JP2001323383A - 無電解めっき用触媒付与方法 - Google Patents

無電解めっき用触媒付与方法

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JP2001323383A JP2000139765A JP2000139765A JP2001323383A JP 2001323383 A JP2001323383 A JP 2001323383A JP 2000139765 A JP2000139765 A JP 2000139765A JP 2000139765 A JP2000139765 A JP 2000139765A JP 2001323383 A JP2001323383 A JP 2001323383A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】パラジウム化合物と第一スズ及化合物を含有す
る触媒付与液を用いて無電解めっき用触媒を付与する方
法において、無めっき部分の殆どない良好な無電解めっ
き皮膜を形成することが可能な触媒付与方法、及びその
ために使用できる処理液を提供する。 【解決手段】パラジウム化合物、第一スズ化合物及び酸
を含む水を媒体とする溶液からなる触媒付与液に被めっ
き物を接触させた後、必要に応じて、pH2以下の酸性
水溶液又はpH13以上のアルカリ性水溶液に接触さ
せ、次いで、酸化剤を含有するpH3〜11の水溶液に
接触させることを特徴とする無電解めっき用触媒付与方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無電解めっきのた
めの触媒付与方法に関する。
【0002】
【従来の技術】非導電体材料、特にプラスチック類に無
電解めっきを行い、引き続いて電気めっきを行うことに
よって、非導電性材料に金属皮膜を形成する方法が広く
行われている。この様にして金属被覆されたプラスチッ
ク類は、軽量であり、かつ金属的美感を有するものであ
ることから、自動車部品、電気器具部品として数多く使
用されている。
【0003】プラスチックスへの金属被覆方法として
は、プラスチック表面の親水化と粗化(凹凸化)を目的
としてクロム酸−硫酸水溶液によるエッチング処理を行
った後、貴金属化合物、特にパラジウム化合物を含有す
る水溶液を用いて無電解めっきを誘起するための触媒を
付与し、その後、無電解めっきを行い、引き続いて電気
めっきを行う方法が広く採用されている。
【0004】この様な金属被覆方法において、触媒を付
与する方法としては、当初は、塩化第一スズの塩酸水溶
液による表面処理(センシタイザー処理)と塩化パラジ
ウムの塩酸水溶液による表面処理(アクチベーター処
理)の二段階の処理が行われていた。しかしながら、こ
の触媒付与方法では、形成される無電解めっき皮膜の表
面に細かい突起物が形成されることが多く、めっき外観
が損なわれるのために、しばしば無電解めっき皮膜上を
スポンジ等でブラッシング処理した後、次の電気めっき
に移行する必要があり、処理工程が煩雑であった。
【0005】これに代わる触媒付与方法として、塩化第
一スズの塩酸水溶液を加温、攪拌し、これに塩化パラジ
ウム水溶液を添加して作製されるキャタリスト液と称さ
れるパラジウムコロイド溶液を用い、被めっき物である
プラスチックスをこのキャタリスト液に接触させ、次い
で、促進化液(アクセレーター液)と称される強酸水溶
液又は強アルカリ水溶液に接触させて促進化処理(アク
セレーター処理)を行なう方法が提案され、現在では広
く一般に採用されている。この方法は、消耗するパラジ
ウム量が少なく経済的な方法であり、しかも形成される
無電解めっき皮膜は、平滑で、比較的ピンホールが少な
いことから優れた触媒付与方法とされている。
【0006】しかしながら、この方法で触媒を付与する
場合には、実際の作業工程では、しばしば、皮膜に黒色
部分が形成されることがある。このような部分は、微視
的に見ると無めっき部分であり、後の電気めっき工程に
おいて、ピット発生の原因となり、製品の歩留まりを著
しく低下させるため、その解決が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主な目的は、
パラジウム化合物と第一スズ化合物を含有する触媒付与
液を用いて無電解めっき用触媒を付与する方法におい
て、無めっき部分の殆どない良好な無電解めっき皮膜を
形成することが可能な触媒付与方法、及びそのために使
用できる処理液を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記した問
題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、パラジウム化合
物、第一スズ化合物及び酸を含む触媒付与液を用いて触
媒を付与した後、従来用いられている促進化液に代えて
酸化剤を含有するpH3〜11の水溶液を促進化液とし
て用い、これに被めっき物を接触させることによって、
被めっき物に高い触媒活性を付与でき、無めっき部分を
殆ど生じること無く良好な無電解めっき皮膜を形成する
ことが可能となることを見出し、ここに本発明を完成す
るに至った。
【0009】即ち、本発明は、下記の無電解めっき用触
媒付与方法、無電解めっき方法、及び促進化溶液を提供
するものである。 1.パラジウム化合物、第一スズ化合物及び酸を含む水
を媒体とする溶液からなる触媒付与液に被めっき物を接
触させた後、酸化剤を含有するpH3〜11の水溶液に
接触させることを特徴とする無電解めっき用触媒付与方
法。 2.パラジウム化合物、第一スズ化合物及び酸を含む水
を媒体とする溶液からなる触媒付与液に被めっき物を接
触させた後、pH2以下の酸性水溶液又はpH13以上
のアルカリ性水溶液に接触させ、次いで、酸化剤を含有
するpH3〜11の水溶液に接触させることを特徴とす
る無電解めっき用触媒付与方法。 3.酸化剤が、過酸化水素、過炭酸ナトリウム、過硼酸
ナトリウム、過硫酸ナトリウム及び過硫酸アンモニウム
から選ばれた少なくとも1種である上記項1又2に記載
の無電解めっき用触媒付与方法。 4.上記項1〜3のいずれかに記載の方法で被めっき物
に無電解めっき用触媒を付与した後、無電解めっき液に
接触させることを特徴とする無電解めっき方法。 5.酸化剤を含有するpH3〜11の水溶液からなる、
上記項1〜3のいずれかに記載の無電解めっき用触媒付
与方法で用いる促進化溶液。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の触媒付与方法では、被め
っき物を触媒付与液に接触させた後、酸化剤を含有する
水溶液に接触させることによって、無電解めっき用触媒
を被めっき物に付与することができる。
【0011】触媒付与液としては、一般にキャタリスト
液と称されているパラジウム化合物、第一スズ化合物及
び酸を含む水を媒体とする溶液を用いる。該触媒付与液
では、パラジウム化合物と第一スズ化合物は、水中でコ
ロイド粒子又は水溶性錯体として存在するものと考えら
れる。この様な触媒付与液としては、通常用いられてい
る公知のキャタリスト液を使用できる。
【0012】該触媒付与液で使用できるパラジウム化合
物としては、水中で容易に解離してパラジウムイオンを
放出し得るものが好ましく、塩化パラジウム(PdCl
2)、硫酸パラジウム(PdSO4)等を例示できる。第
一スズ化合物としても、水中で容易に解離して第一スズ
イオンを放出し得るものが好ましく、塩化第一スズ、硫
酸第一スズ等を例示できる。酸としては、例えば、塩
酸、硫酸などを使用できる。
【0013】該触媒付与液において、パラジウム化合物
の濃度は、0.01〜10ミリモル/リットル程度とす
ることが好ましく、0.1〜8ミリモル/リットル程度
とすることがより好ましい。第一スズ化合物の濃度は、
0.5〜500ミリモル/リットル程度とすることが好
ましく、1〜300ミリモル/リットル程度とすること
がより好ましい。パラジウム化合物と第一スズ化合物と
の割合は、パラジウム化合物/第一スズ化合物(モル
比)=1/1〜1/100程度とすることが好ましく、
1/20〜1/100程度とすることがより好ましい。
【0014】該触媒付与液における酸濃度については、
特に限定的ではないが、通常、0.5〜3モル/リット
ル程度とすればよい。
【0015】該触媒付与液には、更に、液の安定化等を
目的として、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナト
リウム、硫酸カリウムなどを添加することもできる。こ
れらの化合物の添加量については、特に限定的ではな
く、溶解可能な濃度範囲から適宜添加量を決めればよい
が、添加による効果を十分に発揮させるためには、10
ミリモル/リットル程度以上とすればよい。
【0016】該触媒付与液の調製方法の一例として、塩
化第一スズを溶解した濃塩酸水溶液を100℃程度に加
熱し、撹拌しながら塩化パラジウム水溶液を添加する方
法を挙げることができるが、この様な調製方法に限定さ
れるものではない。該触媒付与液は、通常は、塩化第一
錫と塩化パラジウムを溶解した濃厚溶液として市販され
ているので、使用時に適当な濃度に希釈して用いればよ
い。
【0017】触媒付与方法としては、該触媒付与液に被
めっき物を接触させれば良く、通常は、20〜40℃程
度の液温の触媒付与液中に被めっき物を1〜5分間程度
浸漬すればよい。
【0018】本発明の方法では、上記した方法で被めっ
き物を触媒付与液に接触させた後、酸化剤を含有する水
溶液に接触させる。
【0019】酸化剤としては、硝酸カリウム、硝酸ナト
リウム、硝酸アンモニウム等の硝酸塩;過酸化水素、過
酸化ナトリウム、過炭酸ナトリウム、過硼酸ナトリウム
等の過酸化物又はその塩;過硫酸ナトリウム、過硫酸カ
リウム、過硫酸アンモニウム等のペルオクソ酸又はその
塩;塩素酸カリウム、過塩素酸カリウム、沃素酸カリウ
ム、過沃素酸カリウム等の酸素酸又はその塩等を例示で
きる。これらの酸化剤は、一種単独又は二種以上混合し
て用いることができる。これらの内で、水に対する溶解
性が良好で、水溶液が中性に近く、ハロゲンガスなどの
ガスの発生がない化合物が好ましく、過酸化水素、過炭
酸ナトリウム、過硼酸ナトリウム、過硫酸ナトリウム、
過硫酸アンモニウム等が特に好ましい。
【0020】水溶液中における酸化剤の濃度は、酸化剤
の酸化力、触媒の吸着量、触媒の吸着状態等によって異
なるが、通常、5〜200g/l程度が好ましく、10
〜100g/l程度がより好ましい。酸化剤の濃度が低
すぎると触媒活性が不足して、良好な無電解めっきを形
成することが困難となる。一方、酸化剤の濃度を必要以
上に高くしてもより効果が向上しないために不経済であ
る。
【0021】酸化剤を含有する水溶液は、pH3〜11
程度、好ましくは5〜11程度の範囲で用いる。pHが
上記範囲内にあることによって、無電解めっきに対する
触媒効果を大きく向上させることができる。
【0022】酸化剤を含有する水溶液による処理方法と
しては、該水溶液に被めっき物を接触させれば良く、通
常は、10〜50℃程度の液温の水溶液中に被めっき物
を1〜15分間程度浸漬すればよい。液温が低すぎる場
合には、触媒効果が充分に発揮されないので好ましくな
い。一方、液温が高すぎると、触媒効果を発揮すること
はできるが、酸化剤が自己分解して液寿命が短くなるの
で好ましくない。
【0023】この様な方法で酸化剤を含有する水溶液に
被めっき物を接触させることによって、無電解めっきに
対する高い触媒活性を付与できる。
【0024】本発明の方法によってこの様な高い触媒活
性を付与できる理由については、必ずしも明確ではない
が、コロイド状粒子として被めっき物に吸着しているも
のと思われるパラジウム化合物が2価又は4価の状態ま
で酸化され、この状態のパラジウム化合物が、無電解め
っきの析出に対して高い触媒活性を示すものと思われ
る。
【0025】本発明の触媒付与方法では、上記した方法
で被めっき物を触媒付与液に接触させた後、酸化剤を含
有する水溶液に接触させる前に、必要に応じて、pH2
以下の酸性水溶液又はpH13以上のアルカリ性水溶液
に接触させることができる。この処理を行うことによっ
て、無電解めっきに対する触媒活性をより一層向上させ
ることが可能である。この処理によれば、被めっき物に
付着しているスズ化合物とパラジウム化合物を含有する
触媒成分の内で、両性金属であるスズが溶解除去され、
その結果、触媒成分であるPdの比率が高くなることに
よって、触媒活性がより向上するものと思われる。この
処理に用いる酸性水溶液としては、例えば、硫酸、塩酸
等の酸性化合物を含む水溶液を用いることができる。こ
れらの水溶液中の酸性化合物の濃度については特に限定
的ではなく、pH2以下となる濃度であればよいが、通
常、酸性化合物の濃度として10〜200g/l程度と
することが好ましく、50〜150g/l程度とするこ
とがより好ましい。酸性化合物の濃度が低すぎる場合に
は、触媒活性を向上させる効果が充分には得られず、一
方、酸性化合物の濃度が高すぎると、触媒成分であるP
dが溶解するものと思われ、かえって触媒活性が低下す
る傾向がある。又、アルカリ性水溶液としては、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等のアルカリ
性化合物を含む水溶液を用いることができる。この水溶
液中のアルカリ性化合物の濃度については特に限定的で
はなく、pH13以上となる濃度であればよいが、通
常、アルカリ性化合物の濃度として2〜100g/l程
度とすることが好ましく、5〜50g/l程度とするこ
とがより好ましい。アルカリ性化合物の濃度が低すぎる
場合には、触媒活性を向上させる効果が充分には得られ
ず、一方、濃度が高すぎると、かえって触媒活性が低下
する傾向がある。
【0026】pH2以下の酸性水溶液又はpH13以上
のアルカリ性水溶液による処理方法としては、該水溶液
に被めっき物を接触させれば良く、通常は、10〜50
℃程度の液温の水溶液中に被めっき物を1〜30分間程
度浸漬すればよい。
【0027】本発明の方法によって、触媒を付与した
後、常法に従って無電解めっきを行うことによって、無
めっき部分が殆ど形成されることなく、良好な無電解め
っき皮膜を形成することができる。無電解めっき液とし
ては、還元剤を含有する自己触媒型無電解めっき液であ
れば特に限定無く使用できる。この様な無電解めっき液
の具体例としては、次亜リン酸ナトリウムを還元剤とす
る酸性無電解ニッケルめっき液、次亜リン酸ナトリウム
を還元剤とするアンモニアアルカリ性無電解ニッケルめ
っき液、ジメチルアミンボラン等硼素系化合物を還元剤
とする酸性又はアルカリ性無電解ニッケルめっき液、ホ
ルマリンを還元剤とするアルカリ性銅めっき液、次亜リ
ン酸ナトリウムを還元剤とする酸性無電解銅めっき等を
例示できる。無電解めっき方法も常法に従えば良く、使
用するめっき液の種類に応じて適宜決定すればよい。
【0028】本発明の触媒付与方法は、そのままでは無
電解めっきの析出反応に対して触媒活性を有しないあら
ゆる材料に対して適用できる。本発明の触媒付与方法が
適用できる被めっき物の例としては、プラスチック類、
セラミック類、ガラス類等の非導電性材料の他、銅、真
鍮等の触媒活性を示さない金属類も挙げることができ
る。特に、本発明の触媒付与方法は、良好な外観のめっ
き皮膜を形成できる方法であることから、ABC樹脂、
ポリカーボネート(PC)樹脂、PC/ABSアロイ樹
脂、PC/アクリルゴム(ASA)アロイ樹脂、ナイロ
ン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ノリル樹脂等のプラスチ
ック類を被めっき物とする装飾めっき方法における触媒
付与方法として有用性が高い方法である。
【0029】本発明方法によって触媒を付与する際に
は、触媒付与工程に先だって、被めっき物の種類に応じ
て常法に従って前処理を行えばよい。
【0030】例えば、プラスチック類を被めっき物とす
る場合には、クロム酸−硫酸の混合水溶液等を用いてエ
ッチング処理を行うことによって、無電解めっき皮膜の
密着性を向上させることができる。例えば、ABS樹脂
を被めっき物とする場合には、クロム酸−硫酸の混合水
溶液からなるエッチング液(クロム酸350〜450g
/lと硫酸380〜420g/l程度の混合水溶液、好
ましくはクロム酸380〜420g/lと硫酸380〜
420g/l程度の混合水溶液)に60〜70℃程度で
5〜15分程度被めっき物を浸漬して被めっき物の表面
を酸化、粗化した後、本発明の触媒付与方法を適用する
ことによって、形成される無電解めっき皮膜の密着性を
向上させることができる。
【0031】本発明の触媒付与方法によれば、従来の触
媒付与方法と比べて高い触媒活性を付与できるため、無
電解めっきの析出反応が確実に、しかも迅速に進行し、
被めっき物の全面に亘って微視的な無めっき部分の発生
が防止され、この様な欠陥部分のほとんどない良好な無
電解めっき皮膜を形成できる。
【0032】上記した方法で無電解めっきを行った後、
常法に従って各種の電気めっきを行うことができる。こ
の場合には、形成される電気めっき皮膜にはピンホール
等の欠陥部分が殆ど生じることが無く、優れた外観を有
するめっき皮膜が形成される。
【0033】
【発明の効果】本発明の触媒付与方法によれば、被めっ
き物に対して優れた触媒活性を付与でき、無めっき部分
を殆ど含まない良好な無電解めっき皮膜を形成できる。
【0034】また、従来の触媒付与方法と比べて、より
敏感に無電解めっき反応を誘起できるため、使用する無
電解めっき液をより安定化することができ、無電解めっ
き液の液寿命を大きく延長することができる。
【0035】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明
する。
【0036】実施例1 三菱レーヨン(株)製のABS樹脂板(120×120
×3mm)を被めっき物として用いて、下記のA〜Cの工
程で触媒を付与した後、表1又は表2に示す条件で促進
化処理を行い、次いで、次亜リン酸ナトリウムを還元剤
とする液温35℃のアンモニアアルカリ性無電解ニッケ
ルめっき液(奥野製薬工業(株)製TMP化学ニッケル
A 160ml/l、B 160ml/l)に浸漬する
ことによって、無電解ニッケルめっき皮膜を形成した。
各処理の間には、水洗を行った。尚、表1及び表2に示
した全ての処理方法において、無電解ニッケルめっき時
間は2分間の同一時間として促進化処理の影響を明確に
した。 脱脂処理 アルカリ性脱脂剤(奥野製薬工業(株)製エースクリー
ンA−220 50g/l)中に50℃で5分浸漬。 エッチング処理 無水クロム酸400g/l、98%硫酸400g/lを
含有する水溶液に70℃で10分浸漬。 触媒付与処理(キャタリスト処理) パラジウムの塩化第一スズ保護コロイド溶液からなる触
媒液(奥野製薬工業(株)製キャタリストC 40ml
/l及び35% 塩酸180ml/lを含有する水溶
液)中に30℃で30分浸漬。処理前の塩化パラジウム
濃度は0.1g/l、塩化第一スズ濃度は8g/lであ
った。 上記した方法で形成された無電解ニッケルめっき皮膜に
ついて、ABS樹脂板全面にニッケルめっき液が析出し
た場合を100%として、めっき析出部分の比率を求め
た。結果を下記表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】以上の結果から明らかなように、本発明の
触媒付与方法によれば、優れた触媒活性を付与できるこ
とが判る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パラジウム化合物、第一スズ化合物及び酸
    を含む水を媒体とする溶液からなる触媒付与液に被めっ
    き物を接触させた後、酸化剤を含有するpH3〜11の
    水溶液に接触させることを特徴とする無電解めっき用触
    媒付与方法。
  2. 【請求項2】パラジウム化合物、第一スズ化合物及び酸
    を含む水を媒体とする溶液からなる触媒付与液に被めっ
    き物を接触させた後、pH2以下の酸性水溶液又はpH
    13以上のアルカリ性水溶液に接触させ、次いで、酸化
    剤を含有するpH3〜11の水溶液に接触させることを
    特徴とする無電解めっき用触媒付与方法。
  3. 【請求項3】酸化剤が、過酸化水素、過炭酸ナトリウ
    ム、過硼酸ナトリウム、過硫酸ナトリウム及び過硫酸ア
    ンモニウムから選ばれた少なくとも1種である請求項1
    又2に記載の無電解めっき用触媒付与方法。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の方法で被
    めっき物に無電解めっき用触媒を付与した後、無電解め
    っき液に接触させることを特徴とする無電解めっき方
    法。
  5. 【請求項5】酸化剤を含有するpH3〜11の水溶液か
    らなる、請求項1〜3のいずれかに記載の無電解めっき
    用触媒付与方法で用いる促進化溶液。
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