JP2001352650A - 電線付属部材 - Google Patents

電線付属部材

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JP2001352650A
JP2001352650A JP2000169997A JP2000169997A JP2001352650A JP 2001352650 A JP2001352650 A JP 2001352650A JP 2000169997 A JP2000169997 A JP 2000169997A JP 2000169997 A JP2000169997 A JP 2000169997A JP 2001352650 A JP2001352650 A JP 2001352650A
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Toshiyuki Kishi
俊之 岸
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HOKKAI BANE KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】地震、暴風、積雪等によって生じた電線、電話
線ケーブル、TVケーブル等の引込線の過大な張力ある
いは捻じれを吸収緩和することによって該引込線の断線
等の事故を解消すると共に、組立作業を容易に行うこと
ができる電線付属部材を提供する。 【解決手段】所定の弾性係数を有する圧縮型スプリング
2と、弾性線材を中央から湾曲状に折返して成る折返部
3と該折返部から捻じれを有して二股に伸びる両側杆部
4、4の各端部を外側に折返したバネ係止端5、5とを
有する一対の連結部材6a、6bとから成り、圧縮型ス
プリングの内通部7に夫々反対方向から各連結部材の両
側杆部を互いに交叉するように挿入して各連結部材の夫
々のバネ係止端を圧縮型スプリングの各端部に係合する
ことにより、一対の連結部材を圧縮型スプリングの内周
にて回動自在にすると共に、該圧縮型スプリングの圧縮
変形によって一対の連結部材を互いに伸縮自在にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地震、暴風、積雪
等による電線、電話線ケーブル、TVケーブル等の引込
線の張力及び捻じれを吸収緩和して断線事故を防止する
電線付属部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年においては電柱を使用せずに電力を
各戸に供給するようにした地下埋設配線が普及しつつあ
るが、一般的には電柱を樹立し、この電柱から引き込ま
れた電線を各戸に張設しており、特に、寒冷積雪地など
の山村において民家が散在しているような地域への電力
供給は、この電柱からの引込線を用いるものがほとんど
である。
【0003】このため、冷間積雪地では、気象条件によ
って電柱と電力供給側の建物間に張設した引込線に雪が
付着しながら凍結して雪だるま状になり、荷重超過によ
って引込線が切断したり、電柱側または建物側に固定し
ているクランプ構造を破損するといった問題を生じてい
た。
【0004】また、地震発生時に電柱が揺動したり傾倒
したりすると、引込線に過大な張力が急激に作用して該
引込線が断線するという事故が発生していた。
【0005】また、地震或は強風等によって引込線に捻
じれが生じることにより、電柱側または建物側のクラン
プ構造を破損したり、引込線の破断につながったりする
という問題点もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
に鑑みて成されたものであり、地震、暴風、積雪等によ
って生じた電線、電話線ケーブル、TVケーブル等の引
込線の過大な張力あるいは捻じれを吸収緩和することに
よって該引込線の断線等の事故を解消すると共に、組立
作業を容易に行うことができる電線付属部材を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の請求項1の電線付属部材は、引込線と牽
引部との間に介挿張設する電線付属部材において、所定
の弾性係数を有する圧縮型スプリングと、弾性線材を中
央から湾曲状に折返して成る折返部と該折返部から捻じ
れを有して二股に伸びる両側杆部の各端部を外側に折返
したバネ係止端とを有する一対の連結部材とから成り、
前記圧縮型スプリングの内通部に夫々反対方向から前記
各連結部材の両側杆部を互いに交叉するように挿入して
前記各連結部材の夫々のバネ係止端を前記圧縮型スプリ
ングの各端部に係合することにより、前記一対の連結部
材を前記圧縮型スプリングの内周にて回動自在にすると
共に、該圧縮型スプリングの圧縮変形によって前記一対
の連結部材を互いに伸縮自在にしたことを特徴とする。
【0008】また、本発明の請求項2の電線付属部材
は、請求項1において、前記引込線は、電線、電話線ケ
ーブル、TVケーブルを含むことを特徴とする。
【0009】また、本発明の請求項3の電線付属部材
は、請求項1において、前記弾性線材としてSUS30
4を使用したことを特徴とする。
【0010】また、本発明の請求項4の電線付属部材
は、請求項1において、前記弾性線材として耐食ステン
レス鋼線を使用したことを特徴とする。
【0011】また、本発明の請求項5の電線付属部材
は、請求項1において、前記一対の連結部材と前記圧縮
型スプリングとを組立てる際、前記夫々の連結部材の両
側杆部を互いに内側へ押圧することによって前記両側の
バネ係止端の重なり幅を縮小した状態にして前記圧縮型
スプリングの内通部に夫々反対方向から挿入するように
したことを特徴とする。
【0012】また、本発明の請求項6の電線付属部材
は、請求項1において、前記圧縮型スプリング及び前記
一対の連結部材としてステンレス鋼線が使用されたこと
を特徴とする。
【0013】また、本発明の請求項7の電線付属部材
は、請求項1において、前記一対の連結部材の一方の折
返部がU字形状に形成され、他方の折返部が大径円弧状
に形成されたことを特徴とする。
【0014】また、本発明の請求項8の電線付属部材
は、請求項1において、前記一対の連結部材の両方の折
返部がU字形状に形成されたことを特徴とする。
【0015】また、本発明の請求項9の電線付属部材
は、請求項1において、前記U字形状の折返部を有する
連結部材と前記引込線とを連結するために、両側に小径
フック部と大径フック部とを有する取付フックの前記小
径フック部を前記連結部材のU字形状の折返部に係合す
る一方、前記取付フックの大径フック部を前記引込線に
係合するようにしたことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を参照しながら説明する。
【0017】なお、以下の実施例1、2においては、本
発明の電線付属部材を電線の引込線に適用したものにつ
いて説明してある。
【0018】(実施例1)以下、本発明による実施例1
の電線付属部材について説明すると、この電線付属部材
1は、図1(a) 〜(d) に示す一対の連結部材6a、6b
と、図1(e) に示す圧縮型スプリング2とを用いて構成
されている。
【0019】即ち、夫々の連結部材6a、6bは、後述
する弾性線材を中央から湾曲状に折返して成る折返部3
と該折返部3から捻じれを有して二股に伸びる両側杆部
4、4の各端部を外側に折返したバネ係止端5、5とを
有するものであり、圧縮型スプリング2は所定の弾性係
数を有するコイル型バネに形成されている。
【0020】このような一対の連結部材6a、6bと圧
縮型スプリング2の線材としては、ステンレス鋼線、例
えばSUS304を使用することによって、高強度かつ
耐腐食性に優れた電線付属部材を形成することができ
る。
【0021】さらに、このような部材の線材として耐食
ステンレス鋼線であるドルチェ(商標名)を使用するこ
とによって耐海水用やその他の過酷な腐食雰囲気に耐え
得る電線付属部材を形成することができ、海岸付近等の
引込線を張設する際の耐腐食線材として特に有効であ
る。
【0022】この耐食ステンレス鋼線の成分含有率は、
次の通りである。
【0023】C(炭素)は、0.03〜0.08%。
0.03%以下では引張強度が出ない。0.08%以上
では靭性に劣る。
【0024】Si(けい素)は、0.6〜1.00%。
0.6%以下では耐食性改善効果がない。1.00%以
上では靭性が不足する。
【0025】Mn(マンガン)は、2.00%以下。
2.00%以上では引張強度の低下が著しい。
【0026】P(リン)は、0.045%以下。0.0
45%以上では靭性低下が著しく、熱間及び冷間加工性
が悪くなる。
【0027】S(硫黄)は、0.03%以下。0.03
%以上では靭性低下が著しく、熱間加工での表面傷が増
大する。
【0028】Ni(ニッケル)は、8.00〜10.5
0%。8.00%以下では耐食性及び靭性が劣る。1
0.50%以上では強度低下が著しく、いたずらに原料
費が高くなる。
【0029】Cr(クロム)は、18.00〜20.0
0%。18.00%以下では耐食性が劣化し、20.0
0%以上では加工性が劣化する。
【0030】Mo(モリブデン)は、1.00〜20.
00%。1.00%以下では耐食性が十分ではなく、2
0.00%以上では耐食性改善効果が減じ、いたずらに
コスト高になる。
【0031】N(窒素)は、0.1〜0.3%。0.1
%以下では耐食性改善効果がなく、0.3%以上では熱
間及び冷間加工性を阻害する。
【0032】本実施例において一対の連結部材6a、6
bのうち、一方の連結部材6aは、図1(a) に示すよう
に、折返部3がU字形状3aに形成され、他方の連結部
材6bは、図1(c) に示すように、折返部3が大径円弧
状3bに形成されている。
【0033】また、圧縮型スプリング2は、図2(a) 及
び(b) に示すように、この圧縮型スプリング2の内通部
7に夫々反対方向から挿入した両連結部材6a、6bの
夫々のバネ係止端5、5を圧縮型スプリング2の各端部
に係合するコイル径を有するものである。
【0034】従って、図2(a) 及び(b) に示すように、
連結部材6a、6bの両側バネ係止端5、5の外径R1
は圧縮型スプリング2の内径R2よりも両側バネ係止端
5、5の分だけ大であるため、連結部材6a、6bの両
側バネ係止端5、5はそのままの状態では圧縮型スプリ
ング2の内通部7に挿入することができない。
【0035】ところが、本実施例においては、夫々の連
結部材6a、6bの両側杆部4、4は、図1(b) 、図1
(d) に示すように、折返部3から捻じれを有して二股に
伸びるように形成されているため、図3(a) 、(b) に示
すように、夫々の連結部材6a、6bの両側杆部4、4
を片手の握り動作で互いに内側に押圧することが容易で
あり、両側杆部4、4は折曲部3の弾性に抗して容易に
バネ係止端5、5の広がりを窄めた状態に重ね合わすこ
とができ、これによるバネ係止端5、5の重なり幅r1
を圧縮型スプリング2の内径R2よりも縮小することが
でき、後述するように連結部材6a、6bを圧縮型スプ
リング2の内通部7に挿入する作業を容易に行うことが
できる。
【0036】ここで、上記の構成部材を用いた組立手順
を説明すると、図4(a) に示すように、まず折返部3と
してU字形状3aを有する連結部材6aの両側杆部4、
4間に例えば家屋側の牽引部としてアンカー部材20を
挿入して折返部3に係合し、この連結部材6aの両側杆
部4、4を両側から片手の握り動作で内側に押圧するこ
とにより、両側のバネ係止端5、5の重なり幅r1を窄
めた状態にして該バネ係止端5、5側を圧縮型スプリン
グ2の一方の内通部7に差し通してから、図4(b) に示
すように、両側のバネ係止端5、5を圧縮型スプリング
2の他方の端部に係合する。
【0037】次いで、図4(c) に示すように、他方の連
結部材6bの大径円弧形状3bの折返部3に電柱側の引
込線10を係合した状態にし、この連結部材6bの両側
杆部4、4を上記と同様に両側から片手の握り動作で内
側に押圧し、両側のバネ係止端5、5の重なり幅r1を
窄めた状態(図3(b) 参照)にして該バネ係止端5、5
側を圧縮型スプリング2の反対側から内通部7に挿入す
る。
【0038】そして、図4(d) に示すように、両側のバ
ネ係止端5、5を圧縮型スプリング2の他方の端部に係
合すると、図5に示すように、圧縮型スプリングの内通
部7に夫々の連結部材6a、6bの両側杆部4、4が互
いに交叉するように挿着される。
【0039】なお、上記のように夫々の連結部材6a、
6bを圧縮型スプリング2の内通部7に挿通する作業に
おいて、上記のように重なり幅r1を窄めた両側のバネ
係止端5、5を圧縮型スプリング2の内通部7の入口付
近に挿入しさえすれば、その後は両側杆部4、4を内側
に押圧しなくてもそのまま押し込むことによって両側の
バネ係止端5、5は圧縮型スプリング2内をスライドし
て奥方に進入することができる。従って、上記のように
両側杆部4、4を片手の握り動作で押圧する動作は僅か
の間だけでよく、作業効率に有益となる。
【0040】また、一方の連結部材6aの折返部3(U
字形状3a)の全外径は圧縮型スプリング2の内径より
も僅かに小であるため、この折返部3側から挿入するこ
とは可能であるが、アンカー部材20(図4(a) 参照)
を折返部3に係合した場合、アンカー部材20が邪魔に
なって、この挿通作業を行うことができないため、上記
のように連結部材6aの両側バネ係止端5、5側からの
挿入作業が不可欠となる。
【0041】また、他方の連結部材6bにおいては、大
径円弧状3bの折返部3と両側のバネ係止端5、5の全
外径はいずれも圧縮型スプリング2の内径よりも大であ
るため、上記のような両側バネ係止端5、5の重なり幅
r1を縮小する作業が不可欠となる。
【0042】本実施例における一対の連結部材6a、6
bと圧縮型スプリング2との結合状態においては、図5
に示すように、一対の連結部材6a、6bを圧縮型スプ
リング2の内周にて回動自在であり、該圧縮型スプリン
グ2の圧縮変形によって一対の連結部材6a、6b同士
を伸縮自在にすることができる。
【0043】従って、図5に示すように、本実施例の電
線付属部材1を電柱側の引込線10と建物側のアンカー
部材20との間に介挿して張引状態にしたとき、地震、
暴風、積雪等によって引込線10に張力が加わったとき
でも、圧縮型スプリング2がその荷重に見合った圧縮変
形を生じることよって引込線10に生じた張力を吸収緩
和することができる。
【0044】さらに、本実施例の電線付属部材1は、図
6に示すように、圧縮型スプリング2の内周において、
両連結部材6a、6bが圧縮型スプリング2の端部に係
止された状態を保ったまま回動することができ、その回
動角度αは一方の連結部材6aが他方の連結部材6bに
当接してそれ以上回動しない略180°の回動角度を有
するものである。
【0045】このため、図5において、地震或は強風等
によって引込線10に捻じれが生じたとき、この捻じれ
を両連結部材6a、6bの回動性によって吸収すること
ができ、電柱側または建物側のクランプ構造の破損ある
いは引込線の破断を防止することが可能となる。
【0046】さらに、本実施例の電線付属部材1は、上
記のようにいずれの連結部材6a、6bにおいても両側
杆部4、4が折返部3から捻じれを有する形状とされて
いるため、圧縮型スプリング2の内周に挿着された両連
結部材6a、6bは圧縮型スプリング2の内周に略均等
に接触して該圧縮型スプリング2の内周面に対する摺動
摩擦を生じる。このため、両連結部材6a、6bは圧縮
型スプリング2の内周にて微風等の微弱な外力では回動
せず、連結部材6a、6bと圧縮型スプリング2との接
触部に生じる摩耗損失を防止することができる。
【0047】(実施例2)この実施例の電線付属部材1
の構成部材としては、図7(a) 〜(e) に示すように、い
ずれも実施例1と同様に形成された折返部3(U字形状
3a)を有する連結部材6aを2本用いて一対の連結部
材6a、6aを構成し、また圧縮型スプリング2に関し
ても実施例1と同様に所定の弾性係数を有するコイル型
バネを用いている。
【0048】そして、図8(a) 、(b) 及び図9に示すよ
うに、実施例1と同様に、これらの連結部材6a、6a
を圧縮型スプリング2の内通部7に夫々反対方向から各
連結部材6a、6aの両側杆部4、4が互いに交叉する
ように挿入して、各連結部材6a、6aの夫々のバネ係
止端5、5を圧縮型スプリング2の各端部に係合した構
成としている。
【0049】また、圧縮型スプリング2と連結部材6
a、6aの使用材料に関しても、実施例1と同様に、ス
テンレス鋼線として例えばSUS304を使用し、また
は耐食ステンレス鋼線として上記の成分含有率を有する
ドルチェ(商標名)を使用することができる。
【0050】従って、このような一対の連結部材6a、
6aと圧縮型スプリング2との結合状態においては、図
9に示すように、夫々の連結部材6a、6aを圧縮型ス
プリング2の内周にて回動自在にすると共に、該圧縮型
スプリング2の圧縮変形によって夫々の連結部材6a、
6a同士を互いに伸縮自在にすることが可能であるた
め、実施例1と同様に、引込線に発生した張力の吸収緩
和、及び引込線に発生する捻じれ等を吸収緩和すること
ができる。
【0051】このような本実施例の電線付属部材1の組
立例としては、図10(a) に示すように、まず一方の連
結部材6aの両側杆部4、4間に家屋側のアンカー部材
20を係合した状態として、この両側杆部4、4を両側
から片手の握り動作で内側に押圧することにより、両側
のバネ係止端5、5の重なり幅r1を窄めた状態にして
圧縮型スプリング2の一方の内通部7内に差し通してか
ら、図10(b) に示すように両側のバネ係止端5、5を
圧縮型スプリング2の他方の端部に係合する。
【0052】次いで、図10(c) に示すように、連結部
材6aの折返部3に後述する取付フック11の小径フッ
ク部12を係合した状態として、この連結部材6aの両
側杆部4、4を上記と同様に両側から片手の握り動作で
内側に押圧し、両側のバネ係止端5、5の重なり幅r1
を窄めた状態(図3参照)にして該バネ係止端5、5側
を圧縮型スプリング2の反対側から内通部7に挿入した
後、図10(d) に示すように、両側のバネ係止端5、5
を圧縮型スプリング2の他方の端部に係合すると、圧縮
型スプリング2の内通部7に夫々の連結部材6a、6a
の両側杆部4、4が互いに交叉するように挿着される。
【0053】この実施例においては、一対の連結部材6
a、6aのいずれの折返部3もU字形状3aに形成され
ているため、折返部3に大径の引込線を係合できない場
合も生じるが、このような事態に対処して、片方の連結
部材6aの折返部3に図12(a) 、(b) に示す取付フッ
ク11を係合するようにしている。
【0054】この取付フック11は、剛性の高い線材の
両端を屈曲することによって小径フック部12と大径フ
ック部13とを形成し、小径部12側においては閉塞さ
れた湾曲形状に屈曲することによって、図13に示すよ
うに、連結部材6aの折返部3(U字形状3a)が離脱
しない係合状態とすることができる。
【0055】また、図12(a) に示すように、取付フッ
ク11の大径フック部13は鈎状に形成して、小径フッ
ク部12との間に開口部17を形成すると共に、図12
(b)に示すように、小径部12側の両側に穿設位置を違
えて形成した取付孔16、16に剛性線材から成るロッ
ク部材14の折曲片15、15を挿着することによって
取付フック11の開口部17を弾性的に閉塞している。
【0056】このような構成により、ロック部材14に
引込線10を係合する際には、ロック部材14の弾性力
に抗して引込線10を押し込んで開口部17を開放する
ことにより、引込線10を大径フック部13内にワンタ
ッチで係合することが可能となる。
【0057】また、図11に示すように、本実施例の電
線付属部材1は、実施例1と同様に両連結部材6a、6
aの夫々のバネ係止端5、5が圧縮型スプリング2の端
部に係合された状態を保ったまま回動することができ、
その回動角度αは一方の連結部材6aが他方の連結部材
6aに当接してそれ以上回動しない略180°の回動角
度を有するものである。
【0058】さらに、本実施例の電線付属部材1は、実
施例1と同様に夫々の連結部材6a、6aの両側杆部
4、4が折返部3から捻じれを有する形状とされている
ため、両連結部材6a、6aは圧縮型スプリング2の内
周に略均等に接触して該圧縮型スプリング2の内周面に
対する摺動摩擦を生じる。このため、両連結部材6a、
6aは圧縮型スプリング2の内周にて微風等の微弱な外
力では回動せず、連結部材6a、6aと圧縮型スプリン
グ2との接触部に生じる摩耗損失を防止することができ
る。
【0059】なお、上記の実施例1においては、折返部
3がU字形状3aに形成された連結部材6aと折返部3
が大径円弧状3bに形成された連結部材6bとを使用
し、また実施例2においては、両方の折返部3、3がU
字形状3aに形成された一対の連結部材6a、6aを使
用しているが、その他に、両方の折返部3、3が大径円
弧状3bに形成された一対の連結部材6a、6aを使用
して圧縮型スプリング2に内通部7に夫々反対方向から
各連結部材6b、6bの両側杆部4、4を互いに交叉す
るように挿入して各連結部材6b、6bの夫々のバネ係
止端5、5を圧縮型スプリング2の各端部に係合した構
成としてもよい。
【0060】また、上記の実施例1、2においては、引
込線の例として電線に関するものを用いてあるが、本発
明の電線付属部材は、その他に電話線ケーブル、TVケ
ーブル等の各種ケーブルにおける引込線にも適用するこ
とが可能である。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電線付属
部材によれば、地震、暴風、積雪等によって電線、電話
線ケーブル、TVケーブル等の引込線に衝撃荷重あるい
は超過荷重として張力が加わったときでも、圧縮型スプ
リングの圧縮変形によって引込線の張力を吸収緩和する
ことができ、各種の引込線の断線等の事故を解消すると
いう優れた効果を発揮することができる。
【0062】また、本発明の電線付属部材は、一対の連
結部材を圧縮型スプリングの内周にて回動自在にしてあ
るため、地震或は強風等によって引込線に捻じれが生じ
たときでも、この捻じれを吸収することができ、この電
線付属部材を架設しておくクランプ構造の破損あるいは
引込線の破断を未然に防止することができる。
【0063】また、本発明において、圧縮型スプリング
及び一対の連結部材としてSUS304等のステンレス
鋼線を使用することにより、高強度かつ耐腐食性に優れ
た電線付属部材を構成することができる。
【0064】さらに、耐食ステンレス鋼線を使用するこ
とにより、耐海水用やその他の過酷な腐食雰囲気に耐え
得る電線付属部材を形成することができ、海岸付近等の
引込線を張設する際の耐腐食線材として特に有効であ
る。
【0065】また、本発明において、一対の連結部材は
折返部がU字形状に形成されたものと大径円弧状に形成
されたものとを様々に組み合わせることができ、連結部
材のU字形状の折返部に取付フックの小径側を係止する
と共に、該取付フックの大径側にワンタッチで引込線を
係合することができ、電線付属部材の実際上の取付け施
工が容易となる。
【0066】また、一対の連結部材の両側杆部が折返部
から捻じれを有して形成されているため、一対の連結部
材と圧縮型スプリングとを組立てる際には、夫々の連結
部材の両側杆部を片手の握り動作で互いに内側へ押圧し
て両側のバネ係止端の重なり幅を縮小することにより、
圧縮型スプリングの内通部に挿入する作業を容易に行う
ことが可能となる。
【0067】さらに、両連結部材が圧縮型スプリングの
内周に多少の摺動摩擦を有して挿着されるため、微風等
の微弱な外力によっては両連結部材は圧縮型スプリング
内で回動せず、従って、連結部材と圧縮型スプリングと
の接触部に生じる摩耗損失を防止して、長期の耐年使用
を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の電線付属部材の構成部材を示す図で
あり、(a) はU字形状の折返部を有する連結部材の平面
図、(b) はその側面図、(c) は大径円弧状の折返部を有
する連結部材の平面図、(d) はその側面図、(e) は圧縮
型スプリングの側面図である。
【図2】(a) は実施例1の電線付属部材の側面図であ
り、(b) は相違する側面方向から見た図である。
【図3】(a) 及び(b) は、実施例1の電線付属部材の夫
々の連結部材の両側杆部を互いに内側へ押圧することに
よって両側のバネ係止端の重なり幅を縮小した図であ
る。
【図4】(a) 〜(d) は実施例1の電線付属部材の組立て
作業の手順を示す側面図である。
【図5】実施例1の電線付属部材に引込線とアンカー部
材とを係合した状態を示す斜視図である。
【図6】実施例1の電線付属部材を大径円弧状の折返部
側から見た端面図である。
【図7】実施例2の電線付属部材の構成部材を示す図で
あり、(a) 、(c) はU字形状の折返部を有する連結部材
の平面図、(b) 、(d) は側面図、(e) は圧縮型スプリン
グの側面図である。
【図8】(a) は実施例2の電線付属部材の側面図であ
り、(b) は相違する側面方向から見た図である。
【図9】実施例2の電線付属部材の全体斜視図である。
【図10】(a) 〜(d) は実施例2の電線付属部材の組立
て作業の手順を示す側面図である。
【図11】実施例2の電線付属部材の端面図である。
【図12】(a) は本発明の電線付属部材に使用する取付
フックの正面図であり、(b) は側面図である。
【図13】実施例2の電線付属部材に取付フックを装着
した状況を示す側面図である。
【符号の説明】
1…電線付属部材 2…圧縮型スプリング 3…折返部 3a…U字形状 3b…大径円弧状 4…杆部 5…バネ係止端 6a、6b…連結部材 7…内通部 10…引込線 11…取付フック 12…小径フック部 13…大径フック部 14…ロック部材 17…開口部 20…アンカー部材

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】引込線と牽引部との間に介挿張設する引込
    線用緩衝フックにおいて、所定の弾性係数を有する圧縮
    型スプリングと、弾性線材を中央から湾曲状に折返して
    成る折返部と該折返部から捻じれを有して二股に伸びる
    両側杆部の各端部を外側に折返したバネ係止端とを有す
    る一対の連結部材とから成り、前記圧縮型スプリングの
    内通部に夫々反対方向から前記各連結部材の両側杆部を
    互いに交叉するように挿入して前記各連結部材の夫々の
    バネ係止端を前記圧縮型スプリングの各端部に係合する
    ことにより、前記一対の連結部材を前記圧縮型スプリン
    グの内周にて回動自在にすると共に、該圧縮型スプリン
    グの圧縮変形によって前記一対の連結部材を互いに伸縮
    自在にしたことを特徴とする電線付属部材。
  2. 【請求項2】前記引込線は、電線、電話線ケーブル、T
    Vケーブルを含むことを特徴とする請求項1記載の電線
    付属部材。
  3. 【請求項3】前記弾性線材としてSUS304を使用し
    たことを特徴とする請求項1記載の電線付属部材。
  4. 【請求項4】前記弾性線材として耐食ステンレス鋼線を
    使用したことを特徴とする請求項1記載の電線付属部
    材。
  5. 【請求項5】前記一対の連結部材と前記圧縮型スプリン
    グとを組立てる際、前記夫々の連結部材の両側杆部を互
    いに内側へ押圧することによって前記両側のバネ係止端
    の重なり幅を縮小した状態にして前記圧縮型スプリング
    の内通部に夫々反対方向から挿入するようにしたことを
    特徴とする請求項1記載の電線付属部材。
  6. 【請求項6】前記圧縮型スプリング及び前記一対の連結
    部材としてステンレス鋼線が使用されたことを特徴とす
    る請求項1記載の電線付属部材。
  7. 【請求項7】前記一対の連結部材の一方の折返部がU字
    形状に形成され、他方の折返部が大径円弧状に形成され
    たことを特徴とする請求項1記載の電線付属部材。
  8. 【請求項8】前記一対の連結部材の両方の折返部がU字
    形状に形成されたことを特徴とする請求項1記載の電線
    付属部材。
  9. 【請求項9】前記U字形状の折返部を有する連結部材と
    前記引込線とを連結するために、両側に小径フック部と
    大径フック部とを有する取付フックの前記小径フック部
    を前記連結部材のU字形状の折返部に係合する一方、前
    記取付フックの大径フック部を前記引込線に係合するよ
    うにしたことを特徴とする請求項1記載の電線付属部
    材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007016538A (ja) * 2005-07-11 2007-01-25 Mokken Giken Kk 建築物に内蔵させる制震装置
KR101281752B1 (ko) 2010-12-13 2013-07-04 박명오 로프 꼬임 방지 연결구
JP2020133840A (ja) * 2019-02-22 2020-08-31 アロン化成株式会社 引張コイルばねの取付構造

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