JP2001333846A

JP2001333846A - 巻き枕

Info

Publication number: JP2001333846A
Application number: JP2000159079A
Authority: JP
Inventors: Kenichi Inagaki; 健一稲垣
Original assignee: Maruhachi Mawata Co Ltd
Current assignee: Maruhachi Mawata Co Ltd
Priority date: 2000-05-29
Filing date: 2000-05-29
Publication date: 2001-12-04

Abstract

(57)【要約】【課題】ひとつの枕で多様な高さや堅さを好みに応じ
て容易に選択調整できるようにした巻き枕の提供を目的
としている。【解決手段】袋体２を仕切縫合部３ａ〜３ｉで分割し
て１０箇所の充填空間４ａ〜４ｊを形成する。これら充
填空間４ａ〜４ｊのそれぞれには軟質充填材５ａまたは
硬質充填材５ｂを詰めて仕切縫合部３ａ〜３ｉに沿って
折曲可能とし、かつ、充填空間４ａ〜４ｊの少なくとも
ひとつに対して、堅さが異なる充填材を充填した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、使用者の好みに応
じて、枕の高さや堅さを選択調節することが可能な巻き
枕に関する。

【０００２】

【従来の技術】快適な睡眠にとって枕は重要な要素であ
り、特に、最適または快適と感じる枕の高さや堅さは人
それぞれによって、あるいは状況に応じて種々異なるも
のである。このため、従来より高さの異なる枕や、充填
材等の選択により堅さの異なる枕が多種類製造販売され
ており、消費者は自分にあった好みのものを適宜選択し
ている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、同一の
使用者であっても、使用方法やその日の体調などによっ
て、通常とは異なる高さや堅さの枕を望む場合があり、
ひとつの枕で高さや堅さを容易に選択調整できるものが
望まれている。

【０００４】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、ひとつの枕で多様な高さや堅さを好みに応じて容
易に選択調整できるようにした巻き枕の提供を目的とし
ている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため以下の手段を採用した。請求項１に記載の巻
き枕は、袋体を仕切縫合部で分割して複数の充填空間を
形成し、該充填空間のそれぞれに充填材を詰めて前記仕
切縫合部に沿って折曲可能とし、かつ、前記充填材の堅
さが異なる前記充填空間を少なくともひとつ設けたこと
を特徴としている。

【０００６】このような巻き枕によれば、仕切縫合部に
沿って折曲することで、複数に分割された充填空間を適
当に巻き込んだりあるいは重ね合わせたりして、枕の高
さ調整が可能となる。この時、堅さの異なる充填材が充
填されている充填空間の位置を適宜選択して変更するこ
とで、頭部に接触する巻き枕の堅さを調整することがで
きる。この場合、袋体の長手方向を仕切縫合部により複
数の充填空間に分割するのが好ましく、これにより調整
可能な範囲を広げることができる。

【０００７】請求項２に記載の巻き枕は、請求項１記載
の巻き枕において、前記充填空間の分割幅を一端側から
他端側へ順次大きく設定したことを特徴としている。

【０００８】このような巻き枕によれば、充填空間の分
割幅が小さい方を内側にして、全体を容易に巻き込むこ
とができる。

【０００９】請求項３に記載の巻き枕は、請求項２記載
の巻き枕において、前記充填材は、幅の広い充填空間側
に軟質充填材を、幅の狭い充填空間側に硬質充填材をそ
れぞれ充填したことを特徴としている。なお、軟質充填
材としては、たとえばポリエステル等の綿素材やフェザ
ーなどが採用可能であり、また、硬質充填材としては、
たとえばポリエチレン等のパイプ片、木片、そば殻など
が採用可能である。

【００１０】このような巻き枕によれば、硬質充填材を
充填した充填空間を内側にして巻き込むことで、頭部の
接触部が柔らかく、かつ芯のしっかりした巻き枕を提供
することができる。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係る巻き枕の一実
施形態を、図面に基づいて説明する。本発明の巻き枕を
平らに広げた状態を示している図１において、符号の１
は巻き枕、２は袋体、３ａ〜３ｉは仕切縫合部、４ａ〜
４ｊは充填空間、５ａは軟質充填材、５ｂは硬質充填材
である。この巻き枕１は、布などを縫製して形成した袋
体２の長手方向を９箇所の仕切縫合部３ａ〜３ｉで分割
して１０箇所の充填空間４ａ〜４ｊを形成し、これら充
填空間４ａ〜ｊのそれぞれに軟質充填材５ａまたは硬質
充填材５ｂのいずれかを詰めたものである。図示の例で
は、上下一対よりなる長方形の布の周囲を縫い合わせる
ことで平面視が長方形の袋体２を形成しているが、長手
方向の１辺については、後述する充填材の充填口として
使用するため、縫合を後回しにして開口させておく。な
お、以下の説明では、仕切縫合部３ａ〜３ｉを総称して
仕切縫合部３と、また、充填空間４ａ〜４ｊを総称して
充填空間４と、呼ぶことにする。

【００１２】この袋体２はさらに、長手方向が９箇所の
仕切縫合部３によって細長く分割されており、これによ
ってそれぞれが独立した１０箇所の充填空間４を形成し
ている。図示の例では、袋体２の長手方向において、充
填空間４の分割幅（隣接する仕切縫合部４の間隔）が一
端側から他端側へ、具体的には充填空間４ｊ側から充填
空間４ａ側へ順次大きくなるようにしてある。すなわ
ち、１０箇所の充填空間４はそれぞれの分割幅がいずれ
も異なっており、しかも、その幅が長手方向へ段階的に
変化している。上述した仕切縫合部３は、袋体２を形成
している上下の布を縫合した部分であり、各仕切縫合部
３は互いに平行に配列されている。この仕切縫合部３
は、各充填空間４に充填材を充填した状態で巻き枕１の
折曲線となる。すなわち、巻き枕１は、各仕切縫合部３
に沿って、各充填空間４毎の両方向への折曲が可能とな
るように構成されている。

【００１３】上述した充填空間４には、縫合を後回しに
することで充填口として開口させておいた部分から、そ
れぞれ軟質充填材５ａまたは硬質充填材５ｂが充填され
る。図示の例では、充填空間４ａ〜４ｄまでの４箇所が
軟質充填材充填部Ａとなり、充填空間４ｅ〜４ｊまでの
６箇所が硬質充填材充填部Ｂとなる。しかし、軟質充填
材充填部Ａにおける各充填空間４の分割幅が大きいこと
から、軟質充填材充填部Ａと硬質充填材充填部Ｂとの境
界線となる仕切縫合線３ｄは、袋体２の長手方向を２分
割する位置と略一致している。すなわち、分割幅の広い
充填空間４ａ〜４ｄ側には軟質充填材５ａを、分割幅の
狭い充填空間４ｅ〜４ｊ側には硬質充填材５ｂをそれぞ
れ充填してある。なお、各充填空間４に充填材を充填し
た後には、前述した充填口を縫合することにより、すな
わち袋体２において縫合を後回しにした長手方向の１辺
を縫合することにより、充填口を閉じて各充填空間４を
閉空間とする。

【００１４】ここで、軟質充填材５ａとして好適な素材
をあげると、たとえばポリエステル等の綿素材やフェザ
ーなどがあり、従来より比較的柔らかい枕の充填材とし
て使用されているものであればいずれも採用可能であ
る。また、硬質充填材５ｂとして好適な素材には、たと
えばポリエチレン等のパイプ片、木片、そば殻などがあ
り、従来より比較的堅めの枕充填材として使用されてい
るものであればいずれも採用可能である。

【００１５】続いて、上述した構成の巻き枕１につい
て、その作用を図２から図５に示す使用例の断面図と共
に説明する。図２に示す第１の使用例は、硬質充填材５
ｂを充填した充填空間４ｊを最も内側にして略円形に巻
き込んだものである。この場合、分割幅が最も小さい充
填空間４ｊを最も内側にして巻き込んでおり、外周側へ
位置するにつれて充填空間４の分割幅が大きくなってい
る。このため、曲率半径の小さい内側ほど分割幅が狭く
なって巻き枕１の巻き込み操作が容易になる。しかも、
硬質充填材５ｂが充填されて堅い部分が曲率半径の小さ
い部分に位置するため、この点でも巻き込みが容易にな
り、しかも、芯が堅くしっかりした枕となる。

【００１６】このように、上述した第１の使用例では、
枕の外周部に軟質充填材５ａを充填した充填空間４ａ，
４ｂなどが位置する構成となるため、堅くしっかりした
中心部に対し頭部の接する外側では柔らかな接触感がえ
られ、しかも、基準面Ｓからの高さが高い枕として使用
することができる。すなわち、柔らかくて高い枕が好み
の使用者に適した巻き枕１の使用方法となる。

【００１７】図３に示す第２の使用例は、軟質充填材５
ａを充填した充填空間４ａを最も内側にして略円形に巻
き込んだものである。この場合、分割幅が最も大きい充
填空間４ａを最も内側にして巻き込んでおり、外周側へ
位置するにつれて充填空間４の分割幅が小さくなってい
る。このため、曲率半径の小さい内側ほど分割幅は広く
なるが、充填材自体が柔らかいため、巻き枕１の巻き込
み操作に支障をきたすようなことはない。

【００１８】このように、上述した第２の使用例では、
枕の外周部に硬質充填材５ｂを充填した充填空間４ｈ，
４ｉ，４ｊなどが位置する構成となるため、柔らかな中
心部に対し頭部の接する外側では堅くしっかりした接触
感をえられ、しかも、基準面Ｓからの高さが高い枕とし
て使用することができる。すなわち、堅くて高い枕が好
みの使用者に適した巻き枕１の使用方法となる。

【００１９】図４に示す第３の使用例は、上面に軟質充
填材５ａを充填した充填空間４ａ〜４ｃを配置し、硬質
充填材５ｂを充填した充填空間４ｆ〜４ｊが下段及び内
側となるようにして、上下方向に３段となるように折り
たたんだものである。この場合、仕切縫合部３ｃ及び３
ｇに沿って略１８０度の折り返しがなされている。この
ように、上述した第３の使用例では、枕の上面に軟質充
填材５ａを充填した充填空間４ａ，４ｂなどが位置する
構成となるため、堅くしっかりした下段部に対し頭部の
接する上面では柔らかな接触感がえられ、しかも、基準
面Ｓからの高さが比較的低い枕として使用することがで
きる。すなわち、柔らかくて低い枕が好みの使用者に適
した巻き枕１の使用方法となる。

【００２０】図５に示す第４の使用例は、上面に硬質充
填材５ｂを充填した充填空間４ｇ〜４ｊを配置し、軟質
充填材５ａを充填した充填空間４ａ〜４ｄが下段及び内
側となるようにして、上下方向に３段となるように折り
たたんだものである。この場合、仕切縫合部３ｂ及び３
ｆに沿って略１８０度の折り返しがなされている。この
ように、上述した第４の使用例では、枕の上面に硬質充
填材５ｂを充填した充填空間４ｇ〜４ｊなどが位置する
構成となるため、柔らかな下段部に対し頭部の接する上
面では堅くしっかりした接触感がえられ、しかも、基準
面Ｓからの高さが比較的低い枕として使用することがで
きる。すなわち、堅くて低い枕が好みの使用者に適した
巻き枕１の使用方法となる。

【００２１】本発明の巻き枕１は、上述した第１から第
４の使用例の他にも種々の使用例が可能であり、たとえ
ば２段に折曲してより低い枕としたり、あるいは４段に
折曲してより高い枕とすることも可能である。また、略
円形に巻き込むだけでなく、たとえば楕円形に近い形状
で巻き込んで、高さは若干低くなるものの頭部の設置面
積を円形の巻き込み使用時より広くして使用することも
可能である。

【００２２】また、上述した実施形態では、袋体２を長
方形として長手方向を１０箇所の充填空間４に分割して
いるが、もちろんこの分割数及び分割方向に限定される
ことはない。そして、各分割空間４の分割幅について
も、たとえば全てを同じ幅にするなど種々の変形例が可
能であり、これによって高さの調整をすることができ
る。さらに、複数設けた分割空間４のうち少なくともひ
とつに異なる充填材を充填すれば、堅さなどの感触を適
宜選択することが可能な巻き枕となる。

【００２３】

【発明の効果】上述した本発明の巻き枕によれば、袋体
の長手方向を仕切縫合部に沿って折曲可能とし、複数の
充填空間のそれぞれに充填材を詰めると共に、少なくと
もひとつの充填空間に充填する充填材の堅さを変えるよ
うにしたので、巻き方や折曲する段数に応じて高さを調
整でき、かつ、頭部に接する位置にくる充填空間の充填
材を選択することで堅さなどの感触を調整できる。すな
わち、堅くて高い枕、柔らかくて高い枕、堅くて低い
枕、柔らかくて低い枕、及びこれらの中間的な高さや堅
さなどを、ひとつの巻き枕から使用者の好みに応じて適
宜選択調整することが可能になる。従って、ひとつで広
範囲にわたる使用を可能にした極めて汎用性の高い巻き
枕を提供できると言った顕著な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る巻き枕の一実施形態を示す図
で、巻き枕を広げた状態の斜視図である。

【図２】図１に示した巻き枕の第１の使用例を示す断
面図である。

【図３】図１に示した巻き枕の第２の使用例を示す断
面図である。

【図４】図１に示した巻き枕の第３の使用例を示す断
面図である。

【図５】図１に示した巻き枕の第４の使用例を示す断
面図である。

【符号の説明】

１巻き枕２袋体３仕切縫合部４充填空間５ａ軟質充填材５ｂ硬質充填材

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】袋体を仕切縫合部で分割して複数の充
填空間を形成し、該充填空間のそれぞれに充填材を詰め
て前記仕切縫合部に沿って折曲可能とし、かつ、前記充
填材の堅さが異なる前記充填空間を少なくともひとつ設
けたことを特徴とする巻き枕。
【請求項２】前記充填空間の分割幅を一端側から他
端側へ順次大きく設定したことを特徴とする請求項１記
載の巻き枕。
【請求項３】前記充填材は、幅の広い充填空間側に
軟質充填材を、幅の狭い充填空間側に硬質充填材をそれ
ぞれ充填したことを特徴とする請求項２記載の巻き枕。