JP2001294909A - 合金フレークの製造装置 - Google Patents

合金フレークの製造装置

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JP2001294909A
JP2001294909A JP2000115535A JP2000115535A JP2001294909A JP 2001294909 A JP2001294909 A JP 2001294909A JP 2000115535 A JP2000115535 A JP 2000115535A JP 2000115535 A JP2000115535 A JP 2000115535A JP 2001294909 A JP2001294909 A JP 2001294909A
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Minoru Yamazaki
実 山崎
Katsuyasu Hananaka
勝保 花中
Hirotaka Mizuguchi
博崇 水口
Masaaki Hamano
正昭 浜野
Kunio Ikemoto
邦生 池本
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Toda Kogyo Corp
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01F41/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties
    • H01F41/14Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for applying magnetic films to substrates
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えば磁石材料としての薄帯状の合金フレー
クを製造するルツボ方式の装置であって、溶湯の流出口
における閉塞がなく、スラグの混入のない高品質の薄帯
状のフレークを安定して製造できる合金フレークの製造
装置を提供する。 【解決手段】 合金フレークの製造装置は、粒状の原料
合金を溶融し、得られた溶湯から薄帯状のフレークを製
造する合金フレークの製造装置であり、原料合金が供給
されるルツボ(3)、アーク放電によって原料合金を溶
融するアーク電極(4)、溶湯掻出用の冷却ローラ
(5)を備えている。ルツボ(3)の縁の一部には、冷
却ローラ(5)の外周縁が嵌合する切欠き形状の流出口
(3A)が設けられ、しかも、ルツボ(3)の上方に
は、スラグ除去手段(8)が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合金フレークの製
造装置に関するものであり、詳しくは、粒状の原料合金
を溶融し、得られた溶湯から例えばR−Fe−B系磁石
材料としての薄帯状の合金フレークを製造する装置であ
って、溶湯の流出口における閉塞がなく、かつ、スラグ
の混入のない高品質の薄帯状のフレークを一層安定して
製造できる合金フレークの製造装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、R−Fe−B系磁石の粉末材料
は、粒状の原料合金から薄帯状の合金フレークを製造し
た後、斯かる合金フレークを破砕して得られる。特開昭
57−210934号公報には、「高保磁性希土類−遷
移金属磁石」に関する技術が開示されている。そして、
上記の公報には、誘導加熱コイルが巻回された円筒状の
ルツボで磁石原料としての粒状の原料合金を溶融し、得
られた溶湯をルツボ底部のノズル(オリフィス)から冷
却ドラム上に放出すると共に、冷却ドラムの回転によっ
てリボン状(薄帯状)のフレークを製造する合金フレー
クの製造装置が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の様な
構造のルツボを使用した合金フレークの製造装置は、装
置を小型化できるため、比較的小規模の製造ラインに適
してはいるが、ノズルの出口で溶湯が急速に冷却される
結果、ノズルが閉塞し易く、定量的にフレークを製造す
るのが難しいと言う問題がある。しかも、冷却ドラム上
に溶湯を放出する際、ノズルの出口に付着したスラグを
同伴し易く、フレークの品質を低下させると言う問題も
ある。
【0004】本発明は、上記の実情に鑑みなされたもの
であり、その目的は、粒状の原料合金を溶融し、得られ
た溶湯から例えばR−Fe−B系磁石材料としての薄帯
状の合金フレークを製造するルツボ方式の装置であっ
て、溶湯の流出口における閉塞がなく、かつ、スラグの
混入のない高品質の薄帯状のフレークを一層安定して製
造できる合金フレークの製造装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明に係る合金フレークの製造装置は、粒状の原
料合金を溶融し、得られた溶湯から薄帯状のフレークを
製造する合金フレークの製造装置であって、粒状の原料
合金が供給されるルツボと、当該ルツボの略上方に設け
られ且つアーク放電によって原料合金を溶融するアーク
電極と、前記ルツボに近接して設けられ且つ水平な軸で
回転可能に支持された溶湯掻出用の冷却ローラとを備
え、前記ルツボの縁の一部には、当該ルツボの外側へ向
けて開放された切欠き形状の流出口が設けられ、当該流
出口には、前記冷却ローラの外周縁が嵌合しており、し
かも、前記ルツボの上方には、当該ルツボ内のスラグを
除去するためのスラグ除去手段が設けられていることを
特徴とする。
【0006】上記の製造装置においては、供給された原
料合金をアーク電極のアーク放電によって溶湯に溶融
し、そして、ルツボの流出口において冷却ローラを溶湯
に接触させることにより、冷却ローラの外周部に溶湯を
付着させて掻上げる。その際、特定の形状の流出口に冷
却ローラの外周縁が嵌合する構造は、常に溶融状態にあ
る溶湯を冷却ローラの外周部に直接付着させることが出
来る。また、冷却ローラは、掻上げた溶湯を冷却して薄
帯体に形成すると共に、当該冷却ローラの遠心力によっ
て飛翔させ、薄帯状のフレークに形成する。他方、ルツ
ボの上方に設けられた除去手段は、これを操作されるこ
とにより、ルツボ内のスラグを除去する。
【0007】また、上記の製造装置において、ルツボ
は、冷却ローラ及びその反対方向に向けて傾転可能に構
成されているのが好ましく、斯かるルツボの傾転構造
は、溶湯の液面に応じてルツボの傾きを調整されること
により、流出口における冷却ローラの外周縁に対する溶
湯の接触量を一定に保持する。また、ルツボの傾転構造
は、溶湯液面のスラグの発生量に応じてルツボの傾きを
調整され且つ上記の除去手段と協働的に機能することに
より、ルツボ内のスラグを排出する。
【0008】また、上記の各態様の製造装置において
は、部材から不純物が溶け込むのを防止するため、ルツ
ボは、銅または銅合金製のルツボであるのが好ましい。
更に、冷却ローラの少なくとも外周部がモ高融点材料に
よって構成されているのが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に係る合金フレークの製造
装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、
本発明に係る合金フレークの製造装置の主要部の構造を
示す一部破断の側面図である。図2は、ルツボと冷却ロ
ーラの取合構造を示す平面図であり、図3は、図2にお
けるIII−III線に沿って破断した縦断面図である。ま
た、図4は、ルツボの流出口を構成する口金の形状を示
す正面図、平面図および側面図である。以下、実施形態
の説明においては、合金フレークの製造装置を「製造装
置」と略記する。
【0010】本発明の製造装置は、粒状の原料合金を溶
融し、得られた溶湯から薄帯状のフレークを製造する合
金フレークの製造装置であり、図1に示す様に、主に、
粒状の原料合金が供給されるルツボ(3)と、当該ルツ
ボの略上方に設けられ且つアーク放電によって原料合金
を溶融するアーク電極(4)と、ルツボに近接して設け
られ且つ水平な軸(51)で回転可能に支持された溶湯
掻出用の扁平な冷却ローラ(5)とから構成され、これ
らの部材は、減圧状態を保持し得る構造のケーシング
(1)の内部に配置される。
【0011】ケーシング(1)は、別途に設けられた排
気装置(図示省略)によって減圧可能に構成され、か
つ、管路(11)によってAr,He等の不活性ガスを
供給可能になされている。すなわち、ケーシング(1)
の内部は、非晶質またはこれに近い結晶粒径(例えば、
50〜300nmの平均結晶粒径)の金属組織を得るた
め、大気圧よりも幾分低い減圧状態で且つ不活性ガス雰
囲気となる様に構成される。また、ケーシング(1)
は、溶融熱による昇温を抑制するため、水などの冷却媒
体を供給する流路が壁内に冷却手段として備えられてい
る。
【0012】ルツボ(3)に供給される原料合金として
は、予め組成を調製されたR−Fe−B系磁石合金の材
料が挙げられる。R成分は、Pr,Nd,Dyから選択
される一種または二種以上の成分である。原料合金は、
別個の大型ルツボによって予め鋳造した後にこれを粉砕
して製造された1〜10mm程度の粒径の粒状物であ
る。
【0013】原料合金は、原料供給機構(2)によって
ケーシング(1)内のルツボ(3)に連続的に供給する
様になされている。具体的には、原料供給機構(2)
は、粒状の原料合金を貯蔵するホッパー(21)と、当
該ホッパーの底部に付設され且つ原料合金をルツボ
(3)に定量供給するスクリューフィーダー(22)と
から成る。ケーシング(1)の内部に突出するスクリュ
ーフィーダー(22)の先端側の部位は、水などの冷却
媒体によって冷却可能に構成される。
【0014】ルツボ(3)としては、アーク電極(4)
の対向電極として利用するため、銅または銅合金製のル
ツボが使用される。斯かる材料によって構成されたルツ
ボ(3)は、従来のセラミックス・ルツボの様にAl成
分やSi成分の溶湯への混入がなく、溶湯の状態におい
て最初の原料合金の純度を維持できる。
【0015】ルツボ(3)は、図2及び図3に示す様
に、例えば、外形を凡そバスタブ状に形成されており、
上面が略楕円形に開放された椀状の貯留空間を備えてい
る。ルツボ(3)の大きさは、冷却ローラ(5)の掻出
し能力に応じて適宜に設計し得るが、例えば、ルツボ
(3)の開口部の長軸の長さは30〜300mm程度、
短軸の長さは20〜280mm程度、ルツボ(3)の内
容積は0.002〜7リットル程度とされる。
【0016】ルツボ(3)は、溶湯の量の変化に影響さ
れることなく冷却ローラ(5)に対して溶湯を定量供給
するため、更に、連続運転においてルツボ(3)で発生
する後述のスラグを排除するため、冷却ローラ(5)及
びその反対方向に向けて傾転可能に構成される。具体的
には、図1に示す様に、ルツボ(3)は、前端側に枢着
された支持バー(33)を介し、基台(32)の上方に
支持される。また、ルツボ(3)の後端側の底部は、基
台(32)に設けられたシリンダー装置(34)によっ
て昇降可能になされている。すなわち、ルツボ(3)
は、シリンダー装置(34)の進退によって前後方向の
傾斜角度を調整可能に構成される。なお、ルツボ(3)
の肉厚部分には、当該ルツボ自体の溶解を防止するた
め、水などの冷却媒体の流路が冷却手段として設けられ
る。
【0017】アーク電極(4)は、ケーシング(1)の
上部から挿入され、通常、ルツボ(3)の直上に配置さ
れる。アーク電極(4)は、ルツボ(3)を他方の電極
としてアーク放電する様になされている。斯かるアーク
電極(4)は、ルツボ(3)との間で発生する放電の状
態を調整するため、例えば球面軸受によって方向可変に
ケーシング(1)に取り付けられる。斯かるアーク電極
(4)の放電により、上記ルツボ(3)においては、原
料合金が例えば1000〜2800℃に溶融される。な
お、アーク電極(4)は、冷却可能な外套に収容されて
いる。
【0018】冷却ローラ(5)は、保守管理を容易にす
る観点から、熱による劣化のない材料で構成されるのが
好ましく、特に、溶湯と接触する冷却ローラ(5)の少
なくとも外周部は、融点が溶湯の温度よりも高い高融点
金属や高融点化合物などの高融点材料によって構成され
るのが好ましい。典型的には、高融点金属としては、モ
リブデン鋼、鉄、、バナジウム、チタン、クロム鋼、ク
ロムステンレス鋼、ニオブ、タングステン等が挙げられ
る。また、高融点化合物としては、炭化タングステン、
炭化ケイ素などの炭化物、窒化ホウ素などの窒化物、あ
るいは、ホウ化チタン等のホウ化物が挙げられる。
【0019】冷却ローラ(5)は、例えば、厚さが5〜
100mm程度、直径が100〜500mm程度の円盤
状に形成される。冷却ローラ(5)の外周部は、後述す
る流出口(3A)との係合関係から、比較的先鋭な曲面
に形成される。なお、冷却ローラ(5)の外周部の形状
は、原料合金の種類やフレークの形態に応じて適宜に設
計し得る。
【0020】上記の冷却ローラ(5)は、外部のモータ
ー(図示省略)によって駆動する水平な軸(51)で支
持されることにより、ルツボ(3)の流出口(3A)に
対して下方から上方へ向けて回転する様に構成される。
更に、冷却ローラ(5)の軸(51)は、水などの冷却
媒体を供給するための二重管構造になされており、ま
た、冷却ローラ(5)は、中空構造になされている。従
って、冷却ローラ(5)は、軸(51)を通じた冷却媒
体の循環により、例えば、100〜700℃に表面温度
を保持される。
【0021】本発明の製造装置においては、溶融状態の
溶湯を安定して取り出すため、ルツボ(3)の縁の一部
には、当該ルツボの外側へ向けて開放された切欠き形状
の流出口(3A)が設けられ、そして、流出口(3A)
には、冷却ローラ(5)の外周縁が嵌合している。斯か
る構造により、ルツボ(3)の溶湯の液面に冷却ローラ
(5)を直接接触させることが出来る。
【0022】具体的には、ルツボ(3)の前端側には、
図2及び図3に示す様な口金(31)が取り付けられ
る。口金(31)は、図4に示す様に、例えば、水平断
面が略V字状の縦溝(31c)を前面に備えた縦長のブ
ロックであり、側面視した場合、その上端面は、背面側
から正面側に向けて漸次高くなる傾斜面に形成される。
縦溝(31c)の断面形状は、V字状の他、フレークの
形態に応じてU字状、W字状などの各種の形状に設定で
きる。
【0023】そして、口金(31)は、ルツボ(3)の
開口部の長軸上の前端であって(図2参照)、かつ、上
端面がルツボ(3)の上縁に略一致する高さで(図3参
照)ルツボ(3)の縁部に嵌め込まれる。一方、図3に
示す様に、冷却ローラ(5)の外周部は、口金(31)
の縦溝(31c)の上端側に嵌合している。その場合、
冷却ローラ(5)の外周縁は、図2に示す様に、縦溝
(31c)の奥端から僅かに離間した状態に設定され
る。
【0024】また、図1に示す様に、本発明の製造装置
において、ケーシング(1)の底部には、冷却ローラ
(5)によって薄帯状に成形されたフレークを収容する
ためのフレーク収容部(7)が設けられ、また、冷却ロ
ーラ(5)の外周側には、当該冷却ローラによって外周
側に飛ばされるフレークを受止めてフレーク収容部
(7)に落下させるための案内板(6)が配置される。
なお、案内板(6)には、当該案内板の昇温を抑制し且
つフレークの冷却効率を高めるため、水などの冷却媒体
の流路が冷却手段として付設される。
【0025】ところで、上記の磁石材料に適用される合
金には、粒状の合金原料を精製する過程で除去できなか
った微量な不純物が含めれており、また、図1に示す様
な装置のケーシング(1)の内部には、微量な酸素が残
留している。その結果、長時間に渡って連続的に合金原
料から溶湯を形成した場合には、ルツボ(3)中の溶湯
の液面にスラグが浮遊する。
【0026】そこで、本発明の製造装置においては、ル
ツボ(3)中の溶湯の品質を保つため、ルツボ(3)の
上方には、当該ルツボ内のスラグを除去するためのスラ
グ除去手段(8)が設けられる。最も簡単な構造のスラ
グ除去手段(8)としては、図1に示す様なスラグ除去
棒が挙げられる。斯かるスラグ除去棒の先端部は、溶湯
との接触による消耗を考慮し、冷却ローラー(5)と同
様の前述の高融点金属又はセラミックスによって形成さ
れ且つ交換可能に構成される。上記のスラグ除去棒は、
例えば、先端をルツボ(3)の液面に接触させ得る上程
で且つ球面軸受によって方向可変にケーシング(1)に
取り付けられる。
【0027】更に、溶湯の液面に多量にスラグが蓄積し
た場合に溶湯の一部と共にスラグを排出するため、上記
スラグ除去手段(8)は、前述の冷却ローラ(5)傾転
構造と併用して機能させることも出来る。そして、ルツ
ボ(3)の下方のケーシング(1)の底部には、排出さ
れたスラグを貯留するためのスラグ収容部(9)が設け
られる。
【0028】本発明の製造装置においては、次の様な機
能によって合金フレークが製造される。すなわち、原料
供給機構(2)のホッパー(21)に収容された粒状の
原料合金をスクリューフィーダー(22)によってルツ
ボ(3)に連続的に供給する。また、ルツボ(3)への
原料合金の供給と共に、アーク電極(4)とルツボ
(3)に電圧を印加し、アーク電極(4)のアーク放電
によってルツボ(3)内の原料合金を溶湯に溶融する。
そして、溶融して得られた溶湯をルツボ(3)に貯留す
る傍ら、冷却ローラ(5)を回転駆動させる。
【0029】本発明の製造装置においては、流出口(3
A)においてルツボ(3)の溶湯に冷却ローラ(5)を
接触させることにより、冷却ローラ(5)の外周部に付
着する溶湯を掻上げる。その際、特定の形状になされた
ルツボ(3)の流出口(3A)に冷却ローラ(5)の外
周縁が嵌合する構造は、常に溶融状態にある溶湯を冷却
ローラ(5)の外周部に直接付着させる。従って、スラ
グ等の不純物の混入が極めて少ない状態の溶湯を冷却ロ
ーラ(5)の回転速度に応じて常に一定量掻き出すこと
が出来る。
【0030】また、冷却ローラ(5)は、上記の様に外
周部に付着した溶湯を付着と略同時に冷却して薄帯状に
成形する。更に、冷却ローラ(5)は、掻上げた薄帯体
(溶湯の固化物)を当該冷却ローラの遠心力によって冷
却ローラ(5)の上方又はルツボ(3)と反対側へ飛翔
させる。その結果、薄帯体は、冷却ローラ(5)からの
飛翔および案内板(6)への衝突により、硬質で且つ細
分化された薄帯状のフレークに形成される。また、案内
板(6)は、衝突によって得られたフレークをフレーク
収容部(7)へ向けて落下させる。
【0031】他方、上記の様な操作により長時間に渡っ
て連続的に合金フレークを製造した場合には、前述の様
に、僅かづつはあるがルツボ(3)の溶湯に徐々にスラ
グが蓄積する。その場合、ルツボ(3)の上方に設けら
れたスラグ除去手段(8)としてのスラグ除去棒は、こ
れを溶湯の液面に接触させてスラグをかき集める様に操
作されることにより、ルツボ(3)内のスラグをスラグ
除去棒の先端に付着させて除去できる。従って、本発明
の製造装置においては、連続運転においても、ルツボ
(3)の溶湯を清浄な状態に保持できる。
【0032】上記の様に、本発明の製造装置において
は、溶融状態にある溶湯に冷却ローラ(5)を直接付着
させることにより、ルツボ(3)中の溶湯を掻き出すた
め、ルツボ(3)の流出口(3A)における閉塞などが
なく、しかも、スラグ除去手段(8)によって常に溶湯
を清浄な状態に保持できるため、スラグの混入のない高
品質の薄帯状のフレークを安定して製造できる。しか
も、前述の様に、先端側の部位が冷却可能なスクリュー
フィーダー(22)によって原料合金が供給され、ま
た、ルツボ(3)として、銅または銅合金製の冷却可能
なルツボが使用されるため、得られるフレークにおいて
Si成分などの不純物の混入がない。
【0033】また、本発明の製造装置において、ルツボ
(3)の傾転構造は、これによってルツボ(3)の傾
き、すなわち、ルツボ(3)の流出口(3A)の高さを
溶湯の液面に応じて調整されることにより、流出口(3
A)において冷却ローラ(5)の外周縁に対する溶湯の
接触量を常に一定に保持することが出来るため、冷却ロ
ーラ(5)の外周部に対する溶湯の付着量を一層均一化
できる。その結果、本発明の製造装置においては、ルツ
ボ(3)内の溶湯の変動に影響されることなく、より均
一な合金フレークを定量的に製造できる。
【0034】また、ルツボ(3)の傾転構造は、ルツボ
(3)内の溶湯液面のスラグの発生量に応じてルツボ
(3)の傾きを調整されることにより、すなわち、スラ
グが多量に蓄積した場合にはルツボ(3)を冷却ローラ
(5)と反対側に傾けることにより、溶湯の一部と共に
スラグをケーシング(1)の底部のスラグ収容部(9)
へ排出できる。更に、上記のスラグ除去手段(8)を協
働的に使用することにより、一層簡単にルツボ(3)内
のスラグを排出できる。その結果、本発明の製造装置に
おいては、ルツボ(3)内の溶湯の変動に影響されるこ
となく、一層高品質な合金フレークを安定して製造でき
る。
【0035】
【発明の効果】本発明に係る合金フレークの製造装置に
よれば、ルツボの流出口に冷却ローラの外周縁が嵌合す
る特定の構造により、溶融状態にある溶湯を冷却ローラ
の外周部に直接付着させてルツボから掻き出すため、ル
ツボの流出口における閉塞などがなく、しかも、スラグ
除去手段によって常に溶湯を清浄な状態に保持できるた
め、スラグの混入のない高品質の薄帯状のフレークを安
定して製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る合金フレークの製造装置の主要部
の構造を示す一部破断の側面図
【図2】ルツボと冷却ローラの取合構造を示す平面図
【図3】図2におけるIII−III線に沿って破断した縦断
面図
【図4】ルツボの流出口を構成する口金の形状を示す正
面図、平面図および側面図
【符号の説明】
1 :ケーシング 2 :原料供給機構 3 :ルツボ 31 :口金 31c:縦溝 3A :流出口 4 :アーク電極 5 :冷却ローラ 51 :軸 6 :案内板 7 :フレーク収容部 8 :スラグ除去手段 9 :スラグ収容部
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01F 1/06 H01F 1/06 A (72)発明者 水口 博崇 広島県大竹市明治新開1番4 戸田工業株 式会社大竹創造センター内 (72)発明者 浜野 正昭 広島県大竹市明治新開1番4 戸田工業株 式会社大竹創造センター内 (72)発明者 池本 邦生 広島県大竹市明治新開1番4 戸田工業株 式会社大竹創造センター内 Fターム(参考) 4E004 DB02 TA03 TB04 4K017 AA04 BA06 BA08 BB06 BB12 CA03 DA04 EC02 EK02 5E040 AA04 AA19 CA01 HB17

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒状の原料合金を溶融し、得られた溶湯
    から薄帯状のフレークを製造する合金フレークの製造装
    置であって、粒状の原料合金が供給されるルツボ(3)
    と、当該ルツボの略上方に設けられ且つアーク放電によ
    って原料合金を溶融するアーク電極(4)と、ルツボに
    近接して設けられ且つ水平な軸(51)で回転可能に支
    持された溶湯掻出用の冷却ローラ(5)とを備え、ルツ
    ボ(3)の縁の一部には、当該ルツボの外側へ向けて開
    放された切欠き形状の流出口(3A)が設けられ、当該
    流出口には、冷却ローラ(5)の外周縁が嵌合してお
    り、しかも、ルツボ(3)の上方には、当該ルツボ内の
    スラグを除去するためのスラグ除去手段(8)が設けら
    れていることを特徴とする合金フレークの製造装置。
  2. 【請求項2】 ルツボ(3)は、冷却ローラ(5)及び
    その反対方向に向けて傾転可能に構成されている請求項
    1に記載の合金フレークの製造装置。
  3. 【請求項3】 ルツボ(3)が銅または銅合金製のルツ
    ボである請求項1又は2に記載の合金フレークの製造装
    置。
  4. 【請求項4】 冷却ローラ(5)の少なくとも外周部が
    高融点材料によって構成されている請求項1〜3の何れ
    かに記載の合金フレークの製造装置。
  5. 【請求項5】 原料合金がR−Fe−B系磁石用の合金
    (但し、R成分はPr,Nd,Dyから選択される一種
    または二種以上の成分)である請求項1〜4の何れかに
    記載の合金フレークの製造装置。
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