JP2001295021A - 金属基体に保護皮膜を形成する方法および得られた物品 - Google Patents

金属基体に保護皮膜を形成する方法および得られた物品

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JP2001295021A JP2001028936A JP2001028936A JP2001295021A JP 2001295021 A JP2001295021 A JP 2001295021A JP 2001028936 A JP2001028936 A JP 2001028936A JP 2001028936 A JP2001028936 A JP 2001028936A JP 2001295021 A JP2001295021 A JP 2001295021A
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セオドア・ロバート・グロスマン
Adrian Maurice Beltran
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Colleen Marie Rimlinger
コレーン・マリー・リムリンジャー
John Herbert Wood
ジョン・アルベルト・ウッド
Sonja Lynn Olson
ソンジャ・リン・オルソン
Surinder Singh Pabla
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属部品に保護皮膜系を効率よく形成する新
規な方法。 【解決手段】 まず金属基基体にMCrAlY型材料の
第1層を真空プラズマ溶射(VPS)法またはHVOF
法により溶射する。つぎに第2層をVPS法またはHV
OF法により溶射する。第2層はつぎの組成(原子
%):コバルト0〜約25%、クロム約7〜25%、ア
ルミニウム約18〜55%、イットリウム0〜約1%、
ケイ素0〜約2%および残部のニッケルからなる合金か
ら形成する。つぎに溶射した2層を熱処理する。このよ
うにして得られた物品も提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】この発明は一般に、金属基体に設けた保
護皮膜に関する。特に、タービンエンジンに用いる超合
金部品にかかる皮膜を形成する技術に関する。
【0002】多数の金属および金属合金が種々広範な工
業用途で用いられている。工業的環境では、極端な作動
条件、たとえば約850〜1150℃の範囲の温度に遭
遇することがきわめて多い。超合金のような金属がこの
ような温度にさらされると、腐食および酸化作用の傾向
が高まる。したがって、保護皮膜を用いてこのような金
属製の部品、たとえばタービンエンジン部品を保護する
必要がある。
【0003】このような部品を保護するのによく用いら
れる皮膜系として、2層系が挙げられる。第1層はMC
rAlY(式中のMは鉄、ニッケルまたはコバルトであ
る)のような材料から形成する。この層は高速オキシ−
燃料(HVOF=high velocity oxy-fuel)法により設
層するのが有利であり、基体に強固に結合される。第2
層はアルミナイド型材料で、基体に非常に高度な耐酸化
性を与える。通常、第2層は、「パックアルミナイジン
グ」(pack aluminiding)のようなアルミナイジング法
により形成する。この方法では、基体を皮膜元素ソー
ス、フィラー材料およびハロゲン化物アクチベータを含
有する混合物(パック)に浸漬する。高温(通常約70
0〜1050℃)で、混合物内での反応によりアルミニ
ウムに富む蒸気を生成し、この蒸気が被覆すべき表面
上、たとえばMCrAlY被覆基体上に凝縮する。凝縮
したアルミニウム基材料はつぎの熱処理中にMCrAl
Y皮膜中に拡散する。
【0004】このタイプのアルミナイジング法は通常高
品質の皮膜を形成するのに極めて有効である。しかし、
かかるアルミナイジング法の使用が被覆プロセス全体に
とって不利になることもある。たとえば、大形部品のパ
ックアルミナイジングでは長い処理時間が必要となる。
さらにこのようなタイプのプロセスにはそれ専用の装置
が必要である。したがって部品がこのような装置のない
場所にある場合、補修作業で皮膜を施すことが不可能に
なる。さらに、第1層(たとえばMCrAlY)を形成
するのに用いた被覆システムからアルミナイドを主成分
とする層に用いる被覆システムに切り替える際の「切
換」時間が、被覆プロセスの全体効率を低下する。
【0005】以上から明らかなように、金属部品に保護
皮膜系を効率よく形成する新規な方法が当業界で求めら
れている。この方法は、専用の特殊な装置を必要としな
い被覆技術を使用しなければならない。たとえば、使用
装置は、部品を修理する必要が生じる種々の場所で入手
できる装置でなければならない。さらに、新規な方法を
用いる結果として、従来の被覆方法で実現できた特性と
ほぼ同等の特性を有する保護皮膜が得られなくてはなら
ない。
【0006】
【発明の概要】本発明の1実施態様は、金属基基体、た
とえば超合金材料から形成された基体に耐環境性保護を
与える方法である。ここで、用語「耐環境性保護」は、
金属基体を酸化、腐食など種々の望ましくない作用から
保護することを意味する。したがって、本発明の方法
は、しばしば約700〜900℃の範囲となる温度曝露
をはじめとして、極端な運転条件にさらされるおそれの
ある、タービンエンジン部品を保護するのに特に適当で
ある。第一の実施態様は、(a)金属基基体に第1層を
真空プラズマ溶射法またはHVOF法により設層し、こ
こで第1層材料は式MCrAlY(式中のMはFe、N
i、Coおよびこれらの混合物よりなる群から選ばれ
る)で表される合金を含有し、(b)前記第1層に第2
層を真空プラズマ溶射法またはHVOF法により設層
し、ここで第2層材料はつぎの組成:コバルト0〜約2
5原子%、クロム約7〜25原子%、アルミニウム約1
8〜55原子%、イットリウム0〜約1原子%、ケイ素
0〜約2原子%および残部のニッケルからなる合金を含
有し、つぎに(c)溶射した2層を熱処理する工程を含
む。
【0007】工程(c)の熱処理により第1層と第2層
との間に拡散領域を形成する。拡散領域の厚さは通常、
第1層および第2層の合計厚さの約0.5〜10%であ
る。後述するように、第1層および第2層はHVOFの
ような単一の堆積法により設層することができる。この
ことは商業的状況において重要な加工上の利点となる。
【0008】場合によっては、第2層に種々の特定組成
を用いる。たとえば、アルミニウムを約25原子%〜約
55原子%の範囲の量含有させることにより、組成をγ
相材料のないようにすることがある。好適な組成は、コ
バルト0〜約25原子%、クロム約7〜20原子%、ア
ルミニウム約30〜55原子%、イットリウム0〜約1
原子%、ケイ素0〜約2原子%および残部のニッケルか
らなる合金を含有する。
【0009】より大きな靱性および延性が望まれる場
合、第2層に別の好適な組成を使用する。このような組
成は、コバルト0〜約25原子%、クロム約15〜25
原子%、アルミニウム約18〜25原子%、イットリウ
ム0〜約1原子%、ケイ素0〜約2原子%および残部の
ニッケルを含有する。
【0010】本発明の別の実施態様は、(i)金属基基
体、(ii)前記基体上に真空プラズマ溶射法またはH
VOF法により設層され、式MCrAlY(式中のMは
Fe、Ni、Coおよびこれらの混合物よりなる群から
選ばれる)で表される合金を含む材料からなる緻密な第
1層、および(iii)前記第1層上に真空プラズマ溶
射法またはHVOF法により設層され、つぎの組成:コ
バルト0〜約25原子%、クロム約7〜25原子%、ア
ルミニウム約18〜55原子%、イットリウム0〜約1
原子%、ケイ素0〜約2原子%および残部のニッケルか
らなる合金を含む材料からなる緻密な第2層を含む物品
を提供する。
【0011】前述したように、基体は多くの場合超合金
材料から形成され、タービンエンジンの部品とすること
ができる。第1層と第2層との間に拡散領域が配置され
る。
【0012】この発明の特徴について以下に詳細に説明
する。
【0013】
【好適な実施態様】本発明の基体として多数の異なる金
属または金属合金を使用できる。ここで用語「金属基」
は、主として金属または金属合金からなる材料を意味す
るが、若干の非金属成分、たとえばセラミック、金属間
相、中間相などを含有してもよい。通常、基体は耐熱合
金、たとえば代表的には約1000〜1150℃までの
作動温度を有する超合金である。(用語「超合金」は通
常、アルミニウム、タングステン、モリブデン、チタ
ン、鉄などの他の元素1種以上を含有する複合コバルト
基またはニッケル基合金を包含する。)超合金は、ここ
で先行技術として援用する米国特許第5,399,31
3号および第4,116,723号などの種々の刊行物
に記載されている。耐熱合金全般はKirk-Othmer's Ency
clopedia of Chemical Technology, 3rd Edition, Vo
l.12, pp.417-479 (1980)およびVol.15,pp.787-800
(1981)にも記載されている。ニッケル基超合金は代表的
には約40重量%以上のNiを含有する。具体的な合金
は登録商標名Inconel、Nimonic、Rene(たとえばRene8
0およびRene95合金)およびUdimetと称される。コバ
ルト基超合金は代表的には約30重量%以上のCoを含
有する。商業的な例としては、登録商標名Haynes、Nozz
aloy、StelliteおよびUltimetがある。基体の実際の形
状は広い範囲に及ぶ。基体はたとえば、種々のタービン
エンジン部品、具体的には燃焼器ライナ、燃焼器ドー
ム、シュラウド、バケット、ブレード、ノズルまたはベ
ーンの形状とすることができる。
【0014】基体に最初に設層される第1層は通常、式
MCrAlYで表される合金を含む。ここでMはFe、
Ni、Coおよびこれらの2種以上の混合物よりなる群
から選ばれる。これらの材料は当業界でよく知られてい
る。このタイプの合金の好適なものは、クロム約17〜
23%、アルミニウム約4〜13%、イットリウム約
0.1〜2%およびM残量からなる広い組成(重量%)
を有する。好適な実施例では、Mはニッケルおよびコバ
ルトの混合物であり、ニッケル対コバルトの比は重量比
で約10:90〜約90:10の範囲にある。
【0015】本発明において、第1層は多くの場合真空
プラズマ溶射(VPS=vacuum plasma spray)法また
は高速オキシ−燃料(HVOF=high velocity oxy-fu
el)法により設層する。これらの溶射方法はともに当業
界で周知である。これらの方法を用いると、たいていの
場合、たとえば、ここに援用する米国特許出願第09/
385,544号(M. Boromら、1999年8月30日
出願)に記載されているように、極めて緻密な被覆層が
得られる。簡単に説明すると、真空プラズマ溶射法は通
常低圧環境、たとえば約20〜60torrで行う。通例の
真空プラズマ溶射ガンが使用でき、たとえばElectropla
sma(Sulzer-METCO, Inc.)からEPI03CAガンが入
手できる。当業者には、この装置の使用に関する種々の
条件、たとえばガンパワー、一次および二次(用いる場
合)ガス選定、ガス流量などはよく知られている。
【0016】HVOF法は当業界で周知であり、たとえ
ばここに援用する米国特許第5,508,097号およ
び第5,527,591号に記載されている。HVOF
法は、粉末をスプレーガンのジェット流中に極めて高速
で噴射する連続燃焼プロセスである。当業者には、代表
的なHVOF条件がよく知られており、これらの条件は
使用する特定の形式の溶射ガンに応じて変動する。この
ようなファクターとしては、燃料ガスの選定、ガス流
量、被覆粒子寸法などがある。実施例では、HVOFが
第1層を形成する技術としてもっとも好適である。
【0017】第1層の厚さは、最終被覆物品がさらされ
る条件ならびに他の要因、たとえば物品に要求される酸
化保護および耐食性のレベルに部分的に依存する。通
常、この厚さは約100〜350ミクロンの範囲、好ま
しくは約150〜250ミクロンの範囲にある。
【0018】つぎに、第1層の上に第2層を設層する。
上と同じ堆積方法をとることができるが、実施例によっ
てはHVOFが特に好適である。本発明の実施にあたっ
ては、第2層が、通常NiAl、CoAlまたはこれら
の混合物であるβ相を含むことが重要である。実施例に
よっては、第2層がさらにα−クロム相を含むのが好ま
しい。
【0019】これらの要求に合致する第2層材料の一例
は、下記の組成:コバルト 0〜約25原子%、クロム
約7〜25原子%、アルミニウム 約18〜55原子
%、イットリウム 0〜約1原子%、ケイ素 0〜約2
原子%およびニッケル 残量を含有する合金である。
【0020】耐酸化性が特に大事な場合には、第2層が
実質的にγ相材料、たとえばニッケルまたはコバルトの
固溶体を含有しないことが好ましいことがある。この場
合、アルミニウムの範囲は約25〜55原子%となる。
【0021】このタイプの好適な合金は、コバルト 0
〜約25原子%、クロム 約7〜20原子%、アルミニ
ウム 約30〜55原子%、イットリウム 0〜約1原
子%、ケイ素 0〜約2原子%およびニッケル 残量を
含有する。
【0022】特に好適な実施態様では、この合金は、コ
バルト 0〜約25原子%、クロム 約7〜15原子
%、アルミニウム 約35〜55原子%、イットリウム
0〜約1原子%、ケイ素 0〜約2原子%およびニッ
ケル 残量を含有する。
【0023】本発明の別の実施態様では、第2層用の合
金の組成および相分布が前述したMCrAlY材料に近
似している。このタイプの層は普通、靱性および延性が
上述した第2層材料よりすぐれている。この材料は、コ
バルト 0〜約25原子%、クロム 約15〜25原子
%、アルミニウム 約18〜25原子%、イットリウム
0〜約1原子%、ケイ素 0〜約2原子%およびニッ
ケル 残量を含有する。
【0024】このタイプの第2層は、延性が大きいこと
が重要である保護皮膜系、たとえばかなり激しい熱サイ
クルにさらされる系に特に有用である。このような用途
において、このタイプの好適な組成は、コバルト 0〜
約25原子%、クロム 約17〜22原子%、アルミニ
ウム 約18〜22原子%、イットリウム 0〜約1原
子%、ケイ素 0〜約2原子%およびニッケル 残量を
含有する。
【0025】冶金業界の通常の知識を有する者には、上
述した合金の粉末を調製する方法がよく知られている。
たとえば、Metals Handbook, Desk Edition, the Ameri
canSociety for Metals, 1985参照。個別の処理工程と
しては、たとえば、各成分の粉末を混合し、混合物を溶
融して合金材料のインゴットを形成し、ついでインゴッ
トを破砕またはガス噴霧(微粒化)する。得られた材料
を通常の方法で分級する。個々の処理工程において特定
の合金組成に合うように簡単に調整を行うことができ
る。
【0026】比較的高レベルのβ相、すなわちNiAl
またはCoAlを含有する合金化材料は通常、比較的高
い融点、たとえば約1600℃以上の融点を有する。こ
のタイプの材料(「金属間化合物」と呼んでもよい)は
通常比較的高温で処理する。このような材料を処理する
方法の一例が、ここに援用するK. Shawらの米国特許第
5,330,701号に記載されている。Shawの特許は
金属間材料微粒子を製造する反応焼結方法に関する。こ
の方法では、反応材料を均一に混合する。つぎに混合物
の一部を(保護雰囲気中で)発熱反応を開始するのにま
た過渡的液相を形成するのに十分な温度まで昇温する。
ヒートシンクを用いて化合物の層状体を生成する。層状
体をつぎに保護雰囲気中で冷却し、ついで粉砕し、微粉
砕金属間粉末を形成する。つぎに粉末を分級する。
【0027】第2層の厚さは、第1層に関して上述した
多数の要因、たとえば酸化保護および腐食保護の目標レ
ベルに依存する。通常、この厚さは約35〜85ミクロ
ンの範囲、好ましくは約45〜75ミクロンの範囲とな
る。
【0028】第2層の形成後、物品を熱処理する。この
熱処理により第2層の一部を第1層中に拡散させ、拡散
領域を形成する。拡散領域が重要である理由はいくつか
ある。拡散領域は第1層と第2層との密着を高め、第2
層が第1層から剥離する傾向を低減する。さらに熱処理
自体は層間の応力を緩和し、また2層間の界面での粒子
組成を均質化する。
【0029】熱処理の特定の条件は種々の要因に依存す
る。これらの要因には、拡散領域の目標厚さならびに第
1層および第2層の厚さおよび特定組成などがある。さ
らに、通常この特定の熱処理の結果として基体材料の特
性を大幅に変化させるのは望ましくないので、基体金属
の熱処理条件(たとえばエージングおよび溶体化熱処
理)も考慮する必要がある。
【0030】熱処理は通常約850〜1250℃の範
囲、好ましくは約950〜1150℃の範囲の温度で行
う。
【0031】熱処理の時間は通常約1〜10時間の範
囲、好ましくは約2〜6時間の範囲である。加熱時間を
長くすれば低い温度でよくなり、また(上述した通常範
囲内で)温度を高くすれば短い加熱時間でよくなる。
【0032】拡散領域の厚さは、第1層および第2層の
厚さに部分的に依存する。たとえば、拡散領域の厚さは
隣接する層いずれをも過剰量消費してはならない。拡散
領域の平均厚さはたいていの場合、第1層および第2層
の合計厚さの約0.5〜10%である。
【0033】本発明の1実施態様は、金属基基体、たと
えばタービンエンジン部品またはその一部に設けられた
摩耗または損傷した保護皮膜系を補修する方法を提供す
る。(ここで用いる用語「保護皮膜系」は少なくとも2
つの被覆層、すなわち上述した第1層および第2層を含
む。)まず、基体上の所定区域から摩耗または損傷した
保護皮膜系を除去する。皮膜は、当業界でよく知られた
種々の技法、たとえば化学的剥離(たとえば酸によ
る)、電気化学的剥離、研磨、フッ素イオンエッチング
などにより除去することができるつぎに前述した方法に
したがって、代替の保護皮膜系を補修個所に形成する。
言い換えると、まず第1層を真空プラズマ溶射法または
HVOF法により設層する。第1層合金は式MCrAl
Y(式中のMはFe、Ni、Coおよびこれらの混合物
よりなる群から選ばれる)で表される合金である。つぎ
に第2層を第1層上に真空プラズマ溶射法またはHVO
F法により設層する。(前述したようにHVOF法は実
施例によっては好適な堆積法である。)こうして溶射し
た2つの層をつぎに前述した指針にしたがって熱処理す
る。補修した部品はこの後使用位置に戻すことができ
る。なお、第1層および第2層両方に同じ堆積システム
を用いることにより補修プロセスを著しく能率的にする
ことができる。この利点は、種々なる皮膜設層システム
の選択ができない場所で補修を行わなければならない場
合に特に重要である。
【0034】
【実施例】以下の実施例により本発明を具体的に説明す
るが、これらはいかなる意味でも本発明の範囲を限定す
るものではない。
【0035】以下に示す超合金サンプルに種々の保護皮
膜系を設層した。被覆サンプルを耐酸化性、耐食性およ
び耐亀裂性について評価した。耐酸化性および耐食性に
ついては、円筒形ピンを試験サンプルとして用いて空気
炉およびバーナーリグ試験を行った。標準ニッケル基超
合金の長さ6インチ(15.2cm)のバーから放電加
工によりピンを切り出した。得られたピンはそれぞれ長
さ0.92インチ(2.3cm)、直径0.17インチ
(0.4cm)であった。(後述するように歪み−亀裂
試験には平坦なバーを使用した。)サンプルAを構成す
る皮膜系は本発明によるものであった。標準前処理法、
すなわちグリットブラスティングおよびアルコール中で
の超音波クリーニングにより、バーナーリグ試験のため
1組のピンを用意した。第1層は、下記の名目組成:3
2wt%Ni、35.7wt%Co、22wt%Cr、
10wt%Alおよび0.3wt%Yを有するMCrA
lY型材料から形成した。この組成物は、平均粒度が約
20−44ミクロンである粉末形態で使用した。
【0036】METCO DJ-2600 HVOFガンを用いて、
標準HVOFシステムにより第1層を溶射した。バーナ
ーリグピンについてのHVOF条件は下記の通りであっ
た。酸化性ガスは酸素で、流量約350−500scfhで
あった。燃料ガスは水素で、流量約1400−1800
scfhであった。冷却ガスも使用し、流量約700−90
0scfhで流した。また粉末キャリヤガス(窒素)を流量
約15−30scfhで噴射した。
【0037】溶射距離は約9インチ(22.9cm)
で、各ピンを1200rpmで回転した。ガン移動速度は
約70−100mm/secであった。皮膜の厚さは約10ミ
ル(253ミクロン)であった。
【0038】サンプルAの第2層は同じHVOFシステ
ムにより溶射した。この層に用いた組成物は下記の成
分:29.5wt%Ni、30.3wt%Co、9.7
wt%Cr、30wt%Alおよび0.2wt%Siを
含有した。この組成はほぼ下記:21.9at%Ni、
21.9at%Co、8.3at%Cr、47.8at
%Alおよび0.1at%Siに相当する。この組成物
は、米国特許第5,330,701号に記載された前述
した反応焼結法により製造した。この材料を溶射する際
には、酸化性ガス(酸素)の流量は約450−550sc
fhであった。水素燃料ガスは流量約1640scfhとし
た。冷却ガスも使用し、流量約700−800scfhで流
した。また粉末キャリヤガス(窒素)を流量約15−3
0scfhで噴射した。溶射距離は約9インチ(22.9c
m)で、各ピンを1200rpmで回転した。ガン移動速
度は約70−100mm/secであった。得られた皮膜の厚
さは約3ミル(76ミクロン)であった。
【0039】2層を設けた後、ピンを真空下1079℃
で約4時間熱処理した。つぎにピンを放電加工により切
断し、0.92インチ(2.3cm)のセグメントとし
た。つぎにピンの開口端を、HVOF法により、第2層
を溶射するのに用いたのと同じ処理パラメータにて、約
3ミル(76ミクロン)の第2層材料で被覆した。つぎ
にピンを再度真空下1079℃で2時間熱処理した。
【0040】サンプルBを構成する皮膜系は本発明の範
囲外のもので、比較のために使用した。第1層はサンプ
ルAに用いたMCrAlY型材料と同一であった。第1
層を上記と同じHVOFシステムにより同じ溶射条件に
て溶射した。厚さは10ミル(253ミクロン)であっ
た。
【0041】つぎに第1層の上にアルミナイド型第2層
を設層した。第2皮膜は、アルミニウム源粉末およびハ
ロゲン化物アクチベータを用いて、通例のパックアルミ
ナイジング(セメンテーション)法により設層した。ア
ルミナイジングは1925°F(1052℃)で約4時
間行った。第2層の平均被覆厚さは約2.7ミル(6
8.6ミクロン)であった。この第2層の名目アルミニ
ウム含量はサンプルAの第2層のそれに近似していた、
すなわち約2wt%以内であった。
【0042】2層を設けた後、サンプルAのピンの場合
と同様に、ピンを0.92インチ(2.3cm)のセグ
メントに切断した。つぎにピンの開口端を、(上述した
パック法により)平均厚さ約3ミル(76ミクロン)に
アルミナイジングした。
【0043】平坦なバーの形状のサンプルを歪み−亀裂
試験に使用した。多数のサンプルを同一方法で、サンプ
ルAおよびBについて記載したのと同じ材料で被覆し
た。バーの寸法は7インチ(17.8cm)x2インチ
(5.1cm)x1/8インチ(0.3cm)であっ
た。歪み−亀裂試験を行って、耐亀裂性を評価すること
により、皮膜の延性を調べた。この試験では、バーの一
端を固定し、他端に荷重を、一定なたわみ(0.7イン
チ/1.8cm)がバーに片持ち態様で加えられるよう
にのせた。これにより生じる歪みはバーの長さに沿って
連続的に変わり、その長さに沿っての歪み値を記録す
る。以下のチャートに示すように、各バーを特定の温度
レベルに加熱する。(つまり、同じ方法で調整、被覆し
た異なるサンプルを各温度で試験した。)温度曝露後に
各バーを亀裂について観察した。バーの固定端からもっ
とも離れた亀裂の位置により、亀裂が生じる最低歪みレ
ベルを求める。
【0044】耐酸化性および耐食性を測定するのに、ピ
ン(0.92インチピン)を空気炉またはバーナーリグ
装置内で所定の環境条件に露呈した。空気炉は普通の電
気ユニットである。バーナーリグ試験は当業界で知られ
ており、McMordieらの米国特許第5,922,409号
に記載されている。ここでのバーナーリグ設定では、2
種類の燃料、すなわち酸化試験用に天然ガスを、腐食試
験用に炭化水素蒸留物(所定量の汚染物を含有する)を
燃焼させることができる。試験区域を完全に取り囲む電
気抵抗炉を用いてリグの温度を維持する。バーナーリグ
スタンドに取り付けた熱電対により温度を測定し、検量
する。各バーナーリグに約21本のピンを保持した。各
炉でのピンの持続時間を表1に示す。
【0045】高温腐食試験には、合成海水、すなわちN
aCl含有水(146cc/4ガロン燃料)を、ジ−t
ert−ブチルスルフィド(278cc/4ガロン燃
料)および通常の分散剤とともに、蒸留燃料供給源に添
加した。この試験の操作条件はピンに高温腐食作用をも
たらすのに十分な条件であった。この高温腐食環境での
ある露出時間(表1参照)後、腐食作用の程度を金属顕
微鏡で調べた。各ピンを最大腐食位置で2つの半部に分
断した。最大量の金属消耗を示すピンの研磨断面から腐
食の浸透深さを直接測定した。(表には、各ピンの2つ
の半部についての平均浸透深さに基づく測定値も示
す。) 耐酸化性および耐食性に関する結果も表1に示す。(こ
れらの特性はともに浸透深さにより評価することができ
る。)
【0046】
【表1】
【0047】*ピン1−3には、蒸留燃料を用いて高温
腐食試験を行った。ピン4−15には酸化試験を行っ
た。 a)「A」=本発明、すなわちHVOF第1層/HVO
F第2層、「B」=比較(基準)例、すなわちHVOF
第1層/パックアルミナイジング第2層 b)「バーナー」=バーナーリグ装置、「炉」=普通の
空気炉 c)ピン側面での最大浸透 d)ピンの2つの半部の平均に基づく、ピン側面での1
時間あたりの最大浸透(「E」は指数) 浸透レベルが時間および温度である程度ばらつくが、全
般的に、本発明の皮膜系の性能は従来の皮膜系と同等で
あった。表1に示したデータは、このタイプの金属浸透
試験と関連した代表的なデータばらつき範囲を表す。
【0048】歪み−亀裂試験の結果を表2に示す。
【0049】
【表2】
【0050】a)「A」=本発明、すなわちHVOF第
1層/HVOF第2層、「B」=比較例、すなわちHV
OF第1層/パックアルミナイジング第2層 b)バーの固定点(「グリップ」)から締結具が跨ぐ長
さを差し引いた距離 * 検出可能な亀裂なし ** 別の、同等の実験からのデータに基づいて検出可
能な亀裂なし サンプルAおよびBは1350°F(732℃)以上の
温度で亀裂を生じなかった。この結果から明らかなよう
に、これらのサンプルは高温での延性(すなわち歪み耐
性)について従来のものと同等である。1300°F
(704℃)では、サンプルAについての亀裂位置の歪
みレベルがサンプルBのそれの2倍以上であり、その温
度でサンプルAはサンプルBより歪み耐性がはるかに優
れていることがわかった。
【0051】全般的に、表2のデータは、本発明のサン
プルの歪み−亀裂性能が従来のサンプルのそれを上回っ
ていることを示している。(これらの結果は部分的に第
2層中のアルミニウムのレベルにより左右される。)表
1のデータは、他の特性、すなわち耐酸化性および耐食
性についての同等なレベルを実証している。
【0052】さらに、本発明のサンプルについての特性
は、複数の保護皮膜に単一の堆積システムを用いて達成
することができる。前述したように、本発明は、新しい
皮膜系を種々の部品に適用する場合、また既に設けられ
ている皮膜系を補修する場合に、重要な加工上の利点を
もたらす。
【0053】以上、本発明の好適な実施態様を記載した
が、本発明の範囲から逸脱することなく別の実施態様が
可能であることが当業者に明らかである。したがって、
本発明の範囲は特許請求の範囲のみにより限定される。
【0054】上述した特許、刊行物および論文のすべて
を本発明の先行技術として援用する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 メルビン・ロバート・ジャクソン アメリカ合衆国、ニューヨーク州、ニスカ ユナ、ニスカユナ・ドライブ、2208番 (72)発明者 セオドア・ロバート・グロスマン アメリカ合衆国、オハイオ州、ハミルト ン、ロングビュー・ドライブ、7149番 (72)発明者 アドリアン・モーリス・ベルトラン アメリカ合衆国、ニューヨーク州、ボール ストン・スパ、ピーサブル・ストリート、 1162番 (72)発明者 コレーン・マリー・リムリンジャー アメリカ合衆国、カリフォルニア州、アル パイン、サニー・アクルス・ブールヴァー ル、1355番 (72)発明者 ジョン・アルベルト・ウッド アメリカ合衆国、ニューヨーク州、ストリ ート・ジョンズビル、スモリク・ロード、 170番 (72)発明者 ソンジャ・リン・オルソン アメリカ合衆国、ニューヨーク州、バーン ト・ヒルズ、ロング・クリーク・ドライ ブ、25番 (72)発明者 スリンダー・シング・パブラ アメリカ合衆国、ニューヨーク州、レクス フォード、ジョージア・コート、1番

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)金属基基体に第1層を真空プラズ
    マ溶射法または高速オキシ−燃料法により設層し、ここ
    で第1層材料は式MCrAlY(式中のMはFe、N
    i、Coおよびこれらの混合物よりなる群から選ばれ
    る)で表される合金を含み、 (b)前記第1層に第2層を真空プラズマ溶射法または
    高速オキシ−燃料法により設層し、ここで第2層材料は
    つぎの組成:コバルト0〜約25原子%、クロム約7〜
    25原子%、アルミニウム約18〜55原子%、イット
    リウム0〜約1原子%、ケイ素0〜約2原子%および残
    部のニッケルからなる合金を含み、つぎに (c)溶射した2層を熱処理する工程を含む金属基基体
    に耐環境性保護を与える方法。
  2. 【請求項2】 工程(c)の熱処理により第1層と第2
    層との間に拡散領域を形成する、請求項1に記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 熱処理を約850℃〜1250℃の範囲
    の温度で約60分〜約10時間の期間行う、請求項2に
    記載の方法。
  4. 【請求項4】 拡散領域の平均厚さが第1層および第2
    層の合計厚さの約0.5〜10%である、請求項2に記
    載の方法。
  5. 【請求項5】 Mがニッケルとコバルトの混合物であ
    る、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 第2層材料中のアルミニウムの量が約2
    5〜55原子%の範囲にある、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 第2層材料がつぎの組成:コバルト0〜
    約25原子%、クロム約7〜20原子%、アルミニウム
    約30〜55原子%、イットリウム0〜約1原子%、ケ
    イ素0〜約2原子%および残部のニッケルからなる合金
    を含む、請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 第2層材料がつぎの組成:コバルト0〜
    約25原子%、クロム約15〜25原子%、アルミニウ
    ム約18〜25原子%、イットリウム0〜約1原子%、
    ケイ素0〜約2原子%および残部のニッケルからなる合
    金を含む、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 金属基基体が超合金を含む材料から形成
    された、請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 (a)ニッケル基超合金基体に第1層
    を高速オキシ−燃料法により設層し、ここで第1皮膜材
    料は式MCrAlY(式中のMはFe、Ni、Coおよ
    びこれらの混合物よりなる群から選ばれる)で表される
    合金を含み、 (b)前記第1層に第2層を高速オキシ−燃料法により
    設層し、ここで第2層材料はつぎの組成:コバルト0〜
    約25原子%、クロム約7〜25原子%、アルミニウム
    約18〜55原子%、イットリウム0〜約1原子%、ケ
    イ素0〜約2原子%および残部のニッケルからなる合金
    を含み、つぎに (c)溶射した2層を熱処理して、第2層の一部を第1
    層中に拡散させ、第1層および第2層の合計厚さの約
    0.5〜10%である平均厚さを有する拡散領域を形成
    する工程を含むニッケル基超合金基体に耐酸化性および
    耐食性を与える方法。
  11. 【請求項11】 基体がタービンエンジンの部品であ
    る、請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 金属基基体に設けられた摩耗または損
    傷した保護皮膜系を補修するにあたり、 (i)基体上の所定区域から摩耗または損傷した保護皮
    膜系を除去し、 (ii)前記所定区域に第1層を真空プラズマ溶射法ま
    たは高速オキシ−燃料法により設層し、ここで第1層材
    料は式MCrAlY(式中のMはFe、Ni、Coおよ
    びこれらの混合物よりなる群から選ばれる)で表される
    合金を含み、 (iii)前記第1層に第2層を真空プラズマ溶射法ま
    たは高速オキシ−燃料法により設層し、ここで第2層材
    料はつぎの組成:コバルト0〜約25原子%、クロム約
    7〜25原子%、アルミニウム約18〜55原子%、イ
    ットリウム0〜約1原子%、ケイ素0〜約2原子%およ
    び残部のニッケルからなる合金を含み、つぎに (iv)溶射した2層を熱処理する工程を含む方法。
  13. 【請求項13】 (i)金属基基体、 (ii)前記基体上に真空プラズマ溶射法または高速オ
    キシ−燃料法により設層され、式MCrAlY(式中の
    MはFe、Ni、Coおよびこれらの混合物よりなる群
    から選ばれる)で表される合金を含む材料からなる緻密
    な第1層、および(iii)前記第1層上に真空プラズ
    マ溶射法または高速オキシ−燃料法により設層され、つ
    ぎの組成:コバルト0〜約25原子%、クロム約7〜2
    5原子%、アルミニウム約18〜55原子%、イットリ
    ウム0〜約1原子%、ケイ素0〜約2原子%および残部
    のニッケルからなる合金を含む材料からなる緻密な第2
    層を含む物品。
  14. 【請求項14】 金属基基体が超合金材料を含む、請求
    項13に記載の物品。
  15. 【請求項15】 第2層材料中のアルミニウムの量が約
    25〜55原子%の範囲にある、請求項13に記載の物
    品。
  16. 【請求項16】 第2層材料がつぎの組成:コバルト0
    〜約25原子%、クロム約7〜20原子%、アルミニウ
    ム約30〜55原子%、イットリウム0〜約1原子%、
    ケイ素0〜約2原子%および残部のニッケルからなる合
    金を含む、請求項13に記載の物品。
  17. 【請求項17】 第2層材料がつぎの組成:コバルト0
    〜約25原子%、クロム約15〜25原子%、アルミニ
    ウム約18〜25原子%、イットリウム0〜約1原子
    %、ケイ素0〜約2原子%および残部のニッケルからな
    る合金を含む、請求項13に記載の物品。
  18. 【請求項18】 第1層と第2層との間に拡散領域が配
    置された、請求項13に記載の物品。
  19. 【請求項19】 拡散領域の平均厚さが第1層および第
    2層の合計厚さの約0.5〜10%である、請求項18
    に記載の物品。
  20. 【請求項20】 第1層の厚さが約100〜350μm
    の範囲にある請求項13に記載の物品。
  21. 【請求項21】 第2層の厚さが約35〜85μmの範
    囲にある請求項13に記載の物品。
  22. 【請求項22】 (i)超合金基体、 (ii)前記基体上にHVOF法により設層され、式M
    CrAlY(式中のMはFe、Ni、Coおよびこれら
    の混合物よりなる群から選ばれる)で表される合金を含
    む材料からなる緻密な第1層、および(iii)前記第
    1層上にHVOF法により設層され、つぎの組成:コバ
    ルト0〜約25原子%、クロム約7〜20原子%、アル
    ミニウム約30〜55原子%、イットリウム0〜約1原
    子%、ケイ素0〜約2原子%および残部のニッケルから
    なる合金を含む材料からなる緻密な第2層を含む物品。
  23. 【請求項23】 基体がタービンエンジンの部品であ
    る、請求項22に記載の物品。
  24. 【請求項24】 (i)超合金基体、 (ii)前記基体上にHVOF法により設層され、式M
    CrAlY(式中のMはFe、Ni、Coおよびこれら
    の混合物よりなる群から選ばれる)で表される合金を含
    む材料からなる緻密な第1層、および(iii)前記第
    1層上にHVOF法により設層され、つぎの組成:コバ
    ルト0〜約25原子%、クロム約15〜25原子%、ア
    ルミニウム約18〜25原子%、イットリウム0〜約1
    原子%、ケイ素0〜約2原子%および残部のニッケルか
    らなる合金を含む材料からなる緻密な第2層を含む物
    品。
  25. 【請求項25】 基体がタービンエンジンの部品であ
    る、請求項24に記載の物品。
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