JP2001331475A - ベクトル命令処理装置およびベクトル命令処理方法 - Google Patents

ベクトル命令処理装置およびベクトル命令処理方法

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JP2001331475A
JP2001331475A JP2000151813A JP2000151813A JP2001331475A JP 2001331475 A JP2001331475 A JP 2001331475A JP 2000151813 A JP2000151813 A JP 2000151813A JP 2000151813 A JP2000151813 A JP 2000151813A JP 2001331475 A JP2001331475 A JP 2001331475A
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Tadaaki Miyata
忠明 宮田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ベクトル命令処理装置およびベクトル命令処
理方法においては、下記の問題があった。第一の問題点
は、キャッシュのフラッシュ処理がベクトル命令のスト
ア処理自体のスループットよりも遅いため、ベクトル命
令の速度が抑えられていた。第二の問題点は、通信キャ
ッシュは一つのキャッシュラインに複数バイトのデータ
が登録されるため、フラッシュの対象となっていないデ
ータに対してもフラッシュしていた。 【解決手段】データを格納する主記憶手段と、実効対象
命令がベクトル命令であるか否かを判別する命令判別手
段と、該命令手段によりベクトル命令であることの判別
時、該ベクトル命令の処理データのため主記憶手段にお
けるアドレスを生成するアドレス生成手段と、該処理デ
ータの格納レジスタと、キャッシュフラッシュを行うこ
となく該レジスタとアドレス生成手段により生成された
アドレスとの間でのデータ授受を実行する命令実行手段
とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベクトル命令処理
装置およびベクトル命令処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のベクトル命令処理装置およびベク
トル命令処理方法において、ベクトル命令は一度に大量
のデータを転送するため、キャッシュにアクセスせずに
直接主記憶部にアクセスする。しかしながら、通常、何
らかの演算を実行する際にはスカラ演算とベクトル演算
とが混在し、スカラ演算においてはキャッシュデータを
使用して演算を実行する。そこで、スカラ演算とベクト
ル演算とで共通のデータを扱う場合を考慮してキャッシ
ュと主記憶部とのコンシステンシ(一貫性)を保つた
め、全てのストアデータをキャッシュと主記憶部とに同
時に書き込んでいる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のベクト
ル命令処理装置およびベクトル命令処理方法において
は、上記コンシステンシを保つために以下の二つの問題
があった。第一の問題点は、キャッシュのフラッシュ処
理がベクトル命令のストア処理自体のスループットより
も遅いため、このキャッシュフラッシュ処理がネックに
なってベクトル命令の速度が抑えられていたことであ
る。第二の問題点は、通常、キャッシュは一つのキャッ
シュラインに複数バイトのデータが登録されるため、フ
ラッシュの対象となっていないデータに対してもフラッ
シュしていたことである。すなわち、フラッシュはキャ
ッシュライン単位で行われるため、キャッシュラインの
中のある1バイトだけがフラッシュ対象だとしても他の
全てのデータもフラッシュされてしまうことになる。
【0004】第一の問題点を解決するための技術とし
て、特開平5−20190号公報や特開平9−2514
24号公報には、ハードウェア的にフラッシュ処理を高
速化する方法が開示されている。しかし、この方法では
第二の問題点が依然として残っていた。
【0005】本発明は、上記課題にかんがみてなされた
もので、第一の問題点および第二の問題点を共に解決す
るためのベクトル命令処理装置およびベクトル命令処理
方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1にかかる発明は、データを格納する主記憶
手段と、実行対象命令がベクトル命令であるか否かを判
別する命令判別手段と、この命令判別手段によってベク
トル命令であることが判別されたときに、当該ベクトル
命令の処理データのために上記主記憶手段におけるアド
レスを生成するアドレス生成手段と、当該処理データを
格納するレジスタと、キャッシュフラッシュを行うこと
なくこのレジスタと上記アドレス生成手段によって生成
されたアドレスとの間でのデータ授受を実行する命令実
行手段とを具備する構成としてある。
【0007】すなわち、キャッシュや主記憶部に格納さ
れるデータとレジスタとの間のデータの授受を行って種
々の命令に対する処理を実行するあたり、本発明ではベ
クトル命令に対する処理を行う場合にキャッシュフラッ
シュを実行しないように構成される。このため本発明に
おいて、主記憶手段にはデータが格納され、命令判別手
段によって実行対象の命令がベクトル命令であるか否か
判別される。
【0008】また、処理データはレジスタに格納される
ようになっており、アドレス生成手段は命令判別手段に
よってベクトル命令であることが判別されたときに当該
命令の処理データのために上記主記憶手段におけるアド
レスを生成する。そして、命令実行手段はキャッシュフ
ラッシュを行うことなくこのレジスタと上記アドレス生
成手段によって生成されたアドレスとの間でのデータ授
受を実行する。従って、ベクトル命令実行時のスループ
ットを向上させることができる。
【0009】また、請求項2にかかる発明は、上記請求
項1に記載のベクトル命令処理装置において、上記命令
判別手段は、上記ベクトル命令であることを示すコード
によってベクトル命令であるか否かを判別する構成とし
てある。すなわち、本発明においては、上述の従来例で
行っていたようなキャッシュフラッシュ処理を省くた
め、ベクトル命令であることを示すコードを新設する。
従って、当該コードに応じて本発明にかかるベクトル処
理を行うよう構成することによって、簡単に一連のプロ
グラムの処理において本発明にかかる処理を開始するこ
とができる。
【0010】より具体的には、命令セットレベルでキャ
ッシュフラッシュを行わないベクトルストアおよびベク
トルスキャッタを、また、データキャッシュにデータを
登録しないスカラロード命令およびスカラストア命令を
新たに用意することでキャッシュの一貫性について考慮
する必要をなくすことが可能であり、スループットを向
上して処理を高速化することができる。さらに、新たな
命令を新設することによって、必要であれば従来のよう
にキャッシュフラッシュを伴う処理方式を実行すること
もできる。
【0011】さらに、このように本発明による処理をコ
ードによって判別しつつ実行するにしても、高級言語レ
ベルでこのようなコードを発生させるようにするには種
々の構成が考えられる。そのための構成の一例として請
求項3にかかる発明は、上記請求項1または請求項2の
いずれかに記載のベクトル命令処理装置において、高級
言語によって上記実行対象命令で扱う変数がベクトル処
理用の変数である旨を宣言可能である構成としてある。
すなわち、このような構成によると、本発明のようなベ
クトル命令処理を行わせるために変数型を指定するのみ
で良く、プログラマーは非常に簡単にキャッシュフラッ
シュを行わない処理を実行させることができる。
【0012】さらに、請求項4にかかる発明は、上記請
求項2または請求項3のいずれかに記載のベクトル命令
処理装置において、実行対象命令がベクトル命令であり
上記宣言がなされた変数を扱う場合のコンパイルによっ
て上記ベクトル命令であることを示すコードを得る構成
としてある。すなわち、プログラマーが簡単にキャッシ
ュフラッシュを行わない処理を選択可能な環境を提供し
つつ、本ベクトル処理を行う命令セットを生成すること
ができる。
【0013】さらに、請求項5にかかる発明は、上記請
求項1〜請求項4に記載のベクトル命令処理装置におい
て、上記命令実行手段は、上記アドレス生成手段が生成
したアドレスをキャッシュフラッシュ用に転送しないこ
とによってキャッシュフラッシュを行わないようにする
構成としてある。
【0014】すなわち、通常のスカラ命令処理等におい
ては、生成されたアドレスをキャッシュフラッシュ用に
転送するようになっており、転送アドレスの検索がヒッ
トした場合に有効ビットを無効にすることでキャッシュ
のフラッシュを実行する。そこで、本発明においてはこ
のようなアドレスのキャッシュフラッシュ用の転送を行
わないことによってキャッシュフラッシュ自体を行わな
いようにしている。従って、従来からあるハードウェア
に対して本発明にかかる構成を加えるのみでキャッシュ
フラッシュを行わないベクトル処理を実行することがで
きる。
【0015】さらに、請求項6にかかる発明は、主記憶
部とレジスタとの間でのデータ授受をベクトル命令によ
って処理するベクトル命令処理方法であって、実行対象
命令がベクトル命令であるか否かを判別し、実行対象命
令がベクトル命令であると判別されたときに上記主記憶
部に処理データ用アドレスを確保し、キャッシュフラッ
シュを行うことなく上記レジスタとこのアドレスとの間
でのデータ授受を実行する構成としてある。すなわち、
必ずしも実体のある装置に限らず、その方法としても有
効であることに相違はない。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面にもとづいて本発明の
実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態にか
かるベクトル命令処理装置を概略ブロック図により示し
ている。同図においては、主にスカラ命令の処理に関連
するスカラユニット120と、主にベクトル命令の処理
に関連するベクトルユニット130とを示している。ま
た、主記憶部110には実行対象命令の処理データや命
令等が格納されるようになっている。
【0017】スカラユニット120は、命令キャッシュ
100と命令フェッチ部101と命令デコード部102
とスカラレジスタ103とデータキャッシュ部104と
フラッシュアドレス検索部105とを備えている。命令
キャッシュ100は命令をキャッシュしておくためのバ
ッファである。命令フェッチ部101は実行対象命令を
命令キャッシュ100もしくは主記憶部110から読み
出すようになっており、命令デコード部102はこの命
令フェッチ部101が読み出した実行対象命令のデコー
ドを行う。さらに、デコードされた命令はそのコードに
よってベクトル命令であるか否かが判別されるようにな
っており、ベクトル命令であると判別された場合にはこ
の命令がベクトルユニット130へ送られる。
【0018】一方、デコードした命令が、スカラロード
命令、もしくはスカラストア命令であった場合は、デー
タキャッシュ部104に送られる。データキャッシュ部
104はスカラレジスタに対するキャッシュである。フ
ラッシュアドレス検索部105は入力されるキャッシュ
フラッシュアドレスに対してキャッシュのヒット、ミス
ヒットの判定を行う。ここで、検索がヒットした場合は
データキャッシュ部104からデータがスカラレジスタ
103へ転送され、ミスヒットの場合は主記憶部110
からデータがスカラレジスタ103へ転送される。スカ
ラレジスタ103はベクトル演算以外のスカラ演算を実
行するのに用いられるレジスタであり、スカラ命令実行
時のデータ授受に使用される。
【0019】ベクトルユニット130は、アドレス生成
部106とベクトルロード/ストア制御部107とベク
トルレジスタ108とベクトル演算器109とを備えて
いる。アドレス生成部106は、上記命令デコード部1
02から出力される命令に応じて処理データの主記憶部
110におけるアドレスを生成する。ベクトルレジスタ
108はベクトル演算を実行するのに用いられるレジス
タであり、一つのレジスタ当たり複数個の要素を格納で
きるようになっている。ベクトルロード/ストア制御部
107は、アドレス生成部106が生成した主記憶のア
ドレスに対してベクトルレジスタ108と主記憶部11
0との間のベクトルロード、およびベクトルストアの実
行を制御する。
【0020】このように、本実施形態においては、主記
憶部110が上記主記憶手段を構成し、命令デコード部
102が上記命令判別手段を構成し、アドレス生成部1
06が上記アドレス生成手段を構成し、ベクトルレジス
タ108が上記レジスタを構成し、ベクトルロード/ス
トア制御部107が上記命令実行手段を構成する。
【0021】次に、このような構成における処理を具体
的なFORTRANプログラムを例示しつつ説明する。
図2は本発明によるベクトル処理を実行するためのFO
RTRANプログラムの一例である。同図において、2
00行と201行とでは変数の型宣言を行っている。D
IMENSION文である200行では配列B(I),
C(I),IA(I)の型を宣言しており、これらは通
常の配列として宣言されている。一方、本実施形態にお
いて本発明によるベクトル処理を行うためには、変数を
ベクトル型として宣言すればよく、そのための宣言文が
201行目のVDIMENSION文である。
【0022】このVDIMENSION文201は本発
明で新設される配列宣言文であり、この文で配列宣言さ
れた配列をアクセスするとき、アクセスを行う命令がス
カラ命令かベクトル命令かによって異なる命令セットに
なるようコンパイルされる。すなわち、命令がスカラの
ロード命令、およびストア命令の場合はコンパイラがデ
ータキャッシュにデータを登録しないスカラロード命令
(LDSN)およびびスカラストア命令(STSN)を
出力する。一方、ベクトルレジスタに対するストア命令
の場合はコンパイラがキャッシュのフラッシュ処理を行
わないベクトルストア命令(VSTN)を出力する。
【0023】ベクトルストア命令やベクトルロード命令
は、一度に大量のデータを転送するために、データキャ
ッシュ部104にアクセスせずに直接主記憶部110を
アクセスする。一方、ベクトル命令ではない通常のスカ
ラストア命令については、データキャッシュ部104が
ストアスルーのキャッシュとして構成されている場合、
キャッシュの一貫性を考慮する必要がない。しかし、ベ
クトルストア命令が主記憶部110の内容を直接書き換
えるとき、データキャッシュ部104の内容と主記憶部
110の内容に矛盾が生じる可能性があり、このときキ
ャッシュの一貫性について考慮する必要がある。
【0024】そこで、キャッシュデータに矛盾を生じさ
せないために、ベクトルストア命令(VST)、または
ベクトルスキャッタ命令(VSCN)が実行されたとき
は、主記憶部110にストアするアドレスがデータキャ
ッシュ部104に存在するか否かを検索する。そして、
データキャッシュ部104に該当アドレスが存在したと
きは、そのアドレスのキャッシュラインを無効にする処
理を行う。本発明で新設されるVSTN命令およびVS
CN命令は、このキャッシュを無効にする処理を省略し
たベクトルストア命令およびベクトルスキャッタ命令で
ある。また、LDSN命令、およびSTSN命令は、キ
ャッシュを介さないスカラロード命令、およびスカラス
トア命令である。
【0025】図2の202に示すループでは、配列B
(I),C(I),IA(I)を初期化しており、20
3に示すループが実際の演算である。202に示すルー
プでは「I」がループの繰り返しを示す変数であり、
「I」が「1〜3」までループする。また、配列B
(I)には変数「I」が代入され、配列C(I)には
「I+3」が代入され、配列IA(I)には「I*I*
100」が代入される。従って、このループを経て各配
列値は図3(a)に示す値になる。
【0026】203に示すループでは配列B(I)の要
素と配列C(I)の要素とを加え、配列IA(I)に格
納されている値を添え字としつつ上記VDIMENSI
ON文で宣言した配列A(I)に代入する。さらに、本
例では203に示すループを抜けたあとに変数EにA
(100)の値とA(400)の値を加算したものを代
入する。図4はこのようなFORTRANプログラムを
コンパイルすることにより出力されるアセンブラコード
の一部であり、図5は当該プログラムによって主記憶部
110に格納される値とベクトルレジスタ108に格納
される値を示している。
【0027】ここで、VLD命令はベクトルロード命令
であり、第3オペランドで指定されるアドレスを主記憶
上の開始位置とし、第2オペランドで指定されるた値を
距離として、第1オペランドに指定されたベクトルレジ
スタ108の各要素に格納する。VFAD命令は、第2
オペランドと第3オペランドのベクトルレジスタの各要
素を加算し、第1オペランドのベクトルレジスタに格納
する。VSCN命令は、第2オペランドで指定されるベ
クトルレジスタの各要素を、第1オペランドで指定され
るベクトルレジスタの各要素を実行アドレスとするメモ
リロケーションに、順に格納する。
【0028】LDSN命令は、第2オペランドのメモリ
位置のデータを第1オペランドのスカラレジスタに格納
する。この命令は、常に直接主記憶部110からデータ
をロードし、ロードされたデータはデータキャッシュへ
登録されない。ADD命令は、第2オペランドと第3オ
ペランドのスカラレジスタの値を加算し、第1オペラン
ドのスカラレジスタに格納する。プログラムを実行する
と、各命令が図1において命令キャッシュ100若しく
は主記憶部110から読み出され、読み出されたた命令
は命令デコード部102に送られる。
【0029】命令デコード部102にて命令をデコード
した結果がベクトル命令と判明したら、命令はベクトル
ユニット130内に送られる。すなわち、図4のVLD
命令はベクトルユニット130に送られる。VLD命令
は上述のように、主記憶上の所定の位置のデータをベク
トルレジスタ108に格納するようになっており、第一
のVLD命令では、図5に示す主記憶部110の位置S
50から順に値を抽出し、ベクトルレジスタ108のV
0に格納させる。第二のVLD命令では位置S51以降
の値が順にベクトルレジスタ108のV1に格納され、
第三のVLD命令では位置S52以降の値が順にベクト
ルレジスタ108のV2に格納される(ステップA
1)。すなわち、図3(a)に示す各値がベクトルレジ
スタ108に格納される。
【0030】続いて、図4のVFAD命令により、V0
とV1の加算が実行され、V3に格納される(ステップ
A2)。次に、図2の203に示すループ中の左辺A
(IA(I))への代入に相当する処理として図4のV
SCN命令が実行される。ここでの配列のアクセスが図
2の配列Aに対するものであるため、キャッシュをアク
セスしないベクトルスキャッタ命令であるVSCN命令
202が実行されることとなる。この命令が図1のベク
トルユニット130のアドレス生成部106に来たと
き、従来からある命令のようにフラッシュアドレスを転
送せず、ベクトルレジスタ108と主記憶部110の転
送のみを行う(ステップA3)。すなわち、図3(b)
に示すように各和の結果が主記憶部110の配列Aの添
え字に対応したアドレスに格納される。
【0031】このようにして図2の203に示すループ
を実行したことになり、最後に、204行に示す和を計
算する。図4の303がこの和算に対応する命令であ
る。ここでの配列のアクセスは図2の配列Aに対するも
のであるため、キャッシュをアクセスしないLDSN命
令がコンパイラによって出力されている。従って、LD
SN命令がアドレス生成部106に出力されると、キャ
ッシュをアクセスせずに直接主記憶部110からロード
を行い、スカラレジスタにデータを格納する。このとき
キャッシュにはデータを登録しないため、今後同じアド
レスのデータに対して再びベクトルストア命令、または
ベクトルスキャッタ命令が実行された場合でもキャッシ
ュの一貫性について考慮する必要はない。この結果を使
い、ADD命令によってスカラレジスタ同士の加算が行
われ、変数Eに所定の加算結果が代入される。
【0032】このように、本発明では、主記憶部とレジ
スタとの間でのデータ授受をベクトル命令によって処理
するベクトル命令処理方法において、実行対象命令がベ
クトル命令であるか否かを判別し、実行対象命令がベク
トル命令であると判別されたときに上記主記憶部に処理
データ用アドレスを確保し、キャッシュフラッシュを行
うことなく上記レジスタとこのアドレスとの間でのデー
タ授受を実行する。従って、キャッシュフラッシュによ
ってベクトル命令の速度が抑えられることなく、また、
不必要なフラッシュを行うことなくベクトル命令に対す
る処理を実行することができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、キ
ャッシュフラッシュを行うことなく命令を実行するの
で、ベクトル命令実行時のスループットを向上させるこ
とができる。また、請求項2にかかる発明によれば、一
連のプログラムの処理において簡単に本発明にかかる処
理を開始することができる。さらに、請求項3にかかる
発明によれば、プログラマーは非常に簡単にキャッシュ
フラッシュを行わない処理を実行させることができる。
【0034】さらに、請求項4にかかる発明によれば、
プログラマーが簡単にキャッシュフラッシュを行わない
処理を選択可能な環境を提供しつつ、本ベクトル処理を
行う命令セットを生成することができる。さらに、請求
項5にかかる発明によれば、従来からあるハードウェア
に対して本発明にかかる構成を加えるのみでキャッシュ
フラッシュを行わないベクトル処理を実行することがで
きる。さらに、請求項6にかかる発明によれば、キャッ
シュフラッシュを行うことなく命令を実行するので、ベ
クトル命令実行時のスループットを向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるベクトル命令処理
装置の概略ブロック図である。
【図2】本発明によるベクトル処理を実行するためのF
ORTRANプログラムの一例である。
【図3】配列変数の値を示す図である。
【図4】FORTRANプログラムをコンパイルするこ
とにより出力されるアセンブラコードの一部である。
【図5】主記憶部に格納される値とベクトルレジスタに
格納される値を示す図である。
【符号の説明】
100 命令キャッシュ 101 命令フェッチ部 102 命令デコード部 103 スカラレジスタ 104 データキャッシュ部 105 フラッシュアドレス検索部 106 アドレス生成部 107 ベクトルロード/ストア制御部 108 ベクトルレジスタ 109 ベクトル演算器 110 主記憶部 120 スカラユニット 130 ベクトルユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06F 12/08 G06F 12/08 310A 9/30 340A 310 9/44 322G

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データを格納する主記憶手段と、 実行対象命令がベクトル命令であるか否かを判別する命
    令判別手段と、 この命令判別手段によってベクトル命令であることが判
    別されたときに、当該ベクトル命令の処理データのため
    に上記主記憶手段におけるアドレスを生成するアドレス
    生成手段と、 当該処理データを格納するレジスタと、 キャッシュフラッシュを行うことなく、このレジスタと
    上記アドレス生成手段によって生成されたアドレスとの
    間でデータ授受を実行する命令実行手段とを具備するこ
    とを特徴とするベクトル命令処理装置。
  2. 【請求項2】 上記請求項1に記載のベクトル命令処理
    装置において、 上記命令判別手段は、上記ベクトル命令であることを示
    すコードによってベクトル命令であるか否かを判別する
    ことを特徴とするベクトル命令処理装置。
  3. 【請求項3】 上記請求項1または請求項2のいずれか
    に記載のベクトル命令処理装置において、 高級言語によって上記実行対象命令で扱う変数がベクト
    ル処理用の変数である旨を宣言可能であることを特徴と
    するベクトル命令処理装置。
  4. 【請求項4】 上記請求項2または請求項3のいずれか
    に記載のベクトル命令処理装置において、 実行対象命令がベクトル命令であり上記宣言がなされた
    変数を扱う場合のコンパイルによって上記ベクトル命令
    であることを示すコードを得ることを特徴とするベクト
    ル命令処理装置。
  5. 【請求項5】 上記請求項1〜請求項4に記載のベクト
    ル命令処理装置において、 上記命令実行手段は、上記アドレス生成手段が生成した
    アドレスをキャッシュフラッシュ用に転送しないことに
    よってキャッシュフラッシュを行わないようにすること
    を特徴とするベクトル命令処理装置。
  6. 【請求項6】 主記憶部とレジスタとの間でのデータ授
    受をベクトル命令によって処理するベクトル命令処理方
    法であって、 実行対象命令がベクトル命令であるか否かを判別し、実
    行対象命令がベクトル命令であると判別されたときに上
    記主記憶部に処理データ用アドレスを確保し、キャッシ
    ュフラッシュを行うことなく上記レジスタとこのアドレ
    スとの間でのデータ授受を実行することを特徴とするベ
    クトル命令処理方法。
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