JP2001295026A - 撥水性の物品および撥水性の薄膜の被覆方法 - Google Patents

撥水性の物品および撥水性の薄膜の被覆方法

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JP2001295026A JP2000113193A JP2000113193A JP2001295026A JP 2001295026 A JP2001295026 A JP 2001295026A JP 2000113193 A JP2000113193 A JP 2000113193A JP 2000113193 A JP2000113193 A JP 2000113193A JP 2001295026 A JP2001295026 A JP 2001295026A
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隆之 豊島
Toshiaki Anzaki
利明 安崎
Masaki Nakamura
真記 中村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】物品の表面の撥水性と反射率の低減化の両機能
を同時に有する単層からなる薄膜は従来なかった。耐摩
耗性がよい撥水性の薄膜の出現が望まれていた。 【解決手段】ガラス板にフッ素を含有する撥水性の薄膜
が被覆された物品であって、その薄膜は、酸化チタンと
二酸化珪素を薄膜の厚み方向で基板から遠ざかるに従い
屈折率が小さくなるように組成勾配を有している。薄膜
はスパッタリング法で被覆され、膜のなかのフッ素はス
パッタリングで薄膜を被覆する際に、フッ化エチレンな
どのフッ素化合物ガスを真空成膜装置に導入してドープ
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板表面に撥水性
の透明酸化物薄膜が被覆された物品及びその撥水性薄膜
の被覆方法に関する。とりわけ、表面反射率が低減され
た撥水性の薄膜が被覆された物品およびその薄膜の被覆
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、基板表面に撥水性を付与する
方法として、フッ素化合物を含有したアルコール溶液を
塗布・乾燥させて撥水性を得る方法や、フッ素含有溶液
を出発原料としたゾル−ゲル法を用いて調整した撥水成
分を含む液を基板に塗布後、加熱・焼成して撥水性の薄
膜とする方法が知られている。このような方法によって
得られる基板たとえばガラス板にはフッ素化合物が付着
し、そのフッ素化合物が有する撥水機能により撥水性が
付与される。そして、表面に撥水性が付与された物品は
防汚性能を有する。
【0003】また、基板表面に反射防止機能を付与する
ために、真空成膜法(蒸着法やスパッタリング法)によ
り反射防止膜を基板表面に成膜することが行われてい
る。より高い反射防止機能を付与するためには、高屈折
率膜と低屈折率膜とを積層した多層膜が基板に成膜さ
れ。その場合それぞれの膜について精密に膜の厚みを制
御することが要求され、そのため膜厚制御性に優れた機
能を有する高価な真空成膜装置が必要である。すなわち
従来の方法は、反射防止膜の被覆コストが高くなるとと
もに、多数の膜を積層被覆するのに時間がかかるという
生産性上の不都合な問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法で得られた
撥水性の薄膜は、薄膜の機械的(物理的)強度が、たと
えば自動車の窓ガラスやショーウインドウの窓ガラスに
適用したときには、必ずしも十分ではなく、すなわち外
部からの物理的な力(摩擦など)に対して十分に強くな
く、薄膜に傷がついたり、場合によっては剥がれるとい
う問題点があった。このため、撥水性の薄膜を被覆した
ガラス板を自動車の窓ガラスなどの比較的使用環境が厳
しい環境のもとで使用するためには、撥水性の薄膜の耐
久性を改善しなければならない課題があった。すなわ
ち、本発明の課題は、従来技術の多層構成の反射防止膜
と同等の低反射特性を有するとともに、外部に直接触れ
る部分で使用されても実用的な撥水性を有し、かつ被覆
コストが低減できる単層の薄膜が被覆された物品および
それを製造する方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板上にフッ
素を含有する撥水性の薄膜が被覆された物品であって、
前記薄膜は、少なくとも1種の高屈折率金属酸化物と低
屈折率酸化物である二酸化珪素を、前記薄膜の厚み方向
で基板から遠ざかるに従い屈折率が小さくなるように組
成勾配を有して含有することを特徴とする撥水性の物品
である。
【0006】本発明の高屈折率金属酸化物は、酸化チタ
ン、酸化ジルコニウム、酸化タンタル、チタン酸プラセ
オジウムの群のいずれか1種から選ばれるのが好まし
い。これらの金属酸化物は、いずれも薄膜にしたときに
550nmの波長における屈折率が2.1以上になり、
低屈折率の二酸化珪素膜と混合されて、反射率を低減す
るための膜厚み方向に屈折率傾斜を形成するとともに、
二酸化珪素と馴染みよく混ざり合うからである。なかで
も酸化チタンは屈折率が最も大きいので、基板表面の反
射率を大きく低減する上で好都合である。
【0007】撥水性の薄膜にはフッ素が含有され、この
フッ素によりに表面に撥水性が付与される。フッ素は撥
水性の薄膜の表面近傍にのみ含まれていてもよく、表面
とともに薄膜内部にもあるいは薄膜の厚み方向の全てに
含まれていてもよい。薄膜の表面にのみ含有させること
により、高価なフッ素材料を経済効率的に用いることが
できる。一方、薄膜の内部に亘ってフッ素を含有させる
ことにより、薄膜の表面がクリーニングなどによりすり
減っても、依然としてフッ素が撥水性の薄膜の表面に存
在するので、撥水性が持続する利点を有する。
【0008】本発明の物品の撥水性の薄膜の被覆方法と
しては、フッ素を含有する減圧雰囲気が調整できる成膜
装置に、2つのカソードを1組として近接配置し、一方
のカソードに貼りつけた前記金属酸化物の金属のターゲ
ットを陰極とするときには、他方のカソードに貼りつけ
たシリコンターゲットを陽極とし、金属のターゲットを
陽極とするときには、シリコンターゲットを陰極なるよ
うに、2つのターゲットにその極性が交互に反転する電
圧を印加し、金属とシリコンのターゲットを同時に酸素
との反応性のスパッタするとともに、基板を金属ターゲ
ットおよびシリコンターゲットの前面の空間をこの順に
通過させる方法がよい。
【0009】上記の方法により、撥水性の薄膜の基板表
面を反射率にする効果と撥水性にする効果を同時に付与
することができる。
【0010】
【0011】本発明に用いるターゲットは、チタン、ジ
ルコニウム、タンタル、チタンプラセオジウムの群から
選ばれた少なくとも一つの金属とするのが好ましい。高
屈折率膜となるチタンなどの金属材料と二酸化珪素膜と
なるシリコン材料をカソードにメタルボンディングなど
により貼りつけ、これらの2つのターゲットの前面の空
間を基板を一方向に通過させながら、高屈折率材料の膜
と低屈折率材料の膜を被覆し、膜の厚み方向に連続的に
組成勾配をつける。これにより膜の厚み方向に屈折率傾
斜がつけられる。一方、成膜装置の成膜室内に導入する
スパッタリングガスとしてフッ素化合物ガスを導入し、
フッ素化合物をガスドーピングにより薄膜中に含有さ
せ、成膜される薄膜に撥水性を付与する。すなわち本発
明においては、反射率低減と撥水の機能を撥水性の薄膜
の被覆時に同時に付与することができる。シリコン材料
には、グロー放電の安定性を維持するために極微量のホ
ウ素などを加えて、ターゲットに帯電が生じるのを防止
するのが好ましい。
【0012】本発明においては、膜の厚み方向に撥水性
の薄膜の組成を連続的に変化させることにより、薄膜の
厚み方向に屈折率傾斜をつける。この屈折率傾斜プロフ
ァイルを種々変化させることにより、所望の低反射性を
得ることが可能である。
【0013】スパッタリングをするときに成膜室内に導
入するガス(減圧された雰囲気ガス)は、反応性スパッ
タリングによる撥水性の薄膜の被覆のためのアルゴンと
酸素との混合ガス(場合によっては酸素ガスのみ)およ
び薄膜なかにフッ素を含有させるためのフッ素化合物ガ
スである。フッ素化合物の導入量は、導入するガスの総
流量に対して1%以上10%以下が好ましい。1%未満
であると、薄膜に撥水性を付与する効果が小さくなり、
一方10%を超えると、薄膜の緻密性が低下して、その
耐磨耗性が低下するからである。
【0014】本発明に用いるフッ素化合物は常温でガス
状であり、膜中に効率よく取り込まれるとともに、毒性
が小さいことが好ましい。このような観点から、四フッ
化メタン、四フッ化エチレン、六フッ化プロピレン、八
フッ化ブチレンが好ましい。これらのフッ素化合物ガス
は、被覆される薄膜の緻密性を低下させることなく撥水
性を付与することができる。
【0015】本発明に用いられる基板としては、種々の
ガラス板や樹脂板を用いることができる。公知の種々の
シリケートガラスは、屈折率が1.50〜1.53であ
り、また公知のポリオレフィン樹脂やポリカーボネート
樹脂等は屈折率が1.5〜1.75であるので、本発明
の好ましく用いられる高屈折率材料の薄膜を、これらの
基板近傍に被覆し、基板から遠ざかるに従い屈折率が小
さくなるように二酸化珪素の組成を増加させることによ
り、上記の基板表面の反射率を低減することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例の撥水
性の物品1の断面図である。撥水性の物品1は、ガラス
板2上に撥水性の薄膜3が被覆されている。撥水性の薄
膜3は厚み方向に屈折率勾配を有し、ガラス板近傍の屈
折率は2.40であり、空気と接触する表面近傍で1.
50である。この薄膜の屈折率勾配により、ガラス板の
約4%の表面反射率は1%以下に低減される。撥水性の
薄膜はその表面近傍におけるある厚み範囲にフッ素化合
物の含有層4を有する。この層により撥水性の薄膜3の
表面は撥水性になる。フッ素を含有層は、厚み方向に全
体に亘って存在するようにしてもよい。表面近傍にフッ
素含有層を形成することにより、比較的高価なフッ素化
合物の使用量を抑制して撥水性を得ることができ、経済
性の観点から好ましい。
【0017】図2は、本発明を実施するの用いた真空成
膜装置10の概略断面図である。
【0018】真空成膜装置10は、真空排気手段(図示
されない)につながる真空排気口16とガス導入手段
(図示されない)につながるガス導入パイプ14を有す
ることにより減圧した雰囲気が調整できる成膜室15を
有している。成膜室15の底部には、直流電源(図示さ
れない)により負電圧が印加できるスパッタリングカソ
ード11A、11Bが2つ設けられている。スパッタリ
ングカソード11Aにはチタン金属12Aが、スパッタ
リングカソード11Bには、シリコンターゲット12B
がそれぞれメタルボンディングにより貼り付けられてい
る。この2つのプレーナー型カソードは、生起させるプ
ラズマ放電に関して1組とし、近接して並列に配置され
ている。ガラス板13を図中の矢印方向に移動し、厚み
方向に組成勾配を有する撥水性の薄膜を被覆(成膜)す
る。
【0019】金属ターゲット12Aを陰極とするときに
は、シリコンターゲット12Bを陽極にし、一方シリコ
ンターゲット12Bを陰極とするときには、金属ターゲ
ット12Aを陽極とする。これらターゲットの極性を交
互に反転させる周期は、通常1KHz〜100KHzと
するのがよい。この極性の交互反転は、通常オシレータ
ーを用いて行う。
【0020】カソードに印加する電圧波形は、正弦波、
方形パルス波、時間非対称波など時間軸に対して2つの
ターゲット材料の表面に帯電する電荷が中和される正負
のバランスのとれた印加電圧波形であればよい。チタン
金属及びシリコン金属の両方のターゲットを同時にスパ
ッタリングすることによりグロー放電が安定して維持さ
れる。2つのターゲットが同時にスパッタリングされ
る。スパッタをするときの成膜室15内には、ガス導入
パイプ14からアルゴン、酸素、フッ素化合物ガスを導
入する。かくして、アルゴンと酸素とフッ素化合物ガス
からなる減圧した雰囲気ガスがつくられる。主としてア
ルゴンガスによりグロー放電が維持され、酸素によ反応
性スパッタリングが行われ、これによりガラス板に酸化
チタンと二酸化珪素の混合した薄膜が被覆される。フッ
素化合物ガスは薄膜のなかに取り込まれる。
【0021】以下に本発明を実施例と比較例で説明す
る。用いた基板は、いずれの実施例、比較例についても
ソーダライムシリケート組成のフロートガラス板であ
る。この透明ガラス板は、単体で可視光線の透過率が約
92%、表面反射率が約4%であった。
【0022】実施例1 図2に示す真空成膜装置で、スパッタリングターゲット
12Aとして金属チタン、スパッタリングターゲット1
2Bとしてシリコンをメタルボンド法で貼りつけ、アル
ゴンと酸素の混合ガスを導入して被膜の成分がSiOx
(xは2または2よりも若干小さい)とTiOy(yは
1.33または1.33より若干小さい)の混合物とな
るようにした。また同時にフッ素化合物ガスとして四フ
ッ化エチレンを、ガス導入パイプ14から導入ガス総量
の5%になるようにして導入した。そしてスパッタリン
グ時の雰囲気圧力を0.4Paとした。スパッタリング
カソードに高周波電力を印加し、高周波マグネトロンス
パッタリング法により2つのターゲットの前を通過する
ガラス板に酸化チタンと二酸化珪素が混合された撥水性
の薄膜を約100nm被覆した。その結果、波長550
nmでの反射率が0.2%となりガラス板表面の反射率
を約20分の一に低減させることができた。また450
nm、650nmの波長においてもほぼ同じ反射率にな
り、広い波長域での反射防止機能が付与されたことを確
認した。このサンプルの撥水性の薄膜の表面の純水を用
いた液滴法による接触角を測定したところ、95゜であ
り、大きな撥水性を有することが確認された。さらにこ
のサンプルについて、JIS−R3221に定められる
耐磨耗性試験と同等のテーバー磨耗試験(荷重250g
f、回転数100回とする)を行った後に磨耗面での接
触角を測定したところ、約91゜になり、著しい接触角
の低下は見られなかった。
【0023】実施例2〜実施例5 フッ素化合物ガスの種類と成膜室への導入量を表1に示
すように変えた以外は、実施例1と同じようにして、撥
水性の薄膜をガラス板上に被覆した。波長550nmで
の反射率と、実施例1と同様のテーバー磨耗試験前後で
の接触角を表1に示す。表1から明らかなように、テー
バー磨耗試験前後でも接触角は殆ど変化せず、耐摩耗性
が大きいサンプルが得られた。
【0024】比較例 フッ素化合物ガスを導入しなかったこと以外は、実施例
1と同様の方法により、サンプルを作製した。このサン
プルの反射防止膜の表面に市販のフッ素系撥水処理剤
(商品名:ガラコ)を入念に塗布し、撥水性を付与し
た。得られたサンプルの波長550nmでの反射率は、
実施例1と同等の約0.3%であったが、実施例1と同
等のテーバー磨耗試験前後での接触角が、試験前では1
01°であったが、試験後では22°まで低下し、この
撥水性の薄膜は撥水耐久性が劣るものであった。
【0025】
【表1】 =================================== 例 導入ガス組成(雰囲気ガス組成) 撥水性の薄膜 (容量%) 膜面反 水の接触角(°) 射率(%) 試験前 試験後 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− (実施例) 1 アルコ゛ン47.5 酸素47.5 四フッ化エチレン 5 0.3 95 91 2 アルコ゛ン45.0 酸素45.0 四フッ化メタン 10 0.2 88 92 3 アルコ゛ン49.5 酸素49.5 四フッ化エチレン 1 0.3 92 91 4 アルコ゛ン47.5 酸素47.5 六フッ化フ゜ロヒ゜レン 5 0.4 95 93 5 アルコ゛ン47.5 酸素47.5 八フッ化フ゛チレン 5 0.4 98 92 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− (比較例) 1 アルコ゛ン50.0 酸素50.0 導入せず 0.3 101 22 ===================================
【0026】以上の実施例と比較例から、本発明の撥水
性の薄膜は、撥水性を付与するフッ素化合物が膜の表面
及び膜内に含有しているので、初期状態はもちろん膜の
表面が摩耗しても撥水性が低下しない。同時にガラス板
の表面反射率を20分の1に低減することができる。
【0027】
【発明の効果】本発明の物品に被覆される撥水性の薄膜
は、高屈折率金属酸化物と低屈折率酸化物である二酸化
珪素を、薄膜の厚み方向で基板から遠ざかるに従い屈折
率が小さくなるように組成勾配を有して含有するととも
に、薄膜のなかにフッ素化合物を含有するようにしたの
で、大きな撥水耐久性と反射率低減機能の両者を併せ有
する。
【0028】また、本発明の物品の撥水性の薄膜の被覆
方法によれば、薄膜の撥水性と低反射性とを単一の被覆
工程により同時に付与することができるので、物品を経
済性よく製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の物品の一実施例の断面図である。
【図2】本発明を実施するのに用いた真空成膜装置の概
略断面図である。
【符号の説明】
1:本発明の物品 2:ガラス板 3:撥水性の薄膜 4:フッ素化合物含有層 10:真空成膜装置 11A、11B:スパッタリングカソード 12A、12B:ターゲット 13:基板 14:ガス導入パイプ 15:成膜室 16:真空排気口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 真記 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本板硝子株式会社内 Fターム(参考) 4G059 AA01 AA11 AC04 AC22 EA01 EA04 EA05 EA07 EA18 EB04 4K029 AA09 AA11 BA43 BA46 BA48 BB02 BC00 BC08 BD00 CA06 DC03 DC05 DC16 EA05 KA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上にフッ素を含有する撥水性の透明酸
    化物薄膜が被覆された物品であって、前記薄膜は、少な
    くとも1種の高屈折率金属酸化物と低屈折率酸化物であ
    る二酸化珪素を、前記薄膜の厚み方向で基板から遠ざか
    るに従い屈折率が小さくなるように組成勾配を有して含
    有することを特徴とする撥水性の物品。
  2. 【請求項2】高屈折率金属酸化物が、酸化チタン、酸化
    ジルコニウム、酸化タンタル、チタン酸プラセオジウム
    の群のいずれか1種から選ばれたことを特徴とする請求
    項1に記載の撥水性の物品。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の物品の撥水性の
    透明酸化物薄膜の被覆方法であって、フッ素を含有する
    減圧雰囲気が調整できる成膜装置に、2つのカソードを
    1組として近接配置し、一方のカソードに貼りつけた前
    記金属酸化物の金属のターゲットを陰極とするときに
    は、他方のカソードに貼りつけたシリコンターゲットを
    陽極とし、前記金属のターゲットを陽極とするときに
    は、前記シリコンターゲットを陰極となるように、前記
    2つのカソードにその極性が交互に反転する電圧を印加
    し、前記金属とシリコンのターゲットを同時に酸素との
    反応性のスパッタをするとともに、前記基板を前記金属
    ターゲットおよび前記シリコンターゲットの前面の空間
    をこの順に通過させることを特徴とする撥水性の薄膜の
    被覆方法。
  4. 【請求項4】前記金属ターゲットをチタン、ジルコニウ
    ム、タンタル、プラセオジウムの群からなる選ばれた少
    なくとも一つとすることを特徴とする請求項3に記載の
    撥水性の薄膜の被覆方法。
  5. 【請求項5】前記フッ素を含有する減圧雰囲気を、四フ
    ッ化メタン、四フッ化エチレン、六フッ化プロピレン、
    八フッ化ブチレンのフッ素ガスの群から選ばれた少なく
    とも1つを前記成膜装置内に導入して形成することを特
    徴とする請求項3または4に記載の撥水性の薄膜の被覆
    方法。
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