JP2001342061A - 圧電磁器及び圧電共振子 - Google Patents
圧電磁器及び圧電共振子Info
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Abstract
ながら、共振周波数の温度安定性に優れた圧電磁器及び
圧電共振子を提供する. 【解決手段】金属元素として、Sr、Ba、Bi、Ti
及び希土類元素(Ln)を含有するBi層状化合物を主
結晶粒子とする圧電磁器であって、主結晶粒子の粒内に
Mnが存在することを特徴とする。
Description
共振子に関し、例えば、共振子、超音波振動子、超音波
モータ、あるいは加速度センサ、ノッキングセンサ、及
びAEセンサ等の圧電センサなどに適し、特に、厚み滑
り振動の基本波振動を利用したエネルギ一閉じ込め型発
振子の高周波発振子用として好適に用いられる圧電磁器
及び圧電共振子に関するものである。
は、例えば、フィルタ、圧電共振子(以下、発振子を含
む概念である)、超音波振動子、超音波モータ、圧電セ
ンサ等がある。
振用として、例えば、コルビッツ型発振回路等の発振回
路に組み込まれて利用される。図1はコルピッツ型発振
回路を示すもので、このコルピッツ型発振回路は、コン
デンサ11、12と、抵抗13と、インバータ14及び
発振子15により構成されている.そして、コルピッツ
型発振回路において、発振信号を発生するには、以下の
発振条件を満足する必要がある。
増幅回路における増幅率をα、移相量をθ1とし、ま
た、発振子15とコンデンサ11、12からなる帰還回
路における帰還率をβ、移相量をθ2としたとき、ルー
プゲインがα×β≧1であり、かつ、移相量がθ1+θ2
=360×n(但しn=1,2,…)であることが必要
となる。
なる増幅回路は、マイコンに内蔵されている。誤発振や
不発振を起さない、安定した発振を得るためにはループ
ゲインを大きくしなければならない。ループゲインを大
きくするには、帰還率βのゲインを決定する、発振子の
P/V、すなわち共振インピーダンスR0及び***振イ
ンピーダンスRaの差を大きくする事が必要となる。な
お、P/Vは20×Log(Ra/R0)の値として定
義される。
は、共振周波数と***振周波数の間及びその近傍にスプ
リアスが発生しない事も重要となる。
料系においては、PZT、PT系材料と比較して機械的
品質係数(Qm)が高いという特徴があり、特に発振子
用の圧電材料などに応用が可能である。
ビスマス層状化合物を主体とする圧電磁器組成物では、
共振子として用いる場合、共振周波数の温度変化率が±
5000ppmよりも大きく、電子機器に要求される±
5000ppm以下の精度には対応できないという問題
があった。
振動のP/Vを大きくできるとともに、−40℃〜80
℃の温度範囲で発振周波数の温度安定性に優れる非鉛系
圧電磁器を提供することを目的とし、さらにこのような
圧電磁器を用いた圧電共振子を提供することを目的とす
る。
属元素として、Sr、Ba、Bi、Ti及び希土類元素
(Ln)を含有するBi層状化合物を主結晶とする圧電
磁器であって、前記主結晶粒子の粒内にMnが存在する
ものである。
電材料であるBi層状化合物Sr4Bi4Ti4O15のS
rの一部をBa及び希土類元素で置換した主結晶粒子
で、主結晶粒子の粒内にMnが存在することにより、厚
み滑り振動の基本波振動のP/Vを大きくしながら、発
振周波数の温度安定性を向上することができる。
磁器を用いた圧電共振子、例えば、発振子では、発振余
裕度が高まり安定した発振と、発振周波数の温度安定性
に優れた高精度な発振が得られ、厚み滑り振動の基本波
振動を用いた2〜20MHzに適応できる発振子を得る
ことができる。
が(Sr1-xBax)1-yLnyBi4Ti4O15(但し、x
は0.05≦x≦0.6、yは0.01≦y≦0.2、
Lnは希土類元素)で示される主成分と、該主成分10
0重量部に対してMnをMnO2換算で1重量部以下含
有することが望ましい。
滑り基本波振動の−40〜80℃における共振周波数の
温度変化率が−5000〜5000ppmであり、かつ
共振インピーダンスR0と***振インピーダンスRaと
した時、20×Log(Ra/R0)で表されるP/V
値を60dB以上とできる。
m、Dy、Gd及びPrのうち少なくとも1種であるこ
とが望ましい。希土類元素として、上記の元素を用いる
ことにより、P/V値を大きくすることができる。この
点からLaが望ましい。
両主面に電極を形成してなるものである。このような圧
電共振子、例えば、発振子では、厚み滑り振動の基本波
振動で確実に発振できるとともに、発信周波数の温度安
定性を向上することができる。
して、Sr、Ba、Bi、Ti及び希土類元素Lnを含
有するBi層状化合物を主結晶粒子とする圧電磁器であ
って、主結晶粒子の粒内にMnが存在するものである。
1-xBax)1-yLnyBi4Ti4O15で表され、このよう
な主結晶粒子の粒内にMnが存在する。Mnは、主結晶
粒子内に固溶することが望ましいが、一部粒界に存在す
ることがある。
Bax)1-yLnyBi4Ti4O15(但し、xは0.05
≦x≦0.6、yは0.01≦y≦0.2、Lnは希土
類元素)で示される主成分と、該主成分100重量部に
対してMnをMnO2換算で1重量部以下含有すること
が望ましい。
た理由ついて説明する。上記組成式において、xを0.
05≦x≦0.6の範囲に設定した理由は、Baによる
適量置換により、特に共振周波数の温度変化率を減少で
きるが、置換量を示すxが0.05より小さい場合には
厚み滑り基本波振動の−40℃〜80℃における共振周
波数の温度変化率が大きくなる傾向にあるからである。
また、xが0.6より大きい場合、発振余裕度に影響す
るP/V値が低下するからである。
変化率を小さくするという観点から、0.1≦x≦0.
5であることが望ましい。
設定した理由は、希土類元素による適量置換は、特に発
振余裕度を示すP/V値の向上に寄与するが、置換量を
示すyが0.01より小さい、もしくは0.2より大き
くなると、厚み滑り基本波振動のP/V値が低下する傾
向にあるからである。yは、P/Vを向上するという観
点から、0.08≦y≦0.15であることが特に望ま
しい。
り、P/Vの向上に大きく向上できるが、MnO2含有
量を主成分l00重量部に対してl重量部より多いと、
焼結体の体積固有抵抗が減少し分極が困難となる傾向が
あるからである。
ールからZr等が混入する場合もある。
て(Sr1-xBax)1-yLnyBi4Ti4O15+zMnO2
で表されるBi層状化合物を主結晶相とするものであ
る。Mnは主結晶相中に固溶し、一部Mn化合物の結晶
として粒界に析出する場合がある。また、本発明の圧電
磁器では、その他の結晶相として、パイロクロア相、ペ
ロブスカイト相、構造の異なるBi層状化合物が存在す
ることもあるが、微量であれば特性上問題ない。
て、BaCO3、Bi2O3、SrCO3、MnO2、Ti
O2、La2O3、Sm2O3、Dy2O3、CeO2、Gd2
O3、Pr6O11からなる各種酸化物或いはその塩を用い
ることができる。原料はこれに限定されず、焼成により
酸化物を生成する炭酸塩、硝酸塩等の金属塩を用いても
良い。
秤量し、混合し、この混合物を850〜1050℃で仮
焼し、所定の有機バインダを加え湿式混合し、造粒す
る。このようにして得られた粉体を、公知のプレス成形
等により所定形状に成形し、大気中等の酸化性雰囲気に
おいて1000〜1300℃の温度範囲で2〜5時間焼
成し、本発明の圧電磁器が得られる。
ルピッツ型発振回路の発振子の圧電磁器として最適であ
るが、それ以外の圧電共振子、超音波振動子、超音波モ
ータ及び加速度センサ、ノッキングセンサ、AEセンサ
等の圧電センサなどに最適であり、特に厚み滑り振動の
基本波振動を利用する高周波用として最適な圧電磁器で
ある。
を示す。この発振子は、上記した圧電磁器1の両面に電
極2、3を形成して構成されている。
CO3粉末、BaCO3粉末、Bi 2O3粉末、La2O3粉
末、Sm2O3粉末、Dy2O3粉末、CeO2粉末、Gd2
O 3粉末、Pr6O11粉末、TiO2粉末を、モル比によ
る組成式(Sr1-xBax)1 -yLnyBi4Ti4O15の
x、yの値が表1を満足するよう秤量し、この主成分1
00重量部に対してMnO2粉末を、MnO2換算で表1
に示す重量部となるように秤量し混合し、純度99.9
%のジルコニアボール、イソプロピルアルコール(IP
A)と共に500mlポリポットに投入し、16時間回
転ミルにて混合した。
40メッシュを通し、その後、大気中950℃、3時間
保持して仮焼し、この合成粉末を純度99.9%のZr
O2ボールとイソプロピルアルコール(IPA)と共に
500mlポリポットに投入し、20時間粉砕して評価
粉末を得た。
て造粒し、金型プレスにて150MPaで長さ25m
m、幅38mm、厚みl.0mmの板状に成形し、大気
中において1160℃の温度で3時間本焼成し圧電磁器
を得た。
0.17mmに加工し、長さ方向に分極するための端面
電極を形成し分極処理を施した。その後、分極用電極を
除去し、長さ6mmと幅30mmからなる面の両面にA
g−Crを蒸着し、250℃で12時間のアニール処理
を施した。
に、無電極に相当する部位の電極をエッチングで除去
し、長さ4.5mm(L)、幅0.9mm(W)、厚み
0.17mm(H)形状に加工し、8MHz発振に相当
する厚み滑り振動の基本波振動用発振子を得た。
ザによリインピーダンス波形を測定し、厚み滑り振動の
基本縦振動でのP/Vを以下の式により算出した。さら
に、発振周波数の温度変化率の絶対値を調査した。 P/V=20×Log(Ra/R0) 但し、Ra:***振インピーダンス、R0:共振インピ
ーダンス 発振周波数の温度変化率の絶対値は25℃を基準にし
て、以下の式により算出した。
(drift)一Fosc(25))/Fosc(2
5)}×100、但し、Fosc(dfift)は、−
40℃もしくは+80℃での発振周波数であり、Fos
c(25)は25℃での発振周波数である。−40℃も
しくは+80℃のうち、Fosc変化率の絶対値が大き
い方を表1に記載した。これらの結果を表1に示す。
の試料は、厚み滑り振動の基本波振動のP/V値が60
dB以上と大きくでき、且つ発振周波数の温度変化率が
小さいことが判る。
を含有しない場合には、焼結体の密度が低く、P/V値
が60dB以上と大きかった。
No.8の場合、−40〜80℃の発振周波数の温度変
化率が±5000ppmを超えてしまい、また、yの値
が0の希土類元素を含有しない試料No.16の場合、
P/V値が60dBを下回り好ましく。
は、厚み滑り振動の基本波振動のP/Vを大きくすると
ともに、−40℃〜80℃での発振周波数の温度変化率
を小さくすることができ、安定した発振子として使用す
ることができる。
は、厚み滑り振動の基本波振動のP/V値を大きくしな
がら、さらに共振周波数の温度変化率が小さく、これに
より、発振子を構成した場合、発振余裕度が高まり安定
した発振と、発振周波数の温度安定性に優れた高精度な
発振が得られ、厚み滑り振動の基本波振動を用いた2〜
20MHz発振子用素子として好適な発振子を得ること
ができる。
Claims (5)
- 【請求項1】金属元素として、Sr、Ba、Bi、Ti
及び希土類元素(Ln)を含有するBi層状化合物を主
結晶粒子とする圧電磁器であって、前記主結晶粒子の粒
内にMnが存在することを特徴とする圧電磁器。 - 【請求項2】モル比による組成式が(Sr1-xBax)
1-yLnyBi4Ti4O15(但し、xは0.05≦x≦
0.6、yは0.01≦y≦0.2、Lnは希土類元
素)で示される主成分と、該主成分100重量部に対し
てMnをMnO2換算で1重量部以下含有することを特
徴とする請求項1記載の圧電磁器。 - 【請求項3】組成式中の希土類元素(Ln)は、La、
Ce、Sm、Dy、Gd及びPrのうち少なくとも1種
であることを特徴とする請求項1または2記載の圧電磁
器。 - 【請求項4】請求項1乃至3のうちいずれかに記載の圧
電磁器の両主面に、電極を形成してなることを特徴とす
る圧電共振子。 - 【請求項5】基本波を用いた厚み滑り振動で作動するこ
とを特徴とする請求項4記載の圧電共振子。
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---|---|---|---|
JP2000160757A JP2001342061A (ja) | 2000-05-30 | 2000-05-30 | 圧電磁器及び圧電共振子 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004087611A1 (ja) * | 2003-03-28 | 2004-10-14 | Tdk Corporation | 圧電セラミックス |
WO2008081842A1 (ja) * | 2006-12-26 | 2008-07-10 | Kyocera Corporation | 圧電磁器および圧電素子 |
JP2008285340A (ja) * | 2007-05-15 | 2008-11-27 | Kyocera Corp | 圧電磁器および圧電素子 |
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JP2001192267A (ja) * | 1999-10-29 | 2001-07-17 | Tdk Corp | 圧電セラミックス |
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2000
- 2000-05-30 JP JP2000160757A patent/JP2001342061A/ja active Pending
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