JP2001348397A - エリスロマイシンa誘導体 - Google Patents

エリスロマイシンa誘導体

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JP2001348397A
JP2001348397A JP2001105662A JP2001105662A JP2001348397A JP 2001348397 A JP2001348397 A JP 2001348397A JP 2001105662 A JP2001105662 A JP 2001105662A JP 2001105662 A JP2001105662 A JP 2001105662A JP 2001348397 A JP2001348397 A JP 2001348397A
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JP2001105662A
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Takushi Kaneko
カネコ タクシ
William Thomas Mcmillen
トーマス マクミラン ウィリアム
Yong-Jin Wu
ウー ヤン−ジン
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Pfizer Products Inc
Original Assignee
Pfizer Products Inc
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    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ヒトを含む哺乳類、鳥類及び魚類における抗
菌薬及び抗原虫薬として有用である新規なマクロライド
化合物、その新規化合物の調製方法、その調製に有用な
新規中間体、及び新規化合物を含有する医薬組成物及び
上記新規化合物による哺乳類、鳥類及び魚類に対する細
菌及び原虫類感染症の治療法の提供。 【解決手段】下記一般式の化合物(I)並びに薬学的に
許容することのできるその塩、プロドラッグ、互変異性
及び溶媒和物。具体的には下記式(II)の化合物が例
示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒトを含む哺乳類
ならびに魚類および鳥類における抗菌薬および抗原虫薬
として有用である新規なマクロライド化合物に関する。
また、本発明は、新規な化合物を調製する方法、本化合
物の調製に有用な新規な中間体、および新規な化合物を
含有する医薬組成物に関する。更に、本発明は、そのよ
うな治療を必要とする哺乳類、魚類および鳥類への新規
な化合物の投与を介した、細菌および原虫類感染症の治
療法を含む。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】抗生物
質として有用であるエリスロマイシンAの誘導体は、1
998年12月17日に公開された米国特許出願番号W
O98/56800;1998年11月19日に公開さ
れたWO98/51696;1999年5月6日に公開
されたWO99/21866;1999年12月9日に
公開されたWO99/62920;1999年2月10
日に公開されたEP895999;1999年5月6日
に公開されたWO99/21865;1999年1月2
7日に出願された米国特許出願番号60/130,80
9;1999年4月23日に出願された米国特許出願番
号60/130,912;および1999年4月23日
に出願された米国特許出願番号60/130,913に
述べられている。エリスロマイシンAの誘導体は、商業
的に入手可能な抗生物質アジスロマイシンに関係した米
国特許第4,474,768号および第4,517,3
59号にも述べられている。これらの特許および特許出
願物は、参照によりそれらの全体を本明細書に含めるも
のとする。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式
【化5】 の化合物またはその3位炭素の糖基が(=O)で置換さ
れている化合物、もしくは薬学的に許容することのでき
るその塩、プロドラッグ、互変異性体、もしくは溶媒和
物に関する[ここで、Xは、−C(O)−、−CH
(NR)−、−CHRNR−、−NR CH
−、−C(=NR)−および−C(=N−O
)−から選ばれ、ここで、前述の各X基の初めの
ダッシュは、一般式Iの化合物のC−10炭素に結合し
ており、各基の最後のダッシュは、一般式Iの化合物の
C−8炭素に結合しており;Bは、O、(CRaa
bb、SO、およびNRから選ばれ、ここで、
mは、0または1であり;RaaおよびRbbは、Hお
よびC−Cアルキルから独立に選ばれ;Raaおよ
びRbbは、それらが結合している炭素と共に3−から
10−員の環式または複素環式ジラジカルを形成するこ
とができ、ここで、このジラジカルの1個以上の炭素
は、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、
−NH−、−N(C−C)アルキル−および−C
(O)−から選ばれる1個以上のジラジカルにより任意
に置換されても良いし、T群置換基から選ばれる1個以
上の置換基により任意に置換されても良く;BがNR
である場合、BおよびRは、それらが結合している窒
素と共に3−から10−員の環を形成することができ、
ここで、この環の1個以上の炭素は、−O−、−S−、
−S(O)−、−S(O)−、−NH−、−N(C
−C)アルキル−および−C(O)−から選ばれる1
個以上のジラジカルにより任意に置換されても良いし、
T群置換基から選ばれる1個以上の置換基により任意に
置換されても良く;BがNRである場合、BおよびR
は、それらが結合している窒素と共に−N=C
(R)(CRArを形成することができ、
ここで、nは、0から10の範囲の整数であり;B、R
およびXは、共に結合することができ;結合した場
合、それらの介在原子と結合したB、RおよびX
は、以下の構造の一つを有する更なる2つの環を形成
し:
【化6】 ここで、それぞれのD、E、FおよびGは、H、ハロ、
−C12アルキル、C−C10アルケニル、C
−C10アルキニルおよび(CRArから独
立に選ばれ、ここで、nは、0から10の範囲の整数で
あり、ここで、このアルキルの1個以上の炭素は、−O
−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−NH
−、−N(C−C)アルキル−および−C(O)−
から選ばれる1個以上のジラジカルにより任意に置換さ
れても良いし、T群置換基から選ばれる1個以上の置換
基により任意に置換されても良く;DおよびEまたはF
およびGは、それらが結合している炭素と共に3−から
10−員の環式または複素環式ジラジカルを形成するこ
とができ、ここで、このジラジカルの1個以上の炭素
は、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、
−NH−、−N(C−C)アルキル−および−C
(O)−から選ばれる1個以上のジラジカルにより任意
に置換されても良いし、T群置換基から選ばれる1個以
上の置換基により任意に置換されても良く;それぞれの
J、JおよびKは、C(O)R、C(O)NR
、C(O)OR、(CRAr、O(CR
ArおよびN(CRArから独立
に選ばれ;ここで、nは、0から10の範囲の整数であ
り;それぞれのL、M、QおよびVは、HおよびT群置
換基から独立に選ばれ;L、M、QおよびVが結合して
いるフェニル環の1個または2個の炭素は、窒素で置換
することができ、L、M、QおよびVは、窒素に結合し
ている場合いずれの置換基も指示せず;Rは、C
20アルキル、C−C10アリールまたはC−C
14アラルキルであり、ここで、このアルキルの1個以
上の炭素は、−O−、−S−、−S(O)−、−S
(O)−、−NH−、−N(C−C)アルキル−
および−C(O)−から選ばれる1個以上のジラジカル
により任意に置換されても良いし、T群置換基から選ば
れる1個以上の置換基により任意に置換されても良く;
Arは、独立に、3−から10−員の複素環またはC
−C10アリールであり、ここで、これらの複素環およ
びアリール基は、T群置換基から独立に選ばれる1個以
上の置換基により任意に置換されても良く;T置換基
は、以下から成る群から選ばれ: (a)ニトロ; (b)ハロ; (c)ヒドロキシ; (d)N; (e)CN; (f)CHO; (g)C−C10アルコキシ; (h)C−Cアルコキシ−C−Cアルコキシ; (i)オキソ; (j)C−C10アルカノイル; (k)C−C10アルキル; (l)芳香族5−から10−員の複素環で置換されるC
−C12アルキル; (m)O−SOで置換されるC−Cアルキル; (n)C−C10アルケニル; (o)C−C10アルキニル; (p)C−C10シクロアルキル; (q)置換される−C10シクロアルキル; (r)3−から10−員の複素環; (s)置換される3−から10−員の複素環; (t)C−C10アリール; (u)置換される−C10アリール; (v)トリC−Cアルキルシリル; (w)−C(O)R; (x)−C(O); (y)−C(O)OR; (z)−OC(O)R; (aa)−C(O)NR; (bb)−OC(O)NR; (cc)−O(C)OR; (dd)−NR; (ee)−NR; (ff)−NHC(O)R; (gg)−NHC(O)NR; (hh)=N−O−R; (ii)=N−NR; (jj)=N−NR; (kk)=N−R; (ll)=N−R; (mm)=N−NHC(O)R; (nn)=N−NHC(O)NR; (oo)−C≡N; (pp)−S(O){ここで、nは、0、1または2
である}; (qq)−S(O){ここで、nは、0、1また
は2である}; (rr)−O−S(O){ここで、nは、0、1
または2である};および (ss)−SONR; このリストの置換される基は、T置換基で置換すること
ができ(即ち、゛置換される゛と指示されたもの以外のT
置換基で);Rは、H、C−C12アルキル、C
−C10アルケニル、C−C10アルキニルおよび
(CRArから選ばれ、ここで、nは、0か
ら10の範囲の整数であり、ここで、このアルキルの1
個以上の炭素は、−O−、−S−、−S(O)−、−S
(O)−、−NH−、−N(C−C)アルキル−
および−C(O)−から選ばれる1個以上のジラジカル
により任意に置換されても良いし、T群置換基から選ば
れる1個以上の置換基により任意に置換されても良く;
は、H、C(O)(C−C18)アルキル、C
(O)Ar、OC(O)(C−C18)アルキルおよ
びOC(O)Arから選ばれ、ここで、前述のR基の
アルキル部分は、−O−、−S−、−S(O)−、−S
(O)−、−NH−、−N(C−C)アルキル−
および−C(O)−から選ばれる1個以上のジラジカル
により任意に置換されても良いし、T群置換基から選ば
れる1個以上の置換基により任意に置換されても良く;
それぞれのR、RおよびRは、H、C−C12
アルキル、C−C10アリールおよびC−C10
素環から独立に選ばれ、ここで、このアルキルの1個以
上の炭素は、−O−、−S−、−S(O)−、−S
(O)−、−NH−、−N(C−C)アルキル−
および−C(O)−から選ばれる1個以上のジラジカル
により任意に置換されても良く、これらのアルキル、ア
リールおよび複素環式基は、T群置換基から選ばれる1
個以上の置換基により任意に置換されても良く;R
よびRは、それらが結合している窒素と共に、1個以
上の炭素が、−O−、−S−、−S(O)−、−S
(O)−、−NH−、−N(C−C)アルキル−
および−C(O)−から選ばれる1個以上のジラジカル
により任意に置換されても良いしT群置換基から選ばれ
る1個以上の置換基により任意に置換されても良い3−
から10−員の環を形成することができ;Rは、C
−C10アリール、置換されるC−C10アリール、
5−から10−員のヘテロアリール、置換される5−か
ら10−員のヘテロアリールおよび3−から10−員の
ヘテロシクロアルキルから成る群から選ばれ;それぞれ
のRおよびRは、C−C12アルケニル、C
12アルキニル、C−C10アリール、C−C
シクロアルキル、3−から10−員のヘテロシクロアル
キルおよび5−から10−員のヘテロアリールから成る
群から独立に選ばれ、ここで、これらのアルケニル、ア
ルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロア
ルキルおよびヘテロアリールは、T群置換基から選ばれ
る1個以上の置換基により任意に置換されても良く;R
10は、−OCONR1112であり;R11は、H
またはC−Cアルキルであり;R12は、H、C
−Cアルキル、−(CR1314(C−C
10シクロアルキル)、−(CR1314(C
−C10アリール)、−(CR 1314(3−か
ら10−員のヘテロシクロアルキル)、(CR13
(5−から10−員のヘテロアリール)であり、
ここで、uは、0から10までの整数であり、このR
12基内のこれらのアリール、シクロアルキル、ヘテロ
シクロアルキルおよびヘテロアリールは、T群置換基か
ら選ばれる1個以上の置換基により任意に置換されても
良く;R13およびR14は、独立に、HまたはC
アルキルであり;それぞれのRおよびRは、
H、ハロおよびC−Cアルキルから独立に選ばれ;
およびRは、それらが結合している炭素と共に3
−から10−員の環式または複素環式ジラジカルを形成
することができ、ここで、このジラジカルの1個以上の
炭素は、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)
−、−NH−、−N(C−C)アルキル−および−
C(O)−から選ばれる1個以上のジラジカルにより任
意に置換されても良いし、T群置換基から選ばれる1個
以上の置換基により任意に置換されても良く;(CR
は、−O−、−S−、−S(O)−、−S
(O)−、−NH−、−N(C−C)アルキル−
および−C(O)−から選ばれる1個以上のジラジカル
により中断されないか又は中断される、そしてT群置換
基から選ばれる1個以上の置換基により任意に置換され
ても良いアルキレンである{ここで、nは、0から10
の範囲の整数である}]。
【0004】好ましい態様において、Rは、そのいず
れもが1個以上のヒドロキシル基により任意に置換され
ても良いアルファ分枝のC−Cアルキル、アルケニ
ル、アルキニル、アルコキシアルキルもしくはアルキル
チオアルキル基;アルキル基が、アルファ分枝のC
アルキル基であるC−Cシクロアルキルアルキ
ル基;そのいずれもがメチルもしくは1個以上のヒドロ
キシルもしくは1個以上のC−Cアルキル基もしく
はハロ原子により任意に置換されても良いC−C
クロアルキルもしくはC−Cシクロアルケニル基;
または飽和しているか若しくは完全にもしくは部分的に
未飽和であってもよい、そして1個以上のC−C
ルキル基もしくはハロ原子により任意に置換されても良
い3から6員の酸素もしくは硫黄含有複素環式環である
か;または、Rは、C−Cアルキル、C−C
アルコキシおよびC−Cアルキルチオ基、ハロゲン
原子、ヒドロキシル基、トリフルオロメチルならびにシ
アノから選ばれる少なくとも1個の置換基で任意に置換
されても良いフェニルまたはC−C12アラルキルで
ある。
【0005】更に好ましい態様において、Rは、M
e、エチル、n−ブチル、MeS、EtS、シクロプロ
ピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキ
シルである。
【0006】更に好ましい態様において、Xは、−C
(O)−である。
【0007】更に好ましい態様において、Arは、フェ
ニル、2−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、
キノリン−4−イル、7−メトキシ−キノリン−4−イ
ル、4−フェニル−イミダゾール−1−イル、ピリジン
−4−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−2−イ
ル、4−ピリジニル−1H−イミダゾール−1−イル、
イミダゾ(4,5−b)ピリジン−3−イル、2−フェ
ニル−チアゾール−5−イル、2−ピリジン−3−イル
−チアゾール−4−イルおよびベンゾイミダゾール−1
−イルから選ばれる。
【0008】更に好ましい態様において、Bは、NH、
NMeおよびCHから選ばれ;そしてRは、(CH
Arである。この型の特定の態様において、n
は、3である。Arは、好ましくは、キノリン−4−イ
ル、4−フェニル−1H−イミダゾール−1−イル、イ
ミダゾ(4,5−b)ピリジン−3−イルおよび4−ピ
リジニル−1H−イミダゾール−1−イルから選ばれ
る。
【0009】更に好ましい態様において、Rはエチル
であり、RはHであり、R10は−OC(O)NH
であり、そしてXは−C(O)−である。これらの化
合物の中で、Bが(CRaabbであり{ここ
で、mは0である(即ち、Bは単結合である)}、そし
てRが(CH−(5−から10−員のヘテロア
リール)であるものが特に好ましい。この後者の群の中
で更に好ましいのは、このR基内のヘテロアリールが
4−ピリジニル−1H−イミダゾール−1−イルである
ものである。
【0010】更に好ましい態様において、Rはエチル
であり、RはHであり、R10は−OC(O)NH
であり、Xは−C(O)−であり、そして−B−R
は−NH(CH−(5−から10−員のヘテロア
リール)である。この群の中で好ましい化合物は、この
内のヘテロアリールがキノリン−4−イルであるも
のである。
【0011】更に好ましい態様において、RはHであ
り、Bは(CRaabbであり{ここで、mは0
である(即ち、Bは単結合である)}、Rはエチルで
あり、RはHであり、Xは−C(O)−であり、そ
してR10はOC(O)NHR1112である。この
群の中で好ましい化合物は、R11がHであり、そして
12が−CHCH=CH−(キノリン−3−イル)
であるものである。
【0012】また、本発明は、治療上効果的な量の一般
式Iの化合物または薬学的に許容することのできるその
塩、および薬学的に許容することのできる担体を含む、
哺乳類、魚類、または鳥類における細菌感染症または原
虫類感染症の治療のための医薬組成物に関する。
【0013】また、本発明は、治療上効果的な量の一般
式Iの化合物または薬学的に許容することのできるその
塩を哺乳類、魚類、または鳥類に投与することを含む、
これらの哺乳類、魚類、または鳥類における細菌感染症
または原虫類感染症の治療法に関する。
【0014】本明細書で用いる場合、゛治療゛には、特に
断らない限り、本発明の方法で提供されるような細菌感
染症または原虫類感染症の治療または予防が含まれる。
【0015】本明細書で用いる場合、特に断らない限
り、゛細菌感染症゛および゛原虫類感染症゛という用語に
は、哺乳類、魚類および鳥類に発現する細菌感染症およ
び原虫類感染症ならびに本発明の化合物のような抗生物
質を投与することにより治療または予防することのでき
る細菌感染症および原虫類感染症に関係した疾患が含ま
れる。このような細菌感染症および原虫類感染症並びに
このような感染症に関係した疾患としては、以下のもの
が含まれる:ストレプトコッカス・ニューモニエ(Strep
tococcus pneumoniae)、ヘモフィルス・インフルエンゼ
(Haemophilus influenzae)、モラクセラ・カタラーリス
(Moraxella catarrhalis)、スタヒロコッカス・アウレ
ウス(Staphylococcus aureus)、またはペプトストレプ
トコッカス(Peptostreptococcus)亜種による感染に関係
した肺炎、中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎、扁桃炎、およ
び乳様突起炎;ストレプトコッカス・ピオゲネス(Strep
tococcus pyogenes)、連鎖球菌CおよびG群、クロスト
リジウム・ジフセリエ(Clostridium diptheriae)、また
はアクチノバシラス・ヘモリチカム(Actinobacillushae
molyticum)による感染に関係した咽頭炎、リウマチ熱、
および糸球体腎炎;マイコプラズマ・ニューモニエ(Myc
oplasma pneumoniae)、レジオネラ・ニューモフィラ(Le
gionella pneumophila)、ストレプトコッカス・ニュー
モニエ、ヘモフィルス・インフルエンゼ、またはクラミ
ジア・ニューモニエ(Chlamydia pneumoniae)による感染
に関係した気道感染症;スタヒロコッカス・アウレウ
ス、コアグラーゼ陽性ブドウ球菌(即ち、S.エピデル
ミディス、S.ヘモリチカス等)、ストレプトコッカス
・ピオゲネス、ストレプトコッカス・アガラクティエ(S
treptococcus agalactiae)、連鎖球菌C−F群(微小コ
ロニーの連鎖球菌)、ビリダンス(viridans)連鎖球菌、
コリネバクテリウム・ミニュチシマム(Corynebacterium
minutissimum)、クロストリジウム亜種、またはバルト
ネラ・ヘンセレ(Bartonella henselae)による感染に関
係した未併発の皮膚および軟部組織感染症、膿瘍および
骨髄炎、ならびに産褥熱;スタヒロコッカス・サプロフ
ィチカス(Staphylococcus saprophyticus)またはエンテ
ロコッカス(Enterococcus)亜種による感染に関係した未
併発の急性***症;尿道炎および子宮頚管炎;およ
びクラミジア・トラコマチス(Chlamydia trachomati
s)、ヘモフィルス・デュクレイ(Haemophilus ducrey
i)、トレポネーマ・パリダム(Treponema pallidum)、ウ
レアプラズマ・ウレアリチカム(Ureaplasma urealyticu
m)、またはナイセリア・ゴノロエエ(Neiserria gonorrh
eae)による感染に関係した性的に感染する疾患;S.ア
ウレウス(食中毒およびトキシックショック症候群)、
または連鎖球菌A、B、およびC群による感染に関係し
た毒素疾患;ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter py
lori)による感染に関係した潰瘍;ボレリア・リカレン
チス(Borrelia recurrentis)による感染に関係した全身
性熱性症候群;ボレリア・ブルグドルフェリ(Borrelia
burgdorferi)による感染に関係したライム病;クラミジ
ア・トラコマチス、ナイセリア・ゴノロエエ、S.アウ
レウス、S.ニューモニエ、S.ピオゲネス、H.イン
フルエンゼ、またはリステリア(Listeria)亜種による感
染に関係した結膜炎、角膜炎、および涙嚢炎;マイコバ
クテリウム・アビウム(Mycobacterium avium)、または
マイコバクテリウム・イントラセルラーレ(Mycobacteri
um intracellulare)による感染に関係した播種性マイコ
バクテリウム・アビウム複合(MAC)疾患;カンピロ
バクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)による感
染に関係した胃腸炎;クリプトスポリジウム(Cryptospo
ridium)亜種による感染に関係した腸内原虫類;ビリダ
ンス連鎖球菌による感染に関係した歯原性感染症;ボル
デテラ・ペルツッシス(Bordetella pertussis)による感
染に関係した持続性咳;クロストリジウム・パーフリン
ジェンス(Clostridium perfringens)またはバクテロイ
デス(Bacteroides)亜種による感染に関係したガス壊
疽;ならびにヘリコバクター・ピロリまたはクラミジア
・ニューモニエによる感染に関係したアテローム動脈硬
化症。動物における細菌感染症および原虫類感染症なら
びに治療または予防することのできるこのような感染症
に関係した疾患としては以下のものが挙げられる:P. h
aem、P.マルトシダ(P. multocida)、マイコプラズマ
・ボビス(Mycoplasma bovis)またはボルデテラ亜種によ
る感染に関係したウシ呼吸疾患;大腸菌または原虫類
(即ち、コクシジウム類、クリプトスポリジア(cryptos
poridia)等)による感染に関係したウシ腸疾患;Staph.
アウレウス、Strep.ユベリス(uberis)、Sterp.アガラク
ティエ、Strep.ディスガラクティエ(dysgalactiae)、ク
レブシエラ(Klebsiella)亜種、コリネバクテリウム(Cor
ynebacterium)、またはエンテロコッカス亜種による感
染に関係した乳牛の乳腺炎;A.プレウロ(pleuro)、
P.マルトシダ、またはマイコプラズマ亜種による感染
に関係したブタ呼吸疾患;大腸菌、ローソニア・イント
ラセルラーリス(Lawsoniaintracellularis)、サルモネ
ラ(Salmonella)、またはセルプリナ・ヒオジスインテリ
エ(Serpulina hyodyisinteriae)による感染に関係した
ブタ腸疾患;フソバクテリウム(Fusobacterium)亜種に
よる感染に関係したウシ腐蹄症;大腸菌による感染に関
係したウシ子宮炎;フソバクテリウム・ネクロフォール
ム(Fusobacterium necrophorum)またはバクテロイデス
・ノドサース(Bacteroides nodosus)による感染に関係
したウシ毛様ゆうぜい;モラクセラ・ボビス(Moraxella
bovis)による感染に関係したウシのピンクアイ;原虫
類(即ち、ネオスポリウム(neosporium))による感染に
関係したウシの早期流産;大腸菌による感染に関係した
イヌおよびネコにおける***症;Staph.エピデルミ
ディス(epidermidis)、Staph.インターメジウス(interm
edius)、コアグラーゼ陰性スタヒロコッカスまたはP.
マルトシダによる感染に関係したイヌおよびネコにおけ
る皮膚および軟部組織感染症;ならびにアルカリゲネス
(Alcaligenes)亜種、バクテロイデス亜種、クロストリ
ジウム亜種、エンテロバクター(Enterobacter)亜種、ユ
ウバクテリウム(Eubacterium)、ペプトストレプトコッ
カス、ポルフィロモナス(Porphyromonas)、またはプレ
ボテラ(Prevotella)による感染に関係したイヌおよびネ
コにおける歯または口腔感染症。他の細菌感染症および
原虫類感染症ならびに本発明の方法により治療または予
防することのできるような感染症に関係した疾患は、
J.P.サンフォード(J. P. Sanford)等,゛抗微生物治
療に対するサンフォード指針゛( “The Sanford Guide
To Antimicrobial Therapy”),第26版, アンティマ
イクロバイアルセラピー社(Antimicrobial Therapy In
c.), 1996)に記載されている。
【0016】また、本発明は、一般式
【化7】 の化合物(ここで、X、R、およびRは、上記で定
義した通りであり、Pは、ヒドロキシ保護基である)を
処理してヒドロキシ保護基を除去することを含む、一般
式Iの上記化合物または薬学的に許容することのできる
その塩を調製する方法に関する。好ましくは、Pは、ア
セチル基である。
【0017】一般式Iの化合物または薬学的に許容する
ことのできるその塩を調製する上記方法の更なる態様に
おいて、一般式IIの上記化合物は、一般式
【化8】 の化合物をR−B−NHで処理することにより調製
する。
【0018】本明細書で用いる用語゛Me゛は、特に断ら
ない限り、メチルを指す。
【0019】本明細書で用いる用語゛Et゛は、特に断ら
ない限り、エチルを指す。
【0020】本明細書で用いる用語Pr゛は、特に断ら
ない限り、プロピルを指す。
【0021】本明細書で用いる用語゛Ac゛は、特に断ら
ない限り、アセチルを指す。
【0022】本明細書で用いる用語゛ヒドロキシ保護基゛
としては、特に断らない限り、アセチル、ベンジルオキ
シカルボニル、およびT.W.グリーン(T. W. Green
e),P.G.M.ウッツ(P. G. M. Wuts),゛有機合成に
おける保護基(Protective Groups In Organic Synthesi
s)゛(J.ウィリー&サンズ(J. Wiley & Sons)、199
1)に記載されている基を含む当業者等に馴染み深い種
々のヒドロキシ保護基が挙げられる。
【0023】本明細書で用いる用語゛ハロ゛には、特に断
らない限り、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードが
含まれる。
【0024】本明細書で用いる用語゛アルキル゛には、特
に断らない限り、直鎖、環式鎖または分枝鎖部分又はそ
の混合を有する飽和一価の炭化水素基が含まれる。環式
鎖部分が意図される場合、このアルキル内に少なくとも
3個の炭素が存在しなければならないことは当然のこと
である。このような環式鎖部分としては、シクロプロピ
ル、シクロブチルおよびシクロペンチルが挙げられる。
【0025】本明細書で用いる用語゛アルケニル゛には、
特に断らない限り、少なくとも1個の炭素−炭素二重結
合を有する直鎖または分枝鎖のモノ−またはポリ−未飽
和脂肪族炭化水素基が含まれる。アルケニル基の例とし
ては、それらに限定される訳ではないが、エテニル、E
−およびZ−プロペニル、イソプロペニル、E−および
Z−ブテニル、E−およびZ−イソブテニル、E−およ
びZ−ペンテニル、E−およびZ−ヘキセニル、E,E
−、E,Z−、Z,E−およびZ,Z−ヘキサジエニル
等が挙げられる。
【0026】本明細書で用いる用語゛アルキニル゛には、
特に断らない限り、少なくとも1個の炭素−炭素三重結
合を有する直鎖または分枝鎖のモノ−またはポリ−未飽
和脂肪族炭化水素基が含まれる。アルキニル基の例とし
ては、それらに限定される訳ではないが、エチニル、プ
ロピニル、イソプロピニル、ブチニル、イソブチニル、
ペンチニル、ヘキシニル等が挙げられる。
【0027】本明細書で用いる用語゛アルコキシ゛には、
特に断らない限り、アルキルが上記で定義した通りであ
る−O−アルキル基が含まれる。
【0028】本明細書で用いる用語゛アリール゛には、特
に断らない限り、1個の水素の除去により芳香族炭化水
素から誘導される有機基が含まれる。アリール基の例と
しては、それらに限定される訳ではないが、フェニル、
ナフチル、インデニル、インダニル、アズレニル、フル
オレニル、アントラセニル等が挙げられる。
【0029】本明細書で用いる用語゛3−10員の複素
環゛には、特に断らない限り、各複素環式基が、その環
系内に3個から10個の原子を有する、O、SおよびN
からそれぞれ選ばれる1個以上のヘテロ原子を有する芳
香族および非芳香族複素環式基が含まれる。非芳香族複
素環式基には、その環系内に3個の原子しかない基が含
まれるが、芳香族複素環式基は、その環系内に少なくと
も5個の原子がなければならない。複素環式基として
は、ベンゾ縮合した環系および1個以上の酸素または窒
素原子で置換された環系が含まれる。また、複素環式基
としては、部分的に未飽和または完全に飽和した3−か
ら10−員の環系、例えば、大きさが3個から8個の原
子の単環および、非芳香族環に縮合した芳香族6−員の
アリールまたはヘテロアリール環を含む二または三環式
環系が含まれる。四員の複素環式基の例は、アゼチジニ
ル(アゼチジンから誘導される)である。五員の複素環
式基の例は、チアゾリルであり、十員の複素環式基の例
は、キノリニルである。非芳香族複素環式基の例は、ピ
ロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエ
ニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニ
ル、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、チオキ
サニル、ピペラジニル、アゼチジニル、オキセタニル、
チエタニル、ホモピペリジニル、オキセパニル、チエパ
ニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、
1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル、2−ピロリ
ニル、3−ピロリニル、インドリニル、2H−ピラニ
ル、4H−ピラニル、ジオキサニル、1,3−ジオキソ
ラニル、ピラゾリニル、ジチアニル、ジチオラニル、ジ
ヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニ
ル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニ
ル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3−
アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、3H−インド
リルおよびキノリジニルである。芳香族複素環式基の例
は、ピリジニル、イミダゾリル、ピリミジニル、ピラゾ
リル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリ
ル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサ
ゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、キノリニル、イソ
キノリニル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾ
フラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリジニ
ル、フタラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、イソ
インドリル、プテリジニル、プリニル、オキサジアゾリ
ル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、
ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサ
ゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニ
ル、およびフロピリジニルである。上記で挙げた化合物
から誘導される前述の基は、C−結合であってもよい
し、又は、そのようなことが可能であればN−結合であ
っても良い。例えば、ピロールから誘導される基は、ピ
ロール−1−イル(N−結合)またはピロール−3−イ
ル(C−結合)であっても良い。
【0030】゛保護基゛とは、官能基に結合させ、後の段
階で除去して完全な官能基を現わすことができる適切な
化学基を指す。種々の官能基に適した保護基の例は、
T.W.グリーンおよびP.G.M.ウッツ, 有機合成
における保護基,第二版, JohnWiley and Sons (1991);
L.フィーザー(L. Fieser)およびM.フィーザー,有機
合成のためのフィーザーおよびフィーザーの試薬(Fiese
r and Fieser’s Reagent for Organic Synthesis), Jo
hn Wiley and Sons (1994);ならびにL.パクェット(L.
Paquette)編 有機合成用試薬辞典(Encyclopedia of Re
agents for Organic Synthesis, John Wiley and Sons
(1995)に記載されている。
【0031】本明細書で用いるフレーズ゛薬学的に許容
することのできる塩゛には、特に断らない限り、本発明
の化合物中に存在することのできる酸性または塩基性基
の塩が含まれる。事実上塩基性である本発明の化合物
は、種々の無機および有機酸と種々の塩を形成すること
とができる。このような塩基性化合物の薬学的に許容す
ることのできる酸付加塩を調製するのに用いることので
きる酸は、無毒の酸付加塩、即ち、塩酸塩、臭化水素酸
塩、沃化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、燐酸
塩、酸性燐酸塩、イソニコチン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、
サルチル酸塩、クエン酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸
塩、パントテン酸塩、重酒石酸塩、アスコルビン酸塩、
琥珀酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシン酸塩、フマル酸
塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、糖酸塩、蟻酸塩、
安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エ
タンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエ
ンスルホン酸塩およびパモ酸塩[即ち、1,1´−メチ
レン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸塩)]
のような薬理学的に許容することのできるアニオンを有
する塩を形成するものである。アミノ部分を含む本発明
の化合物は、上述の酸に加え、種々のアミノ酸と薬学的
に許容することのできる塩を形成することができる。
【0032】事実上酸性である本発明の化合物は、種々
の薬理学的に許容することのできるカチオンと塩基塩を
形成することができる。このような塩の例としては、本
発明の化合物のアルカリ金属またはアルカリ土類金属
塩、特に、カルシウム、マグネシウム、ナトリウムおよ
びカリウム塩が挙げられる。
【0033】本発明の特定の化合物は、不斉中心を有す
ることができ、従って、異なる鏡像異性およびジアステ
レオマー形態で存在することができる。本発明は、本発
明の化合物の全ての光学異性体および立体異性体並びに
その混合物の使用法、並びにそれらを用いる又は含有す
る全ての医薬組成物および治療法に関する。
【0034】本発明は、1個以上の水素、炭素または他
の原子がその同位体により置換されている本発明の化合
物および薬学的に許容することのできるその塩を含む。
このような化合物は、代謝薬物動態学研究および結合測
定における調査および診断道具として有用であるかもし
れない。
【0035】本明細書で用いる場合、一般式Iの化合物
を含む本発明の化合物は、薬学的に許容することのでき
るその誘導体またはプロドラッグを含むことが規定され
る。゛薬学的に許容することのできる誘導体またはプロ
ドラッグ゛は、受容者への投与により、本発明の化合物
又はその代謝物もしくは残留物を(直接または間接的
に)提供することのできる本発明の化合物のいずれの薬
学的に許容することのできる塩、エステル、エステルの
塩または他の誘導体も意味する。特に好ましい誘導体お
よびプロドラッグは、このような化合物を患者に投与し
た場合本発明の化合物の生物学的利用能を高める(例え
ば、経口投与化合物が更に容易に血中に吸収されるのを
可能にすることにより)、所定の生物学的区画への親化
合物の送達を増強する、注射による投与を可能にするよ
う溶解度を高める、代謝を変える又は***速度を変える
ものである。
【0036】本発明の化合物は、互変異性形態で存在し
ても良い。一般式Iの化合物の全ての互変異性体が、本
発明に含まれる。
【0037】一般式Iの化合物は、例えば、遊離のアミ
ノ、アミド、ヒドロキシまたはカルボン酸基を介してプ
ロドラッグに変換することができる。このようなプロド
ラッグの例としては、1個のアミノ酸残基、または2個
以上(例えば、2個、3個または4個)のアミノ酸残基
のポリペプチド鎖が、アミドまたはエステル結合を介し
て一般式Iの化合物の遊離のアミノ、ヒドロキシまたは
カルボン酸基に共有結合している化合物が含まれる。ア
ミノ酸残基としては、それらに限定される訳ではない
が、通常三文字記号により表される20個の天然に存在
するアミノ酸が挙げられ、また、4−ヒドロキシプロリ
ン、ヒドロキシリシン、デモシン、イソデモシン、3−
メチルヒスチジン、ノルバリン、ベータ−アラニン、ガ
ンマ−アミノ酪酸、シトルリン、ホモシステイン、ホモ
セリン、オルニチンおよびメチオニンスルホンも含まれ
る。
【0038】更なる型のプロドラッグも、包含される。
例えば、遊離のカルボキシル基は、アミドまたはアルキ
ルエステルとして誘導することができる。アミドおよび
エステル部分は、それらに限定される訳ではないが、エ
ーテル、アミンおよびカルボン酸官能基を含む基を組み
込むことができる。遊離のヒドロキシ基は、D.フレイ
シャー(D. Fleisher)等, 進歩した薬物送達概説(Advanc
ed Drug Delivery Reviews), 19巻, 115頁 (1996)に概
説されたように、それらに限定される訳ではないが、ヘ
ミコハク酸エステル、燐酸エステル、ジメチルアミノ酢
酸エステル、およびホスホリルオキシメチルオキシカル
ボニルを含む基を用いて誘導することができる。また、
ヒドロキシおよびアミノ基のカルバミン酸エステルプロ
ドラッグも含まれ、同様に、ヒドロキシ基の炭酸エステ
ルプロドラッグおよび硫酸エステルもある。(アシルオ
キシ)メチルおよび(アシルオキシ)エチルエーテル
{ここで、アシル基は、それらに限定される訳ではない
が、エーテル、アミンおよびカルボン酸官能基を含む基
で任意に置換されても良いアルキルエステルであっても
良く、または、アシル基は、上述したようなアミノ酸エ
ステルである}としてのヒドロキシル基の誘導も、包含
される。この型のプロドラッグは、R.P.ロビンソン
(R. P. Robinson)等, J. Medicinal Chemistry, 39巻,
10頁 (1996)に記載がある。
【0039】本発明の化合物には、一般式Iの化合物の
薬学的に許容することのできる塩も含まれる。本明細書
で用いる用語゛薬学的に許容することのできる塩゛には、
特に断らない限り、本発明の化合物に存在しても良い酸
性または塩基性基の塩が含まれる。
【0040】本明細書で論及した全ての特許、公開物お
よび特許出願物は、参照によりその全体を本明細書に含
めるものとする。
【0041】本発明の化合物は、模式図1に従って調製
することができる。模式図中の全ての置換基は、特に断
らない限り、上記で定義した通りである。
【0042】本発明で用いる出発物質は、種々の修飾を
行う前に適切な官能基保護、および所望の修飾が完了し
た後に脱保護を必要としても良い。ヒドロキシル基は、
通常、アセタートまたはCbzカーボナートとして保護
される。本発明で特許請求される通常の型のマクロライ
ド分子中の種々のヒドロキシル基の相対反応性は、充分
確立されている。反応性のこのような相違は、本発明の
化合物の異なる部分の選択的修飾を可能にする。
【0043】本発明の一般式5a−5cの化合物の調製
のための合成法は、6−カルバモイルエリスロマイシン
A誘導体1を用いる。一般式1の化合物及びその合成
は、米国特許第4,826,820号に公開されてい
る。その結果できた化合物を、DBU(1,8−ジアザ
ビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン)およびC
DI(カルボニルジイミダゾール)で処理して12−イ
ミダゾールカルボニルオキシ誘導体3を得る。この物質
のアンモニア、ヒドラジンまたはヒドロキシルアミンで
の処理により、それぞれ、4a、4bまたは4cを得
る。保護基の除去により化合物5a、5bまたは5cを
得る。
【0044】詳しくは、一般式1の化合物を、触媒量の
4−N,N−ジメチルアミノピリジンの存在下、CH
Clのような不活性溶媒中で、0°から50℃で、好
ましくは室温で、2から24時間、好ましくは12時
間、2当量の無水酢酸で処理する(模式図1、工程
1)。次いで、一般式2のジアセチル誘導体を、CH
Cl のような不活性溶媒中で、室温で、4から24時
間、好ましくは12時間、1−2当量のDBUおよび1
当量のCDIで処理して(模式図1、工程2)一般式3
の12−イミダゾールカルボニルオキシ誘導体を得る。
一般式3の化合物を、0°から100℃で、好ましくは
80°で、2−24時間、好ましくは12時間、アセト
ニトリル中の1−3当量のアンモニア、ヒドラジンまた
はヒドロキシルアミンで処理して(模式図1、工程3)
一般式4の化合物を得る。室温から80℃、好ましくは
50℃で、2−24時間、好ましくは12時間、メタノ
ール中で温めることにより、一般式4の化合物からアセ
チル基を除去して(模式図1、工程4)一般式5の化合
物を得る。
【0045】9の位置にオキシムを有する一般式1の化
合物は、例えば、米国特許第4,990,602号に記
載されているような相当するオキシム欠如炭素6の位置
のカルバモイルを、当業界で公知の方法を用いて相当す
るカルバモイル6、および米国特許第4,826,82
0号に記載されたものに変換することにより得ることが
できる。
【0046】また、一般式1の化合物は、一般式7の6
−カルバモイル−11,12−ジオール(R=OCO
NH)を炭酸エチレングリコールおよびKCO
の処理により一般式1の環式カーボナートに変換するこ
とにより得ることもできる。模式図1
【化9】 模式図1(続き)
【化10】
【0047】模式図2において、模式図1から得られる
化合物2を、0℃から室温、好ましくは室温で、1から
24時間、好ましくは12時間、無水HClで処理して
化合物3を調製する。その結果できた化合物を、次い
で、0℃から室温、好ましくは室温で、1から24時
間、好ましくは12時間、DMSOおよびEDCI(1
−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボ
ジイミド塩酸塩)で処理して化合物8を得る。DMSO
−塩化オキサリルまたはデス−マーチン(Dess-Martin)
ペルヨウジナン試薬のような他の酸化剤も用いることが
できる。化合物8を、0から40℃、好ましくは40℃
で、1から24時間、好ましくは12時間、不活性溶媒
中の1−2当量のDBUで処理する。その結果できたア
ルコールを、次いで、0℃から室温でTHF中でNaH
およびカルボニルジイミダゾール(CDI)で処理して
化合物10を得る。化合物10を、室温から80℃、好
ましくは80℃で、1から24時間、好ましくは12時
間、アセトニトリル中のR−B−NHで処理する。
その結果できた化合物を、次いで、室温から64℃、好
ましくは50℃で、1から24時間、好ましくは12時
間、MeOHで処理して2´アセチル基を除去して化合
物11を得る。模式図2
【化11】
【0048】模式図3において、模式図1から得られる
化合物4bを、還元アミノ化条件下、即ち、適切なアル
デヒドおよび水素化シアノ硼素ナトリウムで処理して化
合物12を得る。化合物12を、初めにクラジノース糖
を除去するために無水HCl、次いで、上述したような
酸化剤で処理して化合物13を調製する。模式図3
【化12】
【0049】模式図4において、化合物7、例えば、エ
リスロマイシンAを、50から85℃、好ましくは85
℃で、6から24時間、好ましくは24時間、エチレン
グリコールジメチルエーテル中の炭酸エチレンおよびK
COで処理して化合物14を得る。これを、0℃か
ら室温、好ましくは0℃で、1時間から12時間、好ま
しくは12時間、THF中の無水酢酸で処理して化合物
15を得る。化合物15を、次いで、−10℃から室
温、好ましくは0℃で、5分から5時間、好ましくは5
分間、ジクロロメタン中のイソシアン酸トリクロロアセ
チルで処理する。その結果できた中間体を、過剰のメタ
ノールで処理して化合物16及び17を得る。
【0050】トリカルバマート17を、水性アセトニト
リル中で、50から80℃、好ましくは80℃で、3か
ら24時間、好ましくは12時間、加熱して化合物18
を得る。上述の通りにクラジノース糖を分解し、その結
果できたアルコールをケトン19に酸化する。これを、
次いで、NaHのような過剰の塩基およびR−X(X
は、ハロゲン、メシラート、トシラート、または他の
離脱基である)で処理する。その結果できた中間体を、
C2´アセチル基を除去するためにMeOHで処理して
化合物20または21を得る。ジカルバマート16を、
上述のように無水HClで処理してクラジノース糖を分
解し、酸化して化合物22を得る。これを、更にNaH
およびCDIで処理して、模式図2に示した通りに用い
ることのできる化合物10を得る。模式図4
【化13】 模式図4(続き)
【化14】 模式図4(続き)
【化15】
【0051】Rがエチル以外である本発明の化合物
は、例えば、1998年1月15日に公開されたWO
98/01546;1998年1月15日に公開された
WO 98/01571;2000年1月6日に公開さ
れたWO 00/0500;1998年12月3日に公
開されたWO 98/54308;および2000年1
月6日に公開されたWO 00/00618に述べられ
ている通りに得られる出発物質を用いて調製することが
できる。
【0052】本発明の化合物は、不斉炭素原子を有する
ことができ、従って、異なる鏡像異性およびジアステレ
オマー形態で存在することができる。ジアステレオマー
混合物は、当業者等に公知の方法により、例えば、クロ
マトグラフィーまたは分別結晶により、それらの物理的
化学的差異に基づいて個々のジアステレオマーに分離す
ることができる。ジアステレオマー混合物および純粋な
鏡像異性体を含むこのような異性体の全ての使用が、本
発明の一部であると考えられる。
【0053】事実上塩基性である本発明の化合物は、種
々の無機および有機酸と種々の異なる塩を形成すること
とができる。このような塩は、哺乳類への投与のために
は薬学的に許容される必要があるが、初めに、本発明の
化合物を反応混合物から薬学的に許容することのできな
い塩として単離し、次いで、後者をアルカリ試薬で処理
することにより遊離の塩基化合物に単純に変換し、次
に、後者の遊離塩基を薬学的に許容することのできる酸
付加塩に変換することが、実際には、しばしば望まし
い。本発明の塩基化合物の酸付加塩は、水性溶媒媒体中
で、またはメタノールもしくはエタノールのような適切
な有機溶媒中で、本塩基化合物を実質的に同量の選択し
た鉱酸または有機酸で処理することにより容易に調製さ
れる。溶媒の慎重な蒸発により、所望の固形塩が、容易
に得られる。また、所望の塩は、有機溶媒中の遊離塩基
の溶液から、溶液に適切な鉱酸または有機酸を加えるこ
とにより析出することができる。
【0054】事実上酸性である本発明の化合物は、種々
のカチオンと塩基塩を形成することができる。哺乳類、
魚類または鳥類に投与されることになる化合物として、
このような塩は、薬学的に許容されねばならない。薬学
的に許容することのできる塩が要求される場合、初め
に、本発明の化合物を反応混合物から薬学的に許容する
ことのできない塩として単離し、次いで、薬学的に許容
することのできない酸付加塩の薬学的に許容することの
できる塩への変換に関係した上述のものと類似の方法
で、後者を薬学的に許容することのできる塩に単純に変
換することが、望ましいかもしれない。塩基塩の例とし
ては、アルカリ金属またはアルカリ土類金属塩、特にナ
トリウム、アミンおよびカリウム塩が挙げられる。これ
らの塩は、全て、従来技法により調製される。本発明の
薬学的に許容することのできる塩基塩を調製するための
試薬として用いる化学塩基は、本発明の酸性化合物と無
毒の塩基塩を形成するものである。このような無毒の塩
基塩としては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マ
グネシウム、種々のアミンカチオン等のような薬理学的
に許容することのできるカチオンから誘導されるものが
挙げられる。これらの塩は、ナトリウム、カリウム、カ
ルシウム、マグネシウム、種々のアミンカチオン等のよ
うなカチオンを有する所望の薬理学的に許容することの
できる塩基を含有する水溶液で相当する酸性化合物を処
理し、次いで、その結果できた溶液を、好ましくは減圧
下で蒸発乾固することにより容易に調製することができ
る。あるいは、酸性化合物の低級アルカノール性溶液と
所望のアルカリ金属アルコキシドとを一緒に混合し、次
いで、その結果できた溶液を前述と同じ方法で蒸発乾涸
することにより調製することもできる。いずれの場合に
おいても、反応の完全性および所望の最終生成物の最大
収率を保証するために、好ましくは、化学量論量の試薬
を用いる。
【0055】本発明は、一般式Iの化合物、ならびに薬
学的に許容することのできるその塩およびプロドラッグ
の全ての同位体標識した形態を含む。このような同位体
標識した化合物は、調査または診断道具として有用であ
る。同位体標識した化合物および薬学的に許容すること
のできるその塩は、1個以上の原子が、天然に普通に見
出される原子質量または質量数と異なる原子質量または
質量数を有する原子により置換されているという事実を
除いては一般式Iの化合物と同一である。本発明の化合
物に組み込むことのできる同位体の例としては、それぞ
れ、H、H、13C、14C、15N、18O、
17O、35S、18Fおよび36Clのような水素、
炭素、窒素、酸素、燐、フッ素および塩素の同位体が挙
げられる。本発明の特定の同位体標識化合物、例えば、
Hおよび14Cのような放射性同位体を組み込んでい
るものは、薬物および/または基質組織分布測定におい
て有用である。トリチウム化、即ち、H、および炭素
−14、即ち14C同位体は、調製の容易さおよび検出
能から特に好ましい。ジュウテリウム、即ちHのよう
なより重い同位体を用いた置換は、より高い代謝安定
性、例えば、増大したインビボ半減期または減少した投
与必要量に起因する特定の治療上の有利性を得ることが
でき、従って、ある状況では好ましいかもしれない。本
発明の一般式Iの同位体標識した化合物及びそのプロド
ラッグは、通常、同位体標識していない試薬を容易に入
手可能な同位体標識した試薬に置き換え、下記の模式図
および/または実施例で開示した手法を実施することに
より調製することができる。
【0056】細菌および原虫類病原体に対する本発明の
化合物の抗菌および抗原虫類活性は、ヒト(測定I)ま
たは動物(測定IIおよびIII)の病原体の既知の株
の成長を阻害する本化合物の能力により示される。アッセイI
【0057】下記に述べる測定Iは、従来の方法論およ
び解釈基準を用いており、マクロライド耐性の既知のメ
カニズムを打開する化合物に導くことのできる化学修飾
の方向を提供するように設計されている。測定Iにおい
て、細菌の菌株のパネルは、特徴付けられたマクロライ
ド耐性メカニズムの代表例を含む種々の標的病原性種を
含むように組み立てられている。このパネルの使用は、
耐性メカニズムを除去するのに必要であるかもしれない
効力、活性のスペクトル、および構造的要素または修飾
に関して、化学構造/活性の関係が決定されるのを可能
にする。スクリーニングパネルを含む細菌性病原体を、
下記の表に示す。多くの場合、マクロライド感受性親株
及びそれから誘導されたマクロライド耐性菌株の両方
が、入手可能であり、耐性メカニズムを打開する本化合
物の能力の更に正確な評価を提供する。ermA/er
mB/ermCの名称を有する遺伝子を有する菌株は、
Ermメチラーゼによる23S rRNA分子の修飾
(メチル化)により、通常、三種の構造種の全ての結合
を阻止するため、マクロライド系、リンコサミド系、お
よびストレプトグラミンB抗生物質に耐性である。2つ
のタイプのマクロライド流出が述べられてきた;msr
Aは、マクロライド系およびストレプトグラミン系の進
入を阻止するブドウ球菌における流出システムの成分を
コードし、一方、mefA/Eは、マクロライド系のみ
を流出すると考えられる膜貫通蛋白質をコードする。2
´−ヒドロキシルのホスホリル化(mph)または大環
状ラクトンの切断(エステラーゼ)のいずれかにより、
マクロライド抗生物質の不活性化を起こすことができ、
且つ仲介することができる。菌株は、従来のポリメラー
ゼ連鎖反応(PCR)技術を用いて、および/または耐
性決定基を配列決定することにより特徴付けることがで
きる。この出願物におけるPCR技術の使用法は、J.
サットクリフェ(J. Sutcliffe)等, ゛PCRによるエリ
スロマイシン耐性決定基の検出゛, 抗微生物薬と化学療
法(Antimicrobial Agents and Chemotherapy), 40 (1
1), 2562-2566 (1996)に述べられている。測定は、マイ
クロタイタートレー中で実施し、臨床研究室基準のため
の全国委員会(The National Committeefor Clinical La
boratory Standards)(NCCLS)により出版された
抗菌ディスク感受性試験用実施基準(Performance Stand
ards for Antimicrobial Disk Susceptibility Test)
−第6版;承認された基準(Approved Standard)指針に
従って解釈し;最小阻害濃度(MIC)を用いて菌株を
比較する。化合物は、初めに、40mg/mlストック
溶液としてジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解す
る。
【表1】
【0058】測定IIを用いてパスツレラ・マルトシダ
に対する活性を試験し、測定IIIを用いてパスツレラ
・ヘモリチカに対する活性を試験する。アッセイII
【0059】この測定法は、マイクロリットルフォーマ
ットでの液体希釈法に基づいている。P.マルトシダ
(菌株59A067)の単一コロニーを、5mlのブレ
ーンハート インフュージョン(BHI)ブロスに接種
する。試験化合物は、125μlのジメチルスルホキシ
ド(DMSO)に1mgの化合物を可溶化することによ
り調製する。試験化合物の希釈物は、未接種のBHIブ
ロスを用いて調製する。用いた試験化合物の濃度は、二
倍連続希釈により200μg/mlから0.098μg
/mlの範囲である。P.マルトシダ接種BHIを、未
接種BHIブロスで希釈して200μl当たり10
胞の懸濁液を作る。BHI細胞懸濁液を、試験化合物の
それぞれの連続希釈物と混合し、37℃で18時間イン
キュベートする。最小阻害濃度(MIC)は、未接種の
対照との比較により決定されるマルトシダの成長の
100%阻害を示す化合物の濃度に等しい。アッセイIII
【0060】この測定法は、ステアズレプリケーター(S
teers Replicator)を用いる寒天希釈法に基づいてい
る。寒天プレートから分離した2個から5個のコロニー
を、BHIブロスに接種し、震盪(200rpm)しな
がら37℃で一晩インキュベートする。翌朝、300μ
lの十分生育したP.ヘモリチカ前培養物を、3mlの
新たなBHIブロスに接種し、震盪(200rpm)し
ながら37℃でインキュベートする。適切な量の試験化
合物をエタノールに溶解し、一連の二倍連続希釈物を調
製する。2mlのそれぞれの連続希釈物を、18mlの
溶融BHI寒天と混合し、固まらせる。接種したP.ヘ
モリチカ培養物が、0.5マクファーランド基準濃度に
達した時点で、約5μlのP.ヘモリチカ培養物を、ス
テアズレプリケーターを用い種々の濃度の試験化合物を
含むBHI寒天プレート上に接種し、37℃で18時間
インキュベートする。試験化合物の初期濃度は、100
−200μg/mlの範囲である。MICは、未接種の
対照との比較により決定されるP.ヘモリチカの成長の
100%阻害を示す試験化合物の濃度に等しい。
【0061】一般式(I)の化合物のインビボ活性は、
通常、マウスで行われる、当業者等に周知の従来の動物
防御研究により測定することができる。
【0062】マウス到着後ケージを割り当て(ケージ当
たり10匹)、用いる前に最低の48時間新しい環境に
慣らす。動物に0.5mlの3x10 CFU/ml
の細菌懸濁液(P.マルトシダ菌株59A006)を腹
腔内により接種する。いずれの実験も、0.1X感染量
で感染した1つの群および1X感染量で感染した2つの
群を含む少なくとも3つの薬物を投与しない対照群があ
り、10X感染データ群も用いることができる。通常、
所定の研究において、全てのマウスは、特に繰り返し注
射器(例えば、コーンウォール(Cornwall)(登録商標)
注射器)を用いて感染物を投与する場合、30−90分
以内に感染させることができる。感染を開始した30分
後、最初の化合物治療を行う。30分の終わりの時点で
全ての動物の感染を終えていない場合、二人目が、化合
物投与を開始する必要があるかもしれない。投与経路
は、皮下または経口投与である。皮下投与は、首の後ろ
のゆるゆるの皮膚に投与し、一方、経口投与は、食餌針
により与える。いずれの場合も、マウス当たり0.2m
lの容量を用いる。感染の30分、4時間および24時
間後に、化合物を投与する。それぞれの試験には、同じ
経路により投与される既知の効力の対照化合物を含め
る。動物は、毎日観察し、各群の生存数を記録する。
P.マルトシダモデルの監視は、感染後96時間(4
日)間続ける。
【0063】PD50は、試験した化合物が、薬物治療
をしなければ致命的であろう細菌感染による死亡から一
群のマウスの50%を防御する算定量である。
【0064】
【発明の実施の形態】一般式Iの化合物ならびに薬学的
に許容することのできるその塩、プロドラッグ、互変異
性体および溶媒和物(以後は、゛活性化合物゛)は、細菌
および原虫類感染症の治療に、経口、非経口、局所また
は直腸経路を通じて投与することができる。治療される
対象者の種、体重および症状ならびに選択した特定の投
与経路に依存して必然的に変動が生じるが、通常、これ
らの化合物は、最も好ましくは、1回または分割した量
(即ち、1日に1回から4回量)で1日当たり体重kg
当たり約0.2mg(mg/kg/日)から約200m
g/kg/日の範囲の用量で投与される。しかしなが
ら、約4mg/kg/日から約50mg/kg/日の範
囲にある用量水準が、最も好ましく用いられる。それで
も尚、治療される哺乳類、魚類または鳥類の種及びこの
医薬に対するその個々の応答、ならびに選択した医薬処
方物の型及びこのような投与を行う期間および間隔に依
存して変動が生じるかもしれない。ある場合には、前述
の範囲の下限を下回る用量水準が、非常に適切であるか
もしれず、一方、別の場合には、有害な副作用を引き起
こすことなく、更に上回る用量を用いることができる
が、但し、このような上回る用量は、初めに、1日を通
じた投与の中でいくつかの小さい量に分割する。
【0065】本活性化合物は、単独で又は薬学的に許容
することのできる担体もしくは希釈剤と組み合わせて前
に示した経路により投与することができ、このような投
与は、1回量または複数回量で行うことができる。更に
詳しくは、本活性化合物は、種々の異なる剤形で投与す
ることができる、即ち、錠剤、カプセル剤、トローチ剤
(lozenges)、トローチ剤(troches)、ハードキャンデ
ィー剤、散剤、スプレー剤、クリーム剤、軟膏剤(salve
s)、坐剤、ゼリー剤、ゲル剤、パスタ剤、ローション
剤、軟膏剤(ointments)、水性懸濁剤、注射用液剤、エ
リキシル剤、シロップ剤等の形態で種々の薬学的に許容
することのできる不活性な担体と組み合わせることがで
きる。このような担体としては、固形希釈剤もしくは賦
形剤、滅菌水性媒体および種々の無毒の有機溶媒等が挙
げられる。更に、経口医薬組成物は、適切に甘味付けお
よび/または着香することができる。通常、本活性化合
物は、このような剤形中に約5.0重量%から約70重
量%の範囲の濃度水準で存在する。
【0066】経口投与には、デンプン(好ましくはトウ
モロコシ、バレイショまたはタピオカデンプン)、アル
ギン酸および特定の複合珪酸塩類のような種々の崩壊
剤、ならびにポリビニルピロリドン、ショ糖、ゼラチン
およびアラビアゴムのような顆粒化結合剤と共に微結晶
セルロース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、燐
酸二カルシウムおよびグリシンのような種々の医薬品添
加物を含有する錠剤を用いることができる。更に、ステ
アリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウムおよび
タルクのような滑沢剤は、錠剤化目的にはしばしば非常
に有用である。同様の型の固形組成物を、ゼラチンカプ
セル剤中の賦形剤として用いることもでき、これに関連
する好ましい材料としては、やはり、ラクトース即ち乳
糖ならびに高分子量ポリエチレングリコール類が挙げら
れる。経口投与用に水性懸濁剤および/またはエリキシ
ル剤を所望である場合、水、エタノール、プロピレング
リコール、グリセリン及びそれらの種々の組み合わせの
ような希釈剤と共に、種々の甘味剤または着香剤、着色
剤もしくは染料、ならびに、そのように所望であれば、
乳化剤および/または懸濁化剤と本活性化合物を組み合
わせることができる。
【0067】非経口投与には、ゴマもしくは落花生油、
または水性プロピレングリコールのいずれか中の活性化
合物の液剤を用いることができる。水性液剤は、必要で
あれば適切に緩衝化すべきであり(好ましくは8より高
いpH)、液体希釈剤は、初めに等張にすべきである。
これらの水性液剤は、静脈注射目的に好適である。油性
液剤は、関節内、筋肉内および皮下注射目的に好適であ
る。滅菌条件下でのこれら全ての液剤の調製は、当業者
等に周知の標準製薬技法により容易に達成される。
【0068】更に、本発明の活性化合物を局所的に投与
することも可能であり、これは、標準製薬慣習により、
クリーム剤、ゼリー剤、ゲル剤、パスタ剤、パッチ剤、
軟膏剤等により行うことができる。
【0069】ウシまたは家畜のようなヒト以外の動物へ
の投与には、本活性化合物は、動物の餌に入れて、また
は水薬組成物として経口的に投与することができる。
【0070】また、本活性化合物は、小さな単膜リポソ
ーム、大きな単膜リポソーム及び多重膜リポソームのよ
うなリポソーム送達システムの形態で投与することもで
きる。リポソームは、コレステロール、ステアリルアミ
ンまたはホスファチジルコリンのような種々の燐脂質か
ら形成することができる。
【0071】また、本活性化合物は、標的に向けられる
薬物担体として可溶性ポリマーと結合させることができ
る。このようなポリマーとしては、ポリビニルピロリド
ン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピルメタク
リルアミドフェニル、ポリヒドロキシエチルアスパルト
アミド−フェノール、またはパルミトイル残基で置換さ
れたポリエチレンオキサイド−ポリリシンを挙げること
ができる。更には、本活性化合物は、薬物の制御放出を
達成するのに有用な生体分解可能ポリマーの系、例え
ば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸とポリグリ
コール酸とのコポリマー、ポリエプシロンカプロラクト
ン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル類、ポリ
アセタール類、ポリジヒドロピラン類、ポリシアノアク
リレート類およびヒドロゲルの架橋または両親媒性ブロ
ックコポリマーに結合させることができる。
【一般的実施例手順】
【0072】以下の実施例は、本発明の方法を更に具体
的に説明する。本発明は、下記に提供される実施例の特
定の細部に制限されるものではないことは、当然のこと
である。
【実施例】実施例1 6,4´´−ビスカルバモイル−10,11−デヒドロ
−エリスロマイシンA(模式図4、Rがエチルである
化合物16)
【0073】1mLの塩化メチレン中の化合物15{こ
こで、Rは、エチルである}(54mg、0.072
ミリモル)の溶液に、0℃で、イソシアン酸トリクロロ
アセチル(17.2μL、0.144ミリモル)を加え
た。混合液をこの温度で30分間攪拌し、溶媒を蒸発さ
せた。残分を、5mLのメタノールおよび100μLの
水に溶解し、溶液を室温で一晩攪拌した。メタノールお
よび水の蒸発後に得られた残分を、シリカゲルTLC
(4.5%MeOH−0.5%NHOH−CH Cl
)によるクロマトグラフィーにかけて39mg(69
%)の標記化合物;MS 802(M+1)を得た。実施例2 6,12,4´´−トリスカルバモイル−10,11−
デヒドロ−エリスロマイシンA(模式図4、Rがエチ
ルである化合物17)
【0074】1mLの塩化メチレン中の化合物15(4
7mg、0.062ミリモル)の溶液に、0℃で、イソ
シアン酸トリクロロアセチル(22.2μL、0.18
8ミリモル)を加えた。混合液をこの温度で30分間攪
拌し、溶媒を蒸発させた。残分を、5mLのメタノール
および100μLの水に溶解し、溶液を室温で一晩攪拌
した。メタノールおよび水の蒸発後に得られた残分を、
シリカゲルTLC(4.5%MeOH−0.5%NH
OH−CHCl)によるクロマトグラフィーにかけ
て29mg(55%)の標記化合物;MS 845(M
+1)を得た。実施例3 11−デオキシ−11−(カルボキシアミノ)−6,4
´´−ビスカルバモイル−エリスロマイシンA(模式図
4、Rがエチルである化合物18)
【0075】実施例2で得たトリスカルバモイル誘導体
(29mg)を、2mLのアセトニトリルおよび0.3
mLの水に溶解し、一晩80℃で加熱した。溶媒の蒸発
後に得られた残分を、シリカゲルTLC(10%MeO
H−1%NHOH−CHCl)により精製して9
mgの標記化合物;MS 845(M+1)を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 33/02 171 A61P 33/02 171 (72)発明者 ウィリアム トーマス マクミラン アメリカ合衆国 46032 インディアナ州 フィッシャー市 タイドウォーター・ド ライブ 11665 (72)発明者 ヤン−ジン ウー アメリカ合衆国 06443 コネチカット州 マディソン市 デボンシャー・レーン 228 Fターム(参考) 4C057 BB03 DD01 KK13 4C086 AA01 AA02 AA03 EA13 MA01 MA04 NA14 NA15 ZB35 ZB38 ZC61

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 の化合物またはその3位炭素の糖基が(=O)で置換さ
    れている化合物、もしくは薬学的に許容することのでき
    るその塩、プロドラッグ、互変異性体、もしくは溶媒和
    物[ここで、Xは、−C(O)−、−CH(NR
    )−、−CHRNR−、−NR CHR−、−
    C(=NR)−および−C(=N−OR)−から選
    ばれ、ここで、前述の各X基の初めのダッシュは、一
    般式Iの化合物のC−10炭素に結合しており、各基の
    最後のダッシュは、一般式Iの化合物のC−8炭素に結
    合しており;Bは、O、(CRaabb、S
    、およびNRから選ばれ、ここで、mは、0また
    は1であり;RaaおよびRbbは、HおよびC−C
    アルキルから独立に選ばれ;RaaおよびRbbは、
    それらが結合している炭素と共に3−から10−員の環
    式または複素環式ジラジカルを形成することができ、こ
    こで、当該ジラジカルの1個以上の炭素は、−O−、−
    S−、−S(O)−、−S(O)−、−NH−、−N
    (C−C)アルキル−および−C(O)−から選ば
    れる1個以上のジラジカルにより任意に置換されても良
    いし、T群置換基から選ばれる1個以上の置換基により
    任意に置換されても良く;BがNRである場合、Bお
    よびRは、それらが結合している窒素と共に3−から
    10−員の環を形成することができ、ここで、当該環の
    1個以上の炭素は、−O−、−S−、−S(O)−、−
    S(O)−、−NH−、−N(C−C)アルキル
    −および−C(O)−から選ばれる1個以上のジラジカ
    ルにより任意に置換されても良いし、T群置換基から選
    ばれる1個以上の置換基により任意に置換されても良
    く;BがNRである場合、BおよびRは、それらが
    結合している窒素と共に−N=C(R)(CR
    Arを形成することができ、ここで、nは、
    0から10の範囲の整数であり;B、RおよびX
    は、共に結合することができ;結合した場合、それら
    の介在原子と結合したB、RおよびXは、以下の構
    造の一つを有する更なる2つの環を形成し: 【化2】 ここで、それぞれのD、E、FおよびGは、H、ハロ、
    −C12アルキル、C−C10アルケニル、C
    −C10アルキニルおよび(CRArから独
    立に選ばれ、ここで、nは、0から10の範囲の整数で
    あり、ここで、当該アルキルの1個以上の炭素は、−O
    −、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−NH
    −、−N(C−C)アルキル−および−C(O)−
    から選ばれる1個以上のジラジカルにより任意に置換さ
    れても良いし、T群置換基から選ばれる1個以上の置換
    基により任意に置換されても良く;DおよびEまたはF
    およびGは、それらが結合している炭素と共に3−から
    10−員の環式または複素環式ジラジカルを形成するこ
    とができ、ここで、当該ジラジカルの1個以上の炭素
    は、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、
    −NH−、−N(C−C)アルキル−および−C
    (O)−から選ばれる1個以上のジラジカルにより任意
    に置換されても良いし、T群置換基から選ばれる1個以
    上の置換基により任意に置換されても良く;それぞれの
    J、JおよびKは、C(O)R、C(O)NR
    、C(O)OR、(CRAr、O(CR
    ArおよびN(CRArから独立
    に選ばれ;ここで、nは、0から10の範囲の整数であ
    り;それぞれのL、M、QおよびVは、HおよびT群置
    換基から独立に選ばれ;L、M、QおよびVが結合して
    いるフェニル環の1個または2個の炭素は、窒素で置換
    することができ、L、M、QおよびVは、窒素に結合し
    ている場合いずれの置換基も指示せず;Rは、C
    20アルキル、C−C20アルキル、C−C10
    アリールまたはC−C14アラルキルであり、ここ
    で、当該アルキルの1個以上の炭素は、−O−、−S
    −、−S(O)−、−S(O)−、−NH−、−N
    (C−C)アルキル−および−C(O)−から選ば
    れる1個以上のジラジカルにより任意に置換されても良
    いし、T群置換基から選ばれる1個以上の置換基により
    任意に置換されても良く;Arは、独立に、3−から1
    0−員の複素環またはC−C10アリールであり、こ
    こで、当該複素環およびアリール基は、T群置換基から
    独立に選ばれる1個以上の置換基により任意に置換され
    ても良く;T置換基は、以下から成る群から選ばれ: (a)ニトロ; (b)ハロ; (c)ヒドロキシ; (d)N; (e)CN; (f)CHO; (g)C−C10アルコキシ; (h)C−Cアルコキシ−C−Cアルコキシ; (i)オキソ; (j)C−C10アルカノイル; (k)C−C10アルキル; (l)芳香族5−から10−員の複素環で置換されるC
    −C12アルキル; (m)O−SOで置換されるC−Cアルキル; (n)C−C10アルケニル; (o)C−C10アルキニル; (p)C−C10シクロアルキル; (q)置換される−C10シクロアルキル; (r)3−から10−員の複素環; (s)置換される3−から10−員の複素環; (t)C−C10アリール; (u)置換される−C10アリール; (v)トリC−Cアルキルシリル; (w)−C(O)R; (x)−C(O); (y)−C(O)OR; (z)−OC(O)R; (aa)−C(O)NR; (bb)−OC(O)NR; (cc)−O(C)OR; (dd)−NR; (ee)−NR; (ff)−NHC(O)R; (gg)−NHC(O)NR; (hh)=N−O−R; (ii)=N−NR; (jj)=N−NR; (kk)=N−R; (ll)=N−R; (mm)=N−NHC(O)R; (nn)=N−NHC(O)NR; (oo)−C≡N; (pp)−S(O){ここで、nは、0、1または2
    である}; (qq)−S(O){ここで、nは、0、1また
    は2である}; (rr)−O−S(O){ここで、nは、0、1
    または2である};および (ss)−SONR; ここで、このリストの置換される基は、T置換基で置
    換することができ;Rは、H、C−C12アルキ
    ル、C−C10アルケニル、C−C10アルキニル
    および(CRArから選ばれ、ここで、n
    は、0から10の範囲の整数であり、ここで、当該アル
    キルの1個以上の炭素は、−O−、−S−、−S(O)
    −、−S(O)−、−NH−、−N(C−C)ア
    ルキル−および−C(O)−から選ばれる1個以上のジ
    ラジカルにより任意に置換されても良いし、T群置換基
    から選ばれる1個以上の置換基により任意に置換されて
    も良く;Rは、H、C(O)(C−C18)アルキ
    ル、C(O)Ar、OC(O)(C−C18)アルキ
    ルおよびOC(O)Arから選ばれ、ここで、前述のR
    基のアルキル部分は、−O−、−S−、−S(O)
    −、−S(O)−、−NH−、−N(C−C)ア
    ルキル−および−C(O)−から選ばれる1個以上のジ
    ラジカルにより任意に置換されても良いし、T群置換基
    から選ばれる1個以上の置換基により任意に置換されて
    も良く;それぞれのR、RおよびRは、H、C
    −C12アルキル、C−C10アリールおよびC
    10複素環から独立に選ばれ、ここで、当該アルキル
    の1個以上の炭素は、−O−、−S−、−S(O)−、
    −S(O)−、−NH−、−N(C−C)アルキ
    ル−および−C(O)−から選ばれる1個以上のジラジ
    カルにより任意に置換されても良く、当該アルキル、ア
    リールおよび複素環式基は、T群置換基から選ばれる1
    個以上の置換基により任意に置換されても良く;R
    よびRは、それらが結合している窒素と共に、1個以
    上の炭素が、−O−、−S−、−S(O)−、−S
    (O)−、−NH−、−N(C−C)アルキル−
    および−C(O)−から選ばれる1個以上のジラジカル
    により任意に置換されても良いしT群置換基から選ばれ
    る1個以上の置換基により任意に置換されても良い3−
    から10−員の環を形成することができ;Rは、C
    −C10アリール、置換されるC−C10アリール、
    5−から10−員のヘテロアリール、置換される5−か
    ら10−員のヘテロアリールおよび3−から10−員の
    ヘテロシクロアルキルから成る群から選ばれ;それぞれ
    のRおよびRは、C−C12アルケニル、C
    12アルキニル、C−C10アリール、C−C
    シクロアルキル、3−から10−員のヘテロシクロアル
    キルおよび5−から10−員のヘテロアリールから成る
    群から独立に選ばれ、ここで、当該アルケニル、アルキ
    ニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキ
    ルおよびヘテロアリールは、T群置換基から選ばれる1
    個以上の置換基により任意に置換されても良く;R10
    は、−OCONR1112であり;R11は、Hまた
    はC−Cアルキルであり;R12は、H、C−C
    アルキル、−(CR1314(C−C10
    クロアルキル)、−(CR1314(C−C
    10アリール)、−(CR 1314(3−から1
    0−員のヘテロシクロアルキル)、(CR13
    (5−から10−員のヘテロアリール)であり、ここ
    で、uは、0から10までの整数であり、当該R12
    内の当該アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアル
    キルおよびヘテロアリールは、T群置換基から選ばれる
    1個以上の置換基により任意に置換されても良く;R
    13およびR14は、独立に、HまたはC−Cアル
    キルであり;それぞれのRおよびRは、H、ハロお
    よびC−Cアルキルから独立に選ばれ;Rおよび
    は、それらが結合している炭素と共に3−から10
    −員の環式または複素環式ジラジカルを形成することが
    でき、ここで、当該ジラジカルの1個以上の炭素は、−
    O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−NH
    −、−N(C−C)アルキル−および−C(O)−
    から選ばれる1個以上のジラジカルにより任意に置換さ
    れても良いし、T群置換基から選ばれる1個以上の置換
    基により任意に置換されても良く;(CR
    は、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)
    −、−NH−、−N(C−C)アルキル−および
    −C(O)−から選ばれる1個以上のジラジカルにより
    中断されないか又は中断される、そしてT群置換基から
    選ばれる1個以上の置換基により任意に置換されても良
    いアルキレンである{ここで、nは、0から10の範囲
    の整数である}]。
  2. 【請求項2】 Rが、そのいずれもが1個以上のヒド
    ロキシル基により任意に置換されても良いアルファ分枝
    のC−Cアルキル、アルケニル、アルキニル、アル
    コキシアルキルもしくはアルキルチオアルキル基;又
    は、そのいずれもがメチルもしくは1個以上のヒドロキ
    シルもしくは1個以上のC−Cアルキル基もしくは
    ハロ原子により任意に置換されても良い、アルキル基が
    アルファ分枝のC−Cアルキル基であるC−C
    シクロアルキルアルキル基、C−Cシクロアルキル
    もしくはC−Cシクロアルケニル基;または飽和し
    ているか若しくは完全にもしくは部分的に未飽和であっ
    てもよい、そして1個以上のC−Cアルキル基もし
    くはハロ原子により任意に置換されても良い3から6員
    の酸素もしくは硫黄含有複素環式環である、請求項1の
    化合物。
  3. 【請求項3】 Arが、フェニル、2−メトキシフェニ
    ル、4−メトキシフェニル、キノリン−4−イル、7−
    メトキシ−キノリン−4−イル、4−フェニル−イミダ
    ゾール−1−イル、ピリジン−4−イル、ピリジン−3
    −イル、ピリジン−2−イル、4−ピリジニル−1H−
    イミダゾール−1−イル、イミダゾ(4,5−b)ピリ
    ジン−3−イル、2−フェニル−チアゾール−5−イ
    ル、2−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−イルお
    よびベンゾイミダゾール−1−イルから選ばれ;Bが、
    NH、NMeおよびCHから選ばれ;そしてRが、
    (CHArである{ここで、nは、0から10ま
    での範囲の整数である}、請求項1の化合物。
  4. 【請求項4】 Rがエチルであり、RがHであり、
    10が−OC(O)NHであり、Xが−C(O)
    −であり、Bが(CRaabbであり{ここで、
    mは0である}、そしてRが(CH−(5−か
    ら10−員のヘテロアリール)である、請求項1の化合
    物。
  5. 【請求項5】 Rがエチルであり、RがHであり、
    10が−OC(O)NHであり、Xが−C(O)
    −であり、−B−Rが−NH(CH−(5−か
    ら10−員のヘテロアリール)である、請求項1の化合
    物。
  6. 【請求項6】 Bが(CRaabbであり{ここ
    で、mは0である}、Rがエチルであり、RがHで
    あり、RがHであり、Xが−C(O)−であり、そ
    してR10がOC(O)NHR1112である、請求
    項1の化合物。
  7. 【請求項7】 それらの介在原子と結合したB、R
    よびXが、以下の構造: 【化3】 の一つを有する更なる2つの環を形成する、請求項1の
    化合物。
  8. 【請求項8】 治療上効果的な量の請求項1の化合物ま
    たは薬学的に許容することのできるその塩、プロドラッ
    グ、互変異性体もしくは溶媒和物、および薬学的に許容
    することのできる担体を含む、哺乳類、魚類、または鳥
    類における細菌感染症または原虫類感染症の治療のため
    の医薬組成物。
  9. 【請求項9】 哺乳類、魚類、または鳥類における細菌
    感染症または原虫類感染症の治療法であって、当該哺乳
    類、魚類または鳥類に治療上効果的な量の請求項1の化
    合物または薬学的に許容することのできるその塩、プロ
    ドラッグ、互変異性体もしくは溶媒和物を投与すること
    を含む、前記方法。
  10. 【請求項10】 請求項1の化合物の調製法であって、
    一般式 【化4】 の化合物(ここで、Pは、ヒドロキシ保護基である)を
    処理してヒドロキシ保護基を除去することを含む、前記
    方法。
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