JP2001334099A - ハンガー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】簡素な構造において多岐にわたる洗濯物が干
せ、収納スペースをとらずに過剰な負荷を与えずコンパ
クトに折り畳める新規の構造のハンガーを提供するこ
と。 【解決手段】少なくとも一部は合成樹脂で成形され、脚
部を把握することにより挟持部が開閉して物干し竿等を
挟持可能に形成されたフック体を有し、フック体脚部に
回動自在に接合あるいは架橋部を介して回動自在に接合
する第一鞘部と、下方略水平状部中央付近で相対向して
接合された第二鞘部とに、屈曲肩掛部を有する棹部が伸
縮自在に嵌挿されると共に、該第二鞘部は接合部におい
て上方に折り畳み可能に構成すること。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する分野】本発明は、衣類などの洗濯物を乾
燥させる時に物干し竿等に吊して使用するハンガーに属
する。

【０００２】

【従来の技術】従来バスタオルや浴衣、湯上りマットな
ど幅広の洗濯物を物干し竿等に干す際は、竿の長さ方向
に沿って干すと竿が占領され他の洗濯物を効率的に干す
ことが出来なかった。

【０００３】そこで図６に示すように竿の長さ方向に沿
って複数のバスタオル等を平行して干せる構造のものが
提供されている。

【０００４】ところがこの構造は複数のバスタオル等を
一度に干す場合においてのみ効率的であり、たとえば一
枚のバスタオル等を干す時においては竿に直接干すのと
何ら変わらず効果的な解決手段とは言えない。

【０００５】また図７に示すように硬性の合成樹脂やス
テンレス等で形成され、屈曲肩部の一方向を開口して竿
に対し略直角に干せるフック部を備えた構造のものが提
供されている。

【０００６】この構造は竿の長さ方向を占領しないので
他の洗濯物を効率的に干すことができるが、図６の構造
のものにも共通する欠点として、製品そのものの長さが
干す洗濯物の長さを上回る寸法に構成されているため収
納スペースをとり、店舗の陳列持においても売場が構成
しづらいため通販などの無店舗販売に限定されるといっ
た問題があった。

【０００７】一方、衣料用の折り畳みハンガーは公開実
案公報昭５９−１６５４０に示されるように、弾性材に
より屈曲端を介して斜向する肩掛桿部と下桿を連続成形
した対称的に相対向する基材部と副部材の両肩掛桿部端
と両下桿端をそれぞれヒンジ部を介して屈折可能に連着
すると共に、上記両下桿を略直線状に連設し、且つ両肩
掛桿部端において該部ヒンジ部又は一方の肩掛桿部端か
らフックを突設して成り、また屈曲面の断面形状が屈曲
方向に扁平に成ることを特徴とする衣服ハンガーが提供
されている。

【０００８】この考案の構造はハンガーの水平棹状部で
折り畳め、その目的とするところは丸首の衣服などにハ
ンガーを折り畳んで首穴より挿入し易いように構成され
たものである。

【０００９】この構造は丸首衣服の首穴にハンガーを折
り畳んで直接挿入できる反面、ヒンジ部又は一方の肩掛
桿部端からフックを突設した構成のため、フック部を物
干し竿等に固定する時には別に固定具を用意しなければ
ならないといった煩雑さがあった。

【００１０】また折り畳み易いように屈曲面の断面形状
が屈曲方向に扁平に成るように構成されている反面、弾
性材で形成された該ハンガーは折り畳んだ状態のまま保
持できる構造にはなっておらず、嵩張る展開状態におい
て包装せざるを得ないといった問題点があった。

【００１１】また公開実案公報昭６２−１８５５７７に
示される考案は、フックを備えたくび部と、そのくび部
の両側に延びる肩部とよりなるハンガーにおいて、肩部
をくび部に対して折りたたみ可能に取付けるとともに、
肩部を展開使用状態に保持する保持手段が設けられ、ま
たくび部と肩部との間には肩部を展開方向へ付勢するば
ねが設けられた構成によるものである。

【００１２】上記考案は公開実案公報昭５９−１６５４
０に示されたように水平棹部を折り畳んで丸首衣服に直
接挿入し易いようにしたうえ、携行時に便利なように折
り畳んだ状態を保持する保持手段が講じられている。

【００１３】しかしながら前者考案と共通してフック部
は単なる鉤状で、物干し竿等に直接固定することはでき
ず、しかも肩部とくび部先端が接合する接合点同士の距
離が水平棹部から接合点までの距離と比較して短いた
め、折り畳んだ時に肩部屈曲部が過剰な弾性作用を受
け、折り畳んだ状態で長期間保持するとハンガーそのも
のが変形してしまう恐れがあるといった問題が残されて
いる。

【００１４】そして特筆すべき問題点は、多岐にわたる
洗濯物を干す場合、例えば衣類用のハンガーと幅広のバ
スタオル用ハンガーの少なくとも二種類を準備する必要
があり、金銭的あるいは収納スペース的に非常に不経済
な課題が生じた。

【００１５】

【発明が解決しようとする課題】そこで本発明が解決し
ようとする課題は、簡素な構造において多岐にわたる洗
濯物が干せ、収納スペースをとらずして過剰な負荷を与
えずコンパクトに折り畳める新規の構造のハンガーを提
供することである。

【００１６】

【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めの具体的手段として本発明は、少なくとも一部は合成
樹脂で成形され、脚部を把握することにより挟持部が開
閉して物干し竿等を挟持可能に形成されたフック体を有
し、フック体脚部に回動自在に接合する第一鞘部と、下
方略水平状部中央付近で相対向して接合された第二鞘部
とに、屈曲肩掛部を有する棹部が伸縮自在に嵌挿される
と共に、該第二鞘部は接合部において上方に折り畳み可
能に構成される。

【００１７】このとき第一鞘部及び第二鞘部において、
各々少なくとも２箇所以上に棹部の伸縮位置を略保持で
きる保持手段が設けられた構造となる。

【００１８】

【発明の実施の形態】次に実施例によって発明実施の態
様を図面に従い説明するが、例示は単に説明用のもので
あって、後述する具体的構成に限定されるものではな
く、必要に応じ適宜構成を変形、追加又は削除した構成
としても良い。

【００１９】図１から図４に本発明に係るハンガーの実
施例を示す。

【００２０】本発明に係るハンガーは、少なくとも一部
は合成樹脂で成形され、接合部Ａで係合され延設する脚
部１ｄを把握することにより挟持腕１ａが開閉して挟持
穴１ｂで物干し竿等を挟持可能に形成されたフック体１
と、断面形状が例えば略Ｕ字状に形成され一端にフック
体脚部１ｄを回動自在に接合する接合部と他方先端に棹
部４の一端を伸縮自在に嵌挿できる開口部２ｂを有する
第一鞘部２と、断面形状が例えば略Ｕ字状に形成され本
発明の下方略水平状部中央付近で相対向して接合される
接合部と他方先端に棹部４の一端を伸縮自在に嵌挿でき
る開口部３ｂを有する第二鞘部３とから構成される。

【００２１】上記構成において本発明は、フック体１の
挟持支点で形成される第一接合部Ａと、フック体脚部１
ｄと第一鞘部２との接合点で形成される第二接合部Ｂ、
Ｂ’と、本発明の下方略水平状部中央付近で第二鞘部３
同士が相対向して接合される第三接合部Ｃとで構成され
る構造となる。

【００２２】フック体脚部１ｄの先端には嵌挿孔１ｆを
有する接合凹部１ｅが設けられ、第一鞘部２の一端には
嵌挿突部２ｆを有する接合凸部２ｅが形成されており、
フック体１と第一鞘部２が回動自在に接合される。

【００２３】なおこの構成において各々の接合凹凸部の
順序は図示する配置に限定されるものではなく、必要に
応じ適宜構成を変換しても構わないという事は言うまで
もない。

【００２４】この時において第二接合部Ｂ、Ｂ’は、前
記第一接合部Ａと第三接合部Ｃを通る中心線からの水平
距離と、第二鞘部３下部までの垂直距離が概ね等しく構
成されるのが望ましい。

【００２５】これにより、本発明は使用する時の展開状
態と、収納する時の折り畳み状態において第二接合部
Ｂ、Ｂ’の位置が一定し、棹部４の屈曲肩掛部４ａに過
剰な負荷を与えることがない

【００２６】第一鞘部２の他方先端には棹部４の一端を
伸縮自在に嵌挿できる開口部２ｂが設けられると共に、
棹部４の抜け外れを防止する防御壁２ｃが形成されてい
る。

【００２７】一方本発明の下方略水平状部中央付近で接
合される第二鞘部３の先端には、嵌挿孔３ｆを有する略
円形の接合板３ｈ及び嵌挿突部３ｇを有する略円形の接
合板３ｉが所定の間隔を隔てて並設されており、第二鞘
部３同士が相対向して接合される構造となる。

【００２８】また第二鞘部３の他方先端には棹部４の一
端を伸縮自在に嵌挿できる開口部３ｂが設けられると共
に、棹部４の抜け外れを防止する防御壁３ｃが形成され
ている。

【００２９】そして棹部４は屈曲した肩掛部４ａを有す
る略Ｕ字状体で、両端に前記第一鞘部２及び第二鞘部３
の一端に設けられた開口部２ｂ、３ｂに嵌挿できる棒状
芯部４ｂ、４ｆが各々形成されている。

【００３０】図３に示すように、この棒状芯部４ｂ及び
４ｆ先端に抜け外れを防止する制御爪４ｄ、４ｈが連設
され、棹部４の拡張時において制御爪４ｄが前述の制御
壁２ｃに、制御爪４ｈが制御壁３ｃに触突し、棹部４の
抜け外れを防ぐ構造となる。

【００３１】一方、第一鞘部２及び第二鞘部３の例えば
内壁において保持片２ｄ、２ｄ’及び３ｄ、３ｄ’が設
けられると共に、棒状芯部４ｂ、４ｆ先端に被保持部４
ｃ、４ｇが連設され、棹部４の拡張時乃至収納時におい
て棹部４の位置を略保持できる構造となる。

【００３２】これにより本発明のハンガーは、図５に示
すように衣類などを干す際には棹部４を縮めた上で接合
部Ｃにて上方に折り畳み、フック体１の延設脚部１ｄを
把握すると、衣類の首部に直接ハンガーを通しやすい構
造となると共に、棹部４を伸ばせば浴衣やバスタオル、
湯上りマットなどの幅広の洗濯物も干せる構造に変更可
能となる。

【００３３】なお棹部４の屈曲肩掛部４ａの内側に洗濯
物を係止する抑止爪４ｊを連設すれば干す際に別途挟持
体等を準備する必要がない。

【００３４】また本発明は棹部４を芯材とし、鞘部２、
３に嵌挿して伸縮自在とする構成を例示しているが、他
の実施例として棹部両端に鞘部を設け、これに嵌挿する
芯材を各々伸縮自在に構成させても良い。

【００３５】また望ましくは第一鞘部２及び第二鞘部３
の内壁において伸縮案内リブ２ｋ、３ｋを各々設ける
と、棒状芯部４ｂ、４ｆが伸縮時において円滑なスライ
ドをさせることができる。

【００３６】

【発明の効果】本発明は、挟持支点Ａで接合されたフッ
ク体１が物干し竿等を確実に挟持するので、固定具を別
途用意する必要がなく、また風等による移動の心配がな
い。

【００３７】また本発明は上記構成により下方略水平状
部中央付近接合部で上方に折り畳み可能なので、例えば
丸首の衣類の首部に直接ハンガーを折り畳んで挿入でき
るのは勿論のこと、棹部が略水平方向に伸縮自在なので
屈曲肩掛部を伸ばして使用すれば、浴衣やバスタオル、
湯上がりマットなど幅広の洗濯物も楽に干せるといった
利点がある。

【００３８】すなわち洗濯物の幅に応じてハンガーの形
状が変更可能なので、従来のように用途別にいくつもの
ハンガーを準備する必要がなく非常に経済的である。

【００３９】なお本発明は例えば物干し棹に対して略直
角に懸吊される為、干すスペースをとらずに済む。

【００４０】また棹部は第一・第二鞘部の各々少なくと
も２箇所以上に伸縮位置を略保持できる保持手段が設け
られているため、拡張時乃至収納時の棹部の位置を略保
持できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の構成を示す正面図である。

【図２】本発明の実施例の構成を示す展開斜視図であ
る。

【図３】本発明の第一・第二鞘部及び棹部の構成を示す
正面視断面図であり、は収納状態、は展開状態を示
す。

【図４】本発明の第二鞘部の接合部を示す平面図並びに
斜視図である。

【図５】本発明の伸縮並びに折り畳み時における状態変
化を示す正面視断面図である。

【図６】従来のハンガーを示す斜視図である。

【図７】従来のハンガーを示す斜視図である。

【符号の説明】 Ａ 第一接合部（挟持支点） Ｂ、Ｂ’ 第二接合部 Ｃ 第三接合部 １ フック体 １ａ 挟持腕 １ｂ 挟持穴 １ｄ 脚部 １ｅ 接合凹部 １ｆ 嵌挿孔 ２ 第一鞘部 ２ｂ 開口部 ２ｃ 制御壁 ２ｄ、２ｄ’保持部 ２ｋ 伸縮案内リブ ３ 第二鞘部 ３ｂ 開口部 ３ｃ 制御壁 ３ｄ、３ｄ’保持部 ３ｆ 嵌挿孔 ３ｇ 嵌挿突部 ３ｈ、３ｉ 接合板 ３ｋ 伸縮案内リブ ４ 棹部 ４ａ 屈曲肩掛部 ４ｃ、４ｇ 被保持部 ４ｂ、４ｆ 棒状芯部 ４ｄ、４ｈ 制御爪 ４ｊ 抑止爪 １０ 鋼製弾性体

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】衣類などを干す際に用いられるハンガーに
   おいて、少なくとも一部は合成樹脂で成形され、脚部を
   把握することにより挟持部が開閉して物干し竿等を挟持
   可能に形成されたフック体を有し、フック体脚部に回動
   自在に接合する第一鞘部と、下方略水平状部中央付近で
   相対向して接合された第二鞘部とに、屈曲肩掛部を有す
   る棹部が伸縮自在に嵌挿されると共に、該第二鞘部は接
   合部において上方に折り畳み可能に構成されたことを特
   徴とするハンガー。
2. 【請求項２】第一、第二鞘部の各々少なくとも２箇所以
   上に、棹部の伸縮位置を略保持できる保持手段が設けら
   れたことを特徴とする請求項１に記載のハンガー。