JP2001295142A - 紡績装置 - Google Patents

紡績装置

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JP2001295142A
JP2001295142A JP2000113226A JP2000113226A JP2001295142A JP 2001295142 A JP2001295142 A JP 2001295142A JP 2000113226 A JP2000113226 A JP 2000113226A JP 2000113226 A JP2000113226 A JP 2000113226A JP 2001295142 A JP2001295142 A JP 2001295142A
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Japan
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guide shaft
hollow guide
insertion hole
thread insertion
hole
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Application number
JP2000113226A
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English (en)
Inventor
Koji Ideno
宏二 出野
Hisakatsu Imamura
久勝 今村
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Murata Machinery Ltd
Original Assignee
Murata Machinery Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】旋回空気流を発生させるノズル部材Nと非
回転の中空ガイド軸部材Sとからなる紡績部材Uを有す
る紡績装置において、中空ガイド軸部材7の先端部7a
付近の糸挿通孔7bの形状を非円形状に形成したもので
ある。 【効果】中空ガイド軸部材の先端部付近の糸挿通孔の形
状を非円形状に形成したことにより、周方向に旋回する
反転繊維の旋回速度を変化させることができ、従って、
紡出される紡績糸の毛羽の発生が多くなり、生成された
紡績糸の強力を低下させることなく、毛羽の多い、ソフ
トな紡績糸を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドラフト装置を出
たスライバを構成する繊維を、旋回気流を発生するノズ
ル部材と非回転の中空ガイド軸部材とからなる紡績部材
により加撚して紡績糸を製造する紡績装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】先ず最初に、図7〜図10を用いて、一
例として、本出願人の先の出願である特願平11−11
1743号において提案した紡績装置について説明す
る。
【0003】図7において、Vは、スライバガイドGを
経てドラフト装置Dに供給されるスライバであり、ドラ
フト装置Dは、一例として、バックローラd1,サード
ローラd2、エプロンd3’を有するセカンドローラd
3及びフロントローラd4から構成されている。ドラフ
ト装置DにおいてドラフトされたスライバVは、後述す
る紡績部材Uに供給され、紡績部材Uにより紡績糸Yに
形成された後、紡績糸Yは、ニップローラh1及びデリ
ベリローラh2からなる紡績糸送り出し装置H、吸引管
として構成されているスラックスチューブT及びヤーン
クリアラーZ等を経て、巻取り部Wのフリクションロー
ラw1により駆動されクレードルアームw2に支持され
た巻取りパッケージw3に巻き取られる。そして、上記
のように、ドラフト装置D、紡績部材U、紡績糸送り出
し装置H、スラックチューブT、ヤーンクリアラーZ及
び巻取り部W等からなる紡績ユニットが機台の長手方向
に多数並設されて紡績装置が構成されている。
【0004】次に、図8及び図9を用いて、上述した紡
績装置において用いられている紡績部材Uについて説明
する。
【0005】Nは、ノズル部材であり、Sは、後述する
中空ガイド軸支持フレームF2に支持された非回転の中
空ガイド軸部材であり、ノズル部材Nと中空ガイド軸部
材Sとにより、紡績部材Uが構成されている。
【0006】次に、紡績部材Uを構成するノズル部材N
について説明する。
【0007】1は、内周面の接線方向に複数の空気噴射
孔1aを有する、略筒状のノズルブロックであり、2
は、ノズルブロック1のフロントローラd4側に嵌着さ
れた、繊維導入孔2a及びガイドピン2bを有する繊維
導入ブロックである。3は、紡績装置の適当な機台フレ
ームに取着されたノズルハウジングであり、ノズルハウ
ジング3のフロントローラd4側に形成された側壁3a
に穿設された透孔に、先端部に繊維導入ブロック2が嵌
着されたノズルブロック1が挿着されている。4は、ノ
ズルブロック1に穿設された空気噴射孔1aを覆うよう
に、ノズルブロック1に取着された圧縮空気供給ブロッ
クであり、圧縮空気供給ブロック4には、ノズルブロッ
ク1に形成された空気噴射孔1aに圧縮空気を供給する
圧縮空気供給孔4aが形成されている。なお、5及び6
は、ノズルブロック1とノズルハウジング3と圧縮空気
供給ブロック4との間及びノズルブロック1と圧縮空気
供給ブロック4との間に形成された環状空間部に、それ
ぞれ配設されたパッキンである。
【0008】次に、紡績部材Uを構成する中空ガイド軸
部材Sについて説明する。
【0009】中空ガイド軸部材Sは、先細り状に形成さ
れた先端部7aが、ノズルブロック1内に位置するとと
もに、繊維導入ブロック2のガイドピン2bに近接して
配置された中空状の第1中空ガイド軸7と、該第1中空
ガイド軸7の端面に当接する筒部8aと該筒部8aの端
部に形成された鍔部8bとからなる第2中空ガイド軸8
とからなる前部中空ガイド軸部S1と、前部中空ガイド
軸部S1を構成する第2中空ガイド軸8の巻取り部W側
に配置された、所定の間隔を置いて配設された糸挿通孔
9a’、9b’、9c’を有する複数のガイド板9a、
9b、9cからなるガイド板部9と、パイプ部材10を
介して、ガイド板部9の巻取り部W側に配置された後部
中空ガイド軸部S2とから構成されている。そして、第
1中空ガイド軸7の先細り状に形成された先端部7aの
外周面の形状及び第1中空ガイド軸7に形成されている
糸挿通孔7bの形状は、共に、第1中空ガイド軸7の軸
線に対して垂直な断面形状が円形(真円)に形成されて
いる。
【0010】本実施例においては、ガイド板部9は、3
つのガイド板9a、9b、9cから構成されており、以
下においては、便宜的に、第2中空ガイド軸8に近い方
から遠い方に、順に、第1ガイド板9a、第2ガイド板
9b及び第3ガイド板9cと称する。上述したように、
第1ガイド板9a、第2ガイド板9b及び第3ガイド板
9cには、それぞれ、糸挿通孔9a’、9b’、9c’
が穿設されており、また、第1ガイド板9a、第2ガイ
ド板9b及び第3ガイド板9cには、それぞれ、糸挿通
孔9a’、9b’、9c’を挟んで対称に一対のボルト
孔9a”、9b”、9c”が形成されている。
【0011】第2中空ガイド軸8と第1ガイド板9aと
の間には、一対のパイプ状の間隔調整筒9dが配置され
ており、また、第1ガイド板9aと第2ガイド板9bと
の間には、同様に、一対のパイプ状の間隔調整筒9eが
配置されており、更に、第2ガイド板9bと第3ガイド
板9cとの間にも、一対のパイプ状の間隔調整筒9fが
配置されている。上記の間隔調整筒9d、9e、9fの
長さを変えることにより、第2中空ガイド軸8と第1ガ
イド板9aとの間隔、第1ガイド板9aと第2ガイド板
9bとの間隔及び第2ガイド板9bと第3ガイド板9c
との間隔を、適宜、調整することができるように構成さ
れている。
【0012】後部中空ガイド軸部S2は、サッカー11
とガイド筒体12とから構成されており、サッカー11
は、ガイド板部9方向に延在する第1ノズル11aが形
成された筒体11bと、筒体11b内に嵌着されるとと
もに、先端部が、第1ノズル11aの糸挿通孔11a’
内に挿入された第2ノズル11cとを有しており、そし
て、第1ノズル11aの内周面と第1ノズル11aの糸
挿通孔11a’内に挿入された第2ノズル11cの先端
部外周面との間には、環状スリット11dが形成されて
いる。筒体11bには、圧縮空気供給孔11eが形成さ
れており、圧縮空気供給孔11eに挿着された連結パイ
プ11fは、図示されていないパイプを介して圧縮空気
供給源に連結されている。糸挿通孔12aを有するガイ
ド筒体12は、サッカー11の巻取り部W側の端面に、
図示されていない、螺子やボルト等の適当な固着具によ
り、或いは、適当な連結具を介して、適当な固着具によ
り取着されている。また、ガイド筒体12の糸挿通孔1
2aの巻取り部W側の端部は、糸継ぎ作業の際に、糸挿
通孔12aへの種糸(親糸ともいう。)の挿通を容易に
するために、外側に向かって徐々に広がったラッパ状に
形成されており、また、第2ノズル11c側の端面に
は、第2ノズル11cの糸挿通孔11c’の一部に、部
分的に挿入される円錐台部12bが形成されている。
【0013】13は、略C状の連結金具であり、連結金
具は、連結金具13の端部13aを、サッカー11の筒
体11bの外周面に形成されたスリット11gに嵌合す
ることにより、サッカー11の筒体11bに取り付けら
れるように構成されており、また、連結金具13の中央
部13bには、上述したサッカー11の第1ノズル11
aの先端部が挿入されるスリット13cが形成されてい
る。
【0014】次に、中空ガイド軸部材Sの組み立てにつ
いて説明する。
【0015】第2中空ガイド軸8と第1ガイド板9aと
の間に、間隔調整筒9dを、また、第1ガイド板9aと
第2ガイド板9bとの間に、間隔調整筒9eを、更に、
第2ガイド板9bと第3ガイド板9cとの間に、間隔調
整筒9fを配置するとともに、第3ガイド板9cと連結
金具13との間に、パイプ部材10を配置する。次い
で、連結金具13の中央部13bに、スリット13cを
挟んで穿設された一対のボルト孔13dに、ボルト14
を挿通するとともに、該ボルト14を、パイプ部材1
0、第3ガイド板9cのボルト孔9c”、間隔調整筒9
f、第2ガイド板9bのボルト孔9b”、間隔調整筒9
e、第1ガイド板9aのボルト孔9a”、間隔調整筒9
dの順に挿通し、その後、ボルト14の先端部を、第2
中空ガイド軸8の鍔部8bに形成されたボルト孔8cに
螺合することにより、第2中空ガイド軸8、ガイド板部
9、パイプ部材10及び連結金具13を組み立てる。次
いで、連結金具13の端部13aを、サッカー11の筒
体11bの外周面に形成されたスリット11gに嵌合す
ることにより、上記のようにして組み立てられた、第2
中空ガイド軸8、ガイド板部9、パイプ部材10及び連
結金具13を、サッカー11の筒体11bに取り付け
る。
【0016】F1は、機台に取着されている支持フレー
ムであり、支持フレームF1には、中央部に、中空ガイ
ド軸部材Sが挿入可能な孔f1が形成されており、ま
た、孔f1の周囲には、適当数(実施例においては、3
個)のボルト挿通孔f2が形成されている。
【0017】F2は、中央部に透孔f3を有する略円盤
状の中空ガイド軸支持ブロックであり、中空ガイド軸支
持ブロックF2には、支持フレームF1のボルト挿通孔
f2に対応して、螺子孔f4’を有する脚部f4が形成
されている。
【0018】中空ガイド軸Sの第1中空ガイド軸7は、
その胴部7cを、中空ガイド軸支持ブロックF2の中央
部に穿設された透孔f3に中程まで嵌入するとともに、
中空ガイド軸支持ブロックF2にボルト等の適当な固着
手段により取着される。
【0019】また、上述したようにして組み立てられ
た、第2中空ガイド軸8、ガイド板部9、パイプ部材1
0、連結金具13、サッカー11及びガイド筒体12
は、第2中空ガイド軸8の筒部8aを、中空ガイド軸支
持ブロックF2の脚部f4側から、中空ガイド軸支持ブ
ロックF2の中央部に穿設された透孔f3に嵌入すると
ともに、第2中空ガイド軸8は、中空ガイド軸支持ブロ
ックF2にボルト等の適当な固着手段により取着され
る。このようにして、第2中空ガイド軸8、ガイド板部
9、パイプ部材10、連結金具13、サッカー11及び
ガイド筒体12は、中空ガイド軸支持ブロックF2に取
り付けられる。
【0020】その後、ノズルハウジング3の端部フラン
ジ3bの端面と、中空ガイド軸支持ブロックF2の端面
とをが当接するように、ノズルハウジング3の開口部3
cに、中空ガイド軸支持ブロックF2を嵌合するととも
に、ボルト15を、支持フレームF1のボルト挿通孔f
2に挿通するとともに、ボルト挿通孔f2の先端部を、
コイルスプリング16を介して、中空ガイド軸支持ブロ
ックF2の脚部f4に形成された螺子孔f4’に螺合す
ることにより、中空ガイド軸部材Sが取着された中空ガ
イド軸支持ブロックF2を、支持フレームF1に取り付
ける。
【0021】中空ガイド軸支持ブロックF2を介して、
支持フレームF1に取り付けられた中空ガイド軸部材S
は、第1中空ガイド軸7の糸挿通孔7b、第2中空ガイ
ド軸8の糸挿通孔8d、第1ガイド板9aの糸挿通孔9
a’、第2ガイド板9bの糸挿通孔9b’、第3ガイド
板9cの糸挿通孔9c’、第1ノズル11aの糸挿通孔
11a’、第2ノズル11cの糸挿通孔11c’及びガ
イド筒体12の糸挿通孔12aの中心線が、全て、一致
するように構成されている。このようにして、第1中空
ガイド軸7、第2中空ガイド軸8、ガイド板部9、パイ
プ部材10、連結金具13、サッカー11及びガイド筒
体12等からなる中空ガイド軸部材Sは、中空ガイド軸
部材Sの第1中空ガイド軸7の先細り状に形成された先
端部7aが、ノズルブロック1内に位置するとともに、
繊維導入ブロック2のガイドピン2bに近接して配置さ
れて、ノズル部材Nと中空ガイド軸部材Sとにより紡績
部材Uが構成される。
【0022】次に、主として、図10を用いて、上述し
た構成を有するノズル部材Nと中空ガイド軸部材Sから
なる紡績部材Uが配設された紡績ユニットによる糸の生
成過程について概説する。
【0023】ドラフト装置Dのフロントローラd4から
送出されるドラフトされたスライバVは、ノズルブロッ
ク1の空気噴射孔1aからの噴出空気の作用により発生
している繊維導入ブロック2の繊維導入孔2a付近の吸
引空気流によって、ガイドピン2bの周囲に沿って送ら
れ、ノズルブロック1内に吸い込まれる。ノズルブロッ
ク1内に吸い込まれたスライバVを構成する繊維vは、
第1中空ガイド軸7の先端部7a付近において、空気噴
射孔1aから噴出され第1中空ガイド軸7の先端部7a
の外周付近で高速で旋回している旋回気流の作用を受
け、スライバVから分離されながら旋回気流の方向に撚
られる。また、ノズルブロック1内に吸い込まれたスラ
イバVを構成する繊維vは、第1中空ガイド軸7の先端
部7a付近において、空気噴射孔1aから噴出され第1
中空ガイド軸7の先端部7aの外周付近で高速で旋回し
ている旋回気流の作用を受けて撚りが加えられ紡績糸に
生成されながら、第1中空ガイド軸7の糸挿通孔7b、
第2中空ガイド軸8の糸挿通孔8d、第1ガイド板9a
の糸挿通孔9a’、第2ガイド板9bの糸挿通孔9
b’、第3ガイド板9cの糸挿通孔9c’、第1ノズル
11aの糸挿通孔11a’、第2ノズル11cの糸挿通
孔11c’及びガイド筒体12の糸挿通孔12aを通っ
て、ニップローラh1及びデリベリローラh2からなる
紡績糸送り出し装置Hにより、巻取り部W方向へ送られ
る。
【0024】スライバVを構成する繊維vは、第1中空
ガイド軸7の糸挿通孔7bに挿通される過程において、
繊維vの先端部v1’は、第1中空ガイド軸7の糸挿通
孔7bに入り込み、また、繊維の後端部v1”は、上記
の旋回気流により、第1中空ガイド軸7の先端部7aの
外周面に沿うように、先端部7aの外周に巻き付くとと
もに、上記の旋回気流の作用を受けて、第1中空ガイド
軸7の先端部7aに沿って旋回することになる。このよ
うに、先端部v1’が、第1中空ガイド軸7の糸挿通孔
7bに入り込むとともに、後端部v1”が、第1中空ガ
イド軸7の先端部7aの外周面に沿うように、先端部7
aに、屈曲するように巻き付いた状態の繊維v1(以
下、このような繊維を反転繊維という。)は、第1中空
ガイド軸7の先端部7aの周方向に、略均一に分布さ
れ、上記の旋回気流により撚りが掛けられて生成される
実撚り状の紡績糸Yに巻き付くように巻き込まれること
になる。なお、旋回気流によって掛けられた一部の仮り
撚りは、フロントローラd4方向へ伝播しようとする
が、繊維導入ブロック2のガイドピン2bによってその
伝播が阻止されるので、フロントローラd4から送りだ
されるスライバVが仮り撚りによって撚り込まれること
がない。
【0025】17は、ノズルハウジング3と中空ガイド
軸支持ブロックF2との間に形成された空気室であり、
空気室17は、吸引孔17aに連結されたパイプ(図示
されていない)を介して、図示されていない弱い吸引圧
で空気を吸引する空気吸引源に連結されており、上述し
た紡績中は、ノズルブロック1の空気噴射孔1aから噴
出される空気の逃げ道としての機能を有するとともに、
紡績中に空気室17内に発生する浮遊繊維等を吸引除去
する働きをする。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、スラ
イバVを構成する繊維vは、第1中空ガイド軸7の糸挿
通孔7bに挿通される過程において、反転繊維v1の先
端部v1’は、第1中空ガイド軸7の糸挿通孔7bに入
り込み、また、反転繊維v1の後端部v1”は、旋回気
流により、第1中空ガイド軸7の先端部7aの外周面に
沿うように、先端部7aの外周に巻き付くとともに、旋
回気流の作用を受けて、第1中空ガイド軸7の先端部7
aに沿って旋回することになる。このように、先端部v
1’が、第1中空ガイド軸7の糸挿通孔7bに入り込む
とともに、後端部v1”が、第1中空ガイド軸7の先端
部7aの外周面に沿うように、先端部7aに、屈曲する
ように巻き付いた状態の反転繊維v1は、第1中空ガイ
ド軸7の先端部7aの周方向に、略均一に分布され、旋
回気流により撚りが掛けられて生成される実撚り状の紡
績糸Yに巻き付くように巻き込まれることになるが、第
1中空ガイド軸7の先端部7aの外周面の形状及び第1
中空ガイド軸7に形成されている糸挿通孔7bの形状
は、共に、第1中空ガイド軸7の軸線に対して垂直な断
面形状が円形に形成されているので、反転繊維v1は、
第1中空ガイド軸7の先端部7aの周方向に、略一定の
速度で旋回することになる。このように、反転繊維v1
が、第1中空ガイド軸7の先端部7aの周方向に、略一
定の速度で旋回すると、反転繊維v1の乱れがなく、紡
出される紡績糸の毛羽の発生が少なく、硬い紡績糸が生
成される。
【0027】ノズルブロック1の空気噴射孔1aから噴
射される噴射空気の空気圧を低下させて、反転繊維v1
の後端部v1”が受ける旋回気流の影響を弱めて、反転
繊維v1の後端部v1”が、第1中空ガイド軸7の先端
部7aの外周面から離反し易いようにし、紡出される紡
績糸の毛羽の発生を多くして、表面の感触のソフトな紡
績糸を生成することもできるが、ノズルブロック1の空
気噴射孔1aから噴射される噴射空気の空気圧を低下さ
せると、生成される紡績糸の強度が低下し、糸切れ発生
率が増加し、紡績性が低下するという問題がある。
【0028】本発明の目的は、上述した紡績装置が有す
る課題を解決し、糸強力を低下することなく、表面の感
触のソフトな紡績糸を生成することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した目的
を達成するために、旋回気流を発生させるノズル部材と
非回転の中空ガイド軸部材とからなる紡績部材を有する
紡績装置において、第1には、中空ガイド軸部材の先端
部付近の糸挿通孔の形状を非円形状に形成したものであ
り、第2には、非円形状に形成する糸挿通孔の長さを、
糸挿通孔の先端部の先端面から、最長、スライバを構成
する繊維の平均繊維長の長さとしたものであり、第3に
は、中空ガイド軸部材の先端部付近の糸挿通孔の形状を
横長孔或いは楕円孔としたものである。
【0030】
【実施例】以下に、図1〜図6を用いて、本発明の実施
例について説明するが、上述した紡績装置と同じ構成部
材については、その説明を省略するとともに、同じ符号
を使用した。
【0031】本発明者は、研究の結果、ノズルブロック
1の空気噴射孔1aから噴射される噴射空気により形成
される、第1中空ガイド軸7の先端部7aの周囲に形成
される旋回気流により、反転繊維v1が、第1中空ガイ
ド軸7の先端部7aの周方向に、略一定の速度で旋回す
ると、反転繊維v1の乱れがなく、紡出される紡績糸の
毛羽の発生が少なくなるが、第1中空ガイド軸7の先端
部7aにおいて、周方向に旋回する反転繊維v1の旋回
力を抑制し、反転繊維v1の速度を、周方向において変
化させると、反転繊維v1の繊維の後端部v1”が、第
1中空ガイド軸7の先端部7aの外周面から離反し易く
なり、紡出される紡績糸の毛羽の発生が多くなることが
見出された。
【0032】第1中空ガイド軸7の先端部7aにおい
て、周方向に旋回する反転繊維v1の旋回速度を、周方
向において変化させるために、図1及び図2に示されて
いる実施例は、第1中空ガイド軸7に形成されている糸
挿通孔7bの先端部7a側から見た形状を横長孔7b1
に形成したものである。糸挿通孔7bの全長、即ち、第
1中空ガイド軸7の全長に亘たって、糸挿通孔7bを横
長孔7b1に形成することもできるが、糸挿通孔7bの
先端部7aの先端面7a’から、最長、スライバVを構
成する繊維vの平均繊維長の長さ分だけ、横長孔7b1
に形成すれば、上述したように、周方向に旋回する反転
繊維v1の旋回力を抑制し、反転繊維v1の旋回速度を
十分変化させることができる。
【0033】上述したように、第1中空ガイド軸7に形
成されている糸挿通孔7bの先端部7a付近を横長孔7
b1に形成したことにより、周方向に旋回する反転繊維
v1は、横長孔7b1の長辺側7b1’においては、抵
抗が少ないので、旋回速度が速く、また、長辺側7b
1’から短辺側7b1”に移行する段階及び短辺側7b
1”から長辺側7b1’に移行する段階では、抵抗が大
きくなるので、旋回速度が遅くなる。このように、糸挿
通孔7bの先端部7a付近を横長孔7b1に形成したこ
とにより、周方向に旋回する反転繊維v1の旋回力を抑
制し、反転繊維v1の旋回速度を変化させることがで
き、従って、紡出される紡績糸の毛羽の発生が多くな
り、生成された紡績糸の強力を低下させることなく、毛
羽の多い、ソフトな紡績糸を製造することができる。こ
のように、紡績糸の強力を低下させることなく、毛羽を
増加させることができる原因としては、周囲に巻き付い
ている繊維の巻き付き力が、必ずしも、糸強力に寄与し
ておらず、巻き付いて強力に寄与していない繊維を毛羽
にすることができるためであると考えられる。
【0034】図3及び図4に示されている実施例は、第
1中空ガイド軸7に形成されている糸挿通孔7bの先端
部7a側から見た形状を楕円孔7b2に形成したもので
あり、周方向に旋回する反転繊維v1は、楕円孔7b2
の長径の両端部7b2’を通過する時に、抵抗が大きく
なるので、旋回速度が遅くなる。上述したと同様に、糸
挿通孔7bの全長、即ち、第1中空ガイド軸7の全長に
亘たって、糸挿通孔7bを楕円孔7b2に形成すること
もできるが、糸挿通孔7bの先端部7aの先端面7a’
から、最長、スライバVを構成する繊維vの平均繊維長
の長さ分だけ、楕円孔7b2に形成すれば、上述したよ
うに、周方向に旋回する反転繊維v1の旋回速度を十分
変化させることができる。
【0035】上述したように、第1中空ガイド軸7に形
成されている糸挿通孔7bの先端部7a側から見た形状
を、直交する長径と短径とを有する横長孔7b1或いは
楕円孔7b2とした場合、短径の長さにより紡績糸のし
まり具合(糸強力)が決まることが見出された。従っ
て、糸挿通孔7bの断面積を大きくしても、短径の長さ
を、断面円形の場合の径と同程度に抑えることで、糸強
力を低下させることなく、ソフトな紡績糸を生成するこ
とができる。
【0036】図5及び図6に示されている実施例は、略
方形孔7b3に形成したものであり、周方向に旋回する
反転繊維v1は、略方形孔7b3の隅部7b3’を通過
する時に、抵抗が大きくなるので、旋回速度が遅くな
る。この実施例においても、上述したと同様に、糸挿通
孔7bの全長、即ち、第1中空ガイド軸7の全長に亘た
って、糸挿通孔7bを略方形孔7b3に形成することも
できるが、糸挿通孔7bの先端部7aの先端面7a’か
ら、最長、スライバVを構成する繊維vの平均繊維長の
長さ分だけ、略方形孔7b3に形成すれば、上述したよ
うに、周方向に旋回する反転繊維v1の旋回速度を十分
変化させることができる。
【0037】なお、第1中空ガイド軸7に形成されてい
る糸挿通孔7bの形状は、上述した横長孔7b1や楕円
孔7b2や略方形孔7b3に限定されることなく、先端
部7a側から見た糸挿通孔7bの形状が、非円形であれ
ばよい。
【0038】また、上述した実施例においては、中空ガ
イド軸部材Sが、第1中空ガイド軸7と第2中空ガイド
軸8とからなる前部中空ガイド軸部S1と、複数のガイ
ド板9a、9b、9cからなるガイド板部9と後部中空
ガイド軸部S2とから構成されている例が示されている
が、中空ガイド軸部材Sを、第1中空ガイド軸7のみか
ら構成することもできる。
【0039】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0040】中空ガイド軸部材の先端部付近の糸挿通孔
の形状を非円形状に形成したことにより、周方向に旋回
する反転繊維の旋回速度を変化させることができ、従っ
て、紡出される紡績糸の毛羽の発生が多くなり、生成さ
れた紡績糸の強力を低下させることなく、毛羽の多い、
ソフトな紡績糸を製造することができる。また、ノズル
部材のノズル圧を変更する必要がないので、紡績する上
で、最適な流量を維持することができ、糸番手等に応じ
て糸物性値のバラツキが生じるという問題を防止するこ
とできる。
【0041】非円形状に形成する糸挿通孔の長さを、糸
挿通孔の先端部の先端面から、最長、スライバを構成す
る繊維の平均繊維長の長さとすることにより、反転繊維
の旋回に無関係な部分は断面円形とすることで、中空ガ
イド軸部材の糸挿通孔内において、スムースな空気流を
維持でき、生成される紡績糸の品質の低下が防止でき
る。
【0042】中空ガイド軸部材の先端部付近の糸挿通孔
の形状を、横長孔或いは楕円孔としたことにより、周方
向に旋回する反転繊維の旋回速度をスムースに変化させ
ることができ、糸切れ等の発生を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の紡績装置の中空ガイド軸部材を
構成する第1中空ガイド軸の斜視図である。
【図2】図2は図1の第1中空ガイド軸の先端部側から
見た平面図である。
【図3】図3は本発明の紡績装置の中空ガイド軸部材を
構成する第1中空ガイド軸の別の実施例の斜視図であ
る。
【図4】図4は図3の第1中空ガイド軸の先端部側から
見た平面図である。
【図5】図5は本発明の紡績装置の中空ガイド軸部材を
構成する第1中空ガイド軸の更に別の実施例の斜視図で
ある。
【図6】図6は図5の第1中空ガイド軸の先端部側から
見た平面図である。
【図7】図7は紡績装置を構成する紡績ユニットの概略
側面図である。
【図8】図8は本出願人の先の出願の紡績装置の紡績部
材等の垂直断面図である。
【図9】図9は本出願人の先の出願の紡績装置を構成す
る中空ガイド軸部材等の分解斜視図である。
【図10】図10は紡績糸の生成過程を説明するための
第1中空ガイド軸等の模擬的斜視図である。
【符号の説明】
F1・・・・支持フレーム F2・・・・中空ガイド軸支持ブロック N・・・・・ノズル部材 S・・・・・中空ガイド軸部材 7・・・・・第1中空ガイド軸 7b・・・・糸挿通孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】旋回気流を発生させるノズル部材と非回転
    の中空ガイド軸部材とからなる紡績部材を有する紡績装
    置において、中空ガイド軸部材の先端部付近の糸挿通孔
    の形状を非円形状に形成したことを特徴とする紡績装
    置。
  2. 【請求項2】非円形状に形成する糸挿通孔の長さは、糸
    挿通孔の先端部の先端面から、最長、スライバを構成す
    る繊維の平均繊維長の長さであることを特徴とする請求
    項1に記載の紡績装置。
  3. 【請求項3】中空ガイド軸部材の先端部付近の糸挿通孔
    の形状が横長孔或いは楕円孔であることを特徴とする請
    求項1又は請求項2に記載の紡績装置。
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DE60104160T DE60104160T3 (de) 2000-04-04 2001-04-02 Hohle Führungspindel in einer Vortex Spinnmaschine und Verfahren zu ihrer Anwendung
US09/824,009 US6564538B2 (en) 2000-04-04 2001-04-03 Spinning apparatus and method and hollow guide shaft member for spinning

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100429340C (zh) * 2001-12-19 2008-10-29 村田机械株式会社 纺织装置

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