JP2001352086A - 透明電極膜、その製造方法、および該透明電極膜を用いた太陽電池及びその製造方法 - Google Patents

透明電極膜、その製造方法、および該透明電極膜を用いた太陽電池及びその製造方法

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JP2001352086A
JP2001352086A JP2000169576A JP2000169576A JP2001352086A JP 2001352086 A JP2001352086 A JP 2001352086A JP 2000169576 A JP2000169576 A JP 2000169576A JP 2000169576 A JP2000169576 A JP 2000169576A JP 2001352086 A JP2001352086 A JP 2001352086A
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Hiroomi Miyahara
弘臣 宮原
Yoshimichi Yonekura
義道 米倉
Nobuki Yamashita
信樹 山下
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発電膜中の欠陥を抑制し、大きな開放電圧を
得ることのできる、発電素子の構造における、透明電極
膜の表面構造及びその製法の提供及び該素子構造を持つ
太陽電池及びその製法の提供。 【解決手段】 透明電極膜と発電膜が密着し、透明電極
側から該発電膜に光を入射させて、発電をする発電素子
の透明電極において、前記発電膜と密着する透明電極膜
の面が、凹凸面であって、該凹凸面の表面の構造が、滑
らかな凹面状の構造の集合体とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は太陽電池に使用す
る透明電極、その製造方法及びその透明電極を用いた太
陽電池及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】太陽電池はエネルギー源の選択肢とし
て、地球環境や安全性を考える時、重要な位置にある
が、いまだ光電変換効率と寿命の問題は充分克服された
とは言えず、実用エネルギーの主流には至っていない。
しかし、光発電素子の改良に関する研究では、幾多の努
力がなされており、それらの積み重ねにより、着実に実
用の域に到達しつつある。
【0003】光発電素子の基本的なユニットの構造の一
例は、光の入射側から見て、薄膜を支持し、且つ保護を
する機能を果たす透明基板が先ずあり、次いで発電膜を
挟む二つの電極の内、発電膜の入射側の透明電極膜が、
前記透明基板に密着している。次にこの透明電極板上に
発電膜が被着され、最後にこの発電膜に密着して、二つ
目の電極である金属電極膜が被着されている。起電力は
この二枚の電極間から取り出される。
【0004】さて、光電変換効率向上の一環として、発
電膜中で、長い光路を確保して、光エネルギーの吸収機
会を増大せしめる方策がある。即ち前記した基本的な素
子ユニットにおいて、透明電極と発電膜との界面に垂直
な面で切断した断面を見たとき、ピラミッド型などの凹
凸をなすようなテクスチャー構造をもたせることによ
り、透明伝導膜から発電膜に入射する光が曲げられ発電
膜を斜めに進み垂直に進む光に比べて、その光が該発電
膜から出るまでの光路が長くなる効果をもたせるのであ
る。
【0005】この従来の薄膜型太陽電池の構成を図1に
よって、具体的に説明する。図1において1はガラス基
板、2は透明電極膜、3は薄膜シリコン発電膜、4は金
属電極膜である。太陽光はガラス基板1側から入射し、
透明電極膜2を透過して薄膜シリコン発電膜3に入射す
る。太陽光は薄膜シリコン発電膜3に吸収されて、透明
電極膜2と金属電極膜4との間に起電力が発生し、該電
極2,4より電力を外部に取り出すこができる。
【0006】ガラス基板の厚みは約1mm、透明電極膜
2の膜厚は0.6〜1.0μm、薄膜シリコン発電膜3
の膜厚は非晶質シリコンの場合は0.3μm、微結晶シ
リコンの場合は1.0〜3.0μmであり、金属電極膜
4の膜厚は0.3〜0.6μmである。従来の薄膜型シ
リコン太陽電池では、透明電極膜2に主に四塩化錫と水
蒸気を原料とするCVD法で成膜した酸化錫を主成分と
する材料が用いられている。また、薄膜シリコン発電膜
3はシランガスを主な原料とし、プラズマCVD法によ
り成膜したものを用いる。
【0007】ここで、薄膜型太陽電池の発電効率を向上
させるために、上記透明電極膜2に0.1〜0.3μm
程度の高低差、0.2〜0.6μm程度の裾野を持つピ
ラミッド型の凹凸表面のテクスチャー構造を設けること
が有効である。該テクスチャー構造は前述したように太
陽光が透明電極膜2と薄膜シリコン発電膜3の界面を透
過する際に光路が曲げられて薄膜シリコン発電膜3中の
光路長が、増加し、太陽光利用効率が上がって薄膜型シ
リコン太陽電池の発電効率の向上に寄与する。
【0008】しかし、従来のこのようなテクスチャー構
造を持つ薄膜型シリコン太陽電池では、例えば薄膜シリ
コン発電膜3と透明電極膜2の境界の凹凸表面の透明電
極膜側の凹部(谷間)、シリコン側の凸部を起点として
シリコン膜にほぼ垂直方向に延びる欠陥5が発生しやす
く、その欠陥密度は凹凸の凹部が急峻に形成されるほ
ど、増加し、薄膜型シリコン太陽電池の発電効率を下げ
る原因となっていた。
【0009】これは取りも直さず、半導体層のピラミッ
ド頂部に界面の応力が集中しているいことで、ここに半
導体層の欠陥部分が発生し易くなるのである。また、こ
ういう突起部では電界が集中するので、欠陥部分を通し
てさらにリーク電流が増加し、発電素子の開放電圧など
を低下させる。さらに微視的に見れば、長時間の光照射
や外部応力にさらされることで、そのエネルギーが原子
間の結合を切って光励起キャリアーの再結合中心となっ
て、素子の劣化を来すが、結合の切断は原子間結合の弱
いところ即ち応力の集中している突起部若しくは峡谷部
である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問
題点に鑑み、発電膜中の欠陥を抑制し、大きな開放電圧
を得ることのできる、発電素子の構造における、透明電
極膜の表面構造及びその製法の提供を目的とする。更
に、本発明は本発明の素子構造を持つ太陽電池の提供を
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は透明電極膜と発
電膜が密着し、透明電極側から該発電膜に光を入射させ
て、発電をする発電素子の透明電極において、前記発電
膜と密着する透明電極膜の面が、凹凸面であって、該凹
凸面の表面の構造が、滑らかな凹面状の構造の集合体で
あることを特徴とする透明電極膜である。
【0012】ということは、前記凹凸面が、少なくとも
底部に角部を有さない滑らかな凹凸面であることでもあ
る。
【0013】本発明のこのような構造の面をもたせるこ
とにより、急峻な頂上部やV字型峡谷部のない境界面と
なり、熱応力や外部応力の集中する部分がなく、応力は
分散されるので、欠陥の発生が極めて少ないなど従来の
難点を克服した構造となるのである。
【0014】このような本発明の透明電極は、基板上に
該発電膜側と密着させる面がピラミッド型などの角をも
った凹凸のテクスチャ構造を持つ膜面を先ず形成し、次
いで該膜面に粒子を衝突させて、主として谷底部の角を
削り落すことにより、滑らかな凹面状の集合体で構成さ
れる表面構造の透明電極膜を製造することができる。
【0015】上記の先ず形成すべき透明電極膜は、基板
上に四塩化錫とかジエチル亜鉛などを、熱CVD、プラ
ズマCVD、光CVDなど適当なCVD法によって、亜
鉛若しくは錫などの透明酸化物を皮膜として形成させる
ことで製造できる。
【0016】透明電極膜の表面の凹凸構造により、透明
電極膜を通過した光が次の媒体に入射するとき、光路が
曲げられ光路長を長くする効果がある。光路が曲げられ
たか否かは拡散透過率という指標がある。また、入射し
た光に対して光路の如何を問わず透過した光の割合を全
線透過率という。両者の比をヘイズ率として表し、凹凸
の度合い指標とすることができる。このヘイズ率が大き
いほど光路が曲げられているはずだが、凹凸の形状即
ち、滑らかな凹凸か、急峻な頂上部や谷底部を有す凹凸
かの情報は全くない。本発明ではこの滑らかさを表す情
報としての指標については未だ詳らかではないが、結果
論として、本発明の効果を反映している開放電圧を測定
して判断した。そして、この効果をもたらす因子の一つ
である凹凸の周期と振幅は、当然凹凸を削る前のテクス
チャ構造の周期と振幅の影響が直接の因子となることと
考えるのである。
【0017】さて前述した本発明の透明電極膜の製法に
おいては、プラズマ中に生成されたイオン粒子を用いる
ことも特徴とする。即ち、プラズマ発生装置に高周波電
力や直流電力などのエネルギーを印加しプラズマを発生
させ、ガス分子を電離させイオン粒子とし、さらにプラ
ズマに電場を架けてイオン粒子を引き出し加速してエネ
ルギーを与え、透明電極膜のまだ滑らかな凹凸面でない
膜面に衝突させ、膜の表面を物理的に削る手法である。
これは高周波プラズマスパッタ法やイオンミリング法と
して利用されている。
【0018】また本発明は本発明の透明電極膜構造を持
つ太陽電池を製造するとき、最もその効果を発揮する。
即ち本発明は基板と透明電極膜と半導体層膜と金属電極
膜を積層してなる太陽電池において、基板と半導体層と
の間に挟まれた透明電極膜の半導体層に接する面を凹凸
面とするとともに、該凹凸面の表面構造が、少なくとも
底部に角部を有さない滑らかな凹面状の構造の集合体で
あることを特徴とする太陽電池である。
【0019】かかる太陽電池は前記したように基板上に
被着させた透明電極膜の表面を滑らかな凹面状の構造の
集合体に成形した後、該透明電極膜面に半導体層膜及び
金属電極膜を順次被着して製造することができる。
【0020】上記本発明の太陽電池の半導体層膜は光発
電装置に適した、アモルファス半導体材料、微結晶半導
体、或いは多結晶半導体の薄膜が挙げられる。またアモ
ルファスタイプでは、珪素と周期率表IV属合金系アモル
ファスもしくはアモルファス体を水素化、フッ素化した
皮膜も可能である。またこれは例示であって、他の半導
体種を用いることを制限するものではない。勿論、半導
体層を形成するときに不純物をドープして荷電子制御及
び禁制帯幅制御を行うこともできることは言うまでもな
い。
【0021】上記本発明の太陽電池の構成である半導体
膜は、熱CVD法、光CVD法、マイクロ波プラズマC
VD法、高周波プラズマCVD法などを用いて形成する
のが一般的である。しかし、他の蒸着法を用いることを
制限するものではない。
【0022】更に上記本発明の太陽電池の構成である金
属電極膜は、金、銀、銅、アルミニウム、マグネシウム
若しくはこれらの合金を用いた皮膜とすることができ
る。これら金属電極膜はやはり従来周知の方法で成膜す
ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照しつつ本発明の
実施の形態としての例を詳しく説明する。
【0024】(実施例1)図2は本発明にかかる薄膜型
シリコン太陽電池用透明電極膜の製造方法の一つの実施
例を示す図である。21はプラズマ源、22はイオン引
き出し・加速用電極、23はイオンの軌跡、24は試料
ホルダー、26はテクスチャ構造を持つ透明電極膜、2
7はガラス基板、28はイオンミリング法によるエッチ
ングの後の透明電極膜である。図3は本発明の実施例1
にかかる微結晶シリコン太陽電池の構成図である。29
は微結晶シリコン発電膜、30は金属電極膜である。図
4は本発明による透明電極膜と従来の透明電極膜を備え
る微結晶シリコン太陽電池の開放電圧の比較を示すグラ
フである。
【0025】以下に本発明の具体的な実施の一例であ
る、熱CVD法で作製したテクスチャ構造を持つ透明電
極膜26を、イオンミリング法によるエッチングにより
表面をアルゴンイオンを用いて削り、微結晶シリコン太
陽電池用透明電極膜を作製する手法を説明する。
【0026】本実施例で用いたイオンミリング法は、プ
ラズマ源21にプラズマを発生させて、その中に存在す
るイオンを引き出し電極22に電圧をかけて引き出し、
イオンの軌跡23のように試料方向へ加速し表面にイオ
ンを叩き付け、イオンの衝突による物理的作用により表
面を削る手法である。イオンミリング法によるテクスチ
ャ構造の透明電極膜26の表面の形状の加工の具体的方
法は次の通りである。
【0027】熱CVD法により作製したテクスチャ構造
を持つ透明電極膜26付きガラス基板27を、試料ホル
ダー24に固定し、イオンミリング装置内を2×10
-6 Torr以下に予備排気する。そして、イオンミリ
ング装置内にガス導入口よりアルゴン(Ar)ガスを導
入する。この時装置内の圧力は3×10-4 Torrに
調整する。次にプラズマ源21にプラズマを発生させ、
イオン引き出し・加速電極22に電圧をかけることによ
り、アルゴンイオン(Ar+)がプラズマ中から引き出
され、試料方向に加速される。この時のイオンを加速さ
せる電圧は-390Vとし、イオン電流は120mAと
する。また、イオンは透明電極膜に対して入射角0°と
し、エッチング時間を12minとする。除去されるテ
クスチャ構造を持つ透明電極膜26の膜厚は2500Å
程度である。
【0028】この様にして得られた透明電極膜28は、
表面の形状がもともとのピラミッド状の構造から、下に
凸になめらかな凹面状の構造を集合した形状になり、ま
たヘイズ率も13%程度から6〜8%程度に低下した。
【0029】本発明で作製した透明電極28を微結晶シ
リコン太陽電池に使用すると、微結晶シリコン発電膜中
の欠陥の発生を抑制し、大きな開放電圧を得ることがで
きた。
【0030】図3は上述した本発明の第1の実施例によ
る製造法により形成した透明電極を用いた微結晶シリコ
ン太陽電池の構造図である。図4は本発明による透明電
極膜と従来の透明電極膜を備える微結晶シリコン太陽電
池の開放電圧の比較を示すグラフである。比較の例とし
て、従来のテクスチャ構造のままの透明電極膜を用いた
微結晶シリコン太陽電池の開放電圧を1とすると、本発
明による透明電極膜を用いた太陽電池の開放電圧は1.
18と大幅に増加しており、大きな発電効率を有してい
る。
【0031】上記のように本発明によれば、透明電極膜
を下に凸でなめらかな凹面状の構造の集合した表面形状
にし、この透明電極膜を用いた薄膜型シリコン太陽電池
は大きな開放電圧が得られ、発電効率が著しく向上する
という効果を得た。
【0032】(実施例2)図5は本発明にかかる薄膜型
シリコン太陽電池用透明電極膜の製造方法の一つの実施
例を示す図である。31は接地電極、32は高周波電
極、33はコンデンサ、34は高周波電源、35はプラ
ズマ、36はイオンの軌跡、その他の符号は第1の実施
例の図と同様である。図6は本発明による透明電極膜と
従来の透明電極膜を備える微結晶シリコン太陽電池の開
放電圧の比較を示すグラフである。
【0033】以下に本発明の具体的な実施の一例であ
る、熱CVD法で作製したテクスチャ構造を持つ透明電
極膜26の表面を、高周波プラズマスパッタ法によりア
ルゴンイオンを用いて削り、薄膜型シリコン太陽電池用
透明電極膜28を作製する手法を説明する。
【0034】高周波プラズマスパッタ法は、プラズマ3
5を発生させて、高周波電極32上にエッチングする試
料を置き、イオンの衝突による物理的作用により表面を
削る手法であって、具体的方法は次の通りである。
【0035】テクスチャ構造を持つ透明電極膜26付き
ガラス基板27を、高周波プラズマスパッタ装置内の高
周波電極32に接着し、2×10-6 Torr以下に予
備排気する。そして、高周波プラズマスパッタ装置内に
ガス導入口よりアルゴンガスを導入する。この時装置内
の圧力は3×10-2 Torrに調整する。2枚の平行
平板の電極を、片方を接地電極31とて接地し、他の一
方の高周波電極32としコンデンサ33を通して高周波
電源34より高周波電力を印加することによりアルゴン
プラズマを発生させる。テクスチャ構造を持つ透明電極
膜26は高周波電極32(高周波電力を印加する側の電
極)上にプラズマに接するように設置する。高周波電力
は100Wとし、エッチング時間は360minとす
る。
【0036】この様にして得られた透明電極膜28は、
表面の形状がもともとのピラミッド状の構造から、下に
凸のなめらかな凹面状の構造を集合した形状になり、ま
たヘイズ率も13%程度から6〜8%程度に低下した。
【0037】図6は本発明の第2の実施例による透明電
極膜と従来の透明電極膜を備える微結晶シリコン太陽電
池の開放電圧の比較を示すグラフである。本発明の第2
の実施例により作製した透明電極膜を用いた微結晶シリ
コン太陽電池の構造は第1の実施例の図5と同じであ
る。比較の例として、テクスチャ構造のままの透明電極
膜を用いた微結晶シリコン太陽電池の開放電圧を1とす
ると、本発明による透明電極膜を用いた太陽電池の開放
電圧は1.17と大幅に増加しており、大きな発電効率
を有している。
【0038】上記のように本発明によれば、高周波プラ
ズマスパッタ法により透明電極膜を滑らかな凹凸構造を
有する表面形状にし、この透明電極膜を用いた薄膜型シ
リコン太陽電池は大きな開放電圧が得られ、発電効率が
著しく向上するという効果が得られた。
【0039】
【発明の効果】発電素子における透明電極膜を滑らかな
凹凸構造を有する表面形状とすることにより、発電膜中
の欠陥を抑制し、大きな開放電圧を得ることのできる、
発電素子の構造、その製法及び該素子構造を持つ太陽電
池の提供が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の薄膜型太陽電池の構造を示す断面図。
【図2】 本発明にかかる薄膜型シリコン太陽電池用透
明電極膜の製造方法の一つの実施例を示す略図。
【図3】 本発明の薄膜型太陽電池の構造を示す断面
図。
【図4】 本発明の第1の実施例による透明電極膜と従
来の透明電極膜を備える微結晶シリコン太陽電池の開放
電圧の比較を示すグラフ
【図5】 本発明にかかる薄膜型シリコン太陽電池用透
明電極膜の製造方法の一つの実施例を示す略図。
【図6】 本発明の第2の実施例による透明電極膜と従
来の透明電極膜を備える微結晶シリコン太陽電池の開放
電圧の比較を示すグラフ
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 透明電極膜 3 シリコン発電膜 4 金属電極膜 5 欠陥 21 プラズマ源 22 加速用電極 23 イオンの軌跡 24 試料ホルダー 26 テクスチャー構造を持つ透明電極膜 27 ガラス基板 28 イオンミリング法によるエッチング後の透明電
極膜 29 微結晶シリコン発電膜 30 金属電極膜 31 接地電極 32 高周波電極 33 コンデンサ 34 高周波電源 35 プラズマ 36 イオンの軌跡
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 信樹 横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重 工業株式会社基盤技術研究内 Fターム(参考) 5F051 AA03 AA04 AA05 BA11 CA16 CA17 CA18 CA19 CB12 CB15 CB22 CB27 FA02 FA03 FA19 GA03 5G307 FA01 FB01 FC10 5G323 BA04 BB03 BC03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明電極膜と発電膜が密着し、透明電極
    側から該発電膜に光を入射させて、発電をする発電素子
    の透明電極において、前記発電膜と密着する透明電極膜
    の面が、凹凸面であって、該凹凸面の表面の構造が、滑
    らかな凹面状の構造の集合体であることを特徴とする透
    明電極膜。
  2. 【請求項2】 前記凹凸面が、すくなくとも底部に角部
    を有さない滑らかな凹凸面であることを特徴とする請求
    項1記載の透明電極膜。
  3. 【請求項3】 透明電極膜と発電膜が密着し、透明電極
    側から該発電膜に光を入射させて、発電をする発電素子
    の透明電極の前記発電膜と密着する透明電極膜の面が、
    凹凸面である透明電極の製造方法において、基板上に該
    発電膜側と密着させる面がピラミッド型などの角をもっ
    た凹凸のテクスチャ構造を持つ膜面を形成し、次いで該
    膜面に粒子を衝突させて、主として谷底部の角を削り落
    すことにより、滑らかな凹面状の構造の集合体とする事
    を特徴とする透明電極膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 衝突させる粒子がプラズマによって電離
    したイオン粒子であることを特徴とする請求項3記載の
    透明電極膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 基板と透明電極膜と半導体層膜と金属電
    極膜を積層してなる太陽電池において、基板と半導体層
    との間に挟まれた透明電極膜の半導体層に接する面を凹
    凸面とするとともに、該凹凸面の表面構造が、すくなく
    とも底部に角部を有さない滑らかな凹面状の構造の集合
    体であることを特徴とする太陽電池。
  6. 【請求項6】 基板と透明電極膜と半導体層膜と金属電
    極膜を積層してなる太陽電池の製造方法において、基板
    上に被着させた透明電極膜の表面を滑らかな凹面状の集
    合体に成形した後、該透明電極膜面に半導体層膜及び金
    属電極膜を順次被着することを特徴とする太陽電池の製
    造方法。
JP2000169576A 2000-06-06 2000-06-06 透明電極膜、その製造方法、および該透明電極膜を用いた太陽電池及びその製造方法 Withdrawn JP2001352086A (ja)

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