JPH04329216A - 絶縁電線 - Google Patents

絶縁電線

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JPH04329216A
JPH04329216A JP10088691A JP10088691A JPH04329216A JP H04329216 A JPH04329216 A JP H04329216A JP 10088691 A JP10088691 A JP 10088691A JP 10088691 A JP10088691 A JP 10088691A JP H04329216 A JPH04329216 A JP H04329216A
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JP
Japan
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acrylate
methacrylate
modified
glycol
diacrylate
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JP10088691A
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English (en)
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Yoshihisa Kato
善久 加藤
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Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紫外線硬化型樹脂組成
物を絶縁材料として用いる絶縁電線に関するものである
【0002】
【従来の技術】これまで電線・ケーブルは、主にゴム・
プラスチック材料を押出方式による被覆で得てきている
【0003】ゴム材料としては、天然ゴム・合成ゴムに
わかれ主に電線に用いられるのは合成ゴムが主体でスチ
レン・ブタジエンゴム,クロロプレンゴム,ブチルゴム
,イソブレンゴム,ブタジエンゴム,エチレンプロピレ
ンゴム,ウレタンゴムなどがある。
【0004】プラスチック材料としては、熱可塑性樹脂
と熱硬化性樹脂に大きく分けられ、熱可塑性樹脂の代表
的なものは、ポリ塩化ビニル,ポリエチレン,塩素化ポ
リエチレン,エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂,塩化ビ
ニル−酢酸ビニルグラフト共重合樹脂,ポリウレタン,
フッ素樹脂,ポリプロピレン,ポリエチレンテレフタレ
ートなどやこれらの変性樹脂が用いられている。
【0005】熱硬化性樹脂の代表的なものは、エポキシ
樹脂,フェノール樹脂,ポリイミド,ポリアミド,ユリ
ア樹脂,メラミン樹脂,ポリスルホン,アミドイミドな
どがあげられる。
【0006】近年、コンピュータ,オーディオ,自動車
,航空機をはじめ人工衛星等の小型化・軽量化に伴いそ
れらに用いられる電線ケーブルも細径・薄肉化が一層進
められるようになってきている。その一つの方法として
絶縁被膜の薄膜化がある。押出方式による薄肉化は被膜
が薄くなればなるほど被覆材料と導体との温度差により
生じる歪が影響しやすく伸びの低下を引き起こす原因と
なりやすい。このため、導体予熱がよく施されるが、導
体が細くなると予熱の熱による強度の低下に加え押出時
の材料の圧力等により断線が起こりやすくなり好ましく
ない。これに対し、薄膜化の手段として液状塗料を塗布
して得る方式が有効であることはよく知られている。 その一例としてエナメル線でみられるように50%以上
有機溶剤が占める液状の熱硬化性ワニスを塗布し熱で焼
き付ける方式がある。これは、薄い膜厚を得るには非常
に有効であるが塗布焼付工程を通常5回以上繰り返し行
う必要があること、溶剤を用いているためおおがかりな
安全設備が必要なこと、焼付によるためポリエチレンや
ポリ塩化ビニルなどのように容易に任意の着色ができな
いことから、配線時の識別を施すのが容易でないことの
ほか皮剥性に劣るなど電子機器などの配線用電線・ケー
ブルの被覆には好ましくない。
【0007】この薄肉被覆の手段として注目されている
のが無溶剤で液状の紫外線硬化型樹脂組成物であり、光
ファイバの被覆剤としてこの紫外線硬化型の樹脂組成物
が使用されていることはよく知られている。これは、紫
外線を利用したラジカル重合,イオン重合,カチオン重
合などであり主にラジカル重合により硬化させる方式が
よく知られている。液状であることから薄肉被覆が容易
で硬化速度が早く生産性に大きな効果をもつ。また無溶
剤でありエナメル線に用いられている熱硬化性ワニスに
くらべ安全性が高く任意の膜厚を得るのに1回ないし数
回の塗布により得ることができる。また無色透明な樹脂
組成物とすることが容易で着色剤を添加することで熱硬
化性ワニスに比べ着色が容易である利点ももつ。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述の紫外線硬化型樹
脂組成物を、導体上に被覆し紫外線を照射して硬化させ
ることで、容易に絶縁被膜の薄い絶縁電線が得られる。 しかし、こうした液状樹脂組成物を重合架橋反応により
硬化させた組成物は、重合時に収縮を伴うことが多く、
またほぼ完全な架橋体であるため伸びが小さく、自己径
巻付や巻付加熱で割れ・亀裂が発生しやすい問題をもつ
。特に、撚線導体の場合、曲げたり,巻付けたりすると
素線間でズレやはだけが生じ、被覆材料に力が加わるた
め、割れや亀裂が生じやすくなる。
【0009】本発明の目的は、前記した従来技術の課題
を解消し、曲げ・巻付時の割れや亀裂の発生を防止する
ことを可能にする絶縁電線を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、紫外線硬化
型樹脂組成物を絶縁材料として用いる知見を基に、種々
の研究開発を実施した結果、硬度の異なる2種以上の紫
外線硬化型樹脂組成物を用いることで、曲げ・巻付時の
割れや亀裂の発生を防止するようにしたのである。
【0011】すなわち、本発明の絶縁電線は、導体上に
硬度の異なる紫外線硬化型樹脂組成物を複数層被覆して
なるものである。
【0012】本発明において導体の材質としては、銅,
アルミ,鉄,白金,銀など電気を通す材質であればよく
、それらの合金であっても錫,銀,ニッケルなどにより
メッキが施されたものでもよく特に限定するものではな
い。また、導体構造は、単線,撚線いずれでもよい。
【0013】紫外線硬化型樹脂組成物としては、紫外線
で硬化するものであればよい。ごく基本的には光重合性
オリゴマー,光重合性モノマー,光開始剤などからなる
【0014】光重合性オリゴマーとしては、エポキシア
クリレート系,エポキシ化油アクリレート系,ウレタン
アクリレート系,ポリエステルウレタンアクリレート系
,ポリエーテルウレタンアクリレート系,不飽和ポリエ
ステル系,ポリエステルアクリレート系,ポリエーテル
アクリレート系,ビニル/アクリレート系,ポリエン/
チオール系,シリコンアクリレート系,ポリブタジエン
アクリレート系,ポリスチルエチルメタクリレート系,
ポリカーボネートジアクリレート系等があげられ、これ
らのフッ素化物であってもよく、不飽和二重結合をもつ
アクリロイル基(CH2 =COCO−),メタクロイ
ル基(CH2 =C(CH3 )CO−),アリル基(
CH2 =CHCH2 −),ビニル基(CH2 =C
H−)などの官能基を2個以上有していればよい。また
これらを複数組み合せて用いてもよい。
【0015】光重合性モノマーとしては、アクリロイル
基またはメタクリロイル基を1分子当り1個又は2個以
上持つものやビニル基(CH2 =CH−)などをもつ
公知の反応性希釈剤があげられる。たとえば、アリルア
クリレート,アリルメタクリレート,ベンジルアクリレ
ート,ベンジルメタクリレート,ブトキシエチルアクリ
レート,ブトキシメタアクリレート,ブトキシエチルメ
タクリレート,ブタジオールモノアクリレート,ブトキ
シトリエチレングリコールアクリレート,t−ブチルア
ミノエチルメタクリレート,カプロラクトンアクリレー
ト,3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト,2−シアノエチルアクリレート,シクロヘキシルア
クリレート,シクロヘキシルメタクリレート、ジシクロ
ペンタニルメタクリレート,脂環式変成ネオペンチルグ
リコールアクリレート,2.3−ジブロモプロピルアク
リレート,2.3−ジブロモプロピルメタクリレート,
ジシクロペンテニルアクリレート,ジシクロペンテニロ
キシエチルアクリレート,ジシクロペンテニロキシエチ
ルメタクリレート,N.N−ジエチルアミノエチルアク
リレート,N.N−ジエチルアミノエチルメタクリレー
ト,N.N−ジメチルアミノエチルアクリレート,N.
N−ジメチルアミノエチルメタクリレート,2−エトキ
シエチルアクリレート,2−エトキシエチルメタクリレ
ート,2(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート
,2−エチルヘキシルアクリレート,2−エチルヘキシ
ルメタクリレート,グリセロールメタクリレート,グリ
シジルアクリレート,グリシジルメタクリレート,ヘプ
タデカフロロデシルアクリレート,ヘプタデカフロロデ
シルメタクリレート,2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト,2−ヒドロキシエチルメタクリレート,カプロラク
トン変性2−ヒドロキシエチルアクリレート,カプロラ
クトン変性2−ヒドロキシエチルメタクリレート,2−
ヒドロキシ−3−メタクリロキシプロピルトリメチルア
ンモニウムクロライド,2−ヒドロキシプロピルアクリ
レート,2−ヒドロキシプロピルメタクリレート,イソ
ボニルアクリレート,イソボニルメタクリレート,イソ
デシルアクリレート,イソデシルメタクリレート,イソ
オクチルアクリレート,ラウリルアクリレート,ラウリ
ルメタクリレート,r−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン,2−メキシエチルアクリレート,メトキ
シジエチレングリコールメタクリレート,メトキシトリ
エチレングリコールアクリレート,メトキシトリエチレ
ングリコールメタクリレート,メトキシテトラエチレン
グリコールメタクリレート,メトキシポリエチレングリ
コールメタクリレート,メトキシジプロピレングリコー
ルアクリレート,メトキシ化シクロデカトリエンアクリ
レート,モルホリンアクリレート,ノニルフェニルポイ
エチレングリコールアクリレート,ノニルフェノキシポ
リプロピレングリコールアクリレート,オクタフロロペ
ンチルアクリレート,オクタフロロペンチルメタクリレ
ート,オクチルアクリレート,フェノキシヒドロキシプ
ロピルアクリレート,フェノキシエチルアクリレート,
フェノキシエチルメタクリレート,フェノキシジエチレ
ングリコールアクリレート,フェノキシテトラエチレン
グリコールアクリレート,フェノキシヘキサエチレング
リコールアクリレート,EO変性フェノキシ化リン酸ア
クレート,EO変性フェノキシ化リン酸メタクリレート
,フェニルメタクリレート,EO変性リン酸アクリレー
ト,EO変性リン酸メタクリレート,EO変性ブトキシ
化リン酸アクリレート,EO変性ブトキシ化リン酸メタ
クリレート,EO変性オクトキシ化リン酸アクリレート
,EO変性オクトキシ化リン酸メタクリレート,EO変
性フタル酸アクリレート,EO変性フタル酸メタクリレ
ート,ポリエチレングリコールメタクリレート,ポリプ
ロピレングリコールメタクリレート、ポリエチレングリ
コール/ポリプロピレングリコールメタクリレート,ポ
リエチレングリコール/ポリブチレングリコールメタク
リレート,ステアリルアクリレート、ステアリルメタク
リレート,EO変性コハク酸アクリレート,EO変性コ
ハク酸メタクリレート,スルホン酸ソーダエトキシアク
リレート,スルホン酸ソーダエトキシメタクリレート,
テトラフロロプロピルアクリレート,テトラフロロプロ
ピルメタクリレート,テトラヒドロフルフリルアクリレ
ート,テトラヒドロフルフリルメタクリレート,カプロ
ラクタン変性テトラヒドロフルフリウアクリレート,ト
リフロロエチルアクリレート,トリフロロエチルメタク
リレート,ビニルアセテート,N−ビニルカプロラクタ
ム,N−ビニルピロリドン,スチレン,アリル化シクロ
ヘキシルジアクリレート,アリル化イソシアヌレート,
ビス(アクリロキシネオペンチルグリコール)アジペー
ト,EO変性ビスフェノールAジアクリレート,EO変
性ビスフェノールSジアクリレート,ビスフェノールA
ジメタクリレート,EO変性ビスフェノールAジメタク
リレート,EO変性ビスフェノールFジアクリレート,
1.4−ブタンジオールジアクリレート,1.4−ブタ
ジオールジメタクリレート,1.3−ブチレングリコー
ルジメタクリレート,ジシクロペンタニルジアクリレー
ト,ジエチレングリコールジアクリレート,ジエチレン
グリコールジメタクリレート,ジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレート,ジペンタエリスリトールモノヒド
ロキシペンタクリレート,アルキル変性ジペンタエリス
リトールペンタアクリレート,アルキル変性ジペンタエ
リスリトールテトラアクリレート,アクリル変性ジペン
タエリスリトールトリアクリレート,カプロラクトン変
性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリ
メチロールプロパンテトラアクリレート,ECH変性エ
チレングリコールジアクリレート,エチレングリールジ
メタクリレート,ECH変性エチレングリコールジメタ
クリレート,グリセロールアクリレート/メタクリレー
ト,グリセロールジメタクリレート,ECH変性グリセ
ロールトリアクリレート,1.6−ヘキサンジオールジ
アクリレート,ECH変性1.6−ヘキサンジオールア
クリレート,1.6−ヘキサンジオールジメタクリレー
ト,長鎖脂肪族ジアクリレート,長鎖脂肪族ジメタクリ
レート,メトキシ化シクロヘキシルジアクリレート,ネ
オペンチルグリコールジアクリレート,ネオペンチルグ
リコールジメタクリレート,ヒドロキシピバリン酸ネオ
ペンチルグリコールジアクリレート,カプロラクトン変
性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアク
リレート,ペンタエリスリトールトリアクリレート,ペ
ンタエリスリトールテトラアクリレート,ペンタエリス
リトールテトラメタクリレート,ステアリン酸変性ペン
タエリスリトールジアクリレート,EO変性リン酸トリ
アクレート,EO変性リン酸ジアクリレート、EO変性
リン酸ジメタクリレート,ECH変性フタル酸ジアクリ
レート,ポリエチレングリコールジアクリレート,ポリ
エチレングリコールジメタクリレート,ポリプロピレン
グリコールジアクリレート,ポリプロピレングリコール
ジメタクリレート,ECH変性プロピレングリコールジ
アクリレート,テトラエチレングリコールジアクリレー
ト,テトラエチレングリコールジメタクリレート,テト
ラブロモビスフェノールAジアクリレート,トリエチレ
ングリコールジアクリレート,トリエチレングリコール
ジメタクリレート,トリエチレングリコールジビニルエ
ーテル,トリグセロールジアクリレート,ネオペンチル
グリコール変性トリメチロールプロパンジアクリレート
,トリメチロールプロパントリアクリレート,EO変性
トリメチロールプロパントリアクリレート,PO変性ト
リメチロールプロパントリアクリレート,トリメチロー
ルプロパントリメタクリレート,ECH変性トリメチロ
ールプロパントリアクリレート,トリプロピレングリコ
ールジアクリレート,トリス(アクリロキシエチル)イ
ソシアヌレート,カプロラクトン変性トリス(アクリロ
キシエチル)イソシアヌレート,トリス(メタクリロキ
シエチル)イソシアヌレートなど他があり、これらを必
要に応じて1種又は2種以上組み合せて用いることがで
きる。
【0016】光開始剤(増感剤)としては、4−フェノ
キシジクロロアセトフェノン,4−t−ブチル−ジクロ
ロアセトフェノン,4−t−ブチル−トリクロロアセト
フェノン,ジエトキシアセトフェノン,2−ヒドロキシ
−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン,1−
(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−
メチルプロパン−1−オン,1−(4−ドデシルフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン1−オン,
4−(2−ヒドロキシエトキシ−2−プロピル)ケトン
,1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン,2−
メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モ
ルホリノプロパン−1などのアセトフェノン系,ベンゾ
イン,ベンゾインメチルエーテル,ベンゾインエチルエ
ーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル,ベゾインイ
ソブチルエーテル,ベンジルメチルケタールなどのベン
ゾイン系、ベンゾフェノン,ベンゾイル安息香酸,ベン
ゾイル安息香酸メチル,4−フェニルベンゾフェノン,
ヒドロキシベンゾフェノン,アクリル化ベンゾフェノン
,4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイ
ド,3.3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン
,3.3’.4.4’− テトラ(t−ブチルパーオキ
シカルボニル)ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系
、チオキサンソン,2−クロルチオキサンソン,2−メ
チルチオキサンソン,2.4−ジメチルチオキサンソン
,イソプロピルチオキサンソン,2.4−ジクロロチオ
キサンソン,2.4−ジエチルチオキサンソン,2.4
−ジイソプロピルチオキサンソンなどのチオキサンソン
系などのほか、2.4.6.− トリメチルベンゾイル
ジフェニルホスフィンオキサイド,メチルフェニルグリ
オキシレート,ベンジル,9.10−フェナンスレンキ
ノン,カンファーキノン,ジベンスベロン,2−エチル
アンスラキノン,4’.4”ジエチルイソタフェロンな
ど公知の光開始剤をはじめ紫外線により重合反応を引き
おこすものでもよい。
【0017】紫外線硬化型樹脂組成物の硬度差は、特に
制限するものではないが5以上望ましくは10以上がよ
い。また、最内層の硬度を最も小さくすることが望まし
く、最外層に向けて硬度を大きくするとよい。
【0018】従って、導体上に硬度の異なる紫外線硬化
型樹脂組成物を複数層被覆して硬度の異なる複数の絶縁
層を形成することにより、曲げ・巻付時に被覆材料(絶
縁層)に作用する力が複数の絶縁層により緩和され、特
に導体が撚線の場合には、その導体を曲げたり、巻き付
けたりしたとき、素線間でズレやはだけが生じて、絶縁
層に歪や応力が加わるため、割れや亀裂が生じやすくな
るが、硬度の異なる複数の絶縁層を形成することにより
、ズレやはだけ等による歪や応力が緩和されるので、曲
げ・巻付時の割れや亀裂の発生を防止することが可能と
なる。
【0019】本発明では、前記成分に加えて必要に応じ
て光開始助剤,接着付与剤,チクソ付与剤,充填剤,可
塑剤,非反応性ポリマー,着色剤,難燃剤,難燃助剤,
軟化防止剤,乾燥剤,分散剤,湿潤剤,沈殿防止剤,増
粘剤,色分かれ防止剤,帯電防止剤,静電防止剤,紫外
線吸収剤,防カビ剤,防鼠剤,防蟻剤,防火剤、艶消剤
,ブロッキング防止剤,光沢剤,皮張り防止剤などその
他諸々の無機化合物,有機化合物を組み合せて用いるこ
とができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0021】[実施例1]スズメッキ軟銅撚線導体28
AWG(7/0.127)上に、先ずショア硬度D60
のウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂組成物(粘
度560cps at 25℃)を被覆したのち、これ
を紫外線照射炉を通して硬化させ、絶縁厚約10μmの
第1絶縁層を形成し、次に、この上にショア硬度D85
のウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂組成物(粘
度6800cps at 25 ℃)を被覆したのち、
これを紫外線照射炉を通して硬化させ、図1に示すよう
に導体1上に二層の絶縁層2,3を形成した絶縁厚約4
9μmの絶縁電線4を得た。
【0022】[実施例2]スズメッキ軟銅撚線導体28
AWG(7/0.127)上に、先ずショア硬度D50
のウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂組成物(粘
度2500cps at 25℃)を被覆したのち、こ
れを紫外線照射炉を通して硬化させ、絶縁厚約10μm
の第1絶縁層を形成し、次に、この上にショア硬度D8
9のウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂組成物(
粘度8700cps at 25 ℃)を被覆したのち
、これを紫外線照射炉を通して硬化させ、図1に示すよ
うに導体1上に二層の絶縁層2,3を形成した絶縁厚約
50μmの絶縁電線4を得た。
【0023】[比較例1]スズメッキ軟銅撚線導体28
AWG(7/0.127)上に、ショア硬度D85のウ
レタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂組成物(粘度6
800cps at 25 ℃)を被覆したのち、これ
を紫外線照射炉を通して硬化させ、絶縁厚約51μmの
絶縁電線を得た。
【0024】[比較例2]スズメッキ軟銅撚線導体28
AWG(7/0.127)上に、ショア硬度D60のウ
レタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂組成物(粘度5
60cps at 25℃)を被覆したのち、これを紫
外線照射炉を通して硬化させ、絶縁厚約50μmの絶縁
電線を得た。
【0025】[比較例3]スズメッキ軟銅撚線導体28
AWG(7/0.127)上に、先ずショア硬度D80
のウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂組成物(粘
度2000cps at 25℃)を被覆したのち、こ
れを紫外線照射炉を通して硬化させ、絶縁厚約10μm
の第1絶縁層を形成し、次に、この上にショア硬度D8
9のウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂組成物(
粘度8700cps at 25 ℃)を被覆したのち
、これを紫外線照射炉を通して硬化させ、図1に示すよ
うに導体1上に二層の絶縁層2,3を形成した絶縁厚約
51μmの絶縁電線4を得た。
【0026】このようにして得られた電線の特性を、自
己径巻付,自己径巻付加熱,半田耐熱性,絶縁抵抗定数
及び引張特性について調べ、その結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】表1に示される結果からも明らかな通り、
本発明に係る実施例1及び2では、いずれも自己径巻付
,自己径巻付加熱,半田耐熱性が良好で、かつ絶縁抵抗
定数、引張特性も良好な値を示している。これに対し、
一層の絶縁層の比較例1及び2,二層の絶縁層の硬度差
が比較的小さい比較例3は、いずれも自己径巻付加熱に
伴う割れがあった。
【0029】したがって、撚線導体1上に、硬度差が比
較的大きい2種の紫外線硬化型樹脂組成物を用いて内層
に硬度の小さい紫外線硬化型樹脂組成物の第1絶縁層2
及び外層に硬度の大きい紫外線硬化型樹脂組成物の第2
絶縁層3を形成して絶縁電線4を構成することにより、
絶縁電線4の自己径巻付及び自己径巻付加熱に伴う割れ
・亀裂の発生を防止することができる。
【0030】なお、本実施例では撚線導体1上に絶縁層
2,3を被覆する場合について説明したが、導体構造は
撚線に限らず、図2に示すように単線の導体1上に硬度
の異なる紫外線硬化型樹脂組成物を被覆して複数層(図
示例では二層)の絶縁層5,6を形成するようにしても
、自己径巻付や自己径巻付加熱に伴う割れ・亀裂の発生
を防止することができる。また、本発明に係る絶縁電線
を用いてケーブルを作製することもでき、例えば図3に
示すようにシース7内に絶縁電線4を収容したケーブル
を作製することが可能となる。図3中、8は空間又は介
在充填物を示している。
【0031】
【発明の効果】以上説明してきた通り本発明によれば、
導体上に硬度の異なる紫外線硬化型樹脂組成物を複数層
被覆したので、曲げ・巻付時特に巻付加熱時の割れや亀
裂の発生を防止できるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の絶縁電線の一例を示す横断面図である
【図2】本発明の絶縁電線の他の一例を示す横断面図で
ある。
【図3】本発明の絶縁電線を用いたケーブルの一例を示
す横断面図である。
【符号の説明】
1  導体 2  第1絶縁層 3  第2絶縁層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  導体上に硬度の異なる紫外線硬化型樹
    脂組成物を複数層被覆したことを特徴とする絶縁電線。
JP10088691A 1991-05-02 1991-05-02 絶縁電線 Pending JPH04329216A (ja)

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JP10088691A JPH04329216A (ja) 1991-05-02 1991-05-02 絶縁電線

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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