を参照して、磁気ヘッド11のコイルに流す電流を20
〜600mAで変化させたとき、磁気ヘッド11から光
磁気記録媒体10に印加される直流磁界HDCの強度は
0.8〜24kA/mの範囲で変化するが、直流磁界H
DCの強度が0.8〜4kA/mの範囲では、再生信号R
FDが所定の記録パターンWDKに一致せず、フリップ
・フロップ181は信号FF3をコントローラ182へ
出力する。また、直流磁界HDCの強度が4〜10kA/
mの範囲で再生信号RFDが所定の記録パターンWDK
に一致し、フリップ・フロップ181は信号FF1をコ
ントローラ182へ出力する。さらに、直流磁界HDC
強度が10〜24kA/mの範囲で再生信号RFDは所
定の記録パターンWDKに一致せず、フリップ・フロッ
プ181は、信号FF2をコントローラ182へ出力す
る。したがって、コントローラ182は、フリップ・フ
ロップ181からの信号が信号FF3から信号FF1に
切替わる直流磁界強度Aを実現する電流値と、フリップ
・フロップ181からの信号が信号FF1から信号FF
2に切替わる直流磁界強度Bを実現する電流値とを内蔵
したバッファメモリ(図示せず)に記憶する。なお、コ
ントローラ182は、バッファメモリへの記憶を外部同
期信号CLKに同期して行なう。そして、コントローラ
182は、外部同期信号CLKに同期して、記憶した直
流磁界強度Aを実現する電流値と直流磁界強度Bを実現
する電流値とをバッファメモリから読出し、直流磁界強
度Aを実現する電流値と直流磁界強度Bを実現する電流
値との平均値を最適電流値として決定する。
【0101】直流磁界強度A=4kA/mのとき、直流
磁界強度Aを実現する電流値は100mAであり、直流
磁界強度B=10kA/mのとき、直流磁界強度Bを実
現する電流値は250mAである。したがって、最適磁
界強度C=7kA/mを実現する最適電流値は175m
Aとなる。そうすると、コントローラ182は、直流磁
界強度が最適磁界強度Cになる最適電流値を電流制御信
号生成回路22へ出力する。
【0102】電流制御信号生成回路22は、照合器18
のコントローラ182から入力した最適電流値に基づい
て、最適電流値をコイルに流すための電流制御信号を生
成し、磁気ヘッド駆動回路24へ出力する。そして、磁
気ヘッド駆動回路24は、最適電流値をコイルに流して
最適強度を有する直流磁界HDCが光磁気記録媒体10に
印加される。これにより、直流磁界HDCの強度が較正さ
れ、最適強度の直流磁界HDCが光磁気記録媒体10に印
加されて直流磁界HDCによる磁区拡大再生が行なわれ
る。
【0103】図9を参照して、照合器18における最適
電流値の決定動作について説明する。動作がスタートす
ると、磁気ヘッド11のコイルに流す電流値Iが最小値
Iminに設定される(ステップS1)。すなわち、直
流磁界HDCの強度が最小値に設定される。そして、フリ
ップ・フロップ181がリセットされ(ステップS
2)、最小強度を有する直流磁界HDCが光磁気記録媒体
10に印加され、光磁気記録媒体10から所定の記録パ
ターンWDKが磁区拡大再生される(ステップS3)。
再生された再生信号RFDは上述した方法によって所定
の記録パターンWDKと一致するか否かが判別され(ス
テップS4)、不一致であれば、コイルに流す電流値I
を10mAだけ増加させる(ステップS5)。そして、
上述したステップS2〜S4を再生信号RFDが所定の
記録パターンWDKに一致するまで行なう。つまり、ス
テップS2〜S5のループは、図8に示す直流磁界強度
Aを検出する動作を実行するループである。そして、ス
テップS4で再生信号RFDが所定の記録パターンWD
Kに一致すれば、直流磁界強度Aを実現する電流値IA
をコントローラ182はバッファメモリに記憶する(ス
テップS6)。
【0104】そして、フリップ・フロップ181を再度
リセットし(ステップS7)、磁気ヘッド11のコイル
に電流値IAを流して光磁気記録媒体10から磁区拡大
再生を行ない(ステップS8)、再生信号RFDが所定
の記録パターンWDKと一致するか否かを判別する(ス
テップS9)。判別結果が一致のとき、電流値を10m
Aだけ増加させ(ステップS10)、ステップS7〜S
10を再生信号RFDが所定の記録パターンWDKと不
一致になるまで行なう。つまり、ステップS7〜S10
のループは、図8に示す直流磁界強度Bを検出する動作
を実行するループである。そして、ステップS9で再生
信号RFDが所定の記録パターンWDKに不一致になれ
ば、直流磁界強度Bを実現する電流値IBをコントロー
ラ182はバッファメモリに記憶する(ステップS1
1)。そして、コントローラ182は記憶した電流値I
Aと電流値IBとをバッファメモリから読出し、電流値I
Aと電流値IBとの平均値ICを演算する(ステップS1
2)。その後、最適電流値を電流値ICに設定し(ステ
ップS13)、照合器18における最適電流値の決定動
作は終了する。なお、ステップS11,S12は、直流
磁界強度Aと直流磁界強度Bとの平均値を演算すること
によって直流磁界HDCの最適強度Cを決定するプロセス
である。直流磁界強度Aと直流磁界強度Bとの平均値を
相加平均により演算した場合、最適電流値ICは、(1
00+250)/2=175mAとなる。これに対し
て、直流磁界強度Aと直流磁界強度Bとの平均値を相乗
平均により演算した場合、最適電流値ICは、(100
×250)1/2=158mAとなる。本発明における
「平均値」とは、相加平均および相乗平均の両方を意味
する。
【0105】上記においては、照合器18は、直流磁界
DCの最適強度Cを決定するとして説明したが、これに
限らず、本発明においては、照合器18は、再生信号R
FDが所定の記録パターンWDKに一致する直流磁界強
度Aおよび直流磁界強度Bを検出し、直流磁界強度A〜
直流磁界強度Bの範囲の直流磁界を実現する電流値を好
適な電流値と決定し、その好適な電流値を電流制御信号
生成回路22へ出力しても良い。直流磁界強度Aは4k
A/mであり、直流磁界強度Bは10kA/mであるの
で、照合器18は、100〜250mAの範囲の電流値
を好適な電流値として電流制御信号生成回路22へ出力
する。
【0106】そうすると、電流制御信号生成回路22
は、100〜250mAの範囲の電流値を磁気ヘッド1
1のコイルに流す電流制御信号を生成し、磁気ヘッド駆
動回路24へ出力する。そして、磁気ヘッド駆動回路2
4は、入力した電流制御信号に基づいて磁気ヘッド11
を駆動し、好適な強度を有する直流磁界HDCが光磁気記
録媒体10に印加されて信号が磁区拡大再生される。
【0107】再び、図4を参照して、光磁気記録媒体1
0が光磁気ディスク装置100に装着されると、制御回
路23は、スピンドルモータ16を所定の回転数で回転
させるようにサーボ回路14を制御する。サーボ回路1
4は制御回路23からの制御に基づいてスピンドルモー
タ16を所定の回転数で回転させ、光磁気記録媒体10
が所定の回転数で回転させられる。また、制御回路23
は、光学ヘッド12が出射するレーザ光の強度をレーザ
駆動回路25へ出力し、レーザ駆動回路25は上述した
ように制御回路23からの強度を有するレーザ光を出射
するように光学ヘッド12中の半導体レーザ(図示せ
ず)を駆動する。これにより、所定の強度を有するレー
ザ光が光磁気記録媒体10に照射され、光学ヘッド12
は光磁気記録媒体10からトラッキングエラー信号T
E、フォーカスエラー信号FE、およびファインクロッ
クマークFCMを検出する。そして、光学ヘッド12
は、トラッキングエラー信号TE、およびフォーカスエ
ラー信号FEをサーボ回路14へ出力し、サーボ回路1
4およびサーボ機構15は、上述したように光学ヘッド
12中の対物レンズ(図示せず)のトラッキングサーボ
およびフォーカスサーボがオンされる。また、光学ヘッ
ド12は、ファインクロックマークFCMを外部同期信
号生成回路13へ出力し、外部同期信号生成回路13
は、上述した方法によって外部同期信号CLKを生成
し、サーボ回路14、照合器18、パターン発生器1
9、エラー訂正回路20、および変調回路21へ外部同
期信号CLKを出力する。
【0108】その後、スイッチSWが端子27へ接続さ
れ、パターン発生器19は、外部同期信号CLKに同期
して所定の記録パターンWDKを端子27を介して磁気
ヘッド駆動回路24へ出力する。磁気ヘッド駆動回路2
4は、所定の記録パターンWDKに基づいて磁気ヘッド
11を駆動する。そして、磁気ヘッド11は、所定の記
録パターンWDKによって変調された交番磁界を光磁気
記録媒体10に印加して所定の記録パターンWDKが光
磁気記録媒体10に記録される。
【0109】所定の記録パターンWDKの記録が終了す
ると、制御回路23は光磁気記録媒体10の再生層3の
一部が補償温度以上に昇温されるレーザ光の強度をレー
ザ駆動回路25へ出力し、レーザ駆動回路25は、その
強度を有するレーザ光を出射するように光学ヘッド12
中の半導体レーザを駆動する。そして、光学ヘッド12
は、光磁気記録媒体10からの磁区拡大再生に適した強
度のレーザ光を光磁気記録媒体10に照射する。また、
電流制御信号生成回路22は、直流磁界HDCの強度を上
述した範囲、およびステップで変化させるために磁気ヘ
ッド11のコイルに流す電流値を変化させる電流制御信
号MGCRを生成し、磁気ヘッド駆動回路24へ出力す
る。磁気ヘッド駆動回路24は、電流制御信号MGCR
に基づいて磁気ヘッド11を駆動し、磁気ヘッド11は
強度が異なる直流磁界HDCを光磁気記録媒体10に印加
する。
【0110】光学ヘッド12は、直流磁界HDCの強度を
変化させて所定の記録パターンWDKを検出し、その検
出した光磁気信号RFAを2値化回路17へ出力する。
その後、上述した方法によって照合器18は、直流磁界
DCの最適強度を実現するための最適電流値または直流
磁界HDCの好適な強度を実現するための好適な電流値を
決定し、その決定した最適電流値または好適な電流値を
電流制御信号生成回路22へ出力する。
【0111】そうすると、電流制御信号生成回路22
は、最適電流値を磁気ヘッド11のコイルに流すための
電流制御信号、または好適な電流値を磁気ヘッド11の
コイルに流すための電流制御信号を生成し、磁気ヘッド
駆動回路24へ出力する。磁気ヘッド駆動回路24は、
入力した電流制御信号に基づいて磁気ヘッド11を駆動
し、磁気ヘッド11は、最適強度を有する直流磁界HDC
または好適な強度を有する直流磁界HDCを光磁気記録媒
体10に印加する。
【0112】そして、磁気ヘッド11から最適強度を有
する直流磁界HDCまたは好適な強度を有する直流磁界H
DCが印加され、光学ヘッド12は光磁気記録媒体10か
ら信号を磁区拡大再生し、検出した光磁気信号RFAを
2値化回路17へ出力する。2値化回路17は、光磁気
信号RFAを2値化した再生信号RFDをエラー訂正回
路20へ出力し、エラー訂正回路20は、外部同期信号
CLKに同期して再生信号RFDのエラー訂正および復
調を行ない、再生データを外部出力装置へ出力する。
【0113】また、光磁気記録媒体10に信号を記録す
るとき、スイッチSWは端子26に接続される。変調回
路21は、外部同期信号CLKに同期して記録データを
所定の方式に変調し、記録信号WDを磁気ヘッド駆動回
路24へ出力する。磁気ヘッド駆動回路24は、記録信
号WDに基づいて磁気ヘッド11を駆動し、磁気ヘッド
11は、記録信号WDによって変調された交番磁界を光
磁気記録媒体10に印加する。これにより、記録信号W
Dが光磁気記録媒体10に記録される。
【0114】装着された光磁気記録媒体10に予め所定
の記録パターンWDKが記録されているとき、光磁気デ
ィスク装置100は、上述した直流磁界HDCの較正と、
較正された直流磁界HDCを用いた磁区拡大再生を行なう
再生装置として機能する。その場合、光磁気ディスク装
置100は、変調回路21、端子26、およびスイッチ
SWを除く、磁気ヘッド11、光学ヘッド12、外部同
期信号生成回路13、サーボ回路14、サーボ機構1
5、スピンドルモータ16、2値化回路17、照合器1
8、パターン発生器19、エラー訂正回路20、電流制
御信号生成回路22、制御回路23、磁気ヘッド駆動回
路24、およびレーザ駆動回路25を備える。
【0115】なお、上記においては、磁気ヘッド11の
コイルに流す電流値は小さい電流値から増加させたが、
逆に大きい電流値から減少させても良い。また、一定の
ステップにより電流値を変化させたが、連続的に変化さ
せても良い。
【0116】したがって、実施の形態1によれば、光磁
気ディスク装置100は、直流磁界HDCの強度を所定の
記録パターンWDKに一致する強度に較正する照合器1
8を備えるので、光磁気記録媒体10から信号を正確に
磁区拡大再生できる。
【0117】[実施の形態2]図10を参照して、この発
明の実施の形態2による光磁気ディスク装置200は、
実施の形態1における光磁気ディスク装置100の照合
器18を最小エラーレート検出回路28に代えたもので
ある。そして、光磁気ディスク装置200においては、
パターン発生器19は所定の記録パターンWDKを最小
エラーレート検出回路28へ出力しない。その他は、実
施の形態1における光磁気ディスク装置100と同じで
ある。
【0118】図11を参照して、最小エラーレート検出
回路28は、エラー訂正回路281と、バッファ282
と、比較回路283とを備える。エラー訂正回路281
は、2値化された再生信号RFDのエラー訂正を外部同
期信号CLKに同期して行ない、エラーレートをバッフ
ァ282および比較回路283へ出力する。バッファ2
82は、入力したエラーレートを外部同期信号CLKの
1周期分保持し、比較回路283へ出力する。比較回路
283は、エラー訂正回路281からのエラーレートを
バッファ282からのエラーレートと比較し、エラーレ
ートの最小値を検出する。
【0119】実施の形態1において説明したように、磁
気ヘッド11のコイルに流す電流値を変化させることに
よって強度が変化した直流磁界を光磁気記録媒体10に
印加して磁区拡大再生を行なったとき、再生信号のエラ
ーレートと印加される直流磁界強度との関係は図12に
示すようになる。すなわち、直流磁界強度の増加に従っ
て再生信号のエラーレートERは低下し、最小エラーレ
ートERminに到達する。さらに、直流磁界強度が増
加するとエラーレートが上昇し始める。したがって、本
発明においては、最小エラーレートになる強度を直流磁
界の最適強度H DCOPTと決定する。
【0120】図11〜13を参照して、最小エラーレー
ト検出回路28における直流磁界の最適強度HDCOPT
決定動作について説明する。直流磁界の最適強度H
DCOPTの決定動作がスタートすると、エラーレートERn
の初期値(10-3)が設定され、初期値ERnは最小エ
ラーレート検出回路28のバッファ282へ入力される
(ステップS14)。そして、磁気ヘッド11のコイル
に流される電流値が最小に設定され(ステップS1
5)、磁気ヘッド11は最小強度を有する直流磁界HDC
を光磁気記録媒体10に印加し、光学ヘッド12は所定
の記録パターンWDKを再生する。光学ヘッド12は、
光磁気信号RFAを2値化回路17へ出力し、2値化回
路17は、光磁気信号RFAを2値化して再生信号RF
Dを最小エラーレート検出回路28へ出力する(ステッ
プS16)。最小エラーレート検出回路28のエラー訂
正回路281は、再生信号RFDのエラー訂正を行な
い、エラーレートERn+1を検出する(ステップS1
7)。そして、エラー訂正回路281は、エラーレート
ERn+1をバッファ282および比較回路283へ出力
する。比較回路283は、エラー訂正回路281から入
力したエラーレートERn+1をバッファ282から読出
されたエラーレートERnと比較する(ステップS1
8)。エラーレートERn+1がエラーレートERnより小
さいとき、エラーレートER n+1をエラーレートERn
置換える(ステップS19)。そして、磁気ヘッド11
のコイルに流す電流値を10mAだけ増加させる(ステ
ップS20)。その後、ステップS16,S17のプロ
セスを、再度、行なう。そして、ステップS18におい
て、エラーレートERn+1がエラーレートERnより大き
いと判別されるまで、ステップS16〜S20のループ
が繰返される。つまり、ステップS16〜S20のルー
プは、磁気ヘッド11のコイルに流す電流値を10mA
づつ増加させながら、現在設定されている電流値におけ
る再生信号のエラーレートを、1つの前の電流値におけ
る再生信号のエラーレートと比較して最小エラーレート
ERminを検出するループである。
【0121】比較回路283は、ステップS18でエラ
ーレートERn+1がエラーレートERnより大きいと判別
すると、現在設定されている電流値におけるエラーレー
トより1つ前の電流値におけるエラーレートERnを最
小エラーレートERminとして決定する(ステップS2
1)。そして、最小エラーレートERminを実現する直
流磁界の最適強度HDCOPT、すなわち、最適電流値が決
定される。
【0122】そして、最小エラーレート検出回路283
は、決定した最小エラーレートER minになる電流値を
電流制御信号生成回路22へ出力し、直流磁界HDCの較
正動作は終了する。その後の動作は、実施の形態1と同
じである。
【0123】光磁気ディスク装置200における最小エ
ラーレート検出回路28に代えて、図14に示す最小エ
ラーレート検出回路280を用いても良い。最小エラー
レート検出回路280は、エラー訂正回路281と、バ
ッファ282と、最適値検出回路284とを備える。エ
ラー訂正回路281およびバッファ282は、上述した
のと同じ機能を有する。最適値検出回路284は、バッ
ファ282から最小エラーレートERminを検出し、そ
の最小エラーレートERminを実現する直流磁界HDC
最適強度、すなわち、最適電流値を決定する。つまり、
最小エラーレート検出回路280は、磁気ヘッド11の
コイルに流す電流値を変化させて磁区拡大再生を行なっ
たときの再生信号のエラーレートを全て、一旦、バッフ
ァ282に記憶し、その後、バッファ282から最小エ
ラーレートERminを検出し、最適電流値を決定するも
のである。
【0124】図15を参照して、最小エラーレート検出
回路280における最適電流値の決定動作について説明
する。決定動作がスタートすると、磁気ヘッド11のコ
イルに流す電流値が最小値に設定され(ステップS2
2)、最小強度を有する直流磁界HDCが光磁気記録媒体
10に印加されて信号が磁区拡大再生される(ステップ
S23)。そして、エラー訂正回路281は、再生信号
のエラーレートを検出し、バッファ282に記憶する
(ステップS24)。その後、電流値が最大電流値に達
したか否かが判別され(ステップS25)、最大電流値
に達していないとき、磁気ヘッド11のコイルに流す電
流値を10mAだけ増加させる(ステップS26)。そ
して、ステップS23,S24のプロセスが、再度、実
行される。そして、ステップS25において、磁気ヘッ
ド11のコイルに流されている電流値が最大電流値であ
ると判別されるまで、ステップS23〜S26のループ
が繰返される。つまり、ステップS23〜26のループ
は、磁気ヘッド11のコイルに流す電流値を10mAづ
つ増加させながら、変化させる範囲内の全ての電流値に
対して再生信号のエラーレートを検出するループであ
る。
【0125】最小値検出回路284は、ステップS25
で磁気ヘッド11のコイルに流す電流値が最大値に達し
たと判別されると、バッファ282から全てのエラーレ
ートを読出し、その読出したエラーレートから最小エラ
ーレートERminを決定する(ステップS27)。そし
て、最小エラーレートERminを実現する直流磁界の最
適強度HDCOPT、すなわち、最適電流値が決定される。
【0126】そして、最適値検出回路284は、決定し
た最小エラーレートERminになる電流値を電流制御信
号生成回路22へ出力し、直流磁界HDCの較正動作は終
了する。その後の動作は、実施の形態1と同じである。
【0127】なお、上記においては、直流磁界の強度を
変化させるとき、小さい電流値から大きい電流値へ変化
させたが、大きい電流値から小さい電流値へ変化させて
も良い。
【0128】光磁気ディスク装置200における所定の
記録パターンWDK、および記録信号WDの光磁気記録
媒体10への記録動作、および光磁気記録媒体10から
の直流磁界HDCを用いた磁区拡大再生の動作は、実施の
形態1における説明と同じである。また、光磁気ディス
ク装置200は、光磁気記録媒体10に所定の記録パタ
ーンが記録されているときは、実施の形態1において説
明したのと同じように再生装置として機能させることが
できる。
【0129】光磁気ディスク装置200においても、所
定の記録パターンWDKが記録されていない光磁気記録
媒体10が光磁気ディスク装置200に装着されたと
き、磁気ヘッド11は所定の記録パターンWDKによっ
て変調された交番磁界を光磁気記録媒体10に印加して
所定の記録パターンWDKを記録した後に、磁気ヘッド
11のコイルに流す電流値を変化させて直流磁界の強度
を最適化し、最適化した強度を有する直流磁界を光磁気
記録媒体10に印加して磁区拡大再生を行なう。
【0130】なお、上記においては直流磁界の強度を較
正するのみ用いる記録パターンは、特定パターンである
として説明したが、本発明においては、これに限らず、
通常の記録データを用いても良い。
【0131】したがって、この実施の形態2によれば、
光磁気ディスク装置200は、直流磁界HDCの強度を再
生信号のエラーレートが最小となる強度に較正する最小
エラーレート検出回路28,280を備えるので、光磁
気記録媒体10から信号を正確に磁区拡大再生できる。
【0132】[実施の形態3]図16を参照して、実施の
形態3による光磁気ディスク装置300は、実施の形態
1における光磁気ディスク装置100に磁気ヘッド11
0と、位置制御装置120と、磁気ヘッド駆動回路13
0と、定電流回路140とを追加したものである。
【0133】磁気ヘッド110は、光磁気記録媒体10
からの信号の再生時、磁気ヘッド11のコアを介して直
流磁界HDCを光磁気記録媒体10に印加する。位置制御
装置120は、後述する方法によって磁気ヘッド110
の位置を光磁気記録媒体10の法線方向に変化させ、後
述する方法によって決定された好適な位置または最適位
置に保持する。磁気ヘッド駆動回路130は、定電流回
路140からの電流値に基づいて、直流磁界HDCを発生
するように磁気ヘッド110を駆動する。定電流回路1
40は、磁気ヘッド110のコイルに流す電流値を一定
値に制御する。
【0134】光磁気ディスク装置300は、磁気ヘッド
110を光磁気記録媒体10の法線方向DR2に移動さ
せることによって光磁気記録媒体10に印加する直流磁
界H DCの強度を変化させて直流磁界HDCの強度を較正す
る。磁気ヘッド110のコアの下面と光磁気記録媒体1
0との距離L1は2.5〜14mmの範囲で変化させら
れる。また、法線方向DR2の磁気ヘッド11の距離L
2は1〜2mmである。
【0135】図17を参照して、磁気ヘッド11はコア
113と、コア113に巻回されたコイル114とを備
え、コア113はフェライト等の磁性体から成る。ま
た、磁気ヘッド110は、コア111と、コア111に
巻回されたコイル112とから成り、コア111はフェ
ライト等の磁性体から成る。コア111の底面115は
1mm角または1mmφの大きさを有し、コア113の
底面116は200μm角または200μmφの大きさ
を有する。磁気ヘッド11は、磁気ヘッド110と光磁
気記録媒体10との間に配置されるため、磁気ヘッド1
10からの直流磁界HDCは磁気ヘッド11のコア113
を介して光磁気記録媒体10に印加される。すなわち、
磁気ヘッド110から発した直流磁界HDCは磁気ヘッド
11のコア113に入り、コア113によって強度を強
められて直流磁界HDCFとしてコア113から出射し、
光磁気記録媒体10に印加される。コア113が存在す
ることによって直流磁界HDCは、コア113が存在しな
い場合に比べ2〜3倍に強度が強められる。したがっ
て、光磁気記録媒体10に印加される直流磁界の強度と
は、実施の形態3においては、厳密には直流磁界HDCF
の強度を言い、磁気ヘッド110と光磁気記録媒体10
との距離L1を2.5〜14mmの範囲で変化させたと
き、直流磁界HDCFの強度が0.8〜24kA/mの範
囲で変化できるように磁気ヘッド11のコア113の材
質、および磁気ヘッド110から出射される直流磁界の
強度HDCが決定される。磁気ヘッド110から出射され
る直流磁界HDCの強度、および磁気ヘッド11のコア1
13を構成する磁性体の透磁率を用いれば、直流磁界H
DCFの強度を容易に計算できる。
【0136】今後、さらなる高密度化を考慮すれば、コ
アのサイズを50μm角程度に小さくし、コイル114
に流す電流を50MHz程度の高周波数で切替えること
が考えられる。その場合には、小さいサイズのコアによ
って直流磁界HDCの強度が強くなる程度も異なるため、
その場合にも小さいサイズのコアによって直流磁界H DC
の強度が強くなる程度を考慮して、磁気ヘッド110と
光磁気記録媒体10との距離L1を2.5〜14mmの
範囲で変化させたとき、直流磁界HDCFの強度が0.8
〜24kA/mの範囲で変化できるように磁気ヘッド1
1のコア113の材質、および磁気ヘッド110から出
射される直流磁界の強度HDCが決定される。
【0137】また、図18を参照して、コアの端面形状
が異なる磁気ヘッドについて説明する。図18の(a)
に示す磁気ヘッド11Aは、コア117と、コア117
に巻回されたコイル114とを備える。コア117は、
一方端に傾斜面118,119が形成され、2つの傾斜
面118,119はコア117の断面形状が光磁気記録
媒体10の方向に尖った形状になるように形成される。
この場合、コア117からの磁界は傾斜面118,11
9から出射され、端面が平坦であるコア113の場合と
異なる磁界強度になる。
【0138】また、図18の(b)に示す磁気ヘッド1
1Bは、コア121と、コア121に巻回されたコイル
114とを備える。コア121は、一方端に1つの傾斜
面122が形成され、コア121からの磁界は傾斜面1
22から出射される。そして、出射される磁界強度は、
端面が平坦であるコア113の場合と異なる磁界強度に
なる。なお、傾斜面122の傾斜の方向は逆であっても
良い。
【0139】さらに、図18の(c)に示す磁気ヘッド
11Cは、コア123と、コア123に巻回されたコイ
ル114とを備える。コア123は、一方端に1つの平
坦面124と1つの傾斜面125が形成され、コア12
3からの磁界は平坦面124と傾斜面125とから出射
される。そして、出射される磁界強度は、端面が平坦で
あるコア113の場合と異なる磁界強度になる。傾斜面
125の傾斜の方向は逆であっても良い。
【0140】磁気ヘッド11に代えて磁気ヘッド11
A,11B,11Cが用いられた場合も、コア117,
121,123によって直流磁界HDCの強度が強くなる
程度を考慮して、磁気ヘッド110と光磁気記録媒体1
0との距離L1を2.5〜14mmの範囲で変化させた
とき、直流磁界HDCFの強度が0.8〜24kA/mの
範囲で変化できるように磁気ヘッド11A,11B,1
1Cのコア117,121,123の材質、および磁気
ヘッド110から出射される直流磁界の強度HDCが決定
される。
【0141】したがって、本発明においては、交番磁界
を発生させる磁気ヘッドのサイズ、および光磁気記録媒
体10に対向するコアの形状を考慮して光磁気記録媒体
10に印加される直流磁界の強度が決定される。
【0142】図19を参照して、位置制御装置120
は、永久磁石1201,1202と、コイル1203と
を備える。コイル1203は、永久磁石1202に巻回
されており、光磁気記録媒体10の法線方向DR2に移
動可能になっている。磁気ヘッド110は、コイル12
03に接続されている。したがって、コイル1203が
法線方向DR2に移動することによって磁気ヘッド11
0も法線方向DR2に移動可能である。つまり、永久磁
石1201と永久磁石1202との間には、永久磁石1
201から永久磁石1202に向かう直流磁界が存在す
る。そして、コイル1203に矢印1204で示す方向
の電流を流すとコイル1203にローレンツ力1206
が作用し、コイル1203および磁気ヘッド110は光
磁気記録媒体10に近づく。また、コイル1203に矢
印1205で示す方向の電流を流すとコイル1203に
ローレンツ力1207が作用し、コイル1203および
磁気ヘッド110は光磁気記録媒体10から遠ざかる。
そして、コイル1203に流す電流値を制御することに
よって磁気ヘッド110を任意の位置で保持することが
できる。
【0143】再び、図16を参照して、磁気ヘッド11
0を位置制御装置120によって光磁気記録媒体10の
法線方向DR2に移動させ、距離L1を2.5〜14m
mの範囲内で変化させる。その場合、変化させるステッ
プは、直流磁界HDCFが0.4kA/mだけ変化する距
離である。直流磁界HDCFの強度は、距離L1の2乗に
反比例して変化する。したがって、直流磁界HDCF
0.4kA/mだけ変化する距離は、磁気ヘッド110
がどの位置に存在するかによって異なる。磁気ヘッド1
10が最も光磁気記録媒体10に近づいたとき、すなわ
ち、距離L1が2.5mmのとき、光磁気記録媒体10
に印加される直流磁界HDCFの強度は24kA/mであ
り、磁気ヘッド110が光磁気記録媒体10から最も遠
ざかったとき、すなわち、距離L1が14mmのとき、
光磁気記録媒体10に印加される直流磁界HDCFの強度
は0.8kA/mである。磁気ヘッド120を法線方向
に移動させるとき、磁気ヘッド駆動回路130は定電流
回路140からの制御に基づいて磁気ヘッド110のコ
イル112に100mAの電流を流し、距離L1が4.
6mmのとき直流磁界HDCFの強度が7kA/mになる
よう磁気ヘッド110を駆動する。そして、コイル11
2に流す電流値100mAは、磁気ヘッド110を法線
方向DR2に移動させても変化しない。
【0144】位置制御装置120によって磁気ヘッド1
10を光磁気記録媒体10の法線方向DR2に移動さ
せ、直流磁界HDCFの強度を0.8〜24kA/mの範
囲で変化させて磁区拡大再生を行なう。そして、光学ヘ
ッド12は、光磁気信号RFAを検出し、光磁気信号を
2値化回路17へ出力する。2値化回路17は、光磁気
信号RFAを2値化して再生信号RFDを照合器18へ
出力する。照合器18は、2値化回路17から入力した
再生信号RFDをパターン発生器19からの所定の記録
パターンWDKと照合し、再生信号RFDが所定の記録
パターンWDKに一致する最適な位置を決定する。照合
器18において、再生信号RFDが所定の記録パターン
WDKに一致する最適な位置を決定する方法は、基本的
に実施の形態1において説明した方法と同じである。す
なわち、図8において、横軸の直流磁界強度を変化させ
るのは、磁気ヘッド110のコイル112に流す電流値
ではなく、磁気ヘッド110と光磁気記録媒体10との
距離L1である。距離L1が14mmのとき直流磁界強
度は最小値0.8kA/mとなり、距離L1が2.5m
mのとき直流磁界強度は最大値24kA/mとなる。し
たがって、磁気ヘッド110と光磁気記録媒体10との
距離L1を14mmから減少させるに従って光磁気記録
媒体10に印加される直流磁界HDCFの強度は強くな
り、直流磁界HDCFの強度が4kA/mになると、再生
信号RFDが所定の記録パターンWDKに一致する。こ
の場合、直流磁界HDCFの強度が4kA/m(図8の直
流磁界強度A)となる距離L1は6.1mmである。さ
らに、距離L1が減少すると直流磁界HDCFの強度がさ
らに強くなり、直流磁界HDCFの強度が10kA/m
(図8の直流磁界強度B)になると、再生信号RFDが
所定の記録パターンWDKと不一致になる。この場合、
直流磁界HDCFの強度が10kA/mとなる距離L1
は、3.9mmである。
【0145】したがって、照合器18のコントローラ1
82は、直流磁界HDCFの強度が4kA/mとなる距離
L1Aと、直流磁界HDCFの強度が10kA/mとなる距
離L1Bとを内蔵したバッファメモリ(図示せず)に外
部同期信号CLKに同期して記憶する。そして、コント
ローラ182は、バッファメモリから距離L1Aと距離
L1Bとを読出し、距離L1Aと距離L1Bとの平均値L
Cを最適距離として決定する。コントローラ182
は、決定した最適距離L1Cを位置制御装置120へ出
力する。位置制御装置120は、入力した最適距離L1
Cに磁気ヘッド110を保持する。これによって、直流
磁界HDCFの強度は最適化される。
【0146】図20を参照して、照合器18における最
適位置の決定動作について説明する。動作がスタートす
ると、磁気ヘッド110と光磁気記録媒体10との距離
L1は最大(L1max)に設定される(ステップS2
8)。すなわち、直流磁界HDCの強度が最小値に設定さ
れる。そして、フリップ・フロップ181がリセットさ
れ(ステップS29)、最小強度を有する直流磁界HDC
が光磁気記録媒体10に印加され、光磁気記録媒体10
から所定の記録パターンWDKが磁区拡大再生される
(ステップS30)。再生された再生信号RFDは上述
した方法によって所定の記録パターンWDKと一致する
か否かが判別され(ステップS31)、不一致であれ
ば、直流磁界HDCFの強度が0.4kA/m、強くなる
距離ΔLnだけ磁気ヘッド110を降下させる(ステッ
プS32)。そして、上述したステップS29〜S32
を再生信号RFDが所定の記録パターンWDKに一致す
るまで行なう。つまり、ステップS29〜S32のルー
プは、図8に示す直流磁界強度Aを検出する動作を実行
するループである。そして、ステップS31で再生信号
RFDが所定の記録パターンWDKに一致すれば、直流
磁界強度Aを実現する距離L1Aをコントローラ182
はバッファメモリに記憶する(ステップS33)。
【0147】そして、フリップ・フロップ181を再度
リセットし(ステップS34)、磁気ヘッド110と光
磁気記録媒体10との距離をL1Aに設定して光磁気記
録媒体10から磁区拡大再生を行ない(ステップS3
5)、再生信号RFDが所定の記録パターンWDKと一
致するか否かを判別する(ステップS36)。判別結果
が一致のとき、直流磁界HDCFの強度が0.4kA/
m、強くなる距離ΔLnだけ磁気ヘッド110を降下さ
せ(ステップS37)、ステップS34〜S37を再生
信号RFDが所定の記録パターンWDKと不一致になる
まで行なう。つまり、ステップS34〜S37のループ
は、図8に示す直流磁界強度Bを検出する動作を実行す
るループである。そして、ステップS36で再生信号R
FDが所定の記録パターンWDKに不一致になれば、直
流磁界強度Bを実現する距離L1Bをコントローラ18
2はバッファメモリに記憶する(ステップS38)。そ
して、コントローラ182は記憶した距離L1Aと距離
L1Bとをバッファメモリから読出し、距離L1Aと距離
L1Bとの平均値L1Cを演算する(ステップS39)。
その後、最適位置を距離L1Cに設定し(ステップS4
0)、照合器18における最適位置の決定動作は終了す
る。
【0148】なお、ステップS39,S40は、直流磁
界強度Aと直流磁界強度Bとの平均値を演算することに
よって直流磁界HDCFの最適強度Cを決定するプロセス
である。直流磁界強度Aと直流磁界強度Bとの平均値を
相加平均により演算し、最適強度Cを決定した場合、最
適距離ICは、(直流磁界強度Aを実現する距離+直流
磁界強度Bを実現する距離)/2ではなく、(直流磁界
強度A+直流磁界強度B)/2=最適強度Cを演算し、
この最適強度Cを実現する距離となる。したがって、相
加平均により求めた最適距離ICは、(4+10)/2
=7kA/m→4.6mmとなる。これに対して、直流
磁界強度Aと直流磁界強度Bとの平均値を相乗平均によ
り演算し、最適強度Cを決定した場合、最適距離I
Cは、(直流磁界強度Aを実現する距離×直流磁界強度
Bを実現する距離)1/2ではなく、(直流磁界強度A×
直流磁界強度B)1/2=最適強度Cを演算し、この最適
強度Cを実現する距離となる。したがって、相乗平均に
より求めた最適距離ICは、(4×10)1/2=6.3k
A/m→4.9mmとなる。本発明における「平均値」
とは、相加平均および相乗平均の両方を意味する。
【0149】上記においては、照合器18は、直流磁界
DCFの強度が最適強度となる最適距離L1Cを決定する
と説明したが、本発明においては、これに限らず、再生
信号RFDが所定の記録パターンWDKに一致する距離
L1A〜距離L1Bの範囲を好適な距離と決定して位置制
御装置120へ出力しても良い。その場合、位置制御装
置120は、入力した距離L1A〜距離L1Bの範囲の好
適な位置に基づいて磁気ヘッド110の位置を保持す
る。そして、好適な強度を有する直流磁界HDC Fが光磁
気記録媒体10に印加されて信号が磁区拡大再生され
る。
【0150】光磁気ディスク装置300おいて所定の記
録パターンWDK、および記録信号WDを光磁気記録媒
体10へ記録するとき、磁気ヘッド駆動回路130は磁
気ヘッド110の駆動を停止し、磁気ヘッド駆動回路2
4は所定の記録パターンWDKまたは記録信号WDに基
づいて磁気ヘッド11を駆動する。そして、磁気ヘッド
11は、所定の記録パターンWDKまたは記録信号WD
によって変調された交番磁界を光磁気記録媒体10に印
加する。その他は、実施の形態1における記録動作と同
じである。また、光磁気ディスク装置300において直
流磁界HDCFを印加して光磁気記録媒体10から磁区拡
大再生を行なうとき、磁気ヘッド駆動回路24は磁気ヘ
ッド11の駆動を停止し、磁気ヘッド駆動回路130は
定電流回路140からの制御により一定電流値をコイル
112に流して磁気ヘッド110を駆動する。その他
は、実施の形態1における説明と同じである。
【0151】光磁気ディスク装置300においても、所
定の記録パターンWDKが記録されていない光磁気記録
媒体10が光磁気ディスク装置300に装着されたと
き、磁気ヘッド11は所定の記録パターンWDKによっ
て変調された交番磁界を光磁気記録媒体10に印加して
所定の記録パターンWDKを記録した後に、磁気ヘッド
110の位置を変化させて直流磁界の好適な強度または
最適強度を決定し、好適な強度または最適強度を有する
直流磁界を光磁気記録媒体10に印加して磁区拡大再生
を行なう。
【0152】なお、上記においては、直流磁界HDCF
強度を変化させるとき、磁気ヘッド110と光磁気記録
媒体10との距離L1を最も遠い位置L1maxから光磁
気記録媒体10に近づけたが、これと反対に最も近い位
置から磁気ヘッド110を遠ざけるように距離L1を変
化させても良い。
【0153】光磁気ディスク装置300は、光磁気記録
媒体10に所定の記録パターンWDKが予め記録されて
いるとき、実施の形態1において説明したのと同じよう
に再生装置として機能させることができる。
【0154】したがって、実施の形態3によれば、光磁
気ディスク装置300は、直流磁界HDCFの強度を再生
信号RFDが所定の記録パターンWDKに一致する好適
な距離(距離L1A〜距離L1B)または最適距離距離L
Cを決定する照合器18を備えるので、光磁気記録媒
体10から信号を正確に磁区拡大再生できる。
【0155】[実施の形態4]図21を参照して、この
発明の実施の形態4による光磁気ディスク装置400
は、実施の形態3における光磁気ディスク装置300の
照合器18を最小エラーレート検出回路28に代えたも
のである。磁気ヘッド110と光磁気記録媒体10との
距離L1は、実施の形態3と同じように2.5〜14m
mの範囲で変化させられ、変化させるステップも直流磁
界HDCFの強度が0.4kA/mだけ変化する距離であ
る。そして、光磁気ディスク装置400のパターン発生
器19は所定の記録パターンWDKを最小エラーレート
検出回路28へ出力しない。
【0156】光磁気ディスク装置400は、位置制御装
置120によって磁気ヘッド110を光磁気記録媒体1
0の法線方向DR2に移動させることによって磁気ヘッ
ド110からの直流磁界HDCFの強度を0.8〜24k
A/mの範囲で変化させる。そして、直流磁界HDCF
強度を変化させて光学ヘッド12が検出した再生信号R
FDのエラーレートが最小となる位置を磁気ヘッド11
0の最適位置と決定するものである。
【0157】磁気ヘッド110と光磁気記録媒体10と
の距離L1を14mmから減少させるに従って光磁気記
録媒体10に印加される直流磁界HDCFの強度は強くな
り、直流磁界HDCFの強度が増加するに従って再生信号
RFDのエラーレートERが低下し、最小エラーレート
ERminに達する。そして、さらに距離L1が減少し、
直流磁界HDCFの強度がさらに増加するとエラーレート
ERが上昇し始める。
【0158】したがって、最小エラーレート検出回路2
8の比較回路283は、磁気ヘッド110の現在位置に
おける再生信号RFDのエラーレートERn+1を、1つ
の前の磁気ヘッド110の位置における再生信号RFD
のエラーレートERnと比較し、エラーレートERn+1
エラーレートERnより大きくなり始めるときのエラー
レートERnを検出することによって磁気ヘッド110
の最適位置を決定する。
【0159】図22を参照して、最小エラーレート検出
回路28における最適位置の決定動作を説明する。決定
動作がスタートすると、エラーレートERnの初期値
(10- 3)が設定され、初期値ERnは最小エラーレー
ト検出回路28のバッファ282へ入力される(ステッ
プS41)。そして、磁気ヘッド110と光磁気記録媒
体10との距離L1が最大に設定され(ステップS4
2)、磁気ヘッド110は最小強度を有する直流磁界H
DCFを光磁気記録媒体10に印加し、光学ヘッド12は
所定の記録パターンWDKを再生する。光学ヘッド12
は、光磁気信号RFAを2値化回路17へ出力し、2値
化回路17は、光磁気信号RFAを2値化して再生信号
RFDを最小エラーレート検出回路28へ出力する(ス
テップS43)。最小エラーレート検出回路28のエラ
ー訂正回路281は、再生信号RFDのエラー訂正を行
ない、エラーレートERn+1を検出する(ステップS4
4)。そして、エラー訂正回路281は、エラーレート
ERn+1をバッファ282および比較回路283へ出力
する。比較回路283は、エラー訂正回路281から入
力したエラーレートERn+1をバッファ282から読出
されたエラーレートERnと比較する(ステップS4
5)。エラーレートERn+1がエラーレートERnより小
さいとき、エラーレートERn+1をエラーレートERn
置換える(ステップS46)。そして、直流磁界HDCF
の強度が0.4kA/m、強くなる距離ΔLnだけ磁気
ヘッド110を降下させる(ステップS47)。その
後、ステップS43,S44のプロセスを、再度、行な
う。そして、ステップS45において、エラーレートE
n+1がエラーレートERnより大きいと判別されるま
で、ステップS43〜S47のループが繰返される。つ
まり、ステップS43〜S47のループは、磁気ヘッド
110の位置を光磁気記録媒体10に近づけながら、現
在設定されている位置における再生信号のエラーレート
を、1つの前の位置における再生信号のエラーレートと
比較して最小エラーレートERminを検出するループで
ある。
【0160】比較回路283は、ステップS45でエラ
ーレートERn+1がエラーレートERnより大きいと判別
すると、現在設定されている位置におけるエラーレート
より1つ前の電流値におけるエラーレートERnを最小
エラーレートERminとして決定する(ステップS4
8)。そして、最小エラーレートERminを実現する直
流磁界の最適強度HDCOPT、すなわち、最適位置が決定
される。
【0161】そして、最小エラーレート検出回路283
は、決定した最小エラーレートER minになる位置を位
置制御装置120へ出力し、直流磁界HDCFの較正動作
は終了する。その後の動作は、実施の形態3と同じであ
る。
【0162】光磁気ディスク装置400においては、最
小エラーレート検出回路28に代えて最小エラーレート
検出回路280を使用しても良い。最小エラーレート検
出回路280における最適位置の決定方法は、実施の形
態2における説明と殆ど同じであり、実施の形態2にお
ける磁気ヘッド11のコイルに流す電流値を、磁気ヘッ
ド110と光磁気記録媒体10との距離L1に代えれば
良い。
【0163】図23を参照して、最小エラーレート検出
回路280における最適位置の決定動作について説明す
る。決定動作がスタートすると、磁気ヘッド110と光
磁気記録媒体10との距離L1が最大に設定され(ステ
ップS49)、磁気ヘッド110は最小強度を有する直
流磁界HDCFを光磁気記録媒体10に印加し、光学ヘッ
ド12は所定の記録パターンWDKを再生する。光学ヘ
ッド12は、光磁気信号RFAを2値化回路17へ出力
し、2値化回路17は、光磁気信号RFAを2値化して
再生信号RFDを最小エラーレート検出回路28へ出力
する(ステップS50)。そして、エラー訂正回路28
1は、再生信号のエラーレートを検出し、バッファ28
2に記憶する(ステップS51)。その後、磁気ヘッド
110と光磁気記録媒体10との距離L1が最小L1
minか否かが判別され(ステップS49)、最小値L1
minに達していないとき、直流磁界HDCFの強度が0.4
kA/m、強くなる距離ΔLnだけ磁気ヘッド110を
降下させる(ステップS53)。そして、ステップS5
0〜S52のプロセスが、再度、実行される。そして、
ステップS52において、磁気ヘッド110と光磁気記
録媒体10との距離L1が最小値L1minであると判別
されるまで、ステップS50〜S53のループが繰返さ
れる。つまり、ステップS50〜53のループは、磁気
ヘッド110からの直流磁界HDCFの強度を0.4kA
/mづつ増加させながら、変化させる範囲内の全ての位
置に対して再生信号のエラーレートを検出するループで
ある。
【0164】最小値検出回路284は、ステップS52
で磁気ヘッド110と光磁気記録媒体10との距離L1
が最小値L1minに達したと判別されると、バッファ2
82から全てのエラーレートを読出し、その読出したエ
ラーレートから最小エラーレートERminを決定する
(ステップS54)。そして、最小エラーレートER
minを実現する直流磁界の最適強度HDCOPT、すなわち、
最適位置が決定される。
【0165】そして、最適値検出回路284は、決定し
た最小エラーレートERminになる位置を位置制御回路
120へ出力し、直流磁界HDCの較正動作は終了する。
その後の動作は、実施の形態3と同じである。
【0166】再生信号のエラーレートが最小となる最適
距離L1optは、4.6〜4.9mmである。このと
き、磁気ヘッド110は、強度6.3〜7.0kA/m
の直流磁界HDCFを光磁気記録媒体10に印加する。
【0167】光磁気ディスク装置400において所定の
記録パターンWDK、および記録信号WDを光磁気記録
媒体10へ記録する際は、磁気ヘッド駆動回路130は
磁気ヘッド110の駆動を停止し、磁気ヘッド駆動回路
24は所定の記録パターンWDKまたは記録信号WDに
基づいて磁気ヘッド11を駆動する。そして、磁気ヘッ
ド11は、所定の記録パターンWDKまたは記録信号W
Dによって変調された交番磁界を光磁気記録媒体10に
印加する。その他は、実施の形態1における記録動作と
同じである。また、光磁気ディスク装置400において
直流磁界HDCFを印加して光磁気記録媒体10から磁区
拡大再生を行なうときは、磁気ヘッド駆動回路24は磁
気ヘッド11の駆動を停止し、磁気ヘッド駆動回路13
0は定電流回路140からの制御により一定電流値をコ
イル112に流して磁気ヘッド110を駆動する。その
他は、実施の形態1における説明と同じである。
【0168】光磁気ディスク装置400においても、所
定の記録パターンWDKが記録されていない光磁気記録
媒体10が光磁気ディスク装置400に装着されたと
き、磁気ヘッド11は所定の記録パターンWDKによっ
て変調された交番磁界を光磁気記録媒体10に印加して
所定の記録パターンWDKを記録した後に、磁気ヘッド
110の位置を変化させて直流磁界の最適強度を決定
し、最適強度を有する直流磁界を光磁気記録媒体10に
印加して磁区拡大再生を行なう。
【0169】光磁気ディスク装置400は、光磁気記録
媒体10に所定の記録パターンWDKが予め記録されて
いるとき、実施の形態1において説明したのと同じよう
に再生装置として機能させることができる。
【0170】したがって、実施の形態4によれば、光磁
気ディスク装置400は、直流磁界HDCFの強度を再生
信号RFDのエラーレートが最小となる最適位置を決定
する最小エラーレート検出回路28,280を備えるの
で、光磁気記録媒体10から信号を正確に磁区拡大再生
できる。
【0171】上記、実施の形態1〜4においては、直流
磁界の強度を較正するための所定の記録パターンWDK
は、「01010101010・・・」として説明した
が、本発明においては、これに限らず、「101111
1111000000001011111111000
00000・・・」であっても良い。これは、信号
「1」を1T、信号「0」を/1Tで表すと、1T,/
1T,8T,/8T,1T,/1T,8T,/8T,・
・・・を表す。最短長の磁区と長い磁区とを交互に配列
した記録信号を再生することによって、再生信号は誤り
易くなるので直流磁界の強度を正確に較正できる。
【0172】また、上記においては直流磁界の強度を較
正するのみ用いる記録パターンは、特定パターンである
として説明したが、本発明においては、これに限らず、
通常の記録データを用いても良い。
【0173】さらに、光磁気記録媒体10に記録する所
定の記録パターンWDKはランダムなパターンであって
も実施の形態1〜4で説明した方法によって直流磁界の
強度を較正できる。
【0174】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明では
なくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲
と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる
ことが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 光磁気記録媒体の断面構造図である。
【図2】 光磁気記録媒体上のレーザスポットの平面図
である。
【図3】 光磁気記録媒体からの信号再生の過程を示す
工程図である。
【図4】 本発明の実施の形態1による光磁気ディスク
装置の概略ブロック図である。
【図5】 図4の照合器の回路図である。
【図6】 図4の光磁気ディスク装置における信号のタ
イミング図である。
【図7】 図5の照合器における信号のタイミング図で
ある。
【図8】 実施の形態1における直流磁界の好適な強度
を決定する方法を説明する図である。
【図9】 実施の形態1における直流磁界の強度を較正
するフローチャートである。
【図10】 本発明の実施の形態2による光磁気ディス
ク装置の概略ブロック図である。
【図11】 図10の光磁気ディスク装置の最小エラー
レート検出回路の概略ブロック図である。
【図12】 再生信号のエラーレートと直流磁界強度と
の関係図である。
【図13】 実施の形態2における直流磁界の強度を較
正するフローチャートである。
【図14】 図10の光磁気ディスク装置の最小エラー
レート検出回路の他の概略ブロック図である。
【図15】 実施の形態2における直流磁界の強度を較
正する他のフローチャートである。
【図16】 本発明の実施の形態3による光磁気ディス
ク装置の概略ブロック図である。
【図17】 図16の光磁気ディスク装置における2つ
の磁気ヘッドの概略断面図である。
【図18】 磁気ヘッドの他の概略断面図である。
【図19】 図16の光磁気ディスク装置における位置
制御装置の概略構成図である。
【図20】 実施の形態3における直流磁界の強度を較
正するフローチャートである。
【図21】 本発明の実施の形態4による光磁気ディス
ク装置の概略ブロック図である。
【図22】 実施の形態4における直流磁界の強度を較
正するフローチャートである。
【図23】 実施の形態4における直流磁界の強度を較
正する他のフローチャートである。
【図24】 光磁気記録媒体からの信号再生の原理を説
明するための概略図である。
【図25】 希土類金属リッチな領域と遷移金属リッチ
な領域における保磁力の分布図である。
【符号の説明】
1 透光性基板、2 下地層、3,81 再生層、4,
82 中間層、5,83 記録層、6 保護層、7 紫
外線硬化樹脂、10,80 光磁気記録媒体、30,3
1,810,811 低温領域、32,812 高温領
域、33〜36,39,40,813〜820 磁化、
11,11A,11B,11C,110磁気ヘッド、1
2 光学ヘッド、13 外部同期信号生成回路、14
サーボ回路、15 サーボ機構、16 スピンドルモー
タ、17 2値化回路、18照合器、19 パターン発
生器、20,281 エラー訂正回路、21 変調回
路、22 電流制御信号生成回路、23 制御回路、2
4 磁気ヘッド駆動回路、25 レーザ駆動回路、2
6,27 端子、28,280 最小エラーレート検出
回路、50,51,830,831 磁区、100,2
00,300,400 光磁気ディスク装置、111,
113,117,121,123 コア、112,11
4 コイル、115,116 低面、118,119,
122,125 傾斜面、124 平坦面、120 位
置制御装置、130 磁気ヘッド駆動回路、140 定
電流回路、180 Ex−ORゲート、181 フリッ
プ・フロップ、182 コントローラ、282 バッフ
ァ、283 比較回路、284最適値検出回路、120
1,1202 永久磁石、1203 コイル、120
4,1205 電流方向、1206,1207 ローレ
ンツ力。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 11/105 563 G11B 11/105 563N 581 581J

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室温において希土類金属リッチであり、
    補償温度以上で遷移金属リッチになる再生層を含む光磁
    気記録媒体に、前記再生層の一部が前記補償温度以上に
    昇温される強度のレーザ光を照射し、その反射光を検出
    する光学ヘッドと、 コアと該コアに巻回されたコイルとから成り、前記希土
    類金属リッチな領域の磁化と同じ方向の直流磁界を前記
    光磁気記録媒体に印加する磁気ヘッドと、 前記直流磁界の強度を変化させて前記光学ヘッドが検出
    した所定の記録パターンの再生信号を前記所定の記録パ
    ターンと照合し、前記再生信号が前記所定の記録パター
    ンに一致する直流磁界の好適な強度を決定する照合器と
    を備える光磁気ディスク装置。
  2. 【請求項2】 前記直流磁界の強度を決定する前記コイ
    ルの電流値を変化させるための電流制御信号を生成する
    電流制御信号生成回路と、 前記電流制御信号に基づいて強度が変化した直流磁界を
    発生させるように前記磁気ヘッドを駆動する磁気ヘッド
    駆動回路とをさらに備え、 前記照合器は、前記再生信号が前記所定の記録パターン
    に一致する好適な電流値を検出することによって前記好
    適な強度を決定する、請求項1に記載の光磁気ディスク
    装置。
  3. 【請求項3】 前記照合器は、前記直流磁界の強度を変
    化させたとき前記再生信号が前記所定の記録パターンに
    一致する好適な領域において、直流磁界強度が最小とな
    る第1の電流値と、直流磁界強度が最大となる第2の電
    流値とを検出し、前記第1の電流値と前記第2の電流値
    との平均値を最適電流値と決定する、請求項1に記載の
    光磁気ディスク装置。
  4. 【請求項4】 室温において希土類金属リッチであり、
    補償温度以上で遷移金属リッチになる再生層を含む光磁
    気記録媒体に、前記再生層の一部が前記補償温度以上に
    昇温される強度のレーザ光を照射し、その反射光を検出
    する光学ヘッドと、 コアと該コアに巻回されたコイルとから成り、前記希土
    類金属リッチな領域の磁化と同じ方向の直流磁界を前記
    光磁気記録媒体に印加する磁気ヘッドと、 前記直流磁界の強度を変化させて前記光学ヘッドが検出
    した所定の記録パターンの再生信号のエラーレートを検
    出し、その検出したエラーレートが最小となる直流磁界
    の最適強度を決定する最小エラーレート検出回路とを備
    える光磁気ディスク装置。
  5. 【請求項5】 前記直流磁界の強度を決定する前記コイ
    ルの電流値を変化させるための電流制御信号を生成する
    電流制御信号生成回路と、 前記電流制御信号に基づいて強度が変化した直流磁界を
    発生させるように前記磁気ヘッドを駆動する磁気ヘッド
    駆動回路とをさらに備え、 前記最小エラーレート検出回路は、前記エラーレートが
    最小となる最適電流値を検出することによって前記最適
    強度を決定する、請求項4に記載の光磁気ディスク装
    置。
  6. 【請求項6】 前記磁気ヘッドは、信号の記録時、さら
    に前記所定の記録パターンによって変調された交番磁界
    を前記光磁気記録媒体に印加する、請求項1から請求項
    5のいずれか1項に記載の光磁気ディスク装置。
  7. 【請求項7】 前記磁気ヘッドと前記光磁気記録媒体と
    の間に配置された、もう1つの磁気ヘッドと、 前記直流磁界の強度を決定する前記磁気ヘッドの位置を
    前記光磁気記録媒体の法線方向に変化させる位置制御装
    置とをさらに備え、 前記磁気ヘッドは、前記もう1つの磁気ヘッドのコアを
    介して前記直流磁界を前記光磁気記録媒体に印加し、 前記照合器は、前記再生信号が前記所定の記録パターン
    に一致する好適な位置を決定することによって前記好適
    な強度を決定する、請求項1に記載の光磁気ディスク装
    置。
  8. 【請求項8】 前記照合器は、前記直流磁界の強度を変
    化させたとき前記再生信号が前記所定の記録パターンに
    一致する好適な領域において、直流磁界強度が最小とな
    る第1の位置と、直流磁界強度が最大となる第2の位置
    とを検出し、前記第1の位置と前記第2の位置との平均
    値を最適位置と決定する、請求項7に記載の光磁気ディ
    スク装置。
  9. 【請求項9】 前記磁気ヘッドと前記光磁気記録媒体と
    の間に配置された、もう1つの磁気ヘッドと、 前記直流磁界の強度を決定する前記磁気ヘッドの位置を
    前記光磁気記録媒体の法線方向に変化させる位置制御装
    置とをさらに備え、 前記磁気ヘッドは、前記もう1つの磁気ヘッドのコアを
    介して前記直流磁界を前記光磁気記録媒体に印加し、 前記最小エラーレート検出回路は、前記再生信号のエラ
    ーレートが最小となる最適な位置を決定することによっ
    て前記最適強度を決定する、請求項4に記載の光磁気デ
    ィスク装置。
  10. 【請求項10】 信号の記録時、 前記もう1つの磁気ヘッドは前記所定の記録パターンに
    よって変調された交番磁界を前記光磁気記録媒体に印加
    し、前記磁気ヘッドの駆動が停止され、 信号の再生時、前記もう1つの磁気ヘッドの駆動が停止
    される請求項6または請求項9に記載の光磁気ディスク
    装置。
  11. 【請求項11】 前記所定の記録パターンは、信号
    「1」と信号「0」とが交互に配列されたパターンであ
    る、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の光
    磁気ディスク装置。
  12. 【請求項12】 光磁気記録媒体に直流磁界を印加して
    信号を再生する再生方法であって、 前記光磁気記録媒体の再生層の一部が補償温度以上に昇
    温される強度のレーザ光を前記光磁気記録媒体に照射す
    る第1のステップと、 前記直流磁界の強度を変化させて所定の記録パターンの
    再生信号を検出する第2のステップと、 前記再生信号を前記所定の記録パターンと照合し、前記
    再生信号が前記所定の記録パターンに一致する直流磁界
    の好適な強度を決定する第3のステップとを含む再生方
    法。
  13. 【請求項13】 光磁気記録媒体に直流磁界を印加して
    信号を再生する再生方法であって、 前記光磁気記録媒体の再生層の一部が補償温度以上に昇
    温される強度のレーザ光を前記光磁気記録媒体に照射す
    る第1のステップと、 前記直流磁界の強度を変化させて所定の記録パターンの
    再生信号を検出する第2のステップと、 前記再生信号のエラーレートを検出し、その検出したエ
    ラーレートが最小となる直流磁界の最適強度を決定する
    第3のステップとを含む再生方法。
  14. 【請求項14】 光磁気記録媒体に直流磁界を印加して
    信号を再生し、前記光磁気記録媒体に交番磁界を印加し
    て信号を記録する記録再生方法であって、 前記光磁気記録媒体の記録層をキュリー温度以上に昇温
    させる強度のレーザ光を前記光磁気記録媒体に照射する
    第1のステップと、 前記光磁気記録媒体に所定の記録パターンによって変調
    された交番磁界を印加する第2のステップと、 前記光磁気記録媒体の再生層の一部が補償温度以上に昇
    温される強度のレーザ光を前記光磁気記録媒体に照射す
    る第3のステップと、 前記直流磁界の強度を変化させて所定の記録パターンの
    再生信号を検出する第4のステップと、 前記再生信号を前記所定の記録パターンと照合し、前記
    再生信号が前記所定の記録パターンに一致する直流磁界
    の好適な強度を決定する第5のステップとを含む記録再
    生方法。
  15. 【請求項15】 光磁気記録媒体に直流磁界を印加して
    信号を再生し、前記光磁気記録媒体に交番磁界を印加し
    て信号を記録する記録再生方法であって、 前記光磁気記録媒体の記録層をキュリー温度以上に昇温
    させる強度のレーザ光を前記光磁気記録媒体に照射する
    第1のステップと、 前記光磁気記録媒体に所定の記録パターンによって変調
    された交番磁界を印加する第2のステップと、 前記光磁気記録媒体の再生層の一部が補償温度以上に昇
    温される強度のレーザ光を前記光磁気記録媒体に照射す
    る第3のステップと、 前記直流磁界の強度を変化させて所定の記録パターンの
    再生信号を検出する第4のステップと、 前記再生信号のエラーレートを検出し、その検出したエ
    ラーレートが最小となる直流磁界の最適強度を決定する
    第5のステップとを含む記録再生方法。
  16. 【請求項16】 前記直流磁界を発生させる磁気ヘッド
    のコイルに流す電流値を変化させることによって前記直
    流磁界の強度を変化させる、請求項12または請求項1
    3に記載の再生方法。
  17. 【請求項17】 前記直流磁界を発生させる磁気ヘッド
    の位置を前記光磁気記録媒体の法線方向に変化させるこ
    とによって前記直流磁界の強度を変化させる、請求項1
    2または請求項13に記載の再生方法。
  18. 【請求項18】 前記直流磁界を発生させる磁気ヘッド
    のコイルに流す電流値を変化させることによって前記直
    流磁界の強度を変化させる、請求項14または請求項1
    5に記載の記録再生方法。
  19. 【請求項19】 前記直流磁界を発生させる磁気ヘッド
    の位置を前記光磁気記録媒体の法線方向に変化させるこ
    とによって前記直流磁界の強度を変化させる、請求項1
    4または請求項15に記載の記録再生方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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