JP2001291433A - フラットケーブル、フラットケーブルの製造方法およびフラットケーブルの配索方法 - Google Patents

フラットケーブル、フラットケーブルの製造方法およびフラットケーブルの配索方法

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JP2001291433A
JP2001291433A JP2000103397A JP2000103397A JP2001291433A JP 2001291433 A JP2001291433 A JP 2001291433A JP 2000103397 A JP2000103397 A JP 2000103397A JP 2000103397 A JP2000103397 A JP 2000103397A JP 2001291433 A JP2001291433 A JP 2001291433A
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shaped
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hook
projection
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Atsuo Tanaka
厚雄 田中
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AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クランプ等の固定用部材を別途用いることな
く自動車等の車両内装材にフラットケーブルを固定でき
るようにする。 【解決手段】 平行、かつ平坦に配したコア線12を外
部シース14により被覆したフラットケーブルにおい
て、車両内装材に設けられるループ状の起毛に対して係
脱可能な多数の鉤状突起16をケーブルの表面又は裏面
に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フラットケーブル
において、特に、自動車等の車両のワイヤーハーネスに
適したフラットケーブル、フラットケーブルの製造方法
およびフラットケーブルの配索方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、電装設備の充実により車両には多
くのワイヤーハーネスが所狭しと配索されるに至ってお
り、この傾向は今後も更に進行するものと考えられる。
【0003】そのため、ワイヤーハーネスの嵩張りを抑
えて少ないスペースに多くのハーネス類を配索する必要
性があり、その解決策の一つとしてフラットケーブルを
用いてワイヤーハーネスを構成することが一般に行われ
ている。
【0004】例えば、車体ボディと内装材との間にワイ
ヤーハーネスを配索する場合には、図9に示すように、
フラットケーブルを用いてワイヤーハーネス30を構成
し、これにクランプ32を取付け、このクランプ32を
車体ボディ34に形成された取付孔に差込んで装着する
ことにより車体ボディ34側にワイヤーハーネス30を
固定し、さらに、その内側(車室側)から内装材36を
車体ボディ34に固定するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のワイ
ヤーハーネス30の配索構造では、クランプ32やその
取付孔が必要なため、車両全体として見ればそれらの数
が相当数になり、クランプ自体のコストが嵩むととも
に、車体ボディ等の加工工数が増え、これがコスト削減
のマイナス要素となっている。また、クランプ32は、
通常テープ等でワイヤーハーネス30に固定するため、
ワイヤーハーネス30の生産性が悪いという問題もあ
る。従って、これらの問題を解決する必要がある。
【0006】なお、近年では、組立工数の軽減を図る目
的等のためにワイヤーハーネス30を予め内装材36側
に組込み、内装材36とワイヤーハーネス30を一体に
車体ボディ34に組込む、いわゆる内装材のモジュール
化の要請が高まっているが、上述のようにクランプ32
を用いてワイヤーハーネス30を固定する従来構造で
は、このようなモジュール化の要請に対応できないとい
う問題がある。すなわち、内装材は車室側に露出するた
め、クランプ32の取付孔を内装材に形成すること自体
が困難であり、従来構造ではワイヤーハーネス30を内
装材に配索することができず、モジュール化の要請に対
応できない。そのため、このようなモジュール化の要請
に対応できるようにする必要もある。
【0007】本発明は、上記の課題に鑑みてなされたも
のであって、第1の目的は、クランプ等の固定用部材を
別途設けることなく自動車等の車両内装材等に対して良
好に配索(固定)できるフラットケーブルを提供するこ
とにあり、第2の目的は、そのフラットケーブルの製造
方法を提供することにあり、第3の目的は、自動車等の
車両におけるフラットケーブルの配索方法を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、平行、かつ平坦に配された複数本のコア
線を外部シースにより被覆してなるフラットケーブルに
おいて、その表面又は裏面に、ループ状の起毛に対して
係脱可能に係合する多数の鉤状突起を備えているもので
ある(請求項1)。
【0009】このフラットケーブルによれば、ループ状
の起毛を有する部材に対してフラットケーブルを押し付
ければ、鉤状突起がループ状の起毛に係合してフラット
ケーブルが該部材に係止される。そのため、車両の内装
材等、ループ状の起毛を有する部材に対してフラットケ
ーブルを良好に配索(固定)することができる。しか
も、もともと内装材等に備えられているループ状の起毛
に対して鉤状突起を係合させるので、フラットケーブル
に別途固定用の部材を取付けたり、内装材側に加工を施
すことなくフラットケーブルを配索することができる。
【0010】このフラットケーブルは、その表裏両面に
鉤状突起を備えているものであってもよい(請求項
2)。
【0011】この構成によれば、表裏いずれの面でも被
配索面に対してフラットケーブルを固定することができ
る。
【0012】また、ケーブルの表面に鉤状突起を設ける
一方、裏面にループ状の起毛を設けるようにしてもよい
(請求項3)。
【0013】この構成によれば、フラットケーブルを重
ね合せた状態で一方側のケーブルの鉤状突起を他方側の
ケーブルのループ状の起毛に係合させれば、両ケーブル
を相互に係止することができる。
【0014】なお、請求項1乃至3の何れかに記載のフ
ラットケーブルにおいては、シース表面に別部材の鉤状
面ファスナー(鉤状突起を有した面ファスナー)を取付
けるようにしてもよいが、鉤状突起を外部シースの表面
に直接植設しているのがより望ましい(請求項4)。
【0015】この構成によれば、外部シースに別体の鉤
状面ファスナーを設ける場合に比べて強度的に有利であ
り、シース表面からの鉤状突起の脱落等を回避して、被
配索面に対してフラットケーブルを安定して固定するこ
とができる。
【0016】一方、本発明のフラットケーブルの製造方
法は、請求項1乃至4の何れかに記載のフラットケーブ
ルの製造方法であって、帯状シースに糸材を縫い込むこ
とにより該帯状シースにループ状の突起を形成するルー
プ形成工程と、上記ループ状の突起を形成した帯状シー
スを含む複数枚の帯状シースによりコア線を挟み、この
状態で各帯状シースを相互に熱圧着することによりコア
線に外部シースを形成する外部シース形成工程と、上記
ループ状の突起を切断することにより上記鉤状突起を形
成する鉤状突起形成工程とを有するものである(請求項
5)。
【0017】この方法によると、効率的に上記フラット
ケーブルを製造することができる。なお、この方法にお
いては、外部シース形成工程の後に鉤状突起形成工程を
行うとともに、この鉤状突起形成工程において、ループ
状の突起を刃物により掻き起こしながら切断するのが望
ましい(請求項6)。
【0018】この方法によれば、外部シース形成工程で
一旦押し潰されたループ状の突起が切断時に起立姿勢に
矯正される。そのため、ループ状の起毛に対して良好に
係合し得る起立姿勢の鉤状突起を形成することができ
る。
【0019】また、鉤状突起形成工程においては、ルー
プ状の突起を熱切断し、その熱で切断部分を球状に形成
するのが望ましい(請求項7)。
【0020】この方法によれば、ループ状の起毛に対し
て良好に係合し得るキノコ型の鉤状突起を形成すること
ができる。
【0021】なお、上記外部シース形成工程では、一対
の内側シースにより上記コア線を挟むとともに、この内
側シースに上記ループ状の突起を形成した外側シースを
重ね合せ、これらシースを相互に熱圧着するようにして
もよい(請求項8)。
【0022】このようにすれば、上記外部シースとして
金属テープを具備するラミネートシースを構成するよう
な場合でも、外部シースに鉤状突起を良好に形成するこ
とができる。
【0023】一方、本発明のフラットケーブルの配索方
法は、請求項1乃至4のいずれかに記載のフラットケー
ブルを自動車等の車両に配索する方法であって、ループ
状の起毛を有する車両内装材の裏側に上記フラットケー
ブルを這わせ、その鉤状突起を上記ループ状の起毛に係
合させることによりフラットケーブルを上記内装材に固
定し、この内装材を車体ボディに固定するようにしたも
のである(請求項9)。
【0024】このように予め内装材側にフラットケーブ
ルを固定しておくことで内装材のモジュール化が達成さ
れる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を用いて説明する。
【0026】図1は、本発明に係るフラットケーブルを
断面図で示している。この図に示すようにフラットケー
ブル10は、平行、かつ平坦に配される複数のコア線1
2を有し、これらコア線12を外部シース14により被
覆した構成となっている。当実施の形態において、コア
線12は銅又はアルミニウムから構成され、また、外部
シース14は、アルミテープとPET(ポリエチレンテ
レフタレート)等の樹脂からなる複合シース(ラミネー
トシース)から形成されている。
【0027】フラットケーブル10の表面(同図では上
面)には、多数の鉤状突起16が植設されている。この
鉤状突起16は、ポリエステル系の樹脂材料からなる可
撓性の糸状突起で、図2に示すように外部シース14か
ら立ち上がる胴部16aの先端に球状の頭部16bを備
えたキノコ型の形状を有しており、ループ状の起毛に対
して係脱可能に係合するように形成されている。
【0028】以上のように構成されたフラットケーブル
10は、ループ状の起毛を有する繊維質の部材等に対し
てその表面を押し付ければ、鉤状突起16がループ状の
起毛に係合し、これによりフラットケーブル10が該部
材に係止されることとなる。しかも、クランプ等の固定
用の部材をフラットケーブル10に別途取付けたり、被
固定部側に取付孔等を加工することなくフラットケーブ
ル10を固定することができる。
【0029】また、鉤状突起16がループ状の起毛に係
合しているだけなので、鉤状突起16をループ状の起毛
から引き離す方向に力を加えれば容易にフラットケーブ
ル10を取り外すことが可能であり、被固定部に対して
フラットケーブル10を容易に脱着できる。
【0030】上記のようなフラットケーブル10は、例
えば自動車等の車両用ワイヤーハーネスとして好適であ
り、この場合には次のような顕著な効果を得ることがで
きる。
【0031】すなわち、フラットケーブル10は、上述
のようにループ状の起毛を有する部分であれば、相手側
に何ら加工を施すことなく固定することができるため、
例えば、内装材の裏面等、クランプを用いる従来方法で
は配索が不可能であった場所についてもワイヤーハーネ
スを配索することができる。従って、例えば図3に示す
ように、予めワイヤーハーネス11を内装材18の裏側
に固定しておき、この内装材18を車体ボディ19に組
付けることにより車体ボディ19に対して内装材18と
ワイヤーハーネス11とを一体に組付けるといった、い
わゆる内装材のモジュール化の要請にも良好に対応する
ことができるという効果がある。
【0032】しかも、クランプを用いることなくワイヤ
ーハーネス11を配索することができるため、車両全体
としてのクランプ使用量が大幅に削減されるとともに、
車体ボディ側19にクランプ用の取付孔等が不要となる
分、その加工工数が低減され、その結果、車両コストが
削減されるという効果がある。
【0033】また、クランプが不要になる分、ワイヤー
ハーネス11の組立工数が減り、これによりワイヤーハ
ーネス11の生産性を高めることができるという効果も
ある。
【0034】さらに、内装材18の被固定面が広けれ
ば、その範囲内でワイヤーハーネス11を自由な経路で
配索することができるため、配索経路の自由度が増すと
いう効果もある。
【0035】加えて、内装材の被固定面に対してワイヤ
ーハーネス11を容易に脱着できるため、配索作業のや
り直しやメンテナンスを容易に行うことができるという
効果もある。
【0036】なお、この例では、ワイヤーハーネス11
を内装材18の裏側に配索しているが、例えば、内装材
18にループ状の起毛がない部分が存在する場合等は、
ループ状面ファスナー(ループ状の起毛を有した面ファ
スナー)を該部分に貼り付け、これに対してワイヤーハ
ーネス11を固定するようにしてもよい。
【0037】次に上記フラットケーブル10の製造方法
について説明する。図4は、該製造方法を実施するフラ
ットケーブル製造装置を模式的に示している。
【0038】この図において符号20a〜20cはコア
線12を巻回したリールである。各リール20a〜20
cの下流側、すなわちコア線12の引出し方向下流側
(同図では左側)には、シース用のリール22a〜22
c、ヒータローラ対24、ループ切断機26および巻き
取り機構28がこの順番で配設されている。
【0039】シース用の上記リール22a〜22cに
は、それぞれ帯状のシース14a〜14cが巻回されて
おり、図示の例では、フラットケーブル10の表面側を
構成する2種類のシース14a,14bと、裏面側を構
成する1種類のシース14cが引き出し可能に巻回され
ている。
【0040】フラットケーブル10の表面側を構成する
2種類のシース14a,14bのうち、ケーブル10の
最も表面側を形成するシース14a(外側シース)は、
図5(a)に示すように、PET等の樹脂から形成され
るシース生地に、ポリエステル系の樹脂材料からなる糸
材が縫い込まれる(平縫いされる)ことにより表面に多
数のループ状突起15を規則的に備えた構成となってい
る。なお、このループ状突起15は、例えばシース14
aの製造工程で予め形成される(ループ形成工程)。
【0041】一方、ケーブル表面側を構成する他方のシ
ース14b(内側シース)とケーブル裏面側を構成する
シース14c(内側シース)は、いずれもPET等の樹
脂層表面にアルミテープが貼り付けられたラミネートシ
ースから構成されている。
【0042】ループ切断機26には、上記ループ状突起
15を切断するための複数の釜型カッター29がケーブ
ル幅方向に並べて設けられている(図5(c),図
6)。このカッター29は、例えば図外の電極を介して
電源に接続されており、ケーブル製造時には各カッター
29が通電加熱されることにより、上記ループ状突起1
5を熱切断するように構成されている。
【0043】以上の構成において、上記各リール20a
〜20cから引出された各コア線10は、まず、図外の
ガイドローラによりピッチの調整が行われる。
【0044】そして、図5(a)に示すように、各リー
ル22a〜22cから引出されたシース14a〜14c
と重ね合わされながらヒータローラ対24に導入され
る。これによりコア線12を挟んだ状態で各シース14
a〜14cが互いに熱圧着され、図5(b)に示すよう
にコア線12に絶縁処理が施される。つまり、コア線1
2の外側に外部シース14が形成される(外部シース形
成工程)。
【0045】そして、ループ切断機26に導入され、こ
こで、図5(c)に示すように、ケーブルの移動に伴い
各ループ状突起15がカッター29により熱切断され、
上記鉤状突起16が形成される(鉤状突起形成工程)。
この際、ループ状突起15はヒータローラ対24に加圧
されることにより押し潰されて伏姿勢となっているが、
図6に示すように、ケーブルの移動に伴いループ状突起
15がカッター29により引掛けられて掻き起こされな
がら切断されることにより伏姿勢のループ状突起15が
起立姿勢に矯正され、その結果、図2に示すような起立
姿勢の鉤状突起16が形成されることとなる。また、ル
ープ状突起15がカッター29により熱切断されること
により、その切断部分が熱収縮して球状に変形し、その
結果、先端に球状の頭部16bを備えたキノコ型の上記
鉤状突起16が形成されることとなる。
【0046】こうして1本の上記フラットケーブル10
が完成し、完成したフラットケーブル10は順次巻き取
り機構28により巻き取られることとなる。
【0047】なお、以上説明したフラットケーブル10
やその製造方法は、本発明に係るフラットケーブルおよ
びその製造方法の一例であって、その具体的な構成や方
法は本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であ
る。
【0048】例えば、フラットケーブル10について
は、図7に示すように、フラットケーブル10の表裏両
面に鉤状突起16を形成するようにしてもよい。このよ
うなフラットケーブル10によれば、フラットケーブル
10を被固定面に対して表裏いずれの面でも固定するこ
とができるため固定形態の自由度が高まり、配索時の利
便性が向上するという利点がある。
【0049】また、図8に示すように、フラットケーブ
ル10の表面に鉤状突起16を形成する一方、裏面に鉤
状突起16が係合可能なループ状の起毛17を形成する
ようにしてもよい。このようなフラットケーブル10に
よれば、例えば複数のフラットケーブル10を重ね合せ
た状態で相互に固定することができるため、例えば複数
のフラットケーブル10を交差させた状態で固定する場
合等も、各フラットケーブル10を相互に固定した状態
で安定して配索することができる。そのため、固定形態
の自由度がさらに高まり、配索時の利便性が向上すると
いう利点がある。
【0050】さらに、鉤状突起16は、フラットケーブ
ル10の表面全体に形成する以外に、例えば一定間隔で
断続的に形成したり、あるいは幅方向(図1の左右方
向)の半分の領域だけに形成するようにしてもよい。な
お、上記のようにループ状の起毛17を設ける場合も同
様である。
【0051】また、鉤状突起16の具体的な形状も、胴
部16aの先端に頭部16bを備えたキノコ型に限ら
ず、例えば釜型等、ループ状の起毛に良好に係合し得る
形状であればよい。
【0052】さらに、本発明に係るフラットケーブル
は、図1に示すように、外部シース14に鉤状突起16
を一体に植設した構成に限られるものではなく、鉤状面
ファスナー(鉤状突起を有した面ファスナー)を別途形
成しておき、これを接着剤等で外部シースの表面に固定
したものであってもよい。但し、この構成の場合には、
鉤状面ファスナーを外部シースに貼り付ける工程が別途
必要になるため製造効率面で不利であるとともに、鉤状
面ファスナーが外部シースから剥離する等、強度面での
懸念もある。そのため、製造効率や信頼性の面からは、
図1に示すように、外部シース14の表面に鉤状突起1
6を植設した構成が望ましい。
【0053】また、上記フラットケーブル10の製造方
法としては、予めループ状突起15aを切断して鉤状突
起16を形成し、その後にシース14a〜14cを熱圧
着して外部シース14を形成するようにしてもよい。但
し、起立姿勢の鉤状突起16を合理的に形成する上で
は、上記実施の形態の製法を用いるのが好ましい。すな
わち、鉤状突起16を形成した後に各帯状シース14a
〜14cを熱圧着して外部シース14を形成する場合に
は、外部シース14の形成時に鉤状突起16が押し潰さ
れて伏姿勢となるため、鉤状突起16を起立姿勢に矯正
するための工程をさらに設ける必要があり工程数が増加
する。これに対し、上記実施の形態の製法によれば、外
部シース14の形成時に伏姿勢になったループ状突起1
5をカッター29で掻き起こしながら切断して鉤状突起
16を形成するため、別途工程を設けることなく起立姿
勢の鉤状突起16を形成することができる。そのため、
起立姿勢の鉤状突起16を合理的に形成することができ
る。
【0054】なお、上記実施の形態では、フラットケー
ブル10の用途として主に自動車等の車両用ワイヤーハ
ーネスを構成した場合を例に説明しているが、勿論、フ
ラットケーブル10の用途は車両用ワイヤーハーネスに
限られるものではない。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のフラット
ケーブルは、多数の鉤状突起をケーブルの表面又は裏面
に設けることにより、ループ状の起毛を有する部分にフ
ラットケーブルを押し付ければ、鉤状突起がループ状の
起毛に係合してフラットケーブルが該部分に係止して固
定されるようにしたので、車両の内装材等に対してフラ
ットケーブルを良好に、しかもクランプ等の固定用の部
材を別途用いることなく配索(固定)することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフラットケーブルを示す断面略図
である。
【図2】鉤状突起の構成を示す概略図である。
【図3】車両におけるワイヤーハーネスの配索方法を説
明する模式図である。
【図4】フラットケーブルの製造装置の一例を示す模式
図である。
【図5】フラットケーブルの製造方法を示す模式図であ
る。
【図6】鉤状突起形成工程を示す模式図である。
【図7】フラットケーブルの他の実施の形態を示す模式
図である。
【図8】フラットケーブルの他の実施の形態を示す模式
図である。
【図9】フラットケーブルを用いた自動車用ワイヤーハ
ーネスの配索方法を示す模式図(断面図)である。
【符号の説明】
10 フラットケーブル 12 コア線 14 外部シース 16 鉤状突起 16a 胴部 16b 頭部 20a〜20c,22a〜22c リール 24 ヒータローラ対 26 ループ切断機 28 巻き取り機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 厚雄 愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会社ハーネス総合技術研究所内 Fターム(参考) 5G311 CA05 CB01 CC01 CD03 CF06 5G363 AA16 BA02 BA05 DA13 DC02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平行、かつ平坦に配された複数本のコア
    線を外部シースにより被覆してなるフラットケーブルに
    おいて、その表面又は裏面に、ループ状の起毛に対して
    係脱可能に係合する多数の鉤状突起を備えていることを
    特徴とするフラットケーブル。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のフラットケーブルにおい
    て、 その表裏両面に上記鉤状突起を備えていることを特徴と
    するフラットケーブル。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のフラットケーブルにおい
    て、 その表面に上記鉤状突起を備える一方、裏面にループ状
    の起毛を備えていることを特徴とするフラットケーブ
    ル。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の何れかに記載のフラッ
    トケーブルにおいて、 上記鉤状突起は、上記外部シースの表面に直接植設され
    ていることを特徴とするフラットケーブル。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のフラットケーブルの製造
    方法であって、 帯状シースに糸材を縫い込むことにより該帯状シースに
    ループ状の突起を形成するループ形成工程と、上記ルー
    プ状の突起を形成した帯状シースを含む複数枚の帯状シ
    ースによりコア線を挟み、この状態で各帯状シースを相
    互に熱圧着することによりコア線に上記外部シースを形
    成する外部シース形成工程と、上記ループ状の突起を切
    断することにより上記鉤状突起を形成する鉤状突起形成
    工程とを有することを特徴とするフラットケーブルの製
    造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のフラットケーブルの製造
    方法において、 外部シース形成工程の後に鉤状突起形成工程を行うとと
    もに、この鉤状突起形成工程において、ループ状の突起
    を刃物により掻き起こしながら切断することを特徴とす
    るフラットケーブルの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6記載のフラットケーブル
    の製造方法において、 ループ状の突起を熱切断し、その熱で切断部分を球状に
    変形させることを特徴とするフラットケーブルの製造方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項5乃至7の何れかに記載のフラッ
    トケーブルの製造方法において、 上記外部シース形成工程では、一対の内側シースにより
    上記コア線を挟み、この内側シースに上記ループ状の突
    起が形成された外側シースを重ね合せた状態で各シース
    を相互に熱圧着することを特徴とするフラットケーブル
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至4の何れかに記載のフラッ
    トケーブルを自動車等の車両に配索する方法であって、 ループ状の起毛を有する車両内装材の裏側に上記フラッ
    トケーブルを這わせ、その鉤状突起を上記ループ状の起
    毛に係合させることによりフラットケーブルを上記内装
    材に固定し、この内装材を車体ボディに固定することを
    特徴とするフラットケーブルの配索方法。
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