JP2001335736A - ガスバリア性コート剤およびフィルム - Google Patents
ガスバリア性コート剤およびフィルムInfo
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Abstract
スバリア性コート剤およびそれを熱可塑性樹脂フィルム
の少なくとも片面に形成したガスバリア性フィルムを提
供する。 【解決手段】 ビニルアルコール単位を40モル%以上
含有するビニル系ポリマー(A)と、マレイン酸または
無水マレイン酸単位を10モル%以上含有するオレフィ
ン−マレイン酸共重合体(B)、及び無機層状化合物
(C)を含有した水系コート剤において、(A)と
(B)の重量比が97/3〜20/80であり、(A+
B)/(C)=10000/1〜1/2(重量比)であ
ることを特徴とするガスバリア性コート剤。
Description
ガスバリア性を有するガスバリア性コート剤およびそれ
を熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも片面に形成したガ
スバリア性フィルムに関するものである。
樹脂フィルムは強度、透明性、成形性、ガスバリア性に
優れていることから、包装材料として幅広い用途に使用
されている。しかしながら、レトルト処理食品等の長期
間の保存性が求められる用途に用いる場合には、さらに
高度なガスバリア性が要求される。
熱可塑性樹脂フィルムの表面にポリ塩化ビニリデン(P
VDC)を積層したフィルムが食品包装等に幅広く使用
されてきたが、PVDCは焼却時に酸性ガス等の有機物
質を発生するため、近年環境への関心が高まるとともに
他材料への移行が強く望まれている。
アルコール(PVA)は有毒ガスの発生もなく、低湿度
雰囲気下でのガスバリア性も高いが、湿度が高くなるに
つれて急激にガスバリア性が低下し、水分を含む食品等
の包装には用いることができない場合が多い。
を改善したフィルムとして、ビニルアルコールとエチレ
ンの共重合体(EVOH)からなるフィルムが知られて
いるが、高湿度下でのガスバリア性を実用レベルに維持
するためにはエチレンの含有量をある程度高くする必要
がある。EVOHをコーティング材料として用いる場合
には有機溶媒または水と有機溶媒の混合溶媒を用いて溶
解させることが必要であり、環境問題の観点からも望ま
しくなく、また有機溶媒の回収工程などを必要とするた
め、コスト高になるという問題がある。
り耐水化する技術は従来から種々知られており、例えば
マレイン酸単位を含有するポリマーがPVAや多糖類な
どの水酸基と反応して耐水化されることは広く知られて
いる。例えば、特開平8−66991号公報には、イソ
ブチレン−無水マレイン酸共重合体の25〜50%部分
中和物とPVAからなる層が優れた耐水性を有すること
が知られている。また、特開昭49−1649号公報に
はPVAにアルキルビニルエーテル−無水マレイン酸共
重合体を混合することによりPVAのフィルムを耐水化
する方法が述べられている。
スバリア性は異なる性質であり、一般的にポリマー分子
を架橋することにより耐水化されるが、ガスバリア性は
酸素等の比較的小さな分子の侵入や拡散を防ぐ性質であ
り、単にポリマーを架橋してもガスバリア性が得られる
とは限らず、たとえば、エポキシ樹脂やフェノール樹脂
などの三次元架橋性ポリマーはガスバリア性を有してい
ない。
メタクリル酸の部分中和物とからなる水溶液をフィルム
にコートし熱処理することにより、両ポリマーをエステ
ル結合により架橋する方法が提案されているが(特開1
0−237180号公報)、この方法ではエステル化を
十分に進行させて、フィルムのガスバリア性を高めるた
めには高温で長時間の加熱が必要であり生産性に問題が
あった。さらに高温で長時間反応させることによりフィ
ルムが着色し、外観を損ねるため食品包装用には改善が
必要であった。
と水酸基含有高水素結合性樹脂、無機層状珪酸塩からな
る樹脂組成物を熱及び活性エネルギー線で変性する方法
が提案されているが(特開平10−231434)、活
性エネルギー線を必要とするため、経済性の観点からさ
らなる改善が必要であった。
ような問題に対して、生産性を向上させた反応性の高い
バリア性コート剤を提供し、このコート剤を熱可塑性樹
脂フィルムの少なくとも片面に塗布することにより、高
湿度下でも高いガスバリア性を有し、着色も少ないバリ
ア性フィルムを提供しようとするものである。
の結果、特定の樹脂組成物を含有するコート剤をフィル
ムの表面に塗布し、この樹脂組成物からなる層を形成さ
せることにより、上記の課題が解決できることを見出し
本発明に到達した。すなわち本発明の要旨は、次のとお
りである。 (1)ビニルアルコール単位を40モル%以上含有する
ビニル系ポリマー(A)と、マレイン酸または無水マレ
イン酸単位を10モル%以上含有するオレフィン−マレ
イン酸共重合体(B)、及び無機層状化合物(C)を含
有した水系コート剤において、(A)と(B)の重量比
が97/3〜20/80であり、(A+B)/(C)=
10000/1〜1/2(重量比)であることを特徴と
するガスバリア性コート剤。 (2)上記(1)記載のコート剤からなる層が熱可塑性
樹脂フィルムの少なくとも片面に形成されたガスバリア
性フィルム。
する。
ィルムとしては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン
46等のポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタ
レート、ポリブチレンナフタレート等のポリエステル樹
脂、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィ
ン樹脂またはそれらの混合物よりなるフィルムまたはそ
れらのフィルムの積層体が挙げられ、未延伸フィルムで
も延伸フィルムでも良い。
性樹脂を押出機で加熱溶融してTダイより押し出し、冷
却ロールなどにより冷却固化させて未延伸フィルムを得
るか、もしくは円形ダイより押し出して水冷あるいは空
冷により固化させて未延伸フィルムを得る。延伸フィル
ムを製造する場合は、未延伸フィルムを一旦巻き取った
後、または連続して同時2軸延伸法または逐次2軸延伸
法により延伸する方法が好ましい。フィルム機械的特性
や厚み均一性能面からはTダイによるフラット式製膜法
とテンター延伸法を組み合わせる方法が好ましい。
させるために、フィルム表面にコロナ放電処理をした
り、アンカーコートをしてもよい。
とオレフィン−マレイン酸共重合体(B)の重量比は9
7/3〜20/80、好ましくは、90/10〜25/
75の範囲であることが必要である。この範囲を外れる
場合には、特に高湿度雰囲気下でのフィルムのガスバリ
ア性を発現させるために必要な架橋密度を得ることがで
きず、本発明の目的とするガスバリア性フィルムを得る
ことができない。
とが生産上好ましく、疎水性の共重合成分を多量に含有
させると水溶性が損なわれるので好ましくない。また、
ビニル系ポリマー(A)中のビニルアルコール単位は4
0モル%以上含有されていることが必要であり、この比
率が低すぎると、マレイン酸共重合体(B)とのエステ
ル結合反応率が低下し、本発明の目的とするガスバリア
フィルムを得ることができない。
ー(A)の代表的な化合物としてはポリビニルアルコー
ルである。ポリビニルアルコールは、ビニルエステルの
重合体を完全または部分ケン化するなどの公知の方法を
用いて得ることができる。ビニルエステルとしては、ぎ
酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン
酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられ、中でも
酢酸ビニルが工業的に最も好ましい。
法や酸ケン化法を用いることができ、中でもメタノール
中で水酸化アルカリを使用して加アルコール分解する方
法が好ましい。ケン化度は100%に近いほどガスバリ
ア性の観点からは好ましいが、水溶液の温度が低くなる
とゲル化する懸念があり、保存には温度管理が必要であ
る。ケン化度を若干低下させて、例えば97%程度にす
ると溶液の安定性は格段に増し、またバリア性能の低下
もほとんどないが、ケン化度が低すぎるとバリア性能が
低下し、ポリマーの水溶性が失なわれてくる。好ましい
ケン化度は約80%以上である。
ン−マレイン酸共重合体(B)は、無水マレイン酸とオ
レフィンモノマーを溶液ラジカル重合などの公知の方法
で重合することにより得られる。共重合可能なオレフィ
ンモノマーとしては、メチルビニルエーテル、エチルビ
ニルエーテルなどの炭素数3〜30までのアルキルビニ
ルエーテル類、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)ア
クリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル等の(メ
タ)アクリル酸エステル類、ぎ酸ビニル酢酸ビニルなど
のビニルエステル類、スチレン、p−スチレンスルホン
酸、エチレン、プロピレン、イソブチレンなどの炭素数
2〜30のオレフィンなどが挙げられ、これらの混合物
を用いることもできる。このうち、アルキルビニルエー
テル類、低級オレフィン類などがガスバリア性の向上の
点で最も好ましい。
ン酸単位は10モル%以上含有されていることが必要で
ある。マレイン酸単位が10モル%より少ないと、ポリ
マー(A)中のビニルアルコール単位との反応による架
橋構造の形成が不十分でありガスバリア性が低下する。
また、マレイン酸単位は部分的にエステル化もしくはア
ミド化されていてもよい。
中のマレイン酸単位は、乾燥状態では隣接カルボキシル
基が脱水環化した無水マレイン酸構造となりやすく、湿
潤時や水溶液中では開環してマレイン酸構造となる。
結晶層が重なって層状構造を形成する無機化合物であ
り、溶媒中で膨潤、劈開するものが好ましい。
ト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコ
ナイト、バーミキュライト、フッ素雲母、白雲母、パラ
ゴナイト、金雲母、黒雲母、レピドライト、マーガライ
ト、クリントナイト、アナンダイト、緑泥石、ドンバサ
イト、スドーアイト、クッケアイト、クリノクロア、シ
ャモサイト、ニマイト、テトラシリリックマイカ、タル
ク、パイロフィライト、ナクライト、カオリナイト、ハ
ロイサイト、クリソタイル、ナトリウムテニオライト、
ザンソフィライト、アンチゴライト、ディッカイト、ハ
イドロタルサイトなどが挙げられ、膨潤性フッ素雲母や
モンモリロナイトが特に好ましい。
ものであっても、人工的に合成あるいは変性されたもの
でもよく、またそれらをオニウム塩などの有機物で処理
したものであってもよい。
いる点で最も好ましく、次式で示されるものである。 α(MF)・β(aMgF2 ・bMgO)・γSiO2 (式中、Mはナトリウム又はリチウムを表し、α、β、
γ、a及びbは各々係数を表し、0.1 ≦α≦2、2≦β
≦3.5 、3≦γ≦4、0≦a≦1、0≦b≦1、a+b
=1である。)
法としては、例えば、酸化珪素と酸化マグネシウムと各
種フッ化物とを混合し、その混合物を電気炉あるいはガ
ス炉中で1400〜1500℃の温度範囲で完全に溶融
し、その冷却過程で反応容器内にフッ素雲母系鉱物を結
晶成長させる、いわゆる溶融法がある。
にアルカリ金属イオンをインターカレーションして膨潤
性フッ素雲母系鉱物を得る方法がある(特開平2-14
9415号公報)。この方法では、タルクに珪フッ化ア
ルカリあるいはフッ化アルカリを混合し、磁性ルツボ内
で約700〜1200℃で短時間加熱処理することによ
って膨潤性フッ素雲母系鉱物を得ることができる。
リあるいはフッ化アルカリの量は、混合物全体の10〜
35重量%の範囲とすることが好ましく、この範囲を外
れる場合には膨潤性フッ素雲母系鉱物の生成収率が低下
するので好ましくない。
ルカリ金属は、ナトリウムあるいはリチウムが好まし
い。また、膨潤性フッ素雲母系鉱物を製造する工程にお
いて、アルミナを少量配合し、生成する膨潤性フッ素雲
母系鉱物の膨潤性を調整することも可能である。
無機層状化合物の中で、モンモリロナイトは、次式で示
されるもので、天然に産出するものを精製することによ
り得ることができる。 MaSi4(Al2-aMga)O10(OH)2・nH2O (式中、Mはナトリウムのカチオンを表し、aは0.2
5〜0.60である。また、層間のイオン交換性カチオ
ンと結合している水分子の数は、カチオン種や湿度等の
条件に応じて変わりうるので、式中ではnH2Oで表
す。)またモンモリロナイトには次式群で表される、マ
グネシアンモンモリロナイト、鉄モンモリロナイト、鉄
マグネシアンモンモリロナイトの同型イオン置換体も存
在し、これらを用いてもよい。 MaSi4(Al1.67-aMg0.5+a)O10(OH)2・n
H2O MaSi4(Fe2-a 3+Mga)O10(OH)2・nH2O MaSi4(Fe1.67-a 3+Mg0.5+a)O10(OH)2・
nH2O (式中、Mはナトリウムのカチオンを表し、aは0.2
5〜0.60である。)
トリウムやカルシウム等のイオン交換性カチオンを有す
るが、その含有比率は産地によって異なる。本発明にお
いては、イオン交換処理等によって層間のイオン交換性
カチオンがナトリウムに置換されていることが好まし
い。また水ひ処理により精製したモンモリロナイトを用
いることが好ましい。
成物には、その特性を大きく損わない限りにおいて、熱
安定剤、酸化防止剤、強化材、顔料、劣化防止剤、耐候
剤、難燃剤、可塑剤、離型剤、滑剤などが添加されてい
てもよい。
ては、例えばヒンダードフェノール類、リン化合物、ヒ
ンダードアミン類、イオウ化合物、銅化合物、アルカリ
金属のハロゲン化物あるいはこれらの混合物が挙げられ
る。
炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、ワラストナイト、シリカ、
アルミナ、酸化マグネシウム、珪酸カルシウム、アルミ
ン酸ナトリウム、アルミノ珪酸ナトリウム、珪酸マグネ
シウム、ガラスバルーン、カーボンブラック、酸化亜
鉛、ゼオライト、ハイドロタルサイト、金属繊維、金属
ウィスカー、セラミックウィスカー、チタン酸カリウム
ウィスカー、窒化ホウ素、グラファイト、ガラス繊維、
炭素繊維などが挙げられる。
を少量添加することによって得られるフィルムのガスバ
リア性をさらに向上させることができる。
メラミン化合物、エポキシ化合物、カルボジイミド化合
物、ジルコニウム塩化合物などが挙げられる。
えた溶解釜等を用いて公知の方法で行えばよく、撹拌機
としては、ホモジナイザー、ボールミル、高圧分散装置
など公知の装置を用いることができる。この時、アルカ
リ化合物をポリマー(B)の水溶液に加えておくことに
より水溶液の安定性が向上する。
(A)、ポリマー(B)および無機層状化合物(C)の
混合溶液を作製し、これをフィルムの表面にコートした
後、加熱乾燥することによって得られる。溶解性を高め
る目的や乾燥工程の短縮、溶液の安定性の改善などの目
的により、水にアルコールや有機溶媒を少量添加するこ
ともできる。
ー(B)および無機層状化合物(C)からなる層の厚み
は、フィルムのガスバリア性を十分高めるためには少な
くとも0.1μmより厚くすることが望ましい。
る際のポリマー濃度は、液の粘度や反応性、用いる装置
の仕様によって適宜変更されるものであるが、あまりに
希薄な溶液ではガスバリア性を発現するのに充分な厚み
の層をコートすることが困難となり、また、その後の乾
燥工程において長時間を要するという問題を生じやす
い。一方、溶液の濃度が高すぎると、混合操作や保存性
などに問題を生じることがある。この様な観点から、ポ
リマー濃度は溶液全体の10〜50重量%の範囲にする
ことが好ましい。
特に限定されないが、グラビアロールコーティング、リ
バースロールコーティング、ワイヤーバーコーティング
等の通常の方法を用いることができる。延伸に先だって
コーティングを行うには、まず未延伸フィルムにコーテ
ィングして乾燥した後、テンター式延伸機に供給してフ
ィルムを走行方向と幅方向に同時に延伸(同時2軸延
伸)、熱処理するか、あるいは、多段熱ロール等を用い
てフィルムの走行方向に延伸を行った後にコーティング
し、乾燥後、テンター式延伸機によって幅方向に延伸
(逐次2軸延伸)してもよい。また、走行方向の延伸と
テンターでの同時2軸延伸を組み合わせることも可能で
ある。
応させるために、温度120℃以上、好ましくは150
℃以上の雰囲気で熱処理することが好ましい。熱処理温
度が低いと架橋反応を充分に進行させることができず、
充分なガスバリア性を有するフィルムが得ることが困難
になる。熱処理時間は、あまり短すぎると上記架橋反応
を充分に進行させることができず、充分なガスバリア性
を有するフィルムを得ることが困難になる。通常1秒以
上、好ましくは3秒以上が良い。
る。本発明においては、フィルムのガスバリア性は基材
フィルムの種類や厚み、およびコート層の厚みにより変
化するため、コート層自体の酸素透過係数を評価した。
酸素透過係数は、下記式より求めた。 1/QF=1/QB+L/PC ただし、QF:コートフィルムの酸素透過度(ml/m
2・day・MPa) QB:熱可塑性樹脂フィルムの酸素透過度(ml/m2
・day・MPa) PC:コート層の酸素透過係数(ml・μm/m2・d
ay・MPa) L:コート層厚み(μm) したがって、コートフィルムの酸素透過度は、PCおよ
びLが分かれば上式より見積もることができる。酸素バ
リア性は、モコン社製酸素バリア測定器により20℃、
相対湿度85%の雰囲気における酸素透過度を測定し
た。なお、厚み12μmのPETフィルムの酸素透過度
は900ml/m2・day・MPa、また、厚み15
μmのナイロン6フィルムの酸素透過度は400ml/
m2・day・MPaとした。
ルアルコールUF040G(ケン化度99%、平均重合
度400)を純水に溶解し、20重量%の水溶液を得
た。ポリマー(B)としてInternational Specialty Pr
oducts社製メチルビニルエーテル−マレイン酸の等モル
共重合体GANTREZ AN119をカルボキシル基
に対して2モル%の水酸化ナトリウムを含む水溶液に溶
解し20重量%溶液とした。ポリマー(A)とポリマー
(B)の重量比が70/30となるように両水溶液を混
合し、続いて、モンモリロナイト(クニミネ工業社製ク
ニピアF)を、(A)と(B)の固形分合計量に対して
10重量%になるように添加し、攪拌してコート液を調
製した。このコート液を2軸延伸PETフィルム(ユニ
チカ社製エンブレットPET12、厚み12μm)上に
乾燥後の塗膜厚みが約2μmになるようにメイヤーバー
でコートし、100℃で2分間乾燥した後、200℃で
15秒間熱処理した。得られたフィルムの20℃、85
%RHにおける酸素透過度は26ml/m2・day・
MPaと優れた値を示した。
実施例1と同様な操作を行った。得られたフィルムの酸
素透過度を表1に示した。
いでコート液を調整した。このコート液を実施例1と同
様にしてPETフィルムにコート、乾燥、熱処理した。
得られたフィルムの酸素透過度は145ml/m2・d
ay・MPaであった。
ない外は、実施例1と同様の手順でコート液を調製し
た。このコート液を実施例1と同様にしてPETフィル
ムにコート、乾燥、熱処理した。得られたフィルムはラ
ビング試験の際に水に溶解した。
重合体(クラレ社製イソバン)を使用して表1に示した
条件でコーティングを行った。結果を表1に示した。
L/Dが45の緩圧縮タイプ単軸スクリュー)を用い
て、シンリンダー温度260℃、Tダイ温度270℃で
シート状に押し出し、表面温度10℃に調節された冷却
ロール上に密着させて急冷し、厚み150μmの未延伸
フィルムとした。続いて、未延伸フィルムをグラビアロ
ール式コーターに導き、実施例1で示したコート液を乾
燥後のコート厚みが2μmになるようにコーティング
し、80℃の熱風ドライヤー中で30秒間乾燥した。次
に、フィルムをテンター式同時2軸延伸機に供給し、温
度100℃で2秒間予熱した後、170℃で縦方向に3
倍、横方向に3.5倍の倍率で延伸した。次に、横方向
弛緩率5%で、200℃で15秒間の熱処理を行い、厚
み15μmの2軸延伸フィルムを巻き取った。得られた
フィルムの酸素透過度及びコート層の酸素透過係数を表
1に示した。
イロンフィルムにコートした。 得られたフィルムの酸
素透過度及びコート層の酸素透過係数を表1に示した。
てナイロンフィルムにコートした。得られたフィルムの
酸素透過度及びコート層の酸素透過係数を表1に示し
た。
ムの表面に形成させることにより、優れたガスバリア性
能を有するフィルムを製造することができ、また、高湿
度下でも優れたガスバリア性を保持することができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 ビニルアルコール単位を40モル%以上
含有するビニル系ポリマー(A)と、マレイン酸または
無水マレイン酸単位を10モル%以上含有するオレフィ
ン−マレイン酸共重合体(B)、及び無機層状化合物
(C)を含有した水系コート剤において、(A)と
(B)の重量比が97/3〜20/80であり、(A+
B)/(C)=10000/1〜1/2(重量比)であ
ることを特徴とするガスバリア性コート剤。 - 【請求項2】 ビニル系ポリマー(B)中のカルボキシ
ル基に対して0.1〜20当量%のアルカリ化合物を混
合した請求項1記載のガスバリア性コート剤。 - 【請求項3】 熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも片面
に請求項1または2記載のコート剤からなる層が形成さ
れたガスバリア性フィルム。 - 【請求項4】 20℃、85%RHにおける酸素透過係
数が300ml・μm/m2・day・MPa以下であ
る請求項3記載のガスバリア性フィルム。 - 【請求項5】 熱可塑性樹脂フィルムがナイロン6であ
る請求項3または4記載のガスバリア性フィルム。 - 【請求項6】 熱可塑性樹脂フィルムがポリエチレンテ
レフタレートである請求項3または4記載のガスバリア
性フィルム。
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