JP2001322933A - Cd40シグナル遮断剤 - Google Patents

Cd40シグナル遮断剤

Info

Publication number
JP2001322933A
JP2001322933A JP2000147506A JP2000147506A JP2001322933A JP 2001322933 A JP2001322933 A JP 2001322933A JP 2000147506 A JP2000147506 A JP 2000147506A JP 2000147506 A JP2000147506 A JP 2000147506A JP 2001322933 A JP2001322933 A JP 2001322933A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
alkyl
substituted
chain length
production
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000147506A
Other languages
English (en)
Inventor
Shatouran Pierre
シャトゥラン ピエール
Minyo Anne
ミニョ アンヌ
Toobuman Mark
トーブマン マーク
Michel Goldman
ゴールドマン ミシェール
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
UCB SA
Original Assignee
UCB SA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by UCB SA filed Critical UCB SA
Priority to JP2000147506A priority Critical patent/JP2001322933A/ja
Priority to US09/711,620 priority patent/US6369065B1/en
Publication of JP2001322933A publication Critical patent/JP2001322933A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/495Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with two or more nitrogen atoms as the only ring heteroatoms, e.g. piperazine or tetrazines
    • A61K31/505Pyrimidines; Hydrogenated pyrimidines, e.g. trimethoprim
    • A61K31/519Pyrimidines; Hydrogenated pyrimidines, e.g. trimethoprim ortho- or peri-condensed with heterocyclic rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • A61P3/06Antihyperlipidemics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • A61P3/08Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Diabetes (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Obesity (AREA)
  • Endocrinology (AREA)
  • Emergency Medicine (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 新規なCD40シグナル遮断剤の提供。 【解決手段】 下記式(I)により表わされるs−トリ
アゾロ [1,5−a] ピリミジン誘導体もしくはそれら
の製薬学的に許容される塩を活性成分として含んで成る
CD40シグナル遮断剤。 R1:水素、ハロゲン、C1−4アルキル、N−アルキル
基など R2:水素、ハロゲン、C1−4アルキル、アルケニル基
など R3:アミノ基、置換アミノ基、アリール基、複素環基な
ど R4:水素、ハロゲン、C1−4アルキル、アリール基な

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、哺乳動物の生活習
慣病治療剤に関する。より具体的には、式(I)のs−
トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン誘導体もしくはそ
れらの製薬学的に許容される塩の少なくとも1つを活性
成分として含有することを特徴とし、a)単球/マクロ
ファージ活性化のCD40経路を抑制する作用、b)C
D40発現抑制作用、c)IL−6産生抑制作用、d)
IL−12産生抑制作用もしくはe)MCP−1産生抑
制作用の少なくとも1つを有するCD40シグナル遮断
剤に関する。また、心血管イベントのリスク軽減剤のス
クリーニング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、生活習慣の西欧化、人口の高齢化
等に伴い、虚血性心疾患を始め多くの心疾患、脳血管障
害、高血圧症、高脂血症等の疾患が年々増加してきた。
これを受けて厚生省の公衆衛生審議会は、平成8年12
月「生活習慣に着目した疾病対策の基本的方向性につい
て」との意見具申において、国民の疾病予防・健康増進
対策の中に「生活習慣病」という概念導入の必要性が訴
えられるに至った。
【0003】かかる状況と相前後して、厚生省循環器病
研究委託6指−1「心血管病再発予防における抗血小板
薬、抗凝血薬の効果に関する研究」班による大規模臨床
試験JAMIS2(Japanese Antiplatelets Myocardia
l Infarction Study2)では、s−トリアゾロ[1,5
−a]ピリミジン誘導体であるトラピジル(300mg/日)
の長期連続投与により、急性心筋梗塞の患者において心
筋梗塞の再発率は著しい減少傾向を示し(p = 0.081
0)、また、抗血小板薬であるアスピリンとは異なって
続発性の心血管イベントの発生率を有意に減少(p = 0.
0039)させることが報告され(Yasueら、AmJCaldiol
、第83巻、1308−1313頁、1999年)、生
活習慣病の悪化の予防・治療の観点から注目されてい
る。
【0004】しかしながら、JAMISでのトラピジル
の結果、生活習慣病とりわけ急性心筋梗塞後の続発性の
心血管イベント抑制作用には、アスピリンとは異なる作
用機序が関与していると考えられるもののその機序はい
まだ解明されていない。
【0005】なお、トラピジルに関するこれまでの知見
としては、例えばトラピジルおよびその誘導体である式
(I)のs−トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン誘導
体は抗血小板剤であり、部分的にホスホジエステラーゼ
阻害剤およびPDGFレセプターの競合阻害剤としても
作用する。とりわけトラピジルについては、種々の薬理
作用の報告がある。例えば、げっ歯類の内膜擦過モデル
において内膜の過形成を抑制する(大西ら、Life sci 3
1:2595-2602, 1982 年、Tiell ら、Artery 12:33-50, 1
983 年他)。またトラピジルの誘導体AR12463は
ウサギ動脈硬化モデルの大動脈病変の進行を抑制する
(Beitzら、Biomed Biochim Acta 50:101-107, 19
91年)ことが知られている。また、トラピジルはPTC
A後の再狭窄を抑制することが報告されている(松野
ら、Tromb Haemost 74:1591-1596, 1995年、他)。
【0006】また、トラピジルは、血管平滑筋(SM
C)を始めとする種々の培養細胞の分化を抑制すること
が知られている(松野ら前出、Benelli ら、JOcul Phar
macolTher 11:157-166, 1995年、Bonisch ら、Mol Phar
macol 54:241-248, 1998年、他)。これらの多くのケー
スがPDGFによって分化誘導され、その作用はPDG
Fのレセプター阻害として認識されてきた。最近になっ
て、PDGFにより誘発され、癌により活性化されるプ
ロテインキナーゼカスケードを、トラピジルが阻害する
ことが見出された(Bonisch ら前出、Hoshiya and Awaz
u ら、Hypertension 31:665-671, 1998 年)。更に、T
NFαの合成を阻害活性が見出され、TNF誘発病的障
害に関連する疾患の治療について報告されている(特表
平11−503434号)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】JAMISの結果か
ら、急性心筋梗塞の後の続発性の心血管イベントの発症
に関しては、血小板凝集・血液凝固の面からでは単純に
は説明できない機序が関与しており、心血管イベント抑
制薬に必要な薬物プロファイルの解明が切望されてい
る。そのような薬物のプロファイルの提供は、心血管イ
ベント抑制薬としての投薬指針や併用されるべき薬物の
選択、ひいては販売における医師へのプロモーション活
動、あるいは将来開発されるべき改善薬に不可欠のプロ
ファイルとして非常に重要である。また、その作用機序
が患者の遺伝子発現に関わる情報に繋がる場合には、将
来ターゲットとして位置づけられるオーダーメード医療
の観点からも重要である。
【0008】なお、これまで、心血管イベントの発症抑
制に関しては、コレステロール低下療法、特にHMG-COA
還元酵素阻害剤による治療によって冠動脈疾患の発症を
抑制するという成績が立証されているが、コレステロー
ル低下作用のみではイベント抑制率やそのリスク軽減の
程度が必ずしも十分でないことも知られており(Progre
ss in Medicine Vol.18 No.5, p.1030-1036 1998)、新
たな心血管イベント抑制薬の開発に有用なコンセプトが
求められている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究した結果、驚くべきことにトラ
ピジルがCD40シグナルを遮断すること、具体的には
ヒト単球のCD40刺激(Ligation)に対する反応性を
強く抑制すること、IL−6およびIL−12の産生を
抑制すること、および、単球でのCD40の発現を抑制
すること、並びにMCP−1の産生を抑制する事を見出
して本発明を完成した。本発明の態様を以下に説明す
る。
【0010】態様1は、下記式(I):
【化2】
【0011】(式中、R1 は、水素原子、ハロゲン原
子、鎖長C1 −C4 のアルキル基、アルコキシアルキル
基、芳香族環が置換されていても良いアラルキルもしく
はアリール基、またはNR5 6 (R5 およびR6 は水
素原子、または鎖長C1 −C5 の直鎖もしくは分枝鎖の
アルキル基であるか、もしくはR5 とR6 とがヘテロ原
子と共に環を形成するもの)であり;R2 は、水素原
子、ハロゲン原子、鎖長C1 −C4 の低級アルキル基、
アルケニル基、アラルキル基もしくはアリール基であ
り;
【0012】R3 は、アミノ基または、アルキル、シク
ロアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、アルキ
ルアミノアルキルもしくはアルコキシから選ばれる同一
もしくは異なった置換基で置換されたアミノ基、置換さ
れていても良いアリール基、アラルキル基、複素環基、
またはR3 がヒドラジノ基、グアニジノ基、3級環状ア
ミノ基、塩基性基で置換された直鎖もしくは分枝鎖の炭
素数2−4のアルコキシ基であり、当該塩基性基とは上
記のアミノ基、置換されたアミノ基、グアニジノ基、ヒ
ドラジノ基もしくは環状アミノ基、またはNR7
8 (R7 は鎖長C4―C9 の直鎖もしくは分枝鎖のアル
キル基、鎖長C1 −C3 のアルコキシもしくはアルキル
で置換されたアラルキル基、2,5−ジオキサヘプチル
残基または3−オキサヘキシル残基であり、R8 は水素
原子、鎖長C1 −C3 のアルキル基、ヒドロキシエチル
基またはヒドロキシプロピル基)であり;そして
【0013】R4 は、水素原子、ハロゲン原子、鎖長C
1 −C4 のアルキル基、アルコキシアルキル基、芳香族
環が置換されていても良いアラルキルもしくはアリール
基である。なお、R1 がNR5 6 で、R3 がNR7
8 のとき、5−位および7−位の置換基を相互に交換さ
れたものであってもよい。)のs−トリアゾロ[1,5
−a]ピリミジン誘導体もしくはそれらの製薬学的に許
容される塩の少なくとも1つを活性成分として含有する
ことを特徴とし、以下の作用: a)単球/マクロファージ活性化のCD40経路を遮断
する作用 b)CD40発現抑制作用 c)IL−6産生抑制作用 d)IL−12産生抑制作用 e)MCP−1産生抑制作用 の少なくとも1つを有するCD40シグナル遮断剤に関
する。
【0014】好ましくは以下の化合物(Ia)または
(Ib)である。 化合物(Ia):式(I)において、R1 が、水素原
子、ハロゲン原子、鎖長C1 −C4 のアルキル基、アル
コキシアルキル基、芳香族環が置換されていても良いア
ラルキルもしくはアリール基;R2 が、水素原子、ハロ
ゲン原子、鎖長C 1 −C4 の低級アルキル基、アルケニ
ル基、アラルキル基もしくはアリール基;R3 は、アミ
ノ基または、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、
ヒドロキシアルキル、アルキルアミノアルキルもしくは
アルコキシから選ばれる同一もしくは異なった置換基で
置換されたアミノ基、置換されていても良いアリール
基、アラルキル基、複素環基、またはR3 がヒドラジノ
基、グアニジノ基、3級環状アミノ基、塩基性基で置換
された直鎖もしくは分枝鎖の炭素数2−4のアルコキシ
基であり、当該塩基性基とは上記のアミノ基、置換され
たアミノ基、グアニジノ基、ヒドラジノ基もしくは環状
アミノ基であり;R4 が、水素原子、ハロゲン原子、鎖
長C1 −C4 のアルキル基、アルコキシアルキル基、芳
香族環が置換されていても良いアラルキルもしくはアリ
ール基である化合物。
【0015】化合物(Ib):式(I)において、R1
がNR5 6 (R5 およびR6 は水素原子、または鎖長
1 −C5 の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基である
か、もしくはR5 とR6 とがヘテロ原子と共に環を形成
するもの)であり;R2 が、水素原子、ハロゲン原子、
鎖長C1 −C3 の低級アルキル基であり、R3 は、NR
7 8 (R7 は鎖長C4 ―C9 の直鎖もしくは分枝鎖の
アルキル基、鎖長C1 −C3 のアルコキシもしくはアル
キルで置換されたアラルキル基、2,5−ジオキサヘプ
チル残基または3−オキサヘキシル残基であり、R8
水素原子、鎖長C 1 −C3 のアルキル基、ヒドロキシエ
チル基またはヒドロキシプロピル基)であり;R4 は、
水素原子、ハロゲン原子、鎖長C1 −C3 のアルキル基
である化合物である。なお、5−位および7−位の置換
基を相互に交換されたものであってもよい。
【0016】更に好ましくは、化合物(Ia’):式
(I)において、R1 が水素原子、メチル基、エチル基
もしくはフェニル基;R2 が水素原子、塩素原子もしく
は臭素原子;R3 がジエチルアミノ基、イソブチルアミ
ノ基、ベンジルアミノ基、フルフリルアミノ基、n−ア
ミルアミノ基、ジエタノールアミノ基、ピペリジノ基、
o−クロロアニリノ基、p−カルボエトキシアニリノ基
もしくはβ−ジエチルアミノ−エトキシ基;R4 が水素
原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基、フェニル
基もしくは3,4,5−トリメトキシフェニル基である
化合物;または、
【0017】化合物(Ib’):式(I)においてR1
がピペリジノ基、ジエチルアミノ基もしくはモルホリノ
基;R2が水素原子;R3がN−(n−ブチル)−N−
(β−ヒドロキシエチル)−アミノ基、N−(n−ペン
チル)−N−(β−ヒドロキシエチル)−アミノ基、N
−(n−ヘキシル)−N−(β−ヒドロキシエチル)−
アミノ基もしくはN−(エトキシエチル)−N−(β−
ヒドロキシエチル)−アミノ基;R4が水素原子である
化合物である。
【0018】殊に好ましい化合物として、7−ジエチル
アミノ−s−トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、7
−ベンジルアミノ−s−トリアゾロ[1,5−a]ピリ
ミジン、2−エチル−5−メチル−7−ジエチルアミノ
−s−トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、5−メチ
ル−6−クロロ−7−フルフリルアミノ−s−トリアゾ
ロ[1,5−a]ピリミジン、5−メチル−6−ブロモ
−7−ジエチルアミノ−s−トリアゾロ[1,5−a]
ピリミジン、5−メチル−7−(β−ジエチルアミノ−
エトキシ)−s−トリアゾロ[1,5−a]ピリミジ
ン、2−イソプロピル−5−メチル−7−ピペリジノ−
s−トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、5−メチル
−7−n−アミル−アミノ−s−トリアゾロ[1,5−
a]ピリミジン、
【0019】2−(3’,4’,5’−トリメトキシ−
フェニル)−5−メチル−7−ピペリジノ−s−トリア
ゾロ[1,5−a]ピリミジン、5−フェニル−7−ジ
エタノールアミノ−s−トリアゾロ[1,5−a]ピリ
ミジン、2−フェニル−5−メチル−7−ピペリジノ−
s−トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、5−メチル
−7−(o−クロロ−アニリノ)−s−トリアゾロ
[1,5−a]ピリミジン、7−(p−カルボエトキシ
−アニリノ)−5−メチル−s−トリアゾロ[1,5−
a]ピリミジン、N,N−ジエチル−N’−[5−メチ
ル−6−ブロモ−s−トリアゾロ[1,5−a]ピリミ
ジニル−(7)]−プロピレンジアミン、5−メチル−
7−ベンジルアミノ−s−トリアゾロ[1,5−a]ピ
リミジン、
【0020】2,5−ジメチル−7−フルフリル−アミ
ノ−s−トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、2,5
−ジメチル−7−ベンジルアミノ−s−トリアゾロ
[1,5−a]ピリミジン、2,5−ジメチル−7−ピ
ペリジノ−s−トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、
5−メチル−7−ジエチルアミノ−s−トリアゾロ
[1,5−a]ピリミジン、2,5−ジメチル−7−イ
ソブチル−アミノ−s−トリアゾロ[1,5−a]ピリ
ミジン、5−ピペリジノ−7−(N−(n−ペンチル)
−N−(β−ヒドロキシエチル)−アミノ)−s−トリ
アゾロ[1,5−a]ピリミジン、5−ジエチルアミノ
−7−(N−(n−ペンチル)−N−(β−ヒドロキシ
エチル)−アミノ)−s−トリアゾロ[1,5−a]ピ
リミジン、
【0021】5−ジエチルアミノ−7−(N−(n−ヘ
キシル)−N−(β−ヒドロキシエチル)−アミノ)−
s−トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、5−ピペリ
ジノ−7−(N−(n−ヘキシル)−N−(β−ヒドロ
キシエチル)−アミノ)−s−トリアゾロ[1,5−
a]ピリミジン、5−モルホリノ−7−(N−(n−ブ
チル)−N−(β−ヒドロキシエチル)−アミノ)−s
−トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、5−ピペリジ
ノ−7−(N−(エトキシエチル)−N−(β−ヒドロ
キシエチル)−アミノ)−s−トリアゾロ[1,5−
a]ピリミジン、5−ジエチルアミノ−7−(N−(エ
トキシエチル)−N−(β−ヒドロキシエチル)−アミ
ノ)−s−トリアゾロ[1,5−a]ピリミジンが挙げ
られる。
【0022】なお、式(I)の化合物の製薬学的に好ま
しい塩としては、塩化水素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素
酸、硫酸、硝酸、シュウ酸、マロン酸および酒石酸等の
酸との塩が挙げられる。また本発明においては、式
(I)の化合物、又はその塩の水和物及び溶媒和物(エ
チルアルコール、酢酸等)も含まれる。以上の好ましい
態様としてのそれぞれの化合物に対して、更に好ましい
態様として、個別に、作用a)〜e)のうち2つ以上、
より好ましくは少なくとも作用a)とe)とを含むも
の、更に好ましくは3つ以上、更に好ましくは4つ以
上、とりわけ5つの作用全てを有することが付与され
る。
【0023】態様2は、態様1の薬剤を有効成分とす
る、生活習慣病における心血管イベントの予防/治療剤
である。より好ましくは、「生活習慣病」がインスリン
非依存性型糖尿病、肥満、高脂血症、循環器疾患(先天
性のものを除く)、アルコール性肝疾患における心血管
イベントの予防・治療剤である。更に好ましくは、高脂
血症殊に高コレステロール血症に基づく心血管イベント
抑制剤、或いは、循環器疾患殊に冠動脈疾患(CAD:
例えば冠動脈のアテローム性動脈硬化、急性もしくは慢
性心筋梗塞、狭心症および/または心不全から選択され
る1つ)もしくは大脳血管疾患(例えば、頭蓋内および
/または頭蓋外動脈のアテローム性動脈硬化、発作およ
び一過性虚血発作から選択される1つ)に基づく心血管
イベント抑制剤である。
【0024】また、上記の各々の「心血管イベント」
が、心血管死(致死性心筋梗塞あるいは突然心臓死
等)、非致死性心筋梗塞、再梗塞、不安定狭心症、一過
性虚血発作、鬱血性心不全、脳卒中、脳梗塞、失神等の
病態、あるいは、冠動脈バイパス術(CABG)、経皮
的冠血管形成術(PTCA)、ステント等の処置から選
ばれる疾患であり、より好ましくは、心血管死(致死性
心筋梗塞あるいは突然心臓死等)、非致死性心筋梗塞、
再梗塞、不安定狭心症及び一過性虚血発作から選択され
る疾病が対象として好ましい。
【0025】心血管イベントの抑制については、好まし
くは、治療の開始から1 年以内に心血管イベントの発症
を減少するイベント抑制剤が好ましく、治療の開始から
6 ヶ月以内に心血管イベントの発症を減少するイベント
抑制剤がより好ましい。また、このましくは、長期連続
投与される当該予防・治療薬である。なお、本態様にお
けるこれらの好ましい記載は、相互に個別に組み合わせ
て新たな下位概念の態様として定義されうる。
【0026】態様3は、式(I)の化合物を有効成分と
して含有する哺乳動物の生活習慣病におけるCD40シ
グナル遮断剤である。生活習慣病の定義は、態様2のも
のと同義である。より好ましくは、式(I)の化合物が
トラピジルもしくはAR12463である当該CD40
遮断剤である。更に好ましくは長期連続投与される当該
CD40遮断剤である。態様4は、少なくともCD40
シグナル遮断作用を有する化合物または薬剤をトラピジ
ルと比較することを特徴とする生活習慣病における心血
管イベントのリスク軽減剤のスクリーニング方法であ
る。好ましくは、比較測定により、トラピジルと同等以
上の薬物をスクリーニングすることを特徴とする方法で
ある。
【0027】更に好ましくは、以下の少なくとも1つ以
上の比較測定を含む当該スクリーニング方法である。よ
り好ましくは少なくとも下記1)又は2)の何れかと
5)とを含むスクリーニング方法、更に好ましくは、更
に3)又は4)の何れか1 方を組み合わせるスクリーニ
ング方法が挙げられる。なお、比較測定においては、ト
ラピジルと試験薬物との直接比較が好ましいが、本発明
の実験例に基づいて設定した以下の具体的抑制強度を用
いて間接比較を行なうことも可能であり、かかる手法も
本発明に含まれる。
【0028】 1)CD40のダウンレギュレーションの比較測定 2)CD40mRNAの発現抑制の比較測定 3)単球のIL−6産生抑制作用の比較測定 4)単球のIL−12産生抑制の比較測定 5)MCP−1の産生抑制作用の比較測定 以下各々について詳述する。
【0029】1)CD40のダウンレギュレーションの
比較測定 ヒト単球のCD40発現を、基礎レベルおよび/または
アップレギュレート時でも、薬物が用量依存的に抑制す
ることを指標とする。具体的には、基礎レベルでは、
試験薬物が100μM〜10μMの何れかの濃度におい
て30%以上、好ましくは、100μMで90%以上、
或は10μMで30%以上の抑制作用があること、及び
/または、アップレギュレート時については試験薬物
が100μM〜20μMの何れかの濃度において30%
以上、好ましくは、100μMで80%以上、或は60
μMで60%以上の抑制作用があることを指標とする。
これらの抑制作用は例えば、後述の実験例のフローサイ
トメトリーによって測定が可能である。
【0030】2)CD40mRNAの発現抑制の比較測
定 例えばヒト単球において、薬物が用量依存的にCD40
mRNAの発現を抑制することを指標とする。具体的に
は、試験薬物が100μM以下の用量で、基礎レベルあ
るいはアップレギュレート時の少なくとも何れかに対し
て、CD40mRNAの発現をRT−PCRにて観測す
るとき有意に抑制することを指標とする。
【0031】3)単球のIL−6産生抑制作用の比較測
定 CD40Lによる刺激、例えばCD40L遺伝子で形質
転換した細胞(例えば3T6繊維芽細胞)との共培養に
よる単球の培養液中へのIL−6の産生に対する試験薬
物の用量依存的な抑制作用について比較測定する。具体
的には、試験薬物の抑制強度が、(例えば後述の実験例
において)単球のIL−6産生に対して100μM〜1
0μMの何れかの濃度において50%以上の抑制作用、
好ましくは80〜100μMで90%以上、或は10〜
20μMで50%以上の抑制作用があることを指標とす
る測定方法である。更に好ましくはLPS刺激によるI
L−6の産生には影響を与えない特徴を指標に加えた測
定方法である。
【0032】4)単球のIL−12産生抑制の比較測定 CD40Lによる刺激、例えばCD40L遺伝子で形質
転換した細胞との共培養による単球の培養液中へのIL
−12の産生に対する試験物質の用量依存的な抑制作用
について比較測定する。具体的には、試験薬物の抑制強
度が、単球のIL−12産生に対して100μM〜10
μMの何れかの濃度において50%以上の抑制作用、好
ましくは80〜100μMで80%以上、或は10〜2
0μMで50%以上の抑制作用があることを指標とする
測定方法である。更に好ましくは、LPS刺激によるI
L−12の産生には影響を与えない特徴を指標に加えた
測定方法である。
【0033】5)MCP−1の産生抑制作用の比較測定 高脂肪食負荷動物における動脈傷害モデルにおいて、試
験薬物による傷害部位におけるMCP−1の産生抑制度
を比較測定する。具体例として、当該傷害モデルにおい
て、試験化合物を動脈擦過の処置前から処置後にわたっ
て所定期間投与し、動脈傷害部位におけるMCP−1の
発現と必要に応じマクロファージの遊走、浸潤の抑制度
を観測する。
【0034】好ましくは、動脈擦過モデルが高脂食餌ウ
サギの大腿動脈バルーン擦過モデルであり、試験化合物
を皮下投与により処置前日及び処置当日と処置後6 日間
投与して7 日目の抑制度を観測する。具体的には、試験
薬物60mg/kg/dayもしくはそれ以下の用量を
皮下注射するとき、7 日目の動脈傷害部位へのMCP−
1の発現および/またはマクロファージの遊走度におい
て、50%以上、とりわけ75%以上の抑制作用を有す
ることを指標とする。
【0035】態様5は、式(I)の化合物もしくはその
製薬学的に好ましい塩を有効成分とする血管傷害部位に
おけるMCP−1産生抑制剤および/またはマクロファ
ージ浸潤抑制剤である。より好ましくは、哺乳動物の高
脂血症状態における当該MCP−1産生抑制剤および/
またはマクロファージ浸潤抑制剤である。また、血管傷
害部位におけるアテローム性プラーク形成抑制の為の当
該MCP−1産生抑制剤および/またはマクロファージ
浸潤抑制剤である。態様6は、式(I)の化合物もしく
はその製薬学的に好ましい塩を有効成分とする血管傷害
部位におけるアテローム性プラーク形成抑制の為のCD
40シグナル遮断剤である。
【0036】態様7は、式(I)の化合物もしくはその
製薬学的に好ましい塩を有効成分とする試薬としてのC
D40遮断剤である。ここでいう試薬とは、広くCD4
0シグナルの遮断作用を利用するために用いられる試薬
であり、例えば、哺乳動物の各種生化学的反応や病態に
おけるCD40シグナルの関与を判断するために用いら
れる試薬が挙げられる。また、各種のin vitroもしくは
in vivo の系に添加することにより擬似的に作り出され
るCD40シグナル遮断環境を利用してCD40シグナ
ル伝達を促進もしくは調節する化合物をスクリーニング
することもできよう。なお、上記態様2,3,5,6,
7における式(I)の化合物については、好ましい化合
物として態様1における好ましい化合物の定義を当ては
めることができる。
【0037】本発明において、式(I)の化合物は、ト
ラピジルの誘導体であり、GB1148629及び特開
昭60−224692の公報にその合成法、薬理作用、
毒性試験が開示されている。また、抑制作用a)〜e)
については、例えば、先述のスクリーニング方法におけ
る1)〜5)の測定方法により確認されることができ
る。
【0038】「哺乳動物」とは、例えばヒトを初めとす
る霊長類の他、イヌ、ネコ等の愛玩動物が挙げられ、好
ましくはヒトである。「生活習慣病」とは、「食習慣、
運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症
・進行に関与する疾患群であり、具体的には、インスリ
ン非依存型糖尿病、肥満、高脂血症、高尿酸血症、循環
器疾患(先天性のものを除く)、アルコール性肝疾患等
が挙げられる。
【0039】好ましくは、高コレステロール血症、冠動
脈疾患(CAD)、冠動脈疾患の家系、高血圧、糖尿
病、喫煙習慣、大脳血管疾患および/または男性である
ことなどの1種または2種以上の危険因子を有する病態
である。このうち、「冠動脈疾患(CAD)」とは、冠
動脈のアテローム性動脈硬化、急性もしくは慢性心筋梗
塞、狭心症および/または心不全などの疾患を意味す
る。「大脳血管疾患」とは、頭蓋内および/または頭蓋
外動脈のアテローム性動脈硬化、発作および一過性虚血
発作などの疾患を意味する。
【0040】「心血管イベント」とは、心血管死(致死
性心筋梗塞あるいは突然心臓死等)、非致死性心筋梗
塞、再梗塞、不安定狭心症、一過性虚血発作、鬱血性心
不全、脳卒中、脳梗塞、失神等の病態、あるいは、冠動
脈バイパス術(CABG)、経皮的冠血管形成術(PT
CA)、ステント等の処置が挙げられる。好ましくは心
血管死(致死性心筋梗塞あるいは突然心臓死等)、非致
死性心筋梗塞、再梗塞、不安定狭心症及び一過性虚血発
作から選択される疾病である。
【0041】より好ましくは、治療の開始から1 年以内
に心血管イベントの発症を減少するイベント抑制剤が好
ましく、治療の開始から6 ヶ月以内に心血管イベントの
発症を減少するイベント抑制剤がより好ましい。上記の
「生活習慣病」、「心血管イベント」に係わる好ましい
態様は、相互に組み合わせて新たな態様として定義され
うる。「長期連続投与」とは、薬物を通常3 ヶ月以上、
好ましくは6ヶ月以上、更に好ましくは1年以上、より
好ましくは2年以上の期間連続して薬物が投与される投
与形態を言う。「血管傷害部位」とは動・静脈血管の傷
害部位であり、好ましくは動脈血管の傷害部位である。
具体的な傷害部位には、動脈血管内皮細胞の欠損部位、
或いは動脈血管における血栓付着部位が挙げられる。
【0042】
【実施例】以下にトラピジルの例を用いて本発明の実施
例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。実施例1錠剤 i)日局トラピジル 50g ii)乳糖 適量 iii)結晶セルロース 60g iv)馬鈴薯でん粉 54g v)ステアリン酸マグネシウム 2g 上記のうち、i)〜iv)を混合し、予め別けておいたi
v)の一部を10%の糊として添加して顆粒を製造し、
乾燥する。次いで、これにv)を添加、混合して、1錠
200mg(トラピジルとして50mg含有)のCD4
0シグナル遮断剤とする。必要に応じて常法により糖衣
を施すことも可能である。
【0043】実施例2カプセル剤 i)日局トラピジル 50g ii)リン酸水素カルシウム 50g iii)ケイ酸アルミニウム 適量 iv)微結晶セルロース 60g v)ステアリン酸マグネシウム 2g 上記i)〜v)を混合し、更に篩過して良く混合した
後、常法に従い1カプセルあたり200mgのCD40
シグナル遮断剤とする。
【0044】実施例3注射剤 日局トラピジルの結晶100gをとり、これを2Lの注
射用蒸留水に溶解した後、常法により1アンプル当たり
100mg/2mLのCD40シグナル遮断剤とする。
【0045】実施例4徐放性錠剤 日局トラピジル1200g、微結晶セルロース540
g、乳糖230gを混合し、ヒドロキシプロピルセルロ
ース30gをエタノール270gで溶解した液で練合、
0.8mmΦのスクリーンで押し出した後、マルメライ
ザーにて球形顆粒を製する。55℃で乾燥した後、14
〜30メッシュで整粒し、素顆粒を製する。
【0046】この素顆粒400gに、下記組成(1)の
コーティング液を用い、常法に従い素顆粒の重量に対し
10%までフィルムコーティングを行い、第1層の皮膜
を施す。更に、下記組成(2)のコーティング液を用い
常法に従い素顆粒の重量に対し20%までフィルムコー
ティングを行い第2層の皮膜を施して被服顆粒を製す
る。更にこの被服顆粒325g、微結晶セルロース13
6gを混合した後、ステアリン酸マグネシウム2.5
g、タルク2.5gを添加し、混合する。常法により1
錠当り466mg(トラピジルとして150mg)のC
D40シグナル遮断剤を得る。
【0047】 組成(1) ヒドロキシプロピルメチルセルロース 5% 精製水 95% 計 100% 組成(2) エチルセルロース 6.0% グリセリン脂肪酸エステル 1.5% タルク 0.5% エタノール 90.0% 精製水 2.0% 計 100.0%
【0048】実施例5徐放性錠剤 i)日局トラピジル 300mg ii)メトセルK100MCR 200mg iii)無水Na2 CO3 75mg iv)アビセルpH102 16mg v)アエロジル200 3mg vi)ステアリン酸マグネシウム 6mg 上記成分を常法に従い混和、200mg錠として打錠
し、本発明の徐放性錠剤とする。
【0049】実施例6.市販のロコルナール錠(50m
g糖衣錠)、ロコルナール錠100mg(フィルムコー
ティング錠)、ロコルナール細粒(1g中 日局トラピ
ジル100mg)を本発明を実施するための製剤として
用いる。
【0050】実験例 以下本発明をトラピジルを代表例として説明するが、他
のCD40シグナル遮断剤作用を有する薬物、とりわけ
式(I)のトリアゾールピリミジン誘導体も同様に実験
に供されうる。以下の実験において、培養系には10%
FBS、20μMゲンタマイシン、50μM2−ME、
1%非必須アミノ酸を加えたRPMI1640を用い
た。組換ヒトインターフェロンγ(IFNγ)はGenzym
e 社製、LPS(O127;B4)はSigma Chemical社
製を用いた。トラピジルは粉末をDMSOに溶解しRP
MIに希釈した。コントロールとして0.1%DMSO
溶液を用いた。
【0051】単球の調製 複数の健常人よりPradier ら、Eur J Immunol 26, 3048
-3054, 1996 年の方法に準じて末梢血単核球(PBM
C)を回収した。単球の精製は、PBMCを4℃で1 時
間インキュベートし、100gで短時間遠心分離するこ
とにより行った。沈澱物を培地に懸濁し播種した。得ら
れた単球の純度はMay-Grunwald-Giemsa 染色下で顕微鏡
観察下で評価した(純度は約80%)。
【0052】単球の刺激 得られた単球(5×105 /ml)はLPS(10ng
/ml)またはIFNγ(1ng/ml)にて24時間
刺激した。CD40刺激(Ligation)は、CD40リガ
ンドcDNAを形質導入した繊維芽細胞(3T6−CD
40L)または親株の繊維芽細胞(3T6)5×104
/mlと72時間共培養することにより行なった。培養
は、DMSOもしくはトリアゾロピリミジン誘導体のD
MSO溶液の存在下(10〜100μM)で行った。
【0053】サイトカインアッセイ LPSもしくはCD40リガンドにより刺激された単球
の培養上清を集め、不溶物を遠心分離して−70℃で凍
結した。可溶性のIL−6、IL−12およびTNFα
は特異的ELISAキット(BioSpurce, Europe, SA)
により測定した。 フローサイトメトリー分析 単球をFITC標識抗体(Biosource )で染色し、FA
CScanサイトメーター(Becton-Dickinson)にてC
D40発現量を測定した。
【0054】CD40mRNA発現のPCRによる分析 単球(5×106 )を100μMのトラピジルもしくは
0.1%DMSOの存在下に、1ng/mlのIFNγ
で刺激もしくは非刺激した。培養は4時間で停止させ
た。細胞のRNAはTriPure Isolation 試薬(Boeringh
er Manheim)で抽出した。逆転写の後、CD40cDN
AとβアクチンとのPCRを28サイクル(94℃20
秒、55℃20秒、72℃30秒)行なった。CD40
(Gibco, Life Technologies製)のプライマーは5' GTC
CATCCAGAACCACCCAC 3'であり、アンチセンスプライマー
は3' GGTCAGCCGAAGAAGAGGTT 5'を用いた。
【0055】実験結果 (1)CD40発現のダウンレギュレーション 基礎レベルおよび組換IFNγ(rIFNγ)刺激下で
の、単球の膜表面におけるCD40発現に対する薬物の
作用を解析した。なお、rIFNγは単球におけるCD
40発現をアップレギュレートすることが知られている
(Klenerら、JImmunol, 155, 4917-4925, 1995 年)。
結果は、Fig.2 とTable 1に示した。単球は、所定濃度
のトラピジル存在下に非刺激もしくはrIFNγ(1n
g/ml)にて24時間刺激し、FITC標識抗CD4
0抗体について染色した。実験値は3回の中間蛍光強度
(MFI)の平均パーセンテージ(トラピジル非存在下
の値を100%とする)を示す。
【0056】
【表1】
【0057】トラピジルは、基礎レベルおよびrIFN
γ刺激下の双方において単球におけるCD40発現を、
10〜100μMの濃度において用量依存的に抑制し
た。なお、最高濃度のトラピジル依存下でも7−AAD
染色による検試で細胞の生存能力が約90%維持されて
いることを確認しており、本抑制作用は非特異的細胞毒
性とは無関係である。
【0058】(2)CD40mRNAの発現抑制 単球をトラピジル(100μM)もしくはDMSO0.
1%溶液存在下において、非刺激もしくはIFNγ(1
ng/ml)刺激下で4時間培養した。双方の条件で調
製されたcDNAはRT−PCRによるCD40または
βアクチンの増幅に供せられた。トラピジルは、基礎レ
ベルおよびrIFNγ刺激下の双方の条件においてCD
40mRNAの蓄積を著しく抑制した。即ち、トラピジ
ルがヒト単球においてCD40の遺伝子発現を抑制する
ことが示された。
【0059】(3)IL−6産生抑制 トラピジル非存在下では、培養系のみもしくは未処理の
繊維芽細胞(3T6)との共培養における単球からのI
L−6の産生は0.01ng/mlであった。LPS刺
激下(10ng/ml)では3.37ng/ml、3T
6−CD40L刺激下では1.5ng/mlであった。
図1に示すように、トラピジルは、3T6−CD40L
(5×104 /ml)と共培養することによって刺激さ
れた単球(5×105 /ml)によるIL−6の産生
(図中の◆)を、10〜100μMの濃度範囲で用量依
存的に抑制した。しかし、LPS刺激によるIL−6の
産生(図中の黒の四角形)には影響を与えなかった。
【0060】(4)IL−12産生抑制 トリアゾロピリミジン非存在下では、非刺激下の単球か
らのIL−12の産生は0.003ng/ml以下であ
った。LPS刺激下(10ng/ml)では1.4ng
/ml、3T6−CD40L刺激下では1.3ng/m
lであった。トリアゾロピリミジンは、3T6−CD4
0L(5×104 /ml)と共培養することによって刺
激された単球(5×105 /ml)によるIL−12の
産生(図中の◆)を、10〜100μMの濃度範囲で用
量依存的に抑制した(図2)。しかし、LPS刺激によ
るIL−12の産生(図中の黒の四角形)には影響を与
えなかった。
【0061】(3)及び(4)のいずれも、トラピジル
80〜100μMの用量において90%もしくはそれ以
上の最大抑制作用を示し、臨床用量に匹敵する10〜2
0μMの用量においては50%程度の抑制率を示した。
以上より、トラピジルはCD40経路による単球の活性
化を強力に阻害することが証明された。なお、トラピジ
ルは単球におけるTNFαの産生も抑制したが、この抑
制はIFNγ刺激のみならずLPS刺激によるTNFα
産生に対しても発揮されたことから、TNFαの産生抑
制は、IL−6およびIL−12の産生抑制とは機序が
異なると考えられる。
【0062】(5)マクロファージ蓄積およびMCP−
1産生の抑制 ニュージーランド白色家兎(4.0±0.2kg)に2
%コレステロールおよび6%ピーナッツオイルを負荷し
たウサギ通常食を、大腿動脈のバルーン擦過処置の1ヶ
月前から摂餌させた。ウサギはコントロール(n=1
5)とトラピジル処置群(n=12)とに分けられた。
トラピジル(60mg/kg/day)は、処置前日、
処置当日および処置後6日にわたり30mg/kgを1
2時間毎に皮下注射により投与した。
【0063】なお処置当日の1回目の投与は処置1時間
前に行った。全てのウサギに対して、バルーン擦過処置
前にヘパリンナトリウム200U/kgを急速静脈内投
与した。バルーン擦過は(Gertzら、Exp.Mol Path
ol 59:225-243, 1993年、Sarembockら、
Circulation 80:1029-1040, 1989年の手法に準じ
て)右頚動脈から2.5mmバルーン付きカテーテル
(Advanced Cardiovascular Systems, Inc., Temecula,
California 製)を挿入し、両側大腿動脈に施した。
【0064】処置6日後、ウサギをペントバルビタール
ナトリウム麻酔処置し、両側大腿動脈を100mmHg
の圧力で4%パラホルムアルデヒド含有PBS(pH
7.4)を15分間室温で還流した。大腿動脈より長さ
2〜3cmの切片を摘出後、4%パラホルムアルデヒド
含有PBSに固定し、2mm間隔で切開し、エタノール
とキシレンにて脱水してパラフィンに包埋した。コント
ロールから29の血管、トラピジル投与群からは21の
血管が解析に供された。
【0065】総コレステロール測定のため、耳静脈から
血清3mlを屠殺前に採集した。コレステロールレベル
はBM/Hitachi 747アナライザーを使用しBoehringer Cho
resterol Method にて測定した。Gertz らの報告同様、
障害動脈では内膜において約10%、中膜において8%
の著明なマクロファージの浸潤を認めた。トラピジルは
当該動脈の中膜および内膜においてマクロファージ浸潤
を75%抑制した。同様に、中膜および内膜におけるM
CP−1の産生を75%抑制した(表2)。
【0066】
【表2】
【0067】アテローム性プラークにおける主たる細胞
タイプ間のメディエーターについては従来ほとんど知ら
れていなかったが、最近Francoisらにより動脈硬化発症
におけるCD40シグナルの重要な制御ルールが確立さ
れた(Nature, Vol 394, 9 July 1998)。それによると
CD40シグナルは傷害部位の拡大を行うのみならず、
不安定狭心症や急性心筋梗塞等を突然引き起こす栓塞等
を含む動脈硬化の急速な進展に関与するいくつかの血管
細胞や動脈硬化の急性の発症に関連するマクロファージ
の機能を制御すると述べられている。
【0068】更に、CD40/CD40L経路は、多発
性硬化症、関節リウマチ、移植片拒絶等を含む免疫異常
が関与する種々の炎症性疾患に関わっている。そして、
この経路を遮断するための生物学的または科学的手段へ
の努力が払われてきた。しかしながらその主たるもの
は、抗CD40L(CD154)抗体であり、実験的自
己免疫性の脳脊髄炎やコラーゲン誘発関節炎、移植片拒
絶や粥状動脈硬化モデルに対する有用性が認められてい
る。
【0069】他には、活性化T細胞のCD40Lの遮断
剤が研究されているが、単球レベルのCD40/CD4
0L経路の遮断剤は殆ど省みられておらず、とりわけ低
分子化合物に関して本作用をもちかつ安全に処方された
医薬品やその具体的臨床効果とりわけ生活習慣病におけ
る心血管イベントに対する効果を確かめた報告例はなか
った。本発明は、かかる状況下初めてその関係が見いだ
された具体的医薬品であり、本発明から導き出された薬
物プロファイルは、医薬品開発に貴重な、実用性が認め
られる。
【0070】更に、本実験において、興味あることにト
ラピジルは著名なマクロファージ浸潤抑制作用ならびに
MCP−1産生抑制作用を発現した。この作用はトラピ
ジルが血中脂質とりわけ近年虚血性心疾患のリスクファ
クターとして筆頭に位置づけられる血清コレステロール
に対して殆ど影響を及ぼさない用量で発現した。故に、
本発明の上記改善作用は、血中脂質の改善とは独立であ
ると考えられる。従って本発明のMCP−1産生抑制剤
は、従来のHMG−CoAリダクターゼ阻害剤等による
コレステロール低下療法と異なって、更なるリスクファ
クターを軽減する心血管イベントの予防/治療薬として
も有用であると考えられる。
【0071】本発明のCD40シグナル遮断剤もしくは
心血管イベントの抑制剤の投与については、単独もしく
は他の心血管イベントの抑制に用いられる薬物と併用さ
れることができる。例えばトラピジルを有効成分として
含有する薬剤の場合、トラピジルとしての1回分の投与
量は10〜500mgであり、一日当たりの投与合計量
は、経口投与の場合30〜3000mg、好ましくは5
0〜600mg、更に好ましくは100〜500mgで
ある。静脈内投与の場合、体重1kg当たり1mg〜1
0mgが適当である。これらは1〜複数回に分けて投与
されうるが、病状等に応じて適宜増減しても差し支えな
い。
【0072】特に好ましい1回分の投与量は、10m
g、50mg、100mg、200mg、300mg、
400mgまたは500mgであるが、徐放性経口製剤
の場合、更に700mg、800mg、900mg、1
000mg、1100mgまたは1200mgを用いる
ことができる。標準的には成人1回100mgを1日3
回経口投与される。剤形は、経口投与剤としては錠剤、
糖衣錠、徐放性錠剤、フィルムコート錠、細粒剤、顆粒
剤、散剤、カプセル剤、シロップ剤、エリキシル剤、水
剤等が好ましく、非経口投与剤としては、静脈用/動脈
用/皮内/皮下投与用の注射剤(注射用液剤、用事溶解
して用いる固形注射剤)、皮内埋込製剤(インプラン
ト)、経粘膜投与剤として舌下錠、チューイングガム、
坐剤等が挙げられる。
【0073】固体もしくは液体の剤形に用いられる適切
な添加剤は、ゼラチン、デンプン、セルロースもしくは
その誘導体、ラクトース、スクロース、ソルビトール、
満にトールなどの糖類等の賦形剤、カルボキシメチルセ
ルロース、馬鈴薯澱粉、ポリビニルピロリドン類、ポリ
エチレングリコール類、アラビアゴム等の結合剤、ステ
アリン酸マグネシウム、タルク、シリカ等の滑沢剤、リ
ン酸二カルシウムもしくはリン酸カルシウムのような水
不溶性の無機物質、グルコース、その他、崩壊剤、乳化
剤、分散剤、懸濁化剤、安定化剤、保存剤、着色料、緩
衝剤あるいは適当な溶媒(無菌の蒸留水等)等が挙げら
れ、これらを適宜組み合わせて固形製剤もしくは液剤と
なす。また、固体の経口製剤の場合、特定の放出速度ま
たは特定の放出状態が得られる有効成分の適切な粒度分
布を制御するため、各種の添加剤を用いることができ
る。
【0074】徐放性製剤もしくは持続性製剤の例として
は、特開昭64−63521号(とりわけ請求項1〜7
および実施例1〜3)、特開平5−139975号(と
りわけ請求項1および実施例1〜9)、特開平7−26
49号(とりわけ請求項1〜16、特に実施例2)、特
開平7−53379号(とりわけ請求項1〜2および実
施例1〜9)、WO96/32111号(とりわけ製剤
実施例の徐放性錠剤)、WO98/36784号のインプ
ラント技術、WO98/41194号(とりわけ請求項
1〜10および実施例5の表11の製剤J、実施例12
の表26の製剤W,X,Y)に開示された製剤/投与技
術ならびに具体的製剤が本発明において使用可能であ
る。
【0075】併用は、本発明の抑制剤と同時もしくは時
刻をあけて投与されてもよいが、長期連続投与期間中の
一定時期もしくは全体に渡って患者の容体に合わせて設
定される所定のプロトコールに従って併用されうる。併
用される薬物としては、例えばHMG−CoAリダクタ
ーゼ阻害剤(プラバスタチン、シンバスタチン、ロバス
タチン、フルバスタチン、フルインドスタチン、セリバ
スタチン、イタバスタチン、アトルバスタチン等、とり
わけプラバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチンお
よびアトルバスタチンが好ましい)、陰イオン交換樹脂
(コレスチラミン、コレスチラミド等)、フィブラート
系薬剤(クロフィブラート、クリノフィブラート、)あ
るいはニコチン酸系薬物等の脂質低下薬から選ばれる1
つ以上の薬物が挙げられるが、HMG−CoAリダクタ
ーゼ阻害剤が好ましい。
【0076】HMG−CoAリダクターゼ阻害剤の併用
量としてはプラバスタチン、ロバスタチン、シンバスタ
チン、アトルバスタチン等では約1〜2000mg、好
ましくは4〜200mgの範囲内で投与されることによ
り満足な結果が得られうる。併用は患者に対し最初は低
用量併用で開始し、徐々に高用量併用に増していくこと
が得策と思われる。
【0077】その他、他の併用剤として、βブロッカー
(proctolol, metoprolol, timolol, sotatol, propran
olol, oxprenol等)、Caブロッカー(ニフェジピン,
ベラパミル,ジルチアゼム等)、ニトロ製剤,アンジオ
テンシン変換酵素阻害薬(カプトプリル,リシノプリル
等)等も使用されうる。本発明の心血管イベント抑制剤
は、一般に公知の製薬学的に許容しうる塩、例えばアル
カリ金属塩や他の通常の塩基性塩あるいは酸付加塩等を
含んでもよい。
【0078】本発明の医薬は、長期間にわたって、即
ち、心血管イベントの発生の可能性が残っているかある
いはその症状が続く限り投与されうる。また、かかる製
剤にあっては、所定量を1週間毎、2週間毎、1ヶ月毎
に投与しうる徐放性のものも使用しうる。本発明の心血
管イベント抑制剤は、「AmJCaldiol 、第83巻、13
08−1313頁、1999年」に報告されている、心
血管イベントの大規模臨床試験をガイダンスとして患者
に長期連続投与されうる。またかかる長期連続投与によ
り患者の治療と同時にその有意な治療効果も確認され
る。
【0079】
【発明の効果】本発明のCD40シグナル遮断剤は、C
D40を介した単球/マクロファージの活性化等の抑制
および/またはMCP−1産生を抑制することにより、
生活習慣病における心血管イベントの発生を抑制する。
とりわけ長期連続投与において、従来のHMG−CoA
リダクターゼ阻害剤を主体とした低コレステロール療法
とは異なる作用により、心血管イベントの発生を抑制す
ることが出来る。また、本発明の方法により、心血管イ
ベントのリスク軽減剤をスクリーニングすることも可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、IL−6産生におけるトラピジルによ
る用量依存的抑制のグラフである。
【図2】図2は、IL−12産生におけるトラピジルに
よる用量依存的抑制のグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12Q 1/02 C12Q 1/02 1/68 1/68 A G01N 33/15 G01N 33/15 Z 33/50 33/50 Z // C07D 487/04 146 C07D 487/04 146 (72)発明者 マーク トーブマン アメリカ合衆国,ニューヨーク 10538, ラーチモント,ジョチャム アベニュ 5 (72)発明者 ミシェール ゴールドマン ベルギー国,1180 ブリュッセル,アブニ ュ ジョセフ ジョンジュン 17 Fターム(参考) 2G045 BB10 BB20 BB24 BB41 CA20 CB17 CB30 FA16 FB01 FB03 FB07 GC15 4B063 QA01 QA05 QA18 QQ03 QQ20 QQ53 QR08 QR62 QR72 QS02 QS25 QS33 4C050 AA01 BB06 CC08 EE04 FF02 GG04 HH01 4C086 AA01 CB08 MA04 NA14 ZA36 ZA70 ZC02 ZC20 ZC33 ZC35

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I): 【化1】 (式中、 R1 は、水素原子、ハロゲン原子、鎖長C1 −C4 のア
    ルキル基、アルコキシアルキル基、芳香族環が置換され
    ていても良いアラルキルもしくはアリール基、またはN
    5 6 (R5 およびR6 は水素原子、または鎖長C1
    −C5 の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基であるか、も
    しくはR5 とR6 とがヘテロ原子と共に環を形成するも
    の)であり;R2 は、水素原子、ハロゲン原子、鎖長C
    1 −C4 の低級アルキル基、アルケニル基、アラルキル
    基もしくはアリール基であり;R3 は、アミノ基また
    は、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、ヒドロキ
    シアルキル、アルキルアミノアルキルもしくはアルコキ
    シから選ばれる同一もしくは異なった置換基で置換され
    たアミノ基、置換されていても良いアリール基、アラル
    キル基、複素環基、またはR3 がヒドラジノ基、グアニ
    ジノ基、3級環状アミノ基、塩基性基で置換された直鎖
    もしくは分枝鎖の炭素数2−4のアルコキシ基であり、
    当該塩基性基とは上記のアミノ基、置換されたアミノ
    基、グアニジノ基、ヒドラジノ基もしくは環状アミノ
    基、またはNR7 8 (R7 は鎖長C4―C9 の直鎖も
    しくは分枝鎖のアルキル基、鎖長C1 −C3 のアルコキ
    シもしくはアルキルで置換されたアラルキル基、2,5
    −ジオキサヘプチル残基または3−オキサヘキシル残基
    であり、R8 は水素原子、鎖長C1 −C3 のアルキル
    基、ヒドロキシエチル基またはヒドロキシプロピル基)
    であり;R4 は、水素原子、ハロゲン原子、鎖長C1
    4 のアルキル基、アルコキシアルキル基、芳香族環が
    置換されていても良いアラルキルもしくはアリール基で
    ある。なお、R1 がNR5 6 で、R3 がNR7 8
    とき、5−位および7−位の置換基を相互に交換された
    ものであってもよい。)のs−トリアゾロ[1,5−
    a]ピリミジン誘導体もしくはそれらの製薬学的に許容
    される塩の少なくとも1つを活性成分として含有するこ
    とを特徴とし、以下の作用a)〜e): a)単球/マクロファージ活性化のCD40経路を遮断
    する作用 b)CD40発現抑制作用 c)IL−6産生抑制作用 d)IL−12産生抑制作用 e)MCP−1産生抑制作用 の少なくとも1つを有するCD40シグナル遮断剤。
  2. 【請求項2】 哺乳動物の生活習慣病の予防または治療
    に用いられる請求項1に記載のCD40シグナル遮断
    剤。
  3. 【請求項3】 少なくとも請求項1の薬剤を有効成分と
    して含有することを特徴とする、哺乳動物の生活習慣病
    における心血管イベント予防または治療剤。
  4. 【請求項4】 少なくともCD40シグナル遮断作用を
    有する化合物もしくは薬剤をトラピジルと比較すること
    を特徴とする、生活習慣病における心血管イベントのリ
    スク軽減剤のスクリーニング方法。
JP2000147506A 2000-05-15 2000-05-15 Cd40シグナル遮断剤 Pending JP2001322933A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000147506A JP2001322933A (ja) 2000-05-15 2000-05-15 Cd40シグナル遮断剤
US09/711,620 US6369065B1 (en) 2000-05-15 2000-11-13 CD40 signal blocking agent

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000147506A JP2001322933A (ja) 2000-05-15 2000-05-15 Cd40シグナル遮断剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001322933A true JP2001322933A (ja) 2001-11-20

Family

ID=18653685

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000147506A Pending JP2001322933A (ja) 2000-05-15 2000-05-15 Cd40シグナル遮断剤

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6369065B1 (ja)
JP (1) JP2001322933A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2004108729A1 (ja) * 2003-06-03 2006-07-20 日本化薬株式会社 [1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−2−イルウレア誘導体とその用途
WO2007007686A1 (ja) * 2005-07-08 2007-01-18 Mochida Pharmaceutical Co., Ltd. 心血管イベント発症予防用組成物

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20030040790A1 (en) * 1998-04-15 2003-02-27 Furst Joseph G. Stent coating
US8070796B2 (en) 1998-07-27 2011-12-06 Icon Interventional Systems, Inc. Thrombosis inhibiting graft
US7967855B2 (en) * 1998-07-27 2011-06-28 Icon Interventional Systems, Inc. Coated medical device
AU7306201A (en) * 2000-06-30 2002-01-14 American Home Prod Substituted-triazolopyrimidines as anticancer agents
US7139344B2 (en) * 2001-05-16 2006-11-21 Lexmark International, Inc. Method and apparatus for effecting synchronous pulse generation for use in variable speed serial communications
US8740973B2 (en) * 2001-10-26 2014-06-03 Icon Medical Corp. Polymer biodegradable medical device
US7189518B2 (en) 2001-11-05 2007-03-13 The Brigham And Women's Hospital, Inc. Soluble CD40L(CD154) as a prognostic marker of atherosclerotic diseases
US8016881B2 (en) 2002-07-31 2011-09-13 Icon Interventional Systems, Inc. Sutures and surgical staples for anastamoses, wound closures, and surgical closures
US7211108B2 (en) * 2004-01-23 2007-05-01 Icon Medical Corp. Vascular grafts with amphiphilic block copolymer coatings
US20060201601A1 (en) * 2005-03-03 2006-09-14 Icon Interventional Systems, Inc. Flexible markers
US8323333B2 (en) * 2005-03-03 2012-12-04 Icon Medical Corp. Fragile structure protective coating
US20060200048A1 (en) * 2005-03-03 2006-09-07 Icon Medical Corp. Removable sheath for device protection
US7488444B2 (en) * 2005-03-03 2009-02-10 Icon Medical Corp. Metal alloys for medical devices
WO2006110197A2 (en) * 2005-03-03 2006-10-19 Icon Medical Corp. Polymer biodegradable medical device
US9107899B2 (en) 2005-03-03 2015-08-18 Icon Medical Corporation Metal alloys for medical devices
US7540995B2 (en) 2005-03-03 2009-06-02 Icon Medical Corp. Process for forming an improved metal alloy stent
WO2008008291A2 (en) * 2006-07-13 2008-01-17 Icon Medical Corp. Stent
US8398916B2 (en) 2010-03-04 2013-03-19 Icon Medical Corp. Method for forming a tubular medical device
EP3160397A4 (en) 2014-06-24 2018-03-21 Icon Medical Corp. Improved metal alloys for medical devices
WO2017151548A1 (en) 2016-03-04 2017-09-08 Mirus Llc Stent device for spinal fusion
WO2017176652A2 (en) 2016-04-04 2017-10-12 Sinopia Biosciences, Inc. Treating extrapyramidal syndrome using trapidil

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE1620694C3 (de) 1966-10-03 1982-04-15 VEB Deutsches Hydrierwerk Rodleben, DDR 4501 Rodleben Verfahren zur Herstellung von 5-Methyl-7-diäthylamino-s-triazolo [1,5-a] pyrimidin und seinen Salzen mit Säuren
DD228811A1 (de) 1984-04-17 1985-10-23 Hydrierwerk Rodleben Veb Verfahren zur herstellung von neuen triazolopyrimidinen
DE19514048A1 (de) 1995-04-13 1996-10-17 Rentschler Arzneimittel Trapidil zur Verwendung in der Therapie von immunmodulatorisch beeinflußbaren Krankheitsbildern

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2004108729A1 (ja) * 2003-06-03 2006-07-20 日本化薬株式会社 [1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−2−イルウレア誘導体とその用途
JP4698419B2 (ja) * 2003-06-03 2011-06-08 日本化薬株式会社 [1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−2−イルウレア誘導体とその用途
WO2007007686A1 (ja) * 2005-07-08 2007-01-18 Mochida Pharmaceutical Co., Ltd. 心血管イベント発症予防用組成物

Also Published As

Publication number Publication date
US6369065B1 (en) 2002-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001322933A (ja) Cd40シグナル遮断剤
EP2531194B1 (en) Identification of lkb1 mutation as a predictive biomarker for sensitivity to tor kinase inhibitors
US8440695B2 (en) Use of chloroquine to treat metabolic syndrome
RU2283108C2 (ru) ГЕРОПРОТЕКТОР НА ОСНОВЕ ГИДРИРОВАННЫХ ПИРИДО(4,3-b) ИНДОЛОВ (ВАРИАНТЫ), ФАРМАКОЛОГИЧЕСКОЕ СРЕДСТВО НА ЕГО ОСНОВЕ И СПОСОБ ЕГО ПРИМЕНЕНИЯ
CA2813555C (en) Methods for treating hyperuricemia and related diseases
CZ301583B6 (cs) Lécivo obsahující rosuvastatin pro lécení heterozygótní familiární hypercholesterolémie
HRP20010521A2 (en) The use of 4-h-1-benzopyran-4-one derivatives as inhibitors of smooth muscle cell proliferation
TW200401768A (en) Methods of treatment with CETP inhibitors and antihypertensive agents
CA2232191C (en) Inhibition of tumor necrosis factor alpha
WO2002024194A9 (en) Use of statins (hmg-coa reductase inhibitors) for the preparation of medicament as a novel type of immunomodulator, immunosuppressor and anti-inflammatory agent
WO2012080497A2 (en) Methods of treatment and prevention of eye diseases
JP2023116697A (ja) 重度のインスリン抵抗性糖尿病の対象における糖尿病の治療方法
JP2007526882A (ja) リンパ球性白血病を治療するためのロスコビチンの使用
US20110306608A1 (en) Compositions and methods for treating vascular, autoimmune and inflammatory diseases
EP2120919B1 (en) New combination for use in the treatment of inflammatory disorders
EP3915562A1 (en) Treatment of lupus erythematosus using s- hydroxychloroquine
WO2003077832A2 (en) Dexanabinol and dexanabinol analogs regulate inflammation related genes
AU702727B2 (en) Arteriosclerosis depressant
US20110092463A1 (en) Combination for use in the treatment of inflammatory disorders
US20100168137A1 (en) Combination for use in the treatment of inflammatory disorders
JP2005522490A (ja) Ptx3遺伝子発現抑制方法
KR20090125077A (ko) 염증 질환 치료를 위한 새로운 조합
JP2006521327A (ja) NF−κBの活性化特異的阻害剤及び心臓血管疾患における炎症プロセスを治療するための方法
KR20170005539A (ko) 디피리다몰을 유효 성분으로 함유하는 신장 질환 치료용 의약 조성물
JP2005232151A (ja) 糖取り込み能増強剤