JP2001294056A - シフト制御装置、その方法及びその装置を備えた移動体 - Google Patents

シフト制御装置、その方法及びその装置を備えた移動体

Info

Publication number
JP2001294056A
JP2001294056A JP2000115264A JP2000115264A JP2001294056A JP 2001294056 A JP2001294056 A JP 2001294056A JP 2000115264 A JP2000115264 A JP 2000115264A JP 2000115264 A JP2000115264 A JP 2000115264A JP 2001294056 A JP2001294056 A JP 2001294056A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shift position
shift
determined
abnormality
specific
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000115264A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4604309B2 (ja
Inventor
Mitsuhiro Nada
光博 灘
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2000115264A priority Critical patent/JP4604309B2/ja
Publication of JP2001294056A publication Critical patent/JP2001294056A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4604309B2 publication Critical patent/JP4604309B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Arrangement Or Mounting Of Control Devices For Change-Speed Gearing (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1及び第2のシフトポジションセンサから
の検出信号の内容が食い違う場合に、より確実にシフト
ポジションの確定を行うことのできるようにする。 【解決手段】 シフトポジション確定部272aはアナ
ログセンサ167a,スイッチ式センサ167bからの
出力信号SP1,SP2の示すシフトポジションが互い
に一致しているかを判定し(S112)、一致している
場合には異常検出フラグが立っているかを判定する(S
114)。フラグが立っていると判定した場合、停止状
態判定部272cは車両が停止状態にあるか否かを判定
する(S118)。判定の結果、車両が停止状態である
と判定された場合、シフトポジション確定部272aは
ブレーキECU220のブレーキ判定部220aに、運
転者がブレーキ操作を行っているか否かを判定させる
(S120)。ブレーキ操作がなされていると判定され
た場合に、シフトポジション確定部272aは出力信号
SP1,SP2が共に示すシフトポジションについて、
シフトポジションの確定を行う(S122)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体において、
第1及び第2のシフトポジションセンサからの検出信号
に基づいてシフトポジションを確定する技術に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】車両では、運転者がシフトレバーによっ
て操作したシフトポジションをシフトポジションセンサ
によって検出し、その検出信号に基づいてシフトポジシ
ョンの確定を行っている。
【0003】従来においては、例えば、米国特許556
1416号の公報に記載されているように、シフトポジ
ションセンサの検出の確実性を高めるために、シフトポ
ジションセンサとしてアナログセンサとデジタルセンサ
の両方を用いて、シフトポジションの確定を行ってい
た。そして、アナログセンサからの検出信号の示す内容
と、デジタルセンサからの検出信号の示す内容と、が食
い違う場合、シフトポジションセンサが異常であると見
なして、安全側にシフトポジションを確定するようにし
ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た文献においては、アナログセンサからの検出信号の示
す内容と、デジタルセンサからの検出信号の示す内容
と、が食い違う場合、安全側にシフトポジションを確定
するとの記載はあるが、具体的にどのようにシフトポジ
ションを確定するのかについては、何ら開示されていな
かった。
【0005】従って、本発明の目的は、上記した従来技
術の問題点を解決し、第1及び第2のシフトポジション
センサからの検出信号の内容が食い違う場合に、より確
実にシフトポジションの確定を行うことのできるシフト
制御装置、その方法及びその装置を備えた移動体を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記した目的の少なくとも一部を達成するために、本発明
の第1のシフト制御装置は、シフトポジションを検出す
るための第1及び第2のシフトポジションセンサを備え
る移動体に搭載され、前記第1及び第2のシフトポジシ
ョンセンサからの検出信号に基づいてシフトポジション
を確定するシフト制御装置であって、前記移動体が停止
状態にあるか否かを判定する停止状態判定手段と、前記
移動体において、運転者がブレーキ操作を行っているか
否かを判定するブレーキ判定手段と、前記第1及び第2
のシフトポジションセンサからの検出信号のうち、一方
が特定のシフトポジションを示しているが、他方が前記
特定シフトポジションを示していない場合に、前記特定
シフトポジションについて異常検出がされたと判定し、
該特定シフトポジションを異常シフトポジション、それ
以外のシフトポジションを正常シフトポジションとする
異常検出判定手段と、前記停止状態判定手段によって停
止状態であると判定されている場合において、前記異常
検出判定手段によって異常検出がされたと判定された場
合、前記正常シフトポジションについては、前記第1及
び第2のシフトポジションセンサからの検出信号が共
に、そのシフトポジションを示しており、前記ブレーキ
判定手段によってブレーキ操作が行われていると判定さ
れた場合に、前記シフトポジションの確定を行うシフト
ポジション確定手段と、を備えることを要旨とする。
【0007】また、本発明の第1のシフト制御方法は、
移動体に搭載されるシフトポジションを検出するための
第1及び第2のシフトポジションセンサからの検出信号
に基づいて、シフトポジションを確定するシフト制御方
法であって、(a)前記移動体が停止状態にあるか否か
を判定する工程と、(b)前記移動体において、運転者
がブレーキ操作を行っているか否かを判定する工程と、
(c)前記第1及び第2のシフトポジションセンサから
の検出信号のうち、一方が特定のシフトポジションを示
しているが、他方が前記特定シフトポジションを示して
いない場合に、前記特定シフトポジションについて異常
検出がされたと判定し、該特定シフトポジションを異常
シフトポジション、それ以外のシフトポジションを正常
シフトポジションとする工程と、(d)前記工程(a)
で停止状態であると判定されている場合において、前記
工程(c)で異常検出がされたと判定された場合、前記
正常シフトポジションについては、前記第1及び第2の
シフトポジションセンサからの検出信号が共に、そのシ
フトポジションを示しており、前記工程(b)でブレー
キ操作が行われていると判定された場合に、前記シフト
ポジションの確定を行う工程と、を備えることを要旨と
する。
【0008】このように、本発明の第1のシフト制御装
置または方法においては、第1及び第2のシフトポジシ
ョンセンサからの検出信号のうち、一方が特定のシフト
ポジションを示しているが、他方が特定シフトポジショ
ンを示していない場合に、特定シフトポジションについ
て異常検出がされたと判定し、特定シフトポジションを
異常シフトポジション、それ以外のシフトポジションを
正常シフトポジションとしている。そして、移動体が停
止状態であると判定されている場合において、異常検出
がされたと判定された場合、正常シフトポジションにつ
いては、第1及び第2のシフトポジションセンサからの
検出信号が共に、そのシフトポジションを示しており、
運転者がブレーキ操作を行っていると判定された場合
に、シフトポジションの確定を行うようにしている。
【0009】即ち、移動体が停止状態にある場合に、特
定シフトポジションについて異常検出がされた場合で
も、正常シフトポジションについては、運転者によって
ブレーキ操作が行われていることが確認されたならば、
新たなシフト制御を行っても、移動体が動き出す恐れが
ないため、シフトポジションの確定を認めるようにして
いる。
【0010】従って、本発明の第1のシフト制御装置ま
たは方法によれば、移動体が停止状態にある場合に、特
定シフトポジションについて異常検出がされた場合で
も、正常シフトポジションについては、安全性を確保し
ながら、適正なシフト制御を行うことができる。
【0011】本発明の第1のシフト制御装置において、
前記移動体において、前記運転者がアクセル操作を行っ
ているか否かを判定するアクセル判定手段をさらに備え
ると共に、前記シフトポジション確定手段は、前記正常
シフトポジションについて、前記第1及び第2のシフト
ポジションセンサからの検出信号が共に、そのシフトポ
ジションを示しており、前記ブレーキ判定手段によって
ブレーキ操作が行われていると判定され、かつ、前記ア
クセル判定手段によってアクセル操作が行われていない
と判定された場合に、前記シフトポジションの確定を行
うことが好ましい。
【0012】このように、運転者によってブレーキ操作
が行われていることが確認されると共に、アクセル操作
が行われていないことが確認されたならば、移動体が動
き出す恐れはさらになくなる。従って、より高い安全性
を確保しながら、適正なシフト制御を行うことができ
る。
【0013】本発明の第2のシフト制御装置は、シフト
ポジションを検出するための少なくとも第1及び第2の
シフトポジションセンサを備える移動体に搭載され、前
記第1及び第2のシフトポジションセンサからの検出信
号に基づいてシフトポジションを確定するシフト制御装
置であって、前記移動体が停止状態にあるか否かを判定
する停止状態判定手段と、前記第1及び第2のシフトポ
ジションセンサからの検出信号のうち、一方が特定のシ
フトポジションを示しているが、他方が前記特定シフト
ポジションを示していない場合に、前記特定シフトポジ
ションについて異常検出がされたと判定し、該特定シフ
トポジションを異常シフトポジション、それ以外のシフ
トポジションを正常シフトポジションとする異常検出判
定手段と、前記停止状態判定手段によって停止状態であ
ると判定されている場合において、前記異常検出判定手
段によって異常検出がされたと判定された場合、前記正
常シフトポジションにパーキングポジション及びニュー
トラルポジションのうち、少なくとも一方のシフトポジ
ションが含まれている際には、そのシフトポジションに
ついて、前記第1及び第2のシフトポジションセンサか
らの検出信号が共に、そのシフトポジションを示してい
る場合に、前記シフトポジションの確定を行うシフトポ
ジション確定手段と、を備えることを要旨とする。
【0014】本発明の第2のシフト制御方法は、移動体
に搭載されるシフトポジションを検出するための第1及
び第2のシフトポジションセンサからの検出信号に基づ
いて、シフトポジションを確定するシフト制御方法であ
って、(a)前記移動体が停止状態にあるか否かを判定
する工程と、(b)前記第1及び第2のシフトポジショ
ンセンサからの検出信号のうち、一方が特定のシフトポ
ジションを示しているが、他方が前記特定シフトポジシ
ョンを示していない場合に、前記特定シフトポジション
について異常検出がされたと判定し、該特定シフトポジ
ションを異常シフトポジション、それ以外のシフトポジ
ションを正常シフトポジションとする工程と、(c)前
記工程(a)で停止状態であると判定されている場合に
おいて、前記工程(b)で異常検出がされたと判定され
た場合、前記正常シフトポジションにパーキングポジシ
ョン及びニュートラルポジションのうち、少なくとも一
方のシフトポジションが含まれている際には、そのシフ
トポジションについて、前記第1及び第2のシフトポジ
ションセンサからの検出信号が共に、そのシフトポジシ
ョンを示している場合に、前記シフトポジションの確定
を行う工程と、を備えることを要旨とする。
【0015】このように、本発明の第2のシフト制御装
置または方法においては、第1及び第2のシフトポジシ
ョンセンサからの検出信号のうち、一方が特定のシフト
ポジションを示しているが、他方が特定シフトポジショ
ンを示していない場合に、特定シフトポジションについ
て異常検出がされたと判定し、特定シフトポジションを
異常シフトポジション、それ以外のシフトポジションを
正常シフトポジションとしている。そして、移動体が停
止状態であると判定されている場合において、異常検出
がされたと判定された場合、正常シフトポジションにパ
ーキングポジション及びニュートラルポジションのう
ち、少なくとも一方のシフトポジションが含まれている
際には、そのシフトポジションについて、前記第1及び
第2のシフトポジションセンサからの検出信号が共に、
そのシフトポジションを示している場合に、シフトポジ
ションの確定を行うようにしている。
【0016】即ち、移動体が停止状態にある場合に、特
定シフトポジションについて異常検出がされた場合で
も、正常シフトポジションにパーキングポジションやニ
ュートラルポジションが含まれている場合、パーキング
ポジションでは、通常、車軸は機械的に固定されるた
め、また、ニュートラルポジションでは、通常、車軸に
動力が伝達されないため、これらシフトポジションにつ
いては、新たなシフト制御を行っても、移動体が動き出
す恐れがなく、よって、シフトポジションの確定を認め
るようにしている。
【0017】従って、本発明の第2のシフト制御装置ま
たは方法によれば、移動体が停止状態にある場合に、特
定シフトポジションについて異常検出がされた場合で
も、パーキングポジションやニュートラルポジションが
正常シフトポジションである場合には、それらシフトポ
ジションについて、適正なシフト制御を行うことができ
る。
【0018】本発明の第2のシフト制御装置において、
前記移動体において、前記運転者がアクセル操作を行っ
ているか否かを判定するアクセル判定手段をさらに備え
ると共に、前記シフトポジション確定手段は、前記パー
キングポジション及び前記ニュートラルポジションの
ち、前記正常シフトポジションに含まれているシフトポ
ジションについて、前記第1及び第2のシフトポジショ
ンセンサからの検出信号が共に、そのシフトポジション
を示しており、かつ、前記アクセル判定手段によってア
クセル操作が行われていないと判定された場合に、前記
シフトポジションの確定を行うことが好ましい。
【0019】このように、運転者によってアクセル操作
が行われていないことが確認されたならば、移動体が動
き出す恐れはさらになくなるので、高い安全性を確保し
ながら、適正なシフト制御を行うことができる。
【0020】本発明の第3のシフト制御装置は、シフト
ポジションを検出するための少なくとも第1及び第2の
シフトポジションセンサを備える移動体に搭載され、前
記第1及び第2のシフトポジションセンサからの検出信
号に基づいてシフトポジションを確定するシフト制御装
置であって、前記移動体が停止状態にあるか否かを判定
する停止状態判定手段と、前記第1及び第2のシフトポ
ジションセンサからの検出信号のうち、一方が特定のシ
フトポジションを示しているが、他方が前記特定シフト
ポジションを示していない場合に、前記特定シフトポジ
ションについて異常検出がされたと判定し、該特定シフ
トポジションを異常シフトポジション、それ以外のシフ
トポジションを正常シフトポジションとする異常検出判
定手段と、前記停止状態判定手段によって停止状態でな
いと判定されている場合において、前記異常検出判定手
段によって異常検出がされたと判定された場合、前記正
常シフトポジションについては、前記第1及び第2のシ
フトポジションセンサからの検出信号が共に、そのシフ
トポジションを示している場合に、前記シフトポジショ
ンの確定を行うシフトポジション確定手段と、を備える
ことを要旨とする。
【0021】本発明の第3のシフト制御方法は、移動体
に搭載されるシフトポジションを検出するための第1及
び第2のシフトポジションセンサからの検出信号に基づ
いて、シフトポジションを確定するシフト制御方法であ
って、(a)前記移動体が停止状態にあるか否かを判定
する工程と、(b)前記第1及び第2のシフトポジショ
ンセンサからの検出信号のうち、一方が特定のシフトポ
ジションを示しているが、他方が前記特定シフトポジシ
ョンを示していない場合に、前記特定シフトポジション
について異常検出がされたと判定し、該特定シフトポジ
ションを異常シフトポジション、それ以外のシフトポジ
ションを正常シフトポジションとする工程と、(c)前
記工程(a)で停止状態でないと判定されている場合に
おいて、前記工程(b)で異常検出がされたと判定され
た場合、前記正常シフトポジションについては、前記第
1及び第2のシフトポジションセンサからの検出信号が
共に、そのシフトポジションを示している場合に、前記
シフトポジションの確定を行う工程と、を備えることを
要旨とする。
【0022】このように、本発明の第3のシフト制御装
置または方法においては、第1及び第2のシフトポジシ
ョンセンサからの検出信号のうち、一方が特定のシフト
ポジションを示しているが、他方が特定シフトポジショ
ンを示していない場合に、特定シフトポジションについ
て異常検出がされたと判定し、特定シフトポジションを
異常シフトポジション、それ以外のシフトポジションを
正常シフトポジションとしている。そして、移動体が停
止状態でないと判定されている場合において、異常検出
がされたと判定された場合、正常シフトポジションにつ
いては、第1及び第2のシフトポジションセンサからの
検出信号が共に、そのシフトポジションを示している場
合に、シフトポジションの確定を行うようにしている。
【0023】即ち、移動体が走行状態にある場合におい
て、特定シフトポジションについて異常検出がされた場
合、停止状態のときのように、ブレーキ操作を求めた
り、アクセル非操作を求めたりすることは、走行中のた
め困難である。従って、そのような場合、正常シフトポ
ジションについては、そのまま、シフトポジションの確
定を認めるようにしている。
【0024】よって、本発明の第3のシフト制御装置ま
たは方法によれば、移動体が走行状態にある場合に、特
定シフトポジションについて異常検出がされた場合で
も、正常シフトポジションについては、走行状態を保ち
ながら、適正なシフト制御を行うことができる。
【0025】本発明のシフト制御装置において、前記第
1のシフトポジションセンサは、シフトポジションを示
す複数のスイッチ信号を前記検出信号として出力する複
数のスイッチで構成されるスイッチ式センサ、前記第2
のシフトポジションセンサは、シフトポジションを示す
アナログ出力信号を前記検出信号として出力するアナロ
グセンサであっても良く、また、前記第1及び第2のシ
フトポジションセンサは、共に、シフトポジションを示
す複数のスイッチ信号を前記検出信号として出力する複
数のスイッチで構成されるスイッチ式センサであっても
良い。
【0026】本発明のシフト制御装置において、前記第
1のシフトポジションセンサがスイッチ式センサであ
り、前記第2のシフトポジションセンサがアナログセン
サである場合に、前記異常検出判定手段は、前記アナロ
グセンサに異常があるが、前記スイッチ式センサには異
常がないことが検出されたならば、前記特定シフトポジ
ションについて異常検出がされたと判定した場合であっ
ても、前記特定シフトポジションを異常シフトポジショ
ンとはせず、正常シフトポジションとすると共に、前記
シフトポジション確定手段は、前記アナログセンサから
の検出信号を用いずに、前記スイッチ式センサからの検
出信号のみを用いて、前記シフトポジションの確定を行
うようにしても良い。
【0027】このように、アナログセンサに異常があっ
て、特定シフトポジションについて異常検出がされた場
合でも、スイッチ式センサに異常がないことが明らかな
らば、特定シフトポジションについても、スイッチ式セ
ンサからの検出信号を用いて、シフトポジションの確定
を行うようにして良い。
【0028】本発明の第1の移動体は、シフトポジショ
ンを検出するための第1及び第2のシフトポジションセ
ンサと、動力を出力するための動力システムと、該動力
システムの起動/停止を行うためのイグニッションスイ
ッチと、前記第1及び第2のシフトポジションセンサか
らの検出信号に基づいてシフトポジションの確定を行う
と共に、前記イグニッションスイッチからの信号に基づ
いて、前記動力システムの起動を制御するシフト制御装
置と、を備え、シフトポジションがパーキングポジショ
ンにある場合に限り、前記イグニッションスイッチから
イグニッションキーを抜くことができる移動体であっ
て、前記イグニッションスイッチに前記イグニッション
キーが挿入され、前記イグニッションスイッチがオンさ
れた際に、前記第1及び第2のシフトポジションセンサ
からの検出信号のうち、一方がパーキングポジションを
示しているが、他方がパーキングポジションを示してお
らず、前記シフト制御装置が、パーキングポジションに
ついて異常検出がされたと判定した場合において、その
後、前記第1及び第2のシフトポジションセンサからの
検出信号が共にニュートラルポジションを示し、前記シ
フト制御装置が、ニュートラルポジションの確定を行っ
た場合に、前記イグニッションスイッチがスタート位置
に切り換えられたならば、前シフト制御装置は、前記動
力システムを起動することを要旨とする。
【0029】このように、本発明の第1の移動体では、
イグニッションスイッチがオンされた際に、パーキング
ポジションについて異常検出がされた場合において、そ
の後、ニュートラルポジションについてシフトポジショ
ンの確定が行われた場合、イグニッションスイッチが切
り換えられると、動力システムを起動するようにしてい
る。
【0030】従って、通常時において、動力システムの
起動をパーキングポジションでは認めているが、ニュー
トラルポジションでは認めていない移動体であっても、
イグニッションスイッチをオンしたときに、パーキング
ポジションについて異常検出がされた場合には、ニュー
トラルポジションについてシフトポジションが確定する
ことにより、ニュートラルポジションで動力システムを
起動させることができる。従って、動力システム起動後
に、ドライブポジションなどについて、シフトポジショ
ンの確定が可能であれば、移動体を走行させることも可
能となる。
【0031】本発明の第1の移動体において、前記動力
システムは、動力源として、エンジン及び電動機を備え
ると共に、前記シフト制御装置は、前記動力システムを
起動する当たり、前記エンジンは起動しないことが好ま
しい。
【0032】動力システムにおける動力源としてエンジ
ン及び電動機を備える移動体では、通常、シフトポジシ
ョンがニュートラルポジションで確定しているとき、エ
ンジンが稼働していると、そのトルクを打ち消して車軸
に伝達しないようにするために、電動機を駆動させる必
要があるからである。
【0033】本発明の第2の移動体は、シフトポジショ
ンを検出するための第1及び第2のシフトポジションセ
ンサと、動力を出力するための動力システムと、該動力
システムの起動/停止を行うためのイグニッションスイ
ッチと、前記第1及び第2のシフトポジションセンサか
らの検出信号に基づいてシフトポジションの確定を行う
と共に、前記イグニッションスイッチからの信号に基づ
いて、前記動力システムの起動を制御するシフト制御装
置と、を備え、シフトポジションがパーキングポジショ
ンにある場合に限り、前記イグニッションスイッチから
イグニッションキーを抜くことができる移動体であっ
て、前記イグニッションスイッチに前記イグニッション
キーが挿入され、前記イグニッションスイッチがオンさ
れた際に、前記シフト制御装置が、前記第1及び第2の
シフトポジションセンサからの検出信号の示す内容に基
づいて、パーキングポジションについて異常検出がされ
たと判定すると共に、パーキングポジション以外のシフ
トポジションについても異常検出する可能性があると判
定した場合、前記シフト制御装置は、パーキングポジシ
ョンについてはシフトポジションの確定を行い、その
後、前記第1及び第2のシフトポジションセンサのう
ち、少なくとも一方からの検出信号の内容に変化がある
までの間に、前記イグニッションスイッチがスタート位
置に切り換えられたならば、前記シフト制御装置は、前
記動力システムを起動することを要旨とする。
【0034】このように、本発明の第2の移動体では、
イグニッションスイッチがオンされた際に、パーキング
ポジションについて異常検出がされ、さらに、他のシフ
トポジションについても異常検出する可能性がある場合
に、パーキングポジションについて、一旦シフトポジシ
ョンの確定を行い、その後、シフトポジションセンサか
らの検出信号の内容に変化があるまでの間、即ち、シフ
トレバーが動かされていない間に、イグニッションスイ
ッチが切り換えられると、動力システムを起動するよう
にしている。
【0035】従って、本発明の第2の移動体では、イグ
ニッションスイッチがオンされた際に、パーキングポジ
ションについて異常検出がなされても、パーキングポジ
ションが確定され、シフトレバーが移動されない限り動
力システムの起動が認められるので、車両内のエアコン
などを駆動させることは可能となる。
【0036】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて以下の順序で説明する。 A.ハイブリッド車両の全体構成 B.ハイブリッド車両の基本動作 C.制御システムの構成 D.シフトポジションの確定 D−1.シフトポジションセンサの構成: D−2.シフト制御装置の構成: D−3.異常検出判定処理: D−4.シフトポジション確定処理: D−5.起動処理: E.変形例 E−1.変形例1: E−2.変形例2:
【0037】A.ハイブリッド車両の全体構成:図1は
本発明の一実施例としてのシフト制御装置を含むハイブ
リッド車両の全体構成を示す説明図である。このハイブ
リッド車両は、エンジン150と、2つのモータ/ジェ
ネレータMG1,MG2と、の3つの原動機を備えてい
る。ここで、「モータ/ジェネレータ」とは、モータと
しても機能し、また、ジェネレータとしても機能する原
動機を意味している。なお、以下では簡単のため、これ
らを単に「モータ」と呼ぶ。車両の制御は、制御システ
ム200によって行われる。
【0038】制御システム200は、メインECU21
0と、ブレーキECU220と、バッテリECU230
と、エンジンECU240とを有している。各ECU
は、マイクロコンピュータや、入力インタフェース、出
力インタフェースなどの複数の回路要素が1つの回路基
板上に配置された1ユニットとして構成されたものであ
る。メインECU210は、モータ制御部260とマス
タ制御部270とを有している。マスタ制御部270
は、3つの原動機150,MG1,MG2の出力の配分
などの制御量を決定する機能を有している。
【0039】動力システム300は、エンジン150
と、モータMG1,MG2と、駆動回路191,192
と、システムメインリレー193と、バッテリ194と
を有している。
【0040】エンジン150は、通常のガソリンエンジ
ンであり、クランクシャフト156を回転させる。エン
ジン150の運転はエンジンECU240により制御さ
れている。エンジンECU240は、マスタ制御部27
0からの指令に従って、エンジン150の燃料噴射量そ
の他の制御を実行する。
【0041】モータMG1,MG2は、同期電動機とし
て構成されており、外周面に複数個の永久磁石を有する
ロータ132,142と、回転磁界を形成する三相コイ
ル131,141が巻回されたステータ133,143
とを備える。ステータ133,143はケース119に
固定されている。モータMG1,MG2のステータ13
3,143に巻回された三相コイル131,141は、
それぞれ駆動回路191,192を介し、システムメイ
ンリレー193を経て、バッテリ194に接続されてい
る。システムメインリレー193は、バッテリ194と
駆動回路191,192との接続または切り離しを行う
リレースイッチである。システムメインリレー193は
マスタ制御部270によって制御される。また、バッテ
リ194からの電力はシステムメインリレー193を経
て補機(図示せず)にも供給されている。
【0042】駆動回路191,192は、各相ごとにス
イッチング素子としてのトランジスタを1対ずつ備えた
トランジスタインバータである。駆動回路191,19
2はモータ制御部260によって制御される。モータ制
御部260からの制御信号によって駆動回路191,1
92のトランジスタがスイッチングされると、バッテリ
194とモータMG1,MG2との間に電流が流れる。
モータMG1,MG2はバッテリ194からの電力の供
給を受けて回転駆動する電動機として動作することもで
きるし(以下、この動作状態を力行と呼ぶ)、ロータ1
32,142が外力により回転している場合には三相コ
イル131,141の両端に起電力を生じさせる発電機
として機能してバッテリ194を充電することもできる
(以下、この動作状態を回生と呼ぶ)。
【0043】エンジン150とモータMG1,MG2の
回転軸は、プラネタリギヤ120を介して機械的に結合
されている。プラネタリギヤ120は、サンギヤ121
と、リングギヤ122と、プラネタリピニオンギヤ12
3を有するプラネタリキャリア124と、から構成され
ている。本実施例のハイブリッド車両では、エンジン1
50のクランクシャフト156はダンパ130を介して
プラネタリキャリア軸127に結合されている。ダンパ
130はクランクシャフト156に生じる捻り振動を吸
収するために設けられている。モータMG1のロータ1
32は、サンギヤ軸125に結合されている。モータM
G2のロータ142は、リングギヤ軸126に結合され
ている。リングギヤ122の回転は、チェーンベルト1
29とデファレンシャルギア114とを介して車軸11
2および車輪116R,116Lに伝達される。
【0044】制御システム200は、車両全体の制御を
実現するために種々のセンサを用いており、例えば、運
転者によるアクセルの踏み込み量を検出するためのアク
セルセンサ165、シフトレバーの位置(シフトポジシ
ョン)を検出するシフトポジションセンサ167、ブレ
ーキの踏み込み圧力を検出するためのブレーキセンサ1
63、バッテリ194の充電状態を検出するためのバッ
テリセンサ196、およびモータMG2の回転数を測定
ための回転数センサ144などを利用している。リング
ギヤ軸126と車軸112はチェーンベルト129によ
って機械的に結合されているため、リングギヤ軸126
と車軸112の回転数の比は一定である。従って、リン
グギヤ軸126に設けられた回転数センサ144によっ
て、モータMG2の回転数のみでなく、車軸112の回
転数も検出することができる。また、センサではない
が、イグニッションキー162を回すことにより動力シ
ステム300の起動/停止を行うためのイグニッション
スイッチ161なども利用している。
【0045】B.ハイブリッド車両の基本的動作:ハイ
ブリッド車両の基本的な動作を説明するために、以下で
はまず、プラネタリギヤ120の動作について説明す
る。プラネタリギヤ120は、上述した3つの回転軸の
うちの2つの回転軸の回転数が決定されると残りの回転
軸の回転数が決まるという性質を有している。各回転軸
の回転数の関係は次式(1)の通りである。
【0046】 Nc=Ns×ρ/(1+ρ)+Nr×1/(1+ρ) …(1)
【0047】ここで、Ncはプラネタリキャリア軸12
7の回転数、Nsはサンギヤ軸125の回転数、Nrは
リングギヤ軸126の回転数である。また、ρは次式で
表される通り、サンギヤ121とリングギヤ122のギ
ヤ比である。
【0048】ρ=[サンギヤ121の歯数]/[リング
ギヤ122の歯数]
【0049】また、3つの回転軸のトルクは、回転数に
関わらず、次式(2),(3)で与えられる一定の関係
を有する。
【0050】 Ts=Tc×ρ/(1+ρ) …(2) Tr=Tc×1/(1+ρ)=Ts/ρ …(3)
【0051】ここで、Tcはプラネタリキャリア軸12
7のトルク、Tsはサンギヤ軸125のトルク、Trは
リングギヤ軸126のトルクである。
【0052】本実施例のハイブリッド車両は、このよう
なプラネタリギヤ120の機能により、種々の状態で走
行することができる。例えば、ハイブリッド車両が走行
を始めた比較的低速な状態では、エンジン150を停止
したまま、モータMG2を力行することにより車軸11
2に動力を伝達して走行する。同様にエンジン150を
アイドル運転したまま走行することもある。
【0053】走行開始後にハイブリッド車両が所定の速
度に達すると、制御システム200はモータMG1を力
行して出力されるトルクによってエンジン150をモー
タリングして始動する。このとき、モータMG1の反力
トルクがプラネタリギヤ120を介してリングギヤ12
2にも出力される。
【0054】エンジン150を運転してプラネタリキャ
リア軸127を回転させると、上式(1)〜(3)を満
足する条件下で、サンギヤ軸125およびリングギヤ軸
126が回転する。リングギヤ軸126の回転による動
力はそのまま車輪116R,116Lに伝達される。サ
ンギヤ軸125の回転による動力は第1のモータMG1
で電力として回生することができる。一方、第2のモー
タMG2を力行すれば、リングギヤ軸126を介して車
輪116R,116Lに動力を出力することができる。
【0055】定常運転時には、エンジン150の出力
が、車軸112の要求動力(すなわち車軸112の回転
数×トルク)とほぼ等しい値に設定される。このとき、
エンジン150の出力の一部はリングギヤ軸126を介
して直接車軸112に伝えられ、残りの出力は第1のモ
ータMG1によって電力として回生される。回生された
電力は、第2のモータMG2がリングギヤ軸126を回
転させるトルクを発生するために使用される。この結
果、車軸112を所望の回転数で所望のトルクで駆動す
ることが可能である。
【0056】車軸112に伝達されるトルクが不足する
場合には、第2のモータMG2によってトルクをアシス
トする。このアシストのための電力には、第1のモータ
MG1で回生した電力およびバッテリ149に蓄えられ
た電力が用いられる。このように、制御システム200
は、車軸112から出力すべき要求動力に応じて2つの
モータMG1,MG2の運転を制御する。
【0057】本実施例のハイブリッド車両は、エンジン
150を運転したまま後進することも可能である。エン
ジン150を運転すると、プラネタリキャリア軸127
は前進時と同方向に回転する。このとき、第1のモータ
MG1を制御してプラネタリキャリア軸127の回転数
よりも高い回転数でサンギヤ軸125を回転させると、
上式(1)から明らかな通り、リングギヤ軸126は後
進方向に反転する。制御システム200は、第2のモー
タMG2を後進方向に回転させつつ、その出力トルクを
制御して、ハイブリッド車両を後進させることができ
る。
【0058】プラネタリギヤ120は、リングギヤ12
2が停止した状態で、プラネタリキャリア124および
サンギヤ121を回転させることが可能である。従っ
て、車両が停止した状態でもエンジン150を運転する
ことができる。例えば、バッテリ194の残容量が少な
くなれば、エンジン150を運転し、第1のモータMG
1を回生運転することにより、バッテリ194を充電す
ることができる。車両が停止しているときに第1のモー
タMG1を力行すれば、そのトルクによってエンジン1
50をモータリングし、始動することができる。
【0059】C.制御システムの構成:図2は、実施例
における制御システム200のより詳細な構成を示すブ
ロック図である。マスタ制御部270は、マスタ制御C
PU272と、電源制御回路274とを含んでいる。ま
た、モータ制御部260は、モータ主制御CPU262
と、2つのモータMG1,MG2をそれぞれ制御するた
めの2つのモータ制御CPU264,266とを有して
いる。各CPUは、それぞれ図示しないCPUとROM
とRAMと入力ポートと出力ポートを備えており、これ
らとともに1チップマイクロコンピュータを構成してい
る。
【0060】マスタ制御CPU272は、動力システム
300の起動を制御したり、3つの原動機150,MG
1,MG2の回転数やトルクの配分等の制御量を決定
し、他のCPUやECUに各種の要求値を供給して、各
原動機の駆動を制御したりする機能を有している。この
制御のために、マスタ制御CPU272には、イグニッ
ションスイッチ信号IGや、アクセル開度を示すアクセ
ルポジション信号APや、シフトポジションを示すシフ
トポジション信号SP1,SP2等が供給されると共
に、システムメインリレー193等に対しては起動信号
STを出力する。なお、シフトポジションセンサ167
は2重化されており、2つのシフトポジション信号SP
1,SP2をマスタ制御CPU272に供給している。
また、必要に応じて、他のセンサ、例えば、アクセルセ
ンサ165などについても、2重化して良い。
【0061】電源制御回路274は、バッテリ194の
高圧直流電圧をメインECU210内の各回路用の低圧
直流電圧に変換するためのDCDCコンバータである。
この電源制御回路274は、マスタ制御CPU272の
異常を監視する監視回路としての機能も有している。
【0062】エンジンECU240は、マスタ制御CP
U272から与えられたエンジン出力要求値PEreq に
応じてエンジン150を制御する。エンジンECU24
0からは、エンジン150の回転数REVenがマスタ制
御CPU272にフィードバックされる。
【0063】モータ主制御CPU262は、マスタ制御
CPU272から与えられたモータMG1,MG2に関
するトルク要求値T1req,T2reqに応じて、2つのモ
ータ制御CPU264,266にそれぞれ電流要求値I
1req,I2reqを供給する。モータ制御CPU264,
266は、電流要求値I1req,I2reqに従って駆動回
路191,192をそれぞれ制御して、モータMG1,
MG2を駆動する。モータMG1,MG2の回転数セン
サからは、モータMG1,MG2の回転数REV1,R
EV2がモータ主制御CPU262にフィードバックさ
れている。なお、モータ主制御CPU262からマスタ
制御CPU272には、モータMG1,MG2の回転数
REV1,REV2や、バッテリ194から駆動回路1
91,192への電流値IBなどがフィードバックされ
ている。
【0064】バッテリECU230は、バッテリ194
の充電状態SOCを監視するとともに、必要に応じてバ
ッテリ194の充電要求値CHreq をマスタ制御CPU
272に供給する。マスタ制御CPU272は、この要
求値CHreq を考慮して各原動機の出力を決定する。す
なわち、充電が必要な場合には、走行に必要な出力より
も大きい動力をエンジン150に出力させて、その一部
を第1のモータMG1による充電動作に配分する。
【0065】ブレーキECU220は、図示しない油圧
ブレーキと、第2のモータMG2による回生ブレーキと
のバランスを取る制御を行う。この理由は、このハイブ
リッド車両では、ブレーキ時に第2のモータMG2によ
る回生動作が行われてバッテリ194が充電されるから
である。具体的には、ブレーキECU220は、ブレー
キセンサ163からのブレーキ圧力BPに基づいて、マ
スタ制御CPU272に回生要求値REGreq を入力す
る。マスタ制御CPU272は、この要求値REGreq
に基づいてモータMG1,MG2の動作を決定して、ブ
レーキECU220に回生実行値REGpracをフィード
バックする。ブレーキECU220は、この回生実行値
REGpracと回生要求値REGreq の差分と、ブレーキ
圧力BPとに基づいて、油圧ブレーキによるブレーキ量
を適切な値に制御する。
【0066】以上のように、マスタ制御CPU272
は、各原動機150,MG1,MG2の出力を決定し
て、それぞれの制御を担当するECU240やCPU2
64,266に要求値を供給する。ECU240やCP
U264,266は、この要求値応じて各原動機を制御
する。この結果、ハイブリッド車両は、走行状態に応じ
て適切な動力を車軸112から出力して走行することが
できる。また、ブレーキ時には、ブレーキECU220
とマスタ制御CPU272とが協調して、各原動機や油
圧ブレーキの動作を制御する。この結果、電力を回生し
つつ、運転者に違和感をあまり感じさせないブレーキン
グを実現することができる。
【0067】4つのCPU272,262,264,2
66は、いわゆるウォッチドッグパルスWDPを用いて
互いの異常を監視し、CPUに異常が発生してウォッチ
ドッグパルスが停止した場合には、そのCPUにリセッ
ト信号RESを供給してリセットさせる機能を有してい
る。なお、マスタ制御CPU272の異常は、電源制御
回路274によっても監視されている。
【0068】異常履歴登録回路280には、アクセルセ
ンサ165やシフトポジションセンサ167の異常発生
の履歴が登録される。また、異常履歴登録回路280の
入力ポートには、マスタ制御CPU272とモータ主制
御CPU262との間で送受信されるリセット信号RE
S1,RES2が入力されている。異常履歴登録回路2
80は、これらのリセット信号RES1,RES2が発
生すると、これを内部のメモリに格納する。
【0069】なお、マスタ制御CPU272と異常履歴
登録回路280とは、双方向通信配線214を介して互
いに各種の要求や通知を行うことができる。また、マス
タ制御CPU272とモータ主制御CPU262の間に
も双方向通信配線212が設けられている。
【0070】D.シフトポジションの確定: D−1.シフトポジションセンサの構成:図3は、2種
類のシフトポジションセンサ167a,167bの構成
を示す説明図である。第1のシフトポジションセンサ1
67aは、シフトレバーの移動に伴って出力信号SP1
が連続的に変化するアナログセンサ(例えばポテンショ
メータ)である。第2のシフトポジションセンサ167
bは、複数のポジション位置に対応して設けられた複数
のポジションスイッチSW1〜SW6で構成されたスイ
ッチ式センサであり、ポジションスイッチ信号SP2を
出力する。
【0071】図4は、2つのシフトポジションセンサ1
67a,167bの入出力特性を示す説明図である。本
実施例のハイブリッド車両では、5つのシフトポジショ
ン、パーキングポジション(Pポジション),リバース
ポジション(Rポジション),ニュートラルポジション
(Nポジション),ドライブポジション(Dポジショ
ン),ブレーキポジション(Bポジション)を利用可能
である。ここで、Bポジションは、Dポジションよりも
エンジンブレーキの利きが良い走行モードを意味してい
る。
【0072】アナログセンサ出力信号SP1に関して
は、グラフの縦軸に示されているように、各シフトポジ
ションに対する有効な信号レベルの範囲が予め規定され
ている。この図の例ではアナログセンサ出力信号SP1
の値(黒丸で示す)はPポジションの有効範囲内のレベ
ルにある。また、ポジションスイッチ信号(スイッチ式
センサ出力信号)SP2としては、Pポジションを示す
第1のスイッチSW1のみがオン状態(黒丸で示す)と
なっている。このように、シフトポジションセンサ16
7を構成する2種類のセンサ167a,167bがいず
れも正常に動作している場合には、2種類のセンサが同
一のシフトポジションを与える。
【0073】なお、この図の例では、アナログセンサ出
力信号SP1は、横軸のシフトポジションの変化に対し
て斜めに直線的に変化しているが、階段状に変化するよ
うに、アナログセンサを構成しても良い。
【0074】D−2.シフト制御装置の構成:図5は図
1のハイブリッド車両に搭載されているシフト制御装置
の構成を示すブロック図である。2つのセンサ167
a,167bの出力信号SP1,SP2は、マスタ制御
CPU272に入力される。マスタ制御CPU272
は、シフトポジション確定部272aとしての機能と、
異常検出判定部272bとしての機能と、停止状態判定
部272cとしての機能と、アクセル判定部272dと
しての機能と、起動制御部272eとしての機能と、を
有している。また、ブレーキECU220は、ブレーキ
判定部220aとしての機能を有している。異常検出判
定部272bは、2つのセンサ167a,167bから
の出力信号SP1,SP2を基にして特定のシフトポジ
ションについて異常検出がされたか否かを判定する。シ
フトポジション確定部272aは、出力信号SP1,S
P2の示すシフトポジションが一致している場合、所定
の条件の下にそのシフトポジションの確定を行う。停止
状態判定部272cは、モータ主制御CPU262より
提供されるモータMG2の回転数を示すREV2から、
車軸112の回転数、即ち、車速を求め、車両が停止状
態にあるか否かを判定する。アクセル判定部272d
は、アクセルセンサ165からの出力信号APに基づい
て運転者がアクセル操作を行っているか否かを判定す
る。起動制御部272eは、動力システム300におけ
るシステムメインリレー193やエンジン150の起動
を制御する。ブレーキ判定部220aは、ブレーキセン
サ163からの出力信号BPに基づいて運転者がブレー
キ操作を行っているか否かを判定する。これらの各部2
72a〜272e,220aの機能は、図示しないRO
Mに格納されたプログラムをマスタ制御CPU272,
ブレーキECU220が実行することによって実現され
る。
【0075】D−3.異常検出判定処理:図6は図5に
示すシフト制御装置による異常検出判定処理の処理手順
を示すフローチャートである。図6に示す処理が開始さ
れると、異常検出判定部272bは、アナログセンサで
ある第1のシフトポジションセンサ167aからの出力
信号SP1とスイッチ式センサである第2のシフトポジ
ションセンサ167bからの出力信号SP2を入力し、
これら出力信号SP1,SP2を基にして、特定のシフ
トポジションセンサについて異常検出がされたか否かを
判定し(ステップS102)、異常検出がされたと判定
した場合、さらに、それら出力信号SP1,SP2か
ら、その検出した異常がどのような異常事象に属するか
を決定する。異常検出がされていないと判定した場合に
は、ステップS102の処理が繰り返される。
【0076】原則的には、アナログセンサ167aから
の出力信号SP1の示すシフトポジションとスイッチ式
センサ167bからの出力信号SP2の示すシフトポジ
ションとが一致していない場合には、異常検出がされた
と判定する。
【0077】シフトポジションセンサの異常事象とし
て、代表的なものには、次の4つの事象(#1〜#4)
が挙げられる。
【0078】図7はシフトポジションセンサの異常事象
#1(アナログセンサ167aの断線等)を示す説明図
である。この例では、実際のシフトレバーがPポジショ
ンにあって、スイッチ式センサ出力信号SP2はPポジ
ションを正しく指しているが、アナログセンサ167a
は、断線、グランド(GND)短絡、電源回り込みなど
の異常によって、出力信号SP1を何ら出力しておら
ず、出力信号SP1,SP2の示すシフトポジションは
一致していない。この場合、アナログセンサ167aか
らの信号SP1が出力されていないことにより、異常検
出判定部272bは、アナログセンサ167aが断線等
であることを即時に判定することができる。
【0079】図8はシフトポジションセンサの異常事象
#2(スイッチ式センサ167bのオン異常)を示す説
明図である。この例では、実際のシフトレバーがDポジ
ションにあって、アナログセンサ出力信号SP1はDポ
ジションを正しく指しているが、スイッチ式センサ16
7bのうち、スイッチSW1がGND短絡などの異常に
よって常にオン状態(即ち、オン異常)となり、出力信
号SP2はDポジションを示す他、Pポジションも示し
ている。従って、出力信号SP1,SP2の示すシフト
ポジションは、Dポジションについては一致している
が、Pポジションについては一致していないことにな
る。この場合、スイッチ式センサ167bからの出力信
号SP2が2つのポジションを示しているため、異常検
出判定部272bは、スイッチ式センサ167bがオン
異常であることを即時に判定することができる。
【0080】但し、例えば、実際のシフトレバーがPポ
ジションにあって、スイッチSW1がオン異常であるな
どの場合には、出力信号SP2はPポジションのみを示
すことになるため、シフトレバーがPポジションから他
のポジションに移動するまで、異常検出判定部272b
は、オン異常であることを判定することはできない。
【0081】図9はシフトポジションセンサ167の異
常事象#3(アナログセンサ出力のシフト)を示す説明
図である。この例では、実際のアナログセンサ出力信号
SP1’の特性が、正しい信号SP1の特性よりも上方
にシフトしている。特に、Pポジション付近ではシフト
量が大きく、Pポジションとは反対側にあるBポジショ
ンに近づくほどそのシフト量は少なくなっている。実際
のシフトレバーはPポジションにあって、スイッチ式セ
ンサ出力信号SP2はPポジションであることを正しく
指しているが、アナログセンサ出力信号SP1は出力さ
れているものの、無効な範囲にある。従って、出力信号
SP1,SP2の示すシフトポジションは、Pポジショ
ンについて一致していないことになる。この場合、アナ
ログセンサ167aからの信号SP1が出力されている
が、出力信号SP1の示すシフトポジションと出力信号
SP2の示すシフトポジションとが一致していないこと
により、異常検出判定部272bは、アナログセンサ1
67aが出力シフトしていることを即時に判定すること
ができる。
【0082】図10はシフトポジションセンサ167の
異常事象#4(スイッチ式センサ167bのオフ異常)
を示す説明図である。この例では、実際のシフトレバー
がPポジションにあって、アナログセンサ出力信号SP
1はPポジションを正しく指しているが、スイッチ式セ
ンサ167bのうち、スイッチSW1が断線、電源回り
込みなどの故障によって常にオフ状態(即ち、オフ異
常)となり、出力信号SP2はPポジションについては
何ら出力されない。従って、出力信号SP1,SP2の
示すシフトポジションは、Pポジションについては一致
していないことになる。
【0083】一般に、或るシフトポジションについて、
アナログセンサ167aによる機械的な検出幅H1とス
イッチ式センサ167bによる機械的な検出幅H2を比
較すると、アナログセンサ167aによる機械的な検出
幅H1の方が広くなっている。これは、アナログセンサ
167aの方がばらつきが大きいため、それを考慮し
て、検出幅H1を広くしているからである。
【0084】このため、スイッチ式センサ167bがオ
フ異常を起こしていなくても、アナログセンサ出力信号
SP1が或るシフトポジションを示している場合に、ス
イッチ式センサ出力信号SP2がそのシフトポジション
を示さない場合もあり得る。
【0085】そこで、スイッチ式センサ167bがオフ
異常を起こしているか否かを確実に判定するために、本
実施例では、オフ異常について、次のような判定方法を
用いている。
【0086】即ち、異常検出判定部272bは、アナロ
グセンサ出力信号SP1が或るシフトポジション(例え
ば、Pポジション)を示しているにも関わらず、スイッ
チ式センサ出力信号SP2が何れのシフトポジションも
示していないことを検出した場合(つまり、Pポジショ
ンについてオフ異常を起こしている可能性がある場
合)、まず、内部のカウンタをゼロにクリアする。そし
て、運転者によってシフトレバーが今のシフトポジショ
ン(Pポジション)から隣り合わない他のシフトポジシ
ョン(例えば、Nポジション)まで移動され、アナログ
センサ出力信号SP1がそのシフトポジション(Nポジ
ション)を示し、スイッチ式センサ出力信号SP2もそ
のシフトポジション(Nポジション)を示し、シフトポ
ジション確定部272aが、そのシフトポジション(N
ポジション)についてシフトポジションの確定を行う
と、異常検出判定部272bは、内部のカウンタで1を
カウントする。
【0087】続いて、運転者によってシフトレバーが今
のシフトポジション(Nポジション)からオフ異常を起
こしている可能性のあるシフトポジション(即ち、Pポ
ジション)に戻され、異常検出判定部272bが、アナ
ログセンサ出力信号SP1がそのシフトポジション(P
ポジション)を示しているが、スイッチ式センサ出力信
号SP2が何れのシフトポジションも示していないこと
を再び検出し、その後、運転者によってシフトレバーが
今のシフトポジション(Pポジション)から再び隣り合
わない他のシフトポジション(Nポジション)まで移動
され、アナログセンサ出力信号SP1がそのシフトポジ
ション(Nポジション)を示し、スイッチ式センサ出力
信号SP2もそのシフトポジション(Nポジション)を
示し、シフトポジション確定部272aが、そのシフト
ポジション(Nポジション)について再度シフトポジシ
ョンの確定を行うと、異常検出判定部272bは、内部
のカウンタで2をカウントする。
【0088】以下これが繰り返され、カウンタで5をカ
ウントすると、その時点で、異常検出判定部272b
は、上記のシフトポジション(Pポジション)につい
て、スイッチ式センサ167bがオフ異常を起こしてい
ると確定する。但し、カウンタで5をカウントするまで
に、オフ異常を起こしている可能性のあるシフトポジシ
ョン(即ち、Pポジション)において、スイッチ式セン
サ出力信号SP2がそのシフトポジションを示した場合
には、異常検出判定部272bは、カウンタの値をクリ
アする。
【0089】以上のようにして、スイッチ式センサ16
7bがオフ異常を起こしているかどうかを確実に判定す
るようにしている。なお、異常検出判定部272bがオ
フ異常を起こしていると確定するまでの間、シフトポジ
ション確定部272aは、オフ異常を起こしている可能
性のあるシフトポジションについては、そのシフトポジ
ションの確定は行わないが、それ以外のシフトポジショ
ンについては、通常通り、シフトポジションの確定を行
う。
【0090】また、各シフトポジションについて、隣り
合わないシフトポジションとは次の通りである。
【0091】即ち、Pポジションについては、N、D、
またはBポジションであり、Rポジションについては、
DまたはBポジションであり、Nポジションについて
は、PまたはBポジションであり、Dポジションについ
ては、PまたはRポジションであり、Bポジションにつ
いては、P、RまたはNポジションである。
【0092】このように、スイッチ式センサ167bが
オフ異常を起こしているか否かを判定するために、オフ
異常を起こしている可能性のあるシフトポジションに対
し、隣り合うポジションではなく、あえて、隣り合わな
いポジションへのシフトレバーの移動を条件とするの
は、運転者が、無意識ではなく意識してシフトレバーを
動かしていることを確認するためである。
【0093】さて、図6に戻って、以上のようにして異
常事象が決定されたら、異常検出判定部272bは、そ
の異常事象が、特定の異常事象に当たるか否かを判定す
る(ステップS104)。特定の異常事象とは、上記し
た4つの異常事象のうち、異常事象#3と#4である。
【0094】特定の異常事象に当たらない、即ち、異常
事象#1や#2であると判定した場合、異常検出判定部
272bは、シフトポジション確定部272aに対し、
その後のシフトポジション確定部272aにおけるシフ
トポジション確定処理の中止を指示する(ステップS1
08)。この結果、異常事象#1または#2であると判
定された場合には、その後、何れのシフトポジションに
ついても、シフトポジションの確定は行われなくなる。
【0095】このように、異常事象#1または#2が発
生した場合、シフトポジションの確定を行わないように
する理由は次の通りである。異常事象#1は前述したと
おりアナログセンサ167aの断線等であり、異常事象
#2はスイッチ式センサ167bのオン異常である。ア
ナログセンサ167aの断線等の場合、特定のシフトポ
ジションだけでなく、すべてのシフトポジションについ
て異常と検出され得るので、このまま、シフトポジショ
ン確定処理を継続しても、正確なシフトポジションの確
定が期待できないからである。
【0096】また、スイッチ式センサ167bのオン異
常の場合は、スイッチ式センサ167bからの出力信号
SP2が2つ以上のポジションを示すので、1つのポジ
ションに特定することができないし、また、アナログセ
ンサ167aの検出結果によってその1つのポジション
に決定するにしても、アナログセンサ167aはばらつ
きが大きいので、アナログセンサ167aの検出結果に
頼るのも確実性に欠けるからである。
【0097】一方、特定の異常事象に当たる、即ち、異
常事象#3や#4であると判定した場合、異常検出判定
部272bは、シフトポジション確定部272aに対
し、異常検出がされたと判定した特定のシフトポジショ
ンについて、異常検出フラグを立て(ステップS10
6)、その特定シフトポジションを異常シフトポジショ
ンとし、それ以外のシフトポジションを正常シフトポジ
ションとする。この結果、異常事象#3または#4であ
ると判定された場合には、後述するように、その後、正
常シフトポジションについてのみ、一定条件の下で、シ
フトポジションの確定が行われる。
【0098】このように、異常事象#3または#4が発
生した場合に、シフトポジションの確定を行うことを認
める理由は次の通りである。異常事象#3は前述したと
おりアナログセンサ出力のシフトであり、異常事象#4
はスイッチ式センサ167bのオフ異常である。アナロ
グセンサ出力のシフトの場合、シフト量の大きいシフト
ポジション(異常シフトポジション)については、アナ
ログセンサ出力信号SP1が無効範囲となるものの、そ
れ以外の正常シフトポジションについては、アナログセ
ンサ出力信号SP1,スイッチ式センサ出力信号SP2
共、正常に出力され、正確なシフトポジションの確定が
十分可能だからである。
【0099】また、スイッチ式センサ167bのオフ異
常の場合は、スイッチ式センサ167bのうち、オフ異
常となったスイッチに対応するシフトポジション(異常
シフトポジション)についてだけ、スイッチ式センサ出
力信号SP2が出力されなくなるだけで、それ以外の正
常シフトポジションについては、アナログセンサ出力信
号SP1,スイッチ式センサ出力信号SP2共、正常に
出力され、正確なシフトポジションの確定が十分可能だ
からである。
【0100】ところで、上記した異常事象#1、即ち、
アナログセンサ167aの断線等の場合、アナログセン
サ167aからは出力信号SP1として正常な信号は得
られないものの、スイッチ式センサ167bの方は、ア
ナログセンサ167aとは無関係であるため、各スイッ
チがすべて正常であれば、出力信号SP2として、各シ
フトポジション毎に正常な信号を得ることができる。ま
た、スイッチ式センサ167bは、アナログセンサ16
7aのようなばらつきもなく、各シフトポジションを精
度よく検出することができる。従って、異常事象#1の
場合でも、スイッチ式センサ167bの各スイッチがす
べて正常であることが確認された場合には、スイッチ式
センサ出力信号SP2のみによって正確なシフトポジシ
ョンの確定が十分可能と考えられる。
【0101】そこで、図6のステップS104,S10
6において、次のような処理を追加するようにしても良
い。
【0102】即ち、異常検出判定部272bは、ステッ
プS104において、決定された異常事象が特定の異常
事象には当たらないと判定した場合でも、その異常事象
が異常事象#1である場合には、スイッチ式センサ16
7bの各スイッチがすべて正常であるか否かを判定す
る。そして、正常であると判定した場合に、異常検出判
定部272bは、ステップS106において、シフトポ
ジション確定部272aに対し異常検出フラグは立てる
ものの、すべてのシフトポジションを、異常シフトポジ
ションではなく、正常シフトポジションとする。この結
果、異常事象#1であっても、スイッチ式センサ167
bが正常であることが確認された場合には、特定の異常
事象(#3,#4)の場合と同様に、その後、正常シフ
トポジション(この場合、すべてのシフトポジション)
について、一定条件の下で、シフトポジションの確定が
行われる。
【0103】よって、このような処理を追加することに
より、例え、アナログセンサ167aに断線等の異常が
あっても、スイッチ式センサ167bが正常であるなら
ば、シフトポジション確定処理を中止することなく、正
常シフトポジションについてシフトポジションの確定を
行うことができる。
【0104】D−4.シフトポジション確定処理:図1
1は図5に示すシフト制御装置によるシフトポジション
確定処理の第1の具体例を示すフローチャートである。
図6に示した異常検出判定処理と並行して、図11に示
す処理が開始されると、シフトポジション確定部272
aは、アナログセンサ167aからの出力信号SP1と
スイッチ式センサ167bからの出力信号SP2を入力
し、これら出力信号SP1,SP2の示すシフトポジシ
ョンが互いに一致しているか否かを判定する(ステップ
S112)。一致していないと判定した場合には、ステ
ップS112の処理が繰り返されて、一致するまで待機
することになる。但し、その間に、図6に示したステッ
プS108で、異常検出判定部272bからシフトポジ
ション確定部272aに対しシフトポジション確定処理
の中止の指示があった場合には、図11に示す処理は直
ちに中止される。
【0105】一方、シフトポジションが一致していると
判定した場合には、シフトポジション確定部272a
は、何れかのシフトポジションについて異常検出フラグ
が立っているか否かを判定する(ステップS114)。
異常検出フラグが立っていないと判定した場合には、何
れのシフトポジションについても異常検出がなされてい
ないので、シフトポジション確定部272aは、入力さ
れた出力信号SP1,SP2が共に示すシフトポジショ
ンについて、シフトポジションの確定を行う(ステップ
S122)。
【0106】一方、ステップS114において、何れか
のシフトポジションについて異常検出フラグが立ってい
ると判定した場合には、シフトポジション確定部272
aは、その異常検出フラグが何れのシフトポジションに
ついて立っているかを検出して、異常シフトポジション
がどのシフトポジションであるかを認識する。そして、
シフトポジション確定部272aは、入力された出力信
号SP1,SP2が共に示すシフトポジションが、異常
シフトポジションではなく、正常シフトポジションであ
ることを確認する(ステップS116)。
【0107】次に、停止状態判定部272cは、モータ
主制御CPU262より提供されるモータMG2の回転
数を示すREV2から、車軸112の回転数、即ち、車
速を求めて、車両が停止状態にあるか否かを判定する
(ステップS118)。判定の結果、停止状態でなく、
走行状態であると判定された場合には、シフトポジショ
ン確定部272aは、そのまま、入力された出力信号S
P1,SP2が共に示すシフトポジションについて、シ
フトポジションの確定を行う(ステップS122)。
【0108】この結果、車両が走行状態にある場合に
は、出力信号SP1,SP2の示すシフトポジションが
一致すれば、無条件に、シフトポジションの確定が行わ
れる。
【0109】一方、車両が停止状態であると判定された
場合には、シフトポジション確定部272aは、ブレー
キECU220のブレーキ判定部220aに指示して、
そのブレーキ判定部220aに、ブレーキセンサ163
からの出力信号BPに基づいて、運転者がブレーキ操作
を行っているか(即ち、運転者がブレーキペダルを踏ん
でいるか)否かを判定させる(ステップS120)。
【0110】判定の結果、シフトポジション確定部27
2aは、ブレーキ操作がなされていると判定された場合
に、入力された出力信号SP1,SP2が共に示すシフ
トポジションについて、シフトポジションの確定を行う
(ステップS122)。ブレーキ操作がなされていない
と判定された場合には、シフトポジションの確定は行わ
ず、ステップS112の処理に戻る。
【0111】こうして、シフトポジション確定部272
aにおいて、シフトポジションの確定が行われると、そ
のシフトポジションに応じた制御が、マスタ制御部27
0やモータ制御部260やECU240などによって行
われる。
【0112】以上のように、本実施例では、特定のシフ
トポジションについて異常検出がされた場合でも、正常
シフトポジションについては、一定の条件の下でシフト
ポジションの確定を認めるようにしている。即ち、車両
が停止状態である場合は、運転者によってブレーキ操作
が行われていることが確認されたならば、新たなシフト
制御を行っても、車両が動き出す恐れがないため、シフ
トポジションの確定を認めるようにしている。また、車
両が走行状態であれば、停止状態の時のようにブレーキ
操作を求めたりすることは困難であるため、正常シフト
ポジションについては、そのまま、シフトポジションの
確定を認めるようにしている。
【0113】従って、本実施例によれば、特定のシフト
ポジションについて異常検出がされた場合でも、停止状
態の時には、正常シフトポジションについて、安全性を
確保しながら、適正なシフト制御を行うことができ、走
行状態の時には、その走行状態を保ちながら、適正なシ
フト制御を行うことができる。
【0114】図12は図5に示すシフト制御装置による
シフトポジション確定処理の第2の具体例を示すフロー
チャートである。図12に示す第2の具体例が図11に
示した第1の具体例と異なる点は、新たに、車両が停止
状態である場合のシフトポジションの確定を行うための
条件として、運転者によるブレーキ操作の他、アクセル
非操作を要求する点である。
【0115】図12において、ステップS118までの
処理は、図11に示した処理と同様なので、説明は省略
する。ステップS118において、車両が停止状態であ
ると判定された場合、シフトポジション確定部272a
は、ブレーキECU220のブレーキ判定部220a、
及びアクセル判定部272dにそれぞれ指示し、ブレー
キECU220のブレーキ判定部220aに対しては、
ブレーキセンサ163からの出力信号BPに基づいて、
運転者がブレーキ操作を行っているか否かを判定させ
(ステップS120)、アクセル判定部272dに対し
ては、アクセルセンサ165からの出力信号APに基づ
いて、運転者がアクセル操作を行っていないか(即ち、
運転者がアクセルペダルを踏んでいないか)どうかを判
定させる(ステップS124)。
【0116】以上の判定の結果、シフトポジション確定
部272aは、ブレーキ操作がなされており、かつ、ア
クセル操作がなされていないと判定された場合にのみ、
入力された出力信号SP1,SP2が共に示すシフトポ
ジションについて、シフトポジションの確定を行う(ス
テップS122)。それ以外の場合には、シフトポジシ
ョンの確定は行わず、ステップS112の処理に戻る。
【0117】以上のように、運転者によるブレーキ操作
が行われていることが確認されると共に、アクセル操作
が行われていないことが確認されたならば、車両が動き
出す恐れはさらになくなるため、より高い安全性を確保
しながら、適正なシフト制御を行うことができる。
【0118】図13は図5に示すシフト制御装置による
シフトポジション確定処理の第3の具体例を示すフロー
チャートである。図13に示す第3の具体例が図12に
示した第2の具体例と異なる点は、車両が停止状態であ
る場合、PポジションやNポジションについては、シフ
トポジションの確定を行うための条件(即ち、運転者に
よるブレーキ操作やアクセル非操作)を課さない点であ
る。
【0119】図13において、ステップS118までの
処理は、図11または図12に示した処理と同様なの
で、説明は省略する。ステップS118において、車両
が停止状態であると判定された場合、シフトポジション
確定部272aは、入力された出力信号SP1,SP2
が共に示すシフトポジションが、PポジションまたはN
ポジションであるか否かを判定する(ステップS12
6)。判定の結果、PポジションまたはNポジションで
あると判定した場合には、そのまま、出力信号SP1,
SP2が共に示すシフトポジションについて、シフトポ
ジションの確定を行う(ステップS122)。
【0120】反対に、PポジションでもNポジションで
もないと判定した場合には、ブレーキ判定部220a
に、運転者がブレーキ操作を行っているか否かを判定さ
せる(ステップS120)と共に、アクセル判定部27
2dに、運転者がアクセル操作を行っていないかどうか
を判定させ、ブレーキ操作がなされ、かつ、アクセル操
作がなされていないと判定された場合にのみ、シフトポ
ジション確定部272aは、出力信号SP1,SP2が
共に示すシフトポジションについて、シフトポジション
の確定を行う(ステップS122)。
【0121】以上のように、この具体例では、特定のシ
フトポジションについて異常検出がされた場合でも、P
ポジションやNポジションが正常シフトポジションの場
合、Pポジションにおいては、車軸が機械的に固定され
るため、また、Nポジションにおいては、車軸に動力が
伝達されないため、これらのシフトポジションについて
は、新たなシフト制御を行っても、車両が動き出す恐れ
がなく、よって、シフトポジションの確定を認めるよう
にしている。
【0122】従って、この具体例によれば、特定のシフ
トポジションについて異常検出がされた場合でも、停止
状態の時、PポジションやNポジションが正常シフトポ
ジションである場合には、それらシフトポジションにつ
いて適正なシフト制御を行うことができる。
【0123】なお、図13に示した具体例では、Pポジ
ション及びNポジション以外のシフトポジションについ
ては、図12の具体例と同様に、アクセル非操作を条件
として課しているが、図11の具体例のように、この条
件を外すようにしても良い。
【0124】図14は図5に示すシフト制御装置による
シフトポジション確定処理の第4の具体例を示すフロー
チャートである。図14に示す第4の具体例が図13に
示した第3の具体例と異なる点は、PポジションやNポ
ジションについて、運転者によるアクセル非操作のみ
を、シフトポジションの確定を行うための条件として課
すようにした点である。
【0125】図14において、ステップS118までの
処理は、図11または図12に示した処理と同様なの
で、説明は省略する。ステップS118において、車両
が停止状態であると判定された場合、シフトポジション
確定部272aは、入力された出力信号SP1,SP2
が共に示すシフトポジションが、PポジションまたはN
ポジションであるか否かを判定する(ステップS12
6)。判定の結果、PポジションまたはNポジションで
あると判定した場合には、シフトポジション確定部27
2aは、アクセル判定部272dに指示して、そのアク
セル判定部272dに、アクセルセンサ165からの出
力信号APに基づいて、運転者がアクセル操作を行って
いないかどうかを判定させる(ステップS124)。
【0126】そして、アクセル操作が行われていないと
判定された場合、シフトポジション確定部272aは、
入力された出力信号SP1,SP2が共に示すシフトポ
ジションについて、シフトポジションの確定を行う(ス
テップS122)。逆に、アクセル操作が行われている
と判定された場合には、シフトポジションの確定は行わ
ず、ステップS112の処理に戻る。
【0127】このように、運転者によってアクセル操作
が行われていないことが確認されたならば、車両が動き
出す恐れはさらになくなるため、より高い安全性を確保
しながら、適正なシフト制御を行うことができる。
【0128】D−5.起動処理:ところで、ハイブリッ
ド車両においては、シフトポジションがNポジションで
ある場合、エンジン150のトルクとモータMG1のト
ルクを零にしてニュートラル状態を保っている。しか
し、運転者が最初イグニッションスイッチ161にイグ
ニッションキー162を挿入して、動力システム300
を起動する場合、エンジン起動時においてはエンジン1
50の回転数が不安定となるために、エンジン150の
回転数に合わせたモータMG1のトルク制御ができない
ため、Nポジションでの動力システム300の起動は認
めていない。従って、動力システム300の起動は、シ
フトポジションがPポジションにある場合(即ち、Pポ
ジションが確定している場合)にのみ行うようにしてい
る。
【0129】しかしながら、Pポジションについて異常
検出された場合には、Pポジションが確定されなくなっ
てしまうため、動力システム300を一切起動すること
ができなくなってしまう。
【0130】そこで、本実施例では、動力システム30
0を起動するに当たり、Pポジションについて異常検出
されている場合には、Pポジションに代えて、Nポジシ
ョンでの起動を認めるようにしている。
【0131】また、上記した異常が異常事象#1や#2
である場合には、シフトポジションの確定処理そのもの
が中止されてしまうため、Pポジションのみならず、N
ポジションでの起動も不可能となってしまう。
【0132】そこで、本実施例では、動力システム30
0を起動するに当たり、異常事象#1または#2が発生
している場合には、Pポジションについて1回に限りシ
フトポジションの確定を認めて、Pポジションでの起動
を可能としている。但し、これは、ハイブリッド車両自
体が、シフトポジションがPポジションにある場合に限
り、イグニッションスイッチ161からイグニッション
キー162を抜くことができる構成となっていること
が、前提となっている。即ち、このように構成されてい
る場合には、イグニッションキー162が抜かれた状態
では、シフトポジションは常にPポジションとなってお
り、次回、イグニッションキー162が挿入された時
も、シフトポジションがPポジションとなっていること
が保証されているからである。
【0133】それでは、そのような動力システム300
の起動処理について、図15を参照しながら説明する。
【0134】図15は図5に示すシフト制御装置による
起動処理の処理手順を示すフローチャートである。運転
者によって、イグニッションスイッチ161にイグニッ
ションキー162が挿入され、イグニッションスイッチ
161が「オン」位置に切り換えられてオンされると、
マスタ制御CPU272が起動し、図6に示した異常検
出判定処理に並行して、図15に示す処理が開始され
る。
【0135】起動制御部272eは、まず、異常検出判
定部272bからシフトポジション確定部272aにシ
フトポジション確定処理の中止が指示されたかどうか
を、シフトポジション確定部272aに確認する(ステ
ップS130)。
【0136】中止が指示されていない場合には、並行し
て、図11〜図14に示したシフトポジション確定処理
が行われていることになる。そこで、起動制御部272
eは、次に、Pポジションについて異常検出フラグが立
っているかどうかを、シフトポジション確定部272a
に確認する(ステップS132)。そして、Pポジショ
ンについて異常検出フラグが立っていない、即ち、異常
検出がなされていない場合には、さらに、Pポジション
が確定しているかどうかを確認した上で(ステップS1
34)、イグニッションスイッチ161からのイグニッ
ションスイッチ信号IGに基づいて、イグニッションス
イッチ161が「オン」位置からさらに「スタート」位
置に切り換えられたかどうかを判定する(ステップS1
36)。切り換えられていない場合には、切り換えられ
るまで待機する。切り換えられた場合には、起動制御部
272eは、起動信号STによって、動力システム30
0のシステムメインリレー193を制御してオンする
(ステップS138)と共に、エンジンECU240や
モータ主制御CPU262に対して、エンジン150の
起動指示を発する(ステップS140)。システムメイ
ンリレー193がオンされると、バッテリ194は駆動
回路191,192や補機などと接続されて、それらに
電力が供給される。また、モータ主制御CPU262及
びエンジン150は、前述したように、モータMG1を
力行し、そのトルクによってエンジン150をモータリ
ングして、エンジン150を起動する。
【0137】このようにして、Pポジションについて異
常検出がされていない、即ち、Pポジションが正常シフ
トポジションである場合には、通常通りの起動処理が行
われる。
【0138】一方、ステップS132において、Pポジ
ションについて異常検出フラグが立っている、即ち、異
常検出がなされていることが確認された場合には、起動
制御部272eは、Nポジションが確定するまで待機す
る(ステップS142)。そして、運転者によって、シ
フトレバーがPポジションからNポジションに切り換え
られ、シフトポジション確定部272aによってNポジ
ションの確定が行われたことが確認されたら、起動制御
部272eは、イグニッションスイッチ161からのイ
グニッションスイッチ信号IGに基づいて、イグニッシ
ョンスイッチ161が「オン」位置から「スタート」位
置に切り換えられたかどうかを判定する(ステップS1
44)。切り換えられていない場合には、切り換えられ
るまで待機する。切り換えられた場合には、起動制御部
272eは、起動信号STによって、動力システム30
0のシステムメインリレー193を制御してオンする
(ステップS146)。但し、この場合、前述したよう
なエンジン150の起動処理は行わない。
【0139】ハイブリッド車両では、Nポジションで確
定しているとき、エンジン150が稼働していると、ト
ルクが車軸に伝達しないようにするために、モータMG
1とモータMG2を駆動させない。Nポジションでの動
力システム300の起動では、エンジン150の起動は
行わないようにしている。
【0140】以上のように、Pポジションについて異常
検出がされている場合でも、Nポジションが正常シフト
ポジションであって、Nポジションについてシフトポジ
ションが確定している場合には、Pポジションに代え
て、Nポジションでの起動を認めることによって、動力
システム300が一切起動されないという事態を回避す
ることができる。
【0141】また、この場合、Nポジション以外にも正
常シフトポジションがあれば、動力システム300起動
後に、それら正常シフトポジションへの切り換えも可能
である。例えば、Dポジジョンも正常シフトポジション
であれば、運転者がシフトレバーをNポジションからD
ポジションに動かすことにより、車両をモータMG2な
どによって走行させることができる。その場合、走行
後、必要に応じて、動力システム300起動時には起動
されていなかったエンジン150も、起動される。
【0142】ところで、シフトポジション確定部272
aが上記したNポジションを確定するに当たり、図13
に示したシフトポジション確定処理を用いている場合に
は、次のようになる。即ち、運転者が、例えば、ブレー
キペダルを離し(ブレーキ操作をせず)、かつ、アクセ
ルペダルを踏みながら(アクセル操作を行いながら)、
シフトレバーをPポジションからNポジションまで動か
しても、シフトポジション確定部272aは、Nポジシ
ョンについてシフトポジションの確定を行う。その後、
運転者がイグニッションキー162を回しイグニッショ
ンスイッチ161が「スタート」位置に切り換えられる
と、起動制御部272eが、システムメインリレー19
3をオンして、動力システム300を起動する。しか
し、運転者が上記の状態のまま、さらにシフトレバーを
Dポジションまで動かしても、運転者はブレーキペダル
を踏み(ブレーキ操作を行い)、かつ、アクセルペダル
を離していない(アクセル操作を行っていない)ので、
シフトポジション確定部272aは、Dポジションにつ
いて、シフトポジションの確定は行わない。従って、こ
のような場合、動力システム300の起動はされるが、
車両は暴走したりすることはない。
【0143】さて、図15に戻り、ステップS130に
おいて、シフトポジション確定処理の中止が指示されて
いることが確認されたならば、シフトポジション確定部
272aは、アナログセンサ167aからの出力信号S
P1とスイッチ式センサ167bからの出力信号SP2
を参照して、Pポジションについて、シフトポジション
の確定を行う(ステップS148)。次に、これを受け
て、起動制御部272eは、シフトポジション確定部2
72aに対し、それら出力信号SP1,SP2の内容に
変化がないか確認した上で(ステップS150)、イグ
ニッションスイッチ161からのイグニッションスイッ
チ信号IGに基づいて、イグニッションスイッチ161
が「オン」位置から「スタート」位置に切り換えられた
かどうかを判定する(ステップS152)。切り換えら
れていない場合には、切り換えられるまで待機する。但
し、待機している間に、運転者によって、シフトレバー
がPポジションから動かされ、それによって、アナログ
センサ167a,スイッチ式センサ167bからの出力
信号SP1,SP2の何れかの内容に変化があった場合
には、起動制御部272eは、直ちに処理を終了する。
【0144】しかし、Pポジションの確定(ステップS
148)後から、シフトレバーが動かされずに、イグニ
ッションスイッチ161が「スタート」位置に切り換え
られた場合には、起動制御部272eは、起動信号ST
によって、動力システム300のシステムメインリレー
193を制御してオンする(ステップS138)と共
に、エンジンECU240やモータ主制御CPU262
に対して、エンジン150の起動指示を発する(ステッ
プS140)。これによって、シフト確定処理が中止さ
れていても、動力システム300は起動することが可能
となる。
【0145】但し、この場合、シフト確定処理が中止さ
れているので、動力システム300起動後に、運転者に
より、シフトレバーがPポジションから例えばDポジジ
ョンに動かされても、Dポジジョンについては、シフト
ポジションの確定が行われないため、車両を走行させる
ことはできない。しかしながら、動力システム300が
起動したことによって、エアコンなどの補機類は駆動可
能であるため、車両内の環境は平常通りに保つことがで
きる。
【0146】このように、動力システム300を起動す
るに当たり、異常事象#1または#2が発生し、シフト
ポジション確定処理が中止されている場合でも、Pポジ
ションについて1回に限りシフトポジションの確定を認
めて、Pポジションでの起動を可能としているので、エ
アコンなどの補機類を駆動させることができるようにな
る。
【0147】E.変形例:なお、この発明は上記の実施
例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲において種々の態様において実施することが
可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0148】E−1.変形例1:上記各実施例では、プ
ラネタリアギアを用いて、エンジンの動力を車軸と第1
のモータMG1とに分配するいわゆる機械分配式のハイ
ブリッド車両について説明したが、本発明は、プラネタ
リアギアを用いずにモータ/ジェネレータを用いて電気
的にエンジンの動力を分配するいわゆる電気分配式のハ
イブリッド車両にも適用可能である。電気分配式のハイ
ブリッド車両については、例えば本出願人により開示さ
れた特開平9−46965号公報に開示されているの
で、ここではその説明は省略する。
【0149】また、本発明は、ハイブリッド車両以外の
他の車両(例えば、通常のガソリン車や、ディーゼル車
や、メタノール車や、電気自動車など)や、飛行機、船
舶などの種々の移動体に適用可能である。すなわち、本
発明は、シフトポジションセンサを備え、少なくとも1
つの原動機を用いた移動体に適用可能である。さらに、
本発明は、移動体以外の制御にも適用することが可能で
ある。
【0150】E−2.変形例2:上記実施例では、第1
のシフトポジションセンサとしてアナログセンサを、第
2のシフトポジションセンサとしてスイッチ式センサを
用いるようにしたが、第1及び第2のシフトポジション
センサ共、スイッチ式センサを用いるようにしても良
い。このように、第1及び第2のシフトポジションセン
サ共、スイッチ式センサを用いるようにした場合、スイ
ッチ式センサは比較的検出精度が高いため、より精度よ
くシフトポジションを検出することができる。また、ア
ナログセンサの場合、断線等が生じると、信号は一切出
力されないが、スイッチ式センサの場合、各スイッチは
各々独立であるため、断線等が起きても、他のスイッチ
に波及することがなく、断線等が生じていないスイッチ
については正常な信号を出力することができるので、第
1及び第2のシフトポジションセンサ共にスイッチ式セ
ンサを用いた場合、より信頼性が向上する。
【0151】また、上記した実施例では、スイッチ式セ
ンサの各スイッチは、それぞれ、シフトレバーが或るシ
フトポジションにある場合に、そのシフトポジションに
対応するスイッチがオンし、対応しないスイッチはオフ
するようになっていたが、逆に、そのシフトポジション
に対応するスイッチがオフし、対応しないスイッチがオ
ンするような構成であっても良い。その場合、前述した
スイッチ式センサのオン異常とオフ異常は、形式的に入
れ替わることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのシフト制御装置を含
むハイブリッド車両の全体構成を示す説明図である。
【図2】制御システム200のより詳細な構成を示すブ
ロック図である。
【図3】2種類のシフトポジションセンサ167a,1
67bの構成を示す説明図である。
【図4】2つのシフトポジションセンサ167a,16
7bの入出力特性を示す説明図である。
【図5】図1のハイブリッド車両に搭載されているシフ
ト制御装置の構成を示すブロック図である。
【図6】図5に示すシフト制御装置による異常検出判定
処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】シフトポジションセンサの異常事象#1(アナ
ログセンサ167aの断線等)を示す説明図である。
【図8】シフトポジションセンサの異常事象#2(スイ
ッチ式センサ167bのオン異常)を示す説明図であ
る。
【図9】シフトポジションセンサ167の異常事象#3
(アナログセンサ出力のシフト)を示す説明図である。
【図10】シフトポジションセンサ167の異常事象#
4(スイッチ式センサ167bのオフ異常)を示す説明
図である。
【図11】図5に示すシフト制御装置によるシフトポジ
ション確定処理の第1の具体例を示すフローチャートで
ある。
【図12】図5に示すシフト制御装置によるシフトポジ
ション確定処理の第2の具体例を示すフローチャートで
ある。
【図13】図5に示すシフト制御装置によるシフトポジ
ション確定処理の第3の具体例を示すフローチャートで
ある。
【図14】図5に示すシフト制御装置によるシフトポジ
ション確定処理の第4の具体例を示すフローチャートで
ある。
【図15】図5に示すシフト制御装置による起動処理の
処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
112…車軸 114…デファレンシャルギア 116R,116L…車輪 119…ケース 120…プラネタリギヤ 121…サンギヤ 122…リングギヤ 123…プラネタリピニオンギヤ 124…プラネタリキャリア 125…サンギヤ軸 126…リングギヤ軸 127…プラネタリキャリア軸 129…チェーンベルト 130…ダンパ 131,141…三相コイル 132,142…ロータ 133,143…ステータ 144…回転数センサ 149…バッテリ 150…エンジン 156…クランクシャフト 161…イグニッションスイッチ 162…イグニッションキー 163…ブレーキセンサ 165…アクセルセンサ 167…シフトポジションセンサ 167a…アナログセンサ 167b…スイッチ式センサ 191,192…駆動回路 193…システムメインリレー 194…バッテリ 196…バッテリセンサ 200…制御システム 210…メインECU 212…双方向通信配線 214…双方向通信配線 220…ブレーキECU 220a…ブレーキ判定部 230…バッテリECU 240…エンジンECU 260…モータ制御部 262…モータ主制御CPU 264,266…モータ制御CPU 270…マスタ制御部 272…マスタ制御CPU 272a…シフトポジション確定部 272b…異常検出判定部 272c…停止状態判定部 272d…アクセル判定部 272e…起動制御部 274…電源制御回路 280…異常履歴登録回路 300…動力システム MG1…第1のモータ MG2…第2のモータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D040 AA01 AA10 AA13 AA28 AA33 AA35 AB01 AC36 AC65 AD12 AD13 AE06 AE09 AE12 AE19 AF01 3G092 AC02 CA02 DG08 EA14 EA15 FA29 FB06 FB07 GB09 GB10 HF01X HF08Z HF12Y HF12Z HF13Z HF19Z HF20Z HF21Z HF26Z 3G093 AA07 BA10 CB08 DA06 DA12 DA13 DB05 DB12 DB15 EC02

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シフトポジションを検出するための第1
    及び第2のシフトポジションセンサを備える移動体に搭
    載され、前記第1及び第2のシフトポジションセンサか
    らの検出信号に基づいてシフトポジションを確定するシ
    フト制御装置であって、 前記移動体が停止状態にあるか否かを判定する停止状態
    判定手段と、 前記移動体において、運転者がブレーキ操作を行ってい
    るか否かを判定するブレーキ判定手段と、 前記第1及び第2のシフトポジションセンサからの検出
    信号のうち、一方が特定のシフトポジションを示してい
    るが、他方が前記特定シフトポジションを示していない
    場合に、前記特定シフトポジションについて異常検出が
    されたと判定し、該特定シフトポジションを異常シフト
    ポジション、それ以外のシフトポジションを正常シフト
    ポジションとする異常検出判定手段と、 前記停止状態判定手段によって停止状態であると判定さ
    れている場合において、前記異常検出判定手段によって
    異常検出がされたと判定された場合、前記正常シフトポ
    ジションについては、前記第1及び第2のシフトポジシ
    ョンセンサからの検出信号が共に、そのシフトポジショ
    ンを示しており、前記ブレーキ判定手段によってブレー
    キ操作が行われていると判定された場合に、前記シフト
    ポジションの確定を行うシフトポジション確定手段と、 を備えるシフト制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のシフト制御装置におい
    て、 前記移動体において、前記運転者がアクセル操作を行っ
    ているか否かを判定するアクセル判定手段をさらに備え
    ると共に、 前記シフトポジション確定手段は、前記正常シフトポジ
    ションについて、前記第1及び第2のシフトポジション
    センサからの検出信号が共に、そのシフトポジションを
    示しており、前記ブレーキ判定手段によってブレーキ操
    作が行われていると判定され、かつ、前記アクセル判定
    手段によってアクセル操作が行われていないと判定され
    た場合に、前記シフトポジションの確定を行うことを特
    徴とするシフト制御装置。
  3. 【請求項3】 シフトポジションを検出するための少な
    くとも第1及び第2のシフトポジションセンサを備える
    移動体に搭載され、前記第1及び第2のシフトポジショ
    ンセンサからの検出信号に基づいてシフトポジションを
    確定するシフト制御装置であって、 前記移動体が停止状態にあるか否かを判定する停止状態
    判定手段と、 前記第1及び第2のシフトポジションセンサからの検出
    信号のうち、一方が特定のシフトポジションを示してい
    るが、他方が前記特定シフトポジションを示していない
    場合に、前記特定シフトポジションについて異常検出が
    されたと判定し、該特定シフトポジションを異常シフト
    ポジション、それ以外のシフトポジションを正常シフト
    ポジションとする異常検出判定手段と、 前記停止状態判定手段によって停止状態であると判定さ
    れている場合において、前記異常検出判定手段によって
    異常検出がされたと判定された場合、前記正常シフトポ
    ジションにパーキングポジション及びニュートラルポジ
    ションのうち、少なくとも一方のシフトポジションが含
    まれている際には、そのシフトポジションについて、前
    記第1及び第2のシフトポジションセンサからの検出信
    号が共に、そのシフトポジションを示している場合に、
    前記シフトポジションの確定を行うシフトポジション確
    定手段と、 を備えるシフト制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のシフト制御装置におい
    て、 前記移動体において、前記運転者がアクセル操作を行っ
    ているか否かを判定するアクセル判定手段をさらに備え
    ると共に、 前記シフトポジション確定手段は、前記パーキングポジ
    ション及び前記ニュートラルポジションのち、前記正常
    シフトポジションに含まれているシフトポジションにつ
    いて、前記第1及び第2のシフトポジションセンサから
    の検出信号が共に、そのシフトポジションを示してお
    り、かつ、前記アクセル判定手段によってアクセル操作
    が行われていないと判定された場合に、前記シフトポジ
    ションの確定を行うことを特徴とするシフト制御装置。
  5. 【請求項5】 シフトポジションを検出するための少な
    くとも第1及び第2のシフトポジションセンサを備える
    移動体に搭載され、前記第1及び第2のシフトポジショ
    ンセンサからの検出信号に基づいてシフトポジションを
    確定するシフト制御装置であって、 前記移動体が停止状態にあるか否かを判定する停止状態
    判定手段と、 前記第1及び第2のシフトポジションセンサからの検出
    信号のうち、一方が特定のシフトポジションを示してい
    るが、他方が前記特定シフトポジションを示していない
    場合に、前記特定シフトポジションについて異常検出が
    されたと判定し、該特定シフトポジションを異常シフト
    ポジション、それ以外のシフトポジションを正常シフト
    ポジションとする異常検出判定手段と、 前記停止状態判定手段によって停止状態でないと判定さ
    れている場合において、前記異常検出判定手段によって
    異常検出がされたと判定された場合、前記正常シフトポ
    ジションについては、前記第1及び第2のシフトポジシ
    ョンセンサからの検出信号が共に、そのシフトポジショ
    ンを示している場合に、前記シフトポジションの確定を
    行うシフトポジション確定手段と、 を備えるシフト制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のうちの任意の
    1つに記載のシフト制御装置において、 前記第1のシフトポジションセンサは、シフトポジショ
    ンを示す複数のスイッチ信号を前記検出信号として出力
    する複数のスイッチで構成されるスイッチ式センサであ
    り、 前記第2のシフトポジションセンサは、シフトポジショ
    ンを示すアナログ出力信号を前記検出信号として出力す
    るアナログセンサであることを特徴とするシフト制御装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のシフト制御装置におい
    て、 前記異常検出判定手段は、前記アナログセンサに異常が
    あるが、前記スイッチ式センサには異常がないことが検
    出されたならば、前記特定シフトポジションについて異
    常検出がされたと判定した場合であっても、前記特定シ
    フトポジションを異常シフトポジションとはせず、正常
    シフトポジションとすると共に、 前記シフトポジション確定手段は、前記アナログセンサ
    からの検出信号を用いずに、前記スイッチ式センサから
    の検出信号のみを用いて、前記シフトポジションの確定
    を行うことを特徴とするシフト制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項5のうちの任意の
    1つに記載のシフト制御装置において、 前記第1及び第2のシフトポジションセンサは、共に、
    シフトポジションを示す複数のスイッチ信号を前記検出
    信号として出力する複数のスイッチで構成されるスイッ
    チ式センサであることを特徴とするシフト制御装置。
  9. 【請求項9】 移動体に搭載されるシフトポジションを
    検出するための第1及び第2のシフトポジションセンサ
    からの検出信号に基づいて、シフトポジションを確定す
    るシフト制御方法であって、 (a)前記移動体が停止状態にあるか否かを判定する工
    程と、 (b)前記移動体において、運転者がブレーキ操作を行
    っているか否かを判定する工程と、 (c)前記第1及び第2のシフトポジションセンサから
    の検出信号のうち、一方が特定のシフトポジションを示
    しているが、他方が前記特定シフトポジションを示して
    いない場合に、前記特定シフトポジションについて異常
    検出がされたと判定し、該特定シフトポジションを異常
    シフトポジション、それ以外のシフトポジションを正常
    シフトポジションとする工程と、 (d)前記工程(a)で停止状態であると判定されてい
    る場合において、前記工程(c)で異常検出がされたと
    判定された場合、前記正常シフトポジションについて
    は、前記第1及び第2のシフトポジションセンサからの
    検出信号が共に、そのシフトポジションを示しており、
    前記工程(b)でブレーキ操作が行われていると判定さ
    れた場合に、前記シフトポジションの確定を行う工程
    と、 を備えるシフト制御方法。
  10. 【請求項10】 移動体に搭載されるシフトポジション
    を検出するための第1及び第2のシフトポジションセン
    サからの検出信号に基づいて、シフトポジションを確定
    するシフト制御方法であって、 (a)前記移動体が停止状態にあるか否かを判定する工
    程と、 (b)前記第1及び第2のシフトポジションセンサから
    の検出信号のうち、一方が特定のシフトポジションを示
    しているが、他方が前記特定シフトポジションを示して
    いない場合に、前記特定シフトポジションについて異常
    検出がされたと判定し、該特定シフトポジションを異常
    シフトポジション、それ以外のシフトポジションを正常
    シフトポジションとする工程と、 (c)前記工程(a)で停止状態であると判定されてい
    る場合において、前記工程(b)で異常検出がされたと
    判定された場合、前記正常シフトポジションにパーキン
    グポジション及びニュートラルポジションのうち、少な
    くとも一方のシフトポジションが含まれている際には、
    そのシフトポジションについて、前記第1及び第2のシ
    フトポジションセンサからの検出信号が共に、そのシフ
    トポジションを示している場合に、前記シフトポジショ
    ンの確定を行う工程と、 を備えるシフト制御装置。
  11. 【請求項11】 移動体に搭載されるシフトポジション
    を検出するための第1及び第2のシフトポジションセン
    サからの検出信号に基づいて、シフトポジションを確定
    するシフト制御方法であって、 (a)前記移動体が停止状態にあるか否かを判定する工
    程と、 (b)前記第1及び第2のシフトポジションセンサから
    の検出信号のうち、一方が特定のシフトポジションを示
    しているが、他方が前記特定シフトポジションを示して
    いない場合に、前記特定シフトポジションについて異常
    検出がされたと判定し、該特定シフトポジションを異常
    シフトポジション、それ以外のシフトポジションを正常
    シフトポジションとする工程と、 (c)前記工程(a)で停止状態でないと判定されてい
    る場合において、前記工程(b)で異常検出がされたと
    判定された場合、前記正常シフトポジションについて
    は、前記第1及び第2のシフトポジションセンサからの
    検出信号が共に、そのシフトポジションを示している場
    合に、前記シフトポジションの確定を行う工程と、 を備えるシフト制御方法。
  12. 【請求項12】 シフトポジションを検出するための第
    1及び第2のシフトポジションセンサと、動力を出力す
    るための動力システムと、該動力システムの起動/停止
    を行うためのイグニッションスイッチと、前記第1及び
    第2のシフトポジションセンサからの検出信号に基づい
    てシフトポジションの確定を行うと共に、前記イグニッ
    ションスイッチからの信号に基づいて、前記動力システ
    ムの起動を制御するシフト制御装置と、を備え、シフト
    ポジションがパーキングポジションにある場合に限り、
    前記イグニッションスイッチからイグニッションキーを
    抜くことができる移動体であって、 前記イグニッションスイッチに前記イグニッションキー
    が挿入され、前記イグニッションスイッチがオンされた
    際に、前記第1及び第2のシフトポジションセンサから
    の検出信号のうち、一方がパーキングポジションを示し
    ているが、他方がパーキングポジションを示しておら
    ず、前記シフト制御装置が、パーキングポジションにつ
    いて異常検出がされたと判定した場合において、その
    後、前記第1及び第2のシフトポジションセンサからの
    検出信号が共にニュートラルポジションを示し、前記シ
    フト制御装置が、ニュートラルポジションの確定を行っ
    た場合に、前記イグニッションスイッチがスタート位置
    に切り換えられたならば、前シフト制御装置は、前記動
    力システムを起動することを特徴とする移動体。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の移動体において、 前記動力システムは、動力源として、エンジン及び電動
    機を備えると共に、 前記シフト制御装置は、前記動力システムを起動する当
    たり、前記エンジンは起動しないことを特徴とする移動
    体。
  14. 【請求項14】 シフトポジションを検出するための第
    1及び第2のシフトポジションセンサと、動力を出力す
    るための動力システムと、該動力システムの起動/停止
    を行うためのイグニッションスイッチと、前記第1及び
    第2のシフトポジションセンサからの検出信号に基づい
    てシフトポジションの確定を行うと共に、前記イグニッ
    ションスイッチからの信号に基づいて、前記動力システ
    ムの起動を制御するシフト制御装置と、を備え、シフト
    ポジションがパーキングポジションにある場合に限り、
    前記イグニッションスイッチからイグニッションキーを
    抜くことができる移動体であって、 前記イグニッションスイッチに前記イグニッションキー
    が挿入され、前記イグニッションスイッチがオンされた
    際に、前記シフト制御装置が、前記第1及び第2のシフ
    トポジションセンサからの検出信号の示す内容に基づい
    て、パーキングポジションについて異常検出がされたと
    判定すると共に、パーキングポジション以外のシフトポ
    ジションについても異常検出する可能性があると判定し
    た場合、前記シフト制御装置は、パーキングポジション
    についてはシフトポジションの確定を行い、その後、前
    記第1及び第2のシフトポジションセンサのうち、少な
    くとも一方からの検出信号の内容に変化があるまでの間
    に、前記イグニッションスイッチがスタート位置に切り
    換えられたならば、前記シフト制御装置は、前記動力シ
    ステムを起動することを特徴とする移動体。
JP2000115264A 2000-04-17 2000-04-17 シフト制御装置、その方法及びその装置を備えた移動体 Expired - Fee Related JP4604309B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000115264A JP4604309B2 (ja) 2000-04-17 2000-04-17 シフト制御装置、その方法及びその装置を備えた移動体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000115264A JP4604309B2 (ja) 2000-04-17 2000-04-17 シフト制御装置、その方法及びその装置を備えた移動体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001294056A true JP2001294056A (ja) 2001-10-23
JP4604309B2 JP4604309B2 (ja) 2011-01-05

Family

ID=18626947

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000115264A Expired - Fee Related JP4604309B2 (ja) 2000-04-17 2000-04-17 シフト制御装置、その方法及びその装置を備えた移動体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4604309B2 (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006062480A (ja) * 2004-08-25 2006-03-09 Honda Motor Co Ltd 船外機の遠隔操作装置
JP2009120062A (ja) * 2007-11-15 2009-06-04 Suzuki Motor Corp 自動変速機のシフト操作装置
US7610974B2 (en) 2005-01-31 2009-11-03 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Hybrid vehicle and control method of hybrid vehicle
WO2010097936A1 (ja) 2009-02-27 2010-09-02 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置
JP2011143852A (ja) * 2010-01-15 2011-07-28 Tokai Rika Co Ltd シフト位置検出装置
WO2012105046A1 (ja) 2011-02-04 2012-08-09 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置
WO2012111066A1 (ja) 2011-02-14 2012-08-23 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置
WO2012111067A1 (ja) 2011-02-14 2012-08-23 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置
JP2013142438A (ja) * 2012-01-11 2013-07-22 Honda Motor Co Ltd シフト位置検出装置
US8676460B2 (en) 2009-03-27 2014-03-18 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Shift control device for vehicle
US8825268B2 (en) 2007-05-25 2014-09-02 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Shift switching device
JP2018096466A (ja) * 2016-12-14 2018-06-21 日立オートモティブシステムズ株式会社 電子制御装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01212620A (ja) * 1988-02-18 1989-08-25 Suzuki Motor Co Ltd 自動変速制御装置
JPH0288830U (ja) * 1988-12-27 1990-07-13
JPH05272633A (ja) * 1992-03-27 1993-10-19 Toyota Motor Corp 自動変速機の変速制御装置
JPH05322031A (ja) * 1992-05-19 1993-12-07 Nissan Motor Co Ltd 自動変速装置の自己診断装置
US5561416A (en) * 1995-05-01 1996-10-01 Ford Motor Company Position sensing apparatus

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01212620A (ja) * 1988-02-18 1989-08-25 Suzuki Motor Co Ltd 自動変速制御装置
JPH0288830U (ja) * 1988-12-27 1990-07-13
JPH05272633A (ja) * 1992-03-27 1993-10-19 Toyota Motor Corp 自動変速機の変速制御装置
JPH05322031A (ja) * 1992-05-19 1993-12-07 Nissan Motor Co Ltd 自動変速装置の自己診断装置
US5561416A (en) * 1995-05-01 1996-10-01 Ford Motor Company Position sensing apparatus

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006062480A (ja) * 2004-08-25 2006-03-09 Honda Motor Co Ltd 船外機の遠隔操作装置
US7610974B2 (en) 2005-01-31 2009-11-03 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Hybrid vehicle and control method of hybrid vehicle
US8825268B2 (en) 2007-05-25 2014-09-02 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Shift switching device
JP2009120062A (ja) * 2007-11-15 2009-06-04 Suzuki Motor Corp 自動変速機のシフト操作装置
WO2010097936A1 (ja) 2009-02-27 2010-09-02 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置
US8914185B2 (en) 2009-02-27 2014-12-16 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle control device
US8676460B2 (en) 2009-03-27 2014-03-18 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Shift control device for vehicle
JP2011143852A (ja) * 2010-01-15 2011-07-28 Tokai Rika Co Ltd シフト位置検出装置
WO2012105046A1 (ja) 2011-02-04 2012-08-09 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置
US9086142B2 (en) 2011-02-04 2015-07-21 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control device for vehicle
CN103354880A (zh) * 2011-02-14 2013-10-16 丰田自动车株式会社 车辆的控制装置
CN103348164A (zh) * 2011-02-14 2013-10-09 丰田自动车株式会社 车辆的控制装置
JP5626374B2 (ja) * 2011-02-14 2014-11-19 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置
WO2012111067A1 (ja) 2011-02-14 2012-08-23 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置
US8972130B2 (en) 2011-02-14 2015-03-03 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control device for vehicle
JP5692246B2 (ja) * 2011-02-14 2015-04-01 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置
US9086949B2 (en) 2011-02-14 2015-07-21 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control device for vehicle
WO2012111066A1 (ja) 2011-02-14 2012-08-23 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置
JP2013142438A (ja) * 2012-01-11 2013-07-22 Honda Motor Co Ltd シフト位置検出装置
JP2018096466A (ja) * 2016-12-14 2018-06-21 日立オートモティブシステムズ株式会社 電子制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4604309B2 (ja) 2011-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3812570B2 (ja) ハイブリッド車両の駆動装置
JP3409774B2 (ja) 車両、電源制御装置、車両の始動方法および高電圧電源の使用方法
CN108313050B (zh) 混合动力车辆及混合动力车辆的控制方法
JP3381708B2 (ja) 車両、電源系制御装置、電源系を制御する方法および車両の始動時制御方法
EP3208135B1 (en) Vehicle
JP2001317399A (ja) 運転制御装置および運転制御方法
JP2005348583A (ja) 電動車両の制御装置
JP3617407B2 (ja) 原動機を用いた移動体の制御装置におけるcpuの異常監視
JP5010288B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
US10658965B2 (en) Motor vehicle
JP2001294056A (ja) シフト制御装置、その方法及びその装置を備えた移動体
JP2018114768A (ja) 自動車
EP3141445B1 (en) Control system for hybrid vehicle
JP2007245776A (ja) 動力出力装置、それを搭載した車両及び動力出力装置の制御方法
JP2001260699A (ja) 多重アクセルセンサの異常時における車両制御
US11560141B2 (en) Vehicle
JP2001320806A (ja) 移動体及びその制御方法
JP2006347240A (ja) ハイブリッド車両のギア保護制御装置
JP3838203B2 (ja) 車輌の制御装置
JP5845839B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP3788411B2 (ja) ハイブリッド車両の補機駆動制御装置
JP2001289067A (ja) 多重センサを用いた制御
JP2005249780A (ja) 多重センサを用いた制御
JP2001218305A (ja) ハイブリッド電気車の制御装置
JP2007252024A (ja) 車両の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100323

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100524

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100907

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100920

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees