JP2001298420A - 多チャンネル光通信システムならびにそのための光送信装置および光受信装置 - Google Patents

多チャンネル光通信システムならびにそのための光送信装置および光受信装置

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JP2001298420A
JP2001298420A JP2000170514A JP2000170514A JP2001298420A JP 2001298420 A JP2001298420 A JP 2001298420A JP 2000170514 A JP2000170514 A JP 2000170514A JP 2000170514 A JP2000170514 A JP 2000170514A JP 2001298420 A JP2001298420 A JP 2001298420A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価に大容量の光通信を行なうことができる
多チャンネル光学通信システムならびにそのための光送
信装置および光受信装置を提供すること。 【解決手段】 多チャンネル光通信システムは、コーナ
キューブ40と、コーナキューブ40によって反射され
る光を、伝送信号に基づいて変調するための変調装置と
を含む光送信装置と、光源と、光源から出射されコーナ
キューブ40によって反射された光から、変調装置によ
って変調された伝送信号を復調するための復調回路とを
含む光受信装置とを含む。変調装置は、コーナキューブ
40の反射面52上に配列され、各々独立に光の反射を
制御することが可能な複数個の光反射素子58と、光反
射素子58の各々を独立に制御する回路とを含み、復調
回路は、光反射素子58の配列に対応して配列された複
数個の受光素子を有するCCDを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は光を媒体として用
いる光学通信システムに関し、特に、コーナキューブに
代表される再帰的反射装置を用いた多チャンネル光学通
信システムおよびそのための光送信装置および光受信装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】さまざまな法律の制約を受ける電波を用
いた通信に代えることによって、電波通信のような法律
上の制約を受けない光を用いた通信システムに関する研
究が行なわれている。この様な光通信システムの一例が
「コーナキューブにおける減衰全反射を用いた光強度変
調の高速化について」(津村俊弘他、信学技報SANE
94−91、SAT94−91、pp.111−11
4)に開示されている。
【0003】ここに開示されている通信システムは、レ
ーザを利用した双方向空間光通信システムであって、一
方にはレーザ発振器を、他方にはコーナキューブを設け
る。レーザ発振器から出射されるレーザ光を外部信号に
より変調することによって受光側では受光したレーザ光
から信号を復調することができる。
【0004】この入射した光をコーナキューブはレーザ
発振器側に反射する。この際コーナキューブの特性とし
て、ある方向から入射した光は同一方向に反射する。し
たがって反射光は必ずレーザ発振器のごく近傍に達す
る。コーナキューブの1面に、このコーナキューブ面の
反射を全反射とするか、無反射とするかによって反射光
を変調するための変調器を設ける。この変調器を外部信
号で駆動することにより反射光上に情報を載せることが
できる。レーザ発振器側ではこの反射光を受光する受光
センサを設け、この受光センサの出力から、コーナキュ
ーブ側から送信されてくる信号を復調することができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た通信システムでは、双方向の光通信が行なえるもの
の、送受信に対してそれぞれ1チャンネルの割当てしか
できないという問題がある。特に画像情報などを光通信
により伝送しようとする場合、情報量が非常に多くなる
ので、1チャンネルのみを用いて行なうと1シンボル当
りの信号区間が短くなり、特に光電変換素子を用いる光
通信の場合にはその復調が困難となるという問題があ
る。
【0006】また光を用いた多チャンネル通信システム
のための媒体として、光ファイバを用いたものがある。
光ファイバを用いると効率よく光通信が行なえるが、光
ファイバを広い地域にわたって張り巡らさなければなら
ず、インフラストラクチャを構築するために莫大な資金
が必要となるという問題がある。また、移動体との相互
通信、および移動体と移動体との間の相互空間通信にお
いては、光ファイバは有効ではない。
【0007】それゆえにこの発明の目的は、安価に大容
量の光通信を行なうことができる多チャンネル光学通信
システムならびにそのための光送信装置および光受信装
置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
かかる多チャンネル光通信システムは、入射する光を、
入射方向と同一方向に反射する再帰反射手段と、再帰反
射手段によって反射される光を、伝送信号に基づいて変
調するための変調手段とを含む光送信装置と、光を出射
する光出射手段と、光出射手段から出射され再帰反射手
段によって反射された光から、変調手段によって変調さ
れた伝送信号を復調するための復調手段とを含む光受信
装置とを含み、変調手段は、再帰反射手段の反射面上に
配列され、各々独立に光の反射を制御することが可能な
複数個の全反射条件制御素子と、全反射条件制御素子の
各々を、伝送信号に基づいて独立に制御するための駆動
手段とを含み、復調手段は、反射された光を受光するた
めの、複数個の全反射条件制御素子の配列に対応して配
列された複数個の受光素子を有する受光手段と、複数個
の受光素子の出力から伝送信号を再構築するための手段
とを含む。
【0009】複数個の全反射条件制御素子がそれぞれ独
立に光の反射を制御することができる。したがって、こ
れら複数個の全反射条件制御素子の反射をそれぞれ別々
の情報により制御することで、光送信装置から光受信装
置に向けて、それぞれ別の情報により変調された光ビー
ムの束として、信号を多チャンネルで送信することがで
きる。多チャンネルで光通信を行なうので、シンボル期
間を長くすることができ、光受信装置の受光手段では安
定した光電変換を行なうことが可能になる。
【0010】請求項2に記載の発明にかかる多チャンネ
ル光通信システムは、請求項1に記載の発明の構成に加
えて、全反射条件制御素子は、再帰反射手段の反射面を
構成する透明板の裏面に配置され、印加される信号に応
じて方向を変化させる制御面を有するデジタルマイクロ
アクチュエータを含み、制御面の方向を変化させること
により、透明板の裏面の反射が制御される。
【0011】デジタルマイクロアクチュエータの制御面
の方向を変化させることにより、光反射面での反射を制
御することにより、反射時には全反射が行なわれるの
で、光の損失が少ない。そのために伝送誤りのおこるお
それが比較的少なく、安定した通信が行なえる。
【0012】請求項3に記載の発明にかかる多チャンネ
ル光通信システムは、請求項1に記載の発明の構成に加
えて、全反射条件制御素子は、印加される電圧に応じて
方向を変化させる反射面を有するデジタルマイクロミラ
ーデバイスを含む。
【0013】デジタルマイクロミラーデバイスによって
全反射を制御するので、全反射させるときには光の損失
が少ない。そのために伝送誤りのおこるおそれが比較的
少なく、安定した通信が行える。
【0014】請求項4に記載の発明にかかる多チャンネ
ル光通信システムは、請求項1に記載の発明の構成に加
えて、全反射条件制御素子は、反射面上に配置され、透
明カプセル中に封入された不透明な磁性体と、透明カプ
セル中の磁性体を磁力により移動させることにより全反
射条件制御素子における光の反射率の分布を変化させる
ための磁力発生手段とを含む。
【0015】不透明な磁性体の分布を磁力で変えること
により、反射面における全反射と無反射とを制御でき
る。反射時には全反射が行なわれるので、光の損失が少
なく、伝送誤りのおこるおそれが比較的少ない安定した
通信が行える。
【0016】請求項5に記載の発明にかかる多チャンネ
ル光通信システムは、請求項1に記載の発明の構成に加
えて、全反射条件制御素子は、再帰反射手段の全反射面
に光が入射する方向とは逆の方向から再帰反射手段の全
反射面に臨むように配置され、特定の波長の光が照射さ
れたことに応答して、全反射面に密着した第1の形状
と、全反射面との間に空隙が形成された第2の形状との
間で形状を変化させる光駆動素子を含み、光駆動素子に
対して特定の波長の光を照射することにより、全反射面
の反射が制御される。
【0017】光によって全反射条件制御素子が駆動され
るので、全反射条件制御素子に対して信号を送るための
配線が不要となる。装置の構成が単純となり、全反射条
件制御素子を小型化し、密度を高めることができる。そ
のため、利用できるチャンネル数が多くなる。
【0018】請求項6に記載の発明にかかる多チャンネ
ル光通信システムのための光送信装置は、入射する光
を、入射方向と同一方向に反射する再帰反射手段と、再
帰反射手段によって反射される光を、伝送信号に基づい
て変調するための変調手段とを含む光送信装置とを含
み、変調手段は、再帰反射手段の反射面上に配列され、
各々独立に光の反射を制御することが可能な複数個の全
反射条件制御素子と、全反射条件制御素子の各々を、伝
送信号に基づいて独立に制御するための駆動手段とを含
む。
【0019】複数個の全反射条件制御素子がそれぞれ独
立に光の反射を制御することができる。したがって、こ
れら複数個の全反射条件制御素子の反射をそれぞれ別々
の情報により制御することで、光送信装置から光受信装
置に向けて、それぞれ別の情報により変調された光ビー
ムの束として、信号を多チャンネルで送信することがで
きる。多チャンネルで光通信を行なうので、シンボル期
間を長くすることができ、光受信装置の受光手段では安
定した光電変換を行なうことが可能になる。
【0020】請求項7に記載の発明にかかる多チャンネ
ル光通信システムのための光送信装置は、請求項6に記
載の発明の構成に加えて、複数個の全反射条件制御素子
は、複数個のグループに分割され、複数個のグループの
全反射条件制御素子はそれぞれ別々の伝送信号により駆
動される。
【0021】グループごとに別々の全反射条件制御素子
を駆動することにより、多チャンネルの光通進路上で、
多チャンネルの伝送信号をそれぞれ別に伝送することが
できる。
【0022】請求項8に記載の発明にかかる多チャンネ
ル光通信システムのための光送信装置は、請求項6また
は請求項7に記載の発明の構成に加えて、全反射条件制
御素子は、再帰反射手段の反射面を構成する透明板の裏
面に配置され、印加される信号に応じて方向を変化させ
る制御面を有するデジタルマイクロアクチュエータを含
み、制御面の方向を変化させることにより、透明板の裏
面の反射が制御される。
【0023】デジタルマイクロアクチュエータの制御面
の方向を変化させることにより、光反射面での反射を制
御することにより、反射時には全反射が行なわれるの
で、光の損失が少ない。そのために伝送誤りのおこるお
それが比較的少なく、安定した通信が行なえる。
【0024】請求項9に記載の発明にかかる多チャンネ
ル光通信システムのための光送信装置は、請求項6また
は請求項7に記載の発明の構成に加えて、全反射条件制
御素子は、印加される電圧に応じて方向を変化させる反
射面を有するデジタルマイクロミラーデバイスを含む。
デジタルマイクロミラーデバイスの反射面は、再帰反射
手段の反射面にデジタルマイクロミラーデバイスの反射
面が含まれる第1の方向と、再帰反射手段の反射面にデ
ジタルマイクロミラーデバイスの反射面が含まれない第
2の方向とのいずれかに制御可能である。
【0025】デジタルマイクロミラーデバイスによって
反射を制御するので、全反射させるときには光の損失が
少ない。そのために伝送誤りのおこるおそれが比較的す
くなく、安定した通信が行える。
【0026】請求項10に記載の発明にかかる多チャン
ネル光通信システムのための光送信装置は請求項9に記
載の発明の構成に加えて、再帰反射手段は、互いに直交
する第1、第2および第3の面からなる。第1および前
記第2の面は反射面であり、第3の面はデジタルマイク
ロミラーデバイスの反射面が第1の方向を向くことによ
って構成される。
【0027】請求項11に記載の発明にかかる多チャン
ネル光通信システムのための光送信装置は請求項10に
記載の発明の構成に加えて、複数個のデジタルマイクロ
ミラーデバイスは、第1および第2の面と直交する方向
に配置された基板上に配列される。
【0028】請求項12に記載の発明にかかる多チャン
ネル光通信システムのための光送信装置は、請求項6ま
たは請求項7に記載の発明の構成に加えて、全反射条件
制御素子は光反射面上に配置され、透明カプセル中に封
入された不透明な磁性体と、透明カプセル中の磁性体を
磁力により移動させることにより全反射条件制御素子に
おける光の反射率の分布を変化させるための磁力発生手
段とを含む。
【0029】不透明な磁性体の分布を磁力で変えること
により、反射面における全反射と無反射とを制御でき
る。反射時には全反射が行なわれるので、光の損失が少
なく、伝送誤りのおこるおそれが比較的少ない安定した
通信が行える。
【0030】請求項13に記載の発明にかかる多チャン
ネル光通信システムのための光送信装置は、請求項6ま
たは7に記載の発明の構成に加えて、全反射条件制御素
子は、再帰反射手段の反射面を構成する透明板の裏面に
配置され、特定の波長の光が照射されたことに応答し
て、裏面に密着した第1の形状と、裏面との間に空隙が
形成された第2の形状との間で形状を変化させる光駆動
素子を含み、光駆動素子に対して特定の波長の光を照射
することにより、透明板の裏面の反射が制御される。
【0031】光によって全反射条件制御素子が駆動され
るので、全反射条件制御素子に対して信号を送るための
配線が不要となる。装置の構成が単純となり、全反射条
件制御素子を小型化し、密度を高めることができる。そ
のため、利用できるチャンネル数が多くなる。
【0032】請求項14に記載の発明にかかる多チャン
ネル光通信システムのための光受信装置は、各々が別々
の信号により変調される複数個の光ビームを含む光束を
受ける、複数個の光ビームの配列に対応した配列された
複数個の受光素子を有する受光手段と、複数個の受光素
子の出力から、複数個の光ビームの各々により伝送され
ている信号を復調するための復調手段とを含む。
【0033】複数個の光ビームによって搬送されている
信号を、光ビームごとに受光素子で受光することによ
り、光ビームごとに搬送されている信号を復調でき、多
チャンネルの光通信の受信を簡単な構成で実現できる。
【0034】請求項15に記載の発明にかかる多チャン
ネル光通信システムのための光受信装置は、請求項14
に記載の発明の構成に加えて、複数個の受光素子は複数
個のグループに分割されており、複数個のグループごと
に伝送信号を再構築するための手段をさらに含む。
【0035】複数個の受光素子ごとに別々のグループと
しておき、各グループごとに伝送信号を再構築すること
で、多チャンネルの光通信路を利用した多チャンネルの
信号の伝送を実現することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】第1の実施の形態 図1を参照して、この発明の第1の実施の形態に係る多
チャンネル光学通信システム20は、光送信装置24お
よび光受信装置22を含む。光送信装置24にはたとえ
ばビデオカメラ25が接続される。光送信装置24はこ
のビデオカメラ25から受けた信号を光を用いて光受信
装置22に伝送する。光受信装置22はこの光信号から
ビデオカメラ25の出力した映像信号を再生し信号処理
回路26およびモニタ28に与えて表示する。
【0037】光受信装置22は、やや広がりを持つ光束
を光送信装置24に向けて出射するための光源30と、
光源30の光路上に置かれ、光送信装置24側から反射
してくる光を分岐するためのビームスプリッタ32と、
ビームスプリッタ32によって分岐された光を受ける位
置に配置されたCCD(固体撮像素子)34と、ビーム
スプリッタ32を中心軸周りに回転させることにより、
ビームスプリッタ32で反射される光をCCD34の受
光面上に導くためのステッピングモータ31と、CCD
34の出力に基づいて、光送信装置24から送信されて
くる信号中のクロック成分を再生するためのクロック再
生回路36と、クロック再生回路36が再生するクロッ
クに従ってCCD34が出力する信号を、クロック再生
回路36の出力するクロック信号を逓倍した信号に従っ
てアナログ/デジタル変換するためのA/D(アナログ
/デジタル)変換回路38とを含む。A/D変換回路3
8の出力は信号処理回路26に与えられ、モニタ28に
表示される。
【0038】光送信装置24は、1面が多数の画素に分
割されたコーナキューブ40と、コーナキューブ40の
上記した1面の各画素の反射/無反射をビデオカメラ2
5から与えられる映像信号に従って制御するための変調
装置42とを含む。
【0039】図2を参照して、コーナキューブ40は互
いに垂直に組合された3つの反射面52、54および5
6を有する。これら反射面52、54および56のうち
たとえば反射面52上が複数個の画素58に分割されて
いる。各画素58は、変調装置42によって各画素ごと
にその全反射/無反射が制御される。
【0040】図4を参照して、図1に示す変調装置42
は、図2に示される多数の画素58の配列と一致して配
列された多数のデジタルマイクロミラーデバイス70を
含む。各デジタルマイクロミラーデバイス70は、マイ
クロミラー74と、印加される電圧によってマイクロミ
ラー74の方向を変化させるマイクロアクチュエータ7
2とを含む。たとえばデジタルマイクロミラーデバイス
70に何ら電圧が印加されていない場合にはマイクロミ
ラー74は図4に示されるようにマイクロアクチュエー
タ72と少し角度を持った方向を向き、デジタルマイク
ロミラーデバイス70に対して所定の電圧が印加される
と図5に示されるようにマイクロミラー74はマイクロ
アクチュエータ72の上面に密着する。
【0041】こうしたデジタルマイクロミラーデバイス
については「液晶より上?次世代ディスプレイの本命」
(日経ビジネス、1999年11月15日号pp.60
−64)に記載されている。
【0042】図6を参照して、反射面52は透明なガラ
ス板76と、ガラス板76の裏面に配置された多数のデ
ジタルマイクロミラーデバイス70(図4参照)とを含
む。これらデジタルマイクロミラーデバイス70はいず
れも、電圧が印加されているときにはマイクロミラーの
反射面がガラス板76の裏面に密着し、電圧が印加され
ていないときにはマイクロミラー74がガラス板76の
裏面から離れるような位置に配置されているものとす
る。マイクロミラー74の屈折率がガラス板76のそれ
と異なっていると、図6に示すように、電圧が印加され
ていないデジタルマイクロミラーデバイス70に対応す
る位置(マイクロミラー74Aおよび74C)では、光
80Aおよび80Cは反射せず、電圧が印加されるデジ
タルマイクロミラーデバイスに対応する反射面74Bの
位置では光80Bは反射される。
【0043】したがって図2に示されるコーナキューブ
40では、複数の画素58の各々について、対応するデ
ジタルマイクロミラーデバイスに対する印加電圧を図1
に示すビデオカメラ25からの映像信号に従って変化さ
せることにより、各画素ごとに全反射/無反射を制御す
ることができる。本実施の形態の装置では、こうして各
画素ごとにコーナキューブ40における光の反射/無反
射を制御し、それを光受信装置22側で各画素ごとに受
光し復調することによって各画素ごとの信号を復調する
ことができる。
【0044】なおこの実施の形態のシステムではデジタ
ルマイクロミラーデバイスを用いているが、この例のよ
うに光反射面を構成する透明板の背面に反射面74を配
置する場合には、反射面74は必ずしも光を反射する性
質のものである必要はない。透明板と反射面74との屈
折率が相違してさえいれば、透明板の裏面に反射面74
を密着させることにより光が全反射し、ある間隔を設け
れば光が反射しなくなるからである。
【0045】この第1の実施の形態に係る光通信システ
ム20は以下のように動作する。なお光源30とコーナ
キューブ40とは、その相対的位置がほぼ一定となるよ
うに予め調整されているものとするが、後述するように
光受信装置22および光送信装置24の一方またはその
双方が移動体上にある場合のようにその相対的位置がず
れたとしても、ビームスプリッタ32の回転角度を調整
することにより、安定してCCD34が光送信装置24
からの反射光を受光するようにできる。
【0046】まず光源30がコーナキューブ40に向け
て光束を出射する。この光はコーナキューブ40に入射
し反射され、光源30に向けて戻る。このとき、コーナ
キューブ40上の1つの反射面52上の各画素58にお
ける反射/無反射をビデオカメラ25からの映像信号に
従って制御することにより、ある画素に対応する位置で
は光が反射され、他の画素に対応する位置では光が反射
されないことになる。
【0047】ビームスプリッタ32はコーナキューブ4
0から反射されてくる光の光路を90°横方向に分岐さ
せ、CCD34の受光面上に導く。CCD34は、予め
定められた周期で受光と受光信号の出力とを繰返してい
るが、クロック再生回路36の制御によってその受光期
間が、光送信装置24から送られてくる送信信号の1周
期とできるだけ一致するように制御される。クロック再
生回路36はCCD34の出力に基づいて上記したよう
にクロック信号を再生しCCD34の動作を制御すると
ともに、このクロック信号を所定数で逓倍した信号をA
/D変換回路38に与える。A/D変換回路38は、C
CD34から出力されるシリアルなアナログ信号を、ク
ロック再生回路36から与えられる逓倍されたクロック
信号に従ってデジタル変換し信号処理回路26に与え
る。信号処理回路26に与えられる信号は、結果として
ビデオカメラ25から出力されるデジタルのシリアル信
号と同様のものとなる。信号処理回路26によってこの
信号を処理しモニタ28上に表示することにより、ビデ
オカメラ25で撮影した映像がモニタ28上に再生され
る。
【0048】このとき、光送信装置24から光受信装置
22に向けて送信される光信号は、各画素ごとに並列と
なった多チャンネルの光信号である。したがって1チャ
ンネルで映像信号をシリアルに伝送する場合と比較し
て、各チャンネルごとの信号周期ははるかに長くなる。
そのためCCD34による受光期間も長くすることがで
き、安定した復調を行なうことが可能となる。
【0049】なお本実施の形態では図6に示すようにガ
ラス板76上にマイクロミラー74が密着するように配
置し、それによってガラス板76とマイクロミラー74
の界面(全反射面)における全反射を制御した。しかし
本発明はこうした構成には限定されず、たとえばマイク
ロミラー74を図2に示す反射面52自体を形成するよ
うにマトリックス状に配置してもよい。この場合通常位
置ではマイクロミラーが光を正しく反射し、所定の電圧
が印加されるとマイクロミラーが位置を変え光を所定方
向とは別の方向に反射するようにしてもよいし、その逆
の構成にしてもよい。この例については図15、図16
を参照して後述する。
【0050】また、図6に示すようにマイクロミラー7
4をガラス板76と密着するように配置する場合、マイ
クロミラー74の密度がガラス板76の密度よりも高け
れば前述のような全反射の制御が可能となる。マイクロ
ミラー74の上面自体が反射能を有する必要はない。
【0051】図3を参照して、光送信装置24の、光受
信装置22に対する相対位置が図1に示す状態から変化
した場合を想定する。前述したとおり光源30から出射
される光ビームは広がりを持っている。そのため、光送
信装置24の位置がずれたとしても一部の光ビームはコ
ーナキューブ40によって反射されて戻ってくる。この
反射光はコーナキューブ40への入射光と同じ向きであ
るから、図1の場合と比較してビームスプリッタ32へ
の入射角度が変化している。そのため、ビームスプリッ
タ32の向きをそのままにしておくと、CCD34の受
光面にこの反射光を導くことができない。
【0052】この場合には、ステッピングモータ31に
よって、ビームスプリッタ32の角度を調整することに
より、入射ビームの反射方向を調整すれば、コーナキュ
ーブ40からの反射光をCCD34の受光面に導くこと
ができる。
【0053】第2の実施の形態 上記した第1の実施の形態の光学通信システムでは、光
通信自体はマルチチャンネルであるが、そのための入力
信号および送信された後の復調信号はいずれもシリアル
信号となっている。そのため結果として1チャンネル分
の信号の送信が行なわれている。しかし本発明はそうし
た実施の形態のみに限定されるわけではない。たとえば
複数チャンネルの信号を多数のチャンネルの光通信で送
信し、受信側でそれぞれ別々の信号として復調すること
もできる。第2の実施の形態の光通信システム120は
そのようなシステムである。
【0054】図7を参照して、この光通信システム12
0は、光受信装置122および光送信装置124を含
む。
【0055】光送信装置124は、第1の実施の形態の
光送信装置24と同様に1つの面が複数の画素に分割さ
れたコーナキューブ140と、この各画素を別々に駆動
するための変調装置142とを含む。
【0056】図8を参照して、変調装置142はこの実
施の形態では4つの部分変調回路152A〜152Dを
含む。そして図7に示されるように各部分変調回路15
2A〜152Dは別々の信号源125A〜125Dから
の信号によって駆動される。この例の場合、各信号源1
25A〜125Dからシリアルに入力された信号を一旦
図8に示すような形に配列された記憶素子に保持させた
後、保持された信号を一斉に変調装置142の各素子部
分に与える。こうすることによりシリアルに入力された
信号をパラレルに、かつその信号周期を長くして転送す
ることができる。
【0057】光受信装置122は、第1の実施の形態の
場合と同様に配置された光源30およびビームスプリッ
タ32と、ビームスプリッタ32により分岐された光束
を受光するためのCCD134と、CCD134の出力
に基づいてクロック信号を再生しCCD134による受
光期間を制御するとともに、このクロック信号を逓倍し
た信号を出力するためのクロック再生回路138と、C
CD134のそれぞれ4つの領域から出力されるシリア
ル信号をパラレルに受け、クロック再生回路138から
与えられる逓倍されたクロック信号に従ってアナログ/
デジタル変換するためのA/D変換回路136A〜13
6Dとを含む。これらA/D変換回路136A〜136
Dの出力はそれぞれ信号源125A〜125Dに対応す
る送信先126A〜126Dに与えられる。
【0058】この第2の実施の形態の光通信システム1
20は以下のように動作する。各信号源125A〜12
5Dはそれぞれ独立に変調装置142に対して信号を与
える。変調装置142の部分変調回路152A〜152
Dはこれらシリアルに与えられた信号を順次各画素ごと
に格納し、あるタイミングで対応するデジタルマイクロ
ミラーデバイスに与える。その結果光源30から出射さ
れる光がコーナキューブ140で反射される際に、各画
素ごとにその反射/無反射が制御される。こうして元の
信号により変調された光がビームスプリッタ32に入射
し、さらにCCD134の受光面上に入射する。クロッ
ク再生回路138はCCD134の出力に基づいてクロ
ック信号を再生しCCD134の出力周期を制御する。
同時にクロック再生回路138はこのクロック信号を所
定数で逓倍した信号を作り、A/D変換回路136A〜
136Dに与える。各A/D変換回路136A〜136
Dは、CCD134の対応する1/4面からシリアルに
出力される信号をデジタル信号に変換し対応する送信先
126A〜126Dに与える。こうして、複数の信号源
125A〜125Dから与えられた信号が、1つの多チ
ャンネル光通信路を介して同時に光受信装置122に送
信され、それぞれ対応の送信先126A〜126Dに独
立に送信される。
【0059】この第2の実施の形態では、画像信号では
ないシリアル信号をまとめた形で光通信することができ
る。この場合にも光通信自体は多チャンネルで行なわれ
るため、各信号をシリアルで通信する場合と比較してシ
ンボル期間を長くすることができ、安定した光通信を行
なうことができる。
【0060】第3の実施の形態 第1の実施の形態の装置では、一旦ビデオカメラ25
(図1参照)から出力されたシリアルな映像信号を変調
装置42に与え、多チャンネルの信号として光通信によ
り送信した。しかし本発明は、画像の伝送に使用した場
合に限っても第1の実施の形態の形に限定されるもので
はない。たとえばこの第3の実施の形態の光通信システ
ム220のように、画像信号の入力をパラレルに行なう
こともできる。
【0061】図9を参照して、この光通信システム22
0は光送信装置224と光受信装置222とを含む。
【0062】光送信装置224はコーナキューブ240
と、コーナキューブ240の1面の裏に配置され、固体
撮像素子と上記したデジタルマイクロミラーデバイスと
が一体に成形された受光・変調装置242と、受光・変
調装置242のCCDの撮像面(受光面)上に被写体の
光学像を結像させるための光学系246と、受光・変調
装置242による受光期間と、デジタルマイクロミラー
デバイスへの電荷の転送とを制御するためのドライバ装
置248とを含む。
【0063】ドライバ装置248は、ある期間に受光/
変調装置242の受光面に生成された電荷を、一斉にデ
ジタルマイクロミラーデバイスに与えることによりデジ
タルマイクロミラーデバイスの各反射面の向きを制御す
る。同時にドライバ装置248は受光面上の電荷を消去
し、次の期間の受光を行なうという作業を繰返す。
【0064】光受信装置222は、既に述べた光源30
およびビームスプリッタ32と、ビームスプリッタ32
によって分岐された光を受光する位置に配置されたCC
D234と、CCD234の各受光素子からの電荷を並
列に受け保持し、シリアルに出力するための固体撮像素
子と同様の構成を有する電荷転送素子236と、CCD
234の出力に基づいて送信信号に含まれるクロック成
分を再生し、CCD234と電荷転送素子236の動作
を制御するためのクロック信号を生成し出力するととも
に、このクロック信号を逓倍した信号を出力するための
クロック再生回路238と、クロック再生回路238か
ら与えられる逓倍されたクロック信号に従って、電荷転
送素子236から出力されるシリアルの信号をデジタル
信号に変換するためのA/D変換回路238とを含む。
A/D変換回路238の出力は第1の実施の形態の場合
と同様に信号処理回路26に与えられ、さらにモニタ2
8により表示される。
【0065】この第3の実施の形態の光通信システム2
20は以下のように動作する。ドライバ装置248は受
光/変調装置242の受光面の電荷を消去し受光を開始
する。光学系246により受光面上に被写体の光学像が
形成され、受光面上の光電変換素子はそれぞれ入射光量
に応じた電荷を蓄積する。ドライバ装置248は所定の
タイミングでこの電荷を対応するデジタルマイクロミラ
ーデバイスに転送するとともに、CCDの受光素子上の
電荷を消去する。このドライバ装置248の制御によ
り、受光/変調装置242を構成する各マイクロミラー
デバイスの反射面はそれぞれ全反射位置または無反射位
置に変化する。
【0066】光受信装置222の光源30から出射され
た光はコーナキューブ240により反射されビームスプ
リッタ32に入射する。このとき、コーナキューブ24
0の1面において、受光・変調装置242によりある画
素に対応する位置では光の反射はなく、他の画素に対応
する位置では光の反射が行なわれる。その結果コーナキ
ューブ240からビームスプリッタ32に向けて反射さ
れる光は、これら各素子の状態に応じて各反射光が変調
された多チャンネルの光束となっている。ビームスプリ
ッタ32で反射されたこの光束がCCD234上に入射
することにより、被写体の光学像により形成されるのと
同様の電荷の分布がCCD234上に形成される。クロ
ック再生回路238は、1シンボル区間に対応する期間
だけCCD234で電荷を蓄積した後各電荷をパラレル
に電荷転送素子236に転送する。同時にクロック再生
回路238はCCD234上の各光電変換素子の電荷を
消去する。
【0067】電荷転送素子236はクロック再生回路2
38から与えられるクロック信号に応じて、蓄積された
電荷をシリアルに出力しA/D変換回路238に与え
る。A/D変換回路238はクロック再生回路238か
ら出力される逓倍されたクロック信号に従ってこの信号
をデジタル信号に変換し信号処理回路26に与える。
【0068】こうしてこの第3の実施の形態の光通信シ
ステムでは、光送信装置側で受光面上に形成された被写
体の光学像を直接パラレルの信号に変換し、それをさら
にパラレルの光信号として光受信装置側に転送すること
ができる。この場合にも、受信側では1チャンネルを用
いてパラレルにこの映像信号を送信する場合と比較して
シンボル区間が長くなるため、安定して光通信を行なう
ことができる。
【0069】なお図9に示す例では光学系246の位置
が受光面上に被写体の像を結像するような位置に固定さ
れている。しかし本発明はこれには限定されない。受光
面上に被写体の光学像が結ばれることを条件として、光
学系の配置はさまざまに変えることができる。
【0070】第4の実施の形態 第1〜第3の実施の形態からも明らかなように、この光
通信システムは複数の信号源からの信号をパラレルに送
信することができる。そのためのチャンネル数の最大数
は、コーナキューブ上に形成された各画素(以下に述べ
るように、反射面での全反射条件を制御する機能を持つ
もので、以下「全反射条件制御素子」と呼ぶ。)の数と
同じである。もちろん反射面の周辺位置に存在する全反
射条件制御素子については利用可能でない場合もある
が、コーナキューブの中央付近に設けられている全反射
条件制御素子のみを用いてもかなり多数のチャンネルを
用いた光通信が行なえる。この第4の実施の形態の光通
信システムはそのように各チャンネルごとに独立した通
信を行なうことができるものである。
【0071】図10を参照してこの第4の実施の形態に
係る光通信システム320は、光送信装置324および
光受信装置322を含む。
【0072】光送信装置324は、多数の信号源からの
信号を集めるための集積装置344と、多数のデジタル
マイクロミラーデバイスを含む変調装置342と、集積
装置344により集積された各信号をそれぞれ独立に変
調装置342の各デジタルマイクロミラーデバイスと接
続するための接続線346と、変調装置342を駆動す
るためのドライバ装置348と、変調装置342がその
反射面の1つの裏面に配置されたコーナキューブ340
とを含む。
【0073】光受信装置322は、光源30およびビー
ムスプリッタ32と、ビームスプリッタ32により分岐
された光束を受光する位置に配置されたCCD334
と、CCD334の出力に基づいてCCD334を駆動
するためのクロック信号を再生するためのクロック再生
回路338と、CCD334の各光電変換素子の出力を
パラレルに受けて増幅し、デジタル信号に変換して分岐
して出力するための分岐回路336とを含む。
【0074】クロック再生回路338は、1シンボル期
間の間CCD334で光電変換を行なわせ、1期間が終
了すると各光電変換素子の信号をパラレルに分岐回路3
36に出力させる。同時にクロック再生回路338はC
CD334の各光電変換素子の電荷を消去し、次の期間
の光電変換に備える処理を行なう。
【0075】この第4の実施の形態の光通信システム3
20は次のように動作する。それぞれ別個の多数の信号
源から集められた信号は集積装置344により集積され
接続線346によって変調回路342に与えられる。変
調回路342はドライバ装置348の制御に従って、所
定区間ごとに接続線346から与えられる信号を取込
み、対応するデジタルマイクロミラーデバイスに与え
る。各デジタルマイクロミラーデバイスはこれら信号の
値に従ってその反射面の位置を変化させる。
【0076】光源30から出射された光はコーナキュー
ブ340に入射し反射する。このときコーナキューブ3
40の1つの反射面上において、デジタルマイクロミラ
ーデバイスの反射面の位置に応じて、各素子ごとに反射
/無反射が制御される。したがってコーナキューブ34
0からビームスプリッタ32に向けて反射される光は、
各チャンネルごとに変調装置342によって変調された
信号を搬送する多チャンネルの光信号となっている。
【0077】ビームスプリッタ32によって反射された
この光束はCCD334上に入射し、各素子に対応した
電荷をCCD334の各素子ごとに生成する。クロック
再生回路338の制御により各光電変換素子の出力は分
岐回路336に与えられ、デジタル信号に変換されて各
対応する送信先に向けて送信される。
【0078】この第4の実施の形態の光通信システムで
は、多数の信号源とコーナキューブ上の全反射条件制御
素子とを1対1の関係とすることにより、全反射条件制
御素子の数と同じ数だけの光通信チャンネルを設けるこ
とができる。その結果、非常にコンパクトに数多くのチ
ャンネル信号を安定に送信することができるという効果
を奏する。たとえば全反射条件制御素子の配列が100
0×1000であれば提供されるチャンネル数は100
0×1000=1,000,000となり、光通信を用
いた広帯域の通信を行なうことができる。
【0079】全反射条件制御素子の他の例 以上の説明では、光反射面の表面にデジタルマイクロミ
ラーデバイスを、または光反射面を構成する透明板の裏
面にデジタルマイクロアクチュエータを配置することに
より全反射条件制御素子を形成したコーナキューブを用
いている。しかし全反射条件制御素子の構成はこうした
ものには限定されない。その一例を図11に示す。
【0080】図11を参照して、このコーナキューブ4
00のひとつの反射面上には、複数個の、プリズムの全
反射条件を制御する全反射条件制御素子402が配列さ
れている。図12に示されるように、各全反射条件制御
素子402は、透明カプセル404と、この透明カプセ
ル404の中に封入された不透明な磁性流体410と、
透明カプセル404のそれぞれ半分の領域に別々に形成
され、電流が加えられると磁場を発生する二つの電磁石
420および422とを含む。
【0081】たとえば図12における電磁石420に電
流を通ずると磁場が生じ、磁性流体410は電磁石42
0の方向に集まる。その結果、磁性流体410のない、
透明な部分412が形成される。逆に電磁石422に電
流を通ずると磁性流体410は電磁石422の方向に集
まる。その結果図12とは逆に参照符号410で示した
領域が透明になり、その結果プリズム面に磁性流体が接
する領域がなくなり、この領域ではプリズムは全反射状
態となる。また、参照符号412で示した領域が不透明
になるので、磁性流体がプリズム面に接する部分とな
り、全反射が阻害その結果、この全反射条件制御素子4
02においては、電磁石420および422のいずれに
電流を通ずるかにしたがって異なる反射率の分布がで
き、これによって入射光を変調して反射することが可能
になる。
【0082】なお、図12に示した例では磁性流体を用
いたが、たとえばその方向が同一方向固定された多数の
ごく小さな棒磁石を細長い管に封入し、その管を多数束
ねたものを用いたものを磁性流体に代えて用いてもよ
い。この場合、透明カプセル404の一端にたとえばS
極の磁場を置くことにより、これらすべての棒磁石がそ
れら自身の磁極とこのS極との間の磁力によって同一方
向に移動し、このS極に代えてN極をおけばこんどはこ
れらすべての棒磁石が反対方向に移動する。その結果、
磁性流体を用いた場合と同様に全反射制御素子群におけ
る全反射部分の分布を変化させることができる。
【0083】なお、このようにごく小さな棒磁石を用い
る場合、透明カプセル404の両端に同じ磁性の磁極を
置くと、棒磁石に対して一方の磁極からは引力が、他方
の磁極からは斥力が働く。この結果、この磁極の磁性を
変化させたときの棒磁石の移動が早くなる。そのためそ
うした構成では磁極を一つしか使用しない場合と比較し
てレスポンスが向上するという効果がある。
【0084】全反射条件制御素子のさらに他の例 全反射条件制御素子の他の例として、電流により制御さ
れるのではなく、光により制御されるマイクロアクチュ
エータを用いることもできる。特にポリジアセチレンと
呼ばれる高分子化合物のように、光があたると変形する
ような性質を持つ物質を用いると、応答速度の高いアク
チュエータを実現できる。
【0085】図13に、そうした光により制御されるマ
イクロアクチュエータを備えた全反射条件制御素子44
0の断面図を示す。図13を参照して、このマイクロア
クチュエータは、コーナキューブのプリズム450の全
反射面に配置されており、通常時にプリズム450の全
反射面に密着するように配置される、薄くやや弾力のあ
る、プリズム450の密度よりも高い密度を持つ物質か
らなる全反射制御体452と、全反射制御体452の、
プリズム450と密着している面と反対側の面に接着さ
れた、前述のポリジアセチレンの薄膜454とを含む。
全反射制御体452は、その周縁部分においてガラス面
450の裏面に接着されている。全反射制御体452と
しては、プリズム450の全反射面に密着できることが
でき、かつ後述するように変形したときに、全反射面と
の間に生じる空隙が全反射を阻害する程度の大きさとな
る弾力性を有するものが用いられる。
【0086】図13に示されるように、第1の状態では
全反射制御体452はプリズム450の全反射面に密着
している。そのため、ガラス板450に入射する光はプ
リズム450の全反射面で全反射されず、全反射制御体
452側に透過する。すなわち光は全反射面では反射さ
れない。
【0087】ポリジアセチレンは、波長が450〜55
0ナノメートルの光を当てると体積が3%ほど増え、3
50〜400ナノメートルの波長を持つ光を当てると元
に戻る性質があることが知られている。
【0088】そこで、図13の状態において、全反射を
させる部分に対応する全反射条件制御素子には、裏面か
ら450〜550ナノメートルの波長を持つ光をあて
る。この部分では、ポリジアセチレンの薄膜454は体
積が増加し、図14の中央に示すようにプリズム450
の全反射面との間に空隙が生じる。したがって当該全反
射条件制御素子に入射する光は全反射される。
【0089】一方、全反射をさせない部分に対応する全
反射条件制御素子には、裏面から350〜400ナノメ
ートルの波長を持つ光を当てる。すると、図14の左右
に示されるように、ポリジアセチレンの薄膜454は体
積が減少し、したがって全反射制御体452とともに全
反射条件制御素子の全体が、その中央部がガラス面45
0に密着する様に変形する。その結果プリズム450の
全反射面に入射する光は全反射されない。
【0090】このように光により変形する性質を持つ物
質によって全反射条件制御素子を駆動するようにする
と、応答速度が高く、構造も比較的単純である。また、
全反射条件制御素子を光により駆動するため、全反射条
件制御素子を信号で駆動するための配船が不要となる。
したがって装置を一層小型化することができ、高密度で
多チャンネル光通信を実現することが可能となる。
【0091】図2に示すコーナキューブ40の変形例を
図15および図16に示す。図15に示す例では、コー
ナキューブ500は、図2に示すコーナキューブ40と
比較して、図2における反射面52に替えて、光を反射
しない物質からなる、反射面54および56と直交する
ように設けられた基板510と、基板510の、反射面
54および56に面する面上にマトリクス状に配列され
た複数個のマイクロミラーデバイス512とを含む点が
異なる。基板510は透明な物質でも、不透明な物質で
もよい。また光を反射する物質からなっていてもよい。
【0092】複数個のマイクロミラーデバイス512の
各々は、いずれもその方向が第1の方向と第2の方向と
に制御可能な反射面を有する。第1の方向とは、デジタ
ルミラーマイクロデバイスの反射面が、反射面54およ
び56と直交する面に含まれるような方向である。第2
の方向は、第1の方向と異なる方向、すなわちマイクロ
ミラーデバイスの反射面が反射面54および56と直交
するような方向以外であればどのような方向でもよい。
【0093】このコーナキューブ500を用いると、デ
ジタルマイクロデバイスの反射面が第1の方向を向いて
いるときにはそのデジタルマイクロデバイスの反射面に
入射する光は、入射方向と平行に反射される。そしてデ
ジタルマイクロデバイスの反射面が第2の方向を向いて
いるときには、入射方向と異なる方向に反射される。し
たがって第1の実施の形態の場合と同様に、このコーナ
キューブ500を多チャンネル光通信に用いることがで
きる。
【0094】また、図16に示されるコーナキューブ5
20は、図15に示される者と比較して、基板510を
取り除いている点に特徴があり、マトリクス状に配列さ
れた複数個のデジタルマイクロデバイス522によって
反射面を構成している。この場合にも、デジタルマイク
ロデバイス522の各々の反射面の方向を図15の場合
と同様の第1の方向と第2の方向とに制御できれば、多
チャンネル光通信に用いることができる。
【0095】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施の形態に係る光通信シ
ステムのブロック図である。
【図2】 コーナキューブの外観を示す図である。
【図3】 第1の実施の形態に係る光通信システムにお
いてビームスプリッタの角度を変えたときのブロック図
である。
【図4】 デジタルマイクロミラーデバイスの動作を説
明するための図である。
【図5】 デジタルマイクロミラーデバイスの動作を説
明するための図である。
【図6】 デジタルマイクロミラーデバイスを用いた反
射/無反射の制御を説明するための図である。
【図7】 この発明の第2の実施の形態に係る光通信シ
ステムのブロック図である。
【図8】 第2の実施の形態で用いられる部分変調回路
の配置を示す図である。
【図9】 この発明の第3の実施の形態に係る光通信シ
ステムのブロック図である。
【図10】 この発明の第4の実施の形態に係る光通信
システムのブロック図である。
【図11】 全反射条件制御素子を有する他のコーナキ
ューブ面の他の例を示す図である。
【図12】 図11の例で用いられる全反射条件制御素
子群の概略図である。
【図13】 全反射条件制御素子のさらに他の例を示す
断面図である。
【図14】 図13に示す全反射条件制御素子の動作原
理を示す断面図である。
【図15】 デジタルマイクロミラーデバイスを用いた
コーナキューブの変形例を示す斜視図である。
【図16】 デジタルマイクロミラーデバイスを用いコ
ーナキューブのさらに他の変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
20,120,220,320 光通信システム、2
2,122,222,322 光受信装置、24,12
4,224,324 光送信装置、30 光源、32
ビームスプリッタ、34,134,234,334 C
CD、40,140,240,340 コーナキュー
ブ、42,142,342 変調装置、70デジタルマ
イクロミラーデバイス、242 受光・変調装置。
【手続補正書】
【提出日】平成12年8月21日(2000.8.2
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】請求項6に記載の発明にかかる多チャンネ
ル光通信システムのための光送信装置は、入射する光
を、入射方向と同一方向に反射する再帰反射手段と、再
帰反射手段によって反射される光を、伝送信号に基づい
て変調するための変調手段とを含む光送信装置とを含
み、変調手段は、再帰反射手段の反射面上に配列され、
各々独立に光の反射を制御することが可能な複数個の反
射条件制御素子と、反射条件制御素子の各々を、伝送信
号に基づいて独立に制御するための駆動手段とを含む。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】複数個の反射条件制御素子がそれぞれ独立
に光の反射を制御することができる。したがって、これ
ら複数個の反射条件制御素子の反射をそれぞれ別々の情
報により制御することで、光送信装置から光受信装置に
向けて、それぞれ別の情報により変調された光ビームの
束として、信号を多チャンネルで送信することができ
る。多チャンネルで光通信を行なうので、シンボル期間
を長くすることができ、光受信装置の受光手段では安定
した光電変換を行なうことが可能になる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】請求項7に記載の発明にかかる多チャンネ
ル光通信システムのための光送信装置は、請求項6に記
載の発明の構成に加えて、複数個の反射条件制御素子
は、複数個のグループに分割され、複数個のグループ
射条件制御素子はそれぞれ別々の伝送信号により駆動
される。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】グループごとに別々の反射条件制御素子を
駆動することにより、多チャンネルの光通進路上で、多
チャンネルの伝送信号をそれぞれ別に伝送することがで
きる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】請求項8に記載の発明にかかる多チャンネ
ル光通信システムのための光送信装置は、請求項6また
は請求項7に記載の発明の構成に加えて、反射条件制御
素子は、再帰反射手段の反射面を構成する透明板の裏面
に配置され、印加される信号に応じて方向を変化させる
制御面を有するデジタルマイクロアクチュエータを含
み、制御面の方向を変化させることにより、透明板の裏
面の反射が制御される。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】デジタルマイクロアクチュエータの制御面
の方向を変化させることにより、光反射面での反射を制
御するので、光の損失が少ない。そのために伝送誤りの
おこるおそれが比較的少なく、安定した通信が行なえ
る。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】請求項9に記載の発明にかかる多チャンネ
ル光通信システムのための光送信装置は、請求項6また
は請求項7に記載の発明の構成に加えて、反射条件制御
素子は、印加される電圧に応じて方向を変化させる反射
面を有するデジタルマイクロミラーデバイスを含む。デ
ジタルマイクロミラーデバイスの反射面は、再帰反射手
段の反射面にデジタルマイクロミラーデバイスの反射面
が含まれる第1の方向と、再帰反射手段の反射面にデジ
タルマイクロミラーデバイスの反射面が含まれない第2
の方向とのいずれかに制御可能である。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】デジタルマイクロミラーデバイスによって
反射を制御するので、反射させるときには光の損失が少
ない。そのために伝送誤りのおこるおそれが比較的
く、安定した通信が行える。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】請求項12に記載の発明にかかる多チャン
ネル光通信システムのための光送信装置は、請求項6ま
たは請求項7に記載の発明の構成に加えて、反射条件制
御素子は光反射面上に配置され、透明カプセル中に封入
された不透明な磁性体と、透明カプセル中の磁性体を磁
力により移動させることにより反射条件制御素子におけ
る光の反射率の分布を変化させるための磁力発生手段と
を含む。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】請求項13に記載の発明にかかる多チャン
ネル光通信システムのための光送信装置は、請求項6ま
たは7に記載の発明の構成に加えて、反射条件制御素子
は、再帰反射手段の反射面を構成する透明板の裏面に配
置され、特定の波長の光が照射されたことに応答して、
裏面に密着した第1の形状と、裏面との間に空隙が形成
された第2の形状との間で形状を変化させる光駆動素子
を含み、光駆動素子に対して特定の波長の光を照射する
ことにより、透明板の裏面の反射が制御される。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】光によって反射条件制御素子が駆動される
ので、反射条件制御素子に対して信号を送るための配線
が不要となる。装置の構成が単純となり、反射条件制御
素子を小型化し、密度を高めることができる。そのた
め、利用できるチャンネル数が多くなる。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0090
【補正方法】変更
【補正内容】
【0090】このように光により変形する性質を持つ物
質によって反射条件制御素子を駆動するようにすると、
応答速度が高く、構造も比較的単純である。また、反
条件制御素子を光により駆動するため、反射条件制御素
子を信号で駆動するための配船が不要となる。したがっ
て装置を一層小型化することができ、高密度で多チャン
ネル光通信を実現することが可能となる。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0091
【補正方法】変更
【補正内容】
【0091】反射条件制御素子の例 図2に示すコーナキューブ40の変形例を図15および
図16に示す。図15に示す例では、コーナキューブ5
00は、図2に示すコーナキューブ40と比較して、図
2における反射面52に替えて、光を反射しない物質か
らなる、反射面54および56と直交するように設けら
れた基板510と、基板510の、反射面54および5
6に面する面上にマトリクス状に配列された複数個のマ
イクロミラーデバイス512とを含む点が異なる。基板
510は透明な物質でも、不透明な物質でもよい。また
光を反射する物質からなっていてもよい。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0094
【補正方法】変更
【補正内容】
【0094】また、図16に示されるコーナキューブ5
20は、図15に示されるものと比較して、基板510
を取り除いている点に特徴があり、マトリクス状に配列
された複数個のデジタルマイクロデバイス522によっ
て反射面を構成している。この場合にも、デジタルマイ
クロデバイス522の各々の反射面の方向を図15の場
合と同様の第1の方向と第2の方向とに制御できれば、
多チャンネル光通信に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 10/152 10/142 10/04 10/06 H04J 14/00 14/04 14/06

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射する光を、入射方向と同一方向に反
    射する再帰反射手段と、 前記再帰反射手段によって反射される光を、伝送信号に
    基づいて変調するための変調手段とを含む光送信装置
    と、 光を出射する光出射手段と、 前記光出射手段から出射され前記再帰反射手段によって
    反射された光から、前記変調手段によって変調された伝
    送信号を復調するための復調手段とを含む光受信装置と
    を含む多チャンネル光通信システムであって、 前記変調手段は、 前記再帰反射手段の反射面上に配列され、各々独立に光
    の反射を制御することが可能な複数個の全反射条件制御
    素子と、 前記全反射条件制御素子の各々を、前記伝送信号に基づ
    いて独立に制御するための駆動手段とを含み、 前記復調手段は、 前記反射された光を受光するための、前記複数個の全反
    射条件制御素子の配列に対応して配列された複数個の受
    光素子を有する受光手段と、 前記複数個の受光素子の出力から伝送信号を再構築する
    ための手段とを含む、多チャンネル光通信システム。
  2. 【請求項2】 前記全反射条件制御素子は、前記再帰反
    射手段の前記反射面を構成する透明板の裏面に配置さ
    れ、印加される信号に応じて方向を変化させる制御面を
    有するデジタルマイクロアクチュエータを含み、前記制
    御面の方向を変化させることにより、前記透明板の裏面
    の反射が制御される、請求項1に記載の多チャンネル光
    通信システム。
  3. 【請求項3】 前記全反射条件制御素子は、印加される
    電圧に応じて方向を変化させる反射面を有するデジタル
    マイクロミラーデバイスを含む、請求項1に記載の多チ
    ャンネル光通信システム。
  4. 【請求項4】 前記全反射条件制御素子は、前記反射面
    上に配置され、透明カプセル中に封入された不透明な磁
    性体と、前記透明カプセル中の前記磁性体を磁力により
    移動させることにより前記全反射条件制御素子における
    光の反射率の分布を変化させるための磁力発生手段とを
    含む、請求項1に記載の多チャンネル光通信システム。
  5. 【請求項5】 前記全反射条件制御素子は、前記再帰反
    射手段の全反射面に光が入射する方向とは逆の方向から
    前記再帰反射手段の前記全反射面に臨むように配置さ
    れ、特定の波長の光が照射されたことに応答して、前記
    全反射面に密着した第1の形状と、前記全反射面との間
    に空隙が形成された第2の形状との間で形状を変化させ
    る光駆動素子を含み、前記光駆動素子に対して前記特定
    の波長の光を照射することにより、前記全反射面の反射
    が制御される、請求項1に記載の多チャンネル光通信シ
    ステム。
  6. 【請求項6】 入射する光を、入射方向と同一方向に反
    射する再帰反射手段と、 前記再帰反射手段によって反射される光を、伝送信号に
    基づいて変調するための変調手段とを含む光送信装置で
    あって、 前記変調手段は、 前記再帰反射手段の反射面上に配列され、各々独立に光
    の反射を制御することが可能な複数個の全反射条件制御
    素子と、 前記全反射条件制御素子の各々を、前記伝送信号に基づ
    いて独立に制御するための駆動手段とを含む、多チャン
    ネル光通信システムのための光送信装置。
  7. 【請求項7】 前記複数個の全反射条件制御素子は、複
    数個のグループに分割され、 前記複数個のグループの全反射条件制御素子はそれぞれ
    別々の前記伝送信号により駆動される、請求項6に記載
    の多チャンネル光通信システムのための光送信装置。
  8. 【請求項8】 前記全反射条件制御素子は、前記再帰反
    射手段の前記反射面を構成する透明板の裏面に配置さ
    れ、印加される信号に応じて方向を変化させる制御面を
    有するデジタルマイクロアクチュエータを含み、前記制
    御面の方向を変化させることにより、前記透明板の裏面
    の反射が制御される、請求項6または請求項7に記載の
    多チャンネル光通信システムのための光送信装置。
  9. 【請求項9】 前記全反射条件制御素子は、印加される
    電圧に応じて方向を変化させる反射面を有するデジタル
    マイクロミラーデバイスを含み、デジタルマイクロミラ
    ーデバイスの前記反射面は、前記再帰反射手段の前記反
    射面に前記デジタルマイクロミラーデバイスの前記反射
    面が含まれる第1の方向と、前記再帰反射手段の前記反
    射面に前記デジタルマイクロミラーデバイスの前記反射
    面が含まれない第2の方向とのいずれかに制御可能な、
    請求項6または請求項7に記載の多チャンネル光通信シ
    ステムのための光送信装置。
  10. 【請求項10】 前記再帰反射手段は、互いに直交する
    第1、第2および第3の面からなり、 前記第1および前記第2の面は反射面であり、 前記第3の面は前記デジタルマイクロミラーデバイスの
    前記反射面が前記第1の方向を向くことによって構成さ
    れる、請求項9に記載の多チャンネル光通信システムの
    ための光送信装置。
  11. 【請求項11】 前記複数個のデジタルマイクロミラー
    デバイスは、前記第1および第2の面と直交する方向に
    配置された基板上に配列される、請求項10に記載の多
    チャンネル光通信システムのための光送信装置。
  12. 【請求項12】 前記全反射条件制御素子は、前記反射
    面上に配置され、透明カプセル中に封入された不透明な
    磁性体と、前記透明カプセル中の前記磁性体を磁力によ
    り移動させることにより前記全反射条件制御素子におけ
    る光の反射率の分布を変化させるための磁力発生手段と
    を含む、請求項6または請求項7に記載の多チャンネル
    光通信システムのための光送信装置。
  13. 【請求項13】 前記全反射条件制御素子は、前記再帰
    反射手段の前記反射面を構成する透明板の裏面に配置さ
    れ、特定の波長の光が照射されたことに応答して、前記
    裏面に密着した第1の形状と、前記裏面との間に空隙が
    形成された第2の形状との間で形状を変化させる光駆動
    素子を含み、前記光駆動素子に対して前記特定の波長の
    光を照射することにより、前記透明板の裏面の反射が制
    御される、請求項6または7に記載の多チャンネル光通
    信システムのための光送信装置。
  14. 【請求項14】 各々が別々の信号により変調される複
    数個の光ビームを含む光束を受ける、前記複数個の光ビ
    ームの配列に対応した配列された複数個の受光素子を有
    する受光手段と、 前記複数個の受光素子の出力から、前記複数個の光ビー
    ムの各々により伝送されている信号を復調するための復
    調手段とを含む、多チャンネル光通信システムのための
    光受信装置。
  15. 【請求項15】 前記複数個の受光素子は複数個のグル
    ープに分割されており、 前記複数個のグループごとに伝送信号を再構築するため
    の手段をさらに含む、請求項14に記載の多チャンネル
    光通信システムのための光受信装置。
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