JP2001345275A - 熱処理装置、熱処理装置の制御方法、および基板の周縁測定箇所の決定方法 - Google Patents
熱処理装置、熱処理装置の制御方法、および基板の周縁測定箇所の決定方法Info
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Abstract
ウエハの熱処理を行う。 【解決手段】 処理室内に基板を配置して熱処理を行う
ための熱処理装置であって、加熱部と、基板の中央近傍
に位置する中央測定箇所および基板の周縁近傍に位置す
る複数の周縁測定箇所の温度を測定する温度測定部と、
中央測定箇所および複数の周縁測定箇所の温度に基づ
き、基板の代表温度を算出する代表温度算出部と、代表
温度に基づいて前記加熱部を制御する制御部とを具備す
る熱処理装置を構成する。
Description
基板を熱処理する熱処理装置、熱処理装置の制御方法お
よび基板の周縁測定箇所の決定方法に関し、特に基板の
温度分布を加味して熱処理を行う熱処理装置、熱処理装
置の制御方法および基板の周縁測定箇所の決定方法に関
する。
膜処理、酸化処理あるいは拡散処理などの熱処理を一括
して行う熱処理装置として横型熱処理装置や縦型熱処理
装置が知られており、最近では大気の巻き込みが少ない
等の理由から縦型熱処理装置が主流になりつつある。
上に設けられた縦型の反応管と、この反応管を囲むよう
に設けられたヒータとを備える。そして、ウエハボート
と呼ばれる保持具に多数枚のウエハを棚状に保持させて
マニホールドの下端の開口部から反応管内に搬入させて
熱処理が行われる。
れた温度に基づき熱処理装置が制御される。
装置で熱処理を行う際に半導体ウエハの温度は一様では
なく、温度分布があるのが通例である。このため、半導
体ウエハ上のどの箇所の温度に基づいて、熱処理装置を
制御するかが問題となる。
ウエハ上にスリップラインが発生しやすくなる。スリッ
プラインは、半導体ウエハ上に形成された1種の段差で
あり、半導体デバイスの歩留まりを低下する要因にな
る。
なされたもので、半導体ウエハ等の基板の温度分布をも
考慮して基板の熱処理を行うことを可能ならしめる熱処
理装置、熱処理装置の制御方法、および基板上の温度を
測定する周縁測定箇所の決定方法を提供することを目的
としている。
るために、本発明に係る熱処理装置は、処理室内に基板
を配置して熱処理を行うための熱処理装置であって、前
記基板を基板周縁から加熱するための加熱部と、前記基
板の中央近傍に位置する中央測定箇所および該基板の周
縁近傍に位置する複数の周縁測定箇所の温度を測定する
温度測定部と、前記温度測定部によって測定された前記
中央測定箇所および前記複数の周縁測定箇所の温度に基
づき、前記基板の代表温度を算出する代表温度算出部
と、前記代表温度算出部によって算出された前記代表温
度に基づいて、前記加熱部を制御する制御部とを具備す
ることを特徴とする。
温度に基づき、基板の代表温度を算出することから、基
板上の温度分布を的確に反映した代表温度の算出および
この代表温度に基づく加熱部の的確な制御が可能とな
る。
の温度の平均値と中央測定箇所の温度とを重みづけ平均
することによって算出することができる。
処理室内に基板を配置して熱処理を行うための熱処理装
置であって、前記基板を基板周縁から加熱するための加
熱部と、前記基板の中央近傍に位置する中央測定箇所お
よび該基板の周縁近傍に位置する複数の周縁測定箇所の
温度を測定する温度測定部と、前記中央測定箇所の温度
および前記複数の周縁測定箇所の温度に基づき前記基板
内の温度差を算出する温度差算出部と前記温度差算出部
によって算出された前記温度差に基づいて、前記加熱部
を制御する制御部とを具備することを特徴とする。
箇所の温度に基づき基板内の温度差を算出することか
ら、基板内の温度分布を的確に反映した温度差の算出お
よびこの温度差に基づく加熱部の的確な制御が可能とな
る。
囲以内に抑えることができ、例えば、半導体ウエハに発
生するスリップラインを低減することができる。
周縁測定箇所との温度の差分より絶対値が最大である差
分を選択することによって算出できる。
は、基板の熱処理を行う熱処理装置を制御するための方
法であって、前記基板の中央近傍に位置する中央測定箇
所および該基板の周縁近傍に位置する複数の周縁測定箇
所の温度を測定する温度測定工程と、前記中央測定箇所
の温度および複数の周縁測定箇所の温度に基づき、前記
基板の代表温度および該基板内の温度差を算出する代表
温度・温度差算出工程と、前記代表温度・温度差算出工
程によって算出された前記代表温度および前記温度差に
基づき、前記熱処理装置を制御する制御工程とを具備す
ることを特徴とする。
箇所の温度から算出された基板の代表温度および基板内
の温度差によって、基板の温度分布を考慮した熱処理装
置の的確な制御を行える。
き、前記熱処理装置の制御パラメータを導出する制御パ
ラメータ導出工程と、前記制御パラメータ導出工程によ
って導出された前記制御パラメータを前記温度差に基づ
き修正する制御パラメータ修正工程とを具備することが
できる。
決定するための方法は、基板の周縁近傍に位置し、かつ
該基板を熱処理する際の温度を測定するための複数の周
縁測定箇所を決定するための方法であって、熱処理装置
に前記基板を配置して該基板の温度が安定するまで加熱
する加熱工程と、前記加熱工程によって加熱された前記
基板の温度を、該基板の周縁近傍の5以上の箇所で測定
する測定工程と、前記測定工程によって測定された最低
の温度に対応した最低温度箇所または最高の温度に対応
した最高温度箇所の少なくともいずれか一方を特定する
最低・最高温度箇所特定工程と、前記最低・温度箇所特
定工程によって特定された前記最低温度箇所または前記
最高温度箇所のいずれか一方を含み、かつ前記基板の周
縁に沿って該基板上を等間隔となるように該基板の周縁
近傍の前記周縁測定箇所を決定する測定箇所決定工程と
を具備することを特徴とする。
ら最低温度箇所または最高温度箇所の少なくともいずれ
かを含み、かつ基板周縁に沿って基板上を等間隔となる
ように周縁測定箇所を決定することから、基板の温度分
布を考慮した的確な温度測定が可能となる。即ち、周縁
測定箇所が必ずしも多数あることを要せずに的確な温度
測定が可能なので、熱処理時の温度測定の労力が軽減さ
れる。
適用した場合の実施の形態について説明する。
熱処理装置の一部断面図および斜視図である。
すように、例えば石英で作られた内管2a及び外管2b
よりなる二重管構造の反応管2を備え、反応管2の下部
側には金属製の筒状のマニホールド21が設けられてい
る。
ールド21の内側で支持されている。外管2bは上端が
塞がれており、下端がべ一スプレート22の下側にてマ
ニホールド21の上端に気密に接合されている。
多数枚例えば150枚の被処理体(被処理基板)をなす
半導体ウエハW(製品ウエハ)が各々水平な状態で上下
に間隔をおいて保持具であるウエハボート23に棚状に
載置されており、このウエハボート23は蓋体24の上
に保温筒(断熱体)25を介して保持されている。前記
ウエハボート23には、被処理基板である製品ウエハW
をできるだけ均一な加熱雰囲気に置くために上端側と下
端側とにサイドウエハと呼ばれる常時載置用のウエハが
載置されると共に処理の状態をモニタ一するモニタウエ
ハも散在して置かれる。このため、製品ウエハに加えて
これらウエハを見込んだ数の溝が設置され、例えば15
0枚の製品ウエハWを搭載するものにあっては、170
枚分の保持溝が形成されている。前記蓋体24は、ウエ
ハボート23を反応管2内に搬入、搬出するためのボー
トエレベータ26の上に搭載されており、上限位置にあ
るときにはマニホールド21の下端開口部、即ち反応管
2とマニホールド21とで構成される処理容器の下端開
口部を閉塞する役割を持つものである。
なるヒータ3が設けられている。ヒータ3はゾーン1〜
5に5分割されていて、各ヒータ31〜35が電力コン
トローラ41〜45により独立して発熱量を制御できる
ようになっている。この例では反応管2、マニホールド
21、ヒータ3により加熱炉が構成される。
各ゾーン1〜5に対応して熱電対等の内側温度センサS
1in〜S5inが設置されている。また、外管2bの
外壁にはヒータ31〜35の各ゾーン1〜5に対応して
熱電対等の外側温度センサS1out〜S5outが設
置されている。図示していないが、この温度センサS1
in〜S5in、S1out〜S5outはそれぞれ内
管2aおよび外管2bの円周方向にそって複数配置され
ている。この結果、反応管2の軸方向および円周方向双
方の温度分布が測定できる。
の各ゾーン1〜5にそれぞれ対応した位置にモニタウエ
ハW1〜W5として設置されている。このモニタウエハ
W1〜W5は、通常は製品ウエハと同一のウエハが用い
られ、ウエハの中央近傍に位置する中央測定箇所および
周縁近傍に位置する複数の周縁測定箇所の温度がモニタ
される。
中央測定箇所、周縁測定箇所の位置関係を示す。モニタ
ウエハW1〜W5上の中央近傍に位置する箇所cが中央
測定箇所cであり、その他のモニタウエハ周縁に配置さ
れた箇所e1〜e4が周縁測定箇所e1〜e4である。
なお、周縁測定箇所の決定方法等の詳細については後述
する。
れぞれの中央測定箇所cおよび周縁測定箇所e1〜e4
の温度は、温度センサS1in〜S5in、S1out
〜S5outの測定信号から推定される。
を供給するように複数のガス供給管が設けられており、
図1では便宜上2本のガス供給管51、52を示してあ
る。各ガス供給管51、52には、ガス流量をそれぞれ
調整するための例えばマスフローコントローラなどの流
量調整部61、62やバルブ(図示せず)などが介設さ
れている。更にまたマニホールド21には、内管2aと
外管2bとの隙間から排気するように排気管27が接続
されており、この排気管27は図示しない真空ポンプに
接続されている。排気管27の途中には反応管2内の圧
力を調整するための例えばバタフライバルブやバルブ駆
動部などを含む圧力調整部28が設けられている。
雰囲気の温度、反応管2内の圧力、ガス流量といった処
理パラメータを制御するためのコントローラ100を備
えている。このコントローラ100には、温度センサS
1in〜S5in、S1out〜S5outからの温度
測定信号が入力され、ヒータ3の電力コントロ一ラ41
〜45、圧力調整部28、流量調整部61、62に制御
信号を出カする。
半導体ウエハ上の温度分布の傾向およびその原因につい
て説明する。
傍(中央測定箇所)および周縁近傍(周縁測定箇所)に
温度差が生じる可能性があり、さらに周縁近傍において
も半導体ウエハ中心からみた方向の相違によって温度差
が生じる可能性がある。
熱処理を行う熱処理装置の熱特性が半導体ウエハWの中
心軸からみて点対称であるとは限らないことに起因す
る。例えば、ガス供給管51、52の開口部と半導体ウ
エハの位置関係によって温度分布が生じる。
が安定した状態でのモニタウエハWの中央測定箇所cと
周縁測定箇所e1〜e5の温度とガス供給口510,5
20との位置関係をそれぞれモニタウエハWの上面およ
び側部から表した一例としての図である。ガス供給管5
1、52の開口部510、520が周縁測定箇所e1の
側で開口している。供給されるガスの温度は反応管2中
の雰囲気の温度よりも低い。このため、周縁測定箇所e
1の温度は他の周縁測定箇所e2〜e4の温度よりも低
くなっている。そして、基板周縁において温度が最大と
なる周縁測定箇所e3はガス供給口510,520とは
反対側に位置している。
態であっても温度分布が存在する場合がある。そして、
この要因は必ずしもこのようなガスの供給およびその流
れのみには限られず、半導体ウエハの中心軸に対する対
称性を乱すものがあれば基板周縁に温度分布が生じる可
能性がある。
動につき説明する。図5は、図3の中央測定箇所cと周
縁測定箇所e1,e3の温度の時間的変化を表したグラ
フである。ここで、周縁測定箇所e1は、何らかの理由
で周縁測定箇所e3よりも加熱されにくく、また冷却さ
れやすい状態であると仮定する。
標温度プロファイルを表し、これは熱処理条件(昇温速
度、設定温度(Tsp)、処理時間、降温速度)とし
て、後述する処理レシピに表されている。また、Tcは
中央測定箇所cの温度(以下、「中央温度」という)、
Te1,Te2は周縁測定箇所e1,e2それぞれの温
度(以下、「周縁温度」という)を表している。
程、時刻t2からt3の安定化工程、時刻t3からt4
のプロセス工程、時刻t4からt5の降温工程によって
構成される。そして、プロセス工程において必要に応じ
てガスの導入、およびその結果としての成膜等が行われ
ることになる。以下、このときの温度分布の時間的変動
につき詳述する。
結果、半導体ウエハの温度は上昇する。
度Te1、Te3にはほとんど差がないが、昇温するに
つれこれらの間の温度差が拡大する。ヒータ3が半導体
ウエハの周縁に位置し、半導体ウエハはその周縁から加
熱される関係で、周縁温度Te1、Te3が先に上昇
し、中央温度Tcはこれに遅れて上昇することになる。
このとき、周縁測定箇所e3は周縁のうちでも比較的加
熱されやすいことから温度上昇の速度が大きい。即ち、
昇温プロセスにおいては、中央測定箇所cと周縁測定箇
所e3が半導体ウエハ上において温度差が大きいことに
なる。
しかし、熱的な慣性のため半導体ウエハの温度上昇は直
ぐには止まらない。このため、半導体ウエハの温度が安
定するまで多少の時間がかかる。そこで、半導体ウエハ
の温度が設定温度Tspで安定するまで成膜等のプロセ
スの実行は見送られる。
すい箇所であることから設定温度Tspを一時的に越
え、ピークをもつ(オーバシュート)。その後、一旦設
定温度以下に下がり(アンダーシュート)その後設定温
度Tspに落ち着く。周縁測定箇所e1は周縁測定箇所
e3より加熱されにくいので、周縁温度Te1は周縁温
度Te3より低いが、傾向としては周縁温度Te3とほ
ぼ同様に変化する。
比較的ゆっくりである結果、ピークは持たずに徐々に設
定温度Tspに近づいてゆく傾向にある。
定する。しかしながら、先に例として図4で示したよう
にこのときでも基板上には温度分布が存在し、周縁温度
e1は設定温度Tspには達していない。
る。この結果、半導体ウエハWの温度は低下する。
の温度は目標温度プロファイルTwよりも遅れて低下し
てゆく。このとき周縁測定箇所e1,e3は、半導体ウ
エハの周縁から放熱が進む関係で中央測定箇所cよりも
速やかに温度が低下する。周縁測定箇所のうちでもe1
は放熱がされやすい関係から最も速く温度が下がる。こ
れに対して、中央測定箇所cは主に熱を周縁に伝導する
ことで放熱されるので、周縁測定箇所e1、e3に遅れ
て温度が下がることになる。
と周縁測定箇所e1との間が半導体ウエハ上での温度差
が大きい。
について述べる。
うち、ヒータ3の制御に係る部分の詳細を示すブロック
図である。図6に示すようにコントローラ100は、大
きく区分すると基板温度推定部110,半導体ウエハ等
の基板を代表する代表温度および基板内の温度差を算出
する代表温度・温度差算出部120、ヒータ出力制御部
130から構成される。ヒータ出力制御部130は、さ
らに処理レシピ記憶部132が接続されたヒータ出力導
出部134,および温度差許容範囲記憶部136が接続
されたヒータ出力補正部138から構成される。
3の制御手順を表すフロー図である。以下、このフロー
図に基づき温度制御の手順を説明する。
(S201)、温度センサSin(S1in〜S5i
n)、Sout(S1out〜S5out)の測定信号
が基板温度推定部110によって読みとられる(S20
2)。
サSin、Soutの測定信号からモニタウエハW1〜
W5それぞれの中央温度T1c〜T5cおよび周縁温度
T1e〜T5eを推定する(S203)。
る以下の式(1)、(2)を用いることができる。
列 である。
程式と呼ばれ、式(1)、(2)を連立して解くことに
より、入力ベクトルu(t)に対応する出力ベクトルy
(t)を求めることができる。
(t)は温度センサS1in〜S5in、S1out〜
S5outの測定信号であり、出力ベクトルy(t)は
中央温度T1c〜T5cおよび周縁温度T1e〜T5e
である。
in、Soutの測定信号と中央温度Tc、周縁温度T
eは、多入出力の関係にある。即ち、ヒータ3のゾーン
1〜5それぞれはモニタウエハW1〜W5のそれぞれに
対して独立に影響を与えているわけではなく、一つのゾ
ーンのヒータはどのモニタウエハにも何らかの影響を与
えている。
(4) x(t+1)=A・x(t)+B・u(t)+K・e(t) …… 式(3) y(t)=C・x(t)+D・u(t)+e(t) …… 式(4) を用いることもできる。
n、m×m、n×mの定数行列である。
列A,B,C、Dを求める手法として、例えば部分空間
法を適用することができる。
n、S1out〜S5outの測定信号及び中央温度T
1c〜T5cおよび周縁温度T1e〜T5eのデータを
取得し、そのデータを例えばソフトウェアMatlab
(製造:The MathWorks. Inc.、販
売:サイバネットシステム株式会社)に入力すること
で、定数行列A,B,Cを逆算できる。
力を徐々に変化させ、温度センサS1in〜S5in、
S1out〜S5outの測定信号及び中央温度T1c
〜T5cおよび周縁温度T1e〜T5eの時間的変動を
同時に測定することにより行われる。中央温度T1c〜
T5cおよび周縁温度T1e〜T5eの測定は、熱電対
を設置したモニタウエハを用いることで行える。
せは、複数存在するのが通例である。この組合せから、
中央温度T1c〜T5cおよび周縁温度T1e〜T5e
の算出値((3)、(4)を連立して算出する)と実測
値が一致するものを選択する(モデルの評価)。
ば、式(1)、(2)または式(3)、(4)を連立し
て解くことにより、温度センサS1in〜S5in、S
1out〜S5outの測定信号から中央温度T1c〜
T5cおよび周縁温度T1e〜T5eを算出できる。
中央温度T1c〜T5c、周縁温度T1e〜T5eを基
にモニタウエハW1〜W5それぞれの温度を代表する代
表温度T1r〜T5rおよびモニタウエハW1〜W5内
それぞれの温度差ΔT1〜ΔT5を算出する(S20
4)。
(5)によって行える。
周縁温度」という) x:重み (0<x<1) であり、Te(av)はつぎの式(6) Te(av)=[ΣTe(i)]/n …… 式(6) で求められる。
所eiの温度 n:同一のモニタウエハ上における周縁測定箇所の個数 である。
所の温度の平均値を算出し、この平均値(平均周縁温
度)と中央測定箇所の温度を重みづけ平均することで、
算出される。
値をとるのは周縁測定箇所の温度分布を考慮したためで
ある。
てさらに詳細に説明する。
数分布を表したグラフである。図8A、Bは代表温度を
それぞれTr1、Tr2に設定している。グラフの横軸
が温度であり、縦軸が度数である。この度数は半導体ウ
エハにおける面積あるいは半導体ウエハを縦横に等分割
したときのチップ数に比例する値である。即ち、ある温
度における度数が多いことはその温度となる箇所が半導
体ウエハ上に占める面積が大きいことを意味する。
の温度分布は山形の分布をしている。このため図8Aの
ように代表温度Tr1を分布の中心付近に設定すると、
図8Bに示す分布の中心から外れた場合よりも同一の温
度の幅±Δ内に多数のチップ数を確保できることが判
る。
ことで、代表温度が温度分布の中心から外れることを防
止できる。例えば、周縁測定箇所中にウエハの周縁近傍
の比較的温度が低い領域が含まれなければ、算出した代
表温度は図8Bに示すように温度分布の中心から高温側
に外れてくる。
みづけ平均するのにあたって、重みxは例えば1/3を
採用できる。より適切には、代表温度が温度分布の中央
に位置するように半導体ウエハの温度分布を考慮して設
定する。
り、算出できる。
温度Tcの温度の差のうち絶対値が最大のものが選択さ
れる。
箇所e3が、降温時には周縁測定箇所e1がそれぞれ中
央測定箇所cとの温度の差が最大であると判っている場
合には以下の式(8)、(9)によって温度差ΔTを算
出しても良い。
5rおよび処理レシピを基にヒータ31〜35のあるべ
き出力値h1〜h5を導出する(S205)。
温度(Tsp)、処理時間、降温速度、使用するガスの
種類、流量等)を表した例えばテーブルである。処理レ
シピは、処理レシピ記憶部132に記憶されている。な
お、昇温速度、設定温度、処理時間、降温速度等は目標
温度プロファイルTwとして、図5のように時間の関数
として処理レシピ上に表されていても差し支えない。
度(レート)、降温速度(レート)によってヒータ出力
値h1〜h5を予め決めておき、代表温度Trが設定温
度Tspに到達しているか否かによってヒータ出力値を
切り替えることにより、目標温度プロファイルTwと代
表温度Trより導出できる。この他に、例えば目標温度
プロファイルTwと代表温度Trとの差(Tw−Tr)
によってヒータ出力値を連続的に変化するように決めて
も良い。
温度差ΔT1〜ΔT5が許容範囲にあるかが判定されて
(S206)、温度差が許容範囲から外れている場合に
はヒータ出力値h1〜h5が修正される(S207)。
部136に記憶されている。温度差の許容範囲は図9の
グラフに示すように温度の関数である。図9のグラフは
横軸が代表温度Tr、縦軸が温度差の許容範囲ΔTpe
rを表している。そして、ラインAが昇温時、ラインB
が降温時における温度差の許容範囲ΔTperを表して
いる。代表温度Trが大きいほど許容範囲ΔTperの
絶対値が小さくなることが判る。
が発生しにくい範囲を表している。スリップラインは、
半導体ウエハ内の剪断応力によって発生するとされる。
従い、剪断応力の一因となる半導体ウエハ上の温度差を
一定値以下に抑えることによって、スリップラインの発
生が低減できる。
範囲ΔTper(Tr)が求められる。温度差ΔTがこ
の許容範囲ΔTper(Tr)を越えていれば、ステッ
プS205で導出されたヒータ出力値h1〜h5は修正
される。即ち、昇温レート、または降温レートを低減す
るようにヒータ出力値h1〜h5が修正される。
であれば、ステップS205で導出されたヒータ出力値
h1〜h5はそのままヒータ出力の制御に用いられる。
に決定されたヒータ出力値h1〜h5を電力コントロー
ラ41〜45に制御信号として出力し(S208)、ヒ
ータ31〜35それぞれの出力が制御される。
ば、ステップS202に戻って半導体ウエハWの温度制
御が続行される(S209、S210)。
は多くの場合、1秒〜4秒程度の周期で繰り返される。
行われた場合における、半導体ウエハの温度の時間的変
化を図10に示す。
的変化を表したグラフであり、図10Bはヒータ出力の
時間的変化を表したグラフである。
を表し、Trが代表温度である。
度T0に対応してP3に保たれている。時刻t1から昇
温が開始され、ヒータ出力がP3からP6に増大され
る。本来であれば昇温過程終了時刻t6までこのヒータ
出力が維持されるはずである。
Tが許容範囲ΔTperを越えたことからヒータ出力が
P6からP5まで低減され、その結果として昇温レート
が低下する。
ΔTper内になったことからヒータ出力は再びP6ま
で増大され、昇温レートは再び増加する。
範囲を越えたことからヒータ出力は再びP5まで低下
し、昇温レートが低減する。
囲ΔTper以内であるので、ヒータ出力はP6に上昇
する。
温度Tspに達したことから、ヒータの出力はこの設定
温度Tspを維持するのに充分な出力P4まで低減され
る。
れ、ヒータ出力は速やかな降温のため出力P1まで低下
される。その後、時刻t8からt9、および時刻t10
からt11では温度差ΔTが許容範囲を越えたことから
ヒータ出力がP2まで上昇せられそれに伴って降温レー
トが低下する。
2では速やかな降温のためヒータ出力はP1まで低下せ
られる。
度T0に到達したことから、ヒータ出力は保持温度T0
を維持するに適した出力P3まで再び上昇される。
ΔTおよび目標温度プロファイルTw、温度差の許容範
囲ΔTperによってヒータ出力の制御が行われる。
ロファイルTwとの関係、さらには温度差ΔTが許容範
囲ΔTper以内にあるか否かにより、切り替わる。こ
の切替は上述のように2値的に切り替えても良いし、許
容範囲等からの外れの程度に応じて段階的に切り替えて
も差し支えない。
する。
表したフロー図である。
導体ウエハを配置し半導体ウエハを所定の熱処理条件に
従って加熱する(S302)。
で待って、半導体ウエハの周縁近傍に多数設定された測
定箇所において温度を測定する(S304)。
導体ウエハの周縁に沿って同心円上に等間隔で設定する
ことができる。測定箇所の個数は、複数であれば特に限
定されないが、例えば、5以上、8以上、16以上を選
ぶことができる。
数の同心円上に測定箇所を設定しても差し支えない。温
度測定の方法としては例えば、半導体ウエハに熱電対等
の温度センサを設置しておけばよい。
所さらには温度が最高である最高温度箇所を選定する
(S306)。
の少なくとも何れかが含まれるように周縁測定箇所を決
定する(S308)。
度箇所の何れかがが含まれるようにしていることから、
周縁測定箇所の個数が少なくても温度分布を正確に反映
した周縁温度の測定が容易となる。
して対称になるように設定するのが好ましく、また半導
体ウエハ上でほぼ等間隔となるように決定するのが好ま
しい。更には最低温度箇所と最高温度箇所の双方が含ま
れ、その間が等間隔になるように決定することがとりわ
け好ましい。このようにすることで、半導体ウエハの温
度分布をより的確に反映した周縁温度の測定が可能にな
る。
思想の範囲内で、拡張、変更が可能である。
ず、例えばガラス基板であってもよい。
ず、また熱処理の目的は拡散、アニール、熱酸化膜の形
成、CVD(Chemical Vapor Depo
sition)による成膜(例えば、SiN等の成膜)
のいずれであっても差し支えない。
また区分の数も5には限られない。また、ヒータの制御
には常に代表温度と温度差の双方を利用しなければなら
ないというものではなく、いずれか一方のみを利用する
ことでも差し支えない。
1e〜T5eは、温度センサS1in〜S5in、S1
out〜S5outの測定信号から推定するのではな
く、直接測定しても差し支えない。この測定には、例え
ば(a)熱電対等の温度センサをモニタウエハW1〜W
5に設置する方法、あるいは(b)放射温度計等による
非接触測定を用いることができる。このときには、温度
センサS1in〜S5in、S1out〜S5outの
測定信号は場合により外してもよい。
基板上の温度分布をも考慮して基板の熱処理を行うこと
を可能ならしめる熱処理装置、熱処理装置の制御方法、
および半導体ウエハ上の温度を測定する箇所の決定方法
を提供することができる。
図である。
ある。
測定箇所の位置関係を示す上面図である。
係を表す上面図および一部断面図である。
的変化を表したグラフである。
細を表すブロック図である。
る制御手順を表すフロー図である。
ラフである。
グラフである。
行われた場合の半導体ウエハの代表温度の時間的変化を
ヒータ出力の時間変化と共に表したグラフである。
ー図である。
ハ上の測定箇所を表した上面図である。
Claims (12)
- 【請求項1】 処理室内に基板を配置して熱処理を行う
ための熱処理装置であって、 前記基板を基板周縁から加熱するための加熱部と、 前記基板の中央近傍に位置する中央測定箇所および該基
板の周縁近傍に位置する複数の周縁測定箇所の温度を測
定する温度測定部と、 前記温度測定部によって測定された前記中央測定箇所お
よび前記複数の周縁測定箇所の温度に基づき、前記基板
の代表温度を算出する代表温度算出部と、 前記代表温度算出部によって算出された前記代表温度に
基づいて、前記加熱部を制御する制御部とを具備するこ
とを特徴とする熱処理装置。 - 【請求項2】 前記代表温度算出部は、前記複数の周縁
測定箇所の温度の平均値と前記中央測定箇所の温度とを
重みづけ平均することによって前記代表温度を算出する
ことを特徴とする請求項1記載の熱処理装置。 - 【請求項3】 前記加熱部が、区分された第1のヒータ
および第2のヒータから少なくとも構成され、 前記温度測定部が、前記第1のヒータおよび前記第2の
ヒータそれぞれに対応して配置された第1の基板および
第2の基板それぞれの温度を測定するものであり、 前記代表温度算出部が、前記第1の基板および前記第2
の基板それぞれの代表温度を算出するものであり、 前記制御部が、前記第1の基板および第2の基板の代表
温度に基づいて、前記第1のヒータおよび第2のヒータ
を制御することを特徴とする請求項1記載の熱処理装
置。 - 【請求項4】 処理室内に基板を配置して熱処理を行う
ための熱処理装置であって、 前記基板を基板周縁から加熱するための加熱部と、 前記基板の中央近傍に位置する中央測定箇所および該基
板の周縁近傍に位置する複数の周縁測定箇所の温度を測
定する温度測定部と、 前記中央測定箇所の温度および前記複数の周縁測定箇所
の温度に基づき前記基板内の温度差を算出する温度差算
出部と前記温度差算出部によって算出された前記温度差
に基づいて、前記加熱部を制御する制御部とを具備する
ことを特徴とする熱処理装置。 - 【請求項5】 前記制御部が、前記温度差が所定の許容
範囲内になるように前記加熱部を制御することを特徴と
する請求項4記載の熱処理装置。 - 【請求項6】 前記許容範囲が、前記基板の温度に対応
して変化することを特徴とする請求項5記載の熱処理装
置。 - 【請求項7】 前記温度差算出部が、前記中央測定箇所
と前記複数の周縁測定箇所との温度の差分より、絶対値
が最大である該差分を選択することによって算出するこ
とを特徴とする請求項4記載の熱処理装置。 - 【請求項8】 前記温度測定部が、 (1)基板とは非接触の状態で前記熱処理装置に設置さ
れる複数の温度測定手段と、前記温度センサの出力信号
から基板の中央測定箇所および周縁測定箇所の温度を推
定する推定手段と、から構成される (2)熱処理装置内に配置された基板に設置された温度
測定手段から構成される (3)放射温度計から構成される のいずれかである、ことを特徴とする請求項1または請
求項4のいずれか1項記載の熱処理装置。 - 【請求項9】 基板の熱処理を行う熱処理装置を制御す
るための方法であって、 前記基板の中央近傍に位置する中央測定箇所および該基
板の周縁近傍に位置する複数の周縁測定箇所の温度を測
定する温度測定工程と、 前記中央測定箇所の温度および複数の周縁測定箇所の温
度に基づき、前記基板の代表温度および該基板内の温度
差を算出する代表温度・温度差算出工程と前記代表温度
・温度差算出工程によって算出された前記代表温度およ
び前記温度差に基づき、前記熱処理装置を制御する制御
工程とを具備することを特徴とする熱処理装置の制御方
法。 - 【請求項10】 前記制御工程が、 前記代表温度に基づき、前記熱処理装置の制御パラメー
タを導出する制御パラメータ導出工程と、 前記制御パラメータ導出工程によって導出された前記制
御パラメータを前記温度差に基づき修正する制御パラメ
ータ修正工程とを具備することを特徴とする熱処理装置
の制御方法。 - 【請求項11】 基板の周縁近傍に位置し、かつ該基板
を熱処理する際の温度を測定するための複数の周縁測定
箇所を決定するための方法であって、 熱処理装置に前記基板を配置して該基板の温度が安定す
るまで加熱する加熱工程と、 前記加熱工程によって加熱された前記基板の温度を、該
基板の周縁近傍の5以上の箇所で測定する測定工程と、 前記測定工程によって測定された最低の温度に対応した
最低温度箇所または最高の温度に対応した最高温度箇所
の少なくともいずれか一方を特定する最低・最高温度箇
所特定工程と、 前記最低・温度箇所特定工程によって特定された前記最
低温度箇所または前記最高温度箇所のいずれか一方を含
み、かつ前記基板の周縁に沿って該基板上を等間隔とな
るように該基板の周縁近傍の前記周縁測定箇所を決定す
る測定箇所決定工程とを具備することを特徴とする基板
の周縁測定箇所を決定するための方法。 - 【請求項12】請求項1または請求項4のいずれか1項
記載の熱処理装置に用いることを目的とすることを特徴
とする請求項11記載の基板の周縁測定箇所を決定する
ための方法。
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