JP2001313532A - 歪み補償装置 - Google Patents

歪み補償装置

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JP2001313532A JP2000132488A JP2000132488A JP2001313532A JP 2001313532 A JP2001313532 A JP 2001313532A JP 2000132488 A JP2000132488 A JP 2000132488A JP 2000132488 A JP2000132488 A JP 2000132488A JP 2001313532 A JP2001313532 A JP 2001313532A
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distortion
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Shigeo Kusunoki
繁雄 楠
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波電力増幅手段の歪み補償装置に於い
て、歪み補償用の振幅(利得)補正メモリに格納するデ
ータを周囲温度に対応して更新する場合、更新値を安定
に決定可能な歪み補償装置を提供する。 【解決手段】 携帯電話機等の高周波電力増幅手段12
の逆歪みデータを周囲温度に対応して更新する際に電力
増幅手段12の入出力側の包絡線検出信号を検出し、夫
々をデジタル化し、演算手段20,21を用いて線形利
得からのずれ量を演算して、振幅補正用メモリ7,7
a,7bに格納する逆歪みデータを更新する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歪み補償装置、特
に携帯電話機に用いる送信用の高周波電力増幅回路に適
用し得る適応歪み補償装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の通信の高速化、大容量化にともな
い、デジタル無線通信機器における送信電力増幅回路に
求められる線形性は厳しくなりつつあり、これは、同時
に、電力増幅回路の電力効率の向上を妨げる事態を生じ
ている。
【0003】一方、既に一般市場に多く普及されている
デジタル携帯電話機の連続通話時間は長時間化の一途を
たどっており、新しいデジタル無線通信機器の市場投入
においては、製品競争力の点から、その使用時間を無視
できなくなり、ここに至って、歪み補償の技術を導入し
て、効率の向上を図る動きが活発になりつつある。
【0004】然し、この技術は、その回路規模におい
て、極めて膨大になり、小型軽量を長所とする携帯電話
機においては、実現が厳しいものとなっている。また、
携帯端末の特質上、使用される環境が大きく変動するた
め、歪み補償も、この環境変動に追従する適応歪み補償
とすることが必須であり、小型化とあいまって、極めて
重要な課題となっている。この様な歪み補償装置とし
て、電力増幅回路の歪みと逆特性の補償手段を設けたプ
レディストーションの技術が知られている。
【0005】この様なプレディストーション技術として
は、プレディストーションを適用化したもの、フィード
フォワードを適用化させたものなど幾つかの報告がある
が、この様なプレディストーションに用いる適応歪み補
償装置での分野における従来例を幾つかを以下に説明す
る。
【0006】第1の従来構成として、例えば、1992.Eur
opean Microwave Conference.Vol.22,pp.1125-pp.113
0,"Power amplifier Adaptive Linearization Using Pr
edistorion with Polynomial."がある。図11に、ここ
で紹介されている例のブロック図を示す。
【0007】図11において、歪みを補償すべき電力増
幅回路12の非線型入出力特性をVout=A(Vi
n)と表した場合、入力ベースバンドの同相及び直交信
号I,Qは、線形化比較回路50でA(Vin)を線形
化する関数H(I,Q)を用いて演算を行ない、その結
果I,Q信号をデジタル−アナログ変換回路(DAC)
51に供給してアナログ化すると同時に高周波帯に変換
し、電力増幅回路12に入力させる。その出力Vout
を検出し、復調回路52にてベースバンド帯に変換した
If,Qf信号を得る。ここで、温度変化に対する適応
補償は、線形化比較回路50は入力信号I,Qと検出信
号If,Qfとを比較し、差分がゼロとなるように線形
化の関数Hに含まれる定数を調整する。この差分が正し
くゼロとなるまで、この操作を繰返し、関数H(I,
Q)に含まれる定数を最終的に最適な値に決定してい
る。
【0008】他の従来構成として、例えば、IEEEE Tran
saction on Vehicalar Technologies,Vol.43,No.2,199
4,May,pp.323-pp.332."Adaptive Linearization Using
Predistortion" がある。図12に、ここに記載されて
いるブロック図を示す。図12において、説明を容易に
するために、図11との対応部分は同一符号を付してい
る。入力信号I,Qに対してメモリ等の変換テーブル5
5をアクセスすることによりデータ変換を行ない、電力
増幅回路12を線形化し得るデータI’,Q’を得、電
力増幅回路12に入力せしめる。その出力Voutを検
出し、復調回路52にてベースバンド帯に変換し信号I
f.Qfを得る。ここで、温度変化等に対する適応補償
は、入力信号I,Qと復調回路52からの検出信号I
f,Qfとを比較し、差分enがゼロとなるように、変
換テーブル55をアクセスするアドレスを調整するため
のアドレス生成部54を有する。そして、この差分en
が正しくゼロとなるまで、アドレス生成部54を繰り返
し調整し、変換テーブル55内をアクセスするアドレス
値を最適化している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上示した従来構成で
は、線形化関数に含まれる定数あるいは、線形化テーブ
ルをアクセスするアドレスを最適化しているが、いずれ
の例も、帰還ループを用いて繰り返し操作を行なって、
差分を小さくしようとしているが、この帰還ループに
は、電力増幅回路12の特性を含み、常に安定して最適
値に収束する保証がない、と言う重大な課題を有してい
た。
【0010】本発明は叙上の課題を解消するために成さ
れたもので、発明が解決しようとする課題は電力増幅回
路の入出力を検出し、線形利得からのずれを検出して温
度変化に対する適応歪み補償を行なっている。従って、
従来の様に安定して最適値に収束しない課題が解消され
た歪み補償装置が簡単に得られる。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係わ
る発明は包絡線変動を生ずる高周波入力信号の包絡線信
号を検出して、歪みを補償すべき電力増幅手段の振幅特
性を制御するプレディストーションを行なう歪み補償装
置であって、電力増幅手段の入力側及び出力側の包絡線
信号を検出した夫々を演算して線形利得からのずれ量を
得、予め振幅補正する補正値を格納した記憶手段内の歪
み補正用の補正データを演算データに更新して、電力増
幅手段の温度変動に適応させて成ることを特徴とする歪
み補償装置としたものである。
【0012】本発明の請求項2に係わる発明は請求項1
に於いて、記憶手段の前段に設けられ、高周波入力信号
の包絡線信号検出後の第1のデジタルデータ及び電力増
幅手段の出力側の包絡線信号検出後に演算した第2のデ
ジタルデータをアドレスとして入力する第1のマルチプ
レクサと、電力増幅手段の入力側の包絡線信号検出後の
第3のデジタルデータと第2のデジタルデータを演算
し、線形利得からのずれ量を算出した値を記憶手段に切
り換えて書き込む第2のマルチプレクサを具備して成る
ものである。
【0013】本発明の請求項3記載の発明は請求項1に
於いて、記憶手段の前段に設けられ、高周波値信号の包
絡線検出後の第1のデジタルデータ及び電力増幅手段の
入力側と出力側の包絡線信号検出後に演算した第2のデ
ジタルデータを複数の記憶手段に切換供給可能とした第
1のマルチプレクサと、電力増幅手段の出力側の包絡線
信号検出後に演算した第3のデジタルデータを複数の記
憶手段に更新データとして書き込まれる第2及び第3の
マルチプレクサを具備して成るものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の送信用高周波電力
増幅回路(以下電力増幅回路と記す)の歪み補償装置を
図面を参照して説明する。図1は本発明の歪み補償装置
の一形態例を示すブロック図である。先ず、図1により
回路の全体的構成を説明する。
【0015】図1は主に4つの系路から構成される。即
ち、歪み補償される電力増幅回路12を含む主系路と、
主系路中に配設した利得可変回路14及び移相回路15
を制御する利得(振幅)制御系路と、位相を制御する移
相制御系路と、利得制御系路に設けたマルチプレクサ
6,8を切換制御する系路とで構成される。
【0016】本発明の主系路は包絡線変動のある高周波
入力信号S1 を入力端子Tinに供給し、通過時間を遅延
させて位相補償制御系路及び振幅補正制御系路との通過
時間タイミングを調整して信号S20を出力する遅延回路
13と、この遅延回路13の出力信号S20を入力し、制
御端子Tc1 に第1の低域通過濾波回路(LPF1 )1
1の出力S11を供給し、ここに加えられる信号電圧に依
存して通過利得が可変される利得可変回路14と、この
利得可変回路14の出力信号S21を入力し、制御端子T
2 に第2のLPF2 ・5の出力信号S6 を供給し、こ
こに加えられる信号により通過する位相を可変し、その
出力信号S22を歪みを補正すべき電力増幅回路12に入
力する移相回路15とより構成されている。
【0017】次の利得制御系路は、包絡線の変動を有す
る高周波入力信号S1 の一部を入力端子Tinに供給し、
その包絡線信号S2 を検出する第1の包絡線検出回路
(DET1 )1と、この包絡線信号S2 をクロックCL
K2に同期してデジタイズし、デジタル信号S3 を出力
するアナログ−デジタル変換器回路(ADC1 )2と、
このデジタル信号S3 を第1のアドレスとして入力し、
アンドゲート制御信号S 35により、もう一方の入力に加
えられる第2のアドレスを切り換えて出力する第1のマ
ルチプレクサ6と、この第1のマルチプレクサ6の出力
をアドレスとして、振幅補正用として予め格納された逆
歪み補正データで、このアドレスに対応した振幅補正デ
ータS7 を出力する第1の振幅補正用メモリ7と、アン
ドゲート制御信号S35により、この振幅補正データS7
を第1の入力とし、信号S8 として出力する第1の状態
と、第2の入力である第2の演算部21の演算データS
36を信号S7 として、振幅補正用メモリ7のデータとし
て書き込みする第2の状態を有する第2のマルチプレク
サ8と、ラッチ信号LCに同期して信号S8 をラッチす
るラッチ回路9と、このラッチ回路9の出力信号S9
アナログ信号S10に変換する第1のデジタル−アナログ
変換回路(DAC1 )10と、このアナログ信号S10
デジタル雑音を除去し、出力信号S11を利得可変回路1
4へ出力する第1の低域通過濾波回路(LPF1 )11
から構成されている。
【0018】第3の位相制御系路は位相補正用として予
め格納されたデータで、デジタル信号S3 をアドレスと
したときに、このアドレスに対応した位相補正データS
4 を出力する第2の位相補正用メモリ3と、この位相補
正データS4 をアナログ信号S5 に変換する第2のDA
2 ・4と、このアナログ信号S5 のデジタル雑音を除
去し、出力制御信号S6 を移相回路15の制御端子Tc
2 に供給する第2のLPF2 ・5とより構成されてい
る。
【0019】第1及び第2のマルチプレクサ6,8を切
換制御する系路は歪みを補正すべき電力増幅回路12の
出力S30の包絡線信号S31を検出する第2の包絡線検出
回路(DET2 )18と、包絡線信号S31をデジタイズ
し、デジタル信号S32を出力する第2のデジタル−アナ
ログ変換回路ADC2 ・19と、歪みを補正すべき電力
増幅回路12の線形利得をgvとした場合に、信号S32
に(1/gv)を乗じる第1の演算を施し、第1の演算
結果S33を第2のアドレスとして第1のマルチプレクサ
6の第2の入力とする第1の演算部20と、第1の演算
結果S33に対して信号S24を用いて第2の演算を施し、
第2の演算結果である演算データS36を第2のマルチプ
レクサ8の第2の入力とし、第2の演算が終了した時点
にその終了を信号S34にて報知する第2の演算部21
と、信号S34とクロック回路23からのクロック信号C
LK2 との論理和をとり出力データS35を第1及び第2
のマルチプレクサ6,8の制御端子Tc3 ,Tc4 に出
力するアンドゲート回路22と、電力増幅回路12の前
段の包絡線信号S23を検出する第3の包絡線検出部(D
ET3 )16と、包絡線信号S23をデジタイズし、デジ
タル信号S24を出力する第3のDAC3 ・17から構成
されている。
【0020】さらに、第1の振幅補正用メモリ7の読み
出し信号MR、書き込み信号MW、ラッチ信号LC、ク
ロック信号CLK1 ,CLK2 を出力するクロック部2
3を有する。
【0021】次に、本発明の歪み補償装置の動作を説明
する。図1に示した様に歪み補償装置は、補償される電
力増幅回路12を有する主系路と、振幅補正の系路と、
位相補正の系路の3つの信号系路及び振幅補正の系路に
設けたマルチプレクサを切換制御するループから構成さ
れている。
【0022】図1において、歪み補償装置の入力端子T
inには、携帯電話機に使用されている、帯域制限を受け
たπ/4シフトQPSK(Quadrature phase shift key
ing)、あるいは0度のQPSK等の直交位相変調信号の
高周波入力信号S1 が供給される。この高周波入力信号
1 は高周波搬送波をベースバンド信号成分で変調し時
間的に緩やかに変動する包絡線成分を含む。
【0023】入力端子Tinに供給された高周波入力信号
1 は、2分割され、主たる電力増幅回路12の主系路
と、振幅及び位相の補正系路とに入力される。補正系路
に入った高周波入力信号S1 は包絡線検出回路1によ
り、その包絡線信号S2 を検出する。
【0024】包絡線検出回路1で検出された包絡線信号
2 はADC1 ・2によってデジタルデータに変換され
る。このデジタル化された包絡線信号のデータS3 は、
振幅補正系路と位相補正系路とに2分割される。振幅補
正系路に入ったデータS3 は第1のマルチプレクサ6の
第1の切換系路を介して信号S6 をアドレスとして第1
の振幅補正用メモリ7に供給される。この第1の振幅補
正メモリ7には振幅補正用として予め逆歪み補正データ
を格納し、アドレスS6 に対応した補正データS7 を第
2のマルチプレクサ8を介して出力信号S8 としてラッ
チ回路9に供給する。
【0025】ラッチ回路9はクロック部23からのラッ
チ信号LCに基づいてマルチプレクサ8からの出力信号
8 をラッチして保持する。
【0026】ラッチ回路9にラッチされた振幅補正デー
タS9 は第1のDAC1 ・10によりアナログ信号S10
に変換され第1のLPF1 ・11を通過し、雑音除去後
に制御信号S11となって利得可変回路14の制御端子T
1 に入力され、利得可変回路14の通過利得(振幅)
が制御される。尚、上述で第1及び第2のマルチプレク
サ6及び8はいずれも第1の切換状態を有し、第1の振
幅補正用メモリ7は第1の読み出し状態にあるものとす
る。
【0027】上述の時間関係のタイミングチャートを図
3で説明する。図3(A)は入力端子Tinに供給される
包絡線変動を含む高周波入力信号S1 を示し、点線で示
すサンプリング点でサンプリングが行なわれる。
【0028】図3(B)はクロック部23から出力され
る基準のクロック信号CKL1 を示し、図3(C)はこ
の基準のクロックCKL1 を1/2分周したクロックC
LK 2 であり、クロック部23から出力される。このク
ロック信号CLK2 の立ち上り部で図3(A)の様に高
周波入力信号S1 をサンプリングすることでADC1
2によってアナログ信号をデジタル変換したデジタル信
号S3 を生成している。
【0029】このADC1 ・2からのデジタル信号S3
が第1の振幅補正用メモリ7のアドレスとして、第1の
状態にある第1のマルチプレクサ6を介して供給される
と、第1の振幅補正用メモリ7から振幅補正されたデー
タS7 が図3(D)の様に出力される。
【0030】この振幅補正データS7 は第2のマルチプ
レクサ8を介した信号S8 とされラッチ信号LCの立ち
上りでサンプリングし、図7(E)の様にラッチ回路9
でラッチされる。ラッチ回路9のタイミングは基準クロ
ック信号CKL1 と1/2分周クロックCKL2 の立ち
下りからの半周期の論理和で選択されるものである。本
例では通常、1/2分周クロック信号CKL2 の立ち上
りに同期して、第1の振幅補正用メモリ7からの読み出
し、ラッチ回路9でのラッチと利得可変回路14への制
御が繰り返されることになる。
【0031】位相補正系路に入ったデータS3 は、振幅
補正系路と同じ構成の第2の位相補正用メモリ3をアク
セスし、予め位相補正用メモリ3に格納されている逆歪
み位相補正データS4 を出力させる。このデータS4
第2のDAC2 ・4によりアナログ信号S5 に変換さ
れ、第2のLPF2 ・5を通過し、信号S6 となって位
相回路15の制御端子Tc2 に入力される。
【0032】高周波入力信号S1 のもう一方は、主たる
系路に入り、遅延回路13を通過し、遅延された信号S
20となる。この信号S20は、利得可変回路14に入力さ
れ、その振幅の補正を受け、S21となった後、移相回路
15に入り、位相補正を受け、信号S22となり、歪みを
補正すべき電力増幅回路12に入力される。ここで、位
相補正系路を進む信号の包絡線信号と、振幅補正系路を
進む信号の包絡線信号は、利得可変回路14及び移相回
路15に進む、主系路の包絡線検出信号と時間的に同一
になる必要がある。遅延回路13は、この時間を同一に
するためのものである。
【0033】上述の第1の振幅補正メモリ7について更
に詳述する。先ず高周波入力信号電圧Vは、この高周波
入力信号電圧の包絡線電圧をVi(t)とし、高周波信
号の角周波数をωとすれば V=Vi(t)・cos(ωt)・・・(1) で表される。
【0034】また利得可変回路14の出力S21の包絡線
電圧をVpd(t)とし、この利得可変回路14の制御
端子Tc1 に加えられる制御信号S11の電圧をVc
(t)とすと第1の振幅補正用メモリ7に格納される電
圧はこのVc(t)である。今、利得可変回路14の利
得G(vc)を、変換係数をaとして G(vc)=1+a・Vc(t)・・・(2) で表したとすると、 Vpd(t)=Vi(t)・G(vc)・・・(3) となっていることから、(3)式を(2)式に代入する
と、 Vpd(t)=Vi(t)・(1+a・Vc(t)) となり、これより、 Vc(t)=(1/a)・(Vpd(t)/Vi(t)−1)・・・(4) が得られる。
【0035】包絡線電圧Vpd(t)は、歪みを補正す
べき電力増幅回路12について、図4の入出力特性を測
定することにより求めることが可能である。よって、そ
の包絡線電圧Vpd(t)を用いて上述の(4)式を計
算して得た結果を予め第1の振幅補正用メモリ7に格納
すればよい。
【0036】また第2の移相補正用メモリ3に格納され
る移相補正データは、振幅補正データに比べて極めて簡
単である。図5に示す電力増幅回路12の振幅/位相
(AM/PM)特性35を測定により求め、図5中に示
される位相偏移34の値の符号を逆にしたものを位相補
正データとして格納すればよい。
【0037】上述の様に第1の振幅補正用メモリ7及び
第2の位相補正メモリ3に格納した電力増幅回路12で
発生する歪みに対し、逆歪みとなる格納歪み成分によっ
て、相殺する様に成されることになる。
【0038】次に第1及び第2のマルチプレクサ6及び
8を切換制御する系路の動作を説明する。
【0039】歪み補償すべき電力増幅回路12の出力信
号S30を第2の包絡線検出回路(DET2 )18で検出
した包絡線信号S31はADC2 ・19でデジタル化され
て、デジタル信号S32とされた後に、第1の演算部(O
1 )20で電力増幅回路12の線形利得gvに対し
(1/gv)を乗算する演算が施される。この演算結果
は出力信号S33となる。
【0040】上述と同様に電力増幅回路12の前段の入
力側の信号S22は第3の包絡線検出回路(DET3 )1
6で検出し、包絡線信号S23を第3のADC3 ・17で
デジタル化し、デジタル信号S24を第2の演算部(OP
2 )21に出力する。
【0041】第2の演算部21では、第1の演算部20
の演算結果の信号S33(式(4)のVi(t))とデジ
タル信号S24(式(4)のVpd(t))を用いて、前
述した4(式)の演算を行ない、その結果をデータS36
として第2のマルチプレクサ8に供給する。又、第2の
演算部21は演算終了を表すストローブ信号S34をアン
ドゲート回路22の一方の入力端子に供給する。
【0042】ストローブ信号S34はクロック回路23か
らの基準クロック信号CLK1 を1/2分周した分周ク
ロック信号CLK2 の立ち下りからの半周期の論理和を
とることでアンドゲート回路22からは切換信号S35
第1及び第2のマルチプレクサ6,8の制御端子Tc3
及びTc4 に供給される。
【0043】依って、第1及び第2のマルチプレクサ6
及び8は、第1の読み出し状態から第2の書き込み状態
に入れ替わる。
【0044】従って、第1の振幅補正用メモリ7に加え
られるアドレスとしては第1の演算部20から演算信号
33が供給され、第1の振幅補正用メモリ7は書き込み
状態となり、第2の演算部21からの演算信号S36が第
2のマルチプレクサ8を介して第1の振幅補正用メモリ
7に書き込まれる。
【0045】又、図3(G)の様にアンドゲート回路2
2の切換信号S35の立ち上りで第1及び第2のマルチプ
レクサ6及び8の状態が第2の書き込み状態に切換る
が、この時のアドレスとしては第1の演算部20から第
1のマルチプレクサ6へ演算信号S33が供給され、書き
込みデータとしては第2の演算部21から第2のマルチ
プレクサ8へ演算データS36が書き込まれるが、読み出
し信号MR及び書き込み信号MWは各々、図3(F)及
び図5(H)ではローレベルでアクティブとなる図を示
している。
【0046】即ち、図3(G)に示す切換信号S35がア
クティブ(ハイ)になると、読み出し信号MRは図3
(F)の様にインアクティブ(ハイ)に、逆に書き込み
信号MWは図3(H)の様にアクティブ(ロウ)とな
る。尚、図3(G)点線部分はフラグFLが立つ部分を
示す。
【0047】書き込み信号MWは1/2分周のクロック
信号CKL2 と基準クロック信号CLK1 の立ち上りか
らの半周期との論理和となっているため、切換信号S35
の中間時点で立ち上り、この瞬間に図3(J)の様に書
き込みデータS36は第1の振幅補正用メモリ7に書き込
まれる。ここで図3(I)は書き込みアドレス用の信号
33を示している。又、次の1/2分周のクロックCL
2 の立ち上りで切換信号S35はリセットされ、通常の
第1の振幅補正用メモリ7の読み出し動作が再開され
る。
【0048】以上示した動作により、第1の振幅補正用
メモリ7に格納される振幅補正データが、温度変動等に
よる電力増幅回路12の特性変動に追従して変更される
過程を図4を用いて説明する。一般の電力増幅回路12
に於いては、図4に示す様に、入力電力の増加につれて
出力電力も増加するが、その増幅率は徐々に減じて行
く。即ち利得抑圧を生じており、この特性が原因で歪み
を生ずることになる。
【0049】図4の実線で示す振幅特性曲線31におい
て、入力電力が図4のA2 の値を示す場合、出力電力は
2 の値となるが、電力増幅回路12の振幅特性が理想
的な直線性の線形利得を示すならば、その出力電力の値
はB1 となるはずである。そこで電力増幅回路12で歪
みを生ずる前の歪みのない入力電力A2 の代りに入力電
力A1 の値を用いれば、その出力電力の値はB1 とな
り、予め入力電圧に歪みを付加することで出力電力に振
幅歪みを生じないことになる。
【0050】ここでプレディストーションは本来歪みの
ない入力信号A2 を歪みのある入力信号A1 に変換する
ことで入力信号A2 に歪みを付加したことになる点に注
意を要する。この付加された歪みは、電力増幅回路12
にて発生する歪みと相殺され、結果として歪みが改善す
ると考えられ、電力増幅回路12で発生する歪みに対し
て、逆歪みとも言うべき歪みとなっている。
【0051】上述の事を考慮に入れて、今、第1の振幅
補正用メモリ7に予め格納されているデータを図4の一
点鎖線で示す振幅特性曲線33に対する振幅補償データ
であるとする。
【0052】電力増幅回路12の周囲環境等で振幅特性
曲線31が図4の実線で示す様に変動したときは、振幅
特性曲線33で第1の振幅補正用メモリ7に格納した振
幅補正データは正しいものではなく、振幅補償としては
不充分である。ここで、本例では以下の操作を行なう。
【0053】即ち、電力増幅回路12の入力電圧S22
1 の値を示した時、この電力増幅回路12の出力電圧
30は値B1 として得られる。これを電力増幅回路12
の線形利得gvにて割り算を施すと、図4での入力電力
1 が得られる。この入力電力A1 とA2 の関係は、電
力増幅回路12の振幅を補償すべきデータとしては、信
号S22が入力電力A2 のときに入力電力A1 に変換する
ようなものが適していることを示している。従って、こ
の変換が行なわれる様なデータとして(4)式の演算を
行ない、第1の振幅補正用メモリ7に格納し直す。
【0054】高周波入力信号S1 の包絡線電圧の発生
は、一般に不規則であるが、一定の確率をもって発生す
るので、ある程度の時間を経過させることにより、必要
な全ての電圧が発生し、その時点で、第1の振幅補正用
メモリ7の中身は全て書き換わることになる。温度変動
等の環境変動は、高周波入力信号S1 の包絡線変動の時
間に比べると圧倒的にゆっくりなので、すべての電圧が
発生するのに要する時間は十分に短いと言える。結果と
して、温度変動等に対する追従は十分行なえる事にな
る。また、上述のように、第1の振幅補正用メモリ7か
らデータを読み出すタイミングの間に、新規データの書
き込みが行なわれるので、補償データを読み出すタイミ
ングを特別にずらす必要もなく、滑らかな温度変動に対
する適応補償が行なわれる。
【0055】図2は、本発明の他の形態例を示すブロッ
ク図である。図2は、図1において、振幅補正のデータ
を格納する振幅補正用メモリ7を2組用意し制御信号s
chにより切換えて使用するものである。以下の説明
は、対応部分には同一符号を付して、図1と異なる部分
のみを記述する。
【0056】図2の構成はADC1 ・2からのデジタル
信号S3 を第1の入力として一方の端子に入力し、第2
の演算部21からの演算データS36を第2の入力とし
て、他方の入力端子に入力し、第1の入力を出力信号S
40、第2の入力を出力信号S41とする第1の状態と、第
1の入力を出力信号S41、第2の入力を出力信号S40
する第2の状態とを制御信号schにより切換えて出力
する第1のマルチプレクサ6aを有する。
【0057】このマルチプレクサ6aの出力信号S40
アドレスとして、振幅補正用として予め格納されたデー
タで、このアドレスに対応した振幅補正データS7 を出
力する第1の振幅補正用メモリ7aと、制御信号sch
により、この振幅補正データS7 を第1の入力とし、信
号S8 として出力する第1の状態と、アドレス信号S 33
を信号S7 として、第1の振幅補正用メモリ7aに演算
データS36を書き込みする第2の状態を有する第2のマ
ルチプレクサ8aと、ラッチ信号LCに同期して信号S
8 をラッチするラッチ回路9と、このラッチ回路9の出
力S9 をアナログ信号S10に変換する第1のDAC1
10と、このアナログ信号S10のデジタル雑音を除去し
て、利得制御可変回路11の制御端子Tc1 にアナログ
制御信号S11を供給する振幅制御系路を有する。
【0058】更に、歪み補償すべき電力増幅回路12の
出力信号S30の包絡線信号S31から得るデジタル信号S
32に(1/gv)を乗じる第1の演算部20で第1の演
算を施し、第1の演算結果の信号S33を第2及び第3の
マルチプレクサ8a及び8bの入力とすると共に第1の
演算部20で得られた演算データを第2の演算部21に
供給し、後述する電力増幅回路12の前段の包絡線検出
信号をデジタル化した信号S24を用いて演算を施した信
号S36を第1のマルチプレクサ6aの第2の入力とする
様に構成されている。
【0059】又、電力増幅回路12の前段に供給される
信号S22の包絡線信号S23を検出する第3の包絡線検出
回路16と、包絡線信号S23をデジタイズし、デジタル
信号S24を出力する第3のADC3 ・17によって第2
の演算部21にデジタル信号S24を供給している。
【0060】前記第1のマルチプレクサ6aの出力S41
を入力とする第3の振幅補正用メモリ7bはデータS42
を第3のマルチプレクサ8bに出力する。
【0061】第3のマルチプレクサ8bはデータS42
第1の入力とし、信号S8 をラッチ回路9に供給する第
1の状態と、第1の演算部20からの演算信号S33をア
ドレスとして信号S42として供給し、第3の振幅補正用
メモリ7bに温度変動時の更新データとして第2の演算
部27からの演算データS36を書き込む第2の状態とを
有する。
【0062】第1の振幅補正用メモリ7aが読み出し状
態で、第3の振幅補正用メモリ7bが書き込み状態であ
る第1の状態と、第3の振幅補正用メモリ7bが読み出
し状態で第1の振幅補正用メモリ7aが書き込み状態で
ある。第2の状態は制御信号schの切換によって行な
われる。
【0063】又、クロック部23から第1及び第3の振
幅補正用メモリ7a及び7bに夫々読み出し信号MR1
及びMR2 が、書き込み信号MW1 及びMW2 が供給さ
れている。
【0064】上述の回路構成の動作を以下に説明する。
まず、第1及び第3の振幅補正用メモリ7a及び7bと
マルチプレクサ8a及び8bは、各々第1の状態にあ
る。このとき、第1の振幅補正用メモリ7aは、図1に
おける読み出し状態にあり、図1で説明したと同様の動
作を行ない、電力増幅回路12の振幅歪みの補償動作を
行なっている。
【0065】一方第3の振幅補正用メモリ7bは、この
とき、書き込みの状態にあり、第1の演算部20の演算
結果S33が、第3のマルチプレクサ8bを介してアドレ
スとして加えられ、第2の演算部21の演算結果S
36が、第1のマルチプレクサ6aを介してデータとして
書き込まれる。制御信号schに変化がないうちは、こ
の動作を繰返しており、第1の振幅補正用メモリ7aの
データが、電力増幅回路12の振幅歪みの補償に使われ
続ける。
【0066】第1の振幅補正用メモリ7aに格納されて
いるデータは、図4の一点鎖線の振幅特性曲線33を補
償するデータであるものとすると温度変動等により、電
力増幅回路12の特性が図4の実線の振幅特性31に変
化しているとき、第3の振幅補正用メモリ7bに書き込
まれるデータは、図1の形態例で説明したとおり、この
実線の振幅特性31を補償し得るデータとなっている。
【0067】即ち、外部からの操作により制御信号sc
hに変化が現れない限り、第3の振幅補正用メモリ7b
に新しいデータが更新蓄積されつづける。制御信号sc
hが変化すると、第1のマルチプレクサ6aが、第2の
状態になり、第1及び第3の振幅補正用メモリに加えら
れるアドレスが、互いに交換される。同時に、第1及び
第3のマルチプレクサ8aと8bも第2の状態になり、
第1の振幅補正用メモリ7aは、書き込み状態に、第3
の制御補正用メモリ7bは読み出し状態になり、第1の
振幅補正用メモリ7aに代わって第3の振幅補正用メモ
リ7bのデータが新たに電力増幅回路12の振幅補償に
使われる様になり、第1の振幅補正用メモリ7bには、
図4の実線の振幅特性31を補償するデータが更新され
る。
【0068】上述の様に本例では一定の時間、一方のメ
モリには新しい補償データを蓄積し、他方のメモリは電
力増幅回路歪み補償を行なう様になしたので、両メモリ
を適当なタイミングで交換しながら温度変動による適応
歪み補償を行なうことが可能となる。
【0069】図6によって、第1の形態例として示した
図7によって作成された振幅補正用メモリに格納された
補償テーブルデータ例を示す。
【0070】図6で縦軸は変換係数、横軸は電圧(v)
で電力増幅回路12の周囲温度変化をパラメータとした
データ例であり、曲線38は室温(25℃)でのデータ
特性であり、36は+80℃、37は−25℃での夫々
のデータ特性を示している。図2で説明した形態例であ
っても、得られる補償テーブルデータは同じものとな
る。
【0071】次に、本発明の実施に当たり使用できる各
構成要素の具体的回路例を図1及び図2並びに図7乃至
図9によって説明する。図1及び図2で、第1の包絡線
検出回路1及び第2、第3の包絡線検出回路16,18
として用い得る回路の一実施例としては、ダイオードC
1 のアノード端子を入力とし、カソード端子を出力と
し、このカソード端子と接地との間に抵抗R2 とコンデ
ンサC1 とを並列接続する。高周波入力信号S1 を入力
端子Tinに入力すると、包絡線信号のみがコンデンサC
1 の両端に現れる。ダイオードCD1 の小信号部分の非
直線性を改善するために、バイアス抵抗R1 を介してバ
イアス電圧Vbiasを加える。図7は、図1及び図2
の包絡線検出回路1,16,18で得られる包絡線電圧
の入力信号S1 として加えられる高周波入力信号電圧に
対する出力電圧特性である。
【0072】図1及び図2の利得可変回路14の一実施
例は2重ゲートFETを用いた例であり、2重ゲートF
ET1 は、ソース接地回路構成としている。第1ゲート
には、入力整合回路14aを接続し、高周波信号S1
遅延回路13を介して遅延信号S20として入力し、入力
整合回路14aを通過して、2重ゲートFET1 の第1
のゲートに入力される。2重ゲートFET1 のドレイン
には、出力整合回路14bを接続し、制御された高周波
信号S21が位相回路15へ出力される。2重ゲートFE
1 の第2のゲートには、抵抗R3 及び、コンデンサC
2 を接続し、制御端子Tc1 を介して、制御電圧Vc
(S11)を印加する。2重ゲートFET1の相互コンダ
クタンスは、第2ゲートに印加される制御電圧Vcに依
存することを利用して、その利得(振幅)を可変制御す
るものである。
【0073】図8は図1及び図2の利得可変回路14に
適用可能な他の具体的回路構成を示す実施例である。こ
の回路構成では、3つのPINダイオード、PD1 ,P
2,PD3 を用いた例である。PINダイオード、P
1 ,PD2 ,PD3 は、パイ型減衰回路の構成として
あり、端子Tvccより電圧が印加され、抵抗R5 ,R
6 を介してバイアスされる。また、制御端子Tc1 に供
給される制御電圧Vcは、抵抗R4 を介して印加され
る。高周波入力信号S1 は遅延回路9を介して信号S20
としてコンデンサC3 の一方の端子から入力され、コン
デンサC4 を介して出力信号S21として出力される。3
つのPINダイオード、PD1 ,PD2 ,PD3 により
構成されたパイ型減衰回路の減衰度を、制御電圧Vcに
より制御するものである。
【0074】又、図1及び図2の移相回路15の一実施
例は利得可変回路14からの出力信号S21を2つのコイ
ルを直列接続したインダクタンスL1 及びL2 を介して
出力信号S22を出力する。インダクタンスL1 及びL2
の接続点にコンデンサC5 とバリキャップダイオード等
の可変容量素子Vc1 を直列接続したものを接地間に接
続し、コンデンサC5 と可変容量素子Vc1 との接続点
に抵抗R7 を介して制御端子Tc2 に接続する。制御端
子Tc2 に位相補正メモリ3から印加される信号S6
電圧により移相回路15の入出力端子間を通過する高周
波入力信号S1の位相は偏移することで図5のAM/P
M特性35は直線化される。
【0075】図9は、移相回路15の特性の一例であ
る。図中には、この移相特性を得る場合の各素子の具体
的定数の例を示す。この定数は周波数に依存して異なる
が、概ね、制御電圧0.5Vから3.0Vの範囲で、1
0度から40度の偏移が起こっている。
【0076】本発明の歪み補償装置による歪み補償効果
の様子を図10に示す。図10の曲線41の信号の種類
は1S−95(CDMA−ONE)で、コード変調は0
QPSK,1.2288Mcpsで歪み補正を行なう電
力増幅回路12に、この信号を入力させたときの歪みの
発生状態を示し、曲線40は、同一の条件で、本発明の
実施例を適用し、歪み補償が行なわれている様子を示
す。歪みは、メインローブに近接するスペクトラムで、
約60dBの改善が見られ、また、サイドロープ近傍の
周波数帯域において、ほぼ完全に補償されているのがわ
かる。
【0077】
【発明の効果】本発明の歪み補償装置によればプレディ
ストーションに必要な逆補正歪みデータを電力増幅回路
の入力側と出力側の包絡線信号を検出し、電力増幅回路
の線形利得からのずれを演算する様にしたので、従来の
様にフィードバックループを用いて温度変化による適応
歪み補償を繰り返して差分を小さくする様にしていない
ので、安定して最適値に収束しない弊害は除かれ、この
繰り返し操作による収束の問題を解決出来て、常に周囲
温度に依存した安定な新しいテーブル値を更新可能な適
応歪み補償を得ることが可能となる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の歪み補償装置の一形態例を示すブロッ
ク図である。
【図2】本発明の歪み補償装置の他の実施例を示すブロ
ック図である。
【図3】本発明の歪み補償装置のタイムチャートであ
る。
【図4】本発明の歪み補償装置に用いる電力増幅回路の
振幅/振幅(AM/AM)特性図である。
【図5】本発明の歪み補償装置に用いる電力増幅回路の
AM/AM及び振幅/位相(AM/PM)特性図であ
る。
【図6】本発明の歪み補償装置に用いるメモリの適応補
償データを示す特性データである。
【図7】本発明の歪み補償装置に用いる包絡線検出回路
の検出特性図である。
【図8】本発明の歪み補償装置に用いる利得可変回路の
他の回路図である。
【図9】本発明の歪み補償装置に用いる移相回路の位相
特性図である。
【図10】本発明と従来の歪み補償装置に用いる電力増
幅回路のスペクトラム特性比較図である。
【図11】従来の歪み補償装置のブロック図である。
【図12】従来の他の歪み補償装置のブロック図であ
る。
【符号の説明】 1,16,18‥‥包絡線検出回路、2,17,19‥
‥ADC、3‥‥位相補正用メモリ、6,6a,8,8
a,8b‥‥マルチプレクサ、7,7a,7b‥‥振幅
補正用メモリ、12‥‥電力増幅回路、13‥‥遅延回
路、14‥‥利得可変回路、15‥‥移相回路
フロントページの続き Fターム(参考) 5J090 AA01 AA41 CA02 CA21 FA19 GN03 HA13 HA19 HA25 HA29 HA33 KA00 KA15 KA16 KA17 KA23 KA26 KA29 KA33 KA34 KA42 KA55 MA11 SA14 TA01 TA02 TA03 TA06 5J091 AA01 AA41 CA02 CA21 FA19 HA13 HA19 HA25 HA29 HA33 KA00 KA15 KA16 KA17 KA23 KA26 KA29 KA33 KA34 KA42 KA55 MA11 SA14 TA01 TA02 TA03 TA06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 包絡線変動を生ずる高周波入力信号の包
    絡線信号を検出して、歪みを補償すべき電力増幅手段の
    振幅特性を制御するプレディストーションを行なう歪み
    補償装置であって、 上記電力増幅手段の入力側及び出力側の包絡線信号を検
    出した夫々を演算して線形利得からのずれ量を得、予め
    振幅補正する補正値を格納した記憶手段内の歪み補正用
    の補正データを上記演算データに更新して、上記電力増
    幅手段の温度変動に適応させて成ることを特徴とする歪
    み補償装置。
  2. 【請求項2】 前記記憶手段の前段に設けられ、前記高
    周波入力信号の包絡線信号検出後の第1のデジタルデー
    タ及び前記電力増幅手段の出力側の包絡線信号検出後に
    演算した第2のデジタルデータをアドレスとして入力す
    る第1のマルチプレクサと、 前記電力増幅手段の入力側の包絡線信号検出後の第3の
    デジタルデータと上記第2のデジタルデータを演算し、
    前記線形利得からのずれ量を演算した値を前記記憶手段
    に切り換えて書き込む第2のマルチプレクサを具備して
    成ることを特徴とする請求項1記載の歪み補償装置。
  3. 【請求項3】 前記記憶手段の前段に設けられ、前記高
    周波入力信号の包絡線検出後の第1のデジタルデータ及
    び前記電力増幅手段の入力側と出力側の包絡線信号検出
    後に演算した第2のデジタルデータを複数の記憶手段に
    切換供給可能とした第1のマルチプレクサと、 上記電力増幅手段の出力側の包絡線信号検出後に演算し
    た第3のデジタルデータを上記複数の記憶手段に前記更
    新データとして書き込まれる第2及び第3のマルチプレ
    クサを具備して成ることを特徴とする請求項1記載の歪
    み補償装置。
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