JP2001333674A - 両軸受リールのピニオンギア - Google Patents

両軸受リールのピニオンギア

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JP2001333674A JP2000161565A JP2000161565A JP2001333674A JP 2001333674 A JP2001333674 A JP 2001333674A JP 2000161565 A JP2000161565 A JP 2000161565A JP 2000161565 A JP2000161565 A JP 2000161565A JP 2001333674 A JP2001333674 A JP 2001333674A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転支持部の長さを維持してピニオンギアの
全長を短く抑えることができるようにする。 【解決手段】 両軸受リールのピニオンギア32は、リ
ール本体に回転自在に支持されたギアであって、回転支
持部35と、ギア部36と、くびれ部37と、複数のク
ラッチ係合溝38と、逃がし部39とを備えている。回
転支持部は、一端から第1長さL1で外周面に形成さ
れ、リール本体に回転自在に支持される。ギア部は、他
端に形成されている。係止部は、回転支持部とギア部と
の間に形成されている。クラッチ係合溝は、一端側の端
面に第1長さより短い第2長さL2の深さで径方向に沿
って形成され、スプール軸16に設けられたクラッチピ
ン16bに回転不能に係合・離脱する。逃がし部は、一
端から第3長さL3でクラッチ係合溝の両端側の外周面
に対向して形成され、回転支持部より凹んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピニオンギア、特
に、両軸受リールのハンドルの回転をスプールに伝達・
遮断するクラッチ機構に設けられ、リール本体に回転自
在に支持され、クラッチ操作部材の操作に連動して回転
軸方向に往復移動自在な両軸受リールのピニオンギアに
関する。
【0002】
【従来の技術】両軸受リールのハンドルの回転は、回転
伝達機構を介してスプールに伝達される。回転伝達機構
は、伝達経路の途中にハンドルの回転をスプールに伝達
・遮断するクラッチ機構を有している。クラッチ機構
は、スプール軸の外周側に軸方向移動自在かつ回転自在
に装着されたピニオンギアと、スプール軸に径方向に貫
通して装着されピニオンギアに係合するクラッチピンと
を有している。ピニオンギアは、クラッチ操作部材の操
作に連動してスプール軸方向に往復移動自在なギアであ
る。
【0003】ピニオンギアは、一端面に径方向に沿って
所定深さで形成されクラッチピンに係合するクラッチ係
合溝と、他端に形成されハンドルの回転に連動して回転
するためのギア部と、クラッチ係合溝とギア部との間に
形成され、クラッチ操作部材の操作に連動するためのく
びれ部とを有している。ギア部は、ハンドル軸にドラグ
機構を介して装着されたメインギアに噛み合っている。
【0004】この種のピニオンギアにおいて、スプール
の糸繰り出し時の回転性能を高めるために、ピニオンギ
アをリール本体に回転自在に装着したものが知られてい
る。この種のピニオンギアは、クラッチ係合溝とくびれ
部との間にクラッチ係合溝が形成された部分より大径に
形成された回転支持部をさらに有している。回転支持部
は、リール本体の側板に軸受を介して回転自在かつ軸方
向移動自在に支持されている。回転支持部の軸方向位置
は、クラッチ係合溝にクラッチピンが係合していると
き、つまりクラッチオン時に軸受の内周側に対向する位
置に配置されている。回転支持部の軸方向長さは、軸受
の軸方向長さと略同等の長さに設定されている。
【0005】ここで、回転支持部をクラッチ係合溝が形
成された部分より大径に形成した理由は、クラッチ係合
溝にクラッチピンが頻繁に接触するため、クラッチピン
が接触するクラッチ係合溝の外縁部分が外方に僅かに膨
らみやすいためである。この部分が外方に僅かにでも膨
らんで突出すると、軸受と回転支部部との隙間が少ない
ので、軸方向への移動時に突出部が軸受に引っ掛かって
ピニオンギアがスムーズに移動しにくくなるおそれがあ
る。また、クラッチ係合溝を加工するときに、外縁部分
に外方に突出するバリが生じやすいが、このバリが残っ
たままになると、やはり同じような現象が生じるおそれ
がある。このため、この外方への突出分を考慮して回転
支持部を僅かに大径に形成している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のピニオンギ
アでは、クラッチ係合溝と係止部との間に回転支持部を
設けているので、回転支持部を設けた分だけ回転支持部
がないものに比べてピンオンギアの全長が長くなる。ピ
ニオンギアの全長が長くなると、ピニオンギアはクラッ
チオフ時に外方に移動するため、リール本体の横幅が広
くなり、リール本体をコンパクト化しにくい。
【0007】そこで全長の増加を抑えるために、回転支
持部の長さを軸受の軸方向の全長より短い長さで形成す
ることが考えられる。しかし、回転支持部の長さを軸受
の全長より短くすると、ピニオンギアが傾きやすくな
り、クラッチオン時にピニオンギアの伝達効率が低下す
る。また、クラッチオフ時にピニオンギアが傾くと、ピ
ニオンギアを貫通するスプール軸にピニオンギアが接触
してスプールの自由回転に影響を及ぼすおそれがある。
【0008】本発明の課題は、リール本体に回転自在に
支持されるピニオンギアにおいて、回転支持部の長さを
維持して全長を短く抑えることができるようにすること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明1に係る両軸受リー
ルのピニオンギアは、両軸受リールのハンドルの回転を
スプールに伝達・遮断するクラッチ機構に設けられ、リ
ール本体に回転自在に支持され、クラッチ操作部材の操
作に連動して回転軸方向に往復移動自在なギアであっ
て、回転支持部と、ギア部と、係止部と、1又は複数の
クラッチ係合溝と、逃がし部とを備えている。回転支持
部は、一端から第1長さで外周面に形成され、リール本
体に回転自在に支持されるものである。ギア部は、他端
に形成されハンドルの回転に連動して回転するためのも
のである。係止部は、回転支持部とギア部との間に形成
され、クラッチ操作部材の操作に連動するためのもので
ある。クラッチ係合溝は、一端側の端面に第1長さより
短い第2長さの深さで径方向に沿って形成され、スプー
ル又はスプールに連動して回転する連動部材に径方向に
沿って設けられたクラッチ部材に回転不能に係合・離脱
する溝である。逃がし部は、一端から第1長さより短く
第2長さより長い第3長さでクラッチ係合溝の両端側の
外周面に対向して形成され、回転支持部より凹んだもの
である。
【0010】このピニオンギアでは、回転支持部は、一
端から第1長さで形成されており、クラッチ係合溝は、
それより短い第2長さの深さで一端面に形成されてい
る。このままでは、クラッチ部材との衝突によりクラッ
チ係合溝の両端側の外縁部分が僅かに膨らんでピニオン
ギアが移動しにくくなる。しかし、この外縁部分に回転
支持部より凹んだ逃がし部が形成されているので、外縁
部分が僅かに膨らんでもそれによる問題が生じない。し
かも、逃がし部が形成されていない外周部分は回転支持
部として機能し、回転支持部の軸方向長さを長くするこ
とができる。ここでは、クラッチ係合溝の長さより長く
回転支持部より凹んだ逃がし部をクラッチ係合溝の両端
部に形成したので、回転支持部とクラッチ係合溝とを軸
方向に重ねて形成することができる。このため、回転支
持部の長さを維持して全長を短く抑えることができる。
【0011】発明2に係る両軸受リールのピニオンギア
は、発明1に記載のギアにおいて、連動部材は、スプー
ルが固定されたスプール軸であり、クラッチ部材はスプ
ール軸を径方向に貫通して装着されたクラッチピンであ
り、クラッチ係合溝は、端面に互いに直交して2つ形成
されている。この場合には、クラッチピンに対して直交
する2つのクラッチ係合溝のいずれかが係合するので、
クラッチのオンオフがスムーズになる。
【0012】発明3に係る両軸受リールのピニオンギア
は、発明1又は2に記載のギアにおいて、逃がし部は、
クラッチ係合溝の両端側の外周面に平坦な切削面で形成
されている。この場合には、逃がし部を切削加工により
平坦に形成しているので、逃がし部を容易に形成できる
とともに、クラッチ係合溝の加工時にバリが生じてもそ
れが確実に除去される。
【0013】
【発明の実施の形態】〔全体構成〕図1において、本発
明の一実施形態による両軸受リールは、ベイトキャスト
用のロープロフィール型のリールである。このリール
は、リール本体1と、リール本体1の側方に配置された
スプール回転用ハンドル2と、ハンドル2のリール本体
1側に配置されたドラグ調整用のスタードラグ3とを備
えている。
【0014】図2に示すように、リール本体1は、フレ
ーム5と、フレーム5の両側方に装着された第1側カバ
ー6a及び第2側カバー6bとを有している。また、リ
ール本体1は、図1に示すように、前方を覆う前カバー
7と、上部を覆うサムレスト8とを有している。リール
本体1の内部には糸巻用のスプール12が回転自在かつ
着脱自在に装着されている。
【0015】フレーム5は、所定の間隔をあけて互いに
対向するように配置された1対の側板5a,5bと、こ
れらの側板5a,5bを連結する複数の連結部(図示せ
ず)とを有している。第1側カバー6aは、スプール1
2の着脱を可能にするためにフレーム5に揺動自在に装
着され、フレーム5に対して開閉可能である。第2側カ
バー6bは、フレーム5にねじ止めされている。
【0016】フレーム5内には、図2に示すように、釣
り竿と直交する方向に配置されたスプール12と、スプ
ール12内に均一に釣り糸を巻くためのレベルワインド
機構15と、サミングを行う場合の親指の当てとなる、
クラッチレバー17とが配置されている。またフレーム
5と第2側カバー6bとの間には、ハンドル2からの回
転力をスプール12及びレベルワインド機構15に伝え
るためのギア機構18と、クラッチ機構13と、クラッ
チレバー17の操作に応じてクラッチ機構13の係脱及
び制御を行うためのクラッチ係脱機構19と、ドラグ機
構21と、スプール12の回転時の抵抗力を調整するた
めのキャスティングコントロール機構22とが配置され
ている。また、フレーム5と第1側カバー6aとの間に
は、キャスティング時のバックラッシュを抑えるための
遠心ブレーキ機構23が配置されている。
【0017】〔スプールの構成〕スプール12は、両側
部に皿状のフランジ部12aを有しており、両フランジ
部12aの間に筒状の糸巻き胴部12bを有している。
また、スプール12は、糸巻き胴部12bの内周側の軸
方向の実質的に中央部に一体で形成された筒状のボス部
12cを有しており、ボス部12cを貫通するスプール
軸16にたとえばセレーション結合により回転不能に固
定されている。この固定方法はセレーション結合に限定
されず、キー結合やスプライン結合等の種々の結合方法
を用いることができる。このスプール12は、側板5a
の開口5dを通過可能である。
【0018】スプール軸16は、側板5bを貫通して第
2側カバー6bの外方に延びている。その延びた一端
は、第2側カバー6bに形成されたボス部6cに軸受2
4aにより回転自在に支持されている。またスプール軸
16の他端は、遠心ブレーキ機構23内で軸受24bに
より回転自在に支持されている。スプール軸16の大径
部分16aの右端は、側板5bの貫通部分に配置されて
おり、そこにはクラッチ機構13を構成するクラッチピ
ン16bが固定されている。クラッチピン16bは、直
径に沿って大径部分16aを貫通しており、その両端が
径方向に突出している。
【0019】ギア機構18は、ハンドル軸30と、ハン
ドル軸30に固定されたメインギア31と、メインギア
31に噛み合う筒状のピニオンギア32とを有してい
る。このギア機構18のハンドル軸30の上下位置は、
サムレスト8の高さを低くするために、従来の位置より
低い。このため、ギア機構18を収納する側板5b及び
第2側カバー6bの下部は、側板5a及び第1側カバー
6aの下部より下方に位置している。
【0020】〔ピニオンギアの構成〕ピニオンギア32
は、図2に示すように、側板5bの外方から内方に延
び、中心にスプール軸16が貫通する筒状部材であり、
スプール軸16に回転自在かつ軸方向に移動自在に装着
されている。ピニオンギア32は、図3に示すように、
一端に形成された回転支持部35と、他端に形成された
ギア部36と、回転支持部35とギア部36との間に形
成されたくびれ部37と、一端面に形成されクラッチピ
ン16bに係合・離脱する2つのクラッチ係合溝38
と、クラッチ係合溝38の両端側の外周面に対向して形
成された逃がし部39とを有している。
【0021】ピニオンギア32の一端面は、クラッチ係
合溝38の回転伝達方向(図3時計回りの方向)上流側
の縁部が下流側の縁部より突出するように斜めに傾斜し
て形成されている。これにより、スプール12が糸繰り
出し方向に回転しているときにクラッチオンしても、ク
ラッチピン16bがクラッチ係合溝38にスムーズに案
内される。
【0022】回転支持部35は、一端面から第1長さL
1で外周面に円形に形成され、リール本体1の側板5b
に軸受43を介して回転自在に支持される。この第1長
さL1は、軸受43の軸方向長さより長い。ギア部36
は、ピニオンギア32の他端にメインギア32に噛み合
うように形成されている。くびれ部37は、回転支持部
35及びギア部36より小径に形成されている。このく
びれ部37にクラッチ係脱機構19を構成するクラッチ
ヨーク40(後述)が係合し、クラッチレバー17の操
作により移動するクラッチヨーク40に連動してピニオ
ンギア32がスプール軸方向に移動する。
【0023】クラッチ係合溝38は、一端側の端面に第
1長さL1より短い第2長さL2の深さで径方向に沿っ
て互いに交差するように十字に2つ形成されている。ク
ラッチ係合溝38は、クラッチピン16bに係合可能な
幅を有している。逃がし部39は、一端から第1長さL
1より短く第2長さL2より長い第3長さL3で2つの
クラッチ係合溝38の両端側の外周面に対向して形成さ
れ、回転支持部35より凹んだ平面で構成されている。
この回転支持部35は、たとえばフライス加工により形
成されている。
【0024】ここではピニオンギア32が外方に移動し
てそのクラッチ係合溝38とスプール軸16のクラッチ
ピン16bとが離脱すると、ハンドル軸30からの回転
力はスプール12に伝達されず、スプール12は自由回
転可能状態になる。このクラッチ係合溝38とクラッチ
ピン16bとによりクラッチ機構13が構成される。ク
ラッチピン16bとクラッチ係合溝38とが係合する
と、スプール軸16より大径のピニオンギア32からス
プール軸16にトルクが直接伝達されるので、ねじれ変
形がより少なくなり、トルク伝達効率が向上する。
【0025】また、クラッチ係合溝38の長さL2より
長くかつ回転支持部35より凹んだ逃がし部39をクラ
ッチ係合溝38の両端部に形成したので、回転支持部3
5とクラッチ係合溝38とを軸方向に重ねて形成するこ
とができる。このため、回転支持部35の長さを維持し
てピニオンギア32の全長を短く抑えることができる。
【0026】また、クラッチ係合溝38の両端に逃がし
部39を設けたので、クラッチピン16bの接触により
逃がし部39が径方向外方に膨らんでも回転支持部35
の径方向内方にしか突出しない。このため、ピニオンギ
アのスプール軸方向の移動を妨げることはない。さら
に、回転支持部35の軸方向長さL1が軸受43の軸方
向長さより長いので、クラッチオン時やクラッチオフ時
にピニオンギア32が傾きにくくなり、クラッチオン時
のトルクの伝達効率が向上する。また、クラッチオフ時
にピニオンギア32の内周面がスプール軸16に接触し
にくくなり、スプール12の自由回転が妨げられにくく
なる。
【0027】クラッチレバー17は、図2に示すよう
に、1対の側板5a,5b間の後部でスプール12後方
に配置されている。クラッチ係脱機構19は、クラッチ
ヨーク40を有している。クラッチヨーク40は、スプ
ール軸16の外周側に配置されており、2本のピン41
(一方のみ図示)によってスプール軸16の軸心と平行
に移動可能に支持されている。またクラッチヨーク40
はその中央部にピニオンギア32のくびれ部37に係合
する係合部40aを有している。またクラッチヨーク4
0を支持する各ピン41の外周で、クラッチヨーク40
と第2側カバー6bとの間にはスプリング42が配置さ
れており、クラッチヨーク40はスプリング42によっ
て常に内方に付勢されている。
【0028】このような構成で、通常状態では、ピニオ
ンギア32は内方のクラッチ係合位置に位置しており、
そのクラッチ係合溝38とスプール軸16のクラッチピ
ン16bとが係合してクラッチオン状態となっている。
一方、クラッチヨーク40によってピニオンギア32が
外方に移動した場合には、クラッチ係合溝38とクラッ
チピン16bとの係合が外れクラッチオフ状態となる。
【0029】〔他の構成〕ドラグ機構21は、メインギ
ア31に押圧される摩擦プレート45と、スタードラグ
3の回転操作によって摩擦プレート45をメインギア3
1に所定の力で押圧するための押圧プレート46とを有
している。キャスティングコントロール機構22は、ス
プール軸16の両端を挟むように配置された複数の摩擦
プレート51と、摩擦プレート51によるスプール軸1
6の挟持力を調節するための制動キャップ52とを有し
ている。左側の摩擦プレート51は、ブレーキケース6
5内に装着されている。
【0030】遠心ブレーキ機構23は、ブレーキケース
65に固定された制動部材68と、制動部材68の内周
側に同芯に配置されスプール軸16に固定された回転部
材66と、回転部材66に径方向に移動自在に装着され
た複数(例えば6つ)の移動部材67とを備えている。
この移動部材67がスプール12の回転時に遠心力によ
り外方に移動して制動部材68に接触することにより、
スプール12が制動される。
【0031】〔両軸受リールの動作〕このように構成さ
れた両軸受リールでは、キャスティング時には、クラッ
チレバー17を下方に押圧してクラッチ機構13をクラ
ッチオフ状態にする。クラッチレバー17を下方に押圧
すると、クラッチ係脱機構19のクラッチヨーク40が
外方(図2の右方)に移動し、クラッチピン16bとク
ラッチ係合溝38との係合が解除される。この結果スプ
ール12は自由回転可能状態になる。この状態で釣り竿
を振ってキャスティングを行う。すると、ルアーなどの
仕掛けの重さにより釣り糸が繰り出されてスプール12
が勢いよく糸繰り出し方向に回転する。このとき、回転
支持部35の長さが長いので、クラッチオフ時にもピニ
オンギア32は軸受43に支持されている。このため、
ピニオンギア32が傾きにくくなり、スプール軸16と
ピニオンギア32が接触しにくくなる。このため、自由
回転時にスプール12がスプール軸16とピニオンギア
32との接触によって減速することがなくなり、仕掛け
の飛距離を伸ばすことができる。
【0032】ルアーが着水すると、ハンドル2を僅かに
糸巻取方向に回転させて図示しないクラッチ戻し機構に
よりクラッチ機構13をクラッチオン状態にする。クラ
ッチ戻し機構が動作するとクラッチヨーク40が内方
(図2左方)に移動し、クラッチピン16bにクラッチ
係合溝38が係合し、ハンドル2の回転がメインギア3
1、ピニオンギア32を介してスプール12に伝達され
る。このときも、ピニオンギア32が軸受43の全長で
支持されているので、ピニオンギア32が傾きにくくな
り、メインギア31とピニオンギア32との噛み合い効
率が設定された状態に維持される。このため、ハンドル
2からの力が効率よくスプール12に伝達される。
【0033】〔他の実施形態〕 (a)前記実施形態では、ロープロファイル型の両軸受
リールを例に説明したが、軸受支持されるピニオンギア
を有する全ての両軸受リールに本発明を適用できる。 (b)前記実施形態では、フライス加工により逃がし部
39を平面的に形成したが、逃がし部39は平面に限定
されず、回転支持部35より凹んでいればどのような形
状でもよい。
【0034】(c)前記実施形態では、スプールに固定
されたスプール軸に装着されたピニオンギアを例示した
が、スプールに装着された軸と別の軸にピニオンギアが
装着された、いわゆるシャフトレス型のスプールに係合
するピニオンギアにも適用できる。 (d)前記実施形態では、スプールに固定されたスプー
ル軸に装着されたクラッチピンに係合するピニオンギア
を例示したが、スプール軸に回転自在に装着されたスプ
ールに装着されたクラッチ部材に係合するピニオンギア
にも本発明を適用できる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、クラッチ係合溝の長さ
より長く回転支持部より凹んだ逃がし部をクラッチ係合
溝の両端部に形成したので、回転支持部とクラッチ係合
溝とを軸方向に重ねて形成することができる。このた
め、回転支持部の長さを維持して全長を短く抑えること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を採用した両軸受リールの
斜視図。
【図2】その断面平面図。
【図3】ピニオンギアの斜視図。
【符号の説明】
1 リール本体 2 ハンドル 12 スプール 13 クラッチ機構 16 スプール軸 17 クラッチレバー 32 ピニオンギア 35 回転支持部 36 ギア部 37 くびれ部 38 クラッチ係合溝 39 逃がし部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両軸受リールのハンドルの回転をスプール
    に伝達・遮断するクラッチ機構に設けられ、リール本体
    に回転自在に支持され、クラッチ操作部材の操作に連動
    して回転軸方向に往復移動自在な両軸受リールのピニオ
    ンギアであって、 一端から第1長さで外周面に形成され、前記リール本体
    に回転自在に支持される回転支持部と、 他端に形成され前記ハンドルの回転に連動して回転する
    ためのギア部と、 前記回転支持部と前記ギア部との間に形成され、前記ク
    ラッチ操作部材の操作に連動するための係止部と、 前記一端側の端面に前記第1長さより短い第2長さの深
    さで径方向に沿って形成され、前記スプール又は前記ス
    プールに連動して回転する連動部材に径方向に沿って設
    けられたクラッチ部材に回転不能に係合・離脱する1又
    は複数のクラッチ係合溝と、 前記一端から前記第1長さより短く前記第2長さより長
    い第3長さで前記クラッチ係合溝の両端側の外周面に対
    向して形成され、前記回転支持部より凹んだ逃がし部
    と、を備えた両軸受リールのピニオンギア。
  2. 【請求項2】前記連動部材は、前記スプールが固定され
    たスプール軸であり、前記クラッチ部材は、前記スプー
    ル軸を径方向に貫通して装着されたクラッチピンであ
    り、 前記クラッチ係合溝は、前記端面に互いに前記直交して
    2つ形成されている、請求項1に記載の両軸受リールの
    ピニオンギア。
  3. 【請求項3】前記逃がし部は、クラッチ係合溝の両端側
    の外周面に平坦な切削面で形成されている、請求項1又
    は2に記載の両軸受リールのピニオンギア。
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