JP2001337340A - 液晶表示装置およびその製造方法並びに異方性導電フィルムおよび外部回路実装方法 - Google Patents

液晶表示装置およびその製造方法並びに異方性導電フィルムおよび外部回路実装方法

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JP2001337340A
JP2001337340A JP2000153721A JP2000153721A JP2001337340A JP 2001337340 A JP2001337340 A JP 2001337340A JP 2000153721 A JP2000153721 A JP 2000153721A JP 2000153721 A JP2000153721 A JP 2000153721A JP 2001337340 A JP2001337340 A JP 2001337340A
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liquid crystal
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conductive film
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Junichi Yamada
淳一 山田
Seiji Muraoka
盛司 村岡
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラスチック基板を用いた液晶表示パネル上
に形成された、ITO接続端子等の接続端子への、異方
性導電フィルムを用いた外部回路の圧着において、圧着
時における異方性導電フィルム中の導電粒子による接続
端子のクラックを減少させることで断線が低減され、か
つ、安定した液晶の表示を行うことができる液晶表示装
置を提供する。 【解決手段】 液晶表示装置は、プラスチック基板31
を用いた液晶パネルのITO接続端子32とフレキシブ
ル基板33とを、基材表面に金属薄層を有する導電粒子
11を接着剤樹脂12中に分散させてなり、上記導電粒
子の金属薄層破壊応力が73.0MPa以下である異方
性導電フィルム21を介して、上記導電粒子1個に対
し、その金属薄層破壊荷重以上の荷重をかけて圧着する
ことにより製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック基板
を用いた液晶表示パネル上に形成された接続端子に、外
部回路としての、LSI等を実装したフレキシブル基板
上の接続端子を、異方性導電フィルムを用いて電気的に
接続(実装)してなる液晶表示装置およびその製造方法
並びにその製造に使用する異方性導電フィルムおよび外
部回路実装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、プラスチック基板を
用いた液晶表示パネル上に形成されたITO(indium ti
n oxide:インジウム錫酸化物) からなる接続端子と、L
SI(large scale integration) 等を実装したフレキシ
ブル基板等の集積回路基板等の外部回路とを電気的に接
続する方法として、異方性導電フィルムを用いた圧着が
行われている。
【0003】上記異方性導電フィルムとは、接着性を有
する絶縁材料(バインダー)中に導電粒子が分散された
ものであり、例えば、絶縁性のエポキシ系熱硬化性接着
剤中に導電粒子が分散されたものが知られている。
【0004】上記導電粒子としては、例えば、ポリスチ
レン架橋体からなる基材を核体として、その表面に、ニ
ッケル−金めっきを施したものが知られている。例え
ば、特開平9−199206号公報には、樹脂粒子表面
に、金/ニッケルを0.03μm/0.1μmの厚みで
めっきしてなる、10%圧縮変位時の圧縮強度が68.
6MPa以下、圧縮変位時の回復率が10%以上である
導電粒子を用いた異方性導電フィルムが記載されてい
る。また、特開平7−220539号公報には、樹脂粒
子表面に、金/ニッケルを、0.02μm/0.2μm
の厚みでめっきしてなる導電粒子を用いた異方性導電フ
ィルムが記載されている。
【0005】上記異方性導電フィルムを用いた液晶表示
装置の製造において、上記液晶表示パネルへの外部回路
の実装は、異方性導電フィルムを挟んだ状態で、液晶表
示パネルにおけるプラスチック基板上の接続端子と外部
回路としてのフレキシブル基板上の接続端子との位置を
合わせて加熱し、加圧することによって行われる。これ
により、導電粒子がバインダーを排除して両接続端子に
接触し、両接続端子間の電気的接続が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記液
晶表示パネルとしてプラスチック基板を用いた場合、上
記従来の方法では、圧着時に、該プラスチック基板上に
形成されたITO接続端子に、異方性導電フィルム中に
含まれる導電粒子によってクラック等のキズが入り易
く、断線等の不良が生じるという問題や、液晶の表示が
安定しないという問題が生じる。
【0007】なお、上記特開平7−220539号公
報、特開平9−199206号公報には、プラスチック
基板を用いた場合の端子接続についての課題については
特に開示されていない。
【0008】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
であり、その目的は、特に、プラスチック基板を用いた
液晶表示パネル上に形成された、ITO接続端子等の接
続端子への、異方性導電フィルムを用いた外部回路の圧
着において、圧着時における異方性導電フィルム中の導
電粒子による接続端子のクラックを減少させることで断
線が低減され、かつ、安定した液晶の表示を行うことが
できる液晶表示装置およびその製造方法を提供すること
にある。また、本発明の目的は、上記液晶表示装置の製
造に使用され、上記圧着時における異方性導電フィルム
中の導電粒子による接続端子のクラックを減少させるこ
とができる異方性導電フィルムを提供することにある。
また、本発明のさらなる目的は、上記液晶表示装置の製
造に好適に使用される外部回路の実装方法を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明者等は、上記目
的を達成するために鋭意検討した結果、従来の実装にお
いては、圧着時に、導電粒子がバインダーを排除した
後、偏平し、ITO接続端子等の接続端子にめりこむこ
とで、該接続端子へのダメージが大きいと、プラスチッ
ク基板上に形成された接続端子にクラックが発生し、断
線等の不良が生じることを見出すと共に、圧着時に、導
電粒子を壊さずに単に圧縮偏平させた状態で外部回路の
圧着を行った場合、電気的接続の問題から液晶の表示が
不安定となることを見出し、基材表面に金属薄層を有
し、金属薄層破壊応力が73.0MPa以下の導電粒子
を、接着性を有する絶縁材料中に分散させてなる異方性
導電フィルムを介して、プラスチック基板を用いた液晶
パネルの接続端子と外部回路とを、上記導電粒子1個当
たり、その金属薄層破壊荷重以上の荷重をかけて、上記
導電粒子の金属薄層が破壊される荷重条件下で圧着する
ことにより、接続端子へのダメージを抑えてクラックを
低減し、断線を減少させることができると共に、圧着時
に導電粒子表面の金属薄層を破壊することで電気的接続
を良好にすることができ、この結果、液晶の表示を安定
させることができることを見出して本発明を完成させる
に至った。
【0010】すなわち、本発明にかかる液晶表示装置
は、上記の課題を解決するために、プラスチック基板を
用いた液晶パネルの接続端子(たとえばITO接続端
子)と外部回路(例えばフレキシブル基板であり、接続
(圧着)には、その接続端子が用いられる)とを、基材
表面に金属薄層(例えばめっき層)を有する導電粒子を
接着性を有する絶縁材料(例えば絶縁性のバインダー)
中に分散させてなり、上記導電粒子の金属薄層破壊応力
(例えばめっき破壊応力)が73.0MPa以下である
異方性導電フィルムを介して、上記導電粒子1個当た
り、その金属薄層破壊荷重(例えばめっき破壊荷重)以
上の荷重をかけて圧着してなることを特徴としている。
【0011】本発明において、上記導電粒子の金属薄層
破壊荷重とは、上記導電粒子に荷重をかけて圧縮したと
きに、上記導電粒子の金属薄層が破壊されるときの荷重
であり、上記導電粒子の金属薄層破壊応力とは、粒径d
の導電粒子1個の金属薄層破壊荷重をπ(d/2)2
割った値を示す。
【0012】上記の構成によれば、プラスチック基板を
用いた液晶パネルの接続端子への外部回路の圧着に際
し、基材表面に金属薄層を有する導電粒子を使用し、圧
着時に、該導電粒子1個当たり、その金属薄層破壊荷重
以上の荷重をかけてその金属薄層を破壊することによ
り、電気的接続を良好にすることができ、液晶の表示を
安定させることができる。
【0013】そして、上記の構成によれば、導電粒子の
金属薄層破壊応力を73.0MPa以下とすることで、
圧着時に、接続端子へのダメージが小さな荷重で上記導
電粒子における金属薄層を破壊することができ、特にプ
ラスチック基板上に形成されたITO接続端子等の接続
端子へのダメージを軽減することができるので、上記導
電粒子による上記接続端子のクラックを減少させること
ができ、上記接続端子のクラックに起因する断線等を低
減することができる。
【0014】従って、上記の構成によれば、プラスチッ
ク基板を用いた液晶表示パネル上に形成された接続端子
への、異方性導電フィルムを用いた外部回路の圧着にお
いて、圧着時における異方性導電フィルム中の導電粒子
による接続端子のクラックを減少させ、該クラックに起
因する断線不良の発生率が低減され、かつ、安定した液
晶の表示を行うことができる液晶表示装置を提供するこ
とができる。
【0015】また、本発明にかかる液晶表示装置の製造
方法は、上記の課題を解決するために、基材表面に金属
薄層(例えばめっき層)を有する導電粒子を、接着性を
有する絶縁材料(例えば絶縁性を有するバインダー)中
に分散させてなる異方性導電フィルムを介して、プラス
チック基板を用いた液晶パネルの接続端子(例えばIT
O接続端子)と外部回路(例えばフレキシブル基板であ
り、接続(圧着)には、その接続端子が用いられる)と
を圧着する液晶表示装置の製造方法であって、上記導電
粒子の金属薄層破壊応力(例えばめっき破壊応力)が7
3.0MPa以下であり、該導電粒子1個当たり、その
金属薄層破壊荷重(例えばめっき破壊荷重)以上の荷重
をかけて上記圧着を行うことを特徴としている。
【0016】上記の方法によれば、プラスチック基板を
用いた液晶パネルの接続端子への外部回路の圧着に際
し、基材表面に金属薄層を有する導電粒子を使用し、圧
着時に、該導電粒子1個当たり、その金属薄層破壊荷重
以上の荷重をかけてその金属薄層を破壊することによ
り、電気的接続を良好にすることができ、液晶の表示を
安定させることができる。
【0017】そして、上記の方法によれば、導電粒子の
金属薄層破壊応力を73.0MPa以下とすることで、
圧着時に、接続端子へのダメージが小さな荷重で上記導
電粒子における金属薄層を破壊することができ、特にプ
ラスチック基板上に形成されたITO接続端子等の接続
端子へのダメージを軽減することができるので、上記導
電粒子による上記接続端子のクラックを減少させること
ができ、上記接続端子のクラックに起因する断線等を低
減することができる。
【0018】従って、上記の方法によれば、プラスチッ
ク基板を用いた液晶表示パネル上に形成された接続端子
への、異方性導電フィルムを用いた外部回路の圧着にお
いて、圧着時における異方性導電フィルム中の導電粒子
による接続端子のクラックを減少させ、該クラックに起
因する断線不良の発生率が低減され、かつ、安定した液
晶の表示を行うことができる液晶表示装置を得ることが
できる。
【0019】さらに、本発明にかかる異方性導電フィル
ムは、上記の課題を解決するために、基材表面に金属薄
層(例えばめっき層)を有する導電粒子を、接着性を有
する絶縁材料(例えば絶縁性を有するバインダー)中に
分散させてなる異方性導電フィルムであって、上記導電
粒子の金属薄層破壊応力(例えばめっき破壊応力)が7
3.0MPa以下であることを特徴としている。
【0020】上記の構成によれば、導電粒子の金属薄層
破壊応力を73.0MPa以下とすることで、上記液晶
表示装置の製造に使用した場合、圧着時に、接続端子へ
のダメージが小さな荷重で上記導電粒子における金属薄
層を破壊することができ、特にプラスチック基板上に形
成されたITO接続端子等の接続端子へのダメージを軽
減することができ、上記導電粒子による上記接続端子の
クラックを減少させることができ、上記接続端子のクラ
ックに起因する断線等を低減することができる。
【0021】また、本発明にかかる異方性導電フィルム
は、上記の課題を解決するために、上記導電粒子が基材
表面にニッケル−金めっきを施してなり、上記ニッケル
層の厚みが0.17μm未満であることを特徴としてい
る。
【0022】上記導電粒子が基材表面にニッケル−金め
っきを施してなる場合、金は、延性があり、軟らかいた
め、ITO接続端子等の接続端子に対するダメージは少
ないが、ニッケルは硬いため、このニッケル層を薄くす
ることによって、金属薄層破壊応力を小さくし、上記接
続端子へのダメージを軽減させることができ、接続端子
へのクラックの発生を低減させることができる。
【0023】さらに、本発明にかかる外部回路実装方法
は、上記の課題を解決するために、基材表面に金属薄層
(例えばめっき層)を有する導電粒子を、接着性を有す
る絶縁材料(例えば絶縁性を有するバインダー)中に分
散させてなる異方性導電フィルムを介して、プラスチッ
ク基板(例えば液晶パネルに用いられるプラスチック基
板)上の接続端子(例えばITO接続端子)に外部回路
(例えばフレキシブル基板であり、接続(圧着)には、
その接続端子が用いられる)を圧着する外部回路実装方
法において、上記異方性導電フィルムに、上記導電粒子
1個当たり、その金属薄層破壊荷重(例えばめっき破壊
荷重)以上の荷重をかけて上記圧着を行うことを特徴と
している。
【0024】上記の方法によれば、プラスチック基板上
の接続端子への外部回路の圧着に際し、基材表面に金属
薄層を有する導電粒子を使用し、圧着時に、該導電粒子
1個当たり、その金属薄層破壊荷重以上の荷重をかけて
その金属薄層を破壊することにより、プラスチック基板
上の接続端子と外部回路(外部回路の接続端子)との電
気的接続を良好にすることができる。従って、上記液晶
表示装置の製造に際し、プラスチック基板を用いた液晶
パネルの接続端子への外部回路の圧着(実装)に上記の
方法を使用することで、プラスチック基板を用いた液晶
パネルの接続端子と外部回路(外部回路の接続端子)と
の電気的接続を良好にすることができ、液晶の表示を安
定させることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明に係る実
施の形態について、図1(a)・(b)〜図6に基づい
て説明すれば、以下の通りである。図3は、本実施の形
態において用いられる異方性導電フィルムの概略構成を
示している。また、図4は、図3に示す異方性導電フィ
ルム中に分散されている導電粒子の概略構成を示す断面
図である。
【0026】図3に示すように、本実施の形態で用いら
れる異方性導電フィルム21は、導電粒子11を、接着
性を有する絶縁材料としての接着剤樹脂12(バインダ
ー)中に分散させてなる構成を有している。上記接着剤
樹脂12としては、例えばエポキシ系の熱硬化性接着剤
が好適に用いられる。
【0027】上記導電粒子11は、図4に示すように、
核体となる基材1表面に、例えばニッケル−金めっきを
施すことにより、金属薄層として、例えばニッケル層2
a(Niめっき層)および金層2b(Auめっき層)か
らなるめっき層2を有している。
【0028】上記核体となる基材1としては、例えば、
アクリレート系樹脂、ポリスチレン架橋体等のポリスチ
レン系樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂、ウレタン
系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂が好適に
用いられる。
【0029】上記接着剤樹脂12に対する上記導電粒子
11の配合割合は、実装に用いられるプラスチック基板
における接続端子と外部回路の接続端子との接続ピッ
チ、つまり、各接続端子間の間隔や、接続端子の面積等
に応じて適宜設定すればよく、特に限定されるものでは
ない。
【0030】また、上記異方性導電フィルム21の平均
厚み、導電粒子11の平均粒径、上記めっき層2(金属
薄層)の層厚等も特に限定されるものではないが、プラ
スチック基板からなる液晶パネルを用いて、LSI等を
実装したフレキシブル基板等の、外部回路の実装を行う
場合、上記導電粒子11としては、10μm±2μmの
範囲内、通常、10μmの平均粒径を有する導電粒子1
1が使用される。
【0031】本実施の形態において用いられる上記異方
性導電フィルム21としては、該異方性導電フィルム2
1中に分散されている上記導電粒子11の金属薄層破壊
応力、つまり、めっき破壊応力が、73.0MPa以下
の異方性導電フィルムである。本実施の形態において、
上記導電粒子11のめっき破壊応力(金属薄層破壊応
力)とは、粒径dの導電粒子11のめっき破壊荷重(金
属薄層破壊荷重)をπ(d/2)2 で割った値を示す。
また、上記導電粒子11のめっき破壊荷重(金属薄層破
壊荷重)とは、上記導電粒子11に荷重をかけて圧縮し
たときに、上記導電粒子11のめっき層2(金属薄層)
が破壊されるときの荷重を示す。上記導電粒子11のめ
っき破壊応力(金属薄層破壊応力)を73.0MPa以
下とすることで、特に、プラスチック基板を用いた液晶
パネル(プラスチック液晶パネル)上のITO接続端子
等の接続端子と、外部回路の接続端子とを接続する異方
性導電フィルムにおいて、接続信頼性を確保できる範囲
で導電粒子11の硬さ(金属薄層破壊応力)を低減さ
せ、プラスチック基板上に形成された接続端子へのクラ
ックの発生を減少させることができる。
【0032】以下に、上記導電粒子11のめっき破壊荷
重(金属薄層破壊荷重)を測定する方法について、図5
を参照して説明する。
【0033】図5に示すように、上記導電粒子11のめ
っき破壊荷重(金属薄層破壊荷重)の測定は、粒径dの
導電粒子11を1個、金属製のツール41で挟み、圧縮
荷重を加え、このときの荷重と導電粒子11の圧縮変位
との関係を調べることにより行なう。
【0034】測定条件は、常温下、0.4462mN/
sの割合で荷重を増加させて圧縮するものとし、上記測
定には、島津製作所製の島津微小圧縮試験機(型名:M
CTM−500PC)を使用した。
【0035】図6に、上記の方法により測定した、荷重
(圧縮荷重)と導電粒子11の圧縮変位との関係を示
す。図6に示すように、導電粒子11が圧縮されていく
と、圧縮に伴って圧縮荷重は増加するが、途中で一旦、
一定となる。このときの荷重がめっき破壊荷重(金属薄
層破壊荷重)であり、導電粒子11のめっき層12(金
属薄層)が破壊が生じたときの荷重を示す。
【0036】めっき破壊荷重(金属薄層破壊荷重)は、
導電粒子11の粒子径、より具体的には、核体となる樹
脂(つまり、基材1)の粒子径や、めっき層2(金属薄
層)の層厚、めっき層2(金属薄層)を構成する金属の
種類や組み合わせ等により各々異なり、めっき層2(金
属薄層)の破壊が生じるときの導電粒子の圧縮変位や圧
縮率も上記した各種条件に応じてそれぞれ異なるが、例
えば、ニッケル−金めっきを施した粒径10μmの導電
粒子11を使用した場合、該導電粒子11が、20%程
度、より具体的には、1.3μm〜2.6μm圧縮され
た時点でめっき層2の破壊が生じる。
【0037】上記のようにして測定しためっき破壊荷重
(金属薄層破壊荷重)を、導電粒子11の断面積(π
(d/2)2 ;dは導電粒子11の粒径)で割った値が
めっき破壊応力(金属薄層破壊応力)であり、偏平(破
壊)し易さ、さらには、破壊に必要な圧力(荷重)の指
標となる。つまり、上記めっき破壊荷重(金属薄層破壊
荷重)、めっき破壊応力(金属薄層破壊応力)を測定す
ることで、導電粒子11の偏平(破壊)のし易さを測定
することができ、このめっき破壊荷重(金属薄層破壊荷
重)、めっき破壊応力(金属薄層破壊応力)が小さいほ
ど偏平し易く、低い圧力(荷重)で壊れ易く、圧着時に
おける、ITO接続端子等の、プラスチック基板上に形
成された接続端子へのダメージが小さい。
【0038】上記導電粒子11のめっき破壊荷重、めっ
き破壊応力を小さくする手段としては、例えば、上記導
電粒子11が、図4に示したようにニッケル−金めっき
によるめっき層2を備えている場合、ニッケル層2aの
めっき厚みを減少させる方法が挙げられる。
【0039】図4に示す導電粒子11は、基材1にニッ
ケルめっきを施した後、金めっきを行っている。これら
金属のうち、金は、延性があり、軟らかいため、ITO
接続端子等の接続端子に対するダメージは少ない。しか
しながら、ニッケルは硬いため、このニッケル層2aを
薄くすることによって、上記接続端子へのダメージを軽
減させる効果が得られる。実際、ニッケルめっき厚みが
薄いほど、めっき破壊荷重(金属薄層破壊荷重)、ひい
てはめっき破壊応力(金属薄層破壊応力)は小さくなっ
ている。したがって、ニッケルめっき厚みを薄くするほ
どITO接続端子等の接続端子へのダメージは軽減さ
れ、該接続端子におけるクラックの発生を減少させるこ
とができる。
【0040】プラスチック基板からなる液晶パネルのI
TO接続端子等の接続端子に、LSI等を実装したフレ
キシブル基板等の外部回路を実装する場合に、上記導電
粒子11として、図4に示すように基材1表面にニッケ
ル−金めっきを施してなる導電粒子11を使用する場
合、上記ニッケル層2aの厚みは、0.17μm未満
(つまり、0を超えて0.17μm未満)であること
が、ITO接続端子等の接続端子へのダメージを軽減
し、該接続端子におけるクラックの発生を抑制する上で
好ましく、0.167μm以下であることがより好まし
い。また、上記導電粒子11として、例えば平均粒径1
0μmの導電粒子11を使用した場合、上記ニッケル層
2aの層厚は、0.15μm以上、0.17μm未満の
範囲内であることがより好ましい。上記ニッケル層2a
の層厚を0.15μm以上とすることで、例えば、高温
高湿試験(60℃、95%RH)、ヒートショック試験
(−30℃/80℃、各1時間)において、不良が発生
することがなく、安定した結果を得ることができる。
【0041】また、上記導電粒子11のめっき破壊応力
(金属薄層破壊応力)を73.0MPa以下(但し、0
ではない)とすることでプラスチック基板上に形成され
た接続端子へのクラックの発生を減少させることができ
るが、上記導電粒子11として、例えば平均粒径10μ
mの導電粒子11を使用した場合、上記導電粒子11の
めっき破壊応力(金属薄層破壊応力)を、53.0MP
a以上とすることで、例えば、高温高湿試験(60℃、
95%RH)、ヒートショック試験(−30℃/80
℃、各1時間)において、不良が発生することがなく、
安定した結果を得ることができる。したがって、この場
合、上記導電粒子11のめっき破壊応力(金属薄層破壊
応力)は、53.0MPa以上、73.0MPa以下と
することがより好ましい。
【0042】次に、図1(a)・(b)および図2を参
照して、上記異方性導電フィルムを用いて、プラスチッ
ク基板を用いた液晶表示パネル上に形成された接続端子
と、外部回路としての、LSI等を実装したフレキシブ
ル基板上に形成された接続端子とを電気的に接続(実
装)する方法について以下に説明する。
【0043】図1(a)は、本実施の形態にかかる液晶
表示装置における液晶表示パネルと外部回路との接続部
の構成を概略的に示す断面図であり、図1(b)は上記
図1(a)のA−A’線矢視断面図である。図2は、図
1(a)・(b)に示す液晶表示パネルへの、異方性導
電フィルムを用いた上記外部回路の実装方法を示す説明
図である。
【0044】先ず、図2に示すように、異方性導電フィ
ルム21を挟んだ状態で、液晶表示パネルに用いられて
いるプラスチック基板31上に形成されたITO接続端
子32(接続端子)と、フレキシブル基板33上に形成
された銅接続端子34とを位置あわせする。
【0045】次に、上記プラスチック基板31とフレキ
シブル基板33との接続部、つまり、上記異方性導電フ
ィルム21を介して対向配置された、両基板の接続端子
同士の接着部を圧縮方向に加圧しながら加熱することに
よって、両基板を圧着させる。このとき、上記圧着は、
導電粒子(導電粒子11)1個当たりに対し、上記異方
性導電フィルム21中に分散されている導電粒子11の
金属薄層破壊荷重以上の荷重下、好ましくは、導電粒子
11の金属薄層破壊荷重以上の、導電粒子11のめっき
層2が破壊される条件下でできるだけ小さい圧力(荷
重)をかけることで行われる。つまり、上記圧着に際し
ては、導電粒子11のめっき層2をできるだけ小さな圧
力(荷重)の下で破壊することが望ましく、好適には、
導電粒子(導電粒子11)1個当たり、導電粒子11の
金属薄層破壊荷重をかけることで行われる。
【0046】上記プラスチック基板31とフレキシブル
基板33との接続部を圧縮方向に加圧しながら加熱する
と、図1(a)に示すように、上記異方性導電フィルム
21中の導電粒子11は、接着剤樹脂12を排除し、該
異方性導電フィルム21を挟んで対向配置された両接続
端子(図1(a)および図2中、上下の接続端子)に接
触する。この状態で上記接着剤樹脂12が硬化すること
で、両接続端子間の電気的な接続を保つと共に、上記プ
ラスチック基板31とフレキシブル基板33とを接着す
ることができる。
【0047】図1(a)は、上記プラスチック基板31
とフレキシブル基板33とを以上のように圧着した後の
上記接続部の構成を示している。また、図1(b)は、
上記プラスチック基板31とフレキシブル基板33とを
以上のように圧着した後の上記接続部を図1(a)のA
−A’線矢視断面にて見たときの、要部の導電粒子11
の状態を示している。本実施の形態において、上記異方
性導電フィルム21中の導電粒子11は、図1(a)に
示すように、上記接着部において加圧されることで、接
着剤樹脂12を排除し、ITO接続端子32と銅接続端
子34とにそれぞれ接触した状態で偏平するが、上記圧
着に際し、上記導電粒子11に、該導電粒子11の金属
薄層破壊荷重以上の荷重をかけることで、図1(b)に
示すように、上記ITO接続端子32と銅接続端子34
とで挟まれ、これら接続端子に接触する導電粒子11の
めっき層2が破壊されている。図1(b)において、上
記ITO接続端子32と銅接続端子34とで挟まれ、こ
れら接続端子に接触する導電粒子11(すなわち、図1
(b)中、銅接続端子34に接触している導電粒子1
1)は、該導電粒子11の金属薄層破壊荷重以上の荷重
がかけられることで、圧縮されて偏平し、核体が割れて
開き、めっき層2にひび割れが生じている。
【0048】このように、プラスチック基板31上に形
成されたITO接続端子32へのフレキシブル基板33
の圧着に際し、基材1表面にめっき層2を有する導電粒
子11を使用し、圧着時に、導電粒子(導電粒子11)
1個当たり、その金属薄層破壊荷重以上の荷重をかけて
そのめっき層2を破壊することにより、電気的接続を良
好にすることができる。この結果、液晶の表示を安定さ
せることができる。
【0049】また、従来の実装においては、圧着時に、
導電粒子がバインダーを排除した後、偏平し、ITO接
続端子等の接続端子にめりこむことで、該接続端子への
ダメージが大きくなり、プラスチック基板上に形成され
た接続端子にクラックが発生し、断線等の不良が生じる
場合があった。
【0050】しかしながら、本実施の形態では、上記導
電粒子11の金属薄層破壊応力を73.0MPa以下と
することで、導電粒子11を偏平し易くし、圧着時に、
ITO接続端子32等の接続端子へのダメージが小さな
荷重で導電粒子11のめっき層2を破壊することができ
る。この結果、ITO接続端子32等の接続端子へのダ
メージを軽減させることができ、上記導電粒子11によ
る上記ITO接続端子32等の接続端子のクラックを減
少させることができ、上記接続端子のクラックに起因す
る断線等を低減することができる。
【0051】以上のように、本実施の形態にかかる液晶
表示装置は、プラスチック基板を用いた液晶パネルの接
続端子と外部回路とを、基材表面に、例えばめっき層等
の金属薄層を有する導電粒子を接着性を有する絶縁材料
(バインダー)中に分散させてなり、上記導電粒子の金
属薄層破壊応力が73.0MPa以下である異方性導電
フィルムを介して上記導電粒子1個当たり、その金属薄
層破壊荷重以上の荷重をかけて圧着してなる構成を有し
ている。
【0052】上記液晶表示装置は、例えば、上述した異
方性導電フィルムを介して、プラスチック基板を用いた
液晶パネルの接続端子とフレキシブル基板上の接続端子
とを接続してなる。
【0053】上記液晶表示装置は、上記プラスチック基
板を用いた液晶パネルの接続端子とフレキシブル基板等
の外部回路の接続端子とで挟まれ、これら接続端子に接
触する導電粒子が、該導電粒子1個当たり、その金属薄
層破壊荷重以上の荷重で加圧されることにより、その金
属薄層が破壊されている構成を有している。
【0054】また、上記液晶表示装置を得るべく、本実
施の形態にかかる液晶表示装置の製造方法は、基材表面
に、例えばめっき層等の金属薄層を有する導電粒子を、
接着性を有する絶縁材料(バインダー)中に分散させて
なる異方性導電フィルムを介して、プラスチック基板を
用いた液晶パネルの接続端子と外部回路とを圧着する際
に、金属薄層破壊応力が73.0MPa以下の導電粒子
を使用し、導電粒子1個当たり、その金属薄層破壊荷重
以上の荷重をかけて上記圧着を行っている。
【0055】以上のように、本実施の形態によれば、上
記導電粒子の金属薄層破壊応力を73.0MPa以下と
することで、圧着時に、接続端子へのダメージが小さな
荷重で上記導電粒子における金属薄層を破壊することが
でき、特にプラスチック基板上に形成されたITO接続
端子等の接続端子へのダメージを軽減することができ、
上記導電粒子による上記接続端子のクラックを減少させ
ることができ、上記接続端子のクラックに起因する断線
等を低減することができる。
【0056】また、プラスチック基板を用いた液晶パネ
ルの接続端子への外部回路の圧着に際し、基材表面に金
属薄層を有する導電粒子を使用し、圧着時に、導電粒子
1個当たり、その金属薄層破壊荷重以上の荷重をかけて
その金属薄層を破壊することにより、電気的接続を良好
にすることができ、液晶の表示を安定させることができ
る。
【0057】また、以上のように、本実施の形態におい
て使用される異方性導電フィルムは、基材表面に、例え
ばめっき層等の金属薄層を有する導電粒子を、接着性を
有する絶縁材料(バインダー)中に分散させてなり、上
記導電粒子の金属薄層破壊応力(例えばめっき破壊応
力)が73.0MPa以下である構成を有している。
【0058】このため、上記異方性導電フィルムを上記
液晶表示装置の製造に使用した場合、圧着時に、接続端
子へのダメージが小さな荷重で上記導電粒子における金
属薄層を破壊することができ、特にプラスチック基板上
に形成されたITO接続端子等の接続端子へのダメージ
を軽減することができ、上記導電粒子による上記接続端
子のクラックを減少させることができ、上記接続端子の
クラックに起因する断線等を低減することができる。
【0059】また、本実施の形態にかかる外部回路実装
方法は、以上のように、基材表面に、例えばめっき層等
の金属薄層を有する導電粒子を、接着性を有する絶縁材
料(バインダー)中に分散させてなる異方性導電フィル
ムを介して、プラスチック基板(例えば液晶パネルに用
いられるプラスチック基板)上の接続端子に外部回路を
圧着する際に、上記異方性導電フィルムに、上記導電粒
子1個当たり、その金属薄層破壊荷重以上の荷重をかけ
て上記圧着を行う方法である。
【0060】上記の方法によれば、プラスチック基板上
の接続端子への外部回路の圧着に際し、基材表面に金属
薄層を有する導電粒子を使用し、圧着時に、導電粒子1
個当たり、その金属薄層破壊荷重以上の荷重をかけてそ
の金属薄層を破壊することにより、プラスチック基板上
の接続端子と外部回路(外部回路の接続端子)との電気
的接続を良好にすることができる。従って、上記液晶表
示装置の製造に際し、プラスチック基板を用いた液晶パ
ネルの接続端子への外部回路の圧着(実装)に上記の方
法を使用することで、プラスチック基板を用いた液晶パ
ネルの接続端子と外部回路(外部回路の接続端子)との
電気的接続を良好にすることができ、液晶の表示を安定
させることができる。
【0061】なお、上記の説明では、上記導電粒子11
が、上記めっき層2として、ニッケル−金めっきによる
ニッケル層2aおよび金層2bを備えている場合を例に
挙げて説明したが、上記導電粒子11の基材1表面に形
成されるめっき層2(金属薄層)としては、これに限定
されるものではなく、ニッケル/金以外の組み合わせを
使用してもよいことは言うまでもない。また、上記導電
粒子11の基材1表面に形成される金属薄層の形成方法
としては、無電解めっき法が好適に用いられるが、上記
導電粒子11の基材1表面に金属薄層を形成することが
できれば、特に限定されるものではなく、例えば種々の
めっき法を使用することができる。
【0062】
【実施例】以下、実施例および比較例により、本発明を
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限
定されるものではない。
【0063】〔実施例1〜3、比較例1・2〕先ず、ポ
リスチレン架橋体を基材とし、該基材表面に、Niめっ
き層の厚みを種々変化させてニッケル−金めっきを施す
ことにより、Niめっき層の厚み(以下、Niめっき厚
みと記す)が異なる粒径10μmの導電粒子をそれぞれ
作製した。Auめっき層の平均厚みは0.05μmとし
た。上記導電粒子のNiめっき厚みを変化させたときの
上記導電粒子のめっき破壊荷重(金属薄層破壊荷重)お
よびめっき破壊応力(金属薄層破壊応力)を、図5およ
び図6に基づいて測定した。
【0064】このようにして得られた導電粒子を、所定
の割合でエポキシ系熱硬化性接着剤に分散させることに
より、Niめっき厚みがそれぞれ異なる導電粒子を用い
た異方性導電フィルムをそれぞれ作製した。上記異方性
導電フィルムの平均厚みは17μmとした。
【0065】次に、それぞれの異方性導電フィルムを用
いて、上記導電粒子1個当たり、そのめっき破壊荷重以
上の荷重をかけて、プラスチック基板を用いた液晶パネ
ルのITO接続端子とフレキシブル基板の銅接続端子と
を圧着してプラスチック液晶モジュールを作製したとき
のITO接続端子上のクラック(ITOクラック)を確
認した結果について評価した。各異方性導電フィルムを
用いた圧着は、何れの場合も同様の条件下にて行った。
上記クラックの確認は、上記プラスチック液晶モジュー
ルを作製した後、フレキシブル基板を剥離することによ
り、ITO接続基板上に生じたクラックを顕微鏡で観察
することにより行った。クラックの発生は、ITO接続
端子100本について確認を行い、クラックの発生が確
認されなかったものを「○」、クラックが確認されたが
20本未満であるものを「△」、クラックが20本以上
確認されたものを「×」とした。この結果を、上記導電
粒子のNiめっき厚みを変化させたときの上記導電粒子
のめっき破壊荷重およびめっき破壊応力と合わせて表1
に示す。表1では、Niめっき厚みとして、それぞれ、
0.20μmを100としたときの数値を併記してい
る。
【0066】
【表1】
【0067】表1から判るように、導電粒子のめっき破
壊応力が73.0MPaより高くなるとクラックが発生
することが確認された。
【0068】〔実施例4〕実施例1〜3と同様の方法に
より作製した液晶モジュールの液晶の表示の安定性を観
察した。この結果、何れも、液晶の表示は安定してい
た。
【0069】〔比較例3〕導電粒子1個当たり、その金
属薄膜破壊荷重未満の荷重をかけて、プラスチック基板
を用いた液晶パネルのITO接続端子とフレキシブル基
板の銅接続端子とを圧着した以外は、実施例1〜3およ
び比較例1・2と同様にしてプラスチック液晶モジュー
ルを作製し、その液晶の表示の安定性を観察した。各異
方性導電フィルムを用いた圧着は、何れの場合も同様の
条件下にて行った。この結果、導電粒子1個当たりに対
する荷重をめっき破壊荷重未満として上記圧着を行った
場合、得られる液晶モジュールの液晶の表示は、何れの
場合も不安定になることが確認された。
【0070】
【発明の効果】本発明にかかる液晶表示装置は、以上の
ように、プラスチック基板を用いた液晶パネルの接続端
子と外部回路とを、基材表面に金属薄層を有する導電粒
子を接着性を有する絶縁材料中に分散させてなり、上記
導電粒子の金属薄層破壊応力が73.0MPa以下であ
る異方性導電フィルムを介して、上記導電粒子1個当た
り、その金属薄層破壊荷重以上の荷重をかけて圧着して
なる構成である。
【0071】上記の構成によれば、プラスチック基板を
用いた液晶パネルの接続端子への外部回路の圧着に際
し、基材表面に金属薄層を有する導電粒子を使用し、圧
着時に、該導電粒子1個当たり、その金属薄層破壊荷重
以上の荷重をかけてその金属薄層を破壊することによ
り、電気的接続を良好にすることができ、液晶の表示を
安定させることができる。
【0072】また、上記の構成によれば、圧着時に、接
続端子へのダメージが小さな荷重で上記導電粒子におけ
る金属薄層を破壊することができ、特にプラスチック基
板上に形成されたITO接続端子等の接続端子へのダメ
ージを軽減することができる。このため、上記導電粒子
による上記接続端子のクラックを減少させることができ
るので、上記接続端子のクラックに起因する断線等を低
減することができる。
【0073】それゆえ、プラスチック基板を用いた液晶
表示パネル上に形成された接続端子への、異方性導電フ
ィルムを用いた外部回路の圧着において、圧着時におけ
る異方性導電フィルム中の導電粒子による接続端子のク
ラックを減少させ、該クラックに起因する断線不良の発
生率が低減され、かつ、安定した液晶の表示を行うこと
ができる液晶表示装置を提供することができるという効
果を奏する。
【0074】本発明にかかる液晶表示装置の製造方法
は、以上のように、基材表面に金属薄層を有する導電粒
子を、接着性を有する絶縁材料中に分散させてなる異方
性導電フィルムを介して、プラスチック基板を用いた液
晶パネルの接続端子と外部回路とを圧着する液晶表示装
置の製造方法であって、上記導電粒子の金属薄層破壊応
力が73.0MPa以下であり、該導電粒子1個当た
り、その金属薄層破壊荷重以上の荷重をかけて上記圧着
を行う方法である。
【0075】上記の方法によれば、プラスチック基板を
用いた液晶パネルの接続端子への外部回路の圧着に際
し、基材表面に金属薄層を有する導電粒子を使用し、圧
着時に、該導電粒子1個当たり、その金属薄層破壊荷重
以上の荷重をかけてその金属薄層を破壊することによ
り、電気的接続を良好にすることができ、液晶の表示を
安定させることができる。
【0076】また、上記の方法によれば、圧着時に、接
続端子へのダメージが小さな荷重で上記導電粒子におけ
る金属薄層を破壊することができ、特にプラスチック基
板上に形成されたITO接続端子等の接続端子へのダメ
ージを軽減することができる。このため、上記導電粒子
による上記接続端子のクラックを減少させることができ
るので、上記接続端子のクラックに起因する断線等を低
減することができる。
【0077】それゆえ、プラスチック基板を用いた液晶
表示パネル上に形成された接続端子への、異方性導電フ
ィルムを用いた外部回路の圧着において、圧着時におけ
る異方性導電フィルム中の導電粒子による接続端子のク
ラックを減少させ、該クラックに起因する断線不良の発
生率が低減され、かつ、安定した液晶の表示を行うこと
ができる液晶表示装置の製造方法を提供することができ
るという効果を奏する。
【0078】本発明にかかる異方性導電フィルムは、以
上のように、基材表面に金属薄層を有する導電粒子を、
接着性を有する絶縁材料中に分散させてなる異方性導電
フィルムであって、上記導電粒子の金属薄層破壊応力が
73.0MPa以下である方法である。
【0079】それゆえ、上記液晶表示装置の製造に使用
した場合、圧着時に、接続端子へのダメージが小さな荷
重で上記導電粒子における金属薄層を破壊することがで
き、特にプラスチック基板上に形成されたITO接続端
子等の接続端子へのダメージを軽減することができるの
で、上記導電粒子による上記接続端子のクラックを減少
させることができ、上記接続端子のクラックに起因する
断線等を低減することができるという効果を奏する。
【0080】本発明にかかる異方性導電フィルムは、以
上のように、上記導電粒子が基材表面にニッケル−金め
っきを施してなり、上記ニッケル層の厚みが0.17μ
m未満である方法である。
【0081】上記導電粒子が基材表面にニッケル−金め
っきを施してなる場合、ニッケルは硬いため、このニッ
ケル層を薄くすることによって、金属薄層破壊応力を小
さくし、上記接続端子へのダメージを軽減させることが
できる。それゆえ、上記の構成によれば、接続端子への
クラックの発生を低減させることができる。
【0082】本発明にかかる外部回路実装方法は、以上
のように、基材表面に金属薄層を有する導電粒子を、接
着性を有する絶縁材料中に分散させてなる異方性導電フ
ィルムを介して、プラスチック基板上の接続端子に外部
回路を圧着する外部回路実装方法において、上記異方性
導電フィルムに、上記導電粒子1個当たり、その金属薄
層破壊荷重以上の荷重をかけて上記圧着を行う方法であ
る。
【0083】上記の方法によれば、プラスチック基板上
の接続端子への外部回路の圧着に際し、基材表面に金属
薄層を有する導電粒子を使用し、圧着時に、該導電粒子
1個当たり、その金属薄層破壊荷重以上の荷重をかけて
その金属薄層を破壊することにより、プラスチック基板
上の接続端子と外部回路(外部回路の接続端子)との電
気的接続を良好にすることができる。それゆえ、上記液
晶表示装置の製造に際し、プラスチック基板を用いた液
晶パネルの接続端子への外部回路の圧着(実装)に上記
の方法を使用することで、プラスチック基板を用いた液
晶パネルの接続端子と外部回路(外部回路の接続端子)
との電気的接続を良好にすることができ、液晶の表示を
安定させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施の形態にかかる液晶表
示装置における液晶表示パネルと外部回路との接続部の
構成を概略的に示す断面図であり、(b)は(a)のA
−A’線矢視断面図である。
【図2】図1に示す液晶表示パネルへの異方性導電フィ
ルムを用いた外部回路の実装方法を示す説明図である。
【図3】本発明の一実施の形態において用いられる異方
性導電フィルムの概略構成を示す断面図である。
【図4】図3に示す異方性導電フィルム中に分散されて
いる導電粒子の概略構成を示す断面図である。
【図5】図4に示す導電粒子のめっき破壊荷重を測定す
る方法を示す説明図である。
【図6】図5に示す方法で測定した、荷重と導電粒子の
圧縮変位との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 基材 2 めっき層(金属薄層) 2a ニッケル層(金属薄層) 2b 金層(金属薄層) 11 導電粒子 12 接着剤樹脂(絶縁材料) 21 異方性導電フィルム 31 プラスチック基板 32 ITO接続端子(接続端子) 33 フレキシブル基板(外部回路) 34 銅接続端子
フロントページの続き Fターム(参考) 2H092 GA48 GA50 HA25 MA11 MA32 NA15 PA01 5E344 AA02 AA22 BB02 BB04 BB07 CD04 DD06 DD10 EE16 5G435 AA17 BB12 EE40 EE42 EE47 HH12 HH14 KK05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチック基板を用いた液晶パネルの接
    続端子と外部回路とを、基材表面に金属薄層を有する導
    電粒子を接着性を有する絶縁材料中に分散させてなり、
    上記導電粒子の金属薄層破壊応力が73.0MPa以下
    である異方性導電フィルムを介して、上記導電粒子1個
    当たり、その金属薄層破壊荷重以上の荷重をかけて圧着
    してなることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】基材表面に金属薄層を有する導電粒子を、
    接着性を有する絶縁材料中に分散させてなる異方性導電
    フィルムを介して、プラスチック基板を用いた液晶パネ
    ルの接続端子と外部回路とを圧着する液晶表示装置の製
    造方法であって、 上記導電粒子の金属薄層破壊応力が73.0MPa以下
    であり、該導電粒子1個当たり、その金属薄層破壊荷重
    以上の荷重をかけて上記圧着を行うことを特徴とする液
    晶表示装置の製造方法。
  3. 【請求項3】基材表面に金属薄層を有する導電粒子を、
    接着性を有する絶縁材料中に分散させてなる異方性導電
    フィルムであって、 上記導電粒子の金属薄層破壊応力が73.0MPa以下
    であることを特徴とする異方性導電フィルム。
  4. 【請求項4】上記導電粒子が基材表面にニッケル−金め
    っきを施してなり、上記ニッケル層の厚みが0.17μ
    m未満であることを特徴とする請求項3記載の異方性導
    電フイルム。
  5. 【請求項5】基材表面に金属薄層を有する導電粒子を、
    接着性を有する絶縁材料中に分散させてなる異方性導電
    フィルムを介して、プラスチック基板上の接続端子に外
    部回路を圧着する外部回路実装方法において、 上記異方性導電フィルムに、上記導電粒子1個当たり、
    その金属薄層破壊荷重以上の荷重をかけて上記圧着を行
    うことを特徴とする外部回路実装方法。
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