JP2001294676A - 熱伝導性シート、熱伝導性シートの製造方法および熱伝導性シートを用いた放熱構造 - Google Patents

熱伝導性シート、熱伝導性シートの製造方法および熱伝導性シートを用いた放熱構造

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JP2001294676A JP2000112043A JP2000112043A JP2001294676A JP 2001294676 A JP2001294676 A JP 2001294676A JP 2000112043 A JP2000112043 A JP 2000112043A JP 2000112043 A JP2000112043 A JP 2000112043A JP 2001294676 A JP2001294676 A JP 2001294676A
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conductive sheet
heat conductive
heat
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carbon fibers
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武 生 原
Shinichiro Iwanaga
永 伸一郎 岩
Hozumi Sato
藤 穂 積 佐
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】 炭素繊維が厚み方向に配向しているシー
トにおいて、炭素繊維がシート表面に露出しているかま
たは前記バインダー中に露出可能に存在し、硬化または
半硬化状態のバインダー中に、磁性体および炭素繊維
が、該熱伝導性シートの厚み方向に配向していることを
特徴とする。前記熱伝導性シート用組成物をシート状に
形成し、該シート状組成物に、該シート状組成物の厚み
方向に磁場を作用させて、該シート状組成物の厚み方向
に磁性体層をコートした炭素繊維を配向させつつ、該シ
ート状組成物を硬化または半硬化させる。 【効果】 厚み方向の異方熱伝導性が高く、半導体素子
または半導体パッケージなどの発熱体から効率よく除熱
することができ、しかも耐熱性、耐久性、機械的強度に
優れ、その上発熱体との密着性にも優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、熱伝導性シート、熱伝導
性シートの製造方法および熱伝導性シートを用いた放熱
構造に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】電気機器あるいは電子機器のさら
なる高性能化に伴い、半導体素子の電極数が増加し、半
導体素子が高消費電力化する傾向にあり、電子部品から
発熱する熱をさらに効率よく放熱することが重要となっ
ている。従来より、半導体パッケージあるいは半導体か
らの放熱を効率よく行うため、半導体パッケージなどに
放熱機構を設けて放熱するか、あるいは半導体素子を搭
載する配線基板から放熱を行う試みがなされていた。た
とえば、半導体パッケージの放熱は、一般に、発熱体の
本体表面から自然対流やユニット内に設けたファンによ
る強制対流によって行われていたが、この方式では半導
体パッケージの機能が向上するに伴って発熱量が増加す
ると放熱作用が不十分となり、半導体パッケージの性能
低下などを確実に防止することはできないという問題が
あった。また、半導体パッケージの表面に放熱体を圧接
し、対流による放熱性を向上させる方式も提供されてい
るが、この方式では半導体パッケージと放熱体との圧接
面における接触面積が隙間の発生によって小さくなり、
放熱作用を設計通りに発揮するには問題があった。この
ため、たとえば、半導体パッケージに放熱体を接合する
場合では、半導体パッケージと放熱体との間に熱伝導性
を有する樹脂シートなどを挟み込み、半導体パッケージ
と放熱体とを密着させながら、放熱を有効に行うことが
行われている。また、たとえば半導体素子とこれに接触
するヒートスプレッダとの接合においては、高熱伝導性
の接着剤を間に介在させて、半導体素子とヒートスプレ
ッダとの接着を維持しながら、半導体素子からの放熱を
図ることが行われている。
【0003】このような、半導体素子または半導体パッ
ケージと放熱体との間に介在させる高熱伝導化のための
樹脂組成物等として、たとえば、特開平5−32691
6号公報では、粘土状熱硬化接着型のシリコーンゴムシ
ートが用いられているが、このシリコーンゴムシートは
半導体素子の高消費電力化に対応するには熱伝導率の点
で充分ではないという問題点があった。また、高熱伝導
率化のため、シリコーンゴムなどの樹脂シート中に熱伝
導率の高い金属粒子をランダムに分散させることも行わ
れ、さらに高熱伝導率を向上させるため、金属粒子を樹
脂シート中に高分散・高充填化する試みもなされてい
る。しかしながら、金属粒子を高分散化・高充填化して
も、熱がランダム方向に拡散するため、半導体素子と放
熱体との間の熱伝導率は充分に向上しないという問題点
があるほか、金属粒子を高充填化するため樹脂シートの
引張強さ、弾力性が低下したり、成形加工性も低下して
しまうなどの問題があった。
【0004】このような観点から、本発明者らは、バイ
ンダー中に、表面に磁性体を付着させた炭素繊維、ある
いは磁性体粒子と炭素繊維とが、樹脂シートの厚み方向
に配向している高熱伝導性シートを用いると、シートの
厚み方向の異方熱伝導性が大幅に向上することを見出し
ている(特願平11-325757号、特願2000-027738号)。こ
れらの熱伝導シートは高い熱伝導性を有するが、本発明
者らは、熱伝導性シートの熱伝導性が、炭素繊維の長さ
と膜厚の関係および使用時のシートの圧縮条件に大きく
依存し、ある特定の条件下で特に高い熱伝導性を示すこ
とを見出した。すなわち、本発明者らは、硬化または半
硬化状態にあるバインダー中に、繊維方向の熱伝導率に
優れた炭素繊維がシートの厚み方向に配向し、炭素繊維
がシートの表面に露出あるいはシートを圧縮したときに
炭素繊維が露出する熱伝導性シートを用いれば、該熱伝
導性シートの厚み方向の異方熱伝導性が大幅に向上する
ことを見出すとともに、該熱伝導性シートは、耐熱性、
耐久性および機械的強度に優れ、しかも発熱体との密着
性にも優れていることを見出し、本願発明を完成するに
至った。
【0005】また、本発明者らは、該熱伝導性シートの
簡便な製造方法を見出すとともに、該熱伝導性シートを
用いた放熱構造を見出し、本願発明を完成するに至っ
た。
【0006】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題点を解決しようとするものであって、高熱伝導性シ
ートの厚み方向の異方熱伝導性が高く、耐熱性、耐久
性、機械的強度および発熱体との密着性に優れた熱伝導
性シートおよびその製造方法を提供することを目的とし
ている。また、本発明は、このような熱伝導性シートを
用いた放熱構造を提供することを目的としている。
【0007】
【発明の概要】本発明に係る熱伝導性シートは、バイン
ダーと、炭素繊維とを含有する熱伝導性シートであっ
て、該バインダー中に該炭素繊維が前記熱伝導性シート
の厚み方向に配向し、かつ前記バインダー中に前記炭素
繊維が前記熱伝導性シートの表面に露出しているかまた
は前記バインダー中に前記炭素繊維が露出可能に存在し
ていることを特徴としている。前記炭素繊維は、前記熱
伝導性シートをその厚み方向に圧縮したときに、該熱伝
導性シートの表面に露出してもよい。前記熱伝導性シー
トは、磁性体を含有し、バインダー中に、該磁性体がシ
ートの厚み方向に配向していることが好ましい。前記熱
伝導性シートの平均厚み(D)と、前記炭素繊維の平均
長さ(L)とが、0.5≦D/L≦2の関係にあること
が好ましい。前記炭素繊維の繊維方向の熱伝導率は、1
00(W m-1-1)以上であることが好ましい。前記
磁性体は、炭素繊維の表面に付着されているか、磁性体
粒子であることが好ましい。前記バインダーは、光硬化
性成分および/または熱硬化性成分からなり、該バイン
ダーは、硬化または半硬化前は液状であることが好まし
い。
【0008】本発明に係る熱伝導性シートの製造方法
は、バインダーと、磁性体と、炭素繊維とからなるシー
ト状組成物の厚み方向に磁場を作用させて、磁性体およ
び炭素繊維を前記シート状組成物の厚み方向に配向させ
つつ、該シート状組成物を硬化または半硬化させること
を特徴としている。本発明に係る放熱構造は、発熱体
と、放熱部材または回路基板とを、前記熱伝導性シート
を介して接合することを特徴としている。前記発熱体
は、半導体素子または半導体パッケージであることが好
ましい。
【0009】
【発明の具体的説明】本発明に係る熱伝導性シートは、
バインダー中に含まれる炭素繊維が、シートの厚み方向
に配向し、かつ該炭素繊維が、該熱伝導性シート表面に
露出しているかまたは炭素繊維が露出可能にバインダー
中に存在している。このような熱伝導性シートは、シー
トの厚み方向に配向した磁性体を含有していてもよい。
なお、本明細書においては、「配向」とは棒状の炭素繊
維等がほぼ一定の方向を向いている場合、あるいは粒子
がほぼ一定の方向に並んでいる場合を意味する。
【0010】<熱伝導性シート用組成物>まず、このよ
うな本発明に係る熱伝導性シートを形成しうる熱伝導性
シート用組成物について説明する。本発明に係る熱伝導
性シート用組成物は、バインダー、炭素繊維、および必
要に応じ、磁性体、光開始剤、熱硬化剤、その他の添加
剤などからなる。
【0011】[炭素繊維]本発明で用いられる炭素繊維
は、繊維方向の熱伝導率(W m-1-1)が100以上
であることが好ましく、さらに好ましくは500以上、
特に好ましくは1200以上であることが望ましい。こ
のような炭素繊維としては、たとえば、原料の種類によ
って、セルロース系、PAN系、ピッチ系などの炭素繊
維のうちから選択することができるが、本発明において
は、良好な熱伝導性の観点からピッチ系の炭素繊維を用
いることが好ましい。ピッチ系の炭素繊維のうち、高い
熱伝導性を示すものであれば異方性炭素繊維または等方
性炭素繊維のいずれも使用することができる。
【0012】本発明に係る炭素繊維は、一般に知られて
いる方法によって調製することができ、また、市販の炭
素繊維を用いることができる。このような炭素繊維の直
径は、好ましくは5〜500μm、さらに好ましくは1
0〜200μmである。炭素繊維のアスペクト比は、2
〜100であることが好ましく、さらに好ましくは5〜
100、特に好ましくは10〜50であることが望まし
い。
【0013】このような炭素繊維は、熱伝導性シート用
組成物に対して体積分率で2〜70%、好ましくは10
〜60%となる割合で用いられることが好ましい。この
割合が2%未満であると、硬化した熱伝導性シートの熱
伝導性を充分には高めることができないことがあり、一
方、この割合が70%を超えると、得られる熱伝導性シ
ートは脆弱なものとなりやすく、熱伝導性シートとして
必要な弾性が得られないことがある。
【0014】[バインダー]本発明の熱伝導性シートを
形成する熱伝導性シート用組成物には、バインダーとし
ては、ゴム状重合体あるいは樹脂状重合体のいずれでも
使用可能で、硬化または半硬化前の状態で液状であるバ
インダーを好ましく用いることができる。また、バイン
ダーには、光硬化性成分および/または熱硬化性成分を
添加することもでき、さらに、バインダー成分であるゴ
ム状重合体あるいは樹脂状重合体が光硬化性成分および
/または熱硬化性成分を兼ねることもできる。
【0015】以下に、本発明に用いられるゴム状重合
体、樹脂状重合体、光硬化性成分および熱硬化性成分に
ついて説明する。 (ゴム状重合体)本発明で用いられるゴム状重合体とし
ては、具体的には、ポリブタジエン、天然ゴム、ポリイ
ソプレン、SBR,NBRなどの共役ジエン系ゴムおよ
びこれらの水素添加物、スチレンブタジエンジエンブロ
ック共重合体、スチレンイソプレンブロック共重合体な
どのブロック共重合体およびこれらの水素添加物、クロ
ロプレン、ウレタンゴム、ポリエステル系ゴム、エピク
ロルヒドリンゴム、シリコーンゴム、エチレンプロピレ
ン共重合体、エチレンプロピレンジエン共重合体などが
挙げられる。これらのうち、成形加工性、耐候性、耐熱
性などの点から、特にシリコーンゴムが好ましい。
【0016】ここでシリコーンゴムについてさらに詳細
に説明する。シリコーンゴムとしては、液状シリコーン
ゴムを用いることが好ましい。液状シリコーンゴムは、
縮合型、付加型などのいずれであってもよい。具体的に
はジメチルシリコーン生ゴム、メチルフェニルビニルシ
リコーン生ゴムあるいはそれらがビニル基、ヒドロキシ
ル基、ヒドロシリル基、フェニル基、フルオロ基などの
官能基を含有したものなどを挙げることができる。 (樹脂状重合体)本発明に係る樹脂状重合体としては、
具体的には、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン
樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などが使用可能である。
このうち、エポキシ樹脂を用いることが好ましい。エポ
キシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を
有するものが好ましく、たとえば、フェノールノボラッ
ク型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹
脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノール
F型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹
脂、脂環式エポキシ樹脂、あるいはポリグリシジル(メ
タ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートと
他の共重合モノマーとの共重合体などが挙げられる。 (光硬化性成分)本発明に係る光硬化性のバインダーと
しては、紫外線、電子線等により硬化する光ラジカル重
合性、光カチオン重合性、配位光重合性、光重付加反応
性であるモノマー、オリゴマー、プレポリマーまたはポ
リマーが挙げられる。このような光硬化性のモノマー、
オリゴマー、プレポリマーまたはポリマーとしては、前
記シアノ基含有ビニル化合物、(メタ)アクリルアミド
化合物および(メタ)アクリル酸エステルなどの(メタ)
アクリル系化合物、ビニルエーテル−マレイン酸共重合
体等の光ラジカル重合性、チオール−エン系化合物等の
光重付加反応性のものが好ましく、このうち、(メタ)ア
クリル系化合物が特に好ましい。本発明に係る光硬化性
成分としては、このうち光硬化に要する時間が短時間で
ある(メタ)アクリル系化合物のモノマーが好ましく用い
られる。
【0017】このような(メタ)アクリル系化合物の光重
合性のモノマー、オリゴマー、プレポリマーあるいはポ
リマーを誘導しうるモノマーとしては、具体的には、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアノ基含
有ビニル化合物、(メタ)アクリルアミド化合物および
(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。前記
(メタ)アクリルアミド化合物、(メタ)アクリル酸エ
ステル類としては、前記したものが挙げられ、具体的に
は、前記(メタ)アクリルアミド化合物としては、アク
リルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアク
リルアミドなどが挙げられ、これらは単独であるいは混
合して用いられる。
【0018】前記(メタ)アクリル酸エステル類として
は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベ
ンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデ
カニル(メタ)アクリレートなどの単官能(メタ)アク
リレートが挙げられ、これらは単独であるいは混合して
用いられる。また、多官能性(メタ)アクリレートとし
ては、たとえば、エチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ト
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3-ブタ
ンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジ
オールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオール
ジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ
(メタ)アクリレート、1,10-デカンジオールジ
(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリ
レート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド、プロ
ピレンオキサイド付加物のジアクリレート、ビスフェノ
ールA−ジエポキシ−アクリル酸付加物などの2官能
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレー
トなどの3官能(メタ)アクリレートが挙げられる。
【0019】これらのうち、ジエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレートな
どのジ(メタ)アクリレートが好ましく用いられる。こ
れらは単独であるいは混合して用いられる。 (熱硬化性成分)本発明に係るバインダーとして好まし
く用いることのできる前記熱硬化性成分としては、熱に
より硬化する官能基を有するモノマー、オリゴマー、プ
レポリマーまたはポリマーが挙げられる。
【0020】このような官能基として、エポキシ基、水
酸基、カルボキシル基、アミノ基、イソシアネート基、
ビニル基、ヒドロシリル基などが挙げられ、反応性の点
からエポキシ基、ビニル基、ヒドロシリル基が好まし
い。このような官能基を有するモノマー、オリゴマー、
プレポリマーあるいはポリマーとしては、たとえば、エ
ポキシ系化合物、ウレタン系化合物、シリコーン系化合
物などが挙げられる。このうち、熱硬化時間の短縮の観
点からエポキシ系化合物およびシリコーン系化合物を用
いることが好ましく、さらにエポキシ系化合物またはシ
リコーン系化合物は、エポキシ基、ビニル基またはヒド
ロシリル基を分子中に2個以上有していることが望まし
い。
【0021】このようなエポキシ系化合物の分子量は特
に限定されないが、通常、70〜20,000であり、
好ましくは300〜5000であることが望ましく、具
体的には、前記エポキシ系化合物のオリゴマー、プレポ
リマーまたはポリマーなど一定の分子量以上を有する各
種エポキシ樹脂が好ましく用いられる。このようなエポ
キシ系化合物としては、具体的には、たとえば、前記し
たフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ
樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノー
ルAD型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、あるいは
ポリグリシジル(メタ)アクリレート、グリシジル(メ
タ)アクリレートと他の共重合モノマーとの共重合体な
どが挙げられる。
【0022】なお、これらのフェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂等を熱硬化性成分として用いるときは、同時
に樹脂状重合体成分を兼ねることもできる。シリコーン
系化合物としては、前記ビニル基を含有したシリコーン
ゴムを挙げることができ、硬化剤として用いるヒドロシ
リル基含有化合物との反応性から、ビニル基含有シリコ
ーン型を好ましいシリコーン系化合物として挙げること
ができる。これらのシリコーン系化合物を熱硬化性成分
として用いるときには、同時にゴム状重合体成分を兼ね
ることもできる。
【0023】なお、ゴム状重合体成分も兼ねることので
きるシリコーン系化合物の市販品としては、硬化剤であ
るヒドロシリル化合物を含有した、室温硬化型の二液タ
イプの付加型熱硬化性液状シリコーンゴムを挙げること
ができる。これらの樹脂は単独で、あるいは混合して用
いられる。 (光硬化性成分および熱硬化性成分の併用)本発明に係
るバインダーとして、前記光硬化性成分と前記熱硬化性
成分とは、併用して用いることもできる。このような併
用系においては、前記熱硬化性成分は、光硬化条件下に
おいては硬化しないことが好ましい。このように、本発
明に係るバインダーとして前記光硬化性成分と前記熱硬
化性成分とを併用する場合、その混合割合(光硬化性成
分/熱硬化性成分)は、好ましくは80/20〜20/
80重量%、さらに好ましくは70/30〜30/70
重量%、特に好ましくは40/60〜40/60重量%
であることが望ましい。前記光硬化性成分と前記熱硬化
性成分とがこのような範囲にあると、半硬化状態の熱伝
導性シート中での磁性体と炭素繊維の該シートの厚み方
向への配向が充分になされるとともに、該シートを硬化
させると優れた接着性を有する熱伝導性シートを得るこ
とができる。
【0024】本発明に係るこのような光硬化性成分と熱
硬化性成分としては、前記(メタ)アクリル系化合物と
エポキシ系化合物との組み合わせが、半硬化状態の熱伝
導性シートの成形時間の短縮、優れた接着性の観点など
から好ましい。このような光硬化性成分と熱硬化性成分
の混合方法は特に制限されないが、たとえば、光硬化性
成分として前記アクリル系化合物モノマーを用い、熱硬
化性成分として前記エポキシ系樹脂を用いる場合、アク
リル系化合物モノマーに、エポキシ樹脂を溶解して混合
することができる。
【0025】なお、本発明に係るバインダーの成分とし
て、光硬化性の官能基と、光硬化条件下で硬化しない熱
硬化性の官能基とを1分子中に含む化合物を用いて、両
成分を兼ねることもできる。このような光硬化性の官能
基を含有する化合物として前記(メタ)アクリル化合
物、熱硬化性の官能基として前記エポキシ基等が挙げら
れ、両成分を兼ねることのできる具体的な化合物として
は、グリシジル(メタ)アクリルアミドなどのエポキシ
(メタ)アクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレ
ート、3,4-エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレー
トなどのエポキシ(メタ)アクリレートなどが挙げられ
る。
【0026】また、不飽和二重結合を有する反応性モノ
マーもバインダー成分として含有することができ、この
ような反応性モノマーとしては、たとえば、ヒドロキシ
スチレン、イソプロペニルフェノール、スチレン、α−
メチルスチレン、p−メチルスチレン、クロロスチレ
ン、p−メトキシスチレンなどの芳香族ビニル化合物、
ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタムなどのヘテロ
原子含有脂環式ビニル化合物が挙げられる。 (光開始剤)本発明に係る熱伝導性シート用組成物に
は、前記光硬化成分の硬化の際に用いる放射線の種類に
応じ、たとえば紫外線硬化による場合には光開始剤など
を混合することができる。
【0027】このような光開始剤は、本発明に係る光硬
化条件下で、前記熱伝導性シート用組成物中に含まれる
光硬化性成分を硬化させるものであればよく、また、光
硬化性成分と熱硬化性成分とを併用する場合は、光硬化
性成分を硬化させ、かつ熱硬化性成分が硬化しなければ
よく、公知の光開始剤を用いることができる。このよう
な光開始剤としては、たとえばベンジル、ジアセチル等
のα−ジケトン類;ベンゾイン等のアシロイン類;ベン
ゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベ
ンゾインイソプロピルエーテル等のアシロインエーテル
類;チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサント
ン、チオキサントン−4−スルホン酸、ベンゾフェノ
ン、4,4(−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノ
ン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
等のベンゾフェノン類;アセトフェノン、p−ジメチル
アミノアセトフェノン、α,α’−ジメトキシアセトキ
シベンゾフェノン、2,2’−ジメトキシ−2−フェニ
ルアセトフェノン、p−メトキシアセトフェノン、2−
メチル[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォ
リノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルア
ミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1
−オン等のアセトフェノン類;アントラキノン、1,4
−ナフトキノン等のキノン類;フェナシルクロライド、
トリブロモメチルフェニルスルホン、トリス(トリクロ
ロメチル)−s−トリアジン等のハロゲン化合物;ジ−
t−ブチルパーオキサイド等の過酸化物;2,4,6−
トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイ
ドなどのアシルフォスフィンオキサイド類等が挙げられ
る。また、市販品としては、イルガキュア184、65
1,500,907、CG1369、CG24−61、
ダロキュア1116,1173(チバ・スペシャルティ
・ケミカルズ(株)製)、ルシリンLR8728,TP
O(BASF社製)、ユベクリルP36(UCB社製)
等を挙げることができる。
【0028】このうち、バインダーとして光硬化性成分
と熱硬化性成分とを併用する場合に、熱伝導性シート用
組成物に含まれる光硬化性成分が(メタ)アクリル系化
合物で、熱硬化性成分がエポキシ系化合物である場合
は、硬化速度の速いイルガキュア651、ルシリンTPO
などの光開始剤を好ましく用いることができる。このよ
うな光開始剤の使用量は、実際の硬化速度、可使時間と
のバランスなどを考慮して適量使用することが好ましい
が、具体的には、光硬化性成分100重量部に対して、
1〜50重量部の割合でバインダーに含まれることが好
ましく、5〜30重量部の割合で含まれることが特に好
ましい。1重量部未満であると、酸素による感度の低下
を受け易く、50重量部を超えると相溶性が悪くなった
り、保存安定性が低下したりする。
【0029】また、このような光開始剤と併用して、光
開始助剤を用いることもできる。光開始助剤を併用する
と、光開始剤単独の使用に比べ、開始反応が促進され、
硬化反応を効率的に行うことができる。このような光開
始助剤としては、通常用いられる光開始助剤を用いるこ
とができる。このような光開始助剤としては、たとえ
ば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミ
ン、トリイソプロパノールアミン、n-ブチルアミン、N-
メチルジエタノールアミン、ジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリレートなどの脂肪族アミン、ミヒラーケト
ン、4,4'-ジエチルアミノフェノン、4-ジメチルアミノ
安息香酸エチル、4-ジメチルアミノ安息香酸エチル、4-
ジメチルアミノ安息香酸イソアミルなどが挙げられる。 (熱硬化剤)本発明に係る熱伝導性シート用組成物に
は、熱硬化性成分の熱硬化を促進させるため熱硬化剤を
混合してもよい。このような本発明に係る熱硬化剤は、
公知の熱硬化剤を用いることができる。このような熱硬
化剤としては、アミン類、ジシアンジアミド、二塩基酸
ジヒドラジド、イミダゾール類、ヒドロシリル化合物、
ビニルシリル化合物などが挙げられる。
【0030】具体的には、ポリメチレンジアミン、ジエ
チレントリアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ビ
スヘキサメチレントリアミン、ジエチルアミノプロピル
アミン、ポリエーテルジアミン、1,3-ジアミノシクロヘ
キサン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニ
ルスルホン、4,4'-ヒ゛ス(o-トルイジン)、m-フェニレンジ
アミン、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメ
チルイミダゾール、ブロックイミダゾール、両末端ヒド
ロシリル基含有ポリジメチルシロキサン、両末端ビニル
基含有ポリジメチルシロキサンなどが挙げられる。
【0031】このような熱硬化剤の使用量は、実際の硬
化速度、可使時間とのバランスなどを考慮して適量使用
することが好ましいが、具体的には、熱硬化剤は、熱硬
化性成分100重量部に対して、1〜50重量部の割合
でバインダーに含まれることが好ましく、特に好ましく
は1〜30重量部の割合で含まれることが望ましい。な
お、前記光開始剤および熱硬化剤の添加方法は特に限定
されるものではないが、保存安定性、成分混合時の触媒
の偏在防止などの観点から、バインダーに予め混合して
おくことが好ましい。
【0032】[磁性体]本発明に係る熱伝導性シートを
形成しうる熱伝導性シート用組成物には磁性体が含まれ
ていてもよい。このような磁性体としては、磁性体粒
子、または炭素繊維の表面に磁性体が付着されているも
のが好ましい。本発明に係る磁性体に用いられる材料と
しては、たとえば、鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁
性を示す金属もしくは該金属からなる合金が挙げられ、
さらに、鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性を示す金
属を含有する金属間化合物あるいは該金属の金属酸化物
などの金属化合物が挙げられる。 (磁性体粒子)本発明に係る磁性体の好ましい形態とし
て用いられる磁性体粒子は、後述する方法により、磁場
を印加した場合に磁場方向に配向しうる程度の磁性を示
せば、特に限定されない。
【0033】このような磁性体粒子は、前記磁性体を粒
子状にした金属粒子である。このような磁性体粒子は、
鉄、ニッケル、コバルトなどの金属の粒子を芯粒子と
し、該芯粒子の表面に、他の金属たとえば熱伝導性の高
い金属をメッキした粒子、あるいは、非磁性金属粒子も
しくはガラスビーズなどの無機物質粒子またはポリマー
粒子を芯粒子とし、該芯粒子の表面に、鉄、ニッケル、
コバルトなどの強磁性を示す金属のメッキを少なくとも
施した粒子などが挙げられる。芯粒子の表面への金属の
被覆方法については特に制限はないが、たとえば化学メ
ッキ、無電解メッキなどにより行うことができる。ま
た、芯粒子表面への前記磁性体の被覆量は、芯粒子に対
して0.5〜50重量%が好ましく、より好ましくは1
〜30重量%、さらに好ましくは2〜25重量%、特に
好ましくは4〜20重量%である。
【0034】このような磁性体粒子の粒子径は、1〜1
000μmであることが好ましく、より好ましくは2〜
500μm、さらに好ましくは5〜300μm、特に好
ましくは10〜200μmである。磁性体粒子の形状
は、特に限定されるものではないが、球状のもの、星形
状のものあるいはこれらが凝集した2次粒子による塊状
のもの、細長い棒状のものを用いることができる。
【0035】前記磁性体粒子の含水率は、5%以下であ
ることが好ましく、より好ましくは3%以下、さらに好
ましくは2%以下、とくに好ましくは1%以下である。
このような条件を満足する磁性体粒子を用いることによ
り、後述する製造方法において、熱伝導性シート用組成
物を半硬化処理して半硬化熱伝導性シートを得る際に、
半硬化熱伝導性シート内に気泡が生ずることが防止また
は抑制される。
【0036】このような磁性体粒子を用いる場合は、熱
伝導性シート用組成物に対して体積分率で10〜50容
量%、好ましくは15〜40容量%となる割合で用いら
れることが好ましい。この割合が10%未満であると、
磁性体粒子とともに半硬化熱伝導性シート中の炭素繊維
を磁場方向へ配向せしめることが困難になることがあ
る。一方、この割合が50%を超えると、得られる半硬
化熱伝導性シートおよびこれを硬化した熱伝導性シート
は脆弱なものとなりやすく、また高熱伝導性シートとし
て必要な弾性が得られないことがある。
【0037】このような磁性体粒子と炭素繊維は、熱伝
導性シート用組成物の全体積中に合計で20〜80容量
%の量で含まれることが好ましく、さらに好ましくは3
0〜60容量%の量で含まれることが望ましい。また、
磁性体粒子の表面がシランカップリング剤などのカップ
リング剤で処理されたものも適宜用いることができる。
磁性体粒子の表面がカップリング剤で処理されている
と、該磁性体粒子と前記バインダーとの接着性が高くな
り、その結果、得られる熱伝導性シートは、耐久性が高
いものとなる。 (炭素繊維の表面に付着させた磁性体)本発明に係る
「炭素繊維の表面に付着させた磁性体」は、前述した炭
素繊維の表面に前記磁性体が付着された炭素繊維であ
る。このような本発明に係る炭素繊維表面に付着された
磁性体は、後述する方法により、磁場を印加した場合に
磁場方向に配向しうる程度の磁性を示せば、炭素繊維表
面全体に層状に付着していても、層を形成せずに炭素繊
維表面に一部に付着していてもよく、また、磁性体の材
料、厚みは特に限定されない。炭素繊維表面への磁性体
の付着方法については、たとえば化学メッキなどの無電
解メッキなどにより行うことができる。このような「表
面に磁性体を付着させた炭素繊維」が、熱伝導性シート
用組成物の全体積中に含有される合計量は、熱伝導性シ
ート用組成物の全体積中に合計で2〜70容量%の量で
あることが好ましく、さらに好ましくは10〜60容量
%の量であることが望ましい。
【0038】この割合が2容量%未満であると、硬化し
た熱伝導性シートの熱伝導性を充分には高めることがで
きないことがあり、一方、この割合が70容量%を超え
ると、得られる熱伝導性シートは脆弱なものとなりやす
く、熱伝導性シートとして必要な弾性が得られないこと
がある。また、表面に磁性体を付着させた炭素繊維の表
面がシランカップリング剤などのカップリング剤でさら
に処理されたものも適宜用いることができる。表面に磁
性体を付着させた炭素繊維の表面がカップリング剤でさ
らに処理されていると、表面に磁性体を付着させた炭素
繊維と前記バインダーとの接着性が高くなり、その結
果、得られる高熱伝導性シートは、耐久性が高いものと
なる。
【0039】[その他の添加剤]本発明においては、熱
伝導性シート用組成物には、必要に応じて、通常のシリ
カ粉、コロイダルシリカ、エアロゲルシリカ、アルミナ
などの無機充填材を含有させることができる。このよう
な無機充填材を含有させることにより、未硬化時におけ
るチクソ性が確保され、粘度が高くなり、しかも表面に
磁性体を付着させた炭素繊維の組成物中での分散安定性
が向上するとともに、硬化または半硬化後における熱伝
導性シートの強度を向上させることができる。この無機
充填材の使用量は特に限定されるものではないが、あま
り多量に使用すると、磁性体粒子と炭素繊維、または表
面に磁性体を付着させた炭素繊維の磁場による配向を十
分に達成できなくなるので好ましくない。
【0040】[熱伝導性シート用組成物]本発明に係る
熱伝導性シート用組成物には、上述したバインダー、炭
素繊維、さらに必要に応じ磁性体、光硬化剤、熱硬化
剤、前記その他の添加剤などからなる。また、前記熱伝
導性シート用組成物には、シランカップリング剤、チタ
ンカップリング剤が含有されていてもよく、さらに、必
要に応じて、紫外線吸収剤、熱重合安定剤、酸化防止
剤、熱安定剤、帯電防止剤、難燃剤、接着性改善剤、防
かび剤などの添加剤を含有していてもよい。
【0041】本発明に係る熱伝導性シート用組成物の調
製は、従来公知の方法をいずれも採用することができ、
たとえば、バインダー、炭素繊維、および必要に応じ、
磁性体、光開始剤、熱硬化剤あるいは無機充填剤などを
混合し、混練する方法などが挙げられる。このような本
発明の熱伝導性シート用組成物の粘度は、温度25℃にお
いて10,000〜1,000,000 cpの範囲内であることが好ま
しく、また、このような熱伝導性シート用組成物は、ペ
ースト状であることが好ましい。
【0042】本発明に係る熱伝導性シート用組成物をシ
ート状に成形するには、従来公知の方法が採用できる
が、ロール圧延法、流延法あるいは塗布法などを採用し
うる。このようなシート状組成物の厚さは、該組成物中
に含まれる炭素繊維の平均長さL、熱伝導性シートを圧
縮するか否かにより異なるとともに、熱伝導性シートの
用途により異なり特に制限されないが、通常50μm〜
1000μm程度である。
【0043】<熱伝導性シート>本発明に係る熱伝導性
シートは前記バインダー中に、前記炭素繊維が該熱伝導
性シートの厚み方向に配向し、かつ前記炭素繊維が該熱
伝導性シートの表面に露出あるいは露出可能に存在して
いる。そして、このような炭素繊維は、熱伝導性シート
をシートの厚み方向に圧縮したときに該熱伝導性シート
の表面に露出してもよい。
【0044】なお、本明細書において、炭素繊維が熱伝
導性シートの表面に「露出する」とは、炭素繊維の末端
が熱伝導性シートの表面に存在し、たとえば、該熱伝導
性シート表面を他の部材表面と接合したときに、該相手
部材と炭素繊維とが接触できるような状態にあることを
いう。炭素繊維が厚み方向に配向している状態で、熱伝
導性シートを露出または圧縮時に露出させるためには、
熱伝導性シートの平均厚み(D)と、熱伝導性シートに
含まれる炭素繊維の平均長さ(L)とが、0.5≦D/
L≦2の関係を満足することが好ましく、より好ましく
は0.7<D/L<1.5の関係を満足することが望ま
しい。熱伝導性シートの平均厚み(D)と、熱伝導性シ
ートに含まれる炭素繊維の平均長さ(L)がこのような
関係を満足すると、後述するように、炭素繊維を熱伝導
性シートの厚み方向に配向させたときに、本発明に係る
熱伝導性シートの目的を損なうことなく、炭素繊維を、
熱伝導シート表面に露出させることができる。D/Lが
0.5未満であると、圧縮の力が加わったときに炭素繊
維は、熱伝導性シートと平行方向に倒れるため、熱伝導
性を損なうおそれがある。また、D/Lが2を超える
と、炭素繊維を熱伝導性シート表面に露出させるために
熱伝導性シートに大きな圧縮力を与える必要があり、熱
伝導性シート自体の破壊を引き起こしやすい。
【0045】なお、前記熱伝導性シートを圧縮しない状
態で、炭素繊維が熱伝導性シートの表面に露出している
場合、熱伝導性シートの平均厚さ(D)と炭素繊維の平
均長さ(L)とは、0.5≦D/L≦1の関係を満足す
ることが好ましく、より好ましくは0.7<D/L<
0.9の関係を満足することが望ましい。また、炭素繊
維が熱伝導性シートに露出可能な状態で配向し、該熱伝
導性シートをシートの厚み方向に圧縮した時に、該炭素
繊維が該熱伝導性シート表面に露出する場合、圧縮され
ていない状態での熱伝導性シートの平均厚さ(D)と炭
素繊維の平均長さ(L)とは、1≦D/L≦2の関係を
満足することが好ましく、より好ましくは1<D/L<
1.5の関係を満足することが望ましい。
【0046】熱伝導性シートの圧縮の方法は、熱伝導性
シートの用途等により選択することができ、特に限定さ
れない。このような圧縮方法としては、たとえば、熱伝
導性シートの厚み方向に対して一定加重、もしくは、熱
伝導性シートの厚みに対して一定歪みを外部から与える
ことによって行うことができる。また、本発明に係る熱
伝導性シートを形成しうる組成物を、未硬化の液状の状
態から硬化することで生じる硬化収縮を利用して、形成
される熱伝導性シートを圧縮することもできる。また、
半硬化状態の熱伝導性シートを熱圧着することにより圧
力をかけた状態で硬化することにより、熱伝導性シート
を圧縮することもできる。
【0047】熱伝導性シートの圧縮の割合は、該熱伝導
性シートに含まれる炭素繊維の長さ(L)によって異な
り限定されないが、圧縮率は、0〜50%の範囲にある
ことが好ましい。熱伝導性シート中に含まれる露出して
いる炭素繊維の割合は、全炭素繊維数のうち、30%以
上であることが好ましく、さらに好ましくは50%以
上、特に好ましくは80%以上であることが望ましい。
このような、本発明に係る熱伝導性シートは、バインダ
ー、炭素繊維に加え、磁性体を含有していてもよい。
【0048】このような熱伝導性シートの厚さは、前述
した炭素繊維の長さ(L)により異なるとともに、該熱
伝導性シートの用途により異なり特に制限されないが、
通常50μm〜1000μm程度であることが望まし
い。<熱伝導性シートの製造方法> 本発明に係る熱伝導性シ
ートの厚み方向に炭素繊維を配向させる方法は、炭素繊
維がシートの厚み方向にほぼ配向すればよく、特に限定
されないが、たとえば、バインダー中に磁性体と炭素繊
維とを含有する熱伝導性シート用組成物を用い、該熱伝
導性シート用組成物をシート状に成形し、該シート状組
成物の厚み方向に磁場を作用させて磁性体および炭素繊
維を配向させるとともに、該シート状組成物を光照射あ
るいは加熱により硬化あるいは半硬化させて、本発明に
係る熱伝導性シートを形成することができる。
【0049】また、使用時に被覆物の表面に塗布などの
用法により被膜し、塗布された該シート状組成物の厚み
方向に磁場を作用させて磁性体および炭素繊維を配向さ
せるとともに、塗布された該シート状組成物を光照射あ
るいは加熱により硬化あるいは半硬化させて熱伝導性シ
ートを形成することもできる。このような磁性体および
炭素繊維の配向と、該シート状組成物の硬化または半硬
化は、同時に行ってもよいし、配向させた後、硬化また
は半硬化を行ってもよい。
【0050】このようにして得られる熱伝導性シート中
の、バインダー、炭素繊維、あるいは磁性体の構成割合
は、前述した熱伝導性シート用組成物と同様である。こ
のようにして硬化または半硬化した熱伝導性シートは、
炭素繊維の長さ(L)と熱伝導性シートの厚み(D)と
が、好ましくは前述した関係0.5≦D/L≦2を満足
し、該熱伝導性シート表面に露出しているか、または、
熱伝導性シートの厚み方向に該シートを圧縮した時に前
記炭素繊維が該熱伝導性シート表面に露出してもよい。
【0051】以下に、バインダー中に炭素繊維と、磁性
体とが含まれる熱伝導性シートを例にとってその成形方
法について、さらに詳細に説明する。得られる熱伝導性
シートの具体例としては、図1および図2が挙げられ
る。たとえば、図1に示すように、本発明に係る熱伝導
性シート1は、前記バインダー2中に、磁性体粒子3と
炭素繊維4とが、それぞれ熱伝導性シートの厚みの方向
に配向している。そして、炭素繊維4の末端は、熱伝導
性シートの表面に露出している。
【0052】また、図2に示すように、本発明に係る熱
伝導性シート1は、前記バインダー2中に、表面に磁性
体を付着させた炭素繊維5が、熱伝導性シートの厚みの
方向に配向するとともに、炭素繊維5は熱伝導性シート
の表面に露出している。さらに、図3(a)に例示するよ
うに、熱伝導性シート1は、前記バインダー2中に、表
面に磁性体を付着させた炭素繊維5が、シートの厚み方
向に圧縮した時に露出可能に存在しており、図3(b)に
例示するように、この熱伝導性シートをシートの厚み方
向に圧縮させることにより、表面に磁性体を付着させた
炭素繊維5は、シートの表面に露出する。
【0053】なお図1、図2および図3(a)、(b)は、本
発明の熱伝導性シートの断面の模式図面である。本発明
に係る熱伝導性シート用組成物をシート状にした前記シ
ート状組成物あるいは被覆物表面に塗布したシート状組
成物中の磁性体および炭素繊維を、該シート状組成物の
厚みの方向に配向させるために印可される磁場の強さ
は、好ましくは500〜50000ガウス程度、さらに
好ましくは2000〜20000ガウス程度であり、磁
場印加時間は好ましくは1〜120分程度、さらに好ま
しくは5〜30分程度である。磁場の印加は、室温下で
行ってもよいし、必要に応じ加熱して硬化してもよい。
【0054】本発明に係る熱伝導性シート用組成物を硬
化または半硬化する方法は、用いるバインダーの種類お
よび要求するシート性能によって異なり制限されない。
たとえば、前記エポキシ樹脂をバインダー成分として、
好ましくは80〜180℃、さらに好ましくは100〜
160℃の範囲で加熱することによって、熱伝導性シー
ト用組成物を硬化させることができる。このような加熱
の方法は、特に制限されず、公知の方法を用いることが
でき、通常のヒーター等を用いて熱伝導性シート用組成
物のシート状組成物を硬化させればよい。加熱時間は、
特に制限されず、5〜120分間程度の範囲が好まし
い。
【0055】また、たとえば、前記(メタ)アクリル樹
脂をバインダー成分として用いた場合には、光開始剤の
存在下に、可視光線、紫外線、赤外線、遠紫外線、電子
線、X線などの光を選択的に照射して、粘着性の熱伝導
性シートを得ることもできる。光照射の方法は、特に制
限されず、公知の方法を用いることができ、たとえば、
通常の光重合装置を用いて、前記熱伝導性シートに特定
の波長の紫外線等を照射して行えばよい。紫外線蛍光灯
の場合は、照射時間は2〜3分程度であり、照射距離は
5〜10cm程度であり、高圧水銀灯の場合は、照射時間
は10〜20秒、照射距離は7〜20cm程度であること
が好ましい。 (光硬化性成分と熱硬化性成分とを併用した熱伝導性シ
ートの製造方法)バインダー成分として、前記光硬化性
成分として(メタ)アクリル系化合物と、前記熱硬化性
成分としてエポキシ系化合物を含んだシート状組成物か
ら熱伝導性シートを製造する方法としては、たとえば、
シート状組成物に対し、可視光線、紫外線、赤外線、遠
紫外線、電子線、X線などの光を選択的に照射して、硬
化に必要なエネルギーを供給することによって、該シー
ト状組成物中に含まれる光硬化性成分を重合、硬化し
て、半硬化状態の熱伝導性シートを得たのち、使用の際
に該半硬化状態の熱伝導性シートを、用いる基材の間、
たとえば、半導体素子と放熱部材との間に挟み込んで熱
圧着して硬化させて得ることができる。
【0056】光硬化性成分と熱硬化性成分を併用する場
合に、光照射により光硬化性成分を硬化させて、半硬化
状態の熱伝導性シートを製造する方法は、前述した光硬
化と同様、特に制限されず、公知の方法を用いることが
でき、たとえば、通常の光重合装置を用いて、前記熱伝
導性シートに特定の波長の紫外線等を照射して行えばよ
い。紫外線蛍光灯の場合は、照射時間は2〜3分程度で
あり、照射距離は5〜10cm程度であり、高圧水銀灯の
場合は、照射時間は10〜20秒、照射距離は7〜20
cm程度であることが好ましい。
【0057】また、未硬化のシート状組成物に磁場を作
用させて、磁性体および炭素繊維をシートの厚み方向に
配向させつつ、光重合を行って半硬化した熱伝導性シー
トを得る工程手順は特に制限されず、磁場の印加と同時
に光照射してもよいし、磁場の印加により磁性体および
炭素繊維をシートの厚み方向に配向させた後、光照射し
て該シート状組成物を半硬化させてもよい。磁性体およ
び炭素繊維を充分に配向させる観点からは、磁場を印可
させてこれらを配向させた後に、光照射して該シート状
組成物を半硬化させることが好ましい。このような半硬
化状態の熱伝導性シートを得る際の温度は、前記シート
状組成物に含まれる熱硬化性成分が硬化しなければ特に
制限されないが、通常室温程度で行えばよく、好ましく
は20〜100℃、さらに好ましくは20〜60℃であ
ることが望ましい。
【0058】このような光硬化により半硬化した熱伝導
性シートを、簡便かつ短時間で成形することができる。
このようにして得られる半硬化した熱伝導性シート中
の、バインダー、炭素繊維、磁性体の構成割合は、前述
した熱伝導性シート用組成物と同様である。 (保護フィルム付き熱伝導性シート)本発明に係る前記
熱伝導性シート用組成物をシート状にしたシート状組成
物は、その表面が保護フィルムで覆われていてもよく、
該保護フィルムで覆われたシート状組成物を、前記と同
様にして、磁場印加、光照射して硬化または半硬化させ
れば、磁性体および炭素繊維がシートの厚み方向に配向
し、炭素繊維がシート表面に露出しているか、または露
出可能である保護フィルム付きの半硬化した熱伝導性シ
ートを形成することができる。
【0059】このような保護フィルム付きの硬化または
半硬化した熱伝導性シートは、その両面または片面が保
護フィルムで覆われていればよいが、本発明において
は、たとえば図4に示すように熱伝導性シート1の両面
が保護フィルム6で覆われているものが好ましい。ま
た、たとえば、図5に示すように、2枚の保護フィルム
で覆われた熱伝導性シート1は、シートの外周部に、2
枚の保護フィルム6を所定距離離間して保持するスペー
サー7を有していてもよい。なお、このようなスペーサ
ーの材料は特に制限されないが、たとえば、SUSあるい
はポリエチレンテレフタレートなどを好ましく用いるこ
とができる。スペーサーの、シートの厚み方向の長さ
(厚さ)、外周方向の長さは、熱伝導性シートの厚み、
サイズに依存して変更可能で、熱伝導性シート用組成物
を保持できれば特に制限されない。
【0060】このような保護フィルムの材料は、磁場の
印加、光照射を損なわず、磁場の印加、紫外線等の光照
射によりその保護フィルム材料が著しく劣化しなければ
特に制限されないが、たとえば、透明であって、弾力
性、耐光性を有し、半硬化熱伝導性シートを熱圧着など
に供するために保護フィルムを剥離する場合に容易、か
つ破断することなく剥離できる程度の強度を有している
フィルムが好ましく、たとえば、ポリエチレンテレフタ
レート(PET)、ポリイミド(PI)、ポリエチレン(P
E)などを好ましく用いることができる。
【0061】このような保護フィルムの厚さは特に制限
されないが、熱伝導性シート剥離の容易性等の観点か
ら、5〜150μm程度であることが望ましい。このよ
うな熱伝導性シート用組成物を保護フィルムで覆う方法
は特に制限されないが、たとえば、前記熱伝導性シート
用組成物をロール圧延法によってシート形成する際に、
該組成物を保護フィルムで挟み込みながら圧延して得る
ことができる。また、たとえば、スペーサー等により2
枚の保護フィルムを並行に所定距離離間して保持し、該
保護フィルム間に前記組成物を充填して形成することも
できる。また、この際に磁場を印可した状態で行っても
よい。
【0062】また、磁場を印可しながら熱伝導性シート
を形成する工程において、スペーサーを固定したフィル
ム面上に前記熱伝導性シート用組成物を塗布し、該塗布
された熱伝導性シート用組成物上に保護フィルムを密着
させて、磁場の印加および光照射を行い、両面が保護フ
ィルムで覆われた熱伝導性シートを形成することもでき
る。<熱伝導性シートを用いた放熱構造> 図6に示すよう
に、本発明に係る放熱構造8は、発熱体9と、放熱部材
10とが、本発明に係る前記熱伝導性シート11を介し
て接合されており、該熱伝導性シートは、バインダー
と、炭素繊維と、必要に応じ磁性体とを含有し、炭素繊
維および磁性体が該熱伝導性シートの厚み方向に配向
し、かつ炭素繊維が前記熱伝導性シートの表面に露出し
ている。このような発熱体としては、半導体素子または
半導体パッケージなどが挙げられる。
【0063】このような、本発明に係る熱伝導性シート
を介した、前記発熱体と、放熱部材または回路基板との
接合は、圧縮していない前記熱伝導性シート、あるいは
半硬化した熱伝導性シートを、発熱体と、放熱部材また
は回路基板との間に挟み込み、次いで該熱伝導性シート
を圧着させることにより行うことができる。この場合、
熱伝導性シートとしては、前記光硬化成分と前記熱硬化
性成分とを含有する半硬化した熱伝導性シートを好まし
く用いることができ、該半硬化した熱伝導性シートを、
熱圧着により熱硬化性成分を硬化させながら、熱伝導性
シートを圧縮して炭素繊維を熱伝導性シート表面に露出
させ、硬化させることにより、本発明に係る熱伝導性シ
ートを用いた放熱構造とすることができる。
【0064】このような熱圧着は、前記放熱構造に係る
発熱体、放熱部材または回路基板、放熱構造内の配線、
バンプその他の部品が、熱圧着に伴う温度、圧力により
変形、損傷あるいは溶解しない範囲で行うことが望まし
く、室温もしくは硬化反応が十分に進まない程度に加熱
した状態で圧力を加えた状態で仮接着し、その後加熱し
て硬化反応を完結させる方法、あるいは圧着時に十分に
加熱して接着と硬化を同時に行う方法など、必要に応じ
て適宜選択することができる。たとえば、熱圧着温度
は、好ましくは 80〜180℃、さらに好ましくは1
00〜160℃、特に好ましくは120〜150℃の範
囲で行うことが望ましい。温度が80℃を下回ると、熱
硬化が円滑に行われず、長時間の反応時間を要すること
があり、温度が180℃を超えると、前記発熱体等に付
着するハンダ等が溶解することがある。また、熱圧着の
圧力は、好ましくは0.1〜5kg/cm2、特に好ましくは
0.5〜2kg/cm2の範囲で行うことが望ましい。圧力が
0.1kg/cm2を下回ると発熱体と放熱部材等の接着が不
十分となることがあり、圧力が5kg/cm2を上回ると、発
熱体である半導体素子などが損傷を受けることがある。
【0065】このような熱圧着の時間は、通常、好まし
くは1分〜120分程度であり、より好ましくは20分
〜60分程度であることが望ましい。このように、本発
明に係る半硬化した熱伝導性シートを介して発熱体と放
熱部材等を熱圧着すると、発熱体と放熱部材または回路
基板との接着を充分に行うことができるので、発熱体か
らの発熱に伴う部材の膨張、収縮、あるいは外部からの
振動、衝撃等によって、発熱体、放熱部材等が熱伝導性
シートが硬化した熱伝導性の硬化層から剥離することを
防止することが可能であり、放熱あるいは半導体パッケ
ージの機能の信頼性の向上を図ることができる。また、
このような半硬化した熱伝導性シートを用いた発熱体と
放熱部材等の熱圧着は、半硬化した熱伝導性シートを所
定形状に切断して、発熱体と放熱部材等に挟み込んで行
えばよい。さらに、本発明に係る半硬化した熱伝導性シ
ートを硬化した熱伝導性硬化層は、弾力性に優れるの
で、前記の放熱構造内の部材の膨張、収縮に耐えうる。
そして、本発明に係る熱伝導性シートは、炭素繊維が、
該熱伝導性シートの厚み方向に配向し、かつ炭素繊維が
前記熱伝導性シートの表面に露出しているので、その厚
み方向の異方熱伝導性に特に優れ、放熱効率の高い放熱
構造を得ることができる。
【0066】
【発明の効果】本発明に係る熱伝導性シートは、硬化ま
たは半硬化状態のバインダー中に、炭素繊維が、熱伝導
性シートの厚みの方向に配向し、かつ炭素繊維がシート
の表面に露出しているかもしくは圧縮時に露出するた
め、厚み方向の異方熱伝導性が高く、半導体素子または
半導体パッケージなどの発熱体から効率よく除熱するこ
とができ、しかも耐熱性、耐久性、機械的強度に優れ、
その上発熱体との密着性にも優れている。
【0067】このような熱伝導性シートを用いれば、半
導体素子または半導体パッケージと、放熱部材または回
路基板との間を高熱伝導性を有する放熱構造とすること
ができる。
【0068】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に
説明するが、これらの実施例により本発明は限定される
ものではない。
【0069】
【実施例1】[熱伝導性シートの製造]2液タイプの付
加型熱硬化性液状シリコーンゴム(粘度100P)に対
し、平均膜厚1μmとなるように表面にニッケル金属を
無電解メッキした、平均直径10μm、平均長さ200
μmのピッチ系炭素繊維(繊維軸方向の熱伝導率140
0W/m・K)を15体積分率(%)加え、真空中で3
0分間混合し、熱伝導性シート用組成物を得た。
【0070】この組成物を、成形品の厚さ方向に磁力線
が通る電磁石の上で、厚さ0.15mmのスペーサを介
して平行に設置された2枚のPETフィルム(それぞれ5
0μm厚)の間に充填してシート成型品を得た。次い
で、成形品の厚さ方向に磁力線が通るように電磁石によ
り、室温にて約4000ガウスの磁場強度で20分間処
理したのち、印加を続けながら、100℃に加熱し、硬
化状態の厚さ0.15mmの熱伝導性シートを得た。得ら
れた熱伝導シートの断面観察から、炭素繊維がシート表
面に露出していることを確認した。 <熱伝導性試験>図7は熱交流法によって、熱伝導性シ
ートの熱拡散率を評価する方法を示したもので、熱交流
法によって温度変化の位相差(△θ)を測定し下記数式
2に示される関係に基づき熱拡散率(α)を算出し、さ
らに、下記数式1に基づき、常法により別途求めた熱容
量、密度の値から熱伝導性シートの厚み方向の熱伝導率
(λ)を得ることができる。
【0071】図7に示すように、熱交流法によって温度
変化の位相差(△θ)を測定するシステムは、ファンク
ションジェネレーター15、ロックインアンプ16、パ
ソコン17、サンプル12、電極13、14からなる。
サンプル12の両面を電極13および14(ガラス板上
にスパッタにより設けた金属薄膜)で挟み込み、一方の
電極13に交流電圧を印可することにより、サンプル1
2の片面を加熱し、他方の電極14の抵抗変化から温度
変化を検知し、図8にも示すように、応答の遅れから温
度変化(△T)の位相差(△θ)を測定した。数式2に
基づいて熱拡散率(α)を求めるとともに、数式1に基
づいて伝導率(λ)を求めた。なお、通常条件において
は、サンプルをできるだけ圧縮しない条件で測定を行っ
た。
【0072】
【数1】
【0073】
【数2】
【0074】
【実施例2】ポリエチレングリコールジメタクリレート
(PDE400、共栄社(株)製)を60部とビスフェノ
ールAタイプエポキシ樹脂 (EP1001、油化シェルエポ
キシ(株)製)40部の混合物に対し、光開始剤(イル
ガキュアー651、チバガイギー(株)製)をメタクリ
レートに対して3重量%、イミダゾール系硬化剤(2P4M
HZ−PW、四国化成(株)製)をエポキシ樹脂に対して1
0重量%添加し、平均膜厚1μmとなるように表面にニ
ッケル金属を無電解メッキした、平均直径10μm、平
均長さ200μmのピッチ系炭素繊維(繊維軸方向の熱
伝導率1400W/m・K)を15体積分率(%)加
え、真空中で30分間混合し、熱伝導性シート用組成物
を得た。
【0075】この組成物を、成形品の厚さ方向に磁力線
が通る電磁石の上で、厚さ0.25mmのスペーサを介
して平行に設置された2枚のPETフィルム(それぞれ5
0μm厚)の間に充填してシート成型品を得た。次い
で、成形品の厚さ方向に磁力線が通るように電磁石によ
り、室温にて約4000ガウスの磁場強度で20分間処
理したのち、印加を続けながら、シートの上方から、紫
外線照射装置により、紫外線を1分間照射し、半硬化状
態の厚さ0.25mmの熱伝導性シートを得た。この熱伝
導シートを2枚のテフロン(登録商標)フィルム(厚み
50μm)にはさんで、熱プレス下で圧をかけた状態で
加熱した後、テフロンフィルムを剥離し、厚み0.18
mmの硬化状態の熱伝導シートを得た。得られた熱伝導シ
ートの断面観察から、炭素繊維がシート表面に露出して
いることを確認した。
【0076】熱伝導性シートの厚み方向の熱伝導率測定
は上記実施例1と同様にして行った。
【0077】
【実施例3】前記実施例1において、スペーサとして厚
み0.22mmのものを用いた以外は、実施例1と同様に
して熱伝導シートを得た。この熱伝導シートの断面観察
より、炭素繊維はシート表面に露出していないこと、な
らびにシートの厚み方向に10%の歪みを与えた状態で
炭素繊維がシート表面に露出していることを確認した。
【0078】熱伝導性シートの厚み方向の熱伝導率測定
は10%の歪みを与えた状態で実施例1と同様にして行
った。
【0079】
【比較例1】前記実施例1において、スペーサとして
0.5mmの厚みを用いた以外は実施例1と同様にし
て、熱伝導性シートを得た。この熱伝導シートの断面観
察から炭素繊維はシート表面に露出していないことを確
認した。熱伝導性シートの厚み方向の熱伝導率の測定は
実施例1と同様の方法で行った。
【0080】
【比較例2】前記実施例2において、半硬化状態の熱伝
導シートをその厚み方向に圧をかけない状態で加熱した
以外は、実施例2と同様にして熱伝導性シートを得た。
この熱伝導シートの厚みは0.24mmであり、断面観察
から炭素繊維はシート表面に露出していないことを確認
した。熱伝導性シートの厚み方向の熱伝導率の測定は実
施例1と同様の方法に行った。
【0081】
【比較例3】前記実施例3において、熱伝導性シートの
厚み方向に歪みを与えず、炭素繊維がシート表面に露出
しない状態にした以外は、実施例3と同様にして、熱伝
導性シートの厚み方向の熱伝導率を測定した。上記実施
例1〜3、比較例1〜3のシートの熱伝導率を、比較例
1で得られたシートの熱伝導率に対して、5倍未満の熱
伝導率のものを×、5倍以上20倍未満のものを△、2
0倍以上のものを○として評価した。結果を表1に示
す。
【0082】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、磁性体粒子と炭素繊維を含有する熱
伝導性シート断面の模式図である。
【図2】 図2は、表面に磁性体が付着した炭素繊維を
含有する熱伝導性シート断面の模式図である。
【図3】 図3(a)、(b)は、表面に磁性体が付着した炭
素繊維を含有する熱伝導性シート断面の模式図である。
【図4】 図4は、保護フィルムで覆われた熱伝導性シ
ート断面の模式図である。
【図5】 図5は、スペーサーを有する保護フィルムで
覆われた熱伝導性シート断面の模式図である。
【図6】 図6は、放熱構造断面の模式図である。
【図7】 図7は、熱交流法による熱伝導率の測定方法
を示した図である。
【図8】 図8は、熱交流法による熱伝導率の測定方法
のうち温度変化の位相差を示した図である。
【符号の説明】
1 熱伝導性シート 2 バインダー 3 磁性体粒子 4 炭素繊維 5 表面に磁性体を付着させた炭素繊維 6 保護フィルム 7 スペーサー 8 放熱構造 9 発熱体 10放熱部材 11熱伝導性シート 12サンプル 13電極 14電極 15ファンクションジェネレーター 16ロックインアンプ 17パソコン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 23/36 B29L 7:00 // B29K 101:10 C08L 101:00 105:08 B29C 67/14 L B29L 7:00 H01L 23/36 M C08L 101:00 D (72)発明者 佐 藤 穂 積 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 Fターム(参考) 4F071 AA10 AA12 AA32 AA42 AA67 BC01 BC12 4F072 AA02 AA06 AA07 AA08 AB10 AD02 AD13 AD23 AD26 AD27 AD28 AD34 AD43 AE08 AF02 AJ02 AJ03 AJ16 AK03 AK05 AL11 4F205 AA33 AA45 AB13 AC05 AD02 AD16 AE04 AE10 AG01 AH33 AM29 HA17 HA29 HA33 HA37 HA39 HA42 HB02 HC02 HC17 HF02 HK05 HL16 5F036 AA01 BA23 BB21 BD01 BD11 BD21

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バインダーと、炭素繊維とを含有する熱
    伝導性シートであって、該バインダー中に該炭素繊維が
    前記熱伝導性シートの厚み方向に配向し、かつ前記バイ
    ンダー中に前記炭素繊維が前記熱伝導性シートの表面に
    露出しているかまたは前記バインダー中に前記炭素繊維
    が露出可能に存在していることを特徴とする熱伝導性シ
    ート。
  2. 【請求項2】 前記炭素繊維が、前記熱伝導性シートを
    その厚み方向に圧縮したときに、該熱伝導性シートの表
    面に露出することを特徴とする請求項1に記載の熱伝導
    性シート。
  3. 【請求項3】 前記熱伝導性シートが、磁性体を含有
    し、バインダー中に、該磁性体がシートの厚み方向に配
    向していることを特徴とする請求項1または2に記載の
    熱伝導性シート。
  4. 【請求項4】 前記熱伝導性シートの平均厚み(D)
    と、前記炭素繊維の平均長さ(L)とが、0.5≦D/
    L≦2の関係にあることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれかに記載の熱伝導性シート。
  5. 【請求項5】 前記炭素繊維の繊維方向の熱伝導率が、
    100(W m-1- 1)以上であることを特徴とする請
    求項1〜4のいずれかに記載の熱伝導性シート。
  6. 【請求項6】 前記磁性体が、炭素繊維の表面に付着さ
    れていることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記
    載の熱伝導性シート。
  7. 【請求項7】 前記磁性体が、磁性体粒子であることを
    特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の熱伝導性シ
    ート。
  8. 【請求項8】 前記バインダーが、光硬化性成分および
    /または熱硬化性成分からなり、該バインダーは、硬化
    または半硬化前は液状であることを特徴とする請求項1
    〜7のいずれかに記載の熱伝導性シート。
  9. 【請求項9】 バインダーと、磁性体と、炭素繊維とか
    らなるシート状組成物の厚み方向に磁場を作用させて、
    磁性体および炭素繊維を前記シート状組成物の厚み方向
    に配向させつつ、該シート状組成物を硬化または半硬化
    させることを特徴とする請求項3〜8のいずれかに記載
    の熱伝導性シートの製造方法。
  10. 【請求項10】 発熱体と、放熱部材または回路基板と
    を、請求項1〜8のいずれかに記載の熱伝導性シートを
    介して接合することを特徴とする熱伝導性シートを用い
    た放熱構造。
  11. 【請求項11】 前記発熱体が、半導体素子または半導
    体パッケージであることを特徴とする請求項10に記載
    の熱伝導性シートを用いた放熱構造。
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