JP2001307566A - 酸化物超電導多芯線およびその製造方法ならびに酸化物超電導撚線およびその製造方法 - Google Patents

酸化物超電導多芯線およびその製造方法ならびに酸化物超電導撚線およびその製造方法

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JP2001307566A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的高い臨界電流密度を有し、かつ撚線に
適した低アスペクト比の酸化物超電導多芯線を提供す
る。 【解決手段】 パウダー・イン・チューブ法によって作
製されたテープ状酸化物超電導多芯線70に、その長手
方向に沿って切れ目を入れることにより、テープ状線7
0から、それよりも幅の狭い複数の酸化物超電導多芯線
を得る。得られた多芯線のアスペクト比はたとえば1〜
2である。得られた多芯線において、複数のフィラメン
トは該多芯線の長手方向に延びたリボン形状であり、複
数のフィラメントは互いに略平行にかつ層状に配置され
ている。フィラメントのアスペクト比は2より大きい。
複数のフィラメントの中には、安定化材で実質的に覆わ
れていない部分を有するフィラメントが存在する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化物超電導多芯
線およびその製造方法、ならびに該多芯線を撚り合わせ
た酸化物超電導撚線およびその製造方法に関し、特に、
アスペクト比が相対的に低い一方、相対的に高い臨界電
流密度(Jc)を有する酸化物超電導多芯線およびその
製造方法、ならびにそのような多芯線を使用した撚線お
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パウダー・イン・チューブ法により製造
される酸化物超電導多芯線は、液体窒素冷却による超電
導ケーブルや超電導機器への応用が期待されている。特
に、銅酸化物が安定化金属で被覆されたテープ状超電導
多芯線は、実用に値する臨界電流密度、長尺、量産技術
等の課題を克服しつつある。一般に、パウダー・イン・
チューブ法によれば、テープ状多芯線は、酸化物超電導
原料粉末の銀パイプへの充填、伸線による単芯線の作
製、多数の単芯線の銀パイプへの挿入(多芯構造物の作
製)、多芯構造物の伸線および圧延、ならびに焼結のた
めの熱処理を経て作製される。
【0003】酸化物超電導材料の結晶学的特性から、超
電導フィラメントをアスペクト比の高い偏平な形状にす
ることが高Jcにとって有利である。そのような偏平な
フィラメントは、通常、プレスまたは圧延によって得ら
れる。したがって、高Jcの線材はアスペクト比が相対
的に高いテープ形状を有している。たとえば、一般的な
テープ状線材のアスペクト比は20程度であり、そこに
おいて、その幅は約4mm、その厚みは約0.2mmで
ある。
【0004】しかし、テープ状線材は、それに印加され
る磁場の方向に対して顕著に異方性であり、変動磁界に
よって交流損失を生じさせやすい。テープ状線材を集合
させたケーブル用導体においては、線材間のインピーダ
ンスの不均一によって偏流等の問題が生じ得、そのた
め、導体に顕著な交流損失が発生し得る。一般に、偏流
および交流損失の問題は、撚線構造によってかなり解決
し得る。しかし、テープ状線を多数集めて撚線を形成す
ることは困難である。
【0005】一方、断面が円形の丸線は、撚線の形成に
適している。たとえば、特開平4−262308号公報
は、金属、銀または銀合金と円筒形の酸化物超電導体と
が交互に同心円状に積層された断面を有する丸線を開示
する。この公報では、金属と酸化物超電導体とを交互に
積層した多重環構造にしておき、酸化物超電導体と金属
との界面距離を小さくすることにより、具体的には隣り
合う界面同士の距離を100μm以下にすることによ
り、c軸配向ができることが述べられている。しかしな
がら、この線材のJcは、テープ状線に比べて1桁小さ
な値であり、実用に必要なレベルではない。
【0006】特開平5−266726号公報は、臨界電
流密度が磁場方向にほとんど依存せず、円形の断面を有
する酸化物超電導線を製造するための方法を開示する。
具体的にその方法は、金属管とその内部に挿入される金
属コアとの間に形成される空隙部に酸化物超電導体の粉
末を充填する工程、管を塑性加工する工程、得られる線
材を焼結する工程を備える。この方法で得られる超電導
線は、金属コアと金属管の間に筒状の酸化物超電導層が
設けられた構造を有する。この方法は、コイル等に適す
る多数の超電導フィラメントを有する線材の製造にはあ
まり適さないと考えられる。
【0007】丸線の超電導線材の臨界電流密度を向上さ
せようとした別の例が Cryogenics(1992)Vol.32, No.
11, 940-948に開示されている。同文献が示す丸線で
は、断面が矩形の単芯ロッド55本が、銀チューブ内に
おいて、同心円状に3層で配置される。得られた線材に
ついて臨界電流の測定は行なわれていない。しかし、同
文献に示された線材は、それほど高いJcを有しないと
推定できる。
【0008】米国特許第5347085号明細書は、断
面が円形の多芯酸化物超電導線を開示し、そこにおい
て、複数のフラットな酸化物超電導体フィラメントは、
その幅方向が半径方向に向くよう、安定化材中に配置さ
れる。したがって、この線材の断面において、フィラメ
ントの厚み方向は、断面の周方向を向いている。概し
て、この線材では、より高いJcを得ることが困難であ
ると考えられる。というも、この線材を得るプロセスで
は、フィラメントの幅方向に塑性加工が付与され、その
ような方向の塑性加工は、高いJcをもたらし得るc軸
の配向をあまり促進しないと考えられるからである。
【0009】米国特許第5885938号明細書は、断
面のアスペクト比が低い多芯酸化物超電導線を開示す
る。この線材において、酸化物超電導体結晶のc軸は、
線材の長手方向に垂直に配向する。この線材において、
フィラメントのアスペクト比は、典型的に、線材のアス
ペクト比に等しい。この低アスペクト比線材は、多芯プ
リカーサテープを塑性加工および熱処理することにより
得られる。この技術に関し、高アスペクト比のテープを
低アスペクト比の線材に加工する工程は、それほど高い
Jcをもたらすことができないと考えられる。したがっ
て、この技術によって、テープ状線に匹敵する高Jc線
を得ることは困難であると考えられる。
【0010】特開平9−259660号公報および特開
平11−39963号公報は、パウダー・イン・チュー
ブ法を用いた酸化物多芯超電導線およびその製造方法を
開示する。これらの公報に開示される改良された方法
は、酸化物超電導体またはその原料の粉末を安定化材か
らなるチューブに充填する工程、粉末が充填されたチュ
ーブに塑性加工を施してテープ状線材を得る工程、テー
プ状線材を複数本、安定化材からなるチューブに充填す
る工程、テープ状線材が充填されたチューブに塑性加工
を施して、断面が略円形または六角形以上の略正多角形
である線材を得る工程、および、線材に熱処理を施して
酸化物超電導体の焼結体を生成させる工程を備え、そこ
において、チューブに充填されるテープ状線材の粉末か
らなる部分は、4〜40のアスペクト比を有するリボン
形状であり、かつ線材に熱処理を施した後、酸化物超電
導体フィラメントの厚みが5μm〜50μmの範囲であ
る線材が得られる。この方法では、充分に圧縮されたテ
ープ状線を適当な配置でチューブに充填することによ
り、酸化物超電導体結晶の配向性が高められ、高いJc
が得られている。しかし、この技術に対しても、さらに
高いJcが望まれる。
【0011】特開平6−68727号公報(1992年
8月19日出願)は、研磨された長尺基材上に酸化物超
電導膜を形成する工程、および該基材を切断して複数の
超電導線を得る工程を含む製造方法を開示する。この方
法によれば、切断によって、もとの基材よりアスペクト
比の低い超電導線を得ることができる。しかし、この方
法によって多芯線を得ることは困難である。
【0012】また、従来、図1に示すように、複数のテ
ープ状酸化物超電導線1を重ねて接合しブロック2を得
る技術がある。ブロック2を形成する各テープ線1にお
いて、酸化物超電導フィラメントは安定化材に完全に覆
われている。ブロック2は、テープ状線1よりも低いア
スペクト比を有する。しかし、そのようにして得たブロ
ック2は、比較的大きな幅および厚みを有し、かさばる
ため、撚線を形成するための素線には適さない。さら
に、ブロック2は時として過剰な安定化材を有し得、線
材断面積あたりのJc(オーバーオールJc)は低くな
り得る。
【0013】D.C.Larbalestier他,Physica C 221 (199
4) 299-303およびG.Grasso他,Physica C 241 (1995) 4
5-52は、酸化物超電導単芯テープにおいて、酸化物超電
導体内のJc分布を測定するため、比較的短いテープを
切断して複数の小片を得ることを開示する。これらの報
告は、単芯におけるJcの分布または変化性について興
味ある結果を示している。しかし、これらの報告は、J
c測定に関するものに過ぎず、多芯線プロセスのために
有用な情報を何ら示唆し得るものではない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の1つの目的
は、比較的高いJcを有しかつ撚線に適した酸化物超電
導多芯線およびその製造方法を提供することである。
【0015】本発明のさらなる目的は、比較的高いJc
を有する低アスペクト比の酸化物超電導多芯線およびそ
の製造方法を提供することである。
【0016】本発明のさらなる目的は、ソレノイドコイ
ルに適した酸化物超電導多芯線およびその製造方法を提
供することである。
【0017】本発明のさらなる目的は、比較的高いJc
を有する酸化物超電導撚線およびその製造方法を提供す
ることである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明により、酸化物超
電導多芯線の製造方法が提供され、該方法は、パウダー
・イン・チューブ法によって作製されたテープ状酸化物
超電導多芯線に、その長手方向に沿って切れ目を入れる
ことにより、該テープ状線から、それよりも幅の狭い複
数の酸化物超電導多芯線を得る工程を備える。
【0019】また、本発明により、酸化物超電導撚線の
製造方法が提供され、該方法は、パウダー・イン・チュ
ーブ法によって作製されたテープ状酸化物超電導多芯線
に、その長手方向に沿って切れ目を入れることにより、
該テープ状線から、それよりも幅の狭い複数の酸化物超
電導多芯線を得る工程、および得られた多芯線を必要な
本数撚り合わせる工程を備える。
【0020】本発明による製造方法において、切断工程
に供すべきテープ状線のアスペクト比は10以上である
ことが好ましい。また、得られる幅の狭い酸化物超電導
多芯線のアスペクト比は、1〜2であることが好まし
い。本発明による製造方法において、酸化物は、典型的
にはビスマス系酸化物である。
【0021】さらに、本発明により、酸化物超電導多芯
線が提供される。該多芯線は、上記製造方法によって得
られるものである。該多芯線は、安定化材、および安定
化材に接する酸化物超電導体からなる複数のフィラメン
トを備え、そこにおいて、そのアスペクト比は1〜2で
あり、複数のフィラメントは該多芯線の長手方向に延び
たリボン形状であり、複数のフィラメントは互いに略平
行にかつ層状に配置されており、複数のフィラメントの
アスペクト比は該多芯線のアスペクト比より高く、かつ
複数のフィラメントの中に、安定化材で実質的に覆われ
ていない部分を有するフィラメントが存在する。
【0022】本発明による多芯線において、フィラメン
トのアスペクト比は、2より大きいことが好ましく、1
0以上であることがより好ましい。本発明による多芯線
において、酸化物超電導体は典型的にはビスマス系酸化
物超電導体である。
【0023】さらに、本発明により、上記酸化物超電導
多芯線を複数撚り合わせてなる酸化物超電導撚線が提供
される。該撚線を形成する各素線は、上記酸化物超電導
多芯線の特徴を有する。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明による多芯線の一具体例を
図2に示す。酸化物超電導多芯線10は、安定化材1
1、および安定化材11に接する複数のフィラメント1
2を有する。多芯線10は、安定化材11のマトリック
スと複数のフィラメント12が実質的に分離不可能に複
合化されたモノリシック導体である。図2に示すよう
に、互いに垂直な3軸、x、yおよびz軸のうち、x軸
を多芯線10の長手方向とする。この時、多芯線10の
y軸方向の長さおよびz軸方向の長さのうち、長い方を
「幅」、短い方を「厚み」と定義する。すなわち、本明
細書では、線材において、その長手方向に垂直で、かつ
互いに垂直な2方向の長さのうち、長い方を「幅」、短
い方を「厚み」と定義する。本発明において、通常、多
芯線の厚みの方向は、リボン形状のフィラメントの厚み
の方向に対応し、多芯線の幅の方向は、リボン形状のフ
ィラメントの幅の方向に対応する。しかし、その逆の対
応でもよい。図2に示す多芯線10では、y軸が幅の方
向に対応し、z軸が厚みの方向に対応する。多芯線10
において、厚みtに対する幅wの比(w/t)は1〜2
の範囲である。本明細書において、このような厚みに対
する幅の比をアスペクト比と呼ぶ。フィラメント12の
それぞれは、多芯線10の長手方向に伸びるリボン形状
である。図3に、多芯線10において典型的なフィラメ
ントの1つを示す。フィラメント12の長手方向は、通
常、多芯線10の長手方向に平行である。フィラメント
12は、矩形、楕円またはそれらに近い断面を有する。
多芯線10の場合と同様、フィラメント12は、その長
手方向に垂直な方向に「厚み」および「幅」を有する。
図3に示すように、フィラメント12の厚みt’は、幅
W’より顕著に短く、厚みに対する幅の比(w’/
t’)(アスペクト比)は、多芯線10のアスペクト比
(w/t)よりも高い。通常、フィラメントのアスペク
ト比は2より大きい。フィラメントのアスペクト比
(w’/t’)は7より大きくすることができ、典型的
に7〜200であり、好ましくは10〜100であり、
より好ましくは10〜50である。一般に、フィラメン
ト12を形成する酸化物超電導体の結晶粒は、フィラメ
ント12の長手方向に延びたフレーク状であり、酸化物
超電導体のc結晶軸は、通常、フィラメント12の厚み
の方向に強く配向している。通常、フィラメント12に
おいて、フレーク状の結晶粒が重なり合いかつ強く結合
した積層構造が見られる。
【0025】多芯線10において、複数のフィラメント
12は互いに略平行にかつ層状に配置されている。複数
のフィラメントの幅は、ほぼ同じ方向を向いている。隣
合うフィラメント同士の積層方向の間隔は、ほぼ等しい
ことが好ましい。すなわち、複数のフィラメントは、積
層方向にほぼ均一に分布することが好ましい。多芯線1
0において、複数のフィラメント12の中には、安定化
材11で実質的に覆われていない部分を有するフィラメ
ント12a、12b、および12cが存在する。すなわ
ち、フィラメント12a、12bおよび12cは、部分
的に安定化材11から部分的に露出している。この露出
は、多芯線10が、本発明による製造方法に従い切断工
程を経て得られることに由来する。切断工程において酸
化物フィラメントも切断されるため、得られた多芯線に
おいてフィラメントが露出する。
【0026】本発明による多芯線において、安定化材で
覆われていない部分を有するフィラメントの数は、特に
限定されることなく、1またはそれ以上である。本発明
による多芯線において、すべてのフィラメントが安定化
材で覆われていない部分を有してもよい。一方、安定化
材で覆われていない部分を有するフィラメントの数は、
フィラメントの全数の半分以下、好ましくは1/3以下
とすることができる。なお、特定の用途において、多芯
線にコーティングを施し、安定化材で覆われていないフ
ィラメントの部分を該コーティングによって覆うことが
できる。該コーティングには、エナメル等の電気絶縁材
料を好ましく用いることができる。
【0027】本発明において、酸化物超電導体は、典型
的には、ビスマス系酸化物超電導体、あるいはタリウム
系酸化物超電導体である。特に、超電導フィラメント
は、Bi2Sr2Ca2Cu310-X、(Bi,Pb)2
2Ca2Cu310-X等のビスマス系2223相酸化物
超電導体、またはBi2Sr2Ca1Cu28-X、(B
i,Pb)2Sr2Ca1Cu28-X等のビスマス系22
12相酸化物超電導体からなることが好ましい。フィラ
メントは、単一の超電導相からなることが好ましい。典
型的に、安定化材には、銀または銀合金などの貴金属ま
たは貴金属合金が用いられる。銀合金には、たとえば、
Ag−Au合金、Ag−Mn合金、Ag−Al合金、A
g−Sb合金、Ag−Ti合金等が含まれる。本発明に
よる多芯線において、フィラメント断面積に対する安定
化材断面積の比(銀比)は、たとえば1〜5であり、好
ましくは2〜4である。
【0028】本発明による多芯線において、各フィラメ
ントの厚みは、1μm〜100μmとすることができ、
好ましくは2〜50μm、より好ましくは、5〜40μ
mである。各フィラメントのアスペクト比は、7〜20
0とすることができ、好ましくは10〜100であり、
より好ましくは10〜50である。フィラメントにおけ
る超電導相のc軸は、フィラメントの厚みの方向に優先
的に配向している。フィラメントを形成する結晶粒にお
けるc軸と、厚みの方向とがなす角度は、−20°〜+
20°とすることができ、−10°〜+10°が好まし
く、−5°〜+5°がより好ましい。本発明による多芯
線におけるフィラメントの数は、2〜10000とする
ことができ、好ましくは10〜5000である。
【0029】本発明による多芯線の厚みは、0.1〜2
mmとすることができ、0.2〜1mmが好ましい。本
発明による多芯線の幅は、0.2〜2mmとすることが
でき、0.5〜1mmが好ましい。本発明による多芯線
は撚線可能なサイズを有することができる。本発明によ
る多芯線のアスペクト比は1〜2である。そのようなア
スペクト比を有する多芯線は、撚線を形成するための素
線として適する。本発明による多芯線の長手方向に垂直
な断面は、典型的に、矩形、正方形、5角形以上の多角
形、またはそれらに近い形である。フィラメントのアス
ペクト比は、多芯線のアスペクト比よりも大きい。フィ
ラメントのアスペクト比は、典型的に、多芯線のアスペ
クト比の1.5〜200倍であり、好ましくは5〜10
0倍である。本発明による多芯線の臨界電流密度(J
c)(超電導体断面積あたりのJc)は、10000A
/cm2以上、たとえば、10000〜100000A
/cm2とすることができる。
【0030】本発明による多芯線は、リボン形状のフィ
ラメントを有するため、印加される磁場の方向について
異方性を有する。しかし、本発明による多芯線は、低ア
スペクト比であり、しかも、通常のテープ状酸化物超電
導多芯線に匹敵するJcを有し得る。したがって、本発
明は特に撚線の用途に適している。
【0031】図4および図5に、本発明による撚線の一
具体例を示す。酸化物超電導撚線30は、10本の酸化
物超電導多芯線20(素線)が所定のピッチで撚り合わ
されたものである。ピッチは1cm以上とすることがで
きる。多芯線20のアスペクト比は1である。多芯線2
0は、安定化材21およびそれと接する複数のフィラメ
ント22を有する。多芯線20は、図2に示す多芯線1
0と同様の構造を有することができる。複数のフィラメ
ント22のうち、安定化材21で覆われていない部分を
有するフィラメントが存在する。撚線30において、複
数のフィラメント22の厚み方向または幅方向は、素線
間で、そろっておらず、変化している。したがって、素
線の厚みまたは幅方向は、そろっておらず、変化してい
る。これらの厚み方向または幅方向は、印加される磁場
に対する異方性が最小限になるよう、変えられることが
望ましい。具体的には、360°の範囲で、厚みまたは
幅の方向が、ほぼ均一に分布するよう、素線の配置をラ
ンダムあるいは規則的に変えることができる。このよう
に厚みまたは幅の方向を変えることにより、撚線の磁場
に対する異方性を小さくすることができる。撚線構造
は、偏流および交流損失を抑制することができる。
【0032】図6に、本発明による撚線のもう一つの具
体例を示す。酸化物超電導撚線40は、7本の酸化物超
電導多芯線20(素線)が所定のピッチで撚り合わされ
たものである。ピッチは1cm以上とすることができ
る。多芯線20のアスペクト比は1である。多芯線20
は、安定化材21およびそれと接する複数のフィラメン
ト22を有する。多芯線20は、図2に示す多芯線10
と同様の構造を有することができる。複数のフィラメン
ト22のうち、安定化材21で覆われていない部分を有
するフィラメントが存在する。
【0033】本発明による撚線は、複数の素線が単に撚
り合わされた1次撚線でもよいし、1次撚線がさらに撚
り合わされた2次撚線でもよいし、さらなる撚線構造を
有する3次以上の高次撚線でもよい。本発明により、丸
撚線および平角撚線のいずれも提供できる。撚線におけ
る素線の本数は、2以上とすることができ、好ましくは
7〜49である。撚線のピッチは、1cm以上とするこ
とができ、好ましくは2〜5cmである。また、撚線の
ピッチは、素線の幅の5倍以上とすることができ、10
〜20倍とすることが好ましい。撚線は、捩られて(ツ
イストされて)いてもよいし、捩られていなくてもよ
い。また、本発明による撚線において、各素線は電気絶
縁材料により被覆されたものとすることができる。
【0034】上述した酸化物超電導多芯線は、本発明の
製造方法によって、テープ状酸化物超電導多芯線を切断
することにより得られる。テープ状多芯線は、パウダー
・イン・チューブ法によって調製されたものである。本
発明による製造方法には、通常のパウダー・イン・チュー
ブ法によって調製されたテープ状多芯線を使用すること
ができる。パウダー・イン・チューブ法は、酸化物超電
導体または、酸化物超電導体を生成し得る原料の粉末
を、安定化材のチューブに詰め、それに塑性加工および
熱処理を施して、線材を得る方法である。典型的に、原
料粉末の調製では、超電導体を構成する元素の酸化物ま
たは炭酸塩の粉末が所定の配合比で配合され、かつ焼結
された後、焼結物は粉砕される。原料粉末は、チューブ
に充填される。粉末を充填するチューブは、たとえば銀
または銀合金からなる。粉末が充填されたチューブは塑
性加工される。塑性加工には、伸線加工、圧延加工、プ
レス加工等が用いられる。多芯線を得る場合、通常、伸
線を経て得られる複数の丸線をチューブに充填し、つい
で、伸線および圧延が行われ、テープ状多芯線が得られ
る。得られたテープ状多芯線は、酸化物超電導体の焼結
のため適当な温度で熱処理される。この熱処理の後、さ
らに圧延を行い、焼結のための熱処理を行うことが好ま
しい。
【0035】本発明による製造方法では、焼結のための
熱処理を経たテープ状多芯線を切断工程に供することが
望ましい。テープ状多芯線を得るための最後の圧延から
後の好ましいプロセスは、たとえば以下のとおりであ
る。 (A)圧延−焼結−圧延−切断−焼結 (B)圧延−焼結−圧延−焼結−切断 プロセスAでは、焼結のための熱処理後、圧延を行い、
次いで、切断および焼結が行われる。プロセスBでは、
焼結のための熱処理後、圧延および焼結をさらに行い、
次いで、切断が行われる。いずれにせよ、最初の焼結の
後、圧延を行うことで焼結体の密度を高め、Jcを向上
させることができる。
【0036】本発明による製造方法では、パウダー・イ
ン・チューブ法によって作製されたテープ状酸化物超電
導多芯線に、その長手方向に沿って切れ目を入れること
により、該テープ状線から、それよりも幅の狭い複数の
酸化物超電導多芯線を得る。本発明者は、テープ状多芯
線を長手方向に沿って切断しても、その超電導特性は、
それほど低下しないことを見出した。この切断は、押し
切り、ダイヤモンド等の硬質材料が付与されたホイール
ソー、水のジェット噴射、またはレーザー(たとえばレ
ーザーブレード)により行うことができる。切断すべき
部分をこれらに供することにより、元のテープ線を、幅
の狭い線材に分割することができる。使用するテープ状
多芯線のアスペクト比は、好ましくは10以上(たとえ
ば10〜30)であり、より好ましくは15以上(たと
えば15〜25)である。使用するテープ状多芯線の厚
みは、0.1〜2mmとすることができ、好ましくは
0.2〜1mmである。使用するテープ状多芯線の幅
は、2〜20mmとすることができ、好ましくは4〜1
0mmである。以下、切断の具体的態様を説明する。
【0037】本発明による一具体例において、図7に示
すような点線にそって、テープ状多芯線50を切断する
ことができる。すべての点線は、テープ状多芯線50の
長手方向に平行である。この切断により、テープ状多芯
線50は、幅の狭い4本の多芯線に分割される。幅の狭
い多芯線のアスペクト比は約5である。本発明によるも
う一つの具体例において、図8(a)に示すような点線
にそって、まず、テープ状多芯線60のフィラメントの
ない両端部60aおよび60bを切除してもよい。点線
は多芯線60の長手方向に平行である。この切断も、上
述した手段を用いて行うことができる。次いで、図8
(b)に示すような点線にそって、テープ状多芯線6
0’を切断する。点線は、多芯線60’の長手方向に平
行である。この切断により、テープ状多芯線60’は、
幅の狭い8本の多芯線に分割される。幅の狭い多芯線の
アスペクト比は約2である。このように、最初にフィラ
メントの存在しない部分を除去しておけば、単位容量あ
たりの断面積がより狭い、すなわち、よりコンパクトな
線材を得ることができる。フィラメントが存在しない端
部がテープ状多芯線において顕著な体積を占める場合、
図8(a)および(b)に示す工程が有利である。本発
明による他の具体例において、図9に示すような点線に
そってテープ状多芯線70を切断してもよい。この切断
によりテープ状多芯線70は20本の線材に分割され、
得られる線材のアスペクト比は約1である。
【0038】図7、図8(a)および(b)、ならびに
図9に示す切断により、いくつかのフィラメントが切断
され、得られた多芯線においてフィラメントが部分的に
露出する。そのような線材をそのまま使用してもよい
し、露出したフィラメントを覆うためコーティングを行
ってもよい。
【0039】切断工程の一つの利点は、幅の狭い線材を
比較的簡単な作業によって得ることができることであ
る。たとえば、幅4mm、厚み0.2mmのテープ状多
芯線を切断によって4等分すれば、幅1mm、厚み0.
2mm、アスペクト比5の線材を容易に得ることができ
る。また、該テープ状多芯線を切断によって20等分す
れば、幅0.2mm、厚み0.2mm、アスペクト比1
の線材を容易に得ることができる。これらの場合、もと
のテープ状多芯線が、その断面にわたってほぼ均一な超
電導特性(Jc、Icなど)を有し得るので、切断によ
り得られた複数の線材も、ほぼ同じ超電導特性を有し得
る。したがって、比較的簡単な作業により、高い収率で
必要な特性を有する幅の狭い多芯線を得ることができ
る。一方、幅の狭い線材を塑性加工によって得ようとす
ると、種々の問題が生じ得る。特に、幅を1mm以下に
する塑性加工では、フィラメントのソーセージング現象
(フィラメントが長手方向に直線的でなく、波打った形
状になる現象)やフィラメントの切断が起こりやすくな
り、好ましい超電導特性を有する線材を得ることが困難
になってくる。これに対し、切断は、テープ状多芯線の
超電導特性をほぼ維持して、行うことができる。
【0040】切断工程の後、得られた線材をそのまま使
用してもよいし、得られた線材を焼結のための熱処理に
供してもよい。一方、切断工程の後、得られた線材を加
工してもよい。切断により得られる線材は、通常、矩
形、正方形またはそれらに近い断面を有する。そのよう
な断面を加工によって変え、撚線により適したものにす
ることができる。たとえば、線材の角を取る加工(たと
えば面取り加工)を行ってもよい。面取りの結果、線材
の断面は、典型的に8角形等の多角形になる。このよう
に加工された線材は、撚線により適している。そのよう
な加工工程の後、焼結のための熱処理を行ってもよい。
【0041】切断の後、得られた線材は、通常の方法に
よって撚り合わせることができる。撚りピッチおよび素
線の配向(素線の厚みまたは幅方向の撚線における配
向)は、線材サプライ部の回転数の調整等によって制御
することができる。また、図10に示すように、切断お
よび撚り合わせを同時に行ってもよい。複数の切断手段
(たとえば複数のホイールソー)(図示省略)によっ
て、テープ状多芯線110を幅の狭い線材115に分割
しながら、多数の線材115を回転体116を介して撚
り合わせ、撚線120を得る。回転体116は、撚り合
わせるべき線材の数に相当する数の孔117を有してい
る。所望の速度で回転する回転体116の孔117に、
それぞれ線材115を供給することによって撚線120
が得られる。また、切断によって得られた低アスペクト
比線材を電気絶縁材料で覆った後、被覆された素線を撚
り合わせてもよい。
【0042】以下、実施例により本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0043】実施例1 Bi:Pb:Sr:Ca:Cu=1.8:0.3:1.
9:2.0:3.0の組成比となるよう、酸化物および
炭酸塩の原料粉末を混合した。混合物に700〜860
℃の熱処理および粉砕を複数回施し、充填用粉末を調製
した。得られた粉末を内径10mm、外径12mmの銀
パイプに充填し、伸線加工した。得られた直径1.1m
mの線材を切断して、61本の嵌合用線を準備した。6
1本の嵌合用線を内径10mm、外径12mmの銀パイ
プに充填し、伸線および圧延して、幅3.8mm、厚さ
0.25mmのテープ状線を得た。このテープ状線を、
大気下、約850℃で焼結のため加熱した。次いで、冷
却の後、テープ状線を圧延し、幅4.2mm、厚さ0.
20mmの形状にした。再度、大気下、約850℃で熱
処理を行い、冷却して、10mの長さのテープ状多芯線
を得た。このテープ状多芯線は、幅4.2mm、厚さ
0.2mmであり、液体窒素温度において、印加磁場な
しで60Aの臨界電流(Ic)を有するものであった。
従って、テープの単位面積あたりの臨界電流値(Jc)
(オーバーオールJc)は、約7.14×103A/c
2(60A/(0.42cm×0.02cm))と計
算された。
【0044】10mの長さのテープ状多芯線について、
フィラメントのない幅0.1mmの両側端部をダイヤモ
ンドカッターで切除した。ダイヤモンドカッターとして
ホイールソーを使用した。両側端部が除去されたテープ
状多芯線の臨界電流は58Aであった。そのオーバーオ
ールJcは、約7.25×103A/cm2(58A/
(0.4cm×0.02cm))であり、これはもとの
Jcより少し高い値であった。その後、さらにダイヤモ
ンドカッターで切断を行い、テープ状多芯線を幅1mm
の4本の線材に分割した。得られた4本の線材の臨界電
流は、それぞれ15A、14A、15A、14Aであっ
た。Icが15Aの線材のオーバーオールJcは、7.
5×103A/cm2(15A/(0.1cm×0.02
cm))であり、Icが14Aの線材のオーバーオール
Jcは、7.0×103A/cm2(14A/(0.1c
m×0.02cm))である。このように、得られた4
本の線材はすべて、もとのテープ状多芯線に近いJcを
有していた。このように、切断によって比較的高いJc
を有する低アスペクト比の多芯線を製造できることがわ
かる。
【0045】切断工程に供すべきテープ状多芯線とし
て、断面積が同じで、異なるアスペクト比のものを作製
した。得られたテープ状多芯線のアスペクト比とIcと
の関係を表1に示す。表から、切断工程には、アスペク
ト比が10以上のテープ状多芯線を使用することが望ま
しいことがわかる。
【0046】
【表1】
【0047】実施例2 最終的に得られる形状を除いて、実施例1と同様のプロ
セスにより、幅10mm、厚さ1mm、アスペクト比1
0の61芯テープ状線を1mの長さで作製した。得られ
た多芯線のIcは600Aであった。この多芯線をダイ
ヤモンドカッターで10等分し、幅1mm、厚さ1m
m、アスペクト比1の線材を1mの長さで得た。線材の
断面は正方形であった。アスペクト比1の線材のオーバ
ーオールJcは、もとのテープ状線のものとほぼ同じで
あった。得られた10本の線材を手で撚り合わせて撚線
を得た。得られた撚線のIcは、液体窒素温度、印加磁
場なしで、約580Aであった。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、比較的高いJcを有し
かつ低アスペクト比の酸化物超電導多芯線を提供するこ
とができる。そのような多芯線は、撚線やソレノイドコ
イルの用途により適している。本発明によれば、比較的
高いJcを有する撚線を提供することができる。そのよ
うな撚線は、交流損失が小さく、エネルギー運搬により
適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 テープ状線を積層して低アスペクト比のブロ
ックを形成する技術を説明するための図である。
【図2】 本発明による酸化物超電導多芯線の一具体例
を示す概略斜視図である。
【図3】 図2に示す多芯線のフィラメントの典型的な
形状を拡大して示す概略斜視図である。
【図4】 本発明による撚線の一具体例を示す概略斜視
図である。
【図5】 図4に示す撚線の断面を拡大して示す概略断
面図である。
【図6】 本発明による撚線のもう一つの具体例を示す
概略斜視図である。
【図7】 本発明による製造方法の切断工程の一具体例
を示す概略斜視図である。
【図8】 (a)および(b)は、本発明による製造方
法の切断工程のもう一つの具体例を示す概略斜視図であ
る。
【図9】 本発明による製造方法の切断工程の他の具体
例を示す概略斜視図である。
【図10】 本発明の好ましい態様において、切断と撚
線を同時に行うプロセスを示す概略斜視図である。
【符号の説明】
10 酸化物超電導多芯線、11 安定化材、12 フ
ィラメント。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パウダー・イン・チューブ法によって作
    製されたテープ状酸化物超電導多芯線に、その長手方向
    に沿って切れ目を入れることにより、前記テープ状線か
    ら、それよりも幅の狭い複数の酸化物超電導多芯線を得
    る工程を備える、酸化物超電導多芯線の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記テープ状線のアスペクト比が10以
    上である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記幅の狭い酸化物超電導多芯線のアス
    ペクト比が1〜2である、請求項1または2に記載の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 前記酸化物がビスマス系酸化物である、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の製
    造方法により得られた酸化物超電導多芯線を、必要な本
    数、撚り合わせる工程を備える、酸化物超電導撚線の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 安定化材、および前記安定化材に接する
    酸化物超電導体からなる複数のフィラメントを備える酸
    化物超電導多芯線であって、 そのアスペクト比は1〜2であり、 前記複数のフィラメントは前記多芯線の長手方向に延び
    たリボン形状であり、 前記複数のフィラメントは互いに略平行にかつ層状に配
    置されており、 前記複数のフィラメントのアスペクト比は前記多芯線の
    アスペクト比より高く、かつ前記複数のフィラメントの
    中に、前記安定化材で実質的に覆われていない部分を有
    するフィラメントが存在する、酸化物超電導多芯線。
  7. 【請求項7】 前記フィラメントのアスペクト比は2よ
    り大きい、請求項6に記載の酸化物超電導多芯線。
  8. 【請求項8】 前記酸化物超電導体はビスマス系酸化物
    超電導体である、請求項6または7に記載の酸化物超電
    導多芯線。
  9. 【請求項9】 請求項6〜8のいずれか1項に記載の酸
    化物超電導多芯線を複数撚り合わせてなる酸化物超電導
    撚線。
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