JP2001339918A - 過負荷保護装置および過負荷保護装置を備えた密閉型電動圧縮機 - Google Patents
過負荷保護装置および過負荷保護装置を備えた密閉型電動圧縮機Info
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Abstract
温度上昇を抑制して信頼性の高い過負荷保護装置および
過負荷保護装置を備えた密閉型電動圧縮機を提供する。 【解決手段】 主巻線2と起動巻線3とからなる単相誘
導電動機1を過電流による過熱焼損から保護するための
バイメタル7及びヒータ8を有する過負荷保護装置を電
源側に備えた密閉型電動圧縮機において、前記過負荷保
護装置と温度スイッチ6とを同一の筺体内に収納すると
共に、前記温度スイッチ6を起動巻線回路に直列に接続
するものである。
Description
コン等に用いられる過負荷保護装置および過負荷保護装
置を備えた密閉型電動圧縮機に関する。
られている過負荷保護装置を備えた密閉型電動圧縮機に
ついて、図を参照して説明する。
ので、主巻線2と主巻線2に対して位相差を生じせしめ
る位置に配置された起動巻線3とからなる単相誘導電動
機1に、起動装置としての正特性サーミスタ(以下、起
動用PTCと称する。)4が起動巻線3と直列に接続さ
れ、過負荷保護装置5を介して電源に接続されている。
起動の際に電源電圧が単相誘導電動機1に印加される
と、起動時には起動用PTC4が常温であるため低抵抗
であり、大きな電流が起動巻線3に流れ、図示しない回
転子を回転させる。そして、単相誘導電動機1が起動を
開始すると、起動用PTC4を通る電流で自己発熱して
高抵抗となり、起動巻線3を流れる電流が微少な値にな
って定常運転となる。
は特開平6−311769号公報に記載される起動装置
(第2の従来例)も提案されている。
巻線3に直列に接続される起動用PTC4と、起動巻線
3及び起動用PTC4と直列に接続される双方向性制御
整流素子(以下、トライアックと称する。)14と、起
動用PTC4に並列に接続されると共に、その一方の端
子がトライアック14のゲートに接続され、起動用PT
C4よりも小さな熱容量を有する補助の正特性サーミス
タ(以下、補助PTCと称する。)15とからなるもの
である。
単相誘導電動機1に電源電圧が印加されると、起動巻線
3に直列に接続されたトライアック14のゲートに、補
助PTC15を通じてトリガ信号が印加されてトライア
ック14が通電され、起動巻線3に単相誘導電動機1の
起動用の電流が流れる。単相誘導電動機1が起動する
と、補助PTC15が高温となってトライアック14の
ゲート側に加わる電流が小さくなり、トライアック14
がオフする。以後、単相誘導電動機1の定常状態におい
て、補助PTC15は起動用PTC4よりも熱容量が小
さいため、補助PTC15を高温、高抵抗に保つための
電力消費は非常に小さくて済む。また、単相誘導電動機
1が一旦停止した直後に再起動がかけられる場合にも、
補助PTC15の熱容量は小さいためすぐに冷却され、
トライアック14がオンすることにより再起動が可能と
なる。
来例)は、熱容量が小さくて冷却時間の短い補助PTC
15のもたらす優れた再起動特性も、周囲温度が高いた
めに効果が損なわれる場合もあり、これを解決するため
になされたもので、消費電力が小さく、短時間で再起動
できるようにして例えば電気冷蔵庫に使用された場合の
密閉型電動圧縮機の信頼性を高めている。
用PTC4部分と、トライアック14、補助PTC15
及び抵抗17からなる消費電力低減、再起動特性改善の
ための時限回路16とを分離し、前者の起動用PTC4
部分を密閉型電動圧縮機19の金属製密閉容器に取付ら
れた気密ターミナルに差し込み、後者の時限回路部分1
6を金属製密閉容器から隔離した周囲温度の低い別の箇
所、例えば、冷蔵庫の制御部品収納部等に設置するよう
にしたものである。
や補助PTC15の周囲温度の最高値は40から50℃
を考慮すればよいため、トライアック14の接合部の許
容温度125℃との差が75から85Kもあり、余裕が
ある。一方、従来の周囲温度80から90℃のものと許
容温度125℃との差は35から45Kしかなく、これ
に比べ、この改善された起動装置では約2倍の許容値と
なる。
の小さい安価なものを使用しても、起動巻線電流による
トライアック14の接合部の温度を125℃以下にする
ことができる。また、密閉型電動圧縮機が拘束状態とな
り高温となっても、その熱でトライアック14が破壊さ
れることもない。さらに補助PTC15の冷却も速く良
好な再起動特性を確保できる。
けることにより、小型のケースに収納する必要がなくな
り、トライアック14の周囲の空気の対流もよくなるの
で、トライアック用放熱板も小型にすることができる。
また、最近の冷蔵庫は電子回路によって制御するものが
多くなり、その場合は前記時限回路部分を制御用電子基
板に一体として組み込むことにより、専用の基板が不要
となる。さらにマイコンやICを使用している場合に
は、それらの機能の一部を使用して時限回路部分を簡単
な構成にすることができ、起動装置の電力消費を低減す
るために費用を最小限にとどめることができる。また、
起動用PTC4部分は冷蔵庫用密閉型電動圧縮機19の
起動用として広く普及しているPTC起動リレーをその
まま使用することができる。
例)のように、起動巻線3に外部抵抗を接続する替わり
に起動巻線3の巻き方向を途中で逆転させてインダクタ
ンス分を打ち消し、導体抵抗分のみ増加させていたバッ
クラッシュ方式により形成された単相誘導電動機1の起
動装置、図21に示すような電流リレーを用いた起動装
置がある。
例では、起動用PTC4に起動の際に数アンペアの大き
な電流を0.5秒から数秒間通電させる必要から、相当
の熱容量を必要とする。このため、定常運転に移行した
以後も起動巻線3の電流を抑えるには、起動用PTC4
を高温、高抵抗状態に保つ必要があり、2Wから4Wの
電力を消費し続け、省電力化の妨げとなっていた。
では、単相誘導電動機1の停止直後に再起動しようとし
ても起動が困難であった。すなわち、起動用PTC4は
熱容量が大きいため、運転時に高温、高抵抗となると、
単相誘導電動機1の停止後、常温近くまで温度が下が
り、再起動可能な状態になるまで数10秒から数分を必
要とし、それ以前に再起動させようとしても、起動用P
TC4が高抵抗なために起動巻線3には微少電流しか流
れず、単相誘導電動機1の回転子が拘束状態となり、主
巻線2に大きな電流が流れて過負荷保護装置5が作動
し、このため再起動はできなかった。この過負荷保護装
置5の復帰時間は、当初は起動用PTC4が再起動可能
となるまでの冷却時間より短いため、過負荷保護装置5
が作動、復帰を数回繰り返し、順次高温となってその復
帰時間が長くなる。そして、過負荷保護装置5の復帰時
間が起動用PTC4の冷却時間よりも長くなることによ
り、単相誘導電動機1が起動可能となる。このような事
態は、冷蔵庫用の密閉型電動圧縮機においては、冷蔵庫
の庫内温度が下がりサーモスタットがオフして密閉型電
動圧縮機が停止した直後に、ドアが開けられ庫内温度が
上昇してサーモスタットがオンになった場合等に生じて
いた。このような時には、再起動に長い時間を要するだ
けでなく、上述した作動、復帰の繰り返しによって過負
荷保護装置5の寿命を縮める原因となっていた。
体であるトライアック14や補助PTC15からなる時
限回路が、起動時に起動巻線電流による自己発熱によっ
て高温となる起動用PTC4と同一の筐体内に収納さ
れ、さらに、冷蔵庫の冷却運転中に比較的高温となる密
閉型電動圧縮機が収納される金属製密閉容器の気密ター
ミナルに差し込まれて使用されるため、トライアック1
4の周囲温度が80から90℃まで上昇する場合があっ
た。トライアック14の内部の半導体接合部の最大許容
温度は一般に125℃となっており、起動時の起動巻線
3に流れる電流によるトライアック14のオン損失によ
る接合部の温度上昇を、許容値の125℃と周囲温度の
差以内にしなければならず、このため、周囲温度が高い
とその差が小となり、同じ電流を流しても接合部の温度
上昇の少ない、すなわち電流容量の大きいトライアック
14を選定する必要があった。その場合でも、密閉型電
動圧縮機の拘束運転等の異常時には、接合部の温度が1
25℃を超え、信頼性に関し十分に配慮されているとは
必ずしもいえなかった。
ク14と共に補助PTC15を用いることから消費電力
を低減するためのコストに関し配慮されていなかった。
昇dV/diを抑制し、トライアック14の保護を行う
ためのCRアブソーバ18が必要であった。このため、
コンデンサ起動インダクションラン形単相誘導電動機
(以下、CSIR起動方式と称す。)及びコンデンサ起
動コンデンサラン形単相誘導電動機(以下、CSRと称
す。)の起動コンデンサを有する回路に用いると、起動
時に起動用コンデンサ12に充電される電流及び起動用
コンデンサ12が回路から切り離され、次に回路に接続
されるときに起動用コンデンサ12の遮断時の充電電圧
が電源の位相差によっては、電源電圧より高くなり、起
動用コンデンサ12からトライアック14及び起動巻線
3、主巻線2あるいはトライアック14、運転用コンデ
ンサ13を介して放電回路が形成される。このとき流れ
る過大な電流からトライアック14の破壊を防止するた
め、トライアック14と直列にリアクタを付加する必要
があるが、このリアクタを付加することはコストアップ
につながり、また取り付けるためのスペースを確保する
必要があった。さらに上記第4の従来例では、高価で大
形の電圧リレーもしくは電流リレーが必要なものでっ
た。
費を低減して消費電力を小さくする過負荷保護装置およ
び過負荷保護装置を備えた密閉型電動圧縮機を提供する
ことにある。本発明の第2の目的は、原価低減、小形軽
量化が可能な過負荷保護装置および過負荷保護装置を備
えた密閉型電動圧縮機を提供することにある。本発明の
第3の目的は、温度上昇を抑制して信頼性の高い過負荷
保護装置および過負荷保護装置を備えた密閉型電動圧縮
機を提供することにある。
に、本発明に係る過負荷保護装置を備えた密閉型電動圧
縮機の発明の構成は、主巻線と起動巻線とからなる単相
誘導電動機を過電流による過熱焼損から保護するための
バイメタル及びヒータを有する過負荷保護装置を電源側
に備えた密閉型電動圧縮機において、前記過負荷保護装
置と温度スイッチとを同一の筐体内に収納すると共に、
前記温度スイッチを起動巻線回路に直列に接続するもの
である。
係る過負荷保護装置を備えた密閉型電動圧縮機の他の発
明の構成は、主巻線と起動巻線とからなる単相誘導電動
機を過電流による過熱焼損から保護するためのバイメタ
ル及びヒータを有する過負荷保護装置を電源側に備えた
密閉型電動圧縮機において、前記過負荷保護装置とヒー
タを付帯した温度スイッチとを同一の筐体内に収納する
と共に、前記温度スイッチとヒータとの直列回路を起動
巻線回路に直列に接続するものである。
に係る過負荷保護装置を備えた密閉型電動圧縮機のさら
に他の発明の構成は、主巻線と起動巻線とからなる単相
誘導電動機を起動するための起動用正特性サーミスタ
と、単相誘導電動機を過電流による過熱焼損から保護す
るためのバイメタル及びヒータを有する過負荷保護装置
を電源側に備えた密閉型電動圧縮機において、前記過負
荷保護装置と温度スイッチとを同一の筐体内に収納する
と共に、前記温度スイッチを起動巻線と起動用正特性サ
ーミスタとの直列回路に直列に接続するものである。
に係る過負荷保護装置を備えた密閉型電動圧縮機のさら
に他の発明の構成は、主巻線と起動巻線とからなる単相
誘導電動機を起動する起動用正特性サーミスタと、単相
誘導電動機を過電流による過熱焼損から保護するための
バイメタル及びヒータを有する過負荷保護装置を電源側
に備えた密閉型電動圧縮機において、前記過負荷保護装
置とヒータを付帯した温度スイッチとを同一の筐体内に
収納すると共に、前記温度スイッチとヒータとの直列回
路を起動巻線と起動用正特性サーミスタとの直列回路に
直列に接続するものである。
過負荷保護装置の発明の構成は、主巻線と起動巻線とか
らなる単相誘導電動機を過電流による過熱焼損から保護
するためのバイメタル及びヒータを有する過負荷保護装
置において、前記過負荷保護装置と温度スイッチとを同
一の筐体内に収納すると共に、前記温度スイッチを起動
巻線回路に直列に接続するものである。
係る過負荷保護装置の他の発明の構成は、主巻線と起動
巻線とからなる単相誘導電動機を過電流による過熱焼損
から保護するためのバイメタル及びヒータを有する過負
荷保護装置において、前記過負荷保護装置とヒータを付
帯した温度スイッチとを同一の筐体内に収納すると共
に、前記温度スイッチとヒータとの直列回路を起動巻線
回路に直列に接続するものである。
に係る過負荷保護装置のさらに他の発明の構成は、主巻
線と起動巻線とからなる単相誘導電動機を起動するため
の起動用正特性サーミスタと、単相誘導電動機を過電流
による過熱焼損から保護するためのバイメタル及びヒー
タを有する過負荷保護装置において、前記過負荷保護装
置と温度スイッチとを同一の筐体内に収納すると共に、
前記温度スイッチを起動巻線と起動用正特性サーミスタ
との直列回路に直列に接続するものである。
に係る過負荷保護装置のさらに他の発明の構成は、主巻
線と起動巻線とからなる単相誘導電動機を起動する起動
用正特性サーミスタと、単相誘導電動機を過電流による
過熱焼損から保護するためのバイメタル及びヒータを有
する過負荷保護装置において、前記過負荷保護装置とヒ
ータを付帯した温度スイッチとを同一の筐体内に収納す
ると共に、前記温度スイッチとヒータとの直列回路を起
動巻線と起動用正特性サーミスタとの直列回路に直列に
接続するものである。
を参照して説明する。図1ないし図5は過負荷保護装置
を備えた密閉型電動圧縮機の第1の実施例に係る回路
図、図6は図1の実施例の動作説明図、図7ないし図1
1は過負荷保護装置を備えた密閉型電動圧縮機の第2の
実施例に係る回路図、図12は図7ないし図11の実施
例の動作説明図である。図13は過負荷保護装置の実装
例の縦断面図、図14は図13の実装例の回路図であ
る。
タリ方式の密閉型電動圧縮機の断面図、図16は過負荷
保護装置を取り付けたレシプロ方式の密閉型電動圧縮機
の外観図である。
動作説明図により説明する。図1は分相起動インダクシ
ョンラン形に用いた回路図、図2は分相起動コンデンサ
ラン形に用いた回路図、図3はコンデンサ起動インダク
ションラン形に用いた回路図、図4はコンデンサ起動コ
ンデンサラン形に用いた回路図、図5は本実施例の過負
荷保護装置の応用例であり、コンデンサ起動コンデンサ
ラン形に用いた回路図を示す。
一符合を付して示す。第1の実施例の特徴は、主巻線2
に起動巻線3からなる単相誘導電動機1にバイメタル7
及びヒータ8を有する過負荷保護装置5を、温度スイッ
チ6と同一の筐体内に一体に収納し複合化した過負荷保
護装置9とすると共に、前記バイメタル7及びヒータ8
からなる過負荷保護装置5を単相誘導電動機1の電源側
に直列に接続し、かつ、前記温度スイッチ6を起動巻線
3に直列に接続したことである。
と、過負荷保護装置5には起動電流が流れ、また同時に
起動巻線3には温度スイッチ6を介して起動電流が流れ
て単相誘導電動機1に回転磁界が発生し起動する。
護装置5及び温度スイッチ6には運転電流が流れる。通
常この段階で起動巻線3がなくても主巻線2のみで回転
を継続する。この時、過負荷保護装置5のバイメタル7
及びヒータ8は流れる起動電流及び運転電流に比例して
自己発熱し、複合化した過負荷保護装置9の筺体内温度
(図13参照、符合9aで示す部分:以下、筐体と称す
る場合も同様である)を上昇させる。
するように温度スイッチ6を設定しておけば、所定時間
経過後起動巻線3を電源から切り離すことができる。こ
の状態から単相誘導電動機1の通電を断つと、複合化し
た過負荷保護装置9全体が冷却を開始し、温度スイッチ
6が所定の決められた閉路動作温度Qに至ると、可動接
点(図示せず)が元の位置に復帰して再起動可能体制を
形成する。
バイメタル7及びヒータ8の発熱量だけでは温度スイッ
チ6の動作時間が長くなり、不都合を来す場合には、図
5に示すように温度スイッチ6と直列にヒータ11を接
続し、バイメタル7及びヒータ8の発熱量を加えること
で温度スイッチ6の開路動作を早めることができる。
後ヒータ11の発熱量分が不足して筺体内の温度が低下
するが、温度スイッチ6の閉路動作温度が開路動作温度
より十分に低いため、開路動作継続には支障を来すこと
はない。
電源を遮断し、直ちに電源を投入した場合について考え
てみると、複合化した過負荷保護装置9全体が冷却せず
温度スイッチ6は開路動作状態のまま継続している。
2には通電されるが、起動巻線3には通電されないた
め、単相誘導電動機1が起動できずローター(図示せ
ず)は拘束状態のままとなり、主巻線2に拘束電流が流
れる。
とヒータ8には大きな拘束電流が連続的に流れる。この
大きな電流によってバイメタル7が瞬時に反転開路動作
して回路を遮断して主巻線2を過電流による過熱焼損か
ら保護する。この時、バイメタル7が復帰動作する前、
すなわち、閉路動作する前に温度スイッチ6の復帰動
作、すなわち、閉路動作を先にするように設定しておけ
ば、バイメタル7が復帰動作した時には主巻線2と起動
巻線3とが同時に通電されて再起動ができるようにな
る。
っても過負荷保護装置5を1回だけ動作させて再起動を
助けることができるものである。
形の電圧リレーを用いた従来の図20に示す起動装置、
図21に示す電流リレーを用いた起動回路とすることな
く、複合化した過負荷保護装置9を起動装置として用い
ることができる。
や電流リレーで消費される電力の2〜3Wの消費電力低
減に結び付く、また、イニシャルコスト低減及び省スペ
ースにも寄与するものである。
縮することなくあらゆるケースで再起動が可能になるも
のである。例えばこれを冷蔵庫の起動装置として用いる
と、約0.5kWh/月〜0.75kWh/月の節電効
果が得られる。
図12により説明する。
いた回路図、図8は分相起動コンデンサラン形に用いた
回路図、図9はコンデンサ起動インダクションラン形に
用いた回路図、図10はコンデンサ起動コンデンサラン
形に用いた回路図、図11は本実施例の過負荷保護装置
の応用例であり、コンデンサ起動コンデンサラン形に用
いた回路図を示す。
線3からなる単相誘導電動機1を起動する起動用PTC
4と単相誘導電動機1を過電流による過熱焼損から保護
するバイメタル7及びヒータ8を有する過負荷保護装置
5を、温度スイッチ6と同一の筐体内に一体に収納し複
合化した過負荷保護装置9とすると共に、前記バイメタ
ル7及びヒータ8からなる過負荷保護装置5を単相誘導
電動機1の電源側に直列に接続し、かつ、前記温度スイ
ッチ6を起動巻線3と起動用PTC4の直列回路に直列
に接続したことである。
と、過負荷保護装置5には起動電流が流れ、また同時に
起動巻線3と起動用PTC4には温度スイッチ6を介し
て起動電流が流れて単相誘導電動機1に回転磁界が発生
し起動する。
護装置5及び温度スイッチ6には運転電流が流れる。通
常この段階では起動巻線3がなくても主巻線2のみで回
転を継続するのは第1の実施例と同様である。この時、
過負荷保護装置5のバイメタル7及びヒータ8は流れる
起動電流及び運転電流に比例して自己発熱し、複合化し
た過負荷保護装置9の筺体内温度を上昇させる。
するように温度スイッチ6を設定しておけば、所定時間
経過後起動巻線3及び起動用PTC4を電源から切り離
すことができる。
つと、複合化した過負荷保護装置9全体が冷却を開始
し、温度スイッチ6が所定の決められた閉路動作温度Q
に至ると、可動接点(図示せず)が元の位置に復帰して
再起動体制を形成する。
バイメタル7及びヒータ8の発熱量だけでは温度スイッ
チ6の動作時間が長くなり、不都合を来す場合には図1
1に示すように、温度スイッチ6と直列にヒータ11を
接続し、バイメタル7及びヒータ8の発熱量を加えるこ
とで、温度スイッチ6の開路動作を早めることができ
る。
後ヒータ11の発熱量分が不足して筺体内の温度が低下
するが、温度スイッチ6の閉路動作温度が開路動作温度
より十分に低いため、開路動作継続には支障を来すこと
はない。
電源を遮断し、直ちに電源を投入した場合についてみる
と、複合化した過負荷保護装置9全体が冷却せず温度ス
イッチ6は開路状態のまま継続する。
には通電されるが、起動巻線3と起動用PTC4とには
通電されないため、単相誘導電動機1が起動できず回転
子(図示せず)は拘束状態のままとなり、主巻線2には
拘束電流が流れる。
とヒータ8とには大きな拘束電流が連続的に流れる。こ
の大きな電流によってバイメタル7が瞬時に反転開路動
作して回路を遮断し主巻線2を過電流による過熱焼損か
ら保護する。この時バイメタル7が復帰動作する前、す
なわち、閉路動作する前に温度スイッチ6の復帰動作、
すなわち、閉路動作を先にするように設定しておけば、
バイメタル7が復帰動作した時には主巻線2と起動巻線
3及び起動用PTC4とが同時に通電されて再起動がで
きるようになる。
同様に、異常起動時であっても過負荷保護装置5を1回
だけ動作させて再起動を助けることができる。
通電されていた起動用PTC4を起動時に適格に作動さ
せ、かつ、その後の起動用PTC4を回路から切り離す
ことによって省電力が図れるものである。
負荷保護装置5のバイメタル7及びヒータ8自身はその
保護特性上の必要性から連続通電中であってもわずかな
電力を消費し続けているが、通常、この消費電力は熱と
して放出され、何等利用されることなく無効電力となっ
ていたが、これら実施例ではこの利用されることなく放
出されていた熱、すなわち無効電力分を利用し第1の実
施例では起動装置として、また第2の実施例では起動用
PTC4の省電力化を図っている。
と起動巻線3とからなる単相誘導電動機1を起動する起
動用PTC4と単相誘導電動機1を過電流による過熱焼
損から保護するバイメタル7及びヒータ8を有する過負
荷保護装置5を、温度スイッチ6と同一の筐体内に収納
し複合化した過負荷保護装置9とすると共に、前記バイ
メタル7及びヒータ8からなる過負荷保護装置5を単相
誘導電動機1の電源側に直列に接続し、かつ、前記温度
スイッチ6を起動巻線3と起動用PTC4及び起動用コ
ンデンサ9とを直列に接続してなるコンデンサ起動イン
ダクションラン形の起動回路に用いて起動コンデンサの
切り離しと共に起動用PTC4の消費電力を低減したも
のである。
用いたものを示し、図10はコンデンサ起動コンデンサ
ラン形に用いたものである。いずれの場合も前述の分相
起動インダクションラン形同様起動用PTC4の消費電
力を低減することができる。
例の動作を、図12の動作説明図にまとめて説明する。
3とからなる単相誘導電動機1を起動する起動用PTC
4及び単相誘導電動機1を過電流による過熱焼損から保
護する過負荷保護装置5に通電され、密閉型電動圧縮機
19が起動される。
電動機1に印加されると、起動時には起動用PTC4が
常温であるため低抵抗であり、大きな電流が起動巻線3
に流れ、回転子(図示せず)を回転させる。そして、単
相誘導電動機1が起動を開始すると、起動用PTC4を
通る電流で自己発熱して高抵抗となり、起動巻線3を流
れる電流が微少な値になり定常運転となる。
る過負荷保護装置5のバイメタル7とヒータ8とが自己
発熱し、過負荷保護装置9内の温度は図のように上昇す
る。
するように設定しておけば、起動巻線3と起動用PTC
4とからなる起動回路がこの点で回路から切り離され
る。その後、起動用PTC4が冷却され高抵抗から低抵
抗に変化する。
護装置9が冷却を開始し、温度スイッチ6の開路動作温
度すなわちQ点に至ると、温度スイッチ6が閉路して元
の状態に戻る。その結果、従来例のように起動用PTC
4を高温、高抵抗の状態に保ち、起動巻線3を見掛け上
回路から切り離すようなことをしなくとも温度スイッチ
6がその作用を代わりにするので、その分だけ消費電力
を低減することができる。この消費電力低減は従来の起
動用PTC4のみの装置に比較し70〜90%の消費電
力低減が可能である。
タ8を有する過負荷保護装置5に温度スイッチ6を筺体
内に収納し、前述の複合化した過負荷保護装置9は、例
えば特開平9−120376号公報で公知の図13に示
す構成の過負荷保護装置及び図14に示す回路を結線替
えすると共に、特性を変更することで転用し得るため、
大形化することもない。また、そのためのコストアップ
することもない。かりに温度スイッチ6を有しない従来
の過負荷保護装置と比較してもわずかなコストアップで
大きな利益が得られ、その実用的効果に大きなものがあ
る。
はヒータ8と接する接点(図示せず)を有し、ヒータ8
は温度スイッチ6と電気的に接続(図示せず)されてい
る。
9に用いられる温度スイッチ6は同一の筐体9a内に収
納され、また、ここに組込まれる熱応動部分10が非通
電タイプであるため、繰り返し動作に対し長寿命になる
ことは周知の通りである。また、起動用PTC4を付帯
する起動回路に用いた場合、その遮断電流がきわめて小
さいので接点寿命イコール機械的寿命に等しく、これを
用いた機器自身の信頼性を低下させることがないことは
いうまでもない。
蔵庫用密閉型電動圧縮機19の起動用として広く普及し
ているPTC起動リレーをそのまま使用することができ
る。
空調機器用密閉型電動圧縮機19の冷媒漏れ保護用とし
て広く普及している構造のまま本発明に転用できる。
付け上の共用化が図れるため、適用が容易である等の効
果ある。
縮機の実施例(内部構造の図示省略)、図16に示すレ
シプロ方式の密閉型電動圧縮機の実施例は、いずれも、
上記複合化した過負荷保護装置9を取り付けたものであ
り、これにより、消費電力が小さく、また原価低減、小
形軽量化が図れ、さらに温度上昇が抑制されて信頼性が
向上する。
式の密閉型電動圧縮機を冷蔵庫、ルームエアコン等に装
着することにより、同様の効果が奏される。
過負荷保護装置を備えた密閉型電動圧縮機において、過
負荷保護装置と温度スイッチとを同一筐体内に収納する
ことにより、単相誘導電動機の起動及び運転電流が過負
荷保護装置のバイメタル及びヒータに流れる際に、バイ
メタル及びヒータが発熱して筐体内の温度を上昇させ、
また、温度スイッチのヒータに起動電流が流れる際に、
ヒータが発熱して筐体内の温度をさらに上昇させ、上昇
する任意の温度で温度スイッチが開路動作して起動巻線
が切り離されるので、起動巻線に高価な外部抵抗を使用
せずに起動が可能となり、消費電力の低減が図れる。ま
た、起動巻線に外部抵抗を必要とする起動用PTCを用
いる単相誘導電動機においても、起動巻線と起動用PT
Cとの直列回路に温度スイッチを直列に接続することに
より、消費電力の低減が図れる。
原価低減が図れ、小形軽量化が可能となる。さらにま
た、起動用PTCの長寿命化により、過負荷保護装置お
よび過負荷保護装置を備えた密閉型電動圧縮機の信頼性
が向上する。
動圧縮機の第1の実施例に係る回路図で、分相起動イン
ダクションラン形の回路に用いた例である。
ンサラン形の回路に用いた例である。
インダクションラン形の回路に用いた例である。
コンデンサラン形の回路に用いた例である。
ンサ起動コンデンサラン形回路に用いた例である。
動圧縮機の第2の実施例に係る回路図で、分相起動イン
ダクションラン形の回路に用いた例である。
ンサラン形の回路に用いた例である。
インダクションラン形の回路に用いた例である。
動コンデンサラン形の回路に用いた例である。
デンサ起動コンデンサラン形回路に用いた例である。
を同一の筐体に収納した実装例の縦断面図である。
の密閉型電動圧縮機の縦断面図である。
の密閉型電動圧縮機の外観図である。
デンサラン形の回路に用いた例である。
デンサラン形の回路に用いた例である。
Claims (15)
- 【請求項1】 主巻線と起動巻線とからなる単相誘導電
動機を過電流による過熱焼損から保護するためのバイメ
タル及びヒータを有する過負荷保護装置を電源側に備え
た密閉型電動圧縮機において、 前記過負荷保護装置と温度スイッチとを同一の筐体内に
収納すると共に、前記温度スイッチを起動巻線回路に直
列に接続することを特徴とする過負荷保護装置を備えた
密閉型電動圧縮機。 - 【請求項2】 主巻線と起動巻線とからなる単相誘導電
動機を過電流による過熱焼損から保護するためのバイメ
タル及びヒータを有する過負荷保護装置を電源側に備え
た密閉型電動圧縮機において、 前記過負荷保護装置とヒータを付帯した温度スイッチと
を同一の筐体内に収納すると共に、前記温度スイッチと
ヒータとの直列回路を起動巻線回路に直列に接続するこ
とを特徴とする過負荷保護装置を備えた密閉型電動圧縮
機。 - 【請求項3】 主巻線と起動巻線とからなる単相誘導電
動機を起動するための起動用正特性サーミスタと、単相
誘導電動機を過電流による過熱焼損から保護するための
バイメタル及びヒータを有する過負荷保護装置を電源側
に備えた密閉型電動圧縮機において、 前記過負荷保護装置と温度スイッチとを同一の筐体内に
収納すると共に、前記温度スイッチを起動巻線と起動用
正特性サーミスタとの直列回路に直列に接続することを
特徴とする過負荷保護装置を備えた密閉型電動圧縮機。 - 【請求項4】 主巻線と起動巻線とからなる単相誘導電
動機を起動する起動用正特性サーミスタと、単相誘導電
動機を過電流による過熱焼損から保護するためのバイメ
タル及びヒータを有する過負荷保護装置を電源側に備え
た密閉型電動圧縮機において、 前記過負荷保護装置とヒータを付帯した温度スイッチと
を同一の筐体内に収納すると共に、前記温度スイッチと
ヒータとの直列回路を起動巻線と起動用正特性サーミス
タとの直列回路に直列に接続することを特徴とする過負
荷保護装置を備えた密閉型電動圧縮機。 - 【請求項5】 温度スイッチもしくは温度スイッチとヒ
ータとの直列回路に運転用コンデンサを並列に接続する
ことを特徴とする請求項1もしくは2記載のいずれかの
過負荷保護装置を備えた密閉型電動圧縮機。 - 【請求項6】 温度スイッチもしくは温度スイッチとヒ
ータとの直列回路に起動用コンデンサを直列に接続する
ことを特徴とする請求項1もしくは2記載のいずれかの
過負荷保護装置を備えた密閉型電動圧縮機。 - 【請求項7】 温度スイッチもしくは温度スイッチとヒ
ータ及び起動用コンデンサとの直列回路に運転用コンデ
ンサを並列に接続することを特徴とする請求項1、2も
しくは6記載のいずれかの過負荷保護装置を備えた密閉
型電動圧縮機。 - 【請求項8】 起動用正特性サーミスタと温度スイッチ
もしくは温度スイッチとヒータとの直列回路に運転用コ
ンデンサを並列に接続することを特徴とする請求項3も
しくは4記載のいずれかの過負荷保護装置を備えた密閉
型電動圧縮機。 - 【請求項9】 起動用正特性サーミスタと温度スイッチ
もしくは温度スイッチとヒータとの直列回路に起動用コ
ンデンサを直列に接続することを特徴とする請求項3も
しくは4記載のいずれかの過負荷保護装置を備えた密閉
型電動圧縮機。 - 【請求項10】 起動用正特性サーミスタと温度スイッ
チもしくは温度スイッチとヒータ及び起動用コンデンサ
との直列回路に運転用コンデンサを並列に接続すること
を特徴とする請求項2もしくは4記載のいずれかの過負
荷保護装置を備えた密閉型電動圧縮機。 - 【請求項11】 過負荷保護装置に流れる電流による発
熱エネルギーで温度スイッチを動作せしめることを特徴
とする請求項1ないし10記載のいずれかの過負荷保護
装置を備えた密閉型電動圧縮機。 - 【請求項12】 主巻線と起動巻線とからなる単相誘導
電動機を過電流による過熱焼損から保護するためのバイ
メタル及びヒータを有する過負荷保護装置において、 前記過負荷保護装置と温度スイッチとを同一の筐体内に
収納すると共に、前記温度スイッチを起動巻線回路に直
列に接続することを特徴とする過負荷保護装置。 - 【請求項13】 主巻線と起動巻線とからなる単相誘導
電動機を過電流による過熱焼損から保護するためのバイ
メタル及びヒータを有する過負荷保護装置において、 前記過負荷保護装置とヒータを付帯した温度スイッチと
を同一の筐体内に収納すると共に、前記温度スイッチと
ヒータとの直列回路を起動巻線回路に直列に接続するこ
とを特徴とする過負荷保護装置。 - 【請求項14】 主巻線と起動巻線とからなる単相誘導
電動機を起動するための起動用正特性サーミスタと、単
相誘導電動機を過電流による過熱焼損から保護するため
のバイメタル及びヒータを有する過負荷保護装置におい
て、 前記過負荷保護装置と温度スイッチとを同一の筐体内に
収納すると共に、前記温度スイッチを起動巻線と起動用
正特性サーミスタとの直列回路に直列に接続することを
特徴とする過負荷保護装置。 - 【請求項15】 主巻線と起動巻線とからなる単相誘導
電動機を起動する起動用正特性サーミスタと、単相誘導
電動機を過電流による過熱焼損から保護するためのバイ
メタル及びヒータを有する過負荷保護装置において、 前記過負荷保護装置とヒータを付帯した温度スイッチと
を同一の筐体内に収納すると共に、前記温度スイッチと
ヒータとの直列回路を起動巻線と起動用正特性サーミス
タとの直列回路に直列に接続することを特徴とする過負
荷保護装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000157947A JP2001339918A (ja) | 2000-05-24 | 2000-05-24 | 過負荷保護装置および過負荷保護装置を備えた密閉型電動圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000157947A JP2001339918A (ja) | 2000-05-24 | 2000-05-24 | 過負荷保護装置および過負荷保護装置を備えた密閉型電動圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001339918A true JP2001339918A (ja) | 2001-12-07 |
Family
ID=18662489
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000157947A Pending JP2001339918A (ja) | 2000-05-24 | 2000-05-24 | 過負荷保護装置および過負荷保護装置を備えた密閉型電動圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001339918A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1947341A1 (en) * | 2007-01-19 | 2008-07-23 | STMicroelectronics Design and Application S.R.O. | Compressor control device and method for controlling a compressor |
US7663335B2 (en) | 2004-09-15 | 2010-02-16 | Lg Electronics Inc. | Single-phase induction motor |
JP2013099083A (ja) * | 2011-10-31 | 2013-05-20 | Mitsubishi Electric Corp | 起動装置 |
CN104747425A (zh) * | 2015-03-05 | 2015-07-01 | 海信容声(广东)冰箱有限公司 | 一种压缩机、冰箱及控制方法 |
-
2000
- 2000-05-24 JP JP2000157947A patent/JP2001339918A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8403648B2 (en) | 2007-01-19 | 2013-03-26 | Stmicroelectronics Design And Application S.R.O. | Compressor control device and method for controlling a compressor |
JP2013099083A (ja) * | 2011-10-31 | 2013-05-20 | Mitsubishi Electric Corp | 起動装置 |
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