JP2001348725A - 撥水性繊維及びこれを用いた撥水性繊維シート - Google Patents

撥水性繊維及びこれを用いた撥水性繊維シート

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JP2001348725A JP2000165736A JP2000165736A JP2001348725A JP 2001348725 A JP2001348725 A JP 2001348725A JP 2000165736 A JP2000165736 A JP 2000165736A JP 2000165736 A JP2000165736 A JP 2000165736A JP 2001348725 A JP2001348725 A JP 2001348725A
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洋昭 山崎
Noritoshi Kimura
文紀 木村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実用的な撥水性と撥水性の耐久性とを兼ね備
えた撥水性繊維、及び撥水性繊維シートを提供するこ
と。 【解決手段】 本発明の撥水性繊維は、ポリフッ化ビニ
リデンとテトラフルオロエチレンオリゴマーとを含む配
合物が、少なくとも表面に存在していることを特徴とす
る。本発明の撥水性繊維シートは前述のような撥水性繊
維を含むものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は撥水性繊維及びこれ
を用いた撥水性繊維シートに関する。
【0002】
【従来の技術】撥水性繊維としては、特開平11−30
2970号公報や特開平10−46470公報に記載さ
れているように、熱可塑性樹脂を紡糸した後、繊維表面
を撥水剤にて処理したものが一般的である。しかしなが
ら、このような撥水性繊維は超純水との接触角は70〜
90°程度であるため、実用的な撥水性を有するもので
はなく、しかも耐久性においても十分ではないため、撥
水剤を繰返し塗布する必要のあるものであった。
【0003】他方、熱可塑性のフッ素系樹脂を溶融紡糸した
撥水性繊維が市販されており、この撥水性繊維は撥水性
の耐久性の点では満足出来るものであるが、超純水との
接触角が100°未満であるため、実用的な撥水性を有
するものではなかった。
【0004】このように、従来、実用的な撥水性と撥水性の
耐久性とを兼ね備えた撥水性繊維が存在していないのが
現状であった。
【0005】また、このように実用的な撥水性と撥水性の耐
久性とを兼ね備えた撥水性繊維が存在していなかったた
め、実用的な撥水性と撥水性の耐久性とを兼ね備えた撥
水性繊維シートも存在していなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決するためになされたものであり、実用的な撥水性
と撥水性の耐久性とを兼ね備えた撥水性繊維、及び撥水
性繊維シートを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の撥水性繊維は、
ポリフッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレンオリゴ
マーとを含む配合物が、少なくとも表面に存在している
ことを特徴とする。このような配合物には多くのフッ素
原子が含まれているため撥水性に優れ、この配合物が表
面に存在している繊維は撥水性に優れていること、及び
イオン化エネルギーが最も大きく炭素原子と強固にイオ
ン結合したフッ素原子を多く含んでいる(ポリフッ化ビ
ニリデンにおけるフッ素含有量:約60%、テトラフル
オロエチレンオリゴマーにおけるフッ素含有量:約75
%)ため、撥水性の耐久性にも優れていることを見い出
したのである。
【0008】本発明の撥水性繊維シートは前述のような撥水
性繊維を含むものである。そのため、撥水性及び撥水性
の耐久性に優れるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の撥水性繊維表面を構成す
る配合物の一成分であるポリフッ化ビニリデンはフッ素
含有量が多いため、撥水性及び撥水性の耐久性に優れる
撥水性繊維とすることができる。また、熱可塑性である
ため溶融紡糸法により繊維化できるという特徴も有して
いる。このポリフッ化ビニリデンはフッ化ビニリデンモ
ノマーを、例えば、乳化重合、懸濁重合等の重合方法に
よって得ることができる。なお、ポリフッ化ビニリデン
の融点(JIS K 7121法、以下同様)は約170
℃であるのが好ましく、溶融紡糸法により繊維化する場
合には、メルトフローレート(MFR)値(ISO11
33法)が10g/10分(230℃、2.16kg荷
重時)以上のものであるのが好ましい。
【0010】本発明の撥水性繊維表面を構成する配合物の一
成分であるテトラフルオロエチレンオリゴマーは、前述
のポリフッ化ビニリデンよりもフッ素含有量が多いた
め、更に撥水性及び撥水性の耐久性に優れる撥水性繊維
とすることができる。このテトラフルオロエチレンオリ
ゴマーは融点は特に限定するものではないが、溶融紡糸
法により繊維化する場合には、ポリフッ化ビニリデンと
同程度の融点(200〜320℃)であるのが好まし
い。また、テトラフルオロエチレンオリゴマーの平均分
子量は700〜10,000であるのが好ましい。平均
分子量が700未満であると、熱安定性に問題があり撥
水性の耐久性が悪い場合があり、また溶融紡糸法により
繊維化する場合には、溶融紡糸時における熱によって分
解しやすく、10,000より大きいと、単位質量当た
りにおける分子末端濃度が低くなるためフッ素含有率が
低くなり、十分な撥水性が得られない傾向があるため
で、1,000〜4,000であるのがより好ましい。こ
の「平均分子量」は平均分子量が4,000未満の場合
は、ダイレクトインジェクション−マススペクトルによ
り測定することができ、平均分子量が4,000以上の
場合は、示差熱分析(DTA)で求めた融点より経験式
により算出することができる。更に、配合前におけるテ
トラフルオロエチレンオリゴマーの平均粒子径は、ポリ
フッ化ビニリデンと均一に配合しやすい10μm以下で
あるのが好ましく、4μm以下であるのがより好まし
い。この「平均粒子径」は、レーザー回折・散乱法など
により測定することができる。また、配合前におけるテ
トラフルオロエチレンオリゴマーの形状は特に限定する
ものではないが、球状であるのが好ましい。
【0011】本発明の撥水性繊維表面を構成する配合物は、
前述のようなポリフッ化ビニリデンとテトラフルオロエ
チレンオリゴマーとを含むものであるが、ポリフッ化ビ
ニリデンとテトラフルオロエチレンオリゴマーとの質量
配合比は90〜50:10〜50であるのが好ましく、
より好ましくは70〜60:30〜40である。テトラ
フルオロエチレンオリゴマーの配合比が10未満である
と、単位質量当たりのフッ素含有量が少なく満足な撥水
性を得ることができない傾向があり、50より多いと、
十分な強度の繊維を得ることができない傾向があるため
である。本発明の撥水性繊維表面を構成する配合物は、
基本的に前述のようなポリフッ化ビニリデンとテトラフ
ルオロエチレンオリゴマーとからなるが、撥水性や撥水
性の耐久性を損なわない範囲内で第3の化合物を含んで
いることができる。この第3の化合物としては、例え
ば、ヘキサフルオロプロピレンがある。本発明の配合物
はポリフッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレンオリ
ゴマーとを含んでいるが、これら化合物はある程度相溶
した状態にある。
【0012】本発明の撥水性繊維は前述のような配合物を少
なくとも表面に存在しているため撥水性に優れるもので
あり、ポリフッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレン
オリゴマーとの質量配合比によっては超純水(比抵抗値
が18MΩ・cm以上)との接触角が150°以上の一
般的に超撥水といわれるレベルの撥水性を有する繊維で
あることもできる。本発明における「接触角」とは、超
純水の液滴が繊維表面となす角度(超純水を含む角度)
をいい、この場合の「繊維表面」とは、真っ直ぐに伸ば
した複数の撥水性繊維を互いの繊維軸が平行となるよう
に平面上に載置し、この平面に平行かつ撥水性繊維の繊
維軸に対して直角方向から観察した際における、撥水性
繊維の繊維軸方向と平行かつ超純水との接触側表面をい
う。
【0013】本発明の撥水性繊維は前述のような配合物が少
なくとも表面に存在しているが、繊維表面における配合
物の占有率が高ければ高い程、撥水性に優れているた
め、繊維表面の表面積の40%以上を占めているのが好
ましく、60%以上を占めているのがより好ましく、8
0%以上を占めているのが更に好ましく、100%占め
ているのが最も好ましい。本発明の撥水性繊維は配合物
のみから構成されていることもできるし、配合物以外の
樹脂成分を含んでいることもできる。この配合物は強度
的に弱い傾向があるため、配合物以外の樹脂成分を含ま
せて繊維強度を向上させるのが好ましい。この配合物以
外の樹脂成分としては特に限定されるものではないが、
撥水性繊維を溶融紡糸法により製造する場合には、熱可
塑性樹脂であるのが好ましく、この熱可塑性樹脂とし
て、例えば、ポリエステル系樹脂(例えば、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートな
ど)、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂(例え
ば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂な
ど)、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹
脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹
脂、ポリビニルアルコール系樹脂などを挙げることがで
きる。これらの中でも、溶融温度、溶融粘度の点から、
ポリプロピレンまたはポリエチレンテレフタレートが適
している。このように配合物と配合物以外の樹脂成分と
を含んでいる場合、撥水性繊維の横断面(繊維軸方向に
対して直角方向の断面形状)において、例えば、芯鞘
状、偏芯状、貼り合わせ状、海島状、オレンジ状、多重
バイメタル状に配置していることができる。これらの中
でも、配合物が100%繊維表面を占めることのでき
る、芯鞘状、偏芯状、海島状であるのが好ましい。な
お、撥水性繊維の横断面形状は特に限定されるものでは
なく、円形であっても、非円形(例えば、楕円形状、長
円形状、三角形などの多角形状、Yなどのアルファベッ
ト形状など)であっても良い。更に、撥水性繊維の内部
に配合物及び/又は配合物以外の樹脂成分が存在しな
い、中空状態にあっても良い。
【0014】本発明の撥水性繊維は、例えば、溶融紡糸法に
より製造することができる。つまり、ポリフッ化ビニリ
デンとテトラフルオロエチレンオリゴマーとを、例え
ば、スーパーミキサー、ゴムロール機などを用いて配合
してペレット化した後に、一軸もしくは二軸の紡糸機等
を用いて紡糸したり、ペレット化することなく直接一軸
もしくは二軸の紡糸機等を用いて紡糸して、撥水性繊維
を製造することができる。なお、ポリフッ化ビニリデン
とテトラフルオロエチレンオリゴマーとは相溶化剤なし
でセミミクロ分散することができるという特長もある。
また、溶融紡糸する際の温度は200〜290℃で実施
することができ、好ましくは230〜260℃で実施す
ることができる。
【0015】本発明の撥水性繊維シートは前述のような撥水
性繊維を含むものである。そのため、撥水性及び撥水性
の耐久性に優れるものである。本発明の撥水性繊維シー
トにおいては、撥水性繊維の含有量が多ければ多いほど
撥水性に優れているため、40mass%以上含んでい
るのが好ましく、60mass%以上含んでいるのがよ
り好ましい。本発明の撥水性繊維シートを構成する撥水
性繊維以外の繊維は特に限定するものではないが、例え
ば、再生繊維(例えば、レーヨン繊維、ポリノジック繊
維、キュプラ繊維など)、半合成繊維(例えば、アセテ
ート繊維、トリアセテート繊維など)、合成繊維(例え
ば、ナイロン繊維、ビニロン繊維、ビニリデン繊維、ポ
リ塩化ビニル繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、
ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリウレタン
繊維、弗素繊維など)、無機繊維(例えば、ガラス繊
維、炭素繊維など)、植物繊維(例えば、綿、麻な
ど)、動物繊維(例えば、羊毛、絹など)などを使用で
きる。
【0016】この撥水性繊維シートの態様としては、例え
ば、織物、編物、不織布、或いはこれらの複合体である
ことができる。これらの撥水性繊維シートは常法により
製造することができる。例えば、不織布は、繊維長の短
い撥水性繊維を使用して乾式法、湿式法、エアレイ法等
により、或いはスパンボンド法やメルトブロー法によ
り、溶融紡糸した撥水性繊維を直接シート化して製造す
ることができる。本発明の撥水性繊維シートは前述のよ
うな撥水性繊維を使用しているため、超純水との接触角
が150°以上の、超撥水といわれるレベルの撥水性を
有するものであることができる。
【0017】以下に、本発明の実施例を記載するが、本発明
は以下の実施例に限定されるものではない。
【0018】
【実施例】(実施例1)粒径10μm以下のポリフッ化
ビニリデンパウダー(登録商標:KYNAR711、エ
ルフ・アトケム・ジャパン製、MFR値:12g/10
分(230℃、2.16kg荷重時)、融点:約170
℃)と、分子末端がフッ素化された、平均粒子径0.5
〜2.5μmの球形テトラフルオロエチレンオリゴマー
パウダー(登録商標:セフラルルーブ−V、セントラル
硝子製、平均分子量:700〜4,000、融点:20
0〜280℃)を用意した。次いで、ポリフッ化ビニリ
デンパウダーとテトラフルオロエチレンオリゴマーパウ
ダーとを質量配合比70:30で、スーパーミキサーに
より混合した後、シリンダー温度150〜200℃に設
定した一軸押出機を用いて押出して、ペレット化した。
次いで、先端に直径0.3mmの孔を24個有する口金
を取り付けた芯鞘型紡糸機の鞘側の一軸押出機に前記乾
燥したペレットをセットし、他方、芯側の一軸押出機に
乾燥したポリプロピレンペレットをセットして、ギヤー
ポンプ比(鞘:芯)40:60、温度260℃で、約8
dtex/24fil.の未延伸芯鞘型撥水性繊維を押
し出した。次いで、この未延伸芯鞘型繊維をホットロー
ラー上で延伸(最大延伸倍率:70%)して、平均繊度
が1dtexの延伸芯鞘型撥水性繊維(配合物が繊維表
面を100%占める、断面:円形、非中空)を製造し
た。
【0019】(実施例2)ポリフッ化ビニリデンとテトラフ
ルオロエチレンオリゴマーとの質量配合比を95:5と
したこと以外は実施例1と全く同様にして、平均繊度が
1dtexの延伸芯鞘型撥水性繊維(配合物が繊維表面
を100%占める、断面:円形、非中空)を製造した。
【0020】(実施例3)平均分子量15,000のテトラ
フルオロエチレンオリゴマーを用いたこと以外は実施例
1と全く同様にして、平均繊度が1dtexの延伸芯鞘
型撥水性繊維(配合物が繊維表面を100%占める、断
面:円形、非中空)を製造した。
【0021】(実施例4)先端に直径0.3mmの孔を24
個有する口金を取り付けた紡糸機(単一成分)の一軸押
出機を用いたこと以外は実施例1と全く同様にして、平
均繊度が1dtexの配合物のみからなる延伸撥水性繊
維(配合物が繊維表面を100%占める、断面:円形、
非中空)を製造した。
【0022】(比較例1)ポリフッ化ビニリデンを100m
ass%使用したこと以外は実施例4と全く同様にし
て、平均繊度が1dtexのポリフッ化ビニリデンから
なる延伸繊維(ポリフッ化ビニリデンが繊維表面を10
0%占める、断面:円形、非中空)を製造した。
【0023】(実施例5)実施例4の延伸撥水性繊維を用い
て、面密度約100g/m2の撥水性平織物を製造し
た。
【0024】(実施例6)実施例4の延伸撥水性繊維を5m
mに切断した延伸撥水性短繊維70mass%と、実施
例4の未延伸撥水性繊維(繊度:8dtex)を5mm
に切断した未延伸撥水性短繊維30mass%とを計量
し、次いで、フッ素系界面活性剤(登録商標:MEGA
FAC F−824、大日本インキ化学工業製)を用い
て繊維濃度が0.1%になるように水に分散させた後、
抄紙用キャンパスを用いて抄紙し、温度170℃で乾燥
すると同時に未延伸撥水性短繊維を融着させて、面密度
約70g/m2の撥水性不織布を製造した。
【0025】(比較例2)ポリエチレンテレフタレート繊維
からなる平織物(面密度:約100g/m2)に、フッ
素系エマルジョン撥水剤(登録商標:アサヒガードAG
−730)を10g/m2スプレー塗布し、温度150
℃で3分間熱処理して、撥水性平織物を製造した。
【0026】(接触角の測定)実施例1〜4、比較例1で製
造した各繊維の超純水との接触角、及び実施例5〜6、
比較例2で製造した各繊維シートの超純水との接触角
を、接触角計(CA−SミクロII型、協和界面科学製)
を用いて測定した。つまり、繊維の場合には、各繊維を
真っ直ぐに伸ばした複数の繊維を、互いの繊維軸が平行
となるように、平坦な表面を有するサンプル具表面に並
べた後、たわみが無いように繊維の両端を粘着テープで
止めた。次いで、測定台にサンプル具を固定した後、付
属の霧吹き機で超純水を噴霧し、繊維表面に水滴を付着
させた。次いで、サンプル具の平面に平行かつ撥水性繊
維の繊維軸に対して直角方向から倍率300倍にて写真
を撮り、その写真から分度器にて接触角を測定した。他
方、繊維シートの場合には、サンプル具表面に繊維シー
トをたわみが無いように繊維シートの両端を粘着テープ
で止めたこと以外は、上記繊維の場合と同様にして接触
角を測定した。これらの結果は表1に示す通りであっ
た。
【0027】
【表1】
【0028】この表1から明らかなように、本発明の撥水性
繊維は100°以上の接触角を有する撥水性に優れるも
のであり、150°以上の超撥水といわれるレベルの撥
水性が極めて優れる繊維である場合もあることがわかっ
た。また、実施例5〜6及び比較例2の撥水性繊維シー
トを繰り返し洗濯したが、本発明の撥水性繊維シートで
ある実施例5〜6の撥水性繊維シートは、超純水との接
触角が低下しない撥水性の耐久性に優れるものであった
のに対して、比較例2の撥水性繊維シートは5回洗濯を
すると、超純水との接触角が著しく低下し、再度撥水剤
を塗布する必要性が生じる、撥水性の耐久性の悪いもの
であった。
【0029】
【発明の効果】本発明の撥水性繊維は撥水性及び撥水性
の耐久性に優れるものである。そのため、撥水性を必要
とする用途、例えば、衣料用、フィルタ用、電池セパレ
ータ用、キャパシタ用セパレータ用、工業用材料用の繊
維として、好適に使用することができる。
【0030】本発明の撥水性繊維シートは撥水性及び撥水性
の耐久性に優れるものである。そのため、撥水性を必要
とする用途、例えば、衣料用、フィルタ用、電池セパレ
ータ用、キャパシタ用セパレータ用、工業用材料用の繊
維シートとして、好適に使用することができる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリフッ化ビニリデンとテトラフルオロ
    エチレンオリゴマーとを含む配合物が、少なくとも表面
    に存在していることを特徴とする撥水性繊維。
  2. 【請求項2】 前記配合物が表面全体を占めていること
    を特徴とする、請求項1記載の撥水性繊維。
  3. 【請求項3】 ポリフッ化ビニリデンとテトラフルオロ
    エチレンオリゴマーとの質量配合比が90〜50:10
    〜50であることを特徴とする、請求項1又は請求項2
    記載の撥水性繊維。
  4. 【請求項4】 テトラフルオロエチレンオリゴマーの平
    均分子量が700〜10,000であることを特徴とす
    る、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の撥水性繊
    維。
  5. 【請求項5】 配合前におけるテトラフルオロエチレン
    オリゴマーの平均粒子径が10μm以下であることを特
    徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の撥水
    性繊維。
  6. 【請求項6】 撥水性繊維の超純水との接触角が150
    °以上であることを特徴とする、請求項1〜請求項5の
    いずれかに記載の撥水性繊維。
  7. 【請求項7】 前記撥水性繊維が溶融紡糸法により得ら
    れたものであることを特徴とする、請求項1〜請求項6
    のいずれかに記載の撥水性繊維。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の
    撥水性繊維を含んでいることを特徴とする撥水性繊維シ
    ート。
  9. 【請求項9】 前記撥水性繊維シートが溶融紡糸した撥
    水性繊維を直接シート化したものであることを特徴とす
    る、請求項8記載の撥水性繊維シート。
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